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  • わかさ氷ノ山自然ふれあいの里から氷ノ山

    わかさ氷ノ山自然ふれあいの里から氷ノ山

    若桜側の登山基地である「わかさ氷ノ山自然ふれあいの里」は、2000年頃に整備され、多くの登山者を迎えています。ここには、わかさ氷ノ山スキー場やキャンプ場(オートキャンプも可能)、2015年春にリニューアルした氷ノ山自然ふれあい館「響の森」などがあり、宿泊施設もいくつかあります。特に「氷ノ山高原の宿 氷太くん」は登山者に人気の宿です。 登山コースは、氷ノ山越コース、仙谷コース、三ノ丸コースがあり、いずれも整備された登山道のため、初心者でも登りやすいのが特徴です。ここでは、古くから登られている氷ノ山越コースをご紹介します。 アクセスは、若桜駅から若桜町営バスに乗り、約25分で終点の氷ノ山自然ふれあいの里に到着します。登山口は、氷ノ山キャンプ場のオートキャンプサイト北側の奥にあります。マイカー登山の場合は、キャンプ場の駐車場を利用できますが、土日は使用不可のため注意が必要です。 登山道に入ると、杉林の中の道を少し進み、古くからの登山道に合流します。この道は、かつて鳥取から兵庫へと越える交通路で、登山者の間では「米コース」と呼ばれています。ジグザグの急登や丸木階段を登りきると、氷ノ山越(鳥取側では「氷ノ越」とも呼ばれます)に到着し、視界が開けます。 氷ノ山越は十字路になっており、峠を越えると福定へと続く氷ノ山越道、左へ進むとハチ高原、右へ進むと氷ノ山方面です。ここで避難小屋をあとにし、氷ノ山山頂を目指します。 鳥取県と兵庫県の県境尾根は、ブナ林が広がるなだらかな道で、のんびりと歩くことができます。小さなピークを三つ越えると、仙谷コースとの合流地点に到着し、道標が設置されています。そこからさらに登り返すとコシキ岩があり、ここを過ぎると氷ノ山山頂に到着します。 下山は、往路を戻る方法のほか、時間に余裕があれば、景色の美しい三ノ丸コースを下るのもおすすめです。このコースを進むと、最終的にスキー場へと下ることができます。
    若桜側の登山基地である「わかさ氷ノ山自然ふれあいの里」は、2000年頃に整備され、多くの登山者を迎えています。ここには、わかさ氷ノ山スキー場やキャンプ場(オートキャンプも可能)、2015年春にリニューアルした氷ノ山自然ふれあい館「響の森」などがあり、宿泊施設もいくつかあります。特に「氷ノ山高原の宿 氷太くん」は登山者に人気の宿です。 登山コースは、氷ノ山越コース、仙谷コース、三ノ丸コースがあり、いずれも整備された登山道のため、初心者でも登りやすいのが特徴です。ここでは、古くから登られている氷ノ山越コースをご紹介します。 アクセスは、若桜駅から若桜町営バスに乗り、約25分で終点の氷ノ山自然ふれあいの里に到着します。登山口は、氷ノ山キャンプ場のオートキャンプサイト北側の奥にあります。マイカー登山の場合は、キャンプ場の駐車場を利用できますが、土日は使用不可のため注意が必要です。 登山道に入ると、杉林の中の道を少し進み、古くからの登山道に合流します。この道は、かつて鳥取から兵庫へと越える交通路で、登山者の間では「米コース」と呼ばれています。ジグザグの急登や丸木階段を登りきると、氷ノ山越(鳥取側では「氷ノ越」とも呼ばれます)に到着し、視界が開けます。 氷ノ山越は十字路になっており、峠を越えると福定へと続く氷ノ山越道、左へ進むとハチ高原、右へ進むと氷ノ山方面です。ここで避難小屋をあとにし、氷ノ山山頂を目指します。 鳥取県と兵庫県の県境尾根は、ブナ林が広がるなだらかな道で、のんびりと歩くことができます。小さなピークを三つ越えると、仙谷コースとの合流地点に到着し、道標が設置されています。そこからさらに登り返すとコシキ岩があり、ここを過ぎると氷ノ山山頂に到着します。 下山は、往路を戻る方法のほか、時間に余裕があれば、景色の美しい三ノ丸コースを下るのもおすすめです。このコースを進むと、最終的にスキー場へと下ることができます。
  • 関宮 大久保からハチ高原・鉢伏山

    関宮 大久保からハチ高原・鉢伏山

    登山と高原歩きを満喫できるパノラマコースとして人気のあるハチ高原・鉢伏山は、天候に恵まれれば登山経験のない方でも歩くことができるでしょう。学校登山でもよく利用されるコースです。ここでは、学校登山などで歩かれている鉢伏山の周遊コースではなく、ハチ高原の西端から高原をまるごと歩いて鉢伏山に登る、大パノラマコースをご案内します。多少の歩きごたえがある、充実したコースです。 アクセスは、八鹿駅から全但バスに乗り、終点の鉢伏で下車します。マイカー利用の場合は、大久保周辺の駐車場を利用するとよいでしょう。バスを降りたら、左手の民宿街の坂を登ります。福屋別館を過ぎ、集落を抜けるとすぐに分岐があります。ここで左の沢沿いの道へ進み、橋を渡ってさらに沢沿いをたどります。沢が左へ曲がる地点で沢から離れ、右の斜面に続く道に入ります。この道は、地元の植林管理道で、標高1,019mの鞍部まで続いています。 道中は、ササが繁る道から杉林の急登へと変わります。特に降雨後は滑りやすいため、慎重に歩き、スローペースを心がけましょう。この区間が全行程のなかで最もきつい部分です。標高900m付近まで登ると、視界が開けた草原に出ます。ここからは、これから歩くなだらかな稜線を見渡すことができ、新緑の季節や晩秋の頃に訪れるのがおすすめです。 標高1,019mの鞍部に到着すると、左手には氷ノ山、右手には鉢伏山が広がります。ここから高丸山に向かい、なだらかな道を進みます。左手には、青ヶ丸、中ノ丸、仏ノ尾など北但馬の山々を望むことができます。高丸山を越えると、鉢伏山への登りが始まります。傾斜がきつい登りですが、山頂に到着すると、振り返ったときに見える氷ノ山の姿が印象的です。 下山は、南隣のピークを巻くようにして下り、林道を通ってハチ高原へと向かいます。ハチ高原交流促進センターから農道を下ると大久保の集落に出ることができ、鉢伏バス停へと戻ります。
    登山と高原歩きを満喫できるパノラマコースとして人気のあるハチ高原・鉢伏山は、天候に恵まれれば登山経験のない方でも歩くことができるでしょう。学校登山でもよく利用されるコースです。ここでは、学校登山などで歩かれている鉢伏山の周遊コースではなく、ハチ高原の西端から高原をまるごと歩いて鉢伏山に登る、大パノラマコースをご案内します。多少の歩きごたえがある、充実したコースです。 アクセスは、八鹿駅から全但バスに乗り、終点の鉢伏で下車します。マイカー利用の場合は、大久保周辺の駐車場を利用するとよいでしょう。バスを降りたら、左手の民宿街の坂を登ります。福屋別館を過ぎ、集落を抜けるとすぐに分岐があります。ここで左の沢沿いの道へ進み、橋を渡ってさらに沢沿いをたどります。沢が左へ曲がる地点で沢から離れ、右の斜面に続く道に入ります。この道は、地元の植林管理道で、標高1,019mの鞍部まで続いています。 道中は、ササが繁る道から杉林の急登へと変わります。特に降雨後は滑りやすいため、慎重に歩き、スローペースを心がけましょう。この区間が全行程のなかで最もきつい部分です。標高900m付近まで登ると、視界が開けた草原に出ます。ここからは、これから歩くなだらかな稜線を見渡すことができ、新緑の季節や晩秋の頃に訪れるのがおすすめです。 標高1,019mの鞍部に到着すると、左手には氷ノ山、右手には鉢伏山が広がります。ここから高丸山に向かい、なだらかな道を進みます。左手には、青ヶ丸、中ノ丸、仏ノ尾など北但馬の山々を望むことができます。高丸山を越えると、鉢伏山への登りが始まります。傾斜がきつい登りですが、山頂に到着すると、振り返ったときに見える氷ノ山の姿が印象的です。 下山は、南隣のピークを巻くようにして下り、林道を通ってハチ高原へと向かいます。ハチ高原交流促進センターから農道を下ると大久保の集落に出ることができ、鉢伏バス停へと戻ります。
  • 村岡 木の殿堂から瀞川山

    • 1時間50分

    村岡 木の殿堂から瀞川山

    • 1時間50分
    鉢伏山から野間峠を越えると瀞川山があります。瀞川山は地味な山であり、林道がすぐ近くを通っているため、登山の対象として考える人は少ないかもしれません。しかし、この周辺の山を登り尽くすと、気になる存在となるでしょう。山頂からは氷ノ山や妙見山、蘇武岳を望むことができる、眺望の良いポイントです。 アクセスは、八鹿駅から全但バスに乗り、福岡ハチ北口で下車します。登山口となる木の殿堂までは徒歩で約1時間かかりますが、マイカーの場合は、木の殿堂下のグラウンドの駐車場を利用すると便利です。木の殿堂は、世界の木の文化を学べるミュージアムで、工作室では組木教室(要問い合わせ)も開催されています。建物は杉の集成材を使用した世界最大級の建築物で、安藤忠雄氏の設計によるものです。たじま高原植物園とともに、ナチュラリストに人気のスポットとなっています。 木の殿堂周辺には散策コースがいくつか整備されていますが、ここでは道標に従い、十石山を目指します。30分ほど歩くと標高870mの十石山に到着します。登山道の途中にある小さな平地から振り返ると、蘇武岳や但馬妙見山の稜線が大きく広がる景色を楽しめます。十石山から瀞川林道へ出て、林道をそのまま進みます。途中、林道脇にトイレが設置されており、その先で左に入る道があります。この道を登ると、手作りの標柱が建つ川山に到着します。ここからは、鉢伏山、氷ノ山、蘇武岳、妙見山と、但馬の名山が並ぶ見事な展望を楽しめます。 下山は、往路を戻るのが一般的ですが、林道(但馬アルペンロード)を西へ進み、野間峠を経由してハチ北スキー場を下り、ハチ北へ向かうルートを選ぶこともできます。
    鉢伏山から野間峠を越えると瀞川山があります。瀞川山は地味な山であり、林道がすぐ近くを通っているため、登山の対象として考える人は少ないかもしれません。しかし、この周辺の山を登り尽くすと、気になる存在となるでしょう。山頂からは氷ノ山や妙見山、蘇武岳を望むことができる、眺望の良いポイントです。 アクセスは、八鹿駅から全但バスに乗り、福岡ハチ北口で下車します。登山口となる木の殿堂までは徒歩で約1時間かかりますが、マイカーの場合は、木の殿堂下のグラウンドの駐車場を利用すると便利です。木の殿堂は、世界の木の文化を学べるミュージアムで、工作室では組木教室(要問い合わせ)も開催されています。建物は杉の集成材を使用した世界最大級の建築物で、安藤忠雄氏の設計によるものです。たじま高原植物園とともに、ナチュラリストに人気のスポットとなっています。 木の殿堂周辺には散策コースがいくつか整備されていますが、ここでは道標に従い、十石山を目指します。30分ほど歩くと標高870mの十石山に到着します。登山道の途中にある小さな平地から振り返ると、蘇武岳や但馬妙見山の稜線が大きく広がる景色を楽しめます。十石山から瀞川林道へ出て、林道をそのまま進みます。途中、林道脇にトイレが設置されており、その先で左に入る道があります。この道を登ると、手作りの標柱が建つ川山に到着します。ここからは、鉢伏山、氷ノ山、蘇武岳、妙見山と、但馬の名山が並ぶ見事な展望を楽しめます。 下山は、往路を戻るのが一般的ですが、林道(但馬アルペンロード)を西へ進み、野間峠を経由してハチ北スキー場を下り、ハチ北へ向かうルートを選ぶこともできます。
  • 湯村 青下から扇ノ山

