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検索結果1117件中  1061-1080件
  • 室堂から釈迦新道へ

    室堂から釈迦新道へ

    御前峰に勝るとも劣らぬ展望が楽しめる白山第二の高峰大汝峰を通り、白山のほかのコースにはない高山植物との出会いや見事なブナ林歩きができる道です。下山の釈迦新道は、利用者は少なく静かな山歩きができますが、避難小屋がなく初心者向きではありません。市ノ瀬から釈迦岳までの日帰り登山にも使われます。別当出合から室堂、御前峰を経て千蛇ヶ池分岐までは砂防新道から御前峰・観光新道下山(コースガイド)を参照してください。 千蛇ヶ池分岐から5分くらいで中宮道と大汝峰の巻き道と大汝峰山頂への大汝峰南の分岐に着きます。天気が良ければぜひ山頂へのルートをおすすめします。少し急な道を赤マークを頼りに岩の間を登りきると、緩やかな尾根筋となり山頂の石積みを目指して進みます。石積みの中に大汝神社の祠がある広々とした大汝峰山頂からは、御前峰と剣ヶ峰や翠ヶ池などが近くに見え、別山や遠く北アルプスなどの山並みを見渡すことができます。北へ進むと、御前峰では大汝峰に隠れていた七倉山や四塚山の彼方に金沢の市街地も見えるでしょう。やがて巻き道と合流し、ハイマツの樹海の中を進み下って行くと御手水鉢のある鞍部です。東方の谷をのぞくと地獄谷と火ノ御子峰の赤茶けた山肌が見え、すぐ右手に昔の室跡の石積みを見て緩やかに登って行きます。ハクサンイチゲやシナノキンバイ、ハクサンフウロやコバイケイソウなどのお花畑の斜面を横切って七倉山分岐に着きます。 釈迦新道は道標に従って左方向へ進み、はっきりした道の下りとなります。様々な花の咲くお花畑を通りますが、クガイソウ、グンナイフウロ、オオサクラソウ、ミズバショウなど、ほかのコースには少ないか見られない花がよく現れるのが楽しみです。やがて湯の谷乗越の鞍部になりますが、すぐ手前の右側で水を得られます。そこから緩やかに登り、白山釈迦岳の三角点は通らずに西側にある池を右下に見ながら下り、登り返すと釈迦岳前峰に着きます。この先の下りの連続を控えて休みたい場所です。湯の谷左岸の急斜面の上に、御前峰と大汝峰や下ってきた七倉山、四塚山が連なっていて、別山や赤兎山、経ヶ岳、荒島岳なども望めるでしょう。 釈迦岳前峰から下って行くと、やがてダケカンバやオオシラビソの高木林から見事なブナ林へと植生が変わっていきます。標高1460m付近に水場(標識あり)があり、さらに下ると釈迦岳登山口の車道に出ます。車道の途中で白山禅定道と交差している位置に道標があり、これを右に下って行くとブナやトチノキの林から杉林を通り、別当出合への車道に出てしばらくで市ノ瀬に着きます。
    御前峰に勝るとも劣らぬ展望が楽しめる白山第二の高峰大汝峰を通り、白山のほかのコースにはない高山植物との出会いや見事なブナ林歩きができる道です。下山の釈迦新道は、利用者は少なく静かな山歩きができますが、避難小屋がなく初心者向きではありません。市ノ瀬から釈迦岳までの日帰り登山にも使われます。別当出合から室堂、御前峰を経て千蛇ヶ池分岐までは砂防新道から御前峰・観光新道下山(コースガイド)を参照してください。 千蛇ヶ池分岐から5分くらいで中宮道と大汝峰の巻き道と大汝峰山頂への大汝峰南の分岐に着きます。天気が良ければぜひ山頂へのルートをおすすめします。少し急な道を赤マークを頼りに岩の間を登りきると、緩やかな尾根筋となり山頂の石積みを目指して進みます。石積みの中に大汝神社の祠がある広々とした大汝峰山頂からは、御前峰と剣ヶ峰や翠ヶ池などが近くに見え、別山や遠く北アルプスなどの山並みを見渡すことができます。北へ進むと、御前峰では大汝峰に隠れていた七倉山や四塚山の彼方に金沢の市街地も見えるでしょう。やがて巻き道と合流し、ハイマツの樹海の中を進み下って行くと御手水鉢のある鞍部です。東方の谷をのぞくと地獄谷と火ノ御子峰の赤茶けた山肌が見え、すぐ右手に昔の室跡の石積みを見て緩やかに登って行きます。ハクサンイチゲやシナノキンバイ、ハクサンフウロやコバイケイソウなどのお花畑の斜面を横切って七倉山分岐に着きます。 釈迦新道は道標に従って左方向へ進み、はっきりした道の下りとなります。様々な花の咲くお花畑を通りますが、クガイソウ、グンナイフウロ、オオサクラソウ、ミズバショウなど、ほかのコースには少ないか見られない花がよく現れるのが楽しみです。やがて湯の谷乗越の鞍部になりますが、すぐ手前の右側で水を得られます。そこから緩やかに登り、白山釈迦岳の三角点は通らずに西側にある池を右下に見ながら下り、登り返すと釈迦岳前峰に着きます。この先の下りの連続を控えて休みたい場所です。湯の谷左岸の急斜面の上に、御前峰と大汝峰や下ってきた七倉山、四塚山が連なっていて、別山や赤兎山、経ヶ岳、荒島岳なども望めるでしょう。 釈迦岳前峰から下って行くと、やがてダケカンバやオオシラビソの高木林から見事なブナ林へと植生が変わっていきます。標高1460m付近に水場(標識あり)があり、さらに下ると釈迦岳登山口の車道に出ます。車道の途中で白山禅定道と交差している位置に道標があり、これを右に下って行くとブナやトチノキの林から杉林を通り、別当出合への車道に出てしばらくで市ノ瀬に着きます。
  • 室堂から加賀禅定道へ

    室堂から加賀禅定道へ

    加賀禅定道は、平安時代に開かれたとされる三禅定道の一つです。別当出合から室堂、御前峰を経て七倉山分岐までは、室堂から釈迦新道へ(コースガイド)を参照してください。 七倉山分岐から約15分の四塚山には、名の由来となった石積み塚があり、妖術を使う老婆と3匹の化け猫が埋められたという伝説があります。一帯はハクサンイチゲやハクサンコザクラなどの花園で、登りの際、ここで初めて大汝峰を間近に拝することができる場所です。山頂を後にハイマツの中の長坂を下った鞍部に油池と呼ぶ池塘があり、標識に従い5分ほど下ると水場があります。ただし、涸れていることもあります。池から道は尾根の東側を巻き、雪が残る8月上旬頃までは滑落や道迷いに要注意です。尾根に出た所には、天池と昔の宿泊施設である天池室跡の石垣があり、往時が偲ばれます。 ここから緩やかに下り、ニッコウキスゲなどが咲くササ原の中の木道を行くと、右に百四丈滝を眺める展望台への道があります。オオシラビソの林を抜け、女人禁制を破った美女が神の怒りで岩にされたという伝説の美女坂を下ります。急でやせており、残雪期には死亡事故も起きている本コース最大の難所です。登り返した奥長倉山の肩に奥長倉避難小屋が建っています。この先はアップダウンを繰り返す尾根道となり、長倉山を経てしかり場分岐に着きます。 分岐からは右の檜新宮参道を下ります。歩いてきた四塚山からの尾根を見渡せば、感慨もひとしおです。檜やダケカンバの大木に囲まれた檜新宮は、昔は修験の一大行場でした。かつての古道は、ハライ谷のお壺の水(御仏供水)から谷沿いにありましたが、今は付け替えられた尾根道を下ります。ブナ林から杉植林地を通ってハライ谷登山口に降り立てば、あとは30分ほどで一里野に到着です。 なお、しかり場分岐から直進の加賀新道は、白山一里野温泉スキー場のゴンドラ山頂駅を経て下る道です。檜倉下まで林道がありますが、ゴンドラ運行や林道の通行可否は事前に問い合わせが必要です。 また、七倉山分岐からは岩間温泉へ下る道もあります。七倉山を経て清浄ヶ原の緩斜面を巻き、見返坂を下って行くと樅ヶ丘の分岐に着きます。左の楽々新道は、避難小屋のある小桜平を経て新岩間温泉に下ります。一方の岩間道は、薬師山を越えて岩間元湯に下る道です。露天風呂や休憩舎があり、国の特別天然記念物「岩間の噴泉塔群」への歩道が分岐します。
    加賀禅定道は、平安時代に開かれたとされる三禅定道の一つです。別当出合から室堂、御前峰を経て七倉山分岐までは、室堂から釈迦新道へ(コースガイド)を参照してください。 七倉山分岐から約15分の四塚山には、名の由来となった石積み塚があり、妖術を使う老婆と3匹の化け猫が埋められたという伝説があります。一帯はハクサンイチゲやハクサンコザクラなどの花園で、登りの際、ここで初めて大汝峰を間近に拝することができる場所です。山頂を後にハイマツの中の長坂を下った鞍部に油池と呼ぶ池塘があり、標識に従い5分ほど下ると水場があります。ただし、涸れていることもあります。池から道は尾根の東側を巻き、雪が残る8月上旬頃までは滑落や道迷いに要注意です。尾根に出た所には、天池と昔の宿泊施設である天池室跡の石垣があり、往時が偲ばれます。 ここから緩やかに下り、ニッコウキスゲなどが咲くササ原の中の木道を行くと、右に百四丈滝を眺める展望台への道があります。オオシラビソの林を抜け、女人禁制を破った美女が神の怒りで岩にされたという伝説の美女坂を下ります。急でやせており、残雪期には死亡事故も起きている本コース最大の難所です。登り返した奥長倉山の肩に奥長倉避難小屋が建っています。この先はアップダウンを繰り返す尾根道となり、長倉山を経てしかり場分岐に着きます。 分岐からは右の檜新宮参道を下ります。歩いてきた四塚山からの尾根を見渡せば、感慨もひとしおです。檜やダケカンバの大木に囲まれた檜新宮は、昔は修験の一大行場でした。かつての古道は、ハライ谷のお壺の水(御仏供水)から谷沿いにありましたが、今は付け替えられた尾根道を下ります。ブナ林から杉植林地を通ってハライ谷登山口に降り立てば、あとは30分ほどで一里野に到着です。 なお、しかり場分岐から直進の加賀新道は、白山一里野温泉スキー場のゴンドラ山頂駅を経て下る道です。檜倉下まで林道がありますが、ゴンドラ運行や林道の通行可否は事前に問い合わせが必要です。 また、七倉山分岐からは岩間温泉へ下る道もあります。七倉山を経て清浄ヶ原の緩斜面を巻き、見返坂を下って行くと樅ヶ丘の分岐に着きます。左の楽々新道は、避難小屋のある小桜平を経て新岩間温泉に下ります。一方の岩間道は、薬師山を越えて岩間元湯に下る道です。露天風呂や休憩舎があり、国の特別天然記念物「岩間の噴泉塔群」への歩道が分岐します。
  • 室堂から中宮道へ

