日本全国の登山コースガイド
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検索結果1117件中
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田の原から王滝頂上を経て剣ヶ峰へ
- 日帰り
- 5時間0分
- 6.6km
田の原から王滝頂上を経て剣ヶ峰へ
- 日帰り
- 5時間0分
- 6.6km
王滝口は黒沢口に遅れること7年、江戸の修験者普寛によって開かれた道です。普寛は関東を中心に御嶽信仰の普及を図ったため、王滝口の信者は関東が多いと言われています。 王滝頂上奥社は王滝頂上にあり王滝口の信者はここを目指します。ただし一般登山者はさらに奥の剣ヶ峰を目指すため、剣ヶ峰まであと25分ほどを登るのが一般的です。 田の原登山口には御嶽山ビジターセンター「やまテラス王滝」があります。登山届はここに提出します。登山口の石の大鳥居から正面の御嶽山に向かって真っすぐに登山道が延びています。大黒天を過ぎ途中の遥拝所までは平坦な道。そこからは少し傾斜がつき、太い角材の階段状になった広い道を登っていきます。登山口から約1㎞の場所に鳥居があり、大江権現の社が建っています。ここから本格的な登山道が始まり、オオシラビソの茂る道を登ると、少し開けたところに出ます。赤茶けた土がむき出しになったあかっぱげと呼ばれる場所で、道が広くなっており良い休憩ポイントです。ここからダケカンバなどの灌木帯を登っていくと森林限界に出ますが、ここにはいくつかの像が建ち、金剛童子と呼ばれるところです。このあたりから道には岩が多くなり岩の上を歩くようになると、展望が良くなり、行く手の登山道や振り返れば田の原の様子を望むことができます。10分あまりで八合目石室避難小屋に到着。この道は各合目に小屋がないのでこの避難小屋は有難い存在です。 見晴らしの良い道は富士見石を過ぎて、一口水に至ります。岩の間から滴り落ちる水は水量豊富でないものの、口を潤す程度はできるので貴重なものです。ここから急斜面になり、やがて九合目石室避難施設に着きます。ここからすぐ上の中央不動の社を過ぎれば、植物はほとんど無くなり岩だけの世界となります。 まもなく王滝頂上に到着。そこには立派な避難施設が2棟くっついて建っており、パトロール員が常駐しています。屋根はアラミドで出来ていて噴石に対応した避難場所となっていますが宿泊はできません。南側にはトイレも併設。ここから東側の地獄谷の様子が見え、煙を上げる噴火口も確認できます。石段を登ると王滝口頂上奥社です。社務所もあります。剣ヶ峰へは神社の石垣を出て八丁ダルミから御神火祭斎場へ、 ここにはシェルターがあります。ここから黒沢十字路に行く横断道(二ノ池トラバース道)があり、剣ヶ峰へは真っ直ぐ進み、中間のシェルターを過ぎ、約40分強です。360度の大展望を楽しみましょう。 復路はもと来た道を田の原登山口まで引き返します。王滝口は黒沢口に遅れること7年、江戸の修験者普寛によって開かれた道です。普寛は関東を中心に御嶽信仰の普及を図ったため、王滝口の信者は関東が多いと言われています。 王滝頂上奥社は王滝頂上にあり王滝口の信者はここを目指します。ただし一般登山者はさらに奥の剣ヶ峰を目指すため、剣ヶ峰まであと25分ほどを登るのが一般的です。 田の原登山口には御嶽山ビジターセンター「やまテラス王滝」があります。登山届はここに提出します。登山口の石の大鳥居から正面の御嶽山に向かって真っすぐに登山道が延びています。大黒天を過ぎ途中の遥拝所までは平坦な道。そこからは少し傾斜がつき、太い角材の階段状になった広い道を登っていきます。登山口から約1㎞の場所に鳥居があり、大江権現の社が建っています。ここから本格的な登山道が始まり、オオシラビソの茂る道を登ると、少し開けたところに出ます。赤茶けた土がむき出しになったあかっぱげと呼ばれる場所で、道が広くなっており良い休憩ポイントです。ここからダケカンバなどの灌木帯を登っていくと森林限界に出ますが、ここにはいくつかの像が建ち、金剛童子と呼ばれるところです。このあたりから道には岩が多くなり岩の上を歩くようになると、展望が良くなり、行く手の登山道や振り返れば田の原の様子を望むことができます。10分あまりで八合目石室避難小屋に到着。この道は各合目に小屋がないのでこの避難小屋は有難い存在です。 見晴らしの良い道は富士見石を過ぎて、一口水に至ります。岩の間から滴り落ちる水は水量豊富でないものの、口を潤す程度はできるので貴重なものです。ここから急斜面になり、やがて九合目石室避難施設に着きます。ここからすぐ上の中央不動の社を過ぎれば、植物はほとんど無くなり岩だけの世界となります。 まもなく王滝頂上に到着。そこには立派な避難施設が2棟くっついて建っており、パトロール員が常駐しています。屋根はアラミドで出来ていて噴石に対応した避難場所となっていますが宿泊はできません。南側にはトイレも併設。ここから東側の地獄谷の様子が見え、煙を上げる噴火口も確認できます。石段を登ると王滝口頂上奥社です。社務所もあります。剣ヶ峰へは神社の石垣を出て八丁ダルミから御神火祭斎場へ、 ここにはシェルターがあります。ここから黒沢十字路に行く横断道(二ノ池トラバース道)があり、剣ヶ峰へは真っ直ぐ進み、中間のシェルターを過ぎ、約40分強です。360度の大展望を楽しみましょう。 復路はもと来た道を田の原登山口まで引き返します。 -
おんたけロープウェイを利用して剣ヶ峰へ
- 日帰り
- 5時間30分
- 11.9km
おんたけロープウェイを利用して剣ヶ峰へ
- 日帰り
- 5時間30分
- 11.9km
おんたけロープウェイは、黒沢口から登山をする場合中の湯から登るよりも歩行時間を1時間近く短縮することが出来、麓の鹿ノ瀬駅から一気に標高約2150mまで運んでくれる有難い存在です。終点の飯森高原駅には雲上カフェもあり、ここから眺める中央アルプスや南アルプス、八ヶ岳など雲海に浮かぶ姿は息をのむ美しさです。また、室外にはウッドデッキもあり楽しめます。ここでは西方の継子岳の四ノ池から流れ落ちる4段80mもの大滝、幻の大滝を見ることができます。さらに、駅の上段には御嶽社があり、高山植物園もある見どころの多いスポットです。 登山はこの飯森高原駅から始まります。駅の広場から左に入って行きます。道は広く整備されウッドチップが敷き詰められていて歩きやすいです。やがて六合目からの登山道に合流し右に折れてすぐに七合目行場山荘があります。ここは覚明行者が修行したところで覚明社もあります。 谷を渡って左に百間滝からの道が合流します。樹林の中を登っていくと、次第にダケカンバが多くなり明るくなってきます。約1時間余りで八合目女人堂(金剛堂)に到着、ここは森林限界となっており、北アルプスの山々も眺められ、休憩ベンチもあり登山者が多く溜まるところです。ここは別名金剛堂と呼ばれ、右に三ノ池道があります。 左の尾根に向かって進み、尾根上に出ると金剛童子と呼ばれる霊神碑が集まった場所に着きます。尾根を真っ直ぐ登っていくと、ハイマツ帯は下界や上部の視界を遮っています。途中の明治不動まで来ると上部の視界が開け、さらに登ると 黒岩に到着。この先の急登を考えて一休みしましょう。 急な岩の道を登ると九合目石室山荘に着きます。山荘の中を抜けて登っていくと覚明堂です。ここからすぐ上が分岐になり、右は二ノ池へと続く道です。ここは左へ進み広く開けると黒沢十字路です。ここから一ノ池の外輪尾根を登ると約30分弱で頂上山荘跡に到着。ここにはコンクリート製のシェルターが3つ並び、その脇には噴火で犠牲になった人の慰霊碑があります。81段の石の階段を登り、新しくなった太い木の鳥居をくぐると、御嶽頂上奥社のある剣ヶ峰に着きます。最高の眺めを満喫しましょう。 下山は同じ道を飯森高原駅まで戻ります。おんたけロープウェイは、黒沢口から登山をする場合中の湯から登るよりも歩行時間を1時間近く短縮することが出来、麓の鹿ノ瀬駅から一気に標高約2150mまで運んでくれる有難い存在です。終点の飯森高原駅には雲上カフェもあり、ここから眺める中央アルプスや南アルプス、八ヶ岳など雲海に浮かぶ姿は息をのむ美しさです。また、室外にはウッドデッキもあり楽しめます。ここでは西方の継子岳の四ノ池から流れ落ちる4段80mもの大滝、幻の大滝を見ることができます。さらに、駅の上段には御嶽社があり、高山植物園もある見どころの多いスポットです。 登山はこの飯森高原駅から始まります。駅の広場から左に入って行きます。道は広く整備されウッドチップが敷き詰められていて歩きやすいです。やがて六合目からの登山道に合流し右に折れてすぐに七合目行場山荘があります。ここは覚明行者が修行したところで覚明社もあります。 谷を渡って左に百間滝からの道が合流します。樹林の中を登っていくと、次第にダケカンバが多くなり明るくなってきます。約1時間余りで八合目女人堂(金剛堂)に到着、ここは森林限界となっており、北アルプスの山々も眺められ、休憩ベンチもあり登山者が多く溜まるところです。ここは別名金剛堂と呼ばれ、右に三ノ池道があります。 左の尾根に向かって進み、尾根上に出ると金剛童子と呼ばれる霊神碑が集まった場所に着きます。尾根を真っ直ぐ登っていくと、ハイマツ帯は下界や上部の視界を遮っています。途中の明治不動まで来ると上部の視界が開け、さらに登ると 黒岩に到着。この先の急登を考えて一休みしましょう。 急な岩の道を登ると九合目石室山荘に着きます。山荘の中を抜けて登っていくと覚明堂です。ここからすぐ上が分岐になり、右は二ノ池へと続く道です。ここは左へ進み広く開けると黒沢十字路です。ここから一ノ池の外輪尾根を登ると約30分弱で頂上山荘跡に到着。ここにはコンクリート製のシェルターが3つ並び、その脇には噴火で犠牲になった人の慰霊碑があります。81段の石の階段を登り、新しくなった太い木の鳥居をくぐると、御嶽頂上奥社のある剣ヶ峰に着きます。最高の眺めを満喫しましょう。 下山は同じ道を飯森高原駅まで戻ります。 -
六合目中の湯から剣ヶ峰へ
- 日帰り
- 6時間45分
- 9km
六合目中の湯から剣ヶ峰へ
- 日帰り
- 6時間45分
- 9km
黒沢口の道は、六合目の中の湯から歩いてこそ、この道の歴史的価値が理解できます。おんたけロープウェイの営業はゴールデンウィーク〜11月上旬までなので、それ以外の季節はここから登山開始となります。また、ロープウェイを利用する場合、運行時間に左右されるため、早く出発したい人などはこの六合目からの道が便利です。近年は早朝出発者が多く、いつも中の湯の駐車場は満車になっていることが多いです。やはり、自家用車の人にとってはこの登山道の利便性が高いようです。 木曽福島駅と、おんたけロープウェイ線のバスは、夏や秋のシーズンは霊峰ラインを経て中の湯まで通じています。中の湯バス停には、待合所があり、公衆トイレも完備されています。駐車場は広く、3箇所ありマイカーでも安心です。既に標高は1800mを超え、オオシラビソとコメツガの原生林に覆われています。バス停からすぐに登山道が始まります。ここには苔むした石灯蘢が建ち旧道の面影が残っています。以前ここには近くの湯川温泉から引湯した温泉旅館、中の湯旅館がありましたが、近年撤去されたのは残念です。 小さな社の脇から緩やかな登りが始まります。いかにも古の道という面影を感じさせます。静かな樹林には野鳥のさえずりだけが響き、15分も歩くと、御嶽百草丸の日野製薬の小屋跡に出ます。ここが六合目半です。脇には三宝大荒神の社が建ちます。 この先から登山道はかつての雰囲気をさらに醸し出し、しばらくして八海山支店に出ます。ここには八海山大明神を祀る社があます。このあたりからコメツガの樹高が低くなり始め、ドウダンツツジも混ざって視界が開けてきます。右手道脇には小川が現れて、草花も見られるようになると、ロープウェイからの道に合流。七合目行場山荘にはすぐ着きます。七合目は覚明行者の霊場であったところで、覚明社があり、すぐ先には小谷があり、水が流れ、いつも注連縄が張ってあります。 谷を橋で渡り、すぐに百間滝からの道が合流、この先は樹林の中の道を行き、しだいにダケカンバが出てくるようになると、八合目女人堂(金剛堂)に到着、森林限界です。