鶴見岳登山ガイド 別府ロープウェイで楽しむ絶景ハイキング

別府の街を見下ろすようにそびえる「鶴見岳(つるみだけ、標高1,375m)」。別府ロープウェイを使えば標高約1,300mまで上がり、山上駅から山頂までは徒歩約15〜20分で向かえます。

別府湾や由布岳の眺望、初夏のミヤマキリシマも魅力です。この記事では、ロープウェイ利用の山歩きを中心に、コースやアクセス、服装と注意点、下山後の立ち寄り先を紹介します。

2026年11月3日 更新

鶴見岳登山はロープウェイ利用で楽しみやすい 別府の展望の山へ


ロープウェイを使って、手軽に山頂へアプローチできる鶴見岳

大分県別府市にそびえる「鶴見岳」は、阿蘇くじゅう国立公園に属する活火山群の一峰です。別府ロープウェイを利用すれば手軽に山頂近くまでアクセスできる一方で、麓からしっかり歩く登山も楽しめます。


初夏にかけて山肌を鮮やかに彩るミヤマキリシマ

山域は四季折々に表情を変え、初夏はミヤマキリシマ、夏は緑、秋は紅葉、冬は樹氷と、一年を通して多くの登山者や観光客を惹きつけています。

山頂からは別府湾や由布岳、くじゅう連山を望む大パノラマが広がり、展望のよさでも親しまれている山です。ロープウェイを活用すれば歩行時間を抑えやすく、観光と登山を組み合わせて楽しみやすい点も魅力です。

ロープウェイ利用と徒歩登山の違い

短時間で山頂の景色を楽しみたい人には、往復ともロープウェイを利用する山歩きが向いています。標高約1,300mの鶴見山上駅から山頂を往復するため、麓から歩く登山に比べて登り下りの負担を抑えられます。ただし、山頂へ向かう道には石段があり、歩きやすい靴や天候に応じた備えは必要です。

しっかり歩きたい人には、火男火売神社の中宮(御嶽権現社)を経由して山頂を目指す登山道があります。ロープウェイの山上駅から歩く場合とは標高差や所要時間が大きく異なるため、登山口を確認し、体力に合った計画を立てましょう。

登りを徒歩、下りをロープウェイにするなど、片道だけ利用する方法もあります。その場合は、運行状況や下りの最終便に加え、山麓駅から駐車場所やバス停までの移動も確認しておくと安心です。

なお、海岸から山頂を目指す一気登山の全行程と、山側の登山道は区間を分けて確認する必要があります。徒歩登山を計画するときは、別府市の「由布岳・鶴見岳外登山規制情報」などで、歩く区間の最新情報を確認してください。

この記事では、往復ともロープウェイを利用し、鶴見山上駅から山頂まで歩くコースを中心に紹介します。

別府ロープウェイへのアクセスと利用前の確認


別府湾を横目にぐんぐんと標高を上げる別府ロープウェイ

鶴見岳の山頂近くまでアクセスできるのが「別府ロープウェイ」です。標高約500mの別府高原駅から、約10分で標高約1,300mの鶴見山上駅へ。短い歩行時間でも鶴見岳の展望を楽しみやすいのが、大きな魅力です。

定員101名の大型ゴンドラに揺られながら、別府市街や別府湾を見下ろす空中散歩を楽しめるのも、このルートならでは。標高が上がるにつれて視界が開け、山頂へ近づいていく臨場感を味わえます。


山上駅からは海を一望できる、まさに“天空の駅”

鶴見山上駅に到着すると、麓とは一変した涼やかな空気に包まれます。周辺には遊歩道が整備され、「鶴見山上権現一の宮」や展望所などが点在しています。ここから山頂までは徒歩で向かいます。

車・バスでのアクセスと駐車場

車では、別府ICから県道11号を湯布院方面へ進み、別府高原駅を目指します。駐車場を利用するときは、現地の案内に従って駐車してください。早朝から徒歩で登る場合や、下山だけロープウェイを利用する場合は、駐車場所と利用可能な時間を事前に確認しておきましょう。


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公共交通機関では、JR別府駅西口から亀の井バスを利用し、「別府ロープウェイ」バス停で下車します。乗車時間は約20分が目安ですが、道路状況により変わります。由布院方面から向かう場合も、利用する便の経由地と停車するバス停を確認してください。

