ポンポン山登山ガイド 東海自然歩道で天狗杉と本山寺を巡る初心者向け日帰り旅

老ノ坂山地の最高峰である「ポンポン山(標高679m)」は、山頂から大阪・京都・奈良の街並みや淀川の三川合流を見渡すパノラマが人気。そのユニークな名前と初心者でも歩きやすい登山道で、関西の登山客に親しまれています。

本記事では、麓の神峰山口バス停から東海自然歩道を歩く初心者向けコースを実際に登り、ポンポン山の特徴や魅力をご紹介します。中腹にある本山寺や天狗杉といった見どころ、おすすめの服装と持ち物、下山後に立ち寄りたい観光情報をまとめました。

2026年2月20日 更新

ポンポン山の魅力 名前の由来と季節の見どころ

正式名は「加茂勢山(かもせやま)」ですが、ポンポン山という愛称で広く親しまれています。名前の由来には、山頂で足踏みをすると「ポンポン」と音が鳴ることや、周囲から突出してポンと目立つ山であるなど、さまざまな説があります。

大阪側にある神峯山寺(かぶさんじ)と本山寺(ほんざんじ)、京都側の善峯寺(よしみねでら)は紅葉の名所であり、秋は山肌を鮮やかに彩る景観が見どころ。春になると、善峯寺の桜、山頂周辺にあるカタクリの自生地、福寿草が美しく咲き誇る様子などが楽しめます。

ポンポン山へのアクセス方法

今回の登山コースの起点は、大阪側の麓にある「神峰山口バス停」です。JR京都線の高槻駅前にあるバス停「JR高槻駅北」から高槻市営バス・原大橋南行に乗車すると、約15分で神峰山口バス停に到着します。

車でのアクセス

神峰山口バス停の周辺には駐車場がなく、少し山へ入った神峯山寺前のパーキングが起点となります。

駐車場は「神峯山寺参拝者用」ではなく、「いこいの広場駐車場」を利用してください。駐車台数はおよそ20台、料金は12時間500円で、前払いチケット制です。

ポンポン山登山コース詳細 神峰山口バス停から東海自然歩道で天狗杉と本山寺を経由する往復ルート

今回ご紹介するのは、長距離自然歩道「東海自然歩道」を歩く初心者向けの往復コース。神峰山口バス停を出発し、神峯山寺前から本山寺駐車場、天狗杉を経て山頂を目指します。下山は往路と同じルートをたどり、本山寺を経由して神峰山口バス停へ戻ります。

東海自然歩道は神峯山寺から本山寺までコンクリートで舗装され、初心者でも歩きやすいのが特徴。ただし、一部の登山道では倒木が多く見られ、通行止めになっているコースもあります。事前に最新の登山道状況を確認しておきましょう。

タイムスケジュール

神峰山口バス停(111m)→【1時間】→本山寺駐車場(359m)→【50分】→天狗杉(628m)→【35分】→ポンポン山(679m)→【30分】→天狗杉(628m)→【20分】→本山寺(515m)→【35分】→本山寺駐車場(359m)→【55分】→神峰山口バス停(111m)

コースデータ

・難易度:ふつう
・歩行距離:13.8km
・所要時間:5時間40分(休憩含む)
・最大高低差:568m
・トイレ:神峯山寺前、本山寺(東海自然歩道利用者トイレ)
・登山客の数:多い

登山記録メモ(1月中旬)

