【東北】の登山コースガイド
東北
検索結果135件中
41-60件
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鉢子から古道をたどり羽黒山頂へ
- 日帰り
- 4時間35分
- 8.1km
鉢子から古道をたどり羽黒山頂へ
- 日帰り
- 4時間35分
- 8.1km
鉢子集落の外れに車道を利用した駐車帯があり、この羽黒古道鉢子登山口から歩き始めます。車道を横断して、民家の脇の道を上がっていきます。右手に水神様の湧水が現れ、少し進むと左手に地蔵堂があり、まもなく皇野分岐に出ます。左手に折れ羽黒古道に入ります。左手の瀬を渡って行者塚、古道に戻り、道脇の稚児塚などを過ぎて車道の終点に出ると山道に。ミズバショウのある湿地を過ぎて、みはらしの丘でひと休み。北方に鳥海山が望めます。林道を横断し杉とブナの混交林になると、出羽三山神社に出ます。標識がないので出口を確認しておきましょう。ここからは賑やかな雰囲気となります。山頂部にある斎館では、予約制で精進料理をいただけます。 羽黒山大鐘、三神合祭殿、鏡池を見て三ノ坂の上部に出ます。ここを下りきると分岐に出ます。本道から離れて、左に入ると南谷別院跡に出ます。ここからは山腹をトラバースするようにブナ林の山道をたどり、荒沢寺への参道に出て左に折れ、再び羽黒山頂を目指します。バスターミナルに出て、左ルートで蜂子皇子墓、羽黒大鐘に出ます。ここからは往路を羽黒古道鉢子登山口まで下ります。鉢子集落の外れに車道を利用した駐車帯があり、この羽黒古道鉢子登山口から歩き始めます。車道を横断して、民家の脇の道を上がっていきます。右手に水神様の湧水が現れ、少し進むと左手に地蔵堂があり、まもなく皇野分岐に出ます。左手に折れ羽黒古道に入ります。左手の瀬を渡って行者塚、古道に戻り、道脇の稚児塚などを過ぎて車道の終点に出ると山道に。ミズバショウのある湿地を過ぎて、みはらしの丘でひと休み。北方に鳥海山が望めます。林道を横断し杉とブナの混交林になると、出羽三山神社に出ます。標識がないので出口を確認しておきましょう。ここからは賑やかな雰囲気となります。山頂部にある斎館では、予約制で精進料理をいただけます。 羽黒山大鐘、三神合祭殿、鏡池を見て三ノ坂の上部に出ます。ここを下りきると分岐に出ます。本道から離れて、左に入ると南谷別院跡に出ます。ここからは山腹をトラバースするようにブナ林の山道をたどり、荒沢寺への参道に出て左に折れ、再び羽黒山頂を目指します。バスターミナルに出て、左ルートで蜂子皇子墓、羽黒大鐘に出ます。ここからは往路を羽黒古道鉢子登山口まで下ります。 -
ネズモチ平から浅草岳へ
- 日帰り
- 5時間40分
- 7.7km
ネズモチ平から浅草岳へ
- 日帰り
- 5時間40分
- 7.7km
ネズモチ平には大駐車場(70台)が整備されており、これより上の林道は車両進入禁止です。駐車場より10分ほどでネズモチ平登山口に着きます。登山道は左の杉林に入っていきます。 小沢をぬって湿地帯をしばらく行くと、ブナの原生林です。やがて岩稜の急登を過ぎ、雑木林に変わると稜線も近づいてきます。灌木と竹ヤブを抜けると前岳に到着です。ここで桜ゾネ広場からの登山道と、鬼ヶ面からの縦走路とが合流します。左折すると木道が整備されており、浅草岳の山頂が前方に見えます。木道が終わりひと登りで山頂へ。浅草岳山頂からは平ヶ岳、会津駒ヶ岳、燧ヶ岳などが見え、足元には田子倉湖、鬼ヶ面の岩壁、背後には守門岳と、素晴らしい展望です。 桜ゾネ広場への下りは前岳を直進し、ガレ場を通り嘉平与ボッチを経て、雑木林の中をひたすら下ります。展望のきかないままブナ林に出ると、しばらくして桜ゾネ広場に出ます。林道を約2kmほど歩いて、ネズモチ平の大駐車場に着きます。ネズモチ平には大駐車場(70台)が整備されており、これより上の林道は車両進入禁止です。駐車場より10分ほどでネズモチ平登山口に着きます。登山道は左の杉林に入っていきます。 小沢をぬって湿地帯をしばらく行くと、ブナの原生林です。やがて岩稜の急登を過ぎ、雑木林に変わると稜線も近づいてきます。灌木と竹ヤブを抜けると前岳に到着です。ここで桜ゾネ広場からの登山道と、鬼ヶ面からの縦走路とが合流します。左折すると木道が整備されており、浅草岳の山頂が前方に見えます。木道が終わりひと登りで山頂へ。浅草岳山頂からは平ヶ岳、会津駒ヶ岳、燧ヶ岳などが見え、足元には田子倉湖、鬼ヶ面の岩壁、背後には守門岳と、素晴らしい展望です。 桜ゾネ広場への下りは前岳を直進し、ガレ場を通り嘉平与ボッチを経て、雑木林の中をひたすら下ります。展望のきかないままブナ林に出ると、しばらくして桜ゾネ広場に出ます。林道を約2kmほど歩いて、ネズモチ平の大駐車場に着きます。 -
田子倉から浅草岳へ
- 日帰り
- 6時間35分
- 8km
田子倉から浅草岳へ
- 日帰り
- 6時間35分
- 8km
国道252号只見沢橋東を北へ入った所に広い駐車場があり、そこに田子倉只見沢登山口があります。 しばらくは只見沢左岸のブナ林の中を登ります。小さな支尾根を越えると、道木沢と幽ノ倉沢の渡渉となります。夏には仮設の橋が架かりますが、飛び石伝いの所もあり増水時は注意が必要です。沢を過ぎしばらく急登すると、道はやや平坦になり大久保沢の水場に到着します。水場からしばらくは沢伝いのなだらかな道ですが、次第に支尾根にかかり、ブナの原生林から灌木帯に変わります。尾根が開け浅草岳が正面に見え、支尾根はやがて狭くなり中先尾根主稜へと続きます。西側を巻いて尾根の上に出ると、一度に展望が開け田子倉眺メに出ます。ヤセ尾根の急登は続きますが高度は稼げ、剣ヶ峰から鬼ヶ面眺メへと進み、重右ェ門岩を回り込むといよいよ山頂への急登になります。湖見峠まで喘ぎ喘ぎ登ると急登も終わり、山頂へは草付きの緩斜面となります。やがて右の入叶津からの道と合流してすぐ浅草岳山頂です。下山は往路を田子倉只見沢登山口まで戻ります。国道252号只見沢橋東を北へ入った所に広い駐車場があり、そこに田子倉只見沢登山口があります。 しばらくは只見沢左岸のブナ林の中を登ります。小さな支尾根を越えると、道木沢と幽ノ倉沢の渡渉となります。夏には仮設の橋が架かりますが、飛び石伝いの所もあり増水時は注意が必要です。沢を過ぎしばらく急登すると、道はやや平坦になり大久保沢の水場に到着します。水場からしばらくは沢伝いのなだらかな道ですが、次第に支尾根にかかり、ブナの原生林から灌木帯に変わります。尾根が開け浅草岳が正面に見え、支尾根はやがて狭くなり中先尾根主稜へと続きます。西側を巻いて尾根の上に出ると、一度に展望が開け田子倉眺メに出ます。ヤセ尾根の急登は続きますが高度は稼げ、剣ヶ峰から鬼ヶ面眺メへと進み、重右ェ門岩を回り込むといよいよ山頂への急登になります。湖見峠まで喘ぎ喘ぎ登ると急登も終わり、山頂へは草付きの緩斜面となります。やがて右の入叶津からの道と合流してすぐ浅草岳山頂です。下山は往路を田子倉只見沢登山口まで戻ります。 -
赤倉沢から会津朝日岳へ
- 日帰り
- 6時間45分
- 10.6km
赤倉沢から会津朝日岳へ
- 日帰り
- 6時間45分
- 10.6km
国道252号から只見で国道289号に入り、黒谷川万才橋西詰より黒谷林道に入り、白沢経由で会津朝日岳の赤倉沢登山口があります。 登山道は沢を渡り赤倉沢沿いにつけられています。植林地や雑木林の間を進み、途中小さな沢を数箇所渡ると「赤倉沢越」の道標があります。ここで右岸に渡渉しますが、増水時には十分に注意が必要です。しばらく傾斜のゆるい坂を進みひと汗かく頃に三吉ミチギの水場に着きます。 樹林帯のツヅラ折れ道は下から見たほどの急登ではなく、知らずに高度を上げていきます。展望のきかないブナの混生林を登って行き、灌木帯に出ると登山道の右側にようやく展望が開けます。ここが人見ノ松です。奥会津の山並みが眺められ、休憩には最高のポイントです。さらにひと登りで叶ノ高手となります。ここでようやく会津朝日岳を目にすることができます。 いったんは熊ノ平まで高度を下げます。途中に、朝日岳の大クロべを目にします。幹周りが5mに達する大クロべは威厳を感じさせ、幾年月も風雪に耐え、堂々と成長したその姿は神秘的でさえあります。この先は、木の根は入り組んでいるので注意しながら進み、山腹を巻くようにつけられた道を行くと、熊ノ平です。熊ノ平周辺は大きなブナの木が多くあり、新緑・紅葉時は見事です。 約10人収容の避難小屋は西側に上ったところにあり、雨天や疲れたときなどに利用するとよいでしょう。道は急になりますが、じきに傾斜がゆるみバイウチノ高手です。目の前には山頂へ岩場が広がり、その中を登って行きます。見た目ほど傾斜はきつくないが浮き石があるので、落石に注意して登りましょう。背丈の低い松の木が現れると視界がー気に開け絶好の展望となります。裏側は白戸川洗戸沢源頭の絶壁です。 さらに進むと3等三角点のある会津朝日岳山頂に立つことが出来ます。上信越国境の山並みや、会津駒ヶ岳、浅草岳、守門岳、会越国境の御神楽岳、飯豊連峰などの展望を楽しめます。 展望を楽しんだら下山ですが、岩場の落石には十分に注意が必要です。交通の便が良くなく、アクセスも時間がかかり、そう多くの登山者が訪れない会津朝日岳ですが、それだけに踏み荒らされていません。手付かずの自然を満喫でき、動植物の宝庫であり、花の咲く時期はニッコウキスゲなどの花々が迎えてくれます。また秋の紅葉も素晴らしいです。下山は往路を赤倉沢登山口まで戻ります。国道252号から只見で国道289号に入り、黒谷川万才橋西詰より黒谷林道に入り、白沢経由で会津朝日岳の赤倉沢登山口があります。 登山道は沢を渡り赤倉沢沿いにつけられています。植林地や雑木林の間を進み、途中小さな沢を数箇所渡ると「赤倉沢越」の道標があります。ここで右岸に渡渉しますが、増水時には十分に注意が必要です。しばらく傾斜のゆるい坂を進みひと汗かく頃に三吉ミチギの水場に着きます。 樹林帯のツヅラ折れ道は下から見たほどの急登ではなく、知らずに高度を上げていきます。展望のきかないブナの混生林を登って行き、灌木帯に出ると登山道の右側にようやく展望が開けます。ここが人見ノ松です。奥会津の山並みが眺められ、休憩には最高のポイントです。さらにひと登りで叶ノ高手となります。ここでようやく会津朝日岳を目にすることができます。 いったんは熊ノ平まで高度を下げます。途中に、朝日岳の大クロべを目にします。幹周りが5mに達する大クロべは威厳を感じさせ、幾年月も風雪に耐え、堂々と成長したその姿は神秘的でさえあります。この先は、木の根は入り組んでいるので注意しながら進み、山腹を巻くようにつけられた道を行くと、熊ノ平です。熊ノ平周辺は大きなブナの木が多くあり、新緑・紅葉時は見事です。 約10人収容の避難小屋は西側に上ったところにあり、雨天や疲れたときなどに利用するとよいでしょう。道は急になりますが、じきに傾斜がゆるみバイウチノ高手です。目の前には山頂へ岩場が広がり、その中を登って行きます。見た目ほど傾斜はきつくないが浮き石があるので、落石に注意して登りましょう。背丈の低い松の木が現れると視界がー気に開け絶好の展望となります。裏側は白戸川洗戸沢源頭の絶壁です。 さらに進むと3等三角点のある会津朝日岳山頂に立つことが出来ます。上信越国境の山並みや、会津駒ヶ岳、浅草岳、守門岳、会越国境の御神楽岳、飯豊連峰などの展望を楽しめます。 展望を楽しんだら下山ですが、岩場の落石には十分に注意が必要です。交通の便が良くなく、アクセスも時間がかかり、そう多くの登山者が訪れない会津朝日岳ですが、それだけに踏み荒らされていません。手付かずの自然を満喫でき、動植物の宝庫であり、花の咲く時期はニッコウキスゲなどの花々が迎えてくれます。また秋の紅葉も素晴らしいです。下山は往路を赤倉沢登山口まで戻ります。 -
本名御神楽から御神楽岳へ
- 日帰り
- 7時間10分
- 11.7km
本名御神楽から御神楽岳へ
- 日帰り
- 7時間10分
- 11.7km
