利尻山登山ガイド 鴛泊コースの難易度・所要時間と前泊に便利な宿

北海道・利尻島にそびえる利尻山は、海に囲まれた眺望と可憐な高山植物を楽しめる、日本最北の日本百名山です。代表的な鴛泊コースは、登山口から山頂までの標高差が約1,490mあり、登り約6時間・下り約4時間を要する中級者向けのルート。特に9合目より上は傾斜が急になり、足場の悪い場所も続くため、体力と登山経験に合わせた計画が欠かせません。

この記事では、利尻山登山の見どころ、鴛泊コースへのアクセス、コースの特徴、服装・持ち物を紹介します。早朝出発に対応しやすい前泊向けの宿や、下山後に楽しめる温泉・グルメも取り上げるので、利尻島での山旅を計画する際にお役立てください。

2026年8月19日 更新

利尻山ってどんな山?アイヌ語に秘められた名前の意味

 
海からそびえ立つ孤高の名峰「利尻山」 

利尻山(標高1,721m)は、北海道利尻島にそびえる成層火山で、日本最北の「日本百名山」の一つ。利尻礼文サロベツ国立公園内に位置し、新日本百名山や花の百名山にも選ばれています。

美しい円錐形の山容から「利尻富士」とも称され、島全体が山のようにそびえる姿は、まさに利尻島のシンボル。「利尻」という地名は、アイヌ語で「高い島」を意味する「リィ・シリ」に由来します。

 
海から山までひと続きの壮大な「鴛泊コース」 

利尻山の主な登山道には、利尻北麓野営場から入山する「鴛泊(おしどまり)コース」と、見返台園地から入山する「沓形(くつがた)コース」があります。鴛泊コースは多くの登山者が利用する中級者向けのルートで、往復約12km、登り約6時間・下り約4時間が目安です。山頂での休憩なども含めると約11時間を見込む必要があるため、早朝に出発し、時間と体力に余裕を持って歩きましょう。

一方の沓形コースは上級者向けです。三眺山より先には「親不知子不知」と呼ばれる足場の不安定な難所があり、落石にも注意が必要です。

 
山肌を彩る高山植物が次々と姿を現す 

初めて利尻山へ登る場合は、一般的な鴛泊コースがおすすめです。ただし、標高差が大きく長時間歩く中級者向けのルートなので、十分な体力と登山経験が求められます。深い樹林帯から歩き始め、標高が上がるにつれて変化する景色や、利尻島固有種を含む高山植物を楽しめるのが魅力です。

山頂からは、眼下に広がる日本海や利尻島の海岸線、遠くに浮かぶ礼文島などを見渡せます。天候に恵まれれば、海に囲まれた独立峰ならではの雄大な眺望を楽しめるでしょう。

利尻山・鴛泊コース登山口へのアクセス

利尻山の鴛泊コースは早朝出発が基本となるため、登山前日に利尻島へ入り、鴛泊エリアに宿泊する計画がおすすめです。鴛泊港フェリーターミナルから登山口の利尻北麓野営場までは約3.6kmあり、車で約10分、徒歩では約60分かかります。アクセス方法は以下のような選択肢があります。

宿泊施設の送迎を利用する

 
早朝登山も安心、宿からの登山口送迎サービス

鴛泊エリアには、早朝に登山口まで送迎してくれる宿泊施設があります。前泊すれば、登山前日に水や行動食、携帯トイレなどを準備し、十分に休んでから出発できるのがメリットです。

送迎の出発時刻、下山後の迎え、朝食のおにぎりへの変更などは施設や宿泊プランによって異なります。宿泊予約時に、登山口への送迎条件を確認しておきましょう。

路線バスと徒歩で向かう

鴛泊コース登山口まで直接運行する路線バスはありません。路線バスを利用する場合は「温泉」停留所で降り、登山口まで約2.2km、徒歩約40分です。

島内バスは季節によってダイヤが変わり、本数も限られます。早朝の登山開始には合わせにくいため、利用前に宗谷バスの最新時刻表を確認してください。

車で向かう

鴛泊市街地から利尻北麓野営場までは、車で約10分です。登山口には駐車場がありますが、混雑や利用条件が変わる可能性もあるため、事前に利尻富士町の公式情報を確認しておきましょう。

