北海道のおすすめ登山スポット10選 ダイナミックな景色を堪能できる山々

『日本百名山』より、9座も選定されている北海道は登山スポットの宝庫。
広大な面積の中には数多くの名峰が並び立ち、四季折々多くの登山愛好家を魅了しています。

日本一早い紅葉を迎える大雪山(たいせつざん)や、世界遺産・知床の主峰である羅臼岳(らうすだけ)、火山の荒々しい雰囲気が伝わる恵山(えさん)など、北海道らしいダイナミックな景色を堪能できる山が多いことが特徴です。

今回は、登りやすい低山から、一度は歩きたい登りごたえのある名山まで、10座の登山スポットを厳選してご紹介!
ひとたび足を踏み入れたら、圧倒的なスケールの大自然が待っていますよ。

2026年6月19日 更新

目次

北海道の登山スポット10座を比較

北海道には、火山の荒々しい景観を楽しめる山、湖や海を見渡せる山、ロープウェイを使って効率よく歩ける山など、個性豊かな登山スポットがそろっています。ここでは、記事で紹介した10座について、標高や難易度、日帰りしやすさ、見どころを比較できるようにまとめました。登山計画を立てる際の目安として参考にしてください。

表は横にスクロールできます。
山名 標高 難易度の目安 日帰りしやすさ おすすめ時期 主な魅力 向いている人
樽前山 1,041m 初級〜中級 しやすい 6月〜10月 支笏湖の外輪山にそびえる火山。7合目まで車でアクセスでき、溶岩ドームや支笏湖、太平洋を望むダイナミックな展望が魅力です。 北海道らしい火山景観を楽しみたい人、日帰りで展望のよい山に登りたい人、登山経験を少しずつ積みたい人
尻場山 296m 初級 しやすい 5月〜10月 積丹半島に位置する低山。山頂からは断崖絶壁と積丹ブルーの海を一望でき、短時間ながら印象的な景色を楽しめます。 海を望む登山を楽しみたい人、短時間で絶景を味わいたい人、観光と登山を組み合わせたい人
恵山 618m 初級〜中級 しやすい 5月〜10月 渡島半島にある活火山。赤茶けた山肌や噴煙、荒々しい火山地形が特徴で、短い行程でも迫力ある景観を楽しめます。 火山らしい景色を体感したい人、函館周辺で日帰り登山を楽しみたい人、個性的な山を歩きたい人
北海道駒ヶ岳 1,131m 初級〜中級 しやすい 6月〜10月 道南を代表する秀峰。火山活動により山頂部は規制されていますが、赤井川コースでは馬の背まで登ることができ、大沼や函館方面の展望を楽しめます。 道南の名山を歩きたい人、短時間で大きな展望を楽しみたい人、火山の山容を間近に眺めたい人
藻琴山 約1,000m 初級 しやすい 5月〜10月 屈斜路カルデラの最高峰。標高差が比較的小さく、屈斜路湖を見下ろす開放的な稜線歩きと道東らしい雄大な景色が魅力です。 湖を見下ろす山歩きを楽しみたい人、負担を抑えて絶景を味わいたい人、道東観光と登山を組み合わせたい人
雌阿寒岳 1,499m 中級 計画次第 6月〜10月 阿寒エリアを代表する日本百名山。樹林帯から火山らしい荒涼とした道へ変化し、噴気孔や阿寒湖方面の展望を楽しめます。 日本百名山に挑戦したい人、火山の迫力を感じたい人、歩きごたえのある日帰り登山を計画したい人
旭岳 2,291m 中級 計画次第 7月〜9月 北海道最高峰であり、大雪山系を代表する山。ロープウェイを利用してアプローチでき、日本一早い紅葉や噴気孔、雄大な山岳風景を楽しめます。 北海道最高峰に登りたい人、大雪山の雄大な景色を楽しみたい人、紅葉登山を計画したい人
黒岳 1,984m 初級〜中級 しやすい 7月〜9月 大雪山系の玄関口となる山。層雲峡ロープウェイを利用して標高を上げられ、山頂からはカムイミンタラと呼ばれる大雪山の山並みを望めます。 大雪山系を日帰りで楽しみたい人、ロープウェイを活用したい人、紅葉や高山らしい景色を味わいたい人
羅臼岳 1,661m 中級〜上級 計画次第 7月〜9月 世界自然遺産・知床を代表する日本百名山。長い行程と野性味ある自然が特徴で、山頂からは知床半島やオホーツク海の大展望を楽しめます。 知床の大自然を歩きたい人、体力に余裕のある人、ヒグマ対策を含めて慎重に計画できる人
風不死岳 1,102m 中級 計画次第 6月〜10月 支笏カルデラを構成する山のひとつ。急登を越えた先に支笏湖ブルーの展望が広がり、樽前山とは異なる歩きごたえを楽しめます。 支笏湖周辺で歩きごたえのある山に登りたい人、展望重視の人、樽前山から次のステップに進みたい人

