【山梨県】の登山コースガイド

山梨県

登山コース検索

絞り込み条件
エリア
コース難易度
山行日数
歩行時間
歩行距離
テクニック度
岩場やクサリ場などがなく、問題なく歩ける
岩場やクサリ場などがあり、部分的に注意が必要
岩場やクサリ場などがあって、中級以上の技術と経験が必要
112件
リセット
検索結果112件中  81-100件
  • 富士宮ルート

    富士宮ルート

    富士山本宮浅間大社の建つ大宮(現在の富士宮)から富士山頂を目指す修験の道が富士表口、大宮口と呼ばれ栄えた富士宮口(三島口)です。富士宮ルートとしての登山起点、五合目の標高は2380m。富士山の各五合目にあって最高所に位置します。下山専用道を持たないゆえ下山者も加わり混雑も見られますが、山頂へ至る最短路として吉田ルートに次ぐ人気を誇ります。ルートの基調色は青色。 森林限界上に位置する富士宮口五合目バス停から右手の階段を上がれば登山口です。登山道開通期間中には富士山総合指導センターが開設されます。外国人で初の富士登山を果たしたオールコックの胸像脇から登山道は始まります。すぐ上で立派な公衆トイレを見て、斜上するスロープをたどります。小尾根を越えると、2軒の山小屋が建つ六合目です。宝永山荘の右端からは、山頂を目指し一直線の登高が始まります。六合目から新七合目、七合目、八合目へと、ほぼ50分から1時間の歩程毎に山小屋が現れます。宝永山と肩を並べる位置に新七合目、標高3000mラインを超せば七合目です。頂上直下と並び急峻かつ険しいのが八合目直下。赤褐色の岩塊や砂礫のスロープを右方向へたどり、短い岩場を越えてひと登りすると、救護所である富士山衛生センターも建つ八合目です。八合目の上方には大きな凹状地形が広がり、遅くまで残雪が見られます。ルートは左手の尾根状をたどり、九合目をへて本ルート最終の山小屋が建つ九合五勺に達します。山頂直下は脆そうな岩肌が左右からせり出した急峻な喉状です。下山者とのすれ違いや落石にも注意してこれを登り切れば、富士山頂上浅間大社奥宮の建つ富士宮ルート山頂です。 下山は往路をたどります。このほか御殿場ルート下山~宝永山馬の背経由で富士宮口五合目に至る行程も広く利用されています。ただし営業小屋は限られます。数箇所の分岐点があるほか、視界不良時の宝永第一火口底では、ルートを見失わぬよう注意が必要です。
    富士山本宮浅間大社の建つ大宮(現在の富士宮)から富士山頂を目指す修験の道が富士表口、大宮口と呼ばれ栄えた富士宮口(三島口)です。富士宮ルートとしての登山起点、五合目の標高は2380m。富士山の各五合目にあって最高所に位置します。下山専用道を持たないゆえ下山者も加わり混雑も見られますが、山頂へ至る最短路として吉田ルートに次ぐ人気を誇ります。ルートの基調色は青色。 森林限界上に位置する富士宮口五合目バス停から右手の階段を上がれば登山口です。登山道開通期間中には富士山総合指導センターが開設されます。外国人で初の富士登山を果たしたオールコックの胸像脇から登山道は始まります。すぐ上で立派な公衆トイレを見て、斜上するスロープをたどります。小尾根を越えると、2軒の山小屋が建つ六合目です。宝永山荘の右端からは、山頂を目指し一直線の登高が始まります。六合目から新七合目、七合目、八合目へと、ほぼ50分から1時間の歩程毎に山小屋が現れます。宝永山と肩を並べる位置に新七合目、標高3000mラインを超せば七合目です。頂上直下と並び急峻かつ険しいのが八合目直下。赤褐色の岩塊や砂礫のスロープを右方向へたどり、短い岩場を越えてひと登りすると、救護所である富士山衛生センターも建つ八合目です。八合目の上方には大きな凹状地形が広がり、遅くまで残雪が見られます。ルートは左手の尾根状をたどり、九合目をへて本ルート最終の山小屋が建つ九合五勺に達します。山頂直下は脆そうな岩肌が左右からせり出した急峻な喉状です。下山者とのすれ違いや落石にも注意してこれを登り切れば、富士山頂上浅間大社奥宮の建つ富士宮ルート山頂です。 下山は往路をたどります。このほか御殿場ルート下山~宝永山馬の背経由で富士宮口五合目に至る行程も広く利用されています。ただし営業小屋は限られます。数箇所の分岐点があるほか、視界不良時の宝永第一火口底では、ルートを見失わぬよう注意が必要です。
  • 須走ルート

    須走ルート

    東口と呼ばれた須走口は、東口本宮須走浅間神社を起点とした古い歴史を誇る富士登山道です。須走ルートとしての登山起点は、標高1970mの須走口五合目。吉田・富士宮両ルートの五合目より数百m低いものの、これら2ルートの混雑に比せば、比較的落ち着いています。ルートの基調色は赤色に設定されています。 須走口五合目から2軒の山小屋の軒先を抜け、ミヤマハンノキやダケカンバなどが主体の樹陰の道をたどります。下山道をあわせた先で山頂を仰ぐ砂礫の斜面に出ますが、長田山荘が建つ新六合目から先も低灌木帯が続き、林床には花も多くみられます。瀬戸館の建つ本六合目は標高2620m余。この高さまで緑があるのは須走ルートだけです。六合目を過ぎて草木は低くなり、やがて岩礫の斜面に移ろいます。岩稜状に続くジグザグの急登を登り切ると、下山道を分ける七合目。右へ斜上して溶岩流を渡ると、本七合目下の急登が待っています。八合目までは下山道やブルドーザー道が複雑に交錯するので、下山時も含め標識に従って進みます。須走ルート八合目(下江戸屋分岐)からひと登りで、吉田ルート合流点の本八合目(3370m)です。ここからは吉田ルートをたどり(吉田ルート(コースガイド)参照)久須志神社(東北奥宮)に立ちます。 下山路は須走ルート八合目(下江戸屋分岐)まで吉田ルートと重なります。左折する吉田ルート下山道と分かれ、須走ルート下山は右方向へ道なりに続くスロープを下ります。本七合目で登山道と分かれ右(南)方向へ進むと、左手に下る砂走り道が現れます。砂礫が堆積した急斜面は足への負担も少なく、効率よく高度が下がります。ただし御殿場ルートの大砂走りに比べ転石もまじるので慎重さも必要です。傾斜が緩んで砂払五合目に降り立ち、樹林を抜けて須走口五合目に戻ります。
    東口と呼ばれた須走口は、東口本宮須走浅間神社を起点とした古い歴史を誇る富士登山道です。須走ルートとしての登山起点は、標高1970mの須走口五合目。吉田・富士宮両ルートの五合目より数百m低いものの、これら2ルートの混雑に比せば、比較的落ち着いています。ルートの基調色は赤色に設定されています。 須走口五合目から2軒の山小屋の軒先を抜け、ミヤマハンノキやダケカンバなどが主体の樹陰の道をたどります。下山道をあわせた先で山頂を仰ぐ砂礫の斜面に出ますが、長田山荘が建つ新六合目から先も低灌木帯が続き、林床には花も多くみられます。瀬戸館の建つ本六合目は標高2620m余。この高さまで緑があるのは須走ルートだけです。六合目を過ぎて草木は低くなり、やがて岩礫の斜面に移ろいます。岩稜状に続くジグザグの急登を登り切ると、下山道を分ける七合目。右へ斜上して溶岩流を渡ると、本七合目下の急登が待っています。八合目までは下山道やブルドーザー道が複雑に交錯するので、下山時も含め標識に従って進みます。須走ルート八合目(下江戸屋分岐)からひと登りで、吉田ルート合流点の本八合目(3370m)です。ここからは吉田ルートをたどり(吉田ルート(コースガイド)参照)久須志神社(東北奥宮)に立ちます。 下山路は須走ルート八合目(下江戸屋分岐)まで吉田ルートと重なります。左折する吉田ルート下山道と分かれ、須走ルート下山は右方向へ道なりに続くスロープを下ります。本七合目で登山道と分かれ右(南)方向へ進むと、左手に下る砂走り道が現れます。砂礫が堆積した急斜面は足への負担も少なく、効率よく高度が下がります。ただし御殿場ルートの大砂走りに比べ転石もまじるので慎重さも必要です。傾斜が緩んで砂払五合目に降り立ち、樹林を抜けて須走口五合目に戻ります。
  • 御殿場ルート

