【日帰り】の登山コースガイド

日帰り

登山コース検索

絞り込み条件
エリア
コース難易度
山行日数
歩行時間
歩行距離
テクニック度
岩場やクサリ場などがなく、問題なく歩ける
岩場やクサリ場などがあり、部分的に注意が必要
岩場やクサリ場などがあって、中級以上の技術と経験が必要
851件
リセット
検索結果851件中  361-380件
  • 鳴虫山

    鳴虫山

    東武日光駅から東照宮方面に向かい、御幸町交差点を左に折れれば登山口です。すぐに天王山神社を右手に見て、暗い森の急坂が始まります。4月下旬から5月中旬はツツジが見ごろとなって楽しめますが、木の根が張り出して歩きづらい道のりが続きます。約50分で日光市街地を見下ろす神ノ主山に到着します。なおも続く木の根道を1時間15分で鳴虫山ですが、山頂の木々は背丈が高くなって春~夏は眺望が効きません。立派な木製階段を下ると、その先は足場の悪い急な登山道の下山が続きます。約20分で小ピークの合峰に着きますが、この辺りがかつての修業の地だったと云われています。独標を過ぎるとさらに傾斜が厳しくなり、足元の悪い下りが続きますが、林道と合流すればしだいになだらかになります。日光宇都宮道路の下のトンネルを抜けるとやしおの湯分岐に着きます。その先を左手に下りれば約70体の地蔵が並ぶ化地蔵があり、その横に荒々しくも美しい急流・憾満ヶ淵(含満淵)が流れています。隠れた名所を楽しんだら総合会館までは約15分です。
    東武日光駅から東照宮方面に向かい、御幸町交差点を左に折れれば登山口です。すぐに天王山神社を右手に見て、暗い森の急坂が始まります。4月下旬から5月中旬はツツジが見ごろとなって楽しめますが、木の根が張り出して歩きづらい道のりが続きます。約50分で日光市街地を見下ろす神ノ主山に到着します。なおも続く木の根道を1時間15分で鳴虫山ですが、山頂の木々は背丈が高くなって春~夏は眺望が効きません。立派な木製階段を下ると、その先は足場の悪い急な登山道の下山が続きます。約20分で小ピークの合峰に着きますが、この辺りがかつての修業の地だったと云われています。独標を過ぎるとさらに傾斜が厳しくなり、足元の悪い下りが続きますが、林道と合流すればしだいになだらかになります。日光宇都宮道路の下のトンネルを抜けるとやしおの湯分岐に着きます。その先を左手に下りれば約70体の地蔵が並ぶ化地蔵があり、その横に荒々しくも美しい急流・憾満ヶ淵(含満淵)が流れています。隠れた名所を楽しんだら総合会館までは約15分です。
  • 古峯神社から中禅寺湖

    古峯神社から中禅寺湖

    このコースは禅頂行者の道と呼ばれ、奈良から平安時代にかけての僧で、日光開山の祖・勝道上人が修験道として行き来した道のりです。全長17kmを通り抜けるコースですが、マイカーの場合は鹿沼駅付近のコインパーキングに停めてバスで古峯神社に向かい、日光駅から鹿沼駅まで電車で移動すれば日帰りも可能です。この場合には行動時間が非常に長くなるので、鹿沼駅の始発バスに乗車したいところです。終点の古峯神社でバスを下車したらしばらく古峰ヶ原峠方面に車道を歩きます。15分ほど行けば右手にゲートがあり、これが古峰原林道の入口です。林道は幅広で歩きやすいですが、広場状になっている林道終点から先は少しずつ道が細くなっていきます。途中で沢沿いの道となり、左岸へと渡渉しますので、渡渉点を見失わないように目印をよく探して歩きましょう。渡渉した沢は水場としても使えますが、ニホンジカが多く生息していることから、水が不足している場合にとどめましょう。 カラマツ植林地を過ぎてひと登りすれば鞍部のハガタテ平です。ここから地蔵岳はわずかな距離ですが、かなりの急登なので十分に休憩をとりながら進みましょう。 石仏が祀られている地蔵岳から三ツ目までは25分ほどのなだらかな稜線歩きです。三ツ目の三叉路を右に向かっていったん稜線を下り、露岩の道のりをひと登りすれば夕日岳です。山頂から北側は男体山・大真名子山・女峰山が聳え、男体山の左手前にはこれから向かう茶ノ木平が遥か遠くに感じられます。展望を十分に楽しんだら来た道を三ツ目へ戻り、薬師岳へと進みましょう。この区間は小さなピークを何度も越えて歩きます。1381mの小ピークにある石祠と不動明王を過ぎると薬師岳まではわずかです。 薬師岳山頂から細尾峠へは、来た道を少し戻ってから分岐を右に進むので、山頂から大木戸山方面に迷い込まないようにしましょう。ザレ場の滑りやすい道を下れば細尾峠の林道と合流します。道路を横断すると向かい側に茶ノ木平方面への登山道が延びています。すぐに送電線と雨量観測所を過ぎ、2つめの送電線をくぐると傾斜を増していき、不動明王が載せられた篭石を通過すれば茶ノ木平・明智平分岐はすぐそこです。途中、茶ノ木平へショートカットできる昔の道がササに覆われていますが迷いやすいので、ここは西へ進んで狸山方面の登山道と合流してから右へ折れて茶ノ木平を目指しましょう。茶ノ木平の右手にある芝生の広場は、かつて中禅寺温泉からここまでを結んでいたロープウェイの山頂駅舎があった場所です。ここから男体山と中禅寺湖畔を眺めることが出来ます。 景色を堪能した後はつづら折れの階段や登山道を45分ほど下れば中禅寺温泉に到着です。
    このコースは禅頂行者の道と呼ばれ、奈良から平安時代にかけての僧で、日光開山の祖・勝道上人が修験道として行き来した道のりです。全長17kmを通り抜けるコースですが、マイカーの場合は鹿沼駅付近のコインパーキングに停めてバスで古峯神社に向かい、日光駅から鹿沼駅まで電車で移動すれば日帰りも可能です。この場合には行動時間が非常に長くなるので、鹿沼駅の始発バスに乗車したいところです。終点の古峯神社でバスを下車したらしばらく古峰ヶ原峠方面に車道を歩きます。15分ほど行けば右手にゲートがあり、これが古峰原林道の入口です。林道は幅広で歩きやすいですが、広場状になっている林道終点から先は少しずつ道が細くなっていきます。途中で沢沿いの道となり、左岸へと渡渉しますので、渡渉点を見失わないように目印をよく探して歩きましょう。渡渉した沢は水場としても使えますが、ニホンジカが多く生息していることから、水が不足している場合にとどめましょう。 カラマツ植林地を過ぎてひと登りすれば鞍部のハガタテ平です。ここから地蔵岳はわずかな距離ですが、かなりの急登なので十分に休憩をとりながら進みましょう。 石仏が祀られている地蔵岳から三ツ目までは25分ほどのなだらかな稜線歩きです。三ツ目の三叉路を右に向かっていったん稜線を下り、露岩の道のりをひと登りすれば夕日岳です。山頂から北側は男体山・大真名子山・女峰山が聳え、男体山の左手前にはこれから向かう茶ノ木平が遥か遠くに感じられます。展望を十分に楽しんだら来た道を三ツ目へ戻り、薬師岳へと進みましょう。この区間は小さなピークを何度も越えて歩きます。1381mの小ピークにある石祠と不動明王を過ぎると薬師岳まではわずかです。 薬師岳山頂から細尾峠へは、来た道を少し戻ってから分岐を右に進むので、山頂から大木戸山方面に迷い込まないようにしましょう。ザレ場の滑りやすい道を下れば細尾峠の林道と合流します。道路を横断すると向かい側に茶ノ木平方面への登山道が延びています。すぐに送電線と雨量観測所を過ぎ、2つめの送電線をくぐると傾斜を増していき、不動明王が載せられた篭石を通過すれば茶ノ木平・明智平分岐はすぐそこです。途中、茶ノ木平へショートカットできる昔の道がササに覆われていますが迷いやすいので、ここは西へ進んで狸山方面の登山道と合流してから右へ折れて茶ノ木平を目指しましょう。茶ノ木平の右手にある芝生の広場は、かつて中禅寺温泉からここまでを結んでいたロープウェイの山頂駅舎があった場所です。ここから男体山と中禅寺湖畔を眺めることが出来ます。 景色を堪能した後はつづら折れの階段や登山道を45分ほど下れば中禅寺温泉に到着です。
  • 茶ノ木平から半月山へ

    茶ノ木平から半月山へ

    中禅寺温泉から茶ノ木平方面への登山道に入り込めば、静けさに包まれた登山が始まります。つづら折れの木製階段が続きますが、1時間10分ほどで茶ノ木平です。ここはかつてロープウェイ山頂駅があった場所で、芝地からは出発地の中禅寺温泉を見下ろすことができます。展望台までは自然散策路として整備された区間なので、のんびり歩くことができます。展望台からは男体山や中禅寺湖、白根山が望めます。車道を横断して、狸山へと向かいましょう。途中、アンテナ塔を過ぎて下れば車道沿いの中禅寺湖展望台です。駐車場の奥から半月山への登山道に入ると、南側には禅頂行者道や足尾の山々を望むことができます。半月山はコメツガに囲まれて展望がありませんが、すぐ先の半月山展望台からは、八丁出島が美しい中禅寺湖と男体山、奥には戦場ヶ原とその前後に竜頭滝・湯滝を見ることが出来ます。ここから阿世潟峠を経由して阿世潟へと下り、美しい湖畔の遊歩道を辿って中禅寺温泉に戻りましょう。
    中禅寺温泉から茶ノ木平方面への登山道に入り込めば、静けさに包まれた登山が始まります。つづら折れの木製階段が続きますが、1時間10分ほどで茶ノ木平です。ここはかつてロープウェイ山頂駅があった場所で、芝地からは出発地の中禅寺温泉を見下ろすことができます。展望台までは自然散策路として整備された区間なので、のんびり歩くことができます。展望台からは男体山や中禅寺湖、白根山が望めます。車道を横断して、狸山へと向かいましょう。途中、アンテナ塔を過ぎて下れば車道沿いの中禅寺湖展望台です。駐車場の奥から半月山への登山道に入ると、南側には禅頂行者道や足尾の山々を望むことができます。半月山はコメツガに囲まれて展望がありませんが、すぐ先の半月山展望台からは、八丁出島が美しい中禅寺湖と男体山、奥には戦場ヶ原とその前後に竜頭滝・湯滝を見ることが出来ます。ここから阿世潟峠を経由して阿世潟へと下り、美しい湖畔の遊歩道を辿って中禅寺温泉に戻りましょう。
  • 高山

