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  • 茶臼山コースから駒ヶ岳を経て福島Bコースへ

    茶臼山コースから駒ヶ岳を経て福島Bコースへ

    登山口をスタートするとすぐに茶臼山コースと木曾福島Bコースの分岐があります。これを左に進みしばらくすると正沢川の渡渉点に出ます。ここにはつり橋があったのですが流されてしまい、地元の方々が仮設の丸太橋を整備してくれています。しかしよく流されてしまうので水量の多いときは無理をせず、諦めて引き返すのが良いでしょう。正沢川を無事渡渉するとすぐにカラマツ林の急登が始まります。しばらく登ると大きな尾根に出ます。この先樹林帯の長い登りが続き、やがて木々の高さが低くなり森林限界が近づくと茶臼山はもうすぐです。 視界がひらけ茶臼山を過ぎるとすぐに茶臼山分岐で桂小場からのルートと合流します。本日の宿泊地、西駒山荘までのトラバースは遅い時期まで雪が残ることもあり、充分に注意が必要です。このルートは比較的短い時間で登ることができるので、首都圏などから早朝出発しても早めに小屋に到着できるでしょう。西駒山荘は要予約です。西駒山荘の周辺ではコマクサなどの高山植物が見られます。 二日目は行程が長いので早めに出発しましょう。小屋を駒ヶ岳方面に出発してじきに、遭難記念碑があります。新田次郎の小説「聖職の碑」で有名なので興味のある方は是非読んでください。この遭難を教訓に天候の急変には充分注意しましょう。馬ノ背の長い稜線を辿ります。天気が良ければ大変眺望の良い所です。大きな岩の間を息を切らしてのぼれば、中央アルプスの最高峰木曽駒ヶ岳に到着です。 ロープウェイからの登山者が多い中岳方面を背に木曽側へ下ります。すぐに赤い屋根の頂上木曽小屋を通過します。さらに下ると今度は青い屋根の玉乃窪山荘の前に出ます。ここで右に折れますが他のコースとの分岐点で視界不良のときなどは注意が必要です。木曽駒ヶ岳七合目避難小屋までは福島Aコースと重複区間で、避難小屋の前で分岐します。樹林帯の展望がきかない尾根道をひたすら下ります。五合目の下には力水があり渇いた喉を潤してくれます。長い下りも川の音が聞こえてくるようになると終盤です。 やがてスキー場跡地が見えるようになり林道に出れば、もうすぐ昨日登った茶臼山コースと合流し登山口に戻ればゴールです。
    登山口をスタートするとすぐに茶臼山コースと木曾福島Bコースの分岐があります。これを左に進みしばらくすると正沢川の渡渉点に出ます。ここにはつり橋があったのですが流されてしまい、地元の方々が仮設の丸太橋を整備してくれています。しかしよく流されてしまうので水量の多いときは無理をせず、諦めて引き返すのが良いでしょう。正沢川を無事渡渉するとすぐにカラマツ林の急登が始まります。しばらく登ると大きな尾根に出ます。この先樹林帯の長い登りが続き、やがて木々の高さが低くなり森林限界が近づくと茶臼山はもうすぐです。 視界がひらけ茶臼山を過ぎるとすぐに茶臼山分岐で桂小場からのルートと合流します。本日の宿泊地、西駒山荘までのトラバースは遅い時期まで雪が残ることもあり、充分に注意が必要です。このルートは比較的短い時間で登ることができるので、首都圏などから早朝出発しても早めに小屋に到着できるでしょう。西駒山荘は要予約です。西駒山荘の周辺ではコマクサなどの高山植物が見られます。 二日目は行程が長いので早めに出発しましょう。小屋を駒ヶ岳方面に出発してじきに、遭難記念碑があります。新田次郎の小説「聖職の碑」で有名なので興味のある方は是非読んでください。この遭難を教訓に天候の急変には充分注意しましょう。馬ノ背の長い稜線を辿ります。天気が良ければ大変眺望の良い所です。大きな岩の間を息を切らしてのぼれば、中央アルプスの最高峰木曽駒ヶ岳に到着です。 ロープウェイからの登山者が多い中岳方面を背に木曽側へ下ります。すぐに赤い屋根の頂上木曽小屋を通過します。さらに下ると今度は青い屋根の玉乃窪山荘の前に出ます。ここで右に折れますが他のコースとの分岐点で視界不良のときなどは注意が必要です。木曽駒ヶ岳七合目避難小屋までは福島Aコースと重複区間で、避難小屋の前で分岐します。樹林帯の展望がきかない尾根道をひたすら下ります。五合目の下には力水があり渇いた喉を潤してくれます。長い下りも川の音が聞こえてくるようになると終盤です。 やがてスキー場跡地が見えるようになり林道に出れば、もうすぐ昨日登った茶臼山コースと合流し登山口に戻ればゴールです。
  • 上松Aコースから木曽駒ケ岳へ

    上松Aコースから木曽駒ケ岳へ

    木曽谷から木曽駒ヶ岳への道は、古くから御嶽山信仰登山と合わせて登られていたようでいくつかのルートがあります。ここで紹介する上松Aコースと呼ばれる道は、上高地などで行われる「ウェストン祭」で有名なウォルター・ウェストンが木曽駒ヶ岳登山の際に登り、伊那市へ下山したとされる登山道です。 登山口へはマイカーもしくはタクシーを利用して入ります。休業中の敬神キャンプ場のすぐ上に駐車場があります。歩き始めは砂防工事が行われている滑川沿いを案内表示に従って進みます。林道に出て右に折れると敬神ノ滝小屋(会員制・利用不可)があります。小屋の奥から森の中へと登山道が伸びています。この先水場がほとんどないので、ここで補給しましょう。 展望のきかない樹林帯の急登を黙々と歩き続け少し視界が開けるようになると五合目の金懸小屋につきます。無人の避難小屋ですがきれいで快適な小屋です。この少し先に「金剛水」と呼ばれる水場がありますが、涸れていることもあるので注意が必要です。 一息入れ、再び歩き出すと胸突き八丁の急登に差し掛かります。展望もきかず苦しい登りが続き、木々の隙間から見える山々を心の支えに登り七合目を過ぎ、森林限界が近づくと八合目はもうすぐです。八合目では山頂を巻く横手道の分岐もありますが、天気が良ければ素晴らしい展望の木曽前岳山頂をお勧めします。この辺りは展望だけでなく足元の高山植物も大変きれいなところです。 山頂から少し下ると青い屋根の玉乃窪山荘があります。山荘の前を過ぎ、信仰の登山道であることが納得できる石像に見守られながらもう一登り。今度は赤い屋根の頂上木曽小屋が見えてくれば木曽駒ヶ岳山頂はもうすぐです。すれ違う人もまばらだった登山道とは打って変わって、山頂にはきっと沢山の人がいることでしょう。富士山や北岳をはじめとする国内の3000M峰をほとんど見ることができる素晴らしい眺望が待っています。 ここからの帰り道は、マイカーの方は引き返すのがベストですが、JRや高速バス利用の方は駒ヶ岳ロープウェイを経由してJR駒ケ根駅方面へ下山することもできます。 ロープウェイ方面へは登ってきた道とは反対方向へ下り、中岳を超えて宝剣山荘の前を過ぎ、乗越浄土から千畳敷カールへと下ります。ロープウェイから先は中央道駒ヶ根ICを経由してJR駒ヶ根駅行きのバスが出ています。
    木曽谷から木曽駒ヶ岳への道は、古くから御嶽山信仰登山と合わせて登られていたようでいくつかのルートがあります。ここで紹介する上松Aコースと呼ばれる道は、上高地などで行われる「ウェストン祭」で有名なウォルター・ウェストンが木曽駒ヶ岳登山の際に登り、伊那市へ下山したとされる登山道です。 登山口へはマイカーもしくはタクシーを利用して入ります。休業中の敬神キャンプ場のすぐ上に駐車場があります。歩き始めは砂防工事が行われている滑川沿いを案内表示に従って進みます。林道に出て右に折れると敬神ノ滝小屋(会員制・利用不可)があります。小屋の奥から森の中へと登山道が伸びています。この先水場がほとんどないので、ここで補給しましょう。 展望のきかない樹林帯の急登を黙々と歩き続け少し視界が開けるようになると五合目の金懸小屋につきます。無人の避難小屋ですがきれいで快適な小屋です。この少し先に「金剛水」と呼ばれる水場がありますが、涸れていることもあるので注意が必要です。 一息入れ、再び歩き出すと胸突き八丁の急登に差し掛かります。展望もきかず苦しい登りが続き、木々の隙間から見える山々を心の支えに登り七合目を過ぎ、森林限界が近づくと八合目はもうすぐです。八合目では山頂を巻く横手道の分岐もありますが、天気が良ければ素晴らしい展望の木曽前岳山頂をお勧めします。この辺りは展望だけでなく足元の高山植物も大変きれいなところです。 山頂から少し下ると青い屋根の玉乃窪山荘があります。山荘の前を過ぎ、信仰の登山道であることが納得できる石像に見守られながらもう一登り。今度は赤い屋根の頂上木曽小屋が見えてくれば木曽駒ヶ岳山頂はもうすぐです。すれ違う人もまばらだった登山道とは打って変わって、山頂にはきっと沢山の人がいることでしょう。富士山や北岳をはじめとする国内の3000M峰をほとんど見ることができる素晴らしい眺望が待っています。 ここからの帰り道は、マイカーの方は引き返すのがベストですが、JRや高速バス利用の方は駒ヶ岳ロープウェイを経由してJR駒ケ根駅方面へ下山することもできます。 ロープウェイ方面へは登ってきた道とは反対方向へ下り、中岳を超えて宝剣山荘の前を過ぎ、乗越浄土から千畳敷カールへと下ります。ロープウェイから先は中央道駒ヶ根ICを経由してJR駒ヶ根駅行きのバスが出ています。
  • 伊那スキーリゾートから木曽駒ヶ岳へ

    伊那スキーリゾートから木曽駒ヶ岳へ

    歴史があるばかりでなく、かの有名なウォルター・ウェストンが上松から駒ヶ岳登山をした時に下ったのがこのルートとされています。権現づるねと呼ばれるこのルートは長く、権現山から先は近年手入れが行き届かない箇所があり、上級者向けです。 登山口は常輪寺からの古道もありますが、ここではスキー場からスタートします。マイカーもしくはタクシーで伊那スキーリゾートの駐車場まで入り登山開始です。スキー場の横をリフト終点まで登ると林道が二手に分かれ上へ進むと権現山登山道入口があります。沢沿いに登ると急登に差し掛かります。権現山までは地元の方々が整備してくれていますが、滑りやすい急坂のため足元に注意しましょう。やがて常輪寺からの道と合流すると権現山までもう一登りです。権現山の山頂からは伊那谷が見渡せ、その向こうに南アルプスが望めます。 権現山からは笹薮となり一部不明瞭な箇所も出てきますので注意しましょう。笹をかき分けつつ登り「板沢の頭」の看板を過ぎると五合目見晴台です。ここから尾根が不明瞭となり、辻山と呼ばれるあたりで右にルートを取りますが、地図を出してよく確認してから進みましょう。 湿地帯を過ぎると急登に差し掛かります。展望のないシラビソ林のきつい坂を登りきるとそこは八丁立です。やがて樹高が低くなり、長尾根ノ頭を過ぎたころハイマツが混じり始め森林限界が近づくと急に視界がひらけます。将棊ノ頭(将棊頭山とは別)を超えて下れば本日の宿泊地、西駒山荘に到着です。 翌日は馬ノ背から木曽駒ヶ岳へ。駒ヶ岳から中岳を超えて宝剣山荘と天狗荘が並んで建っている広い場所が賽の河原といわれるところです。宝剣山荘の前から濃ヶ池方面へと下る道があり、西駒山荘へ戻ることもできます。ただし、遅い時期(8月上旬)まで雪渓が残ることが多いので注意が必要です。 乗越浄土からは千畳敷へ下り、ロープウェイとバスを利用してJR駒ケ根駅方面へと下山します。
    歴史があるばかりでなく、かの有名なウォルター・ウェストンが上松から駒ヶ岳登山をした時に下ったのがこのルートとされています。権現づるねと呼ばれるこのルートは長く、権現山から先は近年手入れが行き届かない箇所があり、上級者向けです。 登山口は常輪寺からの古道もありますが、ここではスキー場からスタートします。マイカーもしくはタクシーで伊那スキーリゾートの駐車場まで入り登山開始です。スキー場の横をリフト終点まで登ると林道が二手に分かれ上へ進むと権現山登山道入口があります。沢沿いに登ると急登に差し掛かります。権現山までは地元の方々が整備してくれていますが、滑りやすい急坂のため足元に注意しましょう。やがて常輪寺からの道と合流すると権現山までもう一登りです。権現山の山頂からは伊那谷が見渡せ、その向こうに南アルプスが望めます。 権現山からは笹薮となり一部不明瞭な箇所も出てきますので注意しましょう。笹をかき分けつつ登り「板沢の頭」の看板を過ぎると五合目見晴台です。ここから尾根が不明瞭となり、辻山と呼ばれるあたりで右にルートを取りますが、地図を出してよく確認してから進みましょう。 湿地帯を過ぎると急登に差し掛かります。展望のないシラビソ林のきつい坂を登りきるとそこは八丁立です。やがて樹高が低くなり、長尾根ノ頭を過ぎたころハイマツが混じり始め森林限界が近づくと急に視界がひらけます。将棊ノ頭(将棊頭山とは別)を超えて下れば本日の宿泊地、西駒山荘に到着です。 翌日は馬ノ背から木曽駒ヶ岳へ。駒ヶ岳から中岳を超えて宝剣山荘と天狗荘が並んで建っている広い場所が賽の河原といわれるところです。宝剣山荘の前から濃ヶ池方面へと下る道があり、西駒山荘へ戻ることもできます。ただし、遅い時期(8月上旬)まで雪渓が残ることが多いので注意が必要です。 乗越浄土からは千畳敷へ下り、ロープウェイとバスを利用してJR駒ケ根駅方面へと下山します。
  • 北御所登山口から木曽駒ヶ岳へ

