【愛媛県】の登山コースガイド
愛媛県
検索結果10件中
1-10件
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土小屋から石鎚山頂へ(土小屋コース)
- 日帰り
- 3時間50分
- 8.5km
土小屋から石鎚山頂へ(土小屋コース)
- 日帰り
- 3時間50分
- 8.5km
土小屋は石鎚の登山口としては最高地点で、もっともポピュラーな登山基地です。この土小屋は南に延びる尾根の岩黒山・丸滝山・筒上山、手箱山にも足を延ばすこともでき、宿泊施設・レストラン・トイレなど充実した設備があります。 この土小屋コースは道中に道標が多くあり迷うことはありません。土小屋遥拝殿の下にあるルート説明の掲示板を見てこれから歩くルート確認をしておきましょう。 頂上との標高差500m程度と比較的なだらかな登山道を鶴ノ子ノ頭を含む山頂へ延びる尾根を南に北にかわしながらトラバースして進みます。道中4か所ルンゼ(沢筋)がありますが、これらは5月中旬頃まで雪渓が残り木道が雪の重圧で破壊される事もあるので歩行時には注意と、アイゼンの準備をお忘れなく。この土小屋ルートは南斜面に石鎚五葉松やモミ、ツガの針葉樹が多く、北斜面は秋に紅葉を見せてくれるブナ・カエデなどの落葉広葉樹が広がります。足元にはショウジョウバカマ、ヤマシャクヤク、アケボノツツジ、イシヅチザクラ、シコクフウロ、リンドウと季節ごとに高山植物が咲き誇ります。ベンチ3から直接岩峰の南尖峰へ登り詰めるいわゆる東稜ルートは近年技量不足の登山者が付けたと思われるロープなどの残置のせいかオーバーユースとなり山体崩壊が顕著になってきました。自然保護の見地からこのルートの使用は勧められません。現在は東稜の目印、ロープは毎年春に除去しています。二ノ鎖付近は平成25年に大規模に改装され緊急避難用の石鎚山公衆トイレ休憩所が設置されました。ここが最後のトイレなので利用してから頂上に向かいましょう。 二ノ鎖下の鳥居をくぐった辺りからは傾斜が増し、厳しい登山を強いられます。鎖場は行場でもあり、岩登りの経験が無ければ鎖場を迂回しましょう。ここから上部はすれ違い可能の鉄の階段が迂回路として設置されています。おおよそ25分から30分の登りで石鎚山(弥山)の頂上に到達します。 石鎚山というのは固有のピークを指すのではなく、南尖峰・天狗岳・弥山の主に3つのピークを合わせた岩峰群を指します。登山者の多くは弥山で下山しますが、最高峰の天狗岳に行くには鎖場同様ある程度の岩登りの経験が必要です。山体崩壊を防ぐ植生保護のためにペンキでルートが示されており、この天狗岳への道は行場の場所でもあるので軽はずみに歩きやすいからと言って脇道にそれることは避けましょう。 下山は往路を戻ります。土小屋は石鎚の登山口としては最高地点で、もっともポピュラーな登山基地です。この土小屋は南に延びる尾根の岩黒山・丸滝山・筒上山、手箱山にも足を延ばすこともでき、宿泊施設・レストラン・トイレなど充実した設備があります。 この土小屋コースは道中に道標が多くあり迷うことはありません。土小屋遥拝殿の下にあるルート説明の掲示板を見てこれから歩くルート確認をしておきましょう。 頂上との標高差500m程度と比較的なだらかな登山道を鶴ノ子ノ頭を含む山頂へ延びる尾根を南に北にかわしながらトラバースして進みます。道中4か所ルンゼ(沢筋)がありますが、これらは5月中旬頃まで雪渓が残り木道が雪の重圧で破壊される事もあるので歩行時には注意と、アイゼンの準備をお忘れなく。この土小屋ルートは南斜面に石鎚五葉松やモミ、ツガの針葉樹が多く、北斜面は秋に紅葉を見せてくれるブナ・カエデなどの落葉広葉樹が広がります。足元にはショウジョウバカマ、ヤマシャクヤク、アケボノツツジ、イシヅチザクラ、シコクフウロ、リンドウと季節ごとに高山植物が咲き誇ります。ベンチ3から直接岩峰の南尖峰へ登り詰めるいわゆる東稜ルートは近年技量不足の登山者が付けたと思われるロープなどの残置のせいかオーバーユースとなり山体崩壊が顕著になってきました。自然保護の見地からこのルートの使用は勧められません。現在は東稜の目印、ロープは毎年春に除去しています。二ノ鎖付近は平成25年に大規模に改装され緊急避難用の石鎚山公衆トイレ休憩所が設置されました。ここが最後のトイレなので利用してから頂上に向かいましょう。 二ノ鎖下の鳥居をくぐった辺りからは傾斜が増し、厳しい登山を強いられます。鎖場は行場でもあり、岩登りの経験が無ければ鎖場を迂回しましょう。ここから上部はすれ違い可能の鉄の階段が迂回路として設置されています。おおよそ25分から30分の登りで石鎚山(弥山)の頂上に到達します。 石鎚山というのは固有のピークを指すのではなく、南尖峰・天狗岳・弥山の主に3つのピークを合わせた岩峰群を指します。登山者の多くは弥山で下山しますが、最高峰の天狗岳に行くには鎖場同様ある程度の岩登りの経験が必要です。山体崩壊を防ぐ植生保護のためにペンキでルートが示されており、この天狗岳への道は行場の場所でもあるので軽はずみに歩きやすいからと言って脇道にそれることは避けましょう。 下山は往路を戻ります。 -
成就から石鎚山頂へ(石鎚表参道)
- 日帰り
- 5時間30分
- 8.5km
成就から石鎚山頂へ(石鎚表参道)
- 日帰り
- 5時間30分
- 8.5km
