【中級者向け】の登山コースガイド
中級者向け
検索結果603件中
21-40件
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破風岳と土鍋山と御飯岳の小串三山巡り
- 日帰り
- 5時間10分
- 9.8km
破風岳と土鍋山と御飯岳の小串三山巡り
- 日帰り
- 5時間10分
- 9.8km
登山口は毛無峠です。群馬県の万座温泉と長野県の高山村大字牧を結ぶ県道466号牧干俣線の県境付近に三差路があり、そこから分かれる県道112号大前須坂線を進んだ先です。ここからはかつて日本で2番目の硫黄採掘量を誇った小串鉱山跡の荒涼とした風景が眼下に広がっています。冬季は積雪が多く、毎年11月中旬から翌年の5月中旬くらいまで冬期閉鎖となります。また通行可能期間中も路線バスがないのでマイカー利用となります。 名前通り樹木がない草原地帯の毛無峠は、好天の日は愛好家が操縦するグライダーが大空を飛び交っています。そんなのどかな毛無峠を起点にまずは破風岳と土鍋山を目指します。破風岳は毛無峠からはピラミダルな山容で威圧的にそびえていますが、九十九折れの登山道で緩やかに登っていくことができます。足元には季節ごとに色とりどりの高山植物の花を愛でることができるでしょう。標高差も約180mほどなので、3~40分で破風岳山頂です。足下に小串鉱山跡から広い万座川の谷間が大きく広がって、浅間山から草津白根山が望見されます。 山頂からは五味池方面へ道が続いていますが、土鍋山はいったん戻って三差路を右に進みます。ここからはぬかるみの多い平坦な樹林帯の中を歩きます。15分ほどでまた五味池方面の道を右に分ける三差路があり直進です。山頂直下は足場の悪い急斜面の登りです。土鍋山山頂は台地の一端にありますが、三角点は四阿山方向に少し登山道を進んだところにあります。 次に目指す御飯岳は毛無峠まで往路を戻り、古い鉄塔が立つガレ場からスタートです。登山道らしきものは見当たりませんが、ガレ場の一番右側に見える鉄塔下まで登ると登山道が現れます。もう一度登山道が消えてガレ場の区間があるので、ガスで視界不良の時などは道迷いしないように注意しましょう。360度展望のある毛無山山頂までは20分ほどの登りです。 毛無山から御飯岳までは気持ちよさそうな笹原の草原が広がっています。緩やかに下って登り上げるとコメツガやオオシラビソなどの針葉樹の樹林帯を歩きます。登山道はよく整備されているので迷うことはないでしょう。いったん下ってもう一度登り上げると平坦になり、御飯岳山頂はわずかな距離です。山頂部も樹林帯の中なので展望はあまりよくないですが、樹林越しに横手山や草津白根山を垣間見ることができます。その後は毛無峠まで往路を戻ります。 ところでこのエリアでは、5月中旬の道路開通直後だとまだまだ残雪が豊富な年があります。土鍋山の山頂直下の急斜面も遅くまで残雪があるので、雪山歩きになれていない人は注意が必要です。登山口は毛無峠です。群馬県の万座温泉と長野県の高山村大字牧を結ぶ県道466号牧干俣線の県境付近に三差路があり、そこから分かれる県道112号大前須坂線を進んだ先です。ここからはかつて日本で2番目の硫黄採掘量を誇った小串鉱山跡の荒涼とした風景が眼下に広がっています。冬季は積雪が多く、毎年11月中旬から翌年の5月中旬くらいまで冬期閉鎖となります。また通行可能期間中も路線バスがないのでマイカー利用となります。 名前通り樹木がない草原地帯の毛無峠は、好天の日は愛好家が操縦するグライダーが大空を飛び交っています。そんなのどかな毛無峠を起点にまずは破風岳と土鍋山を目指します。破風岳は毛無峠からはピラミダルな山容で威圧的にそびえていますが、九十九折れの登山道で緩やかに登っていくことができます。足元には季節ごとに色とりどりの高山植物の花を愛でることができるでしょう。標高差も約180mほどなので、3~40分で破風岳山頂です。足下に小串鉱山跡から広い万座川の谷間が大きく広がって、浅間山から草津白根山が望見されます。 山頂からは五味池方面へ道が続いていますが、土鍋山はいったん戻って三差路を右に進みます。ここからはぬかるみの多い平坦な樹林帯の中を歩きます。15分ほどでまた五味池方面の道を右に分ける三差路があり直進です。山頂直下は足場の悪い急斜面の登りです。土鍋山山頂は台地の一端にありますが、三角点は四阿山方向に少し登山道を進んだところにあります。 次に目指す御飯岳は毛無峠まで往路を戻り、古い鉄塔が立つガレ場からスタートです。