【福島県】の登山コースガイド

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検索結果44件中  1-20件
  • ロープウェイ山麓駅から朝日岳、三本槍岳へ

    ロープウェイ山麓駅から朝日岳、三本槍岳へ

    ロープウェイ山麓駅から歩き始め、車道を少し登ると左手に現れる階段の登山道を登ります。クマザサや樹林の中の道を進むと、峠の茶屋の下の車道に出ます。峠の茶屋前を通り過ぎると那須岳登山指導所があり、山の神が祀られた鳥居をくぐると、その先は本格的な登山道になります。整備された道を登って行くと、やがて樹林帯を抜けて森林限界となります。左には茶臼岳の岩峰が、右手には朝日岳の荒々しい岩山がそびえて、高山の趣に満ちてきます。火山礫がゴロゴロする道をさらに登っていくと、初夏から初秋まではツツジ類やリンドウなどの花が楽しめます。やがてお椀型のたわんだ地形の上に、峰の茶屋跡避難小屋が見えてきて、ひと頑張りで峠に出ます。 峰の茶屋跡は那須岳縦走の十字路的存在。南は牛ヶ首・茶臼岳への道、西側は三斗小屋温泉への道、北側には目指す朝日岳~三本槍岳の道が分岐しています。展望もよく、隠居倉から熊見曽根への稜線、流石山から大倉山へ至る稜線が眺望でき、近くの朝日岳も鋭い岩峰を誇示しています。 峰の茶屋跡から剣が峰の東側を巻くようにして朝日岳へ向かうと、やがて手すり用の鎖が設置された岩稜を越えて、鎖の岩場をトラバースします。最後に急なザレ場を直登しますが、ここでは落石に注意が必要です。また一帯では、残雪期には滑落にも注意してください。まもなく朝日岳の分岐の平坦地。ここから朝日岳までは一投足です。 朝日岳で大展望を楽しんだら三本槍岳へ向かいます。小ピークを越えて登り返すと「熊見曽根」と表示された石の道標があります。隠居倉への道を分けて右手の緩やかな1900m峰を越え、ハイマツやクマザサの道を下ると、木道の敷かれた清水平に下ります。清水平で休憩した後は三本槍岳へ。矮小木とハイマツ混じりの平らな道を進むと、北温泉分岐。眼前の緩やかなピークを左に巻きながら下り、鞍部から低木の茂る最後の急坂を登れば、三本槍岳の頂上です。 1等三角点のある山頂は遮る木々はなく、那須連山が一望のもと。すっくとした山容の旭岳が目を捕らえ、大倉山から三倉山へ至る下野・会津の国境尾根が大きくうねる山並みの眺望は、飽きることがありません。天気に恵まれると会津磐梯山や吾妻連峰、飯豊連峰も望まれるでしょう。帰路は往路を戻ります。
    ロープウェイ山麓駅から歩き始め、車道を少し登ると左手に現れる階段の登山道を登ります。クマザサや樹林の中の道を進むと、峠の茶屋の下の車道に出ます。峠の茶屋前を通り過ぎると那須岳登山指導所があり、山の神が祀られた鳥居をくぐると、その先は本格的な登山道になります。整備された道を登って行くと、やがて樹林帯を抜けて森林限界となります。左には茶臼岳の岩峰が、右手には朝日岳の荒々しい岩山がそびえて、高山の趣に満ちてきます。火山礫がゴロゴロする道をさらに登っていくと、初夏から初秋まではツツジ類やリンドウなどの花が楽しめます。やがてお椀型のたわんだ地形の上に、峰の茶屋跡避難小屋が見えてきて、ひと頑張りで峠に出ます。 峰の茶屋跡は那須岳縦走の十字路的存在。南は牛ヶ首・茶臼岳への道、西側は三斗小屋温泉への道、北側には目指す朝日岳~三本槍岳の道が分岐しています。展望もよく、隠居倉から熊見曽根への稜線、流石山から大倉山へ至る稜線が眺望でき、近くの朝日岳も鋭い岩峰を誇示しています。 峰の茶屋跡から剣が峰の東側を巻くようにして朝日岳へ向かうと、やがて手すり用の鎖が設置された岩稜を越えて、鎖の岩場をトラバースします。最後に急なザレ場を直登しますが、ここでは落石に注意が必要です。また一帯では、残雪期には滑落にも注意してください。まもなく朝日岳の分岐の平坦地。ここから朝日岳までは一投足です。 朝日岳で大展望を楽しんだら三本槍岳へ向かいます。小ピークを越えて登り返すと「熊見曽根」と表示された石の道標があります。隠居倉への道を分けて右手の緩やかな1900m峰を越え、ハイマツやクマザサの道を下ると、木道の敷かれた清水平に下ります。清水平で休憩した後は三本槍岳へ。矮小木とハイマツ混じりの平らな道を進むと、北温泉分岐。眼前の緩やかなピークを左に巻きながら下り、鞍部から低木の茂る最後の急坂を登れば、三本槍岳の頂上です。 1等三角点のある山頂は遮る木々はなく、那須連山が一望のもと。すっくとした山容の旭岳が目を捕らえ、大倉山から三倉山へ至る下野・会津の国境尾根が大きくうねる山並みの眺望は、飽きることがありません。天気に恵まれると会津磐梯山や吾妻連峰、飯豊連峰も望まれるでしょう。帰路は往路を戻ります。
  • 三斗小屋温泉から三本槍岳、大峠周回

    三斗小屋温泉から三本槍岳、大峠周回

    1日目は三斗小屋温泉まで入り、2日目に縦走路を周回するコース。 ロープウェイ山麓駅から峰の茶屋跡避難小屋まではロープウェイ山麓駅から朝日岳、三本槍岳へ(コースガイド)を参照。 峰の茶屋跡避難小屋の北側から標識を見て三斗小屋温泉へ向かいます。最初はガレ場の急坂道で、下り切ると那須岳避難小屋の前へ出て道なりに御沢の橋を渡り、延命水を過ぎると、三斗小屋温泉へ着きます。 三斗小屋温泉の煙草屋旅館の脇から隠居倉へ取り付きます。温泉神社を見て林の中を登ると明るく開けた平坦地で、白い噴煙が立ちのぼる源泉地から三斗小屋温泉へ湯が引かれています。さらに右側の急坂を登り切ると稜線へ飛び出て、茶臼岳がその山容を見せます。その先は隠居倉の山頂まできつい登り。さらに熊見曽根を進み、途中で足場の悪いザレ場を注意して渡り、岩の多い緩やかな稜線になって熊見曽根東端のピークに着きます。朝日岳の分岐を見送り、左手の緩やかな1900m峰を越えて清水平へ下ります。ここは湿原で木道歩きが続きます。さらに北温泉分岐を見送り、眼前のピークを左に巻いて、鞍部から最後の急坂を登り返すと三本槍岳の頂上。山頂からは360度のパノラマが楽しめます。 三本槍岳からは大峠へ。北面の旭岳方面への縦走路に入ると10分ほどで大峠への分岐があり、左へ折れます。地形図にある1826m峰からは鏡ヶ沼を俯瞰することができ、湖面の色合いの美しさが印象的です。ここは会津と下野とを分ける旧国境の稜線で、矮小木とハイマツやクマザサが茂っています。7~8月は随所で花畑が展開されて、あたかも天上の楽園の趣です。 大峠へ下ると石仏や地蔵が迎えてくれます。会津落合と流石山、三斗小屋温泉方面からの道の十字路で、三斗小屋温泉へは左のクマザサの中に入って行きます。歩きにくいジグザグの道を下り、平坦な道になると峠沢右岸に出ます。飛石伝いに渡り、ブナ林の中を進めば中ノ沢へ一気に下ります。さらに赤岩沢が続きますが、3つの沢には橋がないので、大雨後の増水時は要注意です。赤岩沢からはきつい登りとなって、やがて緩やかな登りになると三斗小屋温泉宿の分岐が現れ、左に折れると三斗小屋温泉です。
    1日目は三斗小屋温泉まで入り、2日目に縦走路を周回するコース。 ロープウェイ山麓駅から峰の茶屋跡避難小屋まではロープウェイ山麓駅から朝日岳、三本槍岳へ(コースガイド)を参照。 峰の茶屋跡避難小屋の北側から標識を見て三斗小屋温泉へ向かいます。最初はガレ場の急坂道で、下り切ると那須岳避難小屋の前へ出て道なりに御沢の橋を渡り、延命水を過ぎると、三斗小屋温泉へ着きます。 三斗小屋温泉の煙草屋旅館の脇から隠居倉へ取り付きます。温泉神社を見て林の中を登ると明るく開けた平坦地で、白い噴煙が立ちのぼる源泉地から三斗小屋温泉へ湯が引かれています。さらに右側の急坂を登り切ると稜線へ飛び出て、茶臼岳がその山容を見せます。その先は隠居倉の山頂まできつい登り。さらに熊見曽根を進み、途中で足場の悪いザレ場を注意して渡り、岩の多い緩やかな稜線になって熊見曽根東端のピークに着きます。朝日岳の分岐を見送り、左手の緩やかな1900m峰を越えて清水平へ下ります。ここは湿原で木道歩きが続きます。さらに北温泉分岐を見送り、眼前のピークを左に巻いて、鞍部から最後の急坂を登り返すと三本槍岳の頂上。山頂からは360度のパノラマが楽しめます。 三本槍岳からは大峠へ。北面の旭岳方面への縦走路に入ると10分ほどで大峠への分岐があり、左へ折れます。地形図にある1826m峰からは鏡ヶ沼を俯瞰することができ、湖面の色合いの美しさが印象的です。ここは会津と下野とを分ける旧国境の稜線で、矮小木とハイマツやクマザサが茂っています。7~8月は随所で花畑が展開されて、あたかも天上の楽園の趣です。 大峠へ下ると石仏や地蔵が迎えてくれます。会津落合と流石山、三斗小屋温泉方面からの道の十字路で、三斗小屋温泉へは左のクマザサの中に入って行きます。歩きにくいジグザグの道を下り、平坦な道になると峠沢右岸に出ます。飛石伝いに渡り、ブナ林の中を進めば中ノ沢へ一気に下ります。さらに赤岩沢が続きますが、3つの沢には橋がないので、大雨後の増水時は要注意です。赤岩沢からはきつい登りとなって、やがて緩やかな登りになると三斗小屋温泉宿の分岐が現れ、左に折れると三斗小屋温泉です。
  • 北温泉から三本槍岳へ