    御殿場ルート

    東表口と呼ばれた御殿場口は1883(明治16)年、御殿場から須山口(南口)下部に連結して開削された新道です。登山起点の新五合目は標高1440mと、他の三登山道に比して圧倒的に低く、山頂までの距離も長大ですが、落ち着いた雰囲気と大砂走り下山道の存在により根強い支持も得ています。ルートを表す基調色は緑色です。 御殿場口新五合目バス停からひと登りした大石茶屋からは、小さな蛇行を繰り返しながら緩やかな砂礫の斜面をたどります。次郎坊(新五合五勺)で下山道と交差したのち、顕著に右斜上していきます。単調なうえに砂礫に足をとられて歩きにくい所です。新六合目からは、露岩や転石も目立つようになります。六合目をへて標高3000mを超え、日の出館(休業中)の建つ七合目に上がります。七合五勺へと緩やかに左斜上の後は、赤褐色の火山礫が覆う急峻な岩稜状に変わります。赤岩八合館が建つ七合九勺から八合目・見晴館跡を傍らに見て尾根を左に回り込むと、山頂直下の凹状部です。露岩や浮き石が覆うつづら折りの急登を登り切った小鞍部が、銀明水が祀られた御殿場ルート山頂です。 下山は七合目まで往路を下ります。七合目直下で登山道を左に分け、砂礫が堆積した砂走り状の道へと導かれます。下り(走り)六合で、御殿場口六合目へつづくプリンスルートを左に分け、すぐ下方で宝永山馬の背への道を右に分けます。天候がよければ、宝永山に立ち寄るとよいでしょう。 岩まじりの道が細かい砂礫主体となり、急峻かつ豪快な大砂走りとなります。木柱とロープに沿ってぐんぐんと高度を下げ、次郎坊(新五合五勺)で大砂走りを終えます。まっすぐ続く緩やかなスロープをたどり、御殿場口新五合目に下り着きます。
    東表口と呼ばれた御殿場口は1883(明治16)年、御殿場から須山口(南口)下部に連結して開削された新道です。登山起点の新五合目は標高1440mと、他の三登山道に比して圧倒的に低く、山頂までの距離も長大ですが、落ち着いた雰囲気と大砂走り下山道の存在により根強い支持も得ています。ルートを表す基調色は緑色です。 御殿場口新五合目バス停からひと登りした大石茶屋からは、小さな蛇行を繰り返しながら緩やかな砂礫の斜面をたどります。次郎坊(新五合五勺)で下山道と交差したのち、顕著に右斜上していきます。単調なうえに砂礫に足をとられて歩きにくい所です。新六合目からは、露岩や転石も目立つようになります。六合目をへて標高3000mを超え、日の出館(休業中)の建つ七合目に上がります。七合五勺へと緩やかに左斜上の後は、赤褐色の火山礫が覆う急峻な岩稜状に変わります。赤岩八合館が建つ七合九勺から八合目・見晴館跡を傍らに見て尾根を左に回り込むと、山頂直下の凹状部です。露岩や浮き石が覆うつづら折りの急登を登り切った小鞍部が、銀明水が祀られた御殿場ルート山頂です。 下山は七合目まで往路を下ります。七合目直下で登山道を左に分け、砂礫が堆積した砂走り状の道へと導かれます。下り(走り)六合で、御殿場口六合目へつづくプリンスルートを左に分け、すぐ下方で宝永山馬の背への道を右に分けます。天候がよければ、宝永山に立ち寄るとよいでしょう。 岩まじりの道が細かい砂礫主体となり、急峻かつ豪快な大砂走りとなります。木柱とロープに沿ってぐんぐんと高度を下げ、次郎坊(新五合五勺)で大砂走りを終えます。まっすぐ続く緩やかなスロープをたどり、御殿場口新五合目に下り着きます。
  • 富士山頂・お鉢巡り

    富士山頂・お鉢巡り

    富士山頂は大内院、あるいはお鉢と呼ばれる直径約600m、深さ200m余の噴火口が口を開け、八峰(九峰とも)を数える峰頭がこれを取り囲みます。古来、富士山信仰ではこれをハスの八つの花びらに見立て、仏の尊名をあてた各峰を巡拝しながら一周しました。これが八葉巡りで、噴火口のすり鉢状から「お鉢巡り」と解釈されるようにもなったようです。お鉢はどちら回りでもよいですが、古来の通例は時計回りでした。ここでは久須志神社(東北奥宮)の建つ吉田・須走ルート山頂から一周します。成就岳から伊豆岳~朝日岳をへて東安ノ河原までは、路肩に注意して東側を巻き進みます。銀明水の小鞍部を越えた先が富士山頂上浅間大社奥宮の建つ富士宮ルート山頂です。三島岳の北を巻いて馬の背の急斜面に取付き、登り切った分岐を左へ上がれば剣ヶ峰です。分岐に戻り左(北)へ進み、西安ノ河原を抜けて大沢崩源頭部の外輪尾根上に上がります。小内院と呼ぶ噴火口跡を左に見て白山岳の裾を進みますが、金名水経由でもよいでしょう。久須志岳に上がり久須志神社(東北奥宮)でお鉢一周を終えます。
    富士山頂は大内院、あるいはお鉢と呼ばれる直径約600m、深さ200m余の噴火口が口を開け、八峰(九峰とも)を数える峰頭がこれを取り囲みます。古来、富士山信仰ではこれをハスの八つの花びらに見立て、仏の尊名をあてた各峰を巡拝しながら一周しました。これが八葉巡りで、噴火口のすり鉢状から「お鉢巡り」と解釈されるようにもなったようです。お鉢はどちら回りでもよいですが、古来の通例は時計回りでした。ここでは久須志神社(東北奥宮)の建つ吉田・須走ルート山頂から一周します。成就岳から伊豆岳~朝日岳をへて東安ノ河原までは、路肩に注意して東側を巻き進みます。銀明水の小鞍部を越えた先が富士山頂上浅間大社奥宮の建つ富士宮ルート山頂です。三島岳の北を巻いて馬の背の急斜面に取付き、登り切った分岐を左へ上がれば剣ヶ峰です。分岐に戻り左(北)へ進み、西安ノ河原を抜けて大沢崩源頭部の外輪尾根上に上がります。小内院と呼ぶ噴火口跡を左に見て白山岳の裾を進みますが、金名水経由でもよいでしょう。久須志岳に上がり久須志神社(東北奥宮)でお鉢一周を終えます。
  • 鉄砲木ノ頭から高指山~富士岬平

    鉄砲木ノ頭から高指山~富士岬平

    三国山ハイキングコース入口バス停から旭日丘側に架かる橋を渡り、山側に分かれる道に入ります。パノラマ台への標識で左折、ついで右折すると木々が美しい山道となります。県道に出て右にたどれば、ドライブ客にも人気の展望地、パノラマ台です。トイレ脇から登山道に取付き、富士山と山中湖を背にカヤトの斜面をたどります。傾斜が強くなれば、ひと頑張りで鉄砲木ノ頭(明神山)です。山頂台地の中央には、山中諏訪神社奥宮が祀られています。県境稜線をなす高指山への道は、三角点の脇から延びています。やや道が荒れた箇所もある急下降をへて切通峠へ。この先は明るい尾根歩きに転じます。東海自然歩道をあわせて短く急登すれば高指山山頂。バラシマ峠をへて、かわいらしい富士展望ピーク、富士岬平に立ちます。振り返ると鉄砲木ノ頭から篭坂峠へ続くたおやかな山稜が望まれます。ここで県境稜線と分かれ、左(西)に下ります。別荘地を抜け下り、国道413号・道志みちに出て左折、車の往来に注意をして山中湖平野バス停を目指します。
    三国山ハイキングコース入口バス停から旭日丘側に架かる橋を渡り、山側に分かれる道に入ります。パノラマ台への標識で左折、ついで右折すると木々が美しい山道となります。県道に出て右にたどれば、ドライブ客にも人気の展望地、パノラマ台です。トイレ脇から登山道に取付き、富士山と山中湖を背にカヤトの斜面をたどります。傾斜が強くなれば、ひと頑張りで鉄砲木ノ頭(明神山)です。山頂台地の中央には、山中諏訪神社奥宮が祀られています。県境稜線をなす高指山への道は、三角点の脇から延びています。やや道が荒れた箇所もある急下降をへて切通峠へ。この先は明るい尾根歩きに転じます。東海自然歩道をあわせて短く急登すれば高指山山頂。バラシマ峠をへて、かわいらしい富士展望ピーク、富士岬平に立ちます。振り返ると鉄砲木ノ頭から篭坂峠へ続くたおやかな山稜が望まれます。ここで県境稜線と分かれ、左(西)に下ります。別荘地を抜け下り、国道413号・道志みちに出て左折、車の往来に注意をして山中湖平野バス停を目指します。
  • 石割山から石割山稜

