【2泊3日】の登山コースガイド

2泊3日

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岩場やクサリ場などがあり、部分的に注意が必要
岩場やクサリ場などがあって、中級以上の技術と経験が必要
42件
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検索結果42件中  1-20件
  • 高野山から十津川へ

    高野山から十津川へ

    【1日目】 千手院橋バス停から金剛三昧院入口碑の建つ参道を南下、次の三差路を右にとって、大滝口女人堂跡のろくろ峠に登ります。しばらく林道を歩き薄峠を左折して、大滝への古道を下ります。御殿川にかかる橋を渡ってから馬殺し坂を経て大滝集落へ。緩やかな登りが続き、左から高野龍神スカイラインが合流、しばらく車道を歩きます。水ヶ峰の古道を一気に登って水ヶ峰旅籠跡へ。山腹を絡むと、タイノ原林道が合流します。何度か林道と古道が交差し、やがて平辻を経て大股集落に下ります。 【2日目】 大股橋を渡り、つづら折れの急坂を登っていきます。やや登りが緩やかになった頃、萱小屋跡に到着します。なおも緩やかな登りが続き、檜峠へ。夏虫山への道を右に分け、山腹を絡むと六字名号碑の立つ四ツ辻に出ます。直進は伯母子岳、右は護摩壇山ですが、ここでは左の伯母子峠へ。 峠から右へ20分ほどで、伯母子岳山頂に到着します。山頂からは護摩壇山をはじめとする奥高野の山々、大峰山脈の眺望が開けています。峠に戻って、五百瀬方面へ。自然林の山腹道を緩やかに下っていくと、旅籠跡の石垣跡が残る上西旅籠跡に到着。尾根道に入って、水ヶ元茶屋跡からのつづら折れの石畳道を経て、待平屋敷跡へ。やがて急坂道となり、伯母子岳登山口の車道に降り立ちます。三田谷橋を渡り、五百瀬トンネルを抜けてしばらく歩けば三浦口バス停です。 【3日目】 三浦口バス停の先に進んで右に折れ、吊橋の船渡橋を渡ると、三浦峠への登りにかかります。しばらくして防風林の巨木がそびえる吉村家跡へ。つづら折れの急坂が続き、湧き水の三十丁の水場に到着。のどの渇きを潤したのち、山ひだをトラバース、展望の良い三浦峠へ向かいます。 峠を南に下って西中方面へ。途中、地蔵菩薩が祀られる古矢倉跡、出店跡を経て、樹林帯の中を緩やかに下っていきます。矢倉観音堂まで下れば、西中バス停まであとわずかとなります。バス停から十津川温泉まではひたすら舗装道が続くため、時間を見ながらバスを利用しても良いでしょう。
    【1日目】 千手院橋バス停から金剛三昧院入口碑の建つ参道を南下、次の三差路を右にとって、大滝口女人堂跡のろくろ峠に登ります。しばらく林道を歩き薄峠を左折して、大滝への古道を下ります。御殿川にかかる橋を渡ってから馬殺し坂を経て大滝集落へ。緩やかな登りが続き、左から高野龍神スカイラインが合流、しばらく車道を歩きます。水ヶ峰の古道を一気に登って水ヶ峰旅籠跡へ。山腹を絡むと、タイノ原林道が合流します。何度か林道と古道が交差し、やがて平辻を経て大股集落に下ります。 【2日目】 大股橋を渡り、つづら折れの急坂を登っていきます。やや登りが緩やかになった頃、萱小屋跡に到着します。なおも緩やかな登りが続き、檜峠へ。夏虫山への道を右に分け、山腹を絡むと六字名号碑の立つ四ツ辻に出ます。直進は伯母子岳、右は護摩壇山ですが、ここでは左の伯母子峠へ。 峠から右へ20分ほどで、伯母子岳山頂に到着します。山頂からは護摩壇山をはじめとする奥高野の山々、大峰山脈の眺望が開けています。峠に戻って、五百瀬方面へ。自然林の山腹道を緩やかに下っていくと、旅籠跡の石垣跡が残る上西旅籠跡に到着。尾根道に入って、水ヶ元茶屋跡からのつづら折れの石畳道を経て、待平屋敷跡へ。やがて急坂道となり、伯母子岳登山口の車道に降り立ちます。三田谷橋を渡り、五百瀬トンネルを抜けてしばらく歩けば三浦口バス停です。 【3日目】 三浦口バス停の先に進んで右に折れ、吊橋の船渡橋を渡ると、三浦峠への登りにかかります。しばらくして防風林の巨木がそびえる吉村家跡へ。つづら折れの急坂が続き、湧き水の三十丁の水場に到着。のどの渇きを潤したのち、山ひだをトラバース、展望の良い三浦峠へ向かいます。 峠を南に下って西中方面へ。途中、地蔵菩薩が祀られる古矢倉跡、出店跡を経て、樹林帯の中を緩やかに下っていきます。矢倉観音堂まで下れば、西中バス停まであとわずかとなります。バス停から十津川温泉まではひたすら舗装道が続くため、時間を見ながらバスを利用しても良いでしょう。
  • 伊奈川ダム登山口から空木岳、南駒ヶ岳、越百山へ

    伊奈川ダム登山口から空木岳、南駒ヶ岳、越百山へ

    この項では木曽側、伊奈川渓谷からのコースを紹介します。伊奈川ダム上の駐車場(登山口)から今朝沢橋を渡り左に折れ、伊奈川左岸の林道を行きます。金沢土場で右の林道に入り、うさぎ平から山道に入ると、いきなりの急登です。崩落箇所を過ぎ、尾根から外れトラバースとなり、少し下ると六合目です。吊橋を渡り東川岳から張り出した尾根に取り付きます。増水時この吊橋が流された事もあるので事前に情報の収集を心がけましょう。 鬱蒼とした林の中をひたすら登ります。七合目を過ぎると仙人の泉があるので、ここでのどを潤します。似たような景色の中を登るとようやく八合目です。ここから尾根の北側を巻き、御岳見晴台となります。尾根に戻り今度は南面に入り、山ひだをひとつひとつ縫うように進みます。梢越しに空木岳や南駒を眺めながら行くとやがて、木曽義仲の力水に。10分も歩くと山荘のある木曽殿越に飛び出します。 二日目、朝一番の急登はこたえますが、綺麗な花々に励まされながら第一ピークまで登ります。アルペン的な岩場を越えると花崗岩が立ち並ぶ空木岳山頂です。山頂を後に砂混じりの道を下り尾根沿いに進むと赤梛岳に出ます。眼下に摺鉢窪避難小屋(2022年9月現在、摺鉢窪カール内で大規模なクラックが発見されたため、当面の間立入禁止。避難小屋も使用不可。)が見え、見上げると目指す南駒ヶ岳が累々たる花崗岩をまとい、どっしりと構えています。赤梛岳と仙涯嶺を従えて胸を張る姿は雄々しく根強いファンも多いです。赤梛岳から下れば摺鉢窪へ下る鞍部です。カールの中は訪れる人が少ない分だけ高山植物は豊富になります。鞍部からごつごつした岩の間を登ると南駒ヶ岳頂上です。山頂から北沢尾根を下りニワトリ小屋沢に出る道が分岐しているが不明瞭な箇所があり熟達者向きの難路です。岩混じりの主稜線を南下し、ハイマツ帯を足元に注意しながら下ります。仙涯嶺の前後は岩場とクサリ場が続き、気が抜けません。岩場が終わり、広い尾根を下り登り返すと越百山です。西に張り出した尾根を下りハイマツがシラビソの林に変わるとほどなく越百小屋へ。静かな林の中に避難小屋が併設されています。 三日目、小屋の前から少し登り山腹を巻くように続く道を辿ります。やがてはっきりした下りとなり、ほどなく上の水場へ。七合目の御嶽山見晴台を過ぎると明瞭な尾根に出ます。遠見尾根を過ぎオコジョ平、上のコルと下ります。シャクナゲ尾根を下りやがて大きな檜が目立つようになると下のコルです。尾根を外れササの中をジグザグに下ると下の水場に到着します。沢音が近くなりやがて福栃橋となり、今朝沢沿いに林道を下り駐車場(登山口)まで戻ります。
    この項では木曽側、伊奈川渓谷からのコースを紹介します。伊奈川ダム上の駐車場(登山口)から今朝沢橋を渡り左に折れ、伊奈川左岸の林道を行きます。金沢土場で右の林道に入り、うさぎ平から山道に入ると、いきなりの急登です。崩落箇所を過ぎ、尾根から外れトラバースとなり、少し下ると六合目です。吊橋を渡り東川岳から張り出した尾根に取り付きます。増水時この吊橋が流された事もあるので事前に情報の収集を心がけましょう。 鬱蒼とした林の中をひたすら登ります。七合目を過ぎると仙人の泉があるので、ここでのどを潤します。似たような景色の中を登るとようやく八合目です。ここから尾根の北側を巻き、御岳見晴台となります。尾根に戻り今度は南面に入り、山ひだをひとつひとつ縫うように進みます。梢越しに空木岳や南駒を眺めながら行くとやがて、木曽義仲の力水に。10分も歩くと山荘のある木曽殿越に飛び出します。 二日目、朝一番の急登はこたえますが、綺麗な花々に励まされながら第一ピークまで登ります。アルペン的な岩場を越えると花崗岩が立ち並ぶ空木岳山頂です。山頂を後に砂混じりの道を下り尾根沿いに進むと赤梛岳に出ます。眼下に摺鉢窪避難小屋(2022年9月現在、摺鉢窪カール内で大規模なクラックが発見されたため、当面の間立入禁止。避難小屋も使用不可。)が見え、見上げると目指す南駒ヶ岳が累々たる花崗岩をまとい、どっしりと構えています。赤梛岳と仙涯嶺を従えて胸を張る姿は雄々しく根強いファンも多いです。赤梛岳から下れば摺鉢窪へ下る鞍部です。カールの中は訪れる人が少ない分だけ高山植物は豊富になります。鞍部からごつごつした岩の間を登ると南駒ヶ岳頂上です。山頂から北沢尾根を下りニワトリ小屋沢に出る道が分岐しているが不明瞭な箇所があり熟達者向きの難路です。岩混じりの主稜線を南下し、ハイマツ帯を足元に注意しながら下ります。仙涯嶺の前後は岩場とクサリ場が続き、気が抜けません。岩場が終わり、広い尾根を下り登り返すと越百山です。西に張り出した尾根を下りハイマツがシラビソの林に変わるとほどなく越百小屋へ。静かな林の中に避難小屋が併設されています。 三日目、小屋の前から少し登り山腹を巻くように続く道を辿ります。やがてはっきりした下りとなり、ほどなく上の水場へ。七合目の御嶽山見晴台を過ぎると明瞭な尾根に出ます。遠見尾根を過ぎオコジョ平、上のコルと下ります。シャクナゲ尾根を下りやがて大きな檜が目立つようになると下のコルです。尾根を外れササの中をジグザグに下ると下の水場に到着します。沢音が近くなりやがて福栃橋となり、今朝沢沿いに林道を下り駐車場(登山口)まで戻ります。
  • しらび平から駒ヶ岳・空木岳を経て菅の台バスセンターへ

