【日帰り】の登山コースガイド

日帰り

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検索結果851件中  481-500件
  • 笹ヶ峰から火打山へ

    笹ヶ峰から火打山へ

    火打山への登山は日帰りも可能ですが、移動距離が長めなので、余裕を持ちたい場合には、高谷池ヒュッテを利用して1泊2日の行程がお勧めです。 笹ヶ峰の登山口のゲートを通過し、木道が整備された緩やかな勾配の道を進むと、まずは笹ヶ峰一周歩道との分岐です。ここは左に進みましょう。その後も黒沢橋までは歩きやすい木道の区間が多く、緩やかな傾斜が続きます。沢の音が近づいてくると黒沢橋に到着します。 黒沢橋を渡り斜面をトラバースしていくと十二曲りが始まります。急斜面につけられた九十九折りの道を登り終えると尾根上に出ます。ここから先の尾根道は更に急で、段差が大きく、手で岩や根っこを掴みながら登ります。次第に傾斜が緩くなると、植生は針葉樹のオオシラビソに変わっています。雰囲気の良いオオシラビソ林を登っていくと、再び木道が現れ、富士見平分岐に到着です。 火打山へは分岐を左に進みます。小さな起伏の連続とチシマザサの根で少々歩きにくいトラバース道を終え、周囲が開けた笹原を通過すると、三角屋根の高谷池ヒュッテが目の前に現れます。ヒュッテから見る高谷池と火打山は、素晴らしい景色です。 高谷池ヒュッテから火打山方面へ少し進むと黒沢池との分岐です。分岐を左に進み、ちょっとした岩場を登った所が、通称ロックガーデン、または小天狗の庭と呼ばれる場所です。ここは8月まで雪が残ることもあり、雪解けを追って花が咲いていくことから、比較的遅い時期までハクサンコザクラやツガザクラなどの花を楽しめます。木道を緩やかに下っていくと天狗の庭です。7月中旬に咲くハクサンコザクラの群落や池塘に映る火打山は、一番の見どころといっても良いでしょう。天狗の庭の先の稜線上からは高田平野方面が開けます。急な階段を登り終えると雷鳥平で、ここから上部がライチョウの生息地です。ハイマツに覆われた平らな尾根を抜けると、山頂への最後の急登です。タイミングが良ければ、山頂直下でライチョウに出会えることもあります。木階段を登り切るといよいよ火打山山頂に到着です。間近には今も噴煙を上げている焼山、北アルプスや富士山、佐渡島や能登半島まで見渡せる、360度の大展望を楽しんでください。 下山は往路を戻りますが、余裕があれば高谷池から茶臼山を越えて、黒沢池を回り富士平へ出て下山すると、より充実した山旅となるでしょう。
    火打山への登山は日帰りも可能ですが、移動距離が長めなので、余裕を持ちたい場合には、高谷池ヒュッテを利用して1泊2日の行程がお勧めです。 笹ヶ峰の登山口のゲートを通過し、木道が整備された緩やかな勾配の道を進むと、まずは笹ヶ峰一周歩道との分岐です。ここは左に進みましょう。その後も黒沢橋までは歩きやすい木道の区間が多く、緩やかな傾斜が続きます。沢の音が近づいてくると黒沢橋に到着します。 黒沢橋を渡り斜面をトラバースしていくと十二曲りが始まります。急斜面につけられた九十九折りの道を登り終えると尾根上に出ます。ここから先の尾根道は更に急で、段差が大きく、手で岩や根っこを掴みながら登ります。次第に傾斜が緩くなると、植生は針葉樹のオオシラビソに変わっています。雰囲気の良いオオシラビソ林を登っていくと、再び木道が現れ、富士見平分岐に到着です。 火打山へは分岐を左に進みます。小さな起伏の連続とチシマザサの根で少々歩きにくいトラバース道を終え、周囲が開けた笹原を通過すると、三角屋根の高谷池ヒュッテが目の前に現れます。ヒュッテから見る高谷池と火打山は、素晴らしい景色です。 高谷池ヒュッテから火打山方面へ少し進むと黒沢池との分岐です。分岐を左に進み、ちょっとした岩場を登った所が、通称ロックガーデン、または小天狗の庭と呼ばれる場所です。ここは8月まで雪が残ることもあり、雪解けを追って花が咲いていくことから、比較的遅い時期までハクサンコザクラやツガザクラなどの花を楽しめます。木道を緩やかに下っていくと天狗の庭です。7月中旬に咲くハクサンコザクラの群落や池塘に映る火打山は、一番の見どころといっても良いでしょう。天狗の庭の先の稜線上からは高田平野方面が開けます。急な階段を登り終えると雷鳥平で、ここから上部がライチョウの生息地です。ハイマツに覆われた平らな尾根を抜けると、山頂への最後の急登です。タイミングが良ければ、山頂直下でライチョウに出会えることもあります。木階段を登り切るといよいよ火打山山頂に到着です。間近には今も噴煙を上げている焼山、北アルプスや富士山、佐渡島や能登半島まで見渡せる、360度の大展望を楽しんでください。 下山は往路を戻りますが、余裕があれば高谷池から茶臼山を越えて、黒沢池を回り富士平へ出て下山すると、より充実した山旅となるでしょう。
  • 燕温泉から妙高山へ

    燕温泉から妙高山へ

    登山口となる燕温泉は、標高1200mの山深い谷間にある秘湯。小さな温泉街を抜けるとすぐに分岐です。左が紹介する赤倉温泉源泉経由、右は麻平経由で、どちらからでも山頂へ行くことができます。左の階段を登ると薬師堂があり、そこからもう少しで黄金の湯の露天風呂があります。しばらくは燕温泉スキー場跡の舗装路を登り、赤倉温泉源泉へと続く湯道へ入ります。途中にある温泉管理小屋には水場もあります。称名滝、光明滝の二段の滝を眺めながら、北地獄谷の上部を目指します。沢を徒渉すると麻平からの道が合流します。再度沢を渡り、沢の右岸を登っていくと、道は左手の尾根方向へ向きを変え、胸突八丁の急登が始まります。胸突八丁手前の沢には遅くまで雪渓が残ります。斜度が緩んで急登が終わると祠のある天狗堂です。下山に使う新赤倉方面からの道とは、ここで合流します。 天狗堂から、灌木に覆われた道を登ると小さな池が現れます。これが光善寺池で、ここから妙高山の山頂部分が良く見えます。尾根道をさらに進むと風穴があります。標高を上げ展望が開け始めると、鎖場下に着きます。鎖を頼りに30mほどの岩場を登りますが、足場は階段状に掘られているので、それほど心配は要りません。ここからは高度感も出てきて、麓の妙高高原や野尻湖、志賀方面、日本海まで一望できます。鎖場を登りきると山頂まではあと僅か。最後は火山特有の溶岩帯を登れば、妙高大神が祀られた妙高山の最高地点、南峰に到着します。三角点と立派な標柱がある北峰へは、南峰から5分ほどです。山頂からは、頂上を囲む外輪山、その向こう側に火打山、焼山、乙妻山が良く見えます。さらに北アルプスや富士山、日本海に浮かぶ佐渡島まで、まさに360度の大展望が楽しめます。 下山は天狗堂まで戻り、分岐を新赤倉方面の右に進みます。急で滑りやすい道を下ると、舗装された林道に出ます。少し下ると温泉管理小屋があり、林道から右に少し下った所に水場もあります。その先が避難小屋の大谷ヒュッテで、隣にトイレもあります。さらに林道を10分ほど下ると、左手に新赤倉に下る登山道が出てきます。再び登山道へ入り、山腹を巻くようにダケカンバ林を進んでいくと、次第にブナ林に変わっていきます。ブナ林の急な尾根を下り、最後の沢を越え、急斜面をトラバースすれば、赤倉観光リゾートスキー場のコースに出ます。あとはコース内を下っていけばスカイケーブル山頂駅です。スカイケーブルを利用し、約11分で山麓駅がある新赤倉温泉に到着します。
    登山口となる燕温泉は、標高1200mの山深い谷間にある秘湯。小さな温泉街を抜けるとすぐに分岐です。左が紹介する赤倉温泉源泉経由、右は麻平経由で、どちらからでも山頂へ行くことができます。左の階段を登ると薬師堂があり、そこからもう少しで黄金の湯の露天風呂があります。しばらくは燕温泉スキー場跡の舗装路を登り、赤倉温泉源泉へと続く湯道へ入ります。途中にある温泉管理小屋には水場もあります。称名滝、光明滝の二段の滝を眺めながら、北地獄谷の上部を目指します。沢を徒渉すると麻平からの道が合流します。再度沢を渡り、沢の右岸を登っていくと、道は左手の尾根方向へ向きを変え、胸突八丁の急登が始まります。胸突八丁手前の沢には遅くまで雪渓が残ります。斜度が緩んで急登が終わると祠のある天狗堂です。下山に使う新赤倉方面からの道とは、ここで合流します。 天狗堂から、灌木に覆われた道を登ると小さな池が現れます。これが光善寺池で、ここから妙高山の山頂部分が良く見えます。尾根道をさらに進むと風穴があります。標高を上げ展望が開け始めると、鎖場下に着きます。鎖を頼りに30mほどの岩場を登りますが、足場は階段状に掘られているので、それほど心配は要りません。ここからは高度感も出てきて、麓の妙高高原や野尻湖、志賀方面、日本海まで一望できます。鎖場を登りきると山頂まではあと僅か。最後は火山特有の溶岩帯を登れば、妙高大神が祀られた妙高山の最高地点、南峰に到着します。三角点と立派な標柱がある北峰へは、南峰から5分ほどです。山頂からは、頂上を囲む外輪山、その向こう側に火打山、焼山、乙妻山が良く見えます。さらに北アルプスや富士山、日本海に浮かぶ佐渡島まで、まさに360度の大展望が楽しめます。 下山は天狗堂まで戻り、分岐を新赤倉方面の右に進みます。急で滑りやすい道を下ると、舗装された林道に出ます。少し下ると温泉管理小屋があり、林道から右に少し下った所に水場もあります。その先が避難小屋の大谷ヒュッテで、隣にトイレもあります。さらに林道を10分ほど下ると、左手に新赤倉に下る登山道が出てきます。再び登山道へ入り、山腹を巻くようにダケカンバ林を進んでいくと、次第にブナ林に変わっていきます。ブナ林の急な尾根を下り、最後の沢を越え、急斜面をトラバースすれば、赤倉観光リゾートスキー場のコースに出ます。あとはコース内を下っていけばスカイケーブル山頂駅です。スカイケーブルを利用し、約11分で山麓駅がある新赤倉温泉に到着します。
  • 火打山〜妙高山縦走