    湯村 青下から扇ノ山

    扇ノ山の山頂は鳥取県にあります。稜線は鳥取県と兵庫県の県境となっており、古くから加藤文太郎が登った山として登山者を魅了してきました。 アクセスは、浜坂駅から町民バスを利用し、湯村温泉を経由して青下で下車する方法があります。または、八鹿駅から全但バスで湯村温泉まで行き、町民バス青下行きに乗り換えることも可能です。バスを利用する場合、京阪神などからの出発では前夜泊となるでしょう。 青下でバスを降りたら、白山神社を過ぎて右へ折れ、民家の前を通って進みます。倉庫に突き当たるので、そこをまっすぐに登ると山道に入ります。ただし、道がわかりにくいため、迷わないよう注意が必要です。また、地元の水源となる場所もあるため、自然環境に配慮しながら登るようにしましょう。登りきると海上林道(町道海上河合谷線)と合流し、上山高原に到着します。この一帯は「上山高原エコミュージアム」と呼ばれています。 海上林道に沿って流れる小又川渓谷には、シワガラの滝や桂の滝があり、滝を目指して訪れる人も多いです。ただし、桂の滝までのルートは経験者向きのため、注意が必要です。 小又川渓谷のショウブ池を過ぎると、「小ヅッコ・扇ノ山」の標識があり、そこから進むと小ヅッコ小屋(避難小屋)に到着します。県境に出ると、ブナ林の尾根道が続いており、展望はありませんが、美しい樹林のプロムナードを楽しめます。途中、鳥取側に下る道標が3カ所あります。標高1,273mの大ヅッコを越えると鞍部へと下り、そこから少し登ると諸鹿越(畑ヶ平高原)へと続く道が左から合流します。そのまま登り切ると、避難小屋が建つ扇ノ山山頂に到着します。 下山は往路を戻るか、鞍部に戻って諸鹿越(畑ヶ平高原)の道を進み、畑ヶ平林道(県道若桜湯村温泉線)へと下る方法があります。 宿泊については、2020年に加藤文太郎山の会によって改装された小ヅッコ山小屋(無人)を利用できます。また、浜坂海岸レクリエーションセンター「松の湯」は温泉付きの自炊簡易宿泊施設となっています。その他、浜坂や湯村にも宿泊施設がありますので、計画に合わせて選ぶとよいでしょう。
    扇ノ山の山頂は鳥取県にあります。稜線は鳥取県と兵庫県の県境となっており、古くから加藤文太郎が登った山として登山者を魅了してきました。 アクセスは、浜坂駅から町民バスを利用し、湯村温泉を経由して青下で下車する方法があります。または、八鹿駅から全但バスで湯村温泉まで行き、町民バス青下行きに乗り換えることも可能です。バスを利用する場合、京阪神などからの出発では前夜泊となるでしょう。 青下でバスを降りたら、白山神社を過ぎて右へ折れ、民家の前を通って進みます。倉庫に突き当たるので、そこをまっすぐに登ると山道に入ります。ただし、道がわかりにくいため、迷わないよう注意が必要です。また、地元の水源となる場所もあるため、自然環境に配慮しながら登るようにしましょう。登りきると海上林道(町道海上河合谷線)と合流し、上山高原に到着します。この一帯は「上山高原エコミュージアム」と呼ばれています。 海上林道に沿って流れる小又川渓谷には、シワガラの滝や桂の滝があり、滝を目指して訪れる人も多いです。ただし、桂の滝までのルートは経験者向きのため、注意が必要です。 小又川渓谷のショウブ池を過ぎると、「小ヅッコ・扇ノ山」の標識があり、そこから進むと小ヅッコ小屋(避難小屋)に到着します。県境に出ると、ブナ林の尾根道が続いており、展望はありませんが、美しい樹林のプロムナードを楽しめます。途中、鳥取側に下る道標が3カ所あります。標高1,273mの大ヅッコを越えると鞍部へと下り、そこから少し登ると諸鹿越(畑ヶ平高原)へと続く道が左から合流します。そのまま登り切ると、避難小屋が建つ扇ノ山山頂に到着します。 下山は往路を戻るか、鞍部に戻って諸鹿越(畑ヶ平高原)の道を進み、畑ヶ平林道(県道若桜湯村温泉線)へと下る方法があります。 宿泊については、2020年に加藤文太郎山の会によって改装された小ヅッコ山小屋(無人)を利用できます。また、浜坂海岸レクリエーションセンター「松の湯」は温泉付きの自炊簡易宿泊施設となっています。その他、浜坂や湯村にも宿泊施設がありますので、計画に合わせて選ぶとよいでしょう。
  • 若杉高原おおやスキー場から藤無山

    若杉高原おおやスキー場から藤無山

    播但国境にある藤無山は、かつては明瞭な登山道がないヤブ山として登山マニアに人気の山でした。しかし、登山口となる若杉高原おおやスキー場に立ち寄り温泉ができたことで、訪れる登山者が増えています。現在は、マイカー登山向きの山として人気があります。 アクセスは、姫路駅から神姫バスを利用し、山崎で乗り継いで原へ向かいます。原から宍粟市内公共交通バス(神姫バス)に乗り換え、道谷で下車します。また、原からおおやスキー場までは、上野タクシーを利用すると、約8,500円程度で行くことができます。バスやタクシーの運行状況については、事前に確認しておくと安心です。 道谷の集落を抜け、舗装路を約40分歩くと若杉峠に到着し、そこから大屋へ入るとすぐに若杉高原おおやスキー場があります。スキー場周辺には、若杉高原温泉やロッジふじなしがあり、マイカーの場合はここに駐車可能です。 登山は、レストランを兼ねたロッジふじなしからスタートします。残雪期であればスキーリフトを利用して尾根まで登ることができます。無積雪期には、スキー場の上部まで延びる林道を利用して登るのもよいでしょう。スキー場の上部から右へ進むと、雑木林の中に登山道が続いており、992m峰の尾根に向かいます。最初は緩やかな道ですが、尾根の手前で左に折れるあたりから、杉と檜の植林帯に入り、少し歩きにくくなります。その後、小さな鞍部へと下り、そこから登り返していくと、15分ほどで視界の開けた小さなピークに到着します。ここから、これから登る藤無山の稜線を望むことができます。 小さなピークからは、尾根沿いの快適な山歩きが続きます。西側の展望がよく、三久安山や音水湖の引原川の向こうには、三室山と思われる山が見えます。ピークを3つほど越えると藤無山の山頂に到着します。山頂には2等三角点がありますが、展望はあまり良くありません。ただし、少し北に進んだ岩場に立つと、氷ノ山、鉢伏山、妙見山などの山々を見渡せる絶景が広がります。現在もヤブ山の雰囲気は残っていますが、この静かな景色を楽しむ登山者は多く訪れています。 下山は往路を戻るルートが一般的です。また、若杉から大屋経由の全但バスを利用すると、八鹿駅へ出ることができます。さらに、宍粟市一宮町公文からも登山道が整備されており、こちらから登ることも可能です。
    播但国境にある藤無山は、かつては明瞭な登山道がないヤブ山として登山マニアに人気の山でした。しかし、登山口となる若杉高原おおやスキー場に立ち寄り温泉ができたことで、訪れる登山者が増えています。現在は、マイカー登山向きの山として人気があります。 アクセスは、姫路駅から神姫バスを利用し、山崎で乗り継いで原へ向かいます。原から宍粟市内公共交通バス(神姫バス)に乗り換え、道谷で下車します。また、原からおおやスキー場までは、上野タクシーを利用すると、約8,500円程度で行くことができます。バスやタクシーの運行状況については、事前に確認しておくと安心です。 道谷の集落を抜け、舗装路を約40分歩くと若杉峠に到着し、そこから大屋へ入るとすぐに若杉高原おおやスキー場があります。スキー場周辺には、若杉高原温泉やロッジふじなしがあり、マイカーの場合はここに駐車可能です。 登山は、レストランを兼ねたロッジふじなしからスタートします。残雪期であればスキーリフトを利用して尾根まで登ることができます。無積雪期には、スキー場の上部まで延びる林道を利用して登るのもよいでしょう。スキー場の上部から右へ進むと、雑木林の中に登山道が続いており、992m峰の尾根に向かいます。最初は緩やかな道ですが、尾根の手前で左に折れるあたりから、杉と檜の植林帯に入り、少し歩きにくくなります。その後、小さな鞍部へと下り、そこから登り返していくと、15分ほどで視界の開けた小さなピークに到着します。ここから、これから登る藤無山の稜線を望むことができます。 小さなピークからは、尾根沿いの快適な山歩きが続きます。西側の展望がよく、三久安山や音水湖の引原川の向こうには、三室山と思われる山が見えます。ピークを3つほど越えると藤無山の山頂に到着します。山頂には2等三角点がありますが、展望はあまり良くありません。ただし、少し北に進んだ岩場に立つと、氷ノ山、鉢伏山、妙見山などの山々を見渡せる絶景が広がります。現在もヤブ山の雰囲気は残っていますが、この静かな景色を楽しむ登山者は多く訪れています。 下山は往路を戻るルートが一般的です。また、若杉から大屋経由の全但バスを利用すると、八鹿駅へ出ることができます。さらに、宍粟市一宮町公文からも登山道が整備されており、こちらから登ることも可能です。
  • 日高 阿瀬渓谷から蘇武岳

