生駒山登山ガイド 宝山寺と生駒山上遊園地を巡る絶景日帰り登山
奈良県生駒市と大阪府東大阪市の県境にそびえる「生駒山(いこまやま・標高642m)」は、よく整備された登山道で初心者でも気軽に登れる人気スポット。山頂の生駒山上遊園地からは、奈良と大阪の街並みを見渡す絶景が広がります。
本記事では、「生駒駅〜山麓の宝山寺〜頂上の生駒山上遊園地」を巡る往復コースを実際に歩き、生駒山の特徴や魅力をご紹介します。おすすめの服装や持ち物、下山後に立ち寄りたいお店まで、日帰り登山を楽しむための情報をまとめました。
目次
生駒山の見どころ 絶景も観光も満喫できる充実の日帰り登山

山頂エリア一帯は、生駒山上遊園地の敷地内。展望デッキやアトラクションからは、西に大阪平野と六甲山系、東に奈良盆地と大和青垣の山々が一望できます。都市と自然が一体となった、関西を代表する絶景のひとつです。
また、古くから神や仏の住む山として信仰されてきた生駒山には、多くの社寺が点在。生駒駅(鳥居前駅)から山頂までの約2キロを結ぶ近鉄生駒ケーブルは、開業から100年以上の歴史を誇る日本最古のケーブルカーとして人気を集めています。登山を通じて、これらの歴史や文化に触れることもできますよ。
生駒山へのアクセス 公共交通機関・車での行き方

今回の登山コースの起点は、近鉄奈良線・けいはんな線の生駒駅です。駅から登山口までは約20分。商店街や住宅街を通り、生駒山の穏やかな山容を眺めながら登山口へアクセスします。
車でのアクセス
車の場合、奈良県・大阪府の都心部から約30分で生駒駅までアクセス可能。駐車場は駅周辺のコインパーキングを利用してください。事前に駐車位置を決めておくと安心です。
生駒山登山コース詳細 生駒駅から宝山寺と生駒山上遊園地を巡る周回ルート

今回ご紹介するのは、生駒駅から住宅街を抜けて宝山寺付近の登山口へ向かい、山頂の「生駒山上遊園地」を目指す初心者向けコース。山頂からは往路をたどって下山し、麓の宝山寺を経由したあと、石段が続く参道を歩いて生駒駅に戻ります。
石畳やコンクリートで舗装された登山道は緩やかで、ハイキングの感覚で歩けます。道中は階段が多く足やひざへの負担がありますが、手すりや休憩所があり、体力に自信がない方でも無理なく登れるでしょう。
また、生駒駅前から山頂まではケーブルカーが運行しているため、怪我や体調不良などの思わぬトラブルが発生した際も、安心して下山できます。
タイムスケジュール
コースデータ
・難易度:ふつう
・歩行距離:6.9km
・所要時間:3時間40分(休憩時間含む)
・最大高低差:495m
・トイレ:生駒駅、生駒山上遊園地(遊園地の休園期間は、一部トイレの利用ができません。休園情報は公式HPをご確認ください)
・登山客の数:多い
登山記録メモ(11月下旬)
・時期:11月下旬
・天候:晴れ
・気温:最高12℃/最低6℃
・体感メモ:気温は低すぎず、快適に登ることができる。
生駒駅を出発 宝山寺へ向かいながら生駒ケーブルの沿線を歩く

生駒駅を出発し、奈良県道237号線を20分ほど進んで宝山寺の参道へ。駅を出るとすぐ正面に生駒山の山容が望め、登山への期待が膨らみます。生駒ケーブル「鳥居前駅」の横を歩きながら、ウォーミングアップを兼ねて体をほぐしていきましょう。

鳥居前駅近くの階段を降りたら、セブンイレブンがある道を真っ直ぐ進み、突き当たりを道なりに左へ曲がります。

少し歩くと、左手に生駒ケーブルの沿線が見えてきます。タイミングが合えば、レトロでかわいらしいケーブルカーに出会えますよ。

幅の狭い歩道をしばらく進むと、正面に「観光生駒」と書かれたゲートが立っていました。このゲートをくぐって道沿いを進んでいくと、宝山寺の参道に合流します。

周囲に目をやると、遠くの山や住宅街が見えます。かなり高くまで登ってきたことがわかりますね。

「観光生駒」のゲートをくぐり坂道を登ると、右側に階段が見えてきます。ここから宝山寺の参道に入ります。
山麓の宝山寺参道に到着 生駒山山頂を目指し登山道を進む

宝山寺の入口に到着です。正面の参道は献燈がずらりと並び、住宅街から一変して神聖な空気が漂います。
道標には、登山道へと続く階段が示されています。山頂まで1.4km、気持ちを整えて登山道に足を踏み入れましょう。

