富士山が見える山7選 日帰りで歩けるコースと富士山の見え方で選ぶ

富士山が見える山として、この記事では高尾山・塔ノ岳・大菩薩嶺・三ツ峠山・鉄砲木ノ頭(明神山)・竜ヶ岳・達磨山の7座を紹介します。いずれも日帰りで歩けるコースがあり、公共交通でも登山口へ向かえる山です。

同じ富士山でも、どの山から、コースのどこで眺めるかによって見え方は大きく変わります。湖や駿河湾と一緒に見える山もあれば、山頂ではなく稜線の途中が展望地になっている山もあります。

ここでは、各山の紹介コース、歩行時間、富士山が見える場所、アクセスを比べながら、自分に合った山を選べるように整理しました。

2026年10月26日 更新

富士山が見える山7座の紹介コースと見える場所を比較

7座の紹介コースを、歩行時間、富士山が見える場所、アクセスで比べます。周回・往復・縦走(出発地と下山地が異なるコース)が混在し、歩行時間にはコース全体の時間と登りの片道だけの時間があるため、コースの形とあわせて見てください。

山名 紹介コース 歩行時間・距離 富士山が見える場所 主なアクセス 選ぶ前に確認したいこと
高尾山
(東京都・599m)
高尾山口駅→稲荷山→高尾山→薬王院→高尾山口駅(周回) コース全体で3時間25分・7.5km
コース難易度:初級
山頂の西側。丹沢の山並みの向こう 京王線高尾山口駅から歩く 富士山は遠く、晴れて空気が澄んだ日でないと見えにくい
塔ノ岳
(神奈川県・1,491m)
ヤビツ峠→三ノ塔→塔ノ岳→大倉(縦走) コース全体で6時間35分・14.3km
コース難易度:中級
塔ノ岳山頂の西側 行き:小田急線秦野駅からバスでヤビツ峠
帰り:大倉バス停から渋沢駅へバス
7座で最も長い。クサリのある岩場と長い下りがある。ヤビツ峠行きバスは本数が少なく、冬に運休することがある
大菩薩嶺
(山梨県・2,057m)
上日川峠→福ちゃん荘→雷岩→大菩薩峠→上日川峠(周回) コース全体で3時間25分・7.2km
コース難易度:初級
雷岩から大菩薩峠手前までの稜線。山頂は展望なし JR中央本線甲斐大和駅からバスで上日川峠 バスの運行期間が限られる。標高が高く、冬は積雪・凍結がある
三ツ峠山
(山梨県・1,785m)
三ツ峠登山口→開運山(往復) 登りのみ約1時間50分(登山口から開運山までの片道。下りの時間は含まない) 開運山山頂、山頂付近の山小屋前 車で三ツ峠登山口へ。河口湖駅からのバスは便が限られる バスを使う場合は、河口湖駅へ下る縦走(コース全体で5時間30分・初級)が計画しやすい
鉄砲木ノ頭
(神奈川県・山梨県・1,291m)
パノラマ台→鉄砲木ノ頭(往復) 登りのみ約1時間(パノラマ台から山頂までの片道。下りの時間は含まない) パノラマ台、山頂への斜面、山頂 車でパノラマ台へ。富士急行線富士山駅からバスで三国山ハイキングコース入口、徒歩でパノラマ台 バスは運行期間が限られ、本数が少ない。山頂までの道は滑りやすい
竜ヶ岳
(山梨県・静岡県・1,485m)
本栖湖→石仏の東屋→竜ヶ岳→北面→本栖湖(周回) コース全体で4時間40分・7.7km
コース難易度:初級
石仏の東屋付近、山頂 富士急行線河口湖駅からバスで本栖湖 北面の下りは急。冬は凍結することがある
達磨山
(静岡県・982m)
だるま山高原レストハウス→戸田峠→達磨山→船原峠→船原峠口(縦走) コース全体で約3時間40分・約10km だるま山高原レストハウス周辺、稜線、山頂。駿河湾越し 行き:伊豆箱根鉄道修善寺駅からバスでだるま山高原レストハウス
帰り:船原峠口バス停から修善寺駅へバス
出発地と下山地が異なる。行き・帰りともバスの便が少ない

※高尾山・塔ノ岳・大菩薩嶺・竜ヶ岳と、三ツ峠山の縦走の時間は、山と高原地図のコースデータによる休憩時間を含まない目安です。三ツ峠山・鉄砲木ノ頭の往復は登りの片道の参考時間で、下りの時間は含みません。達磨山は伊豆市の観光情報で案内されているコース全体の参考時間です。三ツ峠山・鉄砲木ノ頭・達磨山の参考時間は、休憩の扱いが示されていません。