    北御所登山口から木曽駒ヶ岳へ

    駒ケ根駅よりしらび平行きのバスに乗車し、北御所登山口で下車。バス停の前の林道を体を慣らしながら歩き出します。小一時間で蛇腹沢登山口に到着。ここから登山道となり樹林帯の尾根を登ります。水場のある清水平で一服し急登をひと登りすると、うどんや峠に。ここで黒川渓谷からの登山道と合流します。檜尾岳方面の展望が開けます。そこからゆるやかになった尾根筋を行くと一丁ヶ池です。樹林のなかの細長く小さな池です。そこからすぐ先に少し開けた小屋場があり、今は廃道となっている長谷部新道が分岐します。 低くなった樹林帯をひと登りすると森林限界で、ここで一気に展望が開け、たおやかなハイマツの稜線の向こうには中央アルプスの主稜線がスカイラインとなっています。後ろを振り返ると、平坦で広々とした伊那谷が一望でき、その奥には南アルプスの山々が重畳と連なっています。すぐ上部が舟窪(七合目)です。ここでひと休みしてしばしこの眺望を堪能しましょう。稜線の風に吹かれながらもうひと登りすると、八合目です。八合目から伊那前岳周辺で、チングルマ、ミネズオウ、アオノツガザクラの群生が見られます。八合目の碑の南側からは宝剣岳の峻険な山容と眼下の千畳敷カールが望めます。ここまでくればもうひと息です。徐々に高度を上げて勒銘石まで来るととたんに登山者が増えてきます。ここから乗越浄土まではゆるやかな道。登山道は前岳頂上を通らず、左に宝剣岳、右に木曽駒ヶ岳を望みながら進むと、途中の九合目標柱をうっかり見落としてしまいがちです。乗越浄土は千畳敷から上がってきた人たちで混み合います。ここまで1500m近い標高差を登ってきているので、宝剣山荘か天狗荘に泊まります。 二日目は木曽駒ヶ岳を往復します。広いガレキの尾根を行き、中岳を越えると頂上山荘です。ここは中央アルプス主稜線上の唯一の指定キャンプサイトになります。頂上山荘からはひと登りで祠のある木曽駒ヶ岳頂上に到着します。中央アルプス主峰の眺望をしばし楽しんだら、来た道を山荘に戻りましょう。下山はロープウェイを使います。しかし、乗越浄土より千畳敷までは急な下りなので足下に注意は怠らないように。 駒ヶ岳では、ヒメウスユキソウの群生が見られます。千畳敷に入ると、コバイケイソウ、クロユリなどの花々も見られ、高山植物の宝庫です。
    駒ケ根駅よりしらび平行きのバスに乗車し、北御所登山口で下車。バス停の前の林道を体を慣らしながら歩き出します。小一時間で蛇腹沢登山口に到着。ここから登山道となり樹林帯の尾根を登ります。水場のある清水平で一服し急登をひと登りすると、うどんや峠に。ここで黒川渓谷からの登山道と合流します。檜尾岳方面の展望が開けます。そこからゆるやかになった尾根筋を行くと一丁ヶ池です。樹林のなかの細長く小さな池です。そこからすぐ先に少し開けた小屋場があり、今は廃道となっている長谷部新道が分岐します。 低くなった樹林帯をひと登りすると森林限界で、ここで一気に展望が開け、たおやかなハイマツの稜線の向こうには中央アルプスの主稜線がスカイラインとなっています。後ろを振り返ると、平坦で広々とした伊那谷が一望でき、その奥には南アルプスの山々が重畳と連なっています。すぐ上部が舟窪(七合目)です。ここでひと休みしてしばしこの眺望を堪能しましょう。稜線の風に吹かれながらもうひと登りすると、八合目です。八合目から伊那前岳周辺で、チングルマ、ミネズオウ、アオノツガザクラの群生が見られます。八合目の碑の南側からは宝剣岳の峻険な山容と眼下の千畳敷カールが望めます。ここまでくればもうひと息です。徐々に高度を上げて勒銘石まで来るととたんに登山者が増えてきます。ここから乗越浄土まではゆるやかな道。登山道は前岳頂上を通らず、左に宝剣岳、右に木曽駒ヶ岳を望みながら進むと、途中の九合目標柱をうっかり見落としてしまいがちです。乗越浄土は千畳敷から上がってきた人たちで混み合います。ここまで1500m近い標高差を登ってきているので、宝剣山荘か天狗荘に泊まります。 二日目は木曽駒ヶ岳を往復します。広いガレキの尾根を行き、中岳を越えると頂上山荘です。ここは中央アルプス主稜線上の唯一の指定キャンプサイトになります。頂上山荘からはひと登りで祠のある木曽駒ヶ岳頂上に到着します。中央アルプス主峰の眺望をしばし楽しんだら、来た道を山荘に戻りましょう。下山はロープウェイを使います。しかし、乗越浄土より千畳敷までは急な下りなので足下に注意は怠らないように。 駒ヶ岳では、ヒメウスユキソウの群生が見られます。千畳敷に入ると、コバイケイソウ、クロユリなどの花々も見られ、高山植物の宝庫です。
  • 菅の台バスセンターから空木岳へ

    菅の台バスセンターから空木岳へ

    空木岳は深田久弥の日本百名山のひとつとして人気の山ですが、木曽駒ヶ岳から縦走するにしても、またここで紹介する菅の台から登るルートにしても、長く険しいアプローチが必要です。 駒ヶ岳ロープウェイへのバス発着所である菅の台バスセンターはおよそ標高850mで、ここから空木岳へは標高差約2000mの長い登りです。以前は林道終点までマイカーやタクシーで入ることができましたが、ここ最近は崩落や落石のために通行止めの期間が多いので、菅の台からスタートしましょう。 駒ヶ根高原スキー場を目指して歩き始めます。スキー場横の段々の駐車場を登りきった所から山道に入ります。ゲレンデ横のヒノキ林を登りやがてスキー場と分かれ、林道を2度横切ります。3度目に林道と出会うとそこが林道終点です。林道終点からは遊歩道として整備された道を右に左に折り返しながら進み、タカウチ場で池山山頂への道と分岐します。山頂を経由して行くこともできますが、先は長いので左に道を取ります。 緩やかな道を登って行くと池山小屋との分岐の水場に到着。この先水場は無いので多めに補給しましょう。ここからも遊歩道経由で登ることができますが、真っ直ぐに登る道を行きます。左に見上げる尾根と並行しながら高度を上げ、明るい尾根に出たところが尻無と呼ばれる場所です。緩やかに登っていき、マセナギを通過して大きなダケカンバのあるところから正面の尾根を左にまきます。再び尾根に出てからが遭難事故多発地帯に差し掛かります。 「大地獄」「小地獄」と呼ばれるやせ尾根の岩場を鎖やハシゴを頼りながら慎重に進みます。鎖が終わりアルミの階段を過ぎたら小さなコルがあり、ここも左にトラバースする道です。滑りやすい足元に注意しながら進み「迷尾根」の看板を過ぎ再び尾根に戻ります。少し緩やかになった道は地元の人が散歩道と呼ぶところです。まだまだ長い登りが続きます。周囲の木々がツガなどから灌木へと変化し、樹高が低くなってくるとまもなく空木平への道と分岐します。 森林限界をむかえ視界が広がります。宝剣岳や木曽駒ヶ岳も見え、正面に目指す空木岳がそびえて長い登りももう少しです。花崗岩の砂礫の道を進むと、駒石と呼ばれる巨石が現れます。麓の街からも見える大きな岩です。 見えているのになかなか近づかないようで疲れてきたころ、ようやく本日の宿泊地の駒峰ヒュッテに到着です。受付を済ませたら荷物を置いて空木岳を往復すると良いでしょう。 翌日は往路を辿りますが、先にも記したように事故の多いルートなので慎重に下山してください。
    空木岳は深田久弥の日本百名山のひとつとして人気の山ですが、木曽駒ヶ岳から縦走するにしても、またここで紹介する菅の台から登るルートにしても、長く険しいアプローチが必要です。 駒ヶ岳ロープウェイへのバス発着所である菅の台バスセンターはおよそ標高850mで、ここから空木岳へは標高差約2000mの長い登りです。以前は林道終点までマイカーやタクシーで入ることができましたが、ここ最近は崩落や落石のために通行止めの期間が多いので、菅の台からスタートしましょう。 駒ヶ根高原スキー場を目指して歩き始めます。スキー場横の段々の駐車場を登りきった所から山道に入ります。ゲレンデ横のヒノキ林を登りやがてスキー場と分かれ、林道を2度横切ります。3度目に林道と出会うとそこが林道終点です。林道終点からは遊歩道として整備された道を右に左に折り返しながら進み、タカウチ場で池山山頂への道と分岐します。山頂を経由して行くこともできますが、先は長いので左に道を取ります。 緩やかな道を登って行くと池山小屋との分岐の水場に到着。この先水場は無いので多めに補給しましょう。ここからも遊歩道経由で登ることができますが、真っ直ぐに登る道を行きます。左に見上げる尾根と並行しながら高度を上げ、明るい尾根に出たところが尻無と呼ばれる場所です。緩やかに登っていき、マセナギを通過して大きなダケカンバのあるところから正面の尾根を左にまきます。再び尾根に出てからが遭難事故多発地帯に差し掛かります。 「大地獄」「小地獄」と呼ばれるやせ尾根の岩場を鎖やハシゴを頼りながら慎重に進みます。鎖が終わりアルミの階段を過ぎたら小さなコルがあり、ここも左にトラバースする道です。滑りやすい足元に注意しながら進み「迷尾根」の看板を過ぎ再び尾根に戻ります。少し緩やかになった道は地元の人が散歩道と呼ぶところです。まだまだ長い登りが続きます。周囲の木々がツガなどから灌木へと変化し、樹高が低くなってくるとまもなく空木平への道と分岐します。 森林限界をむかえ視界が広がります。宝剣岳や木曽駒ヶ岳も見え、正面に目指す空木岳がそびえて長い登りももう少しです。花崗岩の砂礫の道を進むと、駒石と呼ばれる巨石が現れます。麓の街からも見える大きな岩です。 見えているのになかなか近づかないようで疲れてきたころ、ようやく本日の宿泊地の駒峰ヒュッテに到着です。受付を済ませたら荷物を置いて空木岳を往復すると良いでしょう。 翌日は往路を辿りますが、先にも記したように事故の多いルートなので慎重に下山してください。
  • 伊奈川ダム登山口から空木岳、南駒ヶ岳、越百山へ

