沖縄の日帰り登山おすすめ5座を紹介 伊江島・石垣島・小浜島で楽しむ絶景ハイキング

沖縄と聞くと、海水浴やシュノーケリングといったマリンレジャーを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、沖縄には個性的な山々も点在しており、短時間で登れる気軽さと、海と島々を見渡す独特の景観が魅力です。

本州の高山とは異なり標高は低めですが、一歩踏み入れれば亜熱帯らしい植生や伝説が残る山道が広がり、山頂に立てば大パノラマの絶景が待っています。観光と組み合わせやすい立地も多く、旅行中に立ち寄りやすいのも大きな特徴です。

この記事では、沖縄で日帰り登山を楽しめる山々として「伊江城山」「高月山」「野底岳」を中心に、小浜島の「大岳」「西大岳」もあわせて紹介します。リゾートの合間に立ち寄れば、海とはまた違う沖縄の魅力に触れられるでしょう。

2025年9月24日 更新

伊江城山(172m) 伊江島のシンボルを短時間で登れる絶景スポット

伊江城山(いえぐすくやま、通称タッチュー)は、伊江島の中央にそびえる標高172mの山で、島のシンボルとして親しまれています。独特の鋭い山容は、フェリーで島に近づくとすぐに目に入り、訪れる人に強い印象を残します。

登山口から山頂までは石段が整備されており、片道20分ほどで到着可能。緑に包まれた遊歩道を進むと、山頂からは伊江島の集落やサトウキビ畑が眼下に広がり、さらに沖縄本島や伊平屋島まで望めます。短時間で楽しめる日帰り登山ながら、海と島々が織りなす雄大な景色を満喫できるのが魅力です。

標高は低いものの、海に浮かぶ孤高の山であるため、登り切ったときの達成感は十分。フェリーで訪れる島旅の高揚感とあわせて、沖縄らしい非日常体験を味わえます。石段が中心なので家族連れや初心者にも安心しておすすめできますが、夏場は日差しが強いため帽子や水分補給を忘れないようにしましょう。

都道府県:沖縄県(伊江村)
難易度:初級
登山シーズン:通年
名前の由来:古城のような山容から「城山」と呼ばれる
アクセス:本部港から伊江島行きフェリーで約30分、港から登山口まで徒歩約10分
駐車場:登山口にあり

高月山(231m) 石垣市街を一望できる星空と夜景の名所

石垣島北部に位置する高月山(たかつきやま)は、標高231mと低山ながら市街地からのアクセスが良く、地元の人々や観光客に親しまれています。気軽に登れる沖縄の低山ハイキングスポットとして人気があり、旅行の合間に立ち寄りやすいのも魅力です。

登山道は緩やかで整備されており、山頂までおよそ1時間。安心して歩ける道が続き、山頂付近の展望台に立てば石垣市街や竹富島、西表島までを一望できます。南国の島々を見渡す景色は開放感にあふれ、歩き切った後の爽快感を味わえるはずです。

昼間の眺望も素晴らしいですが、特に夕暮れから夜にかけては格別です。眼下に広がる市街の夜景と、頭上を覆う満天の星空。海のリゾートイメージが強い石垣島で、山ならではの魅力を体感できる貴重なスポットです。夏場は蒸し暑くなるため、時間帯を工夫して登ると快適に楽しめます。

都道府県:沖縄県(石垣市)
難易度:初級
登山シーズン:通年
名前の由来:標高の高さから「高月」と呼ばれたとされる
アクセス:石垣港から車で約20分、登山口から山頂まで約1時間
駐車場:登山口に駐車スペースあり

野底岳(282m) “マーペー”伝説が残る石垣島北部の絶景峰

野底岳(のそこだけ)は、石垣島北部に位置する標高282mの山で、地元では「マーペー」の愛称で親しまれています。小さな山ながら急な登りが続くため、短時間でもしっかりと登山の雰囲気を味わえるのが魅力です。

登山口から山頂までは30〜40分ほど。道中には岩場や木の根が張り出した場所もあり、変化に富んだ山道を楽しめます。山頂に立てば、眼下に広がるエメラルドグリーンの海や石垣島の北岸、さらに西表島や小浜島まで一望でき、日帰りの山歩きとは思えないほどの達成感を味わえるでしょう。

また、マーペーにまつわる悲恋の伝説が残る山としても知られています。マーペーとは、かつて与那国島から移り住んだ女性の名で、愛する人と引き離され、この山に登って海の彼方を見つめ続けたと伝えられています。景色とともに島の歴史や文化に触れられるのも、この山ならではの魅力です。

石段中心の伊江城山や高月山と比べるとやや健脚向きですが、ゆっくり登れば初心者でも挑戦可能。滑りやすい場所もあるため、歩きやすい靴や十分な水分を準備して臨むと安心です。

都道府県:沖縄県(石垣市)
難易度:初級〜中級
登山シーズン:通年(梅雨・台風シーズンは要注意)
名前の由来:与那国島から移り住んだ女性「マーペー」が愛する人を想い、この山に登り続けた伝説にちなむ
アクセス:石垣港から車で約40分、登山口から山頂まで約40分
駐車場:登山口付近に駐車可

大岳(99m)・西大岳(約60m) 八重山諸島を一望する小浜島の絶景台地

小浜島のほぼ中央にそびえる大岳(おおだけ、標高99m)と、その西に位置する西大岳(にしおおだけ、約60m)は、どちらも短時間で登れる展望スポットとして人気があります。島全体を見渡せるロケーションにあり、旅行中でも気軽に訪れやすいのが特長です。

大岳は小浜島の最高峰で、山頂からは竹富島・西表島・石垣島など八重山の島々を360度のパノラマで一望できます。短時間の登山ながら、山頂ではしっかりとした眺望が待っています。

西大岳は牧場地帯を抜けるような道のりで、のどかな雰囲気と広々とした景色を楽しめます。片道15〜20分ほどで登頂できるため、家族連れや初心者でも安心。強い日差しを避けるため、帽子や水分を用意するとより快適に歩けるでしょう。

都道府県:沖縄県(竹富町・小浜島)
難易度:初級 登山シーズン:通年
名前の由来:大岳は「島の大きな山」として、西大岳は位置関係から名付けられた
アクセス:石垣港から高速船で約30分、小浜港から登山口まで徒歩またはレンタサイクル利用
駐車場:小浜港周辺にあり

沖縄で日帰り登山を楽しむために

沖縄の山は標高こそ低いものの、気温や湿度が高く体力を消耗しやすいため、こまめな水分補給や熱中症対策は欠かせません。亜熱帯特有の天候変化もあり、突然のスコールや台風シーズンの強風などには十分注意が必要です。歩きやすい靴や帽子を用意し、無理のない計画を立てることが安全につながります。

観光と合わせて気軽に登れる沖縄の山々は、旅の思い出をより豊かにしてくれる存在です。海と山、両方の魅力を味わえるのは沖縄ならではの楽しみ方。次の沖縄旅行では、美しい海とともに、島の山歩きも計画に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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