上高地から槍ヶ岳へ

コース難易度
中級
  • 2泊3日
  • 20時間20分
  • 38.1km

コースガイド

上高地から梓川に沿って歩き、槍沢の明るいU字谷の谷底をたどって、槍ヶ岳を目指す人気コース
テクニック度
岩場やクサリ場などがあって、中級以上の技術と経験が必要
難易度の目安
難易度の目安
テクニック度
    岩場やクサリ場などがなく、問題なく歩ける
    岩場やクサリ場などがあり、部分的に注意が必要
    岩場やクサリ場などがあって、中級以上の技術と経験が必要
山行日数
2泊3日
歩行時間
20時間20分
歩行距離
38.1km
最大高低差
1,675m
水場
ババ平
トイレ
各小屋
 槍ヶ岳へは、いくつかのコースが集まりますが、本コースは槍ヶ岳の肩まで岩稜歩きがなく、歩きやすい道です。大曲より上流の槍沢は氷河が削ったU字谷であり、広々と開放的です。
 上高地バスターミナルで登山届を提出。梓川の上流に向かって明神、徳沢と歩きます。横尾で穂高・涸沢へ向かう登山者や蝶ヶ岳への登山者と別れ、いよいよ槍ヶ岳を目指す道となります。歩きはじめは幅広の道ですが、すぐに幅の狭い登山道となります。しばらくはほぼ平坦で落ち着いた森の中の道で、右手よりワサビ沢を始めとする流れが数本横切ります。槍見河原からは、木々に邪魔されながらも、槍の穂先をちらりと眺めることができます。
 立派な橋がかかる一ノ俣、ニノ俣を過ぎ、少し登りの傾斜が出てくる道を進めば小規模な水力発電装置が現れ、槍沢ロッヂはすぐです。
 さらに樹林帯の道が続き、ガレた赤沢を抜けて槍沢ロッヂから40分ほどでテント場のババ平です(2023年より売店あり)。この付近から樹林は薄くなり明るい谷になります。夏の早い時期など、この周辺から断続的に雪の上を歩くこともあります。大曲で水俣乗越への道を分け、お花畑となる明るい谷を徐々に登ります。天狗原分岐で氷河公園に続く道が分岐します。氷河公園は紅葉が美しく、天狗池に映る槍ヶ岳はカメラマンに人気です。
 天狗原分岐を槍ヶ岳へ直進すると道はどんどん傾斜を増してゆきます。ジグザグに登って最後の水場を過ぎてから左手に巻き込むように歩くと平らな地形となり、槍ヶ岳をしっかりと望めるようになります。この先、大きな岩の間に「坊主の岩小屋」と呼ばれるポッカリと空いた岩小屋があります。槍ヶ岳を開山した播隆上人がこもっていた歴史ある岩小屋です。苦しい登りが続きますが、ほどなく殺生小屋との分岐点。この付近はテント場にもなっています。天候や体力に応じて、殺生小屋に泊まるのもよいでしょう。最後にもうひと踏ん張り登り、槍ヶ岳山荘前に出ます。
 槍ヶ岳山荘で宿泊手続きを済ませたら、いよいよ槍の穂先へチャレンジ。基本的には岩登りで、三点支持が重要です。ルートは登り下りが分かれる一方通行ですが、浮き石や落石には十分注意しましょう。最後は直立するハシゴを登り山頂に出ます。小さな社が祀られる槍ヶ岳山頂はそれほど広くありません。混雑状況に応じて、スムーズに下山しましょう。
槍ヶ岳山荘のテントサイトから眺める槍ヶ岳山頂。
山頂直下のハシゴ場。
遮るもののない槍ヶ岳山頂