【中部】の登山コースガイド
中部
検索結果359件中
81-100件
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守門岳(大白川コース)
- 日帰り
- 6時間0分
- 6.5km
守門岳(大白川コース)
- 日帰り
- 6時間0分
- 6.5km
スキー場内の道を車で行くと大白川(大原)登山口は山菜栽培地の一角にあります。栽培地を横切り登山道に入ると、いきなり胸を突くような急登が始まります。あたりはブナの大木が点在し、正面が開けるようになるとエデシ尾根へ。次第にヤセ尾根になり、豊富な雪渓が残る大雲沢を右に見ながらひたすら登って行くと、尾根が広がり平坦な道になります。左に尾根を絡むようにして、上祝沢源流である滝ノ倉沢へと少し下ります。沢から低灌木が生える斜面になり、気持ちのよい草原となって小烏帽子の頂稜に出ます。 左から大池登山口からの登山道が合流して核心部が終わり、ここから先はお花畑のある広い尾根道になります。守門岳が北東方向に見えてくるとやや尾根は狭まり、道は左に少し折れてそのまま真っ直ぐ頂上まで続きます。右に開けた大雲沢の展望を楽しみながら急坂をたどると、すぐに頂上へ飛び出します。2等三角点のある守門岳山頂は意外に狭く、石祠がいくつかあり、信仰の山としての名残をとどめています。下山は往路を大白川(大原)登山口まで戻ります。スキー場内の道を車で行くと大白川(大原)登山口は山菜栽培地の一角にあります。栽培地を横切り登山道に入ると、いきなり胸を突くような急登が始まります。あたりはブナの大木が点在し、正面が開けるようになるとエデシ尾根へ。次第にヤセ尾根になり、豊富な雪渓が残る大雲沢を右に見ながらひたすら登って行くと、尾根が広がり平坦な道になります。左に尾根を絡むようにして、上祝沢源流である滝ノ倉沢へと少し下ります。沢から低灌木が生える斜面になり、気持ちのよい草原となって小烏帽子の頂稜に出ます。 左から大池登山口からの登山道が合流して核心部が終わり、ここから先はお花畑のある広い尾根道になります。守門岳が北東方向に見えてくるとやや尾根は狭まり、道は左に少し折れてそのまま真っ直ぐ頂上まで続きます。右に開けた大雲沢の展望を楽しみながら急坂をたどると、すぐに頂上へ飛び出します。2等三角点のある守門岳山頂は意外に狭く、石祠がいくつかあり、信仰の山としての名残をとどめています。下山は往路を大白川(大原)登山口まで戻ります。 -
守門岳(二口コース)下山(保久礼コース)
- 日帰り
- 8時間15分
- 11.9km
守門岳(二口コース)下山(保久礼コース)
- 日帰り
- 8時間15分
- 11.9km
猿倉橋を渡るとすぐに道標があり、右の本高地沢の林道へと入っていきます。やや急登から始まりますが、ブナ林の中は歩きやすい道です。やや平坦になってくると、護人清水に到着します。ここから先は水がないので十分用意しておきましょう。 ブナ林の中の登りが続き、山腹を南に絡むようにして山稜上に出ると、ようやく展望が開けます。谷内平からは正面にブナ林の大きな尾根が延び、登りの辛さを思い知らされます。岩混じりの痩せた尾根を巡り、やがて滝見台へ。飛沫を上げる滝の展望が楽しめます。ここを過ぎて、さらにブナ林の中の単調な登りでひとしきり汗をかくと、低灌木のゆるやかな道となり、大岳分岐に飛び出ます。眼前にどっしりとした大岳がそびえて見えます。左に大岳コースを分けて右折すると、やがて池塘とお花畑がある青雲岳の山上楽園となります。ここまでくれば守門岳山頂は目の前です。 下山は青雲岳から大岳へ足を延ばし、保久礼小屋経由で猿倉橋まで下るのが良いでしょう。また保久礼小屋を基点とすれば、大岳までは快適なファミリー向けコースとなります。猿倉橋を渡るとすぐに道標があり、右の本高地沢の林道へと入っていきます。やや急登から始まりますが、ブナ林の中は歩きやすい道です。やや平坦になってくると、護人清水に到着します。ここから先は水がないので十分用意しておきましょう。 ブナ林の中の登りが続き、山腹を南に絡むようにして山稜上に出ると、ようやく展望が開けます。谷内平からは正面にブナ林の大きな尾根が延び、登りの辛さを思い知らされます。岩混じりの痩せた尾根を巡り、やがて滝見台へ。飛沫を上げる滝の展望が楽しめます。ここを過ぎて、さらにブナ林の中の単調な登りでひとしきり汗をかくと、低灌木のゆるやかな道となり、大岳分岐に飛び出ます。眼前にどっしりとした大岳がそびえて見えます。左に大岳コースを分けて右折すると、やがて池塘とお花畑がある青雲岳の山上楽園となります。ここまでくれば守門岳山頂は目の前です。 下山は青雲岳から大岳へ足を延ばし、保久礼小屋経由で猿倉橋まで下るのが良いでしょう。また保久礼小屋を基点とすれば、大岳までは快適なファミリー向けコースとなります。 -
ネズモチ平から浅草岳へ
- 日帰り
- 5時間40分
- 7.7km
ネズモチ平から浅草岳へ
- 日帰り
- 5時間40分
- 7.7km
ネズモチ平には大駐車場(70台)が整備されており、これより上の林道は車両進入禁止です。駐車場より10分ほどでネズモチ平登山口に着きます。登山道は左の杉林に入っていきます。 小沢をぬって湿地帯をしばらく行くと、ブナの原生林です。やがて岩稜の急登を過ぎ、雑木林に変わると稜線も近づいてきます。灌木と竹ヤブを抜けると前岳に到着です。ここで桜ゾネ広場からの登山道と、鬼ヶ面からの縦走路とが合流します。左折すると木道が整備されており、浅草岳の山頂が前方に見えます。木道が終わりひと登りで山頂へ。浅草岳山頂からは平ヶ岳、会津駒ヶ岳、燧ヶ岳などが見え、足元には田子倉湖、鬼ヶ面の岩壁、背後には守門岳と、素晴らしい展望です。 桜ゾネ広場への下りは前岳を直進し、ガレ場を通り嘉平与ボッチを経て、雑木林の中をひたすら下ります。展望のきかないままブナ林に出ると、しばらくして桜ゾネ広場に出ます。林道を約2kmほど歩いて、ネズモチ平の大駐車場に着きます。ネズモチ平には大駐車場(70台)が整備されており、これより上の林道は車両進入禁止です。駐車場より10分ほどでネズモチ平登山口に着きます。登山道は左の杉林に入っていきます。 小沢をぬって湿地帯をしばらく行くと、ブナの原生林です。やがて岩稜の急登を過ぎ、雑木林に変わると稜線も近づいてきます。灌木と竹ヤブを抜けると前岳に到着です。ここで桜ゾネ広場からの登山道と、鬼ヶ面からの縦走路とが合流します。左折すると木道が整備されており、浅草岳の山頂が前方に見えます。木道が終わりひと登りで山頂へ。浅草岳山頂からは平ヶ岳、会津駒ヶ岳、燧ヶ岳などが見え、足元には田子倉湖、鬼ヶ面の岩壁、背後には守門岳と、素晴らしい展望です。 桜ゾネ広場への下りは前岳を直進し、ガレ場を通り嘉平与ボッチを経て、雑木林の中をひたすら下ります。展望のきかないままブナ林に出ると、しばらくして桜ゾネ広場に出ます。林道を約2kmほど歩いて、ネズモチ平の大駐車場に着きます。 -
田子倉から浅草岳へ
- 日帰り
- 6時間35分
- 8km
田子倉から浅草岳へ
- 日帰り
- 6時間35分
- 8km
国道252号只見沢橋東を北へ入った所に広い駐車場があり、そこに田子倉只見沢登山口があります。 しばらくは只見沢左岸のブナ林の中を登ります。小さな支尾根を越えると、道木沢と幽ノ倉沢の渡渉となります。夏には仮設の橋が架かりますが、飛び石伝いの所もあり増水時は注意が必要です。沢を過ぎしばらく急登すると、道はやや平坦になり大久保沢の水場に到着します。水場からしばらくは沢伝いのなだらかな道ですが、次第に支尾根にかかり、ブナの原生林から灌木帯に変わります。尾根が開け浅草岳が正面に見え、支尾根はやがて狭くなり中先尾根主稜へと続きます。西側を巻いて尾根の上に出ると、一度に展望が開け田子倉眺メに出ます。ヤセ尾根の急登は続きますが高度は稼げ、剣ヶ峰から鬼ヶ面眺メへと進み、重右ェ門岩を回り込むといよいよ山頂への急登になります。湖見峠まで喘ぎ喘ぎ登ると急登も終わり、山頂へは草付きの緩斜面となります。やがて右の入叶津からの道と合流してすぐ浅草岳山頂です。下山は往路を田子倉只見沢登山口まで戻ります。国道252号只見沢橋東を北へ入った所に広い駐車場があり、そこに田子倉只見沢登山口があります。 しばらくは只見沢左岸のブナ林の中を登ります。小さな支尾根を越えると、道木沢と幽ノ倉沢の渡渉となります。夏には仮設の橋が架かりますが、飛び石伝いの所もあり増水時は注意が必要です。沢を過ぎしばらく急登すると、道はやや平坦になり大久保沢の水場に到着します。水場からしばらくは沢伝いのなだらかな道ですが、次第に支尾根にかかり、ブナの原生林から灌木帯に変わります。尾根が開け浅草岳が正面に見え、支尾根はやがて狭くなり中先尾根主稜へと続きます。西側を巻いて尾根の上に出ると、一度に展望が開け田子倉眺メに出ます。ヤセ尾根の急登は続きますが高度は稼げ、剣ヶ峰から鬼ヶ面眺メへと進み、重右ェ門岩を回り込むといよいよ山頂への急登になります。湖見峠まで喘ぎ喘ぎ登ると急登も終わり、山頂へは草付きの緩斜面となります。やがて右の入叶津からの道と合流してすぐ浅草岳山頂です。下山は往路を田子倉只見沢登山口まで戻ります。 -
本名御神楽から御神楽岳へ
- 日帰り
- 7時間10分
- 11.7km
本名御神楽から御神楽岳へ
- 日帰り
- 7時間10分
- 11.7km
