新潟の登山スポットおすすめ7座 初心者〜中級者にもやさしい絶景ルート集

自然豊かな新潟県は、四季折々の景色を楽しめる登山スポットの宝庫。初夏の新緑や秋の紅葉、高層湿原に咲く可憐な高山植物など、自然とのふれあいを身近に感じられるエリアです。

この記事では、新潟のおすすめ登山スポット7座を厳選してご紹介。登山歴の浅い方が無理なく挑戦できて、自然の美しさをたっぷり味わえる山を中心に選びました。これからの登山計画に、ぜひお役立てください。

2025年7月28日 更新

守門岳(1,537m、二百名山) 花と雪解けの絶景が楽しめる新潟の名峰

新潟県のほぼ中央に位置する守門岳(すもんだけ)は、なだらかな山容と多彩な自然に恵まれた、美しい展望の山。特に春先は「雪庇(せっぴ)」と呼ばれる雪の造形が有名で、登山者の心を奪う景観が広がります。新潟で登山を楽しみたい方にとって、季節ごとに異なる魅力が味わえる人気の一座。

登山ルートは、大原口・二口・保久礼(ほっきゅうれ)など複数あり、中でも保久礼登山口からのコースは、登山道の整備が行き届いていて歩きやすく、登山歴1〜2年の方にもおすすめ。登り始めはブナの林が続き、心地よい木漏れ日の中を進むと、やがて視界が開け、雄大な稜線が目の前に広がります。

山頂からは、越後三山や飯豊連峰、八海山など、新潟県内外の名峰を一望できる大パノラマ。空気が澄んだ日には、遠く日本海まで見渡せることも。四季折々に異なる表情を見せてくれるため、何度でも訪れたくなる魅力にあふれています。

浅草岳(1,585m、三百名山) 湿原と花の楽園が広がる新潟の登山スポット

新潟県と福島県の県境に位置する浅草岳(あさくさだけ)は、高山植物が咲き誇る湿原や稜線歩きが楽しめる、美しさと静けさを兼ね備えた登山スポットです。とくに6〜7月の花の時期は圧巻で、ニッコウキスゲやヒメサユリなど、彩り豊かな花々が登山道を明るく彩ります。自然をじっくり味わいたい登山者にとって、新潟の魅力がぎゅっと詰まった一座です。

おすすめのルートは、新潟県側のネズモチ平登山口からのコース。登山道は比較的緩やかで、整備も行き届いており、道標も見やすくて安心感があります。途中にはブナ林や湿原が広がり、山歩きの楽しさを存分に感じられる区間が続きます。

山頂からは、越後三山や守門岳、遠く飯豊連峰までを一望。360度の大パノラマに思わず見とれてしまうことでしょう。また、下山後に立ち寄れる温泉地も点在しており、登山後の疲れを癒す楽しみも待っています。

苗場山(2,145m、百名山) 天空の湿原と大展望が人気の百名山

苗場山(なえばさん)は日本百名山のひとつ。山頂一帯に広がる広大な高層湿原が特徴で、「天空の楽園」とも呼ばれる絶景が待っています。静寂の中で風に揺れる草花や池塘の輝きに心癒される、まさに別世界のような景観です。

新潟側からの登山では、「祓川(はらいがわ)登山口」からのルートが一般的。登山道はよく整備されていて、道標もしっかりしており、安心して歩けるのが魅力です。最初は樹林帯の登りが続きますが、徐々に展望が開け、やがて広大な湿原が目の前に現れます。その開放感とスケールの大きさは、登山の達成感を一気に高めてくれるはず。

山頂周辺はなだらかな地形が広がり、木道が整備された湿原をのんびり散策するような気分で歩けるのも、苗場山ならでは。晴れた日には、苗場スキー場の向こうに谷川連峰や越後三山が遠望可能。少し長めのコースタイムながら、危険箇所が少なく、自然の美しさに満ちたルートで、「登ってよかった」と心から感じられる山です。

巻機山(1,967m、百名山) 広がる草原と稜線美が魅力

新潟県南魚沼市に位置する巻機山(まきはたやま)は、広々とした草原と稜線の眺望が魅力の、日本百名山に選ばれた名峰。山頂からは谷川連峰や越後三山が一望でき、四季折々の美しさが登山者の心を惹きつけます。とくに秋は紅葉と澄んだ空気の中、見晴らしの良い稜線歩きが楽しめる人気の山です。

メインルートは「桜坂登山口」から入る井戸尾根コース。登山道はしっかり整備されており、道標も分かりやすいため安心して歩けます。序盤はやや急な登りが続きますが、展望の開ける「ヌクビ沢の頭」や「前巻機山」を越えると、やさしい傾斜の稜線と広大な草原が広がり、自然と足取りも軽くなっていきます。