    室堂から中宮道へ

    室堂から中宮温泉までは約20kmあり、一日で下るのはかなりの健脚向きです。ここでは、途中のゴマ平避難小屋に泊まり、白山ならではの自然と温泉をゆっくり楽しみます。別当出合から室堂までは、砂防新道から御前峰・観光新道下山(コースガイド)を参照してください。 室堂から山頂への道に入ってすぐの分岐を左折します。緩い勾配で御前峰を巻き、千蛇ヶ池分岐を経て、大汝峰南の分岐で右に折れます。イワギキョウやイワツメクサなどが小さなかたまりで見られる砂礫の道を外さないように注意して行くと、やがてヒルバオ雪渓に下る階段状の急坂となります。これを下ったあたりから、雪渓を横断して県境尾根側についている道に至るまでの間は、ルートがわかりにくく、とくにガスの時には道迷いに要注意です。ここを過ぎれば次第に平坦になり、道標が立つお花松原に着きます。夏ならクロユリの大群生、秋には見事な紅葉に魅了されることでしょう。この先、少し登り返した2349m独標点あたりから望む剣ヶ峰・大汝峰方向の景観も格別です。 お花松原から池塘と花々に彩られる北弥陀ヶ原にかけては、本コース中最大の見どころでしょう。北アルプス連峰などの展望もほしいままです。また地獄覗から望む仙人谷・地獄谷一帯には、約10万年前に形成された古白山火山があったとされ、地獄尾根・火ノ御子峰の赤茶けた山肌のすさまじい風景は印象に残ることでしょう。 うぐいす平を過ぎると、オオシラビソが生える間名古の頭の西面をトラバースし、三俣峠を経てゴマ平避難小屋へと下ります。樹林の中の静かな小屋ですが、夏や秋には混み合うことがあります。水場は、ここで分岐する北縦走路を数分行った所にあります。 翌日、小屋を後にカエデ坂と名付けられた尾根を下ります。やがてブナ林となり、ダケカンバが目立つ滝ヶ岳を巻きます。樹木の間から、すでに遠くなった白山の山頂部が眺められます。再度登り返し、大きなブナの林を行くとシナノキ平避難小屋の赤い屋根が見えてきます。下った鞍部から道は湯谷頭の南西側を巻くようになり、小さな沢を数回渡りますが、水は流れていないこともあります。再び尾根道となり、やせた岩のピークで白山に別れを告げたら、ブナ林の急な清浄坂を下ります。草地を抜け、コンクリートの階段を下った所に登り口の標識があり、湯谷を渡って右岸沿いに車道を下れば中宮温泉に到着です。胃腸病に効くという名湯に泊し、充実の山旅を締めくくるのもおすすめです(立ち寄り入浴も可)。また、近くの中宮展示館では白山のハイビジョン映像も楽しめます。
    室堂から中宮温泉までは約20kmあり、一日で下るのはかなりの健脚向きです。ここでは、途中のゴマ平避難小屋に泊まり、白山ならではの自然と温泉をゆっくり楽しみます。別当出合から室堂までは、砂防新道から御前峰・観光新道下山(コースガイド)を参照してください。 室堂から山頂への道に入ってすぐの分岐を左折します。緩い勾配で御前峰を巻き、千蛇ヶ池分岐を経て、大汝峰南の分岐で右に折れます。イワギキョウやイワツメクサなどが小さなかたまりで見られる砂礫の道を外さないように注意して行くと、やがてヒルバオ雪渓に下る階段状の急坂となります。これを下ったあたりから、雪渓を横断して県境尾根側についている道に至るまでの間は、ルートがわかりにくく、とくにガスの時には道迷いに要注意です。ここを過ぎれば次第に平坦になり、道標が立つお花松原に着きます。夏ならクロユリの大群生、秋には見事な紅葉に魅了されることでしょう。この先、少し登り返した2349m独標点あたりから望む剣ヶ峰・大汝峰方向の景観も格別です。 お花松原から池塘と花々に彩られる北弥陀ヶ原にかけては、本コース中最大の見どころでしょう。北アルプス連峰などの展望もほしいままです。また地獄覗から望む仙人谷・地獄谷一帯には、約10万年前に形成された古白山火山があったとされ、地獄尾根・火ノ御子峰の赤茶けた山肌のすさまじい風景は印象に残ることでしょう。 うぐいす平を過ぎると、オオシラビソが生える間名古の頭の西面をトラバースし、三俣峠を経てゴマ平避難小屋へと下ります。樹林の中の静かな小屋ですが、夏や秋には混み合うことがあります。水場は、ここで分岐する北縦走路を数分行った所にあります。 翌日、小屋を後にカエデ坂と名付けられた尾根を下ります。やがてブナ林となり、ダケカンバが目立つ滝ヶ岳を巻きます。樹木の間から、すでに遠くなった白山の山頂部が眺められます。再度登り返し、大きなブナの林を行くとシナノキ平避難小屋の赤い屋根が見えてきます。下った鞍部から道は湯谷頭の南西側を巻くようになり、小さな沢を数回渡りますが、水は流れていないこともあります。再び尾根道となり、やせた岩のピークで白山に別れを告げたら、ブナ林の急な清浄坂を下ります。草地を抜け、コンクリートの階段を下った所に登り口の標識があり、湯谷を渡って右岸沿いに車道を下れば中宮温泉に到着です。胃腸病に効くという名湯に泊し、充実の山旅を締めくくるのもおすすめです(立ち寄り入浴も可)。また、近くの中宮展示館では白山のハイビジョン映像も楽しめます。
  • ゴマ平から北縦走路へ