    北温泉から三本槍岳へ

    かつてはマウントジーンズスキー場のゴンドラを利用して三本槍岳へ登れましたが、2023年にスキー場が閉鎖しました。そのため北温泉から登るコースを紹介します。 北温泉の手前の駐車場が出発。滝見台があり、優美な駒止の滝を眺めて、北温泉へ下っていきます。温泉の古風な建物や大露天風呂の手前に、「清水平4.5km・茶臼岳7.0km」の標識があり、そこを下って、余笹川に架かる橋を渡り、林間を登っていきます。急坂が続き、やがて緩やかな登りになると、林道が出合います。登山道をどんどん登るとブナ林となり、一帯は5月中旬から下旬にかけて、白い清楚なゴヨウツツジ(シロヤシオ)の花が楽しめます。さらに登っていくと、旧スキー場の分岐です。広くて、一息を入れるのによい所。 左へ折れて、清水平へ向かいます。ここからは中の大倉尾根になります。緩やかで歩きやすいブナの道が続き、背の高い笹道も少しあるが、やがて樹林が低くなって、左へ朝日岳の鋭鋒が現れます。整備された道をどんどん登っていきます。一帯の秋はナナカマドやサラサドウダンなどの紅葉がとても美しい所です。 右手へ赤面山も見えるようになり、ジグザグに登ると赤面山分岐に着きます。さらに登っていくと森林限界となり、ハイマツも現れるようになり、高山の雰囲気が漂います。やがて岩や石がゴロゴロする道となり、「スダレ山」という標識を見て、ひと登りするとハイマツ帯の平坦な道となって、三本槍岳と朝日岳の縦走路の分岐へ着きます。 そこを右折して、岩のゴロゴロする道を少し下っていくと、前方へ三本槍岳が姿を現します。やがて緩やかな鞍部の道となり、ここから標高差約80mの最後の登りを頑張ると、三本槍岳の頂上です。広い山頂に一等三角点があり、360度の大展望が楽しめます。 帰路は往路を戻ります。 なおバス利用の場合は、北湯入口バス停から北温泉へ向かって歩き始めます。帰路は北温泉の駐車場の手前に、白戸川バス停を示す標識があり、そこを下っていくとよいでしょう。
    かつてはマウントジーンズスキー場のゴンドラを利用して三本槍岳へ登れましたが、2023年にスキー場が閉鎖しました。そのため北温泉から登るコースを紹介します。 北温泉の手前の駐車場が出発。滝見台があり、優美な駒止の滝を眺めて、北温泉へ下っていきます。温泉の古風な建物や大露天風呂の手前に、「清水平4.5km・茶臼岳7.0km」の標識があり、そこを下って、余笹川に架かる橋を渡り、林間を登っていきます。急坂が続き、やがて緩やかな登りになると、林道が出合います。登山道をどんどん登るとブナ林となり、一帯は5月中旬から下旬にかけて、白い清楚なゴヨウツツジ(シロヤシオ)の花が楽しめます。さらに登っていくと、旧スキー場の分岐です。広くて、一息を入れるのによい所。 左へ折れて、清水平へ向かいます。ここからは中の大倉尾根になります。緩やかで歩きやすいブナの道が続き、背の高い笹道も少しあるが、やがて樹林が低くなって、左へ朝日岳の鋭鋒が現れます。整備された道をどんどん登っていきます。一帯の秋はナナカマドやサラサドウダンなどの紅葉がとても美しい所です。 右手へ赤面山も見えるようになり、ジグザグに登ると赤面山分岐に着きます。さらに登っていくと森林限界となり、ハイマツも現れるようになり、高山の雰囲気が漂います。やがて岩や石がゴロゴロする道となり、「スダレ山」という標識を見て、ひと登りするとハイマツ帯の平坦な道となって、三本槍岳と朝日岳の縦走路の分岐へ着きます。 そこを右折して、岩のゴロゴロする道を少し下っていくと、前方へ三本槍岳が姿を現します。やがて緩やかな鞍部の道となり、ここから標高差約80mの最後の登りを頑張ると、三本槍岳の頂上です。広い山頂に一等三角点があり、360度の大展望が楽しめます。 帰路は往路を戻ります。 なおバス利用の場合は、北湯入口バス停から北温泉へ向かって歩き始めます。帰路は北温泉の駐車場の手前に、白戸川バス停を示す標識があり、そこを下っていくとよいでしょう。
  • 赤面山堀川登山口から赤面山へ

    赤面山堀川登山口から赤面山へ

    赤面山へ行くには、タクシーか車利用です。タクシーならば東北新幹線の新白河駅から利用できます。 旧白河高原スキー場の跡地から登るコースは、跡地が立入禁止となったため県道那須甲子線の堀川橋からの登山になります。 赤面山堀川登山口には登山標識はありませんが、堀川橋の南側に林道跡があり、ここが登山口です。駐車場はありませんが、路肩に3~4台の駐車可能です。 林道跡はすぐに小沢を渡り、しばらくは路面のえぐられた道を歩きますが、危険な道はありません。カラマツや自然林の道を緩やかに登っていくと、やがて左手に鉄梯子が現れます。ここに赤面山を示す標識があります。ここは「国立那須甲子青少年自然の家」の分岐にもなっています。 鉄梯子を登り、急な斜面をジグザグに登っていきます。樹木に囲まれて展望のよくない道だが、頑張って登りましょう。 やがて「中間点」を示す標識が現れ、ひと息を入れたら、さらに上を目指します。辺りはブナやミズナラの林で、4~6月は美しい新緑が楽しめます。 しばらくすると旧スキー場分岐で、左手は旧白河高原スキー場の跡地。分岐からは、さらにブナやシャクナゲの茂る道を登ると、サラサドウダンの道が続き、前方が開けてきて、茶臼岳に朝日岳が望めます。 さらに山頂が近くなると、大石が転がる道になりますが、どんどん登っていきます。夏にはイワカガミ、アキノキリンソウやオヤマリンドウ、シラネニンジンなどの花々が迎えてくれるでしょう。やがて点々とハイマツが現れ、頂上の一角の稜線へ着きます。 稜線を左へ折れると赤面山の頂上です。眺望が実に雄大。南西の方向には那須岳の核心部の茶臼岳や朝日岳が、北西には須立山から鋭峰の旭岳などが高々と偉容を誇っています。360度の展望にふさわしく、円い山岳展望盤があるので、山岳同定を楽しむとよいでしょう。下山は同じ道を戻ります。
    赤面山へ行くには、タクシーか車利用です。タクシーならば東北新幹線の新白河駅から利用できます。 旧白河高原スキー場の跡地から登るコースは、跡地が立入禁止となったため県道那須甲子線の堀川橋からの登山になります。 赤面山堀川登山口には登山標識はありませんが、堀川橋の南側に林道跡があり、ここが登山口です。駐車場はありませんが、路肩に3~4台の駐車可能です。 林道跡はすぐに小沢を渡り、しばらくは路面のえぐられた道を歩きますが、危険な道はありません。カラマツや自然林の道を緩やかに登っていくと、やがて左手に鉄梯子が現れます。ここに赤面山を示す標識があります。ここは「国立那須甲子青少年自然の家」の分岐にもなっています。 鉄梯子を登り、急な斜面をジグザグに登っていきます。樹木に囲まれて展望のよくない道だが、頑張って登りましょう。 やがて「中間点」を示す標識が現れ、ひと息を入れたら、さらに上を目指します。辺りはブナやミズナラの林で、4~6月は美しい新緑が楽しめます。 しばらくすると旧スキー場分岐で、左手は旧白河高原スキー場の跡地。分岐からは、さらにブナやシャクナゲの茂る道を登ると、サラサドウダンの道が続き、前方が開けてきて、茶臼岳に朝日岳が望めます。 さらに山頂が近くなると、大石が転がる道になりますが、どんどん登っていきます。夏にはイワカガミ、アキノキリンソウやオヤマリンドウ、シラネニンジンなどの花々が迎えてくれるでしょう。やがて点々とハイマツが現れ、頂上の一角の稜線へ着きます。 稜線を左へ折れると赤面山の頂上です。眺望が実に雄大。南西の方向には那須岳の核心部の茶臼岳や朝日岳が、北西には須立山から鋭峰の旭岳などが高々と偉容を誇っています。360度の展望にふさわしく、円い山岳展望盤があるので、山岳同定を楽しむとよいでしょう。下山は同じ道を戻ります。
  • 大峠林道から大峠、大倉山、三倉山へ

    大峠林道から大峠、大倉山、三倉山へ

    公共交通の便が悪いコースで、マイカーでも周回は困難です。帰りをタクシー利用にするか、各登山口と下山口に配車するとよいでしょう。観音山雨量観測所から林道を歩き、林道終点から砂利や石畳道の広い道を進みます。やがて鏡ヶ沼西側分岐を見送り、ダケカンバやブナ林を歩き、急な坂道を詰めると会津と下野国境の大峠で、石仏群が迎えてくれます。大峠からは右手の流石山を目指します。低いササを分けて登る斜面は、7月になるとニッコウキウゲの花畑です(※近年シカの食害により数を減らしている)。登るにつれて眺望が広がり、後方に三本槍岳から茶臼岳へ至る峰々が横一列に並ぶ風景は実に豪快です。急坂道が緩くなると大峠山の一角。流石山の西の峰へかけて、標高差の少ない稜線漫歩が始まります。やがて三角点のある流石山に着き、前方には1800m級の峰々の稜線が大きくうねります。足元には下郷町の里の風景が点描され、会津磐梯山をはじめ、尾瀬の燧ヶ岳も遠望できます。 道はところどころササが深くなり、腰まで潜ることもありますが、道形は明瞭です。しばらくヤセ尾根が続くと南斜面を巻くようになり、地形図の1792m峰を経てさらに進むと池塘のキスゲ沼が現れ、さらに2~3分歩くと池塘の五葉の泉に出ます。さらにササの斜面を登り、傾斜が緩くなると1885mの大倉山です。日光連山や南会津の山々を望むことができて、眼前には三角錐の三倉山がそびえています。この先、三角点峰を越えて三倉山を目指す道はなかなかハードです。三倉山頂上は周辺の最高峰で、那須五岳と旭岳が横一列に並び、すばらしい光景が広がります。三倉山から唐沢山を越えて下郷町の音金へ下りますが、厳しい急坂が続く尾根道です。標高約1120m地点からは沢沿いの道となり、やがて荒れた林道へ出ます。林道を下り切ると稲荷神社の脇、音金登山口へ到着。音金上坪バス停は2~3分先です。
    公共交通の便が悪いコースで、マイカーでも周回は困難です。帰りをタクシー利用にするか、各登山口と下山口に配車するとよいでしょう。観音山雨量観測所から林道を歩き、林道終点から砂利や石畳道の広い道を進みます。やがて鏡ヶ沼西側分岐を見送り、ダケカンバやブナ林を歩き、急な坂道を詰めると会津と下野国境の大峠で、石仏群が迎えてくれます。大峠からは右手の流石山を目指します。低いササを分けて登る斜面は、7月になるとニッコウキウゲの花畑です(※近年シカの食害により数を減らしている)。登るにつれて眺望が広がり、後方に三本槍岳から茶臼岳へ至る峰々が横一列に並ぶ風景は実に豪快です。急坂道が緩くなると大峠山の一角。流石山の西の峰へかけて、標高差の少ない稜線漫歩が始まります。やがて三角点のある流石山に着き、前方には1800m級の峰々の稜線が大きくうねります。足元には下郷町の里の風景が点描され、会津磐梯山をはじめ、尾瀬の燧ヶ岳も遠望できます。 道はところどころササが深くなり、腰まで潜ることもありますが、道形は明瞭です。しばらくヤセ尾根が続くと南斜面を巻くようになり、地形図の1792m峰を経てさらに進むと池塘のキスゲ沼が現れ、さらに2~3分歩くと池塘の五葉の泉に出ます。さらにササの斜面を登り、傾斜が緩くなると1885mの大倉山です。日光連山や南会津の山々を望むことができて、眼前には三角錐の三倉山がそびえています。この先、三角点峰を越えて三倉山を目指す道はなかなかハードです。三倉山頂上は周辺の最高峰で、那須五岳と旭岳が横一列に並び、すばらしい光景が広がります。三倉山から唐沢山を越えて下郷町の音金へ下りますが、厳しい急坂が続く尾根道です。標高約1120m地点からは沢沿いの道となり、やがて荒れた林道へ出ます。林道を下り切ると稲荷神社の脇、音金登山口へ到着。音金上坪バス停は2~3分先です。
  • 甲子温泉から甲子山、大白森山へ