・時期:1月中旬
・天候:曇りのち晴れ時々雪
・気温:最高9℃/最低 -3℃
・体感メモ:風が強く寒かった。山頂は特に冷えるため、予備のアウターが必要。

神峰山口バス停から登山スタート 本山寺駐車場と天狗杉を目指し東海自然歩道を歩く

バスを降りたら、ポンポン山登山スタート。神峰山口バス停からすぐ近くにある交差点を右折し、神峯山寺方面へ真っ直ぐ進みます。

しばらく道なりに沿って歩いていると、前方に民家が立ち並ぶ突き当たりに出ます。

少し分かりにくいのですが正面の民家の間に細い道があり、道の入口右側に「神峯山寺・ポンポン山」と書かれた標識が立っています。この道を入っていきましょう。

少し進むと柵が見えます。バス停からは約5分、獣対策の柵扉を開けて山道へ足を踏み入れます。

柵扉の中は、今までとは一変して山の景色。ただ、この道はすぐに終わり、ふたたび舗装路へ合流します。

目の前に舗装路が見え、右側には駐車場があります。舗装路を道なりに沿って進んでいきましょう。

神峯山寺の門前に到着 コンクリート舗装された道が続く

バス停から約15分で、神峯山寺の門前に到着しました。

左に進んだ先には公共トイレと茶屋があります。この先はしばらくトイレがないため、利用しておくのがおすすめです。

東海自然歩道は入口の右側から続いています。

この後、本山寺まではコンクリートで舗装されている道が続きます。歩きやすく、道迷いの心配もありません。

途中で分岐に差し掛かります。道標を見ると、左側を指して「ポンポン山 5.7km・本山寺 2.2km」と書かれていました。案内に従って左の道へ。

坂を登っていくと景色が開け、少しだけ眺望が楽しめます。この日は曇っていましたが、晴れていたらもっと綺麗に見えそうです。

本山寺駐車場に到着 さらに天狗杉を経由して山頂へ

バス停から約1時間で本山寺駐車場に到着です。

ここから本山寺や山頂まではさらに約1時間20分。体力に自信がなく山登りを気軽に楽しみたい方は、本山寺駐車場を起点にするのもおすすめです。

駐車場を越えた先にある洗心門をくぐり、中継地点の天狗杉を目指しましょう。

駐車場からすぐの場所に東海自然歩道の案内板があり、その左隣には山道に入る分岐がありました。どちらも本山寺へと続いていますが、気分を変えるために舗装路から山道に入ってみました。

冬の時期というのもありますが、落ち葉がかなり多く足元が滑りやすいので気をつけながら進みます。

宝篋印塔が置かれた分岐点に差し掛かります。本山寺と山頂を目指して右の道へ進みましょう。左側は神峯山寺方面へ下りてしまう道のため、注意してください。

本山寺手前の分岐点に到着。左に行くと本山寺があります。

帰りに本山寺へ立ち寄ることにし、ここでは右側の道を進んでみました。どちらの道も山頂まで続いていて、すぐに同じ道に合流します。

本山寺を通り過ぎると舗装路は終わり、落ち葉や木の根が混ざる山道が始まります。この先の道もよく整備されていて、運動靴でも歩ける状態です。

しばらく進むと道標と丸太のベンチが置かれていました。右から本山寺を経由するコースが合流します。

ベンチで休憩と水分補給を済ませたら、山頂を目指して先へ進みましょう。

中継地点の天狗杉に到着 ここから山頂までは約35分

坂を登りきると、右手に大きな杉の木が現れました。中継地点の「天狗杉」に到着です。天狗の休む場所と言い伝えられていて、しめ縄が巻かれているひび割れた古木は、長い年月を経た貫禄を漂わせています。