登山道らしきものは見当たりませんが、ガレ場の一番右側に見える鉄塔下まで登ると登山道が現れます。もう一度登山道が消えてガレ場の区間があるので、ガスで視界不良の時などは道迷いしないように注意しましょう。360度展望のある毛無山山頂までは20分ほどの登りです。 毛無山から御飯岳までは気持ちよさそうな笹原の草原が広がっています。緩やかに下って登り上げるとコメツガやオオシラビソなどの針葉樹の樹林帯を歩きます。登山道はよく整備されているので迷うことはないでしょう。いったん下ってもう一度登り上げると平坦になり、御飯岳山頂はわずかな距離です。山頂部も樹林帯の中なので展望はあまりよくないですが、樹林越しに横手山や草津白根山を垣間見ることができます。その後は毛無峠まで往路を戻ります。 ところでこのエリアでは、5月中旬の道路開通直後だとまだまだ残雪が豊富な年があります。土鍋山の山頂直下の急斜面も遅くまで残雪があるので、雪山歩きになれていない人は注意が必要です。 -
丸川峠から大菩薩嶺へ
- 日帰り
- 7時間50分
- 14.7km
丸川峠から大菩薩嶺へ
- 日帰り
- 7時間50分
- 14.7km
塩山駅から甲州市民バスに乗り裂石の大菩薩峠登山口で下車、上日川峠へ続く舗装路を歩き始めます。25分で左側に丸川峠方面の入口があるので、見落とさないよう注意してください。 入口は駐車場になっています。作業道の終点近くから山道へ入り、すぐ尾根に乗ります。登るにつれて傾斜が増し、上部は段差のある箇所も出てきます。たどり着いた丸川峠は山に挟まれた草原で、谷間にひっそりと丸川荘が建っています。 丸川峠から大菩薩嶺までの間は、針葉樹林が続き、林床がコケで覆われて緑の絨毯を敷き詰めたような美しい場所もあります。登りつめた大菩薩嶺山頂は針葉樹に囲まれ、展望はありません。 大菩薩嶺山頂から少し下ると雷岩に着きます。晴れていればここで一気に視界が開けて、富士山から南アルプス連峰まで一望できます。雷岩は高さ数mほどの岩塊で、自然が用意してくれた展望台です。一休みして、存分にこの景観を楽しみましょう。 福ちゃん荘へ下る唐松尾根の道を見送り、雷岩から南東方向へのびる尾根上を進みます。尾根の右側は草原状で視界を遮る物がなく、展望の良い道が続きます。賽ノ河原までおだやかに下り、親不知ノ頭を越えると介山荘の建つ大菩薩峠に着きます。 大菩薩峠で丹波、小菅村方面と上日川峠方面の道を分け、さらに南へ尾根道を進みます。再び薄暗い針葉樹林に入り登りとなりますが、長くは続きません。熊沢山の直下を巻いて林を抜ければ明るい笹原が開けて、下りきった所が石丸峠です。 ここから尾根道を離れて上日川峠方面へ向けて下山しましょう。途中でいったん林道に降り立ち、右へ150mほど進むと左に登山道の降り口があります。次に車道と交差した所は小屋平で、ここから甲斐大和駅行きのバスに乗車することもできます。さらに登山道を下って、沢を渡渉してから登りぎみの道をたどり上日川峠に着きます。 上日川峠から登山道を歩いて出発点である裂石の大菩薩峠登山口へ戻ります。この道は、昔から大菩薩峠越えに使われていたもので、人の往来や雨などによる侵食で背丈を越えるほど深くえぐれた箇所もあり、長い歴史を物語ります。千石平で舗装路に接続しますが、歩道の近道を通りまもなく裂石の大菩薩峠登山口に着きます。塩山駅から甲州市民バスに乗り裂石の大菩薩峠登山口で下車、上日川峠へ続く舗装路を歩き始めます。25分で左側に丸川峠方面の入口があるので、見落とさないよう注意してください。 入口は駐車場になっています。作業道の終点近くから山道へ入り、すぐ尾根に乗ります。登るにつれて傾斜が増し、上部は段差のある箇所も出てきます。たどり着いた丸川峠は山に挟まれた草原で、谷間にひっそりと丸川荘が建っています。 丸川峠から大菩薩嶺までの間は、針葉樹林が続き、林床がコケで覆われて緑の絨毯を敷き詰めたような美しい場所もあります。登りつめた大菩薩嶺山頂は針葉樹に囲まれ、展望はありません。 大菩薩嶺山頂から少し下ると雷岩に着きます。晴れていればここで一気に視界が開けて、富士山から南アルプス連峰まで一望できます。雷岩は高さ数mほどの岩塊で、自然が用意してくれた展望台です。一休みして、存分にこの景観を楽しみましょう。 福ちゃん荘へ下る唐松尾根の道を見送り、雷岩から南東方向へのびる尾根上を進みます。尾根の右側は草原状で視界を遮る物がなく、展望の良い道が続きます。賽ノ河原までおだやかに下り、親不知ノ頭を越えると介山荘の建つ大菩薩峠に着きます。 