    高山

    本冊子では高山から中禅寺湖畔をめぐるコースを紹介しますが、戦場ヶ原方面から帰る事もできますので、自分なりにアレンジしてみましょう。滝上バス停で下車して竜頭の橋上から竜頭滝を見学したら、高山方面に向かって歩き出します。すぐにシカ柵があり、ドアをくぐればゆるやかな上りが始まります。高山までは適度な上りが続き歩きやすい道のりですが、倒木で道がふさがれている場合には、乗り越えた先で登山道を見失わないように注意しましょう。山頂が近づくと樹林越しに戦場ヶ原や中禅寺湖が見えます。1時間10分で高山山頂に着きますが展望はありません。シロヤシオやアカヤシオが見事なつづら折れを下ると熊窪分岐に着きます。ここから熊窪までは沢沿いに進みます。熊窪から赤岩を経由して竜頭滝までは、小さな登降を繰り返す道のりですが、トチやミズナラの巨木が点在して美しい湖畔を楽しむことができます。
    本冊子では高山から中禅寺湖畔をめぐるコースを紹介しますが、戦場ヶ原方面から帰る事もできますので、自分なりにアレンジしてみましょう。滝上バス停で下車して竜頭の橋上から竜頭滝を見学したら、高山方面に向かって歩き出します。すぐにシカ柵があり、ドアをくぐればゆるやかな上りが始まります。高山までは適度な上りが続き歩きやすい道のりですが、倒木で道がふさがれている場合には、乗り越えた先で登山道を見失わないように注意しましょう。山頂が近づくと樹林越しに戦場ヶ原や中禅寺湖が見えます。1時間10分で高山山頂に着きますが展望はありません。シロヤシオやアカヤシオが見事なつづら折れを下ると熊窪分岐に着きます。ここから熊窪までは沢沿いに進みます。熊窪から赤岩を経由して竜頭滝までは、小さな登降を繰り返す道のりですが、トチやミズナラの巨木が点在して美しい湖畔を楽しむことができます。
  • 社山から黒檜岳へ

    社山から黒檜岳へ

    このコースは全長15kmのロングコースで、道が不明瞭な区間も多く上級者向けなので、遅い時間帯や初心者だけでの入山は控えるようにしましょう。 中禅寺温泉から大鳥居で左折して、湖畔の道を阿世潟へと向かいます。この湖畔の道は何度訪れても美しく、特に阿世潟手前の白い砂浜から見る湖越しの男体山はひと目見ておきたい景色です。阿世潟から25分の上りで阿世潟峠に着いたら、社山への稜線はいきなり斜度を増して急登となります。 1550mピークの雨量計のある岩峰に着けば、社山への稜線がはっきりと見てとれます。この辺りからは中禅寺湖や男体山、太郎山などを見ながら歩く稜線なので、つらい急登も苦にはなりません。社山山頂からは南西側に足尾や皇海山などを望めます。 わずかな森区間を抜けるとすぐ先に稜線が見えますが、コースは右手のコメツガ林に入り込んで下るので、間違えないように注意しましょう。細いコメツガ林を目印のプレートを頼りに下りると、視界が開けて黒檜岳までの複雑な稜線が現れます。まずは快適な広い稜線をなだらかに登り、ササの濃い斜面を上ります。登り切ったら直角に左に折れて少し下れば、広々とした鞍部に出ます。シラカバ疎林のピンクリボンを目印に行きますが、濃霧時にはこのリボンを見失いやすいので要注意です。ここからひと登りすると1792mピークで、これから歩く稜線を望むことが出来ます。1816mピークへの稜線は南側の巻き道がいくつもありますが、心配であれば忠実に稜線を辿りましょう。1816mピークを過ぎるとなだらかな下りになり、ササの広場へと到着します。この先もササヤブが続きますが、大平山への稜線が派生する頃には苔むしたコメツガの深い森が始まります。黒檜岳への分岐標識が森の中でひっそりと立っているので、左へ折れて黒檜岳山頂を目指しましょう。これまでの苦労を考えれば山頂に立った満足感に満たされることでしょう。 先ほどの分岐に戻って千手ヶ浜への下山を始めます。1802mピークまでは歩きやすい道のりですが、その先は急激な下り坂です。途中、ゴヨウマツの巨木を過ぎれば尾根取付まではわずかで、さらに下れば水場があります。水場付近は足元が悪いので通行には注意しましょう。やがて傾斜が緩やかになれば黒檜岳登山口、その先の千手ヶ浜まではあと少しです。
    このコースは全長15kmのロングコースで、道が不明瞭な区間も多く上級者向けなので、遅い時間帯や初心者だけでの入山は控えるようにしましょう。 中禅寺温泉から大鳥居で左折して、湖畔の道を阿世潟へと向かいます。この湖畔の道は何度訪れても美しく、特に阿世潟手前の白い砂浜から見る湖越しの男体山はひと目見ておきたい景色です。阿世潟から25分の上りで阿世潟峠に着いたら、社山への稜線はいきなり斜度を増して急登となります。 1550mピークの雨量計のある岩峰に着けば、社山への稜線がはっきりと見てとれます。この辺りからは中禅寺湖や男体山、太郎山などを見ながら歩く稜線なので、つらい急登も苦にはなりません。社山山頂からは南西側に足尾や皇海山などを望めます。 わずかな森区間を抜けるとすぐ先に稜線が見えますが、コースは右手のコメツガ林に入り込んで下るので、間違えないように注意しましょう。細いコメツガ林を目印のプレートを頼りに下りると、視界が開けて黒檜岳までの複雑な稜線が現れます。まずは快適な広い稜線をなだらかに登り、ササの濃い斜面を上ります。登り切ったら直角に左に折れて少し下れば、広々とした鞍部に出ます。シラカバ疎林のピンクリボンを目印に行きますが、濃霧時にはこのリボンを見失いやすいので要注意です。ここからひと登りすると1792mピークで、これから歩く稜線を望むことが出来ます。1816mピークへの稜線は南側の巻き道がいくつもありますが、心配であれば忠実に稜線を辿りましょう。1816mピークを過ぎるとなだらかな下りになり、ササの広場へと到着します。この先もササヤブが続きますが、大平山への稜線が派生する頃には苔むしたコメツガの深い森が始まります。黒檜岳への分岐標識が森の中でひっそりと立っているので、左へ折れて黒檜岳山頂を目指しましょう。これまでの苦労を考えれば山頂に立った満足感に満たされることでしょう。 先ほどの分岐に戻って千手ヶ浜への下山を始めます。1802mピークまでは歩きやすい道のりですが、その先は急激な下り坂です。途中、ゴヨウマツの巨木を過ぎれば尾根取付まではわずかで、さらに下れば水場があります。水場付近は足元が悪いので通行には注意しましょう。やがて傾斜が緩やかになれば黒檜岳登山口、その先の千手ヶ浜まではあと少しです。
  • 太郎山