    甲子温泉から甲子山、大白森山へ

    東北新幹線の新白河駅から新甲子行きのバスに乗り。終点下車。その先は甲子温泉まで渓谷沿いの車道を歩きます。甲子温泉に宿泊する場合は、新白河駅から宿の送迎車が利用できます。詳しくは甲子温泉大黒屋に問い合わせてみましょう。 ここでは駐車ができる甲子温泉を出発地とします。甲子温泉の宿の前から右下に別棟の大浴場を見下ろして進みます。阿武隈川本流の出合の橋を渡って沢沿いに少し登ると、鬱蒼とした林の中へ登山道が登って行き、「四十八曲り」というジグザグ道をひたすら登って高度を稼ぎます。初夏は新緑の瑞々しさ、秋は紅葉の美しさが堪能できるでしょう。やがて道が緩やかになり、猿ヶ鼻の標識を見ます。さらに登ると甲子峠分岐。一帯はブナ林で、秋は黄一色に彩られます。 甲子峠分岐からは甲子山を往復します。石の多い道をひと登りすると林が途切れて、甲子山の山頂に登り着きます。眼前には旭岳が迫って見えて、実に豪快です。左側には三本槍岳へ続く大きな稜線が続き、奥那須の山の深さが感じられるでしょう。甲子山から甲子峠分岐まで下って戻り、左の大白森山へ向かいます。ブナの林相の美しい緩やかなトラバースから鞍部を経てガレ場を登り、もうひとつの小ピークを越えると甲子峠の車道に降り立ちます。左へ向かう林道は車の通行はできませんが、歩いて行くと国道289号へ出合います。 甲子峠から大白森山へ向かいます。最初は緩やかな道ですが、やがて溝状のえぐられた道になり、とても歩きにくく、ロープを張った岩場もあります。何度も岩角につかまりながらしばらく登ると、傾斜が弱まり、シャクナゲやアカミノイヌツゲの小灌木が目立つようになります。稜線のT字路にぶつかり、右手へ3分ほど行くと大白森山の頂上です。頂上は展望が開けて、小白森山やピラミダルな山容をした二岐山も望まれ、背後には旭岳が大きくそびえて、三本槍岳の姿も遠望できます。帰路は往路を戻ります。ロープを張った岩場の下りは特に注意が必要です。
    東北新幹線の新白河駅から新甲子行きのバスに乗り。終点下車。その先は甲子温泉まで渓谷沿いの車道を歩きます。甲子温泉に宿泊する場合は、新白河駅から宿の送迎車が利用できます。詳しくは甲子温泉大黒屋に問い合わせてみましょう。 ここでは駐車ができる甲子温泉を出発地とします。甲子温泉の宿の前から右下に別棟の大浴場を見下ろして進みます。阿武隈川本流の出合の橋を渡って沢沿いに少し登ると、鬱蒼とした林の中へ登山道が登って行き、「四十八曲り」というジグザグ道をひたすら登って高度を稼ぎます。初夏は新緑の瑞々しさ、秋は紅葉の美しさが堪能できるでしょう。やがて道が緩やかになり、猿ヶ鼻の標識を見ます。さらに登ると甲子峠分岐。一帯はブナ林で、秋は黄一色に彩られます。 甲子峠分岐からは甲子山を往復します。石の多い道をひと登りすると林が途切れて、甲子山の山頂に登り着きます。眼前には旭岳が迫って見えて、実に豪快です。左側には三本槍岳へ続く大きな稜線が続き、奥那須の山の深さが感じられるでしょう。甲子山から甲子峠分岐まで下って戻り、左の大白森山へ向かいます。ブナの林相の美しい緩やかなトラバースから鞍部を経てガレ場を登り、もうひとつの小ピークを越えると甲子峠の車道に降り立ちます。左へ向かう林道は車の通行はできませんが、歩いて行くと国道289号へ出合います。 甲子峠から大白森山へ向かいます。最初は緩やかな道ですが、やがて溝状のえぐられた道になり、とても歩きにくく、ロープを張った岩場もあります。何度も岩角につかまりながらしばらく登ると、傾斜が弱まり、シャクナゲやアカミノイヌツゲの小灌木が目立つようになります。稜線のT字路にぶつかり、右手へ3分ほど行くと大白森山の頂上です。頂上は展望が開けて、小白森山やピラミダルな山容をした二岐山も望まれ、背後には旭岳が大きくそびえて、三本槍岳の姿も遠望できます。帰路は往路を戻ります。ロープを張った岩場の下りは特に注意が必要です。
  • 二岐温泉から二岐山周回

    二岐温泉から二岐山周回

    三角点のある男岳が西岳、女岳が東岳とも呼ばれる二岐山。コースを南から登っても北から登っても、所要時間はほぼ同じです。二岐温泉までの詳しいアプローチは二岐温泉から小白森山、大白森山へ(コースガイド)を参照してください。 二岐バス停から南側へ向かって二俣川を渡り、小白森山の登山口を過ぎて二俣川沿いの林道を1時間ほど歩くと、鍋が祭神という珍しい御鍋神社の入口へ着きます。境内には大釜を逆さに吊った社殿があります。 神社の先の御鍋神社登山口からすぐに八丁坂の急登になり、山道の周囲はブナやミズナラ、アスナロの大木が鬱蒼と茂り深山の趣です。岩がゴロゴロする場所にはテープやペンキの目印があり、どんどん登ると後方に旭岳が見え隠れします。やがて傾斜が緩やかになって平坦な道になります。特徴のある鎌房山の下岳、上岳を左手に眺めながら進むと、高原状の切り開きのブナ平。前方へ男岳がこんもりして見えます。湿地帯を右に急カーブして緩やかな道を進みます。じめじめした道が続きますが、やがてクマザサの多い急坂から再びブナ林となり、さらに登るとダケカンバやシャクナゲなどの矮小木が茂り、二岐山(男岳)の頂上が間近に迫ります。 2等三角点のある山頂からの眺望はすばらしく、指呼の間に小白森山と大白森山が聳え、那須の山々が連なり、遠くに磐梯山や飯豊山なども眺められます。 山頂からは北側の女岳へ向かいましょう。鞍部まで下って登り返すと女岳の頂きに出ますが、見晴らしはよくありません。少し行くと小祠が祀られた眺望のよい場所に出ます。その先は転がりそうな地獄坂の急坂の連続。固定ロープにつかまりながら下りましょう。どこまでもブナ林が続く山道の周辺の景色は見事です。やがて道が緩くなって鳥居をくぐり、風力発電登山口に出ます。二岐山林道を右へ行くと2kmほど先で二岐温泉へ通じるバス道に合流し、右折してバス停へ戻ります。 二岐山の花の時期は初夏から夏。マイヅルソウ、ハクサンシャクナゲ、サラサドウダン、ギンリョウソウ、ゴゼンタチバナ、アカモノ、ヤマグルマなどの花が楽しめます。 なお、二岐山の山開きは5月下旬(年によっては6月上旬)です。
    三角点のある男岳が西岳、女岳が東岳とも呼ばれる二岐山。コースを南から登っても北から登っても、所要時間はほぼ同じです。二岐温泉までの詳しいアプローチは二岐温泉から小白森山、大白森山へ(コースガイド)を参照してください。 二岐バス停から南側へ向かって二俣川を渡り、小白森山の登山口を過ぎて二俣川沿いの林道を1時間ほど歩くと、鍋が祭神という珍しい御鍋神社の入口へ着きます。境内には大釜を逆さに吊った社殿があります。 神社の先の御鍋神社登山口からすぐに八丁坂の急登になり、山道の周囲はブナやミズナラ、アスナロの大木が鬱蒼と茂り深山の趣です。岩がゴロゴロする場所にはテープやペンキの目印があり、どんどん登ると後方に旭岳が見え隠れします。やがて傾斜が緩やかになって平坦な道になります。特徴のある鎌房山の下岳、上岳を左手に眺めながら進むと、高原状の切り開きのブナ平。前方へ男岳がこんもりして見えます。湿地帯を右に急カーブして緩やかな道を進みます。じめじめした道が続きますが、やがてクマザサの多い急坂から再びブナ林となり、さらに登るとダケカンバやシャクナゲなどの矮小木が茂り、二岐山(男岳)の頂上が間近に迫ります。 2等三角点のある山頂からの眺望はすばらしく、指呼の間に小白森山と大白森山が聳え、那須の山々が連なり、遠くに磐梯山や飯豊山なども眺められます。 山頂からは北側の女岳へ向かいましょう。鞍部まで下って登り返すと女岳の頂きに出ますが、見晴らしはよくありません。少し行くと小祠が祀られた眺望のよい場所に出ます。その先は転がりそうな地獄坂の急坂の連続。固定ロープにつかまりながら下りましょう。どこまでもブナ林が続く山道の周辺の景色は見事です。やがて道が緩くなって鳥居をくぐり、風力発電登山口に出ます。二岐山林道を右へ行くと2kmほど先で二岐温泉へ通じるバス道に合流し、右折してバス停へ戻ります。 二岐山の花の時期は初夏から夏。マイヅルソウ、ハクサンシャクナゲ、サラサドウダン、ギンリョウソウ、ゴゼンタチバナ、アカモノ、ヤマグルマなどの花が楽しめます。 なお、二岐山の山開きは5月下旬(年によっては6月上旬)です。
  • 二岐温泉から小白森山、大白森山へ