目的と季節で選ぶ北海道の登山スポット

北海道には、火山ならではの迫力ある景色を楽しめる山や、カルデラ湖を望む展望の山、日本百名山に選ばれた名峰など、多彩な登山スポットがあります。また、本州より早く訪れる紅葉や、知床の原生的な自然など、季節ごとに異なる魅力を楽しめるのも特徴です。

どの山に登るか迷ったら、自分が見たい景色や挑戦したい登山スタイル、訪れる季節に合わせて選ぶのがおすすめです。ここでは、今回ご紹介する北海道の登山スポットの中から、目的別・季節別におすすめの山を紹介します。

北海道らしい火山景観を楽しみたい人におすすめ

北海道には活火山や火山地形を間近で見られる山が数多くあります。

特に樽前山、恵山、雌阿寒岳は、噴気や溶岩ドーム、荒々しい火山地形など、北海道らしいダイナミックな景色を楽しめる人気の山です。樽前山は比較的歩きやすく、恵山は独特の荒涼とした風景が魅力。雌阿寒岳では日本百名山ならではのスケール感と迫力ある火山景観を満喫できます。北海道ならではの景色を楽しみたい人は、これらの山を候補にするとよいでしょう。

湖や海を望む絶景を楽しみたい人におすすめ

山頂から広がる水辺の景色を楽しみたい人には、尻場山、藻琴山、風不死岳がおすすめです。

尻場山では積丹ブルーの海を見下ろす絶景を楽しめます。藻琴山は屈斜路湖を一望できる展望スポットとして人気があり、歩きやすさも魅力です。風不死岳では支笏湖を眼下に望みながら迫力ある山岳景観を楽しめます。海や湖と山が織りなす北海道らしい景色を見たい人に向いています。

日本百名山や北海道の名峰に挑戦したい人におすすめ

登山経験を積みながら名峰に挑戦したい人には、旭岳、雌阿寒岳、羅臼岳がおすすめです。

旭岳は北海道最高峰として知られ、ロープウェイを利用しながら高山の景色を楽しめます。雌阿寒岳は比較的日帰りしやすい百名山として人気です。羅臼岳は知床を代表する名峰で、歩行時間も長く本格的な登山を楽しめます。百名山登山や達成感のある山行を計画したい人は、これらの山を検討してみるとよいでしょう。

紅葉シーズンに登りたい人におすすめ

北海道は日本で最も早く紅葉が始まる地域の一つとして知られています。

特に旭岳や黒岳は、毎年多くの登山者や観光客が訪れる紅葉の名所です。大雪山系の広大な山並みが赤や黄色に染まり、北海道ならではの雄大な秋の景色を楽しめます。紅葉を目的に北海道を訪れるなら、9月頃の大雪山エリアを中心に計画を立てるのがおすすめです。

短時間の日帰り登山を楽しみたい人におすすめ

長時間の登山よりも、観光とあわせて気軽に楽しみたい人には、尻場山、藻琴山、樽前山がおすすめです。

いずれも比較的日帰りしやすく、山頂からの展望にも優れています。登山だけでなく、支笏湖や積丹半島、屈斜路湖周辺の観光と組み合わせやすい点も魅力です。北海道旅行の途中に登山を楽しみたい人や、体力に合わせて無理なく歩きたい人に向いています。

知床の大自然を満喫したい人におすすめ

北海道ならではの原生的な自然を味わいたい人には、羅臼岳がおすすめです。

世界自然遺産・知床の中心部に位置し、深い森や高山植物、知床連山の雄大な景色を楽しめます。一方で、長時間の行動やヒグマ対策など十分な準備が必要です。北海道の大自然を本格的に体感したい人にとって、特別な山行が期待できるでしょう。