    しらび平から駒ヶ岳・空木岳を経て菅の台バスセンターへ

    一日目は駒ケ根駅か、菅の台バスセンターから、しらび平行きのバスに。ロープウェイ乗り場はシーズンになると大変な混雑で2〜3時間待ちになる事もあります。ロープウェイの下を通っていた中御所登山道は通行止めとなっているので入り込まないように。 千畳敷では登山相談所に立ち寄り、計画書を提出し山の状況を確認しましょう。千畳敷遊歩道を行き剣ヶ池へ下る遊歩道と分かれジグザグに登り右手にオットセイ岩を見て急な岩場を過ぎると乗越浄土に出ます。 宝剣山荘に宿泊予約をし、余分な荷物を預けたら木曽駒ヶ岳を往復しましょう。天狗荘の裏を通り中岳を経て頂上山荘へ下ります。中央アルプス山域で、幕営地はここ一箇所のみ。ここ以外は避難小屋を利用するか営業小屋泊となるので注意が必要です。 木曽駒ヶ岳山頂で展望を楽しんだら、帰路は中岳の巻き道を使って宝剣山荘まで戻りますが、巻き道は初心者向きでないので、十分注意して通過しましょう。 二日目、クサリをたよりに宝剣岳頂上に達し南稜を下ります。過去にこの下りは転落事故も起きているので慎重に行動しましょう。極楽平からゆるやかな稜線を行き、島田娘から大きく下り登り返すと濁沢大峰となります。大峰から檜尾岳にかけてはクサリ場もあり注意です。灌木の間を抜けひと登りすると檜尾岳へ。東に張り出した尾根に檜尾小屋(2022年から7月〜10月管理人ありの宿泊施設として営業。要予約。上記期間外は避難スペース有)が見えます。小屋から5分ほど下ったところに水場があります。熊沢岳までは標高差は無いがアップダウンを繰り返します。左手に池ノ平カールを見て巨岩の立ち並ぶ熊沢岳を過ぎゆるやかな稜線を下ると東川岳です。急坂を一気に下ると木曽殿山荘(要予約)に到着します。 三日目、山荘を出るといきなり急登が始まり、巨岩とハイマツの間を行くと花崗岩の点在する空木岳山頂へ。360度の展望を楽しんだら駒峰ヒュッテめがけて下ります。 空木平への道を分け小屋の左手を抜け駒石へ向けて下りましょう。空木平からの道と合流し樹林帯を進みます。ヨナ沢の頭を過ぎると尾根の南側を巻き「迷い尾根の頭」の看板に出ます。ここから「大地獄」「小地獄」の難所が始まります。事故の多いところだけに慎重に下りましょう。樹種が針葉樹から落葉樹に変わると池山小屋分岐の水場に出ます。 カラマツ林を下り林道へ。トイレと林道はマイカー規制があり。登山道は林道を二度横切りスキー場の横で車道に出て左にそのまま進めば駒ヶ池となり、左に折れると菅の台バスセンターです。
    一日目は駒ケ根駅か、菅の台バスセンターから、しらび平行きのバスに。ロープウェイ乗り場はシーズンになると大変な混雑で2〜3時間待ちになる事もあります。ロープウェイの下を通っていた中御所登山道は通行止めとなっているので入り込まないように。 千畳敷では登山相談所に立ち寄り、計画書を提出し山の状況を確認しましょう。千畳敷遊歩道を行き剣ヶ池へ下る遊歩道と分かれジグザグに登り右手にオットセイ岩を見て急な岩場を過ぎると乗越浄土に出ます。 宝剣山荘に宿泊予約をし、余分な荷物を預けたら木曽駒ヶ岳を往復しましょう。天狗荘の裏を通り中岳を経て頂上山荘へ下ります。中央アルプス山域で、幕営地はここ一箇所のみ。ここ以外は避難小屋を利用するか営業小屋泊となるので注意が必要です。 木曽駒ヶ岳山頂で展望を楽しんだら、帰路は中岳の巻き道を使って宝剣山荘まで戻りますが、巻き道は初心者向きでないので、十分注意して通過しましょう。 二日目、クサリをたよりに宝剣岳頂上に達し南稜を下ります。過去にこの下りは転落事故も起きているので慎重に行動しましょう。極楽平からゆるやかな稜線を行き、島田娘から大きく下り登り返すと濁沢大峰となります。大峰から檜尾岳にかけてはクサリ場もあり注意です。灌木の間を抜けひと登りすると檜尾岳へ。東に張り出した尾根に檜尾小屋(2022年から7月〜10月管理人ありの宿泊施設として営業。要予約。上記期間外は避難スペース有)が見えます。小屋から5分ほど下ったところに水場があります。熊沢岳までは標高差は無いがアップダウンを繰り返します。左手に池ノ平カールを見て巨岩の立ち並ぶ熊沢岳を過ぎゆるやかな稜線を下ると東川岳です。急坂を一気に下ると木曽殿山荘(要予約)に到着します。 三日目、山荘を出るといきなり急登が始まり、巨岩とハイマツの間を行くと花崗岩の点在する空木岳山頂へ。360度の展望を楽しんだら駒峰ヒュッテめがけて下ります。 空木平への道を分け小屋の左手を抜け駒石へ向けて下りましょう。空木平からの道と合流し樹林帯を進みます。ヨナ沢の頭を過ぎると尾根の南側を巻き「迷い尾根の頭」の看板に出ます。ここから「大地獄」「小地獄」の難所が始まります。事故の多いところだけに慎重に下りましょう。樹種が針葉樹から落葉樹に変わると池山小屋分岐の水場に出ます。 カラマツ林を下り林道へ。トイレと林道はマイカー規制があり。登山道は林道を二度横切りスキー場の横で車道に出て左にそのまま進めば駒ヶ池となり、左に折れると菅の台バスセンターです。
  • 知床連山縦走

    知床連山縦走

    縦走路は羅臼岳と硫黄山を結んでいますが、利用が多いのは羅臼岳側からの縦走です。テントサイト(野営指定地)は羅臼平、三ツ峰、二ツ池、第一火口の4箇所で1泊2日から2泊3日の行程です。それぞれフードロッカー(食料保管庫)が設置されています。 羅臼温泉登山口~羅臼平までは羅臼温泉から羅臼岳へ(コースガイド)を参照して下さい。 羅臼平の広場がテントサイトにもなっています。水場はないので、羅臼岳アタック時に岩清水で滴りを集めるか、銀冷水などから荷上げします。 雪田やタカネトウウチソウの道を抜けて三ツ峰キャンプ指定地に到着。二重稜線の中にあるサイトは風の影響を受けず快適です。二つの広場に挟まれた水場は雪融けや雨水が集められたもので7月下旬にはなくなってきます。南西斜面の雪田お花畑をぬけて黒いザレの道を登るとサシルイ岳の肩に着きます。7月中旬まで残る雪渓を下り、背の高いハイマツの通路を抜けてミクリ沼に出ますが、融雪や雨天時は道が水路になるので注意しましょう。 オッカバケ岳を登りきるとお花畑を前景に、硫黄山を背景に二ツ池が現れます。この風景を見るためだけに訪れる価値はあるでしょう。途中にロックガーデンを挟み、ハイマツの根や枝を渡る道を下れば二ツ池です。テントサイトのある地の池は滅多に涸れることはありませんが、天の池は早ければ7月には干上がることがあります。 ここまで二重稜線を辿ってきた縦走路は、南岳分岐から地形が変わります。古硫黄山の山体崩壊の外周部の底に硫黄平を見ながら巡る登山道はハイマツがかぶっている箇所が多いもののガンコウランやウラシマツツジなどの群落も多く、風衝地ではメアカンキンバイやシレトコスミレなどの姿を見るようになってきます。 知円別分岐で風景は一変します。ウブシノッタ川源頭部の草木のない黄色の崩落地形と白く変質した岩場の中の廊下が海や空の青に鮮やかです。落石だらけの斜面をトラバースをして中の廊下の痩せた尾根を渡り、コケシ岩の間をすり抜けます。第2前衛峰へはザレ場を降りてから7月上旬まで雪が残る急な上りとなります。前衛峰から硫黄山を横に見ながら岩場を下りて第一火口分岐へ。第一火口キャンプ指定地へは9月まで残る雪渓を降りてたどり着きます。 硫黄山へは第一火口分岐から火口のあるコルに一度降りてから崩落地形をトラバースして硫黄分岐から向かいます。硫黄分岐でカムイワッカ登山口からのコースに合流します。下山後の硫黄山登山口からカムイワッカ湯の滝の間の道道知床公園線の通行には事前に届け出が必要です。詳しくはカムイワッカ登山口から硫黄山へ(コースガイド)を参照してください。
    縦走路は羅臼岳と硫黄山を結んでいますが、利用が多いのは羅臼岳側からの縦走です。テントサイト(野営指定地)は羅臼平、三ツ峰、二ツ池、第一火口の4箇所で1泊2日から2泊3日の行程です。それぞれフードロッカー(食料保管庫)が設置されています。 羅臼温泉登山口~羅臼平までは羅臼温泉から羅臼岳へ(コースガイド)を参照して下さい。 羅臼平の広場がテントサイトにもなっています。水場はないので、羅臼岳アタック時に岩清水で滴りを集めるか、銀冷水などから荷上げします。 雪田やタカネトウウチソウの道を抜けて三ツ峰キャンプ指定地に到着。二重稜線の中にあるサイトは風の影響を受けず快適です。二つの広場に挟まれた水場は雪融けや雨水が集められたもので7月下旬にはなくなってきます。南西斜面の雪田お花畑をぬけて黒いザレの道を登るとサシルイ岳の肩に着きます。7月中旬まで残る雪渓を下り、背の高いハイマツの通路を抜けてミクリ沼に出ますが、融雪や雨天時は道が水路になるので注意しましょう。 オッカバケ岳を登りきるとお花畑を前景に、硫黄山を背景に二ツ池が現れます。この風景を見るためだけに訪れる価値はあるでしょう。途中にロックガーデンを挟み、ハイマツの根や枝を渡る道を下れば二ツ池です。テントサイトのある地の池は滅多に涸れることはありませんが、天の池は早ければ7月には干上がることがあります。 ここまで二重稜線を辿ってきた縦走路は、南岳分岐から地形が変わります。古硫黄山の山体崩壊の外周部の底に硫黄平を見ながら巡る登山道はハイマツがかぶっている箇所が多いもののガンコウランやウラシマツツジなどの群落も多く、風衝地ではメアカンキンバイやシレトコスミレなどの姿を見るようになってきます。 知円別分岐で風景は一変します。ウブシノッタ川源頭部の草木のない黄色の崩落地形と白く変質した岩場の中の廊下が海や空の青に鮮やかです。落石だらけの斜面をトラバースをして中の廊下の痩せた尾根を渡り、コケシ岩の間をすり抜けます。第2前衛峰へはザレ場を降りてから7月上旬まで雪が残る急な上りとなります。前衛峰から硫黄山を横に見ながら岩場を下りて第一火口分岐へ。第一火口キャンプ指定地へは9月まで残る雪渓を降りてたどり着きます。 硫黄山へは第一火口分岐から火口のあるコルに一度降りてから崩落地形をトラバースして硫黄分岐から向かいます。硫黄分岐でカムイワッカ登山口からのコースに合流します。下山後の硫黄山登山口からカムイワッカ湯の滝の間の道道知床公園線の通行には事前に届け出が必要です。詳しくはカムイワッカ登山口から硫黄山へ(コースガイド)を参照してください。
  • 実川口から大日岳・飯豊山へ