ここから左の尾根に移り、金剛童子からハイマツの中の道を登り黒岩へ、さら急斜面を登って石室山荘へ、その上の覚明堂から左の尾根の上に出ると黒沢十字路です。剣ヶ峰はもう眼前に迫り、一ノ池の外輪尾根を登って81段の階段を登ると、御嶽山の最高峰、剣ヶ峰です。 帰路は往路を中の湯バス停まで戻ります。黒沢口の道は、六合目の中の湯から歩いてこそ、この道の歴史的価値が理解できます。おんたけロープウェイの営業はゴールデンウィーク〜11月上旬までなので、それ以外の季節はここから登山開始となります。また、ロープウェイを利用する場合、運行時間に左右されるため、早く出発したい人などはこの六合目からの道が便利です。近年は早朝出発者が多く、いつも中の湯の駐車場は満車になっていることが多いです。やはり、自家用車の人にとってはこの登山道の利便性が高いようです。 木曽福島駅と、おんたけロープウェイ線のバスは、夏や秋のシーズンは霊峰ラインを経て中の湯まで通じています。中の湯バス停には、待合所があり、公衆トイレも完備されています。駐車場は広く、3箇所ありマイカーでも安心です。既に標高は1800mを超え、オオシラビソとコメツガの原生林に覆われています。バス停からすぐに登山道が始まります。ここには苔むした石灯蘢が建ち旧道の面影が残っています。以前ここには近くの湯川温泉から引湯した温泉旅館、中の湯旅館がありましたが、近年撤去されたのは残念です。 小さな社の脇から緩やかな登りが始まります。いかにも古の道という面影を感じさせます。静かな樹林には野鳥のさえずりだけが響き、15分も歩くと、御嶽百草丸の日野製薬の小屋跡に出ます。ここが六合目半です。脇には三宝大荒神の社が建ちます。 この先から登山道はかつての雰囲気をさらに醸し出し、しばらくして八海山支店に出ます。ここには八海山大明神を祀る社があます。このあたりからコメツガの樹高が低くなり始め、ドウダンツツジも混ざって視界が開けてきます。右手道脇には小川が現れて、草花も見られるようになると、ロープウェイからの道に合流。七合目行場山荘にはすぐ着きます。七合目は覚明行者の霊場であったところで、覚明社があり、すぐ先には小谷があり、水が流れ、いつも注連縄が張ってあります。 谷を橋で渡り、すぐに百間滝からの道が合流、この先は樹林の中の道を行き、しだいにダケカンバが出てくるようになると、八合目女人堂(金剛堂)に到着、森林限界です。ここから左の尾根に移り、金剛童子からハイマツの中の道を登り黒岩へ、さら急斜面を登って石室山荘へ、その上の覚明堂から左の尾根の上に出ると黒沢十字路です。剣ヶ峰はもう眼前に迫り、一ノ池の外輪尾根を登って81段の階段を登ると、御嶽山の最高峰、剣ヶ峰です。 帰路は往路を中の湯バス停まで戻ります。 -
百間滝コース
- 日帰り
- 4時間45分
- 7.2km
百間滝コース
- 日帰り
- 4時間45分
- 7.2km
御嶽山のそびえる木曽町には、ロープウェイへの御岳ブルーライン、三岳倉本から寒原高原を通る倉越パノラマライン、黒沢より古い巡礼の道を通る霊峰ラインの、3つのスカイライン自動車道があります。その中でも霊峰ラインは黒沢より中の湯に通じる道路でもあり、途中いたる所に霊人碑が点在し、特に四合目にかけての霊場は、滝行の場もあり、各講社のおびただしい数の霊人碑が集まり、信仰の道であったことを実感することが出来ます。 四合目の霊場を過ぎてヘアピンカーブを上がったところに、百間滝入口バス停があり、広い駐車場になっており、公衆トイレもあります。ここから良く整備された道を左手の谷の方に降りていき、白川の橋を渡るとすぐに2段になって落ちるこもれびの滝が現れます。さらに奥へ進むと、左手の谷の奥に不易の滝が流れ落ちています。不易の滝は岩肌から滲み出た地下水が滝となり、一年中水量が変わらないことから、この名になったといわれています。登山口は、こもれびの滝の先、右手急斜面を登る擬木の階段から始まり、階段はつづら折れに尾根上の台地まで続きます。尾根上に上がるとそこは立派な檜の林立した原生林の中の道となります。樹齢300年以上と思われる檜の純林は油木尾根を覆い尽くし見事な景観を生み出しています。 途中涸谷の橋を渡り左手の尾根上に移る、この辺りは見渡しても空を覆い尽くす檜の林立が最も印象に残ります。中には、根上りの檜もあり、倒木の上に芽付いた原生林の確たる証拠を感じることが出来ます。どこまでも続く檜の林は、尾根を右に巻くようになると、コメツガが混じり始め檜も少なくなります。左手へ登り詰めると正面に鳥居があり、百間滝展望台に到着。ここには東屋もあり立派な展望台で、本来ならここから四つの滝を同時に眺めることができますが、今はササが繁茂して滝を見ることができません。さらに百間滝小屋(無人)の方に歩くとササが刈り取られて百間滝の姿が現れます。御嶽山随一の豪快な滝の姿を楽しみましょう。 この先で道は六合目、中の湯への道と、七合目への道に分岐します。左に進むとコメツガの林の中を登り、七合目行場山荘のすぐ上に出ます。右にとって六合目への道を下って行くと、コメツガの多い樹林の中の横断道は、途中二回ほど谷を渡り、最後コメツガやトウヒの中の坂を登り詰めると、中の湯の駐車場に到着。ここは中の湯バス停となっています。御嶽山のそびえる木曽町には、ロープウェイへの御岳ブルーライン、三岳倉本から寒原高原を通る倉越パノラマライン、黒沢より古い巡礼の道を通る霊峰ラインの、3つのスカイライン自動車道があります。その中でも霊峰ラインは黒沢より中の湯に通じる道路でもあり、途中いたる所に霊人碑が点在し、特に四合目にかけての霊場は、滝行の場もあり、各講社のおびただしい数の霊人碑が集まり、信仰の道であったことを実感することが出来ます。 四合目の霊場を過ぎてヘアピンカーブを上がったところに、百間滝入口バス停があり、広い駐車場になっており、公衆トイレもあります。ここから良く整備された道を左手の谷の方に降りていき、白川の橋を渡るとすぐに2段になって落ちるこもれびの滝が現れます。さらに奥へ進むと、左手の谷の奥に不易の滝が流れ落ちています。不易の滝は岩肌から滲み出た地下水が滝となり、一年中水量が変わらないことから、この名になったといわれています。登山口は、こもれびの滝の先、右手急斜面を登る擬木の階段から始まり、階段はつづら折れに尾根上の台地まで続きます。尾根上に上がるとそこは立派な檜の林立した原生林の中の道となります。樹齢300年以上と思われる檜の純林は油木尾根を覆い尽くし見事な景観を生み出しています。 途中涸谷の橋を渡り左手の尾根上に移る、この辺りは見渡しても空を覆い尽くす檜の林立が最も印象に残ります。中には、根上りの檜もあり、倒木の上に芽付いた原生林の確たる証拠を感じることが出来ます。どこまでも続く檜の林は、尾根を右に巻くようになると、コメツガが混じり始め檜も少なくなります。左手へ登り詰めると正面に鳥居があり、百間滝展望台に到着。ここには東屋もあり立派な展望台で、本来ならここから四つの滝を同時に眺めることができますが、今はササが繁茂して滝を見ることができません。さらに百間滝小屋(無人)の方に歩くとササが刈り取られて百間滝の姿が現れます。御嶽山随一の豪快な滝の姿を楽しみましょう。 この先で道は六合目、中の湯への道と、七合目への道に分岐します。左に進むとコメツガの林の中を登り、七合目行場山荘のすぐ上に出ます。右にとって六合目への道を下って行くと、コメツガの多い樹林の中の横断道は、途中二回ほど谷を渡り、最後コメツガやトウヒの中の坂を登り詰めると、中の湯の駐車場に到着。ここは中の湯バス停となっています。 -
開田口から開田頂上へ
- 日帰り
- 8時間50分
- 11.1km
開田口から開田頂上へ
- 日帰り
- 8時間50分
- 11.1km
開田口は御嶽登山道の中でも最もボリュームのある登山道のため、日帰りでは往復するのに時間がかかりすぎるため、早朝出発か宿泊も考えた余裕を持った計画を立てる必要があります。他のコースと組み合わせたプランも面白いかもしれません。 開田高原マイアスキー場への道から開田口のある林道を左に入る分岐に、開田口登山道の詳細を記した立派な大看板があるのでぜひ確認しておきましょう。 道は曲折する林道となり、ひゅってくらいすを過ぎると、道の舗装が無くなるので慎重に運転しましょう。しばらくして、左手に御嶽山登山道入口の看板が立っています。マイカーはこのすぐ先が駐車スペースとなっています。登山道入口には登山届のボックスも備えてあるので、必ず登山計画書を記入してから出発しましょう。 登山道に入りオオシラビソと檜の林の中を進むと、5分ほどで四合目に着きます。ここには湧水があり、唯一の貴重な水場があります。この辺りは小さな沢の底であり、イタヤカエデやダケカンバなどの広葉樹が茂って明るい雰囲気です。 道は急斜面になりジグザグに登ると、エンレイソウ、ツクバネソウ、ゴゼンタチバナなど足元を楽しませてくれます。1時間ほどで五合目に到着。この辺りは幻想的な美しい苔の森が広がり、山麓の懐の深さを感じさせてくれます。木のベンチがあるので一息いれ、ここからシラビソの繁る尾根を左に巻き、少し進んだところで涸沢を渡って左手の尾根に取り付きます。南側が深く切れ込んでいる急な尾根を登って行くと、六合目の標識があります。 標高は2000mを超え、さらに左に寄りながら行くと、地形が複雑になり、小さな登り返しを繰り返して急斜面を登ると平坦になり、右手の涸沢を渡ると七合目避難小屋跡に出ます。三ノ池へ1.8km、剣ヶ峰へ4.2kmの標識があります。 七合目からは樹相が変わり、オオシラビソは矮小化し、ハイマツやナナカマドが混ざり始めます。30分ほどで八合目に到着、ダケカンバが多くなり、左手の尾根に登ると急に視界が開け森林限界に出ます。左の沢に入り急な道を登る途中では、キソアザミの大群落が見事です。左に斜上すると、三ノ池南端、白竜教の社のある開田頂上です。三ノ池避難小屋があります。 下山は登ってきた道を引き返します。開田口は御嶽登山道の中でも最もボリュームのある登山道のため、日帰りでは往復するのに時間がかかりすぎるため、早朝出発か宿泊も考えた余裕を持った計画を立てる必要があります。他のコースと組み合わせたプランも面白いかもしれません。 開田高原マイアスキー場への道から開田口のある林道を左に入る分岐に、開田口登山道の詳細を記した立派な大看板があるのでぜひ確認しておきましょう。 道は曲折する林道となり、ひゅってくらいすを過ぎると、道の舗装が無くなるので慎重に運転しましょう。しばらくして、左手に御嶽山登山道入口の看板が立っています。マイカーはこのすぐ先が駐車スペースとなっています。登山道入口には登山届のボックスも備えてあるので、必ず登山計画書を記入してから出発しましょう。 登山道に入りオオシラビソと檜の林の中を進むと、5分ほどで四合目に着きます。ここには湧水があり、唯一の貴重な水場があります。この辺りは小さな沢の底であり、イタヤカエデやダケカンバなどの広葉樹が茂って明るい雰囲気です。 道は急斜面になりジグザグに登ると、エンレイソウ、ツクバネソウ、ゴゼンタチバナなど足元を楽しませてくれます。1時間ほどで五合目に到着。この辺りは幻想的な美しい苔の森が広がり、山麓の懐の深さを感じさせてくれます。木のベンチがあるので一息いれ、ここからシラビソの繁る尾根を左に巻き、少し進んだところで涸沢を渡って左手の尾根に取り付きます。南側が深く切れ込んでいる急な尾根を登って行くと、六合目の標識があります。 標高は2000mを超え、さらに左に寄りながら行くと、地形が複雑になり、小さな登り返しを繰り返して急斜面を登ると平坦になり、右手の涸沢を渡ると七合目避難小屋跡に出ます。三ノ池へ1.8km、剣ヶ峰へ4.2kmの標識があります。 七合目からは樹相が変わり、オオシラビソは矮小化し、ハイマツやナナカマドが混ざり始めます。30分ほどで八合目に到着、ダケカンバが多くなり、左手の尾根に登ると急に視界が開け森林限界に出ます。左の沢に入り急な道を登る途中では、キソアザミの大群落が見事です。左に斜上すると、三ノ池南端、白竜教の社のある開田頂上です。三ノ池避難小屋があります。 下山は登ってきた道を引き返します。 -
日和田口から継子岳を経て飛騨頂上へ