    伊奈川ダム登山口から空木岳、南駒ヶ岳、越百山へ

    この項では木曽側、伊奈川渓谷からのコースを紹介します。伊奈川ダム上の駐車場(登山口)から今朝沢橋を渡り左に折れ、伊奈川左岸の林道を行きます。金沢土場で右の林道に入り、うさぎ平から山道に入ると、いきなりの急登です。崩落箇所を過ぎ、尾根から外れトラバースとなり、少し下ると六合目です。吊橋を渡り東川岳から張り出した尾根に取り付きます。増水時この吊橋が流された事もあるので事前に情報の収集を心がけましょう。 鬱蒼とした林の中をひたすら登ります。七合目を過ぎると仙人の泉があるので、ここでのどを潤します。似たような景色の中を登るとようやく八合目です。ここから尾根の北側を巻き、御岳見晴台となります。尾根に戻り今度は南面に入り、山ひだをひとつひとつ縫うように進みます。梢越しに空木岳や南駒を眺めながら行くとやがて、木曽義仲の力水に。10分も歩くと山荘のある木曽殿越に飛び出します。 二日目、朝一番の急登はこたえますが、綺麗な花々に励まされながら第一ピークまで登ります。アルペン的な岩場を越えると花崗岩が立ち並ぶ空木岳山頂です。山頂を後に砂混じりの道を下り尾根沿いに進むと赤梛岳に出ます。眼下に摺鉢窪避難小屋(2022年9月現在、摺鉢窪カール内で大規模なクラックが発見されたため、当面の間立入禁止。避難小屋も使用不可。)が見え、見上げると目指す南駒ヶ岳が累々たる花崗岩をまとい、どっしりと構えています。赤梛岳と仙涯嶺を従えて胸を張る姿は雄々しく根強いファンも多いです。赤梛岳から下れば摺鉢窪へ下る鞍部です。カールの中は訪れる人が少ない分だけ高山植物は豊富になります。鞍部からごつごつした岩の間を登ると南駒ヶ岳頂上です。山頂から北沢尾根を下りニワトリ小屋沢に出る道が分岐しているが不明瞭な箇所があり熟達者向きの難路です。岩混じりの主稜線を南下し、ハイマツ帯を足元に注意しながら下ります。仙涯嶺の前後は岩場とクサリ場が続き、気が抜けません。岩場が終わり、広い尾根を下り登り返すと越百山です。西に張り出した尾根を下りハイマツがシラビソの林に変わるとほどなく越百小屋へ。静かな林の中に避難小屋が併設されています。 三日目、小屋の前から少し登り山腹を巻くように続く道を辿ります。やがてはっきりした下りとなり、ほどなく上の水場へ。七合目の御嶽山見晴台を過ぎると明瞭な尾根に出ます。遠見尾根を過ぎオコジョ平、上のコルと下ります。シャクナゲ尾根を下りやがて大きな檜が目立つようになると下のコルです。尾根を外れササの中をジグザグに下ると下の水場に到着します。沢音が近くなりやがて福栃橋となり、今朝沢沿いに林道を下り駐車場(登山口)まで戻ります。
    この項では木曽側、伊奈川渓谷からのコースを紹介します。伊奈川ダム上の駐車場(登山口)から今朝沢橋を渡り左に折れ、伊奈川左岸の林道を行きます。金沢土場で右の林道に入り、うさぎ平から山道に入ると、いきなりの急登です。崩落箇所を過ぎ、尾根から外れトラバースとなり、少し下ると六合目です。吊橋を渡り東川岳から張り出した尾根に取り付きます。増水時この吊橋が流された事もあるので事前に情報の収集を心がけましょう。 鬱蒼とした林の中をひたすら登ります。七合目を過ぎると仙人の泉があるので、ここでのどを潤します。似たような景色の中を登るとようやく八合目です。ここから尾根の北側を巻き、御岳見晴台となります。尾根に戻り今度は南面に入り、山ひだをひとつひとつ縫うように進みます。梢越しに空木岳や南駒を眺めながら行くとやがて、木曽義仲の力水に。10分も歩くと山荘のある木曽殿越に飛び出します。 二日目、朝一番の急登はこたえますが、綺麗な花々に励まされながら第一ピークまで登ります。アルペン的な岩場を越えると花崗岩が立ち並ぶ空木岳山頂です。山頂を後に砂混じりの道を下り尾根沿いに進むと赤梛岳に出ます。眼下に摺鉢窪避難小屋(2022年9月現在、摺鉢窪カール内で大規模なクラックが発見されたため、当面の間立入禁止。避難小屋も使用不可。)が見え、見上げると目指す南駒ヶ岳が累々たる花崗岩をまとい、どっしりと構えています。赤梛岳と仙涯嶺を従えて胸を張る姿は雄々しく根強いファンも多いです。赤梛岳から下れば摺鉢窪へ下る鞍部です。カールの中は訪れる人が少ない分だけ高山植物は豊富になります。鞍部からごつごつした岩の間を登ると南駒ヶ岳頂上です。山頂から北沢尾根を下りニワトリ小屋沢に出る道が分岐しているが不明瞭な箇所があり熟達者向きの難路です。岩混じりの主稜線を南下し、ハイマツ帯を足元に注意しながら下ります。仙涯嶺の前後は岩場とクサリ場が続き、気が抜けません。岩場が終わり、広い尾根を下り登り返すと越百山です。西に張り出した尾根を下りハイマツがシラビソの林に変わるとほどなく越百小屋へ。静かな林の中に避難小屋が併設されています。 三日目、小屋の前から少し登り山腹を巻くように続く道を辿ります。やがてはっきりした下りとなり、ほどなく上の水場へ。七合目の御嶽山見晴台を過ぎると明瞭な尾根に出ます。遠見尾根を過ぎオコジョ平、上のコルと下ります。シャクナゲ尾根を下りやがて大きな檜が目立つようになると下のコルです。尾根を外れササの中をジグザグに下ると下の水場に到着します。沢音が近くなりやがて福栃橋となり、今朝沢沿いに林道を下り駐車場(登山口)まで戻ります。
  • しらび平から駒ヶ岳・空木岳を経て菅の台バスセンターへ

    しらび平から駒ヶ岳・空木岳を経て菅の台バスセンターへ

    一日目は駒ケ根駅か、菅の台バスセンターから、しらび平行きのバスに。ロープウェイ乗り場はシーズンになると大変な混雑で2〜3時間待ちになる事もあります。ロープウェイの下を通っていた中御所登山道は通行止めとなっているので入り込まないように。 千畳敷では登山相談所に立ち寄り、計画書を提出し山の状況を確認しましょう。千畳敷遊歩道を行き剣ヶ池へ下る遊歩道と分かれジグザグに登り右手にオットセイ岩を見て急な岩場を過ぎると乗越浄土に出ます。 宝剣山荘に宿泊予約をし、余分な荷物を預けたら木曽駒ヶ岳を往復しましょう。天狗荘の裏を通り中岳を経て頂上山荘へ下ります。中央アルプス山域で、幕営地はここ一箇所のみ。ここ以外は避難小屋を利用するか営業小屋泊となるので注意が必要です。 木曽駒ヶ岳山頂で展望を楽しんだら、帰路は中岳の巻き道を使って宝剣山荘まで戻りますが、巻き道は初心者向きでないので、十分注意して通過しましょう。 二日目、クサリをたよりに宝剣岳頂上に達し南稜を下ります。過去にこの下りは転落事故も起きているので慎重に行動しましょう。極楽平からゆるやかな稜線を行き、島田娘から大きく下り登り返すと濁沢大峰となります。大峰から檜尾岳にかけてはクサリ場もあり注意です。灌木の間を抜けひと登りすると檜尾岳へ。東に張り出した尾根に檜尾小屋(2022年から7月〜10月管理人ありの宿泊施設として営業。要予約。上記期間外は避難スペース有)が見えます。小屋から5分ほど下ったところに水場があります。熊沢岳までは標高差は無いがアップダウンを繰り返します。左手に池ノ平カールを見て巨岩の立ち並ぶ熊沢岳を過ぎゆるやかな稜線を下ると東川岳です。急坂を一気に下ると木曽殿山荘(要予約)に到着します。 三日目、山荘を出るといきなり急登が始まり、巨岩とハイマツの間を行くと花崗岩の点在する空木岳山頂へ。360度の展望を楽しんだら駒峰ヒュッテめがけて下ります。 空木平への道を分け小屋の左手を抜け駒石へ向けて下りましょう。空木平からの道と合流し樹林帯を進みます。ヨナ沢の頭を過ぎると尾根の南側を巻き「迷い尾根の頭」の看板に出ます。ここから「大地獄」「小地獄」の難所が始まります。事故の多いところだけに慎重に下りましょう。樹種が針葉樹から落葉樹に変わると池山小屋分岐の水場に出ます。 カラマツ林を下り林道へ。トイレと林道はマイカー規制があり。登山道は林道を二度横切りスキー場の横で車道に出て左にそのまま進めば駒ヶ池となり、左に折れると菅の台バスセンターです。
    一日目は駒ケ根駅か、菅の台バスセンターから、しらび平行きのバスに。ロープウェイ乗り場はシーズンになると大変な混雑で2〜3時間待ちになる事もあります。ロープウェイの下を通っていた中御所登山道は通行止めとなっているので入り込まないように。 千畳敷では登山相談所に立ち寄り、計画書を提出し山の状況を確認しましょう。千畳敷遊歩道を行き剣ヶ池へ下る遊歩道と分かれジグザグに登り右手にオットセイ岩を見て急な岩場を過ぎると乗越浄土に出ます。 宝剣山荘に宿泊予約をし、余分な荷物を預けたら木曽駒ヶ岳を往復しましょう。天狗荘の裏を通り中岳を経て頂上山荘へ下ります。中央アルプス山域で、幕営地はここ一箇所のみ。ここ以外は避難小屋を利用するか営業小屋泊となるので注意が必要です。 木曽駒ヶ岳山頂で展望を楽しんだら、帰路は中岳の巻き道を使って宝剣山荘まで戻りますが、巻き道は初心者向きでないので、十分注意して通過しましょう。 二日目、クサリをたよりに宝剣岳頂上に達し南稜を下ります。過去にこの下りは転落事故も起きているので慎重に行動しましょう。極楽平からゆるやかな稜線を行き、島田娘から大きく下り登り返すと濁沢大峰となります。大峰から檜尾岳にかけてはクサリ場もあり注意です。灌木の間を抜けひと登りすると檜尾岳へ。東に張り出した尾根に檜尾小屋(2022年から7月〜10月管理人ありの宿泊施設として営業。要予約。上記期間外は避難スペース有)が見えます。小屋から5分ほど下ったところに水場があります。熊沢岳までは標高差は無いがアップダウンを繰り返します。左手に池ノ平カールを見て巨岩の立ち並ぶ熊沢岳を過ぎゆるやかな稜線を下ると東川岳です。急坂を一気に下ると木曽殿山荘(要予約)に到着します。 三日目、山荘を出るといきなり急登が始まり、巨岩とハイマツの間を行くと花崗岩の点在する空木岳山頂へ。360度の展望を楽しんだら駒峰ヒュッテめがけて下ります。 空木平への道を分け小屋の左手を抜け駒石へ向けて下りましょう。空木平からの道と合流し樹林帯を進みます。ヨナ沢の頭を過ぎると尾根の南側を巻き「迷い尾根の頭」の看板に出ます。ここから「大地獄」「小地獄」の難所が始まります。事故の多いところだけに慎重に下りましょう。樹種が針葉樹から落葉樹に変わると池山小屋分岐の水場に出ます。 カラマツ林を下り林道へ。トイレと林道はマイカー規制があり。登山道は林道を二度横切りスキー場の横で車道に出て左にそのまま進めば駒ヶ池となり、左に折れると菅の台バスセンターです。
  • 伊奈川渓谷から越百山へ