    ゴマ平から北縦走路へ

    白山山頂から石川・岐阜県境に沿うように北東に続く長い道で、全コースを歩く人は少ないものの、中宮道と合わせて白山の奥深い原生自然を味わえる道です。別当出合から室堂、御前峰を経てゴマ平避難小屋までは砂防新道から御前峰・観光新道下山(コースガイド)と室堂から中宮道へ(コースガイド)を参照ください。 ゴマ平避難小屋の後方にある道標に従って東方へ行くと、約50mで冷たい豊富な水が流れています。草地の急な斜面を登り、トラバースしながらの登りから平坦な道に変わるとやがて下りとなります。妙法山などを見ながら長い下りが続き、緩やかになると川音を聞きながらオオシラビソの高木林を進み、やがて鉄製の橋のかかるシンノ谷の流れに着きます。標高1660mの原生林の中の大きく緩やかな流れはほかの登山道にはなく、神秘性を感じさせられるところです。 橋を渡り緩やかに登って行くと尾根に出て、念仏尾根の道標を過ぎ、起伏の小さい道を展望を楽しみながら進むと妙法山の山頂が近づいてきます。山頂南側の鞍部手前の平らな道のすぐ西に池を見て、約20分で展望のよい妙法山山頂に着きます。ここから野谷荘司山まではアップダウンの繰り返しで、途中にニッコウキスゲやコバイケイソウが咲き、モウセンゴケやミズゴケ、ミヤマホタルイの見られる神庭池があるもうせん平の湿地を通ります。 野谷荘司山の山頂は東側の見晴らしがよく、鳩谷ダム湖や白川郷の集落が望まれます。約10分の下りで三方岩岳方面との分岐となり、鶴平新道に入り急な下りのガレ場のある道を足元に注意して下って行きます。低木林の下りが続き、標高1300m付近からはブナ林の中の道となり、標高950m付近から尾根を外れてブナ林を一気に下って行くと墓石のある車道に出ます。左へ車道を進んでいくと、トヨタ白川郷自然學校のある馬狩に着きます。なお、野谷荘司山から三方岩岳まで足をのばしてから馬狩に下ることもできますが、所要時間は2時間長くなります。 300名山の三方岩岳は、山頂の東側から北側に大きな飛騨岩、越中岩、加賀岩があり特徴のある山容です。高山植物が見られ紅葉もよく、白山、笈ヶ岳・大笠山、人形山、北アルプスなどの展望が楽しめます。白山白川郷ホワイトロードの三方岩駐車場からのコースは手軽に登れるので利用者が多く初心者向きです。また三方岩駐車場から妙法山までの往復(ホワイトロード閉門時刻要注意)、馬狩から三方岩岳や野谷荘司山の往復と、これらを周回する日帰り登山者が増えています。
    白山山頂から石川・岐阜県境に沿うように北東に続く長い道で、全コースを歩く人は少ないものの、中宮道と合わせて白山の奥深い原生自然を味わえる道です。別当出合から室堂、御前峰を経てゴマ平避難小屋までは砂防新道から御前峰・観光新道下山(コースガイド)と室堂から中宮道へ(コースガイド)を参照ください。 ゴマ平避難小屋の後方にある道標に従って東方へ行くと、約50mで冷たい豊富な水が流れています。草地の急な斜面を登り、トラバースしながらの登りから平坦な道に変わるとやがて下りとなります。妙法山などを見ながら長い下りが続き、緩やかになると川音を聞きながらオオシラビソの高木林を進み、やがて鉄製の橋のかかるシンノ谷の流れに着きます。標高1660mの原生林の中の大きく緩やかな流れはほかの登山道にはなく、神秘性を感じさせられるところです。 橋を渡り緩やかに登って行くと尾根に出て、念仏尾根の道標を過ぎ、起伏の小さい道を展望を楽しみながら進むと妙法山の山頂が近づいてきます。山頂南側の鞍部手前の平らな道のすぐ西に池を見て、約20分で展望のよい妙法山山頂に着きます。ここから野谷荘司山まではアップダウンの繰り返しで、途中にニッコウキスゲやコバイケイソウが咲き、モウセンゴケやミズゴケ、ミヤマホタルイの見られる神庭池があるもうせん平の湿地を通ります。 野谷荘司山の山頂は東側の見晴らしがよく、鳩谷ダム湖や白川郷の集落が望まれます。約10分の下りで三方岩岳方面との分岐となり、鶴平新道に入り急な下りのガレ場のある道を足元に注意して下って行きます。低木林の下りが続き、標高1300m付近からはブナ林の中の道となり、標高950m付近から尾根を外れてブナ林を一気に下って行くと墓石のある車道に出ます。左へ車道を進んでいくと、トヨタ白川郷自然學校のある馬狩に着きます。なお、野谷荘司山から三方岩岳まで足をのばしてから馬狩に下ることもできますが、所要時間は2時間長くなります。 300名山の三方岩岳は、山頂の東側から北側に大きな飛騨岩、越中岩、加賀岩があり特徴のある山容です。高山植物が見られ紅葉もよく、白山、笈ヶ岳・大笠山、人形山、北アルプスなどの展望が楽しめます。白山白川郷ホワイトロードの三方岩駐車場からのコースは手軽に登れるので利用者が多く初心者向きです。また三方岩駐車場から妙法山までの往復(ホワイトロード閉門時刻要注意)、馬狩から三方岩岳や野谷荘司山の往復と、これらを周回する日帰り登山者が増えています。
  • 平瀬道から室堂・御前峰へ

    平瀬道から室堂・御前峰へ

    岐阜県側からの一般コースで利用者も多く、ブナ林やお花畑、尾根筋からの展望に優れています。マイカー利用が一般的ですが車道は狭く、工事や通行止めもあるので注意が必要です。 白水湖畔の駐車場横にトイレと水場があり、歩き始めるとすぐに立派なブナ林の続く登りとなります。時々、白水湖の水面を見ながら行くとブナからダケカンバの高木林へと変わります。やがて白水湖右岸の別山へと続く尾根が見え、御前峰と剣ヶ峰の2つのコブが見え出すと道は緩やかになり、大倉山(三角点は通らない)の道標を通過すれば大倉山避難小屋です。少し下り再び登って行くとハクサンフウロやシモツケソウなどのお花畑となり、大カンクラ雪渓の道標を過ぎると左側が切れ落ちている足元注意箇所を通ります。お花畑の中の階段を登り、道が緩やかになるとやがて展望歩道との分岐となり、お花畑の中の道を行くと室堂です。御前峰を登り、下山は往路を戻ります。
    岐阜県側からの一般コースで利用者も多く、ブナ林やお花畑、尾根筋からの展望に優れています。マイカー利用が一般的ですが車道は狭く、工事や通行止めもあるので注意が必要です。 白水湖畔の駐車場横にトイレと水場があり、歩き始めるとすぐに立派なブナ林の続く登りとなります。時々、白水湖の水面を見ながら行くとブナからダケカンバの高木林へと変わります。やがて白水湖右岸の別山へと続く尾根が見え、御前峰と剣ヶ峰の2つのコブが見え出すと道は緩やかになり、大倉山(三角点は通らない)の道標を通過すれば大倉山避難小屋です。少し下り再び登って行くとハクサンフウロやシモツケソウなどのお花畑となり、大カンクラ雪渓の道標を過ぎると左側が切れ落ちている足元注意箇所を通ります。お花畑の中の階段を登り、道が緩やかになるとやがて展望歩道との分岐となり、お花畑の中の道を行くと室堂です。御前峰を登り、下山は往路を戻ります。
  • 平瀬から三方崩山へ

    平瀬から三方崩山へ

    三方崩山は麓の平瀬の人たちに親しまれてきた山で道が整備されています。平瀬から「しらみずの湯」と「道の駅飛騨白山」を通り、道路の向かいの林道(道標あり)へ入って行きます。マイカーなら道の駅の駐車場から出発か、車高があれば林道終点まで行けます。 登山口はコンクリートの階段で、トチノキやサワグルミの多い道を高度差200mほど登りきると、ブナばかりの林となります。しばらく行くとブナの大木が次々と現れ、緩やかな歩きやすい道から少し急な登りの連続する道に変わり、1624m地点で初めて山頂が望めます。この付近から林が切れて四方の見晴らしが楽しめ、6月ならイワカガミ、ツマトリソウ、アカモノなどが咲いています。やがて標高2000m前後で両側が切れ込んだヤセ尾根とガレ場の繰り返しの、歩行に注意のいる場所の通過となり、乗り切って三方崩山山頂に着きます。下山は足元に注意して往路を戻ります。
    三方崩山は麓の平瀬の人たちに親しまれてきた山で道が整備されています。平瀬から「しらみずの湯」と「道の駅飛騨白山」を通り、道路の向かいの林道(道標あり)へ入って行きます。マイカーなら道の駅の駐車場から出発か、車高があれば林道終点まで行けます。 登山口はコンクリートの階段で、トチノキやサワグルミの多い道を高度差200mほど登りきると、ブナばかりの林となります。しばらく行くとブナの大木が次々と現れ、緩やかな歩きやすい道から少し急な登りの連続する道に変わり、1624m地点で初めて山頂が望めます。この付近から林が切れて四方の見晴らしが楽しめ、6月ならイワカガミ、ツマトリソウ、アカモノなどが咲いています。やがて標高2000m前後で両側が切れ込んだヤセ尾根とガレ場の繰り返しの、歩行に注意のいる場所の通過となり、乗り切って三方崩山山頂に着きます。下山は足元に注意して往路を戻ります。
  • 南竜ヶ馬場から石徹白へ