    太郎山

    光徳温泉バス停から山王峠は木製階段が連続する登山道で、段差の大きな区間もあるのでマイペースで進みましょう。山王峠からはこれから向かう山王帽子山の姿が見えています。ここからは一旦、車道の山王峠へ出て、100mほど南に進むと太郎山登山口があります。入口付近はササヤブが深く、慌ててしまうかもしれませんが、すぐに明瞭な登山道が現れます。林内の急登をあえぎながら登るとやがて北側に南会津の山並みを見ることができます。 登り詰めた山王帽子山山頂に展望はありませんが、適度な休憩スペースがあるので一息入れて先へ進みましょう。行く先の小太郎山・太郎山が見えていますが、まずはササヤブの下り道です。下りきった鞍部から少し登り返すと右手にトラロープが張られたハガタテ薙分岐に着きます。分岐といってもハガタテ薙は崩落・落石の危険性があるため現在通行止です。小太郎山への登りもなかなかの急登ですが、振り返れば白根山が見え、元気をもらうことができます。 小太郎山山頂は日光連山や中禅寺湖、戦場ヶ原などの南側の展望が抜群です。ここから太郎山までは岩稜の尾根なので慎重に通過しましょう。 太郎山山頂は360度の大パノラマで、先ほどの小太郎山からは見えなかった北側の山並みもすっきりと見渡すことができます。 下山は来た道を少し戻り、左手に下りればお花畑の広場に到着します。この場所は太郎山の火口原で、かつては湿原があったと考えられていますが、現在はササ原へと遷移してお花もわずかに咲くだけとなっています。お花畑の真ん中を通過して反対側の端まで来たら、いよいよ新薙と呼ばれる崩落地の下りが始まります。 新薙は日光三険のひとつとされ、不安定で急なガレ場を下るため、複数人で通行する際には特に落石を起こさないように注意しましょう。林内に入ってもしばらくは崩落地に沿って下ることになりますが、少しずつ傾斜がゆるみ、シャクナゲが多くなります。この辺りからは太郎山を振り返ることができ、山肌に先ほど下った薙が見えます。 やがて林道出合に出て、ここから紅葉の美しい林道を進み、林道分岐で右折しておよそ1時間半で三本松に到着です。
    光徳温泉バス停から山王峠は木製階段が連続する登山道で、段差の大きな区間もあるのでマイペースで進みましょう。山王峠からはこれから向かう山王帽子山の姿が見えています。ここからは一旦、車道の山王峠へ出て、100mほど南に進むと太郎山登山口があります。入口付近はササヤブが深く、慌ててしまうかもしれませんが、すぐに明瞭な登山道が現れます。林内の急登をあえぎながら登るとやがて北側に南会津の山並みを見ることができます。 登り詰めた山王帽子山山頂に展望はありませんが、適度な休憩スペースがあるので一息入れて先へ進みましょう。行く先の小太郎山・太郎山が見えていますが、まずはササヤブの下り道です。下りきった鞍部から少し登り返すと右手にトラロープが張られたハガタテ薙分岐に着きます。分岐といってもハガタテ薙は崩落・落石の危険性があるため現在通行止です。小太郎山への登りもなかなかの急登ですが、振り返れば白根山が見え、元気をもらうことができます。 小太郎山山頂は日光連山や中禅寺湖、戦場ヶ原などの南側の展望が抜群です。ここから太郎山までは岩稜の尾根なので慎重に通過しましょう。 太郎山山頂は360度の大パノラマで、先ほどの小太郎山からは見えなかった北側の山並みもすっきりと見渡すことができます。 下山は来た道を少し戻り、左手に下りればお花畑の広場に到着します。この場所は太郎山の火口原で、かつては湿原があったと考えられていますが、現在はササ原へと遷移してお花もわずかに咲くだけとなっています。お花畑の真ん中を通過して反対側の端まで来たら、いよいよ新薙と呼ばれる崩落地の下りが始まります。 新薙は日光三険のひとつとされ、不安定で急なガレ場を下るため、複数人で通行する際には特に落石を起こさないように注意しましょう。林内に入ってもしばらくは崩落地に沿って下ることになりますが、少しずつ傾斜がゆるみ、シャクナゲが多くなります。この辺りからは太郎山を振り返ることができ、山肌に先ほど下った薙が見えます。 やがて林道出合に出て、ここから紅葉の美しい林道を進み、林道分岐で右折しておよそ1時間半で三本松に到着です。
  • 戦場ヶ原自然研究路

    戦場ヶ原自然研究路

    戦場ヶ原の北端から南端までを歩く定番コース。まずは湯滝入口バス停から湯滝を見に行きましょう。湯ノ湖から流れ落ちる湯滝ですが、触ってみても暖かさは感じません。落差は50mとも70mとも言われています。売店前を戻りシカ柵をくぐると、湯川の美しい流れに沿った小径が始まります。この歩道では6月にたくさんの野鳥を見ることができます。流れの中に白い泡を見かけますが、これは落ち葉や水草が分解されてできた糖類によるものです。小田代橋を渡るとすぐに泉門池です。近年水位が下がったせいか、奥に湧水を見ることも出来ます。幅広い木道は歩きやすく、湿原区間では男体山や太郎山、振り返れば先ほどの湯滝を見つけられるでしょう。青木橋から先が戦場ヶ原で、5月末~6月上旬のズミ、6月のワタスゲの頃にぜひ訪れてみたい場所です。途中で赤い色をした川を渡りますが、これは湿原内の鉄分が酸化したものです。左側に木道が入り込んだ辺りがワタスゲ名所です。赤沼分岐を過ぎ、湯川沿いに下れば竜頭の滝バス停に到着です。
    戦場ヶ原の北端から南端までを歩く定番コース。まずは湯滝入口バス停から湯滝を見に行きましょう。湯ノ湖から流れ落ちる湯滝ですが、触ってみても暖かさは感じません。落差は50mとも70mとも言われています。売店前を戻りシカ柵をくぐると、湯川の美しい流れに沿った小径が始まります。この歩道では6月にたくさんの野鳥を見ることができます。流れの中に白い泡を見かけますが、これは落ち葉や水草が分解されてできた糖類によるものです。小田代橋を渡るとすぐに泉門池です。近年水位が下がったせいか、奥に湧水を見ることも出来ます。幅広い木道は歩きやすく、湿原区間では男体山や太郎山、振り返れば先ほどの湯滝を見つけられるでしょう。青木橋から先が戦場ヶ原で、5月末~6月上旬のズミ、6月のワタスゲの頃にぜひ訪れてみたい場所です。途中で赤い色をした川を渡りますが、これは湿原内の鉄分が酸化したものです。左側に木道が入り込んだ辺りがワタスゲ名所です。赤沼分岐を過ぎ、湯川沿いに下れば竜頭の滝バス停に到着です。
  • 刈込湖・切込湖

    刈込湖・切込湖

    戦場ヶ原が誰しも訪れるコースだとすれば、刈込湖・切込湖は知る人ぞ知る裏コースです。湯元温泉バス停から湯元源泉を抜けて急な山道を登ると国道へ出ます。車道を渡った小さな駐車場からなだらかな坂を上り、小峠を越えて刈込湖へ進みます。刈込湖と次の切込湖は流れ出る川の無い内陸湖と呼ばれる湖で、その水位が一定に保たれていることが不思議です。湖畔沿いの岩陰にはところどころにヒカリゴケが生えていて、夏から秋にかけて幼生だけが光って見えます。森の中を谷に沿って進み、急に視界が開けたところが涸沼です。名前のとおり水の無い場所ですが、周りを山に囲まれたすり鉢状の地形のため、冷たい空気が風もなくその場所に溜まっているように感じます。急な山道を登って山王見晴しに着いたら、長い木の階段を下って光徳温泉を目指しましょう。
    戦場ヶ原が誰しも訪れるコースだとすれば、刈込湖・切込湖は知る人ぞ知る裏コースです。湯元温泉バス停から湯元源泉を抜けて急な山道を登ると国道へ出ます。車道を渡った小さな駐車場からなだらかな坂を上り、小峠を越えて刈込湖へ進みます。刈込湖と次の切込湖は流れ出る川の無い内陸湖と呼ばれる湖で、その水位が一定に保たれていることが不思議です。湖畔沿いの岩陰にはところどころにヒカリゴケが生えていて、夏から秋にかけて幼生だけが光って見えます。森の中を谷に沿って進み、急に視界が開けたところが涸沼です。名前のとおり水の無い場所ですが、周りを山に囲まれたすり鉢状の地形のため、冷たい空気が風もなくその場所に溜まっているように感じます。急な山道を登って山王見晴しに着いたら、長い木の階段を下って光徳温泉を目指しましょう。
  • 湯元から白根山周遊

    湯元から白根山周遊

    本コースは単なる登頂だけでなく、存在感のある神秘的な湖・弥陀ヶ池、そして外輪山をめぐるという、白根山の魅力が満載されたコースです。その一方で湯元温泉(1480m)から標高差1100mというハードなアプローチや、中ツ曽根のササヤブなど奥日光の登山らしく、熟練者向けのコースになっています。 湯元温泉バス停で降りたら、日光湯元温泉スキー場の奥から林道を使ってゲレンデの最上部を目指します。最上部に着くころには、振り返ると大真名子山や女峰山などがひょっこりと頭を見せています。林道奥から左へ登山道に入り、しばらくは白根沢の堰堤を見て登ります。木の根があらわれた急登は足場が悪いので急がずに行きましょう。ひと汗もふた汗もかいて稜線に飛び出るとそこが外山鞍部です。ここからの道のりはダケカンバの疎林を行く明るい道のりで、夏にはハンゴンソウの群生地が広がります。少しずつ視界がひらけ、奥に白根山の溶岩ドームがぬっと顔を出してくると前白根山まではわずかです。ガレ場の稜線に標柱が立っていたらそこが前白根山山頂で、360度の大展望が望めます。特に白根山と手前の五色沼の組み合わせはこのエリアを代表する一級品の景色です。ここからガレ場を下れば五色沼避難小屋で、いよいよ白根山へのきつい上りが始まります。この辺りは落石が発生しやすいので特に先行者がいる場合は注意して通行しましょう。山頂付近は岩と草原の広場になっていて、お社の奥が白根山山頂です。山頂からの眺めは絶景で、日光連山から上越、北アルプスの山並みが手に取るようです。ここから弥陀ヶ池への下りも不安定なガレ場が続きます。弥陀ヶ池まで下りたら湖畔の広場で一息入れましょう。五色沼の手前に分岐があり、ここを左に登れば五色山ですが、時間に余裕があれば五色沼にも立ち寄ってみましょう。五色山への登りは最初が急ですが、すぐにゆるやかな道のりとなって頂上に至ります。五色山からの眺めも素晴らしく、先ほど立った頂と五色沼を振り返ることができます。ここから国境平までは眺めのいい稜線で、時おり湯元温泉を見下ろすことができます。国境平からはきつい急坂や大きな段差が続くので、膝を痛めないように気を付けましょう。
    本コースは単なる登頂だけでなく、存在感のある神秘的な湖・弥陀ヶ池、そして外輪山をめぐるという、白根山の魅力が満載されたコースです。その一方で湯元温泉(1480m)から標高差1100mというハードなアプローチや、中ツ曽根のササヤブなど奥日光の登山らしく、熟練者向けのコースになっています。 湯元温泉バス停で降りたら、日光湯元温泉スキー場の奥から林道を使ってゲレンデの最上部を目指します。最上部に着くころには、振り返ると大真名子山や女峰山などがひょっこりと頭を見せています。林道奥から左へ登山道に入り、しばらくは白根沢の堰堤を見て登ります。木の根があらわれた急登は足場が悪いので急がずに行きましょう。ひと汗もふた汗もかいて稜線に飛び出るとそこが外山鞍部です。ここからの道のりはダケカンバの疎林を行く明るい道のりで、夏にはハンゴンソウの群生地が広がります。少しずつ視界がひらけ、奥に白根山の溶岩ドームがぬっと顔を出してくると前白根山まではわずかです。ガレ場の稜線に標柱が立っていたらそこが前白根山山頂で、360度の大展望が望めます。特に白根山と手前の五色沼の組み合わせはこのエリアを代表する一級品の景色です。ここからガレ場を下れば五色沼避難小屋で、いよいよ白根山へのきつい上りが始まります。この辺りは落石が発生しやすいので特に先行者がいる場合は注意して通行しましょう。山頂付近は岩と草原の広場になっていて、お社の奥が白根山山頂です。山頂からの眺めは絶景で、日光連山から上越、北アルプスの山並みが手に取るようです。ここから弥陀ヶ池への下りも不安定なガレ場が続きます。弥陀ヶ池まで下りたら湖畔の広場で一息入れましょう。五色沼の手前に分岐があり、ここを左に登れば五色山ですが、時間に余裕があれば五色沼にも立ち寄ってみましょう。五色山への登りは最初が急ですが、すぐにゆるやかな道のりとなって頂上に至ります。五色山からの眺めも素晴らしく、先ほど立った頂と五色沼を振り返ることができます。ここから国境平までは眺めのいい稜線で、時おり湯元温泉を見下ろすことができます。国境平からはきつい急坂や大きな段差が続くので、膝を痛めないように気を付けましょう。
  • 金精峠から白根山へ