    火打山〜妙高山縦走

    火打山と妙高山を縦走するには、高谷池ヒュッテか黒沢池ヒュッテのどちらかに宿泊する1泊2日の行程が一般的です。それぞれの小屋の間は1時間程で、どちらに泊るかは前後の行程を考えて選択すると良いでしょう。また、より余裕を持った行程にしたい場合には、両方の小屋に1泊ずつする2泊3日の行程も選択肢の1つです。 笹ヶ峰〜火打山までは笹ヶ峰から火打山へ(コースガイド)を参照してください。高谷池ヒュッテから木道を進むとすぐに火打山方面との分岐です。この分岐を茶臼山方面へ進みます。ゴツゴツした岩の道を登ると木道になり、茶臼山への稜線に出ます。そのまま小さな起伏を越えながら稜線沿いを進むと茶臼山です。視界のない茶臼山からオオシラビソ林を抜けると、目の前に妙高外輪山が現れ、眼下には黒沢池湿原が広がっています。見晴らしの良い尾根を下ると黒沢池ヒュッテに到着します。青い八角形のドーム型が特徴の山小屋です。 黒沢池ヒュッテ前で、妙高山方面への道と黒沢池経由で富士見平への道が分かれていますので、分岐を左に進みます。その後10mほど進むと今度は神奈山方面への道との分岐がるので右に進みます。妙高外輪山への登りを登り切ると大倉乗越です。中央火口丘の妙高山本峰が正面に立ちはだかっています。大倉乗越からの下りは急斜面で、所々にロープも設置されています。急な下りが終わると、今度は急斜面をトラバースする道になります。斜面上部からの落石や滑落に注意が必要で、崩落により道がわかりにくい部分もあるので、ルートを見失わないようにしましょう。また7月中旬まで雪渓が残ることもあります。登山道上に残雪がある場合は、アイゼン、ピッケルが必携となることから、初級者は残雪が消えてからの通行がお勧めです。トラバースからは妙高山の中央火口丘がよく見えます。大きな岩の脇を通り、沢を渡ると長助池分岐に着きます。分岐手前の沢や長助池分岐付近も7月下旬まで雪渓が残ります。 長助池分岐を右に進むと、すぐに妙高山頂への標高差400mの急登が始まります。上部に山頂の岩が見え始め、最後に岩の間を登れば妙高山北峰です。ここには立派な標柱と三角点があります。妙高大神のある標高最高地点の南峰はここから5分ほどです。山頂からは360度の大展望が楽しめます。 南峰からの下山は溶岩帯の岩場から始まります。岩場が終わり、笹に覆われた急斜面を下ると鎖場上に出ます。鎖場の岩場は高度感があるものの、足場はしっかりしているので、慣れている人であれば問題なく通過できます。隣の黒姫山や野尻湖を眺めながら下っていくと、左側に冷たい風が吹き出してくる風穴があり、もう一段下ると光善寺池で、振り返ると山頂付近が見えます。溝状に掘れた道をさらに下ると天狗堂に到着です。このルート上では数少ない少し広いスペースがある場所で石祠もあります。ここが燕温泉方面と新赤倉温泉方面の分岐になっていて、燕温泉へは左へ進みます。道は尾根から外れて北地獄谷へと向かいます。チシマザサに覆われた道を下っていくと傾斜が増してきます。胸突八丁と呼ばれる急斜面を下ると河原に出ます。沢の右岸を下り、一度沢を渡ると北地獄谷分岐です。麻平を経由する場合は左へ、北地獄谷を経由する場合は沢の左岸を少し歩いてから、再度沢を渡り返します。急斜面に付けられた片斜面気味の道を下っていくと、二段の滝の間、称名滝の下で光明滝の落ち口に出ます。ここからは赤倉温泉源泉管理の為に舗装された道になり、水場がある源泉管理小屋に着きます。小屋までは並行してある階段を使う方が良いでしょう。北地獄谷沿いに付けられた道は舗装されていて歩きやすいですが、上部からの落石には注意が必要です。道が広がり燕温泉スキー場跡を下っていけば燕温泉の温泉街に到着します。温泉街の手前に黄金の湯(露天風呂)もあるので、ここでひと風呂浴びるのもお勧めです。
    火打山と妙高山を縦走するには、高谷池ヒュッテか黒沢池ヒュッテのどちらかに宿泊する1泊2日の行程が一般的です。それぞれの小屋の間は1時間程で、どちらに泊るかは前後の行程を考えて選択すると良いでしょう。また、より余裕を持った行程にしたい場合には、両方の小屋に1泊ずつする2泊3日の行程も選択肢の1つです。 笹ヶ峰〜火打山までは笹ヶ峰から火打山へ(コースガイド)を参照してください。高谷池ヒュッテから木道を進むとすぐに火打山方面との分岐です。この分岐を茶臼山方面へ進みます。ゴツゴツした岩の道を登ると木道になり、茶臼山への稜線に出ます。そのまま小さな起伏を越えながら稜線沿いを進むと茶臼山です。視界のない茶臼山からオオシラビソ林を抜けると、目の前に妙高外輪山が現れ、眼下には黒沢池湿原が広がっています。見晴らしの良い尾根を下ると黒沢池ヒュッテに到着します。青い八角形のドーム型が特徴の山小屋です。 黒沢池ヒュッテ前で、妙高山方面への道と黒沢池経由で富士見平への道が分かれていますので、分岐を左に進みます。その後10mほど進むと今度は神奈山方面への道との分岐がるので右に進みます。妙高外輪山への登りを登り切ると大倉乗越です。中央火口丘の妙高山本峰が正面に立ちはだかっています。大倉乗越からの下りは急斜面で、所々にロープも設置されています。急な下りが終わると、今度は急斜面をトラバースする道になります。斜面上部からの落石や滑落に注意が必要で、崩落により道がわかりにくい部分もあるので、ルートを見失わないようにしましょう。また7月中旬まで雪渓が残ることもあります。登山道上に残雪がある場合は、アイゼン、ピッケルが必携となることから、初級者は残雪が消えてからの通行がお勧めです。トラバースからは妙高山の中央火口丘がよく見えます。大きな岩の脇を通り、沢を渡ると長助池分岐に着きます。分岐手前の沢や長助池分岐付近も7月下旬まで雪渓が残ります。 長助池分岐を右に進むと、すぐに妙高山頂への標高差400mの急登が始まります。上部に山頂の岩が見え始め、最後に岩の間を登れば妙高山北峰です。ここには立派な標柱と三角点があります。妙高大神のある標高最高地点の南峰はここから5分ほどです。山頂からは360度の大展望が楽しめます。 南峰からの下山は溶岩帯の岩場から始まります。岩場が終わり、笹に覆われた急斜面を下ると鎖場上に出ます。鎖場の岩場は高度感があるものの、足場はしっかりしているので、慣れている人であれば問題なく通過できます。隣の黒姫山や野尻湖を眺めながら下っていくと、左側に冷たい風が吹き出してくる風穴があり、もう一段下ると光善寺池で、振り返ると山頂付近が見えます。溝状に掘れた道をさらに下ると天狗堂に到着です。このルート上では数少ない少し広いスペースがある場所で石祠もあります。ここが燕温泉方面と新赤倉温泉方面の分岐になっていて、燕温泉へは左へ進みます。道は尾根から外れて北地獄谷へと向かいます。チシマザサに覆われた道を下っていくと傾斜が増してきます。胸突八丁と呼ばれる急斜面を下ると河原に出ます。沢の右岸を下り、一度沢を渡ると北地獄谷分岐です。麻平を経由する場合は左へ、北地獄谷を経由する場合は沢の左岸を少し歩いてから、再度沢を渡り返します。急斜面に付けられた片斜面気味の道を下っていくと、二段の滝の間、称名滝の下で光明滝の落ち口に出ます。ここからは赤倉温泉源泉管理の為に舗装された道になり、水場がある源泉管理小屋に着きます。小屋までは並行してある階段を使う方が良いでしょう。北地獄谷沿いに付けられた道は舗装されていて歩きやすいですが、上部からの落石には注意が必要です。道が広がり燕温泉スキー場跡を下っていけば燕温泉の温泉街に到着します。温泉街の手前に黄金の湯(露天風呂)もあるので、ここでひと風呂浴びるのもお勧めです。
  • 関温泉から神奈山へ

    関温泉から神奈山へ

    妙高山は典型的な多重式のカルデラ火山で、山頂となる中央火口丘は外輪山にぐるっと囲まれています。外輪山は、前山、赤倉山、三田原山、大倉山、神奈山の5山で形成されていて、一番北側に位置するのが神奈山です。 外輪山の中では唯一夏道を利用して山頂へ行ける山で、迫力ある妙高山を眺められることや、初夏にはたくさんの花を楽しむことができるのが魅力となっています。また百名山で賑わう妙高山に比べると登る人の数も少なく穴場的な山です。 登山口は関温泉。温泉街の一番上側から関温泉スキー場のコースを登ります。コース内の未舗装の道を北側に回り込むように登り、スキー場レストランの建物を過ぎると第1リフト終点に出ます。ここから先はスキー場の上級者コースなので、傾斜も増し道も細くなります。片斜面の滑りやすい道を登り切ると、第3リフト終点の展望台、関温泉口に到着です。野尻湖や斑尾山、志賀高原、苗場山などの展望が素晴らしいので、爽やかな風を感じながら一息入れましょう。 ここからがブナ林の中の本格的な登山道となります。しばらくは尾根に沿って道がついていますが、そのうちに北側の幕ノ沢方面へトラバースしていきます。一部崩壊地を横切る場所などもあり注意が必要です。登山道脇にはツバメオモト、イワカガミ、サンカヨウなどが咲いています。その後道は九十九折りとなり、再び尾根上に戻ったところが、大ブナ林です。大ブナ林からは、山頂へと続く尾根を直登する急登が続きます。標高を上げて見通しが所々で利くようになると、妙高山本峰が見え始めます。尾根が一旦平らになったところが八方睨です。急傾斜は続き、その先のちょっとした岩場の上に出ると視界が開け、一気に高度感が出てきます。高田平野や日本海も見えてきて、振り返ると今まで登ってきた道が見渡せます。神奈山の花といえばシラネアオイ。至る所で小さな群落になって咲いている姿を楽しみながら登れば山頂まではあと少し。引き続き尾根道を登っていくと、三角点がある神奈山山頂へ到着します。 下山は往路を戻るのが一般的ですが、三峰分岐から大倉分岐を経由して、燕温泉へ下山することも可能です。ただし、三峰分岐と大倉分岐間は斜面の崩落で道が荒れていることと、大倉沢には7月上旬までは雪渓が残ること、また雪渓がなくなってからも、大倉沢には橋がないので、雨天時や増水時は徒渉できないことなど、その時の状況により通行が難しいことがあるので注意が必要です。
    妙高山は典型的な多重式のカルデラ火山で、山頂となる中央火口丘は外輪山にぐるっと囲まれています。外輪山は、前山、赤倉山、三田原山、大倉山、神奈山の5山で形成されていて、一番北側に位置するのが神奈山です。 外輪山の中では唯一夏道を利用して山頂へ行ける山で、迫力ある妙高山を眺められることや、初夏にはたくさんの花を楽しむことができるのが魅力となっています。また百名山で賑わう妙高山に比べると登る人の数も少なく穴場的な山です。 登山口は関温泉。温泉街の一番上側から関温泉スキー場のコースを登ります。コース内の未舗装の道を北側に回り込むように登り、スキー場レストランの建物を過ぎると第1リフト終点に出ます。ここから先はスキー場の上級者コースなので、傾斜も増し道も細くなります。片斜面の滑りやすい道を登り切ると、第3リフト終点の展望台、関温泉口に到着です。野尻湖や斑尾山、志賀高原、苗場山などの展望が素晴らしいので、爽やかな風を感じながら一息入れましょう。 ここからがブナ林の中の本格的な登山道となります。しばらくは尾根に沿って道がついていますが、そのうちに北側の幕ノ沢方面へトラバースしていきます。一部崩壊地を横切る場所などもあり注意が必要です。登山道脇にはツバメオモト、イワカガミ、サンカヨウなどが咲いています。その後道は九十九折りとなり、再び尾根上に戻ったところが、大ブナ林です。大ブナ林からは、山頂へと続く尾根を直登する急登が続きます。標高を上げて見通しが所々で利くようになると、妙高山本峰が見え始めます。尾根が一旦平らになったところが八方睨です。急傾斜は続き、その先のちょっとした岩場の上に出ると視界が開け、一気に高度感が出てきます。高田平野や日本海も見えてきて、振り返ると今まで登ってきた道が見渡せます。神奈山の花といえばシラネアオイ。至る所で小さな群落になって咲いている姿を楽しみながら登れば山頂まではあと少し。引き続き尾根道を登っていくと、三角点がある神奈山山頂へ到着します。 下山は往路を戻るのが一般的ですが、三峰分岐から大倉分岐を経由して、燕温泉へ下山することも可能です。ただし、三峰分岐と大倉分岐間は斜面の崩落で道が荒れていることと、大倉沢には7月上旬までは雪渓が残ること、また雪渓がなくなってからも、大倉沢には橋がないので、雨天時や増水時は徒渉できないことなど、その時の状況により通行が難しいことがあるので注意が必要です。
  • 奥社から戸隠山へ