    石割山から石割山稜

    石割ハイキングコース入口バス停から平野側にわずかに戻り、丁字路を北に進むと、参道の登り口となる赤い鳥居が現れます。長い石段から東屋の建つ富士見平に上がり、幅広の作業道をたどった先に石割神社が祀られています。社殿背後の巨岩が御神体で、「石」の字に割れていることが石割の起源といいます。神社からは笹が覆う急登をへて西面に開けた石割山山頂に飛び出します。山頂からの石割山稜は、滑りやすい急下降から始まります。傾斜が緩んだ先、肩状をなす台地が平尾山で、目指す大平山への山稜に富士が重なります。平尾山をへて大窪山を越えると、明るくのびやかな山稜の先に大平山が望まれます。コース中、最も気持ちのよい所です。中継施設が建つ大平山からは小さな突起を越え、ホテルマウント富士と湖畔を結ぶ車道に出ます。湖畔に出た所が大出山入口バス停。富士山山中湖(ホテルマウント富士入口)バス停まで出ればバスの本数も増えます。
    石割ハイキングコース入口バス停から平野側にわずかに戻り、丁字路を北に進むと、参道の登り口となる赤い鳥居が現れます。長い石段から東屋の建つ富士見平に上がり、幅広の作業道をたどった先に石割神社が祀られています。社殿背後の巨岩が御神体で、「石」の字に割れていることが石割の起源といいます。神社からは笹が覆う急登をへて西面に開けた石割山山頂に飛び出します。山頂からの石割山稜は、滑りやすい急下降から始まります。傾斜が緩んだ先、肩状をなす台地が平尾山で、目指す大平山への山稜に富士が重なります。平尾山をへて大窪山を越えると、明るくのびやかな山稜の先に大平山が望まれます。コース中、最も気持ちのよい所です。中継施設が建つ大平山からは小さな突起を越え、ホテルマウント富士と湖畔を結ぶ車道に出ます。湖畔に出た所が大出山入口バス停。富士山山中湖(ホテルマウント富士入口)バス停まで出ればバスの本数も増えます。
  • 三ツ峠登山口から三ツ峠山~河口湖駅

    三ツ峠登山口から三ツ峠山~河口湖駅

    開運山を最高点に御巣鷹山、木無山の3山でなる三ツ峠山は、古来、修験道で栄えた篤き信仰の山です。山頂へ通じる道は6本余。ここでは最短路である裏口(裏登山道とも)と呼ばれる登山道を登り、河口湖東端まで延びる府戸尾根をたどって河口湖駅を目指します。 天下茶屋行きハイキングバスを三ツ峠登山口バス停で下車。バス停先のY字路を直進し、清八林道に出合って左折すれば登山道入口です。三ツ峠山上へは山小屋の荷上げ車両も通る幅広の山道で、明瞭かつ危険箇所もありません。ジグザグの急坂をへて傾斜が緩んだ先、稜線直下の分岐点では開運山へと左に進みます。四季楽園の裏手から稜線に上がると、屏風岩を従えた開運山が堂々たる風格で仰がれます。富士見山荘(閉鎖中)前から木組みの階段を登り切れば、開運山山頂です。時間が許せば御巣鷹山に立ち寄るのもいいでしょう。 四季楽園前まで戻ったなら木無山の台地を越し、三ツ峠山荘前をへて季節の花も多い平坦な稜線を進みます。木無山の西端部の府戸尾根・母ノ白滝分岐点で母ノ白滝コースを右に分けると、顕著に下り始めます。やや単調な樹林の尾根道も、送電鉄塔の建つ台地で富士をはじめ周辺展望が開けます。新倉山分岐をへて霜山を過ぎ(左手の小突起に三角点あり)、西川新倉林道を横断した先で分岐に出合います。右は河口湖・富士山パノラマロープウェイ富士見台駅へ続く山腹道、左は天上山をへて富士見台駅に至る尾根道です。河口湖を俯瞰する富士見台駅からは、アジサイ散策路と名づけられた歩道を天上山護国神社に下ります。神社下の丁字路を左折すれば、河口湖駅まであとわずかです。
    開運山を最高点に御巣鷹山、木無山の3山でなる三ツ峠山は、古来、修験道で栄えた篤き信仰の山です。山頂へ通じる道は6本余。ここでは最短路である裏口(裏登山道とも)と呼ばれる登山道を登り、河口湖東端まで延びる府戸尾根をたどって河口湖駅を目指します。 天下茶屋行きハイキングバスを三ツ峠登山口バス停で下車。バス停先のY字路を直進し、清八林道に出合って左折すれば登山道入口です。三ツ峠山上へは山小屋の荷上げ車両も通る幅広の山道で、明瞭かつ危険箇所もありません。ジグザグの急坂をへて傾斜が緩んだ先、稜線直下の分岐点では開運山へと左に進みます。四季楽園の裏手から稜線に上がると、屏風岩を従えた開運山が堂々たる風格で仰がれます。富士見山荘(閉鎖中)前から木組みの階段を登り切れば、開運山山頂です。時間が許せば御巣鷹山に立ち寄るのもいいでしょう。 四季楽園前まで戻ったなら木無山の台地を越し、三ツ峠山荘前をへて季節の花も多い平坦な稜線を進みます。木無山の西端部の府戸尾根・母ノ白滝分岐点で母ノ白滝コースを右に分けると、顕著に下り始めます。やや単調な樹林の尾根道も、送電鉄塔の建つ台地で富士をはじめ周辺展望が開けます。新倉山分岐をへて霜山を過ぎ(左手の小突起に三角点あり)、西川新倉林道を横断した先で分岐に出合います。右は河口湖・富士山パノラマロープウェイ富士見台駅へ続く山腹道、左は天上山をへて富士見台駅に至る尾根道です。河口湖を俯瞰する富士見台駅からは、アジサイ散策路と名づけられた歩道を天上山護国神社に下ります。神社下の丁字路を左折すれば、河口湖駅まであとわずかです。
  • 達磨石から三ツ峠山~母ノ白滝

    達磨石から三ツ峠山~母ノ白滝

    三つ峠駅を出て左へ進み、富士急行線のガードをくぐります。三ッ峠グリーンセンターのY字を左に取り、柄杓流川に沿う舗装道をたどります。その途上、神鈴の滝遊歩道を経由するとよいでしょう。登山道に入るとすぐ達磨石が鎮座します。ここから八十八大師までは急登の連続です。三ツ峠信仰を物語る数々の遺構を傍らに高度を上げていき、八十八大師からは一転、左方向へと山肌を巻き登っていきます。屏風岩の基部を横切って山頂台地への急斜面に取り付き、富士見山荘(閉鎖中)前をへて開運山に立ちます。下りにとる母ノ白滝コースは、標高差は大きいものの三ツ峠山頂部から終日運行の定期路線バス停への最短路です。2軒の山小屋の前を通って木無山西端の府戸尾根・母ノ白滝分岐点へ。府戸尾根から右に分かれ、滑りやすい急斜面を下ります。舗装された西川新倉林道に降り立ち、分岐する未舗装林道に進みます。送電鉄塔が建つ地点で母ノ白滝へ下る登山道が左に分岐します。二段の滝でなる母ノ白滝下から寺川右岸沿いをたどり、河口浅間神社をへて河口局前バス停に出ます。
    三つ峠駅を出て左へ進み、富士急行線のガードをくぐります。三ッ峠グリーンセンターのY字を左に取り、柄杓流川に沿う舗装道をたどります。その途上、神鈴の滝遊歩道を経由するとよいでしょう。登山道に入るとすぐ達磨石が鎮座します。ここから八十八大師までは急登の連続です。三ツ峠信仰を物語る数々の遺構を傍らに高度を上げていき、八十八大師からは一転、左方向へと山肌を巻き登っていきます。屏風岩の基部を横切って山頂台地への急斜面に取り付き、富士見山荘(閉鎖中)前をへて開運山に立ちます。下りにとる母ノ白滝コースは、標高差は大きいものの三ツ峠山頂部から終日運行の定期路線バス停への最短路です。2軒の山小屋の前を通って木無山西端の府戸尾根・母ノ白滝分岐点へ。府戸尾根から右に分かれ、滑りやすい急斜面を下ります。舗装された西川新倉林道に降り立ち、分岐する未舗装林道に進みます。送電鉄塔が建つ地点で母ノ白滝へ下る登山道が左に分岐します。二段の滝でなる母ノ白滝下から寺川右岸沿いをたどり、河口浅間神社をへて河口局前バス停に出ます。
  • 足和田山から三湖台