    金精峠から白根山へ

    日光連山から白根山方面を眺めると必ず目に入るのが、ひときわ尖った頂を持つ金精山です。金精トンネル東端にはマイカー駐車場がありますが、路線バスの場合には停留所がないため、現状では湯元温泉か群馬側の菅沼登山口からタクシーで移動する必要があります。駐車場右手から登山道が始まり、崩落跡の急登を登ります。眼前には金精山、振り返れば男体山や湯ノ湖が見える絶景ポイントなので、焦らずに金精峠を目指しましょう。金精峠には金精神社が建ち、その奥に金精山の尖峰が見えます。しばらく尾根道を歩き、金精山の本格的な登りが始まる直前でハシゴとロープが設置された崩落地を通過します。大きな危険個所ではありませんが、先行者の落石等に注意しましょう。金精山付近は登山道に亀裂が入っているため、あまり長居せずに行きましょう。急坂を下り、背丈の低いササの道をゆるやかに登れば国境平です。この先白根山までは湯元から白根山周遊(コースガイド)の逆ルートになります。
    日光連山から白根山方面を眺めると必ず目に入るのが、ひときわ尖った頂を持つ金精山です。金精トンネル東端にはマイカー駐車場がありますが、路線バスの場合には停留所がないため、現状では湯元温泉か群馬側の菅沼登山口からタクシーで移動する必要があります。駐車場右手から登山道が始まり、崩落跡の急登を登ります。眼前には金精山、振り返れば男体山や湯ノ湖が見える絶景ポイントなので、焦らずに金精峠を目指しましょう。金精峠には金精神社が建ち、その奥に金精山の尖峰が見えます。しばらく尾根道を歩き、金精山の本格的な登りが始まる直前でハシゴとロープが設置された崩落地を通過します。大きな危険個所ではありませんが、先行者の落石等に注意しましょう。金精山付近は登山道に亀裂が入っているため、あまり長居せずに行きましょう。急坂を下り、背丈の低いササの道をゆるやかに登れば国境平です。この先白根山までは湯元から白根山周遊(コースガイド)の逆ルートになります。
  • 菅沼から白根山へ

    菅沼から白根山へ

    菅沼登山口からの白根山登山は、ロープウェイの運行時間に左右されずに早朝にスタートできるため、ゆっくりと時間を取って登山できるのが魅力です。菅沼登山口の奥にある駐車場から登山道が始まり、しばらくシラビソの深い森を淡々と登ります。急登区間もありますが、登山道はつづら折れに作られており、マイペースで行けば比較的テンポよく歩けます。座禅山直下の斜面を左から巻くようにして登り詰めると、いっきに視界が開けて弥陀ヶ池に飛び出ます。池ごしに白根山がボリュームのある山容を見せてくれます。座禅山の鞍部で左に折れると、急登の始まりです。この尾根はガレ場が連続しますが、周りの山々や、これまで登って来た道のりを見下ろすことができるので、時々振り返って見てみましょう。急峻な区間を抜けて広場に出ればわずかで白根山です。ここから五色沼避難小屋への下りは落石が起きやすいので通行に注意しましょう。避難小屋からわずかで五色沼。湖畔をめぐって緩やかな道を行けばすぐに弥陀ヶ池です。ここからは往路で使った道で登山口へ戻ります。
    菅沼登山口からの白根山登山は、ロープウェイの運行時間に左右されずに早朝にスタートできるため、ゆっくりと時間を取って登山できるのが魅力です。菅沼登山口の奥にある駐車場から登山道が始まり、しばらくシラビソの深い森を淡々と登ります。急登区間もありますが、登山道はつづら折れに作られており、マイペースで行けば比較的テンポよく歩けます。座禅山直下の斜面を左から巻くようにして登り詰めると、いっきに視界が開けて弥陀ヶ池に飛び出ます。池ごしに白根山がボリュームのある山容を見せてくれます。座禅山の鞍部で左に折れると、急登の始まりです。この尾根はガレ場が連続しますが、周りの山々や、これまで登って来た道のりを見下ろすことができるので、時々振り返って見てみましょう。急峻な区間を抜けて広場に出ればわずかで白根山です。ここから五色沼避難小屋への下りは落石が起きやすいので通行に注意しましょう。避難小屋からわずかで五色沼。湖畔をめぐって緩やかな道を行けばすぐに弥陀ヶ池です。ここからは往路で使った道で登山口へ戻ります。
  • 丸沼高原から白根山周遊

    丸沼高原から白根山周遊

    本コースは丸沼高原スキー場のロープウェイで標高2000mから出発できるので、他のコースよりも短時間で登れるのが魅力です。また山頂南西側の岩稜帯では美しいお花畑を楽しむこともできるため、初めての白根山登山におススメしたいコースです。 まずは白根山登山者で賑わうロープウェイ乗り場からロープウェイに乗って標高2000mの山頂駅を目指しましょう。山頂駅を降りるとこれから目指す白根山が目の前にそそり立ちます。二荒山神社の鳥居と鹿フェンスをくぐれば、いよいよ登山スタートです。針葉樹に囲まれた道のりは歩きやすく、大きな不動岩や大日如来の石仏を過ぎると避難小屋との分岐に到着です。この分岐を直進すれば少しずつ道のりは険しくなり、大きな岩がゴロゴロと転がっている地獄ナギに着きます。古くはここから山頂への直登コースがありましたが、落石が多く現在は通行止めとなっています。さらに深い樹林帯を進めばこれまでの山腹を巻く道のりから一転して急登が始まります。 樹林帯のつづら折れの道はしだいに岩がゴロゴロした雰囲気に変わり、森林限界を過ぎればいっきにお花畑が広がります。大きな岩にイワヒゲが這い、シャクナゲやツガザクラ、トウヤクリンドウ、クルマユリなどが咲き、周囲に雄大な山々の景色が広がるさまは別世界です。お花畑を過ぎるとザレ場の登り区間が始まり、登り詰めれば目指す山頂の溶岩ドームが姿を現します。そこからわずかに下り、岩場をぬって歩けばすぐに白根山の頂上です。雄大な展望を満喫しましょう。 この先は弥陀ヶ池方面へ下りますが、ガレ場なのでスリップや落石に注意しましょう。下りきれば弥陀ヶ池との分岐です。時間に余裕があれば弥陀ヶ池にも立ち寄ってみましょう。針葉樹に囲まれた七色平への下りをいけば、避難小屋を経由して山頂駅へと戻ります。 (注意)文中の避難小屋は老朽化により2021年から使用禁止となっています。
    本コースは丸沼高原スキー場のロープウェイで標高2000mから出発できるので、他のコースよりも短時間で登れるのが魅力です。また山頂南西側の岩稜帯では美しいお花畑を楽しむこともできるため、初めての白根山登山におススメしたいコースです。 まずは白根山登山者で賑わうロープウェイ乗り場からロープウェイに乗って標高2000mの山頂駅を目指しましょう。山頂駅を降りるとこれから目指す白根山が目の前にそそり立ちます。二荒山神社の鳥居と鹿フェンスをくぐれば、いよいよ登山スタートです。針葉樹に囲まれた道のりは歩きやすく、大きな不動岩や大日如来の石仏を過ぎると避難小屋との分岐に到着です。この分岐を直進すれば少しずつ道のりは険しくなり、大きな岩がゴロゴロと転がっている地獄ナギに着きます。古くはここから山頂への直登コースがありましたが、落石が多く現在は通行止めとなっています。さらに深い樹林帯を進めばこれまでの山腹を巻く道のりから一転して急登が始まります。 樹林帯のつづら折れの道はしだいに岩がゴロゴロした雰囲気に変わり、森林限界を過ぎればいっきにお花畑が広がります。大きな岩にイワヒゲが這い、シャクナゲやツガザクラ、トウヤクリンドウ、クルマユリなどが咲き、周囲に雄大な山々の景色が広がるさまは別世界です。お花畑を過ぎるとザレ場の登り区間が始まり、登り詰めれば目指す山頂の溶岩ドームが姿を現します。そこからわずかに下り、岩場をぬって歩けばすぐに白根山の頂上です。雄大な展望を満喫しましょう。 この先は弥陀ヶ池方面へ下りますが、ガレ場なのでスリップや落石に注意しましょう。下りきれば弥陀ヶ池との分岐です。時間に余裕があれば弥陀ヶ池にも立ち寄ってみましょう。針葉樹に囲まれた七色平への下りをいけば、避難小屋を経由して山頂駅へと戻ります。 (注意)文中の避難小屋は老朽化により2021年から使用禁止となっています。
  • 鬼怒沼

