軽量トレッキングポールブランド5選 初心者にもおすすめの信頼できるブランドを徹底解説

登山をもっと快適にしたいなら、膝や腰への負担を減らし、長時間歩行もラクになる「軽量トレッキングポール」が鍵。
登山歴が1〜2年になると、「次はもっと高い山に挑戦したい」「荷物を軽くして疲れにくく歩きたい」と感じる方も多いはず。そんな時に頼れるのが、軽量トレッキングポールです。ただし、素材や収納方式など種類はさまざま。「軽い=正解」ではなく、自分の登山スタイルに合った1本を選ぶことが大切です。
本記事では、軽量トレッキングポールの選び方やおすすめブランドを詳しく解説していきます。
目次
トレッキングポールとは?軽量モデルが登山を変える理由

トレッキングポールは、登山中に身体を支える補助具。地面に突くことでバランスを保ち、膝や腰への負担を軽減してくれます。特に下山時は衝撃を分散してくれるため、疲労やケガの予防にもつながります。
スキーのストックのような形をしており、主にアルミやカーボン素材で作られています。伸縮式・折りたたみ式など収納方法も複数あり、自分のスタイルに合ったものを選べるのが特徴。
「軽量」のトレッキングポールが必要とされる理由
登山歴が1〜2年の方にとって、持ち物の「重さ」は大きな課題ですよね。ザックの荷物が増えるほど体力消耗も早くなり、「下山時に暗くなって焦った…」という失敗にもつながりかねません。ここで役立つのが軽量トレッキングポールです。ここでは、一般的なトレッキングポールとの違いを表にまとめてみました。
項目 | 軽量トレッキングポール | 一般的なトレッキングポール |
重さ | 約150〜200g/本 | 約250〜350g/本 |
携帯性 | 折りたたみ式で30〜35cmまで収納可能 | 伸縮式が主流で収納時は40〜60cm程度 |
疲労感 | 長時間でも腕が疲れにくい | 重さで腕や肩に負担がかかる |
向いている登山 | 日帰り・軽装の縦走、スピードハイク | 荷物が多い縦走、強度を求める登山 |
軽量トレッキングポールがもたらす主なメリット
■体力の温存:1本あたり150〜200g前後の軽量モデルなら、長時間の歩行でも腕の疲れが少ない。
■安全性の向上:軽いからこそ素早く振り出せて、不意の段差や滑りやすい場所でもバランスを取りやすい。
■携帯性の良さ:折りたたみ式軽量モデルは30cm程度まで収納可能。ザックのサイドポケットに入れても重さを感じにくい。
軽さだけに注意!
ただし「軽量=万能」ではありません。カーボン製の超軽量モデルは強度が劣る場合もあり、岩場や荷物の多い縦走には不向きなこともあります。つまり、大切なのは「登山スタイルに合った軽量モデルを選ぶこと」。
次の章では、初心者〜中級者が安心して使える軽量トレッキングポールの選び方を具体的に解説します。
軽量トレッキングポールの選び方 初心者向けの5つのポイントをご紹介

登山初心者は、どのようなタイプの軽量トレッキングポールを選べばいいのでしょうか。5つのポイントに絞って、詳しく見ていきましょう。
1. 素材で選ぶ(軽さと強度のバランス)

トレッキングポールは大きく「アルミ」と「カーボン」に分かれます。
素材 | 特徴 | 軽量性 | 強度 | 向いている登山 |
アルミ | 衝撃に強く、折れにくい | △(やや重め) | ◎(問題なし) | 岩場や荷物多めの縦走 |
カーボン | 圧倒的に軽く、腕が疲れにくい | ◎(150〜200g) | △(折れやすい) | 日帰り・スピードハイク |
一般的に、初心者にはカーボン製の軽量モデルが扱いやすいといわれています。ただし、岩場が多い山域ではアルミの安心感も考慮を。
2. 収納方式で選ぶ(持ち運びやすさ重視)
■折りたたみ式(Z型)
→ 収納時30cm前後までコンパクト。ザックのサイドポケットにスッと入る。軽量ポールの主流。
■伸縮式(スライド式)
→ 強度があり調整幅が広いが、収納時は40〜60cmとややかさばる。
日帰りや軽装登山なら折りたたみ式軽量モデルがおすすめです。
3. 長さで選ぶ(身長とのバランス)

