黒山三滝でハイキング!関東の秘境で出会う神秘的な滝

関東ふれあいの道をたどって、黒山三滝へ。江戸時代から信仰を集めた神秘的な滝と、深緑に包まれる癒やしのハイキングコースを紹介します。

2026年3月10日 更新

黒山三滝までの所要時間とモデルルート

吾野駅から黒山三滝までのハイキングは、標準で約3時間〜3時間30分。休憩や景色を楽しむ時間も含めると、全体で約4時間30分〜5時間ほど見ておくと安心です。

【モデルタイム(休憩含まず)】
【スタート】吾野駅(スタート)⇒約70分⇒顔振峠(展望休憩スポット)⇒約40分⇒奥武蔵グリーンライン⇒約30分⇒傘杉峠(黒山三滝への分岐)⇒約40分⇒黒山三滝⇒徒歩5分⇒【ゴール】黒山バス停(越生駅方面バスあり)

【コースガイド】
難易度  ★★☆☆☆
所要時間 約2時間40分
歩く距離 約8km
最高地点 538m
高低差  360m

黒山三滝ハイキングのアクセス情報

西武池袋線・秩父線 吾野駅
【鉄道】
池袋駅から西武池袋線急行など利用で飯能駅へ。飯能駅で各駅停車に乗り換える。所要1時間10分〜1時間20分ほどです。

【車】
関越自動車道鶴ヶ島ICから国道407号・299号などを経由して24km。黒山三滝近くに町営駐車場があります。

東武越生線・JR八高線 越生駅
【鉄道】
帰りは黒山バス停から越生駅へ向かう。バスで25分。越生駅から池袋駅へは東武越生線・東上線経由で、1時間20分ほどです。

吾野駅から関東ふれあいの道へ 黒山三滝をめざすハイキングの始まり

西武秩父線・吾野駅からスタートする黒山三滝ハイキング。駅を出て少し歩けば、静かな山里の風景と清流に心がほどけていくような気持ちになります。

今回たどる「関東ふれあいの道・黒山三滝を訪ねるみち」は、埼玉の自然と歴史を感じながら歩ける道。杉林に囲まれた登山道を進むと、やがて尾根道へとつながり、展望の良い峠へ向かいます。

まず目指すのは、歴史と伝説に彩られた顔振峠(かあぶりとうげ)。ここで息を整え、眼下に広がる風景に癒されましょう。

義経も感動した絶景──物語の舞台、顔振峠へ

天気が良い日にははるか新宿まで見渡せる

登山道を登りきると、視界が一気に開ける顔振峠に到着します。ここは、源義経と武蔵坊弁慶が奥州へと落ち延びる途中、あまりの絶景に思わず何度も振り返った──という伝説が残る場所です。

その名の由来も、「あまりに美しくて、何度も“顔を振り返った”」ことからつけられたとも。眼下には関東平野が広がり、空気が澄んだ日には東京スカイツリーまで見えることもあります。

ベンチに腰を下ろして一息つけば、吹き抜ける風の心地よさとともに、ここまでの疲れがすっと消えていくよう。この先に続く奥武蔵の山道を前に、気持ちをリフレッシュできるハイキング中盤のご褒美スポットです。

平九郎茶屋で腹ごしらえ

顔振峠でのひと休みに立ち寄りたいのが、絶景を楽しめる茶屋「平九郎茶屋」。手打ちそばが自慢のお店で、冷たいそばから温かいかけそばまでメニューが豊富。山芋のてんぷらや揚げもちなど、山歩きのあとにうれしい一品料理も人気です。

晴れた日には、奥武蔵の山なみ越しに富士山まで望めることも。風に吹かれながら、自然の中で味わう一杯のそばは、心もお腹もほっと満たしてくれるはずです。

木漏れ日の山道を歩く 奥武蔵グリーンラインへ

車だけでなく、ロードバイクも多い

顔振峠で景色を楽しんだあとは、杉やヒノキの木立に囲まれた奥武蔵グリーンラインへと入っていきます。この道は、奥武蔵の尾根沿いを南北に貫く林道で、ハイカーだけでなく、サイクリストやドライブの車も通るため、すれ違いには少し注意が必要です。