    鬼怒沼

    鬼怒川源流部の標高2000mに広がる鬼怒沼を目指して、奥鬼怒温泉郷の美しい林間コースと登山要素を含んだ充実のコースです。女夫渕から日帰りも可能ですが、奥鬼怒温泉郷の山宿はどれも個性あふれる魅力的な宿なので、1泊2日で訪ねたいところです。 女夫渕バス停を降りたらゲートのかかった鉄橋を渡りましょう。渡ったらすぐ右手に立派な階段があるので、ここを登って登山スタートです。そのまま林道を進んでしまうと奥鬼怒歩道に入れないので注意しましょう。階段を登ってしばらく行くとすぐに川に下ります。川に架かった鬼怒の中将乙女橋を渡れば鬼怒沼沿いの美しい林間コースが始まります。6月には新緑が美しく、オオルリやコマドリといった野鳥の美しいさえずりが聞こえてきます。ログハウスの建物が現れたらそこが八丁湯です。自動販売機や休憩スペースもあるので、ゆっくり休憩していきましょう。その先には加仁湯、日光澤温泉があります。日光澤温泉に着いたら左手の建物をくぐり、筬音橋を渡ると鬼怒沼への道のりが始まります。右手にノシ滝を見て、丸沼分岐を右に進むといきなり急登が始まります。この急登区間は短いですが岩がゴロゴロした歩きづらい道のりなので、慌てずに行きましょう。すぐにベンチが置かれたオロオソロシの滝展望台があり、針葉樹に囲まれた急坂をさらに進むと傾斜がゆるみだし、木道が現れると鬼怒沼が突然ひらけます。鬼怒沼は標高2000mを越える世界的にも珍しい山地湿原で、大小47個所の池溏が点在し、6~7月には花の楽園になります。池溏越しに見る山々の眺めを堪能したら、同じ道を下山しましょう。
    鬼怒川源流部の標高2000mに広がる鬼怒沼を目指して、奥鬼怒温泉郷の美しい林間コースと登山要素を含んだ充実のコースです。女夫渕から日帰りも可能ですが、奥鬼怒温泉郷の山宿はどれも個性あふれる魅力的な宿なので、1泊2日で訪ねたいところです。 女夫渕バス停を降りたらゲートのかかった鉄橋を渡りましょう。渡ったらすぐ右手に立派な階段があるので、ここを登って登山スタートです。そのまま林道を進んでしまうと奥鬼怒歩道に入れないので注意しましょう。階段を登ってしばらく行くとすぐに川に下ります。川に架かった鬼怒の中将乙女橋を渡れば鬼怒沼沿いの美しい林間コースが始まります。6月には新緑が美しく、オオルリやコマドリといった野鳥の美しいさえずりが聞こえてきます。ログハウスの建物が現れたらそこが八丁湯です。自動販売機や休憩スペースもあるので、ゆっくり休憩していきましょう。その先には加仁湯、日光澤温泉があります。日光澤温泉に着いたら左手の建物をくぐり、筬音橋を渡ると鬼怒沼への道のりが始まります。右手にノシ滝を見て、丸沼分岐を右に進むといきなり急登が始まります。この急登区間は短いですが岩がゴロゴロした歩きづらい道のりなので、慌てずに行きましょう。すぐにベンチが置かれたオロオソロシの滝展望台があり、針葉樹に囲まれた急坂をさらに進むと傾斜がゆるみだし、木道が現れると鬼怒沼が突然ひらけます。鬼怒沼は標高2000mを越える世界的にも珍しい山地湿原で、大小47個所の池溏が点在し、6~7月には花の楽園になります。池溏越しに見る山々の眺めを堪能したら、同じ道を下山しましょう。
  • たかつえスキー場から七ヶ岳

    たかつえスキー場から七ヶ岳

    たかつえスキー場から七ヶ岳を目指すコースは大半がゲレンデ歩きで、危険個所もなく登頂できる初心者向きですが、6月はブヨが多いので気になる人はモスキートネットを用意しましょう。また、標高がそれほど高くないので、真夏の登山には熱射病対策をしっかりと整えましょう。また、バス利用の場合は、運行本数が少ないので必ず事前に運行状況や時刻表を確認しましょう。 たかつえスキー場バス停を降りたらホテル前を通過してゲレンデ横の林道を歩き始めます。快適に歩けますが、意外と傾斜もあるのでマイペースで進みましょう。ときおり振り返れば会津駒ヶ岳や燧ヶ岳を望むことができます。上級者コースの斜面は左から回り込み、つづら折れに標高をかせぎます。 丸山の稜線鞍部の辺りで林道から外れて登山道へと入り込みますが、入口は「七ヶ岳登山口」と書かれた小さな標識がひっそりと立っているだけで見落としやすいので注意しましょう。 登山道に入ると、ブナの巨木が美しい稜線歩きが始まります。しばらく稜線を進むと、高倉山との分岐があります。ここで高倉山へ向かう稜線を左にわけて鞍部へとわずかに下ります。鞍部から上り返すころには登山道は露岩の稜線となって足下には高山植物が見られるようになります。そのまま上り詰めていくと左から黒森沢コースが合流し、まもなく七ヶ岳山頂に到着します。 山頂には一等三角点や会津百名山と書かれた山頂標識があり、秋には眼下に広がる見事な紅葉を堪能することができます。 復路は来た道を戻ります。途中にある高倉山はスキー場の最上部で、七ヶ岳山域の最高峰です。頂上は小湿地になっており、バイケイソウやオヤマリンドウなどを見ることができます。分岐から10分ほどで着きますので、時間があれば寄ってみましょう。 スキー場に出たら、登りで苦労したゲレンデを今度は延々と下ります。転倒や捻挫に注意して、休憩をはさみながらゆっくり下りましょう。
    たかつえスキー場から七ヶ岳を目指すコースは大半がゲレンデ歩きで、危険個所もなく登頂できる初心者向きですが、6月はブヨが多いので気になる人はモスキートネットを用意しましょう。また、標高がそれほど高くないので、真夏の登山には熱射病対策をしっかりと整えましょう。また、バス利用の場合は、運行本数が少ないので必ず事前に運行状況や時刻表を確認しましょう。 たかつえスキー場バス停を降りたらホテル前を通過してゲレンデ横の林道を歩き始めます。快適に歩けますが、意外と傾斜もあるのでマイペースで進みましょう。ときおり振り返れば会津駒ヶ岳や燧ヶ岳を望むことができます。上級者コースの斜面は左から回り込み、つづら折れに標高をかせぎます。 丸山の稜線鞍部の辺りで林道から外れて登山道へと入り込みますが、入口は「七ヶ岳登山口」と書かれた小さな標識がひっそりと立っているだけで見落としやすいので注意しましょう。 登山道に入ると、ブナの巨木が美しい稜線歩きが始まります。しばらく稜線を進むと、高倉山との分岐があります。ここで高倉山へ向かう稜線を左にわけて鞍部へとわずかに下ります。鞍部から上り返すころには登山道は露岩の稜線となって足下には高山植物が見られるようになります。そのまま上り詰めていくと左から黒森沢コースが合流し、まもなく七ヶ岳山頂に到着します。 山頂には一等三角点や会津百名山と書かれた山頂標識があり、秋には眼下に広がる見事な紅葉を堪能することができます。 復路は来た道を戻ります。途中にある高倉山はスキー場の最上部で、七ヶ岳山域の最高峰です。頂上は小湿地になっており、バイケイソウやオヤマリンドウなどを見ることができます。分岐から10分ほどで着きますので、時間があれば寄ってみましょう。 スキー場に出たら、登りで苦労したゲレンデを今度は延々と下ります。転倒や捻挫に注意して、休憩をはさみながらゆっくり下りましょう。
  • 黒森沢から七ヶ岳へ