    奥社から戸隠山へ

    戸隠高原から見る戸隠山は、荒々しい岩峰の連なりです。北信五岳のひとつで、一般登山道にはなっていますが、鎖場や岩稜のナイフリッジなど、危険個所も数多い為、熟練者向けの登山道です。 登山道は戸隠奥社入口から始まります。大きな鳥居をくぐり、奥社に向かって真っ直ぐの参道が続きます。赤く大きな門が随神門で、その先は立派な杉並木に変わります。厳かな雰囲気の中を進み石の階段を登ると戸隠神社奥社に到着です。 社務所の下側を通り、尾根へ取り付くと、すぐに急登が始まります。尾根上をしばらく登ると、岩壁の基部が横に長く掘られたようになっている五十間長屋に突き当たり、左へ進むと百間長屋です。更にトラバースし左側の尾根に登ります。小さな祠のある西窟の下を通過すると最初の鎖場です。連続する岩稜と、鎖場をこなし、胸突岩を登り切るといよいよ蟻の塔渡りです。蟻の塔渡りはいわゆるナイフリッジで、両側が300mほど切れ落ちている幅50cm程度の岩稜が20mほど続きます。とても高度感がありますが、頼りにする鎖や手すりはありません。右側の巻き道を使うことも可能ですが、こちらも足場が良いというわけではないので、どちらにしても慎重な行動が求められます。蟻の塔渡りを越えると、次は更に幅の狭い剣の刃渡りです。距離は5mほどと短いですが、傾斜もあり、巻き道もありません。狭い岩稜を越え、最後の鎖場を登ると八方睨に出ます。ここからの眺めは素晴らしく、周囲の山々を見渡せます。八方睨から一旦下って、登り返すと戸隠山山頂です。戸隠山と書かれた標柱の向こう側に高妻山が見えています。ここから先も一不動の分岐までは、稜線歩きが続きます。樹林帯に入ったり、崖の縁を通過したりを繰り返しながら三角点のある九頭龍山を目指します。崖の縁を通過する際は景色も良いのですが、足元には注意しましょう。九頭龍山を過ぎると、屏風岩を西側から巻きながら急な登りを登ります。見通しがきかない緩やかなピークを越え、急な下りを下り切ったところにあるのが一不動避難小屋です。高妻山方面と戸隠牧場方面との分岐もすぐ近くです。 分岐を右に進み、稜線から下り始めます。笹の間を下っていくと沢状の地形となり、氷清水の水場に着きます。そのまま沢をもう少し下ると不動滝の上に出ます。滝の落ち口の右岸を鎖を頼りに一段降りてから、帯岩をトラバースします。その後急な斜面を下ると、今度は滑滝に出ます。ここも鎖を頼りに下りましょう。さらに大洞沢を右へ左へと渡りながら下山していくと次第に傾斜が緩くなってきます。最後に右岸に渡り、林の中を進むと戸隠牧場です。牧柵に沿って歩き、キャンプ場を通過し橋を渡れば、戸隠キャンプ場バス停、登山者用駐車場に到着します。
    戸隠高原から見る戸隠山は、荒々しい岩峰の連なりです。北信五岳のひとつで、一般登山道にはなっていますが、鎖場や岩稜のナイフリッジなど、危険個所も数多い為、熟練者向けの登山道です。 登山道は戸隠奥社入口から始まります。大きな鳥居をくぐり、奥社に向かって真っ直ぐの参道が続きます。赤く大きな門が随神門で、その先は立派な杉並木に変わります。厳かな雰囲気の中を進み石の階段を登ると戸隠神社奥社に到着です。 社務所の下側を通り、尾根へ取り付くと、すぐに急登が始まります。尾根上をしばらく登ると、岩壁の基部が横に長く掘られたようになっている五十間長屋に突き当たり、左へ進むと百間長屋です。更にトラバースし左側の尾根に登ります。小さな祠のある西窟の下を通過すると最初の鎖場です。連続する岩稜と、鎖場をこなし、胸突岩を登り切るといよいよ蟻の塔渡りです。蟻の塔渡りはいわゆるナイフリッジで、両側が300mほど切れ落ちている幅50cm程度の岩稜が20mほど続きます。とても高度感がありますが、頼りにする鎖や手すりはありません。右側の巻き道を使うことも可能ですが、こちらも足場が良いというわけではないので、どちらにしても慎重な行動が求められます。蟻の塔渡りを越えると、次は更に幅の狭い剣の刃渡りです。距離は5mほどと短いですが、傾斜もあり、巻き道もありません。狭い岩稜を越え、最後の鎖場を登ると八方睨に出ます。ここからの眺めは素晴らしく、周囲の山々を見渡せます。八方睨から一旦下って、登り返すと戸隠山山頂です。戸隠山と書かれた標柱の向こう側に高妻山が見えています。ここから先も一不動の分岐までは、稜線歩きが続きます。樹林帯に入ったり、崖の縁を通過したりを繰り返しながら三角点のある九頭龍山を目指します。崖の縁を通過する際は景色も良いのですが、足元には注意しましょう。九頭龍山を過ぎると、屏風岩を西側から巻きながら急な登りを登ります。見通しがきかない緩やかなピークを越え、急な下りを下り切ったところにあるのが一不動避難小屋です。高妻山方面と戸隠牧場方面との分岐もすぐ近くです。 分岐を右に進み、稜線から下り始めます。笹の間を下っていくと沢状の地形となり、氷清水の水場に着きます。そのまま沢をもう少し下ると不動滝の上に出ます。滝の落ち口の右岸を鎖を頼りに一段降りてから、帯岩をトラバースします。その後急な斜面を下ると、今度は滑滝に出ます。ここも鎖を頼りに下りましょう。さらに大洞沢を右へ左へと渡りながら下山していくと次第に傾斜が緩くなってきます。最後に右岸に渡り、林の中を進むと戸隠牧場です。牧柵に沿って歩き、キャンプ場を通過し橋を渡れば、戸隠キャンプ場バス停、登山者用駐車場に到着します。
  • 戸隠牧場から高妻山へ

    戸隠牧場から高妻山へ

    高妻山は戸隠連峰の最高峰で、端整な三角錐は戸隠富士とも呼ばれ、古くから信仰登山の対象となってきた山です。 高妻山への登山口は戸隠キャンプ場です。標識に従って舗装路を進み、キャンプ場を抜けると牧場事務所に着きます。牧柵に沿って歩き、牧場を抜け樹林帯に入ります。緩い傾斜の樹林帯を進むと、大洞沢を渡ります。その後も沢を何度か渡り返しながら登っていくと次第に傾斜が増してきます。滑滝は鎖が設置されている左岸を直登します。沢を右岸に渡り、急な斜面を登っていくと帯岩の左端に出ます。足場も切られていますが、濡れていると滑りやすいので、鎖を頼りに一枚岩の帯岩をトラバースし、不動滝の落ち口に上がります。不動滝を越え、さらに沢状地形の中を登っていくと、氷清水の水場に着きます。その後しばらく枯れた沢の中を進み、ササ原の急登を登り切ると高妻山へ続く主稜線で、一不動避難小屋があります。 高妻山へは分岐を右へ進みます。一不動から先の稜線上の各ピークには、高妻山頂の十阿弥陀まで順番に石祠が祀られています。二釈迦から先、東側が絶壁沿いの道になります。季節によって違う花が咲き、左に高妻山、右側に飯縄山が見えています。またこの辺りでは、高妻山が隆起してできた証拠となる貝の化石も見つかります。三文殊、四普賢を越え、少々急な斜面を登りきると五地蔵に到着です。そのすぐ先が五地蔵山頂で、妙高山、黒姫山方面の展望が楽しめます。続けて六弥勒で、ここが弥勒新道との分岐です。右側に妙高連峰を見ながら進むと、次のピークが七薬師。この辺りはオオシラビソの林となっています。2053mのピークが八観音で、高妻山への最後の登りの直前にある小ピークが九勢至です。 ここから山頂まで標高差300mの登りは、急傾斜を直登します。落石の危険もあるので注意が必要です。急な登りを終えると頂上へ続く稜線に出ます。大きな岩が折り重なっている場所は少々歩きにくいですが、十阿弥陀の石祠と大きな銅鏡を過ぎれば、山頂はもうすぐです。高妻山山頂からは北アルプスを始め、雨飾山、妙高連峰など、360度の大展望が楽しめます。 下山は六弥勒まで往路を戻ります。復路もアップダウンがあるので余力を残しておきましょう。六弥勒の分岐を左へ進み弥勒新道に入ります。飯縄山を正面に見ながら、戸隠牧場を目指します。全体的に急傾斜の下りが長く続き、鎖が設置されている場所もあります。ダケカンバ林からブナ林に変わるとコース終盤です。尾根を末端まで下り、沢を渡って戸隠牧場を抜け、戸隠キャンプ場に戻ります。
    高妻山は戸隠連峰の最高峰で、端整な三角錐は戸隠富士とも呼ばれ、古くから信仰登山の対象となってきた山です。 高妻山への登山口は戸隠キャンプ場です。標識に従って舗装路を進み、キャンプ場を抜けると牧場事務所に着きます。牧柵に沿って歩き、牧場を抜け樹林帯に入ります。緩い傾斜の樹林帯を進むと、大洞沢を渡ります。その後も沢を何度か渡り返しながら登っていくと次第に傾斜が増してきます。滑滝は鎖が設置されている左岸を直登します。沢を右岸に渡り、急な斜面を登っていくと帯岩の左端に出ます。足場も切られていますが、濡れていると滑りやすいので、鎖を頼りに一枚岩の帯岩をトラバースし、不動滝の落ち口に上がります。不動滝を越え、さらに沢状地形の中を登っていくと、氷清水の水場に着きます。その後しばらく枯れた沢の中を進み、ササ原の急登を登り切ると高妻山へ続く主稜線で、一不動避難小屋があります。 高妻山へは分岐を右へ進みます。一不動から先の稜線上の各ピークには、高妻山頂の十阿弥陀まで順番に石祠が祀られています。二釈迦から先、東側が絶壁沿いの道になります。季節によって違う花が咲き、左に高妻山、右側に飯縄山が見えています。またこの辺りでは、高妻山が隆起してできた証拠となる貝の化石も見つかります。三文殊、四普賢を越え、少々急な斜面を登りきると五地蔵に到着です。そのすぐ先が五地蔵山頂で、妙高山、黒姫山方面の展望が楽しめます。続けて六弥勒で、ここが弥勒新道との分岐です。右側に妙高連峰を見ながら進むと、次のピークが七薬師。この辺りはオオシラビソの林となっています。2053mのピークが八観音で、高妻山への最後の登りの直前にある小ピークが九勢至です。 ここから山頂まで標高差300mの登りは、急傾斜を直登します。落石の危険もあるので注意が必要です。急な登りを終えると頂上へ続く稜線に出ます。大きな岩が折り重なっている場所は少々歩きにくいですが、十阿弥陀の石祠と大きな銅鏡を過ぎれば、山頂はもうすぐです。高妻山山頂からは北アルプスを始め、雨飾山、妙高連峰など、360度の大展望が楽しめます。 下山は六弥勒まで往路を戻ります。復路もアップダウンがあるので余力を残しておきましょう。六弥勒の分岐を左へ進み弥勒新道に入ります。飯縄山を正面に見ながら、戸隠牧場を目指します。全体的に急傾斜の下りが長く続き、鎖が設置されている場所もあります。ダケカンバ林からブナ林に変わるとコース終盤です。尾根を末端まで下り、沢を渡って戸隠牧場を抜け、戸隠キャンプ場に戻ります。
  • 戸隠から黒姫山へ

