【長野県】の登山コースガイド

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検索結果155件中  1-20件
  • 四十八池~大沼池めぐり

    四十八池~大沼池めぐり

    ほたる温泉バス停前がスタートで、登山道を歩かず前山リフトを利用すれば楽に前山湿原まで運んでくれます。段々畑状の高層湿原である四十八池までの道は平坦で整備された歩きやすい道で、誰もが気軽にトレッキングできるコースです。浮島のある渋池を通過すると針葉樹のコメツガやオオシラビソの深い森の中を歩きます。 コメツガの巨樹の根元に暗闇の空洞があり、覗きこむと所々でヒカリゴケが見られます。中間付近で志賀山登山道入口があり、左の志賀山コースではなく右の四十八池コースを歩いて行きます。四十八池入口には屋根のある休憩所があり、手前にはバイオトイレも新設されています(開館期間要確認)。赤石山へのコースはこのトイレ前の分岐を右に登って行きます。急登もありますがほどなく忠右衛門新道の四十八池分岐で赤石山方面へ左折します。ここからは中央分水嶺の稜線歩きです。登り下りを何度も繰り返してようやく大沼池から登ってくる登山道との忠右衛門新道分岐まで来れば、赤石山まで最後の登りです。大岩峰を見ながら赤茶けたガレ場の縁を登って行くと待望の赤石山山頂です。西側に突き出した大岩の上に立てば、大沼池を眼下に志賀高原の山々や北アルプスが一望できます。 下山はもと来たコースを忠右衛門新道分岐まで戻ります。分岐から大沼池までは急な下り坂が続くので足を滑らせないように注意です。道が平坦になり前方にトイレとレストハウスの建物が見えてくれば大沼池です。四十八池への道は、池畔のサワグルミの森の中にあります。整備された登山道は四十八池まで緩やかな登りです。やがて志賀山神社の鳥居が現れると四十八池です。池塘が段々畑状になっている四十八池には、ミズバショウ、ワタスゲ、ヒメシャクナゲ、ヒオウギアヤメ、カラマツソウ、モウセンゴケなどが咲き誇っています。四十八池から往路を戻るには、鳥居の手前から左折してそのまま木道を突っ切って行けば、見覚えのあるトイレと休憩所に出ます。四十八池からは往路と同じ道を戻ります。 ちなみに四十八池から裏志賀山、志賀山へと縦走して硯川に戻るコースも人気です。先ほどの志賀神社の鳥居をくぐって志賀山への登山道を進みます。道はかなり急坂が続き、滑りやすく歩きにくい箇所もあるので、一歩一歩確実に登りましょう。稜線に上がると、裏志賀山への分岐があります。裏志賀山まではわずかな距離です。そして、鞍部から急登を登ると志賀山頂です。
    ほたる温泉バス停前がスタートで、登山道を歩かず前山リフトを利用すれば楽に前山湿原まで運んでくれます。段々畑状の高層湿原である四十八池までの道は平坦で整備された歩きやすい道で、誰もが気軽にトレッキングできるコースです。浮島のある渋池を通過すると針葉樹のコメツガやオオシラビソの深い森の中を歩きます。 コメツガの巨樹の根元に暗闇の空洞があり、覗きこむと所々でヒカリゴケが見られます。中間付近で志賀山登山道入口があり、左の志賀山コースではなく右の四十八池コースを歩いて行きます。四十八池入口には屋根のある休憩所があり、手前にはバイオトイレも新設されています(開館期間要確認)。赤石山へのコースはこのトイレ前の分岐を右に登って行きます。急登もありますがほどなく忠右衛門新道の四十八池分岐で赤石山方面へ左折します。ここからは中央分水嶺の稜線歩きです。登り下りを何度も繰り返してようやく大沼池から登ってくる登山道との忠右衛門新道分岐まで来れば、赤石山まで最後の登りです。大岩峰を見ながら赤茶けたガレ場の縁を登って行くと待望の赤石山山頂です。西側に突き出した大岩の上に立てば、大沼池を眼下に志賀高原の山々や北アルプスが一望できます。 下山はもと来たコースを忠右衛門新道分岐まで戻ります。分岐から大沼池までは急な下り坂が続くので足を滑らせないように注意です。道が平坦になり前方にトイレとレストハウスの建物が見えてくれば大沼池です。四十八池への道は、池畔のサワグルミの森の中にあります。整備された登山道は四十八池まで緩やかな登りです。やがて志賀山神社の鳥居が現れると四十八池です。池塘が段々畑状になっている四十八池には、ミズバショウ、ワタスゲ、ヒメシャクナゲ、ヒオウギアヤメ、カラマツソウ、モウセンゴケなどが咲き誇っています。四十八池から往路を戻るには、鳥居の手前から左折してそのまま木道を突っ切って行けば、見覚えのあるトイレと休憩所に出ます。四十八池からは往路と同じ道を戻ります。 ちなみに四十八池から裏志賀山、志賀山へと縦走して硯川に戻るコースも人気です。先ほどの志賀神社の鳥居をくぐって志賀山への登山道を進みます。道はかなり急坂が続き、滑りやすく歩きにくい箇所もあるので、一歩一歩確実に登りましょう。稜線に上がると、裏志賀山への分岐があります。裏志賀山まではわずかな距離です。そして、鞍部から急登を登ると志賀山頂です。
  • 熊の湯スキー場から笠ヶ岳へ

    熊の湯スキー場から笠ヶ岳へ

    笠ヶ岳は山頂から遮るものがない360度のパノラマが楽しめる山です。熊の湯から山田牧場に抜ける県道の笠岳峠から往復すれば短時間で登れますが、ここでは温泉が湧く麓の熊の湯スキー場から笠岳峠を経由して笠ヶ岳を往復するコースを紹介します。 登山口は熊の湯スキー場のゲレンデの中にあります。ほたる温泉バス停からだと角間川の橋を渡って熊の湯ホテルの前の道を歩いて行きます。熊の湯ホテル前も駐車可能です。放射状にリフトがかけられているゲレンデを正面にして、右から2本目のリフトを登って行きます。注意すれば登山道の標識があるので、迷うことはないはずです。ゲレンデのちょうど中間部から、いよいよ登山道が始まります。笠ヶ岳の山腹を巻くように付けられているので、いくつもの沢をまたいでいきます。途中で登り箇所が一部ありますが、ほとんど高低差はありません。コメツガやダケカンバ、ナナカマドやオオカメノキの森の林床はネマガリダケに覆われています。県道が足元の樹林越しに垣間見えるようになれば、笠岳峠はもうすぐそこです。登山道は、竹の子汁が名物の峠の茶屋前に飛び出します。峠の茶屋前は10台くらいの駐車スペースがあり、ここから山頂を往復する人の方が多いようです。 笠岳峠からはいよいよ急登が続きます。といって標高差200m足らずです。手すりのある木の階段が整備されていますが、ところどころ滑りやすいところがあるので注意して歩きましょう。 溶岩円頂丘の笠ヶ岳山頂には大きな溶岩がむき出しになっています。岩の上に北側を向いた石の祠が祀ってあり、岩の下にも南側を向いた祠があります。小さな山頂からの360度の展望は素晴らしいの一言に尽きます。志賀高原の山々がぐるりと囲み、鳥甲山や北信五岳はもちろん、浅間山、草津白根山など数えきれない山々を見つけることができます。しかし何といっても北アルプスの眺めは圧巻でしょう。 下山コースはもと来た道を戻りますが、笠岳峠から県道を歩いて出発地点の熊の湯やほたる温泉方面に戻ることもできます。歩きやすいですが、距離的には遠回りになりますので、時間的には余裕をみた方がいいでしょう。
    笠ヶ岳は山頂から遮るものがない360度のパノラマが楽しめる山です。熊の湯から山田牧場に抜ける県道の笠岳峠から往復すれば短時間で登れますが、ここでは温泉が湧く麓の熊の湯スキー場から笠岳峠を経由して笠ヶ岳を往復するコースを紹介します。 登山口は熊の湯スキー場のゲレンデの中にあります。ほたる温泉バス停からだと角間川の橋を渡って熊の湯ホテルの前の道を歩いて行きます。熊の湯ホテル前も駐車可能です。放射状にリフトがかけられているゲレンデを正面にして、右から2本目のリフトを登って行きます。注意すれば登山道の標識があるので、迷うことはないはずです。ゲレンデのちょうど中間部から、いよいよ登山道が始まります。笠ヶ岳の山腹を巻くように付けられているので、いくつもの沢をまたいでいきます。途中で登り箇所が一部ありますが、ほとんど高低差はありません。コメツガやダケカンバ、ナナカマドやオオカメノキの森の林床はネマガリダケに覆われています。県道が足元の樹林越しに垣間見えるようになれば、笠岳峠はもうすぐそこです。登山道は、竹の子汁が名物の峠の茶屋前に飛び出します。峠の茶屋前は10台くらいの駐車スペースがあり、ここから山頂を往復する人の方が多いようです。 笠岳峠からはいよいよ急登が続きます。といって標高差200m足らずです。手すりのある木の階段が整備されていますが、ところどころ滑りやすいところがあるので注意して歩きましょう。 溶岩円頂丘の笠ヶ岳山頂には大きな溶岩がむき出しになっています。岩の上に北側を向いた石の祠が祀ってあり、岩の下にも南側を向いた祠があります。小さな山頂からの360度の展望は素晴らしいの一言に尽きます。志賀高原の山々がぐるりと囲み、鳥甲山や北信五岳はもちろん、浅間山、草津白根山など数えきれない山々を見つけることができます。しかし何といっても北アルプスの眺めは圧巻でしょう。 下山コースはもと来た道を戻りますが、笠岳峠から県道を歩いて出発地点の熊の湯やほたる温泉方面に戻ることもできます。歩きやすいですが、距離的には遠回りになりますので、時間的には余裕をみた方がいいでしょう。
  • 発哺温泉から岩菅山へ