- 日帰り
- 8時間55分
- 10.4km
日和田口から継子岳を経て飛騨頂上へ
- 日帰り
- 8時間55分
- 10.4km
日和田口の道は県道463号の飛騨御岳橋詰からが登山口とされていましたが、この道はとても原始的でマニア向きの道で、近年、登山道の管理主体が無くなり、荒れ放題といった現状になっています。とくに登山口がある下部は、背の高い笹が強烈に繁茂して年々その勢いが増し、とうとう道の形跡さえわからないという状態です。そして現在、この道を管理することは不可能となり、休業中のチャオ御岳マウントリゾートを利用して、途中から日和田道にアクセスするルートに変更することとなりました。 国道361号から県道463号に入り、濁河温泉方面に向かい、チャオ御岳マウントリゾートの駐車場に駐車、この登山口から登山が始まります、標高は約1800m、ゴンドラリフトの右側に歩道があるのでそこからゲレンデを登って行きます。 リフト終点は約2180m、ここを左側(東側)に向かい、原生林観察路の道を進んでいきます。道は笹がないので判然として、標識もあるので安心です。日和田道に合流したところがゴンドラ駅分岐で看板もあります。 原生林の中の道は急登となってダケカンバが目立つようになり、左手の小さな尾根を越えると、一瞬明るい沢に出ます。ここは昔から地元の人が「木無し」と呼ぶ森林限界です。アオノツガザクラやチングルマ、コイワカガミなどのお花畑が広がっていて上部も見渡せる秋にはナナカマドの紅葉が美しい場所です。 道は沢の右側を登り、ハイマツ帯となり、途中の見晴岩の上からは日和田高原が一望できます。ハクサンイチゲの咲く急登を進んでいくと、右手の尾根に登り着きます。ここは登り尾根と呼ばれる場所で、可愛いいコマクサの花たちが優しく迎えてくれます。ここから継子岳頂上はすぐそこです。 広い継子岳の頂上からは、眼下の四ノ池を隔てて剣ヶ峰がよく見えます。ここからは、四ノ池の外輪尾根を飛騨頂上へ向かいます。途中珍しい針の山や、岩小屋、そして岩のトンネルをくぐり、飛騨頂上に近付くと、コマクサの大群落が迎えてくれます。 復路は往路をスキー場の登山口まで戻ります。日和田口の道は県道463号の飛騨御岳橋詰からが登山口とされていましたが、この道はとても原始的でマニア向きの道で、近年、登山道の管理主体が無くなり、荒れ放題といった現状になっています。とくに登山口がある下部は、背の高い笹が強烈に繁茂して年々その勢いが増し、とうとう道の形跡さえわからないという状態です。そして現在、この道を管理することは不可能となり、休業中のチャオ御岳マウントリゾートを利用して、途中から日和田道にアクセスするルートに変更することとなりました。 国道361号から県道463号に入り、濁河温泉方面に向かい、チャオ御岳マウントリゾートの駐車場に駐車、この登山口から登山が始まります、標高は約1800m、ゴンドラリフトの右側に歩道があるのでそこからゲレンデを登って行きます。 リフト終点は約2180m、ここを左側(東側)に向かい、原生林観察路の道を進んでいきます。道は笹がないので判然として、標識もあるので安心です。日和田道に合流したところがゴンドラ駅分岐で看板もあります。 原生林の中の道は急登となってダケカンバが目立つようになり、左手の小さな尾根を越えると、一瞬明るい沢に出ます。ここは昔から地元の人が「木無し」と呼ぶ森林限界です。アオノツガザクラやチングルマ、コイワカガミなどのお花畑が広がっていて上部も見渡せる秋にはナナカマドの紅葉が美しい場所です。 道は沢の右側を登り、ハイマツ帯となり、途中の見晴岩の上からは日和田高原が一望できます。ハクサンイチゲの咲く急登を進んでいくと、右手の尾根に登り着きます。ここは登り尾根と呼ばれる場所で、可愛いいコマクサの花たちが優しく迎えてくれます。ここから継子岳頂上はすぐそこです。 広い継子岳の頂上からは、眼下の四ノ池を隔てて剣ヶ峰がよく見えます。ここからは、四ノ池の外輪尾根を飛騨頂上へ向かいます。途中珍しい針の山や、岩小屋、そして岩のトンネルをくぐり、飛騨頂上に近付くと、コマクサの大群落が迎えてくれます。 復路は往路をスキー場の登山口まで戻ります。 -
濁河温泉から飛騨頂上を経て御嶽山上を周遊
- 1泊2日
- 8時間5分
- 11.1km
濁河温泉から飛騨頂上を経て御嶽山上を周遊
- 1泊2日
- 8時間5分
- 11.1km
現在登山口となっている濁河温泉は標高1800mにあって、旅館街やグラウンドを備えた県の高地トレーニングセンターなどがあります。どの旅館も野趣豊かな露天風呂を備えており、登山の基地としては絶好の条件です。また、登山道も下呂市が管理していて良く整備されています。飛騨頂上にある五の池小屋は、5月下旬から10月中旬までの御嶽山で最も長期営業の山小屋なので、利便性が高いです。近年、北御嶽が注目されるようになりましたが、五の池小屋はその中核をなす存在です。登山基地の濁河温泉までは近年バスが無くなり、自家用車かタクシーしか手段はありません。飛騨側は下呂市の飛騨小坂駅、信州側は木曽福島駅から、ということになります。 道路終点の駐車場が登山口となります。ここに登山届のボックスや公衆トイレがあります。近年の豪雨災害で、草木谷の鉄の吊橋が流され、登山口が変わりました。嶽橋を渡らず遊歩道を左に進み、尾根上に出たところで右に折れて原生林の中の道に入り、途中右に進み旧道に合流します。 ここからは急斜面の続く古い登山道に入ります。オオシラビソの林の中を進み、途中ネズコの大木のある七合目を過ぎて、オットセイ岩を左に見て登ると、右手に折り重なった巨岩が現れ、そのうち一つをジョーズ岩と呼びます。 山腹を巻くように登って、右の尾根上に出たところが湯の花峠です。峠地形ではないが、草木谷に自噴する温泉の湯の香が通り抜けるところから名付けられたと言われています。樹木はコメツガに変わり、しばらく登って、カエル岩を過ぎて少し行くと、左手から胡桃島からの道が合流し、すぐにのぞき岩に着きます。岩の上からは深く切れ込んだ草木谷が望めます。ここには避難小屋もあります。 道脇のコメツガは風雪による矮小化が始まり、林床にはマイズルソウやゴゼンタチバナなど可憐な花たちが咲きこころを和ませてくれます。しばらく登ってお助け水に到着、名前だけで水は無いですが、絶好の休憩ポイントです。ここが八合目。この先からは樹高も低くなりダケカンバが混じり始め、ハイマツ帯に変わり森林限界に出ると出発地点の濁河温泉もよく望むことができます。 ここから継子岳の西斜面を右上しますが、溶岩の多い道は眺望もよく、雷鳥岩を過ぎて砂礫地に入るとコマクサの群生が迎えてくれます。飛騨頂上には立派な社とシェルターがあり、山頂すぐ下の五ノ池の前に五の池小屋があります。北御嶽の基地となる山小屋です。 小屋から、継子岳や四ノ池、三ノ池の変化に富んだ道を一回りしてくるのがおすすめです。また、眼前の摩利支天山に登るのもよいでしょう。北御嶽の花や池を楽しんだら、一泊するのも、その日のうちに登山口まで下山することも可能です。現在登山口となっている濁河温泉は標高1800mにあって、旅館街やグラウンドを備えた県の高地トレーニングセンターなどがあります。どの旅館も野趣豊かな露天風呂を備えており、登山の基地としては絶好の条件です。また、登山道も下呂市が管理していて良く整備されています。飛騨頂上にある五の池小屋は、5月下旬から10月中旬までの御嶽山で最も長期営業の山小屋なので、利便性が高いです。近年、北御嶽が注目されるようになりましたが、五の池小屋はその中核をなす存在です。登山基地の濁河温泉までは近年バスが無くなり、自家用車かタクシーしか手段はありません。飛騨側は下呂市の飛騨小坂駅、信州側は木曽福島駅から、ということになります。 道路終点の駐車場が登山口となります。ここに登山届のボックスや公衆トイレがあります。近年の豪雨災害で、草木谷の鉄の吊橋が流され、登山口が変わりました。嶽橋を渡らず遊歩道を左に進み、尾根上に出たところで右に折れて原生林の中の道に入り、途中右に進み旧道に合流します。 ここからは急斜面の続く古い登山道に入ります。オオシラビソの林の中を進み、途中ネズコの大木のある七合目を過ぎて、オットセイ岩を左に見て登ると、右手に折り重なった巨岩が現れ、そのうち一つをジョーズ岩と呼びます。 山腹を巻くように登って、右の尾根上に出たところが湯の花峠です。峠地形ではないが、草木谷に自噴する温泉の湯の香が通り抜けるところから名付けられたと言われています。樹木はコメツガに変わり、しばらく登って、カエル岩を過ぎて少し行くと、左手から胡桃島からの道が合流し、すぐにのぞき岩に着きます。岩の上からは深く切れ込んだ草木谷が望めます。ここには避難小屋もあります。 道脇のコメツガは風雪による矮小化が始まり、林床にはマイズルソウやゴゼンタチバナなど可憐な花たちが咲きこころを和ませてくれます。しばらく登ってお助け水に到着、名前だけで水は無いですが、絶好の休憩ポイントです。ここが八合目。この先からは樹高も低くなりダケカンバが混じり始め、ハイマツ帯に変わり森林限界に出ると出発地点の濁河温泉もよく望むことができます。 ここから継子岳の西斜面を右上しますが、溶岩の多い道は眺望もよく、雷鳥岩を過ぎて砂礫地に入るとコマクサの群生が迎えてくれます。飛騨頂上には立派な社とシェルターがあり、山頂すぐ下の五ノ池の前に五の池小屋があります。北御嶽の基地となる山小屋です。 小屋から、継子岳や四ノ池、三ノ池の変化に富んだ道を一回りしてくるのがおすすめです。また、眼前の摩利支天山に登るのもよいでしょう。北御嶽の花や池を楽しんだら、一泊するのも、その日のうちに登山口まで下山することも可能です。 -
胡桃島口から剣ヶ峰へ
- 1泊2日
- 10時間15分
- 14.2km
胡桃島口から剣ヶ峰へ
- 1泊2日
- 10時間15分
- 14.2km
胡桃島口は、昔は秋神口と言われ高山方面からの登山道としての歴史は古い。今は県道435号があるので、下部を省略して県道脇の御嶽自然休養林胡桃島キャンプ場が登山口となります。(※下部にある胡桃大滝は通らないが、県道から下って見に行くだけの価値のある見事な大滝です。) 入り口には7棟のコテージがあり、キャンプ場はその先に行ったところにあります。胡桃島キャンプ場付近は御嶽山北面に広がる大斜面で、登山口の右側には展望台があり、木道を渡って展望台に登ると、御嶽山のなだらかな裾野の大樹海の上に継子岳がのぞき、その右に摩利支天山がどっしりと構え、西に延びる尾根上には継母岳の槍のような鋭峰がのぞいています。 登山口は一番奥のコテージの横からスタート。標識があり、左に入っていくと道はダケカンバの疎林が始まり、すぐにオオシラビソの幼林へと変わります。この辺りは旧営林署によって伐採がされた後のようです。所々に木道箇所があり、雨天時は、非常に滑りやすいので注意が必要です。 30分ほど進むと急坂になります。このコース唯一の急斜面です。この周辺は原生林で典型的な亜高山帯の様相を呈しています。やがてなだらかになり、水の流れる小さな谷川を渡り、右に進む。原生の道は続き、橋を渡りさらに右に登って行くと、やがて小坂口の道に合流。ここからすぐにのぞき岩に到着。のぞき岩には避難小屋があり、宿泊できるようにはなってないものの、緊急時にはありがたい存在です。ここは、飛騨頂上まで、約半分の地点です。 飛騨小坂口登山道に入って登って行き、お助け水(水は無い)から少し進むと、森林限界を超えるが、ここから小坂登山口の濁河温泉を遥か眼下に望むことができます。右に斜上してコマクサの咲く継子岳の西斜面を登り、飛騨頂上にある五の池小屋に到着です。 さらに摩利支天乗越を越えて、サイノ河原避難小屋からサイノ河原を通り、二ノ池の覚明上人立往生の地から黒沢十字路に出て、一ノ池の尾根を登って行くと、剣ヶ峰に到着です。シェルターはあるが、山頂の二つの山小屋は撤去されたので注意しよう。 下山は往路を引き返し、登山口まで戻りますが、長丁場なので五の池小屋に戻って一泊するのがよいでしょう。胡桃島口は、昔は秋神口と言われ高山方面からの登山道としての歴史は古い。今は県道435号があるので、下部を省略して県道脇の御嶽自然休養林胡桃島キャンプ場が登山口となります。