御神楽岳登山口は、国道252号本名ダム北詰めから三条林道(林道本名室谷線)に入り、約8.5kmのところにあります。 駐車場は、登山口の500m手前にあるみかぐら橋近くに10台分、登山口に5台分あります。みかぐら橋から登山口までは一部悪路です。登山道は御神楽岳登山口の看板横から始まり、林を抜けると霧来沢沿いの登山道をしばらく行きます。水量豊富な乙女の滝が現れ、右から高巻きます。クサリを頼りに川まで降り、再度クサリを頼りにへつり、さらに沢沿いを進み、草場に出ます。6月には、ニリンソウの群落も見られます。ブナ、ナラの巨木もあり、しばらく快適な沢沿いの道を行きます。途中、八丁洗板(ナメ床沢)があります。水辺で一息入れましょう。丸木橋の鞍掛沢を渡渉します。快適な道もここまで。沢から別れこのコース一番の急坂に取り付きます。つづら折れから高度をぐんぐんと稼ぎ、木の根の多い登山道に変わり、杉山ヶ崎の尾根上に出ます。杉山ヶ崎を過ぎると、本名御神楽の峰が望めます。 ここからは、展望を楽しみながら尾根を忠実にたどります。熊打場を過ぎると岩場になり、クサリとロープがあります。ここを登り切ると一休みできるビューポイントとなります。近くには一等三角点のある貉ヶ森山、遠くには平ヶ岳などが望めます。傾斜が緩やかになると、ブナ林に囲まれた御神楽岳管理舎(避難小屋)に着きます。小屋には10名ほど泊まれます。水場まで200mの標識があります。往復15分位で冷たい清水が得られます。小屋を過ぎると低木に変わり、ひと登りで石祠のある本名御神楽山頂に着きます。山頂は狭いながら360度の眺めが楽しめ、ようやく御神楽岳本山が望めます。一休みして目的の御神楽岳を目指します。標高差は120mです。登山道は、石祠の少し下から一度下ります。本名御神楽から御神楽岳までは左側は低木の藪、右側は切れ落ちており足元には充分気を付けて行きましょう。50分程で着きます。 御神楽岳山頂からは360度の展望です。磐梯山、飯豊、那須連峰に越後三山、佐渡島まで見渡せ、蝉ヶ平コースの雄大な岸壁と尾根に感動します。帰りは足元に気を付けて往路を御神楽岳登山口まで引き返します。 例年6月の第一日曜日に山開きがあります。これに合わせて林道と登山道が整備されます。6月から7月は新緑、残雪、高山植物、10月は紅葉が楽しめます。8月沢沿いでは、アブ対策が必要です。 (調査、執筆:木田 勉)御神楽岳登山口は、国道252号本名ダム北詰めから三条林道(林道本名室谷線)に入り、約8.5kmのところにあります。 駐車場は、登山口の500m手前にあるみかぐら橋近くに10台分、登山口に5台分あります。みかぐら橋から登山口までは一部悪路です。登山道は御神楽岳登山口の看板横から始まり、林を抜けると霧来沢沿いの登山道をしばらく行きます。水量豊富な乙女の滝が現れ、右から高巻きます。クサリを頼りに川まで降り、再度クサリを頼りにへつり、さらに沢沿いを進み、草場に出ます。6月には、ニリンソウの群落も見られます。ブナ、ナラの巨木もあり、しばらく快適な沢沿いの道を行きます。途中、八丁洗板(ナメ床沢)があります。水辺で一息入れましょう。丸木橋の鞍掛沢を渡渉します。快適な道もここまで。沢から別れこのコース一番の急坂に取り付きます。つづら折れから高度をぐんぐんと稼ぎ、木の根の多い登山道に変わり、杉山ヶ崎の尾根上に出ます。杉山ヶ崎を過ぎると、本名御神楽の峰が望めます。 ここからは、展望を楽しみながら尾根を忠実にたどります。熊打場を過ぎると岩場になり、クサリとロープがあります。ここを登り切ると一休みできるビューポイントとなります。近くには一等三角点のある貉ヶ森山、遠くには平ヶ岳などが望めます。傾斜が緩やかになると、ブナ林に囲まれた御神楽岳管理舎(避難小屋)に着きます。小屋には10名ほど泊まれます。水場まで200mの標識があります。往復15分位で冷たい清水が得られます。小屋を過ぎると低木に変わり、ひと登りで石祠のある本名御神楽山頂に着きます。山頂は狭いながら360度の眺めが楽しめ、ようやく御神楽岳本山が望めます。一休みして目的の御神楽岳を目指します。標高差は120mです。登山道は、石祠の少し下から一度下ります。本名御神楽から御神楽岳までは左側は低木の藪、右側は切れ落ちており足元には充分気を付けて行きましょう。50分程で着きます。 御神楽岳山頂からは360度の展望です。磐梯山、飯豊、那須連峰に越後三山、佐渡島まで見渡せ、蝉ヶ平コースの雄大な岸壁と尾根に感動します。帰りは足元に気を付けて往路を御神楽岳登山口まで引き返します。 例年6月の第一日曜日に山開きがあります。これに合わせて林道と登山道が整備されます。6月から7月は新緑、残雪、高山植物、10月は紅葉が楽しめます。8月沢沿いでは、アブ対策が必要です。 (調査、執筆:木田 勉) -
しらび平から木曽駒ヶ岳・宝剣岳へ
- 日帰り
- 4時間35分
- 8.9km
しらび平から木曽駒ヶ岳・宝剣岳へ
- 日帰り
- 4時間35分
- 8.9km
千畳敷の駅舎に降り立つと目の前にはそそり立つ岩峰、宝剣岳、足元に広がる千畳敷のお花畑、爽やかな涼風、そこはすでに高山の一角です。自覚症状は少ないですが、ロープウェイで一気に高所に移動した事で、身体はまだ順応していません。歩き出す前にここでゆっくりと準備をしましょう。しばらく千畳敷のお花畑の中を左右の高山植物を観察しながらゆっくり歩きます。剣ヶ池へ下る散策コースを右に分け八丁坂にかかると次第に傾斜がきつくなりコースもジグザグになります。このあたりから乗越浄土までの間は落石に十分注意しながら登りましょう。 オットセイ岩を左に見るころが一番つらいところ。登山者も多く休むところもありません。鉄パイプを利用したステップまで来たらもう少し。振り返るとホテル千畳敷がはるか下に見えます。乗越浄土に出ると正面に中岳、左には宝剣岳が手の届きそうなところに、宝剣山荘、天狗荘も目の前に見えてきます。宝剣山荘のトイレは有料ですが環境保全のためにも用のある人はここで済ませておきましょう。 中岳へはコマクサの増殖地の前を過ぎるとすぐに中岳の巻き道の分岐となります。巻き道は便利だが危険もともなうのでおすすめできません。巻き道を左に分けハイマツの間をゆるやかに登ると巨岩の立ち並ぶ中岳です。ここで初めて駒ヶ岳本峰を見る事が出来ます。 ここから頂上山荘めがけて下ります。頂上山荘前は中央アルプスでは唯一のキャンプ指定地。利用する人は頂上山荘もしくは宝剣山荘に申し込みましょう。水は6月下旬までだと雪渓がありますが(年によって違う)、以後は山荘から供給を受ける事になります。頂上山荘付近はいくつもの道が交差しガスに巻かれたときなどには注意しましょう。石間の道をひと登りでハイマツの上に出て右に回り込むと木曽駒ヶ岳頂上です。頂上には伊那側と木曽側それぞれに駒ヶ岳神社があり、それぞれの地方の山岳信仰に対する歴史を物語ります。 復路は同じコースで帰るのが一番早いですが、馬ノ背方面へ少し下り頂上山荘に帰るコースがおすすめです。ここには特産のヒメウスユキソウ、オヤマノエンドウなどの可憐な花々を見ながら雲上散歩が楽しめます。 宝剣山荘まで戻ったら山荘に荷物を預け宝剣岳を往復しましょう。天狗岩を右に見て北稜に取り付き少し登るとすぐ鎖場です。登り下りの人で混み合うので譲り合いながら慎重に通過しましょう。頂上から出ている小さな稜を乗り越え、鎖に導かれてトラバースし稜線に出て左に回り込むと宝剣岳頂上です。 下りも頂上直下を右に回り込み北稜に戻ります。以前霧の中を下山するとき、この回り込みに気が付かず遭難した例があるので注意しましょう。千畳敷の駅舎に降り立つと目の前にはそそり立つ岩峰、宝剣岳、足元に広がる千畳敷のお花畑、爽やかな涼風、そこはすでに高山の一角です。自覚症状は少ないですが、ロープウェイで一気に高所に移動した事で、身体はまだ順応していません。歩き出す前にここでゆっくりと準備をしましょう。しばらく千畳敷のお花畑の中を左右の高山植物を観察しながらゆっくり歩きます。剣ヶ池へ下る散策コースを右に分け八丁坂にかかると次第に傾斜がきつくなりコースもジグザグになります。このあたりから乗越浄土までの間は落石に十分注意しながら登りましょう。 オットセイ岩を左に見るころが一番つらいところ。登山者も多く休むところもありません。鉄パイプを利用したステップまで来たらもう少し。振り返るとホテル千畳敷がはるか下に見えます。乗越浄土に出ると正面に中岳、左には宝剣岳が手の届きそうなところに、宝剣山荘、天狗荘も目の前に見えてきます。宝剣山荘のトイレは有料ですが環境保全のためにも用のある人はここで済ませておきましょう。 中岳へはコマクサの増殖地の前を過ぎるとすぐに中岳の巻き道の分岐となります。巻き道は便利だが危険もともなうのでおすすめできません。巻き道を左に分けハイマツの間をゆるやかに登ると巨岩の立ち並ぶ中岳です。ここで初めて駒ヶ岳本峰を見る事が出来ます。 ここから頂上山荘めがけて下ります。頂上山荘前は中央アルプスでは唯一のキャンプ指定地。利用する人は頂上山荘もしくは宝剣山荘に申し込みましょう。水は6月下旬までだと雪渓がありますが(年によって違う)、以後は山荘から供給を受ける事になります。頂上山荘付近はいくつもの道が交差しガスに巻かれたときなどには注意しましょう。石間の道をひと登りでハイマツの上に出て右に回り込むと木曽駒ヶ岳頂上です。頂上には伊那側と木曽側それぞれに駒ヶ岳神社があり、それぞれの地方の山岳信仰に対する歴史を物語ります。 復路は同じコースで帰るのが一番早いですが、馬ノ背方面へ少し下り頂上山荘に帰るコースがおすすめです。ここには特産のヒメウスユキソウ、オヤマノエンドウなどの可憐な花々を見ながら雲上散歩が楽しめます。 宝剣山荘まで戻ったら山荘に荷物を預け宝剣岳を往復しましょう。天狗岩を右に見て北稜に取り付き少し登るとすぐ鎖場です。登り下りの人で混み合うので譲り合いながら慎重に通過しましょう。頂上から出ている小さな稜を乗り越え、鎖に導かれてトラバースし稜線に出て左に回り込むと宝剣岳頂上です。 下りも頂上直下を右に回り込み北稜に戻ります。以前霧の中を下山するとき、この回り込みに気が付かず遭難した例があるので注意しましょう。 -
茶臼山コースから駒ヶ岳を経て福島Bコースへ
- 1泊2日
- 14時間5分
- 15.9km
茶臼山コースから駒ヶ岳を経て福島Bコースへ
- 1泊2日
- 14時間5分
- 15.9km
