入笠山登山 ゴンドラ山頂駅から入笠湿原と山頂をめぐるコースとアクセス
入笠山(にゅうかさやま)は、長野県富士見町と伊那市にまたがる標高1,955mの山で、日本三百名山のひとつです。山麓の富士見パノラマリゾートからゴンドラすずらんで標高1,780mの山頂駅まで上がれば、そこから入笠湿原や花畑を通って山頂を目指せます。
この記事では、ゴンドラ山頂駅から入笠湿原、入笠山山頂をめぐって山頂駅へ戻るコースを紹介します。アクセスやゴンドラの運行時間、季節ごとの見どころもあわせて確認し、計画づくりに役立ててください。
目次
入笠山へのアクセス 富士見パノラマリゾートからゴンドラで山頂駅へ

このコースの起点は、ゴンドラすずらんの山頂駅です。まずは山麓の富士見パノラマリゾートまで車または電車で向かい、ゴンドラに乗り換えます。電車の場合は送迎バスの便数が限られるため、帰りの時刻から逆算して計画を立てましょう。
車の場合 諏訪南ICから約7分、無料駐車場を利用
中央自動車道の諏訪南ICから富士見パノラマリゾートまでは約7分です。リゾートには無料の駐車場があります。
カーナビで「富士見パノラマリゾート」を目的地にすると、山頂方面や狭い山道へ案内される場合があります。現地の案内看板もあわせて確認しながら向かいましょう。
電車の場合 富士見駅から無料送迎バスを利用
最寄り駅はJR中央本線の富士見駅です。富士見駅と富士見パノラマリゾートのあいだには、無料送迎バスが運行しています。
| 便 | 発車 | 到着 |
| 行き | 富士見駅 10:00発 | 富士見パノラマリゾート 10:10着 |
| 帰り | 富士見パノラマリゾート 15:00発 | 富士見駅 15:10着 |
送迎バスは行き・帰りとも1日1便です。
富士見パノラマリゾートは、ゴンドラ山頂駅から入笠山山頂を訪ねるモデルコースの所要時間を約3時間と案内しています。送迎バスを使う場合は、10:10にリゾートへ着いてから15:00発の帰りの便までのあいだに、チケット購入、ゴンドラの往復、コースの歩行と休憩を収める必要があります。立ち寄りや休憩を長めに取りたい場合は、タクシー(アルピコタクシー)の利用も選択肢になります。
列車の時刻はJRの最新情報で確認してください。
ゴンドラすずらんの運行時間と料金
ゴンドラすずらんは8人乗りで、標高1,050mの山麓から標高1,780mの山頂駅まで、標高差730mを一気に上がります。
| 項目 | 内容 |
| 営業期間 | 春〜秋(グリーンシーズン) |
| 運行時間(4〜10月) | 8:30〜16:00(下り最終16:30) |
| 運行時間(11月) | 8:30〜15:30(下り最終16:00) |
| 往復料金 | 大人2,600円、子ども(小学生)1,300円 |
| 片道料金 | 大人2,000円、子ども(小学生)1,000円 |
| ペット | 1頭800円(片道・往復共通) |
未就学児は無料です。チケットは公式サイトから事前購入もできます。
ゴンドラは強風や雷などで減速・停止することがあり、天候によっては運行を見合わせる場合もあります。営業期間・運行時間・料金は変更されることがあるため、出発前に富士見パノラマリゾートの公式HPで最新情報を確認しましょう。
ゴンドラ山頂駅から入笠湿原・入笠山山頂をめぐるコース

ゴンドラ山頂駅から入笠湿原へ下り、山彦荘の前から花畑を登って入笠山山頂へ向かいます。山頂直下では岩場コースを登り、下りは岩場迂回コースを使って、花畑と入笠湿原を経て山頂駅へ戻ります。所要時間は約3時間です。
ゴンドラ山頂駅から入笠湿原へ 防鹿柵の扉を開けて木道を歩く

防鹿柵の扉を抜けると入笠湿原が広がる
ゴンドラ山頂駅を出ると、ハイキングコースの入口にルートを案内する看板が立っています。ここで、これから歩く道順を手元の地図と照らし合わせておくと安心です。
砂利道を進み、道標に従って林の中を抜けると、山頂駅から徒歩約10分で入笠湿原の入口に着きます。
湿原は、シカの食害を防ぐ防鹿柵で囲まれています。出入口には扉があるので、通ったあとは必ず閉めましょう。
湿原の中には木道が敷かれ、季節ごとにさまざまな花が咲きます。この景観は、木道の整備や外来植物の除去などの保全活動によって守られています。写真を撮るときも木道から外れず、植物に触れないようにしましょう。
山彦荘から花畑を登り、岩場コースで山頂へ

山彦荘の近くから見た入笠湿原
木道で湿原を抜けると、入笠湿原の前に立つ山小屋・山彦荘に出ます。
山彦荘からは林道沿いの道を進み、花畑(御所平)へ向かいます。花畑までは山頂駅から徒歩約20分です。花畑ではジグザグの道で斜面を登ります。湿原とはまた違った種類の花も見られる場所です。
花畑を抜けると登山道に入ります。岩の転がるガレた箇所を過ぎ、ササが茂る道を進むと、岩場コースと岩場迂回コースの分岐に着きます。今回紹介するルートでは、登りに岩場コース、下りに岩場迂回コースを通ります。
岩場コースは、岩と木の根でやや滑りやすくなっている区間です。浮いている石には乗らず、足元を確かめながら登りましょう。
入笠山山頂 八ヶ岳や南アルプス、富士山を見渡す広い山頂