(※下部にある胡桃大滝は通らないが、県道から下って見に行くだけの価値のある見事な大滝です。) 入り口には7棟のコテージがあり、キャンプ場はその先に行ったところにあります。胡桃島キャンプ場付近は御嶽山北面に広がる大斜面で、登山口の右側には展望台があり、木道を渡って展望台に登ると、御嶽山のなだらかな裾野の大樹海の上に継子岳がのぞき、その右に摩利支天山がどっしりと構え、西に延びる尾根上には継母岳の槍のような鋭峰がのぞいています。 登山口は一番奥のコテージの横からスタート。標識があり、左に入っていくと道はダケカンバの疎林が始まり、すぐにオオシラビソの幼林へと変わります。この辺りは旧営林署によって伐採がされた後のようです。所々に木道箇所があり、雨天時は、非常に滑りやすいので注意が必要です。 30分ほど進むと急坂になります。このコース唯一の急斜面です。この周辺は原生林で典型的な亜高山帯の様相を呈しています。やがてなだらかになり、水の流れる小さな谷川を渡り、右に進む。原生の道は続き、橋を渡りさらに右に登って行くと、やがて小坂口の道に合流。ここからすぐにのぞき岩に到着。のぞき岩には避難小屋があり、宿泊できるようにはなってないものの、緊急時にはありがたい存在です。ここは、飛騨頂上まで、約半分の地点です。 飛騨小坂口登山道に入って登って行き、お助け水(水は無い)から少し進むと、森林限界を超えるが、ここから小坂登山口の濁河温泉を遥か眼下に望むことができます。右に斜上してコマクサの咲く継子岳の西斜面を登り、飛騨頂上にある五の池小屋に到着です。 さらに摩利支天乗越を越えて、サイノ河原避難小屋からサイノ河原を通り、二ノ池の覚明上人立往生の地から黒沢十字路に出て、一ノ池の尾根を登って行くと、剣ヶ峰に到着です。シェルターはあるが、山頂の二つの山小屋は撤去されたので注意しよう。 下山は往路を引き返し、登山口まで戻りますが、長丁場なので五の池小屋に戻って一泊するのがよいでしょう。 -
二ノ谷口から小秀山へ
- 日帰り
- 8時間20分
- 11km
二ノ谷口から小秀山へ
- 日帰り
- 8時間20分
- 11km
御嶽山の南西で、長野県と岐阜県の県境を走る山脈を、阿寺山地と呼びます。この山域は水系から見ると巨大な御嶽山の山域に含まれ、数々の山が連なるが、中でも小秀山はその最高峰であり200名山でもあります。登山道は距離も長く、標高差も1000mを超え、滝あり岩場ありで登りごたえのある山です。 登山口は2箇所ありますが、滝の多いニノ谷を登り下山は安全な三ノ谷をとるのがおすすめです。バスの場合は加子母の裏木曽渓谷口で下車、登山口まで歩きます。自家用車の場合は、乙女渓谷キャンプ場まで行き、広い駐車場に停めます。 キャンプ場の中央管理棟横から東本谷に架かる橋を渡り、ニノ谷口からニノ谷の遊歩道に入ります。遊歩道は県によって桟道が架けられ、途中の夫婦岩まで続いています。途中ねじれ滝あたりから道沿いにはシャクナゲの群生地が見られ、和合の滝を過ぎると谷が緩やかになったところに避難小屋があります。一旦地道から急な階段の桟道を登りきると、ようやく夫婦滝の展望台に到着。よく整備されたハイキングコースはここまでで、キャンプに来た家族などは、ここで十分満足できるはずです。 その先は左側の急斜面を登り滝の上に出て、孫滝の上から急勾配の尾根に取り付く。途中大岩を過ぎ、笹の多い急斜面を登ると、岩壁の狭い尾根に出ます。カモシカ渡りの名がつく最大の難所の1つです。その先は樹林のヤセ尾根が続き、やがて二ノ谷・三ノ谷分岐で三ノ谷道と合流。やがて、コメツガの林となり急坂を登っていくと、前方に兜岩が見えてきます。大岩の難所です。兜岩をよじ登り、上に出ると大岩の上は見晴らしがよく、白草山などの山並みが美しい。北方には御嶽山も望むことが出来ます。 ここから樹林の中の 湿った道を抜けると、小秀平と呼ばれる第一高原に出ます。コバイケイソウの群落があります。さらに緩やかに登り尾根を超えると第二高原です。前方に小秀山の山頂が近づいてきます。イワカガミの咲くコメツガの森を抜けると小秀山の山頂に到着。手前には立派な避難小屋が建っています。山頂は広くゆっくり休憩するのが良いでしょう。眼下には裏木曽の大樹海が広がり、正面には御嶽山の姿があり、素晴らしい眺めです。 復路は、二ノ谷・三ノ谷分岐から三ノ谷方面に下ります。檜の人工林の中の安全な道をジクザクに下り、林道に出たらキャンプ場のある二ノ谷口に向けて歩きます。帰りには、麓の加子母大杉地蔵尊にぜひ寄ってみて下さい。御嶽山の南西で、長野県と岐阜県の県境を走る山脈を、阿寺山地と呼びます。この山域は水系から見ると巨大な御嶽山の山域に含まれ、数々の山が連なるが、中でも小秀山はその最高峰であり200名山でもあります。登山道は距離も長く、標高差も1000mを超え、滝あり岩場ありで登りごたえのある山です。 登山口は2箇所ありますが、滝の多いニノ谷を登り下山は安全な三ノ谷をとるのがおすすめです。バスの場合は加子母の裏木曽渓谷口で下車、登山口まで歩きます。自家用車の場合は、乙女渓谷キャンプ場まで行き、広い駐車場に停めます。 キャンプ場の中央管理棟横から東本谷に架かる橋を渡り、ニノ谷口からニノ谷の遊歩道に入ります。遊歩道は県によって桟道が架けられ、途中の夫婦岩まで続いています。途中ねじれ滝あたりから道沿いにはシャクナゲの群生地が見られ、和合の滝を過ぎると谷が緩やかになったところに避難小屋があります。一旦地道から急な階段の桟道を登りきると、ようやく夫婦滝の展望台に到着。よく整備されたハイキングコースはここまでで、キャンプに来た家族などは、ここで十分満足できるはずです。 その先は左側の急斜面を登り滝の上に出て、孫滝の上から急勾配の尾根に取り付く。途中大岩を過ぎ、笹の多い急斜面を登ると、岩壁の狭い尾根に出ます。カモシカ渡りの名がつく最大の難所の1つです。その先は樹林のヤセ尾根が続き、やがて二ノ谷・三ノ谷分岐で三ノ谷道と合流。やがて、コメツガの林となり急坂を登っていくと、前方に兜岩が見えてきます。大岩の難所です。兜岩をよじ登り、上に出ると大岩の上は見晴らしがよく、白草山などの山並みが美しい。北方には御嶽山も望むことが出来ます。 ここから樹林の中の 湿った道を抜けると、小秀平と呼ばれる第一高原に出ます。コバイケイソウの群落があります。さらに緩やかに登り尾根を超えると第二高原です。前方に小秀山の山頂が近づいてきます。イワカガミの咲くコメツガの森を抜けると小秀山の山頂に到着。手前には立派な避難小屋が建っています。山頂は広くゆっくり休憩するのが良いでしょう。眼下には裏木曽の大樹海が広がり、正面には御嶽山の姿があり、素晴らしい眺めです。 復路は、二ノ谷・三ノ谷分岐から三ノ谷方面に下ります。檜の人工林の中の安全な道をジクザクに下り、林道に出たらキャンプ場のある二ノ谷口に向けて歩きます。帰りには、麓の加子母大杉地蔵尊にぜひ寄ってみて下さい。 -
夕森公園から奥三界岳へ
- 日帰り
- 8時間20分
- 17.3km
夕森公園から奥三界岳へ
- 日帰り
- 8時間20分
- 17.3km
奧三界岳は巨大な御嶽山塊の中にあって、阿寺山地の南の端に位置し、どこからも見ることができない正に奥深い山です。三界山の奥にあるということからこの名がついたとされるが、地元では通称奧山と呼ばれてきました。周辺は裏木曽県立自然公園となっており、山懐の各谷にはいくつもの美しい滝がかかります。かつては東濃ヒノキの大産地であったところで、林道がどこまでも伸びています。 登山基地となるのは、バス終点でもある夕森公園です。川上川の渓谷がそのまま公園として整備されてキャンプ場となっており、キャンプ場の中にある竜神の滝は竜神伝説が残る名爆です。 総合案内所の前から舗装道路を進みキャンプ場のあたりでゲートがあります。この周辺は「八丁くらがり」と呼ばれる渓谷です。さらに15分ほど進むと銅穴の滝があります。道は右にカーブしまわりこむと、左手に「奧三界、あぜ滝、一つ滝」の標識があります。 ここから田の原天然公園への道と分かれ、左手の川原に下り、吊り橋を渡ると樹林の中の急登の道となります。途中一つ滝への道の分岐があり、さらに急な尾根を登ると上段の林道に到着。正面に夕森山を見ながら林道をしばらく行くと、奥の稜線に奧三界の尾根が見えます。 さらに進み本谷橋を渡ります。この辺りを「奧くらがり」と呼び、眼下には美しい渓谷が流れ、岩壁がせり出してシャクナゲが岩を噛む、素敵な風景が広がります。さらに林道を進むと左への標識があり、上の林道跡への近道に入ります。荒れた林道跡に出て左へ進むと林道跡は終点になり、壊れかけた小屋があり、その先に「奧三界岳登山口」の看板が立っています。 そこから急な笹薮の道を上に上がり造林地を登っていき、右上して小さな谷を渡ります。最後の水場です。すぐにイセ谷源流の涸谷を登り、右手の尾根に移って稜線を進みます。途中「奧夕森」と呼ばれるコメツガ、クロベなどが矮小化した亜高山帯の様相が見らます。ここからはぬかるみが多くなり、ヒノキの樹林帯の中を進み右手に鏡池を見ると、奧三界岳の頂上にたどり着きます。丸太作りの展望台に上がると、正面には御嶽山が美しい稜線を描き、小秀山も良く見えます。初夏には、シャクナゲやサラサドウダンの花が楽しめます。 下山は往路を夕森公園まで引き返します。奧三界岳は巨大な御嶽山塊の中にあって、阿寺山地の南の端に位置し、どこからも見ることができない正に奥深い山です。三界山の奥にあるということからこの名がついたとされるが、地元では通称奧山と呼ばれてきました。周辺は裏木曽県立自然公園となっており、山懐の各谷にはいくつもの美しい滝がかかります。かつては東濃ヒノキの大産地であったところで、林道がどこまでも伸びています。 登山基地となるのは、バス終点でもある夕森公園です。川上川の渓谷がそのまま公園として整備されてキャンプ場となっており、キャンプ場の中にある竜神の滝は竜神伝説が残る名爆です。 総合案内所の前から舗装道路を進みキャンプ場のあたりでゲートがあります。この周辺は「八丁くらがり」と呼ばれる渓谷です。さらに15分ほど進むと銅穴の滝があります。道は右にカーブしまわりこむと、左手に「奧三界、あぜ滝、一つ滝」の標識があります。 ここから田の原天然公園への道と分かれ、左手の川原に下り、吊り橋を渡ると樹林の中の急登の道となります。途中一つ滝への道の分岐があり、さらに急な尾根を登ると上段の林道に到着。正面に夕森山を見ながら林道をしばらく行くと、奥の稜線に奧三界の尾根が見えます。 さらに進み本谷橋を渡ります。この辺りを「奧くらがり」と呼び、眼下には美しい渓谷が流れ、岩壁がせり出してシャクナゲが岩を噛む、素敵な風景が広がります。さらに林道を進むと左への標識があり、上の林道跡への近道に入ります。荒れた林道跡に出て左へ進むと林道跡は終点になり、壊れかけた小屋があり、その先に「奧三界岳登山口」の看板が立っています。 そこから急な笹薮の道を上に上がり造林地を登っていき、右上して小さな谷を渡ります。最後の水場です。すぐにイセ谷源流の涸谷を登り、右手の尾根に移って稜線を進みます。途中「奧夕森」と呼ばれるコメツガ、クロベなどが矮小化した亜高山帯の様相が見らます。ここからはぬかるみが多くなり、ヒノキの樹林帯の中を進み右手に鏡池を見ると、奧三界岳の頂上にたどり着きます。丸太作りの展望台に上がると、正面には御嶽山が美しい稜線を描き、小秀山も良く見えます。初夏には、シャクナゲやサラサドウダンの花が楽しめます。 下山は往路を夕森公園まで引き返します。 -
道の駅モンデウス飛騨位山から位山へ
- 日帰り
- 3時間35分
- 9.9km
道の駅モンデウス飛騨位山から位山へ
- 日帰り
- 3時間35分
- 9.9km