登山口をスタートするとすぐに茶臼山コースと木曾福島Bコースの分岐があります。これを左に進みしばらくすると正沢川の渡渉点に出ます。ここにはつり橋があったのですが流されてしまい、地元の方々が仮設の丸太橋を整備してくれています。しかしよく流されてしまうので水量の多いときは無理をせず、諦めて引き返すのが良いでしょう。正沢川を無事渡渉するとすぐにカラマツ林の急登が始まります。しばらく登ると大きな尾根に出ます。この先樹林帯の長い登りが続き、やがて木々の高さが低くなり森林限界が近づくと茶臼山はもうすぐです。 視界がひらけ茶臼山を過ぎるとすぐに茶臼山分岐で桂小場からのルートと合流します。本日の宿泊地、西駒山荘までのトラバースは遅い時期まで雪が残ることもあり、充分に注意が必要です。このルートは比較的短い時間で登ることができるので、首都圏などから早朝出発しても早めに小屋に到着できるでしょう。西駒山荘は要予約です。西駒山荘の周辺ではコマクサなどの高山植物が見られます。 二日目は行程が長いので早めに出発しましょう。小屋を駒ヶ岳方面に出発してじきに、遭難記念碑があります。新田次郎の小説「聖職の碑」で有名なので興味のある方は是非読んでください。この遭難を教訓に天候の急変には充分注意しましょう。馬ノ背の長い稜線を辿ります。天気が良ければ大変眺望の良い所です。大きな岩の間を息を切らしてのぼれば、中央アルプスの最高峰木曽駒ヶ岳に到着です。 ロープウェイからの登山者が多い中岳方面を背に木曽側へ下ります。すぐに赤い屋根の頂上木曽小屋を通過します。さらに下ると今度は青い屋根の玉乃窪山荘の前に出ます。ここで右に折れますが他のコースとの分岐点で視界不良のときなどは注意が必要です。木曽駒ヶ岳七合目避難小屋までは福島Aコースと重複区間で、避難小屋の前で分岐します。樹林帯の展望がきかない尾根道をひたすら下ります。五合目の下には力水があり渇いた喉を潤してくれます。長い下りも川の音が聞こえてくるようになると終盤です。 やがてスキー場跡地が見えるようになり林道に出れば、もうすぐ昨日登った茶臼山コースと合流し登山口に戻ればゴールです。登山口をスタートするとすぐに茶臼山コースと木曾福島Bコースの分岐があります。これを左に進みしばらくすると正沢川の渡渉点に出ます。ここにはつり橋があったのですが流されてしまい、地元の方々が仮設の丸太橋を整備してくれています。しかしよく流されてしまうので水量の多いときは無理をせず、諦めて引き返すのが良いでしょう。正沢川を無事渡渉するとすぐにカラマツ林の急登が始まります。しばらく登ると大きな尾根に出ます。この先樹林帯の長い登りが続き、やがて木々の高さが低くなり森林限界が近づくと茶臼山はもうすぐです。 視界がひらけ茶臼山を過ぎるとすぐに茶臼山分岐で桂小場からのルートと合流します。本日の宿泊地、西駒山荘までのトラバースは遅い時期まで雪が残ることもあり、充分に注意が必要です。このルートは比較的短い時間で登ることができるので、首都圏などから早朝出発しても早めに小屋に到着できるでしょう。西駒山荘は要予約です。西駒山荘の周辺ではコマクサなどの高山植物が見られます。 二日目は行程が長いので早めに出発しましょう。小屋を駒ヶ岳方面に出発してじきに、遭難記念碑があります。新田次郎の小説「聖職の碑」で有名なので興味のある方は是非読んでください。この遭難を教訓に天候の急変には充分注意しましょう。馬ノ背の長い稜線を辿ります。天気が良ければ大変眺望の良い所です。大きな岩の間を息を切らしてのぼれば、中央アルプスの最高峰木曽駒ヶ岳に到着です。 ロープウェイからの登山者が多い中岳方面を背に木曽側へ下ります。すぐに赤い屋根の頂上木曽小屋を通過します。さらに下ると今度は青い屋根の玉乃窪山荘の前に出ます。ここで右に折れますが他のコースとの分岐点で視界不良のときなどは注意が必要です。木曽駒ヶ岳七合目避難小屋までは福島Aコースと重複区間で、避難小屋の前で分岐します。樹林帯の展望がきかない尾根道をひたすら下ります。五合目の下には力水があり渇いた喉を潤してくれます。長い下りも川の音が聞こえてくるようになると終盤です。 やがてスキー場跡地が見えるようになり林道に出れば、もうすぐ昨日登った茶臼山コースと合流し登山口に戻ればゴールです。 -
上松Aコースから木曽駒ケ岳へ
- 日帰り
- 8時間40分
- 12.2km
上松Aコースから木曽駒ケ岳へ
- 日帰り
- 8時間40分
- 12.2km
木曽谷から木曽駒ヶ岳への道は、古くから御嶽山信仰登山と合わせて登られていたようでいくつかのルートがあります。ここで紹介する上松Aコースと呼ばれる道は、上高地などで行われる「ウェストン祭」で有名なウォルター・ウェストンが木曽駒ヶ岳登山の際に登り、伊那市へ下山したとされる登山道です。 登山口へはマイカーもしくはタクシーを利用して入ります。休業中の敬神キャンプ場のすぐ上に駐車場があります。歩き始めは砂防工事が行われている滑川沿いを案内表示に従って進みます。林道に出て右に折れると敬神ノ滝小屋(会員制・利用不可)があります。小屋の奥から森の中へと登山道が伸びています。この先水場がほとんどないので、ここで補給しましょう。 展望のきかない樹林帯の急登を黙々と歩き続け少し視界が開けるようになると五合目の金懸小屋につきます。無人の避難小屋ですがきれいで快適な小屋です。この少し先に「金剛水」と呼ばれる水場がありますが、涸れていることもあるので注意が必要です。 一息入れ、再び歩き出すと胸突き八丁の急登に差し掛かります。展望もきかず苦しい登りが続き、木々の隙間から見える山々を心の支えに登り七合目を過ぎ、森林限界が近づくと八合目はもうすぐです。八合目では山頂を巻く横手道の分岐もありますが、天気が良ければ素晴らしい展望の木曽前岳山頂をお勧めします。この辺りは展望だけでなく足元の高山植物も大変きれいなところです。 山頂から少し下ると青い屋根の玉乃窪山荘があります。山荘の前を過ぎ、信仰の登山道であることが納得できる石像に見守られながらもう一登り。今度は赤い屋根の頂上木曽小屋が見えてくれば木曽駒ヶ岳山頂はもうすぐです。すれ違う人もまばらだった登山道とは打って変わって、山頂にはきっと沢山の人がいることでしょう。富士山や北岳をはじめとする国内の3000M峰をほとんど見ることができる素晴らしい眺望が待っています。 ここからの帰り道は、マイカーの方は引き返すのがベストですが、JRや高速バス利用の方は駒ヶ岳ロープウェイを経由してJR駒ケ根駅方面へ下山することもできます。 ロープウェイ方面へは登ってきた道とは反対方向へ下り、中岳を超えて宝剣山荘の前を過ぎ、乗越浄土から千畳敷カールへと下ります。ロープウェイから先は中央道駒ヶ根ICを経由してJR駒ヶ根駅行きのバスが出ています。木曽谷から木曽駒ヶ岳への道は、古くから御嶽山信仰登山と合わせて登られていたようでいくつかのルートがあります。ここで紹介する上松Aコースと呼ばれる道は、上高地などで行われる「ウェストン祭」で有名なウォルター・ウェストンが木曽駒ヶ岳登山の際に登り、伊那市へ下山したとされる登山道です。 登山口へはマイカーもしくはタクシーを利用して入ります。休業中の敬神キャンプ場のすぐ上に駐車場があります。歩き始めは砂防工事が行われている滑川沿いを案内表示に従って進みます。林道に出て右に折れると敬神ノ滝小屋(会員制・利用不可)があります。小屋の奥から森の中へと登山道が伸びています。この先水場がほとんどないので、ここで補給しましょう。 展望のきかない樹林帯の急登を黙々と歩き続け少し視界が開けるようになると五合目の金懸小屋につきます。無人の避難小屋ですがきれいで快適な小屋です。この少し先に「金剛水」と呼ばれる水場がありますが、涸れていることもあるので注意が必要です。 一息入れ、再び歩き出すと胸突き八丁の急登に差し掛かります。展望もきかず苦しい登りが続き、木々の隙間から見える山々を心の支えに登り七合目を過ぎ、森林限界が近づくと八合目はもうすぐです。八合目では山頂を巻く横手道の分岐もありますが、天気が良ければ素晴らしい展望の木曽前岳山頂をお勧めします。この辺りは展望だけでなく足元の高山植物も大変きれいなところです。 山頂から少し下ると青い屋根の玉乃窪山荘があります。山荘の前を過ぎ、信仰の登山道であることが納得できる石像に見守られながらもう一登り。今度は赤い屋根の頂上木曽小屋が見えてくれば木曽駒ヶ岳山頂はもうすぐです。すれ違う人もまばらだった登山道とは打って変わって、山頂にはきっと沢山の人がいることでしょう。富士山や北岳をはじめとする国内の3000M峰をほとんど見ることができる素晴らしい眺望が待っています。 ここからの帰り道は、マイカーの方は引き返すのがベストですが、JRや高速バス利用の方は駒ヶ岳ロープウェイを経由してJR駒ケ根駅方面へ下山することもできます。 ロープウェイ方面へは登ってきた道とは反対方向へ下り、中岳を超えて宝剣山荘の前を過ぎ、乗越浄土から千畳敷カールへと下ります。ロープウェイから先は中央道駒ヶ根ICを経由してJR駒ヶ根駅行きのバスが出ています。 -
伊那スキーリゾートから木曽駒ヶ岳へ
- 1泊2日
- 12時間25分
- 16.5km
伊那スキーリゾートから木曽駒ヶ岳へ
- 1泊2日
- 12時間25分
- 16.5km
歴史があるばかりでなく、かの有名なウォルター・ウェストンが上松から駒ヶ岳登山をした時に下ったのがこのルートとされています。権現づるねと呼ばれるこのルートは長く、権現山から先は近年手入れが行き届かない箇所があり、上級者向けです。 登山口は常輪寺からの古道もありますが、ここではスキー場からスタートします。マイカーもしくはタクシーで伊那スキーリゾートの駐車場まで入り登山開始です。スキー場の横をリフト終点まで登ると林道が二手に分かれ上へ進むと権現山登山道入口があります。沢沿いに登ると急登に差し掛かります。権現山までは地元の方々が整備してくれていますが、滑りやすい急坂のため足元に注意しましょう。やがて常輪寺からの道と合流すると権現山までもう一登りです。権現山の山頂からは伊那谷が見渡せ、その向こうに南アルプスが望めます。 権現山からは笹薮となり一部不明瞭な箇所も出てきますので注意しましょう。笹をかき分けつつ登り「板沢の頭」の看板を過ぎると五合目見晴台です。ここから尾根が不明瞭となり、辻山と呼ばれるあたりで右にルートを取りますが、地図を出してよく確認してから進みましょう。 湿地帯を過ぎると急登に差し掛かります。展望のないシラビソ林のきつい坂を登りきるとそこは八丁立です。やがて樹高が低くなり、長尾根ノ頭を過ぎたころハイマツが混じり始め森林限界が近づくと急に視界がひらけます。将棊ノ頭(将棊頭山とは別)を超えて下れば本日の宿泊地、西駒山荘に到着です。 翌日は馬ノ背から木曽駒ヶ岳へ。駒ヶ岳から中岳を超えて宝剣山荘と天狗荘が並んで建っている広い場所が賽の河原といわれるところです。宝剣山荘の前から濃ヶ池方面へと下る道があり、西駒山荘へ戻ることもできます。ただし、遅い時期(8月上旬)まで雪渓が残ることが多いので注意が必要です。 乗越浄土からは千畳敷へ下り、ロープウェイとバスを利用してJR駒ケ根駅方面へと下山します。歴史があるばかりでなく、かの有名なウォルター・ウェストンが上松から駒ヶ岳登山をした時に下ったのがこのルートとされています。権現づるねと呼ばれるこのルートは長く、権現山から先は近年手入れが行き届かない箇所があり、上級者向けです。 登山口は常輪寺からの古道もありますが、ここではスキー場からスタートします。マイカーもしくはタクシーで伊那スキーリゾートの駐車場まで入り登山開始です。スキー場の横をリフト終点まで登ると林道が二手に分かれ上へ進むと権現山登山道入口があります。沢沿いに登ると急登に差し掛かります。権現山までは地元の方々が整備してくれていますが、滑りやすい急坂のため足元に注意しましょう。やがて常輪寺からの道と合流すると権現山までもう一登りです。権現山の山頂からは伊那谷が見渡せ、その向こうに南アルプスが望めます。 権現山からは笹薮となり一部不明瞭な箇所も出てきますので注意しましょう。笹をかき分けつつ登り「板沢の頭」の看板を過ぎると五合目見晴台です。ここから尾根が不明瞭となり、辻山と呼ばれるあたりで右にルートを取りますが、地図を出してよく確認してから進みましょう。 湿地帯を過ぎると急登に差し掛かります。展望のないシラビソ林のきつい坂を登りきるとそこは八丁立です。やがて樹高が低くなり、長尾根ノ頭を過ぎたころハイマツが混じり始め森林限界が近づくと急に視界がひらけます。将棊ノ頭(将棊頭山とは別)を超えて下れば本日の宿泊地、西駒山荘に到着です。 翌日は馬ノ背から木曽駒ヶ岳へ。駒ヶ岳から中岳を超えて宝剣山荘と天狗荘が並んで建っている広い場所が賽の河原といわれるところです。宝剣山荘の前から濃ヶ池方面へと下る道があり、西駒山荘へ戻ることもできます。ただし、遅い時期(8月上旬)まで雪渓が残ることが多いので注意が必要です。 乗越浄土からは千畳敷へ下り、ロープウェイとバスを利用してJR駒ケ根駅方面へと下山します。 -
