鳩待峠から笠ヶ岳・湯の小屋へ

コース難易度
中級
  • 日帰り
  • 7時間55分
  • 15.7km

コースガイド

秘められた名山・笠ヶ岳のお花畑をめぐりながら、静かで長大な尾根歩きが楽しめる
テクニック度
岩場やクサリ場などがなく、問題なく歩ける
難易度の目安
難易度の目安
テクニック度
    岩場やクサリ場などがなく、問題なく歩ける
    岩場やクサリ場などがあり、部分的に注意が必要
    岩場やクサリ場などがあって、中級以上の技術と経験が必要
山行日数
日帰り
歩行時間
7時間55分
歩行距離
15.7km
最大高低差
1,277m
水場
鳩待峠
トイレ
鳩待峠
 このコースは1日かけて歩く長大なコースで、湯の小屋温泉からの最終バスが16時台と早いため、場合によっては片品村で前泊するか、下山した湯の小屋温泉で宿泊する必要があります。
 至仏山同様に登山道にトイレがないので鳩待峠で済ませて出発しましょう。しばらくは至仏山登山道をたどり、オヤマ沢田代を過ぎて悪沢岳分岐を左に進みます。すぐに悪沢岳の山頂標識がありますが、ここを過ぎると目指す笠ヶ岳への稜線がのびやかに見えます。ぬかるみのひどい針葉樹の道を進むと1時間ほどで小笠の標識に着きます。小笠は山頂への登山道がないため踏み込まないようにしましょう。ピラミッドのような笠ヶ岳が近づくと、森林限界となり草原が広がります。いったん山腹の南側を巻いて歩きます。分岐点から山頂へは登り25分、下り15分の道のりで、短いが急な岩場です。足元にはキンロバイやミヤマムラサキといった希少な高山植物が咲きほこります。
 笠ヶ岳山頂からは360度の大展望が広がり、普段は見ることの少ない至仏山西面の荒々しい姿がそびえます。燧ヶ岳と隣り合って見える風景からは尾瀬の最西端にいることを感じさせます。
 山頂からの急な下りを分岐へ戻り、湯の小屋方面へ進むとすぐに片藤沼に着きます。片品村とみなかみ町藤原との境界にある事からこの名前が付けられていますが、ぬかるみに注意してほとりまで行くと、澄み切った水面にイトトンボたちが飛ぶ楽園のような世界が広がっています。森に囲まれた1962mピークを越えれば急な下りの始まりです。ぬかるみも多いので注意して下りましょう。途中、2本の小沢がありますが、どうしても水が無い時には汲んでおきましょう。
 小沢から25分ほどで咲倉沢頭避難小屋に着きます。避難小屋は風雨をしのぐには十分ですが、老朽して入口ドアが壊れており、水場やトイレがないので宿泊目的には使わない方がいいでしょう。ここからはクロベの森の急坂を一気に下りますが、地面に張り出した根に転倒しないよう気を付けましょう。森が明るくなる頃には古い林道と合流し、すぐに林道から外れて尾根上の登山道を歩きます。ここはブナの巨木が多く気持ちよく歩くことができます。いきなりゲートの閉じた車道へ出ますが、十字路なので地図や道標と照らし合わせて間違えないように進みましょう。最後の1018mピークへ登る分岐点は入口に道標があるので見落とさないように気を付けましょう。下り途中で車道を横断して少し行けば湯の小屋に到着です。
悪沢岳付近から笠ヶ岳(左奥)と小笠(右手前)
片藤沼。
笠ヶ岳から見た至仏山西面(9月中旬)
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