標高約900mの分水嶺上に位置する刈安峠には、道の駅モンデウス飛騨位山があり、ここで登山届を出します。スキー場の右寄りに登山口の標識があり、草原の中を登り始めると祭壇岩があります。そこから右に移り、スキー場の端のかなり急な登りをあえぎながら登ると、スキー場のリフト終点に到着。ここからは、南に御嶽山、正面に乗鞍岳、そして北に向かって槍ヶ岳、穂高岳、笠ヶ岳、黒部五郎岳と遠く薬師岳、立山をも望むことができ、正に大展望が広がります。このコースの最大のビューポイントの一つです。 ここから本格的な登山道が始まり、まもなく六凌鏡岩が現れます。位山には霊山の証しとされるこのような巨石群が各所に見られます。位山の巨石群はある程度頂上に向かって一連的に配置されていると言われています。 栗の木などが多い木立の中を少し登ると、1233.2mの三角点のある大奈山に到着。御手洗岩を左に見て進むとヒノキの人工林に変わり、このあたりから道は尾根の左を巻いて進みます。畳岩、門立岩、尻立岩、御神楽岩が現れ、やがて広い尾根になりオオシラビソが多くなると、巨石群登山道からの道が鏡岩分岐で合流します。すぐに位山の名所、天の岩戸に着きます。巨大な三つの岩から成り、ここは古代から神聖な場所とされており、祠が安置されています。 更に南西へと進み御魂岩を右に見て樹林の中の湿地帯を抜けると、道は分岐、左は天の泉に通じる道です。右に進み、サラサドウダンの群生する平原状の頂領部を進むと明るく開けた広い草地に出ます。西に白山連峰の展望が美しいです。休憩地として格好の場所です。その先の右に分岐する道は、川上岳へとつながるなべつる尾根で、天空遊歩道と言われています。 位山山頂はそのすぐ先で、左側に三角点とともに標識が立っています。山頂を超えて坂を下っていくと水平の道に合流、そこを右に進むと、すぐにトイレがあり、更に先へ進むと天の泉です。山上部に渾々と湧き出ており、御神水とされ汲んで帰る人も多い。この冷たい水でのどを潤すのもよいでしょう。 帰りは東側の水平道を戻ります。途中御嶽展望所、乗鞍岳望所があり美しい展望を堪能できます。やがて登山道に合流、元きた道を下ります。天気が良ければ、スキー場トップでもう一度飛騨山脈の大展望を楽しむのもよいでしょう。展望板もあるので、山座同定が可能です。標高約900mの分水嶺上に位置する刈安峠には、道の駅モンデウス飛騨位山があり、ここで登山届を出します。スキー場の右寄りに登山口の標識があり、草原の中を登り始めると祭壇岩があります。そこから右に移り、スキー場の端のかなり急な登りをあえぎながら登ると、スキー場のリフト終点に到着。ここからは、南に御嶽山、正面に乗鞍岳、そして北に向かって槍ヶ岳、穂高岳、笠ヶ岳、黒部五郎岳と遠く薬師岳、立山をも望むことができ、正に大展望が広がります。このコースの最大のビューポイントの一つです。 ここから本格的な登山道が始まり、まもなく六凌鏡岩が現れます。位山には霊山の証しとされるこのような巨石群が各所に見られます。位山の巨石群はある程度頂上に向かって一連的に配置されていると言われています。 栗の木などが多い木立の中を少し登ると、1233.2mの三角点のある大奈山に到着。御手洗岩を左に見て進むとヒノキの人工林に変わり、このあたりから道は尾根の左を巻いて進みます。畳岩、門立岩、尻立岩、御神楽岩が現れ、やがて広い尾根になりオオシラビソが多くなると、巨石群登山道からの道が鏡岩分岐で合流します。すぐに位山の名所、天の岩戸に着きます。巨大な三つの岩から成り、ここは古代から神聖な場所とされており、祠が安置されています。 更に南西へと進み御魂岩を右に見て樹林の中の湿地帯を抜けると、道は分岐、左は天の泉に通じる道です。右に進み、サラサドウダンの群生する平原状の頂領部を進むと明るく開けた広い草地に出ます。西に白山連峰の展望が美しいです。休憩地として格好の場所です。その先の右に分岐する道は、川上岳へとつながるなべつる尾根で、天空遊歩道と言われています。 位山山頂はそのすぐ先で、左側に三角点とともに標識が立っています。山頂を超えて坂を下っていくと水平の道に合流、そこを右に進むと、すぐにトイレがあり、更に先へ進むと天の泉です。山上部に渾々と湧き出ており、御神水とされ汲んで帰る人も多い。この冷たい水でのどを潤すのもよいでしょう。 帰りは東側の水平道を戻ります。途中御嶽展望所、乗鞍岳望所があり美しい展望を堪能できます。やがて登山道に合流、元きた道を下ります。天気が良ければ、スキー場トップでもう一度飛騨山脈の大展望を楽しむのもよいでしょう。展望板もあるので、山座同定が可能です。 -
ツメタ谷林道の登山口から川上岳へ
- 日帰り
- 4時間50分
- 8.9km
ツメタ谷林道の登山口から川上岳へ
- 日帰り
- 4時間50分
- 8.9km
飛騨は日本の屋根を形つくる飛騨山脈と白山を盟主とする両白山地に挟まれた飛騨高地にあり、豊かな自然が広がっています。その飛騨高地の南には、乗鞍岳から続く分水嶺が横断し、飛騨を表と裏に分けていますが、川上岳はその分水嶺の中心を成す山です。山に降る雨は北と南へ流れを分かち、それぞれ日本海と太平洋に至る。正にみなかみの山であり、山名もそこに由来しています。川上岳は東の位山、船山とともに位山三山と呼ばれますが、三山の中ではもっとも標高が高く山頂からの眺望が素晴らしい山です。 川上岳への登山道は近年までは下呂市萩原町上之田からのコースが一般的でしたが、最近になって高山市側の一之宮町ツメタ谷林道からの道が脚光をあびています。このコースの特徴は、なんと言ってもツメタ谷の宮の大イチイと呼ばれる巨木を見ることができることで、樹齢2000年を超えるイチイの木は、森の巨人たち100選にもなっています。さらに、このルートのメリットは、川上岳山頂への最短ルートでもあるという点です。 国道41号を一之宮町に入り、県道453号を山へと分け入っていきます。ツメタ谷林道の分岐手前にゲートがあるので駐車スペースに車を止めます。ここが登山口です。 林道を歩いて10分ほどで宮の大イチイの看板があり、左へ分かれて谷へ下とっていき、立派な橋を渡ります。木の階段を登ると平坦な山裾になり、巨大な大イチイが現れます。柵で囲ってあるが周囲を見学路が巡り、観察台もあるのでじっくりと観察していきましょう。 そこから本格的な登山道が始まり、檜の林の中を大きく迂回しながら登り、右の尾根に出ます。ここから急斜面の道が続き、やがて平坦になると位山からの天空遊歩道と天空遊歩道分岐で合流します。 ここからはなだらかな樹林の中の尾根道を南へ進んでいき、樹木がなくなって草地に出ると川上岳山頂に到着。広い山頂はさえぎるもののない360度の大展望が広がります。飛騨中が見渡せるかのような素晴らしさです。 ササ原がのびやかに広がる尾根は南へと続いています。帰りはツメタ谷林道への道へと下り、1617mの地点で一之宮町方面分岐に出ます。ここから右に折れてササと草地の広い尾根を下って行きます。下るにしたがってブナやミズナラの林になり、ツメタ谷林道の広場に降り着きます。ここから明るい林道を歩いて登山口の駐車スペースに戻ります。飛騨は日本の屋根を形つくる飛騨山脈と白山を盟主とする両白山地に挟まれた飛騨高地にあり、豊かな自然が広がっています。その飛騨高地の南には、乗鞍岳から続く分水嶺が横断し、飛騨を表と裏に分けていますが、川上岳はその分水嶺の中心を成す山です。山に降る雨は北と南へ流れを分かち、それぞれ日本海と太平洋に至る。正にみなかみの山であり、山名もそこに由来しています。川上岳は東の位山、船山とともに位山三山と呼ばれますが、三山の中ではもっとも標高が高く山頂からの眺望が素晴らしい山です。 川上岳への登山道は近年までは下呂市萩原町上之田からのコースが一般的でしたが、最近になって高山市側の一之宮町ツメタ谷林道からの道が脚光をあびています。このコースの特徴は、なんと言ってもツメタ谷の宮の大イチイと呼ばれる巨木を見ることができることで、樹齢2000年を超えるイチイの木は、森の巨人たち100選にもなっています。さらに、このルートのメリットは、川上岳山頂への最短ルートでもあるという点です。 国道41号を一之宮町に入り、県道453号を山へと分け入っていきます。ツメタ谷林道の分岐手前にゲートがあるので駐車スペースに車を止めます。ここが登山口です。 林道を歩いて10分ほどで宮の大イチイの看板があり、左へ分かれて谷へ下とっていき、立派な橋を渡ります。木の階段を登ると平坦な山裾になり、巨大な大イチイが現れます。柵で囲ってあるが周囲を見学路が巡り、観察台もあるのでじっくりと観察していきましょう。 そこから本格的な登山道が始まり、檜の林の中を大きく迂回しながら登り、右の尾根に出ます。ここから急斜面の道が続き、やがて平坦になると位山からの天空遊歩道と天空遊歩道分岐で合流します。 ここからはなだらかな樹林の中の尾根道を南へ進んでいき、樹木がなくなって草地に出ると川上岳山頂に到着。広い山頂はさえぎるもののない360度の大展望が広がります。飛騨中が見渡せるかのような素晴らしさです。 ササ原がのびやかに広がる尾根は南へと続いています。帰りはツメタ谷林道への道へと下り、1617mの地点で一之宮町方面分岐に出ます。ここから右に折れてササと草地の広い尾根を下って行きます。下るにしたがってブナやミズナラの林になり、ツメタ谷林道の広場に降り着きます。ここから明るい林道を歩いて登山口の駐車スペースに戻ります。 -
位山峠から船山へ
- 日帰り
- 4時間50分
- 8.8km
位山峠から船山へ
- 日帰り
- 4時間50分
- 8.8km
船山は、位山、川上岳とともに飛騨の三霊山に数えられる山で、位山を頂点としたトライアングルのこの三山には次のような伝説が残されています。 神代の時代、位山には男の神が住み、船山と川上岳にはそれぞれ女の神が住んでいた。二人の女神は位山の男神に恋慕の情を寄せてそれぞれ競い合っていが、困った位山の男神は、満月の夜自分の頭上に月がかかるのを合図に早く着いた方を妻にすると言い渡した。そして満月の夜、船山の女神は装いを凝らしているうちに時間を使ってしまい、川上岳の女神に敗れてしまった。悲しみにくれた船山の女神は位山との間に大きな溝となる無数河谷を作った。一方、川上岳の女神が位山を目指した尾根はなべつる尾根で結ばれた。 船山の女神が作った谷には、かつて都へ通じる重要な官道、東山道がありましたが、この官道は、飛騨の匠たちが都の造営に徴用され通った道でもあります。北陸自然歩道となった今も石畳が僅かに残り、峠には位山官道の碑が建てられています。 船山の山名の由来は舟を逆さに伏せたような山容から来ており、東西に長く広い山頂部は自然花木園として整備され、また無線中継基地としての立地条件も良く電波塔が林立しています。 船山への登山道はいくつか存在するが、もっとも整備された位山峠からの原生林遊歩道で山頂を目指します。マイカーかタクシーでのアクセスとなるが、登山口には数台の駐車が可能です。東屋が建つ登山口には原生林遊歩道の看板があります。 小さなアップダウンの連続する道を進み、頂領部にたどり着いた所に立派な休憩舎が建ち、「頂上まであと900m」の標識があります。ここからは山頂公園の花木園であり、芝生やベンチが点在します。周囲にはヒメコマツ、ヒノキ、ネズコ、ダケカンバなどが茂り、初夏にはサラサドウダンが美しいです。 花木園を抜けると電波塔が林立しており、この辺りに船山山頂三角点があります。更に北東に進み、少し下ったところに船山神社があり、その先に展望地があります。展望台からは北アルプス方面が望めます。 下山は往路を引き返します。船山は、位山、川上岳とともに飛騨の三霊山に数えられる山で、位山を頂点としたトライアングルのこの三山には次のような伝説が残されています。 神代の時代、位山には男の神が住み、船山と川上岳にはそれぞれ女の神が住んでいた。二人の女神は位山の男神に恋慕の情を寄せてそれぞれ競い合っていが、困った位山の男神は、満月の夜自分の頭上に月がかかるのを合図に早く着いた方を妻にすると言い渡した。そして満月の夜、船山の女神は装いを凝らしているうちに時間を使ってしまい、川上岳の女神に敗れてしまった。悲しみにくれた船山の女神は位山との間に大きな溝となる無数河谷を作った。一方、川上岳の女神が位山を目指した尾根はなべつる尾根で結ばれた。 船山の女神が作った谷には、かつて都へ通じる重要な官道、東山道がありましたが、この官道は、飛騨の匠たちが都の造営に徴用され通った道でもあります。北陸自然歩道となった今も石畳が僅かに残り、峠には位山官道の碑が建てられています。 船山の山名の由来は舟を逆さに伏せたような山容から来ており、東西に長く広い山頂部は自然花木園として整備され、また無線中継基地としての立地条件も良く電波塔が林立しています。 船山への登山道はいくつか存在するが、もっとも整備された位山峠からの原生林遊歩道で山頂を目指します。マイカーかタクシーでのアクセスとなるが、登山口には数台の駐車が可能です。東屋が建つ登山口には原生林遊歩道の看板があります。 小さなアップダウンの連続する道を進み、頂領部にたどり着いた所に立派な休憩舎が建ち、「頂上まであと900m」の標識があります。ここからは山頂公園の花木園であり、芝生やベンチが点在します。周囲にはヒメコマツ、ヒノキ、ネズコ、ダケカンバなどが茂り、初夏にはサラサドウダンが美しいです。 花木園を抜けると電波塔が林立しており、この辺りに船山山頂三角点があります。更に北東に進み、少し下ったところに船山神社があり、その先に展望地があります。展望台からは北アルプス方面が望めます。 下山は往路を引き返します。 -
