長野で日帰り登山を楽しもう!おすすめ10座 初心者から経験者まで楽しめる

長野県は日本アルプスをはじめとする名山が豊富な登山の聖地。日帰りでも楽しめる絶景ルートが充実しています。
今回は、初心者からステップアップを目指す方まで楽しめる、日帰り可能なおすすめ登山スポット10座をご紹介します。
長野の日帰り登山スポット1. 北アルプスの登竜門に。初心者でもいける3000m峰「乗鞍岳」へ(北アルプス / 松本市)

岐阜県高山市と長野県松本市にまたがる、日本百名山の一つ「乗鞍岳(のりくらだけ、標高3026m)」。日本に23座しかない3000m峰の一つですが、初心者でも登頂できる登山スポットとして知られています。
その理由は登山口までのアプローチ。標高約2700mの畳平(たたみだいら)までバスで移動できるため、実質は標高差300mほどであり、ハイキング感覚で日本アルプスの世界を満喫できます。
畳平から山頂までは往復2時間30分ほど。7月〜8月の高山植物の季節になると、登山道の各所には色とりどりの花が咲き乱れ、より一層高山の趣が引き立ちます。
途中には不消ヶ池や権現池など、神秘的な池が点在し、残雪がみられることも。初夏(6月)から秋(9月〜10月)どのシーズンに登っても、四季折々美しい絶景に出会えるためおすすめの登山スポットです。
長野の日帰り登山スポット2. アルプス指折りの急登・合戦尾根を越えて「燕岳」へ(北アルプス / 安曇野市)

北アルプスにおける本格登山入門の山として、不動の人気を誇っている「燕岳(つばくろだけ、標高2763m)」。花崗岩で形成される、鎧のような山容が特徴の登山スポットです。
安曇野市の中房温泉(なかぶさおんせん)から、山頂まで往復8時間ほどで登頂可能。日帰りで楽しむことができるほか、燕山荘(えんざんそう)に宿泊して1泊2日で贅沢に楽しむ登山愛好家も数多くいます。
そんな「燕岳」の醍醐味は、北アルプスの名コース・表銀座の出発点であり、アルプス三大急登の一つに選ばれている合戦尾根(かっせんおね)が見せる眺望の変化。
前半は緑が鮮やかな樹林帯を進み、中盤には少しずつ景色が開け、後半には槍ヶ岳(やりがたけ、標高3180m)を中心とする北アルプス主脈が180度展開します。天気が良ければ富士山ものぞみ、稜線にはイルカ岩をはじめとした見所が多いのもポイントです。
- 長野県
- 2,763m
- 二百名山
長野の日帰り登山スポット3. 八方アルペンラインを使って後立山連峰の「唐松岳」へ(北アルプス / 白馬村)

燕岳と同じく北アルプスで高い人気を誇る、後立山連峰の「唐松岳(からまつだけ、標高2696m)」。白馬八方(はっぽう)尾根スキー場から、八方アルペンラインを経由してアプローチできるほか、夏期には黒菱(くろびし)林道の終点まで車でアクセスして入山することができます。
八方アルペンラインの終点・八方池山荘から山頂まで往復約7時間。登山道は、ほぼ全ての区間で展望が抜群で、北アルプスの圧倒的な山岳パノラマを楽しめるのが魅力です。
中でも、八方尾根の途中にある「八方池(はっぽういけ)」は、白馬(はくば)連峰が水面へ映り込む、神秘的な絶景スポットとして知られています。
早朝には、透き通った水面と登山者の活気。夕暮れには残照のオレンジ色と静寂など、時間帯によって味わえる風情が変化。登りごたえと絶景を両方味わえる、初心者におすすめしたい登山スポットです。
長野の日帰り登山スポット4. 自然の宝庫。千畳敷カールから中央アルプス「木曽駒ヶ岳」へ(中央アルプス / 木曽郡)

中央アルプスの主峰にして日本百名山の「木曽駒ヶ岳(きそこまがたけ、標高2956m)」。日本一の高低差をつなぐ駒ヶ岳ロープウェイで標高約2600mまで移動できるため、最初にご紹介した乗鞍岳と同じく、入門者向けの登山スポットとして知られています。
ロープウェイの降車後すぐ広がる「千畳敷(せんじょうじき)カール」が特に有名で、岩稜に吸い込まれるような大迫力の登山道が特徴です。
「木曽駒ヶ岳」は花の名山として知られており、7〜8月には色彩豊かな高山植物が迎えてくれます。またニホンザルも数多く生息しており、運が良ければ団らんしている家族の姿が見られることもあります。
北アルプスとはまた違った山岳情緒を楽しむことができ、初秋(10月上旬)に鑑賞できる錦絵のような千畳敷カールの紅葉も必見の登山スポットです。
- 長野県
- 2,956m
- 百名山
長野の日帰り登山スポット5. 南アルプス林道バスを使って、南アルプスの貴公子「甲斐駒ヶ岳」へ(南アルプス / 伊那市)