    日高 阿瀬渓谷から蘇武岳

    蘇武岳は1等三角点の山として知られています。山頂直下の林道からアクセスすれば、ほとんど歩くことなく山頂に立つことができます。また、神鍋高原の名色から山頂を往復するコースは、バスを利用する場合でも一番登山者が多いでしょう。しかし、蘇武岳は簡単に登ることができる山だからこそ、ここでは古くから登山家に親しまれてきた阿瀬渓谷から金山峠を経て登るコースを紹介します。 アクセスは、江原駅から豊岡市営バス(イナカー)を利用し、金谷で下車します。集落を抜けて舗装路を奥へ進むと、阿瀬渓谷の駐車場に到着します。阿瀬渓谷は新緑や紅葉の美しい探勝地で、例年11月中旬には紅葉まつりが開催されます。また、「四十八滝」と称されるほど多くの滝が連続し、渓谷には散策路も整備されています。登山の途中では、いもじヶ滝や源太夫滝を眺めながら、渓流沿いに進んでいきます。 しばらく歩くと、かつて金山として栄えた金山廃村にたどり着きます。この地は「阿瀬千軒」「金山千軒」と呼ばれるほど賑わったと伝えられており、かつては分教場もありました。現在は山深い平坦地が広がり、静かな雰囲気に包まれています。廃村を過ぎると、道は草深くなり、雑木林の中の登山道へと変わっていきます。高度を上げながら進むと、大きな樹が立つ地点で視界が開け、やがて金山峠に到着します。 金山峠には林道が通っており、左へ進むと妙見山、右へ進むと蘇武岳へと続いています。この峠は、村岡へと越えるルートの一部でもあり、旅の安全を祈る地蔵が祀られています。ここからは、古くからの尾根道の縦走路へと進みます。登山道は、広域基幹林道妙見・蘇武線と並行しており、そのまま進むと蘇武岳の山頂に到着します。 蘇武岳の山頂とその周辺は、なだらかな高原状になっており、展望が素晴らしい場所です。日本海や氷ノ山、鉢伏山、川山をはじめとする但馬の名峰を一望することができます。 下山は、山頂から東へ進み、草原を抜けた後、北向きに続く樹林帯の登山道をたどります。途中、古い木の上部にスキーツアーの標識が見られます。かつて蘇武岳が山スキーのメッカとして賑わっていたことを伝えるものです。雑木林の中を進むと林道に出ます。ここが名色からの登山口です。あとは林道を下り、名色へと向かいます。 残雪期には、名色高原スキー場跡から備前山を経由してアプローチすると良いでしょう。
    蘇武岳は1等三角点の山として知られています。山頂直下の林道からアクセスすれば、ほとんど歩くことなく山頂に立つことができます。また、神鍋高原の名色から山頂を往復するコースは、バスを利用する場合でも一番登山者が多いでしょう。しかし、蘇武岳は簡単に登ることができる山だからこそ、ここでは古くから登山家に親しまれてきた阿瀬渓谷から金山峠を経て登るコースを紹介します。 アクセスは、江原駅から豊岡市営バス(イナカー)を利用し、金谷で下車します。集落を抜けて舗装路を奥へ進むと、阿瀬渓谷の駐車場に到着します。阿瀬渓谷は新緑や紅葉の美しい探勝地で、例年11月中旬には紅葉まつりが開催されます。また、「四十八滝」と称されるほど多くの滝が連続し、渓谷には散策路も整備されています。登山の途中では、いもじヶ滝や源太夫滝を眺めながら、渓流沿いに進んでいきます。 しばらく歩くと、かつて金山として栄えた金山廃村にたどり着きます。この地は「阿瀬千軒」「金山千軒」と呼ばれるほど賑わったと伝えられており、かつては分教場もありました。現在は山深い平坦地が広がり、静かな雰囲気に包まれています。廃村を過ぎると、道は草深くなり、雑木林の中の登山道へと変わっていきます。高度を上げながら進むと、大きな樹が立つ地点で視界が開け、やがて金山峠に到着します。 金山峠には林道が通っており、左へ進むと妙見山、右へ進むと蘇武岳へと続いています。この峠は、村岡へと越えるルートの一部でもあり、旅の安全を祈る地蔵が祀られています。ここからは、古くからの尾根道の縦走路へと進みます。登山道は、広域基幹林道妙見・蘇武線と並行しており、そのまま進むと蘇武岳の山頂に到着します。 蘇武岳の山頂とその周辺は、なだらかな高原状になっており、展望が素晴らしい場所です。日本海や氷ノ山、鉢伏山、川山をはじめとする但馬の名峰を一望することができます。 下山は、山頂から東へ進み、草原を抜けた後、北向きに続く樹林帯の登山道をたどります。途中、古い木の上部にスキーツアーの標識が見られます。かつて蘇武岳が山スキーのメッカとして賑わっていたことを伝えるものです。雑木林の中を進むと林道に出ます。ここが名色からの登山口です。あとは林道を下り、名色へと向かいます。 残雪期には、名色高原スキー場跡から備前山を経由してアプローチすると良いでしょう。
  • 日高 神鍋高原と神鍋山

    日高 神鍋高原と神鍋山

    神鍋山は、約2万2000年前に噴火した火山です。古くは関西のスキー場のメッカとして人気がありました。神鍋地域の観光産業といえば、かつてはスキーが中心でしたが、1980年代からは時代のレジャー志向の変化とともに、オールシーズン対応のレクリエーションエリアとして発展を遂げています。現在でいう「リゾート」として、古くからこの地域が持つ自然や風土を活かし、都会の人々のニーズに応えています。 ここでは、神鍋山ハイキングと周辺の見どころを楽しむプランをご紹介します。小さなお子様連れのご家族、カップル、またはどこかの山に登った後の余力で訪れるのにも適しています。この山域の魅力のひとつをぜひ体験してみてください。マイカーでもバスでもアクセスしやすく、前夜泊をすればさらにゆっくり楽しめます。 アクセスは、江原駅から全但バスを利用し、神鍋温泉「ゆとろぎ前」で下車します。道の駅「神鍋高原」から「ゆとろぎ」の入口を通り過ぎ、スキーゲレンデ第1リフトの左側にある神鍋山の遊歩道を登ると、展望台に到着します。この展望台は火口の縁に位置しており、火口を一周する遊歩道が整備されています。噴火口は直径250メートルのすり鉢状で、底まで草で覆われています。火口へ下りる道もあり、新緑の頃や晩秋の時期には特に美しい景色を楽しめます。 遊歩道は右回りでも左回りでも周ることができ、「神鍋発祥の碑」を見学した後は、来た道を戻るか、ゲレンデの端を下るルートを選ぶことができます。 次に、栗栖野(くるすの)にある風穴を訪れてみましょう。この風穴は神鍋山の火山活動によってできたもので、年間を通じて気温が8度に保たれています。夏でもひんやりとしており、天然のクーラーのような涼しさを体験できます。 さらに余力があれば、稲葉にある神鍋渓谷へ足を延ばすのもおすすめです。マイカーならすぐに行けますが、バスを利用する場合は事前に運行時刻を確認しておくとよいでしょう。神鍋渓谷にはトチの木が多く、一ツ滝、二ツ滝といった滝が点在しており、気軽に楽しめる散策コースとなっています。 神鍋山周辺は、ハイキングや自然散策、温泉など多彩な楽しみ方ができるエリアです。ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
    神鍋山は、約2万2000年前に噴火した火山です。古くは関西のスキー場のメッカとして人気がありました。神鍋地域の観光産業といえば、かつてはスキーが中心でしたが、1980年代からは時代のレジャー志向の変化とともに、オールシーズン対応のレクリエーションエリアとして発展を遂げています。現在でいう「リゾート」として、古くからこの地域が持つ自然や風土を活かし、都会の人々のニーズに応えています。 ここでは、神鍋山ハイキングと周辺の見どころを楽しむプランをご紹介します。小さなお子様連れのご家族、カップル、またはどこかの山に登った後の余力で訪れるのにも適しています。この山域の魅力のひとつをぜひ体験してみてください。マイカーでもバスでもアクセスしやすく、前夜泊をすればさらにゆっくり楽しめます。 アクセスは、江原駅から全但バスを利用し、神鍋温泉「ゆとろぎ前」で下車します。道の駅「神鍋高原」から「ゆとろぎ」の入口を通り過ぎ、スキーゲレンデ第1リフトの左側にある神鍋山の遊歩道を登ると、展望台に到着します。この展望台は火口の縁に位置しており、火口を一周する遊歩道が整備されています。噴火口は直径250メートルのすり鉢状で、底まで草で覆われています。火口へ下りる道もあり、新緑の頃や晩秋の時期には特に美しい景色を楽しめます。 遊歩道は右回りでも左回りでも周ることができ、「神鍋発祥の碑」を見学した後は、来た道を戻るか、ゲレンデの端を下るルートを選ぶことができます。 次に、栗栖野(くるすの)にある風穴を訪れてみましょう。この風穴は神鍋山の火山活動によってできたもので、年間を通じて気温が8度に保たれています。夏でもひんやりとしており、天然のクーラーのような涼しさを体験できます。 さらに余力があれば、稲葉にある神鍋渓谷へ足を延ばすのもおすすめです。マイカーならすぐに行けますが、バスを利用する場合は事前に運行時刻を確認しておくとよいでしょう。神鍋渓谷にはトチの木が多く、一ツ滝、二ツ滝といった滝が点在しており、気軽に楽しめる散策コースとなっています。 神鍋山周辺は、ハイキングや自然散策、温泉など多彩な楽しみ方ができるエリアです。ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
  • 八鹿 大ナルから妙見山