吉野山から西行庵・青根ヶ峰へ
- 日帰り
- 4時間40分
- 12.7km
吉野山から西行庵・青根ヶ峰へ
- 日帰り
- 4時間40分
- 12.7km
吉野駅から七曲り坂を取って登り吉野の町並みに入ります。銅の鳥居をくぐり金峯山寺(蔵王堂)に参拝後、散策道を登ると上千本に入り、右手の台地に花矢倉の展望台があり、素晴らしい桜の風景が広がります。その先に吉野水分神社があり、拝観して行きましょう。さらにその先の高城山(つつじヶ城跡)では広大な展望が待っています。これから目指す青根ヶ峰と、北には金剛・葛城山、二上山をはじめ、高見山まで一望出来ます。 広大な展望を堪能したら獅子尾根を登って吉野の地主神・金峯神社に着きます。東側には義経隠れ塔があります。神社の先の分岐から道標に従い西行庵に寄り道しましょう。 道を下ると苔清水があります。文治の昔(1185~1189年)西行法師が俗界を避けてわび住まいをしたと伝えられています。モミジと桜の林の中には西行庵があり、このあたりを「奥千本」と呼んでいます。近年周辺の杉林が伐採され、「22世紀吉野桜を愛でる会」の人達の手によって山桜の記念植樹が行われており、数十年先の桜の景観が楽しみです。 芭蕉ゆかりの苔清水から「宝塔院跡」の道標に従い山腹を絡み終え、奥駈道に合流し、旧女人結界石で左を取り、180段の階段道を登れば青根ヶ峰の山頂を踏みます。眺望は木々の合間より吉野山方面と、柏原山、百貝岳などが望まれる程度です。 大滝・蜻蛉の滝へは南へと下り、青根ヶ峰の石柱を見て車道を左に行き、蜻蛉の滝への道標から右の作業林道に入ります。少し先で作業林道と分かれて右に音無川へのコースを選びます。道は山腹を大きく絡み、谷へ向かって急坂の下りとなり、小さな流れが走る二俣に出ます。程なくトビロ谷出合を過ぎ、岩盤上に心地よい旋律を奏でる清流を見て、杉、檜の香りがする木馬道を下って行くと、広い道に出て分岐を左に取り、音無川を渡り蜻蛉の滝を訪ねよう。小道を登ると滝前に出ます。落差30m、芭蕉も足を向けたという名瀑で、公園一帯は桜の名勝になっています。先ほどの分岐に戻り、右に龍泉寺を見て民家の中を下って行けば、大滝バス停はすぐそこです。吉野駅から七曲り坂を取って登り吉野の町並みに入ります。銅の鳥居をくぐり金峯山寺(蔵王堂)に参拝後、散策道を登ると上千本に入り、右手の台地に花矢倉の展望台があり、素晴らしい桜の風景が広がります。その先に吉野水分神社があり、拝観して行きましょう。さらにその先の高城山(つつじヶ城跡)では広大な展望が待っています。これから目指す青根ヶ峰と、北には金剛・葛城山、二上山をはじめ、高見山まで一望出来ます。 広大な展望を堪能したら獅子尾根を登って吉野の地主神・金峯神社に着きます。東側には義経隠れ塔があります。神社の先の分岐から道標に従い西行庵に寄り道しましょう。 道を下ると苔清水があります。文治の昔(1185~1189年)西行法師が俗界を避けてわび住まいをしたと伝えられています。モミジと桜の林の中には西行庵があり、このあたりを「奥千本」と呼んでいます。近年周辺の杉林が伐採され、「22世紀吉野桜を愛でる会」の人達の手によって山桜の記念植樹が行われており、数十年先の桜の景観が楽しみです。 芭蕉ゆかりの苔清水から「宝塔院跡」の道標に従い山腹を絡み終え、奥駈道に合流し、旧女人結界石で左を取り、180段の階段道を登れば青根ヶ峰の山頂を踏みます。眺望は木々の合間より吉野山方面と、柏原山、百貝岳などが望まれる程度です。 大滝・蜻蛉の滝へは南へと下り、青根ヶ峰の石柱を見て車道を左に行き、蜻蛉の滝への道標から右の作業林道に入ります。少し先で作業林道と分かれて右に音無川へのコースを選びます。道は山腹を大きく絡み、谷へ向かって急坂の下りとなり、小さな流れが走る二俣に出ます。程なくトビロ谷出合を過ぎ、岩盤上に心地よい旋律を奏でる清流を見て、杉、檜の香りがする木馬道を下って行くと、広い道に出て分岐を左に取り、音無川を渡り蜻蛉の滝を訪ねよう。小道を登ると滝前に出ます。落差30m、芭蕉も足を向けたという名瀑で、公園一帯は桜の名勝になっています。先ほどの分岐に戻り、右に龍泉寺を見て民家の中を下って行けば、大滝バス停はすぐそこです。 -
観音峰から法力峠へ
- 日帰り
- 4時間25分
- 9.5km
観音峰から法力峠へ
- 日帰り
- 4時間25分
- 9.5km
下市口駅から洞川温泉行のバスに乗り、観音峰登山口で下車。虻トンネルの傍にある休憩所まで戻って、みたらい渓谷に懸かる吊橋を渡り、杉植林の中、斜面を巻くように登って行きます。しばらく歩くと観音水があり、天川村と南朝の歴史を記した案内板があります。ここからは白倉谷側の山腹を絡む単調な登りが続き、左に小道を登るとヤグラの展望台があり弥山方面の展望が得られます。その先、小橋を渡りしばらく進むと辺りは自然林へと変わり緩やかな登りの先に鳥居が見え、南朝ゆかりの神社跡に建つ休憩所に着きます。ここが観音平で、木々に囲まれた広場は休憩には良い所です。 休憩所から石段を登ると後醍醐天皇のお歌石があり「よしの山 花ぞちるらん天の川 くものつつみを くずすしらなみ」と詠んでいます。その先で分岐する観音の岩屋は、南北朝の動乱期に大塔宮護良親王が北条の軍勢に追われてこの山中に逃げ込み、一時身をひそめたと伝える南朝ゆかりの洞窟です。洞窟内には十一面観音を祀る祠があります。分岐に戻り岩壁の基部を巻くように進み丸太の階段道を登りきると尾根に出て、ススキの原を登りきると、視界が開け、石塔が建つ観音峰展望台に着きます。展望台からは稲村ヶ岳から弥山にかけての一大パノラマが開けます。展望台周辺にはベニバナヤマシャクヤクが散見され、6月中旬頃には華麗な色彩を見せてくれます。 眺望を楽しんだら法力峠へのコースを取ります。ススキの原を北に向かうと雑木林になり、それを登りつめると1285mのピークに立ちます。行く手に観音峰が指呼され、そこからは潤い豊かなブナ林を登って行きます。秋には黄葉が見事で、絶好の撮影ポイントとしてお薦めです。最後は檜林とブナ、松などの境目に沿って登ると、三等三角点が埋まる観音峰の山頂に着きます。残念ながら周囲は樹木で覆われ展望は得られません。山頂からは、北東方向に植林境界の尾根を進み、小さなアップダウンを繰り返すと1380mの三ツ塚に出ますが、樹林の中のピークで道標がないと見過ごしてしまいそうな所です。ここからは右手樹間に大日山と稲村ヶ岳の山容を眺めながら、いくつかの起伏を越えて行きますが、道のべには5月中旬頃であればヤマシャクヤクの清楚な花が楽しめます。観音峰展望台から数えて6つ目の起伏を過ぎ、最後の急坂を下りきると法力峠に着きます。立派な道標が立ち、「稲村ヶ岳3.7km、稲村ヶ岳登山口2.9km」とあります。 一息着いたらあとはよく踏まれた道を左へ30分ほど下ると分岐があります。分岐を右にとれば母公堂へ出て、「ごろごろ水」の前を通って洞川温泉に入ります。左は五代松鍾乳洞の前を経て洞川温泉バス停へと下りますが、どちらを取っても大差はありません。下市口駅から洞川温泉行のバスに乗り、観音峰登山口で下車。虻トンネルの傍にある休憩所まで戻って、みたらい渓谷に懸かる吊橋を渡り、杉植林の中、斜面を巻くように登って行きます。しばらく歩くと観音水があり、天川村と南朝の歴史を記した案内板があります。ここからは白倉谷側の山腹を絡む単調な登りが続き、左に小道を登るとヤグラの展望台があり弥山方面の展望が得られます。その先、小橋を渡りしばらく進むと辺りは自然林へと変わり緩やかな登りの先に鳥居が見え、南朝ゆかりの神社跡に建つ休憩所に着きます。ここが観音平で、木々に囲まれた広場は休憩には良い所です。 休憩所から石段を登ると後醍醐天皇のお歌石があり「よしの山 花ぞちるらん天の川 くものつつみを くずすしらなみ」と詠んでいます。その先で分岐する観音の岩屋は、南北朝の動乱期に大塔宮護良親王が北条の軍勢に追われてこの山中に逃げ込み、一時身をひそめたと伝える南朝ゆかりの洞窟です。洞窟内には十一面観音を祀る祠があります。分岐に戻り岩壁の基部を巻くように進み丸太の階段道を登りきると尾根に出て、ススキの原を登りきると、視界が開け、石塔が建つ観音峰展望台に着きます。展望台からは稲村ヶ岳から弥山にかけての一大パノラマが開けます。展望台周辺にはベニバナヤマシャクヤクが散見され、6月中旬頃には華麗な色彩を見せてくれます。 眺望を楽しんだら法力峠へのコースを取ります。ススキの原を北に向かうと雑木林になり、それを登りつめると1285mのピークに立ちます。行く手に観音峰が指呼され、そこからは潤い豊かなブナ林を登って行きます。秋には黄葉が見事で、絶好の撮影ポイントとしてお薦めです。最後は檜林とブナ、松などの境目に沿って登ると、三等三角点が埋まる観音峰の山頂に着きます。残念ながら周囲は樹木で覆われ展望は得られません。山頂からは、北東方向に植林境界の尾根を進み、小さなアップダウンを繰り返すと1380mの三ツ塚に出ますが、樹林の中のピークで道標がないと見過ごしてしまいそうな所です。ここからは右手樹間に大日山と稲村ヶ岳の山容を眺めながら、いくつかの起伏を越えて行きますが、道のべには5月中旬頃であればヤマシャクヤクの清楚な花が楽しめます。観音峰展望台から数えて6つ目の起伏を過ぎ、最後の急坂を下りきると法力峠に着きます。立派な道標が立ち、「稲村ヶ岳3.7km、稲村ヶ岳登山口2.9km」とあります。 一息着いたらあとはよく踏まれた道を左へ30分ほど下ると分岐があります。分岐を右にとれば母公堂へ出て、「ごろごろ水」の前を通って洞川温泉に入ります。左は五代松鍾乳洞の前を経て洞川温泉バス停へと下りますが、どちらを取っても大差はありません。 -
山上ヶ岳から柏木へ
- 1泊2日
- 8時間5分
- 20.2km
山上ヶ岳から柏木へ
- 1泊2日
- 8時間5分
- 20.2km