バスで訪れる場合は、行きの便だけでなく、下山後に利用する帰りの便も調べておくと安心です。最新のアクセス案内は別府ロープウェイ公式サイト、時刻表はバス事業者の公式案内をご確認ください。

山歩きに出る前に、駅のトイレを利用しておきましょう。

運行状況と帰りの最終便を確認

ロープウェイは、悪天候や設備の整備・点検などで運休する場合があります。出発前に公式サイトで運行情報を確認し、乗車時にも当日の案内を確かめておきましょう。

上りと下りでは最終便の時刻が異なり、季節によっても営業時間が変わります。山頂から山上駅へ戻る時間に加え、写真撮影や休憩、乗車までの余裕も見込んで行動してください。運賃と営業時間の詳細は、公式サイトの「ご利用料金」で確認できます。

徒歩で登り、下山にロープウェイを利用する場合も、運行していることを前提に無理な計画を立てないことが大切です。運休時に備えて徒歩で下山する場合の所要時間も確認し、体力や日没までの時間に余裕が持てなければ、計画を変更しましょう。

別府ロープウェイへのアクセスを確認する
別府ロープウェイの運賃・営業時間を確認する
別府ロープウェイの運行情報を確認する

鶴見岳登山コース 山上駅から山頂までの歩き方

鶴見山上駅から鶴見岳山頂までは、整備された遊歩道を登って約15〜20分が目安です。石段を登りながら、季節の花や別府湾の眺めを楽しめます。

標準コースタイム
鶴見山上駅 →(徒歩約15分)→ 鶴見岳山頂

この時間は山頂までの片道の目安です。往復の計画では、登りと同程度の時間を下りにも見込み、山頂での休憩や写真撮影の時間を別に確保しましょう。七福神めぐりや札所めぐりなど、山上の遊歩道を広く散策する場合は、さらに余裕が必要です。

基本の行程は「鶴見山上駅→鶴見岳山頂→鶴見山上駅」。標高約1,300mの駅から標高1,375mの山頂へ向かうコースで、麓から登る登山道とは異なります。

鶴見岳登山は標高1300mからスタート


整備された遊歩道と石段をたどって、鶴見岳山頂へ

山上駅からは、案内表示を確認しながら山頂へ向かう遊歩道を進みます。短い道のりですが、途中には石段の登りが続きます。息が上がるときは無理に進まず、周囲の通行を妨げない場所でひと息つきましょう。


一面をピンク色に彩るミヤマキリシマの群落

初夏には、遊歩道沿いのミヤマキリシマが斜面を鮮やかに彩ります。花を眺めながら歩く場合は、足元を確かめ、立ち止まってゆっくり楽しんでください。


振り返ると、階段の先に別府湾のパノラマが広がる

石段の途中で振り返ると、別府の街並みと、その先に広がる海のパノラマが目に入ります。山と温泉地が近い、鶴見岳らしい景色です。

道は整備されていますが、雨で濡れた石段や、積雪・凍結のある路面では滑りやすくなります。歩行時間の短さだけで判断せず、その日の路面や天候に合わせて歩きましょう。

鶴見岳山頂へ 由布岳と別府湾を望む開放感あふれる景色


見晴らしの良い、開放的な空間が広がる鶴見岳山頂

登りきると視界が開け、鶴見岳の山頂に到着します。麓から見上げる山の姿とはまた違った、開放感のある景色が迎えてくれます。


山頂には火男火売神社(ほのおほのめじんじゃ)が鎮座する鶴見岳

山頂には標識や火男火売神社の上宮があり、天気に恵まれれば由布岳やくじゅう連山まで見渡せます。山上駅から歩いて登ったあとに眺める山並みは、このコースの楽しみのひとつです。


ミヤマキリシマと由布岳の共演も楽しめる

初夏には、新緑の中にミヤマキリシマが彩りを添えます。由布岳を背景に花を眺められる場所では、鶴見岳ならではの季節の風景を楽しめます。開花の進み方は年や場所によって異なるため、花を目的に訪れる場合は、事前に公式サイトの開花情報を確認しておくとよいでしょう。