    八鹿 大ナルから妙見山

    但馬中央山脈にある蘇武岳の南に位置する妙見山は、近年、花の山として知られるようになりました。中腹には名草神社があり、江戸時代までは妙見社と呼ばれ、西国や中国地方一帯の人々から広く信仰を集めていました。しかし、明治維新後の神仏分離により、妙見尊は山麓へと移され、代わりに日光院が建立されました。現在も、日光院は平安時代から続く信仰を受け継いでいます。 近年はマイカー登山の普及により登山者が増えていますが、妙見山は自然林や季節の花々を楽しめるだけでなく、信仰の山としての歴史を持つ山でもあります。そのため、歩いて登ることで、信仰の山としての雰囲気を感じながら登山するのもよいでしょう。ここでは、マイカー利用の便も考慮しつつ、日光院のある石原から徒歩で妙見山を目指すコースをご紹介します。 八鹿駅から全但バスに乗り、終点の石原で下車します。ここから、大ナル登山口までは約1時間30分の林道歩きとなります。八鹿駅から人数がそろえば、タクシーを利用して登山口まで向かうことも可能で、料金はおよそ8,000円です。日光院には「妙見山資料室宝物館」があり、妙見山で発見された化石などが展示されています。この地域の古い地層からは、植物や貝の化石が出土することもあるそうです。また、地元では「但馬七福弁財天霊場」として信仰され、多くの人が訪れます。 林道を登っていくと、妙見キャンプ場跡への分岐点に到着します。ここが大ナルの登山口で、左へ折れると駐車場があります。マイカーを利用する場合は、この駐車場か、名草神社の駐車場に駐車するとよいでしょう。登山は、妙見キャンプ場跡から「植物歳時記の道」と呼ばれる登山道を進みます。大ナルからは急坂が続きますが、天然杉やブナ、ミズナラなどの美しい樹木が登山者を楽しませてくれます。妙見山から派生する東の尾根を登ると、妙見山の山頂に到着します。山頂からの展望は、北側に蘇武岳や三川山を望むことができます。 下山は、山頂から北へ向かい、「妙見新道」を下ります。このルートはブナの多いなだらかな尾根道となっており、快適な山歩きを楽しむことができます。尾根を下っていくと、妙見峠に到着します。ここでは、左側から村岡作山方面からの旧妙見参道が合流しています。峠からは右へ進み、「スギ自然歩道」と名付けられた旧参道を通って名草神社へと下ります。この道には、一丁ごとに地蔵が並んでおり、古くからの信仰の厚さを感じることができます。 名草神社には、樹齢1,500年といわれる妙見大杉の根株があります。境内は杉の木々に囲まれ、静寂な雰囲気が漂っています。また、境内には国指定重要文化財に指定されている朱塗りの三重塔があり、これは出雲大社に杉を提供した見返りとして贈られたものと伝えられています。この三重塔は、約300年以上前に建てられた貴重な建造物です。 最後に林道へと出て、そのまま石原へ戻ります。妙見山は、信仰の歴史と自然の魅力を兼ね備えた山であり、四季折々の花や木々を楽しみながら歩くのに最適なコースとなっています。
    但馬中央山脈にある蘇武岳の南に位置する妙見山は、近年、花の山として知られるようになりました。中腹には名草神社があり、江戸時代までは妙見社と呼ばれ、西国や中国地方一帯の人々から広く信仰を集めていました。しかし、明治維新後の神仏分離により、妙見尊は山麓へと移され、代わりに日光院が建立されました。現在も、日光院は平安時代から続く信仰を受け継いでいます。 近年はマイカー登山の普及により登山者が増えていますが、妙見山は自然林や季節の花々を楽しめるだけでなく、信仰の山としての歴史を持つ山でもあります。そのため、歩いて登ることで、信仰の山としての雰囲気を感じながら登山するのもよいでしょう。ここでは、マイカー利用の便も考慮しつつ、日光院のある石原から徒歩で妙見山を目指すコースをご紹介します。 八鹿駅から全但バスに乗り、終点の石原で下車します。ここから、大ナル登山口までは約1時間30分の林道歩きとなります。八鹿駅から人数がそろえば、タクシーを利用して登山口まで向かうことも可能で、料金はおよそ8,000円です。日光院には「妙見山資料室宝物館」があり、妙見山で発見された化石などが展示されています。この地域の古い地層からは、植物や貝の化石が出土することもあるそうです。また、地元では「但馬七福弁財天霊場」として信仰され、多くの人が訪れます。 林道を登っていくと、妙見キャンプ場跡への分岐点に到着します。ここが大ナルの登山口で、左へ折れると駐車場があります。マイカーを利用する場合は、この駐車場か、名草神社の駐車場に駐車するとよいでしょう。登山は、妙見キャンプ場跡から「植物歳時記の道」と呼ばれる登山道を進みます。大ナルからは急坂が続きますが、天然杉やブナ、ミズナラなどの美しい樹木が登山者を楽しませてくれます。妙見山から派生する東の尾根を登ると、妙見山の山頂に到着します。山頂からの展望は、北側に蘇武岳や三川山を望むことができます。 下山は、山頂から北へ向かい、「妙見新道」を下ります。このルートはブナの多いなだらかな尾根道となっており、快適な山歩きを楽しむことができます。尾根を下っていくと、妙見峠に到着します。ここでは、左側から村岡作山方面からの旧妙見参道が合流しています。峠からは右へ進み、「スギ自然歩道」と名付けられた旧参道を通って名草神社へと下ります。この道には、一丁ごとに地蔵が並んでおり、古くからの信仰の厚さを感じることができます。 名草神社には、樹齢1,500年といわれる妙見大杉の根株があります。境内は杉の木々に囲まれ、静寂な雰囲気が漂っています。また、境内には国指定重要文化財に指定されている朱塗りの三重塔があり、これは出雲大社に杉を提供した見返りとして贈られたものと伝えられています。この三重塔は、約300年以上前に建てられた貴重な建造物です。 最後に林道へと出て、そのまま石原へ戻ります。妙見山は、信仰の歴史と自然の魅力を兼ね備えた山であり、四季折々の花や木々を楽しみながら歩くのに最適なコースとなっています。
  • 香住 三川権現から三川山

    香住 三川権現から三川山

    三川山は、妙見山から続く但馬中央山脈の北端に位置しています。日本海に近い香美町香住の山であり、シャクナゲの咲く山として人気があります。登山コースとしては、香住側の三川権現から登るルートが一般的で、尾根道には「シャクナゲコース」と「奥ノ院コース」の2つのコースがあり、周回することが可能です。ただし、途中で木が茂っている場所や道幅が狭くなるところがあるため、注意が必要です。マイカー登山の場合は周回コースが便利ですが、バスを利用する場合はアプローチが長くなるため、香住から登り、豊岡市日高町(神鍋)へ下る登山者もいます。 香住駅からは香美町民バス奥佐津線を利用し、三川で下車します。このバスは平日のみ運行で、事前予約が必要です。問い合わせは全但タクシー豊岡営業所へ行うとよいでしょう。バスは佐津駅前を経由します。また、人数がそろう場合は、香住駅からタクシーを利用することも可能で、料金はおよそ7,500円程度です。マイカーの場合は、三川権現社前の駐車場を利用できます。なお、三川権現社では5月3日に大祭が行われます。 登山は、権現社から奥へ進み、砂防堰堤の右手を階段で越えると、2つの登山コースの分岐点に到着します。左が「シャクナゲコース」、右が「奥ノ院コース」となっており、どちらも急な登りが続きますが、特に奥ノ院コースはきつい登りとなっています。ここでは、左のシャクナゲコースを登るルートを紹介します。 登山口の標高は約200mで、100mごとに道標が設置されていますが、それがかえって長く感じるかもしれません。林の中を進んでいくと、4月下旬から5月上旬にかけて、尾根の中間地点あたりで紅色のシャクナゲの花が登山者を迎えてくれます。古木も多く、標高が上がるにつれて大きな花が増えていく一方で、振り返ると三川の集落を見下ろすことができます。 やがてブナ林が広がり、杉林が目立つようになるころには、無線中継所が見えてきます。その先に続く尾根を右へ折れると、三川山の山頂に到着します。山頂には電波塔が建ち並んでおり、やや無機質な印象ですが、標高は888mと語呂の良い数字になっています。山頂の建物のそばには三角点が設置されています。奥ノ院コースは、この建物の裏から続いています。 下山時は、NTT林道を1時間30分ほど下ると、豊岡市日高町の稲葉に出ることができます。ここから全但バスを利用し、江原へと向かうことができます。シャクナゲの美しい季節に訪れると、登山の楽しさがより一層感じられる山です。
    三川山は、妙見山から続く但馬中央山脈の北端に位置しています。日本海に近い香美町香住の山であり、シャクナゲの咲く山として人気があります。登山コースとしては、香住側の三川権現から登るルートが一般的で、尾根道には「シャクナゲコース」と「奥ノ院コース」の2つのコースがあり、周回することが可能です。ただし、途中で木が茂っている場所や道幅が狭くなるところがあるため、注意が必要です。マイカー登山の場合は周回コースが便利ですが、バスを利用する場合はアプローチが長くなるため、香住から登り、豊岡市日高町(神鍋)へ下る登山者もいます。 香住駅からは香美町民バス奥佐津線を利用し、三川で下車します。このバスは平日のみ運行で、事前予約が必要です。問い合わせは全但タクシー豊岡営業所へ行うとよいでしょう。バスは佐津駅前を経由します。また、人数がそろう場合は、香住駅からタクシーを利用することも可能で、料金はおよそ7,500円程度です。マイカーの場合は、三川権現社前の駐車場を利用できます。なお、三川権現社では5月3日に大祭が行われます。 登山は、権現社から奥へ進み、砂防堰堤の右手を階段で越えると、2つの登山コースの分岐点に到着します。左が「シャクナゲコース」、右が「奥ノ院コース」となっており、どちらも急な登りが続きますが、特に奥ノ院コースはきつい登りとなっています。ここでは、左のシャクナゲコースを登るルートを紹介します。 登山口の標高は約200mで、100mごとに道標が設置されていますが、それがかえって長く感じるかもしれません。林の中を進んでいくと、4月下旬から5月上旬にかけて、尾根の中間地点あたりで紅色のシャクナゲの花が登山者を迎えてくれます。古木も多く、標高が上がるにつれて大きな花が増えていく一方で、振り返ると三川の集落を見下ろすことができます。 やがてブナ林が広がり、杉林が目立つようになるころには、無線中継所が見えてきます。その先に続く尾根を右へ折れると、三川山の山頂に到着します。山頂には電波塔が建ち並んでおり、やや無機質な印象ですが、標高は888mと語呂の良い数字になっています。山頂の建物のそばには三角点が設置されています。奥ノ院コースは、この建物の裏から続いています。 下山時は、NTT林道を1時間30分ほど下ると、豊岡市日高町の稲葉に出ることができます。ここから全但バスを利用し、江原へと向かうことができます。シャクナゲの美しい季節に訪れると、登山の楽しさがより一層感じられる山です。
  • 千種 三室高原から三室山

    千種 三室高原から三室山

    千種川をさかのぼると、最後にちくさ高原と三室高原に流れが分かれます。少し細くなった流れは河内川と名を変えて三室高原へと続いています。その先に目を向けると、尖った山容の三室山が目に入ります。ここでは、ポピュラーなコースである三室高原から三室山を往復するコースを案内します。 姫路駅から神姫バスを利用し、山崎で乗り継いで千種を経て東河内で下車します。河内川に沿って集落を見ながらゆるやかな登りを続け、舗装路をたどります。前方に尖った三室山の山容が見えてくるころ、三室フィッシングセンター渓流荘跡に到着します(ここは古くから宿泊や食事で利用されていましたが、2023年から営業されていません)。積雪期には、ここから先が除雪されていないため、マイカーを預ける登山者も多く見られました。渓流荘跡を過ぎて15分ほど進むと、三室の滝(鍋ノ滝)があります。小さな滝ですが、3本に分かれた流れがユニークです。右に折れると三室高原市民の森があり、現在は桜やブナなどが植樹され、市民の森として整備されています。マイカーは、ここに駐車することができます。千種からここまでタクシーで約3,000円程度です。 キャンプ場跡を通って登って行くと登山口に到着します。ここは標高820mなので、山頂までの標高差は500m以上あり、かなり急登であることがわかります。分岐で「みずむし新道」を見送って右に進み、植林帯を登ります。標高900mあたりには「あと1.5km」と書かれた道標と岩場があります。鎖場を抜けると尾根に出ます。ブナ、ミズナラ、カエデの自然林の中を尾根をたどっていくと、2等三角点のある三室山の山頂に到着します。氷ノ山や千種川沿いの山々の眺めが楽しめます。下山は往路を下ります。 新緑やドウダンツツジが咲く5月上旬や、紅葉の10月上旬から下旬もおすすめの時期です。また、積雪が3mにもなるため、3月上旬からの残雪期も魅力的です。
    千種川をさかのぼると、最後にちくさ高原と三室高原に流れが分かれます。少し細くなった流れは河内川と名を変えて三室高原へと続いています。その先に目を向けると、尖った山容の三室山が目に入ります。ここでは、ポピュラーなコースである三室高原から三室山を往復するコースを案内します。 姫路駅から神姫バスを利用し、山崎で乗り継いで千種を経て東河内で下車します。河内川に沿って集落を見ながらゆるやかな登りを続け、舗装路をたどります。前方に尖った三室山の山容が見えてくるころ、三室フィッシングセンター渓流荘跡に到着します(ここは古くから宿泊や食事で利用されていましたが、2023年から営業されていません)。積雪期には、ここから先が除雪されていないため、マイカーを預ける登山者も多く見られました。渓流荘跡を過ぎて15分ほど進むと、三室の滝(鍋ノ滝)があります。小さな滝ですが、3本に分かれた流れがユニークです。右に折れると三室高原市民の森があり、現在は桜やブナなどが植樹され、市民の森として整備されています。マイカーは、ここに駐車することができます。千種からここまでタクシーで約3,000円程度です。 キャンプ場跡を通って登って行くと登山口に到着します。ここは標高820mなので、山頂までの標高差は500m以上あり、かなり急登であることがわかります。分岐で「みずむし新道」を見送って右に進み、植林帯を登ります。標高900mあたりには「あと1.5km」と書かれた道標と岩場があります。鎖場を抜けると尾根に出ます。ブナ、ミズナラ、カエデの自然林の中を尾根をたどっていくと、2等三角点のある三室山の山頂に到着します。氷ノ山や千種川沿いの山々の眺めが楽しめます。下山は往路を下ります。 新緑やドウダンツツジが咲く5月上旬や、紅葉の10月上旬から下旬もおすすめの時期です。また、積雪が3mにもなるため、3月上旬からの残雪期も魅力的です。
  • 千種 板馬見渓谷から後山