下市口駅からバスに乗り、終点の洞川温泉で下車。東へ洞川の家並みを抜けてしばらく行くと、近畿の名水・ゴロゴロ水があり、その先の毛又谷の林道を左に見送ると、10分足らずで川瀬谷に架かる清浄大橋(大峰大橋)に出ます。ここが登山口です。 清浄大橋は洞川道の女人結界で、大橋を渡り山道に取り付きます。洞辻までに一本松茶屋、役の行者のお助け水などがあり、毛又谷を大きく絡んで登りますが、道幅も広く楽に歩けます。林相が雑木林に変わると、間もなく吉野道が合流する洞辻茶屋に出ます。両側に立ち並ぶ陀羅尼助茶屋を抜けると、わらじ替場があり表行場(この洞辻から上方に点在する油こぼし、鐘掛岩、お亀石、西ノ覗岩などをいう)(※ちなみに裏行場とは、大峰山寺裏手、上多古川源流一帯に面した不動登り岩、賽の河原、東ノ覗岩(現在禁止)、蟻ノ戸渡り、平等岩など18ヶ所の行所を指す)が始まります。登山道は右側に通じており、大鐘掛の岩上には展望台が設けられ大天井ヶ岳から吉野山へと続く山稜(吉野道)や遠く金剛・葛城山など素晴らしい大観が開けます。柵に囲まれたお亀石を見て坂を登って等覚門をくぐりその先の小道を右にそれると、西ノ覗岩に出ます。浄心門からは林立する供養塔を左右に見て石段を登れば山上ヶ岳頂上の大峯山寺本堂の前に出ます。一等三角点の埋まる山頂は湧出岳と呼ばれ、本堂の北側、木立に囲まれた中にあります。さらに右へ日本岩を周遊して宿坊へと帰ってきます。宿坊(参篭所)は5箇所あり、開山期間中は自由に泊まれます。翌日、裏行場を一巡(約1時間)する場合は宿坊に頼めば案内してくれます。 2日目、本堂前から南へと尾根道をたどります。気持ちの良い樹林の道で、ミズナラ、ヒメシャラ、シャクナゲなどが枝を広げています。地蔵岳は右を巻き、次いで投地蔵辻で左に阿古滝道を見送ると小笹ノ宿に着きます。役行者を祀るお堂と避難小屋があり、付近には清水が豊富に湧いていて、峰通しのコースで唯一水の流れがあるところです。小笹ノ宿からは清流沿いにツガやモミの茂る道を登り、竜ヶ岳の肩を越すと少し下りになって20分程で阿弥陀ヶ森分岐に出ます。「柏木へ八十六丁、大峰へ三十丁」の丁石があります。ここは柏木道での女人結界門となっています。 奥駈道と分かれ左へ阿弥陀ヶ森の東面を絡んで行くと伯母谷覗の絶壁に出ます。ここから道は尾根を離れ左へ上谷側に下るようになります。「柏木へ七十二丁」の丁石を見ると山腹を絡んでの緩やかな道を行くようになります。道はこの先一旦尾根上に出ますが、おおむね西面を伝います。地図上の1167mを大きく巻き終えると天竺平に着きます。ここから上谷分岐までは杉植林帯の中、尾根上を伝います。上谷分岐では右を取り、大迫集落を足元に見ながら下って行くと、不動窟の上部を通り柏木に下り着きます。下市口駅からバスに乗り、終点の洞川温泉で下車。東へ洞川の家並みを抜けてしばらく行くと、近畿の名水・ゴロゴロ水があり、その先の毛又谷の林道を左に見送ると、10分足らずで川瀬谷に架かる清浄大橋(大峰大橋)に出ます。ここが登山口です。 清浄大橋は洞川道の女人結界で、大橋を渡り山道に取り付きます。洞辻までに一本松茶屋、役の行者のお助け水などがあり、毛又谷を大きく絡んで登りますが、道幅も広く楽に歩けます。林相が雑木林に変わると、間もなく吉野道が合流する洞辻茶屋に出ます。両側に立ち並ぶ陀羅尼助茶屋を抜けると、わらじ替場があり表行場(この洞辻から上方に点在する油こぼし、鐘掛岩、お亀石、西ノ覗岩などをいう)(※ちなみに裏行場とは、大峰山寺裏手、上多古川源流一帯に面した不動登り岩、賽の河原、東ノ覗岩(現在禁止)、蟻ノ戸渡り、平等岩など18ヶ所の行所を指す)が始まります。登山道は右側に通じており、大鐘掛の岩上には展望台が設けられ大天井ヶ岳から吉野山へと続く山稜(吉野道)や遠く金剛・葛城山など素晴らしい大観が開けます。柵に囲まれたお亀石を見て坂を登って等覚門をくぐりその先の小道を右にそれると、西ノ覗岩に出ます。浄心門からは林立する供養塔を左右に見て石段を登れば山上ヶ岳頂上の大峯山寺本堂の前に出ます。一等三角点の埋まる山頂は湧出岳と呼ばれ、本堂の北側、木立に囲まれた中にあります。さらに右へ日本岩を周遊して宿坊へと帰ってきます。宿坊(参篭所)は5箇所あり、開山期間中は自由に泊まれます。翌日、裏行場を一巡(約1時間)する場合は宿坊に頼めば案内してくれます。 2日目、本堂前から南へと尾根道をたどります。気持ちの良い樹林の道で、ミズナラ、ヒメシャラ、シャクナゲなどが枝を広げています。地蔵岳は右を巻き、次いで投地蔵辻で左に阿古滝道を見送ると小笹ノ宿に着きます。役行者を祀るお堂と避難小屋があり、付近には清水が豊富に湧いていて、峰通しのコースで唯一水の流れがあるところです。小笹ノ宿からは清流沿いにツガやモミの茂る道を登り、竜ヶ岳の肩を越すと少し下りになって20分程で阿弥陀ヶ森分岐に出ます。「柏木へ八十六丁、大峰へ三十丁」の丁石があります。ここは柏木道での女人結界門となっています。 奥駈道と分かれ左へ阿弥陀ヶ森の東面を絡んで行くと伯母谷覗の絶壁に出ます。ここから道は尾根を離れ左へ上谷側に下るようになります。「柏木へ七十二丁」の丁石を見ると山腹を絡んでの緩やかな道を行くようになります。道はこの先一旦尾根上に出ますが、おおむね西面を伝います。地図上の1167mを大きく巻き終えると天竺平に着きます。ここから上谷分岐までは杉植林帯の中、尾根上を伝います。上谷分岐では右を取り、大迫集落を足元に見ながら下って行くと、不動窟の上部を通り柏木に下り着きます。 -
洞川温泉から稲村ヶ岳、山上ヶ岳へ
- 1泊2日
- 8時間10分
- 20.3km
洞川温泉から稲村ヶ岳、山上ヶ岳へ
- 1泊2日
- 8時間10分
- 20.3km
洞川温泉でバスを下車。山上参りの拠点となる洞川温泉街を抜けてしばらく行くと、右手に稲村ヶ岳登山口の道標が現れます。登山道を取って登ると、五代松鍾乳洞があります。この道は法力峠を経て山上辻まで続き、五代松新道と呼ばれ歩きやすい道が続きます。 蛇谷を渡り、初夏にはコアジサイが咲く山腹を絡み終えると法力峠に達し、観音峰への道が分岐します。白倉谷を眼下に見てドアミまで来ると、鋭く天空を突く大日山の岩峰が木の間に顔を覗かせます。やがて道が険しくなってきて岩が多くなり、所々に渡されている鉄橋で難場をしのぎます。小道は次第に高度を上げ、高橋横手を絡み終えると山上辻に着きます。辻から稲村ヶ岳を往復します。稲村ヶ岳山荘の横を通り、ブナを主体とした樹林の中を行くと特異な存在の大日山が間近に迫り、道が岩峰の東面基部を絡みます。脚下は神童子谷の源頭で、春遅くまで残雪が見られます。 大日山の山頂へはキレット(切戸)から右に、鉄鎖の付いた岩場を登ります。狭い山頂には大日如来を祀る小祠があります。キレットに戻り、さらに南へ2箇所の鎖場を登ると、ほどなく稲村ヶ岳の山頂に達します。展望台に立てば、樹海の下に横たわる神童子谷を隔てて、雄大な大峰の山並みが一望のもとに眺められ、さらに遥かには奥高野や熊野の山々まで望むことができ胸が躍ります。特に秋にはナナカマドやカエデの類とブナの紅葉が素晴らしいです。この日は山上辻まで引き返し稲村ヶ岳山荘に一泊します。 翌朝は北東に山上ヶ岳を目指します。よく踏まれた道をたどりクモクビ塚を絡み、小さな起伏を繰り返すとレンゲ辻に到着です。ここから先、山上ヶ岳方面は女人結界です。 結界門をくぐるとすぐに小稲村の岩場の巻き道となり、ハシゴが架かっています。しばらくは急傾斜の登りが続き、左手前方に日本岩の岸壁が樹林越しに見え隠れします。道の両側は夏にはシコクフウロが咲き、山上ヶ岳一角のお花畑へと登り着きます。お花畑の南側、木立に囲まれた中に、湧出岳の一等三角点があります。ここから洞辻茶屋までは、講の行者や登山客で賑わう表参道です。本堂に参拝したら、下山は宿坊を見て、坂道を下り西ノ覗岩に立ち寄ります。後は鐘掛岩の頭で、大天井ヶ岳から吉野山へと続く山稜や遠く金剛・葛城山を一望したら、来た道を少し戻って鐘掛岩の基部を巻き、陀羅尼助茶屋を抜けて洞辻茶屋の分岐から吉野道と分かれて、左へ斜面を下ります。お助け水からは山腹を絡む緩やかな下りとなり、一本松茶屋を過ぎ杉檜林の中を下っていくと清浄大橋に下り着きます。ここから途中、母公堂や「ゴロゴロ水」でひと息着きながら洞川温泉まで歩きます。洞川温泉でバスを下車。山上参りの拠点となる洞川温泉街を抜けてしばらく行くと、右手に稲村ヶ岳登山口の道標が現れます。登山道を取って登ると、五代松鍾乳洞があります。この道は法力峠を経て山上辻まで続き、五代松新道と呼ばれ歩きやすい道が続きます。 蛇谷を渡り、初夏にはコアジサイが咲く山腹を絡み終えると法力峠に達し、観音峰への道が分岐します。白倉谷を眼下に見てドアミまで来ると、鋭く天空を突く大日山の岩峰が木の間に顔を覗かせます。やがて道が険しくなってきて岩が多くなり、所々に渡されている鉄橋で難場をしのぎます。小道は次第に高度を上げ、高橋横手を絡み終えると山上辻に着きます。辻から稲村ヶ岳を往復します。稲村ヶ岳山荘の横を通り、ブナを主体とした樹林の中を行くと特異な存在の大日山が間近に迫り、道が岩峰の東面基部を絡みます。脚下は神童子谷の源頭で、春遅くまで残雪が見られます。 大日山の山頂へはキレット(切戸)から右に、鉄鎖の付いた岩場を登ります。狭い山頂には大日如来を祀る小祠があります。キレットに戻り、さらに南へ2箇所の鎖場を登ると、ほどなく稲村ヶ岳の山頂に達します。展望台に立てば、樹海の下に横たわる神童子谷を隔てて、雄大な大峰の山並みが一望のもとに眺められ、さらに遥かには奥高野や熊野の山々まで望むことができ胸が躍ります。特に秋にはナナカマドやカエデの類とブナの紅葉が素晴らしいです。この日は山上辻まで引き返し稲村ヶ岳山荘に一泊します。 翌朝は北東に山上ヶ岳を目指します。よく踏まれた道をたどりクモクビ塚を絡み、小さな起伏を繰り返すとレンゲ辻に到着です。ここから先、山上ヶ岳方面は女人結界です。 結界門をくぐるとすぐに小稲村の岩場の巻き道となり、ハシゴが架かっています。しばらくは急傾斜の登りが続き、左手前方に日本岩の岸壁が樹林越しに見え隠れします。道の両側は夏にはシコクフウロが咲き、山上ヶ岳一角のお花畑へと登り着きます。お花畑の南側、木立に囲まれた中に、湧出岳の一等三角点があります。ここから洞辻茶屋までは、講の行者や登山客で賑わう表参道です。本堂に参拝したら、下山は宿坊を見て、坂道を下り西ノ覗岩に立ち寄ります。後は鐘掛岩の頭で、大天井ヶ岳から吉野山へと続く山稜や遠く金剛・葛城山を一望したら、来た道を少し戻って鐘掛岩の基部を巻き、陀羅尼助茶屋を抜けて洞辻茶屋の分岐から吉野道と分かれて、左へ斜面を下ります。お助け水からは山腹を絡む緩やかな下りとなり、一本松茶屋を過ぎ杉檜林の中を下っていくと清浄大橋に下り着きます。ここから途中、母公堂や「ゴロゴロ水」でひと息着きながら洞川温泉まで歩きます。 -
和佐又山から大普賢岳、七曜岳へ
- 日帰り
- 7時間30分
- 11.1km
和佐又山から大普賢岳、七曜岳へ
- 日帰り
- 7時間30分
- 11.1km
和佐又口から村道和佐又大峯線に入り坂道を3.2km登っていくと、左側に登山者用の和佐又駐車場があります。駐車場から400mほど歩くと、WASAMATA HUTTEが建つ草原に着きます。和佐又山へは草原から左の尾根を登り、樹林の中を登り詰めると和佐又山の山頂に到着です。これから向かう大普賢岳から七曜岳の稜線を見て北西に取り、和佐又のコルに下ります。無双洞への道を左に見送り登り詰めると伯母峰への分岐で道を左に取ればまもなく指弾ノ窟に続いて朝日ノ窟があります。道は絶壁の裾を絡んで、鉄ハシゴを上がり、左へ水平に進み笙ノ窟の前に出ます。間口約11m、奥行き約4m、中央に不動明王が祀られていて水も得られます。(※大和上市駅からバス利用の場合は1泊2日の行程となり、前日に笙ノ窟まで入りビバークするか、WASAMATA HUTTEに泊まれば、翌日は行動にゆとりが持てます。) ここは役行者冬籠もりの古跡といわれ修験道では重要な行場の一つになっており、日蔵上人をはじめ多くの高僧が修行したと伝えられています。鷲ノ窟の前で左に下る岩本新道を見送り、日本岳西側の鞍部に出ます。左に折れ、狭い尾根の鉄ハシゴを二つ登って石ノ鼻の岩頭に立ちます。南から北東にかけては遮るものはなく、釈迦、仏生、弥山の諸峰から、東は大台ヶ原を一望できます。石ノ鼻からはさらに急坂が続きシャクナゲが多くなります。小普賢岳は肩を越え大普賢岳との鞍部を経て奥駈道に合流します。大普賢岳の山頂は左へ尾根伝いに5分も登れば達します。小潅木が茂っていますが、山上ヶ岳や稲村ヶ岳方面の視界が開けています。 ひと息入れたら稜線を南へ下ると、絶景地の水太覗が待っています。脚下に広がるブナ原生林は見事です。シャクナゲ帯をかき分け弥勒岳を越えると薩摩転げの悪場に出ますが、現在では安全に登下降出来ます。登り返し1655mの独漂を絡み終えると、ひと息つける稚児泊に着きます。起伏を上下すると、二重山稜の中央が窪地になった七ッ池(鬼の釜)があり、縁を通り抜けると数分で素晴らしい眺めの七曜岳の絶頂を踏みます。 展望を楽しんだら無双洞へと下ります。分岐にある道標を見て尾根伝いに20分も下ると、道は左側斜面へと下り出します。やがて谷の瀬音が聞こえてきて無双洞に下り着きます。洞内は水平に150mもあり探究心をそそられます。谷を渡り水簾滝を探勝します。水太谷の水源を絡み、鎖場の付いた岩場を攀じると、底無井戸の標識があり垂直の穴がぽっかりと口を開けています。道はすぐ上で平坦になり、ほぼ等高線に沿って深い樹林内を和佐又のコルまで続いています。コルからは左の道を進んでコルからは左の道を進んでWASAMATA HUTTEに出て、和佐又駐車場に下ります。