    二岐温泉から小白森山、大白森山へ

    二岐温泉へ行くには、東北本線の須賀川駅から福島交通バスが二岐温泉まで1日2往復しています。ほかにも、東北新幹線の新白河駅東口から「湯ったりヤーコン号」が1日1往復。ヤーコン号については、天栄村観光協会(役場産業課内)へ問い合わせるといいでしょう。 このコースは往復7時間25分と長丁場。体力や時間に自信や余裕がない場合は、小白森山往復だけでも十分楽しめます。また、大白森山から甲子峠を越えて甲子温泉泊まりの日程にすると、さらに思い出深い山行になるでしょう。 スタート地点の二岐バス停から南へ車道を行くと二俣橋に出ます。さらに進み、T字路を右に曲がったところが小白森山への登山口。車が数台駐車でき、大きな周辺案内図があります。標識を見て、左手の杉林の中を登っていきます。やがてカラマツ林になり、ジグザグに登ると、樹間越しに二岐山の山容が望めるようになります。するとまもなく稜線です。クマザサの茂る尾根道を南へ進むと、ブナの巨木が目立つ樹林帯になり、樹間からは右手に二岐山が、下方には二岐温泉の湯宿が望めます。初夏にはシャクナゲの花が彩り、ネマガリダケが収穫できる快適な尾根道です。秋は紅葉が美しく、ナナカマドの赤い実が彩ってくれます。 しばらく進むと「蟻の戸渡」と呼ばれるヤセ尾根に出ます。東側が大きく崩壊していますが、注意をすれば、とくに危険な箇所ではありません。蟻の戸渡りから先は、ブナ林が続く上り道。小白森山までの高低差約250m。頑張りどころです。やがて着く小白森山の頂からは大白森山や旭岳、三本槍岳が望まれます。展望を楽しんだら急坂を下り、一杯山へ登り返します。小さな突起の頂きで、目指す大白森山が盛り上がって見え、振り返ると二岐山が大きく見えます。 さらに登り返すと二杯山。ブナの林から灌木へと緩やかな登り道を進むと、甲子峠への分岐に着き、すぐ先に大白森山の頂上が待っています。ここは阿武隈川と阿賀野川の分水嶺の山とあって、すこぶる展望に恵まれ、眼前には旭岳、遠くには三本槍岳も望まれます。 北側へ目をやれば二岐山、遠くには磐梯山や吾妻連峰、飯豊山も遠望できるでしょう。なお小白森山~二杯山間はササの刈り払いから数年経つと、ササが深くて道がわかりにくい場合があるので注意してください。 大白森山から甲子温泉への道は甲子温泉から甲子山、大白森山へ(コースガイド)を参照してください。
    二岐温泉へ行くには、東北本線の須賀川駅から福島交通バスが二岐温泉まで1日2往復しています。ほかにも、東北新幹線の新白河駅東口から「湯ったりヤーコン号」が1日1往復。ヤーコン号については、天栄村観光協会(役場産業課内)へ問い合わせるといいでしょう。 このコースは往復7時間25分と長丁場。体力や時間に自信や余裕がない場合は、小白森山往復だけでも十分楽しめます。また、大白森山から甲子峠を越えて甲子温泉泊まりの日程にすると、さらに思い出深い山行になるでしょう。 スタート地点の二岐バス停から南へ車道を行くと二俣橋に出ます。さらに進み、T字路を右に曲がったところが小白森山への登山口。車が数台駐車でき、大きな周辺案内図があります。標識を見て、左手の杉林の中を登っていきます。やがてカラマツ林になり、ジグザグに登ると、樹間越しに二岐山の山容が望めるようになります。するとまもなく稜線です。クマザサの茂る尾根道を南へ進むと、ブナの巨木が目立つ樹林帯になり、樹間からは右手に二岐山が、下方には二岐温泉の湯宿が望めます。初夏にはシャクナゲの花が彩り、ネマガリダケが収穫できる快適な尾根道です。秋は紅葉が美しく、ナナカマドの赤い実が彩ってくれます。 しばらく進むと「蟻の戸渡」と呼ばれるヤセ尾根に出ます。東側が大きく崩壊していますが、注意をすれば、とくに危険な箇所ではありません。蟻の戸渡りから先は、ブナ林が続く上り道。小白森山までの高低差約250m。頑張りどころです。やがて着く小白森山の頂からは大白森山や旭岳、三本槍岳が望まれます。展望を楽しんだら急坂を下り、一杯山へ登り返します。小さな突起の頂きで、目指す大白森山が盛り上がって見え、振り返ると二岐山が大きく見えます。 さらに登り返すと二杯山。ブナの林から灌木へと緩やかな登り道を進むと、甲子峠への分岐に着き、すぐ先に大白森山の頂上が待っています。ここは阿武隈川と阿賀野川の分水嶺の山とあって、すこぶる展望に恵まれ、眼前には旭岳、遠くには三本槍岳も望まれます。 北側へ目をやれば二岐山、遠くには磐梯山や吾妻連峰、飯豊山も遠望できるでしょう。なお小白森山~二杯山間はササの刈り払いから数年経つと、ササが深くて道がわかりにくい場合があるので注意してください。 大白森山から甲子温泉への道は甲子温泉から甲子山、大白森山へ(コースガイド)を参照してください。
  • 会津長野駅から斎藤山周遊

    会津長野駅から斎藤山周遊

    斎藤山登山の起点は会津長野町。雷神様コースと早生栗コースがあり、2コースは見晴らし台で合流して山頂へ至ります。2コースとも所要時間は同じ。ここでは雷神様コースで歩き始めます。 会津長野駅の駅前の通りを西へ向かい、長野林業研修センターの前から会津鉄道の踏切を越えると、左へ雷神様コースを分けて右へ早生栗コースが分かれます。左の雷神様コースヘ向かい、水田の中道を4~5分歩くと右へ折れて、突き当たりを右へ行くと斎藤山の標識があります。動物進入防止柵のネットを開閉して入ると山道となり、すぐに雷電神社前に着く。その先は一本道。小沢沿いの道から尾根へ取り付き、高度を増して行きます。樹林帯の道をジグザグに登ると、標高940mの見晴らし台に着き、右から早生栗コースが登ってきます。田島盆地が見渡せる見晴らし台は、休憩に最適です。見晴らし台からは緩やかな道となり、左からの林道と出合い、斎藤山登山口へ着きます。林道はあかまつ荘経由で登ってくるコースですが、荒々しい道で景色もよくありません。 斎藤山登山口からは急な尾根道になります。ブナやミズナラの林をどんどん登っていくと、無線電波塔が現れ、見晴らしがよいヘリポートの前へ着きます。斎藤山の頂上はそのすぐ先です。 下山は先ほどの見晴らし台まで戻り、早生栗コースを下ります。樹林帯の九十九折れの尾根道をひたすら下ると道が緩やかになり、枝ぶりが大きな栗の古木「早生栗」に着きます。緩い車道を下り、リンゴ園を見ながら会津長野駅へ向かいます。 ちなみに毎年10月第3日曜日に「斎藤山ふれあい登山」が行われます。詳しくは南会津町商工観光課へ。
    斎藤山登山の起点は会津長野町。雷神様コースと早生栗コースがあり、2コースは見晴らし台で合流して山頂へ至ります。2コースとも所要時間は同じ。ここでは雷神様コースで歩き始めます。 会津長野駅の駅前の通りを西へ向かい、長野林業研修センターの前から会津鉄道の踏切を越えると、左へ雷神様コースを分けて右へ早生栗コースが分かれます。左の雷神様コースヘ向かい、水田の中道を4~5分歩くと右へ折れて、突き当たりを右へ行くと斎藤山の標識があります。動物進入防止柵のネットを開閉して入ると山道となり、すぐに雷電神社前に着く。その先は一本道。小沢沿いの道から尾根へ取り付き、高度を増して行きます。樹林帯の道をジグザグに登ると、標高940mの見晴らし台に着き、右から早生栗コースが登ってきます。田島盆地が見渡せる見晴らし台は、休憩に最適です。見晴らし台からは緩やかな道となり、左からの林道と出合い、斎藤山登山口へ着きます。林道はあかまつ荘経由で登ってくるコースですが、荒々しい道で景色もよくありません。 斎藤山登山口からは急な尾根道になります。ブナやミズナラの林をどんどん登っていくと、無線電波塔が現れ、見晴らしがよいヘリポートの前へ着きます。斎藤山の頂上はそのすぐ先です。 下山は先ほどの見晴らし台まで戻り、早生栗コースを下ります。樹林帯の九十九折れの尾根道をひたすら下ると道が緩やかになり、枝ぶりが大きな栗の古木「早生栗」に着きます。緩い車道を下り、リンゴ園を見ながら会津長野駅へ向かいます。 ちなみに毎年10月第3日曜日に「斎藤山ふれあい登山」が行われます。詳しくは南会津町商工観光課へ。
  • 日輪寺から八溝山、蛇穴(じゃけち)へ

    日輪寺から八溝山、蛇穴(じゃけち)へ

    八溝山は頂上まで車道が通じており、車でラクラク登山ができますが、名山の風情を楽しむには自分の足でのんびり登るのが一番です。水郡線の常陸大子駅から登山口の蛇穴までバスが通っていますが、本数が少ないため、ここでは日輪寺までタクシーで行き、八溝山を登って蛇穴へ下り、バスで常陸大子駅へ戻るというコースを紹介します。 スタートは日輪寺の本堂右手から。急勾配の広い道を登ると、まもなく山頂へ向かう県道八溝山公園線へ出ます。県道を横切り、標識に導かれて頂上を目指します。緩やかな登り道が続きますが、一帯は林床にクマザサが広がっています。ブナやミズナラの茂る心地よい樹林帯もあり、春の新緑と秋の紅葉が楽しめる場所です。ひたすら登ると八丁坂の分岐へ着きます。さらに頂上へ向かうと、銀性水への道を右に見送り、すぐに頂上直下の車道へ出ます。右手にある八溝嶺神社の鳥居を潜って登ると神社の本殿が建ち、左手に展望台があり、右手が八溝山の山頂です。展望台からは関東平野が洋々と広がり、那須連山や日光連山まで遠望できます。 大展望を楽しんだら、下山は八丁坂の分岐まで戻り、金性水を目指します。ブナや杉の大木のある八丁坂を下っていくと、やがて東屋の中で銀性水が湧いています。右の巻き道を行くと、岩間から湧水が流れ出る金性水に到着。先の銀性水に鉄水、龍毛水、白毛水を加えて「五水」と呼ばれ、水戸光圀の命名といわれます。五水は「八溝川湧水群」として、名水百選にも選ばれています。 金性水を味わった後、雑木林の歩きやすい道をどんどん下っていくと、旧参道入口の車道へ出て、車道をひたすら下ります。最後に八溝嶺神社の大鳥居を潜ると、右から車道と出合い、左へ300mほど行くと蛇穴バス停です。蛇穴から常陸大子駅行きのバスは、本数が少ないので、事前に調べておきましょう。
    八溝山は頂上まで車道が通じており、車でラクラク登山ができますが、名山の風情を楽しむには自分の足でのんびり登るのが一番です。水郡線の常陸大子駅から登山口の蛇穴までバスが通っていますが、本数が少ないため、ここでは日輪寺までタクシーで行き、八溝山を登って蛇穴へ下り、バスで常陸大子駅へ戻るというコースを紹介します。 スタートは日輪寺の本堂右手から。急勾配の広い道を登ると、まもなく山頂へ向かう県道八溝山公園線へ出ます。県道を横切り、標識に導かれて頂上を目指します。緩やかな登り道が続きますが、一帯は林床にクマザサが広がっています。ブナやミズナラの茂る心地よい樹林帯もあり、春の新緑と秋の紅葉が楽しめる場所です。ひたすら登ると八丁坂の分岐へ着きます。さらに頂上へ向かうと、銀性水への道を右に見送り、すぐに頂上直下の車道へ出ます。右手にある八溝嶺神社の鳥居を潜って登ると神社の本殿が建ち、左手に展望台があり、右手が八溝山の山頂です。展望台からは関東平野が洋々と広がり、那須連山や日光連山まで遠望できます。 大展望を楽しんだら、下山は八丁坂の分岐まで戻り、金性水を目指します。ブナや杉の大木のある八丁坂を下っていくと、やがて東屋の中で銀性水が湧いています。右の巻き道を行くと、岩間から湧水が流れ出る金性水に到着。先の銀性水に鉄水、龍毛水、白毛水を加えて「五水」と呼ばれ、水戸光圀の命名といわれます。五水は「八溝川湧水群」として、名水百選にも選ばれています。 金性水を味わった後、雑木林の歩きやすい道をどんどん下っていくと、旧参道入口の車道へ出て、車道をひたすら下ります。最後に八溝嶺神社の大鳥居を潜ると、右から車道と出合い、左へ300mほど行くと蛇穴バス停です。蛇穴から常陸大子駅行きのバスは、本数が少ないので、事前に調べておきましょう。
  • ネズモチ平から浅草岳へ

