登山初心者のための山の選び方 地図・本・SNSをどう使う?

「登山にチャレンジしてみたいけれど、どの山を選べばいいのかわからない」「自分に合った山の探し方が知りたい」そんな悩みを抱える初心者の方に向けて、この記事では、初めての登山計画に役立つ山の選び方や、情報収集のコツを丁寧に解説します。
無理のないコースを選ぶことが、安全で楽しい登山の第一歩。登山初心者でも安心して計画を立てられるよう、山選びの基本から活用したい情報源、便利な書籍までをご紹介します。
登山初心者が知っておきたい「山の選び方」の基本

「どんな山を選ぶか」は、登山計画のなかでも最も重要なステップのひとつです。無理のない山を選べば、安全に登れて達成感も得られます。では、具体的にどんな点に注目して山を選べばいいのでしょうか?ここでは、登山初心者が特に押さえておきたいポイントを3つ紹介します。
1.標高や距離だけでは難易度はわからない
初心者がやりがちなのが、標高やコース距離だけで登山の難しさを判断してしまうこと。実際には、登山道の傾斜、岩場の有無、足場の整備状況、道迷いのリスクなどを総合的にチェックする必要があります。
たとえば標高600m程度の山でも、急登が続くルートでは体力を消耗しがちです。逆に1000m超でもなだらかで整備された道なら、初心者でも歩きやすい場合もあります。
2.「コースタイム」を目安に所要時間を考える
登山地図やガイドブックに掲載されている所要時間(コースタイム)は、休憩を除いた標準的な歩行時間。登山初心者は、これに1〜2時間程度の余裕を持って登山計画を立てましょう。体力や気象条件によっても変動するため、無理のない行程が鉄則です。
3.公共交通でアクセスできる山がおすすめ
初めての登山は、電車やバスでアクセスできる山が安心。帰りの時間に余裕を持てるだけでなく、万が一、下山が遅れたときにも対応しやすくなります。日帰り登山なら、駅から登山口までの移動時間もしっかり確認しておきましょう。
登山初心者におすすめの山を探す6つの方法
どの山に登るかを決めるには、さまざまな情報を集めることが大切です。最近では、書籍やネット、SNSなどを活用して、自分のレベルや興味に合った山を探すことができます。ここでは、登山初心者でも使いやすい「山選びの6つの情報源」をご紹介します。
1.初心者向けのガイドブックで探す
登山初心者の山選びにまずおすすめしたいのが、初心者向けガイドブック。アクセス方法、コースタイム、難易度、絶景ポイントなどが写真付きで紹介されており、比較しながら選びやすいのが魅力です。
特に「登山 初心者 山の選び方」として実用性が高いのが、登山レベル別の難易度や季節のおすすめを解説しているガイドブック。購入前には「自分の体力に合っているか」「日帰り可能か」なども確認してみましょう。
2.季節ごとの山をチェックする

山は季節によって姿を変えます。春にはヤマザクラ、夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色と、どの季節にどの山へ行くかによって、体験できる自然も大きく異なります。
たとえば4月なら丹沢のヤマザクラ、10月なら涸沢の紅葉など、季節に応じた山選びは写真映えも抜群。気温や装備も予想しやすいため、登山計画初心者にもぴったりの探し方です。
3.天気予報から逆算して選ぶ

登山では天候が最重要ともいえます。晴天率の高い山域や、雨に強いルートを選ぶことで、より快適な登山に。山専門の天気予報サイトを活用し、「晴れそうな山から選ぶ」という発想もおすすめです。
前日に目的地を変更する判断ができるよう、候補となる山をいくつかピックアップしておくと安心です。
4.SNS・ブログの実体験を参考にする

InstagramやX、登山ブログでは、実際に歩いた人のルートや所感、写真をチェックできます。現地の道の状態、混雑具合、服装や持ち物の参考にもなるでしょう。
ただし、個人の主観が強く反映されているため、複数の投稿を比較したり、他の情報源と照らし合わせるのが大切です。
5.専門地図「山と高原地図」を活用する
「山と高原地図」は、登山道、所要時間、危険箇所、避難小屋などが詳細に記載された登山者向け地図。複数の山域を並べて比較しやすく、計画段階でも非常に重宝します。
地図は紙で携行でき、電波の届かない場所でも使えるのが利点。初心者は「地図で登山計画を立てる」習慣を身につけると、後々まで役立ちます。
6.百名山など、著名な山から挑戦してみる

知名度があり、登山道が整備されている百名山は、初心者にも人気です。「高尾山」「筑波山」「美ヶ原」などは公共交通でアクセスでき、日帰りで達成感も味わえるため、登山デビューにぴったり。
ガイドブックや地図と合わせて調べてみると、行きたい山がきっと見つかります。
山選びに迷ったら、この一冊
「どの山を選べばいいか決められない」「登山計画の立て方がわからない」という方には、書籍『山と高原地図ではじめる 山登り入門ガイド』がおすすめです。
この本には、初心者におすすめの山とモデルコース、安全な歩き方、必要な持ち物、登山マナーなどが丁寧に掲載されています。「地図で選び、ルートを確認し、持ち物まで準備できる」──まさに登山初心者の強い味方です。
登山初心者にとっての山選びは、最初の冒険

「どの山に登るか」を決めることは、登山計画の一部であり、最初のワクワクする冒険です。ガイドブックやSNS、登山地図など、さまざまな情報源を活用して、自分に合った山を見つけましょう。
無理のない計画を立てれば、山はきっと楽しい場所になるはず。登山初心者でも安心して踏み出せるよう、あなたにぴったりの一座を探してみてください。
記事中イラスト:ホシノアンリ
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