    戸隠から黒姫山へ

    案内看板が設置されている大橋登山口を出発し、緩やかな傾斜のカラマツ林を進むと種池への分岐があり、その後古池へ出ます。池の対岸に黒姫山が正面に見えていて、その姿が池に映っています。木道が設置された池の西側を周り、山頂へ続く道へ取りつきます。斜面を横切るように進み小沢を渡ると、その後傾斜が徐々に増していきます。急登を終え、ブナ林の中を緩やかに登っていくと、新道分岐に出ます。大橋から林道経由の道と、大ダルミからの西登山道も合流する場所です。 分岐からは新道を登ります。しばらくは広く緩やかな尾根道で、傾斜がきつくなってきたところで「しなの木」に到着です。その後の急登を登ると外輪山の稜線に出ます。オオシラビソが茂る尾根道を進み、視界が開けた場所が「しらたま平」です。隣の高妻山や戸隠山、北アルプスまで、西側の山々の眺めが素晴らしい場所です。気持ちの良い稜線歩きを楽しみながら、アップダウンを2度ほど繰り返すと、峰ノ大池方面との分岐です。ここから最後のひと登りで石祠がある黒姫山山頂へ到着します。山頂からの展望は、北側こそ視界が遮られているものの、眼下に広がる戸隠高原や野尻湖、間近の飯縄山など、十分に楽しむことができます。 山頂でひと休みしたら、峰ノ大池との分岐まで戻ります。分岐を右に進み火口原へ急坂を下ります。道が平らになると峰ノ大池と七ツ池との分岐です。右が七ツ池を経由して黒姫乗越へ続く道です。分岐から少し進むと、広々とした笹原が広がっています。小さな池が点在しているこの場所が七ツ池です。水量はそれほど多くないので時期によっては涸れていることもあります。御巣鷹山と外輪山に挟まれた笹原を進むと、再びオオシラビソやコメツガの針葉樹林帯に入ります。緩やかに登った後は薄暗い平らな道になり、外輪山の斜面に沿って歩くと黒姫乗越に到着です。ここで山頂から稜線伝いに下ってくる道と合流します。 黒姫乗越からは、小泉山道へ進みます。越見尾根の急坂を下ると道は右方向に向きを変え山腹を巻くようになります。沢をいくつも横切って行くので引き続き少々歩きにくい区間です。トラバースが終わり少し下ると、ケルンがある姫見台に到着します。振り返ると黒姫山の外輪山が見える場所です。黒姫スノーパークの旧ゲレンデに出て、急な斜面をジグザグに下ります。途中からは現在も使われているコースに入り、野尻湖と斑尾山を正面に見ながら更に下ります。グリーンシーズンはコース下部がコスモス園として営業しているので、最後はお花畑の脇を通りコスモプラザに到着します。
    案内看板が設置されている大橋登山口を出発し、緩やかな傾斜のカラマツ林を進むと種池への分岐があり、その後古池へ出ます。池の対岸に黒姫山が正面に見えていて、その姿が池に映っています。木道が設置された池の西側を周り、山頂へ続く道へ取りつきます。斜面を横切るように進み小沢を渡ると、その後傾斜が徐々に増していきます。急登を終え、ブナ林の中を緩やかに登っていくと、新道分岐に出ます。大橋から林道経由の道と、大ダルミからの西登山道も合流する場所です。 分岐からは新道を登ります。しばらくは広く緩やかな尾根道で、傾斜がきつくなってきたところで「しなの木」に到着です。その後の急登を登ると外輪山の稜線に出ます。オオシラビソが茂る尾根道を進み、視界が開けた場所が「しらたま平」です。隣の高妻山や戸隠山、北アルプスまで、西側の山々の眺めが素晴らしい場所です。気持ちの良い稜線歩きを楽しみながら、アップダウンを2度ほど繰り返すと、峰ノ大池方面との分岐です。ここから最後のひと登りで石祠がある黒姫山山頂へ到着します。山頂からの展望は、北側こそ視界が遮られているものの、眼下に広がる戸隠高原や野尻湖、間近の飯縄山など、十分に楽しむことができます。 山頂でひと休みしたら、峰ノ大池との分岐まで戻ります。分岐を右に進み火口原へ急坂を下ります。道が平らになると峰ノ大池と七ツ池との分岐です。右が七ツ池を経由して黒姫乗越へ続く道です。分岐から少し進むと、広々とした笹原が広がっています。小さな池が点在しているこの場所が七ツ池です。水量はそれほど多くないので時期によっては涸れていることもあります。御巣鷹山と外輪山に挟まれた笹原を進むと、再びオオシラビソやコメツガの針葉樹林帯に入ります。緩やかに登った後は薄暗い平らな道になり、外輪山の斜面に沿って歩くと黒姫乗越に到着です。ここで山頂から稜線伝いに下ってくる道と合流します。 黒姫乗越からは、小泉山道へ進みます。越見尾根の急坂を下ると道は右方向に向きを変え山腹を巻くようになります。沢をいくつも横切って行くので引き続き少々歩きにくい区間です。トラバースが終わり少し下ると、ケルンがある姫見台に到着します。振り返ると黒姫山の外輪山が見える場所です。黒姫スノーパークの旧ゲレンデに出て、急な斜面をジグザグに下ります。途中からは現在も使われているコースに入り、野尻湖と斑尾山を正面に見ながら更に下ります。グリーンシーズンはコース下部がコスモス園として営業しているので、最後はお花畑の脇を通りコスモプラザに到着します。
  • 南登山道から飯縄山へ

    南登山道から飯縄山へ

    南登山道は、戸隠バードライン沿いにある飯綱登山口バス停から始まります。車の場合は、トイレもある一の鳥居苑地の駐車場を利用すると良いでしょう。別荘地を抜ける舗装された真っ直ぐな道を進むと、まず木製の鳥居があります。その後、左側にある石の鳥居から登山道となります。カラマツ林の中に緩やかに続く道を進み、林道を横切ると3つ目の鳥居をくぐります。周囲がミズナラなどの雑木林に変わると、第一不動明王の石仏が道の脇に置かれています。この先登山道沿いには、第十三虚空蔵菩薩まで十三体の石仏が次々に出てきます。標高を上げると尾根が狭まり、第九勢至菩薩を過ぎる辺りから傾斜がきつくなり始めます。第十一阿閦如来が置かれている駒つなぎの場は広場になっているので、休憩には最適です。 道はここから尾根を離れ、斜面を右にトラバースしていきます。その後は、急斜面の九十九折りとなり、2mほどの鎖が設置された岩を越えると富士見の水場です。九十九折りが終わると尾根に戻ります。すぐに天狗の硯岩と呼ばれる平らな岩があり、ここからは長野市街を見渡すことができます。第十三虚空蔵菩薩を過ぎると、周囲は背の低い笹原となり展望が開け、やがて西登山道と合流します。分岐を過ぎ最後の急登を登り切ると、飯縄大明神のあるピークに出ます。東側の一段下がった場所にある白い建物が神社の社です。このピークからの展望も素晴らしく、北アルプス方面、戸隠連峰が一望できます。ここから広い尾根を緩やかに下って、登り返したところが飯縄山山頂です。白い大きな標柱と方位盤が設置されています。 下山は、西登山道と南登山道の分岐まで戻ります。南登山道同様に西登山道の上部は笹原で、見通しの良い尾根道を下ります。正面に戸隠連峰を見ながら歩けるのが魅力です。標高を下げると樹林帯に入り、展望がなくなります。少々斜度があり、石がゴロゴロとしている場所を過ぎると次第に傾斜が緩くなり、萱ノ宮の祠と鳥居があります。ここから先は緩やかな尾根道となり、道幅も広がり、とても歩きやすくなります。林道を横切り、カラマツ林の中を更に高度を下げていくと、右に直角に曲がる林道への近道があります。そのまま直進しても林道にでますが、チビッコ忍者村方面へ行く場合は、この道を使うと良いでしょう。舗装された林道を右に進むと、チビッコ忍者村があり、その先に神告温泉があります。更に道を進めば戸隠神社中社に到着します。
    南登山道は、戸隠バードライン沿いにある飯綱登山口バス停から始まります。車の場合は、トイレもある一の鳥居苑地の駐車場を利用すると良いでしょう。別荘地を抜ける舗装された真っ直ぐな道を進むと、まず木製の鳥居があります。その後、左側にある石の鳥居から登山道となります。カラマツ林の中に緩やかに続く道を進み、林道を横切ると3つ目の鳥居をくぐります。周囲がミズナラなどの雑木林に変わると、第一不動明王の石仏が道の脇に置かれています。この先登山道沿いには、第十三虚空蔵菩薩まで十三体の石仏が次々に出てきます。標高を上げると尾根が狭まり、第九勢至菩薩を過ぎる辺りから傾斜がきつくなり始めます。第十一阿閦如来が置かれている駒つなぎの場は広場になっているので、休憩には最適です。 道はここから尾根を離れ、斜面を右にトラバースしていきます。その後は、急斜面の九十九折りとなり、2mほどの鎖が設置された岩を越えると富士見の水場です。九十九折りが終わると尾根に戻ります。すぐに天狗の硯岩と呼ばれる平らな岩があり、ここからは長野市街を見渡すことができます。第十三虚空蔵菩薩を過ぎると、周囲は背の低い笹原となり展望が開け、やがて西登山道と合流します。分岐を過ぎ最後の急登を登り切ると、飯縄大明神のあるピークに出ます。東側の一段下がった場所にある白い建物が神社の社です。このピークからの展望も素晴らしく、北アルプス方面、戸隠連峰が一望できます。ここから広い尾根を緩やかに下って、登り返したところが飯縄山山頂です。白い大きな標柱と方位盤が設置されています。 下山は、西登山道と南登山道の分岐まで戻ります。南登山道同様に西登山道の上部は笹原で、見通しの良い尾根道を下ります。正面に戸隠連峰を見ながら歩けるのが魅力です。標高を下げると樹林帯に入り、展望がなくなります。少々斜度があり、石がゴロゴロとしている場所を過ぎると次第に傾斜が緩くなり、萱ノ宮の祠と鳥居があります。ここから先は緩やかな尾根道となり、道幅も広がり、とても歩きやすくなります。林道を横切り、カラマツ林の中を更に高度を下げていくと、右に直角に曲がる林道への近道があります。そのまま直進しても林道にでますが、チビッコ忍者村方面へ行く場合は、この道を使うと良いでしょう。舗装された林道を右に進むと、チビッコ忍者村があり、その先に神告温泉があります。更に道を進めば戸隠神社中社に到着します。
  • 小谷温泉から雨飾山へ

    小谷温泉から雨飾山へ

    「あまかざり」という山名だけでも旅心をくすぐられ、花、紅葉ともに素晴らしく、どこから見ても美しい山容の人気の山です。 小谷登山口がある雨飾高原キャンプ場から出発です。駐車場の奥にあるトイレと休憩舎の左側から登山道が始まります。しばらくは大海川沿いの木道を歩きます。湿地帯を歩き終えて尾根へ取り付くとすぐに急登が始まります。徐々に山腹を巻くようになると立派なブナに囲まれたブナ平に到着します。その後、携帯トイレブースが設置されている平坦地を通り、急斜面を下っていくと荒菅沢です。荒菅沢には遅くまで雪渓が残ります。雪渓が残っている場合、対岸の道を見失わないようにしましょう。ここから見上げる布団菱の岩壁と雨飾山は迫力があります。 荒菅沢を渡ると笹平までの急登が始まります。樹林帯の中の急坂を登っていくと、徐々に展望が開けてきて、先ほど見上げていた布団菱の岩壁が左側に見えてきます。引き続き急坂で、一部木のはしごが設置された岩の尾根を登っていくと、ようやく笹平に到着です。ここは金山や鋸岳へ続く縦走路との分岐になっています。名前の通り台地状の平坦な笹原になっていて、所々に花も咲いています。 山頂を目の前に見ながら緩やかに下っていくと雨飾温泉への分岐があります。お花畑を通過し、左側に荒菅沢を見下ろしながら進みます。山頂への最後の急登を登り切ると、双耳峰の鞍部に出ます。右に行くと四体の石仏と石祠がある北峰で、左へ行くと三角点と山頂の標柱がある雨飾山南峰です。どちらからも展望は素晴らしく、北アルプスをはじめ、火打山や焼山、高妻山など、周囲の山々が一望できます。 山頂からは新潟県側の雨飾温泉へ下山します。まずは山頂直下の雨飾温泉への分岐まで戻ります。左に進むと、すぐに急な下りが始まります。海谷山塊の鋸岳、鬼ヶ面山、駒ヶ岳の連なりを正面に見ながら、急坂を標高差300mほど下ります。一旦傾斜が緩むと、中の池に到着です。ここから道はトラバースし、尾根に出ます。再び急坂の下りとなります。はしごやロープが設置されている箇所や、尾根の西側が崖になっている所もあるので、慎重に下りましょう。難所のぞきで道は右に折れ、尾根上を離れるとコース終盤です。しばらくブナ林の中を下っていくと、山の中の一軒宿の雨飾温泉に到着します。とても趣がある温泉宿ですので、ぜひ立ち寄って汗を流すと良いでしょう。
    「あまかざり」という山名だけでも旅心をくすぐられ、花、紅葉ともに素晴らしく、どこから見ても美しい山容の人気の山です。 小谷登山口がある雨飾高原キャンプ場から出発です。駐車場の奥にあるトイレと休憩舎の左側から登山道が始まります。しばらくは大海川沿いの木道を歩きます。湿地帯を歩き終えて尾根へ取り付くとすぐに急登が始まります。徐々に山腹を巻くようになると立派なブナに囲まれたブナ平に到着します。その後、携帯トイレブースが設置されている平坦地を通り、急斜面を下っていくと荒菅沢です。荒菅沢には遅くまで雪渓が残ります。雪渓が残っている場合、対岸の道を見失わないようにしましょう。ここから見上げる布団菱の岩壁と雨飾山は迫力があります。 荒菅沢を渡ると笹平までの急登が始まります。樹林帯の中の急坂を登っていくと、徐々に展望が開けてきて、先ほど見上げていた布団菱の岩壁が左側に見えてきます。引き続き急坂で、一部木のはしごが設置された岩の尾根を登っていくと、ようやく笹平に到着です。ここは金山や鋸岳へ続く縦走路との分岐になっています。名前の通り台地状の平坦な笹原になっていて、所々に花も咲いています。 山頂を目の前に見ながら緩やかに下っていくと雨飾温泉への分岐があります。お花畑を通過し、左側に荒菅沢を見下ろしながら進みます。山頂への最後の急登を登り切ると、双耳峰の鞍部に出ます。右に行くと四体の石仏と石祠がある北峰で、左へ行くと三角点と山頂の標柱がある雨飾山南峰です。どちらからも展望は素晴らしく、北アルプスをはじめ、火打山や焼山、高妻山など、周囲の山々が一望できます。 山頂からは新潟県側の雨飾温泉へ下山します。まずは山頂直下の雨飾温泉への分岐まで戻ります。左に進むと、すぐに急な下りが始まります。海谷山塊の鋸岳、鬼ヶ面山、駒ヶ岳の連なりを正面に見ながら、急坂を標高差300mほど下ります。一旦傾斜が緩むと、中の池に到着です。ここから道はトラバースし、尾根に出ます。再び急坂の下りとなります。はしごやロープが設置されている箇所や、尾根の西側が崖になっている所もあるので、慎重に下りましょう。難所のぞきで道は右に折れ、尾根上を離れるとコース終盤です。しばらくブナ林の中を下っていくと、山の中の一軒宿の雨飾温泉に到着します。とても趣がある温泉宿ですので、ぜひ立ち寄って汗を流すと良いでしょう。
  • 天狗原山・金山