早朝は島内のタクシーが営業していないため、登山当日の移動手段としては宿の送迎やレンタカーの利用が現実的です。

利尻北麓野営場に宿泊する

 
山麓の大自然に包まれて過ごす一夜もおすすめ

登山口にある利尻北麓野営場で、前日にテント泊またはケビン泊をする方法もあります。登山口からすぐに歩き始められますが、北麓野営場ではテントなどのレンタル用品を用意していないため、必要な装備を持参してください。

テントサイトは予約不要ですが、ケビンなどの宿泊施設は事前予約が必要です。営業期間や料金は変更される場合があるため、利尻富士町の公式サイトで最新情報を確認しましょう。

利尻山・鴛泊コースの登山ルート

鴛泊コースの登山口から山頂へ向かうルートには、変化に富んだ景観や見どころが点在しています。ここでは、登山の流れに沿ってその魅力をご紹介していきます。

鴛泊コースの基本データ

コース:利尻北麓野営場~甘露泉水~第一見晴台~長官山~避難小屋~利尻山山頂を同じ道で往復
距離:往復約12km
標高差:約1,490m
所要時間:登り約6時間・下り約4時間。山頂や長官山での休憩を含めると約11時間が目安
難易度:中級者向け
水場:甘露泉水より上にはありません
トイレ:登山道上に常設トイレはなく、携帯トイレ用ブースがあります

所要時間は天候、登山道の状態、体力によって変わります。日没前に下山できるよう早朝に出発し、時間に余裕を持った計画を立てましょう。

静かな森と湧水に癒されて。前半はゆったり自然満喫ゾーン

 
登山開始から、山麓の緑に映える花々がお出迎え 

登山口からしばらくは、エゾマツやトドマツに囲まれた樹林帯を進みます。足元に咲く山野草を観察しながら歩ける穏やかな区間ですが、この先には標高差約1,490mの長い登りが続きます。序盤でペースを上げすぎず、体力を温存しながら進みましょう。

 
登山中の水分補給には、湧き出る利尻の恵みを 

登山口から約20分歩くと「甘露泉水」に到着します。利尻山に降った雨や雪が地下へ浸透し、長い時間をかけて湧き出す天然水です。この水が山麓から海へ流れ、利尻島の豊かな自然を支えています。

甘露泉水より上には水場がありません。約10時間に及ぶ行動を想定し、登山口を出発する時点で十分な水分を用意してください。

どんどん広がる絶景!利尻山の展望ポイント

 
海と雲の狭間に広がる、神秘的な「礼文島」の姿 

登山開始から約2時間で第一見晴台へ。ここから視界が開け、鴛泊港や島の地形を一望できます。さらに1時間進むと第二見晴台に到着。利尻山が海と一体となって形成されている様子がよくわかり、その壮大なパノラマに思わず足が止まります!

 
利尻山の雄姿を堪能できる絶景スポット「長官山」 

第二見晴台から登りを進めると、8合目にあたる標高1,218mの長官山へ到着します。鴛泊コースで初めて利尻山の山頂部を間近に望める、代表的な展望ポイントです。

残雪の量や位置は年、時期、天候によって異なります。登山道上に残雪がある場合は必要な装備も変わるため、出発前に利尻富士町などが発信する最新の登山情報を確認してください。

色彩の楽園!咲き誇る高山植物と絶景の頂へ

 
可憐な固有種が咲き誇る、利尻山の天空の花園 

長官山から避難小屋を経て、9合目へ進みます。9合目より上は傾斜が増し、浮石の多い足場の悪い道が続くため、落石を起こさないよう慎重に歩きましょう。疲労がたまりやすい区間なので、天候や体調によっては引き返す判断も必要です。

この周辺では、利尻島固有種を含むさまざまな高山植物を観察できます。花の種類や開花状況は時期によって異なるため、登山道を外れず、足元の植生を傷つけないように楽しみましょう。

