庵座谷中尾根〜釈迦ヶ岳〜ハト峰峠
コース難易度
中級
- 5時間0分
コースガイド
釈迦ヶ岳は朝明渓谷に向かって、荒々しいガレの急崖が豪快に切れ込む一方、西の滋賀県側は、ゆったりとした長い尾根と深く静かな谷を有し、まったく違った表情を見せている。アルペン的な風貌と雑木の二次林の繊細さという、鈴鹿の二面性を併せ持つ山といえる。
テクニック度 |
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山行日数 |
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歩行時間 |
5時間0分 |
歩行距離 |
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最大高低差 |
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水場 |
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トイレ |
朝明渓谷は、キャンパーやハイカーで賑わう鈴鹿有数の登山基地です。釈迦ヶ岳へ登る庵座谷道や松尾尾根道をはじめ、美しい渓谷美を誇る愛知川源流へと続くいくつもの峠道、さらに国見岳や御在所岳へ向かうコースなど、放射状に登山道や峠道が広がっています。
この朝明から釈迦ヶ岳へのメインルートとなっていたのが庵座谷道ですが、過去の集中豪雨の影響で道が荒れ、現在ではその左岸の中尾根に新しい登山道が整備されています。
庵座谷へは、朝明渓谷有料駐車場からテント村を通るルートと、少し下流にある朝明テント村入口から車道を登るルートの2つがあります。テント村入口には、右手に尾根へと取り付く中尾根登山口があり、新しい道標も設置されています。
登山道は、最初は暗い常緑樹林の中をジグザグに登っていきます。急斜面にしっかりと道が刻まれており、登りやすく整備されています。やがて尾根上に出ると、左へと続く尾根道は雑木林に包まれ、展望はほとんどききませんが、穏やかな登りが続きます。庵座谷道のような景観の変化はありませんが、歩きやすい道です。
鳴滝コバに到着すると、片側の木が伐採されており、国見岳や御在所岳の山々を見渡すことができます。「鳴滝」の名の通り、ここに来て初めて庵座谷の流れの音が響いてきます。ひと息入れるにはちょうど良い場所です。
尾根は右に折れ、しばらく進むと木製の階段状の急な登りが始まります。889.1メートルのピークに到達し、少し下ると、左手に庵座谷道へ下る道が分岐しています。再び急登となり、前方に岩場が見えてくると、登山道は左の山腹を巻くように進みます。左手には大蔭のガレが見え始め、県境の山々が開けてきます。
ここからは、樹林帯の急斜面をひたすら登る厳しい道となります。この急登を登り切ったところが「釈迦白毫」と呼ばれる地点で、松尾尾根と合流する主尾根上に出ます。左へと登ると、左側が大きく切れ落ちた大蔭のガレ場が広がり、やがて庵座谷道と合流する釈迦ヶ岳の最高点、「松尾尾根の頭」に到着します。さらに尾根を進むと県境稜線に出て、県境尾根道と合流します。そこから右に数分歩けば、釈迦ヶ岳の山頂です。
山頂は三重県側が開けており、展望を楽しむことができますが、滋賀県側は樹林に覆われていて展望がありません。山頂はやや狭く、あまり高度感がないため、ゆっくり休憩するなら松尾尾根の頭で過ごすのがおすすめです。
下山には松尾尾根コースもありますが、単調な尾根道のため、ここでは少し距離が長くなっても、県境尾根道を南へ歩き、ハト峰峠から下るコースをおすすめします。
県境尾根道は、ゆるやかな下りが続く快適な道です。正面には、猫岳の三角形のピークが見え、国見岳や御在所岳など、県境尾根に連なる山々がかすんで連なっています。背後には、先ほど登った釈迦ヶ岳の緑の斜面や、大蔭のガレの荒々しい斜面が広がり、ダイナミックでスケールの大きな風景を楽しむことができます。
猫岳に登ったあとは、ササに覆われた道を長く下っていくことになります。道中、ところどころで左側(三重県側)が大きく切れ込んでおり、開放的な景色が広がります。一方、右側(滋賀県側)は、美しい雑木林が続いていて、自然の中を静かに歩くことができます。
やがて、明るく開けたガレ場のハト峰峠に到着します。ここからは、左側の朝明方面へと下る道があります。峠の少し手前にも、朝明へ下る林道の分岐があり、どちらの道を選んでも下山可能ですが、歩きやすさを重視する場合は林道を利用するのがおすすめです。
この朝明から釈迦ヶ岳へのメインルートとなっていたのが庵座谷道ですが、過去の集中豪雨の影響で道が荒れ、現在ではその左岸の中尾根に新しい登山道が整備されています。
庵座谷へは、朝明渓谷有料駐車場からテント村を通るルートと、少し下流にある朝明テント村入口から車道を登るルートの2つがあります。テント村入口には、右手に尾根へと取り付く中尾根登山口があり、新しい道標も設置されています。
登山道は、最初は暗い常緑樹林の中をジグザグに登っていきます。急斜面にしっかりと道が刻まれており、登りやすく整備されています。やがて尾根上に出ると、左へと続く尾根道は雑木林に包まれ、展望はほとんどききませんが、穏やかな登りが続きます。庵座谷道のような景観の変化はありませんが、歩きやすい道です。
鳴滝コバに到着すると、片側の木が伐採されており、国見岳や御在所岳の山々を見渡すことができます。「鳴滝」の名の通り、ここに来て初めて庵座谷の流れの音が響いてきます。ひと息入れるにはちょうど良い場所です。
尾根は右に折れ、しばらく進むと木製の階段状の急な登りが始まります。889.1メートルのピークに到達し、少し下ると、左手に庵座谷道へ下る道が分岐しています。再び急登となり、前方に岩場が見えてくると、登山道は左の山腹を巻くように進みます。左手には大蔭のガレが見え始め、県境の山々が開けてきます。
ここからは、樹林帯の急斜面をひたすら登る厳しい道となります。この急登を登り切ったところが「釈迦白毫」と呼ばれる地点で、松尾尾根と合流する主尾根上に出ます。左へと登ると、左側が大きく切れ落ちた大蔭のガレ場が広がり、やがて庵座谷道と合流する釈迦ヶ岳の最高点、「松尾尾根の頭」に到着します。さらに尾根を進むと県境稜線に出て、県境尾根道と合流します。そこから右に数分歩けば、釈迦ヶ岳の山頂です。
山頂は三重県側が開けており、展望を楽しむことができますが、滋賀県側は樹林に覆われていて展望がありません。山頂はやや狭く、あまり高度感がないため、ゆっくり休憩するなら松尾尾根の頭で過ごすのがおすすめです。
下山には松尾尾根コースもありますが、単調な尾根道のため、ここでは少し距離が長くなっても、県境尾根道を南へ歩き、ハト峰峠から下るコースをおすすめします。
県境尾根道は、ゆるやかな下りが続く快適な道です。正面には、猫岳の三角形のピークが見え、国見岳や御在所岳など、県境尾根に連なる山々がかすんで連なっています。背後には、先ほど登った釈迦ヶ岳の緑の斜面や、大蔭のガレの荒々しい斜面が広がり、ダイナミックでスケールの大きな風景を楽しむことができます。
猫岳に登ったあとは、ササに覆われた道を長く下っていくことになります。道中、ところどころで左側(三重県側)が大きく切れ込んでおり、開放的な景色が広がります。一方、右側(滋賀県側)は、美しい雑木林が続いていて、自然の中を静かに歩くことができます。
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