時間の性格が山によって異なるため、数値だけで登りやすさを比べないでください。候補を絞るときは、まず公共交通で行くか車で行くかを決め、次にコースの形と歩行時間を確認するとよいでしょう。富士山を近くで大きく見たいなら富士五湖周辺の三ツ峠山・鉄砲木ノ頭・竜ヶ岳、湖や海と一緒に見たいなら鉄砲木ノ頭・竜ヶ岳・達磨山が候補になります。

高尾山 稲荷山コースで登り駅へ戻る周回


冬の晴れた日には、くっきりと富士山を望む

高尾山(599m)は、京王線高尾山口駅から歩き始められる山です。紹介するのは、稲荷山コースで山頂に登り、薬王院を経て駅へ戻る周回コースで、山と高原地図のコース難易度は初級、岩場やクサリ場はありません。

登山口はケーブルカー清滝駅のすぐ近くです。急な階段から始まり、東屋のある稲荷山を過ぎると尾根歩きになります。5号路に合流した先の階段を登りきると、茶店やビジターセンターのある山頂です。

山頂は西側の展望が開けていて、晴れていれば丹沢山地や中央本線沿線の山々の向こうに富士山が見えます。富士山との距離があるため、空気が澄んだ日でないと見えにくいことも覚えておきましょう。


高尾山で出会う、信仰の歴史と豊かな自然

下山は奥の院不動堂、薬王院の境内を通り、ケーブルカーの高尾山駅方面へ下ります。体調や時間に合わせて、リフトやケーブルカーで下ることもできます。

塔ノ岳 ヤビツ峠から丹沢表尾根を歩く縦走


丹沢の塔ノ岳

塔ノ岳(1,491m)は、丹沢の中でも展望のよさで知られる山です。紹介するのは、ヤビツ峠から二ノ塔・三ノ塔・烏尾山・行者ヶ岳を越えて塔ノ岳に登り、大倉へ下る丹沢表尾根のコースです。

今回紹介するコースの中では最も長く、三ノ塔からの下りや行者ヶ岳の先にクサリのかかった岩場があります。大倉までは標高差約1,200mの長い下りが続くため、時間と体力に余裕をもって計画しましょう。


丹沢の稜線の向こうにそびえる富士山

ピークを一つずつ越えて登りついた塔ノ岳の山頂は広く、西側には富士山や南アルプス、八ヶ岳が見えるほか、相模湾や横浜・東京の街並みまで見渡せます。

登山口のヤビツ峠へは、小田急線秦野駅北口からバスが出ています。平日は本数が少なく、冬に運休することもあるため、出発前に運行状況を確認してください。下山口の大倉からは、バスで小田急線渋沢駅へ戻ります。

大菩薩嶺 上日川峠から雷岩・大菩薩峠をめぐる周回


大展望を眺め 森林浴ができるルート

大菩薩嶺(2,057m)は、日本百名山の一つです。紹介するのは、上日川峠から福ちゃん荘を経て唐松尾根を登り、雷岩から大菩薩峠へ稜線を下って上日川峠へ戻る周回コースで、山と高原地図のコース難易度は初級です。

唐松尾根は上部ほど傾斜が強く、急な登りが続きます。登りきった雷岩は展望が大きく開けた場所で、晴れていれば富士山をはじめ、箱根・伊豆から南アルプスの山並みまで見渡せます。


雷岩から大菩薩峠に下る途中からの大菩薩湖と富士山

この山で富士山を眺められるのは、山頂ではなく稜線です。最高点の大菩薩嶺は樹林に囲まれて展望がなく、富士山が見えるのは雷岩から大菩薩峠の手前までの区間です。草地が広がる尾根の南西側が開け、歩くにつれて景色が少しずつ変わっていきます。大菩薩峠まで下ると富士山は見えなくなり、手前の親不知ノ頭あたりが見納めです。

上日川峠へは、JR中央本線甲斐大和駅からバスでアクセスできます。運行期間が限られているため、出発前に運行日を確認してください。標高が高く、冬は積雪や凍結があります。

三ツ峠山 三ツ峠登山口から開運山へ登る往復


富士山を望む定番の名峰・三ツ峠山

三ツ峠山は、最高点の開運山(1,785m)と御巣鷹山、木無山からなる山の総称です。河口湖をはさんで富士山と向き合う位置にあり、富士山の展望の山として多くの登山者が訪れます。

紹介するのは、富士河口湖町側の三ツ峠登山口から開運山へ登り、同じ道を戻る往復コースです。登山口から開運山までの登りは約1時間50分が目安です。山頂近くの山小屋へ荷物を運ぶ車も通る幅の広い道で、山頂付近で富士山を眺める時間をとりやすいコースです。下りも同じ道を戻るため、山頂での休憩を含めて、下山の時間に余裕をもって計画しましょう。