基本は「身長×0.67」で、目安の長さを計算します。
※ただし、軽量トレッキングポールは調整幅が狭いこともあるので注意してください。購入前に「自分の身長に合うか」を必ずチェックしましょう。
4. グリップ・ストラップで選ぶ(握りやすさが疲れに直結)
意外と見落としがちなのが 軽量トレッキングポールのグリップ素材と形状。まずは各グリップの特徴を見ておきましょう。
■EVAフォーム
→ 軽量で汗に強い。初心者に最適。
■コルク
→ 蒸れにくく、長時間使用でも快適。
■プラスチック
→ 安価ですが、滑りやすいので非推奨。
おすすめはEVAフォーム。ストラップは「手首にやさしいパッド付き」を選ぶと長時間でも安心です。
5. 重量で選ぶ(200g以下を目安に)

軽量を重視するなら 1本あたり200g以下が目安。
■150g前後
→ 超軽量タイプ。快適ですが強度はやや不安。
■180〜200g
→ 軽さと強度のバランスが取れた定番。
迷ったら180〜200g台のモデルを選ぶのがおすすめです。
軽量トレッキングポールを選ぶときは、素材・収納方式・長さ・重量などをバランスよく確認することが大切です。ただ、実際にどのブランドが信頼できるのか、初心者にはなかなか判断が難しいところ。そこで次の章では、登山歴が浅い方でも安心して選べる「おすすめの軽量トレッキングポールブランド」を厳選してご紹介します。
軽量トレッキングポールのおすすめブランド5選
軽量トレッキングポールを選ぶときに最も迷いやすいのが「どのブランドを選べば失敗しないか」という点。
ここでは、実績と評価の高い「おすすめの軽量トレッキングポールブランド」を5つ厳選してご紹介していきます。
ブラックダイヤモンド(Black Diamond)
UL登山者から絶大な信頼を集める軽量トレッキングポールの定番
ブラックダイヤモンドは、アメリカ発の老舗アウトドアブランド。特に「Distance Carbon Z」シリーズは、世界中のUL(ウルトラライト)ハイカーやトレイルランナーから支持されています。
1本あたり約135gと驚異的な軽さを誇りながら、カーボン製ならではの剛性も兼ね備えており、岩場や長時間の行動でも安心です。
特徴
・1本あたり135〜140gの超軽量設計
・折りたたみ式で収納時は約33cmとコンパクト
ジーパックス(Zpacks)
ULハイカー御用達の軽量カーボンモデル
ジーパックスは、アメリカのULハイキングシーンを牽引するブランド。テントやバックパックに加えて、軽量カーボントレッキングポールでも高い評価を得ています。
1本あたり約150gの軽さと、無駄を省いたシンプル構造で、長距離縦走にも安心して使える設計です。
特徴
・軽さと強度のバランスに優れたカーボン製
・ULハイカーから厚い支持を集めるブランド
ローカスギア(Locus Gear)
国産ブランドが誇る超軽量155gモデル
ローカスギアは、日本の山岳環境を熟知したガレージブランド。看板モデル「CP3」は1本わずか155gという軽量性を誇りつつ、耐久性と操作性を両立したフリップロック式(レバー操作でロック・解除を行う方式)を採用しています。
日本ブランドならではの細やかな作り込みが魅力で、初心者から上級者まで安心して使える一本です。
特徴
・フリップロック式で扱いやすい
・日本の登山スタイルにフィットするデザイン
ネイチャーハイク(Naturehike)
初心者に優しい価格と軽量性を両立
ネイチャーハイクは、中国発のコスパに優れたアウトドアブランド。SNSなどでも高評価を獲得しており、入門用トレッキングポールとして注目されています。
カーボン製でありながら1本あたり約180gと軽量で、折りたたみ式の携帯性も兼ね備えています。
特徴
・カーボン製で1本約180gの軽量モデル
・折りたたみ式でコンパクトに収納可能
レキ(LEKI)
信頼の名門ブランドが誇る軽量モデル
レキはドイツを拠点に、登山やトレイルランニング用ポールを長年手がけてきた実力派ブランド。その「Makalu FX Carbon」は、1本243gと軽量ながら、しっかりした設計で安心感があります。
折りたたみ式なので持ち運びも快適で、初心者から山慣れしてきた登山者にも選ばれています。
特徴
・軽量カーボン素材で振り出しが楽
・レキ独自のグリップ設計で疲れにくく、高い操作性
軽量トレッキングポールに関するよくある質問Q&A