とはいえ、道幅は広く、傾斜もほとんどないため、気持ちよく歩ける区間。うっそうと茂る木々がつくるトンネルのような空間は、夏でも涼しく、木漏れ日が差す道をのんびり歩けば、五感が自然にととのっていくのを感じられるでしょう。

足元は舗装されているところもあり、歩きやすい反面、単調に感じるかもしれませんが、時おり現れるベンチや小さな展望スペースで小休止を取りながら進むのがおすすめです。

黒山三滝へ続く静かな山道へ──分岐の要「傘杉峠」

平坦な奥武蔵グリーンラインをしばらく歩くと、やがて現れるのが傘杉峠。ここが、黒山三滝へ向かう山道との分岐点です。

林道の静けさのなかに、分岐を示す小さな標識が立っており、ハイキングの前半と後半の切り替え地点ともいえる場所。ここから先は、舗装路から自然の登山道へと様相が変わり、道もぐっと険しくなっていきます。

木の根が張り出した斜面や細い山道もあるため、足元には十分注意しながら進みましょう。けれども、黒山三滝まではあと少し。滝の音が遠くから聞こえてくるようになれば、ゴールはすぐそこです。

気持ちを切り替えて、深い森の静けさを味わいながら一歩ずつ歩を進めていきましょう。

神秘の滝にたどり着く──修験道の霊場、黒山三滝へ

秋は紅葉の名所として多くの人が訪れる

深い森を抜けると、いよいよこのハイキングのハイライト、黒山三滝に到着します。岩肌を流れ落ちる水音が響き渡り、周囲の空気がひんやりと変わるのを感じた瞬間、心がすっと落ち着いていくのがわかります。

黒山三滝は、落差14mの天狗滝、11mの男滝、5mの女滝の三つからなる滝の総称。江戸時代から修験道の修行地として知られ、今なお信仰の場としての静かな気配が漂っています。

 
「日本観光百選」に選ばれている 

苔むした岩や、うっそうとした樹林に囲まれた滝は、写真で見るよりずっと幻想的。水の流れが陽の光を受けてきらめく様子に、思わず足を止めたくなる美しさがあります。長い道のりの疲れも、きっと癒されるはずです。

滝をあとにし、しばらく歩けばゴールとなる黒山バス停に到着。バスの本数は多くはないので、時刻表を確認して計画的な下山をおすすめします。

下山後に立ち寄りたい温浴施設「BIO-RESORT HOTEL & SPA O Park OGOSE」

黒山三滝のハイキングを終えたら、心と体をととのえるひとときを。「O Park OGOSE」は、越生町にある温浴リゾート施設で、天然温泉「おごせの湯」が楽しめます。

露天には、毎月テーマが変わる岩風呂や、木の香りに包まれるヒノキ風呂があり、疲れた体をじっくり癒せる空間。水着で入る「水着風呂エリア」では、友人や家族と一緒にサウナやジャグジーも満喫できます。タオルや水着はレンタルもできるので、手ぶらで立ち寄れるのもうれしいポイント。

ハイキングの締めくくりに、自然の恵みを感じるリゾート体験をぜひどうぞ。

  
BIO-RESORT HOTEL&SPA O Park OGOSE
住所:埼玉県入間郡越生町上野3083-1
電話:049-292-7889
交通:JR八高線越生駅からタクシーで5分(無料送迎バスあり)
営業期間:通年

安全に楽しむための服装と持ち物チェック

黒山三滝への道は一部舗装されていますが、傘杉峠から先は自然の登山道となり、足元がぬかるんでいる箇所や、木の根が張り出した場所もあります。安全・快適に歩くためにも、以下の服装・持ち物をおすすめします。

【服装のポイント】

・履きなれたトレッキングシューズまたは滑りにくいスニーカー
・通気性と速乾性のあるウェア(特に春~秋)
・雨具またはウィンドブレーカー(天候急変に備えて)