 
海に浮かぶ孤高の山ならではの、唯一無二の眺望 

長官山から山頂までは約2時間、登山口からは約6時間が目安です。山頂には利尻山神社の奥宮が鎮座し、天候に恵まれれば日本海や利尻島の海岸線、礼文島を見渡せます。

足元に広がるのはダイナミックな地形、その先にはどこまでも続く大海原。そしてすぐ隣には、花の浮島と呼ばれる最果ての離島、礼文島の姿が静かに佇んでいます。360度の大パノラマに、思わず息をのむことでしょう。

利尻山登山の服装・持ち物

利尻山の鴛泊コースは、標高差約1,490m、休憩を含めて約11時間を見込む中級者向けのルートです。長時間の歩行と山頂付近の冷え込みに対応できる服装・装備を準備しましょう。

利尻山登山に適した服装

足元は、長時間歩いても疲れにくく、濡れた道や浮石の多い斜面でもグリップしやすい登山靴がおすすめです。特に9合目より上は足場が崩れやすいため、履き慣れたものを選んでください。

肌に触れるウェアは、汗を吸って乾きやすい速乾性インナーが基本です。風を受けやすい山頂付近では夏でも体感温度が下がるため、フリースや薄手のダウンジャケットなどの防寒着も携行しましょう。島の山は天候が変わりやすく、海から強い風が吹くこともあります。上下に分かれた防水透湿性のあるレインウェアを用意し、すぐに取り出せる場所へ収納しておくと安心です。

残雪や凍結の状況は、年や登山時期によって異なります。出発前に最新の登山情報を確認し、必要に応じてチェーンスパイクや軽アイゼンなどを準備してください。

利尻山登山で必要な持ち物

甘露泉水より上には水場がないため、天候や体格、行動時間に応じた十分な水分を用意します。売店や食堂を利用できる登山コースではないので、昼食と行動食も登山前日までに準備しておきましょう。

登山道上に常設トイレはありません。指定された携帯トイレ用ブースを利用できるよう、携帯トイレを必ず持参してください。使用後は持ち帰り、利尻北麓野営場にある回収ボックスへ入れます。

そのほか、登山地図またはオフラインで使える登山地図アプリ、ヘッドライト、モバイルバッテリー、救急用品、帽子、手袋を携行します。行動時間が長いため、予定より下山が遅れた場合に備えて、ヘッドライトは日帰り登山でも必要です。

利尻山登山の前泊・後泊に便利な宿

利尻山の鴛泊コースは早朝出発が基本となるため、登山口への送迎に対応した宿へ前泊すると移動がスムーズです。ここでは、鴛泊コースを歩く登山者向けの宿泊プランがある2施設を紹介します。

利尻富士観光ホテル


画像:楽天トラベル

利尻富士観光ホテルは、鴛泊港フェリーターミナルから徒歩約2分の場所にある温泉宿です。フェリーで到着した後に移動しやすく、利尻山登山の前泊にも下山後の宿泊にも向いています。

登山者向けの宿泊プランでは、早朝5時にホテルを出発し、鴛泊コース登山口まで送迎。朝食用のおにぎり、飲料水、携帯トイレが用意されるほか、下山後は利尻北麓野営場または利尻富士温泉からホテルへ戻る送迎にも対応しています。


画像:楽天トラベル

海鮮料理と館内の利尻富士温泉を楽しめるため、登山前後にしっかり休みたい方にもおすすめです。送迎やプラン特典の内容は変更される場合があるため、予約時に最新情報を確認してください。


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ペンション群林風(グリーンウィンド)


画像:楽天トラベル

ペンション群林風は、鴛泊港フェリーターミナルから車で約4分、利尻空港から車で約8分の場所にある宿です。鴛泊コース登山口までは車で約7~8分と近く、山岳ガイドを務めるオーナーからコース状況や注意点について案内を受けられます。

登山プランでは、早朝4時50分ごろに宿を出発し、鴛泊コース登山口まで送迎。登山当日の朝食として、おにぎり弁当も用意されます。下山後の迎えは、連泊する場合または下山日に宿泊する場合に限り、15時以降の対応となる点に注意してください。


画像:楽天トラベル

宿から利尻富士温泉保養施設までは徒歩約6~7分です。登山後に温泉へ立ち寄ってから宿で休みたい方にも使いやすい立地ですが、小学生以下の宿泊予約は受け付けていません。利用条件を確認したうえで選びましょう。