南アルプスの最北にある「甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ、標高2967m)」。マニアックな登山愛好家の間では黒戸(くろと)尾根コースが人気ですが、一方で初心者にオススメしたいのが北沢峠から駒津峰(こまつみね)を経由して山頂を目指すルートです。
北沢峠(標高約2000m)までは南アルプス林道バスでアクセスでき、北沢峠から山頂まで往復7〜8時間を歩く内容になります。
途中の双児山(ふたごやま)からは、“南アルプスの貴公子”と呼ばれる白亜の岩稜が美しい山容をのぞみ、駒津峰以降はパノラマ縦走が楽しめます。山頂直下は直登ルートと迂回ルートがありますが、自信のない方は後者を選びましょう。
甲斐駒ヶ岳の山体に取り付けば、仙丈ヶ岳(せんじょうがたけ、標高3033m)や北岳(きただけ、標高3193m)など南アルプスの高峰を見渡す大展望が待っています。10月上旬には、山肌を埋め尽くす大スケールの紅葉がとても素晴らしい登山スポットです。
長野の日帰り登山スポット6. 雪山登山入門に。北八ヶ岳ロープウェイを使って「北横岳」(八ヶ岳 / 茅野市)

登山の難易度が高くなる厳冬期(12月〜3月)。日本アルプスの山々の多くは上級者向けとなりますが、長野県と山梨県にまたがる八ヶ岳(やつがたけ)連峰には、比較的易しい登山スポットが揃っています。
中でも特に、初心者の方におすすめしたい山が「北横岳(きたよこだけ、標高2480m)」。北八ヶ岳ロープウェイを使って標高約2200mの坪庭(つぼにわ)までアクセスし、往復3時間ほどで雪山ハイキングを楽しめる登山スポットです。
登山道中には、一面真っ白に染まった坪庭の雪原や、御嶽山(おんたけさん、標高3067m)・南アルプスなど日本屈指の高峰を見渡す稜線。山頂からは、北アルプスを背景に佇む蓼科山(たてしなさん、標高2530m、別名・諏訪富士)の絶景が広がります。
ルート上で危険な場所はありませんが、北横岳ヒュッテ以降は少し勾配が上がるので、アイゼンをしっかり噛ませて登るように意識しましょう。積雪が多い場合、ワカン(輪かんじき)やスノーシューの持参がベターです。
住所:長野県茅野市北山
アクセス:茅野市街から山麓駅まで約35分、山麓駅から山頂駅まで北八ヶ岳ロープウェイで約7分
コースタイム:北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅→(約10分)→坪庭→(約35分)→北横岳ヒュッテ→(約15分)→北横岳南峰→(約5分)→北横岳北峰
備考:12月〜3月には雪山登山装備が必要。冬靴とアイゼンを携行しましょう。
公式HPはこちらから(北八ヶ岳ロープウェイ)

- 長野県
- 2,480m
長野の日帰り登山スポット7. 中の湯登山口から、噴煙吹き上げる異観の山「焼岳」へ(北アルプス / 松本市)

北アルプスの山々の中で、特異な景観を見せる「焼岳(やけだけ、標高2455m)」。乗鞍火山帯において、唯一の活火山として知られている登山スポットです。上高地の景勝地「大正池(たいしょういけ)」も、焼岳の噴出物により、せき止められて形成されました。
登山ルートは主に二つありますが、中の湯温泉を起点とする「新中の湯ルート」がおすすめです。前半は野趣に富んだ樹林帯を進み、後半には白い蒸気が漂う鐘状火山(しょうじょうかざん、別名・トロイデ)を仰ぎ見るミステリアスな登山道が続きます。
登山道を進むにつれて、樹林帯から火山帯へと、劇的な景色変化を見せてくれるのが特徴。頂上へ到着すれば、活火山らしい荒涼とした山肌が展開し、明神岳(みょうじんだけ、標高2931m)と霞沢岳(かすみさわだけ、標高2646m)の間に広がる、上高地を俯瞰します。
北アルプスの自然を、少し違う角度から楽しめる「焼岳」。山の美しさと荒々しさの二つの側面を存分に味わえる点で、このエリアでも稀有な存在と言える登山スポットです。
長野の日帰り登山スポット8. 日本離れした北アルプスの絶景。三股から「蝶ヶ岳」へ(北アルプス / 松本市)