Q1. 軽量トレッキングポールは折れやすい?
A. 軽量カーボン製は「曲げに弱い」特性があります。横方向に強い力がかかると折れるリスクがあるため、岩場で体重を預けすぎないよう注意しましょう。ただし通常の登山道や下山時の衝撃吸収には十分な強度があります。
安全性を重視するなら200g前後のカーボンモデル、岩場が多い山域ならアルミ製を検討すると安心です。
Q2. 1本と2本、どちらを使うべき?
A. 基本的には「2本使用」が推奨。両手でバランスを取れるため、膝や腰への負担を大きく減らせます。
ただし、岩場や鎖場が多い山では 1本だけ持つ(T型タイプ) 方が安全な場面もあります。
「基本は2本、状況によって1本」が、おすすめの考え方です。
Q3. 軽量モデルでもアンチショック機能は必要?
A. アンチショック(衝撃吸収)機能は便利ですが、その分重くなる傾向があります。軽量モデルでは省略されることが多いです。
「長時間歩行で手首の疲れが気になる人」はチェックしても良いですが、軽量性を最優先するなら不要と考えて問題ありません。
Q4. 収納時の長さはどれくらいが使いやすい?
A. 日帰り登山や軽装縦走では 30〜35cmに収まる折りたたみ式が人気。ザックのサイドポケットやボトルホルダーに入るので取り出しやすいです。
伸縮式は40〜60cmと長めですが、強度が高く荷物が多い登山で安心。
軽量+コンパクト性を求めるなら折りたたみ式一択です。
Q5. 軽量トレッキングポールの寿命は?
A. 使用頻度や環境によりますが、一般的に3〜5年程度が目安です。岩場で強い衝撃を与えたり、濡れたまま放置すると寿命が短くなります。
使用後は必ず泥や水分を拭き取り、収納前に乾燥させることで長持ちします。
Q6. 雨や雪の日でも滑らない?
A. グリップの素材により握りやすさが変わります。EVAフォームやコルク製は濡れても滑りにくく、軽量モデルでも採用が多いです。
雨の日が多い登山ならEVAフォームグリップを選ぶと安心です。
軽量トレッキングポールで登山をもっと快適に

軽量トレッキングポールは、膝や腰への負担を減らし、長時間の登山を快適にしてくれる強い味方です。特に初心者から中級者の登山者にとっては、「疲れにくい・安全性が高い・持ち運びやすい」というメリットが安心につながります。
最後に、この記事で紹介した選び方のポイントをおさらいしておきましょう。
軽量トレッキングポール選びの3つのコツ
①素材は「軽さ重視ならカーボン」「強度重視ならアルミ」
②収納方式は「コンパクト性なら折りたたみ式」
③重量は「200g以下」を目安にすると疲れにくい
また、ブラックダイヤモンド・レキ・ローカスギアなど、信頼できるブランドを選べば失敗しにくく、長く安心して使えますよ。
登山はちょっとした道具選びで快適さが大きく変わります。軽量トレッキングポールを取り入れて、これからの山歩きをもっと安全で楽しいものにしてくださいね。

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