    実川口から大日岳・飯豊山へ

    湯ノ島小屋は林道から左手のブナ林の中にあり、裏に小沢が流れ、静寂に包まれた通年無人の避難小屋です。 林道終点の取水ダム脇を直進してアシ沢に降り立ち、飛び石で渡り対岸の尾根末端から這い上がりますが、増水した場合は渡れません。また釣り人の踏み跡に迷い込まないでください。アシ沢の渡渉箇所はこれまで何度か変更されています。過去の資料に惑わされないよう注意が必要です。 対岸にある河岸段丘のブナ林から、尾根伝いに高度を稼いで行きます。月心清水は分岐からほぼ水平に東に進んだ小沢です。水場分岐に小さな石仏があります。水場から急斜面を登ると、目の前に櫛ヶ峰が聳えています。数カ所にロープが設置されていますが、古くなっているので注意しましょう。 一服平の広場には大江勝広記念碑が設置されています。鏡山から飯豊山に至る展望を望み、登高意欲が湧き上がります。 尾根は急傾斜と緩傾斜を繰り返して登って行きますが、道傍には玉葱のように幾重にも皮で覆われたタマネギ岩があります。 主尾根直下の急斜面はお花畑になっており、古い針金も残っています。櫛ガ峰北の鞍部は「早川ノ突キ上ゲ」と呼ばれています。 風化した花崗岩の登山道が高山の雰囲気が漂わせます。遠望すると、複数の山頂を持ち雪崩に磨かれた烏帽子山が印象的です。 鞍部を牛ヶ首と呼んでいます。御西岳方面から大日岳を望んだ時、山頂から連なるオンベマツ尾根を牛に見立てたのでしょう。 東側に絡んで急な草の斜面を越えます。主尾根は庇のように東面に被さっており、両手を使って岩を登ると、足元の登山道に穴が空いており、千尋の谷の上を歩いている気分になります。惣十郎清水は残雪がなくなると使えなくなります。 大日岳の山頂の標柱から僅かに東に進んだ場所からは、雄大な主稜線を見下ろすことができます。 西大日岳方向の踏み跡は現在藪が密生しており、雪田周辺の草原はクマ達の遊び場になっています。 湖面に映る大日岳の姿で写真集を飾った文平ノ池に下る付近は、裸地化が進んでいます。登り返しの途中、残雪によりコースが変わる二つの道付近は、チングルマなどの咲くお花畑です。 御西小屋で振り返ると、牛首山を従えた荘厳な大日岳が聳えています。ここからは、連峰随一の牧歌的なお花畑を辿り、飯豊山に向かいましょう。下山は往路を湯ノ島小屋まで引き返します。
    湯ノ島小屋は林道から左手のブナ林の中にあり、裏に小沢が流れ、静寂に包まれた通年無人の避難小屋です。 林道終点の取水ダム脇を直進してアシ沢に降り立ち、飛び石で渡り対岸の尾根末端から這い上がりますが、増水した場合は渡れません。また釣り人の踏み跡に迷い込まないでください。アシ沢の渡渉箇所はこれまで何度か変更されています。過去の資料に惑わされないよう注意が必要です。 対岸にある河岸段丘のブナ林から、尾根伝いに高度を稼いで行きます。月心清水は分岐からほぼ水平に東に進んだ小沢です。水場分岐に小さな石仏があります。水場から急斜面を登ると、目の前に櫛ヶ峰が聳えています。数カ所にロープが設置されていますが、古くなっているので注意しましょう。 一服平の広場には大江勝広記念碑が設置されています。鏡山から飯豊山に至る展望を望み、登高意欲が湧き上がります。 尾根は急傾斜と緩傾斜を繰り返して登って行きますが、道傍には玉葱のように幾重にも皮で覆われたタマネギ岩があります。 主尾根直下の急斜面はお花畑になっており、古い針金も残っています。櫛ガ峰北の鞍部は「早川ノ突キ上ゲ」と呼ばれています。 風化した花崗岩の登山道が高山の雰囲気が漂わせます。遠望すると、複数の山頂を持ち雪崩に磨かれた烏帽子山が印象的です。 鞍部を牛ヶ首と呼んでいます。御西岳方面から大日岳を望んだ時、山頂から連なるオンベマツ尾根を牛に見立てたのでしょう。 東側に絡んで急な草の斜面を越えます。主尾根は庇のように東面に被さっており、両手を使って岩を登ると、足元の登山道に穴が空いており、千尋の谷の上を歩いている気分になります。惣十郎清水は残雪がなくなると使えなくなります。 大日岳の山頂の標柱から僅かに東に進んだ場所からは、雄大な主稜線を見下ろすことができます。 西大日岳方向の踏み跡は現在藪が密生しており、雪田周辺の草原はクマ達の遊び場になっています。 湖面に映る大日岳の姿で写真集を飾った文平ノ池に下る付近は、裸地化が進んでいます。登り返しの途中、残雪によりコースが変わる二つの道付近は、チングルマなどの咲くお花畑です。 御西小屋で振り返ると、牛首山を従えた荘厳な大日岳が聳えています。ここからは、連峰随一の牧歌的なお花畑を辿り、飯豊山に向かいましょう。下山は往路を湯ノ島小屋まで引き返します。
  • ナデッ窪から燧ヶ岳へ

    ナデッ窪から燧ヶ岳へ

    尾瀬沼山峠バス停から沼尻までは尾瀬沼めぐり(コースガイド)を参照して下さい。 見晴新道利用時には遅くとも8時には燧ヶ岳登山をスタートしましょう。特に降雨時の下りはコースタイム以上の時間が必要です。 燧ヶ岳にはトイレがないので、尾瀬沼東岸でトイレを済ませて出発しましょう。沼尻から見上げる燧ヶ岳は右側にミノブチ岳がせり上がり、その左の谷間に俎嵓がそびえています。その手前にある急峻な谷がこれから上るナデッ窪と呼ばれるコースです。この地名は「雪崩窪」が由来しており、その名のとおり厳冬期には何度も雪崩が起きています。6月までは急峻な登山道に残雪が残るため、利用には7月中旬以降が適しています。 なだらかに傾斜した湿原から森へ入ると、大きな黒い岩がゴロゴロした地形を行きます。岩や倒木を乗り越えて歩くので、ペースを保って歩きましょう。 出発から1時間ほどで背後に尾瀬沼が見え始めます。なおも急登が続きます。周りの草丈が低くなり、足元に小さな花々を見るようになれば、御池岳直下の平らな地形へ着きます。ここからナデッ窪分岐へは約10分です。分岐から俎嵓までは30分で、再び大きな岩を乗り越える体力的に厳しい登りです。到着した俎嵓からは尾瀬沼だけでなく、全周にわたって山々の大展望が広がります。 ここから最高峰の柴安嵓へは鞍部へと下りますが、道を間違えやすいので赤ペンキの誘導に従いましょう。鞍部から山頂までは約15分の上りです。最高峰の柴安嵓には立派な山頂標識が立ち、大きな広場となっています。広場西側からは尾瀬ヶ原が眼下に広がり、至仏山ごしに志賀高原や北アルプス、右手には日本海や佐渡島、上州武尊ごしに八ヶ岳といつまでも飽きない眺望が広がります。 見晴新道は急な岩場の下りから始まります。危険箇所ではありませんが3点支持で慎重に行きましょう。右手にロープが張られたガレ場が旧温泉小屋道分岐です。再び岩場を下れば沢山のピンクリボンが張られた場所に着きますが、ここから2016年に再開された見晴新道が始まります。作られたばかりの登山道は非常にぬかるみが多く、周りのササや木をつかんで下る難路です。道は明瞭で迷う心配はありませんが、足を滑らせケガをしないよう注意しましょう。 ぬかるみが終わると登山道は小沢と合流するようになり、ここまで来れば見晴新道分岐はわずかです。分岐と合流後は見晴まで木道を下りますが、スリップ注意で山小屋へ向かいましょう。 見晴から鳩待峠までは鳩待峠から尾瀬ヶ原へ(コースガイド)を参照して下さい。
    尾瀬沼山峠バス停から沼尻までは尾瀬沼めぐり(コースガイド)を参照して下さい。 見晴新道利用時には遅くとも8時には燧ヶ岳登山をスタートしましょう。特に降雨時の下りはコースタイム以上の時間が必要です。 燧ヶ岳にはトイレがないので、尾瀬沼東岸でトイレを済ませて出発しましょう。沼尻から見上げる燧ヶ岳は右側にミノブチ岳がせり上がり、その左の谷間に俎嵓がそびえています。その手前にある急峻な谷がこれから上るナデッ窪と呼ばれるコースです。この地名は「雪崩窪」が由来しており、その名のとおり厳冬期には何度も雪崩が起きています。6月までは急峻な登山道に残雪が残るため、利用には7月中旬以降が適しています。 なだらかに傾斜した湿原から森へ入ると、大きな黒い岩がゴロゴロした地形を行きます。岩や倒木を乗り越えて歩くので、ペースを保って歩きましょう。 出発から1時間ほどで背後に尾瀬沼が見え始めます。なおも急登が続きます。周りの草丈が低くなり、足元に小さな花々を見るようになれば、御池岳直下の平らな地形へ着きます。ここからナデッ窪分岐へは約10分です。分岐から俎嵓までは30分で、再び大きな岩を乗り越える体力的に厳しい登りです。到着した俎嵓からは尾瀬沼だけでなく、全周にわたって山々の大展望が広がります。 ここから最高峰の柴安嵓へは鞍部へと下りますが、道を間違えやすいので赤ペンキの誘導に従いましょう。鞍部から山頂までは約15分の上りです。最高峰の柴安嵓には立派な山頂標識が立ち、大きな広場となっています。広場西側からは尾瀬ヶ原が眼下に広がり、至仏山ごしに志賀高原や北アルプス、右手には日本海や佐渡島、上州武尊ごしに八ヶ岳といつまでも飽きない眺望が広がります。 見晴新道は急な岩場の下りから始まります。危険箇所ではありませんが3点支持で慎重に行きましょう。右手にロープが張られたガレ場が旧温泉小屋道分岐です。再び岩場を下れば沢山のピンクリボンが張られた場所に着きますが、ここから2016年に再開された見晴新道が始まります。作られたばかりの登山道は非常にぬかるみが多く、周りのササや木をつかんで下る難路です。道は明瞭で迷う心配はありませんが、足を滑らせケガをしないよう注意しましょう。 ぬかるみが終わると登山道は小沢と合流するようになり、ここまで来れば見晴新道分岐はわずかです。分岐と合流後は見晴まで木道を下りますが、スリップ注意で山小屋へ向かいましょう。 見晴から鳩待峠までは鳩待峠から尾瀬ヶ原へ(コースガイド)を参照して下さい。
  • 大清水から尾瀬沼を経て、鬼怒沼へ