    発哺温泉から岩菅山へ

    発哺温泉から東館山ゴンドラを利用する場合は、運転日の確認をしておきましょう。また始発が午前9時頃なので、裏岩菅山まで往復する場合はゴンドラを利用せず早朝出発で高天ヶ原スキー場のゲレンデを歩くことをお薦めします。 山麓駅でゴンドラに乗り込み、到着した山頂駅周辺は高山植物園があり、季節によっては珍しい花を見ることができます。岩菅山・赤石山登山道の案内板が、花壇のところどころにあります。ミズバショウの咲く湿原を通り寺子屋スキー場のゲレンデを登って行くと、スキー場トップです。道標に従って登山道から登り始めます。寺子屋峰山頂は、まったく展望の利かない樹林帯にあり、しばらく先の金山沢の頭(赤石山分岐)まで来ると、魚野川源流域の展望が一気に開けます。こちらの方が休憩適地です。いよいよ岩菅山や、さらに裏岩菅山まで、天空の稜線漫歩の始まりです。左側は森に覆われていますが、右側はガレ場やササ原の斜面が多く、広大な魚野川渓谷をはさんで上信越国境の山々の展望が広がっています。厳しい冬の季節風は、大きな雪庇を魚野川渓谷側に発達させます。そして、雪崩に磨かれたガレ場や崩壊地には様々な種類の高山植物の花が咲き誇ります。 裏寺子屋山は特に標識もなくうっかり通り過ぎてしまう小ピークです。ノッキリまで来れば、2295.3mの岩菅山が大迫力で眼前に迫ってきます。ガレ場には高山植物のお花畑があり、急登の苦しさをきっと忘れさせてくれるでしょう。 岩菅山山頂には、立派な石の祠や岩菅山大権現の石碑、整備された避難小屋と簡易トイレが設置されています。時間的にも体力的にも余裕があれば、裏岩菅山を往復することをお薦めします。ナエバキスミレやコバイケイソウなどたくさんの高山植物の花が見られ、天空の稜線歩きです。裏岩菅山からさらに中ノ岳、烏帽子岳と秋山郷まで稜線漫歩の縦走路が続いていきますが、素晴らしい景色をゆっくり堪能したら戻ることにします。ノッキリから往路を離れて右の登山道を下ります。時折振り返ると岩菅山の迫力ある姿を樹林越しに眺められます。アライタ沢まで、深い森の中の尾根道を下りきれば、あとは上条用水路沿いの平坦な歩道歩きになります。小三郎小屋跡で岩菅山聖平登山口に下る道を分けますが、こちらに車を回しておけば、一の瀬までの歩きを短縮することができます。一の瀬までは平坦ですが、さらに1時間ほどの歩きがあり、もうひと頑張りです。
    発哺温泉から東館山ゴンドラを利用する場合は、運転日の確認をしておきましょう。また始発が午前9時頃なので、裏岩菅山まで往復する場合はゴンドラを利用せず早朝出発で高天ヶ原スキー場のゲレンデを歩くことをお薦めします。 山麓駅でゴンドラに乗り込み、到着した山頂駅周辺は高山植物園があり、季節によっては珍しい花を見ることができます。岩菅山・赤石山登山道の案内板が、花壇のところどころにあります。ミズバショウの咲く湿原を通り寺子屋スキー場のゲレンデを登って行くと、スキー場トップです。道標に従って登山道から登り始めます。寺子屋峰山頂は、まったく展望の利かない樹林帯にあり、しばらく先の金山沢の頭(赤石山分岐)まで来ると、魚野川源流域の展望が一気に開けます。こちらの方が休憩適地です。いよいよ岩菅山や、さらに裏岩菅山まで、天空の稜線漫歩の始まりです。左側は森に覆われていますが、右側はガレ場やササ原の斜面が多く、広大な魚野川渓谷をはさんで上信越国境の山々の展望が広がっています。厳しい冬の季節風は、大きな雪庇を魚野川渓谷側に発達させます。そして、雪崩に磨かれたガレ場や崩壊地には様々な種類の高山植物の花が咲き誇ります。 裏寺子屋山は特に標識もなくうっかり通り過ぎてしまう小ピークです。ノッキリまで来れば、2295.3mの岩菅山が大迫力で眼前に迫ってきます。ガレ場には高山植物のお花畑があり、急登の苦しさをきっと忘れさせてくれるでしょう。 岩菅山山頂には、立派な石の祠や岩菅山大権現の石碑、整備された避難小屋と簡易トイレが設置されています。時間的にも体力的にも余裕があれば、裏岩菅山を往復することをお薦めします。ナエバキスミレやコバイケイソウなどたくさんの高山植物の花が見られ、天空の稜線歩きです。裏岩菅山からさらに中ノ岳、烏帽子岳と秋山郷まで稜線漫歩の縦走路が続いていきますが、素晴らしい景色をゆっくり堪能したら戻ることにします。ノッキリから往路を離れて右の登山道を下ります。時折振り返ると岩菅山の迫力ある姿を樹林越しに眺められます。アライタ沢まで、深い森の中の尾根道を下りきれば、あとは上条用水路沿いの平坦な歩道歩きになります。小三郎小屋跡で岩菅山聖平登山口に下る道を分けますが、こちらに車を回しておけば、一の瀬までの歩きを短縮することができます。一の瀬までは平坦ですが、さらに1時間ほどの歩きがあり、もうひと頑張りです。
  • 焼額山登山口から焼額山へ

    焼額山登山口から焼額山へ

    焼額スキー場のプリンスホテル西館前に登山者用の駐車スペースがあり、道標に従って進めばスキー場内の林道を少し歩いた先に焼額山登山口があります。焼額山はスキーリゾートで開発し尽くされた山のイメージがありますが、雑魚川源流域のイワナ原種保存区や樹齢800年のシナノキなど、残された貴重な自然は大切に保護されているようです。 焼額山登山道は伐採された後に落葉広葉樹などが自然に育って大きくなった二次林の森を登って行きます。ブナが目立ちます。しばらく進んでゲレンデを横断すると今度はカラマツの人工林が続きます。ネマガリダケに覆われた林床は展望がまったく利かないですが、秋になり一面黄色に染まると、なかなか美しい景色が楽しめます。またゲレンデに出て、今度はゲレンデの中の登りとなります。振り返れば、横手山から笠ヶ岳、坊寺山など志賀高原の山々が眼下に広がります。高度が上がるに従い寺子屋峰や岩菅山など景色が広がっていきます。山頂に近づくと、左のゲレンデ脇の針葉樹林帯に登山道があり、誘導する道標があります。ゲレンデをそのまま歩いてもゴンドラ山頂駅付近で合流します。 ゴンドラ山頂駅の前から、山頂の稚児池湿原まで木道の遊歩道が整備されています。コメツガやオオシラビソに覆われた針葉樹林帯を少し歩くと、広々とした稚児池湿原が目の前に大きく開けます。焼額山山頂には大きな案内板と立派な鳥居のある焼額神社があります。焼額山が火山だった名残りでもある高層湿原は、木道で一周できます。ワタスゲやヒメシャクナゲ、モウセンゴケ、コバイケイソウ、ウメバチソウ、リンドウなど様々な高山植物を見ることができます。また山頂部西側は、樹林が切れていて遮るものがないので、妙高連山や北アルプスの山並みが一望です。 下山は往路と反対側の奥志賀高原スキー場方面の道標に従って木道を歩きます。ほどなく奥志賀高原スキー場のゲレンデ上部に出ます。ここからはゲレンデ内の道標に従って下っていきます。正面には岩菅山の稜線や鳥甲山、苗場山などの大展望が楽しめます。奥志賀高原ゴンドラリフト山頂駅からは林道上の道になり、第3リフト乗り場からは大きく迂回する簡易舗装路を下っていきます。下山口の奥志賀高原ホテルまでもうひと頑張りです。奥志賀高原バス停から焼額山登山口に戻るバスの便は、1時間に1本の運行なので、事前に時刻表を調べておくとよいでしょう。
    焼額スキー場のプリンスホテル西館前に登山者用の駐車スペースがあり、道標に従って進めばスキー場内の林道を少し歩いた先に焼額山登山口があります。焼額山はスキーリゾートで開発し尽くされた山のイメージがありますが、雑魚川源流域のイワナ原種保存区や樹齢800年のシナノキなど、残された貴重な自然は大切に保護されているようです。 焼額山登山道は伐採された後に落葉広葉樹などが自然に育って大きくなった二次林の森を登って行きます。ブナが目立ちます。しばらく進んでゲレンデを横断すると今度はカラマツの人工林が続きます。ネマガリダケに覆われた林床は展望がまったく利かないですが、秋になり一面黄色に染まると、なかなか美しい景色が楽しめます。またゲレンデに出て、今度はゲレンデの中の登りとなります。振り返れば、横手山から笠ヶ岳、坊寺山など志賀高原の山々が眼下に広がります。高度が上がるに従い寺子屋峰や岩菅山など景色が広がっていきます。山頂に近づくと、左のゲレンデ脇の針葉樹林帯に登山道があり、誘導する道標があります。ゲレンデをそのまま歩いてもゴンドラ山頂駅付近で合流します。 ゴンドラ山頂駅の前から、山頂の稚児池湿原まで木道の遊歩道が整備されています。コメツガやオオシラビソに覆われた針葉樹林帯を少し歩くと、広々とした稚児池湿原が目の前に大きく開けます。焼額山山頂には大きな案内板と立派な鳥居のある焼額神社があります。焼額山が火山だった名残りでもある高層湿原は、木道で一周できます。ワタスゲやヒメシャクナゲ、モウセンゴケ、コバイケイソウ、ウメバチソウ、リンドウなど様々な高山植物を見ることができます。また山頂部西側は、樹林が切れていて遮るものがないので、妙高連山や北アルプスの山並みが一望です。 下山は往路と反対側の奥志賀高原スキー場方面の道標に従って木道を歩きます。ほどなく奥志賀高原スキー場のゲレンデ上部に出ます。ここからはゲレンデ内の道標に従って下っていきます。正面には岩菅山の稜線や鳥甲山、苗場山などの大展望が楽しめます。奥志賀高原ゴンドラリフト山頂駅からは林道上の道になり、第3リフト乗り場からは大きく迂回する簡易舗装路を下っていきます。下山口の奥志賀高原ホテルまでもうひと頑張りです。奥志賀高原バス停から焼額山登山口に戻るバスの便は、1時間に1本の運行なので、事前に時刻表を調べておくとよいでしょう。
  • カヤの平から八剣山へ

    カヤの平から八剣山へ

    カヤの平高原キャンプ場にある総合案内所前からロッヂへの道を進むと、登山道入口が二つあります。左が西コース、右が東コースと信州大学ブナ原生林教育園の入口です。右を選んで東コースへ。巨大ブナが林立する平坦な気持ち良い道が続きます。しばらく歩くとベンチのある広場に出ますが、ここは5方向の道が交わっている五差路なので注意が必要です。標識に従って進み、すぐに視界が開けると、7月にはニッコウキスゲで彩られる高層湿原の北ドブ湿原です。さらに沢の中の道をしばらく歩くと分岐があり、右の道を登って行きます。急坂の道が続き、ほどなく八剣山山頂です。 下山は先ほどの分岐まで戻ってカヤの平総合案内所コースに進みます。100mほど登るとまた分岐がありますが、ここは必ず左のカヤの平総合案内所コースを選びます。巨大ブナ林の中の気持ち良い小道を1kmほど歩くと、往路の時に通った五差路の広場に出ます。案内標識で西コースをしっかり確認しましょう。1.5kmほどでカヤの平高原ロッヂ前に出ます。
    カヤの平高原キャンプ場にある総合案内所前からロッヂへの道を進むと、登山道入口が二つあります。左が西コース、右が東コースと信州大学ブナ原生林教育園の入口です。右を選んで東コースへ。巨大ブナが林立する平坦な気持ち良い道が続きます。しばらく歩くとベンチのある広場に出ますが、ここは5方向の道が交わっている五差路なので注意が必要です。標識に従って進み、すぐに視界が開けると、7月にはニッコウキスゲで彩られる高層湿原の北ドブ湿原です。さらに沢の中の道をしばらく歩くと分岐があり、右の道を登って行きます。急坂の道が続き、ほどなく八剣山山頂です。 下山は先ほどの分岐まで戻ってカヤの平総合案内所コースに進みます。100mほど登るとまた分岐がありますが、ここは必ず左のカヤの平総合案内所コースを選びます。巨大ブナ林の中の気持ち良い小道を1kmほど歩くと、往路の時に通った五差路の広場に出ます。案内標識で西コースをしっかり確認しましょう。1.5kmほどでカヤの平高原ロッヂ前に出ます。
  • カヤの平から高標山へ

    カヤの平から高標山へ

    カヤの平高原キャンプ場にある総合案内所から林道を奥志賀方面に少し歩くと北志賀林道のゲートがあります。ここには高標山登山口の標識があり、数台の駐車スペースがあります。平坦な林道を800mほど歩くと、左手に高標山登山口があります。しばらくはカラマツの人工林が続きます。 カラマツ林がいつの間にか途切れると、巨大なブナが林立するようになり、足元の高山植物の花も、ツバメオモトやゴゼンタチバナ、ツマトリソウなどが可憐な花を咲かせています。斜面を登りきると道は平坦になり、高標山へと続く尾根上を歩きます。少しずつ展望が利くようになり、登り下りを過ぎて細尾根になってくると、山頂まであとわずかな登りです。 高標山山頂には古い石祠と三角点があり、新緑が始まる時期や紅葉の頃はほぼ360°近い展望が楽しめます。善光寺平や北アルプスの山並み、北信五岳、志賀高原や秋山郷の山々など、ゆっくりと景色を楽しみましょう。下山は往路をその通りに戻ります。
    カヤの平高原キャンプ場にある総合案内所から林道を奥志賀方面に少し歩くと北志賀林道のゲートがあります。ここには高標山登山口の標識があり、数台の駐車スペースがあります。平坦な林道を800mほど歩くと、左手に高標山登山口があります。しばらくはカラマツの人工林が続きます。 カラマツ林がいつの間にか途切れると、巨大なブナが林立するようになり、足元の高山植物の花も、ツバメオモトやゴゼンタチバナ、ツマトリソウなどが可憐な花を咲かせています。斜面を登りきると道は平坦になり、高標山へと続く尾根上を歩きます。少しずつ展望が利くようになり、登り下りを過ぎて細尾根になってくると、山頂まであとわずかな登りです。 高標山山頂には古い石祠と三角点があり、新緑が始まる時期や紅葉の頃はほぼ360°近い展望が楽しめます。善光寺平や北アルプスの山並み、北信五岳、志賀高原や秋山郷の山々など、ゆっくりと景色を楽しみましょう。下山は往路をその通りに戻ります。
  • ムジナ平から鳥甲山へ