成就ルートは信仰の歴史とともに開けてきた表参道です。登り方としてロープウェイを利用するのが最も一般的です。ロープウェイは50人乗りで山麓下谷駅が朝8時頃からの運行が多いですが、季節毎に運行時間が変わります。基本的には毎00分・20分・40分と1時間に3便設定されていて、乗客が多い時には臨時便も出ます。山頂成就駅は喫茶・トイレ設備がありスキーと登山の基点で、スキー場は冬だけでなく一年を通してイベントがありカブトムシ観察会や夜の天文観測会なども開かれ手軽に自然との触れ合える場所でもあります。ロープウェイの最終運行時間を確認したあと登山開始です。駅を出て奥前神寺横を通りジグザグした幅の広い道を20分ほど歩くと石鎚神社中宮成就社です。開山の祖「役行者」が石鎚登頂からの帰りにこの地において「我願い成就せり」と登頂を喜んだという由来でこの地を成就と呼ぶようになりました。別の字で「常住」とも書き、ここには常時人が居て参拝する人をもてなしてくれるという意味もあります。この成就で登山の準備を再確認して、神門をくぐり歩き始めます。最初は下り道で八丁坂鞍部までは20分ほど。ここからこのルートの登りが始まり、階段と急登が続きます。1時間も歩けば前社森の試しの鎖があり、捲き道の奥には前社森休憩所があります。多くの登山者はじめ信者さんのノドを潤した茶屋であり「あめゆ」は名物。小屋のおじさんにひと言かけて休憩させてもらいましょう。途中お地蔵さんならぬ三十六王子社の石柱が設置されここが修験道の山だと改めて感じさせます。古森王子社、早鷹王子社を抜けると眼前に石鎚の山塊が迫る夜明峠に到達します。この成就コースで避けられないのは鎖禅定です。言うまでもなく修験道のこの山に行場は付き物で、前社森に懸る「試しの鎖」、その上の一ノ鎖、土小屋コースとの合流点の二ノ鎖、弥山最頂部につながる三ノ鎖、この四ヶ所の鎖は登山者の登攀欲をそそられます。しかし、ここ数年は毎年滑落・墜落事故が絶えず、軽はずみな気持ちで登ることは差し控えて下さい。11月から5月の冬期及び残雪期は路面の凍結がありそれ相応の装備・経験が必須です。また二ノ鎖からは土小屋コースと合流しますが下山時にルート間違いが稀に発生しているので注意して下さい。下りは八丁坂鞍部まで急降下ですが、成就への登り返しを忘れないように。比較的土小屋コースの方が簡単に登ることができますが、都市部からの交通の便を考えれば、このルートの登山者が多いのもうなずけます。成就ルートは信仰の歴史とともに開けてきた表参道です。登り方としてロープウェイを利用するのが最も一般的です。ロープウェイは50人乗りで山麓下谷駅が朝8時頃からの運行が多いですが、季節毎に運行時間が変わります。基本的には毎00分・20分・40分と1時間に3便設定されていて、乗客が多い時には臨時便も出ます。山頂成就駅は喫茶・トイレ設備がありスキーと登山の基点で、スキー場は冬だけでなく一年を通してイベントがありカブトムシ観察会や夜の天文観測会なども開かれ手軽に自然との触れ合える場所でもあります。ロープウェイの最終運行時間を確認したあと登山開始です。駅を出て奥前神寺横を通りジグザグした幅の広い道を20分ほど歩くと石鎚神社中宮成就社です。開山の祖「役行者」が石鎚登頂からの帰りにこの地において「我願い成就せり」と登頂を喜んだという由来でこの地を成就と呼ぶようになりました。別の字で「常住」とも書き、ここには常時人が居て参拝する人をもてなしてくれるという意味もあります。この成就で登山の準備を再確認して、神門をくぐり歩き始めます。最初は下り道で八丁坂鞍部までは20分ほど。ここからこのルートの登りが始まり、階段と急登が続きます。1時間も歩けば前社森の試しの鎖があり、捲き道の奥には前社森休憩所があります。多くの登山者はじめ信者さんのノドを潤した茶屋であり「あめゆ」は名物。小屋のおじさんにひと言かけて休憩させてもらいましょう。途中お地蔵さんならぬ三十六王子社の石柱が設置されここが修験道の山だと改めて感じさせます。古森王子社、早鷹王子社を抜けると眼前に石鎚の山塊が迫る夜明峠に到達します。この成就コースで避けられないのは鎖禅定です。言うまでもなく修験道のこの山に行場は付き物で、前社森に懸る「試しの鎖」、その上の一ノ鎖、土小屋コースとの合流点の二ノ鎖、弥山最頂部につながる三ノ鎖、この四ヶ所の鎖は登山者の登攀欲をそそられます。しかし、ここ数年は毎年滑落・墜落事故が絶えず、軽はずみな気持ちで登ることは差し控えて下さい。11月から5月の冬期及び残雪期は路面の凍結がありそれ相応の装備・経験が必須です。また二ノ鎖からは土小屋コースと合流しますが下山時にルート間違いが稀に発生しているので注意して下さい。下りは八丁坂鞍部まで急降下ですが、成就への登り返しを忘れないように。比較的土小屋コースの方が簡単に登ることができますが、都市部からの交通の便を考えれば、このルートの登山者が多いのもうなずけます。 -
保井野から堂ヶ森を経て石鎚山頂へ
- 1泊2日
- 7時間45分
- 13.9km
保井野から堂ヶ森を経て石鎚山頂へ
- 1泊2日
- 7時間45分
- 13.9km
石鎚山系の縦走ルートの代表と言えば保井野~堂ヶ森~二ノ森~西ノ冠岳~弥山がまず挙がります。西条市丹原町保井野にある保井野集落はかつて林業や鉱山で賑わった集落ですが今では空き家も目立ちます。登山口はかつての牧場の施設で、登山愛好家や地元の方々の協力もあって10台ほどの駐車場・トイレが整備されています。登山道自体は道標もあり迷うようなことはありません。堂ヶ森には愛大堂ヶ森避難小屋があり、そこを目指して初日の行動を起こします。保井野登山口から牧場跡を牧柵沿いに登り、途中相名峠・青滝山方面への分岐がありますがそちらのルートには入らないように。沢を横切りヒノキ林をぬけ徐々に高度をあげて道がジグザグになると最初の通過ポイントの「空池」に達します。ここから保井野の別れまでが四国の三大急登のひとつです。6月にはシャクナゲが咲き誇り、シャクナゲ尾根とも呼ばれます。1時間ほど進むと梅ヶ市方面からの登山道と合流し、ここからは展望の開けた道となります。登り切ると堂ヶ森の南側の肩となり、巨大な反射板の設置された堂ヶ森の山頂へ10分ほどで往復できます。途中お不動様を横に見、南斜面を二ノ森方面へ数分進み鞍部に下ります。そこからは避難小屋までは目と鼻の先です。道中にある水場は涸れていることもあるので注意して下さい。小屋近くにもありますがこちらも涸れていることがあるので携行する水には余裕を持ちましょう。ここでは10人ほどの収容能力のある愛大堂ヶ森避難小屋に泊まるか、またはその周辺の広場にテントを張ることとなります。