    大清水から尾瀬沼を経て、鬼怒沼へ

    1日目は大清水から尾瀬沼ヒュッテへの約3時間の道のりです。一ノ瀬までの林道は6月中旬から10月中旬にかけて低公害車運行もあり、出発が遅れた場合には利用すると便利です。一ノ瀬には休憩所とトイレがあります。ここから登山道が始まり、木道や石階段を繰り返して標高をあげると岩清水に着きます。すぐに十二曲りのつづら折れとなり、12回目のカーブの後は尾根上に出ます。しばらく針葉樹に包まれた木道を行けば三平峠に着きます。三平峠から滑りやすい木道を15分下れば三平下です。ここからは尾瀬沼東岸から燧ヶ岳を望む道のりです。尾瀬沼ヒュッテに到着後、時間があれば大江湿原を散策してみましょう。 2日目はロングコースなので早朝出発しましょう。小淵沢田代へは尾瀬沼キャンプ場を抜けるコースと、小淵沢田代分岐からのコースがありますが、後者がなだらかなので、時間が許せばこちらをお勧めします。小淵沢田代は池溏のある小さな湿原で、日光連山や富士山も見える穴場です。湿原を抜けるとすぐにぬかるみの多い登山道が始まります。途中、小淵沢(ニゴリ沢)方面の分岐がありますが、直進するとササの刈り払われた送電線巡視路を横切ります。濃霧時は巡視路に迷い込まないよう注意しましょう。登山道は細いですが明瞭で通行の心配はありません。なだらかな稜線を進めば赤安清水の標識に到着です。 赤安山は登山道から少し外れたところにあるため、無理をして登ろうとせずに先へ進みましょう。黒岩山南側を大きく巻いて歩けば黒岩山分岐に着きます。ここから黒岩山は登り35分、下り20分と若干ヤブの濃い道ですが、3県境の高峰だけあって雄大な眺めを楽しむことができます。黒岩山分岐から鬼怒沼方面は道をふさぐような倒木が多く、またいだ先の道を見落としやすいので見定めて歩きましょう。小ピークの登降を繰り返すと小さな沢と広場に出ますが、これが小松湿原の水場です。 大きく崩壊した斜面を左に見て行けば鬼怒沼山分岐に着きます。ここから鬼怒沼山は登り20分、下り15分の急坂ですがあまり眺めはありません。分岐に戻ってなだらかに下れば鬼怒沼湿原です。鬼怒沼湿原は鬼怒川の源流部にあたり、南北約700m、東西約400mの広さに250個もの池溏が点在しています。日光連山の山並みを楽しんだら日光澤温泉への急坂をいっきに下ります。オロオソロシの滝展望台を過ぎれば日光澤温泉はもうすぐです。 3日目は奥鬼怒歩道をのんびりと行けば1時間45分ほどで女夫淵に到着です。
    1日目は大清水から尾瀬沼ヒュッテへの約3時間の道のりです。一ノ瀬までの林道は6月中旬から10月中旬にかけて低公害車運行もあり、出発が遅れた場合には利用すると便利です。一ノ瀬には休憩所とトイレがあります。ここから登山道が始まり、木道や石階段を繰り返して標高をあげると岩清水に着きます。すぐに十二曲りのつづら折れとなり、12回目のカーブの後は尾根上に出ます。しばらく針葉樹に包まれた木道を行けば三平峠に着きます。三平峠から滑りやすい木道を15分下れば三平下です。ここからは尾瀬沼東岸から燧ヶ岳を望む道のりです。尾瀬沼ヒュッテに到着後、時間があれば大江湿原を散策してみましょう。 2日目はロングコースなので早朝出発しましょう。小淵沢田代へは尾瀬沼キャンプ場を抜けるコースと、小淵沢田代分岐からのコースがありますが、後者がなだらかなので、時間が許せばこちらをお勧めします。小淵沢田代は池溏のある小さな湿原で、日光連山や富士山も見える穴場です。湿原を抜けるとすぐにぬかるみの多い登山道が始まります。途中、小淵沢(ニゴリ沢)方面の分岐がありますが、直進するとササの刈り払われた送電線巡視路を横切ります。濃霧時は巡視路に迷い込まないよう注意しましょう。登山道は細いですが明瞭で通行の心配はありません。なだらかな稜線を進めば赤安清水の標識に到着です。 赤安山は登山道から少し外れたところにあるため、無理をして登ろうとせずに先へ進みましょう。黒岩山南側を大きく巻いて歩けば黒岩山分岐に着きます。ここから黒岩山は登り35分、下り20分と若干ヤブの濃い道ですが、3県境の高峰だけあって雄大な眺めを楽しむことができます。黒岩山分岐から鬼怒沼方面は道をふさぐような倒木が多く、またいだ先の道を見落としやすいので見定めて歩きましょう。小ピークの登降を繰り返すと小さな沢と広場に出ますが、これが小松湿原の水場です。 大きく崩壊した斜面を左に見て行けば鬼怒沼山分岐に着きます。ここから鬼怒沼山は登り20分、下り15分の急坂ですがあまり眺めはありません。分岐に戻ってなだらかに下れば鬼怒沼湿原です。鬼怒沼湿原は鬼怒川の源流部にあたり、南北約700m、東西約400mの広さに250個もの池溏が点在しています。日光連山の山並みを楽しんだら日光澤温泉への急坂をいっきに下ります。オロオソロシの滝展望台を過ぎれば日光澤温泉はもうすぐです。 3日目は奥鬼怒歩道をのんびりと行けば1時間45分ほどで女夫淵に到着です。
  • 八方尾根から祖母谷温泉へ

    八方尾根から祖母谷温泉へ

    本コースは健脚向きです。下りが続くものの、道程は非常に長く、踏破にはかなりの体力が必要となります。唐松岳頂上山荘を早立ちすること、途中の餓鬼山避難小屋利用を考慮し、必要な装備を持って入山することをおすすめします。八方池山荘から唐松岳頂上山荘までは八方尾根から唐松岳、五竜岳へ(コースガイド)を参照。 唐松岳頂上山荘を出発。すぐ下に位置するキャンプ場を抜け、唐松岳南側の斜面を横切る道に入ります。周辺はガレ場で、随所にクサリが架かります。残雪時は特に注意しましょう。これを抜けると足元の危うさは無くなり、樹林帯に入ります。この先「馬鹿下り」と呼ばれる急坂を下ります。しばらく我慢が続きます。尾根の下部に至ると視界が開け、平坦になります。木道を道なりに進むと、沢に下りる枝道との分岐に出ます。沢までは往復約15分で水を補給できます。分岐からわずかに進むと大黒銅山跡に出ますが、赤茶けた石が小山を作っているくらいで、往時を思わせるものはほとんどありません。 銅山跡から餓鬼山への道はヤセ尾根に延びますが、かなりきつい傾斜です。途中に旧道がありますが、ほとんどヤブに没しているので迷う心配はないでしょう。要所に架かるロープやハシゴを頼りに登ると、ようやく餓鬼山に到着します。山頂は灌木に囲まれているものの、唐松岳をはじめ周囲の山を望むことができます。登り同様のヤセ尾根をロープ、ハシゴを頼りに下る。針葉樹林に入ってしばらくゆくと餓鬼山避難小屋に至ります。整備されていますが、近くに水場はありません。 避難小屋からゆるやかに下ると餓鬼ノ田圃です。地名の由来となった湿地は左手にあります。さらに進むと南越峠へ。このあたりにはブナが多く美しい風景が広がります。ロープを頼りに稜線を右に逸れ、「四十八曲り」と呼ばれる急坂を下って南越沢に向かいます。滑りやすいので注意して下さい。坂の途中に水場の標識がありますが、涸れていることもしばしばなので、水は南越沢で汲むようにしましょう。苔むした道を慎重に下れば南越沢に至ります。 南越沢出合からしばらくは沢床を歩きます。ペンキ印を見落とさないように注意して下さい。山腹の道に取着き、ロープを頼りに高巻いていきます。これを過ぎると、眼下に堰堤が見えてきます。林道に合流し、鉄橋を渡ると、ようやく祖母谷温泉小屋に到着です。ロングコースを歩いたあとの湯は格別です。あとは林道を下り、黒部峡谷鉄道の欅平駅へ。
    本コースは健脚向きです。下りが続くものの、道程は非常に長く、踏破にはかなりの体力が必要となります。唐松岳頂上山荘を早立ちすること、途中の餓鬼山避難小屋利用を考慮し、必要な装備を持って入山することをおすすめします。八方池山荘から唐松岳頂上山荘までは八方尾根から唐松岳、五竜岳へ(コースガイド)を参照。 唐松岳頂上山荘を出発。すぐ下に位置するキャンプ場を抜け、唐松岳南側の斜面を横切る道に入ります。周辺はガレ場で、随所にクサリが架かります。残雪時は特に注意しましょう。これを抜けると足元の危うさは無くなり、樹林帯に入ります。この先「馬鹿下り」と呼ばれる急坂を下ります。しばらく我慢が続きます。尾根の下部に至ると視界が開け、平坦になります。木道を道なりに進むと、沢に下りる枝道との分岐に出ます。沢までは往復約15分で水を補給できます。分岐からわずかに進むと大黒銅山跡に出ますが、赤茶けた石が小山を作っているくらいで、往時を思わせるものはほとんどありません。 銅山跡から餓鬼山への道はヤセ尾根に延びますが、かなりきつい傾斜です。途中に旧道がありますが、ほとんどヤブに没しているので迷う心配はないでしょう。要所に架かるロープやハシゴを頼りに登ると、ようやく餓鬼山に到着します。山頂は灌木に囲まれているものの、唐松岳をはじめ周囲の山を望むことができます。登り同様のヤセ尾根をロープ、ハシゴを頼りに下る。針葉樹林に入ってしばらくゆくと餓鬼山避難小屋に至ります。整備されていますが、近くに水場はありません。 避難小屋からゆるやかに下ると餓鬼ノ田圃です。地名の由来となった湿地は左手にあります。さらに進むと南越峠へ。このあたりにはブナが多く美しい風景が広がります。ロープを頼りに稜線を右に逸れ、「四十八曲り」と呼ばれる急坂を下って南越沢に向かいます。滑りやすいので注意して下さい。坂の途中に水場の標識がありますが、涸れていることもしばしばなので、水は南越沢で汲むようにしましょう。苔むした道を慎重に下れば南越沢に至ります。 南越沢出合からしばらくは沢床を歩きます。ペンキ印を見落とさないように注意して下さい。山腹の道に取着き、ロープを頼りに高巻いていきます。これを過ぎると、眼下に堰堤が見えてきます。林道に合流し、鉄橋を渡ると、ようやく祖母谷温泉小屋に到着です。ロングコースを歩いたあとの湯は格別です。あとは林道を下り、黒部峡谷鉄道の欅平駅へ。
  • 扇沢から鹿島槍ヶ岳へ