    ムジナ平から鳥甲山へ

    鳥甲山は、万仏岩やカミソリ岩など細く切り立った岩稜のあるムジナ平側コースの方が険しく危険箇所も多いので、安全重視なら屋敷コースを往復するか、もしくはここで紹介するムジナ平から屋敷へ縦走するルートをおすすめします。また、登山道の崩壊が激しいので、登山前の情報収集や悪天時の天候判断をしっかり行う必要があります。 標高1020mのムジナ平登山口にはトイレはありませんが、入山ポストと10台くらいの駐車スペースがあります。登りはじめはブナ主体の広葉樹林の森を緩やかに歩いて行きますが、水場入口を過ぎるときつい急登が続きます。やがて両側が切り立つ細い尾根上を歩くようになるので、注意しながら進みます。 1437mの小水の頭(標識なし)を通過するとやがて難所の万仏岩が見えてきます。不安定なハシゴを使うより、ボルトで固定された真新しいクサリを頼りにして、慎重に登りましょう。細尾根の急登は白クラの頭まで続きます。高度を上げるに従って開けてくる360度の展望は、登りの苦労を十分に癒してくれるはずです。白クラの頭を過ぎると、やがて難所であるカミソリ岩です。ここも登山道の崩壊が進んでいます。危険箇所には必ずロープやクサリが整備されているので、コースを示す目印や標識を見過ごさないように注意が必要です。わずか数mですが両側がすっぱり切れ落ちている最後の難所カミソリの刀を過ぎ、屋敷方面からの登山道と合流する白砂分岐まで来れば、鳥甲山山頂はもうすぐそこです。 下山ルートの屋敷コースは、少し下った白砂分岐で左の赤クラの頭方向に進みます。右側がスッパリと切れ落ちた細尾根が続き、特にノゾキと呼ばれている場所は赤茶けたガレ沢が一気に落ち込んでいて足がすくむほどです。しかし、のびやかな山稜の苗場山や深く谷間の中津川渓谷にへばりつくようにある秋山郷を眼下に俯瞰しながらの稜線漫歩を楽しむことができます。 赤クラの頭や赤クラの肩などのピークを登り下りしながら屋敷山鞍部まで下ると、いよいよ樹林帯の急坂です。滑りやすいので注意が必要です。雪崩防止用の巨大なコンクリート壁がある場所まで下りてくれば、屋敷登山口までもうひとがんばりです。津南方面へのバス停は屋敷登山口からトンネルをくぐってすぐ左に下りていく道を20分ほど下っていきます。屋敷にはお店や自動販売機などがないので、屋敷バス停の待合所でトイレと飲料水が補給できるのは大変ありがたいです。
    鳥甲山は、万仏岩やカミソリ岩など細く切り立った岩稜のあるムジナ平側コースの方が険しく危険箇所も多いので、安全重視なら屋敷コースを往復するか、もしくはここで紹介するムジナ平から屋敷へ縦走するルートをおすすめします。また、登山道の崩壊が激しいので、登山前の情報収集や悪天時の天候判断をしっかり行う必要があります。 標高1020mのムジナ平登山口にはトイレはありませんが、入山ポストと10台くらいの駐車スペースがあります。登りはじめはブナ主体の広葉樹林の森を緩やかに歩いて行きますが、水場入口を過ぎるときつい急登が続きます。やがて両側が切り立つ細い尾根上を歩くようになるので、注意しながら進みます。 1437mの小水の頭(標識なし)を通過するとやがて難所の万仏岩が見えてきます。不安定なハシゴを使うより、ボルトで固定された真新しいクサリを頼りにして、慎重に登りましょう。細尾根の急登は白クラの頭まで続きます。高度を上げるに従って開けてくる360度の展望は、登りの苦労を十分に癒してくれるはずです。白クラの頭を過ぎると、やがて難所であるカミソリ岩です。ここも登山道の崩壊が進んでいます。危険箇所には必ずロープやクサリが整備されているので、コースを示す目印や標識を見過ごさないように注意が必要です。わずか数mですが両側がすっぱり切れ落ちている最後の難所カミソリの刀を過ぎ、屋敷方面からの登山道と合流する白砂分岐まで来れば、鳥甲山山頂はもうすぐそこです。 下山ルートの屋敷コースは、少し下った白砂分岐で左の赤クラの頭方向に進みます。右側がスッパリと切れ落ちた細尾根が続き、特にノゾキと呼ばれている場所は赤茶けたガレ沢が一気に落ち込んでいて足がすくむほどです。しかし、のびやかな山稜の苗場山や深く谷間の中津川渓谷にへばりつくようにある秋山郷を眼下に俯瞰しながらの稜線漫歩を楽しむことができます。 赤クラの頭や赤クラの肩などのピークを登り下りしながら屋敷山鞍部まで下ると、いよいよ樹林帯の急坂です。滑りやすいので注意が必要です。雪崩防止用の巨大なコンクリート壁がある場所まで下りてくれば、屋敷登山口までもうひとがんばりです。津南方面へのバス停は屋敷登山口からトンネルをくぐってすぐ左に下りていく道を20分ほど下っていきます。屋敷にはお店や自動販売機などがないので、屋敷バス停の待合所でトイレと飲料水が補給できるのは大変ありがたいです。
  • 開善学校から大高山を経て野反湖へ

    開善学校から大高山を経て野反湖へ

    登山口の白根開善学校の先にある小倉林道ゲートから歩きだします。ゲート付近には駐車場がないので、タクシーの利用をおすすめします。馬止登山口まで3km弱の林道歩きは、ケヤマハンノキやミズキ、カエデ、ミズナラなどの自然林の森の中を気持ち良く歩けます。時折樹林越しに、左に大きく切れ落ちたガラン渓谷をはさんで草津白根山や横手山が垣間見えるでしょう。 馬止登山口からいよいよ稜線上のオッタテ峠まで鷹巣尾根を登ります。標高差約550mありところどころ急登があるので、あせらずマイペースで登りましょう。一ッ石は浅間山や草津白根が一望できる展望台です。一ッ石からコメツガの森の中を登り下りすると、落人伝説のある天狗平が一望に俯瞰できる場所に出ます。ここまで来ればオッタテ峠はもうすぐそこです。 オッタテ峠は野反湖と志賀高原の赤石山を結ぶ縦走路の中間点にある三叉路です。針葉樹の鬱蒼とした森の中にありますが、野反湖方面に右折して少し進むと小高山へと続く明るいササ原の斜面が現れて視界が開けます。ここから大高山、さらにカモシカ平までの景色は、深山の雰囲気が色濃く漂う本コースのハイライトです。小高山を通過すると、再び視界が開けてササ原の中に目指す大高山へと続く一筋の登山道が見えます。小高山から大高山との鞍部へと下っていくと、五三郎小屋分岐に出ます。小屋まで150mほどの距離です。小屋は入口の戸がなく老朽化しています。小屋の前には水が流れているので喉を潤すことができます。この沢は昔から地元では茶釜沢と呼ばれています。大高山までは五三郎小屋分岐から標高差300mあまりの登りが続きます。気持ち良いササ原からトウヒなどの針葉樹の森を抜けると、大高山山頂手前で天狗平が眼下に眺められるビューポイントがあります。 大高山からカモシカ平までは針葉樹の深い森のコースです。途中1965mの峰など緩いアップダウンを繰り返すと、気持ち良さそうなササ原の草原が広がるカモシカ平が眼下に広がります。初夏の頃はニッコウキスゲが咲き誇ります。カモシカ平の鞍部からは正一清水と昔から呼ばれている水場があり、ここでも水を補給することができます。カモシカ平から三壁山までの登りは、そろそろ縦走登山で疲れた体には試練かもしれません。高沢山分岐を過ぎてもまだ登りが続くので、焦らずマイペースで歩きましょう。三壁山からは急な下りが続きますが、バンガローが立ち並ぶ野反湖第一キャンプ場まで降りてくれば、ゴールの野反ダム駐車場までもうひと頑張りです。
    登山口の白根開善学校の先にある小倉林道ゲートから歩きだします。ゲート付近には駐車場がないので、タクシーの利用をおすすめします。馬止登山口まで3km弱の林道歩きは、ケヤマハンノキやミズキ、カエデ、ミズナラなどの自然林の森の中を気持ち良く歩けます。時折樹林越しに、左に大きく切れ落ちたガラン渓谷をはさんで草津白根山や横手山が垣間見えるでしょう。 馬止登山口からいよいよ稜線上のオッタテ峠まで鷹巣尾根を登ります。標高差約550mありところどころ急登があるので、あせらずマイペースで登りましょう。一ッ石は浅間山や草津白根が一望できる展望台です。一ッ石からコメツガの森の中を登り下りすると、落人伝説のある天狗平が一望に俯瞰できる場所に出ます。ここまで来ればオッタテ峠はもうすぐそこです。 オッタテ峠は野反湖と志賀高原の赤石山を結ぶ縦走路の中間点にある三叉路です。針葉樹の鬱蒼とした森の中にありますが、野反湖方面に右折して少し進むと小高山へと続く明るいササ原の斜面が現れて視界が開けます。ここから大高山、さらにカモシカ平までの景色は、深山の雰囲気が色濃く漂う本コースのハイライトです。小高山を通過すると、再び視界が開けてササ原の中に目指す大高山へと続く一筋の登山道が見えます。小高山から大高山との鞍部へと下っていくと、五三郎小屋分岐に出ます。小屋まで150mほどの距離です。小屋は入口の戸がなく老朽化しています。小屋の前には水が流れているので喉を潤すことができます。この沢は昔から地元では茶釜沢と呼ばれています。大高山までは五三郎小屋分岐から標高差300mあまりの登りが続きます。気持ち良いササ原からトウヒなどの針葉樹の森を抜けると、大高山山頂手前で天狗平が眼下に眺められるビューポイントがあります。 大高山からカモシカ平までは針葉樹の深い森のコースです。途中1965mの峰など緩いアップダウンを繰り返すと、気持ち良さそうなササ原の草原が広がるカモシカ平が眼下に広がります。初夏の頃はニッコウキスゲが咲き誇ります。カモシカ平の鞍部からは正一清水と昔から呼ばれている水場があり、ここでも水を補給することができます。カモシカ平から三壁山までの登りは、そろそろ縦走登山で疲れた体には試練かもしれません。高沢山分岐を過ぎてもまだ登りが続くので、焦らずマイペースで歩きましょう。三壁山からは急な下りが続きますが、バンガローが立ち並ぶ野反湖第一キャンプ場まで降りてくれば、ゴールの野反ダム駐車場までもうひと頑張りです。
  • 八間山から白砂山へ