小屋の利用には一人当たり1000円ほどの負担が必要です。ここはエコトイレなので使用後は撹拌作業を忘れずに。 翌朝は石鎚へ続く稜線をトレースします。五代の分れを通るのも鞍瀬の頭を越えるのもタイムに差は無く、二ノ森には2時間もすれば到達です。この稜線は東西に延び南北ともに眺めがよく心地よく歩くことができます。西ノ冠岳までに高瀑への分岐がありますがこのルートは熟達者向きとなっています。西冠のコルに立つ錆びた道標を横目に西ノ冠岳南面をトラバースしますが、所々崩れもあり歩行には注意が必要です。面河乗越手前になると石鎚が今まで見たことのないような形となり迫ってきます。面河乗越で面河ルート(裏参道)と合流して三ノ鎖下へとつながります。堂ヶ森から石鎚山までのルートの稜線上では石鎚の成就コース(表参道)や土小屋コースにはない高山植物が目を楽しませてくれます。そのまま石鎚の弥山に登り、その後は土小屋コースをとり土小屋に下山します。石鎚山系の縦走ルートの代表と言えば保井野~堂ヶ森~二ノ森~西ノ冠岳~弥山がまず挙がります。西条市丹原町保井野にある保井野集落はかつて林業や鉱山で賑わった集落ですが今では空き家も目立ちます。登山口はかつての牧場の施設で、登山愛好家や地元の方々の協力もあって10台ほどの駐車場・トイレが整備されています。登山道自体は道標もあり迷うようなことはありません。堂ヶ森には愛大堂ヶ森避難小屋があり、そこを目指して初日の行動を起こします。保井野登山口から牧場跡を牧柵沿いに登り、途中相名峠・青滝山方面への分岐がありますがそちらのルートには入らないように。沢を横切りヒノキ林をぬけ徐々に高度をあげて道がジグザグになると最初の通過ポイントの「空池」に達します。ここから保井野の別れまでが四国の三大急登のひとつです。6月にはシャクナゲが咲き誇り、シャクナゲ尾根とも呼ばれます。1時間ほど進むと梅ヶ市方面からの登山道と合流し、ここからは展望の開けた道となります。登り切ると堂ヶ森の南側の肩となり、巨大な反射板の設置された堂ヶ森の山頂へ10分ほどで往復できます。途中お不動様を横に見、南斜面を二ノ森方面へ数分進み鞍部に下ります。そこからは避難小屋までは目と鼻の先です。道中にある水場は涸れていることもあるので注意して下さい。小屋近くにもありますがこちらも涸れていることがあるので携行する水には余裕を持ちましょう。ここでは10人ほどの収容能力のある愛大堂ヶ森避難小屋に泊まるか、またはその周辺の広場にテントを張ることとなります。小屋の利用には一人当たり1000円ほどの負担が必要です。ここはエコトイレなので使用後は撹拌作業を忘れずに。 翌朝は石鎚へ続く稜線をトレースします。五代の分れを通るのも鞍瀬の頭を越えるのもタイムに差は無く、二ノ森には2時間もすれば到達です。この稜線は東西に延び南北ともに眺めがよく心地よく歩くことができます。西ノ冠岳までに高瀑への分岐がありますがこのルートは熟達者向きとなっています。西冠のコルに立つ錆びた道標を横目に西ノ冠岳南面をトラバースしますが、所々崩れもあり歩行には注意が必要です。面河乗越手前になると石鎚が今まで見たことのないような形となり迫ってきます。面河乗越で面河ルート(裏参道)と合流して三ノ鎖下へとつながります。堂ヶ森から石鎚山までのルートの稜線上では石鎚の成就コース(表参道)や土小屋コースにはない高山植物が目を楽しませてくれます。そのまま石鎚の弥山に登り、その後は土小屋コースをとり土小屋に下山します。 -
面河から石鎚山頂へ(石鎚裏参道)
- 1泊2日
- 9時間10分
- 18.4km
面河から石鎚山頂へ(石鎚裏参道)
- 1泊2日
- 9時間10分
- 18.4km
裏参道となる面河コースは文字通り古くからの登拝路であり石鎚スカイラインが開通するまでは久万・面河からのメインルートとして使われていました。距離があり、体力勝負の急登ありと敬遠されがちなルートですが、石鎚本来の太古からの自然が残されており、登山口に至る面河渓谷は四国で有数の紅葉の名勝地です。 面河バス停から歩き始め、1500万年前の天狗岳火砕流の堆積物が侵食されてできた渓谷は白い河原に変わります。そこが渓泉亭・面河茶屋で登山起点となります。ここから面河渓を遡り、巨大な亀腹岩から鶴ヶ背橋、蓬莱渓、紅葉河原、下熊渕、上熊渕を過ぎると面河登山口に到着します。鳥居をくぐり抜け石段を登り始めるとツガとカエデの森の中を進むジグザグの登りが霧ヶ迫へと続きます。ここが登山道中の最初の水場です。この水場から道が斜面に直登しており倒木もあり近年道迷いがここで多く発生しています。周囲を確認して登りましょう。原生林を尾根沿いに進み、石鎚の南尖峰・幕岩がここから木立の間から見え、石鎚の懐深い場所を歩いていることを実感させられます。面河山近くになるとブナの林立する尾根となり、やがて通年利用できる収容人数10名ほどの愛大石鎚小屋に到着します。バイオトイレもあるので一息入れるのにいい場所です。テントを張ることのできるテラスもあります。この辺りから御来光の滝のルートに下ったり、面河渓谷の最奥部に入ることもできますが、それらは熟達者向けのルートなので安易に入らないように。 石鎚弥山へは西ノ冠岳からの沢筋が何本か続きます。この広大なササの斜面が高知へと流れる仁淀川の源流になります。全長124kmのこの川は近年「仁淀ブルー」の名で有名となり水質は2010年全国一になりました。所々近年の豪雨による崩壊がありロープが所々張られていますが結びや材質に問題があるのでそれに頼って登らないようにして下さい。シコクシラベの林に入ると面河乗越も近くなり合流点手前にはシラベの水場があり、ここから45分も歩けば石鎚弥山に立つことができます。 帰りは往路を戻りますが、石鎚山頂頂上山荘もしくは愛大小屋に泊まり、夜空一面に広がる星を楽しむのもおすすめです。 面河渓は昭和8年に国指定の史跡名勝天然記念物、昭和30年に石鎚国定公園に指定されています。秋の紅葉時期に関門の山岳博物館から虎ヶ滝の遊歩道の散策がオススメです。