取材日の入笠山山頂。低い雲が垂れ込め、遠くの山は見えなかった
岩場を登りきると、入笠山の山頂(1,955m)に着きます。山頂は広く開けていて、周囲をさえぎるものがありません。
晴れていれば、八ヶ岳、富士山、南アルプス、中央アルプス、北アルプスの山々を見渡せます。ただし雲がかかると遠くの山は見えにくくなり、展望は当日の天候に大きく左右されます。
山頂は風が強くなることもあります。休憩するときは、体が冷えないよう上着などで調整しましょう。
岩場迂回コースで下り、花畑と入笠湿原を経てゴンドラ山頂駅へ

麓の景色はきれいに見えた
今回のルートでは、下りに岩場迂回コースを通ります。岩場迂回コースは山頂を巻くように通じる道です。岩場コースとの分岐まで下ったら、往路を戻ります。
花畑、山彦荘、入笠湿原は、登りでは気づかなかった花や景色を見られることもあるので、時間に余裕があればゆっくり歩いてみましょう。
湿原を抜けたらゴンドラ山頂駅に戻って、コースは終わりです。ゴンドラで下山する場合は、下りの最終便(4〜10月は16:30、11月は16:00)に間に合うように行動してください。電車で来た場合は、15:00発の送迎バスの時刻も意識しましょう。
このコースでは、湿原の出入口から林道へ出る場所や、岩場コースと岩場迂回コースの分岐など、道を選ぶ場面が何度かあります。出発前に地図でルートを確認しておき、歩いている途中も現在地を確かめながら進みましょう。

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入笠山の季節ごとの見どころ 花の時期と紅葉・草紅葉
入笠山は春から秋にかけて多くの山野草が咲き継ぐ山で、訪れる時期によって湿原や花畑の景色が変わります。主な見どころを季節ごとに紹介しますが、開花の時期や状況は年によって前後します。出発前に「富士見パノラマリゾートの入笠植物図鑑」などで最新情報を確認しましょう。
春から初夏 カタクリと入笠湿原のスズラン

アヤメ。見ごろは6月下旬頃
春の入笠山では、例年4月下旬〜5月上旬にカタクリが見頃を迎えます。
6月には入笠湿原の斜面に日本すずらんの大群落が広がり、入笠山を代表する景色になります。ゴンドラ山頂駅を降りてすぐの入笠すずらん山野草公園では、ドイツすずらんも見られます。
このころから初夏にかけては、アヤメ、レンゲツツジ、ニッコウキスゲなども咲きます。
夏 ハクサンフウロやコオニユリなど高原の花

ハクサンフウロ。花のみごろは7月上旬~8月下旬
夏は、ハクサンフウロ、コオニユリ、サワギキョウ、クガイソウなど多くの花が咲きます。山野草公園では、6月から9月にかけて約150種の山野草が見られます。8月上旬〜9月上旬には、マツムシソウの群生も見頃です。

コオニユリ。花の見ごろは7月下旬~8月下旬
秋 エゾリンドウと湿原の草紅葉、山の紅葉
8月下旬〜9月中旬には、入笠湿原の一帯がエゾリンドウの青紫色に染まります。
10月中旬ごろからは木々が色づき始めます。秋が深まると、入笠湿原は黄金色の草紅葉に包まれます。草紅葉は、翌年に向けた湿原の環境整備が行われる前のわずかな期間だけ見られる景色です。
秋はゴンドラの営業期間の終わりが近づき、11月は運行時間も短くなります。出発前に運行状況を確認しておきましょう。
ゴンドラを使わない場合は沢入登山口から 大阿原湿原をめぐるルートも

富士見パノラマリゾートの山麓からは、入笠山山頂へ向かう登山道はありません。ゴンドラを使わずに登る場合は、沢入登山口などから歩き始めることになります。
沢入登山口から入笠湿原、入笠山山頂を経て、さらに大阿原湿原をめぐって戻るルートは、歩行時間4時間0分、歩行距離10.4kmです。山頂の先にある大阿原湿原は、木道で一周できる静かな湿原です。
ルートの詳細やコースデータは、「沢入から入笠湿原を経て入笠山、大阿原湿原へ」の記事で確認できます。
入笠山登山に関するよくある質問

入笠山登山を計画するときに気になりやすいポイントを、よくある質問としてまとめました。行程や服装を考える際の参考にしてください。
Q. 山頂まで行かずに、入笠湿原の周辺だけを歩くこともできますか?
A. できます。ゴンドラ山頂駅周辺の入笠すずらん山野草公園、入笠湿原、八ヶ岳展望台をめぐる約2km・約90分のモデルコースが、富士見パノラマリゾートで案内されています。時間が限られている場合や、花の観賞を中心に楽しみたい場合の選択肢になります。
Q. 入笠山へはどんな服装で行けばよいですか?
A. 山麓とゴンドラ山頂駅では標高差が730mあり、気温も変わります。当日の気温は、富士見パノラマリゾートの公式サイトで山頂駅と山麓の両方を確認できます。それを参考に、脱ぎ着しやすい服装に防寒着と雨具を加えましょう。
山頂直下の岩場コースには、岩と木の根でやや滑りやすくなっている区間があります。靴は、靴底が滑りにくいものを選ぶと安心です。
入笠山登山は時間に余裕を持って計画を

ゴンドラ山頂駅から歩き始める入笠山登山では、木道の続く入笠湿原や花畑で季節の花を見ながら、晴れていれば八ヶ岳や富士山、アルプスの山々を見渡す山頂まで歩けます。
計画を立てるときは、ゴンドラの下り最終便と、電車の場合は送迎バスの帰りの便の時刻を確認しておきましょう。強風や雷でゴンドラが止まることもあるため、当日の天候もあわせて確認してください。
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