    扇沢から鹿島槍ヶ岳へ

    鹿島槍ヶ岳に登る一番人気のコースです。最短は赤岩尾根を登る道ですが、歩きやすさ、眺めのよさで本コースに軍配があがるでしょう。道中、種池山荘、冷池山荘、2軒の小屋があるので、いざという時に安心です。また、ゆったりした日程を立てることも可能となります。 扇沢から爺ヶ岳中峰までは扇沢から爺ヶ岳へ(コースガイド)を参照。 爺ヶ岳中峰からペンキ印に導かれて稜線沿いに下り、北峰を巻いて進んでゆくと、石の標識が建つ冷乗越に至ります。ここで赤岩尾根の道を右に分け、稜線沿いにわずかに登ると冷池山荘に到着です。山荘の横には名前の由来となった冷池があります。山荘をあとにし、キャンプ場を過ぎて、稜線に沿って登ります。付近はお花畑。大きな単一群落こそありませんが、多種の花が見られます。ミヤマキンポウゲ、シナノキンバイなど、黄色の花が多く咲き誇ります。見頃は7月中旬から下旬です。 登るにつれて視界が開け、やがて布引山に至ります。標識がなければ過ぎてしまうような小さい峰ですが、ここは眺めがすばらしいです。鹿島槍ヶ岳の南峰、北峰が突き上げるように並ぶ姿を眼前にできます。また見渡せば、一帯の地形に特徴があることに気づくでしょう。東の長野県側は絶壁を成し、西の富山県側にはなだらかな斜面が続きます。非対称山稜と呼ばれる地形です。 ハイマツなどの緑は徐々に少なくなります。傾斜を増した砂礫の道を登れば、鹿島槍ヶ岳南峰に到着です。山頂は意外に広く、大人数でも休憩できます。となりの北峰をはじめ、北アルプス一帯を見渡して過ごせます。 ここから先は気が抜けません。北峰に至る吊尾根は要注意です。特に下りだしは急坂で滑りやすく危険です。スリップすると自分がケガをするだけでなく、落石を起こして他の登山者にも危険を及ぼしてしまいます。慎重に砂礫の道を下り鞍部に至ると、分岐に出ます。左は八峰キレットを経て五竜岳に向かう道。右が北峰を往復する道です。標識を目印にひと登りすれば、北峰山頂に着きます。こちらも南峰同様、好展望が広がります。とくに尖った南峰の向こうに後立山の峰が続く景色は印象的です。 帰路は往路を戻ります。滑りやすいので、北峰山頂からの下りだしは注意しましょう。 赤岩尾根を下山する場合、赤岩尾根から鹿島槍ヶ岳へ(コースガイド)を参照。
    鹿島槍ヶ岳に登る一番人気のコースです。最短は赤岩尾根を登る道ですが、歩きやすさ、眺めのよさで本コースに軍配があがるでしょう。道中、種池山荘、冷池山荘、2軒の小屋があるので、いざという時に安心です。また、ゆったりした日程を立てることも可能となります。 扇沢から爺ヶ岳中峰までは扇沢から爺ヶ岳へ(コースガイド)を参照。 爺ヶ岳中峰からペンキ印に導かれて稜線沿いに下り、北峰を巻いて進んでゆくと、石の標識が建つ冷乗越に至ります。ここで赤岩尾根の道を右に分け、稜線沿いにわずかに登ると冷池山荘に到着です。山荘の横には名前の由来となった冷池があります。山荘をあとにし、キャンプ場を過ぎて、稜線に沿って登ります。付近はお花畑。大きな単一群落こそありませんが、多種の花が見られます。ミヤマキンポウゲ、シナノキンバイなど、黄色の花が多く咲き誇ります。見頃は7月中旬から下旬です。 登るにつれて視界が開け、やがて布引山に至ります。標識がなければ過ぎてしまうような小さい峰ですが、ここは眺めがすばらしいです。鹿島槍ヶ岳の南峰、北峰が突き上げるように並ぶ姿を眼前にできます。また見渡せば、一帯の地形に特徴があることに気づくでしょう。東の長野県側は絶壁を成し、西の富山県側にはなだらかな斜面が続きます。非対称山稜と呼ばれる地形です。 ハイマツなどの緑は徐々に少なくなります。傾斜を増した砂礫の道を登れば、鹿島槍ヶ岳南峰に到着です。山頂は意外に広く、大人数でも休憩できます。となりの北峰をはじめ、北アルプス一帯を見渡して過ごせます。 ここから先は気が抜けません。北峰に至る吊尾根は要注意です。特に下りだしは急坂で滑りやすく危険です。スリップすると自分がケガをするだけでなく、落石を起こして他の登山者にも危険を及ぼしてしまいます。慎重に砂礫の道を下り鞍部に至ると、分岐に出ます。左は八峰キレットを経て五竜岳に向かう道。右が北峰を往復する道です。標識を目印にひと登りすれば、北峰山頂に着きます。こちらも南峰同様、好展望が広がります。とくに尖った南峰の向こうに後立山の峰が続く景色は印象的です。 帰路は往路を戻ります。滑りやすいので、北峰山頂からの下りだしは注意しましょう。 赤岩尾根を下山する場合、赤岩尾根から鹿島槍ヶ岳へ(コースガイド)を参照。
  • 扇沢から、種池山荘、針ノ木岳を縦走

    扇沢から、種池山荘、針ノ木岳を縦走

    道は全般によく整備されています。アップダウンも比較的少なく歩きやすいですが、スバリ岳から針ノ木岳までは岩稜なので注意。 扇沢から種池山荘までは扇沢から爺ヶ岳へ(コースガイド)を参照。 種池山荘をあとに、キャンプ場を見送って下ります。棒小屋乗越を経てしだいにきつくなる坂を越えると、立山、剱岳を間近に望む岩小屋沢岳に至ります。ついで道なりに下れば新越山荘の建つ新越乗越です。 鳴沢岳に向かうと坂は再びきつくなります。「落石注意」の標識が付くヤセた稜線なので注意。岩場を越えると鳴沢岳山頂へ。ここで行程の半分程です。小さく上下しながら進むと赤沢岳に至ります。 スバリ岳の登りに差し掛かると岩稜の道となります。ペンキ印をたどって進むとスバリ岳山頂。山頂からの下りだしは、ざらついて滑りやすいので注意して下さい。マヤクボノコルから針ノ木岳に至る最後の登りも同様です。ペンキ印を確認し、落石を起こさぬよう細心の注意を。針ノ木岳から扇沢までは扇沢から針ノ木岳へ(コースガイド)を参照。
    道は全般によく整備されています。アップダウンも比較的少なく歩きやすいですが、スバリ岳から針ノ木岳までは岩稜なので注意。 扇沢から種池山荘までは扇沢から爺ヶ岳へ(コースガイド)を参照。 種池山荘をあとに、キャンプ場を見送って下ります。棒小屋乗越を経てしだいにきつくなる坂を越えると、立山、剱岳を間近に望む岩小屋沢岳に至ります。ついで道なりに下れば新越山荘の建つ新越乗越です。 鳴沢岳に向かうと坂は再びきつくなります。「落石注意」の標識が付くヤセた稜線なので注意。岩場を越えると鳴沢岳山頂へ。ここで行程の半分程です。小さく上下しながら進むと赤沢岳に至ります。 スバリ岳の登りに差し掛かると岩稜の道となります。ペンキ印をたどって進むとスバリ岳山頂。山頂からの下りだしは、ざらついて滑りやすいので注意して下さい。マヤクボノコルから針ノ木岳に至る最後の登りも同様です。ペンキ印を確認し、落石を起こさぬよう細心の注意を。針ノ木岳から扇沢までは扇沢から針ノ木岳へ(コースガイド)を参照。
  • 扇沢から蓮華岳、船窪小屋へ縦走

    扇沢から蓮華岳、船窪小屋へ縦走

    針ノ木峠と船窪小屋の間には蓮華岳、北葛岳、七倉岳が峰を連ねます。いずれも好展望の頂を持った山々です。北葛乗越と七倉乗越付近は、滑りやすいので注意しましょう。 扇沢から蓮華岳山頂までは扇沢から蓮華岳へ(コースガイド)を参照。 山頂に建つ祠をあとに、白い砂礫を踏んで下ります。上部はいいのですが、下るにつれて道は険しくなり、北葛乗越手前に至るとクサリ場が連続する急坂となります。「蓮華の大下り」と名が付くだけに、かなりきつい傾斜です。慎重に足を進めましょう。鞍部に至ると足元の危うさは無くなります。登り返すと北葛岳山頂です。眺めがよく、七倉岳が間近に見えます。北葛岳山頂から下りだすと、道は再び険しくなります。要所にワイヤーが架かりますが、気の抜けない岩稜の道であることに変わりありません。七倉岳に向かう道も同様です。乗越を過ぎるとヤセ尾根の登りに差し掛かり、これを慎重に超えると七倉岳山頂です。 七倉岳から七倉山荘までは七倉ダムから船窪小屋、七倉岳へ(コースガイド)を参照。
    針ノ木峠と船窪小屋の間には蓮華岳、北葛岳、七倉岳が峰を連ねます。いずれも好展望の頂を持った山々です。北葛乗越と七倉乗越付近は、滑りやすいので注意しましょう。 扇沢から蓮華岳山頂までは扇沢から蓮華岳へ(コースガイド)を参照。 山頂に建つ祠をあとに、白い砂礫を踏んで下ります。上部はいいのですが、下るにつれて道は険しくなり、北葛乗越手前に至るとクサリ場が連続する急坂となります。「蓮華の大下り」と名が付くだけに、かなりきつい傾斜です。慎重に足を進めましょう。鞍部に至ると足元の危うさは無くなります。登り返すと北葛岳山頂です。眺めがよく、七倉岳が間近に見えます。北葛岳山頂から下りだすと、道は再び険しくなります。要所にワイヤーが架かりますが、気の抜けない岩稜の道であることに変わりありません。七倉岳に向かう道も同様です。乗越を過ぎるとヤセ尾根の登りに差し掛かり、これを慎重に超えると七倉岳山頂です。 七倉岳から七倉山荘までは七倉ダムから船窪小屋、七倉岳へ(コースガイド)を参照。
  • 船窪小屋から黒部湖へ

    船窪小屋から黒部湖へ

    一般登山道とはまったく異なる道です。整備されてはいますが、一部ルートファインディングが必須で、渡渉箇所も多数存在します。 船窪小屋を出発してゆるやかに登り、最初の分岐を左へ。キャンプ場を見送ると、白い山肌が見える船窪乗越に至ります。ここで標識を目印に稜線を離れ、右手の尾根道へ。かなりの傾斜です。船窪岳を巻くように進んだのち、一直線に谷へと下ります。 針ノ木谷の出合で右岸に渡渉します。一度左岸に戻り、再び右岸に渡ったところで流れを離れ、ガレ場を経て山側の登山道に入ります。テープ印を見落とさないように注意して下さい。しばらくは山腹の道を進みますが、下流側では河原を歩くところもあります。南沢出合に至って橋で左岸に渡ると、道は広く穏やかになります。これをたどれば平ノ渡場です。船で対岸の平に向かいますが、便数が少ないので確認を。平ノ小屋からは湖岸に沿って黒部ダムへ。逆コースを取る場合、南沢出合から南沢に決して入り込むことがないように。また船窪乗越への取付地点を見逃さないよう注意して下さい。
    一般登山道とはまったく異なる道です。整備されてはいますが、一部ルートファインディングが必須で、渡渉箇所も多数存在します。 船窪小屋を出発してゆるやかに登り、最初の分岐を左へ。キャンプ場を見送ると、白い山肌が見える船窪乗越に至ります。ここで標識を目印に稜線を離れ、右手の尾根道へ。かなりの傾斜です。船窪岳を巻くように進んだのち、一直線に谷へと下ります。 針ノ木谷の出合で右岸に渡渉します。一度左岸に戻り、再び右岸に渡ったところで流れを離れ、ガレ場を経て山側の登山道に入ります。テープ印を見落とさないように注意して下さい。しばらくは山腹の道を進みますが、下流側では河原を歩くところもあります。南沢出合に至って橋で左岸に渡ると、道は広く穏やかになります。これをたどれば平ノ渡場です。船で対岸の平に向かいますが、便数が少ないので確認を。平ノ小屋からは湖岸に沿って黒部ダムへ。逆コースを取る場合、南沢出合から南沢に決して入り込むことがないように。また船窪乗越への取付地点を見逃さないよう注意して下さい。
  • 烏帽子小屋から野口五郎岳へ