北御所登山口から木曽駒ヶ岳へ
- 1泊2日
- 9時間0分
- 13.5km
北御所登山口から木曽駒ヶ岳へ
- 1泊2日
- 9時間0分
- 13.5km
駒ケ根駅よりしらび平行きのバスに乗車し、北御所登山口で下車。バス停の前の林道を体を慣らしながら歩き出します。小一時間で蛇腹沢登山口に到着。ここから登山道となり樹林帯の尾根を登ります。水場のある清水平で一服し急登をひと登りすると、うどんや峠に。ここで黒川渓谷からの登山道と合流します。檜尾岳方面の展望が開けます。そこからゆるやかになった尾根筋を行くと一丁ヶ池です。樹林のなかの細長く小さな池です。そこからすぐ先に少し開けた小屋場があり、今は廃道となっている長谷部新道が分岐します。 低くなった樹林帯をひと登りすると森林限界で、ここで一気に展望が開け、たおやかなハイマツの稜線の向こうには中央アルプスの主稜線がスカイラインとなっています。後ろを振り返ると、平坦で広々とした伊那谷が一望でき、その奥には南アルプスの山々が重畳と連なっています。すぐ上部が舟窪(七合目)です。ここでひと休みしてしばしこの眺望を堪能しましょう。稜線の風に吹かれながらもうひと登りすると、八合目です。八合目から伊那前岳周辺で、チングルマ、ミネズオウ、アオノツガザクラの群生が見られます。八合目の碑の南側からは宝剣岳の峻険な山容と眼下の千畳敷カールが望めます。ここまでくればもうひと息です。徐々に高度を上げて勒銘石まで来るととたんに登山者が増えてきます。ここから乗越浄土まではゆるやかな道。登山道は前岳頂上を通らず、左に宝剣岳、右に木曽駒ヶ岳を望みながら進むと、途中の九合目標柱をうっかり見落としてしまいがちです。乗越浄土は千畳敷から上がってきた人たちで混み合います。ここまで1500m近い標高差を登ってきているので、宝剣山荘か天狗荘に泊まります。 二日目は木曽駒ヶ岳を往復します。広いガレキの尾根を行き、中岳を越えると頂上山荘です。ここは中央アルプス主稜線上の唯一の指定キャンプサイトになります。頂上山荘からはひと登りで祠のある木曽駒ヶ岳頂上に到着します。中央アルプス主峰の眺望をしばし楽しんだら、来た道を山荘に戻りましょう。下山はロープウェイを使います。しかし、乗越浄土より千畳敷までは急な下りなので足下に注意は怠らないように。 駒ヶ岳では、ヒメウスユキソウの群生が見られます。千畳敷に入ると、コバイケイソウ、クロユリなどの花々も見られ、高山植物の宝庫です。駒ケ根駅よりしらび平行きのバスに乗車し、北御所登山口で下車。バス停の前の林道を体を慣らしながら歩き出します。小一時間で蛇腹沢登山口に到着。ここから登山道となり樹林帯の尾根を登ります。水場のある清水平で一服し急登をひと登りすると、うどんや峠に。ここで黒川渓谷からの登山道と合流します。檜尾岳方面の展望が開けます。そこからゆるやかになった尾根筋を行くと一丁ヶ池です。樹林のなかの細長く小さな池です。そこからすぐ先に少し開けた小屋場があり、今は廃道となっている長谷部新道が分岐します。 低くなった樹林帯をひと登りすると森林限界で、ここで一気に展望が開け、たおやかなハイマツの稜線の向こうには中央アルプスの主稜線がスカイラインとなっています。後ろを振り返ると、平坦で広々とした伊那谷が一望でき、その奥には南アルプスの山々が重畳と連なっています。すぐ上部が舟窪(七合目)です。ここでひと休みしてしばしこの眺望を堪能しましょう。稜線の風に吹かれながらもうひと登りすると、八合目です。八合目から伊那前岳周辺で、チングルマ、ミネズオウ、アオノツガザクラの群生が見られます。八合目の碑の南側からは宝剣岳の峻険な山容と眼下の千畳敷カールが望めます。ここまでくればもうひと息です。徐々に高度を上げて勒銘石まで来るととたんに登山者が増えてきます。ここから乗越浄土まではゆるやかな道。登山道は前岳頂上を通らず、左に宝剣岳、右に木曽駒ヶ岳を望みながら進むと、途中の九合目標柱をうっかり見落としてしまいがちです。乗越浄土は千畳敷から上がってきた人たちで混み合います。ここまで1500m近い標高差を登ってきているので、宝剣山荘か天狗荘に泊まります。 二日目は木曽駒ヶ岳を往復します。広いガレキの尾根を行き、中岳を越えると頂上山荘です。ここは中央アルプス主稜線上の唯一の指定キャンプサイトになります。頂上山荘からはひと登りで祠のある木曽駒ヶ岳頂上に到着します。中央アルプス主峰の眺望をしばし楽しんだら、来た道を山荘に戻りましょう。下山はロープウェイを使います。しかし、乗越浄土より千畳敷までは急な下りなので足下に注意は怠らないように。 駒ヶ岳では、ヒメウスユキソウの群生が見られます。千畳敷に入ると、コバイケイソウ、クロユリなどの花々も見られ、高山植物の宝庫です。 -
菅の台バスセンターから空木岳へ
- 1泊2日
- 12時間0分
- 20km
菅の台バスセンターから空木岳へ
- 1泊2日
- 12時間0分
- 20km
空木岳は深田久弥の日本百名山のひとつとして人気の山ですが、木曽駒ヶ岳から縦走するにしても、またここで紹介する菅の台から登るルートにしても、長く険しいアプローチが必要です。 駒ヶ岳ロープウェイへのバス発着所である菅の台バスセンターはおよそ標高850mで、ここから空木岳へは標高差約2000mの長い登りです。以前は林道終点までマイカーやタクシーで入ることができましたが、ここ最近は崩落や落石のために通行止めの期間が多いので、菅の台からスタートしましょう。 駒ヶ根高原スキー場を目指して歩き始めます。スキー場横の段々の駐車場を登りきった所から山道に入ります。ゲレンデ横のヒノキ林を登りやがてスキー場と分かれ、林道を2度横切ります。3度目に林道と出会うとそこが林道終点です。林道終点からは遊歩道として整備された道を右に左に折り返しながら進み、タカウチ場で池山山頂への道と分岐します。山頂を経由して行くこともできますが、先は長いので左に道を取ります。 緩やかな道を登って行くと池山小屋との分岐の水場に到着。この先水場は無いので多めに補給しましょう。ここからも遊歩道経由で登ることができますが、真っ直ぐに登る道を行きます。左に見上げる尾根と並行しながら高度を上げ、明るい尾根に出たところが尻無と呼ばれる場所です。緩やかに登っていき、マセナギを通過して大きなダケカンバのあるところから正面の尾根を左にまきます。再び尾根に出てからが遭難事故多発地帯に差し掛かります。 「大地獄」「小地獄」と呼ばれるやせ尾根の岩場を鎖やハシゴを頼りながら慎重に進みます。鎖が終わりアルミの階段を過ぎたら小さなコルがあり、ここも左にトラバースする道です。滑りやすい足元に注意しながら進み「迷尾根」の看板を過ぎ再び尾根に戻ります。少し緩やかになった道は地元の人が散歩道と呼ぶところです。まだまだ長い登りが続きます。周囲の木々がツガなどから灌木へと変化し、樹高が低くなってくるとまもなく空木平への道と分岐します。 森林限界をむかえ視界が広がります。宝剣岳や木曽駒ヶ岳も見え、正面に目指す空木岳がそびえて長い登りももう少しです。花崗岩の砂礫の道を進むと、駒石と呼ばれる巨石が現れます。麓の街からも見える大きな岩です。 見えているのになかなか近づかないようで疲れてきたころ、ようやく本日の宿泊地の駒峰ヒュッテに到着です。受付を済ませたら荷物を置いて空木岳を往復すると良いでしょう。 翌日は往路を辿りますが、先にも記したように事故の多いルートなので慎重に下山してください。空木岳は深田久弥の日本百名山のひとつとして人気の山ですが、木曽駒ヶ岳から縦走するにしても、またここで紹介する菅の台から登るルートにしても、長く険しいアプローチが必要です。 駒ヶ岳ロープウェイへのバス発着所である菅の台バスセンターはおよそ標高850mで、ここから空木岳へは標高差約2000mの長い登りです。以前は林道終点までマイカーやタクシーで入ることができましたが、ここ最近は崩落や落石のために通行止めの期間が多いので、菅の台からスタートしましょう。 駒ヶ根高原スキー場を目指して歩き始めます。スキー場横の段々の駐車場を登りきった所から山道に入ります。ゲレンデ横のヒノキ林を登りやがてスキー場と分かれ、林道を2度横切ります。3度目に林道と出会うとそこが林道終点です。林道終点からは遊歩道として整備された道を右に左に折り返しながら進み、タカウチ場で池山山頂への道と分岐します。山頂を経由して行くこともできますが、先は長いので左に道を取ります。 緩やかな道を登って行くと池山小屋との分岐の水場に到着。この先水場は無いので多めに補給しましょう。ここからも遊歩道経由で登ることができますが、真っ直ぐに登る道を行きます。左に見上げる尾根と並行しながら高度を上げ、明るい尾根に出たところが尻無と呼ばれる場所です。緩やかに登っていき、マセナギを通過して大きなダケカンバのあるところから正面の尾根を左にまきます。再び尾根に出てからが遭難事故多発地帯に差し掛かります。 「大地獄」「小地獄」と呼ばれるやせ尾根の岩場を鎖やハシゴを頼りながら慎重に進みます。鎖が終わりアルミの階段を過ぎたら小さなコルがあり、ここも左にトラバースする道です。滑りやすい足元に注意しながら進み「迷尾根」の看板を過ぎ再び尾根に戻ります。少し緩やかになった道は地元の人が散歩道と呼ぶところです。まだまだ長い登りが続きます。周囲の木々がツガなどから灌木へと変化し、樹高が低くなってくるとまもなく空木平への道と分岐します。 森林限界をむかえ視界が広がります。宝剣岳や木曽駒ヶ岳も見え、正面に目指す空木岳がそびえて長い登りももう少しです。花崗岩の砂礫の道を進むと、駒石と呼ばれる巨石が現れます。麓の街からも見える大きな岩です。 見えているのになかなか近づかないようで疲れてきたころ、ようやく本日の宿泊地の駒峰ヒュッテに到着です。受付を済ませたら荷物を置いて空木岳を往復すると良いでしょう。 翌日は往路を辿りますが、先にも記したように事故の多いルートなので慎重に下山してください。 -