    ネズモチ平から浅草岳へ

    ネズモチ平には大駐車場(70台)が整備されており、これより上の林道は車両進入禁止です。駐車場より10分ほどでネズモチ平登山口に着きます。登山道は左の杉林に入っていきます。 小沢をぬって湿地帯をしばらく行くと、ブナの原生林です。やがて岩稜の急登を過ぎ、雑木林に変わると稜線も近づいてきます。灌木と竹ヤブを抜けると前岳に到着です。ここで桜ゾネ広場からの登山道と、鬼ヶ面からの縦走路とが合流します。左折すると木道が整備されており、浅草岳の山頂が前方に見えます。木道が終わりひと登りで山頂へ。浅草岳山頂からは平ヶ岳、会津駒ヶ岳、燧ヶ岳などが見え、足元には田子倉湖、鬼ヶ面の岩壁、背後には守門岳と、素晴らしい展望です。 桜ゾネ広場への下りは前岳を直進し、ガレ場を通り嘉平与ボッチを経て、雑木林の中をひたすら下ります。展望のきかないままブナ林に出ると、しばらくして桜ゾネ広場に出ます。林道を約2kmほど歩いて、ネズモチ平の大駐車場に着きます。
    ネズモチ平には大駐車場(70台)が整備されており、これより上の林道は車両進入禁止です。駐車場より10分ほどでネズモチ平登山口に着きます。登山道は左の杉林に入っていきます。 小沢をぬって湿地帯をしばらく行くと、ブナの原生林です。やがて岩稜の急登を過ぎ、雑木林に変わると稜線も近づいてきます。灌木と竹ヤブを抜けると前岳に到着です。ここで桜ゾネ広場からの登山道と、鬼ヶ面からの縦走路とが合流します。左折すると木道が整備されており、浅草岳の山頂が前方に見えます。木道が終わりひと登りで山頂へ。浅草岳山頂からは平ヶ岳、会津駒ヶ岳、燧ヶ岳などが見え、足元には田子倉湖、鬼ヶ面の岩壁、背後には守門岳と、素晴らしい展望です。 桜ゾネ広場への下りは前岳を直進し、ガレ場を通り嘉平与ボッチを経て、雑木林の中をひたすら下ります。展望のきかないままブナ林に出ると、しばらくして桜ゾネ広場に出ます。林道を約2kmほど歩いて、ネズモチ平の大駐車場に着きます。
  • 田子倉から浅草岳へ

    田子倉から浅草岳へ

    国道252号只見沢橋東を北へ入った所に広い駐車場があり、そこに田子倉只見沢登山口があります。 しばらくは只見沢左岸のブナ林の中を登ります。小さな支尾根を越えると、道木沢と幽ノ倉沢の渡渉となります。夏には仮設の橋が架かりますが、飛び石伝いの所もあり増水時は注意が必要です。沢を過ぎしばらく急登すると、道はやや平坦になり大久保沢の水場に到着します。水場からしばらくは沢伝いのなだらかな道ですが、次第に支尾根にかかり、ブナの原生林から灌木帯に変わります。尾根が開け浅草岳が正面に見え、支尾根はやがて狭くなり中先尾根主稜へと続きます。西側を巻いて尾根の上に出ると、一度に展望が開け田子倉眺メに出ます。ヤセ尾根の急登は続きますが高度は稼げ、剣ヶ峰から鬼ヶ面眺メへと進み、重右ェ門岩を回り込むといよいよ山頂への急登になります。湖見峠まで喘ぎ喘ぎ登ると急登も終わり、山頂へは草付きの緩斜面となります。やがて右の入叶津からの道と合流してすぐ浅草岳山頂です。下山は往路を田子倉只見沢登山口まで戻ります。
    国道252号只見沢橋東を北へ入った所に広い駐車場があり、そこに田子倉只見沢登山口があります。 しばらくは只見沢左岸のブナ林の中を登ります。小さな支尾根を越えると、道木沢と幽ノ倉沢の渡渉となります。夏には仮設の橋が架かりますが、飛び石伝いの所もあり増水時は注意が必要です。沢を過ぎしばらく急登すると、道はやや平坦になり大久保沢の水場に到着します。水場からしばらくは沢伝いのなだらかな道ですが、次第に支尾根にかかり、ブナの原生林から灌木帯に変わります。尾根が開け浅草岳が正面に見え、支尾根はやがて狭くなり中先尾根主稜へと続きます。西側を巻いて尾根の上に出ると、一度に展望が開け田子倉眺メに出ます。ヤセ尾根の急登は続きますが高度は稼げ、剣ヶ峰から鬼ヶ面眺メへと進み、重右ェ門岩を回り込むといよいよ山頂への急登になります。湖見峠まで喘ぎ喘ぎ登ると急登も終わり、山頂へは草付きの緩斜面となります。やがて右の入叶津からの道と合流してすぐ浅草岳山頂です。下山は往路を田子倉只見沢登山口まで戻ります。
  • 赤倉沢から会津朝日岳へ

    赤倉沢から会津朝日岳へ

    国道252号から只見で国道289号に入り、黒谷川万才橋西詰より黒谷林道に入り、白沢経由で会津朝日岳の赤倉沢登山口があります。 登山道は沢を渡り赤倉沢沿いにつけられています。植林地や雑木林の間を進み、途中小さな沢を数箇所渡ると「赤倉沢越」の道標があります。ここで右岸に渡渉しますが、増水時には十分に注意が必要です。しばらく傾斜のゆるい坂を進みひと汗かく頃に三吉ミチギの水場に着きます。 樹林帯のツヅラ折れ道は下から見たほどの急登ではなく、知らずに高度を上げていきます。展望のきかないブナの混生林を登って行き、灌木帯に出ると登山道の右側にようやく展望が開けます。ここが人見ノ松です。奥会津の山並みが眺められ、休憩には最高のポイントです。さらにひと登りで叶ノ高手となります。ここでようやく会津朝日岳を目にすることができます。 いったんは熊ノ平まで高度を下げます。途中に、朝日岳の大クロべを目にします。幹周りが5mに達する大クロべは威厳を感じさせ、幾年月も風雪に耐え、堂々と成長したその姿は神秘的でさえあります。この先は、木の根は入り組んでいるので注意しながら進み、山腹を巻くようにつけられた道を行くと、熊ノ平です。熊ノ平周辺は大きなブナの木が多くあり、新緑・紅葉時は見事です。 約10人収容の避難小屋は西側に上ったところにあり、雨天や疲れたときなどに利用するとよいでしょう。道は急になりますが、じきに傾斜がゆるみバイウチノ高手です。目の前には山頂へ岩場が広がり、その中を登って行きます。見た目ほど傾斜はきつくないが浮き石があるので、落石に注意して登りましょう。背丈の低い松の木が現れると視界がー気に開け絶好の展望となります。裏側は白戸川洗戸沢源頭の絶壁です。 さらに進むと3等三角点のある会津朝日岳山頂に立つことが出来ます。上信越国境の山並みや、会津駒ヶ岳、浅草岳、守門岳、会越国境の御神楽岳、飯豊連峰などの展望を楽しめます。 展望を楽しんだら下山ですが、岩場の落石には十分に注意が必要です。交通の便が良くなく、アクセスも時間がかかり、そう多くの登山者が訪れない会津朝日岳ですが、それだけに踏み荒らされていません。手付かずの自然を満喫でき、動植物の宝庫であり、花の咲く時期はニッコウキスゲなどの花々が迎えてくれます。また秋の紅葉も素晴らしいです。下山は往路を赤倉沢登山口まで戻ります。
    国道252号から只見で国道289号に入り、黒谷川万才橋西詰より黒谷林道に入り、白沢経由で会津朝日岳の赤倉沢登山口があります。 登山道は沢を渡り赤倉沢沿いにつけられています。植林地や雑木林の間を進み、途中小さな沢を数箇所渡ると「赤倉沢越」の道標があります。ここで右岸に渡渉しますが、増水時には十分に注意が必要です。しばらく傾斜のゆるい坂を進みひと汗かく頃に三吉ミチギの水場に着きます。 樹林帯のツヅラ折れ道は下から見たほどの急登ではなく、知らずに高度を上げていきます。展望のきかないブナの混生林を登って行き、灌木帯に出ると登山道の右側にようやく展望が開けます。ここが人見ノ松です。奥会津の山並みが眺められ、休憩には最高のポイントです。さらにひと登りで叶ノ高手となります。ここでようやく会津朝日岳を目にすることができます。 いったんは熊ノ平まで高度を下げます。途中に、朝日岳の大クロべを目にします。幹周りが5mに達する大クロべは威厳を感じさせ、幾年月も風雪に耐え、堂々と成長したその姿は神秘的でさえあります。この先は、木の根は入り組んでいるので注意しながら進み、山腹を巻くようにつけられた道を行くと、熊ノ平です。熊ノ平周辺は大きなブナの木が多くあり、新緑・紅葉時は見事です。 約10人収容の避難小屋は西側に上ったところにあり、雨天や疲れたときなどに利用するとよいでしょう。道は急になりますが、じきに傾斜がゆるみバイウチノ高手です。目の前には山頂へ岩場が広がり、その中を登って行きます。見た目ほど傾斜はきつくないが浮き石があるので、落石に注意して登りましょう。背丈の低い松の木が現れると視界がー気に開け絶好の展望となります。裏側は白戸川洗戸沢源頭の絶壁です。 さらに進むと3等三角点のある会津朝日岳山頂に立つことが出来ます。上信越国境の山並みや、会津駒ヶ岳、浅草岳、守門岳、会越国境の御神楽岳、飯豊連峰などの展望を楽しめます。 展望を楽しんだら下山ですが、岩場の落石には十分に注意が必要です。交通の便が良くなく、アクセスも時間がかかり、そう多くの登山者が訪れない会津朝日岳ですが、それだけに踏み荒らされていません。手付かずの自然を満喫でき、動植物の宝庫であり、花の咲く時期はニッコウキスゲなどの花々が迎えてくれます。また秋の紅葉も素晴らしいです。下山は往路を赤倉沢登山口まで戻ります。
  • 本名御神楽から御神楽岳へ