ここには深く切れた渓谷、紅葉を映えさせる白い河原、清冽な青い水はまさに石鎚を代表する景色があります。裏参道となる面河コースは文字通り古くからの登拝路であり石鎚スカイラインが開通するまでは久万・面河からのメインルートとして使われていました。距離があり、体力勝負の急登ありと敬遠されがちなルートですが、石鎚本来の太古からの自然が残されており、登山口に至る面河渓谷は四国で有数の紅葉の名勝地です。 面河バス停から歩き始め、1500万年前の天狗岳火砕流の堆積物が侵食されてできた渓谷は白い河原に変わります。そこが渓泉亭・面河茶屋で登山起点となります。ここから面河渓を遡り、巨大な亀腹岩から鶴ヶ背橋、蓬莱渓、紅葉河原、下熊渕、上熊渕を過ぎると面河登山口に到着します。鳥居をくぐり抜け石段を登り始めるとツガとカエデの森の中を進むジグザグの登りが霧ヶ迫へと続きます。ここが登山道中の最初の水場です。この水場から道が斜面に直登しており倒木もあり近年道迷いがここで多く発生しています。周囲を確認して登りましょう。原生林を尾根沿いに進み、石鎚の南尖峰・幕岩がここから木立の間から見え、石鎚の懐深い場所を歩いていることを実感させられます。面河山近くになるとブナの林立する尾根となり、やがて通年利用できる収容人数10名ほどの愛大石鎚小屋に到着します。バイオトイレもあるので一息入れるのにいい場所です。テントを張ることのできるテラスもあります。この辺りから御来光の滝のルートに下ったり、面河渓谷の最奥部に入ることもできますが、それらは熟達者向けのルートなので安易に入らないように。 石鎚弥山へは西ノ冠岳からの沢筋が何本か続きます。この広大なササの斜面が高知へと流れる仁淀川の源流になります。全長124kmのこの川は近年「仁淀ブルー」の名で有名となり水質は2010年全国一になりました。所々近年の豪雨による崩壊がありロープが所々張られていますが結びや材質に問題があるのでそれに頼って登らないようにして下さい。シコクシラベの林に入ると面河乗越も近くなり合流点手前にはシラベの水場があり、ここから45分も歩けば石鎚弥山に立つことができます。 帰りは往路を戻りますが、石鎚山頂頂上山荘もしくは愛大小屋に泊まり、夜空一面に広がる星を楽しむのもおすすめです。 面河渓は昭和8年に国指定の史跡名勝天然記念物、昭和30年に石鎚国定公園に指定されています。秋の紅葉時期に関門の山岳博物館から虎ヶ滝の遊歩道の散策がオススメです。ここには深く切れた渓谷、紅葉を映えさせる白い河原、清冽な青い水はまさに石鎚を代表する景色があります。 -
土小屋から岩黒山・筒上山・手箱山
- 日帰り
- 6時間5分
- 11.9km
土小屋から岩黒山・筒上山・手箱山
- 日帰り
- 6時間5分
- 11.9km
土小屋から石鎚スカイラインを少し南下すると登山口があります。そこから1時間足らずで岩黒山の山頂に到着です。ルートは整備されています。山頂を経由して丸滝の修験道道場に出て筒上・手箱方面に進みます。筒上山、手箱山は信仰の山であり信者のグループが設置した桟道があるので、トラバース道も歩きやすいです。丸滝の分岐から1時間ほどで手箱越に到着すると、大峰宗覚心寺派の道場が現れます。道場の左側には仁淀川町の安居渓谷登山口へ下る道と、手箱山への道との分岐となりここを右へ石垣の坂を登ると鳥居があり、筒上山に続く鎖道があります。岩場を注意して登っていくと360度の眺望が得られる筒上山の山頂です。南峰に大山衹神社が、北峰に権現者が祀られています。 手箱越から東へ尾根を忠実に辿ると手箱山に至ります。そこから案内板は無いですが名野川分岐から番所跡を通過して、標識のある峠に出たあと、大瀧の大瀧登山口へと下ります。土小屋から石鎚スカイラインを少し南下すると登山口があります。そこから1時間足らずで岩黒山の山頂に到着です。ルートは整備されています。山頂を経由して丸滝の修験道道場に出て筒上・手箱方面に進みます。筒上山、手箱山は信仰の山であり信者のグループが設置した桟道があるので、トラバース道も歩きやすいです。丸滝の分岐から1時間ほどで手箱越に到着すると、大峰宗覚心寺派の道場が現れます。道場の左側には仁淀川町の安居渓谷登山口へ下る道と、手箱山への道との分岐となりここを右へ石垣の坂を登ると鳥居があり、筒上山に続く鎖道があります。岩場を注意して登っていくと360度の眺望が得られる筒上山の山頂です。南峰に大山衹神社が、北峰に権現者が祀られています。 手箱越から東へ尾根を忠実に辿ると手箱山に至ります。そこから案内板は無いですが名野川分岐から番所跡を通過して、標識のある峠に出たあと、大瀧の大瀧登山口へと下ります。 -
西之川から瓶ヶ森へ
- 1泊2日
- 8時間30分
- 13.4km
西之川から瓶ヶ森へ
- 1泊2日
- 8時間30分
- 13.4km
西之川集落は石鎚山登山ロープウェイ駅の下谷集落を5分ほど自動車で過ぎたあたりの集落で、石鎚方面、土小屋方面、東之川方面の登山の起点となります。西之川集落も通り過ぎて対岸の名古瀬の家屋を見ながら舗装の途切れた西之川林道を名古瀬谷沿いに谷を渡りヘアピンを曲がると名古瀬登山口となります。およそ西之川から徒歩で1時間ほどで到着です。「十郎あれ」という名称のついた登山道を常住を目指して歩きます。この区間は道の崩壊、ザレ場がありロープも張ってあります。ジグザグの急登を登り詰めると常住という(石中寺常住別院があった)場所に出ます。今では更地となった所の傍に安置されていたお不動様が迎えてくれます。常住で一息入れてトラバース気味に道が延び、所々橋がかけられた子持権現方面への分岐を過ぎるとその上には石垣の組まれた広場が現れます。ここが鳥越です。ここで休憩を十分にとり釜床谷を山の名前の由来となった瓶壷を目指して急勾配を進みます。この急坂は四国の三大急登にも数えられ、近年の大雨で一時は通行止めにもなるほど道が荒れていましたが、どうにか復旧しロープやハシゴが掛けられ、通れるようになりました。