    黒森沢から七ヶ岳へ

    本コースは七ヶ岳の魅力が満載された名コースですが、登山口までのアプローチが長く、マイカーかタクシーで富貴沢林道を奥まで入り込む必要があります。 黒森沢コース登山口は約10台の駐車スペースが設けられており、その目の前が登山口です。林道をしばらく行くと分岐点があり、登山道に入り込みます。ぬかるみの多い区間を進み、山腹の道のりをゆるやかに登っていけばやがて沢との出合です。この場所で右岸側のやや高い場所で沢を高巻くようにして進みます。 沢の中を石づたいに行けば階段状に流れ落ちる護摩滝が姿を現します。思わず滝つぼに行きたくなりますが、本来のコースは左岸側に付けられた高巻きの道です。滝上に出れば、ここから先は美しいナメ沢が連続する本コースの核心部。沢の両サイドにはロープが取り付けられていますので、足を滑らせないように一歩一歩注意して進みましょう。 やがて傾斜もゆるみだし、気持ちにゆとりが出てくればコケに覆われた美しい沢の美しさを味わうことができます。やがて左手の溝状の道のりを指す分岐点があるので、これを登り詰めればたかつえスキー場からの道と合流します。ここから岩稜をひと登りで七ヶ岳山頂です。 山頂からはこれから向かう先の下岳(七番岳)までの稜線が見えていますが、昔話に出てきそうなこんもりとしたなんとも可愛らしい山容です。周りを見渡せば日光連山や那須連峰、南会津の山々を一望することができます。さぁいよいよ稜線歩きの始まりです。展望の良さと適度なアップダウンの道のりなので、気持ち良く歩くことが出来る稜線です。途中、三番岳や下岳(七番岳)で休憩を取りつつ、来た道を振り返ればこの山の独特な山容を味わうことができます。 針生下降点から下岳登山口へは落ち葉を踏みしめながらスリップに注意して下りましょう。下岳登山口から林道を40分ほど歩けば、黒森沢コース登山口に戻ることができます。
    本コースは七ヶ岳の魅力が満載された名コースですが、登山口までのアプローチが長く、マイカーかタクシーで富貴沢林道を奥まで入り込む必要があります。 黒森沢コース登山口は約10台の駐車スペースが設けられており、その目の前が登山口です。林道をしばらく行くと分岐点があり、登山道に入り込みます。ぬかるみの多い区間を進み、山腹の道のりをゆるやかに登っていけばやがて沢との出合です。この場所で右岸側のやや高い場所で沢を高巻くようにして進みます。 沢の中を石づたいに行けば階段状に流れ落ちる護摩滝が姿を現します。思わず滝つぼに行きたくなりますが、本来のコースは左岸側に付けられた高巻きの道です。滝上に出れば、ここから先は美しいナメ沢が連続する本コースの核心部。沢の両サイドにはロープが取り付けられていますので、足を滑らせないように一歩一歩注意して進みましょう。 やがて傾斜もゆるみだし、気持ちにゆとりが出てくればコケに覆われた美しい沢の美しさを味わうことができます。やがて左手の溝状の道のりを指す分岐点があるので、これを登り詰めればたかつえスキー場からの道と合流します。ここから岩稜をひと登りで七ヶ岳山頂です。 山頂からはこれから向かう先の下岳(七番岳)までの稜線が見えていますが、昔話に出てきそうなこんもりとしたなんとも可愛らしい山容です。周りを見渡せば日光連山や那須連峰、南会津の山々を一望することができます。さぁいよいよ稜線歩きの始まりです。展望の良さと適度なアップダウンの道のりなので、気持ち良く歩くことが出来る稜線です。途中、三番岳や下岳(七番岳)で休憩を取りつつ、来た道を振り返ればこの山の独特な山容を味わうことができます。 針生下降点から下岳登山口へは落ち葉を踏みしめながらスリップに注意して下りましょう。下岳登山口から林道を40分ほど歩けば、黒森沢コース登山口に戻ることができます。
  • 鳩待峠から尾瀬ヶ原へ

    鳩待峠から尾瀬ヶ原へ

    鳩待峠駐車場から徒歩2分で鳩待山荘(2025年の営業は事前要確認)や休憩所のある登山口に到着します。ここから1時間はトイレがないので、休憩所裏の公衆トイレで済ませておきましょう。尾瀬ヶ原方面へは「ゴミ持ち帰り」の白い横断幕をくぐって出発です。スタート直後の300mは滑りやすい石階段なので、はやる気持ちを抑えてゆっくり下りましょう。 ブナの森をゆるやかに下ると、左手に至仏山の雄大な山並みが見えます。混雑している時には3本目の木道に避けてゆっくり見ましょう。右から流れるヨセ沢の橋を渡り、5分ほど行くと小さな沢にパイプが取り付けられているので、触って水の冷たさを感じてみましょう。川上川が近くを流れるようになると歩道も平坦になります。テンマ沢湿原は早くからミズバショウが見ごろを迎えますが、実が熟す8月にはツキノワグマの出没が相次ぐため、クマよけの鐘が設置されています。山の川上川橋を渡ると5分ほどで山ノ鼻に到着です。ビジターセンターや公衆トイレ、山小屋が立ち並ぶ地区なので休憩時には集合場所と時間を決めておきましょう。 山小屋から先には尾瀬ヶ原が広がります。行く手には燧ヶ岳がそびえ、その麓まで尾瀬ヶ原が続いていると思うとその大きさが感じられます。すぐに原の川上川橋を渡りますが、拠水林を抜けると大小様々な池溏が点在する湿原を歩きます。池溏群の最後には水面に燧ヶ岳が逆さに映り込む「逆さ燧の池溏」があり、記念写真ポイントになっています。 上ノ大堀川橋周辺は右手から山が迫った地形ですが、この辺りを牛首と呼んでいます。橋を渡るとさらに風景は広がりを増してきます。すぐに牛首分岐に到着しますが竜宮へは直進します。下ノ大堀川橋を渡るとすぐに左手に入る分岐がありますが、そちらを進むと尾瀬で最も有名な場所のひとつ「下ノ大堀川のミズバショウ群生地」に到着します。ここのミズバショウは5月末から6月上旬に見ごろとなりますが、その風景は一見の価値があります。 先ほどの木道を直進すると、湿原を流れる川がいったん地下に吸い込まれ、別の場所から湧き出ている竜宮現象を見ることができます。ここから10分ほどで竜宮十字路に到着すれば龍宮小屋はすぐ目の前です。来た道を戻る前に龍宮小屋左裏にある公衆トイレに立ち寄りましょう。 余裕がある場合には山ノ鼻西側にある研究見本園もおススメです。訪れる人の少ない場所ですが、池溏や浮島が見られるだけでなく、個体数が増えているミズバショウ群生地もあり、知る人ぞ知る穴場となっています。帰路は同じ道を鳩待峠まで戻ります。
    鳩待峠駐車場から徒歩2分で鳩待山荘(2025年の営業は事前要確認)や休憩所のある登山口に到着します。ここから1時間はトイレがないので、休憩所裏の公衆トイレで済ませておきましょう。尾瀬ヶ原方面へは「ゴミ持ち帰り」の白い横断幕をくぐって出発です。スタート直後の300mは滑りやすい石階段なので、はやる気持ちを抑えてゆっくり下りましょう。 ブナの森をゆるやかに下ると、左手に至仏山の雄大な山並みが見えます。混雑している時には3本目の木道に避けてゆっくり見ましょう。右から流れるヨセ沢の橋を渡り、5分ほど行くと小さな沢にパイプが取り付けられているので、触って水の冷たさを感じてみましょう。川上川が近くを流れるようになると歩道も平坦になります。テンマ沢湿原は早くからミズバショウが見ごろを迎えますが、実が熟す8月にはツキノワグマの出没が相次ぐため、クマよけの鐘が設置されています。山の川上川橋を渡ると5分ほどで山ノ鼻に到着です。ビジターセンターや公衆トイレ、山小屋が立ち並ぶ地区なので休憩時には集合場所と時間を決めておきましょう。 山小屋から先には尾瀬ヶ原が広がります。行く手には燧ヶ岳がそびえ、その麓まで尾瀬ヶ原が続いていると思うとその大きさが感じられます。すぐに原の川上川橋を渡りますが、拠水林を抜けると大小様々な池溏が点在する湿原を歩きます。池溏群の最後には水面に燧ヶ岳が逆さに映り込む「逆さ燧の池溏」があり、記念写真ポイントになっています。 上ノ大堀川橋周辺は右手から山が迫った地形ですが、この辺りを牛首と呼んでいます。橋を渡るとさらに風景は広がりを増してきます。すぐに牛首分岐に到着しますが竜宮へは直進します。下ノ大堀川橋を渡るとすぐに左手に入る分岐がありますが、そちらを進むと尾瀬で最も有名な場所のひとつ「下ノ大堀川のミズバショウ群生地」に到着します。ここのミズバショウは5月末から6月上旬に見ごろとなりますが、その風景は一見の価値があります。 先ほどの木道を直進すると、湿原を流れる川がいったん地下に吸い込まれ、別の場所から湧き出ている竜宮現象を見ることができます。ここから10分ほどで竜宮十字路に到着すれば龍宮小屋はすぐ目の前です。来た道を戻る前に龍宮小屋左裏にある公衆トイレに立ち寄りましょう。 余裕がある場合には山ノ鼻西側にある研究見本園もおススメです。訪れる人の少ない場所ですが、池溏や浮島が見られるだけでなく、個体数が増えているミズバショウ群生地もあり、知る人ぞ知る穴場となっています。帰路は同じ道を鳩待峠まで戻ります。
  • 沼山峠から尾瀬沼(東岸へ)

    沼山峠から尾瀬沼(東岸へ)