御神楽岳登山口は、国道252号本名ダム北詰めから三条林道(林道本名室谷線)に入り、約8.5kmのところにあります。 駐車場は、登山口の500m手前にあるみかぐら橋近くに10台分、登山口に5台分あります。みかぐら橋から登山口までは一部悪路です。登山道は御神楽岳登山口の看板横から始まり、林を抜けると霧来沢沿いの登山道をしばらく行きます。水量豊富な乙女の滝が現れ、右から高巻きます。クサリを頼りに川まで降り、再度クサリを頼りにへつり、さらに沢沿いを進み、草場に出ます。6月には、ニリンソウの群落も見られます。ブナ、ナラの巨木もあり、しばらく快適な沢沿いの道を行きます。途中、八丁洗板(ナメ床沢)があります。水辺で一息入れましょう。丸木橋の鞍掛沢を渡渉します。快適な道もここまで。沢から別れこのコース一番の急坂に取り付きます。つづら折れから高度をぐんぐんと稼ぎ、木の根の多い登山道に変わり、杉山ヶ崎の尾根上に出ます。杉山ヶ崎を過ぎると、本名御神楽の峰が望めます。 ここからは、展望を楽しみながら尾根を忠実にたどります。熊打場を過ぎると岩場になり、クサリとロープがあります。ここを登り切ると一休みできるビューポイントとなります。近くには一等三角点のある貉ヶ森山、遠くには平ヶ岳などが望めます。傾斜が緩やかになると、ブナ林に囲まれた御神楽岳管理舎(避難小屋)に着きます。小屋には10名ほど泊まれます。水場まで200mの標識があります。往復15分位で冷たい清水が得られます。小屋を過ぎると低木に変わり、ひと登りで石祠のある本名御神楽山頂に着きます。山頂は狭いながら360度の眺めが楽しめ、ようやく御神楽岳本山が望めます。一休みして目的の御神楽岳を目指します。標高差は120mです。登山道は、石祠の少し下から一度下ります。本名御神楽から御神楽岳までは左側は低木の藪、右側は切れ落ちており足元には充分気を付けて行きましょう。50分程で着きます。 御神楽岳山頂からは360度の展望です。磐梯山、飯豊、那須連峰に越後三山、佐渡島まで見渡せ、蝉ヶ平コースの雄大な岸壁と尾根に感動します。帰りは足元に気を付けて往路を御神楽岳登山口まで引き返します。 例年6月の第一日曜日に山開きがあります。これに合わせて林道と登山道が整備されます。6月から7月は新緑、残雪、高山植物、10月は紅葉が楽しめます。8月沢沿いでは、アブ対策が必要です。 (調査、執筆:木田 勉)御神楽岳登山口は、国道252号本名ダム北詰めから三条林道(林道本名室谷線)に入り、約8.5kmのところにあります。 駐車場は、登山口の500m手前にあるみかぐら橋近くに10台分、登山口に5台分あります。みかぐら橋から登山口までは一部悪路です。登山道は御神楽岳登山口の看板横から始まり、林を抜けると霧来沢沿いの登山道をしばらく行きます。水量豊富な乙女の滝が現れ、右から高巻きます。クサリを頼りに川まで降り、再度クサリを頼りにへつり、さらに沢沿いを進み、草場に出ます。6月には、ニリンソウの群落も見られます。ブナ、ナラの巨木もあり、しばらく快適な沢沿いの道を行きます。途中、八丁洗板(ナメ床沢)があります。水辺で一息入れましょう。丸木橋の鞍掛沢を渡渉します。快適な道もここまで。沢から別れこのコース一番の急坂に取り付きます。つづら折れから高度をぐんぐんと稼ぎ、木の根の多い登山道に変わり、杉山ヶ崎の尾根上に出ます。杉山ヶ崎を過ぎると、本名御神楽の峰が望めます。 ここからは、展望を楽しみながら尾根を忠実にたどります。熊打場を過ぎると岩場になり、クサリとロープがあります。ここを登り切ると一休みできるビューポイントとなります。近くには一等三角点のある貉ヶ森山、遠くには平ヶ岳などが望めます。傾斜が緩やかになると、ブナ林に囲まれた御神楽岳管理舎(避難小屋)に着きます。小屋には10名ほど泊まれます。水場まで200mの標識があります。往復15分位で冷たい清水が得られます。小屋を過ぎると低木に変わり、ひと登りで石祠のある本名御神楽山頂に着きます。山頂は狭いながら360度の眺めが楽しめ、ようやく御神楽岳本山が望めます。一休みして目的の御神楽岳を目指します。標高差は120mです。登山道は、石祠の少し下から一度下ります。本名御神楽から御神楽岳までは左側は低木の藪、右側は切れ落ちており足元には充分気を付けて行きましょう。50分程で着きます。 御神楽岳山頂からは360度の展望です。磐梯山、飯豊、那須連峰に越後三山、佐渡島まで見渡せ、蝉ヶ平コースの雄大な岸壁と尾根に感動します。帰りは足元に気を付けて往路を御神楽岳登山口まで引き返します。 例年6月の第一日曜日に山開きがあります。これに合わせて林道と登山道が整備されます。6月から7月は新緑、残雪、高山植物、10月は紅葉が楽しめます。8月沢沿いでは、アブ対策が必要です。 (調査、執筆:木田 勉) -
川入口から飯豊山へ
- 1泊2日
- 16時間0分
- 20.9km
川入口から飯豊山へ
- 1泊2日
- 16時間0分
- 20.9km
車道は御沢野営場から大白布沢沿いに伸びていますが、橋を渡った右手、大杉がある御沢小屋跡から登山道に入ります。車道を直進するのは大滝遊歩道ですが、2022年8月豪雨により橋は流失し、登山道も荒れています。迷い込みに注意して下さい。 下十五里、中十五里、上十五里と巨杉が目印になる広場が設置されており、休憩場所には事欠きません。 横峰小屋跡のすぐ先で、小白布作業道を合わせます。林道飯豊桧枝岐線の途中から林道に入るのですが、入口で施錠されています。歩道は登山道として認められておらず、緊急時のみの使用となります。なお途中の水場は涸れていることもあります。 横峰小屋跡から尾根を忠実に登る道は廃道になっています。巻道の途中にある地蔵水場には、道脇に冷たい清水が湧いています。 地蔵山と三国岳の鞍部から僅かに登ると両手を使った三点支持が必要になります。「天狗ノ橇乗場」と呼ばれるタカツコ沢と七森沢の露出した岸壁に挟まれた岩稜です。両側は鋭く落ち込んでいます。コースを外さないように慎重に通過します。 1610mの岩に「水」のマークがありますが、足場が悪く渇水時には細くなるためお勧めしません。下りの時に迷い込まないで下さい。 正面の護摩壇を東から登ると弥平四郎口からの登山道と合流します。山頂を占めている小屋脇から大日岳の眺めが素敵です。 三国小屋と本山小屋のトイレは天水利用の水洗トイレです。自分が使用する水を持参しましょう。駒返しの梯子は一部が欠損しているので注意しましょう。七森は西から巻きます。簡単な岩場もあるので足元に注意しましょう。初夏には種蒔山東側の残雪で滑落する登山者もいます。 大日杉小屋から登ってくる登山道が合流し、広い砂礫地になると切合小屋に到着します。この先からは本格的なお花畑となっていきます。草履塚登りの残雪が消えると水が取れることもあります。新しい履物に履き替えたこの先は、神聖な飯豊山神社の境内です。 鞍部には石垣の中に姥権現が鎮座しており、女人禁制の時代を物語っています。信仰登山時代に肝試しをした御秘所も現在は鎖が設置されています。御前坂は騙されやすい二段構えの登りです。視界がない時、どこが登山道なのかわかりにくいが、緑の紐が地面に張ってあるので参考にして登降するのがよいでしょう。 高い石垣の一ノ王子の先で東側に26m下ると清水があるので、本山小屋に泊まる場合はここで汲んで行きましょう。初夏には水場が残雪に埋まっていることが多いので注意してください。 飯豊山神社と併設されている本山小屋で、管理人に宿泊の申し出をし、ザックを置いたら三角点まで出かけてみましょう。一等三角点の名前に恥じることない素晴らしい展望が待っています。 下山は往路を引き返します。車道は御沢野営場から大白布沢沿いに伸びていますが、橋を渡った右手、大杉がある御沢小屋跡から登山道に入ります。車道を直進するのは大滝遊歩道ですが、2022年8月豪雨により橋は流失し、登山道も荒れています。迷い込みに注意して下さい。 下十五里、中十五里、上十五里と巨杉が目印になる広場が設置されており、休憩場所には事欠きません。 横峰小屋跡のすぐ先で、小白布作業道を合わせます。林道飯豊桧枝岐線の途中から林道に入るのですが、入口で施錠されています。歩道は登山道として認められておらず、緊急時のみの使用となります。なお途中の水場は涸れていることもあります。 横峰小屋跡から尾根を忠実に登る道は廃道になっています。巻道の途中にある地蔵水場には、道脇に冷たい清水が湧いています。 地蔵山と三国岳の鞍部から僅かに登ると両手を使った三点支持が必要になります。「天狗ノ橇乗場」と呼ばれるタカツコ沢と七森沢の露出した岸壁に挟まれた岩稜です。両側は鋭く落ち込んでいます。コースを外さないように慎重に通過します。 1610mの岩に「水」のマークがありますが、足場が悪く渇水時には細くなるためお勧めしません。下りの時に迷い込まないで下さい。 正面の護摩壇を東から登ると弥平四郎口からの登山道と合流します。山頂を占めている小屋脇から大日岳の眺めが素敵です。 三国小屋と本山小屋のトイレは天水利用の水洗トイレです。自分が使用する水を持参しましょう。駒返しの梯子は一部が欠損しているので注意しましょう。七森は西から巻きます。簡単な岩場もあるので足元に注意しましょう。初夏には種蒔山東側の残雪で滑落する登山者もいます。 大日杉小屋から登ってくる登山道が合流し、広い砂礫地になると切合小屋に到着します。この先からは本格的なお花畑となっていきます。草履塚登りの残雪が消えると水が取れることもあります。新しい履物に履き替えたこの先は、神聖な飯豊山神社の境内です。 鞍部には石垣の中に姥権現が鎮座しており、女人禁制の時代を物語っています。信仰登山時代に肝試しをした御秘所も現在は鎖が設置されています。御前坂は騙されやすい二段構えの登りです。視界がない時、どこが登山道なのかわかりにくいが、緑の紐が地面に張ってあるので参考にして登降するのがよいでしょう。 高い石垣の一ノ王子の先で東側に26m下ると清水があるので、本山小屋に泊まる場合はここで汲んで行きましょう。初夏には水場が残雪に埋まっていることが多いので注意してください。 飯豊山神社と併設されている本山小屋で、管理人に宿泊の申し出をし、ザックを置いたら三角点まで出かけてみましょう。一等三角点の名前に恥じることない素晴らしい展望が待っています。 下山は往路を引き返します。 -
弥平四郎口から三国岳へ(松平峠コース・上ノ越コース)
- 日帰り
- 7時間40分
- 11.2km
弥平四郎口から三国岳へ(松平峠コース・上ノ越コース)
- 日帰り
- 7時間40分
- 11.2km