天狗杉を通ったあとは、木々の間を縫うような尾根道が続きます。わずかに差す暖かな木漏れ日に照らされ、心も体も穏やかな気持ちになりました。

山頂までは、階段を上ったり下ったりする道が何度か出てきます。

ただ、平坦な道も多いため全般的に歩きやすく感じました。

天狗杉から35分、頂上手前の最後の階段に到着。階段のそばには、本山寺や杉谷までの距離が書かれた看板が設置されています。

ポンポン山の山頂に到達 大阪と京都を見渡すパノラマを堪能

登山開始から約2時間30分、ポンポン山の山頂に到着です。三角点の周りにはたくさんの石が積まれています。

山頂標識の向かい側には、この山一番の眺望が広がります。鮮やかな青空のもとに立つと、思わず両手を広げたくなるような開放感と達成感に包まれました。

山頂は広場になっていて、ベンチやテーブルで休憩する人の姿が多く見られます。座っておにぎりを食べていると空から雪がちらつき始めたので、早めに下山することにします。

下山開始 来た道を戻り本山寺を経由して神峰山口バス停へ戻る

来た道を引き返し、本山寺を経由してから再び神峰山口バス停まで戻りましょう。

下りも35分ほどで、山頂から天狗杉まで戻ることができます。

本山寺手前の分岐点に着きました。登りでは左の道を通りましたが、下山では本山寺に立ち寄るため、右の階段を下ります。

天狗杉から約15分、本山寺が見えてきました。本堂の裏から境内に入っていきます。

本山寺に到着 下山の安全を祈願して参拝

ポンポン山の中腹、静かな森の中に佇む本山寺は、天台宗の歴史ある寺院。毘沙門天を本尊とし、古くから信仰を集めています。

本山寺は登山コースのちょうど中間地点にあたり、登山の休憩スポットや見どころの一つとしても親しまれています。無事に下山できるよう、安全を祈って参拝していきましょう。

参拝を済ませ階段を降りていると、向かい側にお手洗いの標識がありました。ここでトイレを済ませておくと安心です。

本山寺を出たら下山を再開。本山寺駐車場を目指して進みます。

宝篋印塔の分岐点まで戻ってきました。宝篋印塔の右側に続く道は倒木や落ち葉が多く、少し荒れているルートとなります。安全に下山するため、左に続く東海自然歩道を歩いて戻るのがおすすめです。

本山寺駐車場に到着。行きの道では気づきませんでしたが、駐車場の前に東海自然歩道のマップが設置されています。

神峰山口バス停まで戻ってきたら、登山終了です。高槻駅方面へ向かうバス停は小屋のようになっており、ベンチに座ってバスを待つことができます。

ポンポン山登山は眺望や自然などの見どころが多く、歩くたびに新しい発見があり、最後まで飽きることなく楽しめました。

ポンポン山登山におすすめの服装・持ち物まとめ あると便利な携帯品を紹介

よく整備されていて歩きやすいポンポン山ですが、万が一の時に備えた服装やグッズを準備しておきましょう。登山歴の浅い初心者は、備えを万全にしておくことが大切です。

ここでは、標高差や天候の特徴を踏まえた服装と、基本的な持ち物をまとめました。

ポンポン山の基本的な服装イメージ

・ベースレイヤー(インナー)
・速乾性のある長袖シャツ(速乾ロンT)
・登山パンツ
薄手のフリース(山頂付近は雨風で体感温度が下がりやすいため、1枚あると快適)
・登山用ソックス
・足元はトレッキングシューズ、またはソールのしっかりした運動靴
・アウター

山頂周辺は寒さを感じやすいため、フリースなどの上着や重ね着できるシャツを用意しておくとよいでしょう。また、冬の時期に登頂する場合は、山頂での防寒のため、軽量のダウンジャケットなどを持っていると安心です。

ポンポン山に持っていきたいアイテムリスト

以下は日帰り登山における基本装備の一例です。怪我や体調不良、悪天候に備えて必要なものはしっかり準備しましょう。

必携アイテム

・飲み物(500ml~1L以上、夏は多めに)
軽食・行動食(チョコやナッツなど手軽に食べられるもの。夏は塩分補給タブレットなども便利)
・タオル、手ぬぐい
・日焼け止め、帽子(つば付きが便利)
レインウェア(急な雨に備えて必ず携行)
・スマートフォン+モバイルバッテリー
・地図アプリまたは紙地図(オフラインでも確認できるもの)

あると便利な装備品

トレッキングポール
・登山用グローブ
・サングラス
・虫除けスプレー
クマ鈴、ホイッスル
・携帯トイレ、ティッシュ、ゴミ袋
・エマージェンシーシート
救急セット(絆創膏、常備薬など)
・テーピング

