【中部】の登山コースガイド
中部
検索結果359件中
261-280件
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大渚山
- 日帰り
- 3時間0分
- 1.6km
大渚山
- 日帰り
- 3時間0分
- 1.6km
大渚山は小谷温泉の西方、雨飾山の南方にあります。標高は高くないものの、独立峰として突出していて、東側から見た容姿がとくに印象的な山です。 大渚山へは、小谷温泉から林道を登り、雨飾山入口や鎌池を過ぎ、道の舗装が砂利に変わる地点にある湯峠から入ります。湯峠には、車が数台駐車できる広場があり、そこからすぐに尾根道に取り付きます。ブナ林に囲まれた稜線は、最初は小さな登り下りを繰り返しますが、だんだんと急登になり、少し滑りやすい湿った斜面になっていきます。 途中、ブナの根元に小さな石仏が一体あります。急登もほんの一刻で、右側に山頂からすっぱり切れた断崖の斜面が見え、道が左に折れます。その先、平らなところに丸太のベンチが置かれているので休憩していきましょう。 そこからわずか登ると、灌木の繁る頂上に到着です。頂上にはベンチやテーブルがあり、展望は真正面に雨飾山、はるかに日本海の海岸線を望むことができます。西方の北アルプスは朝日岳、雪倉岳、白馬岳から遠く槍ヶ岳まで一望できます。西方に延びた尾根の先端には展望台が作られていて、眼下の姫川から北アルプスまで広がる展望が、より近く見えます。 山頂でコーヒーなどを入れて、しばし時を忘れてのんびりするのもよいでしょう。ただし、このコースに水場はないので注意してください。大渚山は小谷温泉の西方、雨飾山の南方にあります。標高は高くないものの、独立峰として突出していて、東側から見た容姿がとくに印象的な山です。 大渚山へは、小谷温泉から林道を登り、雨飾山入口や鎌池を過ぎ、道の舗装が砂利に変わる地点にある湯峠から入ります。湯峠には、車が数台駐車できる広場があり、そこからすぐに尾根道に取り付きます。ブナ林に囲まれた稜線は、最初は小さな登り下りを繰り返しますが、だんだんと急登になり、少し滑りやすい湿った斜面になっていきます。 途中、ブナの根元に小さな石仏が一体あります。急登もほんの一刻で、右側に山頂からすっぱり切れた断崖の斜面が見え、道が左に折れます。その先、平らなところに丸太のベンチが置かれているので休憩していきましょう。 そこからわずか登ると、灌木の繁る頂上に到着です。頂上にはベンチやテーブルがあり、展望は真正面に雨飾山、はるかに日本海の海岸線を望むことができます。西方の北アルプスは朝日岳、雪倉岳、白馬岳から遠く槍ヶ岳まで一望できます。西方に延びた尾根の先端には展望台が作られていて、眼下の姫川から北アルプスまで広がる展望が、より近く見えます。 山頂でコーヒーなどを入れて、しばし時を忘れてのんびりするのもよいでしょう。ただし、このコースに水場はないので注意してください。 -
天神尾根から谷川岳へ
- 日帰り
- 4時間20分
- 6.5km
天神尾根から谷川岳へ
- 日帰り
- 4時間20分
- 6.5km
ロープウェイ「谷川岳ヨッホ」を利用するこのコースは、数ある谷川岳に登るコースの中で、最も登りやすく、登山者も多いコースです。下山に西黒尾根を選ぶこともできますが、西黒尾根は日本有数の急坂で、初心者は歩かない方がよいでしょう。残雪がある6月上旬から、紅葉の10月下旬までが登山シーズンです。 谷川岳ヨッホは、上から見下ろす木々の眺めが四季に応じて楽しめます。ロープウェイ天神平駅舎から出ると、初夏まで残雪があり、夏は花の多い天神平です。天神峠への登山リフトは展望がよいですが、リフト乗り場の横を通り抜けて、そのまま山頂に向かいましょう。斜面を巻きながら登り、木道などで整備された登山道をしばらく歩いていくと、天神峠からの登山道に合流します。美しいブナの森で、正面には谷川岳が美しくそびえています。 少し登って、熊穴沢避難小屋を過ぎると、尾根に入り、だんだん勾配が急になります。振り返ると、天神平のロープウェイの駅舎も見え、その奥には赤城山や武尊山などの展望が開けています。岩場にはクサリも設置されている箇所もあります。谷川岳山頂部を構成する岩石は蛇紋岩と呼ばれる岩。珍しい植物が多いことで知られていますが、濡れるとヌルヌルして滑りやすいので厄介です。登山道脇にはオオイワカガミやナエバキスミレなどの花も咲きます。やがて休憩によい、天狗の留まり場と呼ばれる岩場に出ます。木はどんどん低くなり、正面にはチシマザサに覆われた谷川岳の山頂が見えます。 山頂まではチシマザサを見ながらの急坂が続きます。7月上旬までは雪の急斜面を直登することになりますが、雪がとけると、木の階段を延々と登ります。この急坂を登りきると、谷川岳肩ノ小屋に到着します。有料ですがトイレもあり、飲料なども購入もできます。さらに笹原を少し登ると、双耳峰である谷川岳の手前の山頂のトマノ耳です。奥のピークのオキノ耳を目指し、一度下りまた登り返します。この鞍部は高山植物が多いので、植生保護のため、登山道から外れないようにしましょう。山頂からの展望はすばらしく、越後三山、苗場山、旭岳、遠く浅間山も見えます。 下山はロープウェイの時間を気にしながら、往路を下ります。ロープウェイ「谷川岳ヨッホ」を利用するこのコースは、数ある谷川岳に登るコースの中で、最も登りやすく、登山者も多いコースです。下山に西黒尾根を選ぶこともできますが、西黒尾根は日本有数の急坂で、初心者は歩かない方がよいでしょう。残雪がある6月上旬から、紅葉の10月下旬までが登山シーズンです。 谷川岳ヨッホは、上から見下ろす木々の眺めが四季に応じて楽しめます。ロープウェイ天神平駅舎から出ると、初夏まで残雪があり、夏は花の多い天神平です。天神峠への登山リフトは展望がよいですが、リフト乗り場の横を通り抜けて、そのまま山頂に向かいましょう。斜面を巻きながら登り、木道などで整備された登山道をしばらく歩いていくと、天神峠からの登山道に合流します。美しいブナの森で、正面には谷川岳が美しくそびえています。 少し登って、熊穴沢避難小屋を過ぎると、尾根に入り、だんだん勾配が急になります。振り返ると、天神平のロープウェイの駅舎も見え、その奥には赤城山や武尊山などの展望が開けています。岩場にはクサリも設置されている箇所もあります。谷川岳山頂部を構成する岩石は蛇紋岩と呼ばれる岩。珍しい植物が多いことで知られていますが、濡れるとヌルヌルして滑りやすいので厄介です。登山道脇にはオオイワカガミやナエバキスミレなどの花も咲きます。やがて休憩によい、天狗の留まり場と呼ばれる岩場に出ます。木はどんどん低くなり、正面にはチシマザサに覆われた谷川岳の山頂が見えます。 山頂まではチシマザサを見ながらの急坂が続きます。7月上旬までは雪の急斜面を直登することになりますが、雪がとけると、木の階段を延々と登ります。この急坂を登りきると、谷川岳肩ノ小屋に到着します。有料ですがトイレもあり、飲料なども購入もできます。さらに笹原を少し登ると、双耳峰である谷川岳の手前の山頂のトマノ耳です。奥のピークのオキノ耳を目指し、一度下りまた登り返します。この鞍部は高山植物が多いので、植生保護のため、登山道から外れないようにしましょう。山頂からの展望はすばらしく、越後三山、苗場山、旭岳、遠く浅間山も見えます。 下山はロープウェイの時間を気にしながら、往路を下ります。 -
谷川岳から平標山へ
- 2泊3日
- 12時間15分
- 20.3km
谷川岳から平標山へ
- 2泊3日
- 12時間15分
- 20.3km
谷川岳と平標山を結ぶコースは、本州の脊梁山脈をなす谷川連峰の主脈をまっすぐ東西に踏み越える、上信越国境の山を代表する縦走路です。登山者は少なく、自然を強く感じることができます。その分、山慣れした登山者向きです。 コース途中にいくつか避難小屋があり、1泊2日の日程で歩くことが一般的ですが、寝袋とマット、食料などで荷物が重くなります。この場合水場がある大障子避難小屋を利用することが多く、週末には混雑することが多いようです。縦走路の起点になる谷川岳と、平標山に営業小屋があるのでこのふたつの山小屋を利用し、軽い装備で歩ける日程を紹介します。それでも縦走日のコースタイムが10時間を超え、トータルの登高差も大きく、エスケープルートもきつい、全体としてハードなコースです。そのぶん完歩の喜びは大きいでしょう。7月上旬から10月下旬までが適期です。 1日目は谷川岳肩ノ小屋まで。天神尾根から谷川岳へ(コースガイド)参照。 2日目はできるだけ早く谷川岳肩ノ小屋を出発し、小屋から西に向かう尾根を下ります。中ゴー尾根への分岐を過ぎると足場の悪い岩場が連続します。岩尾根を直登し、ザレたコースを巻くこの部分は、霧が出るとコースがわかりにくいので注意してください。初心者はここで時間がかかることもあります。オジカ沢ノ頭から少し下ったオジカ沢ノ頭避難小屋からアップダウンを繰り返すと大障子避難小屋です。水場は小屋横から下ります。 アップダウンを繰り返しながら大障子ノ頭の岩場を越え、万太郎山にとりつくと、勾配は急にきつくなります。吾策新道への分岐を過ぎると、万太郎山です。吾策新道はエスケープルートとして使うと、足場が悪く長くきついことを覚悟しておく必要があります。 万太郎山からしばらく尾根を歩きますが、やがて大きく下ります。毛渡乗越が最低鞍部。ここから川古温泉に下る道は、渡渉があり悪天時は歩けません。毛渡乗越からエビス大黒ノ頭を越え、仙ノ倉山へいたる長い登りは、かなりこたえます。展望のすばらしい仙ノ倉山山頂からまた大きく下り、鞍部からは平標山へは木道と木の階段の登りが続き、登山道脇には6月初旬ハクサンイチゲなどの高山植物が咲き乱れます。振り返ると谷川岳から歩いてきた山々、正面には苗場山などが見えます。山頂から南の広い尾根を下ると、平標山ノ家に到着します。 3日目は、尾根から外れ、樹林の中を下り林道を下り、平標登山口バス停に出ます。元橋から平標山へ(コースガイド)参照。谷川岳と平標山を結ぶコースは、本州の脊梁山脈をなす谷川連峰の主脈をまっすぐ東西に踏み越える、上信越国境の山を代表する縦走路です。登山者は少なく、自然を強く感じることができます。その分、山慣れした登山者向きです。 コース途中にいくつか避難小屋があり、1泊2日の日程で歩くことが一般的ですが、寝袋とマット、食料などで荷物が重くなります。この場合水場がある大障子避難小屋を利用することが多く、週末には混雑することが多いようです。縦走路の起点になる谷川岳と、平標山に営業小屋があるのでこのふたつの山小屋を利用し、軽い装備で歩ける日程を紹介します。それでも縦走日のコースタイムが10時間を超え、トータルの登高差も大きく、エスケープルートもきつい、全体としてハードなコースです。そのぶん完歩の喜びは大きいでしょう。7月上旬から10月下旬までが適期です。 1日目は谷川岳肩ノ小屋まで。天神尾根から谷川岳へ(コースガイド)参照。 2日目はできるだけ早く谷川岳肩ノ小屋を出発し、小屋から西に向かう尾根を下ります。中ゴー尾根への分岐を過ぎると足場の悪い岩場が連続します。岩尾根を直登し、ザレたコースを巻くこの部分は、霧が出るとコースがわかりにくいので注意してください。初心者はここで時間がかかることもあります。オジカ沢ノ頭から少し下ったオジカ沢ノ頭避難小屋からアップダウンを繰り返すと大障子避難小屋です。水場は小屋横から下ります。 アップダウンを繰り返しながら大障子ノ頭の岩場を越え、万太郎山にとりつくと、勾配は急にきつくなります。吾策新道への分岐を過ぎると、万太郎山です。吾策新道はエスケープルートとして使うと、足場が悪く長くきついことを覚悟しておく必要があります。 万太郎山からしばらく尾根を歩きますが、やがて大きく下ります。毛渡乗越が最低鞍部。ここから川古温泉に下る道は、渡渉があり悪天時は歩けません。毛渡乗越からエビス大黒ノ頭を越え、仙ノ倉山へいたる長い登りは、かなりこたえます。展望のすばらしい仙ノ倉山山頂からまた大きく下り、鞍部からは平標山へは木道と木の階段の登りが続き、登山道脇には6月初旬ハクサンイチゲなどの高山植物が咲き乱れます。振り返ると谷川岳から歩いてきた山々、正面には苗場山などが見えます。山頂から南の広い尾根を下ると、平標山ノ家に到着します。 3日目は、尾根から外れ、樹林の中を下り林道を下り、平標登山口バス停に出ます。元橋から平標山へ(コースガイド)参照。 -