北海道のおすすめ登山スポット1. 溶岩ドームが印象的。支笏カルデラ「樽前山」(苫小牧市)

まず北海道の登山スポットといえば、第一に挙げられるほど有名な「樽前山(たるまえさん、標高1041m)」。支笏湖の外輪山にあたり、山頂に佇む異形の溶岩ドーム(※1)が目印です。

札幌や苫小牧などの市街地、新千歳空港が近いほか、7合目まで車でアクセスできる手軽さから、道内外問わず多くの登山愛好家が訪れます。

そんな樽前山の特徴は、劇的な景色変化です。登山口から10分もすれば支笏湖を見渡す大パノラマを望み、頂上が近づけば砂漠の風景が広がります。

溶岩ドームを中心に一周する周回コースからは、風不死岳(ふっぷしだけ、標高1102m)など支笏カルデラの山々を見渡すことができ、二つのピークのうち西山からは太平洋のパノラマも広がります。海から山まで、一続きの壮大な自然を味わえるのが醍醐味の登山スポットです。

(※1)溶岩ドーム:粘度の高い水飴状の溶岩が押し出されてできた、ドーム状の火山地形

コースタイム:樽前山7合目登山口→(約50分)→東外輪山→(約10分)→東山山頂→(東回りに約30分もしくは西回りに1時間40分)→西山山頂
備考:道道141号線(市道樽前観光道路)は11月上旬〜4月中旬ごろまで冬季閉鎖になります

北海道のおすすめ登山スポット2. 断崖絶壁と積丹ブルーが織りなす大展望「尻場山」(余市郡余市町)

積丹(しゃこたん)半島にある港町・余市(よいち)のトレードマークとなっている山が「尻場山(しりぱやま、標高296m)」。アイヌ語で”海中に突き出している頭”を意味し、鋭利な山容が特徴の登山スポットです。

この山が人気の理由は、山頂に待ち受ける大パノラマ。高度感抜群の断崖絶壁から、荒々しく削られた海食崖(かいしょくがい、※2)と果てしなく美しい積丹ブルーの海が広がります。

登山口は、余市神社の右手に走る林道の終点から。修行大師像が目印になっており、約2時間30分ほどで山頂まで往復することが可能。山頂に広がる絶景も素晴らしいですが、その道中の樹林帯も見事な登山スポットです。

緑鮮やかな回廊に癒されながら進めば、時折エゾリスと出会えます。登山道の随所にロープも置かれており、冒険心くすぐる登山を楽しめるのもポイントです。

(※2)海食崖:波浪によって陸地が侵食されて形成された崖

■尻場山
住所:北海道余市郡余市町
アクセス:小樽市街から尻場山登山口まで車で約35分、余市神社の右手を走る林道を終点まで行く
コースタイム:尻場山登山口→(約1時間)→山頂分岐→(約15分)→尻場山山頂

北海道のおすすめ登山スポット3. 荒々しい迫力と迫力を備える。渡島半島・異観の山「恵山」(函館市)

函館を中心とする道南エリアで、ひときわ異彩を放つ「恵山(えさん、標高618m)」。渡島(おしま)半島の先端に位置し、赤茶けた山肌と、沸き上がる噴煙が特徴の登山スポットです。

まるで山が呼吸をしているかのような奇観に、思わず畏怖(いふ)の念さえ感じてしまいますが、日本新百名山の一つに選出されており、手軽に登山を楽しむことができます。

登山口は、恵山登山道路の終点から。前半、少し高原歩きを楽しんだら、荒涼な山肌を縫うように、標高を上げていきます。途中には噴気孔に迫る展望台や、最果ての海を見渡すポイントもあります。

また黄色に変色した地面や、ゴツゴツした岩々が、火山を登っている臨場感を高めてくれます。他に類例がなく、唯一無二の雰囲気を見せてくれる個性的な登山スポットです。

コースタイム:高原駐車場→(約15分)→標高374m地点分岐→(約1時間)→恵山山頂
備考:恵山登山道路は12月初旬〜4月中旬ごろまで冬季通行規制あり

北海道のおすすめ登山スポット4. 赤井川コースで渡島半島の秀峰「北海道駒ヶ岳」へ(茅部郡森町)