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利尻山登山の後に立ち寄りたい利尻富士温泉

 
登山の疲れを癒す、下山後のご褒美・利尻富士温泉へ

鴛泊コースを下山した後に汗を流すなら、「利尻富士温泉保養施設」がおすすめです。鴛泊コース登山口の北麓野営場から温泉付近までは徒歩約40分。荷物や疲労を考えると、宿泊施設の送迎や車を利用すると移動しやすくなります。

 
天気が良ければ露天風呂から利尻山のいただきを一望

館内には内湯やジャグジー、サウナ、露天風呂があり、天候に恵まれれば露天風呂から利尻山を望めます。登ってきた山を眺めながら、登山の余韻に浸れるのが魅力です。シャンプーとボディーソープも備え付けられています。

利尻富士温泉保養施設
住所:北海道利尻郡利尻富士町鴛泊字栄町
電話番号:0163-82-2388
営業時間:12:00〜21:00(最終受付20:30)
休館日:5~10月は無休、11~翌4月は水曜

※営業時間や休館日は変更される場合があるため、訪問前に公式サイトで最新情報をご確認ください。

利尻山登山後に味わいたい利尻島グルメ

利尻島では、ホタテや海藻、利尻昆布など、海に囲まれた島ならではの味覚を楽しめます。ただし、鴛泊コースは休憩を含めて約11時間を要するため、下山時刻によっては営業終了に間に合わないこともあります。

登山当日の夕食だけでなく、前泊日やフェリーの出航前、島内観光の日も含めて立ち寄るタイミングを考えておきましょう。

グランスポットのホタテカレー

 
食べても食べてもホタテがなくならない絶品ホタテカレー 

鴛泊地区にある「グランスポット」は、海鮮を使った欧風カレーで知られる喫茶店です。名物のホタテカレーには、大きなホタテフライが盛り付けられ、濃厚でスパイスの効いたカレールーとともに味わえます。

夕方まで営業しているため、予定どおり下山できた日の食事候補にもなります。ただし、不定休のため、訪問前に営業状況を確認しておくと安心です。

グランスポット
住所:北海道利尻郡利尻富士町鴛泊栄町40-2
電話番号:0163-82-2164
営業時間:11:00〜19:00
休業日:不定休

さとう食堂の利尻海藻ラーメン

 
海藻の旨みが一体となった唯一無二の利尻海藻ラーメン

鴛泊港フェリーターミナル前にある「さとう食堂」では、利尻昆布のだしを使った利尻海藻ラーメンを味わえます。ワカメやふのり、銀杏草などの海藻が盛り付けられ、異なる食感と磯の風味を楽しめる一杯です。

営業は春から秋(例年4~10月)までの期間限定で、夕方前に営業を終えることがあります。登山当日よりも、前泊日の昼食やフェリーの出航前に立ち寄りやすい店舗です。

さとう食堂
住所:北海道利尻郡利尻富士町鴛泊字港町
電話番号:0163-82-1314
営業時間:9:00〜16:00
休業日:不定休

ミルピス商店の手作り乳酸飲料

 
全国に根強いファンも多い、利尻島の乳酸飲料「ミルピス」 

カルピスならぬ「ミルピス」は、北海道・利尻島で半世紀以上にわたり親しまれている乳酸飲料です。沓形港の近くにある「ミルピス商店」で販売されており、現在は無人販売所として営業中。

ミルク感は控えめで、さっぱりとした飲み口にほどよい酸味が心地よく、利尻山の湧水によってまろやかな味わいに仕上がっています。喉を潤し、登山や観光の合間にほっと一息つける一杯です。

 
お値段や種類は、筆者が訪れた2023年7月当時 

ミルピスのほか、島内で採れた素材を使った果実ジュースなども販売されています。鴛泊地区から離れているため、登山後に立ち寄る場合はレンタカーなどを利用すると便利です。