    八間山から白砂山へ

    野反峠から八間山までは、いくつかの急登がありますが、眼下に野反湖を眺めたり、登山道脇の可憐な高山植物が目を楽しませてくれます。イカ岩ノ頭を過ぎて、眼前に迫るササ原の大斜面を登れば八間山山頂はすぐそこです。広場になっている山頂からは赤城、榛名、妙義の上毛三山が一望に見渡せます。北北東に目を向ければこれから向かう白砂山がある国境稜線の山並みも望めます。山頂からすぐに野反ダム方面への道を左に分ければ、いよいよ白砂川源流を囲む山々を眺めながらの稜線漫歩が白砂山頂まで続きます。黒渋ノ頭や中尾根ノ頭、猟師ノ沢ノ頭など、小ピークをいくつも越えていきます。登山道の左側は常に針葉樹林に覆われていますが、時々岩菅山から烏帽子岳の迫力ある稜線が垣間見えたりもします。 堂岩山直下の堂岩分岐で野反湖ダムにある白砂山登山口からのコースと合流しますが、帰りはこちらのコースを選んで下山します。目指す白砂山は、まだまだ遥か稜線の先に見えます。ここからは、その日の体力と天候判断をしっかりと行い、心配な時はいつでも引き返す心のゆとりが大切です。そして、ハイマツ帯やガレ場が続きますので、木の根につまづいたりガレ場で滑って滑落しないよう要注意です。しかしながら、疑似高山帯の厳しい自然条件の中でたくましく根付いた希少な高山の花が目を楽しませてくれたりもします。最後の長い急坂を登ると、さらに一段高いピークが目の前に現れますが、白砂山山頂はそのすぐ先でもうひと頑張りです。360度開けた絶頂からは、天気に恵まれれば上信越国境の山々の大パノラマを堪能することができます。 下山は、堂岩山直下の堂岩分岐まで同じ道を戻り、分岐からは、わずかな急な登りで堂岩山頂です。山頂を過ぎると鬱蒼とした針葉樹林の中の急な下り坂になり、やがて窪状の道になりますが、ここは一番遅くまで雪渓が残るところで、道迷いしやすい要注意箇所です。残雪が多い時は踏み跡や目印テープを見逃さないことです。やがて小さな広場に出ると、そこが水場入口。枝道を2〜3分も歩けば北沢最源流の冷たい流れで、渇いた喉を癒すことができます。 水場から地蔵峠へと続く通称シラビソ尾根と呼ばれる道は、木の根や大きな段差での転倒に注意が必要です。地蔵峠の左の小道の奥には、その名の通り小さな石地蔵が安置された祠があります。地蔵峠からもさらに下り坂が続き、やがて簡素な木がかけられただけのハンノキ沢に出ます。ここは大雨時の増水に注意が必要です。最後の急登を頑張れば、やがてゴールの白砂山登山口の駐車場が下に見えてきます。
    野反峠から八間山までは、いくつかの急登がありますが、眼下に野反湖を眺めたり、登山道脇の可憐な高山植物が目を楽しませてくれます。イカ岩ノ頭を過ぎて、眼前に迫るササ原の大斜面を登れば八間山山頂はすぐそこです。広場になっている山頂からは赤城、榛名、妙義の上毛三山が一望に見渡せます。北北東に目を向ければこれから向かう白砂山がある国境稜線の山並みも望めます。山頂からすぐに野反ダム方面への道を左に分ければ、いよいよ白砂川源流を囲む山々を眺めながらの稜線漫歩が白砂山頂まで続きます。黒渋ノ頭や中尾根ノ頭、猟師ノ沢ノ頭など、小ピークをいくつも越えていきます。登山道の左側は常に針葉樹林に覆われていますが、時々岩菅山から烏帽子岳の迫力ある稜線が垣間見えたりもします。 堂岩山直下の堂岩分岐で野反湖ダムにある白砂山登山口からのコースと合流しますが、帰りはこちらのコースを選んで下山します。目指す白砂山は、まだまだ遥か稜線の先に見えます。ここからは、その日の体力と天候判断をしっかりと行い、心配な時はいつでも引き返す心のゆとりが大切です。そして、ハイマツ帯やガレ場が続きますので、木の根につまづいたりガレ場で滑って滑落しないよう要注意です。しかしながら、疑似高山帯の厳しい自然条件の中でたくましく根付いた希少な高山の花が目を楽しませてくれたりもします。最後の長い急坂を登ると、さらに一段高いピークが目の前に現れますが、白砂山山頂はそのすぐ先でもうひと頑張りです。360度開けた絶頂からは、天気に恵まれれば上信越国境の山々の大パノラマを堪能することができます。 下山は、堂岩山直下の堂岩分岐まで同じ道を戻り、分岐からは、わずかな急な登りで堂岩山頂です。山頂を過ぎると鬱蒼とした針葉樹林の中の急な下り坂になり、やがて窪状の道になりますが、ここは一番遅くまで雪渓が残るところで、道迷いしやすい要注意箇所です。残雪が多い時は踏み跡や目印テープを見逃さないことです。やがて小さな広場に出ると、そこが水場入口。枝道を2〜3分も歩けば北沢最源流の冷たい流れで、渇いた喉を癒すことができます。 水場から地蔵峠へと続く通称シラビソ尾根と呼ばれる道は、木の根や大きな段差での転倒に注意が必要です。地蔵峠の左の小道の奥には、その名の通り小さな石地蔵が安置された祠があります。地蔵峠からもさらに下り坂が続き、やがて簡素な木がかけられただけのハンノキ沢に出ます。ここは大雨時の増水に注意が必要です。最後の急登を頑張れば、やがてゴールの白砂山登山口の駐車場が下に見えてきます。
  • 菅平牧場から根子岳~四阿山縦走

    菅平牧場から根子岳~四阿山縦走

    根子岳登山道は、菅平牧場駐車場(入園料大人300円、小人100円)のすぐ上から牛が放牧されている牧柵に沿って登って行きます。北アルプスが一望できる展望台を過ぎると、しばらくダケカンバの林の中を歩きます。途中小さな広場が2箇所あり、休憩するのによいでしょう。林が切れると、やがて「根子岳山頂まであと500m」の標識があり、ここからは景色を遮るような大きな木はなくなってササ原の道となります。立派な石祠のある根子岳山頂は、360度の大展望です。 これから目指す四阿山への登山道は、右側の根子岳と四阿山との鞍部へと下っていきます。歩き始めは、右側が大明神沢源頭に深く切れ落ちているので、注意が必要です。行く手を阻むかのように剥き出しの溶岩が折り重なっているので左側を巻きます。いかにも真田十勇士の猿飛佐助が忍術の訓練をしそうな奇岩が続くこの場所は、鬼遊びの庭とも呼ばれています。鞍部から四阿山中尾根コース分岐までは、オオシラビソなどの針葉樹林帯を標高差約300mの急登が続きます。急登が終わるとガレ場の広場になっていて中尾根コースと合流します。ここからは山頂までもうひと頑張り。鳥居峠からの登山道が右から合流して木道を歩けば四阿山山頂です。 山頂には二つの祠があります。山頂少し手前にある祠は、群馬県側の水の流れを見守っているので、西宮または上州向き社といいます。石宮をはさんで一番奥の山頂にある祠は、長野県側の水の流れを見守っているので東宮または信州向き社といいます。両宮とも白山権現として讃えられる水分神が祀られています。山頂からは360度の展望が広がります。 菅平牧場へ下山する中尾根コースは、途中まで往路を戻ります。まずは鳥居峠コースの分岐があり、左ではなくまっすぐ進みます。次に広場のような根子岳分岐がありますが、迷わず菅平牧場方面の中尾根コースを下ります。さらに進むと、四阿高原コースの分岐があり、右を選びます。 急坂を下ってガレ場に出ると中四阿です。高山植物保護のため左に巻き道がついています。中四阿を過ぎ小四阿へと下っていくと、四阿高原コース上にある里宮への巻き道分岐があり右を選びます。登山道は徐々に緩やかになり、やがて大明神沢の瀬音が聴こえてきます。大明神沢の橋は老朽化で破損しているので、増水時は注意が必要です。すぐに菅平牧場の牧柵脇の道になり、車道に出たら右に進みます。ゴールの駐車場までもうひと頑張りです。
    根子岳登山道は、菅平牧場駐車場(入園料大人300円、小人100円)のすぐ上から牛が放牧されている牧柵に沿って登って行きます。北アルプスが一望できる展望台を過ぎると、しばらくダケカンバの林の中を歩きます。途中小さな広場が2箇所あり、休憩するのによいでしょう。林が切れると、やがて「根子岳山頂まであと500m」の標識があり、ここからは景色を遮るような大きな木はなくなってササ原の道となります。立派な石祠のある根子岳山頂は、360度の大展望です。 これから目指す四阿山への登山道は、右側の根子岳と四阿山との鞍部へと下っていきます。歩き始めは、右側が大明神沢源頭に深く切れ落ちているので、注意が必要です。行く手を阻むかのように剥き出しの溶岩が折り重なっているので左側を巻きます。いかにも真田十勇士の猿飛佐助が忍術の訓練をしそうな奇岩が続くこの場所は、鬼遊びの庭とも呼ばれています。鞍部から四阿山中尾根コース分岐までは、オオシラビソなどの針葉樹林帯を標高差約300mの急登が続きます。急登が終わるとガレ場の広場になっていて中尾根コースと合流します。ここからは山頂までもうひと頑張り。鳥居峠からの登山道が右から合流して木道を歩けば四阿山山頂です。 山頂には二つの祠があります。山頂少し手前にある祠は、群馬県側の水の流れを見守っているので、西宮または上州向き社といいます。石宮をはさんで一番奥の山頂にある祠は、長野県側の水の流れを見守っているので東宮または信州向き社といいます。両宮とも白山権現として讃えられる水分神が祀られています。山頂からは360度の展望が広がります。 菅平牧場へ下山する中尾根コースは、途中まで往路を戻ります。まずは鳥居峠コースの分岐があり、左ではなくまっすぐ進みます。次に広場のような根子岳分岐がありますが、迷わず菅平牧場方面の中尾根コースを下ります。さらに進むと、四阿高原コースの分岐があり、右を選びます。 急坂を下ってガレ場に出ると中四阿です。高山植物保護のため左に巻き道がついています。中四阿を過ぎ小四阿へと下っていくと、四阿高原コース上にある里宮への巻き道分岐があり右を選びます。登山道は徐々に緩やかになり、やがて大明神沢の瀬音が聴こえてきます。大明神沢の橋は老朽化で破損しているので、増水時は注意が必要です。すぐに菅平牧場の牧柵脇の道になり、車道に出たら右に進みます。ゴールの駐車場までもうひと頑張りです。
  • 鳥居峠から四阿山へ