    南竜ヶ馬場から石徹白へ

    南竜ヶ馬場から石徹白に至るこの道は、石徹白道または南縦走路と呼ばれていますが、平安時代に開かれたとされる三禅定道の一つ、美濃禅定道なのです。ほぼ古道通りに歩かれ続けてきたことがこの道の特徴であり、途中の天池にある六兵衛室跡や別山平にある別山室跡の石垣、様々ないわれや伝説の地など、白山信仰の歴史を感じながら歩けるのも大きな魅力です。また、南竜ヶ馬場から別山、三ノ峰と、次々に現れるお花畑にも目を奪われることでしょう。 別当出合から南竜ヶ馬場までは砂防新道から御前峰・観光新道下山(コースガイド)、南竜ヶ馬場から別山の間は、南竜ヶ馬場から別山・市ノ瀬道へ(コースガイド)を参照してください。 別山山頂からの素晴らしい展望を楽しんだら、別山平に下ります。別山平は、本コースの中でも絶好の撮影ポイントでしょう。ニッコウキスゲやコバイケイソウなどが咲き競う草原を前に、端正な別山と主峰部を望むことができます。また、御手洗池のほとりには別山室跡の石垣が残り、昔は信仰・登拝の上でも重要な場所だったに違いありません。ここから三ノ峰にかけてもお花畑が続き、三ノ峰山頂は、別山から白山主峰部までが一望できる好展望台です。山頂から少し下った草原の中に避難小屋が建っており、鳩ヶ湯新道(P26)が分岐しています。 小屋からは東寄りに進み、二ノ峰との鞍部に下って登り返した平坦地に水呑釈迦堂跡を示す標柱や石があります。ここから東へ数分下ると細流がありますが、渇水時期は涸れているでしょう。二ノ峰はピーク直下の西側を巻き、一ノ峰を越えると福井・岐阜の県境尾根が分かれます。このあたりから眼下に池塘が点在する笠場湿原が見られます。雲岩・ももすり岩を経て、最後のピーク銚子ヶ峰に登ります。歩いてきた別山からの峰々をはじめ、願教寺山や野伏ヶ岳、経ヶ岳、荒島岳、能郷白山などの山々が見渡せます。 銚子ヶ峰を下ると、母御石と呼ばれる大岩があります。白山を開いた泰澄大師の母が泰澄を追ってここまで来たが、神の怒りにふれて息絶えたという伝説の地です。一面のササ原を下って神鳩ノ宮避難小屋に着きます。古くは修験の行者道と禅定道が合わさる場所で、神鳩社があったことを物語る小さな祠が立っています。南東へ100mほど下れば水が得られます。ここから、かむろ杉や雨宿りの岩屋、おたけり坂といったいわれのある旧跡を過ぎ、ブナ林を抜けると、いとしろ大杉が立つ今清水社跡に出ます。階段を下れば、駐車場や休憩舎が整備された石徹白登山口に着きます。あとは、白山中居神社が坐す上在所まで、車道を1時間40分です。
    南竜ヶ馬場から石徹白に至るこの道は、石徹白道または南縦走路と呼ばれていますが、平安時代に開かれたとされる三禅定道の一つ、美濃禅定道なのです。ほぼ古道通りに歩かれ続けてきたことがこの道の特徴であり、途中の天池にある六兵衛室跡や別山平にある別山室跡の石垣、様々ないわれや伝説の地など、白山信仰の歴史を感じながら歩けるのも大きな魅力です。また、南竜ヶ馬場から別山、三ノ峰と、次々に現れるお花畑にも目を奪われることでしょう。 別当出合から南竜ヶ馬場までは砂防新道から御前峰・観光新道下山(コースガイド)、南竜ヶ馬場から別山の間は、南竜ヶ馬場から別山・市ノ瀬道へ(コースガイド)を参照してください。 別山山頂からの素晴らしい展望を楽しんだら、別山平に下ります。別山平は、本コースの中でも絶好の撮影ポイントでしょう。ニッコウキスゲやコバイケイソウなどが咲き競う草原を前に、端正な別山と主峰部を望むことができます。また、御手洗池のほとりには別山室跡の石垣が残り、昔は信仰・登拝の上でも重要な場所だったに違いありません。ここから三ノ峰にかけてもお花畑が続き、三ノ峰山頂は、別山から白山主峰部までが一望できる好展望台です。山頂から少し下った草原の中に避難小屋が建っており、鳩ヶ湯新道(P26)が分岐しています。 小屋からは東寄りに進み、二ノ峰との鞍部に下って登り返した平坦地に水呑釈迦堂跡を示す標柱や石があります。ここから東へ数分下ると細流がありますが、渇水時期は涸れているでしょう。二ノ峰はピーク直下の西側を巻き、一ノ峰を越えると福井・岐阜の県境尾根が分かれます。このあたりから眼下に池塘が点在する笠場湿原が見られます。雲岩・ももすり岩を経て、最後のピーク銚子ヶ峰に登ります。歩いてきた別山からの峰々をはじめ、願教寺山や野伏ヶ岳、経ヶ岳、荒島岳、能郷白山などの山々が見渡せます。 銚子ヶ峰を下ると、母御石と呼ばれる大岩があります。白山を開いた泰澄大師の母が泰澄を追ってここまで来たが、神の怒りにふれて息絶えたという伝説の地です。一面のササ原を下って神鳩ノ宮避難小屋に着きます。古くは修験の行者道と禅定道が合わさる場所で、神鳩社があったことを物語る小さな祠が立っています。南東へ100mほど下れば水が得られます。ここから、かむろ杉や雨宿りの岩屋、おたけり坂といったいわれのある旧跡を過ぎ、ブナ林を抜けると、いとしろ大杉が立つ今清水社跡に出ます。階段を下れば、駐車場や休憩舎が整備された石徹白登山口に着きます。あとは、白山中居神社が坐す上在所まで、車道を1時間40分です。
  • 上小池から鳩ヶ湯新道・三ノ峰へ

    上小池から鳩ヶ湯新道・三ノ峰へ

    福井県側から唯一の登山道であり、春から秋まで、三ノ峰への日帰り登山によく利用されています。大野市街からのタクシーまたはマイカーの利用となります。登り口の上小池駐車場には、トイレがあります。 駐車場から林の中を下り、小池公園からの車道に出た所に刈込池自然研究路の登り口があります。ここから10分ほど車道を歩き、案内板のある登り口から階段を登ります。左の沢が近づいてきたら、すぐ上がベンチのある山越邸跡です。杉の植林地を抜け、ブナなどの広葉樹林のなか、傾斜が増すに従い刈込池のある幅ヶ平や願教寺山などが望まれ、六本檜に着きます。数本の檜が立ち並び、赤兎山・杉峠方面からの道が合流します。 ブナ林を抜けるとササ原の道となり、行く手に剣ヶ岩が立ちはだかります。岩の左を通り、ニッコウキスゲやコバイケイソウなどが咲く急斜面を登ります。標高1900mあたりの小平地にはベンチと道標があり、眼前の三ノ峰から別山、白山主峰部まで見渡せます。 ガレ場もある急登を終えると、左に折れてトラバース道となり、三ノ峰避難小屋に着きます。東の方に残雪があれば水が得られます。三ノ峰山頂までは10分たらず、秀麗な別山の左に御前峰、大汝峰、七倉山と続く主峰部が一望できます。帰りは、往路を戻ります。時間と体力が許すなら、刈込池自然研究路巡りがおすすめです。
    福井県側から唯一の登山道であり、春から秋まで、三ノ峰への日帰り登山によく利用されています。大野市街からのタクシーまたはマイカーの利用となります。登り口の上小池駐車場には、トイレがあります。 駐車場から林の中を下り、小池公園からの車道に出た所に刈込池自然研究路の登り口があります。ここから10分ほど車道を歩き、案内板のある登り口から階段を登ります。左の沢が近づいてきたら、すぐ上がベンチのある山越邸跡です。杉の植林地を抜け、ブナなどの広葉樹林のなか、傾斜が増すに従い刈込池のある幅ヶ平や願教寺山などが望まれ、六本檜に着きます。数本の檜が立ち並び、赤兎山・杉峠方面からの道が合流します。 ブナ林を抜けるとササ原の道となり、行く手に剣ヶ岩が立ちはだかります。岩の左を通り、ニッコウキスゲやコバイケイソウなどが咲く急斜面を登ります。標高1900mあたりの小平地にはベンチと道標があり、眼前の三ノ峰から別山、白山主峰部まで見渡せます。 ガレ場もある急登を終えると、左に折れてトラバース道となり、三ノ峰避難小屋に着きます。東の方に残雪があれば水が得られます。三ノ峰山頂までは10分たらず、秀麗な別山の左に御前峰、大汝峰、七倉山と続く主峰部が一望できます。帰りは、往路を戻ります。時間と体力が許すなら、刈込池自然研究路巡りがおすすめです。
  • 勝原から荒島岳へ