階段を登り終えると分岐点が現れます。右側は宝山寺へ続く道。道標が設置されている正面の登山道を登っていきます。

このあたりから自然が豊かになり、生駒山の澄んだ空気を全身に感じました。登山道は山頂まで舗装されているため、傾斜がある場所でも歩きやすいのが初心者にも嬉しいポイントです。

道が二手に分かれ、小さな案内板が立っていました。「登山道」と書かれた案内に従い、左側のケーブルカー沿いの道へと進みます。

正面に小さな休憩所が見えてきました。少し腰を下ろして水分補給をすることに。
冬の登山はあまり喉が渇かず、発汗にも気づきにくくなります。そのため水分補給を忘れがちですが、脱水症状を防ぐためにも、意識して水分を取りましょう。

分岐点に到着。左へ進むとケーブルカーの霞ヶ丘駅があります。「生駒山上駅→」の道標に従い正面の道へ。

ここから山頂まで残り500m、分岐点の先からは手すりが設置されています。生駒山は山奥まで整備が行き届いていることが分かり、安心して登山を楽しめました。

登りきると道路があり、左右には生駒山上遊園地の駐車場が見えます。山頂まで残り200m。階段が続いて少し大変ですが、ラストスパートをかけて進みましょう。
生駒山山頂/生駒山上遊園地に到着 360度の絶景を堪能

宝山寺参道から約1時間20分、生駒山上遊園地に到着です。きつめの傾斜や階段を乗り越えての登頂なので、しっかりと達成感を味わうことができました。

遊園地の目の前にはケーブルカーの生駒山上駅があります。子ども連れの利用客がたくさんいました。

せっかくなので、生駒山上遊園地内を散策してみましょう。人気の飛行塔は、1929年から現在まで稼働している園内の名物。日本最古の大型アトラクションと言われています。

生駒山の山頂看板は、ベンチがたくさん設置されている休憩所のすぐ隣と、SL列車のアトラクション内にあります。
※遊園地の休園日でも、園内への立ち入りは可能です。

遊園地の奥の方へ進んでいくと、展望台があり、生駒山からの景色を楽しむことができます。近くにベンチも設置されているため休憩もOK。
来た道を戻って下山 宝山寺を経由して生駒駅で登山終了

頂上の絶景を存分に満喫したら、ケーブルカーの生駒山上駅隣にある登山口へ。登ってきたルートを引き返し、麓の宝山寺へ戻りましょう。

下山は登りに比べて歩きやすいのですが、階段を下ることで足への負担は大きくなります。疲れが溜まっていると滑りやすくなるので、一歩ずつ油断せず足を下ろし、集中力を保つことが大切です。

足だけに負担をかけるのではなく、手すりを利用して下るのがおすすめです。

宝山寺前の分岐点に戻ってきました。左へ進み、宝山寺境内を目指します。

下山を開始して約1時間、宝山寺に到着です。
生駒山は古くから神や仙人が住む神聖な山として崇められ、麓に開かれた宝山寺では本尊の歓喜天(かんぎてん)が祀られています。寺院は「生駒聖天(いこましょうてん)」や「生駒の聖天さん」とも呼ばれ、商売繁盛や縁結びなどを祈願する人々が数多く参拝します。

宝山寺を出発し、どこかレトロな雰囲気が漂う石段の道を歩いて生駒駅へと戻ります。

生駒駅に到着。生駒山登山終了です。約3時間40分という短いコースでしたが、奈良・大阪の絶景、自然や歴史あふれるスポットが多く、大満足の1日となりました。
生駒山登山におすすめの服装・持ち物まとめ あると便利な携帯品を紹介
よく整備されていて歩きやすい生駒山ですが、気温や天候の変化に合わせた服装管理や、思わぬトラブルに備えるための登山グッズを備えておくことが大切。ここでは、生駒山登山で揃えたい服装と持ち物をまとめました。
生駒山登山の基本的な服装イメージ

・ベースレイヤー(インナー)
・速乾性のある長袖シャツ(速乾ロンT)
・登山パンツ
・薄手のフリース(山頂付近は雨風で体感温度が下がりやすいため、1枚あると快適)
・登山用ソックス
・足元はトレッキングシューズ、またはソールのしっかりした運動靴
・アウター
登山道は舗装されているため、運動靴などの軽装でも問題なく登れます。山頂は少し冷え込むため、防寒具や雨具は最低1枚持っておくと安心です。
生駒山に持っていきたいアイテムリスト