    伊奈川渓谷から越百山へ

    中央アルプスの南に位置する越百山は、百名山を踏破し次への区切りにと登る人たちが増え、隠れた名山となっています。 これまでは木曽側から、飯島町からとそれぞれの良さを持つ対照的な登山道がふたつありました。しかし、近年飯島町からの登山道は整備困難となり、通行止め措置がとられたため、現在は木曽側からの登山道のみとなっています。 国道19号から伊奈川渓谷に入り、伊奈川ダムを越え、今朝沢との合流点に駐車場があります。今朝沢橋を渡り左に空木岳方面、右に越百山方面への標識に導かれ、林道を歩き出しましょう。単調な林道を行き、福栃橋を渡ったところが登山道入口となっています。 福トチ沢沿いに入りすぐの堰堤から、シャクナゲ尾根の斜面を下のコルめがけて登ります。さすがにここは木曽であり、百年を越える木曽檜と広葉樹の混交林が続きます。登山道沿いに細い水がパイプから出ているところを過ぎると、すぐに下のコルに出ます。シャクナゲ尾根の名称が付いていますが、登山道沿いはまばらに見られるだけで意外と少なく、樹木の生長にともない衰退してしまったのではないかと思われます。 はっきりとした尾根道をたどると、ほどなく上のコルに出ますが、標識の字が消えてしまい判別できません。途中展望台の案内板がありますが、ここも樹木の威勢がよく、見通しはききません。 眺望のきかない尾根道が続き、御嶽山見晴台を過ぎるとすぐ上に水場分岐の案内板があり、横を行くと水場は意外と近くにあります。このような標高で水場があるのは助かります。 ここからこのコース一番の急登が始まり、シラビソの根をまたぎ右に左にとジグザグに高度をかせぎます。 「福栃山の横巻き」の看板から尾根を巻くように登り、少し下ると越百小屋の横に出ます。眼前に丸みを帯びた越百山が迫り、左に目をやると南駒ヶ岳と仙涯嶺がそびえます。小屋からシラビソの林をしばらく行くと、やがて森林限界を越え、ハイマツ帯に。視界が開け、足元には赤と黄色の越百小屋が、振り返ると御嶽山、乗鞍岳が、そして遠くには北アルプスまで一望できます。ひと登りで白砂とハイマツの越百山頂上です。 復路は往路を引き返します。
    中央アルプスの南に位置する越百山は、百名山を踏破し次への区切りにと登る人たちが増え、隠れた名山となっています。 これまでは木曽側から、飯島町からとそれぞれの良さを持つ対照的な登山道がふたつありました。しかし、近年飯島町からの登山道は整備困難となり、通行止め措置がとられたため、現在は木曽側からの登山道のみとなっています。 国道19号から伊奈川渓谷に入り、伊奈川ダムを越え、今朝沢との合流点に駐車場があります。今朝沢橋を渡り左に空木岳方面、右に越百山方面への標識に導かれ、林道を歩き出しましょう。単調な林道を行き、福栃橋を渡ったところが登山道入口となっています。 福トチ沢沿いに入りすぐの堰堤から、シャクナゲ尾根の斜面を下のコルめがけて登ります。さすがにここは木曽であり、百年を越える木曽檜と広葉樹の混交林が続きます。登山道沿いに細い水がパイプから出ているところを過ぎると、すぐに下のコルに出ます。シャクナゲ尾根の名称が付いていますが、登山道沿いはまばらに見られるだけで意外と少なく、樹木の生長にともない衰退してしまったのではないかと思われます。 はっきりとした尾根道をたどると、ほどなく上のコルに出ますが、標識の字が消えてしまい判別できません。途中展望台の案内板がありますが、ここも樹木の威勢がよく、見通しはききません。 眺望のきかない尾根道が続き、御嶽山見晴台を過ぎるとすぐ上に水場分岐の案内板があり、横を行くと水場は意外と近くにあります。このような標高で水場があるのは助かります。 ここからこのコース一番の急登が始まり、シラビソの根をまたぎ右に左にとジグザグに高度をかせぎます。 「福栃山の横巻き」の看板から尾根を巻くように登り、少し下ると越百小屋の横に出ます。眼前に丸みを帯びた越百山が迫り、左に目をやると南駒ヶ岳と仙涯嶺がそびえます。小屋からシラビソの林をしばらく行くと、やがて森林限界を越え、ハイマツ帯に。視界が開け、足元には赤と黄色の越百小屋が、振り返ると御嶽山、乗鞍岳が、そして遠くには北アルプスまで一望できます。ひと登りで白砂とハイマツの越百山頂上です。 復路は往路を引き返します。
  • 摺古木自然園から安平路山へ

    摺古木自然園から安平路山へ

    タクシーかマイカーでの入山となります。飯田駅もしくは南木曽駅から大平宿までは問題無いですが、東沢林道は路面が悪く車高のある四輪駆動車が無難です。登山口の大平宿は昭和45年に集団離村し無人となりました。その後地元飯田山岳会などが中心となり「大平宿を残す会」を発足し集落をそのまま保存する運動を起こし、現在も会が維持管理しています。会に申し込めば利用することも可能です。 東沢林道に入り黒川沿いに進みましょう。間もなく舗装も途切れカラマツ林を行き、入沢橋を渡ると飯田市水源取入口です。林道はここからまだまだ長く続きます。林道終点には摺古木自然園休憩舎があり、ここで前泊すると日帰りが出来ます。登山道に入りすぐに急な登りです。次第に傾斜もゆるくなり風穴山を巻くように続きます。小沢を幾つか渡り、アザミ岳を眺めながら登ると分岐へ。右は摺古木山へ直接登る道、分岐を左に進み摺古木展望台へ向かいます。 左に巻きながら登ります。早朝などは朝露で濡れてしまうので、雨具を着用しましょう。高層湿原となっている山稜を行くと2135mのピークとなり、樹林の中では数少ない展望地です。東へ進みシャクナゲのピークを越えササの中を登ると摺古木山です。樹林の山頂ですが1等三角点があります。 山頂を後に急な下りを白ビソ山へ。ササ原と樹林が続く平坦な尾根を進みます。似たようなところが多く白ビソ山頂も案内板に注意していないといつのまにか通り過ぎてしまいます。ササの海に切り開かれた道は整備が進み、実に歩きやすくなりました。 白ビソ山からゆるやかに下り開けたところに安平路避難小屋があります。しっかりとしたログキャビンで快適な小屋です。水場は安平路山へ向かい10分ほどの伊那側に。水場から急な坂を登り尾根に出て左に曲がると、樹林に囲まれた安平路山頂です。 帰路は往路を引き返します。
    タクシーかマイカーでの入山となります。飯田駅もしくは南木曽駅から大平宿までは問題無いですが、東沢林道は路面が悪く車高のある四輪駆動車が無難です。登山口の大平宿は昭和45年に集団離村し無人となりました。その後地元飯田山岳会などが中心となり「大平宿を残す会」を発足し集落をそのまま保存する運動を起こし、現在も会が維持管理しています。会に申し込めば利用することも可能です。 東沢林道に入り黒川沿いに進みましょう。間もなく舗装も途切れカラマツ林を行き、入沢橋を渡ると飯田市水源取入口です。林道はここからまだまだ長く続きます。林道終点には摺古木自然園休憩舎があり、ここで前泊すると日帰りが出来ます。登山道に入りすぐに急な登りです。次第に傾斜もゆるくなり風穴山を巻くように続きます。小沢を幾つか渡り、アザミ岳を眺めながら登ると分岐へ。右は摺古木山へ直接登る道、分岐を左に進み摺古木展望台へ向かいます。 左に巻きながら登ります。早朝などは朝露で濡れてしまうので、雨具を着用しましょう。高層湿原となっている山稜を行くと2135mのピークとなり、樹林の中では数少ない展望地です。東へ進みシャクナゲのピークを越えササの中を登ると摺古木山です。樹林の山頂ですが1等三角点があります。 山頂を後に急な下りを白ビソ山へ。ササ原と樹林が続く平坦な尾根を進みます。似たようなところが多く白ビソ山頂も案内板に注意していないといつのまにか通り過ぎてしまいます。ササの海に切り開かれた道は整備が進み、実に歩きやすくなりました。 白ビソ山からゆるやかに下り開けたところに安平路避難小屋があります。しっかりとしたログキャビンで快適な小屋です。水場は安平路山へ向かい10分ほどの伊那側に。水場から急な坂を登り尾根に出て左に曲がると、樹林に囲まれた安平路山頂です。 帰路は往路を引き返します。
  • 羽広から経ヶ岳へ

    羽広から経ヶ岳へ

    経ヶ岳は、中央アルプス最北端に単独ぎみに存在する山で、中央アルプス、御嶽山、乗鞍岳、北アルプス、八ヶ岳、南アルプスにちょうど囲まれています。 伊那営業所からバスに乗り羽広で下車し、西へ向かうと仲仙寺に到着します。 伊那市考古資料館を左に見て参道を上がり、この先の、本堂へ続く石段の右側の道を進みます。すぐに林道にぶつかり少し上の分岐を右へ進むと本格的な登山道です。 特別支援学校生が設置したピットや合目標識に従い、カラマツの間を進んでいきます。落ち葉を踏みながらのゆるやかな傾斜の歩きやすい道です。地元の中学生も登る山で、危険箇所はありません。木々の間からは、わずかに下の町が見え、やがて四合目に出ます。右前方向からの大泉の道と合流し、左上方向へ。四合目から五合目にかけてはササが茂っており、滑って転ばないように注意しましょう。この間も比較的ゆるやかな傾斜の道が続きます。 五合目、六合目を過ぎ、はっきりした尾根筋を次第に傾斜を増しながら登って行くと、やがて七合目手前で急登に、小さなピークに出ると七合目です。このあたりからやっと展望が良くなってきます。周りの木がまばらになると立派な石碑の立つ台地に出て、そこが八合目です。先には、経ヶ岳山頂が見えます。 八合目は、このコースでは一番の展望で、中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳、御嶽山、遠く北アルプスが一望できます。頂上では余り展望は良くないので、ここで楽しんでいきましょう。八合目から少し登り、広く刈り込まれた明るいササの道を気持ちよく進み、木が増えて急な登りの手前で、右からの黒沢山の道と合流します。黒沢山への道はササが多く、不明瞭です。合流して、ひと登りしたところのピークが九合目で、石仏や石碑がいくつかある奥ノ院跡です。そして、ゆるやかにアップダウンしながら、シラビソの林を抜けて行くと、山頂に到着です。石仏や石碑のある山頂は、周りを木々に囲まれ、展望はあまり良くありません。 下山は同じ道を羽広まで戻ります。
    経ヶ岳は、中央アルプス最北端に単独ぎみに存在する山で、中央アルプス、御嶽山、乗鞍岳、北アルプス、八ヶ岳、南アルプスにちょうど囲まれています。 伊那営業所からバスに乗り羽広で下車し、西へ向かうと仲仙寺に到着します。 伊那市考古資料館を左に見て参道を上がり、この先の、本堂へ続く石段の右側の道を進みます。すぐに林道にぶつかり少し上の分岐を右へ進むと本格的な登山道です。 特別支援学校生が設置したピットや合目標識に従い、カラマツの間を進んでいきます。落ち葉を踏みながらのゆるやかな傾斜の歩きやすい道です。地元の中学生も登る山で、危険箇所はありません。木々の間からは、わずかに下の町が見え、やがて四合目に出ます。右前方向からの大泉の道と合流し、左上方向へ。四合目から五合目にかけてはササが茂っており、滑って転ばないように注意しましょう。この間も比較的ゆるやかな傾斜の道が続きます。 五合目、六合目を過ぎ、はっきりした尾根筋を次第に傾斜を増しながら登って行くと、やがて七合目手前で急登に、小さなピークに出ると七合目です。このあたりからやっと展望が良くなってきます。周りの木がまばらになると立派な石碑の立つ台地に出て、そこが八合目です。先には、経ヶ岳山頂が見えます。 八合目は、このコースでは一番の展望で、中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳、御嶽山、遠く北アルプスが一望できます。頂上では余り展望は良くないので、ここで楽しんでいきましょう。八合目から少し登り、広く刈り込まれた明るいササの道を気持ちよく進み、木が増えて急な登りの手前で、右からの黒沢山の道と合流します。黒沢山への道はササが多く、不明瞭です。合流して、ひと登りしたところのピークが九合目で、石仏や石碑がいくつかある奥ノ院跡です。そして、ゆるやかにアップダウンしながら、シラビソの林を抜けて行くと、山頂に到着です。石仏や石碑のある山頂は、周りを木々に囲まれ、展望はあまり良くありません。 下山は同じ道を羽広まで戻ります。
  • 尾越から南木曽岳へ