    足和田山から三湖台

    羽根子山への登山道は、道の駅かつやまの西側に位置する三差路から直登コースと緩やかな回遊コースの2経路が整備されています。一湖台とも呼ばれる羽根子山で河口湖俯瞰の後は、大嵐天神社の小鞍部をへて尾根伝いに登っていきます。林道に出合って右折、ひと登りで東面の眺望がよい肩状に上がります(「知事様」の標石あり)。この先で登山道に移り、左から東海自然歩道を合わせた先が展望舎の建つ足和田山(五湖台)山頂です。三湖台へは、作業道と交錯して続きます。小突起はあるものの穏やかな雑木の尾根道です。三湖台の北端には展望デッキが設けられ、鬼ヶ岳・十二ヶ岳の急峻な山肌や、眼下に広がる青木ヶ原樹海が印象的に望まれます。紅葉台に建つレストハウスの右脇から尾根を下り、国道をトンネルで越せば青木ヶ原樹海です。数多くの溶岩洞窟を有するこの地にあって鳴沢氷穴、富岳風穴とも一般入洞(有料)が可能な洞穴として貴重です。国道上に出た所が風穴・富岳風穴バス停です。
    羽根子山への登山道は、道の駅かつやまの西側に位置する三差路から直登コースと緩やかな回遊コースの2経路が整備されています。一湖台とも呼ばれる羽根子山で河口湖俯瞰の後は、大嵐天神社の小鞍部をへて尾根伝いに登っていきます。林道に出合って右折、ひと登りで東面の眺望がよい肩状に上がります(「知事様」の標石あり)。この先で登山道に移り、左から東海自然歩道を合わせた先が展望舎の建つ足和田山(五湖台)山頂です。三湖台へは、作業道と交錯して続きます。小突起はあるものの穏やかな雑木の尾根道です。三湖台の北端には展望デッキが設けられ、鬼ヶ岳・十二ヶ岳の急峻な山肌や、眼下に広がる青木ヶ原樹海が印象的に望まれます。紅葉台に建つレストハウスの右脇から尾根を下り、国道をトンネルで越せば青木ヶ原樹海です。数多くの溶岩洞窟を有するこの地にあって鳴沢氷穴、富岳風穴とも一般入洞(有料)が可能な洞穴として貴重です。国道上に出た所が風穴・富岳風穴バス停です。
  • 黒岳から御坂主稜線を大石峠へ

    黒岳から御坂主稜線を大石峠へ

    三ツ峠入口バス停は国道137号上、新御坂トンネルの河口湖側にあります。三差路を天下茶屋へとわずかに進んだ左手が御坂峠越えの古道、御坂路の入口です。つづら折れの登りで御坂峠に上がれば、稜線縦走の始まりです。自然林の美しい穏やかな道は、1646m標高点を経て露岩まじりの急坂に変わります。傾斜が緩み北面からの登山道を合せたわずか先が黒岳山頂です。広々として木々に囲まれた山頂ですが、南側へ数分たどったテラスからは、高度感あふれる富士展望が広がります。黒岳からすずらん峠へは、ブナ林が覆う急斜面を下ります。緩く登り返せば破風山の平頂。破風山から新道峠へと下り始めると、富士山側に開けた展望地が随所に現れます。2021年に完成した「FUJIYAMAツインテラス」のファーストテラスをへてセカンドテラスが設置された新道峠に達します。北面直下までシャトルバスの運行があるので(冬期運休)、これを利用した多くの観光客が、御坂稜線からの絶景を楽しんでいます。 新道峠の喧騒から離れた後は、緩急を繰り返して中藤山(節三郎岳)へ。この周辺も秀逸な富士展望台を有しています。大石峠へは小突起の登下降やヤセ尾根、露岩をぬって進む箇所も現れます。不逢山の標識を見て緩やかに下ると、かつての官道、若彦路が越える大石峠です。富士を望む明るく開けた草原状で季節の花も多いところです。大石峠からは、若彦路を左(南)に下っていきます。大淵谷に沿う林道に降り立った大石峠入口の丁字を左へ折れ、大石峠バス停のある若彦トンネル南口に出ます。車の往来に注意して県道を渡れば、河口湖駅行きバス停です。バス便は限られるので調べておきましょう。さらに河口湖北岸、河口湖自然生活館まで1時間弱歩けば、バス便は格段に増えます。
    三ツ峠入口バス停は国道137号上、新御坂トンネルの河口湖側にあります。三差路を天下茶屋へとわずかに進んだ左手が御坂峠越えの古道、御坂路の入口です。つづら折れの登りで御坂峠に上がれば、稜線縦走の始まりです。自然林の美しい穏やかな道は、1646m標高点を経て露岩まじりの急坂に変わります。傾斜が緩み北面からの登山道を合せたわずか先が黒岳山頂です。広々として木々に囲まれた山頂ですが、南側へ数分たどったテラスからは、高度感あふれる富士展望が広がります。黒岳からすずらん峠へは、ブナ林が覆う急斜面を下ります。緩く登り返せば破風山の平頂。破風山から新道峠へと下り始めると、富士山側に開けた展望地が随所に現れます。2021年に完成した「FUJIYAMAツインテラス」のファーストテラスをへてセカンドテラスが設置された新道峠に達します。北面直下までシャトルバスの運行があるので(冬期運休)、これを利用した多くの観光客が、御坂稜線からの絶景を楽しんでいます。 新道峠の喧騒から離れた後は、緩急を繰り返して中藤山(節三郎岳)へ。この周辺も秀逸な富士展望台を有しています。大石峠へは小突起の登下降やヤセ尾根、露岩をぬって進む箇所も現れます。不逢山の標識を見て緩やかに下ると、かつての官道、若彦路が越える大石峠です。富士を望む明るく開けた草原状で季節の花も多いところです。大石峠からは、若彦路を左(南)に下っていきます。大淵谷に沿う林道に降り立った大石峠入口の丁字を左へ折れ、大石峠バス停のある若彦トンネル南口に出ます。車の往来に注意して県道を渡れば、河口湖駅行きバス停です。バス便は限られるので調べておきましょう。さらに河口湖北岸、河口湖自然生活館まで1時間弱歩けば、バス便は格段に増えます。
  • 毛無山から十二ヶ岳~鬼ヶ岳

    毛無山から十二ヶ岳~鬼ヶ岳

    毛無山登山口バス停で下車、文化洞トンネルの左手から尾根上に上がり右へ折れます。急登で三角点峰を越えると雑木林が美しい長浜分岐で、ここからは山頂へ向け最後の登りが始まります。山頂直下は笹とカヤトが覆う草原状で、山中湖から西富士方面まで広がるパノラマを傍らに毛無山山頂に立ちます。山頂から西へ歩を進めると、「一ヶ岳」の標識が現れます。十二ヶ岳までは鎖やロープを使った登下降や、岩尾根を右へ左へと巻き進んでいきますが、極端に困難な悪場や危険箇所はなく、山歩き中級者から経験者で、かつ悪天候時や冬場でなければ十分に楽しめる一般登山道です。 十一ヶ岳からロープが設置された高差50~60mの急峻な溝状を下り、キレット状に切れ込んだ鞍部に架かる吊橋を渡ります。鎖を追って急峻な岩稜を登り切れば十二ヶ岳です。狭い山頂ながら、富士山をはじめ素晴らしい展望があります。ヤセ尾根の登下降をへて、緩やかな尾根を登れば三差路となった金山。時間と天候が許せば主稜線を右へたどり、節刀ヶ岳からの展望を楽しむとよいでしょう。金山から鬼ヶ岳へは、おおむね穏やかな稜線歩きです。西湖側が切れ落ちた急登をこなせば、鬼の角を思わせる露岩が突き出した鬼ヶ岳山頂で、360度の眺望が広がります。根場への下降は、岩場に架かるアルミハシゴの下りで始まります。岩尾根を進んだ尾根の肩状が雪頭ヶ岳で、お花畑の先に大パノラマが広がります。スリップや転倒に注意して急斜面を下り、東入川堰堤広場をへて西湖いやしの里根場、または根場民宿バス停に出ます。
    毛無山登山口バス停で下車、文化洞トンネルの左手から尾根上に上がり右へ折れます。急登で三角点峰を越えると雑木林が美しい長浜分岐で、ここからは山頂へ向け最後の登りが始まります。山頂直下は笹とカヤトが覆う草原状で、山中湖から西富士方面まで広がるパノラマを傍らに毛無山山頂に立ちます。山頂から西へ歩を進めると、「一ヶ岳」の標識が現れます。十二ヶ岳までは鎖やロープを使った登下降や、岩尾根を右へ左へと巻き進んでいきますが、極端に困難な悪場や危険箇所はなく、山歩き中級者から経験者で、かつ悪天候時や冬場でなければ十分に楽しめる一般登山道です。 十一ヶ岳からロープが設置された高差50~60mの急峻な溝状を下り、キレット状に切れ込んだ鞍部に架かる吊橋を渡ります。鎖を追って急峻な岩稜を登り切れば十二ヶ岳です。狭い山頂ながら、富士山をはじめ素晴らしい展望があります。ヤセ尾根の登下降をへて、緩やかな尾根を登れば三差路となった金山。時間と天候が許せば主稜線を右へたどり、節刀ヶ岳からの展望を楽しむとよいでしょう。金山から鬼ヶ岳へは、おおむね穏やかな稜線歩きです。西湖側が切れ落ちた急登をこなせば、鬼の角を思わせる露岩が突き出した鬼ヶ岳山頂で、360度の眺望が広がります。根場への下降は、岩場に架かるアルミハシゴの下りで始まります。岩尾根を進んだ尾根の肩状が雪頭ヶ岳で、お花畑の先に大パノラマが広がります。スリップや転倒に注意して急斜面を下り、東入川堰堤広場をへて西湖いやしの里根場、または根場民宿バス停に出ます。
  • 女坂峠から三方分山~パノラマ台