谷川岳から蓬峠を経て朝日岳へ(馬蹄型縦走)
- 1泊2日
- 14時間40分
- 22.7km
谷川岳から蓬峠を経て朝日岳へ(馬蹄型縦走)
- 1泊2日
- 14時間40分
- 22.7km
谷川連峰の稜線は、谷川岳から大きく北側に迂回し、湯檜曽川の源流部となっています。多くのピークを乗り越える馬蹄型縦走はハードな登山です。歩行時間は長くなりますが、寝具や食事がある蓬ヒュッテに1泊するため荷物が軽くなるコースを紹介します。 1日目の谷川岳山頂までは天神尾根から谷川岳へ(コースガイド)を参照。ロープウェイ「谷川岳ヨッホ」を利用し天神平へ上がり、天神尾根を登ります。谷川岳オキノ耳からは、濡れると滑りやすい岩場が続き、右を見下すと一ノ倉沢まで落ちていく落差の大きい断崖を見下すことができます。少し登り返して広い笹原になると、一ノ倉岳の山頂に到着。山頂からは今から歩く馬蹄型縦走の縦走路がぐるりと見渡せます。一度下ってまた登ると茂倉岳に到着します。茂倉岳からは花の多い尾根道を下りますが、一部ロープが張ってある岩場もあります。笹平は初夏に高山植物の花も多い場所です。急坂を登り返し、武能岳の山頂に到着。ずっと稜線上のチシマザサの海を抜けていきます。右から上がってくる新道が合流してすぐに、蓬峠に建つ蓬ヒュッテに到着。水場は土樽方面に10分下ります。この縦走露は夏は暑く、大量の水が必要です。 2日目。緩やかなアップダウンを繰り返しながら登ると七ッ小屋山に登頂。正面には秀峰大源太山、清水峠、湯檜曽川の渓谷の奥には、これから歩く長い稜線と朝日岳、笠ヶ岳などが見えます。さらに尾根を進み、急坂を下ると清水峠です。三角形の大きな建物はJRの監視小屋で入ることはできません。その先の小屋が白崩避難小屋です。 ジャンクションピークまでは長い登りです。途中、崩壊地もあるので、足場に注意しながら登ります。樹木がだんだん低くなると、朝日岳から伸びる尾根上のジャングションピークです。ここからは笹原と湿原をたおやかに続き、宝川温泉からの道と合流すると、谷川岳の展望がよい朝日岳山頂はすぐです。山頂には、ホソバヒナウスユキソウなどの花が多いです。 ここからは長い下りとなります。滑りやすい岩場を下り、大烏帽子岳など、大小いくつものの小ピークを巻きながら下ると笠ヶ岳避難小屋です。少し登って笠ヶ岳の山頂。一度大きく下り白毛門に向かって登り返します。 白毛門の山頂からは、とにかくただ大きく下ることになります。始めは目もくらむような岩場の急坂ですが、松ノ木沢ノ頭からは樹林帯の長い下りとなります。木の根が階段状になって歩きにくい箇所があります。だんだん沢音が近くなり、ハナゲノ沢を橋で渡り、少し歩くと登山口の土合橋駐車場に到着します。ここから土合駅まではあと少しです。谷川連峰の稜線は、谷川岳から大きく北側に迂回し、湯檜曽川の源流部となっています。多くのピークを乗り越える馬蹄型縦走はハードな登山です。歩行時間は長くなりますが、寝具や食事がある蓬ヒュッテに1泊するため荷物が軽くなるコースを紹介します。 1日目の谷川岳山頂までは天神尾根から谷川岳へ(コースガイド)を参照。ロープウェイ「谷川岳ヨッホ」を利用し天神平へ上がり、天神尾根を登ります。谷川岳オキノ耳からは、濡れると滑りやすい岩場が続き、右を見下すと一ノ倉沢まで落ちていく落差の大きい断崖を見下すことができます。少し登り返して広い笹原になると、一ノ倉岳の山頂に到着。山頂からは今から歩く馬蹄型縦走の縦走路がぐるりと見渡せます。一度下ってまた登ると茂倉岳に到着します。茂倉岳からは花の多い尾根道を下りますが、一部ロープが張ってある岩場もあります。笹平は初夏に高山植物の花も多い場所です。急坂を登り返し、武能岳の山頂に到着。ずっと稜線上のチシマザサの海を抜けていきます。右から上がってくる新道が合流してすぐに、蓬峠に建つ蓬ヒュッテに到着。水場は土樽方面に10分下ります。この縦走露は夏は暑く、大量の水が必要です。 2日目。緩やかなアップダウンを繰り返しながら登ると七ッ小屋山に登頂。正面には秀峰大源太山、清水峠、湯檜曽川の渓谷の奥には、これから歩く長い稜線と朝日岳、笠ヶ岳などが見えます。さらに尾根を進み、急坂を下ると清水峠です。三角形の大きな建物はJRの監視小屋で入ることはできません。その先の小屋が白崩避難小屋です。 ジャンクションピークまでは長い登りです。途中、崩壊地もあるので、足場に注意しながら登ります。樹木がだんだん低くなると、朝日岳から伸びる尾根上のジャングションピークです。ここからは笹原と湿原をたおやかに続き、宝川温泉からの道と合流すると、谷川岳の展望がよい朝日岳山頂はすぐです。山頂には、ホソバヒナウスユキソウなどの花が多いです。 ここからは長い下りとなります。滑りやすい岩場を下り、大烏帽子岳など、大小いくつものの小ピークを巻きながら下ると笠ヶ岳避難小屋です。少し登って笠ヶ岳の山頂。一度大きく下り白毛門に向かって登り返します。 白毛門の山頂からは、とにかくただ大きく下ることになります。始めは目もくらむような岩場の急坂ですが、松ノ木沢ノ頭からは樹林帯の長い下りとなります。木の根が階段状になって歩きにくい箇所があります。だんだん沢音が近くなり、ハナゲノ沢を橋で渡り、少し歩くと登山口の土合橋駐車場に到着します。ここから土合駅まではあと少しです。 -
大源太キャニオンから大源太山へ
- 日帰り
- 6時間40分
- 11.8km
大源太キャニオンから大源太山へ
- 日帰り
- 6時間40分
- 11.8km
「上越のマッターホルン」の異名を持つ大源太山。山は四方が切り立った鋭角のピラミッド型で、まさに「上越のマッターホルン」の名にふさわしく、上信越国境の山随一の美しい山容を誇っています。遠くからでもその姿はよく目立ちますが、上信越国境の山々に囲まれており、その全容を見ることは難しいのが残念です。この山の美しさを見るためには登ってみるのが一番です。 登山道は急勾配で登高差も大きく、日帰り登山としては少々きつい山ですが、山頂に立つとその疲れも吹き飛びます。夏の登山道には、白い小さな壷状の花を咲かせるアカモノがたくさん咲きます。アカモノは花もかわいいですが、晩夏になると真っ赤な果実が熟し、とてもきれいです。また、秋の紅葉のころも美しい山です。大源太山を抜け、七ッ小屋山にも登り、謙信ゆかりの道を通る周遊コースを取ることもできますが、標高差もあり、歩行時間も長く、ハードコースに慣れていなければ往路を戻りましょう。 マイカーの利用が多く、公共交通機関を使ったアプローチは不便です。越後湯沢駅からタクシー利用か、大源太キャニオン行きのバスに乗り、旭原バス停から歩き出します。 大源太キャニオン方面から分かれ、右手に入った林道終点にある駐車場が登山口です。なだらかな登山道をしばらく歩き、橋を渡り、分岐を左に向かうと北沢に出ます。沢を渡渉しますが、増水時には渡れません。沢を渡ると、後はとにかく登っていくことになります。登りはじめはヒトツバカエデやウリハダカエデが混じるブナの巨木の美しい森です。ヒトツバカエデはいわゆるカエデのような深い切れ込みがなく、大きいハート形の葉で、秋になると美しい黄色に黄葉します。しばらく登って尾根に出ると、少し勾配は緩やかになり、正面には大源太山が大きく見えます。やがて登山道脇の木は低くなり、足元にアカモノという高山植物が登山道を飾る岩尾根を登っていきます。左右が大きく切れ落ち、はるか下まで見下ろす、ダイナミックなコースで、正面には、ピラミッド型で形のよい大源太山が迫ってきます。 高度感がある岩場を過ぎると、大源太山に到着します。山頂は広くはありませんが、大きく展望が広がり、登頂の喜びも大きいでしょう。蓬峠から七ッ小屋山、清水峠へと繋がる、いかにも上信越国境の山らしいチシマザサに覆われた稜線や、巻機山などの新潟の山々、湯沢方面の谷などの展望が広がります。 往路を駐車場に戻ります。長い岩場を足場に注意しながら下りましょう。また、雨が降ると北沢はすぐに増水します。「上越のマッターホルン」の異名を持つ大源太山。山は四方が切り立った鋭角のピラミッド型で、まさに「上越のマッターホルン」の名にふさわしく、上信越国境の山随一の美しい山容を誇っています。遠くからでもその姿はよく目立ちますが、上信越国境の山々に囲まれており、その全容を見ることは難しいのが残念です。この山の美しさを見るためには登ってみるのが一番です。 登山道は急勾配で登高差も大きく、日帰り登山としては少々きつい山ですが、山頂に立つとその疲れも吹き飛びます。夏の登山道には、白い小さな壷状の花を咲かせるアカモノがたくさん咲きます。アカモノは花もかわいいですが、晩夏になると真っ赤な果実が熟し、とてもきれいです。また、秋の紅葉のころも美しい山です。大源太山を抜け、七ッ小屋山にも登り、謙信ゆかりの道を通る周遊コースを取ることもできますが、標高差もあり、歩行時間も長く、ハードコースに慣れていなければ往路を戻りましょう。 マイカーの利用が多く、公共交通機関を使ったアプローチは不便です。越後湯沢駅からタクシー利用か、大源太キャニオン行きのバスに乗り、旭原バス停から歩き出します。 大源太キャニオン方面から分かれ、右手に入った林道終点にある駐車場が登山口です。なだらかな登山道をしばらく歩き、橋を渡り、分岐を左に向かうと北沢に出ます。沢を渡渉しますが、増水時には渡れません。沢を渡ると、後はとにかく登っていくことになります。登りはじめはヒトツバカエデやウリハダカエデが混じるブナの巨木の美しい森です。ヒトツバカエデはいわゆるカエデのような深い切れ込みがなく、大きいハート形の葉で、秋になると美しい黄色に黄葉します。しばらく登って尾根に出ると、少し勾配は緩やかになり、正面には大源太山が大きく見えます。やがて登山道脇の木は低くなり、足元にアカモノという高山植物が登山道を飾る岩尾根を登っていきます。左右が大きく切れ落ち、はるか下まで見下ろす、ダイナミックなコースで、正面には、ピラミッド型で形のよい大源太山が迫ってきます。 高度感がある岩場を過ぎると、大源太山に到着します。山頂は広くはありませんが、大きく展望が広がり、登頂の喜びも大きいでしょう。蓬峠から七ッ小屋山、清水峠へと繋がる、いかにも上信越国境の山らしいチシマザサに覆われた稜線や、巻機山などの新潟の山々、湯沢方面の谷などの展望が広がります。 往路を駐車場に戻ります。長い岩場を足場に注意しながら下りましょう。また、雨が降ると北沢はすぐに増水します。 -
元橋から平標山へ
- 日帰り
- 5時間50分
- 10.5km
元橋から平標山へ
- 日帰り
- 5時間50分
- 10.5km