ミルピス商店
住所:北海道利尻郡利尻町沓形新湊153
電話番号:0163-84-2227
営業時間:7:00~20:00
休業日:不定休

※各店舗の営業時間や定休日、提供メニューは、季節や仕入れ状況によって変わる場合があります。訪問前に最新の営業情報をご確認ください。

利尻山登山とあわせて楽しみたい観光スポット

利尻島には、山上から眺めた海岸線や利尻山の姿を、別の角度から楽しめるスポットが点在しています。

鴛泊コースは長時間に及ぶため、下山後に無理をして観光を詰め込むのではなく、前泊日や登山翌日に時間を確保するのがおすすめです。連泊すれば、天候による登山日の変更にも対応しやすくなります。

利尻島を一周して島の景色を楽しむ

 
四方から表情を変える利尻山を眺める贅沢な旅 

利尻島を一周する道路は約60km。姫沼やオタトマリ沼、仙法志御崎公園など、方角によって表情を変える利尻山を眺められるスポットが点在しています。

自転車で一周する「利尻・彩くるロード」は、観光や休憩を含めて約6~7時間が目安です。登山翌日に走る場合は疲労を考慮し、無理に一周せず、鴛泊周辺を走る短いコースを選ぶ方法もあります。

 
初心者でもOK!利尻島をぐるっと巡る絶景サイクリング 

レンタサイクルやレンタルバイクは、営業期間、貸出時間、車種が施設によって異なります。利用する場合は事前に予約条件を確認してください。

ペシ岬から利尻山と鴛泊港を眺める

 
フェリーターミナルを抱くようにたたずむ利尻山の絶景 

鴛泊港フェリーターミナルの近くにある「ペシ岬」は、標高93mの展望スポットです。頂上からは鴛泊港や利尻山、礼文島、北海道本島方面を見渡せます。

 
最果ての恋人の聖地をカップル登山旅で訪れてみては? 

登りの所要時間は約20分ですが、途中には傾斜のある道や足元の不安定な場所があります。登山翌日は脚に疲労が残っていることもあるため、歩きやすい靴を履き、強風や悪天候時には無理をしないようにしましょう。

フェリーの出航前に訪れる場合は、往復時間だけでなく、乗船手続きに必要な時間も確保してください。

ペシ岬/鴛泊灯台
住所:北海道利尻郡利尻富士町鴛泊港町

日程に余裕があれば礼文島のトレイルへ

 
利尻島だけじゃない!花の浮島・礼文島の岬を歩く旅 

利尻島からフェリーで渡れる礼文島には、高山植物と海岸景観を楽しめるトレッキングコースがあります。

代表的な「桃岩展望台コース」は、桃岩登山口から知床へ続く約5.3km、所要時間約3時間のルートです。天候に恵まれれば、海の向こうにそびえる利尻山を望めます。

 
冒険心をくすぐる!桃岩展望コースの壮大な眺め 

北部の岬を巡る「岬めぐりコース」や、標高490mの礼文岳へ登るコースもありますが、距離やアップダウン、交通アクセスが異なります。利尻山登山と組み合わせる場合は、礼文島でも1日以上の日程を確保すると余裕を持って楽しめます。

 
もうひとつの新”百名山”「礼文岳」登山も忘れずに

フェリーや路線バスの時刻は季節によって変わります。また、トレイルが一部通行止めになる場合もあるため、出発前に運航状況と最新のコース情報を確認してください。

利尻山登山に関するよくある質問

利尻山登山を計画する際に気になる難易度や所要時間、登山時期、前泊の必要性についてまとめました。

Q. 利尻山の登山難易度はどのくらいですか?

A. 一般的な鴛泊(おしどまり)コースは、中級者向けの登山ルートです。往復約12km、標高差約1,490mの長丁場となり、特に9合目より上は傾斜が急で、浮石の多い不安定な道が続きます。

技術的に難しい場所だけでなく、長時間行動に耐えられる体力と、天候や体調に応じて引き返す判断力が必要です。

Q. 利尻山は初心者でも登れますか?

A. 登山経験のない初心者が、最初の一座として挑戦するには負担の大きい山です。登山経験が浅い場合は、事前に標高差と行動時間のある山を歩き、長時間登山に慣れてから計画しましょう。

体力や経験に不安がある場合は、登山ガイドが同行するツアーを利用する方法もあります。

Q. 利尻山のおすすめ登山ルートはどこですか?

A. 初めて利尻山へ登る場合は、利尻北麓野営場から山頂を往復する鴛泊コースが一般的です。

もう一つの沓形コースには、親不知子不知と呼ばれる足場の不安定な難所があります。落石の危険もある上級者向けのルートなので、経験が少ない場合は選ばないようにしましょう。