    烏帽子小屋から野口五郎岳へ

    高瀬ダムから烏帽子小屋までは高瀬ダムから烏帽子岳へ(コースガイド)を参照。 烏帽子小屋をあとにキャンプ場を抜けて下り、鞍部から三ッ岳に続く稜線を登り返します。広々して気分がいい道です。名前の通り、三ッ岳は三つの頂を並べていますが、登ることはできず、直下で山頂を巻いて進みます。わずかに進むと分岐です。右は「三ッ岳西峰」と呼ばれる小さい峰を経由する道、左は花の多い稜線伝いの巻き道です。ほどなく合流するので、どちらを歩いても構いません。白砂とハイマツが綾をなすなだらかな稜線をたどると、やがて野口五郎岳のどっしりした姿が目に入ります。ここから先は、展望を楽しみながらの稜線漫歩です。左手に槍ヶ岳と穂高連峰、右手に赤牛岳と水晶岳を眺めながら行けば、やがて野口五郎小屋に至ります。 野口五郎小屋から山頂へ向かうと、ほどなく巨岩の積み重なる場所に差し掛かります。岩場のような険しさはありません。これを過ぎてわずかに登れば、開けた野口五郎岳山頂に到着します。眺めが素晴らしく、爽快です。野口五郎岳〜高瀬ダムは高瀬ダムから湯俣温泉を経て野口五郎岳へ(コースガイド)を参照。
    高瀬ダムから烏帽子小屋までは高瀬ダムから烏帽子岳へ(コースガイド)を参照。 烏帽子小屋をあとにキャンプ場を抜けて下り、鞍部から三ッ岳に続く稜線を登り返します。広々して気分がいい道です。名前の通り、三ッ岳は三つの頂を並べていますが、登ることはできず、直下で山頂を巻いて進みます。わずかに進むと分岐です。右は「三ッ岳西峰」と呼ばれる小さい峰を経由する道、左は花の多い稜線伝いの巻き道です。ほどなく合流するので、どちらを歩いても構いません。白砂とハイマツが綾をなすなだらかな稜線をたどると、やがて野口五郎岳のどっしりした姿が目に入ります。ここから先は、展望を楽しみながらの稜線漫歩です。左手に槍ヶ岳と穂高連峰、右手に赤牛岳と水晶岳を眺めながら行けば、やがて野口五郎小屋に至ります。 野口五郎小屋から山頂へ向かうと、ほどなく巨岩の積み重なる場所に差し掛かります。岩場のような険しさはありません。これを過ぎてわずかに登れば、開けた野口五郎岳山頂に到着します。眺めが素晴らしく、爽快です。野口五郎岳〜高瀬ダムは高瀬ダムから湯俣温泉を経て野口五郎岳へ(コースガイド)を参照。
  • 高瀬ダムから湯俣温泉を経て野口五郎岳へ

    高瀬ダムから湯俣温泉を経て野口五郎岳へ

    高瀬ダムから、東側の湖岸に沿って延びる長い林道をたどります。ダム湖を過ぎると登山道となり、名無避難小屋を経て、湯俣へ。谷の左岸には湯股温泉晴嵐荘があります。ここでは風呂に入れます。 晴嵐荘から標識を確認して竹村新道に入るとすぐに急坂です。つづら折りに登って行くと「展望台」と呼ばれる場所に出て視界が開けます。眼下の湯俣谷と硫黄岳、槍ヶ岳が一望です。これを過ぎると急坂ながら道が広くなり、歩きやすくなります。針葉樹林のなかを登っていくと、湯俣岳に至ります。小さい峰で、標識がなければ過ぎてしまうくらいです。湯俣岳を下り、鞍部から南真砂岳に登り返します。この区間は坂が急なことに加え、足元が滑りやすいので注意。道は整備されており、要所にロープが架かりますが、慎重に足を進めましょう。南真砂岳に至ると展望が開け、槍ヶ岳などを見渡せるようになります。のち大きく崩壊した所を慎重に巻くと坂はゆるやかになり、真砂分岐に至ります。これを右に進み、ついで巻き道を左に分け、稜線伝いにひと登りすると野口五郎岳に到着です。
    高瀬ダムから、東側の湖岸に沿って延びる長い林道をたどります。ダム湖を過ぎると登山道となり、名無避難小屋を経て、湯俣へ。谷の左岸には湯股温泉晴嵐荘があります。ここでは風呂に入れます。 晴嵐荘から標識を確認して竹村新道に入るとすぐに急坂です。つづら折りに登って行くと「展望台」と呼ばれる場所に出て視界が開けます。眼下の湯俣谷と硫黄岳、槍ヶ岳が一望です。これを過ぎると急坂ながら道が広くなり、歩きやすくなります。針葉樹林のなかを登っていくと、湯俣岳に至ります。小さい峰で、標識がなければ過ぎてしまうくらいです。湯俣岳を下り、鞍部から南真砂岳に登り返します。この区間は坂が急なことに加え、足元が滑りやすいので注意。道は整備されており、要所にロープが架かりますが、慎重に足を進めましょう。南真砂岳に至ると展望が開け、槍ヶ岳などを見渡せるようになります。のち大きく崩壊した所を慎重に巻くと坂はゆるやかになり、真砂分岐に至ります。これを右に進み、ついで巻き道を左に分け、稜線伝いにひと登りすると野口五郎岳に到着です。
  • 船窪小屋から烏帽子岳を経て高瀬ダムへ

    船窪小屋から烏帽子岳を経て高瀬ダムへ

    七倉山荘から船窪小屋までは七倉ダムから船窪小屋、七倉岳へ(コースガイド)を参照。 船窪小屋からわずかに登り、最初の分岐を左へ。不動沢側の崩壊地を巻くように下り、船窪乗越で針ノ木谷への道を右に分けます。船窪岳への道は短いながらかなりの傾斜です。ハシゴとワイヤーを頼りに登ると山頂ですが、標識がなければ過ぎてしまうようなところです。次の船窪岳第2ピークまでの道も険しく、気の抜けない岩場の急坂が続きます。本コース一番の難所です。 第2ピークを過ぎ、小さな峰をひとつ越えてクサリ場を抜けると、足元の危うさは無くなります。不動岳に近づくと、これまで辺りを覆っていた針葉樹林を抜け出ます。眺めのよい稜線をたどると、南北に細く伸びた不動岳山頂に至ります。白砂とハイマツの緑がコントラストを成し、日本庭園を思わせます。また眺めがよく、剱岳や立山など周囲の山々を見渡せます。崩壊の進む稜線に沿って南沢岳を越え、池塘の点在する烏帽子田圃を抜けると、烏帽子岳下で分岐に出ます。分岐から烏帽子岳、高瀬ダムまでは高瀬ダムから烏帽子岳へ(コースガイド)を参照。
    七倉山荘から船窪小屋までは七倉ダムから船窪小屋、七倉岳へ(コースガイド)を参照。 船窪小屋からわずかに登り、最初の分岐を左へ。不動沢側の崩壊地を巻くように下り、船窪乗越で針ノ木谷への道を右に分けます。船窪岳への道は短いながらかなりの傾斜です。ハシゴとワイヤーを頼りに登ると山頂ですが、標識がなければ過ぎてしまうようなところです。次の船窪岳第2ピークまでの道も険しく、気の抜けない岩場の急坂が続きます。本コース一番の難所です。 第2ピークを過ぎ、小さな峰をひとつ越えてクサリ場を抜けると、足元の危うさは無くなります。不動岳に近づくと、これまで辺りを覆っていた針葉樹林を抜け出ます。眺めのよい稜線をたどると、南北に細く伸びた不動岳山頂に至ります。白砂とハイマツの緑がコントラストを成し、日本庭園を思わせます。また眺めがよく、剱岳や立山など周囲の山々を見渡せます。崩壊の進む稜線に沿って南沢岳を越え、池塘の点在する烏帽子田圃を抜けると、烏帽子岳下で分岐に出ます。分岐から烏帽子岳、高瀬ダムまでは高瀬ダムから烏帽子岳へ(コースガイド)を参照。
  • 白沢登山口から餓鬼岳、唐沢岳へ

    白沢登山口から餓鬼岳、唐沢岳へ

    全般に道はよく整備されています。しかし以前と異なり、登山口から最終水場までの区間では、沢床を歩く箇所が多くなりました。渡渉を繰り返しますので、テープ印、ペンキ印を確認しながら進みましょう。視界の悪い時は要注意です。 標識を確認して白沢登山口を出発。林道を歩いたのち、左へ進んで登山道に入ります。道は沢筋に延びており、右岸左岸を縫うように進むと紅葉ノ滝、ついで魚止ノ滝に至ります。水音が心地よい場所です。しばらくすると最終水場に出ます。餓鬼岳小屋周辺に水場はありません。休憩を兼ねて汲んでおきましょう。ここまで道はよく整備されていますが、クサリや桟道が架かるところがあるので注意しましょう。 最終水場をあとにすると、ざらざら滑りやすい急坂となります。しだいに足元はよくなりますが、坂が急なことは変わりません。これを越えると大凪山ですが、標識がなければ通り過ぎてしまうくらいです。さらに登ってゆくと「百曲り」と呼ばれる急坂に差し掛かります。またしばらくは我慢です。このあたりはダケカンバやナナカマドが多く、秋は美しい景色が広がります。つづら折りの急坂を越えると、ようやく餓鬼岳小屋に到着します。わずかに登れば好展望の餓鬼岳山頂です。「剣吊り」と呼ばれる岩峰の向こうに燕岳と槍ヶ岳、唐沢岳の横には針ノ木岳、蓮華岳などが望めます。 餓鬼岳山頂から唐沢岳に向かいます。稜線伝いに下ったのち、針葉樹林を抜けてわずかに登り返すと、コマクサの群落地に出て視界が開けます。枝道がありますが、これは展望台を往復する道です。見送って進むと、唐沢岳の姿が視界に入ります。この先しばらくは急坂を下るので足元に注意です。下り終えて樹林の道を登り返すと「餓鬼のコブ」と呼ばれる峰に至ります。頂上部はかなり広く、休憩に適しています。 餓鬼のコブから先もかなり急坂です。鞍部を過ぎてしばらくはゆるやかな登りですが、小さく上下したのち、坂は再びきつくなります。岩場を通過する際は慎重に。しばらくのち岩峰を巻き、コマクサ群落のある砂地の急坂を越えると、ようやく唐沢岳に到着します。岩峰の頂といった趣で、高度感があります。展望はすばらしく、野口五郎岳から鹿島槍ヶ岳に続く後立山の山並みを一望できます。しかも、訪れる人が少ないため静かな時間を楽しめます。 帰路は往路を戻ります。以前は餓鬼岳山頂部を迂回する道を利用できましたが、植生回復のため通行禁止です。山頂経由で餓鬼岳小屋に戻りましょう。
    全般に道はよく整備されています。しかし以前と異なり、登山口から最終水場までの区間では、沢床を歩く箇所が多くなりました。渡渉を繰り返しますので、テープ印、ペンキ印を確認しながら進みましょう。視界の悪い時は要注意です。 標識を確認して白沢登山口を出発。林道を歩いたのち、左へ進んで登山道に入ります。道は沢筋に延びており、右岸左岸を縫うように進むと紅葉ノ滝、ついで魚止ノ滝に至ります。水音が心地よい場所です。しばらくすると最終水場に出ます。餓鬼岳小屋周辺に水場はありません。休憩を兼ねて汲んでおきましょう。ここまで道はよく整備されていますが、クサリや桟道が架かるところがあるので注意しましょう。 最終水場をあとにすると、ざらざら滑りやすい急坂となります。しだいに足元はよくなりますが、坂が急なことは変わりません。これを越えると大凪山ですが、標識がなければ通り過ぎてしまうくらいです。さらに登ってゆくと「百曲り」と呼ばれる急坂に差し掛かります。またしばらくは我慢です。このあたりはダケカンバやナナカマドが多く、秋は美しい景色が広がります。つづら折りの急坂を越えると、ようやく餓鬼岳小屋に到着します。わずかに登れば好展望の餓鬼岳山頂です。「剣吊り」と呼ばれる岩峰の向こうに燕岳と槍ヶ岳、唐沢岳の横には針ノ木岳、蓮華岳などが望めます。 餓鬼岳山頂から唐沢岳に向かいます。稜線伝いに下ったのち、針葉樹林を抜けてわずかに登り返すと、コマクサの群落地に出て視界が開けます。枝道がありますが、これは展望台を往復する道です。見送って進むと、唐沢岳の姿が視界に入ります。この先しばらくは急坂を下るので足元に注意です。下り終えて樹林の道を登り返すと「餓鬼のコブ」と呼ばれる峰に至ります。頂上部はかなり広く、休憩に適しています。 餓鬼のコブから先もかなり急坂です。鞍部を過ぎてしばらくはゆるやかな登りですが、小さく上下したのち、坂は再びきつくなります。岩場を通過する際は慎重に。しばらくのち岩峰を巻き、コマクサ群落のある砂地の急坂を越えると、ようやく唐沢岳に到着します。岩峰の頂といった趣で、高度感があります。展望はすばらしく、野口五郎岳から鹿島槍ヶ岳に続く後立山の山並みを一望できます。しかも、訪れる人が少ないため静かな時間を楽しめます。 帰路は往路を戻ります。以前は餓鬼岳山頂部を迂回する道を利用できましたが、植生回復のため通行禁止です。山頂経由で餓鬼岳小屋に戻りましょう。
  • 雲ノ平・高天原温泉