    女坂峠から三方分山~パノラマ台

    精進バス停で下車。マイカー利用なら山田屋ホテル前バス停付近の県営駐車場を起点に周回可能です。バス停から湖面を背に山側(北側)に延びるかつての古道、旧中道往還をたどります。杉の巨樹が目を引く精進諏訪神社を過ぎ山道へ移ろうと、石積も残る道が沢沿いから山肌を巻くように続きます。つづら折れの急斜面で尾根上に出れば、女坂峠(阿難坂峠)は間近です。女坂峠からは稜線歩きとなり、最低鞍部から山頂部への急斜面に取付きます。緩やかな頂稜をたどった先が、木々に囲まれた三方分山山頂です。南面の切り開きからは、大室山を従えた子抱き富士が眺められます。山頂からは精進山をへて精進峠(三ツ沢峠)に降り立ち、いくつかの突起を越えて根子峠に至ります。雑木の斜面を登り返した先がパノラマ台です。その名の通り素晴らしい眺望が広がります。パノラマ台からは、根子峠に戻りパノラマ台下バス停に下ります。バスの時間を確認のうえ、烏帽子岳から本栖湖に下るのもお勧めです。
    精進バス停で下車。マイカー利用なら山田屋ホテル前バス停付近の県営駐車場を起点に周回可能です。バス停から湖面を背に山側(北側)に延びるかつての古道、旧中道往還をたどります。杉の巨樹が目を引く精進諏訪神社を過ぎ山道へ移ろうと、石積も残る道が沢沿いから山肌を巻くように続きます。つづら折れの急斜面で尾根上に出れば、女坂峠(阿難坂峠)は間近です。女坂峠からは稜線歩きとなり、最低鞍部から山頂部への急斜面に取付きます。緩やかな頂稜をたどった先が、木々に囲まれた三方分山山頂です。南面の切り開きからは、大室山を従えた子抱き富士が眺められます。山頂からは精進山をへて精進峠(三ツ沢峠)に降り立ち、いくつかの突起を越えて根子峠に至ります。雑木の斜面を登り返した先がパノラマ台です。その名の通り素晴らしい眺望が広がります。パノラマ台からは、根子峠に戻りパノラマ台下バス停に下ります。バスの時間を確認のうえ、烏帽子岳から本栖湖に下るのもお勧めです。
  • 毛無山からタカデッキ~雨ヶ岳

    毛無山からタカデッキ~雨ヶ岳

    毛無山山頂へは高差1100m余の登高となり、富士登山を除いた当該エリアでは三ツ峠山表登山道と並ぶスケールです。バス便は限られるので、現地前泊やタクシー併用なども考慮し、念入りかつ余裕をもった計画を立てましょう。 朝霧グリーンパーク入口バス停から西側に分かれる車道を進みます。行く手には毛無山の大きな山体が反り立ちます。麓地区の丁字を左に折れた先が、登山道案内板が設置された毛無山登山口です。金山沢左岸に出ると傾斜も強まり、地蔵峠コースを左に分けます。ひと登りで「毛無山一合目」の標識が現れます。「はさみ岩」など露岩帯の急登が緩んで二合目を越し、金山沢側のスロープをへて不動ノ滝見晴台に上がります。この先は再び急斜面の登高が続きます。四合目、ついでヘリコプターでの救出可能ポイントである平坦地をへて五合目。七合目、八合目と高度を上げるにつれ、天子山地南部や遠く安倍川左岸の山々も顔を出し、春ならばツツジが登山道を彩ります。顕著な露岩を右から巻き上がると富士山展望台があり、九合目を過ぎて間もなく地蔵峠・麓分岐です。ここは県境をなす主稜線上で、山頂へは右へ歩を進めます。毛無山山頂には1等三角点本点が置かれ、草原状のスロープの先に高度感満点の富士展望が広がります。 毛無山山頂からは北へ向かって縦走開始です。毛無山最高点1964m付近も眺めは素晴らしく、明るく雰囲気もよい所です。頂稜の北端が1959m標高点の大見岳。ここから暗く湿っぽい北側斜面の下りに変わります。明るい笹原の鞍部からは、富士を傍らに、駿河湾を背にする登高です。これを登り詰めたタカデッキから深い針葉樹の森を抜け、鞍部をへて短く登り返しますが、意外にあっけなく雨ヶ岳山頂に飛び出します。雨ヶ岳からの富士展望もまた素晴らしく、この一山を目的としても十分に魅力的な頂といえます。 雨ヶ岳から端足峠へは、高度差500m余を下ります。急峻で足元が悪い部分もあるので、雨後のスリップや転倒には十分に注意しましょう。端足峠からは最寄りバス停である根原へと右折。A沢貯水地をへて国道に出た右手に根原バス停があります。時間と体力に余裕がある場合、端足峠から本栖湖へ下るか竜ヶ岳越えで本栖湖バス停へ出れば、河口湖駅方面へのバス便が増えます。
    毛無山山頂へは高差1100m余の登高となり、富士登山を除いた当該エリアでは三ツ峠山表登山道と並ぶスケールです。バス便は限られるので、現地前泊やタクシー併用なども考慮し、念入りかつ余裕をもった計画を立てましょう。 朝霧グリーンパーク入口バス停から西側に分かれる車道を進みます。行く手には毛無山の大きな山体が反り立ちます。麓地区の丁字を左に折れた先が、登山道案内板が設置された毛無山登山口です。金山沢左岸に出ると傾斜も強まり、地蔵峠コースを左に分けます。ひと登りで「毛無山一合目」の標識が現れます。「はさみ岩」など露岩帯の急登が緩んで二合目を越し、金山沢側のスロープをへて不動ノ滝見晴台に上がります。この先は再び急斜面の登高が続きます。四合目、ついでヘリコプターでの救出可能ポイントである平坦地をへて五合目。七合目、八合目と高度を上げるにつれ、天子山地南部や遠く安倍川左岸の山々も顔を出し、春ならばツツジが登山道を彩ります。顕著な露岩を右から巻き上がると富士山展望台があり、九合目を過ぎて間もなく地蔵峠・麓分岐です。ここは県境をなす主稜線上で、山頂へは右へ歩を進めます。毛無山山頂には1等三角点本点が置かれ、草原状のスロープの先に高度感満点の富士展望が広がります。 毛無山山頂からは北へ向かって縦走開始です。毛無山最高点1964m付近も眺めは素晴らしく、明るく雰囲気もよい所です。頂稜の北端が1959m標高点の大見岳。ここから暗く湿っぽい北側斜面の下りに変わります。明るい笹原の鞍部からは、富士を傍らに、駿河湾を背にする登高です。これを登り詰めたタカデッキから深い針葉樹の森を抜け、鞍部をへて短く登り返しますが、意外にあっけなく雨ヶ岳山頂に飛び出します。雨ヶ岳からの富士展望もまた素晴らしく、この一山を目的としても十分に魅力的な頂といえます。 雨ヶ岳から端足峠へは、高度差500m余を下ります。急峻で足元が悪い部分もあるので、雨後のスリップや転倒には十分に注意しましょう。端足峠からは最寄りバス停である根原へと右折。A沢貯水地をへて国道に出た右手に根原バス停があります。時間と体力に余裕がある場合、端足峠から本栖湖へ下るか竜ヶ岳越えで本栖湖バス停へ出れば、河口湖駅方面へのバス便が増えます。
  • 本栖湖から竜ヶ岳

    本栖湖から竜ヶ岳

    本栖湖バス停先、駐車場の一角から本栖湖岸へ下ります。湖岸沿いの県道をたどりキャンプ場入口で左折、「竜ヶ岳登山道入口」の標識に従ってキャンプ場内を抜けます。舗装道を横断して三叉路に出合い、これを左へ進むと登山道入口です。登山道は植林の急登から始まります。雑木林に変わって小ピークを越え、富士山側に開けたスロープを登ると石仏が祀られた台地です。富士に臨んで東屋が建ち休憩にも適しています。山頂へはスズタケの急斜面につづら折れに登山道が続きます。登るにつれ高度感のある展望が広がるので、それほど苦にはならないでしょう。傾斜が緩んで北面ルートの分岐点を過ぎ、ひと登りで広々とした竜ヶ岳山頂です。山頂からは往路を戻り、分岐点から木々の美しさが際立つ北面を下ります。急斜面の下り道なので、足元には十分に注意しましょう。周遊歩道の丁字で左に折れ、階段状を下れば湖岸道路出合です。キャンプ場入口で往路を合わせ、本栖湖バス停へ向かいます。
    本栖湖バス停先、駐車場の一角から本栖湖岸へ下ります。湖岸沿いの県道をたどりキャンプ場入口で左折、「竜ヶ岳登山道入口」の標識に従ってキャンプ場内を抜けます。舗装道を横断して三叉路に出合い、これを左へ進むと登山道入口です。登山道は植林の急登から始まります。雑木林に変わって小ピークを越え、富士山側に開けたスロープを登ると石仏が祀られた台地です。富士に臨んで東屋が建ち休憩にも適しています。山頂へはスズタケの急斜面につづら折れに登山道が続きます。登るにつれ高度感のある展望が広がるので、それほど苦にはならないでしょう。傾斜が緩んで北面ルートの分岐点を過ぎ、ひと登りで広々とした竜ヶ岳山頂です。山頂からは往路を戻り、分岐点から木々の美しさが際立つ北面を下ります。急斜面の下り道なので、足元には十分に注意しましょう。周遊歩道の丁字で左に折れ、階段状を下れば湖岸道路出合です。キャンプ場入口で往路を合わせ、本栖湖バス停へ向かいます。
  • 長者ヶ岳から天子ヶ岳