    バスを尾瀬沼山峠で下車すると山の駅沼山峠という休憩所とトイレがあり、休憩所前では携帯電話も使うことができます。 登山口は休憩所の真向かいにあります。まずは本来の沼山峠に向かって20分ほど上ります。急な木製階段が続くのでゆっくり歩きましょう。針葉樹の森に包まれた、ひっそり静まりかえった峠の小径です。息が荒くなってきたころに傾斜がゆるくなり、明瞭な峠がないまま下り始めます。すぐに沼山峠展望台に到着し、針葉樹越しに尾瀬沼と大江湿原が見られます。 息を整えたら大江湿原に向けて出発しましょう。幅広な木道を15分ほど下ると大江湿原が突然開けます。周りを針葉樹に囲まれた細長い湿原で、遠くに尾瀬沼が見える姿には誰もが感動する瞬間です。すぐに小淵沢田代分岐のベンチに着くので、ここで休憩して周りの景色を堪能しましょう。広さは尾瀬ヶ原ほどではありませんが、季節ごとに様々なお花畑が楽しめる湿原で、特にタテヤマリンドウ、ワタスゲ、ニッコウキスゲの季節は見事です。この辺りは福島県と群馬県を結ぶ交易の街道だったところで、古くから人間との関わりがある場所です。 途中で大江川を渡りますが、右後方には尾瀬を開山した平野長蔵氏をはじめとする平野家の墓があります。またすぐ左手にある大きなイチイは「尾瀬のいんぞう」と呼ばれる大木で、この下で物々交換が行われていたといういわれもあります。大江川を渡れば右手に燧ヶ岳がどっしりとそびえ、前方の尾瀬沼湖畔には三本カラマツと呼ばれるランドマークが目立ちます。 すぐに長蔵小屋などが立ち並ぶ広場に着きますが、多くの小屋や売店があって迷いやすいので、休憩時には集合時間と場所を決めておきましょう。長蔵小屋無料休憩所裏に行ってみると湖畔から燧ヶ岳や大江湿原を見渡せる絶景が待っています。 賑わう広場を後に三平下へと向かいます。20分ほどで三平下に到着しますが、その手前の小さな湿原では、燧ヶ岳の山容を見ることができます。三平下の山小屋裏にトイレもあるので済ませていきましょう。ここから20分の登りで三平峠に到着です。三平峠からは長い下りの木道が始まりますが、樹林帯の木道が非常に滑りやすいので注意しましょう。本当に12回カーブのある十二曲りを下れば岩清水に到着します。隣を流れる川が登山道に近くなってきたころ無料休憩所とトイレのある一ノ瀬に到着です。ここから大清水へは期間限定でタクシー運行が行われていますが、林道を歩けば1時間で大清水に着きます。
    バスを尾瀬沼山峠で下車すると山の駅沼山峠という休憩所とトイレがあり、休憩所前では携帯電話も使うことができます。 登山口は休憩所の真向かいにあります。まずは本来の沼山峠に向かって20分ほど上ります。急な木製階段が続くのでゆっくり歩きましょう。針葉樹の森に包まれた、ひっそり静まりかえった峠の小径です。息が荒くなってきたころに傾斜がゆるくなり、明瞭な峠がないまま下り始めます。すぐに沼山峠展望台に到着し、針葉樹越しに尾瀬沼と大江湿原が見られます。 息を整えたら大江湿原に向けて出発しましょう。幅広な木道を15分ほど下ると大江湿原が突然開けます。周りを針葉樹に囲まれた細長い湿原で、遠くに尾瀬沼が見える姿には誰もが感動する瞬間です。すぐに小淵沢田代分岐のベンチに着くので、ここで休憩して周りの景色を堪能しましょう。広さは尾瀬ヶ原ほどではありませんが、季節ごとに様々なお花畑が楽しめる湿原で、特にタテヤマリンドウ、ワタスゲ、ニッコウキスゲの季節は見事です。この辺りは福島県と群馬県を結ぶ交易の街道だったところで、古くから人間との関わりがある場所です。 途中で大江川を渡りますが、右後方には尾瀬を開山した平野長蔵氏をはじめとする平野家の墓があります。またすぐ左手にある大きなイチイは「尾瀬のいんぞう」と呼ばれる大木で、この下で物々交換が行われていたといういわれもあります。大江川を渡れば右手に燧ヶ岳がどっしりとそびえ、前方の尾瀬沼湖畔には三本カラマツと呼ばれるランドマークが目立ちます。 すぐに長蔵小屋などが立ち並ぶ広場に着きますが、多くの小屋や売店があって迷いやすいので、休憩時には集合時間と場所を決めておきましょう。長蔵小屋無料休憩所裏に行ってみると湖畔から燧ヶ岳や大江湿原を見渡せる絶景が待っています。 賑わう広場を後に三平下へと向かいます。20分ほどで三平下に到着しますが、その手前の小さな湿原では、燧ヶ岳の山容を見ることができます。三平下の山小屋裏にトイレもあるので済ませていきましょう。ここから20分の登りで三平峠に到着です。三平峠からは長い下りの木道が始まりますが、樹林帯の木道が非常に滑りやすいので注意しましょう。本当に12回カーブのある十二曲りを下れば岩清水に到着します。隣を流れる川が登山道に近くなってきたころ無料休憩所とトイレのある一ノ瀬に到着です。ここから大清水へは期間限定でタクシー運行が行われていますが、林道を歩けば1時間で大清水に着きます。
  • 尾瀬沼めぐり

    尾瀬沼めぐり

    尾瀬沼山峠バス停から長蔵小屋の約1時間の道のりについては沼山峠から尾瀬沼(東岸へ)(コースガイド)を参照ください。長蔵小屋のある広場でトイレを済ませたら大江湿原を少し戻りましょう。すぐの分岐点を左に進めば尾瀬沼一周の道のりが始まります。ここから沼尻までの区間は通称「北岸コース」と呼ばれ、燧ヶ岳溶岩が尾瀬沼に流れ出たため、岸辺の形が入り組んでいることや、遠浅な地形に多くの湿原が見られるのが特徴です。 すぐに大江湿原を取り囲むシカ柵をくぐり、10分ほど歩けば長英新道分岐に着きます。この分岐を直進すれば浅湖湿原です。すぐに森の中の登り階段となり、後は小さな登降を繰り返します。この辺りにはトウヒをはじめとした針葉樹の巨木が多く、空気中に溶け出した松脂の甘く清々しいにおいが漂っています。 しばらく小さな湿原と針葉樹の森を交互に歩きます。湿原では尾瀬沼の景色が広がりますが、岸辺の植物に隠れて水鳥たちがヒナを育てている姿を見かけることもあります。1時間ほど歩けば沼尻(または「ぬしり」)に到着します。右手には燧ヶ岳のナデッ窪と呼ばれる直登コースが見えますが、ここが尾瀬を開山した平野長蔵氏の燧ヶ岳初登頂コースだと思うと驚いてしまいます。目線を木道前方に移すと、尾根のはるか向こうに約11km離れた至仏山が三角形に顔を出しています。 木道は十字路にさしかかりますが、ここは右へナデッ窪方向に少し入ってみましょう。すぐに左側へ入る細い木道があるのでそちらへ行くと、十字路からは見えなかった池溏が現れます。ここから見る池溏ごしの尾瀬沼の風景もぜひチェックしておきたい絶景ポイントです。 休憩所跡地の広場を右手から奥へと進めば「南岸コース」の始まりです。すぐに水門があり、尾瀬沼から尾瀬ヶ原へと流れる水量がここで調節されている事がわかります。小沼湿原を過ぎると三平下まで湿原はなく、北岸コースの遠浅な地形と異なり、山からすぐ湖へと落ち込んでいるのがわかると思います。南岸コースからは燧ヶ岳の姿がよく見えるだけでなく、フナの群れや、亀の形をした岩などがありいろいろな発見があります。途中、大清水平方面に向かう南岸分岐を通過すれば30分ほどで三平下に到着します。その後は、長蔵小屋を経て往路と同じ道を尾瀬沼山峠バス停まで戻ります。
    尾瀬沼山峠バス停から長蔵小屋の約1時間の道のりについては沼山峠から尾瀬沼(東岸へ)(コースガイド)を参照ください。長蔵小屋のある広場でトイレを済ませたら大江湿原を少し戻りましょう。すぐの分岐点を左に進めば尾瀬沼一周の道のりが始まります。ここから沼尻までの区間は通称「北岸コース」と呼ばれ、燧ヶ岳溶岩が尾瀬沼に流れ出たため、岸辺の形が入り組んでいることや、遠浅な地形に多くの湿原が見られるのが特徴です。 すぐに大江湿原を取り囲むシカ柵をくぐり、10分ほど歩けば長英新道分岐に着きます。この分岐を直進すれば浅湖湿原です。すぐに森の中の登り階段となり、後は小さな登降を繰り返します。この辺りにはトウヒをはじめとした針葉樹の巨木が多く、空気中に溶け出した松脂の甘く清々しいにおいが漂っています。 しばらく小さな湿原と針葉樹の森を交互に歩きます。湿原では尾瀬沼の景色が広がりますが、岸辺の植物に隠れて水鳥たちがヒナを育てている姿を見かけることもあります。1時間ほど歩けば沼尻(または「ぬしり」)に到着します。右手には燧ヶ岳のナデッ窪と呼ばれる直登コースが見えますが、ここが尾瀬を開山した平野長蔵氏の燧ヶ岳初登頂コースだと思うと驚いてしまいます。目線を木道前方に移すと、尾根のはるか向こうに約11km離れた至仏山が三角形に顔を出しています。 木道は十字路にさしかかりますが、ここは右へナデッ窪方向に少し入ってみましょう。すぐに左側へ入る細い木道があるのでそちらへ行くと、十字路からは見えなかった池溏が現れます。ここから見る池溏ごしの尾瀬沼の風景もぜひチェックしておきたい絶景ポイントです。 休憩所跡地の広場を右手から奥へと進めば「南岸コース」の始まりです。すぐに水門があり、尾瀬沼から尾瀬ヶ原へと流れる水量がここで調節されている事がわかります。小沼湿原を過ぎると三平下まで湿原はなく、北岸コースの遠浅な地形と異なり、山からすぐ湖へと落ち込んでいるのがわかると思います。南岸コースからは燧ヶ岳の姿がよく見えるだけでなく、フナの群れや、亀の形をした岩などがありいろいろな発見があります。途中、大清水平方面に向かう南岸分岐を通過すれば30分ほどで三平下に到着します。その後は、長蔵小屋を経て往路と同じ道を尾瀬沼山峠バス停まで戻ります。
  • 鳩待峠から至仏山へ

