黒部ダムから欅平へ

コース難易度
上級
  • 1泊2日
  • 13時間0分
  • 25.3km

コースガイド

懸崖の道をたどって黒部峡谷を進みます。他では味わうことのできない絶景の山歩きです
テクニック度
岩場やクサリ場などがあって、中級以上の技術と経験が必要
難易度の目安
難易度の目安
テクニック度
    岩場やクサリ場などがなく、問題なく歩ける
    岩場やクサリ場などがあり、部分的に注意が必要
    岩場やクサリ場などがあって、中級以上の技術と経験が必要
山行日数
1泊2日
歩行時間
13時間0分
歩行距離
25.3km
最大高低差
860m
水場
黒部ダム
トイレ
黒部ダム 欅平
 下ノ廊下が通行可能となるのは例年9月下旬からですが、必ず事前に確認して下さい。また道中、電力会社の巡視路が多数交差します。標識のない箇所もあるので方角を確認して進みましょう。
 電気バスを終点の黒部ダムで下車。地中の降車場でダム展望台に向かう人たちと分かれ「内蔵助谷」の標識を目印に外に出ます。車道を下り、ひとつ目のカーブを曲がったところで右手の枝道を進みます。ついで「旧日電歩道」の標識を目印に左手の登山道へ。ここまではダムの施設内。こういうところは、かえって迷いやすいので注意しましょう。
 つづら折りの急坂を川床まで下り、橋で右岸から左岸へ渡ります。振り返ると黒部ダムの外観が一望です。やがて道は険しくなり、手すり代わりの針金が架かる絶壁の道(水平道、または旧日電歩道と呼ばれる)となりますので注意して進みましょう。小さな沢を越えると内蔵助谷出合、さらに進むと別山谷出合に至ります。このあたりから残雪を多く見ると思います。ロープを頼りに下ると別山谷へ。付近はけっこう広く、休憩に最適です。
 ここからが本日のハイライト。水平道をたどれば、白竜峡を過ぎたのち、いったん普通の登山道となって下ノ廊下の名所である十字峡に至ります。吊橋からよく見えます。さらに足を進めると半月峡、S字峡を経て東谷に至ります。吊橋で右岸に渡り、車道を進むと仙人谷ダムへ。この先しばらくは施設内を歩きます。標識を確認しながら足を進めましょう。まず堰堤を左岸に渡り、仙人温泉小屋への道を左に分けて階段を下ります。扉を開けてダム坑内に入り、「旧日電歩道」の標識を拾いながら進み外に出ます。あとは普通の登山道です。急坂を登り、池ノ平方面(廃道)との分岐を右に進んで下れば、ようやく阿曽原温泉小屋に到着。徒歩でしか行けない山の湯は格別です。
 キャンプ場から「欅平」の標識を目印に下り、沢を2本渡り、急坂をひとしきり登ると、また水平道に出ます。このあたりは木々に覆われ展望はありませんが、ところどころ林が切れ、国内最難登攀ルートのひとつとして知られる奥鐘山の岩壁が見え隠れします。しばらく進むと滝の落ちる折尾谷出合へ。ここは素晴らしい眺めが広がります。のち「大太鼓」と呼ばれる地点を過ぎると志合谷に至ります。ここでトンネルを抜けますが、中は真っ暗なのでライトが必要です。最後につづら折りの急坂を下れば、黒部峡谷鉄道欅平駅に到着します。
十字峡。吊橋より
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