元橋から平標山に登る周遊コースは、上信越国境の山の中では交通の便がよく、登山道もよく整備されていますが、登高差は1000m以上ありきつい山です。首都圏から日帰りすることも、営業小屋である平標山ノ家に宿泊することもできます。登山シーズンは、6月上旬の雪どけのころから、雪が降り始める10月下旬まで。6月中旬はアズマシャクナゲなど花が多く、平標山と仙ノ倉山の鞍部には、たくさんのハクサンイチゲやハクサンコザクラが咲き乱れる広大な花畑になります。 元橋にある大型の駐車場から林道を歩き始めます。越後湯沢駅から浅貝行きのバスで来た場合は、平標登山口バス停で下車して、少し戻ると登山道入口があります。 道標に従い登山道に入ります。ブナの森の中、木の階段があり、それほど急ではありませんが、長くきつい登りです。美しい草原を登るようになると、突然巨大な送電線の鉄塔が現れ、周りの山々の展望が広がります。また樹林帯に入りますが、登るにつれて木は低くなり、松手山の山頂に着くころには、草原とチシマザサの笹原だけになり、振り返ると、山頂が台地状になっている苗場山をはじめ、緑濃い上信越国境の山並みが目に入ります。正面には、これから登る平標山がまだまだ遠く、高くそびえています。 しばらくは眺めのよい尾根道で、登山道脇に初夏になるとハクサンイチゲが群落になって咲いているでしょう。さらに長い木の階段を登り、一ノ肩と呼ばれる広場を過ぎると勾配は緩やかになり、小ピークをいくつか越えると、平標山の山頂に到着します。山頂からは谷川岳まで続く稜線をはじめ、360度の展望が広がります。初夏ならば少し仙ノ倉方面に下ってみましょう。ハクサンイチゲやハクサンコザクラのお花畑が待っています。 山頂からは、南に向かう広い尾根にある木の階段を下っていきます。初夏にはアズマシャクナゲが咲き、夏にはキンコウカの花で湿原が黄色く染まる花の多い斜面です。しばらく下ると山小屋の屋根が見え、やがて平標山ノ家に到着します。小屋脇で尾根から離れ、林の中にある平元新道を下ります。登山道にはしっかりと木の階段が整備されていて、この階段が延々と続き、ヒザにつらい下りになるでしょう。下るにつれて、周囲は白い幹が印象的なブナの森に入ります。単調な登山道を長く下っていると水場が現れ、その先はすぐに林道に出ます。しばらくは林道を歩きますが、道標に導かれて林道から離れ、渓流沿いにアップダウンの少ない登山道をしばらく歩くと、再び元橋の駐車場に到着します。元橋から平標山に登る周遊コースは、上信越国境の山の中では交通の便がよく、登山道もよく整備されていますが、登高差は1000m以上ありきつい山です。首都圏から日帰りすることも、営業小屋である平標山ノ家に宿泊することもできます。登山シーズンは、6月上旬の雪どけのころから、雪が降り始める10月下旬まで。6月中旬はアズマシャクナゲなど花が多く、平標山と仙ノ倉山の鞍部には、たくさんのハクサンイチゲやハクサンコザクラが咲き乱れる広大な花畑になります。 元橋にある大型の駐車場から林道を歩き始めます。越後湯沢駅から浅貝行きのバスで来た場合は、平標登山口バス停で下車して、少し戻ると登山道入口があります。 道標に従い登山道に入ります。ブナの森の中、木の階段があり、それほど急ではありませんが、長くきつい登りです。美しい草原を登るようになると、突然巨大な送電線の鉄塔が現れ、周りの山々の展望が広がります。また樹林帯に入りますが、登るにつれて木は低くなり、松手山の山頂に着くころには、草原とチシマザサの笹原だけになり、振り返ると、山頂が台地状になっている苗場山をはじめ、緑濃い上信越国境の山並みが目に入ります。正面には、これから登る平標山がまだまだ遠く、高くそびえています。 しばらくは眺めのよい尾根道で、登山道脇に初夏になるとハクサンイチゲが群落になって咲いているでしょう。さらに長い木の階段を登り、一ノ肩と呼ばれる広場を過ぎると勾配は緩やかになり、小ピークをいくつか越えると、平標山の山頂に到着します。山頂からは谷川岳まで続く稜線をはじめ、360度の展望が広がります。初夏ならば少し仙ノ倉方面に下ってみましょう。ハクサンイチゲやハクサンコザクラのお花畑が待っています。 山頂からは、南に向かう広い尾根にある木の階段を下っていきます。初夏にはアズマシャクナゲが咲き、夏にはキンコウカの花で湿原が黄色く染まる花の多い斜面です。しばらく下ると山小屋の屋根が見え、やがて平標山ノ家に到着します。小屋脇で尾根から離れ、林の中にある平元新道を下ります。登山道にはしっかりと木の階段が整備されていて、この階段が延々と続き、ヒザにつらい下りになるでしょう。下るにつれて、周囲は白い幹が印象的なブナの森に入ります。単調な登山道を長く下っていると水場が現れ、その先はすぐに林道に出ます。しばらくは林道を歩きますが、道標に導かれて林道から離れ、渓流沿いにアップダウンの少ない登山道をしばらく歩くと、再び元橋の駐車場に到着します。 -
ぐんま県境稜線トレイル 三国スキー場跡から白砂山へ
- 日帰り
- 8時間50分
- 8.4km
ぐんま県境稜線トレイル 三国スキー場跡から白砂山へ
- 日帰り
- 8時間50分
- 8.4km
ぐんま県境稜線トレイル新規開通区間は、三坂峠から白砂山まで。何度もアップダウンを繰り返す長いルートで、途中エスケープルートはなく、まだ歩きにくい部分も少しあり、長時間山道を歩く技術と体力とスピードが必要になる、ハードな登山道です。またアプローチや前後泊について、きちんと計画する必要もあります。往復すると10時間以上の超ロングコースで、野反湖に下山した方が早いです。 一日で歩く場合は登山口近くに宿泊して、早朝歩き始めるようにしましょう。マイカー利用の場合、日帰りならば、三国スキー場跡から上ノ倉山までの往復でも十分楽しめます。通しで歩く場合、途中のムジナ平には、群馬県が整備した笹原を切り開いた広場があり、避難小屋があります。ムジナ平の東で少し下った水場は涸れることもあります。 新規開通区間東側の最短アプローチである三国スキー場跡までの公共交通機関はなく、最寄りのバス停から登山口まで歩くと片道1時間20分です。白砂山を越えて西側まで縦走した場合、野反湖に下るのが最短コースです。野反湖まではバスの便がありますが、終バスが早く、また便数が少ないので、行動計画をきっちりする必要があります。 三国スキー場跡地から歩きはじめます。最初は紅葉の美しい湯之谷溪谷の遊歩道です。やがて、沢に出合います。ここに以前あった丸木橋は流され、今は渡渉します。沢を渡ると、かなり急な坂道が続きます。尾根に上がれば少しずつ展望が広がり、ブナの並木道のようです。三坂峠分岐から、いよいよ2018年に開通したばかりの新規開通区間です。登山道はまだあまり踏み固められていないので、ふわふわした感じがします。左右はブナとミズナラの森。何度もアップダウンを繰り返しながら、高度を上げていきます。林の中に一部、苔むした岩や木の根が張り出し、歩きにくい急坂があるので注意して歩きましょう。樹林を抜けて一度笹原に出ますが、再び樹林に入るとセバトノ頭です。少し下ると、水場に降りる分岐があり、さらに歩くと笹原を切り開いた広場があるムジナ平です。ムジナ平からは足場が悪い登山道でジグザクに笹原を登り、大黒ノ頭に至ります。ここからはハイマツも生える亜高山帯の稜線歩きになります。 軽い登りで上ノ倉山に登ると、展望が広がり、目の前に山容が美しい忠次郎山が見えます。展望は広がりますが、まだまだ白砂山は遠くにあります。山頂から一気に下り、また登り返すと忠次郎山です。山頂は樹林に囲まれ展望はありません。何度もアップダウンを繰り返し、細い岩尾根を抜ければ、上ノ間山に到着します。山頂からは、佐武流山、苗場山、浅間山、谷川連峰など、展望は抜群です。また下り、急坂を登って、アップダウンを繰り返し、長い稜線歩きの最後に足場が悪い斜面を登ると、白砂山に到着します。ぐんま県境稜線トレイル新規開通区間は、三坂峠から白砂山まで。何度もアップダウンを繰り返す長いルートで、途中エスケープルートはなく、まだ歩きにくい部分も少しあり、長時間山道を歩く技術と体力とスピードが必要になる、ハードな登山道です。またアプローチや前後泊について、きちんと計画する必要もあります。往復すると10時間以上の超ロングコースで、野反湖に下山した方が早いです。 一日で歩く場合は登山口近くに宿泊して、早朝歩き始めるようにしましょう。マイカー利用の場合、日帰りならば、三国スキー場跡から上ノ倉山までの往復でも十分楽しめます。通しで歩く場合、途中のムジナ平には、群馬県が整備した笹原を切り開いた広場があり、避難小屋があります。ムジナ平の東で少し下った水場は涸れることもあります。 新規開通区間東側の最短アプローチである三国スキー場跡までの公共交通機関はなく、最寄りのバス停から登山口まで歩くと片道1時間20分です。白砂山を越えて西側まで縦走した場合、野反湖に下るのが最短コースです。野反湖まではバスの便がありますが、終バスが早く、また便数が少ないので、行動計画をきっちりする必要があります。 三国スキー場跡地から歩きはじめます。最初は紅葉の美しい湯之谷溪谷の遊歩道です。やがて、沢に出合います。ここに以前あった丸木橋は流され、今は渡渉します。沢を渡ると、かなり急な坂道が続きます。尾根に上がれば少しずつ展望が広がり、ブナの並木道のようです。三坂峠分岐から、いよいよ2018年に開通したばかりの新規開通区間です。登山道はまだあまり踏み固められていないので、ふわふわした感じがします。左右はブナとミズナラの森。何度もアップダウンを繰り返しながら、高度を上げていきます。林の中に一部、苔むした岩や木の根が張り出し、歩きにくい急坂があるので注意して歩きましょう。樹林を抜けて一度笹原に出ますが、再び樹林に入るとセバトノ頭です。少し下ると、水場に降りる分岐があり、さらに歩くと笹原を切り開いた広場があるムジナ平です。ムジナ平からは足場が悪い登山道でジグザクに笹原を登り、大黒ノ頭に至ります。ここからはハイマツも生える亜高山帯の稜線歩きになります。 軽い登りで上ノ倉山に登ると、展望が広がり、目の前に山容が美しい忠次郎山が見えます。展望は広がりますが、まだまだ白砂山は遠くにあります。山頂から一気に下り、また登り返すと忠次郎山です。山頂は樹林に囲まれ展望はありません。何度もアップダウンを繰り返し、細い岩尾根を抜ければ、上ノ間山に到着します。山頂からは、佐武流山、苗場山、浅間山、谷川連峰など、展望は抜群です。また下り、急坂を登って、アップダウンを繰り返し、長い稜線歩きの最後に足場が悪い斜面を登ると、白砂山に到着します。 -
和田小屋から苗場山(祓川コース)と赤湯温泉
- 2泊3日
- 10時間0分
- 16km
和田小屋から苗場山(祓川コース)と赤湯温泉
- 2泊3日
- 10時間0分
- 16km
和田小屋から歩き始める祓川コースは、首都圏からのアプローチが短く、登高差も比較的少ないために人気があります。日帰り登山も可能ですが、山麓には和田小屋と赤湯温泉、山頂には苗場山頂ヒュッテがあり、宿泊することもできるため、ゆっくり宿泊するコースを紹介します。日本海側気候の影響を強く受ける豪雪地で7月に入っても残雪があります。山小屋は10月下旬に閉まります。アプローチは縦走であればタクシーになります。 1日目、和田小屋の少し手前から歩き始め、和田小屋からはスキー場のゲレンデをまっすぐ登ります。(夏期の土休日には和田小屋から登山リフトが運行。要確認)深いブナの森に入り、木の根が露出したり、木の階段が整備されていたり、岩場だったりで、変化に富んだ登山道を登ります。六合目を越えダケカンバの林に入り、急に視界が開けると、小さな湿原の下ノ芝です。さらに登るとベンチがある中ノ芝、上ノ芝と湿原が続きます。小松原湿原への分岐あたりから、斜面をトラバースするようになり、展望が広がり、勾配が緩やかになります。神楽ヶ峰へは登山道から右に数m登ります。 ここからは正面に苗場山の山頂部を大きく見ながら富士見坂を下ります。途中に雷清水があります。少し下った「お花畑」と呼ばれる鞍部から登り返し、最後に雲尾坂の急坂を登ると山頂湿原に出ます。広々とした木道を道標に従い歩くと、展望のない苗場山山頂に到着。山頂から苗場山頂ヒュッテまで、しばらくぬかるんだ小道です。 2日目、広い山頂湿原の木道を南に向かいます。山頂湿原の端から唐突に、足場が悪く、登山者が少ない厳しいクサリ場の下りになります。さらに草地や笹原を下ると、尾根が細くなりシラビソ廊下に入って行きます。登山道横にはオオシラビソやコメツガが生え、左右は深く切れ落ちた廊下のような細い尾根歩きです。足場の悪い急坂を下り、深穴岩の横を通ると、平坦で美しいブナ林のフクベノ平にでます。桂沢沿いにトチノキの巨木の下を通り下って、サゴイ沢を橋で渡ります。足場の悪い急坂を登り、赤倉山の分岐に出て、ここからまた下ると、今度は清津川を渡る橋があります。橋を渡ってすぐに大石がごろごろある河原を歩くと、ランプの宿の赤湯温泉に到着します。日帰り入浴もできますが、ご飯もおいしい赤湯温泉に一泊しましょう。 3日目、赤湯温泉からすぐの鉄橋を渡ると、いきなり滑りやすく足場の悪い急登です。勾配が緩やかになりしばらく進むと、見返りの松です。アップダウンを繰り返し、到着した鷹ノ巣峠からはまた急な下り。