北アルプスの主脈と並走する常念山脈(じょうねんさんみゃく)。そのピークの一つである「蝶ヶ岳(ちょうがたけ、標高2677m)」は、マニアックな登山愛好家に親しまれる登山スポットです。
その理由は、山頂に待ち受ける絶景。奥穂高岳(おくほだかだけ、標高3190m)や槍ヶ岳(やりがたけ、標高3180m)といった、日本屈指の山岳パノラマが展開。特に残雪期(5月〜6月)には、いっそう山の存在感が引き立ち、どこか日本離れした美しさです。
登山口の三股(みつまた)駐車場から山頂まで往復8時間ほど。深い樹林帯を進んでいく登山道が特徴です。残雪期に登る場合、山頂直下で雪渓(※1)を通過するため、アイゼンが必須になります。
また稜線へ辿り着いたら、岩峰となっている「蝶槍(ちょうやり)」まで足をのばしてみてください。鎧のような岩稜をそなえた「常念岳(じょうねんだけ、標高2857m)」の神々しい山容を望むことができますよ。
(※1)雪渓:夏も雪でうずまっている、高山の谷。
備考:残雪期(5月〜6月)に登る場合、アイゼンをはじめとする雪山登山の装備が必要です。

- 長野県
- 2,677m
長野の日帰り登山スポット9. 第4の日本アルプス!桜平から南八ヶ岳の「硫黄岳」へ(八ヶ岳 / 茅野市)

八ヶ岳連峰の中で、ステップアップに最適な山として知られる「硫黄岳(いおうだけ、標高2760m)」。西山麓の桜平(さくらだいら)から、夏沢鉱泉(なつさわこうせん)・オーレン小屋を経て、往復6時間ほどで登ることができる登山スポットです。
前半は、まるでジブリに登場する”もののけ姫”の世界のように、苔が覆う鬱蒼とした樹林帯。夏沢峠から劇的に景観をかえ、双耳峰(そうじほう、※2)が特徴な天狗岳(てんぐだけ、標高2646m)を背景に、赤茶けた荒涼な山肌を登っていきます。
そして山頂へ到達すれば、赤岳(あかだけ、標高2899m)や阿弥陀岳(あみだだけ、標高2805m)などを見渡す、南八ヶ岳のダイナミックな稜線が展開。”第4のアルプス”とも称される、標高3000m弱の山々たちです。
また山頂には爆裂火口跡が残っており、かつての火山活動を物語っていることもポイント。まるでどこか違う惑星を歩いているような、冒険心くすぐる世界が広がっている登山スポットです。
(※2)双耳峰:2つの山頂を有する山のこと
- 長野県
- 2,760m
長野の日帰り登山スポット10. 中央アルプス最南端・冬の名山「横川山」へ(中央アルプス / 阿智村)

近年、長野県阿智村で人気が高まっている「横川山(よこかわやま、標高1620m)」。日本百名山の一つ・恵那山の北部に位置し、たおやかな山容が特徴の登山スポットです。
人気の理由は、美しい雪景色と日本アルプスの大パノラマの二つが味わえるため。厳冬期(1月〜3月)には、”エビの尻尾”と呼ばれるほど霧氷が育ち、標高3000m級の山々と雄大な共演を見せてくれます。
登山道は、せいなの森キャンプ場からの1ルートのみ。山頂まで往復6時間ほどで登頂することが可能です。厳冬期(1月〜3月)は雪が深いため、スノーシューやワカンを持参するのがベター。
前半は樹林帯を歩く展望の少ない道ですが、気候条件が良ければ、青空とのコントラストが美しい霧氷(むひょう、※3)の天井を楽しめます。下山後は、近くの昼神温泉(ひるがみおんせん)へ立ち寄りましょう。
(※3)霧氷:空気中の水分が、過冷却によって木々へ付着する現象
備考:12月〜3月には雪山登山装備が必要。冬靴とアイゼンを携行しましょう。
長野には初心者でも挑戦できる日帰り登山スポットがたくさん

長野県のおすすめ登山スポットはいかがでしたでしょうか。今回は日本アルプスや八ヶ岳を中心とする、日本屈指の高峰たちをご紹介してきました。
ともするとハードルが高いと思われているかもしれない、長野県の山々ですが、しっかり登る山を吟味すれば、初心者の方でもリスクなく、日本屈指の山岳絶景を日帰りで味わうことができます。
また、ある程度登れるようになると、ステップアップに最適な山も多いです。これから登山を始める方や、より登山の幅を広げていきたい方は、ぜひ長野県の山へ足を運んでみてはいかがでしょうか?
取材・撮影・文 : 土庄雄平

登山道、コースタイム情報、コースの見どころ、山小屋や水場など登山者に必須の情報がすべて掲載!