以下は日帰り登山における基本装備の一例です。怪我や体調不良、悪天候に備えて必要なものはしっかり準備しましょう。
必携アイテム
・飲み物(500ml~1L以上、夏は多めに)
・軽食・行動食(チョコやナッツなど手軽に食べられるもの。夏は塩分補給タブレットなども便利)
・タオル、手ぬぐい
・日焼け止め、帽子(つば付きが便利)
・レインウェア(急な雨に備えて必ず携行)
・スマートフォン+モバイルバッテリー
・地図アプリまたは紙地図(オフラインでも確認できるもの)
あると便利な装備品
・トレッキングポール
・登山用グローブ
・サングラス
・虫除けスプレー
・クマ鈴、ホイッスル
・携帯トイレ、ティッシュ、ゴミ袋
・エマージェンシーシート
・救急セット(絆創膏、常備薬など)
・テーピング
生駒山の登山道は階段が続くため、足への負担がかかります。事前にテーピングやインソールで足元をしっかりと固定させておくことで、安全に歩くことができます。
生駒山下山後に立ち寄りたいグルメ情報まとめ
生駒山麓には、和食からカフェまで魅力的なグルメスポットが点在しています。生駒ならではの絶品メニューは、登頂のご褒美にぴったり。ここでは、下山後のひと休みに立ち寄りたいお店を3つご紹介します。
門前おかげ楼・蕎麦食処 六根亭

宝山寺参道沿いにある複合施設「門前おかげ楼」のダイニングである「六根停」では、山麓からの絶景を望みながら、石臼挽の挽きたて自家製粉で打った十割蕎麦が楽しめます。口の中にふわっと広がる蕎麦の味とこだわりの出汁は心から染みわたるおいしさ。日本家屋の落ち着いた店内で、贅沢なひと時を過ごせます。
アクセス:近鉄生駒ケーブル 宝山寺駅から徒歩4分
営業時間:11:00~15:00(閉店16:00)
休業日:月曜(1日・16日・祝日の場合は翌日休)
公式HPはこちら
映像喫茶テアトルアジト

宝山寺参道沿いに佇む「映像喫茶テアトルアジト」は、国産小麦100%の自家製バンズを使ったハンバーガーや焙煎コーヒーを片手に、スクリーンで上映される自主制作映画を楽しめるカフェ。名物「宝山寺みそ」を使ったサンドイッチも絶品です。季節限定のメニューや映画の上映情報はホームページをチェックしてみてください。
IKOMA GOURMET STAND DONUTS SHOP

東生駒にある「IKOMA GOURMET STAND」の2号店として誕生した、ドーナツメニュー専門のカフェ。ふわっと軽く、中はしっとりとした食感のドーナツは、生地本来のおいしさと上品な甘さが口いっぱいに広がります。クレームブリュレやピーカンナッツのキャラメリゼなど、ここでしか味わえない個性的なフレーバーも魅力です。
生駒山登山のよくある質問

Q. 生駒山は初心者でも登れますか?
A. よく整備された登山道は緩やかで歩きやすく、初心者でも安心して登れます。道中は休憩所やケーブルカーも利用でき、自分の体力に合わせた登山計画が立てられます。
Q. 生駒山の展望スポットはどこにありますか?
A. 山頂からは奈良や大阪の街並みを一望できます。展望デッキや一部のアトラクションに乗れば、標高642mの山頂よりさらに高い位置から大パノラマを楽しめます。また、ケーブルカーからは眼下に生駒市街を見渡すことができます。
Q. 生駒山はどの季節に登るのがおすすめですか?
A. 新緑や紅葉、山頂の冠雪など、四季折々の景観が楽しめます。冬季は寒さが厳しくなるため、防寒対策を万全に行いましょう。
Q. 生駒ケーブルはどこから乗れますか?
A. ケーブルカーへは、生駒駅前の「鳥居前駅」、宝山寺前の「宝山寺駅」、山麓の「梅屋敷駅」、中腹の「霞ヶ丘駅」、山頂の「生駒山上駅」の5か所で乗車できます。乗り場によって始発・終発時刻が異なるため、必ず運行情報を確認してください。
絶景とレトロな景観に癒される、充実の生駒山登山

生駒山上遊園地から望む関西の大パノラマ、神聖な空気が漂う宝山寺、日本最古のケーブルカーなど、見どころが満載の生駒山。今回ご紹介したコースは約4時間と短めながら、生駒山ならではの絶景とレトロな景観を満喫できる日帰り登山です。
舗装された登山道は歩きやすく、しっかりと達成感や充実感も得られます。途中でケーブルカーを利用したり、慣れてきたら縦走コースを選んだりと、経験に応じて自分なりにアレンジできるのも特徴。コースや季節を変えながら、生駒山の魅力を見つけてみてください。
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