    本名御神楽から御神楽岳へ

    御神楽岳登山口は、国道252号本名ダム北詰めから三条林道(林道本名室谷線)に入り、約8.5kmのところにあります。 駐車場は、登山口の500m手前にあるみかぐら橋近くに10台分、登山口に5台分あります。みかぐら橋から登山口までは一部悪路です。登山道は御神楽岳登山口の看板横から始まり、林を抜けると霧来沢沿いの登山道をしばらく行きます。水量豊富な乙女の滝が現れ、右から高巻きます。クサリを頼りに川まで降り、再度クサリを頼りにへつり、さらに沢沿いを進み、草場に出ます。6月には、ニリンソウの群落も見られます。ブナ、ナラの巨木もあり、しばらく快適な沢沿いの道を行きます。途中、八丁洗板(ナメ床沢)があります。水辺で一息入れましょう。丸木橋の鞍掛沢を渡渉します。快適な道もここまで。沢から別れこのコース一番の急坂に取り付きます。つづら折れから高度をぐんぐんと稼ぎ、木の根の多い登山道に変わり、杉山ヶ崎の尾根上に出ます。杉山ヶ崎を過ぎると、本名御神楽の峰が望めます。 ここからは、展望を楽しみながら尾根を忠実にたどります。熊打場を過ぎると岩場になり、クサリとロープがあります。ここを登り切ると一休みできるビューポイントとなります。近くには一等三角点のある貉ヶ森山、遠くには平ヶ岳などが望めます。傾斜が緩やかになると、ブナ林に囲まれた御神楽岳管理舎(避難小屋)に着きます。小屋には10名ほど泊まれます。水場まで200mの標識があります。往復15分位で冷たい清水が得られます。小屋を過ぎると低木に変わり、ひと登りで石祠のある本名御神楽山頂に着きます。山頂は狭いながら360度の眺めが楽しめ、ようやく御神楽岳本山が望めます。一休みして目的の御神楽岳を目指します。標高差は120mです。登山道は、石祠の少し下から一度下ります。本名御神楽から御神楽岳までは左側は低木の藪、右側は切れ落ちており足元には充分気を付けて行きましょう。50分程で着きます。 御神楽岳山頂からは360度の展望です。磐梯山、飯豊、那須連峰に越後三山、佐渡島まで見渡せ、蝉ヶ平コースの雄大な岸壁と尾根に感動します。帰りは足元に気を付けて往路を御神楽岳登山口まで引き返します。 例年6月の第一日曜日に山開きがあります。これに合わせて林道と登山道が整備されます。6月から7月は新緑、残雪、高山植物、10月は紅葉が楽しめます。8月沢沿いでは、アブ対策が必要です。 (調査、執筆:木田 勉)
    御神楽岳登山口は、国道252号本名ダム北詰めから三条林道(林道本名室谷線)に入り、約8.5kmのところにあります。 駐車場は、登山口の500m手前にあるみかぐら橋近くに10台分、登山口に5台分あります。みかぐら橋から登山口までは一部悪路です。登山道は御神楽岳登山口の看板横から始まり、林を抜けると霧来沢沿いの登山道をしばらく行きます。水量豊富な乙女の滝が現れ、右から高巻きます。クサリを頼りに川まで降り、再度クサリを頼りにへつり、さらに沢沿いを進み、草場に出ます。6月には、ニリンソウの群落も見られます。ブナ、ナラの巨木もあり、しばらく快適な沢沿いの道を行きます。途中、八丁洗板(ナメ床沢)があります。水辺で一息入れましょう。丸木橋の鞍掛沢を渡渉します。快適な道もここまで。沢から別れこのコース一番の急坂に取り付きます。つづら折れから高度をぐんぐんと稼ぎ、木の根の多い登山道に変わり、杉山ヶ崎の尾根上に出ます。杉山ヶ崎を過ぎると、本名御神楽の峰が望めます。 ここからは、展望を楽しみながら尾根を忠実にたどります。熊打場を過ぎると岩場になり、クサリとロープがあります。ここを登り切ると一休みできるビューポイントとなります。近くには一等三角点のある貉ヶ森山、遠くには平ヶ岳などが望めます。傾斜が緩やかになると、ブナ林に囲まれた御神楽岳管理舎(避難小屋)に着きます。小屋には10名ほど泊まれます。水場まで200mの標識があります。往復15分位で冷たい清水が得られます。小屋を過ぎると低木に変わり、ひと登りで石祠のある本名御神楽山頂に着きます。山頂は狭いながら360度の眺めが楽しめ、ようやく御神楽岳本山が望めます。一休みして目的の御神楽岳を目指します。標高差は120mです。登山道は、石祠の少し下から一度下ります。本名御神楽から御神楽岳までは左側は低木の藪、右側は切れ落ちており足元には充分気を付けて行きましょう。50分程で着きます。 御神楽岳山頂からは360度の展望です。磐梯山、飯豊、那須連峰に越後三山、佐渡島まで見渡せ、蝉ヶ平コースの雄大な岸壁と尾根に感動します。帰りは足元に気を付けて往路を御神楽岳登山口まで引き返します。 例年6月の第一日曜日に山開きがあります。これに合わせて林道と登山道が整備されます。6月から7月は新緑、残雪、高山植物、10月は紅葉が楽しめます。8月沢沿いでは、アブ対策が必要です。 (調査、執筆:木田 勉)
  • 川入口から飯豊山へ

    川入口から飯豊山へ

    車道は御沢野営場から大白布沢沿いに伸びていますが、橋を渡った右手、大杉がある御沢小屋跡から登山道に入ります。車道を直進するのは大滝遊歩道ですが、2022年8月豪雨により橋は流失し、登山道も荒れています。迷い込みに注意して下さい。 下十五里、中十五里、上十五里と巨杉が目印になる広場が設置されており、休憩場所には事欠きません。 横峰小屋跡のすぐ先で、小白布作業道を合わせます。林道飯豊桧枝岐線の途中から林道に入るのですが、入口で施錠されています。歩道は登山道として認められておらず、緊急時のみの使用となります。なお途中の水場は涸れていることもあります。 横峰小屋跡から尾根を忠実に登る道は廃道になっています。巻道の途中にある地蔵水場には、道脇に冷たい清水が湧いています。 地蔵山と三国岳の鞍部から僅かに登ると両手を使った三点支持が必要になります。「天狗ノ橇乗場」と呼ばれるタカツコ沢と七森沢の露出した岸壁に挟まれた岩稜です。両側は鋭く落ち込んでいます。コースを外さないように慎重に通過します。 1610mの岩に「水」のマークがありますが、足場が悪く渇水時には細くなるためお勧めしません。下りの時に迷い込まないで下さい。 正面の護摩壇を東から登ると弥平四郎口からの登山道と合流します。山頂を占めている小屋脇から大日岳の眺めが素敵です。 三国小屋と本山小屋のトイレは天水利用の水洗トイレです。自分が使用する水を持参しましょう。駒返しの梯子は一部が欠損しているので注意しましょう。七森は西から巻きます。簡単な岩場もあるので足元に注意しましょう。初夏には種蒔山東側の残雪で滑落する登山者もいます。 大日杉小屋から登ってくる登山道が合流し、広い砂礫地になると切合小屋に到着します。この先からは本格的なお花畑となっていきます。草履塚登りの残雪が消えると水が取れることもあります。新しい履物に履き替えたこの先は、神聖な飯豊山神社の境内です。 鞍部には石垣の中に姥権現が鎮座しており、女人禁制の時代を物語っています。信仰登山時代に肝試しをした御秘所も現在は鎖が設置されています。御前坂は騙されやすい二段構えの登りです。視界がない時、どこが登山道なのかわかりにくいが、緑の紐が地面に張ってあるので参考にして登降するのがよいでしょう。 高い石垣の一ノ王子の先で東側に26m下ると清水があるので、本山小屋に泊まる場合はここで汲んで行きましょう。初夏には水場が残雪に埋まっていることが多いので注意してください。 飯豊山神社と併設されている本山小屋で、管理人に宿泊の申し出をし、ザックを置いたら三角点まで出かけてみましょう。一等三角点の名前に恥じることない素晴らしい展望が待っています。 下山は往路を引き返します。
    車道は御沢野営場から大白布沢沿いに伸びていますが、橋を渡った右手、大杉がある御沢小屋跡から登山道に入ります。車道を直進するのは大滝遊歩道ですが、2022年8月豪雨により橋は流失し、登山道も荒れています。迷い込みに注意して下さい。 下十五里、中十五里、上十五里と巨杉が目印になる広場が設置されており、休憩場所には事欠きません。 横峰小屋跡のすぐ先で、小白布作業道を合わせます。林道飯豊桧枝岐線の途中から林道に入るのですが、入口で施錠されています。歩道は登山道として認められておらず、緊急時のみの使用となります。なお途中の水場は涸れていることもあります。 横峰小屋跡から尾根を忠実に登る道は廃道になっています。巻道の途中にある地蔵水場には、道脇に冷たい清水が湧いています。 地蔵山と三国岳の鞍部から僅かに登ると両手を使った三点支持が必要になります。「天狗ノ橇乗場」と呼ばれるタカツコ沢と七森沢の露出した岸壁に挟まれた岩稜です。両側は鋭く落ち込んでいます。コースを外さないように慎重に通過します。 1610mの岩に「水」のマークがありますが、足場が悪く渇水時には細くなるためお勧めしません。下りの時に迷い込まないで下さい。 正面の護摩壇を東から登ると弥平四郎口からの登山道と合流します。山頂を占めている小屋脇から大日岳の眺めが素敵です。 三国小屋と本山小屋のトイレは天水利用の水洗トイレです。自分が使用する水を持参しましょう。駒返しの梯子は一部が欠損しているので注意しましょう。七森は西から巻きます。簡単な岩場もあるので足元に注意しましょう。初夏には種蒔山東側の残雪で滑落する登山者もいます。 大日杉小屋から登ってくる登山道が合流し、広い砂礫地になると切合小屋に到着します。この先からは本格的なお花畑となっていきます。草履塚登りの残雪が消えると水が取れることもあります。新しい履物に履き替えたこの先は、神聖な飯豊山神社の境内です。 鞍部には石垣の中に姥権現が鎮座しており、女人禁制の時代を物語っています。信仰登山時代に肝試しをした御秘所も現在は鎖が設置されています。御前坂は騙されやすい二段構えの登りです。視界がない時、どこが登山道なのかわかりにくいが、緑の紐が地面に張ってあるので参考にして登降するのがよいでしょう。 高い石垣の一ノ王子の先で東側に26m下ると清水があるので、本山小屋に泊まる場合はここで汲んで行きましょう。初夏には水場が残雪に埋まっていることが多いので注意してください。 飯豊山神社と併設されている本山小屋で、管理人に宿泊の申し出をし、ザックを置いたら三角点まで出かけてみましょう。一等三角点の名前に恥じることない素晴らしい展望が待っています。 下山は往路を引き返します。
  • 弥平四郎口から三国岳へ(松平峠コース・上ノ越コース)

    弥平四郎口から三国岳へ(松平峠コース・上ノ越コース)

    弥平四郎集落先で、山菜や茸の時期にゲートが閉じられていることもありますが、申し出れば開けてくれます。林道終点には広い駐車場が完備されており、移動式トイレも設置されています。 駐車場から車道を若干戻ると、弥平四郎登山口に大きな看板があります。ここから祓川に降りて橋を渡り、対岸の尾根末端に取り付きます。 河岸段丘に上がると、ブナ林の中に通年無人の祓川山荘があります。 ブナ林を快適に登って行きます。崩れている場所には巻道が設けられています。登る時、下だけを見てると迷う所があるので、確認しながら登っていきます。登山道が小沢を横切っている「十森」の水場でひと休みします。途中で当てにできる水場はここだけですし、三国小屋にも良い水場はないので留意しましょう。 林の中からトンネルを抜けるようにして松平峠に出ます。これから上の尾根道は裸地化しており、夏は日差しが照りつけます。栂峰や吾妻連峰が見えてきますが、双耳峰の磐梯山が分かりやすいです。 猪鼻は水場に下る踏み跡も藪に覆われ、標識もなくなりました。当てにしないでください。 疣岩山手前の疣岩分岐で上ノ越コースと合流します。疣岩山西側を横切って木立の中を進むと分岐があります。左に進むと小さな湿地「獅子沼」で踏み跡がなくなります。下山時には注意しましょう。 疣岩山々頂で大日岳から三国岳まで見渡せる展望を楽しみます。鞍部に下って登り返します。右手から登ってくる尾根の合流点に朽ちた道標が立っています。 小屋が近づくと、タカツコ沢源頭スラブ状岸壁の剣ヶ峰岩稜を登ってくる登山者達がシルエットになって、飯豊らしからぬ幻想的な風景を見せてくれます。三国岳山頂に立つ三国小屋で、川入口から登ってくる登山道と合流します。 下りは、疣岩分岐から県境尾根を下ります。巻岩山は山頂を知らずに通り過ぎ、道は一気に下り始めます。この登山道は比較的新しく整備されたものです。1297m峰からはキタゴヨウに替わって、ブナの大木が出てきます。 上ノ越から足元に注意して下ると、素晴らしいブナ達に吸い込まれます。振り返ればブナ林というよりも「ブナの森」と呼びたくなる神々しさが溢れています。ここを歩くだけでこの尾根を下る価値があります。 1082m峰を過ぎれば、後はナラの生える急坂を一気に下ります。最後に細い流れの小沢を渡れば、大きな看板の脇から弥平四郎登山口の駐車場に躍り出ます。
    弥平四郎集落先で、山菜や茸の時期にゲートが閉じられていることもありますが、申し出れば開けてくれます。林道終点には広い駐車場が完備されており、移動式トイレも設置されています。 駐車場から車道を若干戻ると、弥平四郎登山口に大きな看板があります。ここから祓川に降りて橋を渡り、対岸の尾根末端に取り付きます。 河岸段丘に上がると、ブナ林の中に通年無人の祓川山荘があります。 ブナ林を快適に登って行きます。崩れている場所には巻道が設けられています。登る時、下だけを見てると迷う所があるので、確認しながら登っていきます。登山道が小沢を横切っている「十森」の水場でひと休みします。途中で当てにできる水場はここだけですし、三国小屋にも良い水場はないので留意しましょう。 林の中からトンネルを抜けるようにして松平峠に出ます。これから上の尾根道は裸地化しており、夏は日差しが照りつけます。栂峰や吾妻連峰が見えてきますが、双耳峰の磐梯山が分かりやすいです。 猪鼻は水場に下る踏み跡も藪に覆われ、標識もなくなりました。当てにしないでください。 疣岩山手前の疣岩分岐で上ノ越コースと合流します。疣岩山西側を横切って木立の中を進むと分岐があります。左に進むと小さな湿地「獅子沼」で踏み跡がなくなります。下山時には注意しましょう。 疣岩山々頂で大日岳から三国岳まで見渡せる展望を楽しみます。鞍部に下って登り返します。右手から登ってくる尾根の合流点に朽ちた道標が立っています。 小屋が近づくと、タカツコ沢源頭スラブ状岸壁の剣ヶ峰岩稜を登ってくる登山者達がシルエットになって、飯豊らしからぬ幻想的な風景を見せてくれます。三国岳山頂に立つ三国小屋で、川入口から登ってくる登山道と合流します。 下りは、疣岩分岐から県境尾根を下ります。巻岩山は山頂を知らずに通り過ぎ、道は一気に下り始めます。この登山道は比較的新しく整備されたものです。1297m峰からはキタゴヨウに替わって、ブナの大木が出てきます。 上ノ越から足元に注意して下ると、素晴らしいブナ達に吸い込まれます。振り返ればブナ林というよりも「ブナの森」と呼びたくなる神々しさが溢れています。ここを歩くだけでこの尾根を下る価値があります。 1082m峰を過ぎれば、後はナラの生える急坂を一気に下ります。最後に細い流れの小沢を渡れば、大きな看板の脇から弥平四郎登山口の駐車場に躍り出ます。
  • 弥平四郎口から三国岳へ(鏡山コース)