1時間半登行し、ようやく氷見二千石原の末端にたどり着きます。清冽な水をたたえた岩の窪地=瓶壷が待ってくれています。かつての行者が山頂を目指してようやくここにたどり着きこの瓶壷を見た時どれだけ水の大切さ有難さを思い知った事か往時に思いを馳せずにはいられません。 ノドを潤した後はこの氷見二千石原の笹に覆われた男山をまず目指します。瓶ヶ森林道の登山口方向に歩くと道標があり、そこから男山を目指して歩きます。途中大きな岩の上にテラスがあり、そこから眺める石鎚は登山案内書の表紙を飾るほど雄大な景色を眺めることができます。そこから10分ほどで頂上、石中寺の奥之院とその裏にお不動様が待つ瓶ヶ森男山となります。南面の崖に感嘆しつつ高知愛媛県境となる尾根を女山へ。ここは瓶ヶ森最高峰1897mで女山女人不動尊が鎮座し、石鎚山のお山開きと同じ7月1日から10日にかけて祭事が催されます。この女山は眺望が360度あり、四国の大きさが体感できます。下山するには下方に最近整備されたエコトイレも設置された瓶ヶ森避難小屋を目指します。テントを張る場合はその案内板に書かれた眺望の良い瓶ヶ森キャンプ場が便利です。分岐に東之川と書かれているのでその方向に進むと30分ほどで台ヶ森鞍部を通ります。この台ヶ森はアケボノツツジが5月には咲き誇る背景の石鎚が映える場所です。どんどん下ると主な分岐が二か所あります。単調な植林帯を過ぎると東之川集落に架かる橋を渡ります。ここも数台の駐車可能な広場と公衆トイレがあります。アスファルト道を30分ほど歩き歴史的遺構の大宮橋を渡るとゴールの西之川です。西之川集落は石鎚山登山ロープウェイ駅の下谷集落を5分ほど自動車で過ぎたあたりの集落で、石鎚方面、土小屋方面、東之川方面の登山の起点となります。西之川集落も通り過ぎて対岸の名古瀬の家屋を見ながら舗装の途切れた西之川林道を名古瀬谷沿いに谷を渡りヘアピンを曲がると名古瀬登山口となります。およそ西之川から徒歩で1時間ほどで到着です。「十郎あれ」という名称のついた登山道を常住を目指して歩きます。この区間は道の崩壊、ザレ場がありロープも張ってあります。ジグザグの急登を登り詰めると常住という(石中寺常住別院があった)場所に出ます。今では更地となった所の傍に安置されていたお不動様が迎えてくれます。常住で一息入れてトラバース気味に道が延び、所々橋がかけられた子持権現方面への分岐を過ぎるとその上には石垣の組まれた広場が現れます。ここが鳥越です。ここで休憩を十分にとり釜床谷を山の名前の由来となった瓶壷を目指して急勾配を進みます。この急坂は四国の三大急登にも数えられ、近年の大雨で一時は通行止めにもなるほど道が荒れていましたが、どうにか復旧しロープやハシゴが掛けられ、通れるようになりました。1時間半登行し、ようやく氷見二千石原の末端にたどり着きます。清冽な水をたたえた岩の窪地=瓶壷が待ってくれています。かつての行者が山頂を目指してようやくここにたどり着きこの瓶壷を見た時どれだけ水の大切さ有難さを思い知った事か往時に思いを馳せずにはいられません。 ノドを潤した後はこの氷見二千石原の笹に覆われた男山をまず目指します。瓶ヶ森林道の登山口方向に歩くと道標があり、そこから男山を目指して歩きます。途中大きな岩の上にテラスがあり、そこから眺める石鎚は登山案内書の表紙を飾るほど雄大な景色を眺めることができます。そこから10分ほどで頂上、石中寺の奥之院とその裏にお不動様が待つ瓶ヶ森男山となります。南面の崖に感嘆しつつ高知愛媛県境となる尾根を女山へ。ここは瓶ヶ森最高峰1897mで女山女人不動尊が鎮座し、石鎚山のお山開きと同じ7月1日から10日にかけて祭事が催されます。この女山は眺望が360度あり、四国の大きさが体感できます。下山するには下方に最近整備されたエコトイレも設置された瓶ヶ森避難小屋を目指します。テントを張る場合はその案内板に書かれた眺望の良い瓶ヶ森キャンプ場が便利です。分岐に東之川と書かれているのでその方向に進むと30分ほどで台ヶ森鞍部を通ります。この台ヶ森はアケボノツツジが5月には咲き誇る背景の石鎚が映える場所です。どんどん下ると主な分岐が二か所あります。単調な植林帯を過ぎると東之川集落に架かる橋を渡ります。ここも数台の駐車可能な広場と公衆トイレがあります。アスファルト道を30分ほど歩き歴史的遺構の大宮橋を渡るとゴールの西之川です。 -
土小屋から瓶ヶ森を経て伊予富士へ
- 日帰り
- 9時間35分
- 17.6km
土小屋から瓶ヶ森を経て伊予富士へ
- 日帰り
- 9時間35分
- 17.6km
土小屋の岩黒山荘にその建物に入るように一つの車道があり、そこに縦走路の始まりがあります。縦走路に入ると岩黒山のトラバースが始まり、毎年2回ほど県内外の登山者のボランティア活動で縦走路の笹刈り作業を行っており歩き易く保全されています。20分も進めば瓶ヶ森林道に出ます。ここが名野川越です。自動車、バイク、自転車の往来が多く注意が必要な場所です。先へ進むとよさこい峠(予佐越峠)に土小屋から1時間足らずで到着します。車道を下ればいの町の越裏門集落に下ることができます。トイレ裏に登山道が延び、30分も登ればちょっとした広場に出て1503.1mの三角点が確認できる伊吹山の頂上となります。林道と交差しつつ今度はシラサ峠(白笹峠)に出て2021年4月に改装した山荘しらさに到着します。雲上のカフェで休憩もでき、宿泊も可能です。西に石鎚山を眺めながら瓶ヶ森林道の上部を歩き子持権現の東壁の真下を横切り再び林道に戻り瓶ヶ森登山口に着きます。峠から1時間20分ほどです。トイレもあるので休憩に適しますが、指定キャンプ場ではないのでテント等張るのは厳禁です。 瓶ヶ森は男山を40分ほどで登り、春にはイシヅチサクラなどが咲く尾根を女山に向かい、頂上をきわめたら少し引き返して瓶ヶ森の東側を下っていきます。コル(鞍部)に吉野川源流の碑があり西黒森への縦走路に接続します。