伊奈川ダム登山口から空木岳、南駒ヶ岳、越百山へ
- 2泊3日
- 18時間0分
- 23.9km
伊奈川ダム登山口から空木岳、南駒ヶ岳、越百山へ
- 2泊3日
- 18時間0分
- 23.9km
この項では木曽側、伊奈川渓谷からのコースを紹介します。伊奈川ダム上の駐車場(登山口)から今朝沢橋を渡り左に折れ、伊奈川左岸の林道を行きます。金沢土場で右の林道に入り、うさぎ平から山道に入ると、いきなりの急登です。崩落箇所を過ぎ、尾根から外れトラバースとなり、少し下ると六合目です。吊橋を渡り東川岳から張り出した尾根に取り付きます。増水時この吊橋が流された事もあるので事前に情報の収集を心がけましょう。 鬱蒼とした林の中をひたすら登ります。七合目を過ぎると仙人の泉があるので、ここでのどを潤します。似たような景色の中を登るとようやく八合目です。ここから尾根の北側を巻き、御岳見晴台となります。尾根に戻り今度は南面に入り、山ひだをひとつひとつ縫うように進みます。梢越しに空木岳や南駒を眺めながら行くとやがて、木曽義仲の力水に。10分も歩くと山荘のある木曽殿越に飛び出します。 二日目、朝一番の急登はこたえますが、綺麗な花々に励まされながら第一ピークまで登ります。アルペン的な岩場を越えると花崗岩が立ち並ぶ空木岳山頂です。山頂を後に砂混じりの道を下り尾根沿いに進むと赤梛岳に出ます。眼下に摺鉢窪避難小屋(2022年9月現在、摺鉢窪カール内で大規模なクラックが発見されたため、当面の間立入禁止。避難小屋も使用不可。)が見え、見上げると目指す南駒ヶ岳が累々たる花崗岩をまとい、どっしりと構えています。赤梛岳と仙涯嶺を従えて胸を張る姿は雄々しく根強いファンも多いです。赤梛岳から下れば摺鉢窪へ下る鞍部です。カールの中は訪れる人が少ない分だけ高山植物は豊富になります。鞍部からごつごつした岩の間を登ると南駒ヶ岳頂上です。山頂から北沢尾根を下りニワトリ小屋沢に出る道が分岐しているが不明瞭な箇所があり熟達者向きの難路です。岩混じりの主稜線を南下し、ハイマツ帯を足元に注意しながら下ります。仙涯嶺の前後は岩場とクサリ場が続き、気が抜けません。岩場が終わり、広い尾根を下り登り返すと越百山です。西に張り出した尾根を下りハイマツがシラビソの林に変わるとほどなく越百小屋へ。静かな林の中に避難小屋が併設されています。 三日目、小屋の前から少し登り山腹を巻くように続く道を辿ります。やがてはっきりした下りとなり、ほどなく上の水場へ。七合目の御嶽山見晴台を過ぎると明瞭な尾根に出ます。遠見尾根を過ぎオコジョ平、上のコルと下ります。シャクナゲ尾根を下りやがて大きな檜が目立つようになると下のコルです。尾根を外れササの中をジグザグに下ると下の水場に到着します。沢音が近くなりやがて福栃橋となり、今朝沢沿いに林道を下り駐車場(登山口)まで戻ります。この項では木曽側、伊奈川渓谷からのコースを紹介します。伊奈川ダム上の駐車場(登山口)から今朝沢橋を渡り左に折れ、伊奈川左岸の林道を行きます。金沢土場で右の林道に入り、うさぎ平から山道に入ると、いきなりの急登です。崩落箇所を過ぎ、尾根から外れトラバースとなり、少し下ると六合目です。吊橋を渡り東川岳から張り出した尾根に取り付きます。増水時この吊橋が流された事もあるので事前に情報の収集を心がけましょう。 鬱蒼とした林の中をひたすら登ります。七合目を過ぎると仙人の泉があるので、ここでのどを潤します。似たような景色の中を登るとようやく八合目です。ここから尾根の北側を巻き、御岳見晴台となります。尾根に戻り今度は南面に入り、山ひだをひとつひとつ縫うように進みます。梢越しに空木岳や南駒を眺めながら行くとやがて、木曽義仲の力水に。10分も歩くと山荘のある木曽殿越に飛び出します。 二日目、朝一番の急登はこたえますが、綺麗な花々に励まされながら第一ピークまで登ります。アルペン的な岩場を越えると花崗岩が立ち並ぶ空木岳山頂です。山頂を後に砂混じりの道を下り尾根沿いに進むと赤梛岳に出ます。眼下に摺鉢窪避難小屋(2022年9月現在、摺鉢窪カール内で大規模なクラックが発見されたため、当面の間立入禁止。避難小屋も使用不可。)が見え、見上げると目指す南駒ヶ岳が累々たる花崗岩をまとい、どっしりと構えています。赤梛岳と仙涯嶺を従えて胸を張る姿は雄々しく根強いファンも多いです。赤梛岳から下れば摺鉢窪へ下る鞍部です。カールの中は訪れる人が少ない分だけ高山植物は豊富になります。鞍部からごつごつした岩の間を登ると南駒ヶ岳頂上です。山頂から北沢尾根を下りニワトリ小屋沢に出る道が分岐しているが不明瞭な箇所があり熟達者向きの難路です。岩混じりの主稜線を南下し、ハイマツ帯を足元に注意しながら下ります。仙涯嶺の前後は岩場とクサリ場が続き、気が抜けません。岩場が終わり、広い尾根を下り登り返すと越百山です。西に張り出した尾根を下りハイマツがシラビソの林に変わるとほどなく越百小屋へ。静かな林の中に避難小屋が併設されています。 三日目、小屋の前から少し登り山腹を巻くように続く道を辿ります。やがてはっきりした下りとなり、ほどなく上の水場へ。七合目の御嶽山見晴台を過ぎると明瞭な尾根に出ます。遠見尾根を過ぎオコジョ平、上のコルと下ります。シャクナゲ尾根を下りやがて大きな檜が目立つようになると下のコルです。尾根を外れササの中をジグザグに下ると下の水場に到着します。沢音が近くなりやがて福栃橋となり、今朝沢沿いに林道を下り駐車場(登山口)まで戻ります。 -
しらび平から駒ヶ岳・空木岳を経て菅の台バスセンターへ
- 2泊3日
- 17時間35分
- 23.5km
しらび平から駒ヶ岳・空木岳を経て菅の台バスセンターへ
- 2泊3日
- 17時間35分
- 23.5km
一日目は駒ケ根駅か、菅の台バスセンターから、しらび平行きのバスに。ロープウェイ乗り場はシーズンになると大変な混雑で2〜3時間待ちになる事もあります。ロープウェイの下を通っていた中御所登山道は通行止めとなっているので入り込まないように。 千畳敷では登山相談所に立ち寄り、計画書を提出し山の状況を確認しましょう。千畳敷遊歩道を行き剣ヶ池へ下る遊歩道と分かれジグザグに登り右手にオットセイ岩を見て急な岩場を過ぎると乗越浄土に出ます。 宝剣山荘に宿泊予約をし、余分な荷物を預けたら木曽駒ヶ岳を往復しましょう。天狗荘の裏を通り中岳を経て頂上山荘へ下ります。中央アルプス山域で、幕営地はここ一箇所のみ。ここ以外は避難小屋を利用するか営業小屋泊となるので注意が必要です。 木曽駒ヶ岳山頂で展望を楽しんだら、帰路は中岳の巻き道を使って宝剣山荘まで戻りますが、巻き道は初心者向きでないので、十分注意して通過しましょう。 二日目、クサリをたよりに宝剣岳頂上に達し南稜を下ります。過去にこの下りは転落事故も起きているので慎重に行動しましょう。極楽平からゆるやかな稜線を行き、島田娘から大きく下り登り返すと濁沢大峰となります。大峰から檜尾岳にかけてはクサリ場もあり注意です。灌木の間を抜けひと登りすると檜尾岳へ。東に張り出した尾根に檜尾小屋(2022年から7月〜10月管理人ありの宿泊施設として営業。要予約。上記期間外は避難スペース有)が見えます。小屋から5分ほど下ったところに水場があります。熊沢岳までは標高差は無いがアップダウンを繰り返します。左手に池ノ平カールを見て巨岩の立ち並ぶ熊沢岳を過ぎゆるやかな稜線を下ると東川岳です。急坂を一気に下ると木曽殿山荘(要予約)に到着します。 三日目、山荘を出るといきなり急登が始まり、巨岩とハイマツの間を行くと花崗岩の点在する空木岳山頂へ。360度の展望を楽しんだら駒峰ヒュッテめがけて下ります。 空木平への道を分け小屋の左手を抜け駒石へ向けて下りましょう。空木平からの道と合流し樹林帯を進みます。ヨナ沢の頭を過ぎると尾根の南側を巻き「迷い尾根の頭」の看板に出ます。ここから「大地獄」「小地獄」の難所が始まります。事故の多いところだけに慎重に下りましょう。樹種が針葉樹から落葉樹に変わると池山小屋分岐の水場に出ます。 カラマツ林を下り林道へ。トイレと林道はマイカー規制があり。登山道は林道を二度横切りスキー場の横で車道に出て左にそのまま進めば駒ヶ池となり、左に折れると菅の台バスセンターです。一日目は駒ケ根駅か、菅の台バスセンターから、しらび平行きのバスに。ロープウェイ乗り場はシーズンになると大変な混雑で2〜3時間待ちになる事もあります。ロープウェイの下を通っていた中御所登山道は通行止めとなっているので入り込まないように。 千畳敷では登山相談所に立ち寄り、計画書を提出し山の状況を確認しましょう。千畳敷遊歩道を行き剣ヶ池へ下る遊歩道と分かれジグザグに登り右手にオットセイ岩を見て急な岩場を過ぎると乗越浄土に出ます。 宝剣山荘に宿泊予約をし、余分な荷物を預けたら木曽駒ヶ岳を往復しましょう。天狗荘の裏を通り中岳を経て頂上山荘へ下ります。中央アルプス山域で、幕営地はここ一箇所のみ。ここ以外は避難小屋を利用するか営業小屋泊となるので注意が必要です。 木曽駒ヶ岳山頂で展望を楽しんだら、帰路は中岳の巻き道を使って宝剣山荘まで戻りますが、巻き道は初心者向きでないので、十分注意して通過しましょう。 二日目、クサリをたよりに宝剣岳頂上に達し南稜を下ります。過去にこの下りは転落事故も起きているので慎重に行動しましょう。極楽平からゆるやかな稜線を行き、島田娘から大きく下り登り返すと濁沢大峰となります。大峰から檜尾岳にかけてはクサリ場もあり注意です。灌木の間を抜けひと登りすると檜尾岳へ。東に張り出した尾根に檜尾小屋(2022年から7月〜10月管理人ありの宿泊施設として営業。要予約。上記期間外は避難スペース有)が見えます。小屋から5分ほど下ったところに水場があります。熊沢岳までは標高差は無いがアップダウンを繰り返します。左手に池ノ平カールを見て巨岩の立ち並ぶ熊沢岳を過ぎゆるやかな稜線を下ると東川岳です。急坂を一気に下ると木曽殿山荘(要予約)に到着します。 三日目、山荘を出るといきなり急登が始まり、巨岩とハイマツの間を行くと花崗岩の点在する空木岳山頂へ。360度の展望を楽しんだら駒峰ヒュッテめがけて下ります。 空木平への道を分け小屋の左手を抜け駒石へ向けて下りましょう。空木平からの道と合流し樹林帯を進みます。ヨナ沢の頭を過ぎると尾根の南側を巻き「迷い尾根の頭」の看板に出ます。ここから「大地獄」「小地獄」の難所が始まります。事故の多いところだけに慎重に下りましょう。樹種が針葉樹から落葉樹に変わると池山小屋分岐の水場に出ます。 カラマツ林を下り林道へ。トイレと林道はマイカー規制があり。登山道は林道を二度横切りスキー場の横で車道に出て左にそのまま進めば駒ヶ池となり、左に折れると菅の台バスセンターです。 -