    勝原から荒島岳へ

    山の中腹は広くブナ林に覆われ、様々な花の咲く春から初夏と紅葉の秋が登山適期ですが、高山植物のお花畑に蝶が舞う夏の山頂も魅力があります。マイカー利用が一般的ですが、ここでは鉄道やバス利用の登山を紹介します。 勝原駅から国道158号に出て左方向に進んで、山側への車道を入るとすぐカドハラスキー場跡の駐車場に着きます。舗装道路を登り右にカーブすると石ころの多い道となり、元リフト終点を過ぎると登山道らしくなってブナ林へと入ります。登りが続きますが、ブナ林の中は日差しをさえぎり、白山の見える休憩場所などを通り、連続する階段の登りが終わるとシャクナゲ平の分岐の広場です。 左へ下って行くとすぐ佐開コースとの分岐となり、やがて鞍部から再び急な登りとなり、もちがかべと呼ばれる岩場など、人が多い時は道を譲り合うのに苦労しながら進みます。経ヶ岳、白山と別山、振り返ると小荒島岳の向こうに大野盆地などを眺めながら、やがて緩やかな道となり山頂が近づいてきます。荒島岳の山頂には祠と方位盤、1等三角点があり、白山などのほかに能郷白山や大日ヶ岳、北アルプス、乗鞍岳、御嶽山など360度の展望が楽しめます。夏ならクガイソウ、ハクサンフウロ、シモツケソウなどのお花畑にアサギマダラなどの蝶が舞っています。 下山はシャクナゲ平まで引き返し、直進すると細いながらきれいなブナ林を通って約20分で分岐の道標があり、1~2分で小荒島岳の山頂に行けます。どっしりとそびえる荒島岳や白山など北方の眺めのよいところで、ゆっくりしたくなります。 登りの勝原からの道に比べると、このコースは緩やかで歩きやすい道です。ブナ林を下って行くと、標高1000m付近から杉の植林地となります。再びブナ林からミズナラやカエデ類の高木林を谷沿いに下ると杉林が現れ、林道を横切りながら進むと登山口の道標に出て車道歩きとなります。まもなくトイレと水場のある広い駐車場に着きます。舗装道路を下り、中出集落から下唯野駅か中休のバス停へ向かいます。 なお、佐開コースは最短コースながら登山口までの林道は悪路のため、普通車は避けた方が無難です。下山コースはクサリやロープのある急坂の連続で健脚向きです。
    山の中腹は広くブナ林に覆われ、様々な花の咲く春から初夏と紅葉の秋が登山適期ですが、高山植物のお花畑に蝶が舞う夏の山頂も魅力があります。マイカー利用が一般的ですが、ここでは鉄道やバス利用の登山を紹介します。 勝原駅から国道158号に出て左方向に進んで、山側への車道を入るとすぐカドハラスキー場跡の駐車場に着きます。舗装道路を登り右にカーブすると石ころの多い道となり、元リフト終点を過ぎると登山道らしくなってブナ林へと入ります。登りが続きますが、ブナ林の中は日差しをさえぎり、白山の見える休憩場所などを通り、連続する階段の登りが終わるとシャクナゲ平の分岐の広場です。 左へ下って行くとすぐ佐開コースとの分岐となり、やがて鞍部から再び急な登りとなり、もちがかべと呼ばれる岩場など、人が多い時は道を譲り合うのに苦労しながら進みます。経ヶ岳、白山と別山、振り返ると小荒島岳の向こうに大野盆地などを眺めながら、やがて緩やかな道となり山頂が近づいてきます。荒島岳の山頂には祠と方位盤、1等三角点があり、白山などのほかに能郷白山や大日ヶ岳、北アルプス、乗鞍岳、御嶽山など360度の展望が楽しめます。夏ならクガイソウ、ハクサンフウロ、シモツケソウなどのお花畑にアサギマダラなどの蝶が舞っています。 下山はシャクナゲ平まで引き返し、直進すると細いながらきれいなブナ林を通って約20分で分岐の道標があり、1~2分で小荒島岳の山頂に行けます。どっしりとそびえる荒島岳や白山など北方の眺めのよいところで、ゆっくりしたくなります。 登りの勝原からの道に比べると、このコースは緩やかで歩きやすい道です。ブナ林を下って行くと、標高1000m付近から杉の植林地となります。再びブナ林からミズナラやカエデ類の高木林を谷沿いに下ると杉林が現れ、林道を横切りながら進むと登山口の道標に出て車道歩きとなります。まもなくトイレと水場のある広い駐車場に着きます。舗装道路を下り、中出集落から下唯野駅か中休のバス停へ向かいます。 なお、佐開コースは最短コースながら登山口までの林道は悪路のため、普通車は避けた方が無難です。下山コースはクサリやロープのある急坂の連続で健脚向きです。
  • 温見峠から能郷白山へ

    温見峠から能郷白山へ

    白山を開山した泰澄大師が718(養老2)年に開いたと伝わる信仰の山で地元では権現山とも言い、根尾能郷の白山神社奥宮(白山権現奥の院)が山頂近くに祀られています。後述の能郷コースからが本来の道ですが、国道157号温見峠からの道ができて、マイカー利用で距離の短いこのコースを登る人が多くなりました。1等三角点があり展望が優れている上に、山頂付近はお花畑となるので人気がありますが、国道157号は冬期閉鎖され一車線部分も多く工事閉鎖もあるので注意が必要です。 温見峠には駐車場やトイレはありません。岐阜県側の路肩に駐車するか、できなければ福井県側へ300mあまり下ったところなどにあるスペースに止めることになります。出発すると細いブナが立ち並ぶ広い道を登って行きます。標高1200m付近からは急な道となり、表土がなくなり岩や木の根が現れ、段差があって歩きにくい登りが1492m地点まで続きます。ロープが設置されている場所もありますが、落石に注意してゆっくり登りましょう。やがて木は低くなりササや草地の中の道を登り、緩やかになると1492m地点に着き、山頂部が見えます。振り返ると姥ヶ岳の稜線の奥に荒島岳や銀杏峰・部子山、見晴らしがよければ白山や大日ヶ岳、さらには北アルプスの槍・穂高連峰や乗鞍岳、御嶽山なども望めるでしょう。ここでひと休みすると、あとは山頂まで緩やかな登り下りと平坦な道なので問題なく行けますが、5~6月の残雪がありガスがかかるときは注意が必要です。 三角点のある能郷白山山頂は、以前はササや低木が茂り見晴らしはよくありませんでしたが、刈り払われて明るくなっています。さらに5分ほど歩いた先の白山神社奥宮(白山権現奥の院)のあるピークまで行くと、より展望が優れているので、見晴らしのきく時は特におすすめです。途中で能郷コースとの分岐を通り、コバイケイソウやイブキトラノオ、シモツケソウ、アキノキリンソウ、エゾリンドウなどと季節ごとに変化するお花畑の中の道です。帰路は来た道を引き返しますが、急な下りは足元に十分注意して落石や転倒のないように歩きたいです。 ※能郷谷からの道は歴史があり、以前より道の両側が広く切り開かれ分かりやすくなりましたが草木が茂ると要注意です。また前山までは急坂が続く箇所があります。登山口の能郷谷には仮設の橋が設置されました。車道歩きが長くマイカー利用が一般的です。
    白山を開山した泰澄大師が718(養老2)年に開いたと伝わる信仰の山で地元では権現山とも言い、根尾能郷の白山神社奥宮(白山権現奥の院)が山頂近くに祀られています。後述の能郷コースからが本来の道ですが、国道157号温見峠からの道ができて、マイカー利用で距離の短いこのコースを登る人が多くなりました。1等三角点があり展望が優れている上に、山頂付近はお花畑となるので人気がありますが、国道157号は冬期閉鎖され一車線部分も多く工事閉鎖もあるので注意が必要です。 温見峠には駐車場やトイレはありません。岐阜県側の路肩に駐車するか、できなければ福井県側へ300mあまり下ったところなどにあるスペースに止めることになります。出発すると細いブナが立ち並ぶ広い道を登って行きます。標高1200m付近からは急な道となり、表土がなくなり岩や木の根が現れ、段差があって歩きにくい登りが1492m地点まで続きます。ロープが設置されている場所もありますが、落石に注意してゆっくり登りましょう。やがて木は低くなりササや草地の中の道を登り、緩やかになると1492m地点に着き、山頂部が見えます。振り返ると姥ヶ岳の稜線の奥に荒島岳や銀杏峰・部子山、見晴らしがよければ白山や大日ヶ岳、さらには北アルプスの槍・穂高連峰や乗鞍岳、御嶽山なども望めるでしょう。ここでひと休みすると、あとは山頂まで緩やかな登り下りと平坦な道なので問題なく行けますが、5~6月の残雪がありガスがかかるときは注意が必要です。 三角点のある能郷白山山頂は、以前はササや低木が茂り見晴らしはよくありませんでしたが、刈り払われて明るくなっています。さらに5分ほど歩いた先の白山神社奥宮(白山権現奥の院)のあるピークまで行くと、より展望が優れているので、見晴らしのきく時は特におすすめです。途中で能郷コースとの分岐を通り、コバイケイソウやイブキトラノオ、シモツケソウ、アキノキリンソウ、エゾリンドウなどと季節ごとに変化するお花畑の中の道です。帰路は来た道を引き返しますが、急な下りは足元に十分注意して落石や転倒のないように歩きたいです。 ※能郷谷からの道は歴史があり、以前より道の両側が広く切り開かれ分かりやすくなりましたが草木が茂ると要注意です。また前山までは急坂が続く箇所があります。登山口の能郷谷には仮設の橋が設置されました。車道歩きが長くマイカー利用が一般的です。
  • ひるがの高原から大日ヶ岳へ