    千種 板馬見渓谷から後山

    後山は兵庫県と岡山県の県境にある山で、兵庫県第3高峰、岡山県の最高峰です。奈良県の大峰山に並ぶ修験の山として知られており、岡山県側の奥ノ院周辺は今も女人禁制となっています。バス便では前夜泊プランが一般的ですが、マイカーでの日帰り登山が主流です。ここでは、松ノ木公園から後山に登るコースを案内します。 松ノ木公園から板馬見渓谷に入ると駐車場があります。ここが登山口で、おごしきコースと一般コースがあり、どちらも山頂まで約2時間30分程度で到達できます。谷をつめる行者コースは難所ですので、一般コースを登っておごしきコースを下るのが無難です。後山をはじめ、しそう森林王国観光協会は「宍粟50名山」を選定し、ホームページで登山道の最新情報が入手できるため、人気があります。マイカーの場合、2台あれば船木山から鍋ヶ谷渓谷に下るプランも考えられます。松ノ木公園へは、姫路駅から神姫バスで山崎で乗り換え、松ノ木で下車し、登山口までは徒歩1時間です。 登山口を進むと不動の滝があり、そこを過ぎると分岐があります。左の一般コースに入るとすぐにジグザグの急登が始まりますので、ゆっくりとしたペースで登ることをおすすめします。笛石山分岐で右に折れ、尾根に沿って1253m峰の県境に出ます。主尾根を登ると後山の山頂に到着します。山頂からは東尾根で「平成之大馬鹿門」の建つ大甑山を越え、登山口に下ります。
    後山は兵庫県と岡山県の県境にある山で、兵庫県第3高峰、岡山県の最高峰です。奈良県の大峰山に並ぶ修験の山として知られており、岡山県側の奥ノ院周辺は今も女人禁制となっています。バス便では前夜泊プランが一般的ですが、マイカーでの日帰り登山が主流です。ここでは、松ノ木公園から後山に登るコースを案内します。 松ノ木公園から板馬見渓谷に入ると駐車場があります。ここが登山口で、おごしきコースと一般コースがあり、どちらも山頂まで約2時間30分程度で到達できます。谷をつめる行者コースは難所ですので、一般コースを登っておごしきコースを下るのが無難です。後山をはじめ、しそう森林王国観光協会は「宍粟50名山」を選定し、ホームページで登山道の最新情報が入手できるため、人気があります。マイカーの場合、2台あれば船木山から鍋ヶ谷渓谷に下るプランも考えられます。松ノ木公園へは、姫路駅から神姫バスで山崎で乗り換え、松ノ木で下車し、登山口までは徒歩1時間です。 登山口を進むと不動の滝があり、そこを過ぎると分岐があります。左の一般コースに入るとすぐにジグザグの急登が始まりますので、ゆっくりとしたペースで登ることをおすすめします。笛石山分岐で右に折れ、尾根に沿って1253m峰の県境に出ます。主尾根を登ると後山の山頂に到着します。山頂からは東尾根で「平成之大馬鹿門」の建つ大甑山を越え、登山口に下ります。
  • 西粟倉 あわくら温泉から駒の尾山

    西粟倉 あわくら温泉から駒の尾山

    駒の尾山は、後山から続く兵庫県と岡山県の県境尾根の西端にある山です。標高1281mで、澄みきった日には360度のパノラマが広がり、小豆島近海に浮かぶ船も望むことができます。地元では、中腹の駐車場にマイカーを置いてピークハントを楽しむ人が多いです。山麓に智頭急行ができたおかげで、神戸方面からの登山者にも便利になりました。ここでは、山麓の野鳥苑跡から往復するコースを案内します。 あわくら温泉駅からタクシーで約15分登ると、野鳥苑跡の駐車場に到着します。車道を奥まで登ると山道となり、丸木の階段などがある林の中を登ります。約1時間ほどでダルガ峰林道に出ます。登山口があり、ここから整備された道をゆっくり登ると、約1時間ほどで駒の尾山が見えてきます。ササが目立ち始めると、いよいよ山頂に到達し、三角点のある駒の尾山に着きます。 県境尾根を東に縦走し、鍋ヶ谷山、船木山を経て美作(東粟倉)の後山バス停に下ることもできますが、便が少ないので注意が必要です。
    駒の尾山は、後山から続く兵庫県と岡山県の県境尾根の西端にある山です。標高1281mで、澄みきった日には360度のパノラマが広がり、小豆島近海に浮かぶ船も望むことができます。地元では、中腹の駐車場にマイカーを置いてピークハントを楽しむ人が多いです。山麓に智頭急行ができたおかげで、神戸方面からの登山者にも便利になりました。ここでは、山麓の野鳥苑跡から往復するコースを案内します。 あわくら温泉駅からタクシーで約15分登ると、野鳥苑跡の駐車場に到着します。車道を奥まで登ると山道となり、丸木の階段などがある林の中を登ります。約1時間ほどでダルガ峰林道に出ます。登山口があり、ここから整備された道をゆっくり登ると、約1時間ほどで駒の尾山が見えてきます。ササが目立ち始めると、いよいよ山頂に到達し、三角点のある駒の尾山に着きます。 県境尾根を東に縦走し、鍋ヶ谷山、船木山を経て美作(東粟倉)の後山バス停に下ることもできますが、便が少ないので注意が必要です。
  • 後山からちくさ高原縦走

    後山からちくさ高原縦走

    後山山頂から兵庫県と岡山県境の尾根を縦走して、ちくさ高原に下るコースは、6つの峰を越える充実感と展望の良さで、山歩きに慣れた人に人気があります。計画を立てる際は、登山口をどこにするかを決め、バス利用の場合はその制約内で宿泊プランも考える必要があります。マイカー登山の場合は制約が少ないですが、無理は禁物です。後山へは、千種から板馬見渓谷を登るコースがありますが、歩行時間が長いので注意が必要です。 三角点と小さな祠がある後山から西へ30分ほど歩くと船木山に到着します。山頂には露岩があり、この周辺には根まがり竹が多く生えています。尾根にはブナ林もあり、新緑や紅葉の季節には美しい景色を楽しめますが、根まがり竹が多く、展望が悪くなる場所もあります。鍋ヶ谷山を過ぎると県境尾根は北に向かい、その西側に駒の尾山があり、良い展望を楽しめます。三叉路を北に進むと、1207m峰やダルガ峰を越え、ちくさ高原スキー場に出ます。途中、船木山から鍋ヶ谷林道、大海里峠から県道に下ることもできますが、台風後などは注意が必要です。
    後山山頂から兵庫県と岡山県境の尾根を縦走して、ちくさ高原に下るコースは、6つの峰を越える充実感と展望の良さで、山歩きに慣れた人に人気があります。計画を立てる際は、登山口をどこにするかを決め、バス利用の場合はその制約内で宿泊プランも考える必要があります。マイカー登山の場合は制約が少ないですが、無理は禁物です。後山へは、千種から板馬見渓谷を登るコースがありますが、歩行時間が長いので注意が必要です。 三角点と小さな祠がある後山から西へ30分ほど歩くと船木山に到着します。山頂には露岩があり、この周辺には根まがり竹が多く生えています。尾根にはブナ林もあり、新緑や紅葉の季節には美しい景色を楽しめますが、根まがり竹が多く、展望が悪くなる場所もあります。鍋ヶ谷山を過ぎると県境尾根は北に向かい、その西側に駒の尾山があり、良い展望を楽しめます。三叉路を北に進むと、1207m峰やダルガ峰を越え、ちくさ高原スキー場に出ます。途中、船木山から鍋ヶ谷林道、大海里峠から県道に下ることもできますが、台風後などは注意が必要です。
  • 千種 室から日名倉山

    千種 室から日名倉山

    姫路駅から千種川を遡って最初に出会う1000m峰が日名倉山です。山頂には1等三角点があり、展望も良く、登山者に人気の山です。 姫路から神姫バスを山崎で乗り継ぎ、エーガイヤちくさで下車します。マイカー登山の場合は、エーガイヤちくさに駐車できます。細田橋を渡り、日名倉神社から林道を奥まで進み、山道を登ります。谷の源流あたりで右の尾根を越え、平坦地に出ます。雑木林を抜けると案内板があり、そこで右に進みます。日名倉山に向かって尾根道を行くと、二ノ丸と三ノ丸(日名倉山)が見えてきます。一ノ丸、二ノ丸を越えると、1等三角点の日名倉山山頂(三ノ丸)に到着します。千種川沿いの山々や但馬の山々の展望が素晴らしいです。下山は往路をたどります。
    姫路駅から千種川を遡って最初に出会う1000m峰が日名倉山です。山頂には1等三角点があり、展望も良く、登山者に人気の山です。 姫路から神姫バスを山崎で乗り継ぎ、エーガイヤちくさで下車します。マイカー登山の場合は、エーガイヤちくさに駐車できます。細田橋を渡り、日名倉神社から林道を奥まで進み、山道を登ります。谷の源流あたりで右の尾根を越え、平坦地に出ます。雑木林を抜けると案内板があり、そこで右に進みます。日名倉山に向かって尾根道を行くと、二ノ丸と三ノ丸(日名倉山)が見えてきます。一ノ丸、二ノ丸を越えると、1等三角点の日名倉山山頂(三ノ丸)に到着します。千種川沿いの山々や但馬の山々の展望が素晴らしいです。下山は往路をたどります。
  • 加美 三谷登山口から千ヶ峰