棒沢橋を渡ると、林道に出るので、後は小日橋の先まで、延々と林道を歩きます。和田小屋から歩き始める祓川コースは、首都圏からのアプローチが短く、登高差も比較的少ないために人気があります。日帰り登山も可能ですが、山麓には和田小屋と赤湯温泉、山頂には苗場山頂ヒュッテがあり、宿泊することもできるため、ゆっくり宿泊するコースを紹介します。日本海側気候の影響を強く受ける豪雪地で7月に入っても残雪があります。山小屋は10月下旬に閉まります。アプローチは縦走であればタクシーになります。 1日目、和田小屋の少し手前から歩き始め、和田小屋からはスキー場のゲレンデをまっすぐ登ります。(夏期の土休日には和田小屋から登山リフトが運行。要確認)深いブナの森に入り、木の根が露出したり、木の階段が整備されていたり、岩場だったりで、変化に富んだ登山道を登ります。六合目を越えダケカンバの林に入り、急に視界が開けると、小さな湿原の下ノ芝です。さらに登るとベンチがある中ノ芝、上ノ芝と湿原が続きます。小松原湿原への分岐あたりから、斜面をトラバースするようになり、展望が広がり、勾配が緩やかになります。神楽ヶ峰へは登山道から右に数m登ります。 ここからは正面に苗場山の山頂部を大きく見ながら富士見坂を下ります。途中に雷清水があります。少し下った「お花畑」と呼ばれる鞍部から登り返し、最後に雲尾坂の急坂を登ると山頂湿原に出ます。広々とした木道を道標に従い歩くと、展望のない苗場山山頂に到着。山頂から苗場山頂ヒュッテまで、しばらくぬかるんだ小道です。 2日目、広い山頂湿原の木道を南に向かいます。山頂湿原の端から唐突に、足場が悪く、登山者が少ない厳しいクサリ場の下りになります。さらに草地や笹原を下ると、尾根が細くなりシラビソ廊下に入って行きます。登山道横にはオオシラビソやコメツガが生え、左右は深く切れ落ちた廊下のような細い尾根歩きです。足場の悪い急坂を下り、深穴岩の横を通ると、平坦で美しいブナ林のフクベノ平にでます。桂沢沿いにトチノキの巨木の下を通り下って、サゴイ沢を橋で渡ります。足場の悪い急坂を登り、赤倉山の分岐に出て、ここからまた下ると、今度は清津川を渡る橋があります。橋を渡ってすぐに大石がごろごろある河原を歩くと、ランプの宿の赤湯温泉に到着します。日帰り入浴もできますが、ご飯もおいしい赤湯温泉に一泊しましょう。 3日目、赤湯温泉からすぐの鉄橋を渡ると、いきなり滑りやすく足場の悪い急登です。勾配が緩やかになりしばらく進むと、見返りの松です。アップダウンを繰り返し、到着した鷹ノ巣峠からはまた急な下り。棒沢橋を渡ると、林道に出るので、後は小日橋の先まで、延々と林道を歩きます。 -
小赤沢から苗場山頂へ
- 日帰り
- 6時間10分
- 9.2km
小赤沢から苗場山頂へ
- 日帰り
- 6時間10分
- 9.2km
首都圏方面からだと越後湯沢から津南、秋山郷と経由する必要があり、アプローチには長く時間がかります。マイカー利用が多いですが、公共交通機関を利用する場合は、小赤沢から登山口まで1時間40分ほど登るか、津南からタクシーでアプローチすることになります。 このコースは、山頂湿原歩きが長く展望がよく、ブナの森や針葉樹林など、変化に富んだ趣のあるルートです。秋山郷からの多くの登山者がこのコースを選び、日帰り登山者が多いのも特徴のひとつ。 小赤沢がある秋山郷は、苗場山と鳥甲山に囲まれた、深い谷にある世界有数の豪雪地帯です。新潟県と長野県に分かれており、北側にあるのは新潟県の津南はおいしいお米の産地として知られています。秋山郷の南側は、長野県の栄村。秋山郷には多くの温泉があり、小赤沢には濁った褐色の温泉が湧いています。苗場山の山頂には苗場山頂ヒュッテがあり、山小屋に宿泊すれば、夕焼けの湿原、早朝の朝露に濡れた高山植物などに出合えることでしょう。 小赤沢から長い林道を車で入ると、突然大きな駐車場(三合目)に出ます。駐車場の一番奥にある登山口の右側には水場があります。木の階段が整備された登山道を登り始め、ブナの巨木の森の中を抜けて歩きます。水場のある四合目を超えると、ブナは少なくなり、白い木肌が目立つダケカンバの林になっていきます。五合目あたりは落葉広葉樹林の下のドロドロの道になります。六合目あたりから勾配が急になり、周囲の木の高さはだんだん低くなり、チシマザサの笹薮がどんどん多くなっていきます。七合目からは急坂や鎖場が出てきます。最後の急坂を登ると、山頂湿原のはずれになる八合目の坪場に出ます。 八合目からは、苗場山の山頂湿原と、オオシラビソやコメツガなどの針葉樹の林がモザイク状に混在する美しい場所を歩くようになります。7月上旬までは残雪が多く、霧が出ると道迷いしやすいので、雪の上に設置されたルートを示すポールをよくみて歩きましょう。緩やかに木道を登っていくと平太郎尾根への分岐と別れ、右に回るように歩くと、今度は赤倉山への分岐になります。さらに夏にはチングルマやヒメシャクナゲが咲く湿原と池溏を見ながら木道を緩やかに登って行くと、苗場山頂ヒュッテに到着します。三角点がある苗場山山頂へは、山頂ヒュッテからすぐですが、展望はありません。さらに少し下った湿原に行くと展望が広がります。 帰路は往路を戻ります。首都圏方面からだと越後湯沢から津南、秋山郷と経由する必要があり、アプローチには長く時間がかります。マイカー利用が多いですが、公共交通機関を利用する場合は、小赤沢から登山口まで1時間40分ほど登るか、津南からタクシーでアプローチすることになります。 このコースは、山頂湿原歩きが長く展望がよく、ブナの森や針葉樹林など、変化に富んだ趣のあるルートです。秋山郷からの多くの登山者がこのコースを選び、日帰り登山者が多いのも特徴のひとつ。 小赤沢がある秋山郷は、苗場山と鳥甲山に囲まれた、深い谷にある世界有数の豪雪地帯です。新潟県と長野県に分かれており、北側にあるのは新潟県の津南はおいしいお米の産地として知られています。秋山郷の南側は、長野県の栄村。秋山郷には多くの温泉があり、小赤沢には濁った褐色の温泉が湧いています。苗場山の山頂には苗場山頂ヒュッテがあり、山小屋に宿泊すれば、夕焼けの湿原、早朝の朝露に濡れた高山植物などに出合えることでしょう。 小赤沢から長い林道を車で入ると、突然大きな駐車場(三合目)に出ます。駐車場の一番奥にある登山口の右側には水場があります。木の階段が整備された登山道を登り始め、ブナの巨木の森の中を抜けて歩きます。水場のある四合目を超えると、ブナは少なくなり、白い木肌が目立つダケカンバの林になっていきます。五合目あたりは落葉広葉樹林の下のドロドロの道になります。六合目あたりから勾配が急になり、周囲の木の高さはだんだん低くなり、チシマザサの笹薮がどんどん多くなっていきます。七合目からは急坂や鎖場が出てきます。最後の急坂を登ると、山頂湿原のはずれになる八合目の坪場に出ます。 八合目からは、苗場山の山頂湿原と、オオシラビソやコメツガなどの針葉樹の林がモザイク状に混在する美しい場所を歩くようになります。7月上旬までは残雪が多く、霧が出ると道迷いしやすいので、雪の上に設置されたルートを示すポールをよくみて歩きましょう。緩やかに木道を登っていくと平太郎尾根への分岐と別れ、右に回るように歩くと、今度は赤倉山への分岐になります。さらに夏にはチングルマやヒメシャクナゲが咲く湿原と池溏を見ながら木道を緩やかに登って行くと、苗場山頂ヒュッテに到着します。三角点がある苗場山山頂へは、山頂ヒュッテからすぐですが、展望はありません。さらに少し下った湿原に行くと展望が広がります。 帰路は往路を戻ります。 -
佐武流山
- 日帰り
- 10時間5分
- 19.3km
佐武流山
- 日帰り
- 10時間5分
- 19.3km
苗場山に南方に位置し、秋山郷の最奥部から登る佐武流山は、深い森と清流に囲まれた、山深い場所に静かにそびえる秀峰で、草原と林が混じった上信越国境の山らしい雰囲気があります。しかし、日帰り登山としては道のりは非常に長く、足場も悪く、登高差も大きく、体力と経験がある登山者向けの山です。登山者は少なく、エスケープルートもなく、渡渉もあるので事前に天気にも注意が必要です。夏は日が長いですが、この山は暑いので飲用水を多めにお持ちください。遅くなることもあるのでヘッドライトと多めの行動食は必携です。 一日の行程が長いだけではなく、山奥にあるため、登山口までのアプローチも時間がかかります。マイカー利用が基本です。登頂するには、近くの切明温泉などに前泊する必要があります。公共交通機関利用の場合、路線バスを乗り継いでのデマンド運行の乗合タクシー(便数少ない)か、手前の和山温泉から、切明温泉まで送迎してもらいます。この場合下山後もう1泊宿泊する必要があります。なお、切明温泉から登山口まで歩くと30分ほどかかります。 佐武流山ドロノキ平登山口から、山道に入ってゆるやかに登ります。登山道ではない赤テープなどに惑わされないようにしましょう。やがて未舗装の林道に出ます。切明温泉からの林道と合流して、檜俣川の右岸の斜面を歩きます。正面にはるか高くワルサ峰が木々の間から見え、左には月夜立岩の岩壁が見えます。林道終点少し手前で、右に一気に下ります。足場が悪い細いトラバースの下りです。檜俣川の徒渉は、くるぶしよりも深く、増水時は要注意です。左岸に渡ると物思平まで、長く厳しい急坂が続きます。物思平からも厳しい登りが続き、木の根をよじ登るような足場が悪い場所が続きます。右側には猿面峰が見えます。突然現れる急坂を水無尾根の北側へ下り、またしばらく登ると、ワルサ峰に到着します。 ここまですでに標高を相当かせいでいますが、まだここからの道のりはまだ長くきついものがあります。小さくアップダウンを繰り返しながら、もうひとつピークを越え、少し登ると西赤沢源頭のナラズ山との分岐になり、分岐からさらに登ると坊主平です。この後林の中を単調に登りますが、ところどころ左側の断崖に近づき、遠くに佐武流山の山頂が見え、振り返ると苗場山が大きく見えます。少し下って、最後に緩やかに登ると、佐武流山に到着します。山頂からは、ほとんど人工物が見えず、いかにも深山の雰囲気があります。 下山は往路を戻ります。行程が長く、アップダウンもあり、足場が悪いので、余裕をもって下山しましょう。苗場山に南方に位置し、秋山郷の最奥部から登る佐武流山は、深い森と清流に囲まれた、山深い場所に静かにそびえる秀峰で、草原と林が混じった上信越国境の山らしい雰囲気があります。しかし、日帰り登山としては道のりは非常に長く、足場も悪く、登高差も大きく、体力と経験がある登山者向けの山です。登山者は少なく、エスケープルートもなく、渡渉もあるので事前に天気にも注意が必要です。夏は日が長いですが、この山は暑いので飲用水を多めにお持ちください。遅くなることもあるのでヘッドライトと多めの行動食は必携です。 一日の行程が長いだけではなく、山奥にあるため、登山口までのアプローチも時間がかかります。マイカー利用が基本です。登頂するには、近くの切明温泉などに前泊する必要があります。公共交通機関利用の場合、路線バスを乗り継いでのデマンド運行の乗合タクシー(便数少ない)か、手前の和山温泉から、切明温泉まで送迎してもらいます。この場合下山後もう1泊宿泊する必要があります。なお、切明温泉から登山口まで歩くと30分ほどかかります。 佐武流山ドロノキ平登山口から、山道に入ってゆるやかに登ります。登山道ではない赤テープなどに惑わされないようにしましょう。やがて未舗装の林道に出ます。切明温泉からの林道と合流して、檜俣川の右岸の斜面を歩きます。正面にはるか高くワルサ峰が木々の間から見え、左には月夜立岩の岩壁が見えます。林道終点少し手前で、右に一気に下ります。足場が悪い細いトラバースの下りです。檜俣川の徒渉は、くるぶしよりも深く、増水時は要注意です。左岸に渡ると物思平まで、長く厳しい急坂が続きます。物思平からも厳しい登りが続き、木の根をよじ登るような足場が悪い場所が続きます。右側には猿面峰が見えます。突然現れる急坂を水無尾根の北側へ下り、またしばらく登ると、ワルサ峰に到着します。 ここまですでに標高を相当かせいでいますが、まだここからの道のりはまだ長くきついものがあります。小さくアップダウンを繰り返しながら、もうひとつピークを越え、少し登ると西赤沢源頭のナラズ山との分岐になり、分岐からさらに登ると坊主平です。この後林の中を単調に登りますが、ところどころ左側の断崖に近づき、遠くに佐武流山の山頂が見え、振り返ると苗場山が大きく見えます。少し下って、最後に緩やかに登ると、佐武流山に到着します。山頂からは、ほとんど人工物が見えず、いかにも深山の雰囲気があります。 下山は往路を戻ります。行程が長く、アップダウンもあり、足場が悪いので、余裕をもって下山しましょう。 -