弥平四郎集落先で、山菜や茸の時期にゲートが閉じられていることもありますが、申し出れば開けてくれます。林道終点には広い駐車場が完備されており、移動式トイレも設置されています。 駐車場から車道を若干戻ると、弥平四郎登山口に大きな看板があります。ここから祓川に降りて橋を渡り、対岸の尾根末端に取り付きます。 河岸段丘に上がると、ブナ林の中に通年無人の祓川山荘があります。 ブナ林を快適に登って行きます。崩れている場所には巻道が設けられています。登る時、下だけを見てると迷う所があるので、確認しながら登っていきます。登山道が小沢を横切っている「十森」の水場でひと休みします。途中で当てにできる水場はここだけですし、三国小屋にも良い水場はないので留意しましょう。 林の中からトンネルを抜けるようにして松平峠に出ます。これから上の尾根道は裸地化しており、夏は日差しが照りつけます。栂峰や吾妻連峰が見えてきますが、双耳峰の磐梯山が分かりやすいです。 猪鼻は水場に下る踏み跡も藪に覆われ、標識もなくなりました。当てにしないでください。 疣岩山手前の疣岩分岐で上ノ越コースと合流します。疣岩山西側を横切って木立の中を進むと分岐があります。左に進むと小さな湿地「獅子沼」で踏み跡がなくなります。下山時には注意しましょう。 疣岩山々頂で大日岳から三国岳まで見渡せる展望を楽しみます。鞍部に下って登り返します。右手から登ってくる尾根の合流点に朽ちた道標が立っています。 小屋が近づくと、タカツコ沢源頭スラブ状岸壁の剣ヶ峰岩稜を登ってくる登山者達がシルエットになって、飯豊らしからぬ幻想的な風景を見せてくれます。三国岳山頂に立つ三国小屋で、川入口から登ってくる登山道と合流します。 下りは、疣岩分岐から県境尾根を下ります。巻岩山は山頂を知らずに通り過ぎ、道は一気に下り始めます。この登山道は比較的新しく整備されたものです。1297m峰からはキタゴヨウに替わって、ブナの大木が出てきます。 上ノ越から足元に注意して下ると、素晴らしいブナ達に吸い込まれます。振り返ればブナ林というよりも「ブナの森」と呼びたくなる神々しさが溢れています。ここを歩くだけでこの尾根を下る価値があります。 1082m峰を過ぎれば、後はナラの生える急坂を一気に下ります。最後に細い流れの小沢を渡れば、大きな看板の脇から弥平四郎登山口の駐車場に躍り出ます。弥平四郎集落先で、山菜や茸の時期にゲートが閉じられていることもありますが、申し出れば開けてくれます。林道終点には広い駐車場が完備されており、移動式トイレも設置されています。 駐車場から車道を若干戻ると、弥平四郎登山口に大きな看板があります。ここから祓川に降りて橋を渡り、対岸の尾根末端に取り付きます。 河岸段丘に上がると、ブナ林の中に通年無人の祓川山荘があります。 ブナ林を快適に登って行きます。崩れている場所には巻道が設けられています。登る時、下だけを見てると迷う所があるので、確認しながら登っていきます。登山道が小沢を横切っている「十森」の水場でひと休みします。途中で当てにできる水場はここだけですし、三国小屋にも良い水場はないので留意しましょう。 林の中からトンネルを抜けるようにして松平峠に出ます。これから上の尾根道は裸地化しており、夏は日差しが照りつけます。栂峰や吾妻連峰が見えてきますが、双耳峰の磐梯山が分かりやすいです。 猪鼻は水場に下る踏み跡も藪に覆われ、標識もなくなりました。当てにしないでください。 疣岩山手前の疣岩分岐で上ノ越コースと合流します。疣岩山西側を横切って木立の中を進むと分岐があります。左に進むと小さな湿地「獅子沼」で踏み跡がなくなります。下山時には注意しましょう。 疣岩山々頂で大日岳から三国岳まで見渡せる展望を楽しみます。鞍部に下って登り返します。右手から登ってくる尾根の合流点に朽ちた道標が立っています。 小屋が近づくと、タカツコ沢源頭スラブ状岸壁の剣ヶ峰岩稜を登ってくる登山者達がシルエットになって、飯豊らしからぬ幻想的な風景を見せてくれます。三国岳山頂に立つ三国小屋で、川入口から登ってくる登山道と合流します。 下りは、疣岩分岐から県境尾根を下ります。巻岩山は山頂を知らずに通り過ぎ、道は一気に下り始めます。この登山道は比較的新しく整備されたものです。1297m峰からはキタゴヨウに替わって、ブナの大木が出てきます。 上ノ越から足元に注意して下ると、素晴らしいブナ達に吸い込まれます。振り返ればブナ林というよりも「ブナの森」と呼びたくなる神々しさが溢れています。ここを歩くだけでこの尾根を下る価値があります。 1082m峰を過ぎれば、後はナラの生える急坂を一気に下ります。最後に細い流れの小沢を渡れば、大きな看板の脇から弥平四郎登山口の駐車場に躍り出ます。 -
弥平四郎口から三国岳へ(鏡山コース)
- 1泊2日
- 12時間40分
- 18.7km
弥平四郎口から三国岳へ(鏡山コース)
- 1泊2日
- 12時間40分
- 18.7km
四ッ沢コースは、弥平四郎集落端の橋を渡ってすぐに左折します。車は砂防ダムまで入れますが、狭い簡易舗装の車道は手入れされておらず、駐車スペースも2台程度しかありません。 登山口から杉林を抜け、小沢を何度か渡って四ッ沢を遡ります。三重滝沢が合流する所で、飛び石を伝って左側の本流に入りますが、踏み跡が判然しないので注意が必要です。対岸に渡り廊下状の右岸を進むと登山道が出てきます。 尾根に取り付いてさえしまえば、迷うことのない良い登山道になります。988m峰を東から巻いて、ブナに包まれた広場のような笹畑で弥生コースを合せます。 広くしっかりした登山道を進むと、「水場」の標識があります。登山道に近くて良い水場です。ここが最後の水場になります。 七森峰手前で県境尾根に出て、さらにブナ林を味わいながら登り、最後の急登で一汗かけば、綺麗に刈り払われた広い山頂に到着します。鏡山山頂は大日岳から飯豊山にかけての雄大な眺望が広がる一級の展望地です。 この先の登山道もしっかり手入れされており、さほど気にならない起伏を越えて行きます。 弥平四郎集落は川入集落と同じく木地の里であり、以前は七森や中ノ越などから県境尾根を越えて、大日岳から伸びる峰々で熊狩を行っていました。今も登山道脇にはクマがキタゴヨウの皮を剥いでかじったり、昆虫を探して倒木をあさった跡が散見される野性味あふれるコースです。 上ノ越で祓川から登ってくる登山道を合わせ、巻岩山や疣岩山を経て三国岳に向かいます。下山は往路を戻ります。 弥生集落から鏡山に登る場合、かつては林道終点から標高差僅か180mで笹畑まで登れましたが、林道が荒れてしまい、現在は弥平四郎から登るのが一般的になってしまいました。また、2022年8月の豪雨被害により徒歩含め通行禁止となっています。 弥生コースは弥平四郎集落に向かう途中から左折し、久良谷川沿いの車道を遡ります。弥生集落は地図から外れているので、予め国土地理院地形図等で確認をしておいて下さい。 人家を過ぎ沢沿いの車道を1.7km進んだ所に広い駐車場があり、ここで車両通行止めとなります。 林道終点から正面の尾根に取り付きますが、左の沢に入る踏み跡もあるので注意をしてください。快適なブナに包まれた登山道を登れば、笹畑で四ッ沢コースと合流します。四ッ沢コースは、弥平四郎集落端の橋を渡ってすぐに左折します。車は砂防ダムまで入れますが、狭い簡易舗装の車道は手入れされておらず、駐車スペースも2台程度しかありません。 登山口から杉林を抜け、小沢を何度か渡って四ッ沢を遡ります。三重滝沢が合流する所で、飛び石を伝って左側の本流に入りますが、踏み跡が判然しないので注意が必要です。対岸に渡り廊下状の右岸を進むと登山道が出てきます。 尾根に取り付いてさえしまえば、迷うことのない良い登山道になります。988m峰を東から巻いて、ブナに包まれた広場のような笹畑で弥生コースを合せます。 広くしっかりした登山道を進むと、「水場」の標識があります。登山道に近くて良い水場です。ここが最後の水場になります。 七森峰手前で県境尾根に出て、さらにブナ林を味わいながら登り、最後の急登で一汗かけば、綺麗に刈り払われた広い山頂に到着します。鏡山山頂は大日岳から飯豊山にかけての雄大な眺望が広がる一級の展望地です。 この先の登山道もしっかり手入れされており、さほど気にならない起伏を越えて行きます。 弥平四郎集落は川入集落と同じく木地の里であり、以前は七森や中ノ越などから県境尾根を越えて、大日岳から伸びる峰々で熊狩を行っていました。今も登山道脇にはクマがキタゴヨウの皮を剥いでかじったり、昆虫を探して倒木をあさった跡が散見される野性味あふれるコースです。 上ノ越で祓川から登ってくる登山道を合わせ、巻岩山や疣岩山を経て三国岳に向かいます。下山は往路を戻ります。 弥生集落から鏡山に登る場合、かつては林道終点から標高差僅か180mで笹畑まで登れましたが、林道が荒れてしまい、現在は弥平四郎から登るのが一般的になってしまいました。また、2022年8月の豪雨被害により徒歩含め通行禁止となっています。 弥生コースは弥平四郎集落に向かう途中から左折し、久良谷川沿いの車道を遡ります。弥生集落は地図から外れているので、予め国土地理院地形図等で確認をしておいて下さい。 人家を過ぎ沢沿いの車道を1.7km進んだ所に広い駐車場があり、ここで車両通行止めとなります。 林道終点から正面の尾根に取り付きますが、左の沢に入る踏み跡もあるので注意をしてください。快適なブナに包まれた登山道を登れば、笹畑で四ッ沢コースと合流します。 -
中津川口から大日杉・切合小屋へ
- 1泊2日
- 12時間20分
- 14.8km
中津川口から大日杉・切合小屋へ
- 1泊2日
- 12時間20分
- 14.8km
大日杉小屋前の広場で、登山道の方向を確認します。ザンゲ坂は、鎖が下がっている溝状の急登であり、慎重に進む必要があります。清涼で美味しい長之助清水は、歩道が崩落してしまったため、上からロープを使った巻道が作られています。これを利用して進みましょう。 御田は、杉の巨木が目印となる場所です。この周辺には藪に隠れた湿地があり、「小さな貝を米粒に見立てた」ことが地名の由来となっています。 ブナの木々に包まれながら順調に高度を上げ、地蔵岳に到着します。地蔵岳の標柱付近は窪んだ広場になっており、一段登ったところに山頂の三角点があります。ここからは目の前に飯豊山が聳え立ち、雄大な景色を堪能できます。地蔵岳から切合小屋への標高差は約200mですが、累積標高差は550mにも達するため、少し疲れを感じるかもしれません。 目洗清水は、標柱から急斜面を下り、湿地から藪を少し登り返したところに湧いています。残雪がある場合は滑落に注意が必要です。標柱のすぐ先には右手に草地が広がり、翼を広げたような飯豊山を仰ぎながら進むことができます。 灌木からダケカンバに変わると、雰囲気が一変し、小さな祠のある御坪に到着します。周辺は庭園のような美しい光景に包まれ、静かな時間が流れています。 御沢分れを直進して下ると、雪渓コースに入ります。晩夏には、下流で飯豊山の穴堰取水口を見ることができます。御沢雪渓は概ね7月中旬まで通行できますが、雪渓は浅いため年による変化が大きいので、事前に情報を確認しておくことをおすすめします。 下部は平坦な雪渓歩きが続きますが、切合小屋直前の源頭部では雪壁がそそり立ち、アイゼンやピッケルが必要となります。また、雪渓を下山する際は、御沢分れに上がる部分が分かりにくいため、注意が必要です。 御沢分れから左折してダケカンバの尾根道を登るのが一般的です。尾根筋にはダケカンバに混じって高山植物が見られ、春から夏にかけての美しい風景を楽しむことができます。 1 610m付近では、右手の小沢に下り、清涼な水が流れる美しい水場を横断します。ここでは高山植物も迎えてくれ、リフレッシュできる場所です。 登山道は種蒔山を北から巻いて進みますが、稜線直前の小沢は8月中旬まで急峻な残雪に覆われていることが多く、滑落事故が多発しています。もし通過する必要がある場合は、残雪手前から踏み跡をたどって残雪を巻くか、稜線の登山道まで直上する方法がありますが、標識がなく踏み跡も不確かなので注意が必要です。特に初めて下山する場合、ルートの確認が難しくなることがあります。 稜線に出ると、大日岳が姿を現し、川入からの登山道と合流して切合小屋に到着します。下山は往路を戻る形となりますが、慎重に進んでください。大日杉小屋前の広場で、登山道の方向を確認します。ザンゲ坂は、鎖が下がっている溝状の急登であり、慎重に進む必要があります。清涼で美味しい長之助清水は、歩道が崩落してしまったため、上からロープを使った巻道が作られています。これを利用して進みましょう。 御田は、杉の巨木が目印となる場所です。この周辺には藪に隠れた湿地があり、「小さな貝を米粒に見立てた」ことが地名の由来となっています。 ブナの木々に包まれながら順調に高度を上げ、地蔵岳に到着します。地蔵岳の標柱付近は窪んだ広場になっており、一段登ったところに山頂の三角点があります。ここからは目の前に飯豊山が聳え立ち、雄大な景色を堪能できます。地蔵岳から切合小屋への標高差は約200mですが、累積標高差は550mにも達するため、少し疲れを感じるかもしれません。 目洗清水は、標柱から急斜面を下り、湿地から藪を少し登り返したところに湧いています。残雪がある場合は滑落に注意が必要です。標柱のすぐ先には右手に草地が広がり、翼を広げたような飯豊山を仰ぎながら進むことができます。 灌木からダケカンバに変わると、雰囲気が一変し、小さな祠のある御坪に到着します。周辺は庭園のような美しい光景に包まれ、静かな時間が流れています。 御沢分れを直進して下ると、雪渓コースに入ります。晩夏には、下流で飯豊山の穴堰取水口を見ることができます。御沢雪渓は概ね7月中旬まで通行できますが、雪渓は浅いため年による変化が大きいので、事前に情報を確認しておくことをおすすめします。 下部は平坦な雪渓歩きが続きますが、切合小屋直前の源頭部では雪壁がそそり立ち、アイゼンやピッケルが必要となります。また、雪渓を下山する際は、御沢分れに上がる部分が分かりにくいため、注意が必要です。 御沢分れから左折してダケカンバの尾根道を登るのが一般的です。尾根筋にはダケカンバに混じって高山植物が見られ、春から夏にかけての美しい風景を楽しむことができます。 1 610m付近では、右手の小沢に下り、清涼な水が流れる美しい水場を横断します。ここでは高山植物も迎えてくれ、リフレッシュできる場所です。 登山道は種蒔山を北から巻いて進みますが、稜線直前の小沢は8月中旬まで急峻な残雪に覆われていることが多く、滑落事故が多発しています。もし通過する必要がある場合は、残雪手前から踏み跡をたどって残雪を巻くか、稜線の登山道まで直上する方法がありますが、標識がなく踏み跡も不確かなので注意が必要です。特に初めて下山する場合、ルートの確認が難しくなることがあります。 稜線に出ると、大日岳が姿を現し、川入からの登山道と合流して切合小屋に到着します。下山は往路を戻る形となりますが、慎重に進んでください。 -