    弥平四郎口から三国岳へ(鏡山コース)

    四ッ沢コースは、弥平四郎集落端の橋を渡ってすぐに左折します。車は砂防ダムまで入れますが、狭い簡易舗装の車道は手入れされておらず、駐車スペースも2台程度しかありません。 登山口から杉林を抜け、小沢を何度か渡って四ッ沢を遡ります。三重滝沢が合流する所で、飛び石を伝って左側の本流に入りますが、踏み跡が判然しないので注意が必要です。対岸に渡り廊下状の右岸を進むと登山道が出てきます。 尾根に取り付いてさえしまえば、迷うことのない良い登山道になります。988m峰を東から巻いて、ブナに包まれた広場のような笹畑で弥生コースを合せます。 広くしっかりした登山道を進むと、「水場」の標識があります。登山道に近くて良い水場です。ここが最後の水場になります。 七森峰手前で県境尾根に出て、さらにブナ林を味わいながら登り、最後の急登で一汗かけば、綺麗に刈り払われた広い山頂に到着します。鏡山山頂は大日岳から飯豊山にかけての雄大な眺望が広がる一級の展望地です。 この先の登山道もしっかり手入れされており、さほど気にならない起伏を越えて行きます。 弥平四郎集落は川入集落と同じく木地の里であり、以前は七森や中ノ越などから県境尾根を越えて、大日岳から伸びる峰々で熊狩を行っていました。今も登山道脇にはクマがキタゴヨウの皮を剥いでかじったり、昆虫を探して倒木をあさった跡が散見される野性味あふれるコースです。 上ノ越で祓川から登ってくる登山道を合わせ、巻岩山や疣岩山を経て三国岳に向かいます。下山は往路を戻ります。 弥生集落から鏡山に登る場合、かつては林道終点から標高差僅か180mで笹畑まで登れましたが、林道が荒れてしまい、現在は弥平四郎から登るのが一般的になってしまいました。また、2022年8月の豪雨被害により徒歩含め通行禁止となっています。 弥生コースは弥平四郎集落に向かう途中から左折し、久良谷川沿いの車道を遡ります。弥生集落は地図から外れているので、予め国土地理院地形図等で確認をしておいて下さい。 人家を過ぎ沢沿いの車道を1.7km進んだ所に広い駐車場があり、ここで車両通行止めとなります。 林道終点から正面の尾根に取り付きますが、左の沢に入る踏み跡もあるので注意をしてください。快適なブナに包まれた登山道を登れば、笹畑で四ッ沢コースと合流します。
    四ッ沢コースは、弥平四郎集落端の橋を渡ってすぐに左折します。車は砂防ダムまで入れますが、狭い簡易舗装の車道は手入れされておらず、駐車スペースも2台程度しかありません。 登山口から杉林を抜け、小沢を何度か渡って四ッ沢を遡ります。三重滝沢が合流する所で、飛び石を伝って左側の本流に入りますが、踏み跡が判然しないので注意が必要です。対岸に渡り廊下状の右岸を進むと登山道が出てきます。 尾根に取り付いてさえしまえば、迷うことのない良い登山道になります。988m峰を東から巻いて、ブナに包まれた広場のような笹畑で弥生コースを合せます。 広くしっかりした登山道を進むと、「水場」の標識があります。登山道に近くて良い水場です。ここが最後の水場になります。 七森峰手前で県境尾根に出て、さらにブナ林を味わいながら登り、最後の急登で一汗かけば、綺麗に刈り払われた広い山頂に到着します。鏡山山頂は大日岳から飯豊山にかけての雄大な眺望が広がる一級の展望地です。 この先の登山道もしっかり手入れされており、さほど気にならない起伏を越えて行きます。 弥平四郎集落は川入集落と同じく木地の里であり、以前は七森や中ノ越などから県境尾根を越えて、大日岳から伸びる峰々で熊狩を行っていました。今も登山道脇にはクマがキタゴヨウの皮を剥いでかじったり、昆虫を探して倒木をあさった跡が散見される野性味あふれるコースです。 上ノ越で祓川から登ってくる登山道を合わせ、巻岩山や疣岩山を経て三国岳に向かいます。下山は往路を戻ります。 弥生集落から鏡山に登る場合、かつては林道終点から標高差僅か180mで笹畑まで登れましたが、林道が荒れてしまい、現在は弥平四郎から登るのが一般的になってしまいました。また、2022年8月の豪雨被害により徒歩含め通行禁止となっています。 弥生コースは弥平四郎集落に向かう途中から左折し、久良谷川沿いの車道を遡ります。弥生集落は地図から外れているので、予め国土地理院地形図等で確認をしておいて下さい。 人家を過ぎ沢沿いの車道を1.7km進んだ所に広い駐車場があり、ここで車両通行止めとなります。 林道終点から正面の尾根に取り付きますが、左の沢に入る踏み跡もあるので注意をしてください。快適なブナに包まれた登山道を登れば、笹畑で四ッ沢コースと合流します。
  • 飯豊トンネルから地蔵山をへて三国小屋へ

    飯豊トンネルから地蔵山をへて三国小屋へ

    飯豊トンネル脇から地蔵山までのコースを紹介します。トンネル脇には広い残土置き場がありますが、ここは駐車場ではなく、登山届箱のあるわずか数台のスペースに車を停めます。道路向い側の小沢が登山道入口です。 尾根道が斜面を絡むようになると、川入切合です。標高差にしてわずか200m足らず、峠ですが川入側の踏み跡は消えています。 コース一番の登りを終えると、五段山で大日杉からの登山道を合わせます。飯豊連峰では標柱の殆どがクマに齧られていますが、ここの標柱に至っては根本から食いちぎられてしまいました。 下りきった鞍部から北に踏み跡を下ると、崩壊地に水が滲み出ていますが、目印になる道標はありません。登りに差し掛かると、船窪状の細長い池があり、その先は深く掘れこんでいます。 ほぼ登りきった池塘に「牛ヶ岩山」の標識があります。展望はありませんが坪庭のように綺麗です。この先はしばらく池塘が点在します。下りきった鞍部にある池塘がオ豊ノ池です。 御前山は大した起伏でもないので、足元の標識に気づかなければ、知らずに通過してしまいます。最後はわずかに登って地蔵山になりますが、山頂には小さな池と小さな地蔵尊があるだけです。 以前は一段下った標柱のある広場が川入口登山道との合流点でした。血ノ池は旧道と共に藪に覆われています。広場からそのまま西に下ると、川入から登ってきた登山道と合流し、三国岳へと道は続きます。下山は往路を戻ります。 このコースには、さらに2本の登山道が繋がっています。五段山コースは比較的新しく拓かれた登山道であり、大日杉小屋を起点として白川源頭を周回できるのが魅力です。 小屋前の広場から南に進み、すぐに左手の川原に下ります。吊橋は放置されているので、膝下まで水に浸かって川を渡ります。道脇の清水を過ぎて、沢に下る直前、小屋の水源地から尾根に取り付きます。杉林を抜けてナラとブナが混在する山道を登って行くと、コブ山を過ぎた所に樹間から三国岳や飯豊山が見えます。ミズナラが根を張っている岩を過ぎ、一汗流せば傾斜が緩くなって五段山に到着します。 谷地平は以前素晴らしいブナ林でしたが、今は池と湿原が広がっているだけです。広河原からの西沢林道は閉鎖されており、五枚沢からの林道は通行止めになることが多く、飯豊トンネル北側からの林道もチェーンが張られており、登山口までのアクセスはよくありません。 登山口には役目を終えたような鉄製の登山届施設と道標が立っています。登山口からわずか数分で県境尾根となり、月夜岳まで登ってしまえば、ゆったりとブナ林の中を下って川入切合に到着します。
    飯豊トンネル脇から地蔵山までのコースを紹介します。トンネル脇には広い残土置き場がありますが、ここは駐車場ではなく、登山届箱のあるわずか数台のスペースに車を停めます。道路向い側の小沢が登山道入口です。 尾根道が斜面を絡むようになると、川入切合です。標高差にしてわずか200m足らず、峠ですが川入側の踏み跡は消えています。 コース一番の登りを終えると、五段山で大日杉からの登山道を合わせます。飯豊連峰では標柱の殆どがクマに齧られていますが、ここの標柱に至っては根本から食いちぎられてしまいました。 下りきった鞍部から北に踏み跡を下ると、崩壊地に水が滲み出ていますが、目印になる道標はありません。登りに差し掛かると、船窪状の細長い池があり、その先は深く掘れこんでいます。 ほぼ登りきった池塘に「牛ヶ岩山」の標識があります。展望はありませんが坪庭のように綺麗です。この先はしばらく池塘が点在します。下りきった鞍部にある池塘がオ豊ノ池です。 御前山は大した起伏でもないので、足元の標識に気づかなければ、知らずに通過してしまいます。最後はわずかに登って地蔵山になりますが、山頂には小さな池と小さな地蔵尊があるだけです。 以前は一段下った標柱のある広場が川入口登山道との合流点でした。血ノ池は旧道と共に藪に覆われています。広場からそのまま西に下ると、川入から登ってきた登山道と合流し、三国岳へと道は続きます。下山は往路を戻ります。 このコースには、さらに2本の登山道が繋がっています。五段山コースは比較的新しく拓かれた登山道であり、大日杉小屋を起点として白川源頭を周回できるのが魅力です。 小屋前の広場から南に進み、すぐに左手の川原に下ります。吊橋は放置されているので、膝下まで水に浸かって川を渡ります。道脇の清水を過ぎて、沢に下る直前、小屋の水源地から尾根に取り付きます。杉林を抜けてナラとブナが混在する山道を登って行くと、コブ山を過ぎた所に樹間から三国岳や飯豊山が見えます。ミズナラが根を張っている岩を過ぎ、一汗流せば傾斜が緩くなって五段山に到着します。 谷地平は以前素晴らしいブナ林でしたが、今は池と湿原が広がっているだけです。広河原からの西沢林道は閉鎖されており、五枚沢からの林道は通行止めになることが多く、飯豊トンネル北側からの林道もチェーンが張られており、登山口までのアクセスはよくありません。 登山口には役目を終えたような鉄製の登山届施設と道標が立っています。登山口からわずか数分で県境尾根となり、月夜岳まで登ってしまえば、ゆったりとブナ林の中を下って川入切合に到着します。
  • 実川口から大日岳・飯豊山へ