道南のトレードマークとなっている秀峰「北海道駒ヶ岳(ほっかいどうこまがたけ、標高1131m)」。今でも火山活動中の山として有名で、山頂への立ち入りは規制され、2024年現在は赤井川コース8合目の馬の背(標高900m)まで登ることが可能です。

しかし、駒ヶ岳登山口の6合目から往復2時間30分と負荷が低いながらも、北海道らしい大スケールの山岳パノラマを楽しめるため、初心者の方にもおすすめの登山スポットです。

歩くごとに近づく駒ヶ岳の山容も素晴らしいですが、振り返ると麓の大沼から函館方面まで、吸い込まれるような美しいパノラマが広がります。

また夏にかけては山麓を彩る樹林帯の緑が美しく、生命力あふれんばかりに輝きます。青と緑が織りなす景色に、思わず何度も立ち止まってしまう登山スポットです。

コースタイム:赤井川登山道6合目駐車場→(約1時間15分)→馬の背
備考:馬の背〜山頂は山頂火口部から半径4km圏内の立ち入り規制エリアです

北海道のおすすめ登山スポット5. 森林限界の絶景。屈斜路カルデラの最高峰「藻琴山」(斜里郡小清水町)

道東のメインエリアの一つにして、日本最大のカルデラ湖・屈斜路湖(くっしゃろこ)。その外輪山の最高峰に当たるのが「藻琴山(もことやま、標高約1,000m)」です。

登山道はいくつかありますが、一番人気なのが、ハイランド小清水725から登るスカイライン遊歩道。標高差300m、往復約2時間30分と手軽ながら、大パノラマの稜線歩きを楽しめる登山スポットです。

登山道は終始、森林限界の中を進む道。気候条件の厳しい道東では、標高1000mでも高山帯の雰囲気を味わえるのが魅力です。

中間にあたる屏風岩(びょうぶいわ)から一気に展望が開け、開放的な縦走路へ。山頂周辺ではダイナミックな屈斜路湖を俯瞰できます。四季折々風情を変えるため、年間を通じて人気の高い登山スポットです。

コースタイム:ハイランド小清水725駐車場→(約45分)→屏風岩→(約25分)→藻琴山山頂
備考:ハイランド小清水725までは冬季でも通行可能ですが、スタッドレスタイヤを履くなど雪道対策を行ってください

北海道のおすすめ登山スポット6. オンネトーから大地の呼吸を感じる「雌阿寒岳」へ(足寄郡足寄町)

道東のオンネトー湖畔に位置する「雌阿寒岳(めあかんだけ、標高1499m)」。体力勝負になりがちな北海道の百名山の中でも、初心者でも登りやすい登山スポットとして知られています。オンネトー野営場から往復約5時間という内容です。

前半は、緑が濃い樹林帯。中盤に差し掛かると火山らしい荒涼な登山道へ変わり、後半には噴気孔を横目に、阿寒湖を見下ろす大パノラマが待っています。

まるで大地が鼓動しているかのような、迫力ある自然の姿を間近に感じられるのが醍醐味。悠久の自然の趣を感じられます。

運が良ければエゾシカやリスなどに出会えることも。こうした一期一会の動物との出会いもできる登山スポットです。

コースタイム:オンネトーコース登山口(オンネトー野営場駐車場)→(約1時間30分)→7合目→(約15分)阿寒富士8合目分岐→(約30分)→9合目→(約10分)→雌阿寒岳山頂

北海道のおすすめ登山スポット7. 日本一早い紅葉や冬の大雪原。北海道最高峰の「旭岳」(東川町)

北海道の屋根・大雪山系(たいせつさんけい)の最高峰「旭岳(あさひだけ、標高2291m)」。中腹の旭岳温泉から旭岳ロープウェイが運行しており、非常にアプローチしやすいため、登山愛好家から観光客まで多くの人に親しまれている登山スポットです。

中でも一番人気なのは、”日本一早い紅葉”が見られる9月中旬。ナナカマドの赤とハイマツの緑が織りなす絨毯は鮮やかで、旭岳との共演は息を呑む絶景です。

その一方で、密かにおすすめしたいのが冬。ロープウェイを降りると広大な雪原が待ち受けており、荒々しい山肌が一面純白に覆い尽くされています。冬には登頂は目指さず、噴気孔まで往復するのが一般的。