    天狗原山・金山

    金山登山口は、妙高小谷林道脇にあります。道路脇に標柱がありますが見逃さないようにしましょう。登山口よりブナタテ尾根へ取り付き、ブナ林の中の急坂を登ります。九十九折りの道を登り切ると、道は一旦平坦になります。その先をもう一段登ると水場がありますが、この水場は涸れてしまうこともあります。その後は尾根上の道になり、左手に雨飾山が見え隠れしています。やがて目の前に右側が切れ落ちた岩壁が現れると、笹ヶ峰方面や高妻山が見える、見晴らしの良い場所へ出ます。 この岩壁を左から巻いてしばらくすると、狭い沢の中に入ります。沢の中の道は薄暗く、滑りやすい状態です。一度平らになりますが、再び沢地形の中を登ります。沢を抜けて、オオシラビソの林をひと登りすると、前方にガレ場が見えてきます。ガレ場の道は傾斜がきつく、足場も悪いので、ロープが設置されています。周辺には、シナノナデシコ、イワオウギ、トリカブトなどの花が咲いています。足元に注意しながらガレ場を左から登ります。上部からは北アルプス方面の展望が素晴らしいです。ガレ場の上に出ると再び平坦になり、オオシラビソやダケカンバの隙間から天狗原山が見えるようになります。ここから天狗原山への最後の登りです。チシマザサや灌木で、しばらく視界がきかなくなりますが、山頂手前の稜線に出ると、一気に周囲が開けます。お花畑が広がり、右前方には焼山、火打山、妙高山の連なりが良く見えます。稜線を緩やかに登っていくと、道の脇に置かれたかわいいお地蔵様がお花に囲まれています。 天狗原山のピークを通る道はないので、右側の巻き道を進みます。金山との鞍部への下りは急坂で、足元も不安定です。鞍部から涸れ沢を登ったところが神の田圃です。ここにもお花畑が一面に広がっています。 金山山頂へはもうひと登り。道は右方向へ向きを変え、稜線東側の草原を横切っていきます。チングルマの群生と妙高連峰の景色を楽しみながら歩いていけば、笹原に囲まれた金山山頂に到着します。 花と景色を堪能したら、帰りは往路を引き返しましょう。天狗原山、金山は、特に積雪量が多いエリアで雪融けも遅い為、8月中旬になってもお花畑を楽しむことができます。登山口までのアプローチが不便なこともあって、周囲の百名山と比べると登山数は少なめではありますが、貴重な植物を踏み荒らさないように心がけてください。
    金山登山口は、妙高小谷林道脇にあります。道路脇に標柱がありますが見逃さないようにしましょう。登山口よりブナタテ尾根へ取り付き、ブナ林の中の急坂を登ります。九十九折りの道を登り切ると、道は一旦平坦になります。その先をもう一段登ると水場がありますが、この水場は涸れてしまうこともあります。その後は尾根上の道になり、左手に雨飾山が見え隠れしています。やがて目の前に右側が切れ落ちた岩壁が現れると、笹ヶ峰方面や高妻山が見える、見晴らしの良い場所へ出ます。 この岩壁を左から巻いてしばらくすると、狭い沢の中に入ります。沢の中の道は薄暗く、滑りやすい状態です。一度平らになりますが、再び沢地形の中を登ります。沢を抜けて、オオシラビソの林をひと登りすると、前方にガレ場が見えてきます。ガレ場の道は傾斜がきつく、足場も悪いので、ロープが設置されています。周辺には、シナノナデシコ、イワオウギ、トリカブトなどの花が咲いています。足元に注意しながらガレ場を左から登ります。上部からは北アルプス方面の展望が素晴らしいです。ガレ場の上に出ると再び平坦になり、オオシラビソやダケカンバの隙間から天狗原山が見えるようになります。ここから天狗原山への最後の登りです。チシマザサや灌木で、しばらく視界がきかなくなりますが、山頂手前の稜線に出ると、一気に周囲が開けます。お花畑が広がり、右前方には焼山、火打山、妙高山の連なりが良く見えます。稜線を緩やかに登っていくと、道の脇に置かれたかわいいお地蔵様がお花に囲まれています。 天狗原山のピークを通る道はないので、右側の巻き道を進みます。金山との鞍部への下りは急坂で、足元も不安定です。鞍部から涸れ沢を登ったところが神の田圃です。ここにもお花畑が一面に広がっています。 金山山頂へはもうひと登り。道は右方向へ向きを変え、稜線東側の草原を横切っていきます。チングルマの群生と妙高連峰の景色を楽しみながら歩いていけば、笹原に囲まれた金山山頂に到着します。 花と景色を堪能したら、帰りは往路を引き返しましょう。天狗原山、金山は、特に積雪量が多いエリアで雪融けも遅い為、8月中旬になってもお花畑を楽しむことができます。登山口までのアプローチが不便なこともあって、周囲の百名山と比べると登山数は少なめではありますが、貴重な植物を踏み荒らさないように心がけてください。
  • 大神堂から駒ヶ岳へ

    大神堂から駒ヶ岳へ

    海谷山塊は、海谷渓谷を挟んだ両側に点在する標高1500m前後の岩峰群で、妙高連峰とはまた違った魅力のある山々が連なっています。駒ヶ岳はそんな海谷山塊西稜の一峰です。全体的に切り立った山が多い中で、駒ヶ岳は周囲を急峻な崖に囲まれているものの、山頂部分は緩やかな地形で麓から見ると台形に見えます。 駒ヶ岳に直接登るルートは、海谷渓谷入口の三峡パークからと、根知地区の大神堂からの2ルートがありますが、ここでは比較的傾斜が緩く、登山道にも変化があり、途中で展望も楽しめる山寺登山口からのコースを紹介します。 大神堂からの林道を登っていくと、登山口近くには5台ほどの駐車スペースがあります。標柱がある登山口から登り始め、木々に覆われた道を登っていくと、駒清水の水場に到着します。登山口には水場がないので、ここで水を補給すると良いでしょう。ここから尾根に上がるとブナ林が広がり、今までよりも明るい雰囲気の林になります。一旦尾根が平らになると糸魚川方面が開けた場所があり、更にもう一段上がると、今までよりも細い尾根になります。その尾根上にある岩の上に立つと、根知谷が一望できて、雨飾山も良く見えます。その後少しの間急登となりますが、傾斜が緩み大きな岩が出てきたら、もうすぐ「いっぷく」に到着です。 いっぷくからは岩壁の下を斜上する道となりますが、足場が悪く少々登りにくい区間です。道が岩壁に沿うようになってきます。はしごが設置されている場所もありますが、通過が難しい場所ではありません。バンドと呼ばれているオーバーハングした岩の隙間を通過し、小さい沢を渡り高度を上げていくと、すくみのテラスに出ます。標高が上がった分、ここからの展望は素晴らしいです。すくみのテラスに出るまでの道は、灌木や草で下が見えにくいですが、崖ギリギリに付けられているので、転倒しないように注意しましょう。 その後は急登になり、ブナ林が広がり出すと傾斜が緩くなってきます。三峡パークへの道との分岐を右へ行くと、鋸岳方面への縦走路で、すぐに駒ヶ岳山頂に到着します。小さな山頂には、三角点と山頂の標柱、小さな石祠も置かれてます。周囲に灌木がある為、大パノラマとは言えませんが、雨飾山や阿彌陀山など、近くの山々の展望は十分に楽しむことができます。 下山は往路を引き返しましょう。
    海谷山塊は、海谷渓谷を挟んだ両側に点在する標高1500m前後の岩峰群で、妙高連峰とはまた違った魅力のある山々が連なっています。駒ヶ岳はそんな海谷山塊西稜の一峰です。全体的に切り立った山が多い中で、駒ヶ岳は周囲を急峻な崖に囲まれているものの、山頂部分は緩やかな地形で麓から見ると台形に見えます。 駒ヶ岳に直接登るルートは、海谷渓谷入口の三峡パークからと、根知地区の大神堂からの2ルートがありますが、ここでは比較的傾斜が緩く、登山道にも変化があり、途中で展望も楽しめる山寺登山口からのコースを紹介します。 大神堂からの林道を登っていくと、登山口近くには5台ほどの駐車スペースがあります。標柱がある登山口から登り始め、木々に覆われた道を登っていくと、駒清水の水場に到着します。登山口には水場がないので、ここで水を補給すると良いでしょう。ここから尾根に上がるとブナ林が広がり、今までよりも明るい雰囲気の林になります。一旦尾根が平らになると糸魚川方面が開けた場所があり、更にもう一段上がると、今までよりも細い尾根になります。その尾根上にある岩の上に立つと、根知谷が一望できて、雨飾山も良く見えます。その後少しの間急登となりますが、傾斜が緩み大きな岩が出てきたら、もうすぐ「いっぷく」に到着です。 いっぷくからは岩壁の下を斜上する道となりますが、足場が悪く少々登りにくい区間です。道が岩壁に沿うようになってきます。はしごが設置されている場所もありますが、通過が難しい場所ではありません。バンドと呼ばれているオーバーハングした岩の隙間を通過し、小さい沢を渡り高度を上げていくと、すくみのテラスに出ます。標高が上がった分、ここからの展望は素晴らしいです。すくみのテラスに出るまでの道は、灌木や草で下が見えにくいですが、崖ギリギリに付けられているので、転倒しないように注意しましょう。 その後は急登になり、ブナ林が広がり出すと傾斜が緩くなってきます。三峡パークへの道との分岐を右へ行くと、鋸岳方面への縦走路で、すぐに駒ヶ岳山頂に到着します。小さな山頂には、三角点と山頂の標柱、小さな石祠も置かれてます。周囲に灌木がある為、大パノラマとは言えませんが、雨飾山や阿彌陀山など、近くの山々の展望は十分に楽しむことができます。 下山は往路を引き返しましょう。
  • 権現岳・鉾ヶ岳

