シュラインロードからアイスロードへ

コース難易度
中級
  • 日帰り
  • 3時間10分
  • 9.2km

コースガイド

石仏が点在するのどかな道から、主稜線を南北に越える変化に富んだコース
テクニック度
岩場やクサリ場などがなく、問題なく歩ける
難易度の目安
難易度の目安
テクニック度
    岩場やクサリ場などがなく、問題なく歩ける
    岩場やクサリ場などがあり、部分的に注意が必要
    岩場やクサリ場などがあって、中級以上の技術と経験が必要
山行日数
日帰り
歩行時間
3時間10分
歩行距離
9.2km
最大高低差
520m
水場
なし
トイレ
有馬口駅
 本コースは、もとは六甲山の北側と海側を結ぶ山越え道として開かれ、道中の安全祈願のため西国三十三箇所になぞらえて、33体の観音仏が祀られたそうです。明治になって外国人たちが、石仏が点在する北側の道を「シュラインロード」、山上で作った氷を運び下ろすのに使われていた南側部分を「アイスロード」と呼ぶようになりました。六甲山を南北に横断するコースはいくつかありますが、その中でもとくに歴史を感じられるハイキングコースです。
 神鉄有馬口駅から西へ、踏切を渡って道なりに進み、阪神高速の高架をくぐって、川沿いの道を上流へ向かいます。東山橋を過ぎたあたりからが逢山峡と呼ばれるエリアで、夏は河原でデイキャンプを楽しむ人々の姿をよく見かけます。川が大きく屈曲した先で猪ノ鼻小橋を過ぎ仏谷、茶園谷が左へ分かれます。
 長い林道歩きに飽きる頃、右に古寺山からの道が合流し、その少し先がシュラインロードの起点です。林道から左へ山道に入り、鳥居をくぐって裏六甲ドライブウェイを横断します。ドライブウェイ沿いのやや西に「九体仏」と呼ばれる石仏群があります。道路工事にともない移転させられたものが、まとめて祀られています。
 一部階段もありますが、全体に緩やかな歩きやすい道で、行者堂まで登ればあと一息です。石祠の中に役行者が祀られています。脇侍の前鬼・後鬼がユーモラスで愛嬌があります。
 しばらく進むと別荘街の舗装道となり、33番石仏を過ぎると前ヶ辻の交差点。左手に阪神稲荷、右手に白髭神社があります。
 この交差点がアイスロードの起点で、車道を横断して向かい側の階段を下って行きます。住宅地を進むとやがて山道になります。見晴らしがよい上部から、次第に深い樹林の中へと入っていきます。
 冷蔵庫が普及する前は、六甲山上の冷涼な気候を利用して冬季に池で天然水を凍らせ、氷室に保管。その氷を夏場に街へ売りに行く際にこの道が利用されたといわれていますが、砂防ダムの工事などによって、当時のルートとは異なるようです。表六甲ドライブウェイの下の低いトンネルをくぐり、しばらく下ると車道に合流します。交通量の少ない旧道ですが、歩道がないので車には注意しましょう。横断歩道を渡って下ると六甲ケーブル下駅です。
シュラインロード起点近くにある九体仏
シュラインロードの起点。
有馬口駅からののどかな山里歩き。
行者堂の前鬼・後鬼。奥に役行者像がある
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