飯豊トンネルから地蔵山をへて三国小屋へ
- 1泊2日
- 10時間5分
- 11.9km
飯豊トンネルから地蔵山をへて三国小屋へ
- 1泊2日
- 10時間5分
- 11.9km
飯豊トンネル脇から地蔵山までのコースを紹介します。トンネル脇には広い残土置き場がありますが、ここは駐車場ではなく、登山届箱のあるわずか数台のスペースに車を停めます。道路向い側の小沢が登山道入口です。 尾根道が斜面を絡むようになると、川入切合です。標高差にしてわずか200m足らず、峠ですが川入側の踏み跡は消えています。 コース一番の登りを終えると、五段山で大日杉からの登山道を合わせます。飯豊連峰では標柱の殆どがクマに齧られていますが、ここの標柱に至っては根本から食いちぎられてしまいました。 下りきった鞍部から北に踏み跡を下ると、崩壊地に水が滲み出ていますが、目印になる道標はありません。登りに差し掛かると、船窪状の細長い池があり、その先は深く掘れこんでいます。 ほぼ登りきった池塘に「牛ヶ岩山」の標識があります。展望はありませんが坪庭のように綺麗です。この先はしばらく池塘が点在します。下りきった鞍部にある池塘がオ豊ノ池です。 御前山は大した起伏でもないので、足元の標識に気づかなければ、知らずに通過してしまいます。最後はわずかに登って地蔵山になりますが、山頂には小さな池と小さな地蔵尊があるだけです。 以前は一段下った標柱のある広場が川入口登山道との合流点でした。血ノ池は旧道と共に藪に覆われています。広場からそのまま西に下ると、川入から登ってきた登山道と合流し、三国岳へと道は続きます。下山は往路を戻ります。 このコースには、さらに2本の登山道が繋がっています。五段山コースは比較的新しく拓かれた登山道であり、大日杉小屋を起点として白川源頭を周回できるのが魅力です。 小屋前の広場から南に進み、すぐに左手の川原に下ります。吊橋は放置されているので、膝下まで水に浸かって川を渡ります。道脇の清水を過ぎて、沢に下る直前、小屋の水源地から尾根に取り付きます。杉林を抜けてナラとブナが混在する山道を登って行くと、コブ山を過ぎた所に樹間から三国岳や飯豊山が見えます。ミズナラが根を張っている岩を過ぎ、一汗流せば傾斜が緩くなって五段山に到着します。 谷地平は以前素晴らしいブナ林でしたが、今は池と湿原が広がっているだけです。広河原からの西沢林道は閉鎖されており、五枚沢からの林道は通行止めになることが多く、飯豊トンネル北側からの林道もチェーンが張られており、登山口までのアクセスはよくありません。 登山口には役目を終えたような鉄製の登山届施設と道標が立っています。登山口からわずか数分で県境尾根となり、月夜岳まで登ってしまえば、ゆったりとブナ林の中を下って川入切合に到着します。飯豊トンネル脇から地蔵山までのコースを紹介します。トンネル脇には広い残土置き場がありますが、ここは駐車場ではなく、登山届箱のあるわずか数台のスペースに車を停めます。道路向い側の小沢が登山道入口です。 尾根道が斜面を絡むようになると、川入切合です。標高差にしてわずか200m足らず、峠ですが川入側の踏み跡は消えています。 コース一番の登りを終えると、五段山で大日杉からの登山道を合わせます。飯豊連峰では標柱の殆どがクマに齧られていますが、ここの標柱に至っては根本から食いちぎられてしまいました。 下りきった鞍部から北に踏み跡を下ると、崩壊地に水が滲み出ていますが、目印になる道標はありません。登りに差し掛かると、船窪状の細長い池があり、その先は深く掘れこんでいます。 ほぼ登りきった池塘に「牛ヶ岩山」の標識があります。展望はありませんが坪庭のように綺麗です。この先はしばらく池塘が点在します。下りきった鞍部にある池塘がオ豊ノ池です。 御前山は大した起伏でもないので、足元の標識に気づかなければ、知らずに通過してしまいます。最後はわずかに登って地蔵山になりますが、山頂には小さな池と小さな地蔵尊があるだけです。 以前は一段下った標柱のある広場が川入口登山道との合流点でした。血ノ池は旧道と共に藪に覆われています。広場からそのまま西に下ると、川入から登ってきた登山道と合流し、三国岳へと道は続きます。下山は往路を戻ります。 このコースには、さらに2本の登山道が繋がっています。五段山コースは比較的新しく拓かれた登山道であり、大日杉小屋を起点として白川源頭を周回できるのが魅力です。 小屋前の広場から南に進み、すぐに左手の川原に下ります。吊橋は放置されているので、膝下まで水に浸かって川を渡ります。道脇の清水を過ぎて、沢に下る直前、小屋の水源地から尾根に取り付きます。杉林を抜けてナラとブナが混在する山道を登って行くと、コブ山を過ぎた所に樹間から三国岳や飯豊山が見えます。ミズナラが根を張っている岩を過ぎ、一汗流せば傾斜が緩くなって五段山に到着します。 谷地平は以前素晴らしいブナ林でしたが、今は池と湿原が広がっているだけです。広河原からの西沢林道は閉鎖されており、五枚沢からの林道は通行止めになることが多く、飯豊トンネル北側からの林道もチェーンが張られており、登山口までのアクセスはよくありません。 登山口には役目を終えたような鉄製の登山届施設と道標が立っています。登山口からわずか数分で県境尾根となり、月夜岳まで登ってしまえば、ゆったりとブナ林の中を下って川入切合に到着します。 -
実川口から大日岳・飯豊山へ
- 2泊3日
- 20時間20分
- 22.8km
実川口から大日岳・飯豊山へ
- 2泊3日
- 20時間20分
- 22.8km
湯ノ島小屋は林道から左手のブナ林の中にあり、裏に小沢が流れ、静寂に包まれた通年無人の避難小屋です。 林道終点の取水ダム脇を直進してアシ沢に降り立ち、飛び石で渡り対岸の尾根末端から這い上がりますが、増水した場合は渡れません。また釣り人の踏み跡に迷い込まないでください。アシ沢の渡渉箇所はこれまで何度か変更されています。過去の資料に惑わされないよう注意が必要です。 対岸にある河岸段丘のブナ林から、尾根伝いに高度を稼いで行きます。月心清水は分岐からほぼ水平に東に進んだ小沢です。水場分岐に小さな石仏があります。水場から急斜面を登ると、目の前に櫛ヶ峰が聳えています。数カ所にロープが設置されていますが、古くなっているので注意しましょう。 一服平の広場には大江勝広記念碑が設置されています。鏡山から飯豊山に至る展望を望み、登高意欲が湧き上がります。 尾根は急傾斜と緩傾斜を繰り返して登って行きますが、道傍には玉葱のように幾重にも皮で覆われたタマネギ岩があります。 主尾根直下の急斜面はお花畑になっており、古い針金も残っています。櫛ガ峰北の鞍部は「早川ノ突キ上ゲ」と呼ばれています。 風化した花崗岩の登山道が高山の雰囲気が漂わせます。遠望すると、複数の山頂を持ち雪崩に磨かれた烏帽子山が印象的です。 鞍部を牛ヶ首と呼んでいます。御西岳方面から大日岳を望んだ時、山頂から連なるオンベマツ尾根を牛に見立てたのでしょう。 東側に絡んで急な草の斜面を越えます。主尾根は庇のように東面に被さっており、両手を使って岩を登ると、足元の登山道に穴が空いており、千尋の谷の上を歩いている気分になります。惣十郎清水は残雪がなくなると使えなくなります。 大日岳の山頂の標柱から僅かに東に進んだ場所からは、雄大な主稜線を見下ろすことができます。 西大日岳方向の踏み跡は現在藪が密生しており、雪田周辺の草原はクマ達の遊び場になっています。 湖面に映る大日岳の姿で写真集を飾った文平ノ池に下る付近は、裸地化が進んでいます。登り返しの途中、残雪によりコースが変わる二つの道付近は、チングルマなどの咲くお花畑です。 御西小屋で振り返ると、牛首山を従えた荘厳な大日岳が聳えています。ここからは、連峰随一の牧歌的なお花畑を辿り、飯豊山に向かいましょう。下山は往路を湯ノ島小屋まで引き返します。湯ノ島小屋は林道から左手のブナ林の中にあり、裏に小沢が流れ、静寂に包まれた通年無人の避難小屋です。 林道終点の取水ダム脇を直進してアシ沢に降り立ち、飛び石で渡り対岸の尾根末端から這い上がりますが、増水した場合は渡れません。また釣り人の踏み跡に迷い込まないでください。アシ沢の渡渉箇所はこれまで何度か変更されています。過去の資料に惑わされないよう注意が必要です。 対岸にある河岸段丘のブナ林から、尾根伝いに高度を稼いで行きます。月心清水は分岐からほぼ水平に東に進んだ小沢です。水場分岐に小さな石仏があります。水場から急斜面を登ると、目の前に櫛ヶ峰が聳えています。数カ所にロープが設置されていますが、古くなっているので注意しましょう。 一服平の広場には大江勝広記念碑が設置されています。鏡山から飯豊山に至る展望を望み、登高意欲が湧き上がります。 尾根は急傾斜と緩傾斜を繰り返して登って行きますが、道傍には玉葱のように幾重にも皮で覆われたタマネギ岩があります。 主尾根直下の急斜面はお花畑になっており、古い針金も残っています。櫛ガ峰北の鞍部は「早川ノ突キ上ゲ」と呼ばれています。 風化した花崗岩の登山道が高山の雰囲気が漂わせます。遠望すると、複数の山頂を持ち雪崩に磨かれた烏帽子山が印象的です。 鞍部を牛ヶ首と呼んでいます。御西岳方面から大日岳を望んだ時、山頂から連なるオンベマツ尾根を牛に見立てたのでしょう。 東側に絡んで急な草の斜面を越えます。主尾根は庇のように東面に被さっており、両手を使って岩を登ると、足元の登山道に穴が空いており、千尋の谷の上を歩いている気分になります。惣十郎清水は残雪がなくなると使えなくなります。 大日岳の山頂の標柱から僅かに東に進んだ場所からは、雄大な主稜線を見下ろすことができます。 西大日岳方向の踏み跡は現在藪が密生しており、雪田周辺の草原はクマ達の遊び場になっています。 湖面に映る大日岳の姿で写真集を飾った文平ノ池に下る付近は、裸地化が進んでいます。登り返しの途中、残雪によりコースが変わる二つの道付近は、チングルマなどの咲くお花畑です。 御西小屋で振り返ると、牛首山を従えた荘厳な大日岳が聳えています。ここからは、連峰随一の牧歌的なお花畑を辿り、飯豊山に向かいましょう。下山は往路を湯ノ島小屋まで引き返します。 -
長者原口から大グラ尾根をへて飯豊山へ
- 1泊2日
- 18時間35分
- 20.3km
長者原口から大グラ尾根をへて飯豊山へ
- 1泊2日
- 18時間35分
- 20.3km
