【東北】の山

593年に蜂子皇子が開山したと伝えられています。羽黒山の楼門を入り参道を下って行くと、樹齢数百年は経とうかと思われる杉木立の中に、五重塔が気負いもなく風景に溶け込むように建っています。谷あいに来たのに山の上にでも来たようなさわやかな気持ちに包まれます。

古い火山の爆裂火口壁である馬蹄形の尾根に登山道があり、展望の良い縦走気分が味わえる日帰りの山です。月山・羽黒山とともに出羽三山のひとつだった時代もあり、慈恩寺や葉山修験者の修行場として、また農業の神としても古くから地元で親しまれてきた信仰の山です。尾根上には湿原が点在し、ドウタンツツジやブナの原生林なども楽しめます。

朝日連峰と蔵王連峰の間にある、最上川沿いに南北に延びる白鷹丘陵の最高峰です。古い火山で、山麓には山体崩壊によってできたカルデラ湖沼群や湧水群が見られます。冬には雪に覆われて白い鷹が羽を広げたような形に見えます。山頂には虚空藏尊が祀られ、また農業の神として地元で信仰を集めてきた山です。６方に登山口があり、いずれのコースでも短時間の登山を楽しめます。

飯豊連峰最北の2000m峰。すっきりとそびえ立つ姿は、おしゃれできざな伊達男といったところでしょう。古くは石転ノ頭（カッチ）と呼ばれていました。東面に鋭く切れ落ちた石転ビ沢雪渓を抱えた姿が秀逸です。直下の梅花皮小屋付近は十文字鞍部と呼ばれ、連峰中最も多彩な高山植物が咲きます。

飯豊山地と吾妻連峰の間に位置し、奥羽山系と越後山系の植生の分岐点となっている味わい深い孤高の山。

那須連山、会津の山々を見渡す360度の展望がすばらしい、1等三角点の山です。山名から鋭峰を連想しますが、実際は重量感豊かでハイマツが広がっています。山名は旧会津・那須・黒羽3藩が国境確認のための槍を立てたことに由来します。

花の百名山。きれいな台形型をした、溶岩台地の上に広がる湿原風景は山名のとおり「田代（＝湿原）山」という風景が広がります。全体的に傾斜したような地形で、そこに生育する植物たちはまるで刈り込まれたように一様に低い草丈です。地元の方々にとって雨ごいの山として知られ、弘法大師にちなんだ地名があるなど、人間との関わりの歴史を感じさせます。