この山は瓶ヶ森林道ができる前は登るのが難しい山でどこから登るにも遠い深山でしたが、林業が盛んだった昭和の時代に長大な林道ができ難易度が大きく下がりました。 縦走路から少し北にはずれて山頂がある西黒森は、その最頂部への急登が登山者の体力を奪います。ここは訪れる人も少なく静かな山頂を楽しめます。頂上ピストンの後、いったん林道に出て神鳴池の看板を見て、歩き続けると次に続くジネンゴノ頭(自念子の頭)を通ります。この縦走路のピークはどこも眺望がよく、コマーシャルのロケ地になったこともあるほどです。瓶ヶ森林道は別名UFO(雄峰)ラインと呼び、ロケ地巡りのバイク・車がこの辺りでよく休憩をしています。東黒森を過ぎると富士山型の山が前方に出張ってきます。これが300名山の伊予富士です。360度の展望があり、東に寒風山や200名山の笹ヶ峰を眺めることができます。土小屋を出て9時間ほどの時間が経ち一日の行動としては長めです。日が暮れるのが早い秋は下山のことを考えて早出に努めましょう。縦走は桑瀬峠から旧寒風山トンネル南口に下ります。ここは休日にはカフェが開き30台ほどの駐車場、トイレ、休憩舎などがある登山基地です。土小屋の岩黒山荘にその建物に入るように一つの車道があり、そこに縦走路の始まりがあります。縦走路に入ると岩黒山のトラバースが始まり、毎年2回ほど県内外の登山者のボランティア活動で縦走路の笹刈り作業を行っており歩き易く保全されています。20分も進めば瓶ヶ森林道に出ます。ここが名野川越です。自動車、バイク、自転車の往来が多く注意が必要な場所です。先へ進むとよさこい峠(予佐越峠)に土小屋から1時間足らずで到着します。車道を下ればいの町の越裏門集落に下ることができます。トイレ裏に登山道が延び、30分も登ればちょっとした広場に出て1503.1mの三角点が確認できる伊吹山の頂上となります。林道と交差しつつ今度はシラサ峠(白笹峠)に出て2021年4月に改装した山荘しらさに到着します。雲上のカフェで休憩もでき、宿泊も可能です。西に石鎚山を眺めながら瓶ヶ森林道の上部を歩き子持権現の東壁の真下を横切り再び林道に戻り瓶ヶ森登山口に着きます。峠から1時間20分ほどです。トイレもあるので休憩に適しますが、指定キャンプ場ではないのでテント等張るのは厳禁です。 瓶ヶ森は男山を40分ほどで登り、春にはイシヅチサクラなどが咲く尾根を女山に向かい、頂上をきわめたら少し引き返して瓶ヶ森の東側を下っていきます。コル(鞍部)に吉野川源流の碑があり西黒森への縦走路に接続します。この山は瓶ヶ森林道ができる前は登るのが難しい山でどこから登るにも遠い深山でしたが、林業が盛んだった昭和の時代に長大な林道ができ難易度が大きく下がりました。 縦走路から少し北にはずれて山頂がある西黒森は、その最頂部への急登が登山者の体力を奪います。ここは訪れる人も少なく静かな山頂を楽しめます。頂上ピストンの後、いったん林道に出て神鳴池の看板を見て、歩き続けると次に続くジネンゴノ頭(自念子の頭)を通ります。この縦走路のピークはどこも眺望がよく、コマーシャルのロケ地になったこともあるほどです。瓶ヶ森林道は別名UFO(雄峰)ラインと呼び、ロケ地巡りのバイク・車がこの辺りでよく休憩をしています。東黒森を過ぎると富士山型の山が前方に出張ってきます。これが300名山の伊予富士です。360度の展望があり、東に寒風山や200名山の笹ヶ峰を眺めることができます。土小屋を出て9時間ほどの時間が経ち一日の行動としては長めです。日が暮れるのが早い秋は下山のことを考えて早出に努めましょう。縦走は桑瀬峠から旧寒風山トンネル南口に下ります。ここは休日にはカフェが開き30台ほどの駐車場、トイレ、休憩舎などがある登山基地です。 -
寒風山から笹ヶ峰を経て平家平、三ツ森山へ
- 1泊2日
- 14時間40分
- 22.6km
寒風山から笹ヶ峰を経て平家平、三ツ森山へ
- 1泊2日
- 14時間40分
- 22.6km
登山基地の旧寒風山トンネル南口のカフェの左側に桑瀬峠に向かう登山口があり、ここから急登を登り桑瀬峠に出て進路を東へ。途中にステンレスのハシゴが数か所設置されており、歩くには容易ですが急登と緩斜面の繰り返す登山道が続きます。 中腹はブナの林が続き山頂間近では森林限界が過ぎコメツツジなどの低木、笹原が頂部を占めるようになります。その森林限界を越せばすぐに寒風山です。ステンレスの頂上標が立っており、アップダウンの続く尾根道が続き笹ヶ峰に到達します。ここは一等三角点が配置された日本200名山であると同時に、お不動様が祀られている信仰の山でもあります。また眺望も抜群で、北面には大きな宿泊施設の丸山荘があり、頂上から視認できます。宿泊、キャンプ地としてはこの丸山荘がこのルート上では最後になり、そこまで下るのに頂上からおよそ35分ほどかかります。秋には紅葉が綺麗で、ちち山に向かう際に通る鞍部は紅葉谷分岐と呼ばれ、そこを抜けると新居浜市と西条市を分ける尾根になります。 紅葉谷分岐からちち山へは25分ほどで到着します。ちち山は新居浜市最高峰であり笹ヶ峰と双耳峰を成します。南面を貫くトラバース道は笹が茂り、浮石等足元が悪いため廃道となりました。ちち山の分れで北に赤石山系、東に四国の中央脊梁の山脈とに分離します。そこを右にとり徐々に高度を下げ一ノ谷越へ。そこから平家平方面に向かうと冠山を通過します。冠とは安徳帝がここに逃れてきた折に、帝(天皇)が頭に載せるカンムリに高知側からは見えるとの由来から名が付いたと言われています。山頂は見通しが悪いですが南に数十歩行けば大岩の上に立つことができ眺望も開けます。 2021年にガイド協会有志による再整備された笹尾根のパノラマコースを50分ほど進めば平家平です。広い山頂で休憩にも適しています。この平家平も登山口が数か所あり、高知国体が行われた際の縦走競技のルートにも採用されました。 巡視路分岐、三森峠を経てアケボノツツジで有名な三ツ森山に向かいます。県境の尾根を北に進み、間もなくあえぐほどの急登になりシャクナゲやツツジ、ブナの坂を登ること50分で峠から山頂に達します。