山頂周辺は風通しがよく、夏でも涼やか。山肌をなでる風を感じながら進む稜線歩きは、まさに登山の醍醐味といえる体験。途中にはベンチや休憩ポイントも多く、計画的に歩けば、登山歴1〜2年の方でもしっかり楽しめます。

平標山(1,984m) 花の稜線が迎えてくれる、新潟の人気登山スポット

平標山(たいらっぴょうやま)は、なだらかな稜線と可憐な高山植物が魅力の登山スポット。別名「花の百名山」としても知られ、6〜7月にはハクサンイチゲやチングルマなど、多彩な花々が登山道を彩ります。風に揺れる花の道と広がる空の下で、心まで解き放たれるような開放感を味わえる一座。

登山ルートでおすすめなのは、「元橋登山口」から入り松手山を経由するコース。登り始めはやや急登が続きますが、標高を上げるにつれて視界が開け、谷川岳や苗場山、越後の山々を一望できるようになります。登山道はよく整備されているので、登山歴の浅い方でも安心して歩けます。

山頂からは360度の大展望が広がり、稜線歩きの爽快感も格別。疲れを感じさせないほどの絶景に包まれ、自然の懐にいる喜びを全身で感じられます。下山時には反時計回りに仙ノ倉山方面へ少し足を伸ばすことで、さらに豊かな自然と出会うことができ、プチ縦走気分も楽しめますよ。

火打山(2,462m、百名山) 天狗の庭と湿原が彩る、新潟を代表する高山の名峰

火打山(ひうちやま)は、日本百名山にも選ばれている、標高2,462メートルの名峰です。高山植物の宝庫としても知られ、山腹に広がる「天狗の庭」と呼ばれる湿原は、訪れる登山者を魅了する絶景スポット。稜線歩きと湿原の風景を同時に楽しめる、贅沢な登山体験ができる山として人気を集めています。

登山口は笹ヶ峰(ささがみね)からスタート。登山道は比較的歩きやすく、木道や階段なども整備されていますが、コースタイムは往復で8〜9時間とやや長め。しっかり計画を立てて臨めば、達成感たっぷりの登山が叶います。7〜8月にかけて数々の高山植物が咲き誇り、足元の景色にも思わず見惚れてしまうこと間違いなし。

山頂に立つと、妙高山や黒姫山、遠く北アルプスの山々までが見渡せる大パノラマが。風に吹かれながらその絶景を味わえば、「新潟でこんな世界に出会えるんだ」と感動がこみ上げてくるはずです。

光兎山(967m) 低山ながら本格感も味わえる、新潟の癒しの里山


光兎山山頂

「こうさぎさん」の愛称でも親しまれる光兎山(こうさぎやま)は、新潟県村上市に位置する標高967メートルの山。かわいい名前に惹かれて訪れる人も多いですが、登ってみるとその景色と静けさに心癒される、新潟の隠れた登山スポットです。

登山口は「岩船神社登山口」がメイン。最初は杉林の中を歩き、やがてブナの森が広がるなだらかな登山道へ。登りやすい道が続くものの、途中には少し急な坂も。「低山だからといって侮れない」ほどの登山らしさが楽しめます。整備された登山道や道標もあり、安全に配慮されたルート構成となっているため、登山歴1〜2年の方にもぴったりです。

山頂からは、日本海の水平線が望める大展望。眼下には田園風景や集落がのどかに広がります。空と海、山と里が交差するこの場所で深呼吸をすれば、日常のモヤモヤもきっと風に流れていくことでしょう。

気軽に自然とふれあい、静かな時間を過ごしたいときに訪れたい一座です。

新潟で登山を楽しむなら、しっかり準備と情報収集を


朝露の苗場山頂湿原と池溏

新潟県には、自然の美しさを気軽に味わえる登山スポットが数多くそろっています。高層湿原や花の稜線、大展望や静かな里山など、それぞれの山が個性豊かな魅力を持ち、登山に慣れてきた方が次の一歩を踏み出すのにぴったりなエリア。

安全に登山を楽しむには、地図アプリの活用も重要です。登山地図アプリ「山と高原地図ホーダイ」を使えば、コースの確認や現在地の把握が簡単にでき、初心者でも安心して山歩きに挑めます。自然を満喫しながら、快適に登山を楽しんでください。

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越後三山 平ヶ岳・巻機山 2025
谷川岳 苗場山・武尊山 2025
妙高・戸隠・雨飾 火打山・高妻山・信越トレイル 2025
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