登山口の天狗平からブナ林の砂利道を歩き、温身平で石転ビ沢コースを分けます。林道終点の砂防ダム手前から登山道に入りますが、終点からも上がることができます。 落合手前に足場の悪い所があり慎重に下ります。桧山沢の吊橋は毎秋踏み板を繋ぐワイヤーを取り外し春に架橋されます。期間外はスノーブリッジを渡るか渡渉を余儀なくされます。 吊橋から休場ノ峰までは920mを一気に登り詰めます。途中の池ノ平を過ぎた所に長坂清水があります。右手の小沢に降りた所に湧いていますが、涸れることもあります。 コメツガが出てきても急登は続きます。飯豊連峰の針葉樹は痩せ尾根にキタゴヨウが連なっているのですが、大グラ尾根上部にだけはコメツガが生育しています。これは日本海から吹きつける季節風を、主稜が遮っているからだと言われています。 休場ノ峰に立つとそれまでと一変し、展望が広がり、目の前には累々と峰々が聳えています。切歯尾根の別称がある大グラ尾根の本領発揮です。 千本峰の道標は樹林の中にあります。千本峰から下る所は岩場になっており、短いですが後ろ向きの三点支持が必要です。1499m峰は西側から巻いて宝珠山の登りに取り掛かります。 宝珠山の肩に道標が倒れています。この付近から高山植物が姿を見せます。山頂は東側を通過します。初夏は残雪が道を覆うので滑落事故も発生しています。足元が切れた岩場もあり、雪が消えて伸びた草が曲がった灌木を隠して滑りやすくなっています。この尾根は体力だけでなく技術的にも上級コースなのです。 1830m峰山頂の岩稜は居心地が良く、飯豊山から北股岳に至る主稜の展望は疲れを忘れさせてくれます。 さらに幾つか峰を越えて、御前坂に取り付きます。下山の場合、1870m付近で右折せずに、そのままガレ場を下ったり、1830mで左折する所を真っ直ぐ大岩沢に下ってしまう登山者がいます。一人が間違うと踏み跡ができて次々に迷い込んでしまうので十分な注意が必要です。 1890m付近まで登ると乾性のお花畑になります。登山道から斜め上に枝道が幾つも出ているように見えますが、これは周氷河地形によく見られる構造土です。迷い込まないでください。 人の声が聞こえるようになればまもなく飯豊山頂です。早朝から歩き始めて相当に疲れているはずです。それでも大グラ尾根に挑む健脚者です。本山小屋泊も良いですが、御西小屋まで足を伸ばす登山者も少なくありません。ただし山小屋にはあまり遅くならないうちに着くようにしましょう。 下山は往路を戻ります。登山口の天狗平からブナ林の砂利道を歩き、温身平で石転ビ沢コースを分けます。林道終点の砂防ダム手前から登山道に入りますが、終点からも上がることができます。 落合手前に足場の悪い所があり慎重に下ります。桧山沢の吊橋は毎秋踏み板を繋ぐワイヤーを取り外し春に架橋されます。期間外はスノーブリッジを渡るか渡渉を余儀なくされます。 吊橋から休場ノ峰までは920mを一気に登り詰めます。途中の池ノ平を過ぎた所に長坂清水があります。右手の小沢に降りた所に湧いていますが、涸れることもあります。 コメツガが出てきても急登は続きます。飯豊連峰の針葉樹は痩せ尾根にキタゴヨウが連なっているのですが、大グラ尾根上部にだけはコメツガが生育しています。これは日本海から吹きつける季節風を、主稜が遮っているからだと言われています。 休場ノ峰に立つとそれまでと一変し、展望が広がり、目の前には累々と峰々が聳えています。切歯尾根の別称がある大グラ尾根の本領発揮です。 千本峰の道標は樹林の中にあります。千本峰から下る所は岩場になっており、短いですが後ろ向きの三点支持が必要です。1499m峰は西側から巻いて宝珠山の登りに取り掛かります。 宝珠山の肩に道標が倒れています。この付近から高山植物が姿を見せます。山頂は東側を通過します。初夏は残雪が道を覆うので滑落事故も発生しています。足元が切れた岩場もあり、雪が消えて伸びた草が曲がった灌木を隠して滑りやすくなっています。この尾根は体力だけでなく技術的にも上級コースなのです。 1830m峰山頂の岩稜は居心地が良く、飯豊山から北股岳に至る主稜の展望は疲れを忘れさせてくれます。 さらに幾つか峰を越えて、御前坂に取り付きます。下山の場合、1870m付近で右折せずに、そのままガレ場を下ったり、1830mで左折する所を真っ直ぐ大岩沢に下ってしまう登山者がいます。一人が間違うと踏み跡ができて次々に迷い込んでしまうので十分な注意が必要です。 1890m付近まで登ると乾性のお花畑になります。登山道から斜め上に枝道が幾つも出ているように見えますが、これは周氷河地形によく見られる構造土です。迷い込まないでください。 人の声が聞こえるようになればまもなく飯豊山頂です。早朝から歩き始めて相当に疲れているはずです。それでも大グラ尾根に挑む健脚者です。本山小屋泊も良いですが、御西小屋まで足を伸ばす登山者も少なくありません。ただし山小屋にはあまり遅くならないうちに着くようにしましょう。 下山は往路を戻ります。 -
長者原口から石転ビ沢をへて北股岳へ
- 1泊2日
- 14時間40分
- 17.1km
長者原口から石転ビ沢をへて北股岳へ
- 1泊2日
- 14時間40分
- 17.1km
天狗平から林道を進み、温身平の十字路で右折すると、目的地の梅花皮小屋と北股岳が遠望できます。 梶川出合直前は高巻きになっています。川沿いは落石のリスクがあります。雪渓の状態が悪い時はルート選定に苦慮します。 石転ビノ出合は梅花皮沢が門内沢と石転ビ沢に分かれる広々とした場所です。門内沢の奥に門内小屋、石転ビ沢の先には梅花皮小屋が望めます。 雪渓が安定していれば合流点の下流を横断して右岸の水場で休みます。雪渓が不安定になったら門内沢の雪渓を横断して石転ビ沢に入り、石転ビ沢を渡渉します。門内沢が露出したら渡渉して石転ビ沢に入ります。中途半端な状態の時は、ルート判断に苦慮する場所です。 右岸から入る小沢の先で、切り立った雪渓に上がるのに苦労することもあります。 ホン石転ビ沢対岸にある枝沢合流点の上流は落石が少ない所です。この先は傾斜がきつくなり落石も頻繁になるのでアイゼンを装着し、ヘルメットを被って出発します。 盛夏になると北股沢出合に清水が露出します。この清水も落石の確率が低い所です。ここから傾斜がきつくなります。誤って北股沢や北股岳に向かって登ってしまい遭難する事例が後を絶ちません。 黒滝から上部は漏斗状に雪渓が広がっており、上部で発生した落石はここに集中。北股沢出合に落下します。 黒滝から上は雪渓の状態でルートが変わります。雪渓が安定している時は直接中ノ島に向かいます。登山道に上がってから落石を起こさないように十分注意することが必要です。 雪渓が薄くなれば左岸沿いに登って小尾根の踏み跡を登り、大岩の上で小沢を横切り中ノ島の登山道に上がります。 中ノ島でも油断はできません。中ノ島上部の登山道には落石が開けた直径30cmほどの穴が点在していることもあります。 最上部で小沢を横断しますが、コース上の最大傾斜箇所であり、滑落事故が多発しています。アイゼンを再装着しピッケルを構えて慎重に通過します。 踏み跡を直上すると、突然梅花皮小屋が現れます。最後の残雪を踏みしめれば梅花皮小屋です。 梅花皮小屋付近は十文字鞍部と言われ、飯豊連峰で最も多彩な高山植物が咲き乱れ、水も豊富です。石転ビ沢を見下ろしながら、北股岳まで登りましょう。山頂には杁差岳から飯豊山まで、飯豊連峰の大展望が待っています。 帰路は同じ道を下山します。天狗平から林道を進み、温身平の十字路で右折すると、目的地の梅花皮小屋と北股岳が遠望できます。 梶川出合直前は高巻きになっています。川沿いは落石のリスクがあります。雪渓の状態が悪い時はルート選定に苦慮します。 石転ビノ出合は梅花皮沢が門内沢と石転ビ沢に分かれる広々とした場所です。門内沢の奥に門内小屋、石転ビ沢の先には梅花皮小屋が望めます。 雪渓が安定していれば合流点の下流を横断して右岸の水場で休みます。雪渓が不安定になったら門内沢の雪渓を横断して石転ビ沢に入り、石転ビ沢を渡渉します。門内沢が露出したら渡渉して石転ビ沢に入ります。中途半端な状態の時は、ルート判断に苦慮する場所です。 右岸から入る小沢の先で、切り立った雪渓に上がるのに苦労することもあります。 ホン石転ビ沢対岸にある枝沢合流点の上流は落石が少ない所です。この先は傾斜がきつくなり落石も頻繁になるのでアイゼンを装着し、ヘルメットを被って出発します。 盛夏になると北股沢出合に清水が露出します。この清水も落石の確率が低い所です。ここから傾斜がきつくなります。誤って北股沢や北股岳に向かって登ってしまい遭難する事例が後を絶ちません。 黒滝から上部は漏斗状に雪渓が広がっており、上部で発生した落石はここに集中。北股沢出合に落下します。 黒滝から上は雪渓の状態でルートが変わります。雪渓が安定している時は直接中ノ島に向かいます。登山道に上がってから落石を起こさないように十分注意することが必要です。 雪渓が薄くなれば左岸沿いに登って小尾根の踏み跡を登り、大岩の上で小沢を横切り中ノ島の登山道に上がります。 中ノ島でも油断はできません。中ノ島上部の登山道には落石が開けた直径30cmほどの穴が点在していることもあります。 最上部で小沢を横断しますが、コース上の最大傾斜箇所であり、滑落事故が多発しています。アイゼンを再装着しピッケルを構えて慎重に通過します。 踏み跡を直上すると、突然梅花皮小屋が現れます。最後の残雪を踏みしめれば梅花皮小屋です。 梅花皮小屋付近は十文字鞍部と言われ、飯豊連峰で最も多彩な高山植物が咲き乱れ、水も豊富です。石転ビ沢を見下ろしながら、北股岳まで登りましょう。山頂には杁差岳から飯豊山まで、飯豊連峰の大展望が待っています。 帰路は同じ道を下山します。 -
長者原口から梶川尾根をへて門内岳へ
- 1泊2日
- 13時間20分
- 13.4km
長者原口から梶川尾根をへて門内岳へ
- 1泊2日
- 13時間20分
- 13.4km
天狗平をスタートし、湯沢の橋を渡った所が梶川尾根の登山口です。いきなり両手を使った松尾根の急登が始まります。 湯沢峰で飯豊山から北股岳に連なる主稜と対面します。滝見場の標柱から南にわずか進むと、樹間から勇壮な梅花皮滝を見下ろし、眼前には石転ビ沢大雪渓がそびえています。 下山時は五郎清水の広場で登山道と水場道を確認して下さい。水場は2箇所あります。岩を越える奥の水場は、岩の亀裂から水が吹き出しています。体力に合せて水場を選んでください。 ダケカンバの間から眺める石転ビ沢は絵画のようです。振り返ると朝日連峰が励ましてくれます。 梶川峰で急登から開放され、なだらかな山稜は、本格的な高山植物のお花畑となっていきます。 標高1750mから1800mにかけて、土のうや椰子ネットの登山道保全施設が多数設置されています。足元の白いロープから踏み出さないように歩きましょう。 扇ノ地紙の広場から北に下っているのは廃道、正面の一段高い分岐は頂稜の縦走路です。南に伸びている道を進みます。 門内小屋周辺は二重山稜になっており、船窪の底に小さな池があります。門内小屋は残雪の縮小によって水場が変わって行きます。小屋の管理人が立てる小さな旗に従いましょう。残雪がなくなる頃に姿を現す門内清水は、最低鞍部から東側の主稜を越えて左に下った所にあります。 小屋の裏が祠のある門内岳です。ギルダ原に聳える北股岳を満喫したら扇ノ地紙に戻り、日本海と前衛山塊である二王子岳を見下ろしながら北に向かいます。地神北峰からは飯豊連峰北端の杁差岳に連なる主稜を見下ろします。下りたくなくなる雄大な眺めです。 丸森尾根最上部の登山道は、尾根の南側を通っているために、梶川尾根が邪魔をして全体として展望は良くありません。ガレ場のような石原に続いて、浸食が進んだ登山道が現れます。 丸森峰で高山帯が終わり、灌木帯の中に突入します。山麓から仰いだ時に、この灌木帯が丸く盛り上がっているので丸森峰の名があります。登山道が掘れ枝を掴んで下る所も少なくありません。 ブナが出てくると夫婦清水に到着します。水場は登山道からわずかに南に進んだ小沢です。 丸森尾根の問題箇所は、765m峰からの岩稜です。部分的には後ろ向きになって三点支持をしながら下ることになります。