山頂までなだらかな道が続き、安心して歩ける

ジグザグの急坂を登り、傾斜が緩んだ先の稜線直下の分岐を開運山方面へ進みます。山小屋の四季楽園の裏手から稜線に上がると、屏風岩を従えた開運山が見えてきます。閉鎖中の富士見山荘の前から木の階段を登りきれば、開運山の山頂です。

山頂付近には四季楽園と三ツ峠山荘の2軒の山小屋があり、三ツ峠山荘の前のベンチからも富士山を眺められます。山頂とあわせて、休憩しながら展望を楽しみましょう。


山頂からは富士山を真正面に望む

登山口へは車で向かうのが一般的です。河口湖駅から三ツ峠登山口へ向かうバスは便が限られていて、帰りのバスに合わせた往復の計画は立てにくいことがあります。バスを使う場合は、山頂から府戸尾根をたどって河口湖駅へ歩いて下る縦走コース(山と高原地図のコース難易度は初級、コース全体で5時間30分・12.1km)も選択肢です。府戸尾根では、送電鉄塔の立つ台地からも富士山を眺められます。

富士山 御坂山地・愛鷹山 2026

鉄砲木ノ頭 パノラマ台から山中湖と富士山を背に登る往復


登り始めから大パノラマ広がる鉄砲木ノ頭

鉄砲木ノ頭(1,291m)は、山中湖の東岸、神奈川県と山梨県の県境にある山で、明神山とも呼ばれます。紹介するのは、山中湖を見下ろす展望地のパノラマ台から鉄砲木ノ頭へ登り、同じ道を戻る往復コースです。パノラマ台から山頂までの登りは約1時間が目安です。

パノラマ台は県道沿いの展望地で、ドライブで訪れる人も多い場所です。歩き始める前から、山中湖越しに富士山を眺められます。トイレの脇から登山道に入り、富士山と山中湖を背にして、カヤトの斜面を登ります。


終始富士山を眺められる絶景ルートを進む

道は滑りやすいため、登山靴やトレッキングシューズで歩きましょう。傾斜が強くなった斜面を登りきると、山中諏訪神社の奥宮が祀られた鉄砲木ノ頭の山頂です。


富士山から南アルプスまで広がる山頂の絶景

周辺随一の展望を誇る山頂からは、目の前の富士山と眼下の山中湖を一望できます。下りは、同じ道をパノラマ台へ戻ります。

パノラマ台には駐車場があり、車で向かうと登山口から歩き始められます。公共交通の場合は、富士急行線富士山駅からバスに乗り、三国山ハイキングコース入口バス停で降りてパノラマ台まで歩きます(バス停から徒歩約25分)。バスは運行期間が限られ、本数も少ないため、帰りの便まで確認しておきましょう。

さらに歩きたい場合は、山頂から県境の稜線を高指山、富士岬平へとたどり、山中湖平野バス停へ下る縦走コース(山と高原地図のコース難易度は初級、コース全体で3時間50分・9.4km)もあります。山頂から切通峠へは道が荒れた箇所もある急な下りで、下山後は国道413号沿いを歩くため、車の往来に注意してください。

竜ヶ岳 本栖湖から石仏コースを登る周回


竜ヶ岳の山頂でダイヤモンド富士の瞬間に立ち会う

竜ヶ岳(1,485m)は、本栖湖の南にある山です。紹介するのは、本栖湖バス停から湖岸を歩き、キャンプ場を抜けて石仏のある台地を経由して山頂に登り、北面を下って本栖湖へ戻る周回コースです。山と高原地図のコース難易度は初級です。

登山道は植林の急登から始まり、雑木林を抜けて富士山側に開けた斜面を登ると、石仏が祀られた台地に着きます。富士山に向かって東屋が建ち、休憩に向いた場所です。


開放的な山頂からダイナミックに佇む富士山

台地から山頂へは、スズタケの斜面にジグザグの道が続きます。登るにつれて高度感のある展望が広がり、広々とした山頂からは富士山のほか、南アルプスの山並みも見渡せます。下山の北面は木々が美しい区間ですが、急な斜面が続くため足元に注意しましょう。


富士山と駿河湾、伊豆半島まで一望できるパノラマ

竜ヶ岳は、富士山の山頂から太陽が昇る「ダイヤモンド富士」が見られる山としても知られ、時期は12月上旬と、12月下旬から1月上旬です。日の出に合わせて登る場合は暗い時間の歩行になり、登山道が凍結していることもあるため、ヘッドライトや滑り止めを含めて計画してください。