田の原から王滝頂上を経て剣ヶ峰へ
- 日帰り
- 5時間0分
- 6.6km
田の原から王滝頂上を経て剣ヶ峰へ
- 日帰り
- 5時間0分
- 6.6km
王滝口は黒沢口に遅れること7年、江戸の修験者普寛によって開かれた道です。普寛は関東を中心に御嶽信仰の普及を図ったため、王滝口の信者は関東が多いと言われています。 王滝頂上奥社は王滝頂上にあり王滝口の信者はここを目指します。ただし一般登山者はさらに奥の剣ヶ峰を目指すため、剣ヶ峰まであと25分ほどを登るのが一般的です。 田の原登山口には御嶽山ビジターセンター「やまテラス王滝」があります。登山届はここに提出します。登山口の石の大鳥居から正面の御嶽山に向かって真っすぐに登山道が延びています。大黒天を過ぎ途中の遥拝所までは平坦な道。そこからは少し傾斜がつき、太い角材の階段状になった広い道を登っていきます。登山口から約1㎞の場所に鳥居があり、大江権現の社が建っています。ここから本格的な登山道が始まり、オオシラビソの茂る道を登ると、少し開けたところに出ます。赤茶けた土がむき出しになったあかっぱげと呼ばれる場所で、道が広くなっており良い休憩ポイントです。ここからダケカンバなどの灌木帯を登っていくと森林限界に出ますが、ここにはいくつかの像が建ち、金剛童子と呼ばれるところです。このあたりから道には岩が多くなり岩の上を歩くようになると、展望が良くなり、行く手の登山道や振り返れば田の原の様子を望むことができます。10分あまりで八合目石室避難小屋に到着。この道は各合目に小屋がないのでこの避難小屋は有難い存在です。 見晴らしの良い道は富士見石を過ぎて、一口水に至ります。岩の間から滴り落ちる水は水量豊富でないものの、口を潤す程度はできるので貴重なものです。ここから急斜面になり、やがて九合目石室避難施設に着きます。ここからすぐ上の中央不動の社を過ぎれば、植物はほとんど無くなり岩だけの世界となります。 まもなく王滝頂上に到着。そこには立派な避難施設が2棟くっついて建っており、パトロール員が常駐しています。屋根はアラミドで出来ていて噴石に対応した避難場所となっていますが宿泊はできません。南側にはトイレも併設。ここから東側の地獄谷の様子が見え、煙を上げる噴火口も確認できます。石段を登ると王滝口頂上奥社です。社務所もあります。剣ヶ峰へは神社の石垣を出て八丁ダルミから御神火祭斎場へ、 ここにはシェルターがあります。ここから黒沢十字路に行く横断道(二ノ池トラバース道)があり、剣ヶ峰へは真っ直ぐ進み、中間のシェルターを過ぎ、約40分強です。360度の大展望を楽しみましょう。 復路はもと来た道を田の原登山口まで引き返します。王滝口は黒沢口に遅れること7年、江戸の修験者普寛によって開かれた道です。普寛は関東を中心に御嶽信仰の普及を図ったため、王滝口の信者は関東が多いと言われています。 王滝頂上奥社は王滝頂上にあり王滝口の信者はここを目指します。ただし一般登山者はさらに奥の剣ヶ峰を目指すため、剣ヶ峰まであと25分ほどを登るのが一般的です。 田の原登山口には御嶽山ビジターセンター「やまテラス王滝」があります。登山届はここに提出します。登山口の石の大鳥居から正面の御嶽山に向かって真っすぐに登山道が延びています。大黒天を過ぎ途中の遥拝所までは平坦な道。そこからは少し傾斜がつき、太い角材の階段状になった広い道を登っていきます。登山口から約1㎞の場所に鳥居があり、大江権現の社が建っています。ここから本格的な登山道が始まり、オオシラビソの茂る道を登ると、少し開けたところに出ます。赤茶けた土がむき出しになったあかっぱげと呼ばれる場所で、道が広くなっており良い休憩ポイントです。ここからダケカンバなどの灌木帯を登っていくと森林限界に出ますが、ここにはいくつかの像が建ち、金剛童子と呼ばれるところです。このあたりから道には岩が多くなり岩の上を歩くようになると、展望が良くなり、行く手の登山道や振り返れば田の原の様子を望むことができます。10分あまりで八合目石室避難小屋に到着。この道は各合目に小屋がないのでこの避難小屋は有難い存在です。 見晴らしの良い道は富士見石を過ぎて、一口水に至ります。岩の間から滴り落ちる水は水量豊富でないものの、口を潤す程度はできるので貴重なものです。ここから急斜面になり、やがて九合目石室避難施設に着きます。ここからすぐ上の中央不動の社を過ぎれば、植物はほとんど無くなり岩だけの世界となります。 まもなく王滝頂上に到着。そこには立派な避難施設が2棟くっついて建っており、パトロール員が常駐しています。屋根はアラミドで出来ていて噴石に対応した避難場所となっていますが宿泊はできません。南側にはトイレも併設。ここから東側の地獄谷の様子が見え、煙を上げる噴火口も確認できます。石段を登ると王滝口頂上奥社です。社務所もあります。剣ヶ峰へは神社の石垣を出て八丁ダルミから御神火祭斎場へ、 ここにはシェルターがあります。ここから黒沢十字路に行く横断道(二ノ池トラバース道)があり、剣ヶ峰へは真っ直ぐ進み、中間のシェルターを過ぎ、約40分強です。360度の大展望を楽しみましょう。 復路はもと来た道を田の原登山口まで引き返します。 -
おんたけロープウェイを利用して剣ヶ峰へ
- 日帰り
- 5時間30分
- 11.9km
おんたけロープウェイを利用して剣ヶ峰へ
- 日帰り
- 5時間30分
- 11.9km
おんたけロープウェイは、黒沢口から登山をする場合中の湯から登るよりも歩行時間を1時間近く短縮することが出来、麓の鹿ノ瀬駅から一気に標高約2150mまで運んでくれる有難い存在です。終点の飯森高原駅には雲上カフェもあり、ここから眺める中央アルプスや南アルプス、八ヶ岳など雲海に浮かぶ姿は息をのむ美しさです。また、室外にはウッドデッキもあり楽しめます。ここでは西方の継子岳の四ノ池から流れ落ちる4段80mもの大滝、幻の大滝を見ることができます。さらに、駅の上段には御嶽社があり、高山植物園もある見どころの多いスポットです。 登山はこの飯森高原駅から始まります。駅の広場から左に入って行きます。道は広く整備されウッドチップが敷き詰められていて歩きやすいです。やがて六合目からの登山道に合流し右に折れてすぐに七合目行場山荘があります。ここは覚明行者が修行したところで覚明社もあります。 谷を渡って左に百間滝からの道が合流します。樹林の中を登っていくと、次第にダケカンバが多くなり明るくなってきます。約1時間余りで八合目女人堂(金剛堂)に到着、ここは森林限界となっており、北アルプスの山々も眺められ、休憩ベンチもあり登山者が多く溜まるところです。ここは別名金剛堂と呼ばれ、右に三ノ池道があります。 左の尾根に向かって進み、尾根上に出ると金剛童子と呼ばれる霊神碑が集まった場所に着きます。尾根を真っ直ぐ登っていくと、ハイマツ帯は下界や上部の視界を遮っています。途中の明治不動まで来ると上部の視界が開け、さらに登ると 黒岩に到着。この先の急登を考えて一休みしましょう。 急な岩の道を登ると九合目石室山荘に着きます。山荘の中を抜けて登っていくと覚明堂です。ここからすぐ上が分岐になり、右は二ノ池へと続く道です。ここは左へ進み広く開けると黒沢十字路です。ここから一ノ池の外輪尾根を登ると約30分弱で頂上山荘跡に到着。ここにはコンクリート製のシェルターが3つ並び、その脇には噴火で犠牲になった人の慰霊碑があります。81段の石の階段を登り、新しくなった太い木の鳥居をくぐると、御嶽頂上奥社のある剣ヶ峰に着きます。最高の眺めを満喫しましょう。 下山は同じ道を飯森高原駅まで戻ります。おんたけロープウェイは、黒沢口から登山をする場合中の湯から登るよりも歩行時間を1時間近く短縮することが出来、麓の鹿ノ瀬駅から一気に標高約2150mまで運んでくれる有難い存在です。終点の飯森高原駅には雲上カフェもあり、ここから眺める中央アルプスや南アルプス、八ヶ岳など雲海に浮かぶ姿は息をのむ美しさです。また、室外にはウッドデッキもあり楽しめます。ここでは西方の継子岳の四ノ池から流れ落ちる4段80mもの大滝、幻の大滝を見ることができます。さらに、駅の上段には御嶽社があり、高山植物園もある見どころの多いスポットです。 登山はこの飯森高原駅から始まります。駅の広場から左に入って行きます。道は広く整備されウッドチップが敷き詰められていて歩きやすいです。やがて六合目からの登山道に合流し右に折れてすぐに七合目行場山荘があります。ここは覚明行者が修行したところで覚明社もあります。 谷を渡って左に百間滝からの道が合流します。樹林の中を登っていくと、次第にダケカンバが多くなり明るくなってきます。約1時間余りで八合目女人堂(金剛堂)に到着、ここは森林限界となっており、北アルプスの山々も眺められ、休憩ベンチもあり登山者が多く溜まるところです。ここは別名金剛堂と呼ばれ、右に三ノ池道があります。 左の尾根に向かって進み、尾根上に出ると金剛童子と呼ばれる霊神碑が集まった場所に着きます。尾根を真っ直ぐ登っていくと、ハイマツ帯は下界や上部の視界を遮っています。途中の明治不動まで来ると上部の視界が開け、さらに登ると 黒岩に到着。この先の急登を考えて一休みしましょう。 急な岩の道を登ると九合目石室山荘に着きます。山荘の中を抜けて登っていくと覚明堂です。ここからすぐ上が分岐になり、右は二ノ池へと続く道です。ここは左へ進み広く開けると黒沢十字路です。ここから一ノ池の外輪尾根を登ると約30分弱で頂上山荘跡に到着。ここにはコンクリート製のシェルターが3つ並び、その脇には噴火で犠牲になった人の慰霊碑があります。81段の石の階段を登り、新しくなった太い木の鳥居をくぐると、御嶽頂上奥社のある剣ヶ峰に着きます。最高の眺めを満喫しましょう。 下山は同じ道を飯森高原駅まで戻ります。 -
六合目中の湯から剣ヶ峰へ
- 日帰り
- 6時間45分
- 9km
六合目中の湯から剣ヶ峰へ
- 日帰り
- 6時間45分
- 9km