    長者ヶ岳から天子ヶ岳

    休暇村富士行きのバスを田貫湖南バス停で下車し、バス停の丁字を右に折れて舗装道を進みます。途中からは左に並行するサイクリング道に移るのもよいでしょう。湖岸に出て右手の坂道を上がると長者ヶ岳登山口です。植林帯の急登から始まり、これが緩んで休暇村分岐に出ます。尾根はこの先で左方向へカーブし、美しい広葉樹林を抜けて長者ヶ岳山頂に達します。東面が開けた山頂からは日本最高点、剣ヶ峰から深く切れ込む大沢崩が印象的です。山頂からは主稜線を西へたどります。鞍部で東海自然歩道を右に分け、ツツジが多い岩まじりのヤセ尾根を登り返します。ゆるゆると山頂台地を進んだ先に、木々に囲まれて天子ヶ岳山頂があります。一段下ると休憩にも適した広場状となっています。西側に小祠が祀られ、東側には富士山展望地があります。山頂からは広場状を突っ切り、緩やかな左カーブを描いて東側斜面に移ります。露岩まじりの急下降から、桜並木のスロープをへて林道を横断します。天子ヶ岳登山口で舗装道に降り立ち、立石の交差点をへて白糸滝バス停を目指します。
    休暇村富士行きのバスを田貫湖南バス停で下車し、バス停の丁字を右に折れて舗装道を進みます。途中からは左に並行するサイクリング道に移るのもよいでしょう。湖岸に出て右手の坂道を上がると長者ヶ岳登山口です。植林帯の急登から始まり、これが緩んで休暇村分岐に出ます。尾根はこの先で左方向へカーブし、美しい広葉樹林を抜けて長者ヶ岳山頂に達します。東面が開けた山頂からは日本最高点、剣ヶ峰から深く切れ込む大沢崩が印象的です。山頂からは主稜線を西へたどります。鞍部で東海自然歩道を右に分け、ツツジが多い岩まじりのヤセ尾根を登り返します。ゆるゆると山頂台地を進んだ先に、木々に囲まれて天子ヶ岳山頂があります。一段下ると休憩にも適した広場状となっています。西側に小祠が祀られ、東側には富士山展望地があります。山頂からは広場状を突っ切り、緩やかな左カーブを描いて東側斜面に移ります。露岩まじりの急下降から、桜並木のスロープをへて林道を横断します。天子ヶ岳登山口で舗装道に降り立ち、立石の交差点をへて白糸滝バス停を目指します。
  • 奈良田温泉から笹山

    奈良田温泉から笹山

    笹山(黒河内岳)を山座同定する事は余程のマニアでない限り難しいですが、逆に山頂からの塩見岳と蝙蝠岳、荒川三山、そして富士山を含めた360度の展望は、登山の苦労を忘れさせてくれる、素晴らしい山です。幕営は標高2320mの窪地が適地です。 笹山へのダイレクト尾根登山口は、奈良田温泉から奈良田湖を吊橋で右岸に渡りさらに白河内の右岸を入った所で、入口から送水管の上端までは整備された道です。以降は湖面からの標高差約1900mを直線的に登る非常に苦しいアルバイトを強いられる尾根です。 視界は全く効きませんが、途中にある大木の森、アセビのトンネルや太いブナの木が楽しみです。水場は1600m地点にあり、水場へは樹木と下草の美しい快適な道です。山頂部からの展望は森林限界から飛び出した北峰が優れ、北は白峰南嶺の先に北岳までを、南は大井川の渓谷や笊ヶ岳、大無間山まで遠望できます。
    笹山(黒河内岳)を山座同定する事は余程のマニアでない限り難しいですが、逆に山頂からの塩見岳と蝙蝠岳、荒川三山、そして富士山を含めた360度の展望は、登山の苦労を忘れさせてくれる、素晴らしい山です。幕営は標高2320mの窪地が適地です。 笹山へのダイレクト尾根登山口は、奈良田温泉から奈良田湖を吊橋で右岸に渡りさらに白河内の右岸を入った所で、入口から送水管の上端までは整備された道です。以降は湖面からの標高差約1900mを直線的に登る非常に苦しいアルバイトを強いられる尾根です。 視界は全く効きませんが、途中にある大木の森、アセビのトンネルや太いブナの木が楽しみです。水場は1600m地点にあり、水場へは樹木と下草の美しい快適な道です。山頂部からの展望は森林限界から飛び出した北峰が優れ、北は白峰南嶺の先に北岳までを、南は大井川の渓谷や笊ヶ岳、大無間山まで遠望できます。
  • 白峰南嶺縦走

    白峰南嶺縦走

    白峰南嶺の北部山域は、本地図掲載の山域では大無間山と双璧をなす最難度のエリアです。特にクジラの背中の様なだだっ広い岩稜帯の稜線、また灌木帯あるいは樹林帯でのヤブこぎをしながらのルートファインディングは上級者にのみ可能な山行形態です。水を担いでの縦走はさらにハードな山行を強いますが、全行程を踏破した時の充実感は何物にも代えがたく、自分がステップアップした実感に浸る事ができるでしょう。コースどりは、ルートを見下ろし、またヤブこぎで体重を使える南下がやや有利です。 奈良田温泉からスタートし、大門沢小屋で転付峠までの2日分の水を確保します。ルートは大門沢下降点から広河内岳までは明瞭です。広河内岳から笹山までは南アルプスの大展望を満喫する空中散歩ですが、ガスが出た場合難しく、また踏み跡が消えたり複数に分かれたりする所があり、常に地形図とコンパスでルートを確認しながら縦走して下さい。2772m地点から大籠岳間は、県境がカーブしているのに対し、やや直線的に大籠岳を目指して歩きます。大籠岳南の赤岩の丘は複数ルートがある中で、稜線付近が一番分かり易いでしょう。基本は、切り立った東側の稜線の縁からやや離れて大井川側をハイマツ帯を避けながら歩く事です。長い時間のハイマツ帯の通過は白河内岳と笹山間の猛烈な2箇所以外はありません。 笹山ではルートを稜線の東側から西側に切り替えます。笹山から露地を抜けて樹林帯まではハイマツと灌木をこぐ、次に難しい区間です。露地では稜線の反対側へ灌木帯を横断します。2泊目は国立公園内を避け、また翌日の行程を考え、樹林帯の窪地に幕営します。 奈良田越の標柱で右にUターン気味に曲がり、林道跡に出て左折します。以降徳右衛門岳と荒川東岳を遠望しながら、美しい森を抜ける林道を歩きます。西別当代山の手前、林道崩落箇所は山側に逃げます。乗越の右の先に南アルプス主脈の展望箇所があります。 転付峠から笹をかき分け下降します。道は沢の出合までは明瞭です。内河内川に沿って最初は右岸、途中で左岸に渡るのがポイントです。保利沢小屋からも左岸を行き、旧道崩壊地点の前でロープに従って右岸に橋を渡り、沢から離れトラバース気味に尾根の肩に登ります。ここから下の沢筋までは猛烈に急です。田代川第2発電所入口から伝付峠入口バス停までは足に負担の多い単調な舗装道です。(※転付峠からの下山路は台風被害で非常に危険です。更に縦走を続けるか、二軒小屋への下山をお勧めします。)
    白峰南嶺の北部山域は、本地図掲載の山域では大無間山と双璧をなす最難度のエリアです。特にクジラの背中の様なだだっ広い岩稜帯の稜線、また灌木帯あるいは樹林帯でのヤブこぎをしながらのルートファインディングは上級者にのみ可能な山行形態です。水を担いでの縦走はさらにハードな山行を強いますが、全行程を踏破した時の充実感は何物にも代えがたく、自分がステップアップした実感に浸る事ができるでしょう。コースどりは、ルートを見下ろし、またヤブこぎで体重を使える南下がやや有利です。 奈良田温泉からスタートし、大門沢小屋で転付峠までの2日分の水を確保します。ルートは大門沢下降点から広河内岳までは明瞭です。広河内岳から笹山までは南アルプスの大展望を満喫する空中散歩ですが、ガスが出た場合難しく、また踏み跡が消えたり複数に分かれたりする所があり、常に地形図とコンパスでルートを確認しながら縦走して下さい。2772m地点から大籠岳間は、県境がカーブしているのに対し、やや直線的に大籠岳を目指して歩きます。大籠岳南の赤岩の丘は複数ルートがある中で、稜線付近が一番分かり易いでしょう。基本は、切り立った東側の稜線の縁からやや離れて大井川側をハイマツ帯を避けながら歩く事です。長い時間のハイマツ帯の通過は白河内岳と笹山間の猛烈な2箇所以外はありません。 笹山ではルートを稜線の東側から西側に切り替えます。笹山から露地を抜けて樹林帯まではハイマツと灌木をこぐ、次に難しい区間です。露地では稜線の反対側へ灌木帯を横断します。2泊目は国立公園内を避け、また翌日の行程を考え、樹林帯の窪地に幕営します。 奈良田越の標柱で右にUターン気味に曲がり、林道跡に出て左折します。以降徳右衛門岳と荒川東岳を遠望しながら、美しい森を抜ける林道を歩きます。西別当代山の手前、林道崩落箇所は山側に逃げます。乗越の右の先に南アルプス主脈の展望箇所があります。 転付峠から笹をかき分け下降します。道は沢の出合までは明瞭です。内河内川に沿って最初は右岸、途中で左岸に渡るのがポイントです。保利沢小屋からも左岸を行き、旧道崩壊地点の前でロープに従って右岸に橋を渡り、沢から離れトラバース気味に尾根の肩に登ります。ここから下の沢筋までは猛烈に急です。田代川第2発電所入口から伝付峠入口バス停までは足に負担の多い単調な舗装道です。(※転付峠からの下山路は台風被害で非常に危険です。更に縦走を続けるか、二軒小屋への下山をお勧めします。)
  • 椹島から笊ヶ岳へ