    尾越から南木曽岳へ

    南木曽岳は独立峰で金時岩、弘法岩、カブト岩など名前の付く岩が多い事からもわかる通り急峻な岩峰です。現在では登山道も整備されコース沿いには木曽五木と呼ばれる木々が生い茂り、中でも、ネズコ、コウヤマキの巨木が多く見られます。 南木曽駅から保神行きのバスに乗り尾越で下車、蘭集落を通り南木曽山麓蘭キャンプ場の案内に従い進みます。集落を過ぎ額付川沿いに登ると蘭キャンプ場です。中央に管理棟があり少し先に、山荘あららぎがあります。さらに登ると第一バンガロー村が、下ると第二オートキャンプ場があり広大なキャンプ施設となっています。 キャンプ場を後にし、川沿いを登り続けると、南木曽岳山麓避難小屋に到着します。駐車場とトイレが併設されその奥にゲートがあり、一般車はここまでとなります。南木曽駅からタクシーだと25分ほど、帰りの予約もできます。 ゲート横から遊歩道に入り、コウヤマキなど樹木の案内を見ながら進み、再び林道へ。南木曽岳を正面に見ながら登り、林道が大きく右カーブするところから山道に入ります。小さな沢を渡りしばらくすると、下山道分岐に到着です。南木曽岳は、はっきりした周回コースとなっています。向かって左は登り専用となり岩場、鎖場を通り、頂上、避難小屋、摩利支天を経由してここに戻ってくる最後まで飽きさせないコースです。 しばらくは沢沿いに登り金時の洞窟、喉の滝の案内板を見ながら進みます。檜やネズコの立ち並ぶ尾根に出ると、傾斜が急になり第一のクサリ場、第二のクサリ場と続き息つく間もありません。右上にカブト岩を見ると、神戸からの道と合流しササの尾根をひと登りで南木曽岳頂上です。三角点はあるものの樹林に囲まれ地形的にもはっきりしない地味な山頂です。すぐ先に見晴台があり、木曽の山々の奥に御嶽山がどっしりと構えその雄大さを見せています。 眺望を楽しんだら先に進みましょう。まばらになった樹間を抜けるとのびやかなササの高原となります。ササの海に浮かぶように建つ南木曽岳避難小屋の周辺には、大きな花崗岩が点在し独特な景観をつくり出しています。ササの海を回り摩利支天をめざします。摩利支天は分岐点から5分ほど、岩に這い上がれば蘭の里、南木曽温泉、恵那山などが望めます。 下山道も急です。足元に気を配りながら下山道分岐まで戻り、林道に出て往路を尾越までたどります。
    南木曽岳は独立峰で金時岩、弘法岩、カブト岩など名前の付く岩が多い事からもわかる通り急峻な岩峰です。現在では登山道も整備されコース沿いには木曽五木と呼ばれる木々が生い茂り、中でも、ネズコ、コウヤマキの巨木が多く見られます。 南木曽駅から保神行きのバスに乗り尾越で下車、蘭集落を通り南木曽山麓蘭キャンプ場の案内に従い進みます。集落を過ぎ額付川沿いに登ると蘭キャンプ場です。中央に管理棟があり少し先に、山荘あららぎがあります。さらに登ると第一バンガロー村が、下ると第二オートキャンプ場があり広大なキャンプ施設となっています。 キャンプ場を後にし、川沿いを登り続けると、南木曽岳山麓避難小屋に到着します。駐車場とトイレが併設されその奥にゲートがあり、一般車はここまでとなります。南木曽駅からタクシーだと25分ほど、帰りの予約もできます。 ゲート横から遊歩道に入り、コウヤマキなど樹木の案内を見ながら進み、再び林道へ。南木曽岳を正面に見ながら登り、林道が大きく右カーブするところから山道に入ります。小さな沢を渡りしばらくすると、下山道分岐に到着です。南木曽岳は、はっきりした周回コースとなっています。向かって左は登り専用となり岩場、鎖場を通り、頂上、避難小屋、摩利支天を経由してここに戻ってくる最後まで飽きさせないコースです。 しばらくは沢沿いに登り金時の洞窟、喉の滝の案内板を見ながら進みます。檜やネズコの立ち並ぶ尾根に出ると、傾斜が急になり第一のクサリ場、第二のクサリ場と続き息つく間もありません。右上にカブト岩を見ると、神戸からの道と合流しササの尾根をひと登りで南木曽岳頂上です。三角点はあるものの樹林に囲まれ地形的にもはっきりしない地味な山頂です。すぐ先に見晴台があり、木曽の山々の奥に御嶽山がどっしりと構えその雄大さを見せています。 眺望を楽しんだら先に進みましょう。まばらになった樹間を抜けるとのびやかなササの高原となります。ササの海に浮かぶように建つ南木曽岳避難小屋の周辺には、大きな花崗岩が点在し独特な景観をつくり出しています。ササの海を回り摩利支天をめざします。摩利支天は分岐点から5分ほど、岩に這い上がれば蘭の里、南木曽温泉、恵那山などが望めます。 下山道も急です。足元に気を配りながら下山道分岐まで戻り、林道に出て往路を尾越までたどります。
  • 広河原から恵那山へ

    広河原から恵那山へ

    深田久弥の日本百名山の一つ、恵那山。神坂峠から登るルートなどたくさんのコースがありますが、ここでは距離が一番近い広河原から登るルートを紹介します。 南信州昼神温泉郷から中央道の園原インターチェンジ方面へ進みヘブンス園原スキー場入口を過ぎ、花桃の里の並木を見ながらさらに奥へと入ったところに広河原登山道駐車場はあります。ゲートがあり車はここまでです。トイレがあるのでここで済ませ、登山届を提出していざ出発です。 しばらくは舗装された林道を川沿いに歩きます。トンネルを過ぎると恵那山入口(広河原登山口)の看板があるので見落とさないようにしましょう。林道から左に河原へおりると丸太橋があって川を渡ります。渡ったところから本格的な登山道に入ります。 登り始めは広葉樹林で、秋には紅葉がきれいなところです。右に左につづら折りに登り、周囲の木々がカラマツに代わって急坂を登れば表示看板「4/10」の尾根上に出ます。ここを右に尾根を辿ります。緩やかな道を進むとやがて視界がひらけ、シラビソやダケカンバのまばらな笹原を進みます。目指す恵那山を正面に見上げつつ、やがて広がった笹原のコルを過ぎると再び樹林帯の急登が始まります。展望もなく苦しい登りが続きます。焦らずにゆっくり登りましょう。 尾根がゆるやかに右に曲がっていき、ツツジなどの低い木々が出始めたら唐突に頂上展望台に着きます。ここには展望の為の櫓があり、一等三角点と恵那山山頂の看板もありますが、最高標高点はもう少し先にあります。ただし、わかりにくいところにあるので無理に探そうとすると道迷いの原因となるので注意しましょう。 展望スペースを過ぎて少し下った所に避難小屋とトイレがあります。風の強いときなどは休憩するのにとてもありがたい小屋です。 避難小屋から引き返す際に、ほかの登山道(黒井沢登山道)に入り込まないように確認してから歩き始めましょう。また登りで苦労した石段や笹の土目はとても滑りやすいので慎重に下山しましょう。同じ道を広河原登山道駐車場まで戻ります。
    深田久弥の日本百名山の一つ、恵那山。神坂峠から登るルートなどたくさんのコースがありますが、ここでは距離が一番近い広河原から登るルートを紹介します。 南信州昼神温泉郷から中央道の園原インターチェンジ方面へ進みヘブンス園原スキー場入口を過ぎ、花桃の里の並木を見ながらさらに奥へと入ったところに広河原登山道駐車場はあります。ゲートがあり車はここまでです。トイレがあるのでここで済ませ、登山届を提出していざ出発です。 しばらくは舗装された林道を川沿いに歩きます。トンネルを過ぎると恵那山入口(広河原登山口)の看板があるので見落とさないようにしましょう。林道から左に河原へおりると丸太橋があって川を渡ります。渡ったところから本格的な登山道に入ります。 登り始めは広葉樹林で、秋には紅葉がきれいなところです。右に左につづら折りに登り、周囲の木々がカラマツに代わって急坂を登れば表示看板「4/10」の尾根上に出ます。ここを右に尾根を辿ります。緩やかな道を進むとやがて視界がひらけ、シラビソやダケカンバのまばらな笹原を進みます。目指す恵那山を正面に見上げつつ、やがて広がった笹原のコルを過ぎると再び樹林帯の急登が始まります。展望もなく苦しい登りが続きます。焦らずにゆっくり登りましょう。 尾根がゆるやかに右に曲がっていき、ツツジなどの低い木々が出始めたら唐突に頂上展望台に着きます。ここには展望の為の櫓があり、一等三角点と恵那山山頂の看板もありますが、最高標高点はもう少し先にあります。ただし、わかりにくいところにあるので無理に探そうとすると道迷いの原因となるので注意しましょう。 展望スペースを過ぎて少し下った所に避難小屋とトイレがあります。風の強いときなどは休憩するのにとてもありがたい小屋です。 避難小屋から引き返す際に、ほかの登山道(黒井沢登山道)に入り込まないように確認してから歩き始めましょう。また登りで苦労した石段や笹の土目はとても滑りやすいので慎重に下山しましょう。同じ道を広河原登山道駐車場まで戻ります。
  • 鴛泊から沓形へ