    鳥居峠から四阿山へ

    嬬恋村の管理のもと、例年5月から11月まで鳥居峠林道は登山者のために解放されるようになり、登山口になる林道終点ロータリーまで車(大型車不可)で入ることができます。林道終点ロータリーの広場には、車10台ほどの駐車スペースと案内板や登山ポスト、簡易トイレ(整備協力金200円)が設置されています。 ここから四阿山への登山道は二コースに分かれますが、今回は花童子の宮跡コースを登りルートにして、的岩コースを下山ルートに選びます。花童子の宮跡コースは、広場の右手から森の奥深くへと続く緩やかな小道です。手入れが行き届いたカラマツの人工林は清々しく、やがてミズナラや白樺の天然林の斜面を登ります。しばらくすると尾根上に出て、登山道は左に折れて登って行きます。道沿いはレンゲツツジなど灌木帯になり、明るい林の中を縫うように歩いて行きます。途中雨を避けて休憩できる東屋を通過し、さらに進んでいくと、花童子の宮跡に出ます。東屋がありゆっくり休憩ができます。ここまでいくつも発見することができた古い石の祠や花童子の宮跡は、四阿山がかつて山岳信仰の山として盛んだった頃の修験道の名残です。 さらに急な登りを頑張ると、やがて的岩コースと合流する古永井分岐です。東屋が設置してあるので、下山時にもゆっくり休めます。登山道は1本に合流し、ここからはコメツガなどの針葉樹の森やガレ場など変化のある尾根コースを歩きます。急坂には木の階段が設置されていますが、雨で濡れている時は、スリップによる転倒に要注意です。嬬恋清水分岐からは、四阿山頂が眼前に立ちはだかりますが、ここまでくれば急登をもうひと頑張りです。トウヒやオオシラビソの森を抜ければ、「四阿山頂まであと0.3km」の看板に出ます。山頂へは右の古い木の階段を選びます。老朽化で傾いていたり破損していたりするので、スリップや転倒に注意です。100mほどで四阿高原と菅平高原からのメインルートの登山道に合流すれば、四阿山山頂はもうすぐそこです。 下山は同じ道を戻りますが、古永井分岐から的岩コースを選びます。途中コメツガ原生林を通過する際には、道迷いしないようにトラロープが張ってあるので安心です。森の中に突然自然の城壁が現れますが、これが国の天然記念物にも指定され、源頼朝の伝説が残る的岩です。地中深くのマグマが冷えて固まってできた柱状節理が露出したもので、長さ約200m、高さは20mにも達します。この的岩でコースは左に折れます。あとは林道終点ロータリーまで森の中の一本道を下っていくだけです。
    嬬恋村の管理のもと、例年5月から11月まで鳥居峠林道は登山者のために解放されるようになり、登山口になる林道終点ロータリーまで車(大型車不可)で入ることができます。林道終点ロータリーの広場には、車10台ほどの駐車スペースと案内板や登山ポスト、簡易トイレ(整備協力金200円)が設置されています。 ここから四阿山への登山道は二コースに分かれますが、今回は花童子の宮跡コースを登りルートにして、的岩コースを下山ルートに選びます。花童子の宮跡コースは、広場の右手から森の奥深くへと続く緩やかな小道です。手入れが行き届いたカラマツの人工林は清々しく、やがてミズナラや白樺の天然林の斜面を登ります。しばらくすると尾根上に出て、登山道は左に折れて登って行きます。道沿いはレンゲツツジなど灌木帯になり、明るい林の中を縫うように歩いて行きます。途中雨を避けて休憩できる東屋を通過し、さらに進んでいくと、花童子の宮跡に出ます。東屋がありゆっくり休憩ができます。ここまでいくつも発見することができた古い石の祠や花童子の宮跡は、四阿山がかつて山岳信仰の山として盛んだった頃の修験道の名残です。 さらに急な登りを頑張ると、やがて的岩コースと合流する古永井分岐です。東屋が設置してあるので、下山時にもゆっくり休めます。登山道は1本に合流し、ここからはコメツガなどの針葉樹の森やガレ場など変化のある尾根コースを歩きます。急坂には木の階段が設置されていますが、雨で濡れている時は、スリップによる転倒に要注意です。嬬恋清水分岐からは、四阿山頂が眼前に立ちはだかりますが、ここまでくれば急登をもうひと頑張りです。トウヒやオオシラビソの森を抜ければ、「四阿山頂まであと0.3km」の看板に出ます。山頂へは右の古い木の階段を選びます。老朽化で傾いていたり破損していたりするので、スリップや転倒に注意です。100mほどで四阿高原と菅平高原からのメインルートの登山道に合流すれば、四阿山山頂はもうすぐそこです。 下山は同じ道を戻りますが、古永井分岐から的岩コースを選びます。途中コメツガ原生林を通過する際には、道迷いしないようにトラロープが張ってあるので安心です。森の中に突然自然の城壁が現れますが、これが国の天然記念物にも指定され、源頼朝の伝説が残る的岩です。地中深くのマグマが冷えて固まってできた柱状節理が露出したもので、長さ約200m、高さは20mにも達します。この的岩でコースは左に折れます。あとは林道終点ロータリーまで森の中の一本道を下っていくだけです。
  • 破風岳と土鍋山と御飯岳の小串三山巡り

    破風岳と土鍋山と御飯岳の小串三山巡り

    登山口は毛無峠です。群馬県の万座温泉と長野県の高山村大字牧を結ぶ県道466号牧干俣線の県境付近に三差路があり、そこから分かれる県道112号大前須坂線を進んだ先です。ここからはかつて日本で2番目の硫黄採掘量を誇った小串鉱山跡の荒涼とした風景が眼下に広がっています。冬季は積雪が多く、毎年11月中旬から翌年の5月中旬くらいまで冬期閉鎖となります。また通行可能期間中も路線バスがないのでマイカー利用となります。 名前通り樹木がない草原地帯の毛無峠は、好天の日は愛好家が操縦するグライダーが大空を飛び交っています。そんなのどかな毛無峠を起点にまずは破風岳と土鍋山を目指します。破風岳は毛無峠からはピラミダルな山容で威圧的にそびえていますが、九十九折れの登山道で緩やかに登っていくことができます。足元には季節ごとに色とりどりの高山植物の花を愛でることができるでしょう。標高差も約180mほどなので、3~40分で破風岳山頂です。足下に小串鉱山跡から広い万座川の谷間が大きく広がって、浅間山から草津白根山が望見されます。 山頂からは五味池方面へ道が続いていますが、土鍋山はいったん戻って三差路を右に進みます。ここからはぬかるみの多い平坦な樹林帯の中を歩きます。15分ほどでまた五味池方面の道を右に分ける三差路があり直進です。山頂直下は足場の悪い急斜面の登りです。土鍋山山頂は台地の一端にありますが、三角点は四阿山方向に少し登山道を進んだところにあります。 次に目指す御飯岳は毛無峠まで往路を戻り、古い鉄塔が立つガレ場からスタートです。登山道らしきものは見当たりませんが、ガレ場の一番右側に見える鉄塔下まで登ると登山道が現れます。もう一度登山道が消えてガレ場の区間があるので、ガスで視界不良の時などは道迷いしないように注意しましょう。360度展望のある毛無山山頂までは20分ほどの登りです。 毛無山から御飯岳までは気持ちよさそうな笹原の草原が広がっています。緩やかに下って登り上げるとコメツガやオオシラビソなどの針葉樹の樹林帯を歩きます。登山道はよく整備されているので迷うことはないでしょう。いったん下ってもう一度登り上げると平坦になり、御飯岳山頂はわずかな距離です。山頂部も樹林帯の中なので展望はあまりよくないですが、樹林越しに横手山や草津白根山を垣間見ることができます。その後は毛無峠まで往路を戻ります。 ところでこのエリアでは、5月中旬の道路開通直後だとまだまだ残雪が豊富な年があります。土鍋山の山頂直下の急斜面も遅くまで残雪があるので、雪山歩きになれていない人は注意が必要です。
    登山口は毛無峠です。群馬県の万座温泉と長野県の高山村大字牧を結ぶ県道466号牧干俣線の県境付近に三差路があり、そこから分かれる県道112号大前須坂線を進んだ先です。ここからはかつて日本で2番目の硫黄採掘量を誇った小串鉱山跡の荒涼とした風景が眼下に広がっています。冬季は積雪が多く、毎年11月中旬から翌年の5月中旬くらいまで冬期閉鎖となります。また通行可能期間中も路線バスがないのでマイカー利用となります。 名前通り樹木がない草原地帯の毛無峠は、好天の日は愛好家が操縦するグライダーが大空を飛び交っています。そんなのどかな毛無峠を起点にまずは破風岳と土鍋山を目指します。破風岳は毛無峠からはピラミダルな山容で威圧的にそびえていますが、九十九折れの登山道で緩やかに登っていくことができます。足元には季節ごとに色とりどりの高山植物の花を愛でることができるでしょう。標高差も約180mほどなので、3~40分で破風岳山頂です。足下に小串鉱山跡から広い万座川の谷間が大きく広がって、浅間山から草津白根山が望見されます。 山頂からは五味池方面へ道が続いていますが、土鍋山はいったん戻って三差路を右に進みます。ここからはぬかるみの多い平坦な樹林帯の中を歩きます。15分ほどでまた五味池方面の道を右に分ける三差路があり直進です。山頂直下は足場の悪い急斜面の登りです。土鍋山山頂は台地の一端にありますが、三角点は四阿山方向に少し登山道を進んだところにあります。 次に目指す御飯岳は毛無峠まで往路を戻り、古い鉄塔が立つガレ場からスタートです。登山道らしきものは見当たりませんが、ガレ場の一番右側に見える鉄塔下まで登ると登山道が現れます。もう一度登山道が消えてガレ場の区間があるので、ガスで視界不良の時などは道迷いしないように注意しましょう。360度展望のある毛無山山頂までは20分ほどの登りです。 毛無山から御飯岳までは気持ちよさそうな笹原の草原が広がっています。緩やかに下って登り上げるとコメツガやオオシラビソなどの針葉樹の樹林帯を歩きます。登山道はよく整備されているので迷うことはないでしょう。いったん下ってもう一度登り上げると平坦になり、御飯岳山頂はわずかな距離です。山頂部も樹林帯の中なので展望はあまりよくないですが、樹林越しに横手山や草津白根山を垣間見ることができます。その後は毛無峠まで往路を戻ります。 ところでこのエリアでは、5月中旬の道路開通直後だとまだまだ残雪が豊富な年があります。土鍋山の山頂直下の急斜面も遅くまで残雪があるので、雪山歩きになれていない人は注意が必要です。
  • 高峰高原から第二外輪山の前掛山往復

    高峰高原から第二外輪山の前掛山往復

    JR佐久平駅またはJR小諸駅から高峰高原まで、1日2便の路線バスがあり、公共交通機関を利用して気軽に2000m級の稜線歩きが楽しめます。春から秋にかけては、アズマシャクナゲやヒメシャジン、コキンレイカ、イワインチンなど色彩豊かな高山植物の花々が登りの苦労を癒してくれます。黒斑山往復コースなど積雪期もスノーシューで訪れる人が多く、高峰高原周辺は四季を通じて人気のエリアです。 高峰高原ビジターセンターで最新の登山情報を確認し、黒斑コース登山口から歩きだします。すぐに表コースと中コースの分岐がありますが、景色が楽しめる右の表コースを進みます。車坂山から急坂をいったん下っていよいよ本格的な登りです。足場の悪いガレ場やシラビソの深い森の中を縫うようにして道は続きます。途中、右手眼下に佐久平が広がり、天気に恵まれれば北アルプスの山並みが一望できます。急坂を登り詰めて赤い鉄製の避難小屋が現れれば、槍ヶ鞘はすぐそこです。槍ヶ鞘に立てば、いよいよ浅間山が姿を現します。いったん急坂を下って中コース分岐がある鞍部を過ぎ、崩壊が激しいガレ場の急坂を登ります。トーミの頭まではひとがんばりです。トーミの頭からは、晴れていれば足下に湯ノ平が広がり、正面には前掛山と釜山の眺めが圧巻です。湯ノ平へ降りるにはすぐ先の草すべり分岐から草すべりと呼ばれている急斜面の九十九折れを下っていきます。途中の小さな岩場の通過では足を滑らせないよう要注意です。また落石にも気を配りましょう。湯の平へ降りるとやがて浅間山荘からの登山道との分岐に出ます。水場とトイレのある火山館へは右折して250mです。前掛山へは左折です。緩やかな森の小道をしばらく登っていくと賽ノ河原分岐点に出ます。右の前掛山登山道を進みます。いつしか風景は森の小道から荒涼とした火山荒原へと変わっていきます。斜度もきつくなり、軽石や浮石の多いザレた道は不安定なので、一歩一歩確実に進みます。高度を上げるにつれて、四阿山や草津白根山との間に嬬恋のキャベツ畑の風景が広がっていきます。標高2430m付近には2棟の噴石を避ける避難壕があります。この付近で登山道は大きく南へ方向を変えて、いよいよ第2外輪山の稜線上を前掛山頂目指して登っていきます。晴れていれば標高2524mの山頂からの360度の大展望は、きっと筆舌に尽くし難い素晴らしさでしょう。下山は往路を戻りますが、Jバンド経由で第一外輪山を縦走するのも楽しいです。またトーミの頭から先で、中コースへ下ると、表コースよりも少し楽に下山できます。
    JR佐久平駅またはJR小諸駅から高峰高原まで、1日2便の路線バスがあり、公共交通機関を利用して気軽に2000m級の稜線歩きが楽しめます。春から秋にかけては、アズマシャクナゲやヒメシャジン、コキンレイカ、イワインチンなど色彩豊かな高山植物の花々が登りの苦労を癒してくれます。黒斑山往復コースなど積雪期もスノーシューで訪れる人が多く、高峰高原周辺は四季を通じて人気のエリアです。 高峰高原ビジターセンターで最新の登山情報を確認し、黒斑コース登山口から歩きだします。すぐに表コースと中コースの分岐がありますが、景色が楽しめる右の表コースを進みます。車坂山から急坂をいったん下っていよいよ本格的な登りです。足場の悪いガレ場やシラビソの深い森の中を縫うようにして道は続きます。途中、右手眼下に佐久平が広がり、天気に恵まれれば北アルプスの山並みが一望できます。急坂を登り詰めて赤い鉄製の避難小屋が現れれば、槍ヶ鞘はすぐそこです。槍ヶ鞘に立てば、いよいよ浅間山が姿を現します。いったん急坂を下って中コース分岐がある鞍部を過ぎ、崩壊が激しいガレ場の急坂を登ります。トーミの頭まではひとがんばりです。トーミの頭からは、晴れていれば足下に湯ノ平が広がり、正面には前掛山と釜山の眺めが圧巻です。湯ノ平へ降りるにはすぐ先の草すべり分岐から草すべりと呼ばれている急斜面の九十九折れを下っていきます。途中の小さな岩場の通過では足を滑らせないよう要注意です。また落石にも気を配りましょう。湯の平へ降りるとやがて浅間山荘からの登山道との分岐に出ます。水場とトイレのある火山館へは右折して250mです。前掛山へは左折です。緩やかな森の小道をしばらく登っていくと賽ノ河原分岐点に出ます。右の前掛山登山道を進みます。いつしか風景は森の小道から荒涼とした火山荒原へと変わっていきます。斜度もきつくなり、軽石や浮石の多いザレた道は不安定なので、一歩一歩確実に進みます。高度を上げるにつれて、四阿山や草津白根山との間に嬬恋のキャベツ畑の風景が広がっていきます。標高2430m付近には2棟の噴石を避ける避難壕があります。この付近で登山道は大きく南へ方向を変えて、いよいよ第2外輪山の稜線上を前掛山頂目指して登っていきます。晴れていれば標高2524mの山頂からの360度の大展望は、きっと筆舌に尽くし難い素晴らしさでしょう。下山は往路を戻りますが、Jバンド経由で第一外輪山を縦走するのも楽しいです。またトーミの頭から先で、中コースへ下ると、表コースよりも少し楽に下山できます。
  • 浅間山荘からJバンド、黒斑山へ