山頂に立てば広がる、別府湾と街のダイナミックな眺望

山頂から見下ろす別府市街と別府湾の眺めも印象的です。海と街、山が近接する地形を見渡せる、ダイナミックなパノラマが広がります。

同じ道を戻って下山 登りとは違う景色を楽しむ


新緑の山肌に鮮やかなコントラストを加えるミヤマキリシマ

山頂で景色を楽しんだら、登ってきた道を戻り、鶴見山上駅へ向かいます。下りでは別府湾や山肌の景色が目に入りやすくなりますが、足を止めて眺め、歩くときは石段に注意しましょう。

山上には複数の遊歩道があります。途中で散策路へ足を延ばす場合も、案内図で山上駅への戻り方を確認してください。

帰りは、下りのロープウェイに間に合うよう、余裕を持って山上駅へ戻ります。乗車後にバスへ乗り継ぐ場合は、その移動時間も含めて計画しておきましょう。

鶴見岳の山歩きに必要な服装と注意点

ロープウェイを使えば短時間で山上へアクセスできますが、標高約1,300mからの山歩きには、麓の観光とは異なる備えが必要です。訪れる季節や歩く範囲に合わせて準備しましょう。

歩きやすい靴と防寒・雨への備え

山上駅から山頂を往復する場合も、足に合った滑りにくい靴を選びましょう。石段を登り下りするため、サンダルやヒールのある靴は避け、歩き慣れた運動靴やトレッキングシューズを用意するとよいでしょう。

山上は麓より冷え込みやすく、風がある日は体感温度も下がります。暖かい季節でも羽織れる上着を携行し、秋から冬は防寒着に加えて手袋や帽子も準備してください。雨に備えたレインウェアと、飲み物も持っておきましょう。

麓から徒歩で登る場合は、山上駅からの散策より長時間の行動になります。登山靴や雨具、防寒着に加え、食料、地図、ヘッドランプなどを用意し、登山届も提出しましょう。

積雪・凍結と登山規制の確認

冬の鶴見岳では、霧氷や雪景色を楽しめる一方、遊歩道や石段に雪が積もったり、凍結したりすることがあります。麓に雪がなくても、山上の路面状況は異なる場合があります。

訪れる前に山上の積雪・凍結情報を確認し、滑り止めなどの装備は歩く場所と路面に合わせて判断してください。装備や経験に不安がある場合は、山頂まで無理に進まず、駅周辺の利用可能な範囲で景色を楽しむ方法もあります。

また、鶴見岳は活火山です。出発前には気象庁の火山活動情報と、別府市の登山規制情報を確認しましょう。現地の立入規制や案内表示に従い、規制された区間には入らないでください。

別府ロープウェイで山上の天候・積雪などのお知らせを確認する
別府市の登山規制情報を確認する
気象庁の鶴見岳・伽藍岳の火山活動情報を確認する

鶴見岳登山のあとに立ち寄りたい 由布院で由布岳を眺める


由布岳の山麓に広がる、風光明媚な温泉地・由布院

登山後に立ち寄りたいのが、大分を代表する温泉地のひとつである由布院です。ロープウェイで別府高原駅まで下りたあと、県道11号を湯布院方面へ進むと、由布岳の山麓に広がる温泉街へ向かえます。

自然と文化が調和した落ち着いた雰囲気が魅力で、由布岳を望む風景や、田園の中に温泉街が広がる景色にも、この土地らしいおおらかさがあります。


カフェやショップが並ぶ、湯の坪街道を歩く

湯の坪街道にはカフェや雑貨店、スイーツショップが並び、気ままに歩くだけでも楽しめます。アート施設やギャラリーも点在していて、ゆったりとした時間を過ごせるのも魅力です。日帰り入浴を楽しみたい場合は、利用する施設の受付時間や営業日を確認しておきましょう。

車で移動するなら、県道11号沿いの展望スポット「狭霧台(さぎりだい)」も立ち寄り先の候補です。由布岳の麓に位置し、由布院盆地を一望できます。別府から由布院へ向かう途中で、山と温泉街が織りなす風景を楽しめます。


緑に彩られた山肌が印象的な由布岳

新緑の季節には、やわらかな緑に包まれた由布岳の山肌も印象的です。鶴見岳の山上から眺めた由布岳を、下山後は麓から見上げる。そんな景色の変化も、このエリアを巡る楽しみのひとつです。

公共交通機関で由布院へ向かう場合は、下山時刻に合わせてバスの行き先と時刻を確認してください。山歩きのあとは、残りの時間や疲れ具合に合わせて立ち寄り先を選ぶとよいでしょう。