    鴛泊から沓形へ

    利尻山では携帯トイレが必須アイテムです。携帯トイレブースが登山道の各所に設置されているので宿泊施設等で事前に購入しておきましょう。鴛泊コースの登山口は標高220mの北麓野営場。山頂までの標高差は1500m。長丁場となるので早朝の出発がお勧めです。自然休養林北麓野営場には入山届、水洗トイレ、携帯トイレの回収ボックスもあります。10分ほどで日本名水百選にも選ばれている湧き水「甘露泉水」があります。利尻山では最後の水場となるのでここで十分補給しましょう。3合目の甘露泉を出発しエゾマツ・トドマツの原生林の森を抜け6合目の第1見晴台、第2見晴台と標高を上げていくと約4時間で8合目の長官山に到着。ここで初めて利尻の山頂が現れます。尾根の左右に海に見えるという利尻ならでは景色を堪能できます。なだらかな尾根を15分ほど行くと避難小屋、そして9合目付近から利尻山固有種のリシリヒナゲシやボタンキンバイなどの高山植物が現れはじめます。9合目から山頂までは火山性のスコリアの急登が続きローソク岩が見えると山頂はもうすぐです。 1721mの本峰は登山道が崩落しているため、また植生回復のために立入禁止となっているので1719mの北峰を山頂としています。山頂からの展望は素晴らしく、360度広がる海、また天気が良ければサハリンやモネロン島、天売・焼尻島なども見える絶景です。また山頂の東西に広がるお花畑も季節の花が咲き誇ります。 下山は沓形ルートへ。利尻山最大の難所である親不知子不知に残雪が残っている場合や悪天候の時はそのまま鴛泊コースを下山しましょう。(※積雪状況はその年によって違いますので残雪の状況を予め調べることが重要です)親不知子不知は急斜面のガレ場のトラバースです。通過の際は間隔を空けて歩き上部からの落石には十分注意して通行して下さい。親不知子不知トラバースが終わり長浜稜へ出ると利尻山頂、ローソク岩、西壁や仙法志稜、仙法志ローソク岩、P1、P2、バットレスなどの冬季バリエーションルートの大迫力の絶景とお花畑を見ながら三眺山まで下ります。三眺山は鴛泊、沓形、仙法志の3つの街を眺めることが出来ることに由来する最高の休憩ポイントです。午後の日に照らされる北峰の祠やローソク岩、鴛泊コースを下山する登山者も見えるでしょう。 三眺山からおよそ2時間でこの登山のゴールとなる沓形コース登山口の見返台園地に到着します。携帯トイレは登山口の回収ボックスへ、下山届けは登山口に設置してあるポストに投函して下さい。
    利尻山では携帯トイレが必須アイテムです。携帯トイレブースが登山道の各所に設置されているので宿泊施設等で事前に購入しておきましょう。鴛泊コースの登山口は標高220mの北麓野営場。山頂までの標高差は1500m。長丁場となるので早朝の出発がお勧めです。自然休養林北麓野営場には入山届、水洗トイレ、携帯トイレの回収ボックスもあります。10分ほどで日本名水百選にも選ばれている湧き水「甘露泉水」があります。利尻山では最後の水場となるのでここで十分補給しましょう。3合目の甘露泉を出発しエゾマツ・トドマツの原生林の森を抜け6合目の第1見晴台、第2見晴台と標高を上げていくと約4時間で8合目の長官山に到着。ここで初めて利尻の山頂が現れます。尾根の左右に海に見えるという利尻ならでは景色を堪能できます。なだらかな尾根を15分ほど行くと避難小屋、そして9合目付近から利尻山固有種のリシリヒナゲシやボタンキンバイなどの高山植物が現れはじめます。9合目から山頂までは火山性のスコリアの急登が続きローソク岩が見えると山頂はもうすぐです。 1721mの本峰は登山道が崩落しているため、また植生回復のために立入禁止となっているので1719mの北峰を山頂としています。山頂からの展望は素晴らしく、360度広がる海、また天気が良ければサハリンやモネロン島、天売・焼尻島なども見える絶景です。また山頂の東西に広がるお花畑も季節の花が咲き誇ります。 下山は沓形ルートへ。利尻山最大の難所である親不知子不知に残雪が残っている場合や悪天候の時はそのまま鴛泊コースを下山しましょう。(※積雪状況はその年によって違いますので残雪の状況を予め調べることが重要です)親不知子不知は急斜面のガレ場のトラバースです。通過の際は間隔を空けて歩き上部からの落石には十分注意して通行して下さい。親不知子不知トラバースが終わり長浜稜へ出ると利尻山頂、ローソク岩、西壁や仙法志稜、仙法志ローソク岩、P1、P2、バットレスなどの冬季バリエーションルートの大迫力の絶景とお花畑を見ながら三眺山まで下ります。三眺山は鴛泊、沓形、仙法志の3つの街を眺めることが出来ることに由来する最高の休憩ポイントです。午後の日に照らされる北峰の祠やローソク岩、鴛泊コースを下山する登山者も見えるでしょう。 三眺山からおよそ2時間でこの登山のゴールとなる沓形コース登山口の見返台園地に到着します。携帯トイレは登山口の回収ボックスへ、下山届けは登山口に設置してあるポストに投函して下さい。
  • ポン山から姫沼へ

    ポン山から姫沼へ

    自然休養林北麓野営場から野鳥のさえずりを聞きながら甘露泉へ。このコース脇には季節の花々を楽しむことができます。クマゲラが生息するエゾマツトドマツの原生林の中を進むコースは森林浴の森百選にも選ばれているとても豊かな森です。 甘露泉水を過ぎてすぐの分岐をポン山コースへ(左)向かいます。ここから約30分で標高444mのポン山山頂。ポンとはアイヌ語で「小さい」を意味します。ポン山山頂からは立体的に見える利尻山、礼文島などの大展望が広がります。ポン山山頂は一年中強風が吹く場所で植生も利尻山の標高700m付近と同じでハイマツやゴゼンタチバナなどを見ることが出来ます。また毎年7月にはとても珍しい白花のイワギキョウも咲くので山頂付近の岩場を探してみてください。時間に余裕があれば小ポン山にも寄り道してみるのもいいかもしれません。小ポン山の山頂手間の鞍部には利尻でも1番見事なツバメオモトの大群落があります。 ポン山から姫沼へ向かうコースは大きな沢を3つ越えるアップダウンの激しいコースです。コース途中には携帯トイレブースも1箇所ありますので携帯トイレを持参することをお勧めします。自然豊かな森歩きをのんびり楽しんで下さい。3つ目の沢を渡りきると姫沼までは緩やかな下りが続きます。姫沼手前のクマゲラの営巣地周辺には立ち枯れした針葉樹に餌を捕食したクマゲラの食痕が数多く見られます。 姫沼は大正6年に点在する幾つかの小さな沼と湧き水をせき止めて作られた人造湖でヒメマスを放流したことが名前の由来となっています。今では原生林に囲まれた神秘的な沼として周囲の自然に溶け込んでいます。姫沼の周囲は1周約800mで木道も整備され観光客の人気のスポットにもなっています。野鳥や木道脇に咲く季節の花を楽しみながらゆっくりと楽しむことが出来るでしょう。また風が無い穏やかな日には湖面に利尻山が映りこむ逆さ利尻富士が現れ幻想的な風景を楽しむことが出来ます。風の無い早朝や夕方が狙い目です。また姫沼周辺は人工的な明かりや街灯が一切無いため夜は星空のスポットとしても注目されています。条件が良ければ湖面に映りこむ満天の星空や天の川、これぞまさに息を呑む風景です。
    自然休養林北麓野営場から野鳥のさえずりを聞きながら甘露泉へ。このコース脇には季節の花々を楽しむことができます。クマゲラが生息するエゾマツトドマツの原生林の中を進むコースは森林浴の森百選にも選ばれているとても豊かな森です。 甘露泉水を過ぎてすぐの分岐をポン山コースへ(左)向かいます。ここから約30分で標高444mのポン山山頂。ポンとはアイヌ語で「小さい」を意味します。ポン山山頂からは立体的に見える利尻山、礼文島などの大展望が広がります。ポン山山頂は一年中強風が吹く場所で植生も利尻山の標高700m付近と同じでハイマツやゴゼンタチバナなどを見ることが出来ます。また毎年7月にはとても珍しい白花のイワギキョウも咲くので山頂付近の岩場を探してみてください。時間に余裕があれば小ポン山にも寄り道してみるのもいいかもしれません。小ポン山の山頂手間の鞍部には利尻でも1番見事なツバメオモトの大群落があります。 ポン山から姫沼へ向かうコースは大きな沢を3つ越えるアップダウンの激しいコースです。コース途中には携帯トイレブースも1箇所ありますので携帯トイレを持参することをお勧めします。自然豊かな森歩きをのんびり楽しんで下さい。3つ目の沢を渡りきると姫沼までは緩やかな下りが続きます。姫沼手前のクマゲラの営巣地周辺には立ち枯れした針葉樹に餌を捕食したクマゲラの食痕が数多く見られます。 姫沼は大正6年に点在する幾つかの小さな沼と湧き水をせき止めて作られた人造湖でヒメマスを放流したことが名前の由来となっています。今では原生林に囲まれた神秘的な沼として周囲の自然に溶け込んでいます。姫沼の周囲は1周約800mで木道も整備され観光客の人気のスポットにもなっています。野鳥や木道脇に咲く季節の花を楽しみながらゆっくりと楽しむことが出来るでしょう。また風が無い穏やかな日には湖面に利尻山が映りこむ逆さ利尻富士が現れ幻想的な風景を楽しむことが出来ます。風の無い早朝や夕方が狙い目です。また姫沼周辺は人工的な明かりや街灯が一切無いため夜は星空のスポットとしても注目されています。条件が良ければ湖面に映りこむ満天の星空や天の川、これぞまさに息を呑む風景です。
  • 内路登山口から礼文岳へ

    内路登山口から礼文岳へ

    礼文岳の登山口は内路バス停の目の前で、駐車スペース、自動販売機、近くの海側には公衆トイレもあります。バス停横には商店自動販売機もあります。登山口から山頂まではトイレや水場はいっさい無いのでご注意下さい。礼文岳コースは6~7月の花のシーズンに行ってもお花畑と言えるようなお花のポイントは全くありません。このコースは山頂からの展望を楽しむために是非晴れの日に行きたい場所と言えるでしょう。 出発準備を済ませ、山に向かう階段を登ると登山スタートです。登りはじめはいきなりの急登でチシマザサの山道を右左にジグザグに登ります。登山道脇には触るとかぶれるツタウルシが多いので触れないように注意しましょう。最初の急坂を段登りきったところで後ろを振り返ると内路漁港や海岸線、集落が一望できます。 急なジグザグの道が終わるとトドマツやダケカンバの森を進む緩やかな長い登りが始まります。標高350mぐらいから日本一低いハイマツ帯が現れ、ホシガラスやシマリスに出会うこともしばしば。ハイマツ帯に入ってからは徐々に視界も開けてきます。第一見晴を過ぎて岩場のあるピークが標高410mの通称ニセ頂上です。ここまでくれば礼文岳の山頂はもうすぐ。ニセ頂上を越えると登山道脇にゴゼンタチバナの白い花が咲く滑りやすい急な下りです。小石が滑るので足元に注意してゆっくり進みます。ニセ頂上からは約15分で礼文岳山頂です。礼文岳山頂からは360度の大展望です。北側には船泊湾が見渡せスコトン岬やトド島、空気が澄んでいればサハリンやモネロン島、南側には左右に美しく裾野を広げた海に浮かぶ利尻富士を望むことが出来るでしょう。 復路は同じ道を登山口まで戻ります。
    礼文岳の登山口は内路バス停の目の前で、駐車スペース、自動販売機、近くの海側には公衆トイレもあります。バス停横には商店自動販売機もあります。登山口から山頂まではトイレや水場はいっさい無いのでご注意下さい。礼文岳コースは6~7月の花のシーズンに行ってもお花畑と言えるようなお花のポイントは全くありません。このコースは山頂からの展望を楽しむために是非晴れの日に行きたい場所と言えるでしょう。 出発準備を済ませ、山に向かう階段を登ると登山スタートです。登りはじめはいきなりの急登でチシマザサの山道を右左にジグザグに登ります。登山道脇には触るとかぶれるツタウルシが多いので触れないように注意しましょう。最初の急坂を段登りきったところで後ろを振り返ると内路漁港や海岸線、集落が一望できます。 急なジグザグの道が終わるとトドマツやダケカンバの森を進む緩やかな長い登りが始まります。標高350mぐらいから日本一低いハイマツ帯が現れ、ホシガラスやシマリスに出会うこともしばしば。ハイマツ帯に入ってからは徐々に視界も開けてきます。第一見晴を過ぎて岩場のあるピークが標高410mの通称ニセ頂上です。ここまでくれば礼文岳の山頂はもうすぐ。ニセ頂上を越えると登山道脇にゴゼンタチバナの白い花が咲く滑りやすい急な下りです。小石が滑るので足元に注意してゆっくり進みます。ニセ頂上からは約15分で礼文岳山頂です。礼文岳山頂からは360度の大展望です。北側には船泊湾が見渡せスコトン岬やトド島、空気が澄んでいればサハリンやモネロン島、南側には左右に美しく裾野を広げた海に浮かぶ利尻富士を望むことが出来るでしょう。 復路は同じ道を登山口まで戻ります。
  • 岬めぐりコース