Q. 利尻山の登山にかかる時間はどれくらいですか?

A. 鴛泊コースは、登り約6時間、下り約4時間が目安です。山頂や途中での休憩を含めると、全体で約11時間を見込む必要があります。

天候や登山道の状態、混雑、体力によって所要時間は変わります。日没前に下山できるよう、早朝に出発してください。

Q. 利尻山の登山に適した時期はいつですか?

A. 一般的な夏山登山の時期は、例年6月下旬から9月頃です。ただし、登山道の残雪や開花状況、気温は年によって異なります。

初夏には雪が残る場合があり、秋が近づくと山頂付近の冷え込みが強まります。旅行日だけで判断せず、直前に利尻富士町が発信する登山道と残雪の情報を確認してください。

Q. 利尻山登山で注意すべきポイントは何ですか?

A. 長時間行動、急な天候変化、9合目より上の急斜面に注意が必要です。甘露泉水より上には水場がなく、登山道上に常設トイレもありません。十分な水分と行動食、携帯トイレを持参してください。

大雨によって枯れ沢が増水した場合は、登山自粛が呼びかけられることもあります。悪天候時は登山を中止し、行動中でも状況に応じて引き返しましょう。

Q. 利尻山の登山は日帰りできますか?

A. 鴛泊コースの登山自体は、日帰りで往復するのが基本です。ただし、早朝出発が必要なため、旅行日程としては登山前日に利尻島へ入り、鴛泊周辺に前泊する計画が現実的です。長時間登山後の移動を避けるなら、下山後も同じ宿へ泊まると余裕を持てます。

コース途中にある避難小屋は緊急時に利用する施設です。管理人、トイレ、水などはなく、避難小屋への宿泊を前提とした登山計画は立てられません。

Q. 利尻山登山後に楽しめる場所はありますか?

A. 鴛泊地区には利尻富士温泉や、ホタテカレー、海藻ラーメンなどを味わえる飲食店があります。登山翌日まで滞在できる場合は、ペシ岬や姫沼、オタトマリ沼などを巡るのもおすすめです。

ただし、飲食店や観光施設の営業期間、営業時間は季節によって変わります。登山の下山予定時刻とあわせて、事前に最新情報を確認しておきましょう。

利尻山登山は時間と装備に余裕を持って楽しもう

 
礼文島へ向かう船旅の途中に出会う、雄大な利尻富士 

利尻山の鴛泊コースは、海に囲まれた独立峰ならではの眺望と、標高によって移り変わる植生を楽しめる登山ルートです。一方、往復約12km、休憩を含めて約11時間を要し、9合目より上には急斜面や足場の不安定な場所が続きます。

十分な水分と行動食、携帯トイレ、防寒着、レインウェアを用意し、早朝から時間に余裕を持って歩きましょう。天候や体調が悪化した場合は、山頂にこだわらず引き返す判断も大切です。

登山前日は鴛泊周辺に宿泊すると、早朝の登山口送迎を利用しやすく、落ち着いて準備できます。日程に余裕があれば下山後も島に泊まり、温泉やグルメ、利尻山を望む観光スポットまで楽しんでみてください。

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1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部を卒業後、商社やメーカーで営業職を経験。2019年より複業でトラベルライターとしての活動を始めた後、2021年には本業も旅行業界へ転身し、国内OTAで宿泊施設の集客支援に従事。2025年からは、会社員としては旅行業界から離れ、SaaSスタートアップ企業へ転職。フルリモート勤務を行いながら、フリーランスのトラベルライティング事業を手がけ、地元愛知の製造業支援 × 観光・アウトドアコンテンツ制作という2軸で、地方創生に取り組んでいる。執筆記事は3,000本以上にのぼる。地方の魅力に光を当てながら、「旅をきっかけに人生が少し豊かになる体験」を発信。登山、自転車旅、秘湯巡り、島旅が趣味で、毎年の北海道旅行を家族の恒例行事にしている。notehttps://note.com/yuhei_tonosho
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