由布市公式サイトで狭霧台の案内を見る

鶴見岳登山のあとに楽しみたい 別府温泉と地獄めぐりの立ち寄り先


街の至るところから蒸気が立ち上がる別府温泉街

もうひとつ立ち寄りたいのが、温泉地として知られる別府です。市内のあちこちで立ち上る湯けむりが、この土地らしい景色をつくっています。共同浴場も多く、登山のあとに温泉でひと息つきながら、別府らしい雰囲気に触れられるのも魅力です。


美しいコバルトブルー色をたたえる海地獄

別府観光でよく知られているのが「地獄めぐり」です。見た目も性質も異なる源泉を巡り、温泉が湧く土地ならではの風景を楽しめます。

なかでも「海地獄」では、鮮やかなコバルトブルーの湯が印象的。湯けむりの立ち上る源泉を眺め、大地の熱を身近に感じられます。海地獄は源泉を観覧する施設なので、登山後の入浴は別の温泉施設で計画しましょう。

海地獄
住所:大分県別府市大字鉄輪559-1
TEL:0977-66-0121
営業時間:8:00~17:00
定休日:無休
入場料:大人500円

海地獄の公式サイトを見る


お腹に染み入る美味しさの鉄輪天然蒸気 薬膳滋養汽鍋スープ

別府を訪れたら味わいたいのが、温泉の蒸気を生かした地獄蒸し料理です。鉄輪温泉の「蒸士茶楼(むしちゃろう)」では、地獄蒸しと薬膳を組み合わせたコース料理を楽しめます。

温泉蒸気を生かしたスープや、低温でじっくりと調理した料理など、素材の持ち味を引き出した味わいが魅力です。料理の内容は季節やコースによって変わるため、予約時に確認しておきましょう。


趣向を凝らした地獄蒸し料理が並ぶ

利用には前日までの電話予約が必要です。登山後の食事に組み込む場合は、下山と移動の時間に余裕を持ち、予約時に来店時刻を相談してください。

蒸士茶楼
住所:大分県別府市鉄輪風呂本5組
TEL:0977-85-7775
営業時間:11:00~14:00、18:00~21:00
定休日:不定休
料金:ランチコース3,000円〜

蒸士茶楼のメニュー・営業日を確認する

鶴見岳登山のあとは、温泉に浸かり、地元の味を楽しむ。そんな時間まで含めて、別府を訪れる魅力といえそうです。立ち寄り先の営業時間と移動手段を確認し、山歩きの時間に合わせて無理のない予定を組みましょう。

ロープウェイで楽しむ鶴見岳登山 別府・由布院の旅とあわせて味わう


ロープウェイを使って楽しめる鶴見岳登山

鶴見岳は、ロープウェイを利用して山頂近くまで上がり、山歩きと展望を楽しめる山です。鶴見山上駅から山頂までは徒歩約15〜20分が目安。石段を登った先には、別府湾や由布岳を望む景色が広がります。

歩行時間は短めですが、山上の寒さや路面に合わせた準備は必要です。天候と運行情報を確認し、休憩や帰りの乗車にも余裕を持って出かけましょう。


登山前後は周辺観光もあわせて楽しむ

山頂での展望を楽しんだあとは、別府の温泉や食、由布院の町歩きへ。移動時間や施設の営業時間に合わせて立ち寄り先を選べば、鶴見岳の山歩きと周辺の旅を無理なく組み合わせられます。

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阿蘇・九重 由布岳 2026
1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部を卒業後、商社やメーカーで営業職を経験。2019年より複業でトラベルライターとしての活動を始めた後、2021年には本業も旅行業界へ転身し、国内OTAで宿泊施設の集客支援に従事。2025年からは、会社員としては旅行業界から離れ、SaaSスタートアップ企業へ転職。フルリモート勤務を行いながら、フリーランスのトラベルライティング事業を手がけ、地元愛知の製造業支援 × 観光・アウトドアコンテンツ制作という2軸で、地方創生に取り組んでいる。執筆記事は3,000本以上にのぼる。地方の魅力に光を当てながら、「旅をきっかけに人生が少し豊かになる体験」を発信。登山、自転車旅、秘湯巡り、島旅が趣味で、毎年の北海道旅行を家族の恒例行事にしている。note:https://note.com/yuhei_tonosho
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