    加美 三谷登山口から千ヶ峰

    千ヶ峰は、中国山地で最も東に位置する1000m峰で、東播の名峰として人気があります。古くは「仙ヶ峰」とも書かれ、仙人が降りた山といわれ、日本の農村の信仰がここにも根付いています。2009年から2018年には千ヶ峰〜高坂峠〜笠形山の縦走大会「多可町仙人ハイク」が開催されていました。 西脇市駅からウイング神姫バスに乗り、門村で下車します。バスは門村に近づくにつれ、千ヶ峰の山容を楽しむことができます。バス道を少し歩くと「千ヶ峰登山口」の標識があり、そこを左に折れます。三谷の集落を過ぎて三谷川沿いの舗装路を道なりに進むと三谷登山口に到着します。大きな駐車場があるので、マイカー登山の場合はここが起点となります。 登山口を進むと、渓流沿いの道で、播磨山群最大の滝である三谷大滝があります。流れから離れると、丸太階段の急登が始まります。途中、左から岩座神からの道が合流します。ここからは、なだらかな尾根道と最後の急登を登りきると千ヶ峰山頂に到着します。2等三角点のある山頂は広く、高原状になっており、氷ノ山、雪彦山をはじめ、遠くの六甲連山まで見渡せます。 山頂からは、市原峠に向かってなだらかな稜線を下って行きます。岩の展望台と呼ばれる大きな岩を過ぎると市原峠に到着します。峠には10台程度の駐車場があります。江戸時代には、現在の神河町神崎と多可町加美を結ぶ古道が通っていました。峠で右に折れると、林道との出会いに5台程度の駐車場があります。山道を進むと市原登山口に到着し、林道を下るとウイング神姫バスの丹治バス停に出ます。
    千ヶ峰は、中国山地で最も東に位置する1000m峰で、東播の名峰として人気があります。古くは「仙ヶ峰」とも書かれ、仙人が降りた山といわれ、日本の農村の信仰がここにも根付いています。2009年から2018年には千ヶ峰〜高坂峠〜笠形山の縦走大会「多可町仙人ハイク」が開催されていました。 西脇市駅からウイング神姫バスに乗り、門村で下車します。バスは門村に近づくにつれ、千ヶ峰の山容を楽しむことができます。バス道を少し歩くと「千ヶ峰登山口」の標識があり、そこを左に折れます。三谷の集落を過ぎて三谷川沿いの舗装路を道なりに進むと三谷登山口に到着します。大きな駐車場があるので、マイカー登山の場合はここが起点となります。 登山口を進むと、渓流沿いの道で、播磨山群最大の滝である三谷大滝があります。流れから離れると、丸太階段の急登が始まります。途中、左から岩座神からの道が合流します。ここからは、なだらかな尾根道と最後の急登を登りきると千ヶ峰山頂に到着します。2等三角点のある山頂は広く、高原状になっており、氷ノ山、雪彦山をはじめ、遠くの六甲連山まで見渡せます。 山頂からは、市原峠に向かってなだらかな稜線を下って行きます。岩の展望台と呼ばれる大きな岩を過ぎると市原峠に到着します。峠には10台程度の駐車場があります。江戸時代には、現在の神河町神崎と多可町加美を結ぶ古道が通っていました。峠で右に折れると、林道との出会いに5台程度の駐車場があります。山道を進むと市原登山口に到着し、林道を下るとウイング神姫バスの丹治バス停に出ます。
  • 市川 上牛尾から笠形山

    市川 上牛尾から笠形山

    播州平野の北隅にある笠形山は、標高1000mに少し足りませんが、山頂からは播州平野が一望できる1等三角点の山として人気があります。修験の山としても知られ、それにまつわる岩場も山中に点在しています。古くから播磨富士とも呼ばれ、登山者には知られた山で、遠望するとその山容が笠に似ていることからその名がつけられました。登山コースは、市川町上牛尾、多可町八千代、神河町神崎からアクセス可能ですが、ここでは、笠形神社から登る市川町上牛尾からのコースを紹介します。 姫路からの神姫バスは2008年に廃線となり、上牛尾(寺家、瀬加)からはマイカー登山が主流となっています。甘地駅から市川町コミュニティバスが寺家まで新設されましたが、運行日や時刻は要確認です。寺家バス停近くの寺家公民館前には13台(大型車可)駐車できる駐車場があり、大鳥居までに32台(大型車不可)駐車できる駐車場もあります。林道は笠形神社手前まで続いており、途中で遊歩道(参道)に入ると笠形寺があり、天然記念物のコウヤマキがあります。休み堂を経て笠形神社の下のあずま屋に到着し、ここから山道の参道を進むと、すぐに笠形神社の境内に入ります。樹齢数百年の大杉がそびえるこの神社は、約1400年前に天竺の僧、法道仙人が創建したと伝えられています。1959年に姫路城の心柱となった太さ4m、高さ42mの檜の記念碑が本殿の近くにあります。 本殿の裏から登山道が始まり、道標もところどころにあります。途中、仙人滝への分岐がありますが、右を取って丸太の階段を登ると展望の良い笠ノ丸に到着します。 笠ノ丸から笠形山を往復します。鞍部まで下ると、左から神河町根宇野のグリーンエコー笠形からの道が登ってきます。15分ほど登ると、春にはベニドウダン、アケボノツツジ、全国的に珍しいセッピコテンナンショウの分布地が見られます。笠形山の山頂には1等三角点があり、北には千ヶ峰、西には雪彦山、南には六甲連山、淡路島、明石海峡大橋、遠くには四国の山々も見渡せます。 下山は、笠ノ丸まで戻って右に進み、鹿ヶ原、蓬莱岩を経て仙人滝に出るコースを下ります。落差10mの仙人滝を過ぎると荒れた林道となり、なだらかな道になるころに上牛尾に戻ります。上牛尾から福崎方面に向かうと、かさがた温泉があります。
    播州平野の北隅にある笠形山は、標高1000mに少し足りませんが、山頂からは播州平野が一望できる1等三角点の山として人気があります。修験の山としても知られ、それにまつわる岩場も山中に点在しています。古くから播磨富士とも呼ばれ、登山者には知られた山で、遠望するとその山容が笠に似ていることからその名がつけられました。登山コースは、市川町上牛尾、多可町八千代、神河町神崎からアクセス可能ですが、ここでは、笠形神社から登る市川町上牛尾からのコースを紹介します。 姫路からの神姫バスは2008年に廃線となり、上牛尾(寺家、瀬加)からはマイカー登山が主流となっています。甘地駅から市川町コミュニティバスが寺家まで新設されましたが、運行日や時刻は要確認です。寺家バス停近くの寺家公民館前には13台(大型車可)駐車できる駐車場があり、大鳥居までに32台(大型車不可)駐車できる駐車場もあります。林道は笠形神社手前まで続いており、途中で遊歩道(参道)に入ると笠形寺があり、天然記念物のコウヤマキがあります。休み堂を経て笠形神社の下のあずま屋に到着し、ここから山道の参道を進むと、すぐに笠形神社の境内に入ります。樹齢数百年の大杉がそびえるこの神社は、約1400年前に天竺の僧、法道仙人が創建したと伝えられています。1959年に姫路城の心柱となった太さ4m、高さ42mの檜の記念碑が本殿の近くにあります。 本殿の裏から登山道が始まり、道標もところどころにあります。途中、仙人滝への分岐がありますが、右を取って丸太の階段を登ると展望の良い笠ノ丸に到着します。 笠ノ丸から笠形山を往復します。鞍部まで下ると、左から神河町根宇野のグリーンエコー笠形からの道が登ってきます。15分ほど登ると、春にはベニドウダン、アケボノツツジ、全国的に珍しいセッピコテンナンショウの分布地が見られます。笠形山の山頂には1等三角点があり、北には千ヶ峰、西には雪彦山、南には六甲連山、淡路島、明石海峡大橋、遠くには四国の山々も見渡せます。 下山は、笠ノ丸まで戻って右に進み、鹿ヶ原、蓬莱岩を経て仙人滝に出るコースを下ります。落差10mの仙人滝を過ぎると荒れた林道となり、なだらかな道になるころに上牛尾に戻ります。上牛尾から福崎方面に向かうと、かさがた温泉があります。
  • 夢前 雪彦山登山口から雪彦山