    雲ノ平・高天原温泉

    秘境へのスタートは折立から太郎坂を急登します。風の抜けない樹林帯なので小休止をしながら登って行きましょう。ぐんぐん標高をあげると三角点があり、近くには一休みできるべンチがあります。ここからは眺望も開け遠くには薬師岳も見えます。ベンチを過ぎると草原広がる緩やかな尾根歩きに変わり、周辺にはコバイケイソウ・イワイチョウ・ニッコウキスゲと高山植物が咲き誇り歩きやすい木道へと変わります。緩やかな太郎兵衛平を進むと太郎平小屋到着です。 太郎平小屋から分岐があり薬師沢方面へと進みます。木道を歩き、小屋に別れを告げ樹林帯の急坂を下ります。左俣出合までは渡渉箇所が3箇所有り増水時は要注意です。緩やかに下り樹林帯、湿原と進むとカッパが棲でいるといわれているカベッケヶ原に着きます。ベンチがあるので小休止。木道を進み薬師沢小屋に到着です。薬師沢小屋にはキンキンに冷えた水があるので給水しましょう。 吊橋を渡り、ハシゴを降りると薬師沢出合分岐があり雲ノ平方面へ向かいます。木の根・苔むした岩のゴロゴロした急登を登ります。滑りやすいので注意です。約2時間30分登るとようやく急登も終わり樹林の木道歩きに変わります。木道を進みアラスカ庭園まで来ると視界は開け日本最後の秘境と呼ばれる庭園歩きが始まります。数々の庭園を経由して雲ノ平山荘に到着です。雲ノ平山荘周辺にはアラスカ庭園・ギリシャ庭園・スイス庭園・祖父庭園・日本庭園と5つの庭園があり時間があればゆっくり回るのもオススメです。 雲ノ平山荘を離れ高天原方面へ進みます。緩やかな開けた道を進み樹林帯に変わると急な下りになります。ハシゴ・ガイドロープ箇所があるので注意です。木道が現れると高天原峠も近いです。高天原峠を過ぎると湿原・草原と緩やかになり丸木橋を過ぎると高天原山荘に到着です。高天原山荘から温泉までは約1km・往復50分です。乳白色の温泉は長旅の疲れを癒してくれます。 高天原峠まで折り返し、大東新道に向かいます。ここからは急坂を下って行きます。D沢の渡渉を過ぎ山腹を横切り下ります。C沢・B沢の渡渉は足場が崩れやいので要注意です。A沢まで下ると黒部川沿いに進みます。黒部川の右岸沿いを薬師沢小屋まで歩きます。途中ハシゴ・高巻き箇所があり増水時には注意です。薬師沢小屋からは往路をたどり、太郎兵衛平をへて折立まで戻ります。
    秘境へのスタートは折立から太郎坂を急登します。風の抜けない樹林帯なので小休止をしながら登って行きましょう。ぐんぐん標高をあげると三角点があり、近くには一休みできるべンチがあります。ここからは眺望も開け遠くには薬師岳も見えます。ベンチを過ぎると草原広がる緩やかな尾根歩きに変わり、周辺にはコバイケイソウ・イワイチョウ・ニッコウキスゲと高山植物が咲き誇り歩きやすい木道へと変わります。緩やかな太郎兵衛平を進むと太郎平小屋到着です。 太郎平小屋から分岐があり薬師沢方面へと進みます。木道を歩き、小屋に別れを告げ樹林帯の急坂を下ります。左俣出合までは渡渉箇所が3箇所有り増水時は要注意です。緩やかに下り樹林帯、湿原と進むとカッパが棲でいるといわれているカベッケヶ原に着きます。ベンチがあるので小休止。木道を進み薬師沢小屋に到着です。薬師沢小屋にはキンキンに冷えた水があるので給水しましょう。 吊橋を渡り、ハシゴを降りると薬師沢出合分岐があり雲ノ平方面へ向かいます。木の根・苔むした岩のゴロゴロした急登を登ります。滑りやすいので注意です。約2時間30分登るとようやく急登も終わり樹林の木道歩きに変わります。木道を進みアラスカ庭園まで来ると視界は開け日本最後の秘境と呼ばれる庭園歩きが始まります。数々の庭園を経由して雲ノ平山荘に到着です。雲ノ平山荘周辺にはアラスカ庭園・ギリシャ庭園・スイス庭園・祖父庭園・日本庭園と5つの庭園があり時間があればゆっくり回るのもオススメです。 雲ノ平山荘を離れ高天原方面へ進みます。緩やかな開けた道を進み樹林帯に変わると急な下りになります。ハシゴ・ガイドロープ箇所があるので注意です。木道が現れると高天原峠も近いです。高天原峠を過ぎると湿原・草原と緩やかになり丸木橋を過ぎると高天原山荘に到着です。高天原山荘から温泉までは約1km・往復50分です。乳白色の温泉は長旅の疲れを癒してくれます。 高天原峠まで折り返し、大東新道に向かいます。ここからは急坂を下って行きます。D沢の渡渉を過ぎ山腹を横切り下ります。C沢・B沢の渡渉は足場が崩れやいので要注意です。A沢まで下ると黒部川沿いに進みます。黒部川の右岸沿いを薬師沢小屋まで歩きます。途中ハシゴ・高巻き箇所があり増水時には注意です。薬師沢小屋からは往路をたどり、太郎兵衛平をへて折立まで戻ります。
  • 上高地から涸沢・奥穂高岳へ

    上高地から涸沢・奥穂高岳へ

    穂高連峰は日本を代表する峰々で、登山者憧れの対象となっています。なかでも奥穂高岳は堂々たる容姿を持ち、国内第3位の標高を誇っています。 上高地バスターミナルで登山届を提出。河童橋の脇を抜けて小梨平、明神分岐、徳沢、横尾と梓川に沿ったなだらかな道、通称上高地街道を歩きます。高低差の少ない快適な道は、ほとんどが深い樹林に囲まれていますが、時折姿を現す明神岳の迫力にアルプスの懐に入る期待感が膨らんでゆきます。 横尾からは、いよいよ穂高への登路が始まります。がっしりとした横尾大橋を渡り、針葉樹林帯の道を歩きます。木の間越しに迫力ある屏風岩が望めます。やがて、瀬音が近づくと本谷橋です。本谷橋を渡った河原が休憩するポイントです。ここからしばらく急な登りです。少しずつ傾斜が穏やかになり、樹間から涸沢ヒュッテの一部が望めるようになると、まもなくSガレです。 ここから涸沢まではまだ距離がありますが、ひとふんばりで涸沢小屋と涸沢ヒュッテの分岐です。残雪の多い年の場合、夏でも涸沢の手前から雪渓が残っていることがあります。 穂高岳の懐にグッと食い込んだ涸沢は、氷河がスプーンでえぐったように侵食してできたカールで、周囲をぐるりととり囲む前穂高から奥穂高そして北穂高の山々の眺めが圧倒的スケールです。 涸沢からザイテングラートを経由して奥穂高岳に向かうには、涸沢小屋前を抜けてゆくコースと涸沢ヒュッテ側からカール内を横切るパノラマコースの2コースあり、どちらの道もカール中間で合流します。合流後は、岩屑の敷いたような道をトラバース気味に、ザイテングラート取付点へ向かいます。 岩尾根であるザイテングラートに取り付くと、まもなくトラバース気味のクサリ場と、さらに短いハシゴが続きます。そこからも岩稜が続きます。ペンキマークの指示するコースを、三点支持でバランスよく登りましょう。 「ホタカ小屋20分」というペンキ印と雄大な景色に励まされ、稜線手前から左に巻くように進めば、穂高岳山荘のテラスへと飛び出します。 山荘前から、すぐに急なハシゴとクサリが続きます。危険箇所ながら先行者、対向者も多いので、譲れるところで譲り合い、慎重かつスムーズに移動しましょう。浮石にも気をつけ稜線沿いを進めば、やがて穂高の主峰、奥穂高岳山頂となります。穂高神社の山宮と、この山域の開拓者である今田重太郎が積み上げたケルンがあります。帰路は往路を戻ります。
    穂高連峰は日本を代表する峰々で、登山者憧れの対象となっています。なかでも奥穂高岳は堂々たる容姿を持ち、国内第3位の標高を誇っています。 上高地バスターミナルで登山届を提出。河童橋の脇を抜けて小梨平、明神分岐、徳沢、横尾と梓川に沿ったなだらかな道、通称上高地街道を歩きます。高低差の少ない快適な道は、ほとんどが深い樹林に囲まれていますが、時折姿を現す明神岳の迫力にアルプスの懐に入る期待感が膨らんでゆきます。 横尾からは、いよいよ穂高への登路が始まります。がっしりとした横尾大橋を渡り、針葉樹林帯の道を歩きます。木の間越しに迫力ある屏風岩が望めます。やがて、瀬音が近づくと本谷橋です。本谷橋を渡った河原が休憩するポイントです。ここからしばらく急な登りです。少しずつ傾斜が穏やかになり、樹間から涸沢ヒュッテの一部が望めるようになると、まもなくSガレです。 ここから涸沢まではまだ距離がありますが、ひとふんばりで涸沢小屋と涸沢ヒュッテの分岐です。残雪の多い年の場合、夏でも涸沢の手前から雪渓が残っていることがあります。 穂高岳の懐にグッと食い込んだ涸沢は、氷河がスプーンでえぐったように侵食してできたカールで、周囲をぐるりととり囲む前穂高から奥穂高そして北穂高の山々の眺めが圧倒的スケールです。 涸沢からザイテングラートを経由して奥穂高岳に向かうには、涸沢小屋前を抜けてゆくコースと涸沢ヒュッテ側からカール内を横切るパノラマコースの2コースあり、どちらの道もカール中間で合流します。合流後は、岩屑の敷いたような道をトラバース気味に、ザイテングラート取付点へ向かいます。 岩尾根であるザイテングラートに取り付くと、まもなくトラバース気味のクサリ場と、さらに短いハシゴが続きます。そこからも岩稜が続きます。ペンキマークの指示するコースを、三点支持でバランスよく登りましょう。 「ホタカ小屋20分」というペンキ印と雄大な景色に励まされ、稜線手前から左に巻くように進めば、穂高岳山荘のテラスへと飛び出します。 山荘前から、すぐに急なハシゴとクサリが続きます。危険箇所ながら先行者、対向者も多いので、譲れるところで譲り合い、慎重かつスムーズに移動しましょう。浮石にも気をつけ稜線沿いを進めば、やがて穂高の主峰、奥穂高岳山頂となります。穂高神社の山宮と、この山域の開拓者である今田重太郎が積み上げたケルンがあります。帰路は往路を戻ります。
  • 上高地から岳沢・奥穂高岳へ