    浅間山荘からJバンド、黒斑山へ

    登山口の天狗温泉浅間山荘は、チェリーパークラインの浅間橋(バス停浅間登山口)からさらに林道を4㎞進んだ先です。登山口の浅間神社の大きな鳥居の先に、トイレと登山ポストがあります。案内標識にしたがって蛇堀川を右に左にと林道を進むと、やがて登山道らしい山道になります。一ノ鳥居から二ノ鳥居まで不動の滝コースと山側コースの道に分かれるので、登りと下りでコースを変えると良いでしょう。不動の滝コースは火山性の白濁した流れの蛇堀川に沿って、森の中の小道を進みます。やがて不動の滝に出れば二ノ鳥居はすぐです。 ここから長坂と呼ばれる九十九折れの急坂が続きます。浅間山開闢祖・中開霊神の石碑を過ぎると、明るい笹原のカモシカ平と呼ばれている草原に出ますが、ここは名前の通りカモシカによく出逢えます。牙山とトーミの頭の急崖が両側に迫るカラマツ林と笹原の小道がガレ場に変わると、あたりに硫黄のにおいが漂ってきます。蛇堀川源頭のこの付近には硫化水素を含む火山ガスが発生しているので、登山道以外立ち入り禁止の看板があります。ここを通過すれば、バイオトイレ(有料協力金200円)と水場のある火山館はすぐそこです。外にはテーブルやベンチもあり、また小屋内でも休憩できます。 いよいよ反時計回りで湯ノ平高原を過ぎJバンドを登って第一外輪山の黒斑山への縦走コースが始まります。火山館の裏を回り込むように登って行くとすぐに湯ノ平分岐です。帰りは黒斑山から草すべりを下ってくるとここに出ます。オオシラビソやカラマツ、シャクナゲ、クロマメノキなどの森の小道を進んでいくと、少しずつ樹々が小さくなっていくのがわかります。賽ノ河原分岐点では前掛山登山道と分かれ左を進みます。やがてカラマツの枝はハイマツのように大地を這い、大きな火山弾がゴロゴロと転がる地肌剥き出しの荒涼とした風景になります。まさに賽ノ河原です。Jバンドは登るに従い傾斜もきつくなってきますが、ハクサンシャクナゲの花が咲き乱れます。鋸岳稜線直下は滑落と頭上からの落石に要注意です。 Jバンドを登り切るといよいよ黒斑山へと続く第一外輪山の稜線です。上り下りの激しい岩場やザレ場が、仙人岳、白ゾレを経て蛇骨岳まで続きます。蛇骨岳からは断崖上の針葉樹林帯を縫うように進んでいき、やがて標高2404mの黒斑山山頂に飛び出します。草滑り分岐は山頂を通り過ぎトーミの頭手前です。ここから一気に転がり落ちてしまいそうな急斜面が湯ノ平高原まで続いていますが、道は九十九折れで下っていきます。自分が落石を起こすのはもちろんですが、上からの落石にも十分に要注意です。湯ノ平分岐からは朝登ってきた道を下って出発地の浅間山荘へ戻ります。
    登山口の天狗温泉浅間山荘は、チェリーパークラインの浅間橋(バス停浅間登山口)からさらに林道を4㎞進んだ先です。登山口の浅間神社の大きな鳥居の先に、トイレと登山ポストがあります。案内標識にしたがって蛇堀川を右に左にと林道を進むと、やがて登山道らしい山道になります。一ノ鳥居から二ノ鳥居まで不動の滝コースと山側コースの道に分かれるので、登りと下りでコースを変えると良いでしょう。不動の滝コースは火山性の白濁した流れの蛇堀川に沿って、森の中の小道を進みます。やがて不動の滝に出れば二ノ鳥居はすぐです。 ここから長坂と呼ばれる九十九折れの急坂が続きます。浅間山開闢祖・中開霊神の石碑を過ぎると、明るい笹原のカモシカ平と呼ばれている草原に出ますが、ここは名前の通りカモシカによく出逢えます。牙山とトーミの頭の急崖が両側に迫るカラマツ林と笹原の小道がガレ場に変わると、あたりに硫黄のにおいが漂ってきます。蛇堀川源頭のこの付近には硫化水素を含む火山ガスが発生しているので、登山道以外立ち入り禁止の看板があります。ここを通過すれば、バイオトイレ(有料協力金200円)と水場のある火山館はすぐそこです。外にはテーブルやベンチもあり、また小屋内でも休憩できます。 いよいよ反時計回りで湯ノ平高原を過ぎJバンドを登って第一外輪山の黒斑山への縦走コースが始まります。火山館の裏を回り込むように登って行くとすぐに湯ノ平分岐です。帰りは黒斑山から草すべりを下ってくるとここに出ます。オオシラビソやカラマツ、シャクナゲ、クロマメノキなどの森の小道を進んでいくと、少しずつ樹々が小さくなっていくのがわかります。賽ノ河原分岐点では前掛山登山道と分かれ左を進みます。やがてカラマツの枝はハイマツのように大地を這い、大きな火山弾がゴロゴロと転がる地肌剥き出しの荒涼とした風景になります。まさに賽ノ河原です。Jバンドは登るに従い傾斜もきつくなってきますが、ハクサンシャクナゲの花が咲き乱れます。鋸岳稜線直下は滑落と頭上からの落石に要注意です。 Jバンドを登り切るといよいよ黒斑山へと続く第一外輪山の稜線です。上り下りの激しい岩場やザレ場が、仙人岳、白ゾレを経て蛇骨岳まで続きます。蛇骨岳からは断崖上の針葉樹林帯を縫うように進んでいき、やがて標高2404mの黒斑山山頂に飛び出します。草滑り分岐は山頂を通り過ぎトーミの頭手前です。ここから一気に転がり落ちてしまいそうな急斜面が湯ノ平高原まで続いていますが、道は九十九折れで下っていきます。自分が落石を起こすのはもちろんですが、上からの落石にも十分に要注意です。湯ノ平分岐からは朝登ってきた道を下って出発地の浅間山荘へ戻ります。
  • 峰の茶屋から小浅間山へ

    峰の茶屋から小浅間山へ

    峰の茶屋でバスを下車、白い建物の東大火山観測所の左脇にある登山ポストで登山届を提出して、カラマツやアカマツ、ダケカンバ主体の雑木林の小道を歩きだします。土壌が火山礫や軽石なので、坂が急になるととても滑りやすくなり注意が必要です。やがて小浅間山の南側の裾野を巻くように道は続き、右に緩やかにカーブするように進むと約30分ほどで浅間山と小浅間山の鞍部(馬返し)です。小浅間山への案内標識があり、しっかりした踏み跡が小浅間山へ向かって続いています。浅間山本峰は現在火山規制によって登山禁止になっていて、登山道には立ち入り禁止の看板とロープが張ってあります。小浅間山頂までの火山礫や軽石の急坂は、気を抜くとスリップしやすいので注意が必要です。20分ほどで広々とした小浅間山頂(東峰)です。ここから眺める浅間山は絶景です。山頂部には小ピーク(西峰)をまわるコースなどがありますが、踏み跡が不明瞭なので、視界不良時は踏み込まない方が良いでしょう。下山は同じ道を峰の茶屋まで戻ります。
    峰の茶屋でバスを下車、白い建物の東大火山観測所の左脇にある登山ポストで登山届を提出して、カラマツやアカマツ、ダケカンバ主体の雑木林の小道を歩きだします。土壌が火山礫や軽石なので、坂が急になるととても滑りやすくなり注意が必要です。やがて小浅間山の南側の裾野を巻くように道は続き、右に緩やかにカーブするように進むと約30分ほどで浅間山と小浅間山の鞍部(馬返し)です。小浅間山への案内標識があり、しっかりした踏み跡が小浅間山へ向かって続いています。浅間山本峰は現在火山規制によって登山禁止になっていて、登山道には立ち入り禁止の看板とロープが張ってあります。小浅間山頂までの火山礫や軽石の急坂は、気を抜くとスリップしやすいので注意が必要です。20分ほどで広々とした小浅間山頂(東峰)です。ここから眺める浅間山は絶景です。山頂部には小ピーク(西峰)をまわるコースなどがありますが、踏み跡が不明瞭なので、視界不良時は踏み込まない方が良いでしょう。下山は同じ道を峰の茶屋まで戻ります。
  • 追分から石尊山へ