    夢前 雪彦山登山口から雪彦山

    雪彦山は、夢前川の源流に位置する山です。古くから修験の山として知られ、新潟の弥彦山、福岡の英彦山とともに「日本三彦山」と呼ばれています。岩峰群は、大正末期からの近代登山開幕にともなって開拓が進み、現在では関西屈指のゲレンデとしても有名です。マイカー登山が主流ですが、2021年には前之荘〜佐中(山之内)にコミュニティバス「雪彦」が運行を開始しました。また、山之内の旧幼稚園舎を活用した農家レストラン「且緩々」では、農作物の販売も行っています。 雪彦山の山頂は地形図では915m峰を指していますが、一般的には岩峰群の大天井岳、不行岳、三峰岳、地蔵岳を総称して「洞ヶ岳」を雪彦山と呼んでいます。登山コースとしては、夢前の坂根にある雪彦山登山口から大天井岳〜虹ヶ滝を一周するコースがよく歩かれています。大天井岳側の右回りが表登山道、虹ヶ滝側の左回りが裏登山道で、岩場やクサリ場を登るには裏登山道を利用する方が安全です。ハイカーには表登山道で大天井岳を往復することをおすすめします。 ここでは、地形図に基づく雪彦山から鉾立山を回るコースを紹介します。雪彦山では歩行時間が長く、経験者向けのコースとなります。 バス利用の場合は、姫路駅からの神姫バスを前之庄で乗り換え、寺河内まで姫路市コミュニティバスに乗車し、徒歩約1時間で雪彦山登山口に到着します。マイカー登山の場合は、登山口の有料駐車場を利用できます。登山口から左の表登山道を進むと、鳥居をくぐりガラ場を登ります。展望岩を越え、行者堂跡を過ぎると尾根道に出て出雲岩に到達します。鎖場を登り、岩の上に出ると「覗き岩」に着きます。背割り岩を越えて岩稜の馬ノ背を進むと、大天井岳に到達します。山頂からは、笠形山、七種山など播磨の山々や六甲連山、瀬戸内の小島も見渡せます。 雪彦山、鉾立山を目指して歩きます。天狗岩を過ぎると右手から裏登山道が登ってきます。尾根を進むと左手から鹿ヶ壺からの道が登ってきます。その後、急坂となり、4等三角点のある雪彦山の頂上に到達します。山頂からササの道を下り、尾根道を登り返すと鉾立山に到着します。942mのジャンクションピーク(分岐点)に出ると右へ進み、夢前川源流に向けて下ります。 杉林を下って流れに出合い、大きな一枚岩や小滝に出合うと、滑床の丸木橋があります。その先、右岸(進行右側)に新しく付けられた道を進むと虹ヶ滝に到達します。あとは、大曲りから再び谷道に入り、登山口に戻ってきます。滑りやすい箇所が多いため、降雨時や降雨後は特に危険ですので、注意が必要です。
    雪彦山は、夢前川の源流に位置する山です。古くから修験の山として知られ、新潟の弥彦山、福岡の英彦山とともに「日本三彦山」と呼ばれています。岩峰群は、大正末期からの近代登山開幕にともなって開拓が進み、現在では関西屈指のゲレンデとしても有名です。マイカー登山が主流ですが、2021年には前之荘〜佐中(山之内)にコミュニティバス「雪彦」が運行を開始しました。また、山之内の旧幼稚園舎を活用した農家レストラン「且緩々」では、農作物の販売も行っています。 雪彦山の山頂は地形図では915m峰を指していますが、一般的には岩峰群の大天井岳、不行岳、三峰岳、地蔵岳を総称して「洞ヶ岳」を雪彦山と呼んでいます。登山コースとしては、夢前の坂根にある雪彦山登山口から大天井岳〜虹ヶ滝を一周するコースがよく歩かれています。大天井岳側の右回りが表登山道、虹ヶ滝側の左回りが裏登山道で、岩場やクサリ場を登るには裏登山道を利用する方が安全です。ハイカーには表登山道で大天井岳を往復することをおすすめします。 ここでは、地形図に基づく雪彦山から鉾立山を回るコースを紹介します。雪彦山では歩行時間が長く、経験者向けのコースとなります。 バス利用の場合は、姫路駅からの神姫バスを前之庄で乗り換え、寺河内まで姫路市コミュニティバスに乗車し、徒歩約1時間で雪彦山登山口に到着します。マイカー登山の場合は、登山口の有料駐車場を利用できます。登山口から左の表登山道を進むと、鳥居をくぐりガラ場を登ります。展望岩を越え、行者堂跡を過ぎると尾根道に出て出雲岩に到達します。鎖場を登り、岩の上に出ると「覗き岩」に着きます。背割り岩を越えて岩稜の馬ノ背を進むと、大天井岳に到達します。山頂からは、笠形山、七種山など播磨の山々や六甲連山、瀬戸内の小島も見渡せます。 雪彦山、鉾立山を目指して歩きます。天狗岩を過ぎると右手から裏登山道が登ってきます。尾根を進むと左手から鹿ヶ壺からの道が登ってきます。その後、急坂となり、4等三角点のある雪彦山の頂上に到達します。山頂からササの道を下り、尾根道を登り返すと鉾立山に到着します。942mのジャンクションピーク(分岐点)に出ると右へ進み、夢前川源流に向けて下ります。 杉林を下って流れに出合い、大きな一枚岩や小滝に出合うと、滑床の丸木橋があります。その先、右岸(進行右側)に新しく付けられた道を進むと虹ヶ滝に到達します。あとは、大曲りから再び谷道に入り、登山口に戻ってきます。滑りやすい箇所が多いため、降雨時や降雨後は特に危険ですので、注意が必要です。
  • 神原コース

    神原コース

    鉄道のアクセスが良いため、最もよく利用されているコースです。城下町の竹田からは玉来を経由し、南郊の緒方川(門田川)流域へ出て、神原川の渓谷美を楽しみながら神原へと向かいます。神原には民宿や夏季に営業するキャンプ場があります。 道を西へ進み、舗装路を進むと、右手に健男霜凝日子社の下宮があります。余裕があれば、長い石段を登って参拝するのもよいでしょう。道は林道へと変わり、歩き始めて1時間ほどで、一合目の滝の下に到着します。自家用車の場合は、滝を迂回して上に出ることができ、林道終点近くの登山道入り口付近には駐車場も整備されています。一合目の滝の高さは約20mで、林道から少し右へ入ったところにあります。これから始まる本格的な登りに備え、水しぶきを浴びながらひと息入れるのもよいでしょう。 滝の左手にある急坂を少し登ると、再び林道に合流しますが、すぐに登山道へと移ります。旧道もありますが、九州自然歩道として整備された新道の方が歩きやすくなっています。しばらくは杉の造林地を進みますが、やがて原生林の中へと入っていきます。ヒメシャラの赤黄色の木肌が目を引きます。二の滝、三の滝など、いくつかの滝を眺めながら進みます。御社の滝は、かつて山に入る人々が禊を行った場所です。道がやや平坦になると、五合目小屋に到着します。この小屋は40人ほど収容可能で、裏手には渓流が流れており、疲れを癒すのに最適な場所です。 五合目からは、このコースの中で最大の難所となります。最初は造林地ですが、次第に原生林へと変わり、ブナ、ミズナラ、ヒメシャラ、カエデ、トガなどの大木が立ち並ぶ心地よい道となります。しかし、道の方は次第に険しくなり、初めは丸太で土止めされた自然歩道らしい道ですが、次第に本来の登山道となり、急坂が続きます。小さなクサリ場もあり、場所によっては歩くというより、よじ登るような場面もあります。 苦しい登りを続けると、国観峠に到着します。「ぽっかり」という表現がぴったりの、明るく開けた草原です。五ヶ所からのコースが合流する地点で、祖母山の肩にあたる場所に位置しています。名前のとおり展望が開けており、ここでしばし休憩し、急登の疲れを癒すのもよいでしょう。また、ここは遭難救助用の臨時ヘリポートにもなっています。 山頂までは、灌木の中を登る道となります。多くの登山者が利用するため、道がV字形にえぐられており、歩きづらくなっています。特に雨の際やその直後は、足を取られやすいため注意が必要です。途中に九合目小屋への分岐点があり、小屋まではおよそ200mです。この小屋は立派な造りですが、無人小屋となっています。小屋から少し下ったところには水場があり、近くには小広場もあります。分岐点から山頂まではおよそ10分です。 祖母山の山群の中でひときわ高いため、山頂からの展望は見事です。山群はもちろんのこと、遠く九重や阿蘇、さらには九州山地の山々の重なりまで見渡すことができます。山頂には三角点標石とともに石の祠があり、健男霜凝日子社の上宮となっています。 神原からは、このほかに白水を経由して登るコースもあります。このルートには、メンノツラ谷を詰めるルートと、八丁越を経由するルートの2つがありますが、登頂には5〜6時間を要します。メインルートではないため登山者は少なく、尾根筋に出るまでの道がかなり荒れているため、あまりおすすめはできません。
    鉄道のアクセスが良いため、最もよく利用されているコースです。城下町の竹田からは玉来を経由し、南郊の緒方川(門田川)流域へ出て、神原川の渓谷美を楽しみながら神原へと向かいます。神原には民宿や夏季に営業するキャンプ場があります。 道を西へ進み、舗装路を進むと、右手に健男霜凝日子社の下宮があります。余裕があれば、長い石段を登って参拝するのもよいでしょう。道は林道へと変わり、歩き始めて1時間ほどで、一合目の滝の下に到着します。自家用車の場合は、滝を迂回して上に出ることができ、林道終点近くの登山道入り口付近には駐車場も整備されています。一合目の滝の高さは約20mで、林道から少し右へ入ったところにあります。これから始まる本格的な登りに備え、水しぶきを浴びながらひと息入れるのもよいでしょう。 滝の左手にある急坂を少し登ると、再び林道に合流しますが、すぐに登山道へと移ります。旧道もありますが、九州自然歩道として整備された新道の方が歩きやすくなっています。しばらくは杉の造林地を進みますが、やがて原生林の中へと入っていきます。ヒメシャラの赤黄色の木肌が目を引きます。二の滝、三の滝など、いくつかの滝を眺めながら進みます。御社の滝は、かつて山に入る人々が禊を行った場所です。道がやや平坦になると、五合目小屋に到着します。この小屋は40人ほど収容可能で、裏手には渓流が流れており、疲れを癒すのに最適な場所です。 五合目からは、このコースの中で最大の難所となります。最初は造林地ですが、次第に原生林へと変わり、ブナ、ミズナラ、ヒメシャラ、カエデ、トガなどの大木が立ち並ぶ心地よい道となります。しかし、道の方は次第に険しくなり、初めは丸太で土止めされた自然歩道らしい道ですが、次第に本来の登山道となり、急坂が続きます。小さなクサリ場もあり、場所によっては歩くというより、よじ登るような場面もあります。 苦しい登りを続けると、国観峠に到着します。「ぽっかり」という表現がぴったりの、明るく開けた草原です。五ヶ所からのコースが合流する地点で、祖母山の肩にあたる場所に位置しています。名前のとおり展望が開けており、ここでしばし休憩し、急登の疲れを癒すのもよいでしょう。また、ここは遭難救助用の臨時ヘリポートにもなっています。 山頂までは、灌木の中を登る道となります。多くの登山者が利用するため、道がV字形にえぐられており、歩きづらくなっています。特に雨の際やその直後は、足を取られやすいため注意が必要です。途中に九合目小屋への分岐点があり、小屋まではおよそ200mです。この小屋は立派な造りですが、無人小屋となっています。小屋から少し下ったところには水場があり、近くには小広場もあります。分岐点から山頂まではおよそ10分です。 祖母山の山群の中でひときわ高いため、山頂からの展望は見事です。山群はもちろんのこと、遠く九重や阿蘇、さらには九州山地の山々の重なりまで見渡すことができます。山頂には三角点標石とともに石の祠があり、健男霜凝日子社の上宮となっています。 神原からは、このほかに白水を経由して登るコースもあります。このルートには、メンノツラ谷を詰めるルートと、八丁越を経由するルートの2つがありますが、登頂には5〜6時間を要します。メインルートではないため登山者は少なく、尾根筋に出るまでの道がかなり荒れているため、あまりおすすめはできません。
  • 五ヶ所コース