    ひるがの高原から大日ヶ岳へ

    白山山系を源とする四大河川のうち、唯一、太平洋に流れ下る長良川と日本海に注ぐ庄川および九頭竜川の分水嶺をなすのが大日ヶ岳。そのうち、長良川と庄川の分水嶺をたどるのが、ここで紹介するひるがの高原コースです。起点となるひるがの高原には、そのことを示す分水嶺公園やミズバショウの咲く湿原植物園、スキー場などがあり、四季を通じて多くの人が訪れています。バス利用の場合は、国道のひばりヶ丘バス停で下車しますが、車は簡易水道施設のある通称「水道山」登山口まで入ることができます。 駐車場の先に標識があり、シラカバの混ざる雑木林の中を緩く登ります。送電線の鉄塔を過ぎ、杉林を抜けるとブナやミズナラの林となります。胸突八丁と呼ばれる坂は、段差のある階段状ではありますが、名前ほどの急坂でもありません。これを登れば傾斜は緩くなり、郡上市・高山市の境界尾根に出ます。西に進み、1356m三角点を見て一ぷく平に着きます。立派なブナに囲まれた広場で、休憩するのに最適です。 断続的に続くブナ林から、やがてダケカンバや低木がまばらに生えるササ原の道となり、小さなアップダウンを経て、標高1630mの展望台に着きます。間近に迫る山頂や白山が一望でき、初夏にはマイヅルソウやゴゼンタチバナ、アカモノなどの花も見られます。ここからは、ひと登りで大日ヶ岳山頂に到着です。 山頂には、大日如来の石仏や石碑、方位盤などが所狭しと置かれ、白山をはじめ荒島岳や能郷白山、北アルプスなどの大展望が楽しめます。とくに印象的なのは、白山主峰の御前峰と肩を並べるように堂々と稜線を広げる別山の山容でしょう。大日ヶ岳もまた、白山と同様、泰澄大師が開山したと伝承され、美濃馬場を拠点とする修験の霊山だったことを実感します。帰りは、往路を下ります。 なお、桧峠からのコースは、修験者の修行のための道であったとされ、行場であった鎌ヶ峰一帯の雰囲気や展望などが魅力です。ウイングヒルズスキー場のゴンドラリフトが利用できれば、終点から山頂まで2時間10分ほどです。また、ダイナランドスキー場からの道は、スキー場の駐車場登り口から標識に従ってゲレンデの中を登ります。αライナー(リフト)終点から、さらに尾根沿いの管理用道路を登って登山道に入り、高鷲スノーパークのゴンドラ山頂駅への分岐や前大日を越えて山頂に達します。登り口から2時間30分ほどです。
    白山山系を源とする四大河川のうち、唯一、太平洋に流れ下る長良川と日本海に注ぐ庄川および九頭竜川の分水嶺をなすのが大日ヶ岳。そのうち、長良川と庄川の分水嶺をたどるのが、ここで紹介するひるがの高原コースです。起点となるひるがの高原には、そのことを示す分水嶺公園やミズバショウの咲く湿原植物園、スキー場などがあり、四季を通じて多くの人が訪れています。バス利用の場合は、国道のひばりヶ丘バス停で下車しますが、車は簡易水道施設のある通称「水道山」登山口まで入ることができます。 駐車場の先に標識があり、シラカバの混ざる雑木林の中を緩く登ります。送電線の鉄塔を過ぎ、杉林を抜けるとブナやミズナラの林となります。胸突八丁と呼ばれる坂は、段差のある階段状ではありますが、名前ほどの急坂でもありません。これを登れば傾斜は緩くなり、郡上市・高山市の境界尾根に出ます。西に進み、1356m三角点を見て一ぷく平に着きます。立派なブナに囲まれた広場で、休憩するのに最適です。 断続的に続くブナ林から、やがてダケカンバや低木がまばらに生えるササ原の道となり、小さなアップダウンを経て、標高1630mの展望台に着きます。間近に迫る山頂や白山が一望でき、初夏にはマイヅルソウやゴゼンタチバナ、アカモノなどの花も見られます。ここからは、ひと登りで大日ヶ岳山頂に到着です。 山頂には、大日如来の石仏や石碑、方位盤などが所狭しと置かれ、白山をはじめ荒島岳や能郷白山、北アルプスなどの大展望が楽しめます。とくに印象的なのは、白山主峰の御前峰と肩を並べるように堂々と稜線を広げる別山の山容でしょう。大日ヶ岳もまた、白山と同様、泰澄大師が開山したと伝承され、美濃馬場を拠点とする修験の霊山だったことを実感します。帰りは、往路を下ります。 なお、桧峠からのコースは、修験者の修行のための道であったとされ、行場であった鎌ヶ峰一帯の雰囲気や展望などが魅力です。ウイングヒルズスキー場のゴンドラリフトが利用できれば、終点から山頂まで2時間10分ほどです。また、ダイナランドスキー場からの道は、スキー場の駐車場登り口から標識に従ってゲレンデの中を登ります。αライナー(リフト)終点から、さらに尾根沿いの管理用道路を登って登山道に入り、高鷲スノーパークのゴンドラ山頂駅への分岐や前大日を越えて山頂に達します。登り口から2時間30分ほどです。
  • 小原から赤兎山へ

    小原から赤兎山へ

    起点の小原登山口(林道終点)へは、マイカーの利用が現実的です。小原集落の先にゲートがあり、通行は6月上旬から11月中旬の午前7時から午後5時までとなっています。また、自然保護協力金が必要です(一人400円)。ゲートから車で30分ほどの登山口駐車場(80~100台)には、水と簡易トイレもあります。 登山口からの山道は、平安時代に開かれたとされる越前禅定道で、沢沿いの緩い登りで福井・石川県境の小原峠に着きます。十字路を直進した所には石仏があり、白山が望めます。峠からブナ林の急な尾根を登ります。大舟山・経ヶ岳への分岐からは傾斜も緩くなり、赤兎山に達します。眺めは一級ながら、大半の登山者の行き先は赤兎平。ニッコウキスゲやイワイチョウ(6月下旬~7月上旬)などが咲く赤池湿原や避難小屋の先からの白山展望がこの山の最たる魅力でしょう。帰りは往路を下ります。 なお、鳩ヶ湯温泉や三ツ谷・杉峠からの道は、距離が長く、整備が不十分な年や区間もあるなど健脚・経験者向きです。
    起点の小原登山口(林道終点)へは、マイカーの利用が現実的です。小原集落の先にゲートがあり、通行は6月上旬から11月中旬の午前7時から午後5時までとなっています。また、自然保護協力金が必要です(一人400円)。ゲートから車で30分ほどの登山口駐車場(80~100台)には、水と簡易トイレもあります。 登山口からの山道は、平安時代に開かれたとされる越前禅定道で、沢沿いの緩い登りで福井・石川県境の小原峠に着きます。十字路を直進した所には石仏があり、白山が望めます。峠からブナ林の急な尾根を登ります。大舟山・経ヶ岳への分岐からは傾斜も緩くなり、赤兎山に達します。眺めは一級ながら、大半の登山者の行き先は赤兎平。ニッコウキスゲやイワイチョウ(6月下旬~7月上旬)などが咲く赤池湿原や避難小屋の先からの白山展望がこの山の最たる魅力でしょう。帰りは往路を下ります。 なお、鳩ヶ湯温泉や三ツ谷・杉峠からの道は、距離が長く、整備が不十分な年や区間もあるなど健脚・経験者向きです。
  • 小原から大長山へ

    小原から大長山へ

    大長山は、赤兎山に比べて距離が長く、道の状態からも難易度はやや高いです。両山を一度に登る場合は、相応の体力や小原林道のゲート閉門時間にも配慮が必要です。 小原登山口から小原峠までは小原から赤兎山へ(コースガイド)を参照して下さい。峠の十字路を左(北)に進みます。 ブナ林の中、刈安山を越え、さらにアップダウンを繰り返しながら高度を上げていきます。右手には白山が見え隠れし、ゴゼンタチバナやイワカガミなどの花も見られる気分爽快な道ですが、山頂近くの急な岩場(ロープあり)は、とくに下山時に要注意です。大長山山頂からの眺めは、赤兎山に勝るとも劣らずで、白山が大きく見え、遠く御嶽山なども望まれます。一帯はニッコウキスゲやコバイケイソウなどが咲く草原になっており、7月上旬あたりが見頃です。帰りは往路を下ります。 なお、石川県側の三ッ谷からの作業道及び登山道は荒廃気味です。
    大長山は、赤兎山に比べて距離が長く、道の状態からも難易度はやや高いです。両山を一度に登る場合は、相応の体力や小原林道のゲート閉門時間にも配慮が必要です。 小原登山口から小原峠までは小原から赤兎山へ(コースガイド)を参照して下さい。峠の十字路を左(北)に進みます。 ブナ林の中、刈安山を越え、さらにアップダウンを繰り返しながら高度を上げていきます。右手には白山が見え隠れし、ゴゼンタチバナやイワカガミなどの花も見られる気分爽快な道ですが、山頂近くの急な岩場(ロープあり)は、とくに下山時に要注意です。大長山山頂からの眺めは、赤兎山に勝るとも劣らずで、白山が大きく見え、遠く御嶽山なども望まれます。一帯はニッコウキスゲやコバイケイソウなどが咲く草原になっており、7月上旬あたりが見頃です。帰りは往路を下ります。 なお、石川県側の三ッ谷からの作業道及び登山道は荒廃気味です。
  • 六呂師高原から経ヶ岳へ