    追分から石尊山へ

    1000m林道にある登山口には駐車スペースがないので、マイカーの場合は追分宿にある無料駐車場が便利です。登山口から赤松林を切り開いた一本道を歩きます。馬飼の土手を過ぎ、2度林道を横断し、しばらく進むと3度目の林道で少し林道を歩いてから左に登山道入口があります。すぐに赤滝分岐の小さな広場に出ます。血の滝とも呼ばれる赤滝には修行窟があり不動明王二体が安置されています。石尊山への道は赤滝の上流の小さな橋を渡って森の中の小道を進むと、4度目の林道横断です。座禅窟へはこの林道を左へ約20分です。石尊山は林道を横断して森の奥へと続く道をさらに進み、やがて赤い小さな沢が現れるとすぐに三差路です。右はこの赤い沢の源泉で、さらに不明瞭な道が石尊平まで続いていますが現在通行止めです。左は、反時計回りで回り込むようなルートで石尊山へと続きます。おはぐろ池を過ぎて森の中の小道をしばらく登り上げると石尊平、さらに尾根状の急登をもうひと頑張りで石尊山山頂です。山頂から浅間山が絶景です。下山は往路を登山口まで戻ります。
    1000m林道にある登山口には駐車スペースがないので、マイカーの場合は追分宿にある無料駐車場が便利です。登山口から赤松林を切り開いた一本道を歩きます。馬飼の土手を過ぎ、2度林道を横断し、しばらく進むと3度目の林道で少し林道を歩いてから左に登山道入口があります。すぐに赤滝分岐の小さな広場に出ます。血の滝とも呼ばれる赤滝には修行窟があり不動明王二体が安置されています。石尊山への道は赤滝の上流の小さな橋を渡って森の中の小道を進むと、4度目の林道横断です。座禅窟へはこの林道を左へ約20分です。石尊山は林道を横断して森の奥へと続く道をさらに進み、やがて赤い小さな沢が現れるとすぐに三差路です。右はこの赤い沢の源泉で、さらに不明瞭な道が石尊平まで続いていますが現在通行止めです。左は、反時計回りで回り込むようなルートで石尊山へと続きます。おはぐろ池を過ぎて森の中の小道をしばらく登り上げると石尊平、さらに尾根状の急登をもうひと頑張りで石尊山山頂です。山頂から浅間山が絶景です。下山は往路を登山口まで戻ります。
  • 車坂峠から高峰温泉、篭ノ登山へ

    車坂峠から高峰温泉、篭ノ登山へ

    JR佐久平駅またはしなの鉄道小諸駅からの路線バスは今宵の宿である雲上の温泉・ランプの宿、高峰温泉までそのまま運んでくれますが、車坂峠から軽く高峯山へ登った後チェックインする計画なら高峰高原ホテル前で下車します。高峯山登山口は高峰高原ホテルの玄関前を通り過ぎ建物の北側の奥の鳥居から始まりますが、その前にビジターセンターで花の情報などをチェックしておくのもよいでしょう。鳥居をくぐりカラマツ林の中のゆるい上りを20分ほど歩けば明るい尾根道になり、花の百名山でもある高峯山が、色とりどりの高山植物の花で登山者をやさしく出迎えてくれます。高峯山へは粒ヶ平の分岐で左の道を片道約20分の往復コースです。山頂には高峯神社が祭られていて、小諸や佐久平が眼下に広がり遠く北アルプスも眺められる好展望台です。下山は粒ヶ平分岐まで戻ってそのまま真っ直ぐの道を選べば高峰温泉まで25分ほどです。2日目のコースは、高峰温泉の宿のすぐ前が登山口です。笹原に覆われたカラマツの林を気持ち良く登って行くと、うぐいす展望台という開けた高台にあるガレ場に出ます。道はいったん下っていよいよ水ノ塔山頂まで、小さな岩稜を交えての尾根歩きです。ルートには黄色いペンキの目印がありそれほど危険なところはないですが、スリップによる転倒など注意が必要です。1時間ほどで高峰高原や浅間山の絶景が広がる山頂です。山頂から篭ノ登山への登山道は、はじめはシャクナゲやコメツガが鬱蒼と茂る樹林帯の中をたどります。やがて左側が切れ落ちた稜線に出ますが、そこが赤ゾレです。覗けば高度感がありますが、北側が針葉樹林におおわれているので危険箇所もなく安心してシャクナゲやイワカガミなどの花を楽しみながら歩けます。赤ゾレが終わると樹林帯の中の登りになります。七千尺コースの古い看板が見つけられるかもしれません。水ノ塔山から約45分ほどで篭ノ登山山頂です。北アルプスや富士山、浅間山、草津白根山、四阿山など360度の展望は素晴らしいの一語です。わずかに標高が低い西篭ノ登山へは片道30分のピストンコースです。天気の良い日にはこちらにも足を延ばすハイカーも多いです。兎平への登山道は、広い山頂の南側のガレ場を下っていきます。針葉樹の森の中を約35分ほどで池の平湿原の登山口でもある兎平です。ここからたくさんの高山植物の花が咲き誇る池の平湿原を散策してくるのもいいでしょう。鏡池までなら約1時間で往復できます。 兎平から高峰温泉までは高低差の小さいほぼ平坦な湯の丸高峰林道を歩いて約1時間です。
    JR佐久平駅またはしなの鉄道小諸駅からの路線バスは今宵の宿である雲上の温泉・ランプの宿、高峰温泉までそのまま運んでくれますが、車坂峠から軽く高峯山へ登った後チェックインする計画なら高峰高原ホテル前で下車します。高峯山登山口は高峰高原ホテルの玄関前を通り過ぎ建物の北側の奥の鳥居から始まりますが、その前にビジターセンターで花の情報などをチェックしておくのもよいでしょう。鳥居をくぐりカラマツ林の中のゆるい上りを20分ほど歩けば明るい尾根道になり、花の百名山でもある高峯山が、色とりどりの高山植物の花で登山者をやさしく出迎えてくれます。高峯山へは粒ヶ平の分岐で左の道を片道約20分の往復コースです。山頂には高峯神社が祭られていて、小諸や佐久平が眼下に広がり遠く北アルプスも眺められる好展望台です。下山は粒ヶ平分岐まで戻ってそのまま真っ直ぐの道を選べば高峰温泉まで25分ほどです。2日目のコースは、高峰温泉の宿のすぐ前が登山口です。笹原に覆われたカラマツの林を気持ち良く登って行くと、うぐいす展望台という開けた高台にあるガレ場に出ます。道はいったん下っていよいよ水ノ塔山頂まで、小さな岩稜を交えての尾根歩きです。ルートには黄色いペンキの目印がありそれほど危険なところはないですが、スリップによる転倒など注意が必要です。1時間ほどで高峰高原や浅間山の絶景が広がる山頂です。山頂から篭ノ登山への登山道は、はじめはシャクナゲやコメツガが鬱蒼と茂る樹林帯の中をたどります。やがて左側が切れ落ちた稜線に出ますが、そこが赤ゾレです。覗けば高度感がありますが、北側が針葉樹林におおわれているので危険箇所もなく安心してシャクナゲやイワカガミなどの花を楽しみながら歩けます。赤ゾレが終わると樹林帯の中の登りになります。七千尺コースの古い看板が見つけられるかもしれません。水ノ塔山から約45分ほどで篭ノ登山山頂です。北アルプスや富士山、浅間山、草津白根山、四阿山など360度の展望は素晴らしいの一語です。わずかに標高が低い西篭ノ登山へは片道30分のピストンコースです。天気の良い日にはこちらにも足を延ばすハイカーも多いです。兎平への登山道は、広い山頂の南側のガレ場を下っていきます。針葉樹の森の中を約35分ほどで池の平湿原の登山口でもある兎平です。ここからたくさんの高山植物の花が咲き誇る池の平湿原を散策してくるのもいいでしょう。鏡池までなら約1時間で往復できます。 兎平から高峰温泉までは高低差の小さいほぼ平坦な湯の丸高峰林道を歩いて約1時間です。
  • 地蔵峠から池の平湿原周遊

    地蔵峠から池の平湿原周遊

    高山植物の宝庫、池の平湿原はたくさんの種類の花が咲き誇る三方ヶ峰火山の火口原に広がる高層湿原です。3000m級の稜線で咲くコマクサやミヤマモンキチョウ、ベニヒカゲなど貴重な動植物もみることができます。池の平湿原の玄関口である兎平駐車場まで車でアクセスすれば気軽に訪れることができますが、ここでは地蔵峠からの周遊コースで登山の楽しみも堪能できるコースを紹介します。佐久平駅と小諸駅から地蔵峠まではタクシーかジャンボタクシーとなります。地蔵峠の登山口には自然学習センターがあり、館内に池の平湿原の花の開花状況や登山道の情報等が得られるので、ぜひ出発前にトイレ休憩がてら寄ることをお勧めします。三方見晴歩道入口は、自然学習センター前の湯の丸高峰林道を進むとすぐ右脇に「三方ヶ峰・池の平」の古い案内標識の入口がありますが、歩道には入らずこのまま林道を歩きます。10分ほど進むと左手に「池の平」の古い案内標識がありますが、兎平から池の平歩道で下山してくるとここに出ます。さらに10分ほど林道を登って行くと右手に「三方ヶ峰」の古い案内板のある三方見晴歩道入口があり、ここからいよいよ登山道に入ります。斜度が急になり尾根上を歩くようになるといつのまにかカラマツからコメツガなどの原生林に変わります。途中様々な高山植物の花々が道端に咲いていて、急坂の苦労を癒してくれます。最後の急登をもうひと頑張りすれば標高2095mの見晴岳です。振り返れば湯ノ丸山や烏帽子岳、さらに北アルプスなど絶景が広がります。コマクサの時期なら真っ直ぐ三方ヶ峰経由で鏡池など湿原内を歩くコースが良いでしょう。忠治の隠岩広場から放開口方面の東歩道を歩けば湿原の生き物たちをより観察することができます。また、見晴岳から左に折れて見晴歩道方面に進めば、標高2110mの雲上の丘広場に出ます。ここからの360度のパノラマも素晴らしく、ゆっくりと池の平湿原の眺めを楽しみながらのランチ休憩もいいでしょう。さて、下山道の池の平歩道は、駐車場やトイレなどがある兎平からです。登山道入り口には地蔵峠歩道という古い案内標識があるだけなので、わからない場合は兎平の指導員詰所で確認しましょう。生命力を感じるカラマツの天然樹林や明るい笹原の道を抜けると、今度は神秘的な雰囲気いっぱいのコメツガ原生林を歩きます。しばらく下るといったん車道に出ますが、「地蔵峠」という案内標識から、また落葉松の植林帯の中の登山道に入ります。下りきると見覚えのある分岐に出ます。ゴールの地蔵峠はすぐそこです。
    高山植物の宝庫、池の平湿原はたくさんの種類の花が咲き誇る三方ヶ峰火山の火口原に広がる高層湿原です。3000m級の稜線で咲くコマクサやミヤマモンキチョウ、ベニヒカゲなど貴重な動植物もみることができます。池の平湿原の玄関口である兎平駐車場まで車でアクセスすれば気軽に訪れることができますが、ここでは地蔵峠からの周遊コースで登山の楽しみも堪能できるコースを紹介します。佐久平駅と小諸駅から地蔵峠まではタクシーかジャンボタクシーとなります。地蔵峠の登山口には自然学習センターがあり、館内に池の平湿原の花の開花状況や登山道の情報等が得られるので、ぜひ出発前にトイレ休憩がてら寄ることをお勧めします。三方見晴歩道入口は、自然学習センター前の湯の丸高峰林道を進むとすぐ右脇に「三方ヶ峰・池の平」の古い案内標識の入口がありますが、歩道には入らずこのまま林道を歩きます。10分ほど進むと左手に「池の平」の古い案内標識がありますが、兎平から池の平歩道で下山してくるとここに出ます。さらに10分ほど林道を登って行くと右手に「三方ヶ峰」の古い案内板のある三方見晴歩道入口があり、ここからいよいよ登山道に入ります。斜度が急になり尾根上を歩くようになるといつのまにかカラマツからコメツガなどの原生林に変わります。途中様々な高山植物の花々が道端に咲いていて、急坂の苦労を癒してくれます。最後の急登をもうひと頑張りすれば標高2095mの見晴岳です。振り返れば湯ノ丸山や烏帽子岳、さらに北アルプスなど絶景が広がります。コマクサの時期なら真っ直ぐ三方ヶ峰経由で鏡池など湿原内を歩くコースが良いでしょう。忠治の隠岩広場から放開口方面の東歩道を歩けば湿原の生き物たちをより観察することができます。また、見晴岳から左に折れて見晴歩道方面に進めば、標高2110mの雲上の丘広場に出ます。ここからの360度のパノラマも素晴らしく、ゆっくりと池の平湿原の眺めを楽しみながらのランチ休憩もいいでしょう。さて、下山道の池の平歩道は、駐車場やトイレなどがある兎平からです。登山道入り口には地蔵峠歩道という古い案内標識があるだけなので、わからない場合は兎平の指導員詰所で確認しましょう。生命力を感じるカラマツの天然樹林や明るい笹原の道を抜けると、今度は神秘的な雰囲気いっぱいのコメツガ原生林を歩きます。しばらく下るといったん車道に出ますが、「地蔵峠」という案内標識から、また落葉松の植林帯の中の登山道に入ります。下りきると見覚えのある分岐に出ます。ゴールの地蔵峠はすぐそこです。
  • 地蔵峠から湯ノ丸山を経て鹿沢温泉へ