和佐又口から村道和佐又大峯線に入り坂道を3.2km登っていくと、左側に登山者用の和佐又駐車場があります。駐車場から400mほど歩くと、WASAMATA HUTTEが建つ草原に着きます。和佐又山へは草原から左の尾根を登り、樹林の中を登り詰めると和佐又山の山頂に到着です。これから向かう大普賢岳から七曜岳の稜線を見て北西に取り、和佐又のコルに下ります。無双洞への道を左に見送り登り詰めると伯母峰への分岐で道を左に取ればまもなく指弾ノ窟に続いて朝日ノ窟があります。道は絶壁の裾を絡んで、鉄ハシゴを上がり、左へ水平に進み笙ノ窟の前に出ます。間口約11m、奥行き約4m、中央に不動明王が祀られていて水も得られます。(※大和上市駅からバス利用の場合は1泊2日の行程となり、前日に笙ノ窟まで入りビバークするか、WASAMATA HUTTEに泊まれば、翌日は行動にゆとりが持てます。) ここは役行者冬籠もりの古跡といわれ修験道では重要な行場の一つになっており、日蔵上人をはじめ多くの高僧が修行したと伝えられています。鷲ノ窟の前で左に下る岩本新道を見送り、日本岳西側の鞍部に出ます。左に折れ、狭い尾根の鉄ハシゴを二つ登って石ノ鼻の岩頭に立ちます。南から北東にかけては遮るものはなく、釈迦、仏生、弥山の諸峰から、東は大台ヶ原を一望できます。石ノ鼻からはさらに急坂が続きシャクナゲが多くなります。小普賢岳は肩を越え大普賢岳との鞍部を経て奥駈道に合流します。大普賢岳の山頂は左へ尾根伝いに5分も登れば達します。小潅木が茂っていますが、山上ヶ岳や稲村ヶ岳方面の視界が開けています。 ひと息入れたら稜線を南へ下ると、絶景地の水太覗が待っています。脚下に広がるブナ原生林は見事です。シャクナゲ帯をかき分け弥勒岳を越えると薩摩転げの悪場に出ますが、現在では安全に登下降出来ます。登り返し1655mの独漂を絡み終えると、ひと息つける稚児泊に着きます。起伏を上下すると、二重山稜の中央が窪地になった七ッ池(鬼の釜)があり、縁を通り抜けると数分で素晴らしい眺めの七曜岳の絶頂を踏みます。 展望を楽しんだら無双洞へと下ります。分岐にある道標を見て尾根伝いに20分も下ると、道は左側斜面へと下り出します。やがて谷の瀬音が聞こえてきて無双洞に下り着きます。洞内は水平に150mもあり探究心をそそられます。谷を渡り水簾滝を探勝します。水太谷の水源を絡み、鎖場の付いた岩場を攀じると、底無井戸の標識があり垂直の穴がぽっかりと口を開けています。道はすぐ上で平坦になり、ほぼ等高線に沿って深い樹林内を和佐又のコルまで続いています。コルからは左の道を進んでコルからは左の道を進んでWASAMATA HUTTEに出て、和佐又駐車場に下ります。 -
天川川合から弥山、八経ヶ岳へ
- 1泊2日
- 11時間0分
- 23.4km
天川川合から弥山、八経ヶ岳へ
- 1泊2日
- 11時間0分
- 23.4km
天川川合でバスを下車。南へ歩き天ノ川の吊橋を渡り、道標を見て山裾に取り付きます。展望のない植林の坂道には一汗かかされます。やがて門前山に着き、送電鉄塔に出ると視界が開けます。その先で坪の内林道に出て、稲村ヶ岳や観音峰を見ながら50mほど進み、再び山道に入り登りを続けると栃尾辻に到着です。しばらくでオオビヌキ坂にさしかかり、独漂1518mは入谷側を絡んで登り、広葉樹の尾根に出ます。如来池、傘池の凹地を経てナベの耳と呼ばれる頂仙岳の北の肩に出ます。頂仙岳は西側を巻いて高崎横手を緩やかに下って行けば、弥山川源流の狼平に着きます。立派な避難小屋を右にしてオオヤマレンゲが散見される木道を登って行きます。大黒岩を右に見送るとまもなく弥山小屋に到着です。弥山小屋は個室や、フォトギャラリーもある2階建て。小屋の手前を北へ5分も行けば1895mの弥山山頂で天川弁財天社の奥宮があります。 弥山の朝は、国見八方睨から見るご来光で始まります。向かい合う八経ヶ岳へはトウヒ、シラベの純林を下り、古今宿の鞍部からネットに保護されたオオヤマレンゲを見て頂仙岳遥拝所を過ぎ、登り返すと八経ヶ岳山頂に到着です。八剣山、仏教ヶ岳ともいいます。眼下に白川又川の樹海を望み、大峰奥駈の諸峰と大台ヶ原の展望を満喫したら釈迦ヶ岳方面へとたどり、明星ヶ岳西肩の弥山辻から右に折れ近年開かれたレンゲ道に入ります。トウヒ、シラビソの樹林の林床は苔の緑がみずみずしく気持ちがよい樹林歩きを楽しめます。行く手に頂仙岳の山容を望み細尾山を過ぎた鞍部からわずか登ると、日裏山手前のコブに出ます。明るい視界が開け眼下に八剣谷と池ノ谷の樹海が扇状に広がり、弥山、八経ヶ岳が真正面に大きく眺められます。 次のピークが1725mの日裏山ですが展望は今ひとつです。トウヒとオオイタヤメイゲツの美しい森を抜けて緩やかにたどって行くと、狼平からの道に合流します。あとは往路にたどった道を下り栃尾辻に出て直進する川合道を取り、天川川合へと向かいます。天川川合でバスを下車。南へ歩き天ノ川の吊橋を渡り、道標を見て山裾に取り付きます。展望のない植林の坂道には一汗かかされます。やがて門前山に着き、送電鉄塔に出ると視界が開けます。その先で坪の内林道に出て、稲村ヶ岳や観音峰を見ながら50mほど進み、再び山道に入り登りを続けると栃尾辻に到着です。しばらくでオオビヌキ坂にさしかかり、独漂1518mは入谷側を絡んで登り、広葉樹の尾根に出ます。如来池、傘池の凹地を経てナベの耳と呼ばれる頂仙岳の北の肩に出ます。頂仙岳は西側を巻いて高崎横手を緩やかに下って行けば、弥山川源流の狼平に着きます。立派な避難小屋を右にしてオオヤマレンゲが散見される木道を登って行きます。大黒岩を右に見送るとまもなく弥山小屋に到着です。弥山小屋は個室や、フォトギャラリーもある2階建て。小屋の手前を北へ5分も行けば1895mの弥山山頂で天川弁財天社の奥宮があります。 弥山の朝は、国見八方睨から見るご来光で始まります。向かい合う八経ヶ岳へはトウヒ、シラベの純林を下り、古今宿の鞍部からネットに保護されたオオヤマレンゲを見て頂仙岳遥拝所を過ぎ、登り返すと八経ヶ岳山頂に到着です。八剣山、仏教ヶ岳ともいいます。眼下に白川又川の樹海を望み、大峰奥駈の諸峰と大台ヶ原の展望を満喫したら釈迦ヶ岳方面へとたどり、明星ヶ岳西肩の弥山辻から右に折れ近年開かれたレンゲ道に入ります。トウヒ、シラビソの樹林の林床は苔の緑がみずみずしく気持ちがよい樹林歩きを楽しめます。行く手に頂仙岳の山容を望み細尾山を過ぎた鞍部からわずか登ると、日裏山手前のコブに出ます。明るい視界が開け眼下に八剣谷と池ノ谷の樹海が扇状に広がり、弥山、八経ヶ岳が真正面に大きく眺められます。 次のピークが1725mの日裏山ですが展望は今ひとつです。トウヒとオオイタヤメイゲツの美しい森を抜けて緩やかにたどって行くと、狼平からの道に合流します。あとは往路にたどった道を下り栃尾辻に出て直進する川合道を取り、天川川合へと向かいます。 -
弥山川から弥山へ
- 1泊2日
- 12時間55分
- 23.2km
弥山川から弥山へ
- 1泊2日
- 12時間55分
- 23.2km
天川川合から川迫川沿いの車道(国道309号)を行き、熊渡で橋を渡り左岸の林道を歩きます。ミノ川谷を過ぎるとカナビキ谷に出合いますが、その手前ガードレールのある枝道を下ると八丁河原に出ます。白川八丁ともいい「月の上旬15日は水が流れ、下旬の15日は水が河原の下を流れる」との伝説があります。 釜滝の50〜70mくらい下流の地点で谷は右に曲がり、やがて釜滝5mの前に出ます。行くてはるかにそそり立つ障壁を望み、一息つくにはいい場所です。滝の前から右岸を高巻くと弥山ダムがあり、川沿いに右岸を進みます。3つ目の堰堤の上から河身に下って対岸の梯子を登り、山の鼻を廻り込むと一ノ滝と二ノ滝の前面に立ちます。両岸に岩壁を従え壮観な眺めです。滝の景観を満喫したら、滝前の吊橋を右岸に渡ります。周りは広くなり右から左へと急斜面をジグザグに登り右下に少し下り岩穴をくぐると、落差18mの三ノ滝が現れます。ここからは垂直のハシゴ登りが続き、背後には白川八丁が見下ろせます。登り詰めて2つ目のコブからは左側の梢越しに双門の石門が望めます。そこから少し下ると仙人嵓前のテラスに着きます。対岸には仙人嵓がそそり立ち、奥に一条の長瀑を落とす双門滝がすさまじい。落差は約60mもあり「日本の滝100選」に選ばれただけの価値があります。 ここからは左上へ尾根道を登ります。通行止めの旧道の分岐からさらに登って弥山への道標から右折して、ザレた急斜を谷間に下ります。前方に懸かるは三鈷滝で道は一旦河原に出て、高巻いて再び河原に降りるとまもなく右岸の台地に河原小屋跡があります。利用度の高い小屋でしたが、2011年9月の台風で流失してしまいました。京阪神を朝出発の場合、メンバーの力量にもよりますが、第1日目はこの辺りでテント泊となります。時間に余裕があれば、あと1時間30分程も頑張れば狼平に建つ避難小屋まで行けます。 翌朝は早朝出発。小屋跡からは川沿いに樋ノ谷出合へと向かいますが、谷筋は大崩壊の爪痕により土砂が堆積しており道は不明瞭となっています。樋ノ谷出合で巨岩の鎮座する右の本谷の斜瀑に沿って千丈嵓をクサリバシゴで攀じて、聖門滝の左岸を伝い廊下を抜けると明るい谷間になり狼平に架かる吊橋の袂に登り着きます。あとは弥山まではよく踏まれた道(天川川合から弥山、八経ヶ岳へ(コースガイド)参照)で下山は川合道を取り、栃尾辻を経て天川川合に下ります。 アプローチにマイカーを利用の場合はナメリ坂からナメリ谷の右岸尾根を下り、カナビキ谷の右岸に沿って下れば往路にたどった弥山川沿いの林道に下り着き、そこから25分も歩けば熊渡に到着です。狼平から熊渡まで約2時間30分の道程です。天川川合から川迫川沿いの車道(国道309号)を行き、熊渡で橋を渡り左岸の林道を歩きます。ミノ川谷を過ぎるとカナビキ谷に出合いますが、その手前ガードレールのある枝道を下ると八丁河原に出ます。白川八丁ともいい「月の上旬15日は水が流れ、下旬の15日は水が河原の下を流れる」との伝説があります。 釜滝の50〜70mくらい下流の地点で谷は右に曲がり、やがて釜滝5mの前に出ます。行くてはるかにそそり立つ障壁を望み、一息つくにはいい場所です。滝の前から右岸を高巻くと弥山ダムがあり、川沿いに右岸を進みます。3つ目の堰堤の上から河身に下って対岸の梯子を登り、山の鼻を廻り込むと一ノ滝と二ノ滝の前面に立ちます。両岸に岩壁を従え壮観な眺めです。滝の景観を満喫したら、滝前の吊橋を右岸に渡ります。周りは広くなり右から左へと急斜面をジグザグに登り右下に少し下り岩穴をくぐると、落差18mの三ノ滝が現れます。ここからは垂直のハシゴ登りが続き、背後には白川八丁が見下ろせます。登り詰めて2つ目のコブからは左側の梢越しに双門の石門が望めます。そこから少し下ると仙人嵓前のテラスに着きます。対岸には仙人嵓がそそり立ち、奥に一条の長瀑を落とす双門滝がすさまじい。落差は約60mもあり「日本の滝100選」に選ばれただけの価値があります。 ここからは左上へ尾根道を登ります。通行止めの旧道の分岐からさらに登って弥山への道標から右折して、ザレた急斜を谷間に下ります。前方に懸かるは三鈷滝で道は一旦河原に出て、高巻いて再び河原に降りるとまもなく右岸の台地に河原小屋跡があります。利用度の高い小屋でしたが、2011年9月の台風で流失してしまいました。京阪神を朝出発の場合、メンバーの力量にもよりますが、第1日目はこの辺りでテント泊となります。時間に余裕があれば、あと1時間30分程も頑張れば狼平に建つ避難小屋まで行けます。 翌朝は早朝出発。小屋跡からは川沿いに樋ノ谷出合へと向かいますが、谷筋は大崩壊の爪痕により土砂が堆積しており道は不明瞭となっています。樋ノ谷出合で巨岩の鎮座する右の本谷の斜瀑に沿って千丈嵓をクサリバシゴで攀じて、聖門滝の左岸を伝い廊下を抜けると明るい谷間になり狼平に架かる吊橋の袂に登り着きます。あとは弥山まではよく踏まれた道(天川川合から弥山、八経ヶ岳へ(コースガイド)参照)で下山は川合道を取り、栃尾辻を経て天川川合に下ります。 アプローチにマイカーを利用の場合はナメリ坂からナメリ谷の右岸尾根を下り、カナビキ谷の右岸に沿って下れば往路にたどった弥山川沿いの林道に下り着き、そこから25分も歩けば熊渡に到着です。狼平から熊渡まで約2時間30分の道程です。