鎖やロープは設置していないので、慎重に下ってください。 最後は天狗平の登山届出箱の脇に降り立ちます。ちょうど天狗平ロッジの入口、飯豊山荘の正面です。天狗平をスタートし、湯沢の橋を渡った所が梶川尾根の登山口です。いきなり両手を使った松尾根の急登が始まります。 湯沢峰で飯豊山から北股岳に連なる主稜と対面します。滝見場の標柱から南にわずか進むと、樹間から勇壮な梅花皮滝を見下ろし、眼前には石転ビ沢大雪渓がそびえています。 下山時は五郎清水の広場で登山道と水場道を確認して下さい。水場は2箇所あります。岩を越える奥の水場は、岩の亀裂から水が吹き出しています。体力に合せて水場を選んでください。 ダケカンバの間から眺める石転ビ沢は絵画のようです。振り返ると朝日連峰が励ましてくれます。 梶川峰で急登から開放され、なだらかな山稜は、本格的な高山植物のお花畑となっていきます。 標高1750mから1800mにかけて、土のうや椰子ネットの登山道保全施設が多数設置されています。足元の白いロープから踏み出さないように歩きましょう。 扇ノ地紙の広場から北に下っているのは廃道、正面の一段高い分岐は頂稜の縦走路です。南に伸びている道を進みます。 門内小屋周辺は二重山稜になっており、船窪の底に小さな池があります。門内小屋は残雪の縮小によって水場が変わって行きます。小屋の管理人が立てる小さな旗に従いましょう。残雪がなくなる頃に姿を現す門内清水は、最低鞍部から東側の主稜を越えて左に下った所にあります。 小屋の裏が祠のある門内岳です。ギルダ原に聳える北股岳を満喫したら扇ノ地紙に戻り、日本海と前衛山塊である二王子岳を見下ろしながら北に向かいます。地神北峰からは飯豊連峰北端の杁差岳に連なる主稜を見下ろします。下りたくなくなる雄大な眺めです。 丸森尾根最上部の登山道は、尾根の南側を通っているために、梶川尾根が邪魔をして全体として展望は良くありません。ガレ場のような石原に続いて、浸食が進んだ登山道が現れます。 丸森峰で高山帯が終わり、灌木帯の中に突入します。山麓から仰いだ時に、この灌木帯が丸く盛り上がっているので丸森峰の名があります。登山道が掘れ枝を掴んで下る所も少なくありません。 ブナが出てくると夫婦清水に到着します。水場は登山道からわずかに南に進んだ小沢です。 丸森尾根の問題箇所は、765m峰からの岩稜です。部分的には後ろ向きになって三点支持をしながら下ることになります。鎖やロープは設置していないので、慎重に下ってください。 最後は天狗平の登山届出箱の脇に降り立ちます。ちょうど天狗平ロッジの入口、飯豊山荘の正面です。 -
三国岳・飯豊山・大日岳・北股岳・朳差岳をつなぐ
- 3泊4日
- 31時間40分
- 45.1km
三国岳・飯豊山・大日岳・北股岳・朳差岳をつなぐ
- 3泊4日
- 31時間40分
- 45.1km
ほぼ南北に伸びる飯豊連峰の主稜線は、東北地方屈指の縦走路です。この主稜線上のピークを繋ぐ“飯豊全山縦走”に挑戦する登山者が最近増えているようですが、ここでは歴史ある南端の登山口川入から北端の登山口大石ダムまで、3泊4日で辿るコースを紹介します。重装備を担いで4日間歩き通す体力と、岩場や残雪に対する歩行技術、読図力などが必要になってくる経験者向けの行程です。 1日目。川入地区の御沢野営場から出発。杉の大木が並ぶ御沢小屋跡からは、名前通りの長坂を辛抱強く登っていきます。地蔵山分岐手前にある地蔵水場は、急坂を登ってきた登山者へのありがたいご褒美。池塘がある湿地帯を通ると、連峰一の岩稜帯剣ヶ峰が待ち構えていますが、慎重に登っていけば難しくはないでしょう。岩場を越え5分ほどで三国小屋に到着します。飯豊本山や大日岳の展望が見られ、これからの登山に胸躍らされます。 三国小屋から七森の間にも岩稜帯があり注意が必要です。この先の御秘所も含め、岩稜帯では取り付く前に必ずストックを収納することが原則です。種蒔山を通り、お花畑を眺めながら下っていくと、切合小屋に到着します。1泊目は出発時間や体調に合わせて三国小屋か切合小屋を選びましょう。 2日目。切合小屋を出発し、残雪とその消え際から生えてくる高山植物を楽しみながら窪地状斜面を登り詰めると、草履塚のピークに出ます。綺麗なおべべを着せてもらった姥権現まで下り、両側が切れ落ちた高度感ある御秘所を越え、急登の御前坂を登り詰めると本山小屋が現れてきます。ここから飯豊山は20分弱で到着です。 山頂からは吾妻連峰、蔵王連峰、朝日連峰など、360度の展望を堪能できます。周辺では固有種のイイデリンドウがたくさん咲いており、マルバコゴメグサやタカネツメクサ、イワウメなども見られます。 飯豊山から駒形山に下りる途中で左に曲がらず、そのまま下に続いている構造土を登山道と間違えて迷い込んでいる登山者が多いので注意してください。 草月平はニッコウキスゲやタカネマツムシソウなどを楽しめるお花畑です。池塘の点在する草原を通り抜けると御西小屋に到着。ここは最高峰大日岳に向かう分岐点であり、日没や日の出のときに小屋から眺める牛首山を伴った大日岳の姿は圧倒的に荘厳です。 小屋の軒先に荷物を置かせてもらい、サブザックで大日岳をピストンします。チングルマの咲く道を下り、右下に文平ノ池を見ます。その後はぐいぐいと高度を上げて山頂に至ります。大日岳は主稜から少し離れた最高峰であり、飯豊連峰を鳥瞰しているような素晴らしい眺めです。 御西小屋に戻り荷物を整理して梅花皮小屋へと向かいます。1時間ほどで天狗ノ庭に辿り着きます。ここは登山者の踏圧と幕営により、表土が剥ぎ取られて裸地化し、池塘の点在する広大な湿原が失われた場所です。この荒廃を回復するため登山道を頂稜に移して踏圧を回避し、2007年からボランティアによる植生回復作業が幾度となく実施されています。 天狗ノ庭から烏帽子岳の間は、東側の急な斜面に夏まで雪庇の名残の雪渓が次々と現れます。登山道が残雪で遮断されてルートが分からなくなることもあります。残雪を巻く際、ストックだけで通過する登山者をよく見かけますが、この区間は石転ビ沢と同様に重大な滑落事故が多いのです。筆者は必ずピッケルを持参し、ルート工作や滑落に備えています。 ここより梅花皮岳にかけては、雪庇崩壊で削られた斜面にハクサンコザクラやミヤマダイモンジソウなどのお花畑が広がっています。何が見られるかはその時期のお楽しみです。 梅花皮岳の先は東面が崩れているので足元に注意をします。この区間ではクロユリやハクセンナズナなどの珍しい花に遭えるかもしれません。20分ほど下ると鞍部に建つ梅花皮小屋に到着します。水場も優れ、水洗トイレの評判も良い快適な小屋です。2泊目は状況によって御西小屋か梅花皮小屋泊かを選択します。 3日目。梅花皮小屋を出発し急坂を登り終えると、連峰北部の最高峰北股岳山頂です。振り返ると南には今まで辿ってきた稜線が続いており、北に見える杁差岳もだいぶ近くになってきました。 北股岳からは快適な稜線歩き。ギルダ原には乾性のお花畑が広がります。門内小屋を過ぎ、梶川尾根と合流する場所が扇ノ地紙です。地名は、扇を開いたような雪形が残ることに由来します。この先の地神山と読み方は同じですが、漢字が違う所が面白いですね。 北峰の次は頼母木山。ここから小国町の民宿奥川入の先まで伸びる長大な西俣尾根には、かつて登山道がありました。今でも残雪期にはよく登られています。イイデリンドウはこの辺りが北限となっています。頼母木山から下りていくと頼母木小屋に到着します。ここは管理棟のすぐ脇に水場があり、楽に水をいつでも利用できることがとてもありがたいです。 小屋からなだらかな山稜を辿っていき、大石山分岐へ。この一帯は6月初旬には一面のハクサンイチゲの花畑になります。ここから朳差岳をピストンして足ノ松尾根を降りる人が多いですが、全山縦走の場合はやはり大石ダムまで下ることが満足感を高めてくれるようです。 登り返して独立峰のように起立している鉾立峰で一休み。急坂を下って更に登り返し、左手に藤島玄のレリーフを見つけたら程なく朳差小屋に到着です。朳差小屋は水場まで10分ほど下りていかなければならず少し不便。しかし、頼母木小屋同様、小屋から日本海に沈む夕日を直接見られることは大きな魅力で、静かな雰囲気を味わいたい人に人気がある場所でもあります。3泊目は頼母木小屋か朳差小屋を選択します。 4日目。朳差岳では歩いてきた飯豊稜線の最後の展望を楽しみましょう。ここから権内尾根を下山します。池塘帯の美しい長者平を通り終えると、あとはあまり足場の良くない急坂を慎重に下っていくことになります。東に大境山、北に光兎山、西に日本海の海岸線と、今までとはがらりと違った展望が得られます。東俣川まで下り、吊橋を二つ超えると林道終点に辿り着きます。あとは1時間程で東俣彫刻公園のゲートにゴールします。ほぼ南北に伸びる飯豊連峰の主稜線は、東北地方屈指の縦走路です。この主稜線上のピークを繋ぐ“飯豊全山縦走”に挑戦する登山者が最近増えているようですが、ここでは歴史ある南端の登山口川入から北端の登山口大石ダムまで、3泊4日で辿るコースを紹介します。重装備を担いで4日間歩き通す体力と、岩場や残雪に対する歩行技術、読図力などが必要になってくる経験者向けの行程です。 1日目。川入地区の御沢野営場から出発。杉の大木が並ぶ御沢小屋跡からは、名前通りの長坂を辛抱強く登っていきます。地蔵山分岐手前にある地蔵水場は、急坂を登ってきた登山者へのありがたいご褒美。池塘がある湿地帯を通ると、連峰一の岩稜帯剣ヶ峰が待ち構えていますが、慎重に登っていけば難しくはないでしょう。岩場を越え5分ほどで三国小屋に到着します。飯豊本山や大日岳の展望が見られ、これからの登山に胸躍らされます。 三国小屋から七森の間にも岩稜帯があり注意が必要です。この先の御秘所も含め、岩稜帯では取り付く前に必ずストックを収納することが原則です。種蒔山を通り、お花畑を眺めながら下っていくと、切合小屋に到着します。1泊目は出発時間や体調に合わせて三国小屋か切合小屋を選びましょう。 2日目。切合小屋を出発し、残雪とその消え際から生えてくる高山植物を楽しみながら窪地状斜面を登り詰めると、草履塚のピークに出ます。綺麗なおべべを着せてもらった姥権現まで下り、両側が切れ落ちた高度感ある御秘所を越え、急登の御前坂を登り詰めると本山小屋が現れてきます。ここから飯豊山は20分弱で到着です。 山頂からは吾妻連峰、蔵王連峰、朝日連峰など、360度の展望を堪能できます。周辺では固有種のイイデリンドウがたくさん咲いており、マルバコゴメグサやタカネツメクサ、イワウメなども見られます。 飯豊山から駒形山に下りる途中で左に曲がらず、そのまま下に続いている構造土を登山道と間違えて迷い込んでいる登山者が多いので注意してください。 草月平はニッコウキスゲやタカネマツムシソウなどを楽しめるお花畑です。池塘の点在する草原を通り抜けると御西小屋に到着。ここは最高峰大日岳に向かう分岐点であり、日没や日の出のときに小屋から眺める牛首山を伴った大日岳の姿は圧倒的に荘厳です。 小屋の軒先に荷物を置かせてもらい、サブザックで大日岳をピストンします。チングルマの咲く道を下り、右下に文平ノ池を見ます。その後はぐいぐいと高度を上げて山頂に至ります。大日岳は主稜から少し離れた最高峰であり、飯豊連峰を鳥瞰しているような素晴らしい眺めです。 御西小屋に戻り荷物を整理して梅花皮小屋へと向かいます。1時間ほどで天狗ノ庭に辿り着きます。ここは登山者の踏圧と幕営により、表土が剥ぎ取られて裸地化し、池塘の点在する広大な湿原が失われた場所です。この荒廃を回復するため登山道を頂稜に移して踏圧を回避し、2007年からボランティアによる植生回復作業が幾度となく実施されています。 天狗ノ庭から烏帽子岳の間は、東側の急な斜面に夏まで雪庇の名残の雪渓が次々と現れます。登山道が残雪で遮断されてルートが分からなくなることもあります。残雪を巻く際、ストックだけで通過する登山者をよく見かけますが、この区間は石転ビ沢と同様に重大な滑落事故が多いのです。筆者は必ずピッケルを持参し、ルート工作や滑落に備えています。 