    六呂師高原から経ヶ岳へ

    起点の奥越高原青少年自然の家へはマイカーまたはタクシーの利用となります。駐車する際は、事前に了解を得ておきましょう。休所日(原則月曜日)は施設手前で進入禁止になるので要注意です。 自然の家からキャンプ場の方向に林道を行き、「三角山・経ヶ岳登り口」の標識から登ります。尾根に出れば傾斜も緩くなり、広域林道登山口に出ます。右へ100mほど行った銚子ヶ口展望広場には約10台分の駐車スペースがあり、ここから登るのも一案です。 ブナ林を抜けると保月山に着きます。ここから杓子岳にかけては、やせ尾根で岩峰もあり、階段が設置されています。杓子岳からはニッコウキスゲなどの花が咲く広い尾根となり、中岳では眼前に経ヶ岳の雄姿が迫ります。急な階段の道を切窓(唐谷コース分岐)へ下り、池ノ大沢と呼ばれる古い火口跡を俯瞰しつつ、笹の中の急坂を登れば経ヶ岳山頂です。白山の展望が見事です。帰りは往路を戻ります。 なお、小原林道払川登山口から法恩寺山の伏拝に至る道が2019年秋に整備されましたが、危険個所もあり、健脚・経験者向きです。
    起点の奥越高原青少年自然の家へはマイカーまたはタクシーの利用となります。駐車する際は、事前に了解を得ておきましょう。休所日(原則月曜日)は施設手前で進入禁止になるので要注意です。 自然の家からキャンプ場の方向に林道を行き、「三角山・経ヶ岳登り口」の標識から登ります。尾根に出れば傾斜も緩くなり、広域林道登山口に出ます。右へ100mほど行った銚子ヶ口展望広場には約10台分の駐車スペースがあり、ここから登るのも一案です。 ブナ林を抜けると保月山に着きます。ここから杓子岳にかけては、やせ尾根で岩峰もあり、階段が設置されています。杓子岳からはニッコウキスゲなどの花が咲く広い尾根となり、中岳では眼前に経ヶ岳の雄姿が迫ります。急な階段の道を切窓(唐谷コース分岐)へ下り、池ノ大沢と呼ばれる古い火口跡を俯瞰しつつ、笹の中の急坂を登れば経ヶ岳山頂です。白山の展望が見事です。帰りは往路を戻ります。 なお、小原林道払川登山口から法恩寺山の伏拝に至る道が2019年秋に整備されましたが、危険個所もあり、健脚・経験者向きです。
  • 中根平登山口から人形山へ

    中根平登山口から人形山へ

    山名の由来は山腹に現れる手をつないだ二つの人形の雪形で、母親の病気回復のお礼に山に登り、白山権現に参った帰りに遭難した幼い姉妹の悲しい伝説があります。南砺市上梨の対岸にある田向から林道を行くと、建物が数棟ある中根平を過ぎてまもなく人形堂の祠がある中根平登山口です。杉植林地が続き、登って行くとブナも混じるようになり、第一休憩所の広場に出ます。すぐにブナ林となり、やがて大きなサラサドウダンのある第二休憩所に着きます。 ダケカンバが混じるようになり、背の低い林を登って行くと開けた場所に出ます。鳥居のある所が宮屋敷跡で、古くは白山権現が祀られていたとされています。この先、展望がきく緩やかな尾根歩きで、三角形の三ヶ辻山から人形山への尾根が近づいてきます。鞍部から高度差100mほど登りきると梯子坂乗越の分岐です。二つの小ピークを越えてすぐ人形山山頂で、南側に広場があり、白山から大門山へ続く山並み、北アルプス、乗鞍岳、御嶽山ほかの眺めが楽しめます。帰りは往路を戻ります。
    山名の由来は山腹に現れる手をつないだ二つの人形の雪形で、母親の病気回復のお礼に山に登り、白山権現に参った帰りに遭難した幼い姉妹の悲しい伝説があります。南砺市上梨の対岸にある田向から林道を行くと、建物が数棟ある中根平を過ぎてまもなく人形堂の祠がある中根平登山口です。杉植林地が続き、登って行くとブナも混じるようになり、第一休憩所の広場に出ます。すぐにブナ林となり、やがて大きなサラサドウダンのある第二休憩所に着きます。 ダケカンバが混じるようになり、背の低い林を登って行くと開けた場所に出ます。鳥居のある所が宮屋敷跡で、古くは白山権現が祀られていたとされています。この先、展望がきく緩やかな尾根歩きで、三角形の三ヶ辻山から人形山への尾根が近づいてきます。鞍部から高度差100mほど登りきると梯子坂乗越の分岐です。二つの小ピークを越えてすぐ人形山山頂で、南側に広場があり、白山から大門山へ続く山並み、北アルプス、乗鞍岳、御嶽山ほかの眺めが楽しめます。帰りは往路を戻ります。
  • ブナオ峠から大門山・奈良岳へ

    ブナオ峠から大門山・奈良岳へ

    ブナオ峠へは五箇山の西赤尾から車で入りますが、舗装されているものの狭くて冬期間閉鎖の道路なので注意が必要です(2024年11月現在通行止)。出発するとすぐにブナ林の登りとなります。日差しの少ない歩きやすい道で、ところどころ小矢部川源流の谷を見ながら行くと、ベンチのある県境尾根の大門山と奈良岳方面への分岐に着きます。そこから約10分で到着する300名山の大門山からは、白山へと続く山々や北アルプスが望めます。いったん分岐まで戻り、尾根道を約20分で赤摩木古山に着きます。山名方位盤がある見晴らしのよい山頂で、ここまでは初級者にもおすすめのコースです。 その先、石川県側はブナなどの高木林、富山県側はササ原や低木林となり、6~7月ならムラサキヤシオやヒメシャガ、クガイソウなどが見られます。登り下りを繰り返し最後の急坂を登り切ると見越山でコース中で最も展望が良いところです。急坂を100mほど下り、緩やかに登って行くと奈良岳の山頂です。大笠山が大きく、その右肩に白山が見えます。下山は往路を戻ります。
    ブナオ峠へは五箇山の西赤尾から車で入りますが、舗装されているものの狭くて冬期間閉鎖の道路なので注意が必要です(2024年11月現在通行止)。出発するとすぐにブナ林の登りとなります。日差しの少ない歩きやすい道で、ところどころ小矢部川源流の谷を見ながら行くと、ベンチのある県境尾根の大門山と奈良岳方面への分岐に着きます。そこから約10分で到着する300名山の大門山からは、白山へと続く山々や北アルプスが望めます。いったん分岐まで戻り、尾根道を約20分で赤摩木古山に着きます。山名方位盤がある見晴らしのよい山頂で、ここまでは初級者にもおすすめのコースです。 その先、石川県側はブナなどの高木林、富山県側はササ原や低木林となり、6~7月ならムラサキヤシオやヒメシャガ、クガイソウなどが見られます。登り下りを繰り返し最後の急坂を登り切ると見越山でコース中で最も展望が良いところです。急坂を100mほど下り、緩やかに登って行くと奈良岳の山頂です。大笠山が大きく、その右肩に白山が見えます。下山は往路を戻ります。
  • 桂湖から大笠山へ

    桂湖から大笠山へ

    桂湖は、この地にあった合掌集落の桂が廃村した後にできた境川ダムの人造湖で、湖畔にはオートキャンプ場などがあります。1等三角点のある大笠山の魅力は山頂からの展望で、近くに笈ヶ岳、その右後方に白山の峰々、またアルプスや金沢など平野部も見えます。 登山口からまもなくでオバタキ谷を頑丈な吊橋で渡り、鉄製の階段やクサリ場のある岩壁の急斜面を登ります。いったん緩やかになり、再び林の中の登りの連続となり、標高1200m付近に穴の開いた檜の巨木を見て登って行くと天ノ又(前笈ヶ岳)に着きます。標識のある三角点は右側へ少し入ったところです。この先、笈ヶ岳や大笠山、大門山などを時々見ながらのアップダウンの繰り返しが連続し、旧避難小屋の広場に出ます。水場は北側の谷への踏み跡を行くとありますが、7月上旬頃まで残雪で利用できないことがあります。 ササの多い階段を登るとニッコウキスゲの咲く奈良岳への分岐に出て、避難小屋を通ってベンチのある大笠山に着きます。帰りは足元に注意し、とくに最後のクサリ場と階段は慎重に下りましょう。
    桂湖は、この地にあった合掌集落の桂が廃村した後にできた境川ダムの人造湖で、湖畔にはオートキャンプ場などがあります。1等三角点のある大笠山の魅力は山頂からの展望で、近くに笈ヶ岳、その右後方に白山の峰々、またアルプスや金沢など平野部も見えます。 登山口からまもなくでオバタキ谷を頑丈な吊橋で渡り、鉄製の階段やクサリ場のある岩壁の急斜面を登ります。いったん緩やかになり、再び林の中の登りの連続となり、標高1200m付近に穴の開いた檜の巨木を見て登って行くと天ノ又(前笈ヶ岳)に着きます。標識のある三角点は右側へ少し入ったところです。この先、笈ヶ岳や大笠山、大門山などを時々見ながらのアップダウンの繰り返しが連続し、旧避難小屋の広場に出ます。水場は北側の谷への踏み跡を行くとありますが、7月上旬頃まで残雪で利用できないことがあります。 ササの多い階段を登るとニッコウキスゲの咲く奈良岳への分岐に出て、避難小屋を通ってベンチのある大笠山に着きます。帰りは足元に注意し、とくに最後のクサリ場と階段は慎重に下りましょう。
  • 栃谷登山口から金剛堂山へ