伊奈川渓谷から越百山へ
- 日帰り
- 11時間0分
- 13.3km
伊奈川渓谷から越百山へ
- 日帰り
- 11時間0分
- 13.3km
中央アルプスの南に位置する越百山は、百名山を踏破し次への区切りにと登る人たちが増え、隠れた名山となっています。 これまでは木曽側から、飯島町からとそれぞれの良さを持つ対照的な登山道がふたつありました。しかし、近年飯島町からの登山道は整備困難となり、通行止め措置がとられたため、現在は木曽側からの登山道のみとなっています。 国道19号から伊奈川渓谷に入り、伊奈川ダムを越え、今朝沢との合流点に駐車場があります。今朝沢橋を渡り左に空木岳方面、右に越百山方面への標識に導かれ、林道を歩き出しましょう。単調な林道を行き、福栃橋を渡ったところが登山道入口となっています。 福トチ沢沿いに入りすぐの堰堤から、シャクナゲ尾根の斜面を下のコルめがけて登ります。さすがにここは木曽であり、百年を越える木曽檜と広葉樹の混交林が続きます。登山道沿いに細い水がパイプから出ているところを過ぎると、すぐに下のコルに出ます。シャクナゲ尾根の名称が付いていますが、登山道沿いはまばらに見られるだけで意外と少なく、樹木の生長にともない衰退してしまったのではないかと思われます。 はっきりとした尾根道をたどると、ほどなく上のコルに出ますが、標識の字が消えてしまい判別できません。途中展望台の案内板がありますが、ここも樹木の威勢がよく、見通しはききません。 眺望のきかない尾根道が続き、御嶽山見晴台を過ぎるとすぐ上に水場分岐の案内板があり、横を行くと水場は意外と近くにあります。このような標高で水場があるのは助かります。 ここからこのコース一番の急登が始まり、シラビソの根をまたぎ右に左にとジグザグに高度をかせぎます。 「福栃山の横巻き」の看板から尾根を巻くように登り、少し下ると越百小屋の横に出ます。眼前に丸みを帯びた越百山が迫り、左に目をやると南駒ヶ岳と仙涯嶺がそびえます。小屋からシラビソの林をしばらく行くと、やがて森林限界を越え、ハイマツ帯に。視界が開け、足元には赤と黄色の越百小屋が、振り返ると御嶽山、乗鞍岳が、そして遠くには北アルプスまで一望できます。ひと登りで白砂とハイマツの越百山頂上です。 復路は往路を引き返します。中央アルプスの南に位置する越百山は、百名山を踏破し次への区切りにと登る人たちが増え、隠れた名山となっています。 これまでは木曽側から、飯島町からとそれぞれの良さを持つ対照的な登山道がふたつありました。しかし、近年飯島町からの登山道は整備困難となり、通行止め措置がとられたため、現在は木曽側からの登山道のみとなっています。 国道19号から伊奈川渓谷に入り、伊奈川ダムを越え、今朝沢との合流点に駐車場があります。今朝沢橋を渡り左に空木岳方面、右に越百山方面への標識に導かれ、林道を歩き出しましょう。単調な林道を行き、福栃橋を渡ったところが登山道入口となっています。 福トチ沢沿いに入りすぐの堰堤から、シャクナゲ尾根の斜面を下のコルめがけて登ります。さすがにここは木曽であり、百年を越える木曽檜と広葉樹の混交林が続きます。登山道沿いに細い水がパイプから出ているところを過ぎると、すぐに下のコルに出ます。シャクナゲ尾根の名称が付いていますが、登山道沿いはまばらに見られるだけで意外と少なく、樹木の生長にともない衰退してしまったのではないかと思われます。 はっきりとした尾根道をたどると、ほどなく上のコルに出ますが、標識の字が消えてしまい判別できません。途中展望台の案内板がありますが、ここも樹木の威勢がよく、見通しはききません。 眺望のきかない尾根道が続き、御嶽山見晴台を過ぎるとすぐ上に水場分岐の案内板があり、横を行くと水場は意外と近くにあります。このような標高で水場があるのは助かります。 ここからこのコース一番の急登が始まり、シラビソの根をまたぎ右に左にとジグザグに高度をかせぎます。 「福栃山の横巻き」の看板から尾根を巻くように登り、少し下ると越百小屋の横に出ます。眼前に丸みを帯びた越百山が迫り、左に目をやると南駒ヶ岳と仙涯嶺がそびえます。小屋からシラビソの林をしばらく行くと、やがて森林限界を越え、ハイマツ帯に。視界が開け、足元には赤と黄色の越百小屋が、振り返ると御嶽山、乗鞍岳が、そして遠くには北アルプスまで一望できます。ひと登りで白砂とハイマツの越百山頂上です。 復路は往路を引き返します。 -
摺古木自然園から安平路山へ
- 日帰り
- 8時間50分
- 15.6km
摺古木自然園から安平路山へ
- 日帰り
- 8時間50分
- 15.6km
タクシーかマイカーでの入山となります。飯田駅もしくは南木曽駅から大平宿までは問題無いですが、東沢林道は路面が悪く車高のある四輪駆動車が無難です。登山口の大平宿は昭和45年に集団離村し無人となりました。その後地元飯田山岳会などが中心となり「大平宿を残す会」を発足し集落をそのまま保存する運動を起こし、現在も会が維持管理しています。会に申し込めば利用することも可能です。 東沢林道に入り黒川沿いに進みましょう。間もなく舗装も途切れカラマツ林を行き、入沢橋を渡ると飯田市水源取入口です。林道はここからまだまだ長く続きます。林道終点には摺古木自然園休憩舎があり、ここで前泊すると日帰りが出来ます。登山道に入りすぐに急な登りです。次第に傾斜もゆるくなり風穴山を巻くように続きます。小沢を幾つか渡り、アザミ岳を眺めながら登ると分岐へ。右は摺古木山へ直接登る道、分岐を左に進み摺古木展望台へ向かいます。 左に巻きながら登ります。早朝などは朝露で濡れてしまうので、雨具を着用しましょう。高層湿原となっている山稜を行くと2135mのピークとなり、樹林の中では数少ない展望地です。東へ進みシャクナゲのピークを越えササの中を登ると摺古木山です。樹林の山頂ですが1等三角点があります。 山頂を後に急な下りを白ビソ山へ。ササ原と樹林が続く平坦な尾根を進みます。似たようなところが多く白ビソ山頂も案内板に注意していないといつのまにか通り過ぎてしまいます。ササの海に切り開かれた道は整備が進み、実に歩きやすくなりました。 白ビソ山からゆるやかに下り開けたところに安平路避難小屋があります。しっかりとしたログキャビンで快適な小屋です。水場は安平路山へ向かい10分ほどの伊那側に。水場から急な坂を登り尾根に出て左に曲がると、樹林に囲まれた安平路山頂です。 帰路は往路を引き返します。タクシーかマイカーでの入山となります。飯田駅もしくは南木曽駅から大平宿までは問題無いですが、東沢林道は路面が悪く車高のある四輪駆動車が無難です。登山口の大平宿は昭和45年に集団離村し無人となりました。その後地元飯田山岳会などが中心となり「大平宿を残す会」を発足し集落をそのまま保存する運動を起こし、現在も会が維持管理しています。会に申し込めば利用することも可能です。 東沢林道に入り黒川沿いに進みましょう。間もなく舗装も途切れカラマツ林を行き、入沢橋を渡ると飯田市水源取入口です。林道はここからまだまだ長く続きます。林道終点には摺古木自然園休憩舎があり、ここで前泊すると日帰りが出来ます。登山道に入りすぐに急な登りです。次第に傾斜もゆるくなり風穴山を巻くように続きます。小沢を幾つか渡り、アザミ岳を眺めながら登ると分岐へ。右は摺古木山へ直接登る道、分岐を左に進み摺古木展望台へ向かいます。 左に巻きながら登ります。早朝などは朝露で濡れてしまうので、雨具を着用しましょう。高層湿原となっている山稜を行くと2135mのピークとなり、樹林の中では数少ない展望地です。東へ進みシャクナゲのピークを越えササの中を登ると摺古木山です。樹林の山頂ですが1等三角点があります。 山頂を後に急な下りを白ビソ山へ。ササ原と樹林が続く平坦な尾根を進みます。似たようなところが多く白ビソ山頂も案内板に注意していないといつのまにか通り過ぎてしまいます。ササの海に切り開かれた道は整備が進み、実に歩きやすくなりました。 白ビソ山からゆるやかに下り開けたところに安平路避難小屋があります。しっかりとしたログキャビンで快適な小屋です。水場は安平路山へ向かい10分ほどの伊那側に。水場から急な坂を登り尾根に出て左に曲がると、樹林に囲まれた安平路山頂です。 帰路は往路を引き返します。 -
羽広から経ヶ岳へ
- 日帰り
- 8時間0分
- 14.4km
羽広から経ヶ岳へ
- 日帰り
- 8時間0分
- 14.4km
経ヶ岳は、中央アルプス最北端に単独ぎみに存在する山で、中央アルプス、御嶽山、乗鞍岳、北アルプス、八ヶ岳、南アルプスにちょうど囲まれています。 伊那営業所からバスに乗り羽広で下車し、西へ向かうと仲仙寺に到着します。 伊那市考古資料館を左に見て参道を上がり、この先の、本堂へ続く石段の右側の道を進みます。すぐに林道にぶつかり少し上の分岐を右へ進むと本格的な登山道です。 特別支援学校生が設置したピットや合目標識に従い、カラマツの間を進んでいきます。落ち葉を踏みながらのゆるやかな傾斜の歩きやすい道です。地元の中学生も登る山で、危険箇所はありません。木々の間からは、わずかに下の町が見え、やがて四合目に出ます。右前方向からの大泉の道と合流し、左上方向へ。四合目から五合目にかけてはササが茂っており、滑って転ばないように注意しましょう。この間も比較的ゆるやかな傾斜の道が続きます。 五合目、六合目を過ぎ、はっきりした尾根筋を次第に傾斜を増しながら登って行くと、やがて七合目手前で急登に、小さなピークに出ると七合目です。このあたりからやっと展望が良くなってきます。周りの木がまばらになると立派な石碑の立つ台地に出て、そこが八合目です。先には、経ヶ岳山頂が見えます。 八合目は、このコースでは一番の展望で、中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳、御嶽山、遠く北アルプスが一望できます。頂上では余り展望は良くないので、ここで楽しんでいきましょう。八合目から少し登り、広く刈り込まれた明るいササの道を気持ちよく進み、木が増えて急な登りの手前で、右からの黒沢山の道と合流します。黒沢山への道はササが多く、不明瞭です。合流して、ひと登りしたところのピークが九合目で、石仏や石碑がいくつかある奥ノ院跡です。そして、ゆるやかにアップダウンしながら、シラビソの林を抜けて行くと、山頂に到着です。石仏や石碑のある山頂は、周りを木々に囲まれ、展望はあまり良くありません。 下山は同じ道を羽広まで戻ります。経ヶ岳は、中央アルプス最北端に単独ぎみに存在する山で、中央アルプス、御嶽山、乗鞍岳、北アルプス、八ヶ岳、南アルプスにちょうど囲まれています。 