【あると安心な持ち物】
・地図アプリ or 紙の登山地図(山と高原地図など)
・飲み物(500ml〜1L目安/途中に自販機はなし)
・軽食やおやつ(滝前での小休憩に)
・モバイルバッテリー
・虫よけスプレー(夏季はとくに必須)
・タオル・ティッシュ・ゴミ袋

四季折々の魅力を持つ黒山三滝ですが、秋冬は冷え込みも強く、日没も早いため早めの行動が基本です。安全第一で自然をたっぷり楽しみましょう。

自然と歴史に包まれる、癒しの黒山三滝ハイキング

静かな山あいを歩き、歴史と信仰にふれながらたどり着く黒山三滝。都心から日帰りで訪れることができる場所とは思えないほど、豊かな自然と神秘的な空気に包まれたコースです。

舗装路、峠道、森の登山道と、変化に富んだルートは歩きごたえも十分。そして最後に出会う三つの滝は、まさにこの道のりのご褒美。深呼吸をすれば、心も体もすっきりと整うはずです。

都会の喧騒から離れて、静かに自分と向き合う時間を過ごしたい、そんな人にこそおすすめしたい、癒しと再生のハイキングコースです。

黒山三滝ハイキングで気になること

ここでは、黒山三滝ハイキングを検討するときに気になりやすいポイントをまとめました。歩く前に確認しておきたい所要時間や靴、アクセス面などを、記事内容に沿って見ていきましょう。

黒山三滝ハイキングは初心者でも歩けますか?

比較的歩きやすいコースですが、登山道らしい区間もあるため、軽ハイキングとして考えるのが安心です。

前半は里山の穏やかな景色の中を進めますが、傘杉峠へ向かうあたりからは自然の登山道らしい雰囲気が強くなります。木の根や土の路面もあるため、普段あまり山を歩かない人は、時間に余裕を持って計画すると落ち着いて楽しめます。

黒山三滝ハイキングの所要時間はどれくらいですか?

歩行時間の目安は約3時間から3時間30分です。滝の見学や休憩を含めると、全体では4時間30分から5時間ほどみておくと安心です。

黒山三滝は足を止めたくなる場所が多く、滝の前で景色を眺めたり、渓流沿いの空気を味わったりしていると、想像以上に時間が過ぎます。移動時間だけでなく、現地で過ごす時間も含めて考えておくと、あわただしくなりにくいでしょう。

黒山三滝ハイキングはスニーカーでも歩けますか?

滑りにくいスニーカーでも歩けますが、より安心なのはトレッキングシューズです。

記事のルートは一部舗装路もある一方で、傘杉峠から先は自然の登山道になります。足元がぬかるむ場所や木の根が張り出した場所もあるため、グリップのある靴を選んでおくと歩きやすくなります。

黒山三滝ハイキングは公共交通でも行きやすいですか?

公共交通でアクセスできるコースです。吾野駅から歩き始めて、黒山バス停から越生駅へ戻る流れで歩けます。

ただし、下山後に利用する黒山発のバスは本数が多くありません。出発前に時刻表を確認し、帰りの便に合わせて計画しておくと安心です。

黒山三滝に駐車場やトイレはありますか?

黒山三滝周辺には駐車場とトイレがあります。車で訪れやすい場所ですが、時期によっては混み合うこともあります。

記事のコースは駅からバス停へ抜ける歩き方なので、公共交通でもつなげやすいのが魅力です。車で現地を訪れる場合は、駐車場の混雑や到着時間も意識しておくと動きやすくなります。

雨の翌日でも黒山三滝ハイキングは歩けますか?

歩けることはありますが、いつも以上に足元への注意が必要です。

渓流沿いは湿り気を感じやすく、登山道の土の斜面や木の根は滑りやすくなります。とくに傘杉峠周辺は慎重に歩きたい区間なので、天候が不安定な時期は無理をせず、靴や服装を整えたうえで判断するのがよいでしょう。

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