登山口へは、富士急行線河口湖駅から本栖湖方面行きのバスでアクセスできます。

達磨山 だるま山高原から稜線を歩き船原峠へ下る縦走


笹原の稜線の先に、駿河湾を抱くように浮かぶ富士山

達磨山(982m)は、伊豆半島北西部の伊豆市と沼津市の境にある山です。山頂からは駿河湾越しに富士山を望めるほか、南アルプス、箱根の山々、天城の山並みまで見渡せます。

紹介するのは、伊豆市が案内しているハイキングコースで、出発地と下山地が異なる縦走です。だるま山高原レストハウスから戸田峠に出て、西伊豆スカイラインに沿った尾根を登って達磨山の山頂へ。さらに土肥駐車場を経て船原峠へ下り、国道136号沿いの船原峠口バス停まで歩きます。所要時間は約3時間40分、距離は約10kmが目安です。


西伊豆スカイラインから少し上がるだけでこの絶景

起点のだるま山高原レストハウスは、伊豆の三景観の一つに選ばれた駿河湾と富士山の眺めを楽しめる場所で、歩き始める前から富士山を眺められます。戸田峠から先は全山を熊笹が覆う尾根で、春にはアセビやイヌツゲの花も見られます。


壮大な笹原の稜線から戸田港と駿河湾を一望

行きは、伊豆箱根鉄道修善寺駅から戸田行きのバスで約30分、だるま山高原レストハウスで降ります。帰りは、下山口の船原峠口バス停から修善寺駅行きのバスに乗ります。行き・帰りともバスの便が少ないため、帰りの時刻から逆算して出発時刻を決めておきましょう。

富士山が見える山に関するよくある質問

Q. 富士山が見える山は初心者でも登れますか?

A. 富士山が見える山の中には、初心者でも歩きやすいコースが数多くあります。高尾山や達磨山、鉄砲木ノ頭などは登山道が整備されており、比較的短時間で山頂や展望スポットに到着できます。ただし、季節や天候によっては滑りやすい場所もあるため、登山靴やレインウェアなど基本装備を準備しておくと安心です。

Q. 富士山が最もきれいに見える時期はいつですか?

A. 富士山の眺望を楽しむなら、空気が澄みやすい秋から冬がおすすめです。特に11月から2月頃は視界が良好な日が多く、山頂までくっきり見えることも珍しくありません。反対に、夏は霞や雲の影響で見えにくくなる場合があります。

Q. 関東で富士山が見えるおすすめの山はどこですか?

A. 関東エリアで富士山の展望を楽しむなら、高尾山や三ツ峠山、竜ヶ岳、鉄砲木ノ頭などが人気です。アクセスの良さを重視するなら高尾山、本格的な登山と絶景を楽しみたい場合は三ツ峠山や竜ヶ岳が適しています。目的や体力に合わせて選ぶと満足度も高まるでしょう。

Q. 富士山が見える山へ登る際の服装はどのようなものがよいですか?

A. 富士山が見える山でも標高によって気温は大きく変わります。吸汗速乾性のあるウェアを基本とし、防寒着やレインウェアを携行するのがおすすめです。特に秋から冬は山頂付近で冷たい風を受けることがあるため、体温調節しやすい服装を心がけてください。

Q. 富士山が見える山で写真撮影を楽しむコツはありますか?

A. 富士山を美しく撮影したい場合は、早朝の時間帯を狙うのがおすすめです。空気が澄み、雲が少ない時間帯は山容が鮮明に写りやすくなります。また、湖や樹林帯、稜線など周囲の景色を構図に取り入れることで、より印象的な写真に仕上がるでしょう。

Q. 富士山が見える山の日帰り登山は可能ですか?

A. 記事で紹介している山の多くは日帰り登山が可能です。高尾山や達磨山、鉄砲木ノ頭は比較的短時間で歩けるため、観光と組み合わせて楽しむ方も少なくありません。ただし、丹沢山のように行動時間が長くなる山もあるため、事前にコースタイムを確認して計画を立てることが大切です。

富士山が見える場所をコース上で確かめて、自分に合う山を選ぼう


表情豊かな富士山を眺めながら登れる山がたくさん

富士山が見える山を選ぶときは、山の名前だけでなく、どのコースを歩き、そのどこで富士山が見えるのかを確かめることが大切です。富士五湖周辺の山なら近くに大きな富士山を、高尾山なら丹沢の山並み越しの富士山を、達磨山なら駿河湾越しの富士山を眺められます。

あわせて、歩行時間と難易度、登山口までの交通手段と帰りのバスの時刻を確認し、無理のない計画を立てましょう。

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