    椹島から笊ヶ岳へ

    笊ヶ岳は200名山で人気ですが、その標高に比して行動時間が非常に長く、人を寄せつけない厳しい山です。山頂からの展望は南アルプス南部随一で、鳳凰三山を含み、北岳から光岳まで南アルプス主脈のほとんど全ての山と深南部の山々、さらに富士山が望めるため、眺望を求めて多くの登山者が訪れています。登頂ルートは東西南北4方向あります。その中で二軒小屋・転付峠から縦走する北ルートが、行動時間はやや長くなるものの体力的には最も楽です。本項では、登山者が最も多い椹島コースを紹介します。 本コースは明瞭に3つのパートに分ける事ができます。第1のパートは椹島から標柱までで、肩までは尾根筋の一直線の急登、肩からはゆったりした幅広い尾根歩きです。踏み跡が薄く灌木も無くどこでも歩けてしまうので、下りの時は要注意です。第2のパートは標柱から上倉沢までのトラバース道です。最初は快適な道ですが、上倉沢まで6本の沢と2本の涸沢を横断します。特に2本目の沢からは、尾根を越えて荒れた沢に降り、横断後急登で次の肩を目指すという登り方を何度も繰り返します。部分的に旧登山道が崩壊して、新たな道が設定されている所もあるので、注意してください。トラバースが終わり草原を抜けて上倉沢の右岸に出ます。幅広い沢の横断先の目標は左岸下流の斜面にある大岩と、崩壊地上の草地です。この上倉沢を初めて下山で通過する場合はさらに難しく、上流側右岸脇の涸沢の中に生えたカラマツの木を目標にします。第3のパートは針葉樹林の登りで、左岸草地から樹林帯を抜け、荒れた涸沢に出てそのまましばらく登り、右岸から再び樹林帯に戻り、ジグザグに登って椹島下降点のある稜線に出ます。稜線から山頂まではルートは明瞭ですが、一箇所、右にやせた尾根に登る箇所を見落とさないでください。 樹林帯を抜け、シャクナゲをかき分ければ、待望の笊ヶ岳山頂です。西の真正面に大きな赤石岳、南は白根南嶺の山々、東は小笊のうえにピョコンと鎮座した富士山、北は荒川三山と南アルプス北部の山々と、360度の大パノラマを楽しんでください。小笊へは往復45分のヤブこぎです。 ※下山は同じ道を戻りますが、前述の様に上倉沢の横断には注意してください。長い距離、そして暗い時間帯に歩く日帰り登山は、道迷いと滑落の危険があるため、幕営山行をお勧めします。
    笊ヶ岳は200名山で人気ですが、その標高に比して行動時間が非常に長く、人を寄せつけない厳しい山です。山頂からの展望は南アルプス南部随一で、鳳凰三山を含み、北岳から光岳まで南アルプス主脈のほとんど全ての山と深南部の山々、さらに富士山が望めるため、眺望を求めて多くの登山者が訪れています。登頂ルートは東西南北4方向あります。その中で二軒小屋・転付峠から縦走する北ルートが、行動時間はやや長くなるものの体力的には最も楽です。本項では、登山者が最も多い椹島コースを紹介します。 本コースは明瞭に3つのパートに分ける事ができます。第1のパートは椹島から標柱までで、肩までは尾根筋の一直線の急登、肩からはゆったりした幅広い尾根歩きです。踏み跡が薄く灌木も無くどこでも歩けてしまうので、下りの時は要注意です。第2のパートは標柱から上倉沢までのトラバース道です。最初は快適な道ですが、上倉沢まで6本の沢と2本の涸沢を横断します。特に2本目の沢からは、尾根を越えて荒れた沢に降り、横断後急登で次の肩を目指すという登り方を何度も繰り返します。部分的に旧登山道が崩壊して、新たな道が設定されている所もあるので、注意してください。トラバースが終わり草原を抜けて上倉沢の右岸に出ます。幅広い沢の横断先の目標は左岸下流の斜面にある大岩と、崩壊地上の草地です。この上倉沢を初めて下山で通過する場合はさらに難しく、上流側右岸脇の涸沢の中に生えたカラマツの木を目標にします。第3のパートは針葉樹林の登りで、左岸草地から樹林帯を抜け、荒れた涸沢に出てそのまましばらく登り、右岸から再び樹林帯に戻り、ジグザグに登って椹島下降点のある稜線に出ます。稜線から山頂まではルートは明瞭ですが、一箇所、右にやせた尾根に登る箇所を見落とさないでください。 樹林帯を抜け、シャクナゲをかき分ければ、待望の笊ヶ岳山頂です。西の真正面に大きな赤石岳、南は白根南嶺の山々、東は小笊のうえにピョコンと鎮座した富士山、北は荒川三山と南アルプス北部の山々と、360度の大パノラマを楽しんでください。小笊へは往復45分のヤブこぎです。 ※下山は同じ道を戻りますが、前述の様に上倉沢の横断には注意してください。長い距離、そして暗い時間帯に歩く日帰り登山は、道迷いと滑落の危険があるため、幕営山行をお勧めします。
  • 表参道から七面山周遊