伊那営業所からバスに乗り羽広で下車し、西へ向かうと仲仙寺に到着します。 伊那市考古資料館を左に見て参道を上がり、この先の、本堂へ続く石段の右側の道を進みます。すぐに林道にぶつかり少し上の分岐を右へ進むと本格的な登山道です。 特別支援学校生が設置したピットや合目標識に従い、カラマツの間を進んでいきます。落ち葉を踏みながらのゆるやかな傾斜の歩きやすい道です。地元の中学生も登る山で、危険箇所はありません。木々の間からは、わずかに下の町が見え、やがて四合目に出ます。右前方向からの大泉の道と合流し、左上方向へ。四合目から五合目にかけてはササが茂っており、滑って転ばないように注意しましょう。この間も比較的ゆるやかな傾斜の道が続きます。 五合目、六合目を過ぎ、はっきりした尾根筋を次第に傾斜を増しながら登って行くと、やがて七合目手前で急登に、小さなピークに出ると七合目です。このあたりからやっと展望が良くなってきます。周りの木がまばらになると立派な石碑の立つ台地に出て、そこが八合目です。先には、経ヶ岳山頂が見えます。 八合目は、このコースでは一番の展望で、中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳、御嶽山、遠く北アルプスが一望できます。頂上では余り展望は良くないので、ここで楽しんでいきましょう。八合目から少し登り、広く刈り込まれた明るいササの道を気持ちよく進み、木が増えて急な登りの手前で、右からの黒沢山の道と合流します。黒沢山への道はササが多く、不明瞭です。合流して、ひと登りしたところのピークが九合目で、石仏や石碑がいくつかある奥ノ院跡です。そして、ゆるやかにアップダウンしながら、シラビソの林を抜けて行くと、山頂に到着です。石仏や石碑のある山頂は、周りを木々に囲まれ、展望はあまり良くありません。 下山は同じ道を羽広まで戻ります。 -
尾越から南木曽岳へ
- 日帰り
- 7時間45分
- 13.1km
尾越から南木曽岳へ
- 日帰り
- 7時間45分
- 13.1km
南木曽岳は独立峰で金時岩、弘法岩、カブト岩など名前の付く岩が多い事からもわかる通り急峻な岩峰です。現在では登山道も整備されコース沿いには木曽五木と呼ばれる木々が生い茂り、中でも、ネズコ、コウヤマキの巨木が多く見られます。 南木曽駅から保神行きのバスに乗り尾越で下車、蘭集落を通り南木曽山麓蘭キャンプ場の案内に従い進みます。集落を過ぎ額付川沿いに登ると蘭キャンプ場です。中央に管理棟があり少し先に、山荘あららぎがあります。さらに登ると第一バンガロー村が、下ると第二オートキャンプ場があり広大なキャンプ施設となっています。 キャンプ場を後にし、川沿いを登り続けると、南木曽岳山麓避難小屋に到着します。駐車場とトイレが併設されその奥にゲートがあり、一般車はここまでとなります。南木曽駅からタクシーだと25分ほど、帰りの予約もできます。 ゲート横から遊歩道に入り、コウヤマキなど樹木の案内を見ながら進み、再び林道へ。南木曽岳を正面に見ながら登り、林道が大きく右カーブするところから山道に入ります。小さな沢を渡りしばらくすると、下山道分岐に到着です。南木曽岳は、はっきりした周回コースとなっています。向かって左は登り専用となり岩場、鎖場を通り、頂上、避難小屋、摩利支天を経由してここに戻ってくる最後まで飽きさせないコースです。 しばらくは沢沿いに登り金時の洞窟、喉の滝の案内板を見ながら進みます。檜やネズコの立ち並ぶ尾根に出ると、傾斜が急になり第一のクサリ場、第二のクサリ場と続き息つく間もありません。右上にカブト岩を見ると、神戸からの道と合流しササの尾根をひと登りで南木曽岳頂上です。三角点はあるものの樹林に囲まれ地形的にもはっきりしない地味な山頂です。すぐ先に見晴台があり、木曽の山々の奥に御嶽山がどっしりと構えその雄大さを見せています。 眺望を楽しんだら先に進みましょう。まばらになった樹間を抜けるとのびやかなササの高原となります。ササの海に浮かぶように建つ南木曽岳避難小屋の周辺には、大きな花崗岩が点在し独特な景観をつくり出しています。ササの海を回り摩利支天をめざします。摩利支天は分岐点から5分ほど、岩に這い上がれば蘭の里、南木曽温泉、恵那山などが望めます。 下山道も急です。足元に気を配りながら下山道分岐まで戻り、林道に出て往路を尾越までたどります。南木曽岳は独立峰で金時岩、弘法岩、カブト岩など名前の付く岩が多い事からもわかる通り急峻な岩峰です。現在では登山道も整備されコース沿いには木曽五木と呼ばれる木々が生い茂り、中でも、ネズコ、コウヤマキの巨木が多く見られます。 南木曽駅から保神行きのバスに乗り尾越で下車、蘭集落を通り南木曽山麓蘭キャンプ場の案内に従い進みます。集落を過ぎ額付川沿いに登ると蘭キャンプ場です。中央に管理棟があり少し先に、山荘あららぎがあります。さらに登ると第一バンガロー村が、下ると第二オートキャンプ場があり広大なキャンプ施設となっています。 キャンプ場を後にし、川沿いを登り続けると、南木曽岳山麓避難小屋に到着します。駐車場とトイレが併設されその奥にゲートがあり、一般車はここまでとなります。南木曽駅からタクシーだと25分ほど、帰りの予約もできます。 ゲート横から遊歩道に入り、コウヤマキなど樹木の案内を見ながら進み、再び林道へ。南木曽岳を正面に見ながら登り、林道が大きく右カーブするところから山道に入ります。小さな沢を渡りしばらくすると、下山道分岐に到着です。南木曽岳は、はっきりした周回コースとなっています。向かって左は登り専用となり岩場、鎖場を通り、頂上、避難小屋、摩利支天を経由してここに戻ってくる最後まで飽きさせないコースです。 しばらくは沢沿いに登り金時の洞窟、喉の滝の案内板を見ながら進みます。檜やネズコの立ち並ぶ尾根に出ると、傾斜が急になり第一のクサリ場、第二のクサリ場と続き息つく間もありません。右上にカブト岩を見ると、神戸からの道と合流しササの尾根をひと登りで南木曽岳頂上です。三角点はあるものの樹林に囲まれ地形的にもはっきりしない地味な山頂です。すぐ先に見晴台があり、木曽の山々の奥に御嶽山がどっしりと構えその雄大さを見せています。 眺望を楽しんだら先に進みましょう。まばらになった樹間を抜けるとのびやかなササの高原となります。ササの海に浮かぶように建つ南木曽岳避難小屋の周辺には、大きな花崗岩が点在し独特な景観をつくり出しています。ササの海を回り摩利支天をめざします。摩利支天は分岐点から5分ほど、岩に這い上がれば蘭の里、南木曽温泉、恵那山などが望めます。 下山道も急です。足元に気を配りながら下山道分岐まで戻り、林道に出て往路を尾越までたどります。 -
広河原から恵那山へ
- 日帰り
- 7時間15分
- 11.2km
広河原から恵那山へ
- 日帰り
- 7時間15分
- 11.2km
深田久弥の日本百名山の一つ、恵那山。神坂峠から登るルートなどたくさんのコースがありますが、ここでは距離が一番近い広河原から登るルートを紹介します。 南信州昼神温泉郷から中央道の園原インターチェンジ方面へ進みヘブンス園原スキー場入口を過ぎ、花桃の里の並木を見ながらさらに奥へと入ったところに広河原登山道駐車場はあります。ゲートがあり車はここまでです。トイレがあるのでここで済ませ、登山届を提出していざ出発です。 しばらくは舗装された林道を川沿いに歩きます。トンネルを過ぎると恵那山入口(広河原登山口)の看板があるので見落とさないようにしましょう。林道から左に河原へおりると丸太橋があって川を渡ります。渡ったところから本格的な登山道に入ります。 登り始めは広葉樹林で、秋には紅葉がきれいなところです。右に左につづら折りに登り、周囲の木々がカラマツに代わって急坂を登れば表示看板「4/10」の尾根上に出ます。ここを右に尾根を辿ります。緩やかな道を進むとやがて視界がひらけ、シラビソやダケカンバのまばらな笹原を進みます。目指す恵那山を正面に見上げつつ、やがて広がった笹原のコルを過ぎると再び樹林帯の急登が始まります。展望もなく苦しい登りが続きます。焦らずにゆっくり登りましょう。 尾根がゆるやかに右に曲がっていき、ツツジなどの低い木々が出始めたら唐突に頂上展望台に着きます。ここには展望の為の櫓があり、一等三角点と恵那山山頂の看板もありますが、最高標高点はもう少し先にあります。ただし、わかりにくいところにあるので無理に探そうとすると道迷いの原因となるので注意しましょう。 展望スペースを過ぎて少し下った所に避難小屋とトイレがあります。風の強いときなどは休憩するのにとてもありがたい小屋です。 避難小屋から引き返す際に、ほかの登山道(黒井沢登山道)に入り込まないように確認してから歩き始めましょう。また登りで苦労した石段や笹の土目はとても滑りやすいので慎重に下山しましょう。同じ道を広河原登山道駐車場まで戻ります。深田久弥の日本百名山の一つ、恵那山。神坂峠から登るルートなどたくさんのコースがありますが、ここでは距離が一番近い広河原から登るルートを紹介します。 南信州昼神温泉郷から中央道の園原インターチェンジ方面へ進みヘブンス園原スキー場入口を過ぎ、花桃の里の並木を見ながらさらに奥へと入ったところに広河原登山道駐車場はあります。ゲートがあり車はここまでです。トイレがあるのでここで済ませ、登山届を提出していざ出発です。 しばらくは舗装された林道を川沿いに歩きます。トンネルを過ぎると恵那山入口(広河原登山口)の看板があるので見落とさないようにしましょう。林道から左に河原へおりると丸太橋があって川を渡ります。渡ったところから本格的な登山道に入ります。 登り始めは広葉樹林で、秋には紅葉がきれいなところです。右に左につづら折りに登り、周囲の木々がカラマツに代わって急坂を登れば表示看板「4/10」の尾根上に出ます。ここを右に尾根を辿ります。緩やかな道を進むとやがて視界がひらけ、シラビソやダケカンバのまばらな笹原を進みます。目指す恵那山を正面に見上げつつ、やがて広がった笹原のコルを過ぎると再び樹林帯の急登が始まります。展望もなく苦しい登りが続きます。焦らずにゆっくり登りましょう。 尾根がゆるやかに右に曲がっていき、ツツジなどの低い木々が出始めたら唐突に頂上展望台に着きます。ここには展望の為の櫓があり、一等三角点と恵那山山頂の看板もありますが、最高標高点はもう少し先にあります。ただし、わかりにくいところにあるので無理に探そうとすると道迷いの原因となるので注意しましょう。 展望スペースを過ぎて少し下った所に避難小屋とトイレがあります。風の強いときなどは休憩するのにとてもありがたい小屋です。 避難小屋から引き返す際に、ほかの登山道(黒井沢登山道)に入り込まないように確認してから歩き始めましょう。また登りで苦労した石段や笹の土目はとても滑りやすいので慎重に下山しましょう。同じ道を広河原登山道駐車場まで戻ります。 -