    上高地から岳沢・奥穂高岳へ

    上高地から前穂高岳へ一気に登りつめる重太郎新道は、急峻で狭く標高差もある上に、ハシゴやクサリが多い気の抜けない高度感のある豪快な岩稜コースです。事故も多いので気を引き締めて、しっかりとした装備と計画で歩きましょう。 上高地バスターミナルからスタートして河童橋を渡り、「穂高岳沢登山路」の道標から針葉樹の樹林の中を登って行きます。岳沢小屋までは番号が記された案内があり、目安となります。7番の先に岳沢名所天然クーラーという風穴があり、一服の涼を楽しめます。 展望の開ける6番見晴台付近で背の高い針葉樹林から離れ、灌木帯やガレ場の登りになります。5番が中間地点。1900mの西穂高展望所(4番)や胸突き八丁(2番)など順調に高度を稼ぎ、岳沢小屋に至ります。上高地を眼下に収める美景の地です。この小屋は定員が少ないので要予約です。 岳沢小屋を後にすると、いよいよ北アルプス屈指とも言える急峻な重太郎新道となります。ダケカンバの生える岩混じりの急斜面につけられた道に、さっそく鉄製や木製のハシゴが現れます。三点支持での登りが続きますが、まもなくカモシカの立場で、尾根上の眺めの良い休憩ポイントです。 大展望にひと息ついたら、再びハシゴやクサリの急登。岳沢パノラマから振り返ると、眼下に岳沢小屋の赤い屋根と岳沢の谷が望めます。見上げると、前穂高岳までの急斜面がせり上がっています。あらためて、この道の急峻さを感じる場所です。 ペンキの○印をはずさないように、尾根の南東側につけられた登山道を浮石、落石に気を配りながら登ります。石畳状の雷鳥広場の先でわずかにハシゴで下りますが、まだまだ急な登りです。一枚岩のクサリを登り、斜面の反対側に出るとようやく紀美子平です。ここで荷物をデポして前穂高岳山頂を往復しましょう。途中のトラバース気味の場所は足元要注意。長細い山頂からは、奥又白池と徳沢、常念岳を背景とする北尾根、そして奥穂高、槍ヶ岳、涸沢のカールなど、位置により変化する大絶景を楽しめます。 紀美子平に戻ったら吊尾根です。登りながらのトラバース。ところどころ岩壁沿いの狭い幅の道なので、慎重に。最低コルから先には長いクサリ場があり事故も多いので要注意です。南稜ノ頭の道標までくれば奥穂高岳は指呼の距離。ひと踏ん張りで奥穂高岳の山頂です。帰路は岩稜地帯を進み、穂高岳山荘手前のハシゴ場を慎重に下り、穂高岳山荘前から涸沢を経て、上高地バスターミナルへ下山します。
    上高地から前穂高岳へ一気に登りつめる重太郎新道は、急峻で狭く標高差もある上に、ハシゴやクサリが多い気の抜けない高度感のある豪快な岩稜コースです。事故も多いので気を引き締めて、しっかりとした装備と計画で歩きましょう。 上高地バスターミナルからスタートして河童橋を渡り、「穂高岳沢登山路」の道標から針葉樹の樹林の中を登って行きます。岳沢小屋までは番号が記された案内があり、目安となります。7番の先に岳沢名所天然クーラーという風穴があり、一服の涼を楽しめます。 展望の開ける6番見晴台付近で背の高い針葉樹林から離れ、灌木帯やガレ場の登りになります。5番が中間地点。1900mの西穂高展望所(4番)や胸突き八丁(2番)など順調に高度を稼ぎ、岳沢小屋に至ります。上高地を眼下に収める美景の地です。この小屋は定員が少ないので要予約です。 岳沢小屋を後にすると、いよいよ北アルプス屈指とも言える急峻な重太郎新道となります。ダケカンバの生える岩混じりの急斜面につけられた道に、さっそく鉄製や木製のハシゴが現れます。三点支持での登りが続きますが、まもなくカモシカの立場で、尾根上の眺めの良い休憩ポイントです。 大展望にひと息ついたら、再びハシゴやクサリの急登。岳沢パノラマから振り返ると、眼下に岳沢小屋の赤い屋根と岳沢の谷が望めます。見上げると、前穂高岳までの急斜面がせり上がっています。あらためて、この道の急峻さを感じる場所です。 ペンキの○印をはずさないように、尾根の南東側につけられた登山道を浮石、落石に気を配りながら登ります。石畳状の雷鳥広場の先でわずかにハシゴで下りますが、まだまだ急な登りです。一枚岩のクサリを登り、斜面の反対側に出るとようやく紀美子平です。ここで荷物をデポして前穂高岳山頂を往復しましょう。途中のトラバース気味の場所は足元要注意。長細い山頂からは、奥又白池と徳沢、常念岳を背景とする北尾根、そして奥穂高、槍ヶ岳、涸沢のカールなど、位置により変化する大絶景を楽しめます。 紀美子平に戻ったら吊尾根です。登りながらのトラバース。ところどころ岩壁沿いの狭い幅の道なので、慎重に。最低コルから先には長いクサリ場があり事故も多いので要注意です。南稜ノ頭の道標までくれば奥穂高岳は指呼の距離。ひと踏ん張りで奥穂高岳の山頂です。帰路は岩稜地帯を進み、穂高岳山荘手前のハシゴ場を慎重に下り、穂高岳山荘前から涸沢を経て、上高地バスターミナルへ下山します。
  • 上高地から槍ヶ岳へ

    上高地から槍ヶ岳へ

    槍ヶ岳へは、いくつかのコースが集まりますが、本コースは槍ヶ岳の肩まで岩稜歩きがなく、歩きやすい道です。大曲より上流の槍沢は氷河が削ったU字谷であり、広々と開放的です。 上高地バスターミナルで登山届を提出。梓川の上流に向かって明神、徳沢と歩きます。横尾で穂高・涸沢へ向かう登山者や蝶ヶ岳への登山者と別れ、いよいよ槍ヶ岳を目指す道となります。歩きはじめは幅広の道ですが、すぐに幅の狭い登山道となります。しばらくはほぼ平坦で落ち着いた森の中の道で、右手よりワサビ沢を始めとする流れが数本横切ります。槍見河原からは、木々に邪魔されながらも、槍の穂先をちらりと眺めることができます。 立派な橋がかかる一ノ俣、ニノ俣を過ぎ、少し登りの傾斜が出てくる道を進めば小規模な水力発電装置が現れ、槍沢ロッヂはすぐです。 さらに樹林帯の道が続き、ガレた赤沢を抜けて槍沢ロッヂから40分ほどでテント場のババ平です(2023年より売店あり)。この付近から樹林は薄くなり明るい谷になります。夏の早い時期など、この周辺から断続的に雪の上を歩くこともあります。大曲で水俣乗越への道を分け、お花畑となる明るい谷を徐々に登ります。天狗原分岐で氷河公園に続く道が分岐します。氷河公園は紅葉が美しく、天狗池に映る槍ヶ岳はカメラマンに人気です。 天狗原分岐を槍ヶ岳へ直進すると道はどんどん傾斜を増してゆきます。ジグザグに登って最後の水場を過ぎてから左手に巻き込むように歩くと平らな地形となり、槍ヶ岳をしっかりと望めるようになります。この先、大きな岩の間に「坊主の岩小屋」と呼ばれるポッカリと空いた岩小屋があります。槍ヶ岳を開山した播隆上人がこもっていた歴史ある岩小屋です。苦しい登りが続きますが、ほどなく殺生小屋との分岐点。この付近はテント場にもなっています。天候や体力に応じて、殺生小屋に泊まるのもよいでしょう。最後にもうひと踏ん張り登り、槍ヶ岳山荘前に出ます。 槍ヶ岳山荘で宿泊手続きを済ませたら、いよいよ槍の穂先へチャレンジ。基本的には岩登りで、三点支持が重要です。ルートは登り下りが分かれる一方通行ですが、浮き石や落石には十分注意しましょう。最後は直立するハシゴを登り山頂に出ます。小さな社が祀られる槍ヶ岳山頂はそれほど広くありません。混雑状況に応じて、スムーズに下山しましょう。
    槍ヶ岳へは、いくつかのコースが集まりますが、本コースは槍ヶ岳の肩まで岩稜歩きがなく、歩きやすい道です。大曲より上流の槍沢は氷河が削ったU字谷であり、広々と開放的です。 上高地バスターミナルで登山届を提出。梓川の上流に向かって明神、徳沢と歩きます。横尾で穂高・涸沢へ向かう登山者や蝶ヶ岳への登山者と別れ、いよいよ槍ヶ岳を目指す道となります。歩きはじめは幅広の道ですが、すぐに幅の狭い登山道となります。しばらくはほぼ平坦で落ち着いた森の中の道で、右手よりワサビ沢を始めとする流れが数本横切ります。槍見河原からは、木々に邪魔されながらも、槍の穂先をちらりと眺めることができます。 立派な橋がかかる一ノ俣、ニノ俣を過ぎ、少し登りの傾斜が出てくる道を進めば小規模な水力発電装置が現れ、槍沢ロッヂはすぐです。 さらに樹林帯の道が続き、ガレた赤沢を抜けて槍沢ロッヂから40分ほどでテント場のババ平です(2023年より売店あり)。この付近から樹林は薄くなり明るい谷になります。夏の早い時期など、この周辺から断続的に雪の上を歩くこともあります。大曲で水俣乗越への道を分け、お花畑となる明るい谷を徐々に登ります。天狗原分岐で氷河公園に続く道が分岐します。氷河公園は紅葉が美しく、天狗池に映る槍ヶ岳はカメラマンに人気です。 天狗原分岐を槍ヶ岳へ直進すると道はどんどん傾斜を増してゆきます。ジグザグに登って最後の水場を過ぎてから左手に巻き込むように歩くと平らな地形となり、槍ヶ岳をしっかりと望めるようになります。この先、大きな岩の間に「坊主の岩小屋」と呼ばれるポッカリと空いた岩小屋があります。槍ヶ岳を開山した播隆上人がこもっていた歴史ある岩小屋です。苦しい登りが続きますが、ほどなく殺生小屋との分岐点。この付近はテント場にもなっています。天候や体力に応じて、殺生小屋に泊まるのもよいでしょう。最後にもうひと踏ん張り登り、槍ヶ岳山荘前に出ます。 槍ヶ岳山荘で宿泊手続きを済ませたら、いよいよ槍の穂先へチャレンジ。基本的には岩登りで、三点支持が重要です。ルートは登り下りが分かれる一方通行ですが、浮き石や落石には十分注意しましょう。最後は直立するハシゴを登り山頂に出ます。小さな社が祀られる槍ヶ岳山頂はそれほど広くありません。混雑状況に応じて、スムーズに下山しましょう。