ここより梅花皮岳にかけては、雪庇崩壊で削られた斜面にハクサンコザクラやミヤマダイモンジソウなどのお花畑が広がっています。何が見られるかはその時期のお楽しみです。 梅花皮岳の先は東面が崩れているので足元に注意をします。この区間ではクロユリやハクセンナズナなどの珍しい花に遭えるかもしれません。20分ほど下ると鞍部に建つ梅花皮小屋に到着します。水場も優れ、水洗トイレの評判も良い快適な小屋です。2泊目は状況によって御西小屋か梅花皮小屋泊かを選択します。 3日目。梅花皮小屋を出発し急坂を登り終えると、連峰北部の最高峰北股岳山頂です。振り返ると南には今まで辿ってきた稜線が続いており、北に見える杁差岳もだいぶ近くになってきました。 北股岳からは快適な稜線歩き。ギルダ原には乾性のお花畑が広がります。門内小屋を過ぎ、梶川尾根と合流する場所が扇ノ地紙です。地名は、扇を開いたような雪形が残ることに由来します。この先の地神山と読み方は同じですが、漢字が違う所が面白いですね。 北峰の次は頼母木山。ここから小国町の民宿奥川入の先まで伸びる長大な西俣尾根には、かつて登山道がありました。今でも残雪期にはよく登られています。イイデリンドウはこの辺りが北限となっています。頼母木山から下りていくと頼母木小屋に到着します。ここは管理棟のすぐ脇に水場があり、楽に水をいつでも利用できることがとてもありがたいです。 小屋からなだらかな山稜を辿っていき、大石山分岐へ。この一帯は6月初旬には一面のハクサンイチゲの花畑になります。ここから朳差岳をピストンして足ノ松尾根を降りる人が多いですが、全山縦走の場合はやはり大石ダムまで下ることが満足感を高めてくれるようです。 登り返して独立峰のように起立している鉾立峰で一休み。急坂を下って更に登り返し、左手に藤島玄のレリーフを見つけたら程なく朳差小屋に到着です。朳差小屋は水場まで10分ほど下りていかなければならず少し不便。しかし、頼母木小屋同様、小屋から日本海に沈む夕日を直接見られることは大きな魅力で、静かな雰囲気を味わいたい人に人気がある場所でもあります。3泊目は頼母木小屋か朳差小屋を選択します。 4日目。朳差岳では歩いてきた飯豊稜線の最後の展望を楽しみましょう。ここから権内尾根を下山します。池塘帯の美しい長者平を通り終えると、あとはあまり足場の良くない急坂を慎重に下っていくことになります。東に大境山、北に光兎山、西に日本海の海岸線と、今までとはがらりと違った展望が得られます。東俣川まで下り、吊橋を二つ超えると林道終点に辿り着きます。あとは1時間程で東俣彫刻公園のゲートにゴールします。 -
酸ヶ湯温泉から大岳周遊
- 日帰り
- 4時間35分
- 9.1km
酸ヶ湯温泉から大岳周遊
- 日帰り
- 4時間35分
- 9.1km
酸ヶ湯温泉の上部駐車場にインフォメーションセンターがあり、国道103号をはさんだ北側にある小さな鳥居が登山口です。 登山口から山道を登っていきます。600mほどで道の両側に立ち枯れのササや木々がある広場になります。硫化水素ガスが発生している恐れがあるので、風のない日は気をつけましょう。八甲田山は今も火山活動が続いている山なのです。登山道は一本道なので迷うことなく細いブナ、ダケカンバの中を進んでいきます。右手に南八甲田の山々がちらちらと見えてきます。 アオモリトドマツが両側に出てきて硫黄の臭いがしてくると地獄湯の沢です。沢を渡りガレ場を登り、何度か沢を渡り返すと平坦になります。木道が敷かれている仙人岱湿原の西端です。湿原の中央には八甲田清水が湧きだしています(夏場は涸れることもあります)。湿原南の小高い場所に仙人岱避難小屋が建っています。清水から北へ伸びる木道を進むと、小岳分岐です。分岐からさらに進むと湿原の北端で、初夏から夏にかけて雪消えを待って高山植物が咲き乱れます。 道なりに進んでアオモリトドマツ林を抜けると、森林限界になります。蛇篭で補強された火山礫の道を登りきると小さな沼、鏡沼があります。八甲田火山の噴火口に水がたまったもので、クロサンショウウオ、モリアオガエルなどが生息しています。さらにひと登りで360度の展望がある大岳山頂です。東は噴火口越しに小岳、高田大岳、雛岳が、西に岩木山、南に南八甲田の山並み、北には井戸岳、赤倉岳などの展望が得られます。展望を楽しんだら、北の井戸岳へ向かって火山灰の道を下ります。20分ほどで井戸岳との鞍部です。大岳避難小屋があり、ベンチもあるので休憩にちょうど良いでしょう。 西へのびる道を下り、アオモリトドマツ林を抜けると宮様分岐です。ここからは湿原に敷かれた木道をスリップに注意しながら進んでいきます。上毛無岱展望所で景色を楽しんでひと休みしたら、先に進みましょう。急な階段を足元に注意しながら下ります。眼下に広がる池塘群などが素晴らしいのひと言です。秋には錦の屏風といわれる風景に変わり、多くの登山者であふれます。 下毛無岱展望所で再び休んで、木道を進んで樹林帯に入り、下っていきます。城ヶ倉分岐を見送り、視界がパッと開けると湯坂で酸ヶ湯温泉が足元にあります。急な岩場や階段の道を下ると酸ヶ湯温泉に出ます。酸ヶ湯温泉の上部駐車場にインフォメーションセンターがあり、国道103号をはさんだ北側にある小さな鳥居が登山口です。 登山口から山道を登っていきます。600mほどで道の両側に立ち枯れのササや木々がある広場になります。硫化水素ガスが発生している恐れがあるので、風のない日は気をつけましょう。八甲田山は今も火山活動が続いている山なのです。登山道は一本道なので迷うことなく細いブナ、ダケカンバの中を進んでいきます。右手に南八甲田の山々がちらちらと見えてきます。 アオモリトドマツが両側に出てきて硫黄の臭いがしてくると地獄湯の沢です。沢を渡りガレ場を登り、何度か沢を渡り返すと平坦になります。木道が敷かれている仙人岱湿原の西端です。湿原の中央には八甲田清水が湧きだしています(夏場は涸れることもあります)。湿原南の小高い場所に仙人岱避難小屋が建っています。清水から北へ伸びる木道を進むと、小岳分岐です。分岐からさらに進むと湿原の北端で、初夏から夏にかけて雪消えを待って高山植物が咲き乱れます。 道なりに進んでアオモリトドマツ林を抜けると、森林限界になります。蛇篭で補強された火山礫の道を登りきると小さな沼、鏡沼があります。八甲田火山の噴火口に水がたまったもので、クロサンショウウオ、モリアオガエルなどが生息しています。さらにひと登りで360度の展望がある大岳山頂です。東は噴火口越しに小岳、高田大岳、雛岳が、西に岩木山、南に南八甲田の山並み、北には井戸岳、赤倉岳などの展望が得られます。展望を楽しんだら、北の井戸岳へ向かって火山灰の道を下ります。20分ほどで井戸岳との鞍部です。大岳避難小屋があり、ベンチもあるので休憩にちょうど良いでしょう。 西へのびる道を下り、アオモリトドマツ林を抜けると宮様分岐です。ここからは湿原に敷かれた木道をスリップに注意しながら進んでいきます。上毛無岱展望所で景色を楽しんでひと休みしたら、先に進みましょう。急な階段を足元に注意しながら下ります。眼下に広がる池塘群などが素晴らしいのひと言です。秋には錦の屏風といわれる風景に変わり、多くの登山者であふれます。 下毛無岱展望所で再び休んで、木道を進んで樹林帯に入り、下っていきます。城ヶ倉分岐を見送り、視界がパッと開けると湯坂で酸ヶ湯温泉が足元にあります。急な岩場や階段の道を下ると酸ヶ湯温泉に出ます。 -
八甲田ロープウェーから大岳へ
- 日帰り
- 4時間30分
- 12.6km
八甲田ロープウェーから大岳へ
- 日帰り
- 4時間30分
- 12.6km
八甲田ロープウェー山麓駅から乗車してわずか10分で、標高1305mの山頂公園駅です。駅舎を出ると右端に展望台があるので寄ってみましょう。津軽富士と呼ばれる岩木山などの展望が眼前に広がっています。 駅舎からはまっすぐな道と、左手無線塔のある方向へと向かう2本の道がのびています。2本の道は8の字形になっていて、どちらを行っても少し先で交差します。交差点に案内板がありそれを見て進むと三山(赤倉岳、井戸岳、大岳)展望所で、これから登る山が池塘に映り込んでいます。展望所を後に歩を進めると赤倉岳とロープウェーに戻る道とが分岐します。赤倉岳へとコースを取り進むと宮様コース分岐があります(宮様コースは荒れています)。標識に従って赤倉岳へと進みます。 アオモリトドマツの樹林帯を二度抜けると森林限界で、後方を振り返ると青森市内や陸奥湾などの展望が良いです。山道は少し荒れていて、急登が続きます。やがて赤倉岳断崖に出ます。ひと息ついてから緩く断崖に沿った道を登ると小祠が建っています。後ろの断崖を見ると土が何層にも見える五色岩です。もう少し先の小高いピークに赤倉岳標柱があります。 井戸岳へは尾根を進み、噴火口縁に出ると山頂標柱が立っています。井戸岳からは大岳が目前に迫って見えます。対岸の岩場が山頂ですが、植物保護のため立入禁止です。 噴火口縁に沿って半周し、下ると大岳避難小屋です。ここからは荒れた山道になり、急登をゆっくり登っていきます。頑張って登ると、柵で囲まれた大岳の山頂に着きます。 展望はすばらしく、噴火口の向こうには雛岳、高田大岳、小岳の三山が並んでいます。展望を楽しんだ後、荒れた道に気をつけながら、大岳避難小屋へと下り、往路へと戻っていきます。八甲田ロープウェー山麓駅から乗車してわずか10分で、標高1305mの山頂公園駅です。駅舎を出ると右端に展望台があるので寄ってみましょう。津軽富士と呼ばれる岩木山などの展望が眼前に広がっています。 駅舎からはまっすぐな道と、左手無線塔のある方向へと向かう2本の道がのびています。2本の道は8の字形になっていて、どちらを行っても少し先で交差します。交差点に案内板がありそれを見て進むと三山(赤倉岳、井戸岳、大岳)展望所で、これから登る山が池塘に映り込んでいます。展望所を後に歩を進めると赤倉岳とロープウェーに戻る道とが分岐します。赤倉岳へとコースを取り進むと宮様コース分岐があります(宮様コースは荒れています)。標識に従って赤倉岳へと進みます。 アオモリトドマツの樹林帯を二度抜けると森林限界で、後方を振り返ると青森市内や陸奥湾などの展望が良いです。山道は少し荒れていて、急登が続きます。やがて赤倉岳断崖に出ます。ひと息ついてから緩く断崖に沿った道を登ると小祠が建っています。後ろの断崖を見ると土が何層にも見える五色岩です。もう少し先の小高いピークに赤倉岳標柱があります。 井戸岳へは尾根を進み、噴火口縁に出ると山頂標柱が立っています。井戸岳からは大岳が目前に迫って見えます。対岸の岩場が山頂ですが、植物保護のため立入禁止です。 噴火口縁に沿って半周し、下ると大岳避難小屋です。ここからは荒れた山道になり、急登をゆっくり登っていきます。頑張って登ると、柵で囲まれた大岳の山頂に着きます。 展望はすばらしく、噴火口の向こうには雛岳、高田大岳、小岳の三山が並んでいます。展望を楽しんだ後、荒れた道に気をつけながら、大岳避難小屋へと下り、往路へと戻っていきます。 -
谷地温泉から大岳へ
- 日帰り
- 7時間0分
- 12.5km
谷地温泉から大岳へ
- 日帰り
- 7時間0分
- 12.5km