黒沢口の道は、六合目の中の湯から歩いてこそ、この道の歴史的価値が理解できます。おんたけロープウェイの営業はゴールデンウィーク〜11月上旬までなので、それ以外の季節はここから登山開始となります。また、ロープウェイを利用する場合、運行時間に左右されるため、早く出発したい人などはこの六合目からの道が便利です。近年は早朝出発者が多く、いつも中の湯の駐車場は満車になっていることが多いです。やはり、自家用車の人にとってはこの登山道の利便性が高いようです。 木曽福島駅と、おんたけロープウェイ線のバスは、夏や秋のシーズンは霊峰ラインを経て中の湯まで通じています。中の湯バス停には、待合所があり、公衆トイレも完備されています。駐車場は広く、3箇所ありマイカーでも安心です。既に標高は1800mを超え、オオシラビソとコメツガの原生林に覆われています。バス停からすぐに登山道が始まります。ここには苔むした石灯蘢が建ち旧道の面影が残っています。以前ここには近くの湯川温泉から引湯した温泉旅館、中の湯旅館がありましたが、近年撤去されたのは残念です。 小さな社の脇から緩やかな登りが始まります。いかにも古の道という面影を感じさせます。静かな樹林には野鳥のさえずりだけが響き、15分も歩くと、御嶽百草丸の日野製薬の小屋跡に出ます。ここが六合目半です。脇には三宝大荒神の社が建ちます。 この先から登山道はかつての雰囲気をさらに醸し出し、しばらくして八海山支店に出ます。ここには八海山大明神を祀る社があます。このあたりからコメツガの樹高が低くなり始め、ドウダンツツジも混ざって視界が開けてきます。右手道脇には小川が現れて、草花も見られるようになると、ロープウェイからの道に合流。七合目行場山荘にはすぐ着きます。七合目は覚明行者の霊場であったところで、覚明社があり、すぐ先には小谷があり、水が流れ、いつも注連縄が張ってあります。 谷を橋で渡り、すぐに百間滝からの道が合流、この先は樹林の中の道を行き、しだいにダケカンバが出てくるようになると、八合目女人堂(金剛堂)に到着、森林限界です。ここから左の尾根に移り、金剛童子からハイマツの中の道を登り黒岩へ、さら急斜面を登って石室山荘へ、その上の覚明堂から左の尾根の上に出ると黒沢十字路です。剣ヶ峰はもう眼前に迫り、一ノ池の外輪尾根を登って81段の階段を登ると、御嶽山の最高峰、剣ヶ峰です。 帰路は往路を中の湯バス停まで戻ります。黒沢口の道は、六合目の中の湯から歩いてこそ、この道の歴史的価値が理解できます。おんたけロープウェイの営業はゴールデンウィーク〜11月上旬までなので、それ以外の季節はここから登山開始となります。また、ロープウェイを利用する場合、運行時間に左右されるため、早く出発したい人などはこの六合目からの道が便利です。近年は早朝出発者が多く、いつも中の湯の駐車場は満車になっていることが多いです。やはり、自家用車の人にとってはこの登山道の利便性が高いようです。 木曽福島駅と、おんたけロープウェイ線のバスは、夏や秋のシーズンは霊峰ラインを経て中の湯まで通じています。中の湯バス停には、待合所があり、公衆トイレも完備されています。駐車場は広く、3箇所ありマイカーでも安心です。既に標高は1800mを超え、オオシラビソとコメツガの原生林に覆われています。バス停からすぐに登山道が始まります。ここには苔むした石灯蘢が建ち旧道の面影が残っています。以前ここには近くの湯川温泉から引湯した温泉旅館、中の湯旅館がありましたが、近年撤去されたのは残念です。 小さな社の脇から緩やかな登りが始まります。いかにも古の道という面影を感じさせます。静かな樹林には野鳥のさえずりだけが響き、15分も歩くと、御嶽百草丸の日野製薬の小屋跡に出ます。ここが六合目半です。脇には三宝大荒神の社が建ちます。 この先から登山道はかつての雰囲気をさらに醸し出し、しばらくして八海山支店に出ます。ここには八海山大明神を祀る社があます。このあたりからコメツガの樹高が低くなり始め、ドウダンツツジも混ざって視界が開けてきます。右手道脇には小川が現れて、草花も見られるようになると、ロープウェイからの道に合流。七合目行場山荘にはすぐ着きます。七合目は覚明行者の霊場であったところで、覚明社があり、すぐ先には小谷があり、水が流れ、いつも注連縄が張ってあります。 谷を橋で渡り、すぐに百間滝からの道が合流、この先は樹林の中の道を行き、しだいにダケカンバが出てくるようになると、八合目女人堂(金剛堂)に到着、森林限界です。ここから左の尾根に移り、金剛童子からハイマツの中の道を登り黒岩へ、さら急斜面を登って石室山荘へ、その上の覚明堂から左の尾根の上に出ると黒沢十字路です。剣ヶ峰はもう眼前に迫り、一ノ池の外輪尾根を登って81段の階段を登ると、御嶽山の最高峰、剣ヶ峰です。 帰路は往路を中の湯バス停まで戻ります。 -
日和田口から継子岳を経て飛騨頂上へ
- 日帰り
- 8時間55分
- 10.4km
日和田口から継子岳を経て飛騨頂上へ
- 日帰り
- 8時間55分
- 10.4km
日和田口の道は県道463号の飛騨御岳橋詰からが登山口とされていましたが、この道はとても原始的でマニア向きの道で、近年、登山道の管理主体が無くなり、荒れ放題といった現状になっています。とくに登山口がある下部は、背の高い笹が強烈に繁茂して年々その勢いが増し、とうとう道の形跡さえわからないという状態です。そして現在、この道を管理することは不可能となり、休業中のチャオ御岳マウントリゾートを利用して、途中から日和田道にアクセスするルートに変更することとなりました。 国道361号から県道463号に入り、濁河温泉方面に向かい、チャオ御岳マウントリゾートの駐車場に駐車、この登山口から登山が始まります、標高は約1800m、ゴンドラリフトの右側に歩道があるのでそこからゲレンデを登って行きます。 リフト終点は約2180m、ここを左側(東側)に向かい、原生林観察路の道を進んでいきます。道は笹がないので判然として、標識もあるので安心です。日和田道に合流したところがゴンドラ駅分岐で看板もあります。 原生林の中の道は急登となってダケカンバが目立つようになり、左手の小さな尾根を越えると、一瞬明るい沢に出ます。ここは昔から地元の人が「木無し」と呼ぶ森林限界です。アオノツガザクラやチングルマ、コイワカガミなどのお花畑が広がっていて上部も見渡せる秋にはナナカマドの紅葉が美しい場所です。 道は沢の右側を登り、ハイマツ帯となり、途中の見晴岩の上からは日和田高原が一望できます。ハクサンイチゲの咲く急登を進んでいくと、右手の尾根に登り着きます。ここは登り尾根と呼ばれる場所で、可愛いいコマクサの花たちが優しく迎えてくれます。ここから継子岳頂上はすぐそこです。 広い継子岳の頂上からは、眼下の四ノ池を隔てて剣ヶ峰がよく見えます。ここからは、四ノ池の外輪尾根を飛騨頂上へ向かいます。途中珍しい針の山や、岩小屋、そして岩のトンネルをくぐり、飛騨頂上に近付くと、コマクサの大群落が迎えてくれます。 復路は往路をスキー場の登山口まで戻ります。日和田口の道は県道463号の飛騨御岳橋詰からが登山口とされていましたが、この道はとても原始的でマニア向きの道で、近年、登山道の管理主体が無くなり、荒れ放題といった現状になっています。とくに登山口がある下部は、背の高い笹が強烈に繁茂して年々その勢いが増し、とうとう道の形跡さえわからないという状態です。そして現在、この道を管理することは不可能となり、休業中のチャオ御岳マウントリゾートを利用して、途中から日和田道にアクセスするルートに変更することとなりました。 国道361号から県道463号に入り、濁河温泉方面に向かい、チャオ御岳マウントリゾートの駐車場に駐車、この登山口から登山が始まります、標高は約1800m、ゴンドラリフトの右側に歩道があるのでそこからゲレンデを登って行きます。 リフト終点は約2180m、ここを左側(東側)に向かい、原生林観察路の道を進んでいきます。道は笹がないので判然として、標識もあるので安心です。日和田道に合流したところがゴンドラ駅分岐で看板もあります。 原生林の中の道は急登となってダケカンバが目立つようになり、左手の小さな尾根を越えると、一瞬明るい沢に出ます。ここは昔から地元の人が「木無し」と呼ぶ森林限界です。アオノツガザクラやチングルマ、コイワカガミなどのお花畑が広がっていて上部も見渡せる秋にはナナカマドの紅葉が美しい場所です。 道は沢の右側を登り、ハイマツ帯となり、途中の見晴岩の上からは日和田高原が一望できます。ハクサンイチゲの咲く急登を進んでいくと、右手の尾根に登り着きます。ここは登り尾根と呼ばれる場所で、可愛いいコマクサの花たちが優しく迎えてくれます。ここから継子岳頂上はすぐそこです。 広い継子岳の頂上からは、眼下の四ノ池を隔てて剣ヶ峰がよく見えます。ここからは、四ノ池の外輪尾根を飛騨頂上へ向かいます。途中珍しい針の山や、岩小屋、そして岩のトンネルをくぐり、飛騨頂上に近付くと、コマクサの大群落が迎えてくれます。 復路は往路をスキー場の登山口まで戻ります。 -
濁河温泉から飛騨頂上を経て御嶽山上を周遊
- 1泊2日
- 8時間5分
- 11.1km
濁河温泉から飛騨頂上を経て御嶽山上を周遊
- 1泊2日
- 8時間5分
- 11.1km
現在登山口となっている濁河温泉は標高1800mにあって、旅館街やグラウンドを備えた県の高地トレーニングセンターなどがあります。どの旅館も野趣豊かな露天風呂を備えており、登山の基地としては絶好の条件です。また、登山道も下呂市が管理していて良く整備されています。飛騨頂上にある五の池小屋は、5月下旬から10月中旬までの御嶽山で最も長期営業の山小屋なので、利便性が高いです。近年、北御嶽が注目されるようになりましたが、五の池小屋はその中核をなす存在です。登山基地の濁河温泉までは近年バスが無くなり、自家用車かタクシーしか手段はありません。飛騨側は下呂市の飛騨小坂駅、信州側は木曽福島駅から、ということになります。 道路終点の駐車場が登山口となります。ここに登山届のボックスや公衆トイレがあります。近年の豪雨災害で、草木谷の鉄の吊橋が流され、登山口が変わりました。嶽橋を渡らず遊歩道を左に進み、尾根上に出たところで右に折れて原生林の中の道に入り、途中右に進み旧道に合流します。 ここからは急斜面の続く古い登山道に入ります。オオシラビソの林の中を進み、途中ネズコの大木のある七合目を過ぎて、オットセイ岩を左に見て登ると、右手に折り重なった巨岩が現れ、そのうち一つをジョーズ岩と呼びます。 山腹を巻くように登って、右の尾根上に出たところが湯の花峠です。峠地形ではないが、草木谷に自噴する温泉の湯の香が通り抜けるところから名付けられたと言われています。樹木はコメツガに変わり、しばらく登って、カエル岩を過ぎて少し行くと、左手から胡桃島からの道が合流し、すぐにのぞき岩に着きます。岩の上からは深く切れ込んだ草木谷が望めます。ここには避難小屋もあります。 道脇のコメツガは風雪による矮小化が始まり、林床にはマイズルソウやゴゼンタチバナなど可憐な花たちが咲きこころを和ませてくれます。しばらく登ってお助け水に到着、名前だけで水は無いですが、絶好の休憩ポイントです。ここが八合目。この先からは樹高も低くなりダケカンバが混じり始め、ハイマツ帯に変わり森林限界に出ると出発地点の濁河温泉もよく望むことができます。 ここから継子岳の西斜面を右上しますが、溶岩の多い道は眺望もよく、雷鳥岩を過ぎて砂礫地に入るとコマクサの群生が迎えてくれます。飛騨頂上には立派な社とシェルターがあり、山頂すぐ下の五ノ池の前に五の池小屋があります。北御嶽の基地となる山小屋です。 小屋から、継子岳や四ノ池、三ノ池の変化に富んだ道を一回りしてくるのがおすすめです。また、眼前の摩利支天山に登るのもよいでしょう。北御嶽の花や池を楽しんだら、一泊するのも、その日のうちに登山口まで下山することも可能です。現在登山口となっている濁河温泉は標高1800mにあって、旅館街やグラウンドを備えた県の高地トレーニングセンターなどがあります。どの旅館も野趣豊かな露天風呂を備えており、登山の基地としては絶好の条件です。また、登山道も下呂市が管理していて良く整備されています。飛騨頂上にある五の池小屋は、5月下旬から10月中旬までの御嶽山で最も長期営業の山小屋なので、利便性が高いです。近年、北御嶽が注目されるようになりましたが、五の池小屋はその中核をなす存在です。登山基地の濁河温泉までは近年バスが無くなり、自家用車かタクシーしか手段はありません。飛騨側は下呂市の飛騨小坂駅、信州側は木曽福島駅から、ということになります。 道路終点の駐車場が登山口となります。ここに登山届のボックスや公衆トイレがあります。近年の豪雨災害で、草木谷の鉄の吊橋が流され、登山口が変わりました。嶽橋を渡らず遊歩道を左に進み、尾根上に出たところで右に折れて原生林の中の道に入り、途中右に進み旧道に合流します。 ここからは急斜面の続く古い登山道に入ります。オオシラビソの林の中を進み、途中ネズコの大木のある七合目を過ぎて、オットセイ岩を左に見て登ると、右手に折り重なった巨岩が現れ、そのうち一つをジョーズ岩と呼びます。 山腹を巻くように登って、右の尾根上に出たところが湯の花峠です。峠地形ではないが、草木谷に自噴する温泉の湯の香が通り抜けるところから名付けられたと言われています。樹木はコメツガに変わり、しばらく登って、カエル岩を過ぎて少し行くと、左手から胡桃島からの道が合流し、すぐにのぞき岩に着きます。岩の上からは深く切れ込んだ草木谷が望めます。ここには避難小屋もあります。 道脇のコメツガは風雪による矮小化が始まり、林床にはマイズルソウやゴゼンタチバナなど可憐な花たちが咲きこころを和ませてくれます。しばらく登ってお助け水に到着、名前だけで水は無いですが、絶好の休憩ポイントです。ここが八合目。この先からは樹高も低くなりダケカンバが混じり始め、ハイマツ帯に変わり森林限界に出ると出発地点の濁河温泉もよく望むことができます。 ここから継子岳の西斜面を右上しますが、溶岩の多い道は眺望もよく、雷鳥岩を過ぎて砂礫地に入るとコマクサの群生が迎えてくれます。飛騨頂上には立派な社とシェルターがあり、山頂すぐ下の五ノ池の前に五の池小屋があります。北御嶽の基地となる山小屋です。 小屋から、継子岳や四ノ池、三ノ池の変化に富んだ道を一回りしてくるのがおすすめです。また、眼前の摩利支天山に登るのもよいでしょう。北御嶽の花や池を楽しんだら、一泊するのも、その日のうちに登山口まで下山することも可能です。 -