    表参道から七面山周遊

    200名山に選ばれている七面山は、日蓮聖人が果たせず高弟の日朗上人が開山した法華経の聖地です。山頂直下には七面大明神を祀る七面山敬慎院本社を中心に、伽藍が並んでいます。山頂に至る一般ルートとしては羽衣からの表参道、角瀬(七面山登山口バス停)からの北参道、安倍奥の八紘嶺からの縦走路があります。ただし、八紘嶺ルートは現在倒木が多く、通行困難です。 聖地への登詣なので七面山登山口からスタートし、羽衣からの表参道を歩き山頂を目指します。表参道は良く整備された階段状の登山道なので、膝のためにも登りに使うのがよいでしょう。参道には4つの宿坊があり、全てに水場とトイレがあります。また敬慎院まで丁石があり、敬慎院が50丁目です。中腹までヤマビルが多いので常に足元を確認し、塩水やヒル除けの薬剤を登山靴に散布するなど対策が必要です。敬慎院まで展望のきかない約4時間半の修行の道。随所にある聖人のお言葉の立札、自然の語りかけに耳を傾けましょう。参道を登りきり、和光門を抜けた先の鐘楼から右が敬慎院境内ですが、中に入らずに左の参道を登ります。随身門を通り敬慎院の境内に降り本社に参拝します。本社横の回廊をくぐり下って見る一ノ池の静かな佇まいに心が癒されます。 翌朝、御来光遥拝所からご来光を拝みます。なお七面山は富士山のほぼ真西にあるので、春分・秋分の日の頃にダイヤモンド富士を見ることができます。右手の標識に従って山頂を目指します。途中のナナイタガレの展望所では滑落に注意して見物してください。静かなカラマツ林を抜け、わずかな急登を過ぎれば七面山山頂です。時間に余裕があれば、サルオガセが絡まる美しいカラマツ林を抜けて、笊ヶ岳の最高のビューポイント希望峰まで足をのばしましょう。希望峰は七面山からの唯一の西方の展望箇所で、左は安倍奥の大谷嶺や山伏から始まり、笊ヶ岳を主峰とする白峰南嶺の稜線、その背後に南アルプス南部主脈の山々のピーク、そして右端には傾いた三角形の北岳までの大パノラマが楽しめます。 敬慎院に戻り、そのまま北へ向かって奥の院に下ります。整備された林道で、途中には二ノ池、御神木であるイチイ(アララギ)の大木があります。影嚮石のある奥の院が40丁目で、ここから先は長い下りになります。36丁目からの雨畑参道は、崩壊箇所があり通行禁止です。19丁目安住坊には日朗上人お手植えとされる、栃の木の大木があります。参道の幅が広くなり並木道になれば、北参道入口の神通坊も近くなり、境内を抜けて七面山登山口に戻ります。
    200名山に選ばれている七面山は、日蓮聖人が果たせず高弟の日朗上人が開山した法華経の聖地です。山頂直下には七面大明神を祀る七面山敬慎院本社を中心に、伽藍が並んでいます。山頂に至る一般ルートとしては羽衣からの表参道、角瀬(七面山登山口バス停)からの北参道、安倍奥の八紘嶺からの縦走路があります。ただし、八紘嶺ルートは現在倒木が多く、通行困難です。 聖地への登詣なので七面山登山口からスタートし、羽衣からの表参道を歩き山頂を目指します。表参道は良く整備された階段状の登山道なので、膝のためにも登りに使うのがよいでしょう。参道には4つの宿坊があり、全てに水場とトイレがあります。また敬慎院まで丁石があり、敬慎院が50丁目です。中腹までヤマビルが多いので常に足元を確認し、塩水やヒル除けの薬剤を登山靴に散布するなど対策が必要です。敬慎院まで展望のきかない約4時間半の修行の道。随所にある聖人のお言葉の立札、自然の語りかけに耳を傾けましょう。参道を登りきり、和光門を抜けた先の鐘楼から右が敬慎院境内ですが、中に入らずに左の参道を登ります。随身門を通り敬慎院の境内に降り本社に参拝します。本社横の回廊をくぐり下って見る一ノ池の静かな佇まいに心が癒されます。 翌朝、御来光遥拝所からご来光を拝みます。なお七面山は富士山のほぼ真西にあるので、春分・秋分の日の頃にダイヤモンド富士を見ることができます。右手の標識に従って山頂を目指します。途中のナナイタガレの展望所では滑落に注意して見物してください。静かなカラマツ林を抜け、わずかな急登を過ぎれば七面山山頂です。時間に余裕があれば、サルオガセが絡まる美しいカラマツ林を抜けて、笊ヶ岳の最高のビューポイント希望峰まで足をのばしましょう。希望峰は七面山からの唯一の西方の展望箇所で、左は安倍奥の大谷嶺や山伏から始まり、笊ヶ岳を主峰とする白峰南嶺の稜線、その背後に南アルプス南部主脈の山々のピーク、そして右端には傾いた三角形の北岳までの大パノラマが楽しめます。 敬慎院に戻り、そのまま北へ向かって奥の院に下ります。整備された林道で、途中には二ノ池、御神木であるイチイ(アララギ)の大木があります。影嚮石のある奥の院が40丁目で、ここから先は長い下りになります。36丁目からの雨畑参道は、崩壊箇所があり通行禁止です。19丁目安住坊には日朗上人お手植えとされる、栃の木の大木があります。参道の幅が広くなり並木道になれば、北参道入口の神通坊も近くなり、境内を抜けて七面山登山口に戻ります。
  • 新田から山伏周遊

    新田から山伏周遊

    山伏は東に笹原と安倍奥の山々を前景とした美しい富士山の姿、北西に光岳から笊ヶ岳までの南アルプス南部の山々の眺望が広がる300名山です。またブナの新緑、初夏のヤナギラン、秋の全山黄葉と四季折々に草木を楽しめる山です。山頂に立つには、県民の森を車で抜け百畳峠からアタックする簡単な方法もありますが、山伏の素晴らしさを満喫するには安倍川側からの入山がベストです。 バスなら新田バス停、車なら大谷崩分岐点、または5分程先の河原の駐車場からスタートします。林道を行き、山伏登山口から西日影沢右岸をモノレールとともに歩き、渡渉して左岸に渡ります。植林帯、ワサビ田跡を抜け渡渉して、今にも転がり出しそうな大岩の麓に到着します。沢に絡んで登った後、水場から先は峠までザレた道がしばらく続くので、注意してください。蓬峠は休憩に最適な雰囲気のある場所です。ひと息入れながら森林浴を楽しみましょう。峠から山伏小屋分岐までは蓬尾根に絡みながら登って行きます。登山道は、途中から部分的に狭い所や急峻な所、滑りやすい所があるので注意してください。危険箇所にはロープがあります。大汗をかいた後登山道が平坦になれば、山伏小屋への分岐点です。朽ちた階段状の登山道を登り笹原に出ると山頂部で、初夏にはヤナギランの群生が広がっています。山頂手前で右に折れると、富士山の最高のビューポイントで、その素晴らしさは筆舌に尽くし難いほどです。山伏山頂は広く、笹原の先からは南アルプス南部の大パノラマが広がります。 新窪乗越へは幅広い尾根筋を行きます。途中尾根筋を乗り換える所があるので、ルートに注意してください。大平沢ノ頭から新窪乗越間は部分的に急峻になっているので、足元に注意して下さい。新窪乗越からは足元が不安定な砂礫の急斜面につけられたジグザグ道を下ります。落石が大変多く、細心の注意が必要です。扇の要で小休止し、幅広い土砂の涸沢を横断すれば注意箇所の通過は終わり、大谷嶺登山口に出ます。幸田文の文学碑を見て、林道を下り大谷崩分岐点、新田バス停に戻ります。 ※時間に余裕があれば大谷嶺へ足をのばします。大谷崩の縁の危険な歩行や急登が連続しますが、大谷嶺の山頂からの荒涼とした大谷崩の両側に広がる安倍奥連山に囲まれた安倍川流域の展望は、他の山で見る事のできない独特の景観です。なお水場のある山伏小屋に泊まれば、安倍奥の静かな一夜をじっくり味わうことができます。
    山伏は東に笹原と安倍奥の山々を前景とした美しい富士山の姿、北西に光岳から笊ヶ岳までの南アルプス南部の山々の眺望が広がる300名山です。またブナの新緑、初夏のヤナギラン、秋の全山黄葉と四季折々に草木を楽しめる山です。山頂に立つには、県民の森を車で抜け百畳峠からアタックする簡単な方法もありますが、山伏の素晴らしさを満喫するには安倍川側からの入山がベストです。 バスなら新田バス停、車なら大谷崩分岐点、または5分程先の河原の駐車場からスタートします。林道を行き、山伏登山口から西日影沢右岸をモノレールとともに歩き、渡渉して左岸に渡ります。植林帯、ワサビ田跡を抜け渡渉して、今にも転がり出しそうな大岩の麓に到着します。沢に絡んで登った後、水場から先は峠までザレた道がしばらく続くので、注意してください。蓬峠は休憩に最適な雰囲気のある場所です。ひと息入れながら森林浴を楽しみましょう。峠から山伏小屋分岐までは蓬尾根に絡みながら登って行きます。登山道は、途中から部分的に狭い所や急峻な所、滑りやすい所があるので注意してください。危険箇所にはロープがあります。大汗をかいた後登山道が平坦になれば、山伏小屋への分岐点です。朽ちた階段状の登山道を登り笹原に出ると山頂部で、初夏にはヤナギランの群生が広がっています。山頂手前で右に折れると、富士山の最高のビューポイントで、その素晴らしさは筆舌に尽くし難いほどです。山伏山頂は広く、笹原の先からは南アルプス南部の大パノラマが広がります。 新窪乗越へは幅広い尾根筋を行きます。途中尾根筋を乗り換える所があるので、ルートに注意してください。大平沢ノ頭から新窪乗越間は部分的に急峻になっているので、足元に注意して下さい。新窪乗越からは足元が不安定な砂礫の急斜面につけられたジグザグ道を下ります。落石が大変多く、細心の注意が必要です。扇の要で小休止し、幅広い土砂の涸沢を横断すれば注意箇所の通過は終わり、大谷嶺登山口に出ます。幸田文の文学碑を見て、林道を下り大谷崩分岐点、新田バス停に戻ります。 ※時間に余裕があれば大谷嶺へ足をのばします。大谷崩の縁の危険な歩行や急登が連続しますが、大谷嶺の山頂からの荒涼とした大谷崩の両側に広がる安倍奥連山に囲まれた安倍川流域の展望は、他の山で見る事のできない独特の景観です。なお水場のある山伏小屋に泊まれば、安倍奥の静かな一夜をじっくり味わうことができます。