ナデッ窪から燧ヶ岳へ

コース難易度
上級
  • 2泊3日
  • 12時間10分
  • 21.3km

コースガイド

燧ヶ岳をはさんで尾瀬沼と尾瀬ヶ原を横断する長大コース。2016年再開となった見晴新道利用は要注意
テクニック度
岩場やクサリ場などがあって、中級以上の技術と経験が必要
難易度の目安
難易度の目安
テクニック度
    岩場やクサリ場などがなく、問題なく歩ける
    岩場やクサリ場などがあり、部分的に注意が必要
    岩場やクサリ場などがあって、中級以上の技術と経験が必要
山行日数
2泊3日
歩行時間
12時間10分
歩行距離
21.3km
最大高低差
946m
水場
尾瀬沼東岸、見晴
トイレ
尾瀬沼東岸、見晴
 尾瀬沼山峠バス停から沼尻までは尾瀬沼めぐり(コースガイド)を参照して下さい。
 見晴新道利用時には遅くとも8時には燧ヶ岳登山をスタートしましょう。特に降雨時の下りはコースタイム以上の時間が必要です。
 燧ヶ岳にはトイレがないので、尾瀬沼東岸でトイレを済ませて出発しましょう。沼尻から見上げる燧ヶ岳は右側にミノブチ岳がせり上がり、その左の谷間に俎嵓がそびえています。その手前にある急峻な谷がこれから上るナデッ窪と呼ばれるコースです。この地名は「雪崩窪」が由来しており、その名のとおり厳冬期には何度も雪崩が起きています。6月までは急峻な登山道に残雪が残るため、利用には7月中旬以降が適しています。
 なだらかに傾斜した湿原から森へ入ると、大きな黒い岩がゴロゴロした地形を行きます。岩や倒木を乗り越えて歩くので、ペースを保って歩きましょう。
 出発から1時間ほどで背後に尾瀬沼が見え始めます。なおも急登が続きます。周りの草丈が低くなり、足元に小さな花々を見るようになれば、御池岳直下の平らな地形へ着きます。ここからナデッ窪分岐へは約10分です。分岐から俎嵓までは30分で、再び大きな岩を乗り越える体力的に厳しい登りです。到着した俎嵓からは尾瀬沼だけでなく、全周にわたって山々の大展望が広がります。
 ここから最高峰の柴安嵓へは鞍部へと下りますが、道を間違えやすいので赤ペンキの誘導に従いましょう。鞍部から山頂までは約15分の上りです。最高峰の柴安嵓には立派な山頂標識が立ち、大きな広場となっています。広場西側からは尾瀬ヶ原が眼下に広がり、至仏山ごしに志賀高原や北アルプス、右手には日本海や佐渡島、上州武尊ごしに八ヶ岳といつまでも飽きない眺望が広がります。
 見晴新道は急な岩場の下りから始まります。危険箇所ではありませんが3点支持で慎重に行きましょう。右手にロープが張られたガレ場が旧温泉小屋道分岐です。再び岩場を下れば沢山のピンクリボンが張られた場所に着きますが、ここから2016年に再開された見晴新道が始まります。作られたばかりの登山道は非常にぬかるみが多く、周りのササや木をつかんで下る難路です。道は明瞭で迷う心配はありませんが、足を滑らせケガをしないよう注意しましょう。
 ぬかるみが終わると登山道は小沢と合流するようになり、ここまで来れば見晴新道分岐はわずかです。分岐と合流後は見晴まで木道を下りますが、スリップ注意で山小屋へ向かいましょう。
 見晴から鳩待峠までは鳩待峠から尾瀬ヶ原へ(コースガイド)を参照して下さい。
沼尻から見上げたナデッ窪(9月下旬)。
柴安嵓から見た至仏山と尾瀬ヶ原(9月下旬)
見晴新道上部から見た日光連山と尾瀬沼(9月下旬)。
ぬかるみの多い見晴新道だが、近年少しずつ整備が行われている。
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