胡桃島口から剣ヶ峰へ
- 1泊2日
- 10時間15分
- 14.2km
胡桃島口から剣ヶ峰へ
- 1泊2日
- 10時間15分
- 14.2km
胡桃島口は、昔は秋神口と言われ高山方面からの登山道としての歴史は古い。今は県道435号があるので、下部を省略して県道脇の御嶽自然休養林胡桃島キャンプ場が登山口となります。(※下部にある胡桃大滝は通らないが、県道から下って見に行くだけの価値のある見事な大滝です。) 入り口には7棟のコテージがあり、キャンプ場はその先に行ったところにあります。胡桃島キャンプ場付近は御嶽山北面に広がる大斜面で、登山口の右側には展望台があり、木道を渡って展望台に登ると、御嶽山のなだらかな裾野の大樹海の上に継子岳がのぞき、その右に摩利支天山がどっしりと構え、西に延びる尾根上には継母岳の槍のような鋭峰がのぞいています。 登山口は一番奥のコテージの横からスタート。標識があり、左に入っていくと道はダケカンバの疎林が始まり、すぐにオオシラビソの幼林へと変わります。この辺りは旧営林署によって伐採がされた後のようです。所々に木道箇所があり、雨天時は、非常に滑りやすいので注意が必要です。 30分ほど進むと急坂になります。このコース唯一の急斜面です。この周辺は原生林で典型的な亜高山帯の様相を呈しています。やがてなだらかになり、水の流れる小さな谷川を渡り、右に進む。原生の道は続き、橋を渡りさらに右に登って行くと、やがて小坂口の道に合流。ここからすぐにのぞき岩に到着。のぞき岩には避難小屋があり、宿泊できるようにはなってないものの、緊急時にはありがたい存在です。ここは、飛騨頂上まで、約半分の地点です。 飛騨小坂口登山道に入って登って行き、お助け水(水は無い)から少し進むと、森林限界を超えるが、ここから小坂登山口の濁河温泉を遥か眼下に望むことができます。右に斜上してコマクサの咲く継子岳の西斜面を登り、飛騨頂上にある五の池小屋に到着です。 さらに摩利支天乗越を越えて、サイノ河原避難小屋からサイノ河原を通り、二ノ池の覚明上人立往生の地から黒沢十字路に出て、一ノ池の尾根を登って行くと、剣ヶ峰に到着です。シェルターはあるが、山頂の二つの山小屋は撤去されたので注意しよう。 下山は往路を引き返し、登山口まで戻りますが、長丁場なので五の池小屋に戻って一泊するのがよいでしょう。胡桃島口は、昔は秋神口と言われ高山方面からの登山道としての歴史は古い。今は県道435号があるので、下部を省略して県道脇の御嶽自然休養林胡桃島キャンプ場が登山口となります。(※下部にある胡桃大滝は通らないが、県道から下って見に行くだけの価値のある見事な大滝です。) 入り口には7棟のコテージがあり、キャンプ場はその先に行ったところにあります。胡桃島キャンプ場付近は御嶽山北面に広がる大斜面で、登山口の右側には展望台があり、木道を渡って展望台に登ると、御嶽山のなだらかな裾野の大樹海の上に継子岳がのぞき、その右に摩利支天山がどっしりと構え、西に延びる尾根上には継母岳の槍のような鋭峰がのぞいています。 登山口は一番奥のコテージの横からスタート。標識があり、左に入っていくと道はダケカンバの疎林が始まり、すぐにオオシラビソの幼林へと変わります。この辺りは旧営林署によって伐採がされた後のようです。所々に木道箇所があり、雨天時は、非常に滑りやすいので注意が必要です。 30分ほど進むと急坂になります。このコース唯一の急斜面です。この周辺は原生林で典型的な亜高山帯の様相を呈しています。やがてなだらかになり、水の流れる小さな谷川を渡り、右に進む。原生の道は続き、橋を渡りさらに右に登って行くと、やがて小坂口の道に合流。ここからすぐにのぞき岩に到着。のぞき岩には避難小屋があり、宿泊できるようにはなってないものの、緊急時にはありがたい存在です。ここは、飛騨頂上まで、約半分の地点です。 飛騨小坂口登山道に入って登って行き、お助け水(水は無い)から少し進むと、森林限界を超えるが、ここから小坂登山口の濁河温泉を遥か眼下に望むことができます。右に斜上してコマクサの咲く継子岳の西斜面を登り、飛騨頂上にある五の池小屋に到着です。 さらに摩利支天乗越を越えて、サイノ河原避難小屋からサイノ河原を通り、二ノ池の覚明上人立往生の地から黒沢十字路に出て、一ノ池の尾根を登って行くと、剣ヶ峰に到着です。シェルターはあるが、山頂の二つの山小屋は撤去されたので注意しよう。 下山は往路を引き返し、登山口まで戻りますが、長丁場なので五の池小屋に戻って一泊するのがよいでしょう。 -
二ノ谷口から小秀山へ
- 日帰り
- 8時間20分
- 11km
二ノ谷口から小秀山へ
- 日帰り
- 8時間20分
- 11km
御嶽山の南西で、長野県と岐阜県の県境を走る山脈を、阿寺山地と呼びます。この山域は水系から見ると巨大な御嶽山の山域に含まれ、数々の山が連なるが、中でも小秀山はその最高峰であり200名山でもあります。登山道は距離も長く、標高差も1000mを超え、滝あり岩場ありで登りごたえのある山です。 登山口は2箇所ありますが、滝の多いニノ谷を登り下山は安全な三ノ谷をとるのがおすすめです。バスの場合は加子母の裏木曽渓谷口で下車、登山口まで歩きます。自家用車の場合は、乙女渓谷キャンプ場まで行き、広い駐車場に停めます。 キャンプ場の中央管理棟横から東本谷に架かる橋を渡り、ニノ谷口からニノ谷の遊歩道に入ります。遊歩道は県によって桟道が架けられ、途中の夫婦岩まで続いています。途中ねじれ滝あたりから道沿いにはシャクナゲの群生地が見られ、和合の滝を過ぎると谷が緩やかになったところに避難小屋があります。一旦地道から急な階段の桟道を登りきると、ようやく夫婦滝の展望台に到着。よく整備されたハイキングコースはここまでで、キャンプに来た家族などは、ここで十分満足できるはずです。 その先は左側の急斜面を登り滝の上に出て、孫滝の上から急勾配の尾根に取り付く。途中大岩を過ぎ、笹の多い急斜面を登ると、岩壁の狭い尾根に出ます。カモシカ渡りの名がつく最大の難所の1つです。その先は樹林のヤセ尾根が続き、やがて二ノ谷・三ノ谷分岐で三ノ谷道と合流。やがて、コメツガの林となり急坂を登っていくと、前方に兜岩が見えてきます。大岩の難所です。兜岩をよじ登り、上に出ると大岩の上は見晴らしがよく、白草山などの山並みが美しい。北方には御嶽山も望むことが出来ます。 ここから樹林の中の 湿った道を抜けると、小秀平と呼ばれる第一高原に出ます。コバイケイソウの群落があります。さらに緩やかに登り尾根を超えると第二高原です。前方に小秀山の山頂が近づいてきます。イワカガミの咲くコメツガの森を抜けると小秀山の山頂に到着。手前には立派な避難小屋が建っています。山頂は広くゆっくり休憩するのが良いでしょう。眼下には裏木曽の大樹海が広がり、正面には御嶽山の姿があり、素晴らしい眺めです。 復路は、二ノ谷・三ノ谷分岐から三ノ谷方面に下ります。檜の人工林の中の安全な道をジクザクに下り、林道に出たらキャンプ場のある二ノ谷口に向けて歩きます。帰りには、麓の加子母大杉地蔵尊にぜひ寄ってみて下さい。御嶽山の南西で、長野県と岐阜県の県境を走る山脈を、阿寺山地と呼びます。この山域は水系から見ると巨大な御嶽山の山域に含まれ、数々の山が連なるが、中でも小秀山はその最高峰であり200名山でもあります。登山道は距離も長く、標高差も1000mを超え、滝あり岩場ありで登りごたえのある山です。 登山口は2箇所ありますが、滝の多いニノ谷を登り下山は安全な三ノ谷をとるのがおすすめです。バスの場合は加子母の裏木曽渓谷口で下車、登山口まで歩きます。自家用車の場合は、乙女渓谷キャンプ場まで行き、広い駐車場に停めます。 キャンプ場の中央管理棟横から東本谷に架かる橋を渡り、ニノ谷口からニノ谷の遊歩道に入ります。遊歩道は県によって桟道が架けられ、途中の夫婦岩まで続いています。途中ねじれ滝あたりから道沿いにはシャクナゲの群生地が見られ、和合の滝を過ぎると谷が緩やかになったところに避難小屋があります。一旦地道から急な階段の桟道を登りきると、ようやく夫婦滝の展望台に到着。よく整備されたハイキングコースはここまでで、キャンプに来た家族などは、ここで十分満足できるはずです。 その先は左側の急斜面を登り滝の上に出て、孫滝の上から急勾配の尾根に取り付く。途中大岩を過ぎ、笹の多い急斜面を登ると、岩壁の狭い尾根に出ます。カモシカ渡りの名がつく最大の難所の1つです。その先は樹林のヤセ尾根が続き、やがて二ノ谷・三ノ谷分岐で三ノ谷道と合流。やがて、コメツガの林となり急坂を登っていくと、前方に兜岩が見えてきます。大岩の難所です。兜岩をよじ登り、上に出ると大岩の上は見晴らしがよく、白草山などの山並みが美しい。北方には御嶽山も望むことが出来ます。 ここから樹林の中の 湿った道を抜けると、小秀平と呼ばれる第一高原に出ます。コバイケイソウの群落があります。さらに緩やかに登り尾根を超えると第二高原です。前方に小秀山の山頂が近づいてきます。イワカガミの咲くコメツガの森を抜けると小秀山の山頂に到着。手前には立派な避難小屋が建っています。山頂は広くゆっくり休憩するのが良いでしょう。眼下には裏木曽の大樹海が広がり、正面には御嶽山の姿があり、素晴らしい眺めです。 復路は、二ノ谷・三ノ谷分岐から三ノ谷方面に下ります。檜の人工林の中の安全な道をジクザクに下り、林道に出たらキャンプ場のある二ノ谷口に向けて歩きます。帰りには、麓の加子母大杉地蔵尊にぜひ寄ってみて下さい。 -
道の駅モンデウス飛騨位山から位山へ
- 日帰り
- 3時間35分
- 9.9km
道の駅モンデウス飛騨位山から位山へ
- 日帰り
- 3時間35分
- 9.9km
