毛木平から十文字峠を越えて栃本へ

コース難易度
中級
  • 1泊2日
  • 8時間45分
  • 18.6km

コースガイド

カラマツ林と野菜畑の広がる長野県側の高原から峠を越え、針葉樹林・広葉樹林豊かな埼玉県側の栃本に下るロングコース
テクニック度
岩場やクサリ場などがなく、問題なく歩ける
難易度の目安
難易度の目安
テクニック度
    岩場やクサリ場などがなく、問題なく歩ける
    岩場やクサリ場などがあり、部分的に注意が必要
    岩場やクサリ場などがあって、中級以上の技術と経験が必要
山行日数
1泊2日
歩行時間
8時間45分
歩行距離
18.6km
最大高低差
1,210m
水場
十文字小屋
トイレ
十文字小屋
 ここで紹介する峠道は大正の末ごろまで、三峯神社や秩父札所にお参りする人々や生活物資を運ぶ人々が往来していたと伝えられています。JR信濃川上駅または野辺山駅からタクシー(要予約)を利用して毛木平に向かいます。カラマツ、シラカバの林に囲まれた毛木平から10分程で、千曲川源流へ向かう道と分かれます。左に千曲川の流れを渡り、尾根を回り込むと小沢に沿った道になり、すぐ左側に五里観音が見られます。
 沢を離れ、八丁坂と呼ばれる急坂を登り切ると尾根上に出て、「小屋へ25分」と記された道標があります。ここからコメツガ、シラベなどの樹林の中を緩い傾斜の道が続きます。十文字峠からは南東へ、シャクナゲの目立つ道をわずかで十文字小屋です。
 栃本までの道程が長いので、2日目はできるだけ朝早い出発を心がけましょう。小屋から約3分で甲武信ヶ岳方面への道と分かれ、原生林の中をさらに15分で栃本分岐に着きます。栃本方向へやや下った所に四里観音があり、さらに30分程下った地点に四里観音避難小屋があります。登山道の分岐からやや南へ降りた所にあり、小さいもののしっかりした小屋です。水場も近く、トイレもあります。
 地図上の大山付近は、岩場の多い南面の道です。道幅が広くなった所が奥秩父林道の終点ですが、現在は樹木に覆われており車の通行は全く不可能な道です。この林道が北側へ下る地点で再び尾根上の山道に入ります。北方へ大きな尾根を分け、下りきってやや登った地点に三里観音があります。尾根が広くなり、北面を巻くように進んでいきます。赤沢山を回り込むあたりは、コメツガ、シラビソ、トウヒなどの典型的な奥秩父の原生林帯です。南東向きの尾根を越えて下り終えた後、大きな露岩の間を縫う様に登ると白泰山避難小屋の前に出ます。晴れていれば南側の「のぞき岩」からの眺めが良いでしょう。谷を隔てた正面に雁坂峠から甲武信ヶ岳に続く奥秩父の主脈が大きく横たわって望めます。
 白泰山の北を巻き、明瞭な道をひたすら下ります。一里観音を過ぎ、樹林も檜の植林が多くなり、ようやく人里の近さを感じます。林道に出て横断し、十二天尾根休憩所、両面神社を経て下りきるとアスファルトの車道に降り立ちます。左方向へ約20分で栃本関所跡バス停に到着です。
のぞき岩から甲武信ヶ岳方面の展望
三里観音近くの広葉樹林。
懐かしさ漂う栃本集落の風景。
のぞき岩から赤沢山を望む
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