大分の登山おすすめ6座 由布岳やくじゅう連山を代表とする名峰ガイド

大分県は「豊後富士」と呼ばれる由布岳や、九州本土最高峰を擁するくじゅう連山など、九州屈指の名山を抱えています。
火山活動によって生まれた雄大な景観や、四季折々の高山植物、温泉と組み合わせやすい立地など、大分ならではの登山の魅力が満載。熊本や福岡からのアクセスも良く、日帰り登山として訪れる人も多いのが特徴です。
本記事では、大分で人気の6つの登山スポットをご紹介。標高やシーズン、アクセス情報など実用的なデータとともに、初心者から健脚派まで楽しめる山々をまとめました。
目次
由布岳(1,583m、二百名山)豊後富士と称される大分のシンボル

大分市街や別府からも美しく望める由布岳(1583m)は、その優美な山容から「豊後富士」と呼ばれ、大分の登山スポットの中でも日帰り登山で高い人気を誇ります。山頂は東峰(1580m)と西峰(1583m)の双耳峰で構成され、それぞれ異なる展望を楽しめます。
代表ルートは正面登山口から。樹林帯を抜けると急登が続き、西峰手前には鎖場があり健脚向け。初心者は東峰を目指すのがおすすめで、標準コースタイムは往復約4時間(西峰を含めると約5時間)です。山頂からは別府湾や九重連山、久住高原を一望。四季折々の草花も美しく、特に秋のススキが風に揺れる光景は見応えがあります。温泉地の由布院や別府から近く、観光と組み合わせやすい一座です。
難易度:初級〜中級(西峰は岩場注意)
登山シーズン:春〜秋
名前の由来:地名「由布」にちなみ、優美な山容から「豊後富士」と呼ばれる
アクセス:JR由布院駅からバスで正面登山口へ
駐車場:正面登山口に駐車場あり
鶴見岳(1,375m、三百名山)ロープウェイでも登れる展望の山

別府市街地の背後にそびえる鶴見岳(1,375m)は、温泉地と近接した大分の登山スポットで、日帰り登山でも人気があります。山頂からは別府湾や由布岳、遠く四国の山々まで一望できます。
ロープウェイで山頂近くまで登れるため観光客にも親しまれ、徒歩で山頂を目指す登山者は別府スパランドを起点とするコースやロープウェイ駅からの道を歩けます。片道1時間ほどで登れるコースもあり、初心者でも安心。春のミヤマキリシマ、冬の霧氷と、四季折々の表情を楽しめます。温泉観光と組み合わせやすいのも魅力です。
難易度:初級
登山シーズン:通年
名前の由来:山容が鶴が翼を広げた姿に見えることから
アクセス:JR別府駅からバスで鶴見岳ロープウェイへ
駐車場:ロープウェイ駅に駐車場あり
くじゅう連山(中岳・久住山・大船山・三俣山・黒岳・平治岳・沓掛山ほか、百名山)九州本土最高峰を歩く

大分県と熊本県にまたがるくじゅう連山は、九州本土最高峰・中岳(1,791m、百名山)をはじめ、久住山や大船山、三俣山、黒岳など名峰が連なる大分を代表する登山エリア。平治岳は花の名所として知られ、牧ノ戸峠の入口にあたる沓掛山も親しまれています。
拠点は牧ノ戸峠や長者原で、牧ノ戸峠からは沓掛山を経て久住山や中岳を目指すコースが一般的。木道や石畳が整備されており、初心者でも安心して歩けます(往復標準コースタイムは約5時間、沓掛山までは約1時間)。6月のミヤマキリシマ群落や大船山の紅葉は特に有名で、冬は雪山登山の対象にもなります。
くじゅう連山は日帰り登山から縦走まで幅広く楽しめ、温泉と組み合わせやすいのも魅力。大分の登山を代表する、日本有数の山岳エリアです。
難易度:初級〜上級(ルートにより異なる)
登山シーズン:春〜秋(冬は雪山装備が必要)
名前の由来:古くは「久住」と記され、地名に由来する
アクセス:JR豊後中村駅からバスで牧ノ戸峠へ
駐車場:牧ノ戸峠・長者原に駐車場あり
- 大分県
- 1,791m
- 百名山
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祖母山(1,756m、百名山)神話と原生林の霊峰

祖母山(1,756m)は宮崎・大分・熊本の県境にそびえ、日本百名山にも選ばれた大分を代表する登山スポットです。神武天皇の祖母「豊玉姫」を祀る伝説が残り、神話と自然を感じられる霊峰として知られています。
主な登山口は北谷登山口や尾平登山口で、往復コースタイムは約6〜7時間。原生林に包まれた道は静かで、ブナやミズナラの森に心癒されます。山頂に立つと阿蘇山や九重連山、遠く四国山地まで見渡せる大展望が広がります。健脚向けの要素が多いため、初心者は経験を積んでから挑戦すると安心です。
難易度:中級〜上級
登山シーズン:春〜秋(冬は積雪に注意)
名前の由来:神武天皇の祖母「豊玉姫」を祀る伝説に由来
アクセス:JR三重町駅から車で北谷登山口へ
駐車場:登山口に駐車場あり
伐株山(685m)ユニークな山頂台地と絶景

玖珠町にある伐株山(685m)は、大分の登山スポットの中でも日帰りで気軽に登れる山として知られています。山頂は平らな台地状になっており、切り株のように見えることからその名が付いたと伝えられています。
山頂近くまで車道が通じているため、短時間のハイキング感覚で登ることもできますが、ふもとの豊後森駅周辺から歩くと1時間以上の登山となり、山歩きの達成感をしっかり味わえます。ルートや所要時間を選べる点も伐株山の魅力で、観光客から登山愛好者まで幅広く楽しめる山です。
難易度:初級
登山シーズン:通年
名前の由来:切り株のような山頂の形状に由来
アクセス:JR豊後森駅から車で登山口へ
駐車場:山頂周辺に駐車場あり
大分の登山を楽しむために

大分には、由布岳やくじゅう連山のような九州屈指の名山から、祖母山の霊峰、伐株山のような気軽なハイキングスポットまで、日帰り登山を含む多彩な魅力があります。初心者は鶴見岳や伐株山から始め、慣れてきたら由布岳やくじゅう連山に挑戦すると良いでしょう。
登山を計画する際は、火山活動や気象条件による規制情報を必ず確認し、無理のない計画を立てることが大切です。飲料水や防寒具を準備し、地図を持参することで安全性が高まります。登山地図アプリ「山と高原地図ホーダイ」も活用しながら、大分ならではの登山を満喫してください。

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