谷地温泉は、谷地温泉バス停から300mほど西に入った所にあるひなびた温泉宿です。温泉前にある展望台に登ると谷地湿原が広がっています。 標柱に従って登り出します。2016〜2017年にようやくササの刈払いが行なわれ、登りやすくなりました。道は一本道なので迷う心配はありません。標識が所々にあるのでそれにしたがって進みます。以前は泥道を右左に避けて歩かれた踏み跡が沢山あり、温泉近くで道迷いが多く発生していましたが、今後は解消されるでしょう。 ブナ林の中を登っていくと木々が太くなってきます。974mピークは知らない間に通過してしまうかもしれません。上部からの流水で泥道も少しは解消されましたが、山頂近くまで直登が続きます。以前は道の段差で泣かされたものです。 展望のよい岩場、天狗の踊場(1386m)で一休みしましょう。森林限界を超えると後方の展望が素晴らしいです。前方右に石積された祠が間近になってきます。石積(東峰)で一息ついたら西に110mほど進むと高田大岳山頂です。大岳をはじめとする山並みが見事です。ここから急降下していきます。道は最初はザレ、洗掘と荒れている中をゆっくりと下ります。鞍部には田代(箒場岱)への分岐標柱が建って、ここだけに木道が少し敷かれています。湿原にのびる道を直進していくと洗掘された道が待っています。頑張って登り続けると小岳山頂に着きます。 大岳、井戸岳、赤倉岳が座しています。展望を楽しんでハイマツからアオモリトドマツ帯に入り、抜けると仙人岱湿原の北端にある小岳分岐に出ます。大岳へは右(北)へ向かいますが疲労が激しければここから左に向かい酸ヶ湯温泉に下りましょう。 大岳に登ったら帰路はもと来た道をいったん戻り、小岳への分岐を右に折れて仙人岱避難小屋への分岐に出ます。そのまままっすぐに進んで荒れた地獄湯の沢を下っていき、樹林帯に入ります。両側が立ち枯れた場所を通過し、小さな鳥居をくぐると大駐車場を左に見ながら200mほどで酸ヶ湯温泉に着きます。谷地温泉は、谷地温泉バス停から300mほど西に入った所にあるひなびた温泉宿です。温泉前にある展望台に登ると谷地湿原が広がっています。 標柱に従って登り出します。2016〜2017年にようやくササの刈払いが行なわれ、登りやすくなりました。道は一本道なので迷う心配はありません。標識が所々にあるのでそれにしたがって進みます。以前は泥道を右左に避けて歩かれた踏み跡が沢山あり、温泉近くで道迷いが多く発生していましたが、今後は解消されるでしょう。 ブナ林の中を登っていくと木々が太くなってきます。974mピークは知らない間に通過してしまうかもしれません。上部からの流水で泥道も少しは解消されましたが、山頂近くまで直登が続きます。以前は道の段差で泣かされたものです。 展望のよい岩場、天狗の踊場(1386m)で一休みしましょう。森林限界を超えると後方の展望が素晴らしいです。前方右に石積された祠が間近になってきます。石積(東峰)で一息ついたら西に110mほど進むと高田大岳山頂です。大岳をはじめとする山並みが見事です。ここから急降下していきます。道は最初はザレ、洗掘と荒れている中をゆっくりと下ります。鞍部には田代(箒場岱)への分岐標柱が建って、ここだけに木道が少し敷かれています。湿原にのびる道を直進していくと洗掘された道が待っています。頑張って登り続けると小岳山頂に着きます。 大岳、井戸岳、赤倉岳が座しています。展望を楽しんでハイマツからアオモリトドマツ帯に入り、抜けると仙人岱湿原の北端にある小岳分岐に出ます。大岳へは右(北)へ向かいますが疲労が激しければここから左に向かい酸ヶ湯温泉に下りましょう。 大岳に登ったら帰路はもと来た道をいったん戻り、小岳への分岐を右に折れて仙人岱避難小屋への分岐に出ます。そのまままっすぐに進んで荒れた地獄湯の沢を下っていき、樹林帯に入ります。両側が立ち枯れた場所を通過し、小さな鳥居をくぐると大駐車場を左に見ながら200mほどで酸ヶ湯温泉に着きます。 -
猿倉温泉から櫛ヶ峰へ
- 日帰り
- 10時間40分
- 23.2km
猿倉温泉から櫛ヶ峰へ
- 日帰り
- 10時間40分
- 23.2km
猿倉温泉バス停から猿倉温泉までおよそ300m余りの車道歩きになります。車道の両端は小さな湿原で、季節の花が咲き乱れます。 温泉の奥に休憩所とトイレがあります。休憩所の前にある登山口の看板を過ぎて、登山道を進むと、すぐに猿倉岳への分岐があります。通称山道コースと呼ばれ、道がV字状に雨水で削られ、ヤブがうるさく整備されていないため旧道をたどります。旧道は昔、観光用道路として作られたものですが、一度も車が走ることなく今日に至っています。もともと車が走るように作られた道なので急な登りはなく、沢、尾根を大きく回り込むように作られています。休憩所を後に、15分も歩くと猿倉神社です。 このあたりまでは道幅も広いですが、この先は樹林の中を歩くようになります。見返場で樹林が少し切れ、高田大岳、黒森の展望が得られますが、気づかないうちに通過しまた樹林の中となります。再度左手の樹林が切れると矢櫃湿原です。入口から湿原を見渡せますが、湿原は立入禁止なので中に入れません。さらに先へ進むと木製の矢櫃橋があり、道は南へ向けて緩やかな登りとなります。展望は全くありません。やがて左手に水がとうとうと流れ出る松次郎清水に出ます。南八甲田山中で一番の美味しい水なので、ぜひ汲んでおきましょう。水場から少しで乗鞍岳入口の分岐です。 入口には小さな湿原があり、高山植物が咲き疲れを癒してくれます。道は西へと進み、樹林が切れて展望が開けてきます。夏は強い日差しを遮るものが全くないため、熱中症には要注意。標柱に地獄峠の表示が現れると駒ヶ峯入口の広場はすぐです。ここにも小さな沢があるので水を得ることができます。櫛ヶ峯入口まではゆるく下り、櫛ヶ峯入口の標柱がある所からは、標識に従い西へ進みます。このあたりの左手の湿地は田型萢と言われ、湿地にある池塘を田圃の形に見たてたため、田型萢と言われるようになりました。 標識に従って西へ折れるとすぐに、湿原の中に木道が続きます。黄瀬萢といわれる広大な湿原でワタスゲの群落などは見事です。櫛ヶ峯の三角峰が徐々に大きくなり、田堰沢を渡ると、身丈ほどの樹林で遠望はありません。小沢を何回か渡り、視界が開けて森林限界になります。草つきの尾根を左手にずっと回ってから急登が始まります。最後のふんばりで登りきると、櫛ヶ峯の山頂です。裸地化した中に、三角点があります。北八甲田の山々や岩木山、十和田湖の輝きが手に取るような近さに見えます。遠くには岩手山や八幡平・秋田駒ヶ岳、早池峰山などが望めます。猿倉温泉から延々歩いて登った櫛ヶ峯の山頂からの展望は、充実感に満ちています。 展望を十分楽しんだら、足元が見えない道をひたすら下ります。猿倉温泉バス停から猿倉温泉までおよそ300m余りの車道歩きになります。車道の両端は小さな湿原で、季節の花が咲き乱れます。 温泉の奥に休憩所とトイレがあります。休憩所の前にある登山口の看板を過ぎて、登山道を進むと、すぐに猿倉岳への分岐があります。通称山道コースと呼ばれ、道がV字状に雨水で削られ、ヤブがうるさく整備されていないため旧道をたどります。旧道は昔、観光用道路として作られたものですが、一度も車が走ることなく今日に至っています。もともと車が走るように作られた道なので急な登りはなく、沢、尾根を大きく回り込むように作られています。休憩所を後に、15分も歩くと猿倉神社です。 このあたりまでは道幅も広いですが、この先は樹林の中を歩くようになります。見返場で樹林が少し切れ、高田大岳、黒森の展望が得られますが、気づかないうちに通過しまた樹林の中となります。再度左手の樹林が切れると矢櫃湿原です。入口から湿原を見渡せますが、湿原は立入禁止なので中に入れません。さらに先へ進むと木製の矢櫃橋があり、道は南へ向けて緩やかな登りとなります。展望は全くありません。やがて左手に水がとうとうと流れ出る松次郎清水に出ます。南八甲田山中で一番の美味しい水なので、ぜひ汲んでおきましょう。水場から少しで乗鞍岳入口の分岐です。 入口には小さな湿原があり、高山植物が咲き疲れを癒してくれます。道は西へと進み、樹林が切れて展望が開けてきます。夏は強い日差しを遮るものが全くないため、熱中症には要注意。標柱に地獄峠の表示が現れると駒ヶ峯入口の広場はすぐです。ここにも小さな沢があるので水を得ることができます。櫛ヶ峯入口まではゆるく下り、櫛ヶ峯入口の標柱がある所からは、標識に従い西へ進みます。このあたりの左手の湿地は田型萢と言われ、湿地にある池塘を田圃の形に見たてたため、田型萢と言われるようになりました。 標識に従って西へ折れるとすぐに、湿原の中に木道が続きます。黄瀬萢といわれる広大な湿原でワタスゲの群落などは見事です。櫛ヶ峯の三角峰が徐々に大きくなり、田堰沢を渡ると、身丈ほどの樹林で遠望はありません。小沢を何回か渡り、視界が開けて森林限界になります。草つきの尾根を左手にずっと回ってから急登が始まります。最後のふんばりで登りきると、櫛ヶ峯の山頂です。裸地化した中に、三角点があります。北八甲田の山々や岩木山、十和田湖の輝きが手に取るような近さに見えます。遠くには岩手山や八幡平・秋田駒ヶ岳、早池峰山などが望めます。猿倉温泉から延々歩いて登った櫛ヶ峯の山頂からの展望は、充実感に満ちています。 展望を十分楽しんだら、足元が見えない道をひたすら下ります。 -
白地山
- 日帰り
- 5時間30分
- 13.4km
白地山
- 日帰り
- 5時間30分
- 13.4km
鉛山峠登山口の看板から登り始めます。階段の道を登るとすぐに鉛山峠で道は二分し、左の木道が敷かれた道を進んでいきます。木道は敷かれてから年月が経ち、苔が生えて滑るので要注意です。本コースは十和田湖外輪山を延々とたどるため、羊の腸のごとく長く長く歩いていきます。山頂と登山口の標高差で200m弱です。 木道が切れると東屋のある白雲亭展望台に着きます。次にミソナゲ峠を見て、さらに進んでいきます。少し登りになったなと思う箇所もありますが、すぐに下降して、再び登りになります。 やがて997mピークで、前方からの大川岱コースの道と左手(西)からの道、山頂へ向かうコースとの合流点です。眼下に十和田湖があり、いつもとは違った眺めの湖があります。展望がいいのでひと休みしてから、山頂へ向かいます。 997mピークからは湿地帯になり、高山植物が咲き乱れてきます。木道が敷かれているので、足元が埋まることはありません。ただ木道のスリップには注意していきましょう。碇ヶ関コースとの合流点が湿原三叉路です。山頂へは直進し、木道が途切れてから、ひと登りで白地山山頂に着きます。ベンチがあるのでひと休みしましょう。目の高さに樹林やササがあるので、展望が良いとはいえませんが、北に南八甲田、南には奥羽の山並みが見えます。帰りは登ってきた道を延々と下ります。 ※本コースは登り下りの標高差の少ないコースだけに入山者も多めですが、荒天時は無理な入山は避けましょう。また、碇ヶ関コースは湿原三叉路からの下部、ササが茂って歩行困難です。一方大川岱からのコースは、沢の中を歩いたりしますが、アプローチや帰路が万全であれば、一周するのも良いでしょう。鉛山峠登山口の看板から登り始めます。階段の道を登るとすぐに鉛山峠で道は二分し、左の木道が敷かれた道を進んでいきます。木道は敷かれてから年月が経ち、苔が生えて滑るので要注意です。本コースは十和田湖外輪山を延々とたどるため、羊の腸のごとく長く長く歩いていきます。山頂と登山口の標高差で200m弱です。 木道が切れると東屋のある白雲亭展望台に着きます。次にミソナゲ峠を見て、さらに進んでいきます。少し登りになったなと思う箇所もありますが、すぐに下降して、再び登りになります。 やがて997mピークで、前方からの大川岱コースの道と左手(西)からの道、山頂へ向かうコースとの合流点です。眼下に十和田湖があり、いつもとは違った眺めの湖があります。展望がいいのでひと休みしてから、山頂へ向かいます。 997mピークからは湿地帯になり、高山植物が咲き乱れてきます。木道が敷かれているので、足元が埋まることはありません。ただ木道のスリップには注意していきましょう。碇ヶ関コースとの合流点が湿原三叉路です。山頂へは直進し、木道が途切れてから、ひと登りで白地山山頂に着きます。ベンチがあるのでひと休みしましょう。目の高さに樹林やササがあるので、展望が良いとはいえませんが、北に南八甲田、南には奥羽の山並みが見えます。帰りは登ってきた道を延々と下ります。 ※本コースは登り下りの標高差の少ないコースだけに入山者も多めですが、荒天時は無理な入山は避けましょう。また、碇ヶ関コースは湿原三叉路からの下部、ササが茂って歩行困難です。一方大川岱からのコースは、沢の中を歩いたりしますが、アプローチや帰路が万全であれば、一周するのも良いでしょう。