    権現岳・鉾ヶ岳

    鉾ヶ岳は山頂の標高こそそれほど高くありませんが、麓からの標高差は1000mほどあります。また上部の稜線への道は、急傾斜でロープや番線などが設置されている場所も多く、下りにも時間がかかりますので、時間に余裕を持って登りましょう。 柵口から1kmほどのところに権現岳登山口はあります。駐車スペースと水場がある登山口を出発すると、すぐに尾根へ取り付きます。権現岳北尾根の西側を登りながら、沢の対岸に木々の隙間から見え隠れしているのが白滝です。少しの間緩い傾斜ですが、徐々に急坂になっていきます。ロープが出てくると尾根の上に出て、その先も急傾斜が続きます。露出した岩は足場がしっかりしていないので滑りやすく、注意して登りましょう。わらじ脱ぎ場は、昔の登拝者が上部を神様の境内として素足になった場所と言われています。その後も急な道を登っていくと、胎内洞に着きます。胎内洞は大きな岩が積み重なっていて、その岩の隙間を約20m潜る胎内潜りです。中は薄暗く、途中で折れ曲がりますので、ロープに沿って通過してください。小さな石祠がある天狗屋敷、挟み岩の狭い岩場を抜け、岩尾根に出たところが白山権現です。ここにも祠があり、すぐ下に麓の柵口集落が見えています。ロープのある狭い稜線をさらに登っていくと傾斜が緩くなり、権現岳に到着します。周囲の展望も良く、妙高連峰の眺めが楽しめます。 その後は灌木に覆われた細尾根で、一部痩せた場所もあります。小さな登り下りをくり返し、最後の岩を登るとトッケ峰です。ここからは、尾根の幅も広くなり傾斜も緩やかです。鞍部まで下ってからブナの中を登り返すと、小さな避難小屋がある鉾ヶ岳山頂です。火打山と焼山、海谷の山々も辛うじて見ることができます。 島道鉱泉への下山は、日本海を見ながら大沢岳へ向かいます。ここの分岐で島道コースと溝尾コースに分かれます。どちらからでも島道鉱泉に行けますが、ここでは右に進み溝尾コースに入ります。金冠との鞍部は、痩せた稜線でロープが設置されていますが、幅はそれほど狭くありません。鞍部からはロープを頼りに、眺めの良い金冠に登ります。その後はロープや灌木を掴みながらの急な下りです。しばらくすると傾斜が緩やかになり、道は尾根の左側に外れます。山腹を巻きながら、沢をいくつか越えていくと、溝尾と島道鉱泉の分岐に出ます。分岐を左に進み、急坂を下ると島道コースと合流します。右へ進み、斜面を横切りながら歩き、最後に尾根を下れば島道鉱泉に到着します。
    鉾ヶ岳は山頂の標高こそそれほど高くありませんが、麓からの標高差は1000mほどあります。また上部の稜線への道は、急傾斜でロープや番線などが設置されている場所も多く、下りにも時間がかかりますので、時間に余裕を持って登りましょう。 柵口から1kmほどのところに権現岳登山口はあります。駐車スペースと水場がある登山口を出発すると、すぐに尾根へ取り付きます。権現岳北尾根の西側を登りながら、沢の対岸に木々の隙間から見え隠れしているのが白滝です。少しの間緩い傾斜ですが、徐々に急坂になっていきます。ロープが出てくると尾根の上に出て、その先も急傾斜が続きます。露出した岩は足場がしっかりしていないので滑りやすく、注意して登りましょう。わらじ脱ぎ場は、昔の登拝者が上部を神様の境内として素足になった場所と言われています。その後も急な道を登っていくと、胎内洞に着きます。胎内洞は大きな岩が積み重なっていて、その岩の隙間を約20m潜る胎内潜りです。中は薄暗く、途中で折れ曲がりますので、ロープに沿って通過してください。小さな石祠がある天狗屋敷、挟み岩の狭い岩場を抜け、岩尾根に出たところが白山権現です。ここにも祠があり、すぐ下に麓の柵口集落が見えています。ロープのある狭い稜線をさらに登っていくと傾斜が緩くなり、権現岳に到着します。周囲の展望も良く、妙高連峰の眺めが楽しめます。 その後は灌木に覆われた細尾根で、一部痩せた場所もあります。小さな登り下りをくり返し、最後の岩を登るとトッケ峰です。ここからは、尾根の幅も広くなり傾斜も緩やかです。鞍部まで下ってからブナの中を登り返すと、小さな避難小屋がある鉾ヶ岳山頂です。火打山と焼山、海谷の山々も辛うじて見ることができます。 島道鉱泉への下山は、日本海を見ながら大沢岳へ向かいます。ここの分岐で島道コースと溝尾コースに分かれます。どちらからでも島道鉱泉に行けますが、ここでは右に進み溝尾コースに入ります。金冠との鞍部は、痩せた稜線でロープが設置されていますが、幅はそれほど狭くありません。鞍部からはロープを頼りに、眺めの良い金冠に登ります。その後はロープや灌木を掴みながらの急な下りです。しばらくすると傾斜が緩やかになり、道は尾根の左側に外れます。山腹を巻きながら、沢をいくつか越えていくと、溝尾と島道鉱泉の分岐に出ます。分岐を左に進み、急坂を下ると島道コースと合流します。右へ進み、斜面を横切りながら歩き、最後に尾根を下れば島道鉱泉に到着します。
  • 斑尾山

    斑尾山

    大池からの登山口は、日帰り温泉施設「まだらおの湯」の脇からスタートします。遊具やマレットゴルフのコースがある脇を通り抜け、林道を歩きます。標柱のあるT字路を右へ進みます。別荘地を抜けると、次第に道幅が狭くなり、カラマツ林の中を緩やかに登っていきます。斑尾高原方面からの林道を横切って、木の階段がある登山道へ入ります。引き続き緩い傾斜の道を登っていくと、今度は舗装された林道に出ますので、これを左へ進みます。300mほど歩くと、斑尾山まで1,5kmの道標のある登山道入口があります。 ここで林道を外れて右へ進み登山道へ入ると、急坂になります。右側は、スギ林、左側はミズナラなどの雑木林です。一旦平らになった辺りからダケカンバが多くなり、傾斜も落ち着いてきます。ブナが増えてくると、山頂へと続く主稜線に出ます。最後はブナに囲まれた稜線を緩やかに登っていくと、斑尾山山頂です。石祠には十三体の薬師仏が祀られています。残念ながら山頂は展望がないので、天気の良い日は、西側のピークの大明神岳まで足を伸ばしてみましょう。ここからは野尻湖をはじめ、妙高山、黒姫山、飯縄山が良く見えます。 大明神岳を往復して再び斑尾山山頂へ戻ったら、左へ進みます。斑尾山の山頂は、長野、新潟の県境を歩くロングトレイル、「信越トレイル」の西側の起点になっていることもあって、万坂峠への下山ルートは信越トレイルのルートと同様になります。山頂から少し下って登り返すと、案内看板が置かれている北山頂です。ここは斑尾高原スキー場側とタングラムスキーサーカス側への分岐点で、万坂峠へは左の道を下ります。尾根上のブナ林が開けた場所からの展望も素晴らしいです。稜線上の小ピークから少し下ると、タングラムスキーサーカスの第2リフト終点に出ます。ここで道はさらにふたつに分かれます。左はタングラムスキーサーカスへ、右が県境に沿った万坂峠への道です。右へ進むと一度ブナ林に入りますが、すぐに斑尾高原スキー場のコースに出ます。コース内に付けられた九十九折りの道を下っていくと、次第に傾斜が緩くなっていきます。スキー場の案内看板がある場所で、コースが二股に分かれますが、万坂峠への道は右側のコースです。そのまま迂回コースを進み県道に出ると、そこが万坂峠です。スキー場のコースは敬遠されがちですが、ブナ林とダケカンバやシラカンバの林に挟まれたコースは、気持ち良く歩くことができます。時間があれば、続けて沼の原湿原を回るのもお勧めです。
    大池からの登山口は、日帰り温泉施設「まだらおの湯」の脇からスタートします。遊具やマレットゴルフのコースがある脇を通り抜け、林道を歩きます。標柱のあるT字路を右へ進みます。別荘地を抜けると、次第に道幅が狭くなり、カラマツ林の中を緩やかに登っていきます。斑尾高原方面からの林道を横切って、木の階段がある登山道へ入ります。引き続き緩い傾斜の道を登っていくと、今度は舗装された林道に出ますので、これを左へ進みます。300mほど歩くと、斑尾山まで1,5kmの道標のある登山道入口があります。 ここで林道を外れて右へ進み登山道へ入ると、急坂になります。右側は、スギ林、左側はミズナラなどの雑木林です。一旦平らになった辺りからダケカンバが多くなり、傾斜も落ち着いてきます。ブナが増えてくると、山頂へと続く主稜線に出ます。最後はブナに囲まれた稜線を緩やかに登っていくと、斑尾山山頂です。石祠には十三体の薬師仏が祀られています。残念ながら山頂は展望がないので、天気の良い日は、西側のピークの大明神岳まで足を伸ばしてみましょう。ここからは野尻湖をはじめ、妙高山、黒姫山、飯縄山が良く見えます。 大明神岳を往復して再び斑尾山山頂へ戻ったら、左へ進みます。斑尾山の山頂は、長野、新潟の県境を歩くロングトレイル、「信越トレイル」の西側の起点になっていることもあって、万坂峠への下山ルートは信越トレイルのルートと同様になります。山頂から少し下って登り返すと、案内看板が置かれている北山頂です。ここは斑尾高原スキー場側とタングラムスキーサーカス側への分岐点で、万坂峠へは左の道を下ります。尾根上のブナ林が開けた場所からの展望も素晴らしいです。稜線上の小ピークから少し下ると、タングラムスキーサーカスの第2リフト終点に出ます。ここで道はさらにふたつに分かれます。左はタングラムスキーサーカスへ、右が県境に沿った万坂峠への道です。右へ進むと一度ブナ林に入りますが、すぐに斑尾高原スキー場のコースに出ます。コース内に付けられた九十九折りの道を下っていくと、次第に傾斜が緩くなっていきます。スキー場の案内看板がある場所で、コースが二股に分かれますが、万坂峠への道は右側のコースです。そのまま迂回コースを進み県道に出ると、そこが万坂峠です。スキー場のコースは敬遠されがちですが、ブナ林とダケカンバやシラカンバの林に挟まれたコースは、気持ち良く歩くことができます。時間があれば、続けて沼の原湿原を回るのもお勧めです。
  • 袴岳

    袴岳

    起点となる赤池の駐車場から未舗装の道を少しだけ市道方向に戻ると、右側に登山道入口があります。雑木林の中の階段を登り、斜面を巻くように進んで分岐を右に折れると、スギ林の平らな場所に出ます。その後は斜面をトラバースする平坦な道を歩いていくと袴池に着きます。小さな池ですが、モリアオガエルが生息していて、6月の産卵時期にはたくさんの卵塊を見ることができます。 袴池から少し進むと袴岳山頂と万坂峠との分岐です。右に進み、斜面を登り切ると右側が切れ落ちていて、上越方面が開けています。きれいなブナ林の中を登っていくとベンチがある袴岳山頂に到着します。西側が開けていて、真正面に雄大な妙高山が望めます。 山頂から柏ヶ峠へ急坂を下り、峠で右へ折れ、山腹を巻いていきます。沢沿いを緩やかに下り、スギ林を通過すると林道に出るので、道なりに進めば赤池に戻ります。
    起点となる赤池の駐車場から未舗装の道を少しだけ市道方向に戻ると、右側に登山道入口があります。雑木林の中の階段を登り、斜面を巻くように進んで分岐を右に折れると、スギ林の平らな場所に出ます。その後は斜面をトラバースする平坦な道を歩いていくと袴池に着きます。小さな池ですが、モリアオガエルが生息していて、6月の産卵時期にはたくさんの卵塊を見ることができます。 袴池から少し進むと袴岳山頂と万坂峠との分岐です。右に進み、斜面を登り切ると右側が切れ落ちていて、上越方面が開けています。きれいなブナ林の中を登っていくとベンチがある袴岳山頂に到着します。西側が開けていて、真正面に雄大な妙高山が望めます。 山頂から柏ヶ峠へ急坂を下り、峠で右へ折れ、山腹を巻いていきます。沢沿いを緩やかに下り、スギ林を通過すると林道に出るので、道なりに進めば赤池に戻ります。
  • 虫倉山

    虫倉山

    不動滝の登山口からスギ林の中を登り出し、しばらく進むとハコネサンショウウオの生息地となっている沢を渡ります。沢から離れて斜面にジグザグに付けられた道を登り、天神城コースが左から合流すると、山頂へと続く尾根に出ます。尾根には東屋があり北アルプスの眺めが良いのでひと休みしましょう。稜線のゆるやかなアップダウンを繰り返し、途中の分岐を直進して虫倉山山頂へ向かいます。虫倉山山頂からは、北アルプスをはじめ、戸隠連峰、妙高連峰、富士山まで、大展望が楽しめます。下山ルートの猿すべりコースには急傾斜の細い尾根や、鎖や木の根などを掴みながら下る箇所もあります。 初級者には不動滝コースの往復がお勧めです。猿すべりコースは近年事故も多く上級者向け。下りに自信がない人は紹介したルートと逆回りで、猿すべりコースを登り、不動滝コースで下山が安全です。
    不動滝の登山口からスギ林の中を登り出し、しばらく進むとハコネサンショウウオの生息地となっている沢を渡ります。沢から離れて斜面にジグザグに付けられた道を登り、天神城コースが左から合流すると、山頂へと続く尾根に出ます。尾根には東屋があり北アルプスの眺めが良いのでひと休みしましょう。稜線のゆるやかなアップダウンを繰り返し、途中の分岐を直進して虫倉山山頂へ向かいます。虫倉山山頂からは、北アルプスをはじめ、戸隠連峰、妙高連峰、富士山まで、大展望が楽しめます。下山ルートの猿すべりコースには急傾斜の細い尾根や、鎖や木の根などを掴みながら下る箇所もあります。 初級者には不動滝コースの往復がお勧めです。猿すべりコースは近年事故も多く上級者向け。下りに自信がない人は紹介したルートと逆回りで、猿すべりコースを登り、不動滝コースで下山が安全です。
  • 焼山