    岬めぐりコース

    礼文島最北の岬であるスコトン岬を出発して約1km、岬めぐりコースの看板から江戸屋山道へ入ります。ゴロタ岬の入口まではトド島展望台を通過する舗装道路で道路脇の景色は左に青い海を眺めながら礼文島らしいなだらかな草原が続きます。ゴロタ岬入口付近で舗装道路が終わりここから本格的なトレッキングコースが始まります。ゴロタ岬までの標高差100m、約20分の登りはコース脇に咲く花が見事です。また海食崖がつくりだす荒々しい西海岸、海底まで見える透き通ったエメラルドグリーンの海も魅力です。ゴロタ岬からは360度の展望が広がり、北側には鮑古丹の海岸線やスコトン岬やトド島、鉄府海岸の砂浜、澄海岬、天候が良ければ遠く利尻山も眺めることができます。 ここからしばらく進むとゴロタ浜の海岸線までの急な下り坂です。このゴロタ浜には穴あき貝(エゾタマキ貝)が沢山打ち上げられています。この穴あき貝に穴を開けているのはツメタガイという巻貝で、酸性の分泌液で貝の表面を柔らかくし、やすりのような舌歯で削って2mm程度の穴を空けエゾタマキ貝を捕食しています。 鉄府漁港を過ぎて西上泊までは再び登りが始まります。登りきってしばらく進み西上泊神社の赤い鳥居を過ぎ車道を右に下ると西上泊に到着します。トイレや売店、休憩所のさらに奥には礼文一の絶景ポイントの澄海岬があります。日本海に突き出した岬の上が展望台になっていて西上泊湾の美しい海や柱状節理が作り出す絶景を堪能できます。北の海とは思えないエメラルドグリーンの礼文島の澄んだ海を是非ご覧下さい。 澄海岬からゴールの浜中バス停までは3.5kmの車道を歩きます。その途中にレブンアツモリソウの群生地があります。なお、毎年5月下旬から6月中旬まで開園していますがその年の開花状況によって開園時期は前後しますので事前に確認することをお勧めします。レブンアツモリソウは礼文島だけに自生する野生のランで絶滅危惧種にも指定されており、礼文島内でも生育している場所は限られている非常に貴重はお花です。レブンアツモリソウ群生地にはお花をゆっくりと楽しめる遊歩道が整備され、遊歩道の開放時期にはいつも沢山の観光客で賑わっています。また盗掘防止のため監視員が常駐しこの貴重な花を見守っています。 レブンアツモリソウ群生地を過ぎると、ゴールの浜中バス停はもうすぐです。
    礼文島最北の岬であるスコトン岬を出発して約1km、岬めぐりコースの看板から江戸屋山道へ入ります。ゴロタ岬の入口まではトド島展望台を通過する舗装道路で道路脇の景色は左に青い海を眺めながら礼文島らしいなだらかな草原が続きます。ゴロタ岬入口付近で舗装道路が終わりここから本格的なトレッキングコースが始まります。ゴロタ岬までの標高差100m、約20分の登りはコース脇に咲く花が見事です。また海食崖がつくりだす荒々しい西海岸、海底まで見える透き通ったエメラルドグリーンの海も魅力です。ゴロタ岬からは360度の展望が広がり、北側には鮑古丹の海岸線やスコトン岬やトド島、鉄府海岸の砂浜、澄海岬、天候が良ければ遠く利尻山も眺めることができます。 ここからしばらく進むとゴロタ浜の海岸線までの急な下り坂です。このゴロタ浜には穴あき貝(エゾタマキ貝)が沢山打ち上げられています。この穴あき貝に穴を開けているのはツメタガイという巻貝で、酸性の分泌液で貝の表面を柔らかくし、やすりのような舌歯で削って2mm程度の穴を空けエゾタマキ貝を捕食しています。 鉄府漁港を過ぎて西上泊までは再び登りが始まります。登りきってしばらく進み西上泊神社の赤い鳥居を過ぎ車道を右に下ると西上泊に到着します。トイレや売店、休憩所のさらに奥には礼文一の絶景ポイントの澄海岬があります。日本海に突き出した岬の上が展望台になっていて西上泊湾の美しい海や柱状節理が作り出す絶景を堪能できます。北の海とは思えないエメラルドグリーンの礼文島の澄んだ海を是非ご覧下さい。 澄海岬からゴールの浜中バス停までは3.5kmの車道を歩きます。その途中にレブンアツモリソウの群生地があります。なお、毎年5月下旬から6月中旬まで開園していますがその年の開花状況によって開園時期は前後しますので事前に確認することをお勧めします。レブンアツモリソウは礼文島だけに自生する野生のランで絶滅危惧種にも指定されており、礼文島内でも生育している場所は限られている非常に貴重はお花です。レブンアツモリソウ群生地にはお花をゆっくりと楽しめる遊歩道が整備され、遊歩道の開放時期にはいつも沢山の観光客で賑わっています。また盗掘防止のため監視員が常駐しこの貴重な花を見守っています。 レブンアツモリソウ群生地を過ぎると、ゴールの浜中バス停はもうすぐです。
  • 桃岩展望台コース

    桃岩展望台コース

    香深フェリーターミナルから香深商店街を抜け桃岩方面に車道を歩きます。2016年に開通した新桃岩トンネルの入口を過ぎるとすぐ左側に桃岩登山道がありここから未舗装のトレッキングコースが始まります。 最初は森歩き。小川が流れるいくつもの橋を渡り野鳥の声を聞きながらコースを進んで行くと徐々に視界が開け、コース脇に咲く花の植生も森の花から高山植物へ変化してきます。途中で車道に合流し、トイレやベンチのあるレンジャーハウスから約10分で桃岩展望台に到着します。国立公園の特別保護地区でもあり北海道の天然記念物にも指定されている遊歩道を登りきると眼下に美しい海や桃岩・猫岩の奇岩、まったく高い木の無い草原地帯には四季折々のお花畑、海を隔てて利尻島の絶景が望める最高のビュースポットとなっています。 桃岩展望台からゆるいアップダウンのコースをさらに進むとコザクラテラスやキンバイの谷と名づけられた花の名所が次々を現れ歩く人々を飽きさせません。5月のエゾノハクサンイチゲやレブンコザクラ、6月のレブンキンバイソウ、カラフトハナシノブ、レブンアツモリソウ、7月のイブキトラノオやレブンウスユキソウ、8月のリシリブシやツリガネニンジンと週代わりに花が入れ替わってバトンリレーをする礼文島の中でも一番人気のお花のコースです。標高はたった200m前後のトレッキングコースですがまるで本州の2,000m級の山々の稜線を歩いている感覚になるでしょう。 キンバイの谷を越えツバメ山の山頂までの登りはこのコース一番の急登です。後ろを振り返ると海に浮かぶ利尻山、右側には青く透き通った礼文島の西海岸の絶景が楽しめます。ツバメ山からの景色も素晴らしくここまで歩いてきたコースが一望できるほか、桃岩、元地漁港奥には地蔵岩も見ることが出来ます。ツバメ山から元地灯台までは緩やかなアップダウン。元地灯台からは利尻富士を眺めながら歩く約2kmのゆるい下り坂です。このあたりのコースはぬかるみやすいので雨の日はスリップに注意して下さい。ゴール地点の知床にはトイレが完備されています。バス停もありますが本数が少ないので事前にチェックが必要です。
    香深フェリーターミナルから香深商店街を抜け桃岩方面に車道を歩きます。2016年に開通した新桃岩トンネルの入口を過ぎるとすぐ左側に桃岩登山道がありここから未舗装のトレッキングコースが始まります。 最初は森歩き。小川が流れるいくつもの橋を渡り野鳥の声を聞きながらコースを進んで行くと徐々に視界が開け、コース脇に咲く花の植生も森の花から高山植物へ変化してきます。途中で車道に合流し、トイレやベンチのあるレンジャーハウスから約10分で桃岩展望台に到着します。国立公園の特別保護地区でもあり北海道の天然記念物にも指定されている遊歩道を登りきると眼下に美しい海や桃岩・猫岩の奇岩、まったく高い木の無い草原地帯には四季折々のお花畑、海を隔てて利尻島の絶景が望める最高のビュースポットとなっています。 桃岩展望台からゆるいアップダウンのコースをさらに進むとコザクラテラスやキンバイの谷と名づけられた花の名所が次々を現れ歩く人々を飽きさせません。5月のエゾノハクサンイチゲやレブンコザクラ、6月のレブンキンバイソウ、カラフトハナシノブ、レブンアツモリソウ、7月のイブキトラノオやレブンウスユキソウ、8月のリシリブシやツリガネニンジンと週代わりに花が入れ替わってバトンリレーをする礼文島の中でも一番人気のお花のコースです。標高はたった200m前後のトレッキングコースですがまるで本州の2,000m級の山々の稜線を歩いている感覚になるでしょう。 キンバイの谷を越えツバメ山の山頂までの登りはこのコース一番の急登です。後ろを振り返ると海に浮かぶ利尻山、右側には青く透き通った礼文島の西海岸の絶景が楽しめます。ツバメ山からの景色も素晴らしくここまで歩いてきたコースが一望できるほか、桃岩、元地漁港奥には地蔵岩も見ることが出来ます。ツバメ山から元地灯台までは緩やかなアップダウン。元地灯台からは利尻富士を眺めながら歩く約2kmのゆるい下り坂です。このあたりのコースはぬかるみやすいので雨の日はスリップに注意して下さい。ゴール地点の知床にはトイレが完備されています。バス停もありますが本数が少ないので事前にチェックが必要です。
  • 岩尾別温泉から羅臼岳へ

    岩尾別温泉から羅臼岳へ

    登山口のある岩尾別温泉にはホテル1軒と木下小屋があり、宿泊や休憩、入浴ができます。駐車スペースは広くないので、配慮して駐車してください。登山口は木下小屋の前にあり、登山道の情報を掲示しているので入林届け記載とともに確認してください。特にヒグマとの遭遇や目撃の情報は数日置かずに更新されています。 知床の代表的な樹種であるミズナラやトドマツの針広混交林の森を抜けてオホーツク展望へ。樹木が成長して展望は利かなくなってきましたが、岩場に咲く植物に癒されます。オホーツク展望から560m岩峰、650m岩峰と続いて現れる岩場は風や陽のあたりが強くなり高山の環境にシフトするため局所的にハイマツや高山植物が生えています。このような岩場ではアリの巣が発達するため、それを食べにきたヒグマと遭遇する可能性も高い地帯です。要注意。 長官山の斜面を硫黄山など知床連山の山並みを眺めながら回り込んでいくと弥三吉水に到着。比較的安心な水場ですが、湧き出しから水を汲むまでの水路に雨水などが入るため利用は各自の判断で。 極楽平では積雪に耐えて押しつけられては天に向かうダケカンバが見事です。地形的には羅臼岳の火砕流が起伏を埋めて平坦になっていて高低差は少ないですが、最近の集中的な降雨で登山道が掘削され歩きずらくなっています。仙人坂は斜面自体は急ですがつづら折りの緩やかな道で、極楽平とオホーツク海を見下ろすことができます。ツバメオモトやエンレイソウを路傍に見ながら銀冷水の携帯トイレ専用ブースでトイレタイムにしましょう。銀冷水は沢水なので浄化処理が必要です。 羽衣峠で大沢の下部に入りますが、6月下旬はこのあたりまで雪渓が残っているので下山時には銀冷水への登山道を見失わないように注意が必要です。大沢は7月中旬まで雪渓が残りますから、急傾斜の雪渓通過のための装備や技術が必要です。 ハイマツに囲まれた羅臼平の広場には、岩尾別コースを開拓した木下弥三吉氏を記念したレリーフがあります。登山道はハイマツの中を進みますが、強い風が吹き通るために腰高にしかなっていません。岩場に蓄えられた氷雪が融け滴る岩清水、ニノ肩雪田のお花畑を登りきると山頂の溶岩ドームが迫ってきます。積み重なった岩石を登りきると山頂部になりますが、この最後の部分だけを強風が吹き抜けて立っていることもままならないことが多くあります。 半島基部には羅臼湖や遠音別岳、海別岳、斜里岳が直線に並び、少し右にずれて阿寒の山々が見えます。オホーツク海に挟まれた先端部を見れば三ッ峰、サシルイ岳、硫黄山、知床岳が並び、国後島が並行しているのがわかります。 復路は同じ道を岩尾別温泉まで引き返します。
    登山口のある岩尾別温泉にはホテル1軒と木下小屋があり、宿泊や休憩、入浴ができます。駐車スペースは広くないので、配慮して駐車してください。登山口は木下小屋の前にあり、登山道の情報を掲示しているので入林届け記載とともに確認してください。特にヒグマとの遭遇や目撃の情報は数日置かずに更新されています。 知床の代表的な樹種であるミズナラやトドマツの針広混交林の森を抜けてオホーツク展望へ。樹木が成長して展望は利かなくなってきましたが、岩場に咲く植物に癒されます。オホーツク展望から560m岩峰、650m岩峰と続いて現れる岩場は風や陽のあたりが強くなり高山の環境にシフトするため局所的にハイマツや高山植物が生えています。このような岩場ではアリの巣が発達するため、それを食べにきたヒグマと遭遇する可能性も高い地帯です。要注意。 長官山の斜面を硫黄山など知床連山の山並みを眺めながら回り込んでいくと弥三吉水に到着。比較的安心な水場ですが、湧き出しから水を汲むまでの水路に雨水などが入るため利用は各自の判断で。 極楽平では積雪に耐えて押しつけられては天に向かうダケカンバが見事です。地形的には羅臼岳の火砕流が起伏を埋めて平坦になっていて高低差は少ないですが、最近の集中的な降雨で登山道が掘削され歩きずらくなっています。仙人坂は斜面自体は急ですがつづら折りの緩やかな道で、極楽平とオホーツク海を見下ろすことができます。ツバメオモトやエンレイソウを路傍に見ながら銀冷水の携帯トイレ専用ブースでトイレタイムにしましょう。銀冷水は沢水なので浄化処理が必要です。 羽衣峠で大沢の下部に入りますが、6月下旬はこのあたりまで雪渓が残っているので下山時には銀冷水への登山道を見失わないように注意が必要です。大沢は7月中旬まで雪渓が残りますから、急傾斜の雪渓通過のための装備や技術が必要です。 ハイマツに囲まれた羅臼平の広場には、岩尾別コースを開拓した木下弥三吉氏を記念したレリーフがあります。登山道はハイマツの中を進みますが、強い風が吹き通るために腰高にしかなっていません。岩場に蓄えられた氷雪が融け滴る岩清水、ニノ肩雪田のお花畑を登りきると山頂の溶岩ドームが迫ってきます。積み重なった岩石を登りきると山頂部になりますが、この最後の部分だけを強風が吹き抜けて立っていることもままならないことが多くあります。 半島基部には羅臼湖や遠音別岳、海別岳、斜里岳が直線に並び、少し右にずれて阿寒の山々が見えます。オホーツク海に挟まれた先端部を見れば三ッ峰、サシルイ岳、硫黄山、知床岳が並び、国後島が並行しているのがわかります。 復路は同じ道を岩尾別温泉まで引き返します。
  • 羅臼温泉から羅臼岳へ