    地蔵峠から湯ノ丸山を経て鹿沢温泉へ

    湯ノ丸山のレンゲツツジの大群落は、満開の頃は見事な眺めで国天然記念物に指定されています。ハイシーズンにはツツジ平近くまでリフト営業があるのでこれを利用することもできます。地蔵峠から歩く場合は第一ゲレンデ内の急坂を30分ほど登るとゲレンデトップです。リフト降り場から右に牧柵に沿って平らな道が続きますが、この辺り一帯がツツジ平です。東屋を過ぎしばらく進むと鐘分岐で、いよいよここから山頂までひたすら急登が始まります。露岩や灌木帯の中の急で細く削られた道は滑りやすいので注意が必要です。斜度が緩やかになって来れば大きな広場のような湯ノ丸山頂の南峰です。360度の絶景をゆっくり楽しんだら、北峰を目指します。緩やかな鞍部を挟んで10分ほどで北峰です。南峰とは対照的に山頂部は大きな岩が積み重なった岩稜で南峰のような広さはありませんが、ここからの360度の展望もまた格別です。さて、ここから角間峠まで滑りやすい急坂の下りが続きます。約50分ほどで東屋のある角間峠です。ここは群馬県側の鹿沢温泉から長野県側の角間温泉へと抜ける峠道でもあったのですが、過去の災害などによって長野県側の道が崩落してしまい今は廃道になったままです。通行止めのロープが張ってあります。角間山と鍋蓋山にはここから往復します。さて角間峠から、角間山の案内標識にしたがって笹薮に覆われた岳樺やレンゲツツジの疎林の道を登って行きます。やがてコメツガの根が剥き出しのガレ場を登り上げると角間山山頂です。ここからの360度のパノラマも見事で、湯ノ丸山や烏帽子岳の向こうには北アルプスの山並みも眺められます。また四阿山も雄大な裾野を広大な嬬恋村のキャベツ畑に広げています。鍋蓋山へは角間山からさらに樹林におおわれた尾根道をいったん鞍部まで下り、さらにその先の緩やかな上りの道を小一時間ほどです。ほぼ中間地点に東屋があり、その近くに古い遭難碑もあります。北側だけが開けた鍋蓋山山頂はあまり展望がいいわけではないですが、登山道の整備がここまでは行われているようです。角間峠までまた来た道を戻ることになりますが、角間山からさらに鍋蓋山を往復する場合2時間くらいみておく必要があります。角間峠から旧鹿沢温泉への案内標識にしたがって下ります。しばらく進むと分岐があり右に折れればコンコン平へと続きます。ここはそのまま旧鹿沢温泉方面へまっすぐ下ります。やがて新しい植林地のなかの作業道に出て道なりに下って行けば、雪山賛歌の碑がある鹿沢温泉紅葉館前の県道に出ます。
    湯ノ丸山のレンゲツツジの大群落は、満開の頃は見事な眺めで国天然記念物に指定されています。ハイシーズンにはツツジ平近くまでリフト営業があるのでこれを利用することもできます。地蔵峠から歩く場合は第一ゲレンデ内の急坂を30分ほど登るとゲレンデトップです。リフト降り場から右に牧柵に沿って平らな道が続きますが、この辺り一帯がツツジ平です。東屋を過ぎしばらく進むと鐘分岐で、いよいよここから山頂までひたすら急登が始まります。露岩や灌木帯の中の急で細く削られた道は滑りやすいので注意が必要です。斜度が緩やかになって来れば大きな広場のような湯ノ丸山頂の南峰です。360度の絶景をゆっくり楽しんだら、北峰を目指します。緩やかな鞍部を挟んで10分ほどで北峰です。南峰とは対照的に山頂部は大きな岩が積み重なった岩稜で南峰のような広さはありませんが、ここからの360度の展望もまた格別です。さて、ここから角間峠まで滑りやすい急坂の下りが続きます。約50分ほどで東屋のある角間峠です。ここは群馬県側の鹿沢温泉から長野県側の角間温泉へと抜ける峠道でもあったのですが、過去の災害などによって長野県側の道が崩落してしまい今は廃道になったままです。通行止めのロープが張ってあります。角間山と鍋蓋山にはここから往復します。さて角間峠から、角間山の案内標識にしたがって笹薮に覆われた岳樺やレンゲツツジの疎林の道を登って行きます。やがてコメツガの根が剥き出しのガレ場を登り上げると角間山山頂です。ここからの360度のパノラマも見事で、湯ノ丸山や烏帽子岳の向こうには北アルプスの山並みも眺められます。また四阿山も雄大な裾野を広大な嬬恋村のキャベツ畑に広げています。鍋蓋山へは角間山からさらに樹林におおわれた尾根道をいったん鞍部まで下り、さらにその先の緩やかな上りの道を小一時間ほどです。ほぼ中間地点に東屋があり、その近くに古い遭難碑もあります。北側だけが開けた鍋蓋山山頂はあまり展望がいいわけではないですが、登山道の整備がここまでは行われているようです。角間峠までまた来た道を戻ることになりますが、角間山からさらに鍋蓋山を往復する場合2時間くらいみておく必要があります。角間峠から旧鹿沢温泉への案内標識にしたがって下ります。しばらく進むと分岐があり右に折れればコンコン平へと続きます。ここはそのまま旧鹿沢温泉方面へまっすぐ下ります。やがて新しい植林地のなかの作業道に出て道なりに下って行けば、雪山賛歌の碑がある鹿沢温泉紅葉館前の県道に出ます。
  • 地蔵峠から烏帽子岳、湯ノ丸山へ

    地蔵峠から烏帽子岳、湯ノ丸山へ

    地蔵峠からの湯ノ丸山と烏帽子岳は、山頂からの展望が素晴らしいだけでなく、レンゲツツジ以外にもいろいろな高山植物の花に出逢えたり、リフトを使って気軽にスキー場からアクセスでき冬のバックカントリーも盛んなことから、1年を通して人気のあるエリアです。烏帽子岳登山口は、地蔵峠の長野県側にある湯の丸高原キャンプ場へと続く砂利道の車道歩きから始まります。15分ほど歩いてキャンプ場をそのまま通り過ぎると、左にドウダンツツジの小道を分ける案内標識に出ます。どちらを歩いても少し先の中分岐で道は合わさりますが、時間的には真っ直ぐ歩いた方が早いです。臼窪湿原を左に見ながら平坦な道を歩くと中分岐です。案内標識にしたがって真っ直ぐ烏帽子岳方面に向かいます。湯ノ丸山の山腹を緩やかに巻きながら歩きやすい道が鞍部まで続きます。切り株のベンチが並べられた鞍部は休憩適所です。烏帽子岳と湯ノ丸山の分岐になっていて、烏帽子岳へは左の登山道です。登山道は急斜面を避けるように大きく迂回しているので、思ったよりは緩やかです。ようやく草原上の稜線に登り上げると、先に見えるピークは山頂ではなく小烏帽子です。小烏帽子に立つと指呼の距離で烏帽子岳です。遭難碑を過ぎてもうひと頑張りで岩稜に覆われた烏帽子岳山頂です。稜線上には大きな木が育ちにくい植生などから、気象条件の厳しさが感じられます。湯ノ丸山へは登ってきた道を鞍部まで戻ります。鞍部から急坂の登り返しを約50分ひたすら頑張れば、ピラミダルな山容の烏帽子岳とは対照的に優美な山容の湯ノ丸山山頂です。湯ノ丸山は双耳峰でこちらの大きな広場のような山頂は南峰になります。岩塊に覆われた北峰は片道10分の距離です。南方から見ると北峰の方が標高が高いように見えますが、実は南峰の方がわずかに高いようです。しかしながら、三角点があるのは北峰です。湯ノ丸山は烏帽子岳をさらに凌ぐかと思わせるほどの素晴らしい360度の大パノラマです。8~9月の頃ならイワインチンの可憐な黄色い花に癒されることでしょう。広場のような山頂は、下山時に霧で視界が悪い時、方向を見誤りやすいので注意が必要です。地蔵峠という案内標識とロープにしたがって湯の丸スキー場ゲレンデトップへと続く登山道を下ります。しばらくは滑りやすい急坂が続きますが、やがてなだらかな道になると鐘分岐です。そのまま真っ直ぐ地蔵峠方向に進んで東屋を過ぎると、ゲレンデトップです。ゲレンデの中の踏まれた小道を下るのが一番早いですが、迂回して緩やかな道を歩くコースがゲレンデ左右に一本ずつあり、それを地蔵峠まで下ります。
    地蔵峠からの湯ノ丸山と烏帽子岳は、山頂からの展望が素晴らしいだけでなく、レンゲツツジ以外にもいろいろな高山植物の花に出逢えたり、リフトを使って気軽にスキー場からアクセスでき冬のバックカントリーも盛んなことから、1年を通して人気のあるエリアです。烏帽子岳登山口は、地蔵峠の長野県側にある湯の丸高原キャンプ場へと続く砂利道の車道歩きから始まります。15分ほど歩いてキャンプ場をそのまま通り過ぎると、左にドウダンツツジの小道を分ける案内標識に出ます。どちらを歩いても少し先の中分岐で道は合わさりますが、時間的には真っ直ぐ歩いた方が早いです。臼窪湿原を左に見ながら平坦な道を歩くと中分岐です。案内標識にしたがって真っ直ぐ烏帽子岳方面に向かいます。湯ノ丸山の山腹を緩やかに巻きながら歩きやすい道が鞍部まで続きます。切り株のベンチが並べられた鞍部は休憩適所です。烏帽子岳と湯ノ丸山の分岐になっていて、烏帽子岳へは左の登山道です。登山道は急斜面を避けるように大きく迂回しているので、思ったよりは緩やかです。ようやく草原上の稜線に登り上げると、先に見えるピークは山頂ではなく小烏帽子です。小烏帽子に立つと指呼の距離で烏帽子岳です。遭難碑を過ぎてもうひと頑張りで岩稜に覆われた烏帽子岳山頂です。稜線上には大きな木が育ちにくい植生などから、気象条件の厳しさが感じられます。湯ノ丸山へは登ってきた道を鞍部まで戻ります。鞍部から急坂の登り返しを約50分ひたすら頑張れば、ピラミダルな山容の烏帽子岳とは対照的に優美な山容の湯ノ丸山山頂です。湯ノ丸山は双耳峰でこちらの大きな広場のような山頂は南峰になります。岩塊に覆われた北峰は片道10分の距離です。南方から見ると北峰の方が標高が高いように見えますが、実は南峰の方がわずかに高いようです。しかしながら、三角点があるのは北峰です。湯ノ丸山は烏帽子岳をさらに凌ぐかと思わせるほどの素晴らしい360度の大パノラマです。8~9月の頃ならイワインチンの可憐な黄色い花に癒されることでしょう。広場のような山頂は、下山時に霧で視界が悪い時、方向を見誤りやすいので注意が必要です。地蔵峠という案内標識とロープにしたがって湯の丸スキー場ゲレンデトップへと続く登山道を下ります。しばらくは滑りやすい急坂が続きますが、やがてなだらかな道になると鐘分岐です。そのまま真っ直ぐ地蔵峠方向に進んで東屋を過ぎると、ゲレンデトップです。ゲレンデの中の踏まれた小道を下るのが一番早いですが、迂回して緩やかな道を歩くコースがゲレンデ左右に一本ずつあり、それを地蔵峠まで下ります。