    栃谷登山口から金剛堂山へ

    南砺市からは国道156号・471号を、富山市からは国道472号・471号を行き、南砺市利賀村上百瀬の百瀬川を上流へ進むと、避難施設のある栃谷登山口に着きます。 橋を渡り、沢に沿ってトチノキやサワグルミの林を進むと約10分で沢を横切り、やがてブナ林の登りとなります。道が緩やかになると登山口から1kmの道標で、まもなく左側に杉林を見ながらブナ林を進み、2kmの道標を過ぎて再び緩やかになると1346m地点です。展望はきかず、少し下ったところから山頂が望めます。3kmの道標を過ぎて登って行くとやがて左右の展望がきくようになり、白木峰や白山方面も見え出します。4kmの道標を通過して、もうひと頑張りで祠や方位盤のある金剛堂山(前金剛)に着きます。 ひと休みした後、池塘がありイワイチョウやキンコウカなどの咲く草原の中、展望を楽しみながら最高地点(1650m)の中金剛までの往復をして、来た道を戻ります。他に東俣登山口(車道は未舗装の悪路あり)と大長谷第四発電所からのルートがあります。
    南砺市からは国道156号・471号を、富山市からは国道472号・471号を行き、南砺市利賀村上百瀬の百瀬川を上流へ進むと、避難施設のある栃谷登山口に着きます。 橋を渡り、沢に沿ってトチノキやサワグルミの林を進むと約10分で沢を横切り、やがてブナ林の登りとなります。道が緩やかになると登山口から1kmの道標で、まもなく左側に杉林を見ながらブナ林を進み、2kmの道標を過ぎて再び緩やかになると1346m地点です。展望はきかず、少し下ったところから山頂が望めます。3kmの道標を過ぎて登って行くとやがて左右の展望がきくようになり、白木峰や白山方面も見え出します。4kmの道標を通過して、もうひと頑張りで祠や方位盤のある金剛堂山(前金剛)に着きます。 ひと休みした後、池塘がありイワイチョウやキンコウカなどの咲く草原の中、展望を楽しみながら最高地点(1650m)の中金剛までの往復をして、来た道を戻ります。他に東俣登山口(車道は未舗装の悪路あり)と大長谷第四発電所からのルートがあります。
  • 八合目登山口から白木峰・小白木峰へ

    八合目登山口から白木峰・小白木峰へ

    標高1600mに届かずとも、高山植物の咲く高原が広がり北アルプスなどの展望が楽しめる山で、人気があります。国道472号、471号を進み、大長谷川上流で21世紀の森への林道を上がって行くと、標高1320mの八合目登山口に着きます。花や紅葉の時期には駐車場がすぐ満車になるので、下の方に駐車して歩くことになります。 急な道を登って行くと車道に出ますが、少し右手から再び登山道を登って行き、もう一度車道を横切ると木道が現れ白木峰の山頂に着きます。なだらかな山頂付近には池溏が多く、ウラジロヨウラク、ニッコウキスゲ、ワタスゲなどのお花畑の中を木道を歩いて浮島の池まで往復してから小白木峰へ向かいましょう。木道が終わり小さな祠を過ぎると下りです。少しぬかるんでいる所がありますが、歩きやすい道で迷うこともありません。小白木峰の少し手前と少し先に池溏があり、すぐ東側にベンチのある展望所があります。帰路は白木峰に戻り往路を下山します。他に南側から万波高原の小坂谷と大長谷第四発電所取水口からの道があります。
    標高1600mに届かずとも、高山植物の咲く高原が広がり北アルプスなどの展望が楽しめる山で、人気があります。国道472号、471号を進み、大長谷川上流で21世紀の森への林道を上がって行くと、標高1320mの八合目登山口に着きます。花や紅葉の時期には駐車場がすぐ満車になるので、下の方に駐車して歩くことになります。 急な道を登って行くと車道に出ますが、少し右手から再び登山道を登って行き、もう一度車道を横切ると木道が現れ白木峰の山頂に着きます。なだらかな山頂付近には池溏が多く、ウラジロヨウラク、ニッコウキスゲ、ワタスゲなどのお花畑の中を木道を歩いて浮島の池まで往復してから小白木峰へ向かいましょう。木道が終わり小さな祠を過ぎると下りです。少しぬかるんでいる所がありますが、歩きやすい道で迷うこともありません。小白木峰の少し手前と少し先に池溏があり、すぐ東側にベンチのある展望所があります。帰路は白木峰に戻り往路を下山します。他に南側から万波高原の小坂谷と大長谷第四発電所取水口からの道があります。
  • 関宮 福定親水公園から氷ノ山

    関宮 福定親水公園から氷ノ山

    氷ノ山登山で最も登られているポピュラーなコースである関宮側の登山道は、学校登山でも利用される安全なコースです。晴天時は歩きやすいですが、山頂一帯では荒天時や霧の際に方向を間違える危険があるため、十分な注意が必要です。 ここでは、福定親水公園から氷ノ山に登り、東尾根を下山するコースをご紹介します。入山口と下山口が同じため、マイカーでの登山にも便利です。尾根に出ると縦走コースとなり、氷ノ山の大きさを実感できます。天候に恵まれれば、1等三角点のある山頂からの展望は素晴らしいものとなるでしょう。 アクセスは、八鹿駅から全但バスに乗り、氷ノ山鉢伏口で下車します。ここが親水公園の登山口です。登山コースは日帰り可能ですが、余裕を持って前夜に登山口近くの福定で民宿に宿泊するのもよいでしょう。スキーや林間学校でも知られる地域のため、民宿の数も多く、山ならではの名物料理を楽しめる宿もあります。 氷ノ山鉢伏口から氷ノ山国際スキー場に続く林道を登ると、親水公園に到着します。ここには駐車場、水場、トイレ、登山届ポストがありますが、2025年度は改修工事のため、水道は使用できません(トイレは冬期閉鎖)。マイカーで登山する場合、2台あれば1台を下山口の東尾根登山口に回送しておくと便利です。また、登山者によっては東尾根から登る方が歩きやすいという意見もあります。 登山口では、氷ノ山を愛した神戸の登山家・多田繁次のケルンに一礼し、登山道に入ります。途中、八木川沿いの道や林の中の自然歩道を進むと、布滝へ行くことができます。布滝は高さ65mの美しい滝で、そこから山腹に付けられた登山道をたどります。不動滝を見ながら進み、地蔵堂を過ぎると道は平坦になり、単独行で知られる加藤文太郎が泊まったお堂があります。この地蔵堂は、古くから氷ノ山越えをする旅人の休憩場所でした。 樹林の美しいトレイルを登ると氷ノ山越に到着します。ここには石地蔵と避難小屋があります。左に折れ、なだらかな尾根道を山頂へ向かいます。この道は明るく開けており、気持ちの良い登山道です。コシキ岩を過ぎると、避難小屋と展望台がある氷ノ山山頂に到着します。なお、2024年に展望台付近にトイレが新設されましたが、冬期は閉鎖されます。 下山は、古生沼、古千本、千本スギなどの原生林を経て神大ヒュッテへ進み、ここから左に折れて東尾根を下ります。春にはドウダンツツジの群落が見られ、美しい景色を楽しめます。東尾根避難小屋で左に折れると、親水公園に続く東尾根登山口の林道に出ます。ここにはトイレや水道が整備されており、登山の締めくくりとして利用できます。
    氷ノ山登山で最も登られているポピュラーなコースである関宮側の登山道は、学校登山でも利用される安全なコースです。晴天時は歩きやすいですが、山頂一帯では荒天時や霧の際に方向を間違える危険があるため、十分な注意が必要です。 ここでは、福定親水公園から氷ノ山に登り、東尾根を下山するコースをご紹介します。入山口と下山口が同じため、マイカーでの登山にも便利です。尾根に出ると縦走コースとなり、氷ノ山の大きさを実感できます。天候に恵まれれば、1等三角点のある山頂からの展望は素晴らしいものとなるでしょう。 アクセスは、八鹿駅から全但バスに乗り、氷ノ山鉢伏口で下車します。ここが親水公園の登山口です。登山コースは日帰り可能ですが、余裕を持って前夜に登山口近くの福定で民宿に宿泊するのもよいでしょう。スキーや林間学校でも知られる地域のため、民宿の数も多く、山ならではの名物料理を楽しめる宿もあります。 氷ノ山鉢伏口から氷ノ山国際スキー場に続く林道を登ると、親水公園に到着します。ここには駐車場、水場、トイレ、登山届ポストがありますが、2025年度は改修工事のため、水道は使用できません(トイレは冬期閉鎖)。マイカーで登山する場合、2台あれば1台を下山口の東尾根登山口に回送しておくと便利です。また、登山者によっては東尾根から登る方が歩きやすいという意見もあります。 登山口では、氷ノ山を愛した神戸の登山家・多田繁次のケルンに一礼し、登山道に入ります。途中、八木川沿いの道や林の中の自然歩道を進むと、布滝へ行くことができます。布滝は高さ65mの美しい滝で、そこから山腹に付けられた登山道をたどります。不動滝を見ながら進み、地蔵堂を過ぎると道は平坦になり、単独行で知られる加藤文太郎が泊まったお堂があります。この地蔵堂は、古くから氷ノ山越えをする旅人の休憩場所でした。 樹林の美しいトレイルを登ると氷ノ山越に到着します。ここには石地蔵と避難小屋があります。左に折れ、なだらかな尾根道を山頂へ向かいます。この道は明るく開けており、気持ちの良い登山道です。コシキ岩を過ぎると、避難小屋と展望台がある氷ノ山山頂に到着します。なお、2024年に展望台付近にトイレが新設されましたが、冬期は閉鎖されます。 下山は、古生沼、古千本、千本スギなどの原生林を経て神大ヒュッテへ進み、ここから左に折れて東尾根を下ります。春にはドウダンツツジの群落が見られ、美しい景色を楽しめます。東尾根避難小屋で左に折れると、親水公園に続く東尾根登山口の林道に出ます。ここにはトイレや水道が整備されており、登山の締めくくりとして利用できます。