    焼山

    焼山への登山道は、火打山からの縦走、金山からの縦走、笹倉温泉からと、ここで紹介する笹ヶ峰から富士見峠経由の4コースあります。焼山周辺の登山道全般に言えることですが、谷には残雪も多く、夏には背の高い草が生い茂る場所もあり、山頂周辺も含めて視界がない時には、ルートを見失いやすいので注意が必要です。各ルートともに移動距離が長いことに加えて、道が悪い箇所も多く、導標もあまりありませんので、上級者向けです。また、2016年3月より、山頂から1km以内への立入が規制されていたことにより、整備が行き届いていない箇所もあります。 登山口は笹ヶ峰の奥にある杉野沢橋です。まずは川の右岸沿いの平坦な道を歩きます。新しくできた大きな堰堤を越えて滝沢に出ます。滝沢を渡り尾根へ取り付き、急斜面を登ると平らな台地です。ここから急斜面をトラバースし、金山谷へ出ます。片斜面の場所も多く、非常に滑りやすい道です。金山谷を渡り、尾根に登ると焼見台で、名前の通りここから焼山が良く見えます。尾根を越えて、引き続きトラバース気味に沢のすぐ近くまで下ります。この付近はルートを見失いやすい場所です。裏金山谷を渡ってからは沢に沿って歩き、地獄谷を渡り左岸に出ます。一度尾根へと登り、次に渡る沢が焼沢で、最後の水場です。ここから道は九十九折りとなり、やがて周囲の視界が開けてくると富士見峠へ到着します。 富士見峠は金山方面との分岐で、この分岐は右へ進みます。峠からは平坦な道を歩き、沢状の地形を越えるとすぐに泊岩分岐で、笹倉温泉方面へは直進、右に進むと泊岩があり、緊急時には岩の中で風雨をしのぐことも可能です。泊岩を過ぎると灌木帯を抜けてガレ場に出ます。見通しは効くようになりますが、火山特有のガレ場は崩れやすいので、歩きにくい場所です。また道が不明瞭なところもあるので注意しましょう。火口の脇を通過し、ロープが設置された岩場を登り、少し下ってから登り返すと焼山山頂に到着します。山頂からの景色は素晴らしく、360度の大展望が楽しめます。 金山谷、裏金山谷、地獄谷は、増水すると徒渉が困難になりますので、大雨の時などはこのルートの通行は控えましょう。
    焼山への登山道は、火打山からの縦走、金山からの縦走、笹倉温泉からと、ここで紹介する笹ヶ峰から富士見峠経由の4コースあります。焼山周辺の登山道全般に言えることですが、谷には残雪も多く、夏には背の高い草が生い茂る場所もあり、山頂周辺も含めて視界がない時には、ルートを見失いやすいので注意が必要です。各ルートともに移動距離が長いことに加えて、道が悪い箇所も多く、導標もあまりありませんので、上級者向けです。また、2016年3月より、山頂から1km以内への立入が規制されていたことにより、整備が行き届いていない箇所もあります。 登山口は笹ヶ峰の奥にある杉野沢橋です。まずは川の右岸沿いの平坦な道を歩きます。新しくできた大きな堰堤を越えて滝沢に出ます。滝沢を渡り尾根へ取り付き、急斜面を登ると平らな台地です。ここから急斜面をトラバースし、金山谷へ出ます。片斜面の場所も多く、非常に滑りやすい道です。金山谷を渡り、尾根に登ると焼見台で、名前の通りここから焼山が良く見えます。尾根を越えて、引き続きトラバース気味に沢のすぐ近くまで下ります。この付近はルートを見失いやすい場所です。裏金山谷を渡ってからは沢に沿って歩き、地獄谷を渡り左岸に出ます。一度尾根へと登り、次に渡る沢が焼沢で、最後の水場です。ここから道は九十九折りとなり、やがて周囲の視界が開けてくると富士見峠へ到着します。 富士見峠は金山方面との分岐で、この分岐は右へ進みます。峠からは平坦な道を歩き、沢状の地形を越えるとすぐに泊岩分岐で、笹倉温泉方面へは直進、右に進むと泊岩があり、緊急時には岩の中で風雨をしのぐことも可能です。泊岩を過ぎると灌木帯を抜けてガレ場に出ます。見通しは効くようになりますが、火山特有のガレ場は崩れやすいので、歩きにくい場所です。また道が不明瞭なところもあるので注意しましょう。火口の脇を通過し、ロープが設置された岩場を登り、少し下ってから登り返すと焼山山頂に到着します。山頂からの景色は素晴らしく、360度の大展望が楽しめます。 金山谷、裏金山谷、地獄谷は、増水すると徒渉が困難になりますので、大雨の時などはこのルートの通行は控えましょう。
  • 北沢峠から甲斐駒ヶ岳へ

    北沢峠から甲斐駒ヶ岳へ

    北沢峠バス停から林道を山梨県側に500mほど進み、指導標に従って左側に北沢へと下ります。まもなく左手の岩に、甲斐駒・仙丈ヶ岳の開拓に力を尽くした竹沢長衛のレリーフがあらわれ、その先に長衛小屋があります。河原はキャンプ指定地です。 キャンプ指定地上流部で北沢にかかる橋を渡って栗沢山への分岐を右に見送り、左へ北沢沿いに登っていくと仙水小屋に着きます。小屋前には水場があります。周辺はキャンプ指定地になっています。 さらに進んで樹林帯を抜け、ハイマツのある岩塊の中、V字型の地形の底付近の登山道を進むと仙水峠に着きます。峠には多くのケルンが積まれており、また摩利支天が大きく聳える姿を見ることができます。 仙水峠からは急坂が続きます。針葉樹林を経てハイマツやダケカンバの林を抜けると森林限界となり、展望が開けるとまもなく駒津峰の山頂です。小広い山頂は展望がきき休憩にも適しています。 駒津峰からハイマツ帯の中の稜線上の道を進んでいくと、やがて六方石と呼ばれる巨岩が現れます。六方石の右側を巻くと、頂上への直登コースと巻道コースとに分かれます。直登コースは岩場が主体なので初心者は避けたほうがよいでしょう。分岐を右に巻道コースを進みます。岩場を下り、さらに続く坂を下りきると砂地の斜面をトラバース気味に進むようになります。砂に足を取られて登りづらいところですが頑張りましょう。摩利支天分岐から左へ山頂を目指します。ザラ場を着実に登っていくとやがて黒戸尾根分岐を示す指導標に出会います。ここまでくれば山頂はすぐです。駒ヶ岳神社本社を左に見送れば甲斐駒ヶ岳山頂となります。山頂には威力不動尊の石祠と1等三角点が設置してあります。眺望は言うまでもありません。大いに満喫しましょう。 山頂から来た道を戻ります。時間があれば、摩利支天に行くのもいいでしょう。片道10分ほどで行くことができます。谷底からそそり立つ摩利支天を実感できます。頂上には鉄剣も奉納されており、往時盛んだった山岳信仰の様子が伺えます。 駒津峰まで戻り、双児山に向かいます。前方に見える北岳や仙丈ヶ岳を楽しみながら背の低いハイマツ帯の中を下っていきます。やがて樹林帯となり駒津峰と双児山との鞍部を過ぎて登り返せば双児山となります。南東側の展望が開けています。双児山山頂を後にするとまもなく樹林帯に入ります。ここから単調な下りを進みます。登山道がジグザグになれば北沢峠バス停はもうすぐです。
    北沢峠バス停から林道を山梨県側に500mほど進み、指導標に従って左側に北沢へと下ります。まもなく左手の岩に、甲斐駒・仙丈ヶ岳の開拓に力を尽くした竹沢長衛のレリーフがあらわれ、その先に長衛小屋があります。河原はキャンプ指定地です。 キャンプ指定地上流部で北沢にかかる橋を渡って栗沢山への分岐を右に見送り、左へ北沢沿いに登っていくと仙水小屋に着きます。小屋前には水場があります。周辺はキャンプ指定地になっています。 さらに進んで樹林帯を抜け、ハイマツのある岩塊の中、V字型の地形の底付近の登山道を進むと仙水峠に着きます。峠には多くのケルンが積まれており、また摩利支天が大きく聳える姿を見ることができます。 仙水峠からは急坂が続きます。針葉樹林を経てハイマツやダケカンバの林を抜けると森林限界となり、展望が開けるとまもなく駒津峰の山頂です。小広い山頂は展望がきき休憩にも適しています。 駒津峰からハイマツ帯の中の稜線上の道を進んでいくと、やがて六方石と呼ばれる巨岩が現れます。六方石の右側を巻くと、頂上への直登コースと巻道コースとに分かれます。直登コースは岩場が主体なので初心者は避けたほうがよいでしょう。分岐を右に巻道コースを進みます。岩場を下り、さらに続く坂を下りきると砂地の斜面をトラバース気味に進むようになります。砂に足を取られて登りづらいところですが頑張りましょう。摩利支天分岐から左へ山頂を目指します。ザラ場を着実に登っていくとやがて黒戸尾根分岐を示す指導標に出会います。ここまでくれば山頂はすぐです。駒ヶ岳神社本社を左に見送れば甲斐駒ヶ岳山頂となります。山頂には威力不動尊の石祠と1等三角点が設置してあります。眺望は言うまでもありません。大いに満喫しましょう。 山頂から来た道を戻ります。時間があれば、摩利支天に行くのもいいでしょう。片道10分ほどで行くことができます。谷底からそそり立つ摩利支天を実感できます。頂上には鉄剣も奉納されており、往時盛んだった山岳信仰の様子が伺えます。 駒津峰まで戻り、双児山に向かいます。前方に見える北岳や仙丈ヶ岳を楽しみながら背の低いハイマツ帯の中を下っていきます。やがて樹林帯となり駒津峰と双児山との鞍部を過ぎて登り返せば双児山となります。南東側の展望が開けています。双児山山頂を後にするとまもなく樹林帯に入ります。ここから単調な下りを進みます。登山道がジグザグになれば北沢峠バス停はもうすぐです。
  • 北沢峠から藪沢を経て仙丈ヶ岳へ

