「山と高原地図」ってなに?スマホ時代に“紙の地図”が選ばれる理由

「紙の地図なんてもう使わない」——本当にそうでしょうか?
60年にわたり多くの登山者に選ばれてきた『山と高原地図』。
その理由は、“もしも”の時にこそわかります。
そもそも「山と高原地図」とは?
60年にわたって登山者に愛されてきた、登山専用の紙地図です

「山と高原地図」は、登山道や分岐、山小屋、水場、危険箇所などを詳しく収録した、登山専用の紙地図シリーズです。そのルーツは1965年。以来、60年近くにわたって全国の登山者に選ばれ続けてきました。
現在は全国63エリアをカバー。現地調査をもとに毎年改訂され、最新の登山道の状況が反映されています。
→山と高原地図の収録範囲はこちらからご覧いただけます。
スマホ時代に、なぜ紙の地図なのか?
「紙の地図」が今も必要とされている理由

画像:123RF
スマホのGPS地図は便利ですが、電波が届かなければ表示されず、かつバッテリーが切れてしまうと使えません。
さらに谷筋や樹林帯では、GPSの誤差で実際の位置と大きくズレることもあります。

参照:令和5 年における山岳遭難の概況等(警察庁生活安全局生活安全企画課)
警察庁の統計(令和5年)によると、登山中の遭難原因の33.7%は「道迷い」。紙の地図と地形の知識があれば、「おかしい」と異変に気づき、進むべき方向を自分で判断できます。
地図が読めない人でも大丈夫
見てわかる。だから安心して使える

『山と高原地図』は、“読む”というより“見る”感覚に近い地図です。
コースタイムや道の種類、危険箇所、見どころなどが色や記号で整理されていて、直感的にルートを判断できます。
地図に載せきれなかった情報は、付録のコースガイド冊子に収録。登山前の予習にも、下山後の振り返りにも役立ちます。
『山と高原地図』が安心して使える理由
- ・色分けされた登山道で難易度やルートの違いがひと目でわかる
- ・コースタイムを明記しているので、計画が立てやすい
- ・危険箇所や水場、山小屋などの情報を記号で表示
- ・眺望の良い場所や見どころも表示されていて、山歩きがより楽しく
- ・山のプロによる現地調査で、毎年最新情報をもとに作られているから安心
- ・水にぬれても破れにくい耐水紙を使用
- ・地図に入りきらなかった情報は付録冊子で補完(山域の特徴、登山時の注意点など)
紙地図とGPS、併用がいちばん安心
紙とデジタル、どちらかじゃなく“両方”が登山の基本

スマホのGPS地図は、現在地を知るにはとても便利なツールです。
でもその先どこに進むか、どのルートが安全かを判断するには、地図全体を俯瞰できる紙地図のほうが優れています。
だからこそ、登山では「GPSで“今どこ?”を確認し、紙地図で“これからどう動くか”を判断する」この紙とデジタルのいいとこ取り”のスタイルが、新しい基本になりつつあります。
そして実は、『山と高原地図』にもスマート御フォンアプリ「山と高原地図ホーダイ」があります。
紙の地図と同じエリア情報がスマホで見られ、現在地の表示やルートの確認ができます。→山と高原地図アプリ
紙地図を使いこなすための最初の一歩
まずは地図を広げてみよう!

画面のサイズに制限されるスマホと違って、紙の地図は一度に広い範囲を俯瞰(ふかん)的に見ることができます。
たとえば、これから歩くルートや、すでに歩いてきた道のり。紙の地図を広げて見ることで、それらの位置関係や地形の特徴が一目でわかります。
等高線の重なり具合から山の険しさを感じたり、尾根や谷のつながりを確認したりと、スマホでは得られにくい“地形の全体像”が自然と目に入ってきます。
「地図を読む」と聞くと、なんだか難しそうに思えるかもしれません。でも、最初の一歩はとてもシンプル。
地図を広げて、眺めてみるだけでいいのです。
まずはここから、紙地図の魅力に触れてみてください。
まずは“身近な山”からはじめてみませんか?

いつもの山でも、紙地図を持つと見え方が変わる
『山と高原地図』は、アクセスしやすく日帰りで登れる身近な山域も数多く収録しています。登山デビューに人気のエリアや、初心者でも安心して歩けるコースも網羅されているので、はじめての1冊にもぴったりです。
たとえば、高尾山、筑波山、大山など、よく知られた山でも紙地図を持って歩くと、新たな発見があるものです。登山道の分岐、見どころ、水場の位置……地図を通して山の構造が見えてくると、自然の中を“ただ歩く”以上の楽しさが感じられるようになります。
まずは、いつもの山に持っていってみてください。それだけで、登山が少しだけ心強く、ちょっと楽しくなるはずです。
紙地図 × GPS地図、両方を手に入れよう
公式アプリ「山と高原地図ホーダイ」体験クーポン付き!

紙地図に同梱されているクーポンを使えば、対応する山域のデジタル地図をアプリで無料体験できます。登山前のプランニングも、山中での現在地確認も、紙とデジタルの“いいとこ取り”ができるようになります。

登山道、コースタイム情報、コースの見どころ、山小屋や水場など登山者に必須の情報がすべて掲載!