川入口から飯豊山へ
- 1泊2日
- 16時間0分
- 20.9km
川入口から飯豊山へ
- 1泊2日
- 16時間0分
- 20.9km
車道は御沢野営場から大白布沢沿いに伸びていますが、橋を渡った右手、大杉がある御沢小屋跡から登山道に入ります。車道を直進するのは大滝遊歩道ですが、2022年8月豪雨により橋は流失し、登山道も荒れています。迷い込みに注意して下さい。 下十五里、中十五里、上十五里と巨杉が目印になる広場が設置されており、休憩場所には事欠きません。 横峰小屋跡のすぐ先で、小白布作業道を合わせます。林道飯豊桧枝岐線の途中から林道に入るのですが、入口で施錠されています。歩道は登山道として認められておらず、緊急時のみの使用となります。なお途中の水場は涸れていることもあります。 横峰小屋跡から尾根を忠実に登る道は廃道になっています。巻道の途中にある地蔵水場には、道脇に冷たい清水が湧いています。 地蔵山と三国岳の鞍部から僅かに登ると両手を使った三点支持が必要になります。「天狗ノ橇乗場」と呼ばれるタカツコ沢と七森沢の露出した岸壁に挟まれた岩稜です。両側は鋭く落ち込んでいます。コースを外さないように慎重に通過します。 1610mの岩に「水」のマークがありますが、足場が悪く渇水時には細くなるためお勧めしません。下りの時に迷い込まないで下さい。 正面の護摩壇を東から登ると弥平四郎口からの登山道と合流します。山頂を占めている小屋脇から大日岳の眺めが素敵です。 三国小屋と本山小屋のトイレは天水利用の水洗トイレです。自分が使用する水を持参しましょう。駒返しの梯子は一部が欠損しているので注意しましょう。七森は西から巻きます。簡単な岩場もあるので足元に注意しましょう。初夏には種蒔山東側の残雪で滑落する登山者もいます。 大日杉小屋から登ってくる登山道が合流し、広い砂礫地になると切合小屋に到着します。この先からは本格的なお花畑となっていきます。草履塚登りの残雪が消えると水が取れることもあります。新しい履物に履き替えたこの先は、神聖な飯豊山神社の境内です。 鞍部には石垣の中に姥権現が鎮座しており、女人禁制の時代を物語っています。信仰登山時代に肝試しをした御秘所も現在は鎖が設置されています。御前坂は騙されやすい二段構えの登りです。視界がない時、どこが登山道なのかわかりにくいが、緑の紐が地面に張ってあるので参考にして登降するのがよいでしょう。 高い石垣の一ノ王子の先で東側に26m下ると清水があるので、本山小屋に泊まる場合はここで汲んで行きましょう。初夏には水場が残雪に埋まっていることが多いので注意してください。 飯豊山神社と併設されている本山小屋で、管理人に宿泊の申し出をし、ザックを置いたら三角点まで出かけてみましょう。一等三角点の名前に恥じることない素晴らしい展望が待っています。 下山は往路を引き返します。車道は御沢野営場から大白布沢沿いに伸びていますが、橋を渡った右手、大杉がある御沢小屋跡から登山道に入ります。車道を直進するのは大滝遊歩道ですが、2022年8月豪雨により橋は流失し、登山道も荒れています。迷い込みに注意して下さい。 下十五里、中十五里、上十五里と巨杉が目印になる広場が設置されており、休憩場所には事欠きません。 横峰小屋跡のすぐ先で、小白布作業道を合わせます。林道飯豊桧枝岐線の途中から林道に入るのですが、入口で施錠されています。歩道は登山道として認められておらず、緊急時のみの使用となります。なお途中の水場は涸れていることもあります。 横峰小屋跡から尾根を忠実に登る道は廃道になっています。巻道の途中にある地蔵水場には、道脇に冷たい清水が湧いています。 地蔵山と三国岳の鞍部から僅かに登ると両手を使った三点支持が必要になります。「天狗ノ橇乗場」と呼ばれるタカツコ沢と七森沢の露出した岸壁に挟まれた岩稜です。両側は鋭く落ち込んでいます。コースを外さないように慎重に通過します。 1610mの岩に「水」のマークがありますが、足場が悪く渇水時には細くなるためお勧めしません。下りの時に迷い込まないで下さい。 正面の護摩壇を東から登ると弥平四郎口からの登山道と合流します。山頂を占めている小屋脇から大日岳の眺めが素敵です。 三国小屋と本山小屋のトイレは天水利用の水洗トイレです。自分が使用する水を持参しましょう。駒返しの梯子は一部が欠損しているので注意しましょう。七森は西から巻きます。簡単な岩場もあるので足元に注意しましょう。初夏には種蒔山東側の残雪で滑落する登山者もいます。 大日杉小屋から登ってくる登山道が合流し、広い砂礫地になると切合小屋に到着します。この先からは本格的なお花畑となっていきます。草履塚登りの残雪が消えると水が取れることもあります。新しい履物に履き替えたこの先は、神聖な飯豊山神社の境内です。 鞍部には石垣の中に姥権現が鎮座しており、女人禁制の時代を物語っています。信仰登山時代に肝試しをした御秘所も現在は鎖が設置されています。御前坂は騙されやすい二段構えの登りです。視界がない時、どこが登山道なのかわかりにくいが、緑の紐が地面に張ってあるので参考にして登降するのがよいでしょう。 高い石垣の一ノ王子の先で東側に26m下ると清水があるので、本山小屋に泊まる場合はここで汲んで行きましょう。初夏には水場が残雪に埋まっていることが多いので注意してください。 飯豊山神社と併設されている本山小屋で、管理人に宿泊の申し出をし、ザックを置いたら三角点まで出かけてみましょう。一等三角点の名前に恥じることない素晴らしい展望が待っています。 下山は往路を引き返します。 -
弥平四郎口から三国岳へ(松平峠コース・上ノ越コース)
- 日帰り
- 7時間40分
- 11.2km
弥平四郎口から三国岳へ(松平峠コース・上ノ越コース)
- 日帰り
- 7時間40分
- 11.2km
弥平四郎集落先で、山菜や茸の時期にゲートが閉じられていることもありますが、申し出れば開けてくれます。林道終点には広い駐車場が完備されており、移動式トイレも設置されています。 駐車場から車道を若干戻ると、弥平四郎登山口に大きな看板があります。ここから祓川に降りて橋を渡り、対岸の尾根末端に取り付きます。 河岸段丘に上がると、ブナ林の中に通年無人の祓川山荘があります。 ブナ林を快適に登って行きます。崩れている場所には巻道が設けられています。登る時、下だけを見てると迷う所があるので、確認しながら登っていきます。登山道が小沢を横切っている「十森」の水場でひと休みします。途中で当てにできる水場はここだけですし、三国小屋にも良い水場はないので留意しましょう。 林の中からトンネルを抜けるようにして松平峠に出ます。これから上の尾根道は裸地化しており、夏は日差しが照りつけます。栂峰や吾妻連峰が見えてきますが、双耳峰の磐梯山が分かりやすいです。 猪鼻は水場に下る踏み跡も藪に覆われ、標識もなくなりました。当てにしないでください。 疣岩山手前の疣岩分岐で上ノ越コースと合流します。疣岩山西側を横切って木立の中を進むと分岐があります。左に進むと小さな湿地「獅子沼」で踏み跡がなくなります。下山時には注意しましょう。 疣岩山々頂で大日岳から三国岳まで見渡せる展望を楽しみます。鞍部に下って登り返します。右手から登ってくる尾根の合流点に朽ちた道標が立っています。 小屋が近づくと、タカツコ沢源頭スラブ状岸壁の剣ヶ峰岩稜を登ってくる登山者達がシルエットになって、飯豊らしからぬ幻想的な風景を見せてくれます。三国岳山頂に立つ三国小屋で、川入口から登ってくる登山道と合流します。 下りは、疣岩分岐から県境尾根を下ります。巻岩山は山頂を知らずに通り過ぎ、道は一気に下り始めます。この登山道は比較的新しく整備されたものです。1297m峰からはキタゴヨウに替わって、ブナの大木が出てきます。 上ノ越から足元に注意して下ると、素晴らしいブナ達に吸い込まれます。振り返ればブナ林というよりも「ブナの森」と呼びたくなる神々しさが溢れています。ここを歩くだけでこの尾根を下る価値があります。 1082m峰を過ぎれば、後はナラの生える急坂を一気に下ります。最後に細い流れの小沢を渡れば、大きな看板の脇から弥平四郎登山口の駐車場に躍り出ます。弥平四郎集落先で、山菜や茸の時期にゲートが閉じられていることもありますが、申し出れば開けてくれます。林道終点には広い駐車場が完備されており、移動式トイレも設置されています。 駐車場から車道を若干戻ると、弥平四郎登山口に大きな看板があります。ここから祓川に降りて橋を渡り、対岸の尾根末端に取り付きます。 河岸段丘に上がると、ブナ林の中に通年無人の祓川山荘があります。 ブナ林を快適に登って行きます。崩れている場所には巻道が設けられています。登る時、下だけを見てると迷う所があるので、確認しながら登っていきます。登山道が小沢を横切っている「十森」の水場でひと休みします。途中で当てにできる水場はここだけですし、三国小屋にも良い水場はないので留意しましょう。 林の中からトンネルを抜けるようにして松平峠に出ます。これから上の尾根道は裸地化しており、夏は日差しが照りつけます。栂峰や吾妻連峰が見えてきますが、双耳峰の磐梯山が分かりやすいです。 猪鼻は水場に下る踏み跡も藪に覆われ、標識もなくなりました。当てにしないでください。 疣岩山手前の疣岩分岐で上ノ越コースと合流します。疣岩山西側を横切って木立の中を進むと分岐があります。左に進むと小さな湿地「獅子沼」で踏み跡がなくなります。下山時には注意しましょう。 疣岩山々頂で大日岳から三国岳まで見渡せる展望を楽しみます。鞍部に下って登り返します。右手から登ってくる尾根の合流点に朽ちた道標が立っています。 小屋が近づくと、タカツコ沢源頭スラブ状岸壁の剣ヶ峰岩稜を登ってくる登山者達がシルエットになって、飯豊らしからぬ幻想的な風景を見せてくれます。三国岳山頂に立つ三国小屋で、川入口から登ってくる登山道と合流します。 下りは、疣岩分岐から県境尾根を下ります。巻岩山は山頂を知らずに通り過ぎ、道は一気に下り始めます。この登山道は比較的新しく整備されたものです。1297m峰からはキタゴヨウに替わって、ブナの大木が出てきます。 上ノ越から足元に注意して下ると、素晴らしいブナ達に吸い込まれます。振り返ればブナ林というよりも「ブナの森」と呼びたくなる神々しさが溢れています。ここを歩くだけでこの尾根を下る価値があります。 1082m峰を過ぎれば、後はナラの生える急坂を一気に下ります。最後に細い流れの小沢を渡れば、大きな看板の脇から弥平四郎登山口の駐車場に躍り出ます。