そこから東に3時間ほどで大座礼山の県境分岐へ。この間に鉄塔広場から愛媛側の筏津に下りるルートもあります。県境分岐からブナの巨木で有名な大座礼山に行くことができ、県境の尾根に戻り太田尾越に下ることもできます。今回は井野川越経由で林道大座礼線に出てゴールである駐車場登山口に下りましょう。登山基地の旧寒風山トンネル南口のカフェの左側に桑瀬峠に向かう登山口があり、ここから急登を登り桑瀬峠に出て進路を東へ。途中にステンレスのハシゴが数か所設置されており、歩くには容易ですが急登と緩斜面の繰り返す登山道が続きます。 中腹はブナの林が続き山頂間近では森林限界が過ぎコメツツジなどの低木、笹原が頂部を占めるようになります。その森林限界を越せばすぐに寒風山です。ステンレスの頂上標が立っており、アップダウンの続く尾根道が続き笹ヶ峰に到達します。ここは一等三角点が配置された日本200名山であると同時に、お不動様が祀られている信仰の山でもあります。また眺望も抜群で、北面には大きな宿泊施設の丸山荘があり、頂上から視認できます。宿泊、キャンプ地としてはこの丸山荘がこのルート上では最後になり、そこまで下るのに頂上からおよそ35分ほどかかります。秋には紅葉が綺麗で、ちち山に向かう際に通る鞍部は紅葉谷分岐と呼ばれ、そこを抜けると新居浜市と西条市を分ける尾根になります。 紅葉谷分岐からちち山へは25分ほどで到着します。ちち山は新居浜市最高峰であり笹ヶ峰と双耳峰を成します。南面を貫くトラバース道は笹が茂り、浮石等足元が悪いため廃道となりました。ちち山の分れで北に赤石山系、東に四国の中央脊梁の山脈とに分離します。そこを右にとり徐々に高度を下げ一ノ谷越へ。そこから平家平方面に向かうと冠山を通過します。冠とは安徳帝がここに逃れてきた折に、帝(天皇)が頭に載せるカンムリに高知側からは見えるとの由来から名が付いたと言われています。山頂は見通しが悪いですが南に数十歩行けば大岩の上に立つことができ眺望も開けます。 2021年にガイド協会有志による再整備された笹尾根のパノラマコースを50分ほど進めば平家平です。広い山頂で休憩にも適しています。この平家平も登山口が数か所あり、高知国体が行われた際の縦走競技のルートにも採用されました。 巡視路分岐、三森峠を経てアケボノツツジで有名な三ツ森山に向かいます。県境の尾根を北に進み、間もなくあえぐほどの急登になりシャクナゲやツツジ、ブナの坂を登ること50分で峠から山頂に達します。そこから東に3時間ほどで大座礼山の県境分岐へ。この間に鉄塔広場から愛媛側の筏津に下りるルートもあります。県境分岐からブナの巨木で有名な大座礼山に行くことができ、県境の尾根に戻り太田尾越に下ることもできます。今回は井野川越経由で林道大座礼線に出てゴールである駐車場登山口に下りましょう。 -
日浦から銅山越を経て西赤石、東赤石山へ
- 1泊2日
- 8時間35分
- 13.9km
日浦から銅山越を経て西赤石、東赤石山へ
- 1泊2日
- 8時間35分
- 13.9km
西赤石や東赤石へのルートは笹原の平坦なルートや、切り立った岩稜帯を歩くルート、産業遺産の中を巡るルートなどコンパクトながら多様性のあるルートが集まり、どのルートも高山植物があり目を楽しませてくれます。ここでは人気のある新居浜市別子山の日浦から銅山越を経て赤石山系を縦走するルートを紹介します。新居浜市の国道11号から県道47号新居浜別子山線、もしくは四国中央市の国道319号を嶺南地区に向かい、それから銅山川沿い県道47号を新居浜市別子山日浦の登山口の駐車場を目指します。小足谷川沿いに銅山越に向かうと川沿いには多くの産業遺跡群があり往時の鉱山街の繁栄が偲ばれます。日浦登山口から40分ほど歩くとバイオトイレ(冬期閉鎖)があり、その先に鉱山の試掘穴から湧くダイヤモンド水と呼ばれる泉がある広場に出ます。目出度町との分岐を鉄のパイプでできた橋を渡り、坂道を進むと別子銅山開山の産業遺構「歓喜坑・歓東坑」です。ここには急な天候の悪化時にはありがたい屋根付きの休憩所が設置されています。その先を登ると峰地蔵のある峠の銅山越に着きます。ここから東へ1時間10分ほどアップダウンを繰り返すと西赤石山頂上に到達します。春はアケボノツツジが咲き誇り、足元はツガザクラ、アカモノの群落も見ることができ、秋には赤みを帯びた岩も映えるほど美しい紅葉が楽しめます。ここから物住頭を経て稜線を進むと岩稜帯の広がる前赤石山にさしかかります。ここからは起立した岩をぬって歩くため気を抜けません。この岩稜帯は季節には花に飾られた斜面が続きますが、岩稜には目印が無いため迷いやすいのでルートファインディングは慎重に行いましょう。八巻山への分岐がある石室越を右へ下ると赤石山荘で、山荘は完全に閉鎖され、3畳ほどの避難スペースが設置されています。東赤石山へは赤石越分岐のトラバース道を使い稜線へ、赤石越から東赤石山へは10分ほどで到着します。 下山は、赤石山荘経由で下る瀬場本谷ルートを使用しましょう。このルートは沢を数回渡ります。所々渓谷が深く切れ込み木製の桟道が架けられていますが、朽ちている場合があり歩行には注意が必要です。ここを過ぎると瀬場分岐を通り筏津登山口に下山できます。駐車場はトイレも整備されており、対岸の筏津坑跡にあります。西赤石や東赤石へのルートは笹原の平坦なルートや、切り立った岩稜帯を歩くルート、産業遺産の中を巡るルートなどコンパクトながら多様性のあるルートが集まり、どのルートも高山植物があり目を楽しませてくれます。ここでは人気のある新居浜市別子山の日浦から銅山越を経て赤石山系を縦走するルートを紹介します。新居浜市の国道11号から県道47号新居浜別子山線、もしくは四国中央市の国道319号を嶺南地区に向かい、それから銅山川沿い県道47号を新居浜市別子山日浦の登山口の駐車場を目指します。小足谷川沿いに銅山越に向かうと川沿いには多くの産業遺跡群があり往時の鉱山街の繁栄が偲ばれます。