    実川口から大日岳・飯豊山へ

    湯ノ島小屋は林道から左手のブナ林の中にあり、裏に小沢が流れ、静寂に包まれた通年無人の避難小屋です。 林道終点の取水ダム脇を直進してアシ沢に降り立ち、飛び石で渡り対岸の尾根末端から這い上がりますが、増水した場合は渡れません。また釣り人の踏み跡に迷い込まないでください。アシ沢の渡渉箇所はこれまで何度か変更されています。過去の資料に惑わされないよう注意が必要です。 対岸にある河岸段丘のブナ林から、尾根伝いに高度を稼いで行きます。月心清水は分岐からほぼ水平に東に進んだ小沢です。水場分岐に小さな石仏があります。水場から急斜面を登ると、目の前に櫛ヶ峰が聳えています。数カ所にロープが設置されていますが、古くなっているので注意しましょう。 一服平の広場には大江勝広記念碑が設置されています。鏡山から飯豊山に至る展望を望み、登高意欲が湧き上がります。 尾根は急傾斜と緩傾斜を繰り返して登って行きますが、道傍には玉葱のように幾重にも皮で覆われたタマネギ岩があります。 主尾根直下の急斜面はお花畑になっており、古い針金も残っています。櫛ガ峰北の鞍部は「早川ノ突キ上ゲ」と呼ばれています。 風化した花崗岩の登山道が高山の雰囲気が漂わせます。遠望すると、複数の山頂を持ち雪崩に磨かれた烏帽子山が印象的です。 鞍部を牛ヶ首と呼んでいます。御西岳方面から大日岳を望んだ時、山頂から連なるオンベマツ尾根を牛に見立てたのでしょう。 東側に絡んで急な草の斜面を越えます。主尾根は庇のように東面に被さっており、両手を使って岩を登ると、足元の登山道に穴が空いており、千尋の谷の上を歩いている気分になります。惣十郎清水は残雪がなくなると使えなくなります。 大日岳の山頂の標柱から僅かに東に進んだ場所からは、雄大な主稜線を見下ろすことができます。 西大日岳方向の踏み跡は現在藪が密生しており、雪田周辺の草原はクマ達の遊び場になっています。 湖面に映る大日岳の姿で写真集を飾った文平ノ池に下る付近は、裸地化が進んでいます。登り返しの途中、残雪によりコースが変わる二つの道付近は、チングルマなどの咲くお花畑です。 御西小屋で振り返ると、牛首山を従えた荘厳な大日岳が聳えています。ここからは、連峰随一の牧歌的なお花畑を辿り、飯豊山に向かいましょう。下山は往路を湯ノ島小屋まで引き返します。
    湯ノ島小屋は林道から左手のブナ林の中にあり、裏に小沢が流れ、静寂に包まれた通年無人の避難小屋です。 林道終点の取水ダム脇を直進してアシ沢に降り立ち、飛び石で渡り対岸の尾根末端から這い上がりますが、増水した場合は渡れません。また釣り人の踏み跡に迷い込まないでください。アシ沢の渡渉箇所はこれまで何度か変更されています。過去の資料に惑わされないよう注意が必要です。 対岸にある河岸段丘のブナ林から、尾根伝いに高度を稼いで行きます。月心清水は分岐からほぼ水平に東に進んだ小沢です。水場分岐に小さな石仏があります。水場から急斜面を登ると、目の前に櫛ヶ峰が聳えています。数カ所にロープが設置されていますが、古くなっているので注意しましょう。 一服平の広場には大江勝広記念碑が設置されています。鏡山から飯豊山に至る展望を望み、登高意欲が湧き上がります。 尾根は急傾斜と緩傾斜を繰り返して登って行きますが、道傍には玉葱のように幾重にも皮で覆われたタマネギ岩があります。 主尾根直下の急斜面はお花畑になっており、古い針金も残っています。櫛ガ峰北の鞍部は「早川ノ突キ上ゲ」と呼ばれています。 風化した花崗岩の登山道が高山の雰囲気が漂わせます。遠望すると、複数の山頂を持ち雪崩に磨かれた烏帽子山が印象的です。 鞍部を牛ヶ首と呼んでいます。御西岳方面から大日岳を望んだ時、山頂から連なるオンベマツ尾根を牛に見立てたのでしょう。 東側に絡んで急な草の斜面を越えます。主尾根は庇のように東面に被さっており、両手を使って岩を登ると、足元の登山道に穴が空いており、千尋の谷の上を歩いている気分になります。惣十郎清水は残雪がなくなると使えなくなります。 大日岳の山頂の標柱から僅かに東に進んだ場所からは、雄大な主稜線を見下ろすことができます。 西大日岳方向の踏み跡は現在藪が密生しており、雪田周辺の草原はクマ達の遊び場になっています。 湖面に映る大日岳の姿で写真集を飾った文平ノ池に下る付近は、裸地化が進んでいます。登り返しの途中、残雪によりコースが変わる二つの道付近は、チングルマなどの咲くお花畑です。 御西小屋で振り返ると、牛首山を従えた荘厳な大日岳が聳えています。ここからは、連峰随一の牧歌的なお花畑を辿り、飯豊山に向かいましょう。下山は往路を湯ノ島小屋まで引き返します。
  • 長者原口から大グラ尾根をへて飯豊山へ

    長者原口から大グラ尾根をへて飯豊山へ

    登山口の天狗平からブナ林の砂利道を歩き、温身平で石転ビ沢コースを分けます。林道終点の砂防ダム手前から登山道に入りますが、終点からも上がることができます。 落合手前に足場の悪い所があり慎重に下ります。桧山沢の吊橋は毎秋踏み板を繋ぐワイヤーを取り外し春に架橋されます。期間外はスノーブリッジを渡るか渡渉を余儀なくされます。 吊橋から休場ノ峰までは920mを一気に登り詰めます。途中の池ノ平を過ぎた所に長坂清水があります。右手の小沢に降りた所に湧いていますが、涸れることもあります。 コメツガが出てきても急登は続きます。飯豊連峰の針葉樹は痩せ尾根にキタゴヨウが連なっているのですが、大グラ尾根上部にだけはコメツガが生育しています。これは日本海から吹きつける季節風を、主稜が遮っているからだと言われています。 休場ノ峰に立つとそれまでと一変し、展望が広がり、目の前には累々と峰々が聳えています。切歯尾根の別称がある大グラ尾根の本領発揮です。 千本峰の道標は樹林の中にあります。千本峰から下る所は岩場になっており、短いですが後ろ向きの三点支持が必要です。1499m峰は西側から巻いて宝珠山の登りに取り掛かります。 宝珠山の肩に道標が倒れています。この付近から高山植物が姿を見せます。山頂は東側を通過します。初夏は残雪が道を覆うので滑落事故も発生しています。足元が切れた岩場もあり、雪が消えて伸びた草が曲がった灌木を隠して滑りやすくなっています。この尾根は体力だけでなく技術的にも上級コースなのです。 1830m峰山頂の岩稜は居心地が良く、飯豊山から北股岳に至る主稜の展望は疲れを忘れさせてくれます。 さらに幾つか峰を越えて、御前坂に取り付きます。下山の場合、1870m付近で右折せずに、そのままガレ場を下ったり、1830mで左折する所を真っ直ぐ大岩沢に下ってしまう登山者がいます。一人が間違うと踏み跡ができて次々に迷い込んでしまうので十分な注意が必要です。 1890m付近まで登ると乾性のお花畑になります。登山道から斜め上に枝道が幾つも出ているように見えますが、これは周氷河地形によく見られる構造土です。迷い込まないでください。 人の声が聞こえるようになればまもなく飯豊山頂です。早朝から歩き始めて相当に疲れているはずです。それでも大グラ尾根に挑む健脚者です。本山小屋泊も良いですが、御西小屋まで足を伸ばす登山者も少なくありません。ただし山小屋にはあまり遅くならないうちに着くようにしましょう。 下山は往路を戻ります。
    登山口の天狗平からブナ林の砂利道を歩き、温身平で石転ビ沢コースを分けます。林道終点の砂防ダム手前から登山道に入りますが、終点からも上がることができます。 落合手前に足場の悪い所があり慎重に下ります。桧山沢の吊橋は毎秋踏み板を繋ぐワイヤーを取り外し春に架橋されます。期間外はスノーブリッジを渡るか渡渉を余儀なくされます。 吊橋から休場ノ峰までは920mを一気に登り詰めます。途中の池ノ平を過ぎた所に長坂清水があります。右手の小沢に降りた所に湧いていますが、涸れることもあります。 コメツガが出てきても急登は続きます。飯豊連峰の針葉樹は痩せ尾根にキタゴヨウが連なっているのですが、大グラ尾根上部にだけはコメツガが生育しています。これは日本海から吹きつける季節風を、主稜が遮っているからだと言われています。 休場ノ峰に立つとそれまでと一変し、展望が広がり、目の前には累々と峰々が聳えています。切歯尾根の別称がある大グラ尾根の本領発揮です。 千本峰の道標は樹林の中にあります。千本峰から下る所は岩場になっており、短いですが後ろ向きの三点支持が必要です。1499m峰は西側から巻いて宝珠山の登りに取り掛かります。 宝珠山の肩に道標が倒れています。この付近から高山植物が姿を見せます。山頂は東側を通過します。初夏は残雪が道を覆うので滑落事故も発生しています。足元が切れた岩場もあり、雪が消えて伸びた草が曲がった灌木を隠して滑りやすくなっています。この尾根は体力だけでなく技術的にも上級コースなのです。 1830m峰山頂の岩稜は居心地が良く、飯豊山から北股岳に至る主稜の展望は疲れを忘れさせてくれます。 さらに幾つか峰を越えて、御前坂に取り付きます。下山の場合、1870m付近で右折せずに、そのままガレ場を下ったり、1830mで左折する所を真っ直ぐ大岩沢に下ってしまう登山者がいます。一人が間違うと踏み跡ができて次々に迷い込んでしまうので十分な注意が必要です。 1890m付近まで登ると乾性のお花畑になります。登山道から斜め上に枝道が幾つも出ているように見えますが、これは周氷河地形によく見られる構造土です。迷い込まないでください。 人の声が聞こえるようになればまもなく飯豊山頂です。早朝から歩き始めて相当に疲れているはずです。それでも大グラ尾根に挑む健脚者です。本山小屋泊も良いですが、御西小屋まで足を伸ばす登山者も少なくありません。ただし山小屋にはあまり遅くならないうちに着くようにしましょう。 下山は往路を戻ります。