    五ヶ所コース

    五ヶ所登山口は、すでに標高800m近くに位置しています。他の登山口に比べて祖母山への最も楽なコースであり、古くから親しまれている道です。イギリスの登山家ウェストンもこのルートを選んだことで知られています。ただし、アプローチにやや時間がかかります。最も便利なのは高千穂からですが、ほかにも豊肥本線の豊後竹田駅や南阿蘇鉄道の高森駅からもアクセスが可能です。 五ヶ所は、宮崎県の代表的な民謡のひとつ「刈り干し切り唄」のふるさとともいわれる場所で、牧歌的な雰囲気が漂っています。時間に余裕があれば、登山口から約1kmの三秀台に立ち寄るのもよいでしょう。ここにはウェストン碑があり、祖母山、九重山、阿蘇山の三山を一望できます。地名の由来は、この三つの秀峰が見えることからきているとも、かつて日向、豊後、肥後の三州を望めたことから「三州台」と呼ばれていたともいわれています。 本村の五ヶ所小学校跡の下で県道と分かれ、大谷川右岸の町道へと進みます。途中から右へ入り、未舗装のなだらかな林道を登ると、ほどなく一の鳥居に到着します。 一の鳥居という名が示すように、山を神として崇めていた時代には、ここが本来の登山口でした。そのため、かつては山小屋もありましたが、現在は倒壊しています。また、登山道にはワナバのダキ(猟師が罠を仕掛ける岩場)など、展望に恵まれた場所があるものの、近年は荒れ気味であり、尾根に出るまでのルートが分かりにくくなっています。このため、近年では大谷川支谷の北谷を経由する新道が多く利用されるようになっています。林道をさらに奥へ進むと北谷登山口があり、駐車場やトイレが整備されています。 登山道は造林地をジグザグに登り、主尾根に達すると間もなく千間平に到着します。ススキに灌木が混じる草原が広がっており、開放的な雰囲気を楽しめます。 展望も開け、九重山や阿蘇山、五ヶ所や椎葉方面の山々を望みながら、少し登ると茶屋場に到着します。ここは、かつて延岡藩の内藤氏が登山した際に茶を点てたといわれる場所です。また、宮崎、熊本、大分の三県が交わる地点でもあります。 ここから草原を下り、緩やかに登った先が国観峠で、神原からの登山道と合流します。 このほか、五ヶ所から風穴を経由する登山コースもあります。北谷登山口を過ぎ、祖母山を目指して谷を渡るルートです。途中から尾根道になりますが、小さな岩場やヤブが多く、山頂までかなりの時間を要します。そのため、往路として一般にはあまりおすすめできません。
    五ヶ所登山口は、すでに標高800m近くに位置しています。他の登山口に比べて祖母山への最も楽なコースであり、古くから親しまれている道です。イギリスの登山家ウェストンもこのルートを選んだことで知られています。ただし、アプローチにやや時間がかかります。最も便利なのは高千穂からですが、ほかにも豊肥本線の豊後竹田駅や南阿蘇鉄道の高森駅からもアクセスが可能です。 五ヶ所は、宮崎県の代表的な民謡のひとつ「刈り干し切り唄」のふるさとともいわれる場所で、牧歌的な雰囲気が漂っています。時間に余裕があれば、登山口から約1kmの三秀台に立ち寄るのもよいでしょう。ここにはウェストン碑があり、祖母山、九重山、阿蘇山の三山を一望できます。地名の由来は、この三つの秀峰が見えることからきているとも、かつて日向、豊後、肥後の三州を望めたことから「三州台」と呼ばれていたともいわれています。 本村の五ヶ所小学校跡の下で県道と分かれ、大谷川右岸の町道へと進みます。途中から右へ入り、未舗装のなだらかな林道を登ると、ほどなく一の鳥居に到着します。 一の鳥居という名が示すように、山を神として崇めていた時代には、ここが本来の登山口でした。そのため、かつては山小屋もありましたが、現在は倒壊しています。また、登山道にはワナバのダキ(猟師が罠を仕掛ける岩場)など、展望に恵まれた場所があるものの、近年は荒れ気味であり、尾根に出るまでのルートが分かりにくくなっています。このため、近年では大谷川支谷の北谷を経由する新道が多く利用されるようになっています。林道をさらに奥へ進むと北谷登山口があり、駐車場やトイレが整備されています。 登山道は造林地をジグザグに登り、主尾根に達すると間もなく千間平に到着します。ススキに灌木が混じる草原が広がっており、開放的な雰囲気を楽しめます。 展望も開け、九重山や阿蘇山、五ヶ所や椎葉方面の山々を望みながら、少し登ると茶屋場に到着します。ここは、かつて延岡藩の内藤氏が登山した際に茶を点てたといわれる場所です。また、宮崎、熊本、大分の三県が交わる地点でもあります。 ここから草原を下り、緩やかに登った先が国観峠で、神原からの登山道と合流します。 このほか、五ヶ所から風穴を経由する登山コースもあります。北谷登山口を過ぎ、祖母山を目指して谷を渡るルートです。途中から尾根道になりますが、小さな岩場やヤブが多く、山頂までかなりの時間を要します。そのため、往路として一般にはあまりおすすめできません。
  • 黒金山尾根コース

    黒金山尾根コース

    岩峰と渓谷、そして原生林。祖母山の自然景観を存分に満喫できるコースですが、残念ながらアプローチの便があまりよくありません。緒方駅から豊後大野市のコミュニティバスに乗車し、尾平までの直行便がありますが、便数が少ないため、事前に確認しておく必要があります。 尾平は、祖母山の「内院」ともいえる場所です。かつては鉱山として栄え、最盛期には約3,000人が暮らしていました(出典:緒方町誌 P908)。しかし現在では、社宅の姿も消え、住む人もわずかとなっています。学校も廃止され、旧校舎は近年改築されて「LAMP豊後大野」として利用されています。ここから見上げると、原生林の奥に天へ祈るようにそびえ立つ祖母山や天狗岩、烏帽子岳、障子岳などの岩峰群が目に入ります。これらの景観は、祖母山系の中でも第一級の眺めといえるでしょう。渓谷の探勝も楽しめるため、春から秋にかけては貸切バスや自家用車で訪れる登山者も多くなっています。 「LAMP豊後大野」の下から、「川上渓谷遊歩道」の標識に従って進みます。途中、おびただしい鉱滓(こうさい)が捨てられ、大きな斜面となっている場所を横切ります。すぐに渓谷の右岸へ下り、ほどなく小さな吊橋に出合います。この吊橋を渡ると、後述する宮原経由の登山道となります。渓谷へは、遊歩道をそのまま進みます。 最近造られたばかりの新しい第二の吊橋を渡り、左岸へ移動して造林地を進むと、川上谷本谷とウルシワ谷の合流点に到着します。パイプ橋を渡って本谷の右岸へ移動すると、原生林が始まります。さらにもう一度渡渉すると、道が分岐するので、右手のルートを選んで黒金山尾根に取り付きます。 ここまでの道は比較的緩やかで、渡渉も飛び石伝いに行けるため、靴を濡らすことはありません。ただし、大雨の後などは増水して渡れなくなることがあるため注意が必要です。また、遊歩道はここから尾根を登らず、さらに奥へ谷沿いに続いています。そこから沢登りをし、川上本谷を経て障子岳や烏帽子岳へ突き上げることも可能ですが、その場合はザイルが必要になります。 黒金山尾根に取り付くと、いよいよ急登が始まります。道は比較的よく踏まれており、ところどころに樹間から展望の良い岩角があります。林相はツガからブナへと変化し、ブナ林に入るとスズタケが生い茂り、見通しが悪くなります。この区間は登りが厳しくなりますが、一歩一歩確実に高度を稼いでいる実感を得られるでしょう。 縦走路の尾根に近づくと、左側に水場があるため、ここで水筒を満たしておくと安心です。そのすぐ上には「天狗の岩屋」と呼ばれる岩穴があり、10人ほどならビバークも可能です。さらに15分ほど登ると縦走路に合流します。 天狗岩は、下から見上げると非常に険しく見えますが、縦走路からは草付きの斜面をひと登りする程度です。ここでひと息入れるのもよいでしょう。断崖の上にはヒメコマツが生えています。かつて地元の若者たちの間では、自分と恋人の名前を書いた紙を細くこより状にし、後ろ手でこの松に結びつけることができれば結婚が許される、という言い伝えがあり、試みる人が多かったそうです。これは、肝試しを伴う一種の成人行事でもあったのかもしれません。登山者の皆さんも挑戦してみてもよいかもしれませんが、十分に注意してください。 天狗岩から祖母山の山頂までは、地図で見る以上に時間がかかります。小さなコブをいくつも登ったりトラバースしたりしながら、約1時間かかります。最後に、灌木の中の岩場をハシゴなどを使って50mほど急登すると、視界が一気に開け、祖母山の山頂に到着します。
    岩峰と渓谷、そして原生林。祖母山の自然景観を存分に満喫できるコースですが、残念ながらアプローチの便があまりよくありません。緒方駅から豊後大野市のコミュニティバスに乗車し、尾平までの直行便がありますが、便数が少ないため、事前に確認しておく必要があります。 尾平は、祖母山の「内院」ともいえる場所です。かつては鉱山として栄え、最盛期には約3,000人が暮らしていました(出典:緒方町誌 P908)。しかし現在では、社宅の姿も消え、住む人もわずかとなっています。学校も廃止され、旧校舎は近年改築されて「LAMP豊後大野」として利用されています。ここから見上げると、原生林の奥に天へ祈るようにそびえ立つ祖母山や天狗岩、烏帽子岳、障子岳などの岩峰群が目に入ります。これらの景観は、祖母山系の中でも第一級の眺めといえるでしょう。渓谷の探勝も楽しめるため、春から秋にかけては貸切バスや自家用車で訪れる登山者も多くなっています。 「LAMP豊後大野」の下から、「川上渓谷遊歩道」の標識に従って進みます。途中、おびただしい鉱滓(こうさい)が捨てられ、大きな斜面となっている場所を横切ります。すぐに渓谷の右岸へ下り、ほどなく小さな吊橋に出合います。この吊橋を渡ると、後述する宮原経由の登山道となります。渓谷へは、遊歩道をそのまま進みます。 最近造られたばかりの新しい第二の吊橋を渡り、左岸へ移動して造林地を進むと、川上谷本谷とウルシワ谷の合流点に到着します。パイプ橋を渡って本谷の右岸へ移動すると、原生林が始まります。さらにもう一度渡渉すると、道が分岐するので、右手のルートを選んで黒金山尾根に取り付きます。 ここまでの道は比較的緩やかで、渡渉も飛び石伝いに行けるため、靴を濡らすことはありません。ただし、大雨の後などは増水して渡れなくなることがあるため注意が必要です。また、遊歩道はここから尾根を登らず、さらに奥へ谷沿いに続いています。そこから沢登りをし、川上本谷を経て障子岳や烏帽子岳へ突き上げることも可能ですが、その場合はザイルが必要になります。 黒金山尾根に取り付くと、いよいよ急登が始まります。道は比較的よく踏まれており、ところどころに樹間から展望の良い岩角があります。林相はツガからブナへと変化し、ブナ林に入るとスズタケが生い茂り、見通しが悪くなります。この区間は登りが厳しくなりますが、一歩一歩確実に高度を稼いでいる実感を得られるでしょう。 縦走路の尾根に近づくと、左側に水場があるため、ここで水筒を満たしておくと安心です。そのすぐ上には「天狗の岩屋」と呼ばれる岩穴があり、10人ほどならビバークも可能です。さらに15分ほど登ると縦走路に合流します。 天狗岩は、下から見上げると非常に険しく見えますが、縦走路からは草付きの斜面をひと登りする程度です。ここでひと息入れるのもよいでしょう。断崖の上にはヒメコマツが生えています。かつて地元の若者たちの間では、自分と恋人の名前を書いた紙を細くこより状にし、後ろ手でこの松に結びつけることができれば結婚が許される、という言い伝えがあり、試みる人が多かったそうです。これは、肝試しを伴う一種の成人行事でもあったのかもしれません。登山者の皆さんも挑戦してみてもよいかもしれませんが、十分に注意してください。 天狗岩から祖母山の山頂までは、地図で見る以上に時間がかかります。小さなコブをいくつも登ったりトラバースしたりしながら、約1時間かかります。最後に、灌木の中の岩場をハシゴなどを使って50mほど急登すると、視界が一気に開け、祖母山の山頂に到着します。