    鳩待峠から至仏山へ

    至仏山は山ノ鼻から山頂にかけて急峻な地形で、ここを下ると貴重な植物を踏み荒らしてしまうため「登り専用」となっています。鳩待峠から山ノ鼻は鳩待峠から尾瀬ヶ原へ(コースガイド)を参照して下さい。至仏山にはトイレがないので山ノ鼻で必ず済ませて出発しましょう。研究見本園の左手の入口を直進すればすぐに登山届のポストがあり、至仏山登山が始まります。石段や木道が交互に現れますが、木道や丸太は登りでも滑りやすいので注意しましょう。急登は高天ヶ原まで続くので、ペースを保って歩くことが大切です。30分ほどで最初のベンチがあるので休憩しましょう。ここから15分先にも左手に小さなベンチがありますが、この先からは尾瀬ヶ原の雄大な景色が見渡せるので飽きずに登れます。 登山道の途中には幅が広く、景色の良い場所がいくつかありますが、これらはかつてのお花畑があった場所です。登山者が踏み込んで休憩したことで土が流失してしまい、岩の広場と化しています。ロープ柵の外側では復元作業を行っているので立ち入らないようにしましょう。 山ノ鼻から1時間30分ほどで大きなベンチが2つ置かれた所に着きます。この辺りには7月上旬ころにユキワリソウが可憐に咲きます。この先は急な木製階段ですが、バテやすい区間なのでペースを保って歩きましょう。崖状の地形を登りきれば、傾斜はゆるみ、ホソバヒナウスユキソウやジョウシュウアズマギクなどが咲くお花畑に着きます。その先には両脇にベンチが置かれた高天ヶ原があります。高天ヶ原から30分ほど歩けば至仏山山頂です。360度の大眺望が広がり週末には大勢の登山者で賑わいます。 ここから小至仏山までは滑りやすい蛇紋岩を歩きます。蛇紋岩は柔らかく、登山靴でこすれて粉状になり、これが濡れると粘土に変わりヌルヌルと滑ります。行く手の尖った小至仏山は、稜線の左右で雰囲気が異なることが分かります。右手(西側)は常に厳しい風が稜線に叩きつけられ、真冬でも雪を吹き飛ばして左手(東側)へと運びます。このため右手は荒々しく、左手は多量の雪がお花畑を作るのです。 鞍部から10分ほどの登りで小至仏山に着きます。この先は長い下り階段がありますが、周辺にオゼソウが群生しているので確認して行きましょう。岩場を越えればベンチのあるお花畑となり、悪沢岳分岐を直進すればオヤマ沢田代が広がります。森の中を下る途中、小湿原を過ぎて1867mピークを右手から巻き、あとはひたすら下れば鳩待峠へ到着です。
    至仏山は山ノ鼻から山頂にかけて急峻な地形で、ここを下ると貴重な植物を踏み荒らしてしまうため「登り専用」となっています。鳩待峠から山ノ鼻は鳩待峠から尾瀬ヶ原へ(コースガイド)を参照して下さい。至仏山にはトイレがないので山ノ鼻で必ず済ませて出発しましょう。研究見本園の左手の入口を直進すればすぐに登山届のポストがあり、至仏山登山が始まります。石段や木道が交互に現れますが、木道や丸太は登りでも滑りやすいので注意しましょう。急登は高天ヶ原まで続くので、ペースを保って歩くことが大切です。30分ほどで最初のベンチがあるので休憩しましょう。ここから15分先にも左手に小さなベンチがありますが、この先からは尾瀬ヶ原の雄大な景色が見渡せるので飽きずに登れます。 登山道の途中には幅が広く、景色の良い場所がいくつかありますが、これらはかつてのお花畑があった場所です。登山者が踏み込んで休憩したことで土が流失してしまい、岩の広場と化しています。ロープ柵の外側では復元作業を行っているので立ち入らないようにしましょう。 山ノ鼻から1時間30分ほどで大きなベンチが2つ置かれた所に着きます。この辺りには7月上旬ころにユキワリソウが可憐に咲きます。この先は急な木製階段ですが、バテやすい区間なのでペースを保って歩きましょう。崖状の地形を登りきれば、傾斜はゆるみ、ホソバヒナウスユキソウやジョウシュウアズマギクなどが咲くお花畑に着きます。その先には両脇にベンチが置かれた高天ヶ原があります。高天ヶ原から30分ほど歩けば至仏山山頂です。360度の大眺望が広がり週末には大勢の登山者で賑わいます。 ここから小至仏山までは滑りやすい蛇紋岩を歩きます。蛇紋岩は柔らかく、登山靴でこすれて粉状になり、これが濡れると粘土に変わりヌルヌルと滑ります。行く手の尖った小至仏山は、稜線の左右で雰囲気が異なることが分かります。右手(西側)は常に厳しい風が稜線に叩きつけられ、真冬でも雪を吹き飛ばして左手(東側)へと運びます。このため右手は荒々しく、左手は多量の雪がお花畑を作るのです。 鞍部から10分ほどの登りで小至仏山に着きます。この先は長い下り階段がありますが、周辺にオゼソウが群生しているので確認して行きましょう。岩場を越えればベンチのあるお花畑となり、悪沢岳分岐を直進すればオヤマ沢田代が広がります。森の中を下る途中、小湿原を過ぎて1867mピークを右手から巻き、あとはひたすら下れば鳩待峠へ到着です。
  • 鳩待峠から笠ヶ岳・湯の小屋へ

    鳩待峠から笠ヶ岳・湯の小屋へ

    このコースは1日かけて歩く長大なコースで、湯の小屋温泉からの最終バスが16時台と早いため、場合によっては片品村で前泊するか、下山した湯の小屋温泉で宿泊する必要があります。 至仏山同様に登山道にトイレがないので鳩待峠で済ませて出発しましょう。しばらくは至仏山登山道をたどり、オヤマ沢田代を過ぎて悪沢岳分岐を左に進みます。すぐに悪沢岳の山頂標識がありますが、ここを過ぎると目指す笠ヶ岳への稜線がのびやかに見えます。ぬかるみのひどい針葉樹の道を進むと1時間ほどで小笠の標識に着きます。小笠は山頂への登山道がないため踏み込まないようにしましょう。ピラミッドのような笠ヶ岳が近づくと、森林限界となり草原が広がります。いったん山腹の南側を巻いて歩きます。分岐点から山頂へは登り25分、下り15分の道のりで、短いが急な岩場です。足元にはキンロバイやミヤマムラサキといった希少な高山植物が咲きほこります。 笠ヶ岳山頂からは360度の大展望が広がり、普段は見ることの少ない至仏山西面の荒々しい姿がそびえます。燧ヶ岳と隣り合って見える風景からは尾瀬の最西端にいることを感じさせます。 山頂からの急な下りを分岐へ戻り、湯の小屋方面へ進むとすぐに片藤沼に着きます。片品村とみなかみ町藤原との境界にある事からこの名前が付けられていますが、ぬかるみに注意してほとりまで行くと、澄み切った水面にイトトンボたちが飛ぶ楽園のような世界が広がっています。森に囲まれた1962mピークを越えれば急な下りの始まりです。ぬかるみも多いので注意して下りましょう。途中、2本の小沢がありますが、どうしても水が無い時には汲んでおきましょう。 小沢から25分ほどで咲倉沢頭避難小屋に着きます。避難小屋は風雨をしのぐには十分ですが、老朽して入口ドアが壊れており、水場やトイレがないので宿泊目的には使わない方がいいでしょう。ここからはクロベの森の急坂を一気に下りますが、地面に張り出した根に転倒しないよう気を付けましょう。森が明るくなる頃には古い林道と合流し、すぐに林道から外れて尾根上の登山道を歩きます。ここはブナの巨木が多く気持ちよく歩くことができます。いきなりゲートの閉じた車道へ出ますが、十字路なので地図や道標と照らし合わせて間違えないように進みましょう。最後の1018mピークへ登る分岐点は入口に道標があるので見落とさないように気を付けましょう。下り途中で車道を横断して少し行けば湯の小屋に到着です。
    このコースは1日かけて歩く長大なコースで、湯の小屋温泉からの最終バスが16時台と早いため、場合によっては片品村で前泊するか、下山した湯の小屋温泉で宿泊する必要があります。 至仏山同様に登山道にトイレがないので鳩待峠で済ませて出発しましょう。しばらくは至仏山登山道をたどり、オヤマ沢田代を過ぎて悪沢岳分岐を左に進みます。すぐに悪沢岳の山頂標識がありますが、ここを過ぎると目指す笠ヶ岳への稜線がのびやかに見えます。ぬかるみのひどい針葉樹の道を進むと1時間ほどで小笠の標識に着きます。小笠は山頂への登山道がないため踏み込まないようにしましょう。ピラミッドのような笠ヶ岳が近づくと、森林限界となり草原が広がります。いったん山腹の南側を巻いて歩きます。分岐点から山頂へは登り25分、下り15分の道のりで、短いが急な岩場です。足元にはキンロバイやミヤマムラサキといった希少な高山植物が咲きほこります。 笠ヶ岳山頂からは360度の大展望が広がり、普段は見ることの少ない至仏山西面の荒々しい姿がそびえます。燧ヶ岳と隣り合って見える風景からは尾瀬の最西端にいることを感じさせます。 山頂からの急な下りを分岐へ戻り、湯の小屋方面へ進むとすぐに片藤沼に着きます。片品村とみなかみ町藤原との境界にある事からこの名前が付けられていますが、ぬかるみに注意してほとりまで行くと、澄み切った水面にイトトンボたちが飛ぶ楽園のような世界が広がっています。森に囲まれた1962mピークを越えれば急な下りの始まりです。ぬかるみも多いので注意して下りましょう。途中、2本の小沢がありますが、どうしても水が無い時には汲んでおきましょう。 小沢から25分ほどで咲倉沢頭避難小屋に着きます。避難小屋は風雨をしのぐには十分ですが、老朽して入口ドアが壊れており、水場やトイレがないので宿泊目的には使わない方がいいでしょう。ここからはクロベの森の急坂を一気に下りますが、地面に張り出した根に転倒しないよう気を付けましょう。森が明るくなる頃には古い林道と合流し、すぐに林道から外れて尾根上の登山道を歩きます。ここはブナの巨木が多く気持ちよく歩くことができます。いきなりゲートの閉じた車道へ出ますが、十字路なので地図や道標と照らし合わせて間違えないように進みましょう。最後の1018mピークへ登る分岐点は入口に道標があるので見落とさないように気を付けましょう。下り途中で車道を横断して少し行けば湯の小屋に到着です。