スノーシューやワカン(輪かんじき)を用意すれば、雪上を自由に闊歩することが可能。極上の雪面に、自分のトレース(※3)を残していく雪山登山ならではの楽しみも味わうことができますよ。

(※3)トレース:雪面に残された登山者の踏み跡をたどること

コースタイム:旭岳ロープウェイ姿見駅→(約10分)→夫婦池→(約25分)→姿見の池→(約2時間30分)→旭岳山頂
備考:冬季の登頂難易度は格段に上がります。冬に登る場合、姿見の池までがオススメです

北海道のおすすめ登山スポット8. カムイミンタラへの入り口。大雪山系「黒岳」(上川郡上川町)

大雪山系の主要な山々への玄関口となっている「黒岳(くろだけ、標高1984m)」。観光地である層雲峡(そううんきょう)より層雲峡ロープウェイを使って、標高1520mの山腹までアクセスした後、往復3時間で登頂することが可能な登山スポットです。

こちらも人気が高いのは、紅葉に彩られる初秋のシーズン(9月中旬〜下旬)。赤・黄・緑色とカラフルで淡い色に包まれながら、山頂をめざす時間はまさに至福のひととき。

そして登頂すれば、劇的な景色変化が待っています。カムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)と名付けられた、大雪山系の山並みは圧巻の一言。

年間を通じて溶けきることのない雪渓が点在し、赤く色づくナナカマドが鮮烈です。周囲には大雪山系に生息する天然記念物・ナキウサギの可愛らしい声が飛び交う登山スポットです。

コースタイム:7合目登山口→(約1時間30分)→黒岳山頂

北海道のおすすめ登山スポット9. 熊の湯コースで百名山「羅臼岳」へ。世界遺産の大自然を歩く(目梨郡羅臼町)

知床連峰の最高峰にして、日本百名山にも選定されている「羅臼岳(らうすだけ、標高1661m)」。歩行時間が長く、標高差も大きいため、比較的ハードルの高い登山スポットですが、その中でより玄人向きなのが、羅臼側の熊の湯ルートです。

往復10時間以上というロングコースは、足を踏み入れる人が少なく、硫黄の香りを感じる川やダイナミックな屏風岩など、世界遺産の自然を独り占めすることができます。

硫黄山方面との分岐までくると、知床半島を囲む海から北方領土の国後島(くなしりとう)まで一望。森林限界の稜線は、本州でいう標高3000mクラスの高山帯となっています。

岩々が連なる山頂からは、南へと続く知床連山のパノラマと、どこまでも続くオホーツク海。海から山まで、原生的な自然が一続きで残る、知床の世界観を堪能できる登山スポットです。

コースタイム:羅臼温泉野営場(登山口)→(約45分)→一息峠→(約1時間20分)→第一の壁→(約1時間10分)→泊場→(約1時間10分)→屏風岩→(約1時間10分)→羅臼岳キャンプ指定地(硫黄山分岐)→(約35分)→羅臼岳山頂
備考:ヒグマが出没しやすいコースです。熊鈴や熊スプレーなど入念に対策を行いましょう

北海道のおすすめ登山スポット10. 急登を終えると支笏ブルーの絶景「風不死岳」へ雪山登山(千歳市)

支笏カルデラ最高峰に当たる「風不死岳(ふっぷしだけ、標高1102m)」。山域全体でヒグマ出没が多く、特に北尾根は急登を行くコースとなっており、中級者以上向けの登山スポットと言えます。

そんな「風不死岳」ですが、冬になるとヒグマで出没する可能性はなくなり、北海道の本格雪山入門の山として高い人気を誇っています。

登山道は終始急登ですが、距離は5kmほどと短く、往復約4時間。アイゼン(※4)をしっかり噛ませて登れば危険はありませんが、後半は特に勾配がきついので、足場を確実に進むようにしてください。

山頂にたどり着けば、雪に覆われた稜線と、真っ青な支笏湖ブルーが織りなす絶景が広がります。天気が良ければ、遠く後方羊蹄山(こうほうようていざん、標高1898m、別名・蝦夷富士)まで望める大パノラマが醍醐味です。