    羅臼温泉から羅臼岳へ

    羅臼岳の登山道は市街地が近かった羅臼温泉からのほうが歴史が古いですが、斜里町ウトロが知床観光の中心になると岩尾別コースのほうがメインとなりました。8月まで急傾斜地に雪渓が残ることもあり、シーズン中の利用者は岩尾別コースに比べて少ないため、静かで奥深い知床の自然の中に入っていくことができるともいえるでしょう。 登山口にあたる羅臼温泉野営場が混み合っている場合は、羅臼ビジターセンターに駐車することでスムーズに入山できます。野営場を通り抜けて少し下った場所に入林届があります。 木がくれの滝まで川沿いの道を進み、それ以降は尾根の斜面を回り込むように登りとなります。ミズナラやトドマツの樹林帯は里見台をすぎるとダケカンバなどに変わっていき、第一の壁、第二の壁も急傾斜地を横断するように登山道が付いていますが、高度を稼ぐことなく緩やかな登りが続き、その後スズラン峠で一度下りになります。 泊場までは川の脇の岩場を登っていきますが渡渉点まで石へのペイントが頼りになります。渡渉自体は流れから頭を出している石を辿ります。泊場は火山活動で湧き出る冷泉の白い沈殿物と濃い緑のコケが生み出す独特のコントラストが目を引きます。登山道は沢型に沿って付いていますが、一段上がる場所は7月中旬まで雪が残りコースが不明瞭になります。 狭く低木のかぶった沢型から抜けると屏風岩が目の前に現れます。ここからお花畑分岐上部までの雪渓は遅くまで残り、8月上旬まで急傾斜の雪渓を行動できる装備や技術が必要になります。お花畑分岐から岩清水に向かっていくルートは急傾斜のザレ場となっていますが、羅臼平に向かっていくルートは雪渓が遅くまで残るためチングルマやエゾツガザクラ、アオノツガザクラの群落が遅い時期まで楽しめます。岩清水または羅臼平で岩尾別コースと合流となり山頂部に到着です。 下山時は屏風岩から泊場方向への登山コースを見失わないことが重要です。特に雪渓が残っている時は滑落とともに降りすぎなど道迷いに注意が必要です。 羅臼温泉コースは知床連山の主稜線に日が暮れ、谷あいを通ることから早々に足元が暗くなってしまいます。長い行動時間と日の入りの時間も計画に入れて、ヘッドランプなどの装備もお忘れなく。また、岩尾別コースと組み合わせて横断登山とするなら、日の昇る羅臼温泉側から入山して日の入りとなる岩尾別温泉に下山するようにすれば日照時間を有効に行動に当てることができます。
    羅臼岳の登山道は市街地が近かった羅臼温泉からのほうが歴史が古いですが、斜里町ウトロが知床観光の中心になると岩尾別コースのほうがメインとなりました。8月まで急傾斜地に雪渓が残ることもあり、シーズン中の利用者は岩尾別コースに比べて少ないため、静かで奥深い知床の自然の中に入っていくことができるともいえるでしょう。 登山口にあたる羅臼温泉野営場が混み合っている場合は、羅臼ビジターセンターに駐車することでスムーズに入山できます。野営場を通り抜けて少し下った場所に入林届があります。 木がくれの滝まで川沿いの道を進み、それ以降は尾根の斜面を回り込むように登りとなります。ミズナラやトドマツの樹林帯は里見台をすぎるとダケカンバなどに変わっていき、第一の壁、第二の壁も急傾斜地を横断するように登山道が付いていますが、高度を稼ぐことなく緩やかな登りが続き、その後スズラン峠で一度下りになります。 泊場までは川の脇の岩場を登っていきますが渡渉点まで石へのペイントが頼りになります。渡渉自体は流れから頭を出している石を辿ります。泊場は火山活動で湧き出る冷泉の白い沈殿物と濃い緑のコケが生み出す独特のコントラストが目を引きます。登山道は沢型に沿って付いていますが、一段上がる場所は7月中旬まで雪が残りコースが不明瞭になります。 狭く低木のかぶった沢型から抜けると屏風岩が目の前に現れます。ここからお花畑分岐上部までの雪渓は遅くまで残り、8月上旬まで急傾斜の雪渓を行動できる装備や技術が必要になります。お花畑分岐から岩清水に向かっていくルートは急傾斜のザレ場となっていますが、羅臼平に向かっていくルートは雪渓が遅くまで残るためチングルマやエゾツガザクラ、アオノツガザクラの群落が遅い時期まで楽しめます。岩清水または羅臼平で岩尾別コースと合流となり山頂部に到着です。 下山時は屏風岩から泊場方向への登山コースを見失わないことが重要です。特に雪渓が残っている時は滑落とともに降りすぎなど道迷いに注意が必要です。 羅臼温泉コースは知床連山の主稜線に日が暮れ、谷あいを通ることから早々に足元が暗くなってしまいます。長い行動時間と日の入りの時間も計画に入れて、ヘッドランプなどの装備もお忘れなく。また、岩尾別コースと組み合わせて横断登山とするなら、日の昇る羅臼温泉側から入山して日の入りとなる岩尾別温泉に下山するようにすれば日照時間を有効に行動に当てることができます。
  • カムイワッカ登山口から硫黄山へ

    カムイワッカ登山口から硫黄山へ

    登山口にはカムイワッカ湯の滝から道道知床公園線を徒歩で向かうことになりますが、この区間の通行には道路管理者の北海道に届け出が必要です。落石のため通行止めの区間を登山者のみ徒歩での通行を認めてもらっていますから、入山する前に届出をお願いします。 ゲートの横を通りオホーツク海を望むカーブを回ったところが硫黄山登山口です。入林届はありませんが、ヒグマとの遭遇情報が掲示されているので確認してください。 周囲の森林に比べ発達していない広葉樹の森から尾根に抜けると早くも足元にシラタマノキを見ながらハイマツをくぐるようになります。石垣のある採掘地跡からは湯気をあげるカムイワッカ湯の滝を見下ろすことができます。 岩の積み重なる荒涼とした新噴火口の最上部からハイマツのトンネルを登りきり、硫黄川に降りて沢出合になります。沢出合からは硫黄川の中となりますが、7月上旬は大部分が雪渓となっています。雪渓がなくなれば降雨時以外は水の流れはなく、渡渉もありません。 標高1100mの二股にある第一の滝は股の間に、次の第二の滝は右岸(下流から滝を見て左側)に高巻き道があります。沢の中はガレ場になっていきますが、雪渓の時期は雪面に落石が多く見られます。急傾斜の白いザレ場を登ると尾根大岩です。ガイドロープに沿って登っていくと足元にメアカンキンバイなどが姿を見せてくれます。 ウブシノッタ川への崩落地形を見下ろす場所が硫黄山山頂と縦走路への分岐点、硫黄分岐になります。崩落部分は急傾斜で、7月まで残雪が残ります。ここからは木杭とペイントに沿って山頂に向かいます。岩の積み重なりに土壌が乗って植物が生えているため崩れやすくなっています。滑落にも十分注意が必要です。簡単なクライミングで登ると硫黄山山頂部分は意外なほどなだらかでお花畑も広がっています。硫黄山は主稜線から外れて位置しているので知床連山を斜めに見ることができ、連なりの先に遠音別岳や斜里岳、阿寒の山々とオホーツク海が一望できます。 下山時は硫黄分岐からウブシノッタ川に迷い込まないこと。往路を確実に硫黄山登山口まで戻りましょう。また、沢出合から下流に降りすぎないように注意。下りすぎ防止ロープも張ってありますが雪渓が残る時期は特に注意が必要です。 8月はマイカー規制によりシャトルバス運行になっているので、通行方法など事前に確認をしてください。
    登山口にはカムイワッカ湯の滝から道道知床公園線を徒歩で向かうことになりますが、この区間の通行には道路管理者の北海道に届け出が必要です。落石のため通行止めの区間を登山者のみ徒歩での通行を認めてもらっていますから、入山する前に届出をお願いします。 ゲートの横を通りオホーツク海を望むカーブを回ったところが硫黄山登山口です。入林届はありませんが、ヒグマとの遭遇情報が掲示されているので確認してください。 周囲の森林に比べ発達していない広葉樹の森から尾根に抜けると早くも足元にシラタマノキを見ながらハイマツをくぐるようになります。石垣のある採掘地跡からは湯気をあげるカムイワッカ湯の滝を見下ろすことができます。 岩の積み重なる荒涼とした新噴火口の最上部からハイマツのトンネルを登りきり、硫黄川に降りて沢出合になります。沢出合からは硫黄川の中となりますが、7月上旬は大部分が雪渓となっています。雪渓がなくなれば降雨時以外は水の流れはなく、渡渉もありません。 標高1100mの二股にある第一の滝は股の間に、次の第二の滝は右岸(下流から滝を見て左側)に高巻き道があります。沢の中はガレ場になっていきますが、雪渓の時期は雪面に落石が多く見られます。急傾斜の白いザレ場を登ると尾根大岩です。ガイドロープに沿って登っていくと足元にメアカンキンバイなどが姿を見せてくれます。 ウブシノッタ川への崩落地形を見下ろす場所が硫黄山山頂と縦走路への分岐点、硫黄分岐になります。崩落部分は急傾斜で、7月まで残雪が残ります。ここからは木杭とペイントに沿って山頂に向かいます。岩の積み重なりに土壌が乗って植物が生えているため崩れやすくなっています。滑落にも十分注意が必要です。簡単なクライミングで登ると硫黄山山頂部分は意外なほどなだらかでお花畑も広がっています。硫黄山は主稜線から外れて位置しているので知床連山を斜めに見ることができ、連なりの先に遠音別岳や斜里岳、阿寒の山々とオホーツク海が一望できます。 下山時は硫黄分岐からウブシノッタ川に迷い込まないこと。往路を確実に硫黄山登山口まで戻りましょう。また、沢出合から下流に降りすぎないように注意。下りすぎ防止ロープも張ってありますが雪渓が残る時期は特に注意が必要です。 8月はマイカー規制によりシャトルバス運行になっているので、通行方法など事前に確認をしてください。