    北沢峠から藪沢を経て仙丈ヶ岳へ

    北沢峠バス停から林道を250mほど長野県側に進み、指導標に従って左の登山道を下っていくと再び林道と出会い、大平山荘に着きます。山荘の右を通り、そこから樹林帯の中を藪沢へと向かって進みます。まもなく、鋸岳榛の木展望台と記された場所からは甲斐駒ヶ岳北西の鋸岳が見事です。再び樹林帯に入り、やがてジグザグに切られた急坂を登るようになります。尾根を乗り越え、右に沢の音を聞きながら藪沢へと進みます。(大滝の展望台への道は通行できません。)藪沢沿いに左岸登っていくと丸木橋で左岸へと導かれます。振り返ると甲斐駒ケ岳がⅤ字谷の向こうに大きく聳えています。少しずつお花畑も見られるようになり、小仙丈ヶ岳コース5合目からの登山道と合わせた場所から沢を離れて右手斜面をひと登りすればダケカンバ林の中に馬の背ヒュッテが現れます。この周辺からは植生保護柵が張られ、以前見られたお花畑が回復しつつあります。馬の背ヒュッテからひと登りで馬ノ背との鞍部に出ます。時間があればここから北へ、馬ノ背まで足を延ばしてもいいでしょう。高山植物が多彩です。 馬ノ背との鞍部から南西に稜線上を登っていきます。ハイマツの向こうに大きなカール地形を抱えた仙丈ヶ岳が見えるようになり、点在するお花畑のなかの登山道を進みます。 稜線を外れ、藪沢カールを目指すようになり、藪沢源流部に着けば仙丈小屋はもうすぐです。源流部には水場もありますが、夏から秋を中心に枯れることもあるので、馬の背ヒュッテやその前の藪沢を遡行している段階で補給しておくと安心です。 仙丈小屋はカールの下端に位置しています。小屋から山頂へ向かって、カールの右寄りのガラ場を登ります。西側から地蔵尾根ルートを合わせるとひと登りで仙丈ヶ岳山頂に到着します。山頂部はやや狭いですが、眺望は一級品です。十分に堪能しましょう。 下山は小仙丈ヶ岳方面に進みます。藪沢カールを左側に見下ろしながら、やがて右側に小仙丈カールを眺めながら緩やかに下ります。仙丈小屋へのルートを分けハイマツ帯を下って、露岩帯を再び登ると小仙丈ヶ岳です。振り返れば小仙丈カールの向こうの仙丈ヶ岳が見事です。小仙丈ヶ岳から、尾根上をはじめジグザグに下り、やがて樹林帯の中の登山道を進めば、大滝ノ頭五合目となります。ここで薮沢小屋から馬ノ背に通じる登山道を左に見送ります。展望のない原生林のなかの登山道をひたすら下れば、北沢峠へと到着します。
    北沢峠バス停から林道を250mほど長野県側に進み、指導標に従って左の登山道を下っていくと再び林道と出会い、大平山荘に着きます。山荘の右を通り、そこから樹林帯の中を藪沢へと向かって進みます。まもなく、鋸岳榛の木展望台と記された場所からは甲斐駒ヶ岳北西の鋸岳が見事です。再び樹林帯に入り、やがてジグザグに切られた急坂を登るようになります。尾根を乗り越え、右に沢の音を聞きながら藪沢へと進みます。(大滝の展望台への道は通行できません。)藪沢沿いに左岸登っていくと丸木橋で左岸へと導かれます。振り返ると甲斐駒ケ岳がⅤ字谷の向こうに大きく聳えています。少しずつお花畑も見られるようになり、小仙丈ヶ岳コース5合目からの登山道と合わせた場所から沢を離れて右手斜面をひと登りすればダケカンバ林の中に馬の背ヒュッテが現れます。この周辺からは植生保護柵が張られ、以前見られたお花畑が回復しつつあります。馬の背ヒュッテからひと登りで馬ノ背との鞍部に出ます。時間があればここから北へ、馬ノ背まで足を延ばしてもいいでしょう。高山植物が多彩です。 馬ノ背との鞍部から南西に稜線上を登っていきます。ハイマツの向こうに大きなカール地形を抱えた仙丈ヶ岳が見えるようになり、点在するお花畑のなかの登山道を進みます。 稜線を外れ、藪沢カールを目指すようになり、藪沢源流部に着けば仙丈小屋はもうすぐです。源流部には水場もありますが、夏から秋を中心に枯れることもあるので、馬の背ヒュッテやその前の藪沢を遡行している段階で補給しておくと安心です。 仙丈小屋はカールの下端に位置しています。小屋から山頂へ向かって、カールの右寄りのガラ場を登ります。西側から地蔵尾根ルートを合わせるとひと登りで仙丈ヶ岳山頂に到着します。山頂部はやや狭いですが、眺望は一級品です。十分に堪能しましょう。 下山は小仙丈ヶ岳方面に進みます。藪沢カールを左側に見下ろしながら、やがて右側に小仙丈カールを眺めながら緩やかに下ります。仙丈小屋へのルートを分けハイマツ帯を下って、露岩帯を再び登ると小仙丈ヶ岳です。振り返れば小仙丈カールの向こうの仙丈ヶ岳が見事です。小仙丈ヶ岳から、尾根上をはじめジグザグに下り、やがて樹林帯の中の登山道を進めば、大滝ノ頭五合目となります。ここで薮沢小屋から馬ノ背に通じる登山道を左に見送ります。展望のない原生林のなかの登山道をひたすら下れば、北沢峠へと到着します。
  • 沢入から入笠湿原を経て入笠山、大阿原湿原へ

    沢入から入笠湿原を経て入笠山、大阿原湿原へ

    富士見駅からタクシーなどに乗って、入笠山登山口である沢入の駐車場まで行きます。駐車場の脇からカラマツを主体とした樹林帯の中を入笠湿原に向かって登っていきます。途中で富士見町の水道管理小屋の脇を抜け、「法華道」と記された表示を左に見送るとまもなく入笠湿原です。 湿原の周囲は鹿対策の防護柵があり入口には鉄格子の引き戸が設置されています。また、湿原内には木道が敷かれていて、6月上旬のスズランをはじめ、四季折々の花が満喫できます。湿原を通り抜け西側の山彦荘手前で防鹿柵の外に出ます。 車道に出て南へ進み、すぐに車道に沿った遊歩道に入ります。小沢を渡り再び車道に出ると元スキー場だったお花畑下に着きます。ここで防鹿柵の中に入って、お花畑の中の斜面を登るか、車道を南西に進んでマナスル山荘脇から南東へ入笠山を目指すこととなります。 お花畑の中を進んだ場合、斜面の途中で西へと進み、マナスル山荘(御所平峠)からの道と合流します。この合流地点を過ぎるとほどなく、岩場コースと岩場迂回コースの分岐となります。岩場コースといっても、岩と木の根で多少滑りやすくなっている程度です。また、岩場迂回コースは山頂を巻くように進み、南東側から山頂へ向かっています。 入笠山山頂は広く、周囲の山々がすべて展望できます。十分に堪能しましょう。山頂を後に、大阿原湿原を目指します。下り始めは傾斜が急でやや滑りやすいので注意しましょう。ここを下りきったところが仏平峠で、さらに進むとすぐに首切登山口です。ここから車道歩きとなります。まもなく首切清水が右側に現れます。さらにカラマツ林の中の車道を進み、大阿原湿原北東部の湿原入口に着きます。大阿原湿原を1周するのには30分程度かかります。湿原の北西側の木道からは湿原全体が見渡せます。湿原の最下部から流れ出ているテイ沢も美しいので余裕があれば歩いてみるといいでしょう。湿原南東側の木道は樹林帯の中にあり、湿原そのものはあまり見渡せません。 湿原入口まで戻り、車道を北へ進みます。途中、八ヶ岳ビューポイントと名付けられた場所を過ごし、往路で通過したお花畑最下部から山彦荘まで戻ります。再び入笠湿原に入り、登ってきた道を沢入の駐車場に戻ります。もし余裕があれば、ゴンドラ山頂駅周辺の入笠すずらん山野草公園に行くと四季折々の花を楽しめます。
    富士見駅からタクシーなどに乗って、入笠山登山口である沢入の駐車場まで行きます。駐車場の脇からカラマツを主体とした樹林帯の中を入笠湿原に向かって登っていきます。途中で富士見町の水道管理小屋の脇を抜け、「法華道」と記された表示を左に見送るとまもなく入笠湿原です。 湿原の周囲は鹿対策の防護柵があり入口には鉄格子の引き戸が設置されています。また、湿原内には木道が敷かれていて、6月上旬のスズランをはじめ、四季折々の花が満喫できます。湿原を通り抜け西側の山彦荘手前で防鹿柵の外に出ます。 車道に出て南へ進み、すぐに車道に沿った遊歩道に入ります。小沢を渡り再び車道に出ると元スキー場だったお花畑下に着きます。ここで防鹿柵の中に入って、お花畑の中の斜面を登るか、車道を南西に進んでマナスル山荘脇から南東へ入笠山を目指すこととなります。 お花畑の中を進んだ場合、斜面の途中で西へと進み、マナスル山荘(御所平峠)からの道と合流します。この合流地点を過ぎるとほどなく、岩場コースと岩場迂回コースの分岐となります。岩場コースといっても、岩と木の根で多少滑りやすくなっている程度です。また、岩場迂回コースは山頂を巻くように進み、南東側から山頂へ向かっています。 入笠山山頂は広く、周囲の山々がすべて展望できます。十分に堪能しましょう。山頂を後に、大阿原湿原を目指します。下り始めは傾斜が急でやや滑りやすいので注意しましょう。ここを下りきったところが仏平峠で、さらに進むとすぐに首切登山口です。ここから車道歩きとなります。まもなく首切清水が右側に現れます。さらにカラマツ林の中の車道を進み、大阿原湿原北東部の湿原入口に着きます。大阿原湿原を1周するのには30分程度かかります。湿原の北西側の木道からは湿原全体が見渡せます。湿原の最下部から流れ出ているテイ沢も美しいので余裕があれば歩いてみるといいでしょう。湿原南東側の木道は樹林帯の中にあり、湿原そのものはあまり見渡せません。 湿原入口まで戻り、車道を北へ進みます。途中、八ヶ岳ビューポイントと名付けられた場所を過ごし、往路で通過したお花畑最下部から山彦荘まで戻ります。再び入笠湿原に入り、登ってきた道を沢入の駐車場に戻ります。もし余裕があれば、ゴンドラ山頂駅周辺の入笠すずらん山野草公園に行くと四季折々の花を楽しめます。
  • みはらし台から北尾根経由で櫛形山へ

    みはらし台から北尾根経由で櫛形山へ

    みはらし台へはマイカーまたはタクシーを利用します。みはらし台には、駐車スペースが30台ほど有り簡易トイレも設置してあります。また、田中澄江による「花の百名山」の記念碑も建っています。県民の森駐車場からここまでは、1時間30分ほどで、登山道もしっかりしているので、本コースでは物足りないと考える人は、下から登っても良いでしょう。 みはらし台の登山道入口の階段を上がると東屋があります。さらに登っていくと平成峡への遊歩道が分岐するので、これを見送り直進します。幾つかの炭焼き釜跡や標高表示板に励まされながら登っていくと標高1670m付近で平成峡からの登山道と合流します。クマザサで地表が覆われ、カラマツやツガなどの樹木にぶら下がるサルオガセが目立ってくるとまもなくアヤメ平に到着です。 アヤメ平には避難小屋が建っており、周辺は草原で平らな木陰も広くあるので休憩するには適しています。この辺り一帯は、東洋一のアヤメの群落で有名でしたが、鹿の食害でその数を大きく減らしてしまいました。その後食害対策の防護柵が設置され、その内側では少しずつ以前の植生が回復しつつあります。 ここから南西に裸山へと緩やかに登っていきます。裸山手前の鞍部から裸山山頂へは周回できるようになっています。裸山山頂は2003mで南側が開けており、櫛形山山頂も間近に見ることができます。周辺の草原はここもまた防護ネットが張り巡らされており、アヤメの回復が進んでいます。 裸山から戻り、櫛形山山頂へと向かいます。バラボタン平付近にはマルバダケブキの群落が見られます。ここから南西にコメツガやカラマツなどの原生林の中を進んでいくと、櫛形山の標柱のあるピークです。山頂は広いですが展望は良くありません。三角点ピークはさらに南西に20分ほど進んだところにあります。 山頂から、登ってきた道をバラボタン平まで戻り、東方向へカラマツ林の中を下っていくと、祠頭のほこら小屋に到着します。小屋はきれいに整備されており、別棟でトイレもあります。また、小屋の裏手には水場もあります。 ここから中尾根登山道を櫛形山林道へと下ります。こちらにも標高表示板があり、目安となるでしょう。整備されていて歩きやすい道です。40分ほどで櫛形山林道に出て、さらに40分ほど林道を歩くとみはらし台に到着します。
    みはらし台へはマイカーまたはタクシーを利用します。みはらし台には、駐車スペースが30台ほど有り簡易トイレも設置してあります。また、田中澄江による「花の百名山」の記念碑も建っています。県民の森駐車場からここまでは、1時間30分ほどで、登山道もしっかりしているので、本コースでは物足りないと考える人は、下から登っても良いでしょう。 みはらし台の登山道入口の階段を上がると東屋があります。さらに登っていくと平成峡への遊歩道が分岐するので、これを見送り直進します。幾つかの炭焼き釜跡や標高表示板に励まされながら登っていくと標高1670m付近で平成峡からの登山道と合流します。クマザサで地表が覆われ、カラマツやツガなどの樹木にぶら下がるサルオガセが目立ってくるとまもなくアヤメ平に到着です。 アヤメ平には避難小屋が建っており、周辺は草原で平らな木陰も広くあるので休憩するには適しています。この辺り一帯は、東洋一のアヤメの群落で有名でしたが、鹿の食害でその数を大きく減らしてしまいました。その後食害対策の防護柵が設置され、その内側では少しずつ以前の植生が回復しつつあります。 ここから南西に裸山へと緩やかに登っていきます。裸山手前の鞍部から裸山山頂へは周回できるようになっています。裸山山頂は2003mで南側が開けており、櫛形山山頂も間近に見ることができます。周辺の草原はここもまた防護ネットが張り巡らされており、アヤメの回復が進んでいます。 裸山から戻り、櫛形山山頂へと向かいます。バラボタン平付近にはマルバダケブキの群落が見られます。ここから南西にコメツガやカラマツなどの原生林の中を進んでいくと、櫛形山の標柱のあるピークです。山頂は広いですが展望は良くありません。三角点ピークはさらに南西に20分ほど進んだところにあります。 山頂から、登ってきた道をバラボタン平まで戻り、東方向へカラマツ林の中を下っていくと、祠頭のほこら小屋に到着します。小屋はきれいに整備されており、別棟でトイレもあります。また、小屋の裏手には水場もあります。 ここから中尾根登山道を櫛形山林道へと下ります。こちらにも標高表示板があり、目安となるでしょう。整備されていて歩きやすい道です。40分ほどで櫛形山林道に出て、さらに40分ほど林道を歩くとみはらし台に到着します。