標高約900mの分水嶺上に位置する刈安峠には、道の駅モンデウス飛騨位山があり、ここで登山届を出します。スキー場の右寄りに登山口の標識があり、草原の中を登り始めると祭壇岩があります。そこから右に移り、スキー場の端のかなり急な登りをあえぎながら登ると、スキー場のリフト終点に到着。ここからは、南に御嶽山、正面に乗鞍岳、そして北に向かって槍ヶ岳、穂高岳、笠ヶ岳、黒部五郎岳と遠く薬師岳、立山をも望むことができ、正に大展望が広がります。このコースの最大のビューポイントの一つです。 ここから本格的な登山道が始まり、まもなく六凌鏡岩が現れます。位山には霊山の証しとされるこのような巨石群が各所に見られます。位山の巨石群はある程度頂上に向かって一連的に配置されていると言われています。 栗の木などが多い木立の中を少し登ると、1233.2mの三角点のある大奈山に到着。御手洗岩を左に見て進むとヒノキの人工林に変わり、このあたりから道は尾根の左を巻いて進みます。畳岩、門立岩、尻立岩、御神楽岩が現れ、やがて広い尾根になりオオシラビソが多くなると、巨石群登山道からの道が鏡岩分岐で合流します。すぐに位山の名所、天の岩戸に着きます。巨大な三つの岩から成り、ここは古代から神聖な場所とされており、祠が安置されています。 更に南西へと進み御魂岩を右に見て樹林の中の湿地帯を抜けると、道は分岐、左は天の泉に通じる道です。右に進み、サラサドウダンの群生する平原状の頂領部を進むと明るく開けた広い草地に出ます。西に白山連峰の展望が美しいです。休憩地として格好の場所です。その先の右に分岐する道は、川上岳へとつながるなべつる尾根で、天空遊歩道と言われています。 位山山頂はそのすぐ先で、左側に三角点とともに標識が立っています。山頂を超えて坂を下っていくと水平の道に合流、そこを右に進むと、すぐにトイレがあり、更に先へ進むと天の泉です。山上部に渾々と湧き出ており、御神水とされ汲んで帰る人も多い。この冷たい水でのどを潤すのもよいでしょう。 帰りは東側の水平道を戻ります。途中御嶽展望所、乗鞍岳望所があり美しい展望を堪能できます。やがて登山道に合流、元きた道を下ります。天気が良ければ、スキー場トップでもう一度飛騨山脈の大展望を楽しむのもよいでしょう。展望板もあるので、山座同定が可能です。標高約900mの分水嶺上に位置する刈安峠には、道の駅モンデウス飛騨位山があり、ここで登山届を出します。スキー場の右寄りに登山口の標識があり、草原の中を登り始めると祭壇岩があります。そこから右に移り、スキー場の端のかなり急な登りをあえぎながら登ると、スキー場のリフト終点に到着。ここからは、南に御嶽山、正面に乗鞍岳、そして北に向かって槍ヶ岳、穂高岳、笠ヶ岳、黒部五郎岳と遠く薬師岳、立山をも望むことができ、正に大展望が広がります。このコースの最大のビューポイントの一つです。 ここから本格的な登山道が始まり、まもなく六凌鏡岩が現れます。位山には霊山の証しとされるこのような巨石群が各所に見られます。位山の巨石群はある程度頂上に向かって一連的に配置されていると言われています。 栗の木などが多い木立の中を少し登ると、1233.2mの三角点のある大奈山に到着。御手洗岩を左に見て進むとヒノキの人工林に変わり、このあたりから道は尾根の左を巻いて進みます。畳岩、門立岩、尻立岩、御神楽岩が現れ、やがて広い尾根になりオオシラビソが多くなると、巨石群登山道からの道が鏡岩分岐で合流します。すぐに位山の名所、天の岩戸に着きます。巨大な三つの岩から成り、ここは古代から神聖な場所とされており、祠が安置されています。 更に南西へと進み御魂岩を右に見て樹林の中の湿地帯を抜けると、道は分岐、左は天の泉に通じる道です。右に進み、サラサドウダンの群生する平原状の頂領部を進むと明るく開けた広い草地に出ます。西に白山連峰の展望が美しいです。休憩地として格好の場所です。その先の右に分岐する道は、川上岳へとつながるなべつる尾根で、天空遊歩道と言われています。 位山山頂はそのすぐ先で、左側に三角点とともに標識が立っています。山頂を超えて坂を下っていくと水平の道に合流、そこを右に進むと、すぐにトイレがあり、更に先へ進むと天の泉です。山上部に渾々と湧き出ており、御神水とされ汲んで帰る人も多い。この冷たい水でのどを潤すのもよいでしょう。 帰りは東側の水平道を戻ります。途中御嶽展望所、乗鞍岳望所があり美しい展望を堪能できます。やがて登山道に合流、元きた道を下ります。天気が良ければ、スキー場トップでもう一度飛騨山脈の大展望を楽しむのもよいでしょう。展望板もあるので、山座同定が可能です。 -
ツメタ谷林道の登山口から川上岳へ
- 日帰り
- 4時間50分
- 8.9km
ツメタ谷林道の登山口から川上岳へ
- 日帰り
- 4時間50分
- 8.9km
飛騨は日本の屋根を形つくる飛騨山脈と白山を盟主とする両白山地に挟まれた飛騨高地にあり、豊かな自然が広がっています。その飛騨高地の南には、乗鞍岳から続く分水嶺が横断し、飛騨を表と裏に分けていますが、川上岳はその分水嶺の中心を成す山です。山に降る雨は北と南へ流れを分かち、それぞれ日本海と太平洋に至る。正にみなかみの山であり、山名もそこに由来しています。川上岳は東の位山、船山とともに位山三山と呼ばれますが、三山の中ではもっとも標高が高く山頂からの眺望が素晴らしい山です。 川上岳への登山道は近年までは下呂市萩原町上之田からのコースが一般的でしたが、最近になって高山市側の一之宮町ツメタ谷林道からの道が脚光をあびています。このコースの特徴は、なんと言ってもツメタ谷の宮の大イチイと呼ばれる巨木を見ることができることで、樹齢2000年を超えるイチイの木は、森の巨人たち100選にもなっています。さらに、このルートのメリットは、川上岳山頂への最短ルートでもあるという点です。 国道41号を一之宮町に入り、県道453号を山へと分け入っていきます。ツメタ谷林道の分岐手前にゲートがあるので駐車スペースに車を止めます。ここが登山口です。 林道を歩いて10分ほどで宮の大イチイの看板があり、左へ分かれて谷へ下とっていき、立派な橋を渡ります。木の階段を登ると平坦な山裾になり、巨大な大イチイが現れます。柵で囲ってあるが周囲を見学路が巡り、観察台もあるのでじっくりと観察していきましょう。 そこから本格的な登山道が始まり、檜の林の中を大きく迂回しながら登り、右の尾根に出ます。ここから急斜面の道が続き、やがて平坦になると位山からの天空遊歩道と天空遊歩道分岐で合流します。 ここからはなだらかな樹林の中の尾根道を南へ進んでいき、樹木がなくなって草地に出ると川上岳山頂に到着。広い山頂はさえぎるもののない360度の大展望が広がります。飛騨中が見渡せるかのような素晴らしさです。 ササ原がのびやかに広がる尾根は南へと続いています。帰りはツメタ谷林道への道へと下り、1617mの地点で一之宮町方面分岐に出ます。ここから右に折れてササと草地の広い尾根を下って行きます。下るにしたがってブナやミズナラの林になり、ツメタ谷林道の広場に降り着きます。ここから明るい林道を歩いて登山口の駐車スペースに戻ります。飛騨は日本の屋根を形つくる飛騨山脈と白山を盟主とする両白山地に挟まれた飛騨高地にあり、豊かな自然が広がっています。その飛騨高地の南には、乗鞍岳から続く分水嶺が横断し、飛騨を表と裏に分けていますが、川上岳はその分水嶺の中心を成す山です。山に降る雨は北と南へ流れを分かち、それぞれ日本海と太平洋に至る。正にみなかみの山であり、山名もそこに由来しています。川上岳は東の位山、船山とともに位山三山と呼ばれますが、三山の中ではもっとも標高が高く山頂からの眺望が素晴らしい山です。 川上岳への登山道は近年までは下呂市萩原町上之田からのコースが一般的でしたが、最近になって高山市側の一之宮町ツメタ谷林道からの道が脚光をあびています。このコースの特徴は、なんと言ってもツメタ谷の宮の大イチイと呼ばれる巨木を見ることができることで、樹齢2000年を超えるイチイの木は、森の巨人たち100選にもなっています。さらに、このルートのメリットは、川上岳山頂への最短ルートでもあるという点です。 国道41号を一之宮町に入り、県道453号を山へと分け入っていきます。ツメタ谷林道の分岐手前にゲートがあるので駐車スペースに車を止めます。ここが登山口です。 林道を歩いて10分ほどで宮の大イチイの看板があり、左へ分かれて谷へ下とっていき、立派な橋を渡ります。木の階段を登ると平坦な山裾になり、巨大な大イチイが現れます。柵で囲ってあるが周囲を見学路が巡り、観察台もあるのでじっくりと観察していきましょう。 そこから本格的な登山道が始まり、檜の林の中を大きく迂回しながら登り、右の尾根に出ます。ここから急斜面の道が続き、やがて平坦になると位山からの天空遊歩道と天空遊歩道分岐で合流します。 ここからはなだらかな樹林の中の尾根道を南へ進んでいき、樹木がなくなって草地に出ると川上岳山頂に到着。広い山頂はさえぎるもののない360度の大展望が広がります。飛騨中が見渡せるかのような素晴らしさです。 ササ原がのびやかに広がる尾根は南へと続いています。帰りはツメタ谷林道への道へと下り、1617mの地点で一之宮町方面分岐に出ます。ここから右に折れてササと草地の広い尾根を下って行きます。下るにしたがってブナやミズナラの林になり、ツメタ谷林道の広場に降り着きます。ここから明るい林道を歩いて登山口の駐車スペースに戻ります。 -
位山峠から船山へ
- 日帰り
- 4時間50分
- 8.8km
位山峠から船山へ
- 日帰り
- 4時間50分
- 8.8km
船山は、位山、川上岳とともに飛騨の三霊山に数えられる山で、位山を頂点としたトライアングルのこの三山には次のような伝説が残されています。 神代の時代、位山には男の神が住み、船山と川上岳にはそれぞれ女の神が住んでいた。二人の女神は位山の男神に恋慕の情を寄せてそれぞれ競い合っていが、困った位山の男神は、満月の夜自分の頭上に月がかかるのを合図に早く着いた方を妻にすると言い渡した。そして満月の夜、船山の女神は装いを凝らしているうちに時間を使ってしまい、川上岳の女神に敗れてしまった。悲しみにくれた船山の女神は位山との間に大きな溝となる無数河谷を作った。一方、川上岳の女神が位山を目指した尾根はなべつる尾根で結ばれた。 船山の女神が作った谷には、かつて都へ通じる重要な官道、東山道がありましたが、この官道は、飛騨の匠たちが都の造営に徴用され通った道でもあります。北陸自然歩道となった今も石畳が僅かに残り、峠には位山官道の碑が建てられています。 船山の山名の由来は舟を逆さに伏せたような山容から来ており、東西に長く広い山頂部は自然花木園として整備され、また無線中継基地としての立地条件も良く電波塔が林立しています。 船山への登山道はいくつか存在するが、もっとも整備された位山峠からの原生林遊歩道で山頂を目指します。マイカーかタクシーでのアクセスとなるが、登山口には数台の駐車が可能です。東屋が建つ登山口には原生林遊歩道の看板があります。 小さなアップダウンの連続する道を進み、頂領部にたどり着いた所に立派な休憩舎が建ち、「頂上まであと900m」の標識があります。ここからは山頂公園の花木園であり、芝生やベンチが点在します。周囲にはヒメコマツ、ヒノキ、ネズコ、ダケカンバなどが茂り、初夏にはサラサドウダンが美しいです。 花木園を抜けると電波塔が林立しており、この辺りに船山山頂三角点があります。更に北東に進み、少し下ったところに船山神社があり、その先に展望地があります。展望台からは北アルプス方面が望めます。 下山は往路を引き返します。船山は、位山、川上岳とともに飛騨の三霊山に数えられる山で、位山を頂点としたトライアングルのこの三山には次のような伝説が残されています。 神代の時代、位山には男の神が住み、船山と川上岳にはそれぞれ女の神が住んでいた。二人の女神は位山の男神に恋慕の情を寄せてそれぞれ競い合っていが、困った位山の男神は、満月の夜自分の頭上に月がかかるのを合図に早く着いた方を妻にすると言い渡した。そして満月の夜、船山の女神は装いを凝らしているうちに時間を使ってしまい、川上岳の女神に敗れてしまった。悲しみにくれた船山の女神は位山との間に大きな溝となる無数河谷を作った。一方、川上岳の女神が位山を目指した尾根はなべつる尾根で結ばれた。 船山の女神が作った谷には、かつて都へ通じる重要な官道、東山道がありましたが、この官道は、飛騨の匠たちが都の造営に徴用され通った道でもあります。北陸自然歩道となった今も石畳が僅かに残り、峠には位山官道の碑が建てられています。 船山の山名の由来は舟を逆さに伏せたような山容から来ており、東西に長く広い山頂部は自然花木園として整備され、また無線中継基地としての立地条件も良く電波塔が林立しています。 船山への登山道はいくつか存在するが、もっとも整備された位山峠からの原生林遊歩道で山頂を目指します。マイカーかタクシーでのアクセスとなるが、登山口には数台の駐車が可能です。東屋が建つ登山口には原生林遊歩道の看板があります。 小さなアップダウンの連続する道を進み、頂領部にたどり着いた所に立派な休憩舎が建ち、「頂上まであと900m」の標識があります。ここからは山頂公園の花木園であり、芝生やベンチが点在します。周囲にはヒメコマツ、ヒノキ、ネズコ、ダケカンバなどが茂り、初夏にはサラサドウダンが美しいです。 花木園を抜けると電波塔が林立しており、この辺りに船山山頂三角点があります。更に北東に進み、少し下ったところに船山神社があり、その先に展望地があります。展望台からは北アルプス方面が望めます。 下山は往路を引き返します。