(※4)アイゼン:氷や氷化した雪上を歩く際、滑り止めとして使う爪状の登山道具

コースタイム:北尾根登山口→(約1時間30分)→見晴台→(約50分)→風不死岳山頂
備考:12月〜3月には雪山登山装備が必要。冬靴とアイゼンを携行しましょう。

北海道の登山に関するよくある質問

Q. 北海道の登山におすすめの時期はいつですか?

A. 北海道の登山シーズンは一般的に6月から10月頃までです。特に7〜9月は気候が安定しやすく、多くの山で登山を楽しめます。また、大雪山系では本州よりも早く紅葉が始まり、9月中旬から下旬にかけて美しい秋景色を満喫できるでしょう。山域によって積雪状況が異なるため、事前の情報収集が大切です。

Q. 北海道の登山は初心者でも楽しめますか?

A. 北海道には初心者でも歩きやすい山が数多くあります。樽前山や藻琴山などは比較的標高差が少なく、整備された登山道を歩けるため人気です。一方で、羅臼岳や大雪山系の縦走路など本格的な山もあるため、自身の経験や体力に合わせて山を選ぶことが重要でしょう。

Q. 北海道登山でヒグマ対策は必要ですか?

A. 北海道の山ではヒグマの生息域に入ることもあるため、対策は欠かせません。クマ鈴を携行し、単独行を避けながら周囲へ存在を知らせることが基本です。また、登山前には自治体や登山口の最新情報を確認し、目撃情報があるエリアでは十分な注意を心がけてください。

Q. 北海道の百名山にはどのような山がありますか?

A. 北海道には旭岳、雌阿寒岳、羅臼岳、羊蹄山、十勝岳など日本百名山に選定されている名峰があります。火山特有の迫力ある景観や広大な自然環境が魅力で、本州とは異なるスケールの登山を楽しめるのが特徴です。

Q. 北海道の登山で必要な服装や装備はありますか?

A. 夏でも標高の高い山では気温が低く、天候が急変する場合があります。そのため、防寒着やレインウェアは必携と考えておくと安心です。加えて、登山靴、水分、行動食、地図やGPS機器など基本装備を準備し、安全を最優先に行動しましょう。

Q. 北海道で絶景を楽しめる登山スポットはどこですか?

A. 支笏湖を望む樽前山や風不死岳、屈斜路湖を一望できる藻琴山、知床連峰の大パノラマが広がる羅臼岳などが人気です。さらに、旭岳や黒岳では大雪山ならではの雄大な山岳風景を楽しめます。訪れる山によって異なる絶景に出会えるのも北海道登山の魅力です。

Q. 北海道の登山で注意すべきポイントはありますか?

A. 北海道の山は自然環境が豊かである一方、天候変化が激しく、携帯電話の電波が届きにくい場所もあります。また、本州よりも登山口までの移動距離が長いケースが多いため、余裕を持った行程計画が重要です。天気予報や登山届の提出を含め、事前準備を徹底して安全な登山を楽しんでください。

収まりきらない!大スケールの山岳絶景が待つ北海道の登山スポット

北海道のおすすめ登山スポットはいかがでしたでしょうか。今回はよく知られた山から穴場な山まで、北海道が誇る登山スポットをご紹介しました。これらの山に共通するのは、標高の高低にかかわらず、ダイナミックなパノラマを有している山が多いということ。

どこまでも続く大地、竜の瞳のような湖、神がもたらしたとさえ思える日本一早い紅葉や、圧倒的な雪景色。どれも北海道の山々でしか味わえない世界観があります。ぜひ登山を目的にした北海道旅行を計画してみませんか?

1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部を卒業後、商社やメーカーで営業職を経験。2019年より複業でトラベルライターとしての活動を始めた後、2021年には本業も旅行業界へ転身し、国内OTAで宿泊施設の集客支援に従事。2025年からは、会社員としては旅行業界から離れ、SaaSスタートアップ企業へ転職。フルリモート勤務を行いながら、フリーランスのトラベルライティング事業を手がけ、地元愛知の製造業支援 × 観光・アウトドアコンテンツ制作という2軸で、地方創生に取り組んでいる。執筆記事は3,000本以上にのぼる。地方の魅力に光を当てながら、「旅をきっかけに人生が少し豊かになる体験」を発信。登山、自転車旅、秘湯巡り、島旅が趣味で、毎年の北海道旅行を家族の恒例行事にしている。notehttps://note.com/yuhei_tonosho
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