日浦登山口から40分ほど歩くとバイオトイレ(冬期閉鎖)があり、その先に鉱山の試掘穴から湧くダイヤモンド水と呼ばれる泉がある広場に出ます。目出度町との分岐を鉄のパイプでできた橋を渡り、坂道を進むと別子銅山開山の産業遺構「歓喜坑・歓東坑」です。ここには急な天候の悪化時にはありがたい屋根付きの休憩所が設置されています。その先を登ると峰地蔵のある峠の銅山越に着きます。ここから東へ1時間10分ほどアップダウンを繰り返すと西赤石山頂上に到達します。春はアケボノツツジが咲き誇り、足元はツガザクラ、アカモノの群落も見ることができ、秋には赤みを帯びた岩も映えるほど美しい紅葉が楽しめます。ここから物住頭を経て稜線を進むと岩稜帯の広がる前赤石山にさしかかります。ここからは起立した岩をぬって歩くため気を抜けません。この岩稜帯は季節には花に飾られた斜面が続きますが、岩稜には目印が無いため迷いやすいのでルートファインディングは慎重に行いましょう。八巻山への分岐がある石室越を右へ下ると赤石山荘で、山荘は完全に閉鎖され、3畳ほどの避難スペースが設置されています。東赤石山へは赤石越分岐のトラバース道を使い稜線へ、赤石越から東赤石山へは10分ほどで到着します。 下山は、赤石山荘経由で下る瀬場本谷ルートを使用しましょう。このルートは沢を数回渡ります。所々渓谷が深く切れ込み木製の桟道が架けられていますが、朽ちている場合があり歩行には注意が必要です。ここを過ぎると瀬場分岐を通り筏津登山口に下山できます。駐車場はトイレも整備されており、対岸の筏津坑跡にあります。 -
肉淵から東赤石へ
- 日帰り
- 9時間30分
- 10.9km
肉淵から東赤石へ
- 日帰り
- 9時間30分
- 10.9km
銅山川沿いの県道6号の別子山から四国中央方面に向かう途中に肉淵バス停があります。この道路ののり面に二ツ岳登山口と書かれた案内板があります。この林道である別子山土居線を車で15分ほどで肉淵林道登山口に到着します。鉄の階段がある登山口から1時間20分ほど歩けば峨蔵越へに立ちます。 道中には水の補給に適した沢が数か所あるので縦走するときには峨蔵越までに給水を終えておくことが望ましいでしょう。この峠から二ツ岳へと四国でも有数の傾斜を誇る稜線を登ることとなります。ルートはアップダウンが激しく二ツ岳の半ばには鯛の頭と呼ばれる岩峰がそびえています。そこから1時間半ほどの急登に木の根っこにつかまりながら進めば二ッ岳山頂です。山頂の南峰からは縦走するルート上のエビラ山、黒岳が望むことができ、ここからは熟達者のみが踏み込める縦走路となります。水の補給もままならない稜線・ブッシュ歩きが続き、所々に目印である赤テープや登山道の表示があるので見落とさないように注意して下さい。時折間違ったテープもあるのでルートファインディング能力が必要となります。 エビラ山は漢字で箙と書き、矢を入れて肩や腰に掛け携帯する容器のことを意味し、登山口の肉渕もカモシカの肉をさばいた所を表しており、古くから猟師が入っていた山域であることがわかります。岩稜とブッシュ帯を抜け黒岳、保土野越とつづき、最後のピークの権現山に達します。その先には地質学でも貴重な存在である権現様を祀った岩峰があり、そこからの眺めも抜群です。なおその直下が権現越ですが、もし床鍋へ下る場合は鉄塔管理道ルートの下りがルートが分かりやすいのですが、所々で崩落があり注意が必要です。ジグザグ道を下り鉄塔No.24から谷へ下り始めます。巡視路分岐まで歩くと旧来の登山道と交わりそこからはゴールの床鍋へは約1時間ほどで下ることができます。 東赤石は花の百名山でもありますが、西赤石の賑やかな登山路に比べ東赤石以東二ツ岳を含む山塊は比較的静かな山歩きを楽しむ事ができます。 地図には描ききれませんが、峨蔵越、小箱越と東に進むと宇摩富士と称される赤星山と豊受山があり、そちらへの縦走も面白いです。銅山川沿いの県道6号の別子山から四国中央方面に向かう途中に肉淵バス停があります。この道路ののり面に二ツ岳登山口と書かれた案内板があります。この林道である別子山土居線を車で15分ほどで肉淵林道登山口に到着します。鉄の階段がある登山口から1時間20分ほど歩けば峨蔵越へに立ちます。 道中には水の補給に適した沢が数か所あるので縦走するときには峨蔵越までに給水を終えておくことが望ましいでしょう。この峠から二ツ岳へと四国でも有数の傾斜を誇る稜線を登ることとなります。ルートはアップダウンが激しく二ツ岳の半ばには鯛の頭と呼ばれる岩峰がそびえています。そこから1時間半ほどの急登に木の根っこにつかまりながら進めば二ッ岳山頂です。山頂の南峰からは縦走するルート上のエビラ山、黒岳が望むことができ、ここからは熟達者のみが踏み込める縦走路となります。水の補給もままならない稜線・ブッシュ歩きが続き、所々に目印である赤テープや登山道の表示があるので見落とさないように注意して下さい。時折間違ったテープもあるのでルートファインディング能力が必要となります。 エビラ山は漢字で箙と書き、矢を入れて肩や腰に掛け携帯する容器のことを意味し、登山口の肉渕もカモシカの肉をさばいた所を表しており、古くから猟師が入っていた山域であることがわかります。岩稜とブッシュ帯を抜け黒岳、保土野越とつづき、最後のピークの権現山に達します。その先には地質学でも貴重な存在である権現様を祀った岩峰があり、そこからの眺めも抜群です。なおその直下が権現越ですが、もし床鍋へ下る場合は鉄塔管理道ルートの下りがルートが分かりやすいのですが、所々で崩落があり注意が必要です。ジグザグ道を下り鉄塔No.24から谷へ下り始めます。巡視路分岐まで歩くと旧来の登山道と交わりそこからはゴールの床鍋へは約1時間ほどで下ることができます。 東赤石は花の百名山でもありますが、西赤石の賑やかな登山路に比べ東赤石以東二ツ岳を含む山塊は比較的静かな山歩きを楽しむ事ができます。 地図には描ききれませんが、峨蔵越、小箱越と東に進むと宇摩富士と称される赤星山と豊受山があり、そちらへの縦走も面白いです。