ポンポン山下山後に立ち寄りたいグルメ・温泉情報まとめ

ポンポン山の麓や高槻駅周辺には、絶品グルメや天然温泉をゆったり楽しめるスポットが点在しています。ここでは、下山後のご褒美に立ち寄りたいお店を3つご紹介します。

お休み処 手打ちそば 秀

登山道口のすぐ隣に佇む「お休み処 手打ちそば 秀」は、お蕎麦と甘酒、日本酒の「どぶろく」で知られるお店。昔ながらの風情あふれる店内と、コシや喉越し、風味が抜群の手打ち蕎麦に定評があります。営業は日曜の昼のみ、蕎麦がなくなり次第終了のため、来店の際は早めに登山計画を立てておくのがおすすめ。

住所:大阪府高槻市原1496
アクセス:JR京都線 高槻駅から高槻市営バス原大橋南行きで15分、神峰山口下車、徒歩5分
営業時間:11:00~売り切れ次第閉店
休業日:月~土曜
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+HOME てづくりごはんのお店

高槻駅前の芥川商店街にある「+HOME」では、国内産の食材を使った日替わり定食が楽しめます。高級米「にこまる」と、貴重な卵で食べるこだわりの卵かけごはんは格別。自家焙煎コーヒーやスリランカの高級茶葉を使用した紅茶もそろい、疲れた体をゆったりと癒やしてくれます。

住所:大阪府高槻市芥川町2-9-11
アクセス:JR京都線 高槻駅から徒歩6分
営業時間:11:00~14:00、17:30~21:00
休業日:日曜、祝日、第2・4月曜
公式HPはこちら

天神の湯

「天神の湯」は、上宮天満宮の麓から湧き出る天然温泉にゆっくりと浸かれる日帰り温泉施設です。温泉のほか、岩盤浴やホットヨガ、エステも揃い、各種アメニティも完備。手ぶらで気軽に立ち寄れます。遠方から訪れる方は、上の階のホテルに宿泊することで、さらにゆったりと滞在を楽しめます。

住所:大阪府高槻市高槻町16-5 高槻天神温泉ビル 1F
アクセス:JR京都線 高槻駅または阪急京都線 高槻市駅から徒歩5分
営業時間:6:00~23:00
休業日:無休
公式HPはこちら

ポンポン山登山のよくある質問

Q. ポンポン山は初心者でも登れますか?

A. 登山道はよく整備されているため、初心者でも問題なく楽しめます。

Q. ポンポン山の展望スポットはどこにありますか?

A. 山頂からは大阪・京都・奈良の街並みをはじめ、淀川の三川合流を望むことができます。

Q. ポンポン山はどの季節に登るのがおすすめですか?

A. 桜やカタクリが見られる春、または古刹の紅葉が美しい秋がおすすめです。登山客は3〜4月に多いため、混雑を避けたい場合は、秋〜冬にかけて訪れるとよいでしょう。

Q. ポンポン山登山で注意しておくべきことはなんですか?

A. 天候の影響により倒木が見られることがあります。特に天候が荒れた翌日は、山頂周辺の登山道に注意してください。

気軽に歩けるポンポン山登山で、歴史・眺望・自然の景観を楽しむ

初心者から楽しめるポンポン山登山は、歴史スポットや四季折々の自然など、多彩な見どころにあふれています。よく整備された東海自然歩道を進めば、山頂では大阪・京都方面を一望する開放的な眺望が待っています。

比較的安全に登れるポンポン山ですが、天候による倒木など、歩く際に注意しておきたい箇所がいくつかあります。安全に登山を楽しむため、事前準備をしっかりと行いましょう。

登山の達成感を気軽に味わえるポンポン山で、自然と眺望をぜひ体感してみてください。

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登山歴1年の編集者。週末は山に出かけて、スマホで風景を撮るのが楽しみです。自然の中で出会う光や空の色に夢中になり、気づけばカメラロールは山と愛猫の写真でいっぱいに。最初は不安もありましたが、今では自分のペースで歩けるようになってきたのが嬉しいです。これから登る方が安心して楽しめるように、わかりやすく丁寧な登山記事をお届けします。
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