大菩薩峠で丹波、小菅村方面と上日川峠方面の道を分け、さらに南へ尾根道を進みます。再び薄暗い針葉樹林に入り登りとなりますが、長くは続きません。熊沢山の直下を巻いて林を抜ければ明るい笹原が開けて、下りきった所が石丸峠です。 ここから尾根道を離れて上日川峠方面へ向けて下山しましょう。途中でいったん林道に降り立ち、右へ150mほど進むと左に登山道の降り口があります。次に車道と交差した所は小屋平で、ここから甲斐大和駅行きのバスに乗車することもできます。さらに登山道を下って、沢を渡渉してから登りぎみの道をたどり上日川峠に着きます。 上日川峠から登山道を歩いて出発点である裂石の大菩薩峠登山口へ戻ります。この道は、昔から大菩薩峠越えに使われていたもので、人の往来や雨などによる侵食で背丈を越えるほど深くえぐれた箇所もあり、長い歴史を物語ります。千石平で舗装路に接続しますが、歩道の近道を通りまもなく裂石の大菩薩峠登山口に着きます。 -
大菩薩峠から小金沢山へ
- 日帰り
- 4時間45分
- 9.7km
大菩薩峠から小金沢山へ
- 日帰り
- 4時間45分
- 9.7km
小金沢山は、大菩薩山域の中でも山深い存在でしたが、最近はバス路線の運行により交通の便が良くなりました。 甲斐大和駅から栄和交通の上日川峠行きバスに乗車し、終点で下車。上日川峠から福ちゃん荘の前を通り、大菩薩峠へ。峠から主稜線の南下を開始です。 まず熊沢山を越えて石丸峠を目指します。石丸峠で上日川峠方面の道を分け、5分ほど進むと牛ノ寝通りの分岐があります。分岐から尾根に沿ってわずかに登れば天狗棚のピークに着きます。このあたりは東側にも展望が開け、奥多摩や丹沢から富士山、南北アルプスの山脈まで、広い範囲で山並みを眺めることができます。行く先には狼平と呼ばれるササ原が広がっています。ササ原を過ぎると、木が密集した薄暗い針葉樹の林へ入っていきます。林の中はやや道が悪く、足元には朽ち果てた倒木や露岩が転がっていたり、木の根が張り出したりしています。これらを避けようとして登山道から外れないよう注意しましょう。 三角点が設置された小金沢山は、大菩薩連嶺の石丸峠以南では最高点ですが、以前は山名が定かではなかったようです。別名の「雨沢ノ頭」は南肩の峰を指すともいわれます。今は「小金沢山」の名称が定着しています。山頂は立木が多いものの、富士山など眺めることができます。 小金沢山から牛奥ノ雁ヶ腹摺山まで、緩く起伏した尾根が続きます。主に林の中を歩きますが、所々にさわやかなササ原が点在します。ササ原には鹿道が多いので、入り込まないよう注意してください。牛奥ノ雁ヶ腹摺山の山頂からは、富士山を中心に据えた風景が楽しめます。 下山路は山頂から南西に広がるササ原にあります。上部はササが被っていますが、下るに従って道は明瞭になってきます。途中、道端には樹齢を重ねた巨樹も見られるので探してみるのも良いでしょう。伐採跡に出て視界が開け、日川林道に出たら右へ数十m進むと登山道の続きがあります。再度林道に降りて、林道をしばらくたどります。標高1470m付近、林道が西から東へ大きく向きを変えるところで、また登山道に入ります。分岐を見落とさないよう注意してください。もう一度林道を横断すれば、すぐすずらん昆虫館前バス停に着きます。バスに乗車して、甲斐大和駅へ戻ります。小金沢山は、大菩薩山域の中でも山深い存在でしたが、最近はバス路線の運行により交通の便が良くなりました。 甲斐大和駅から栄和交通の上日川峠行きバスに乗車し、終点で下車。上日川峠から福ちゃん荘の前を通り、大菩薩峠へ。峠から主稜線の南下を開始です。 まず熊沢山を越えて石丸峠を目指します。石丸峠で上日川峠方面の道を分け、5分ほど進むと牛ノ寝通りの分岐があります。分岐から尾根に沿ってわずかに登れば天狗棚のピークに着きます。このあたりは東側にも展望が開け、奥多摩や丹沢から富士山、南北アルプスの山脈まで、広い範囲で山並みを眺めることができます。行く先には狼平と呼ばれるササ原が広がっています。ササ原を過ぎると、木が密集した薄暗い針葉樹の林へ入っていきます。林の中はやや道が悪く、足元には朽ち果てた倒木や露岩が転がっていたり、木の根が張り出したりしています。これらを避けようとして登山道から外れないよう注意しましょう。 三角点が設置された小金沢山は、大菩薩連嶺の石丸峠以南では最高点ですが、以前は山名が定かではなかったようです。別名の「雨沢ノ頭」は南肩の峰を指すともいわれます。今は「小金沢山」の名称が定着しています。山頂は立木が多いものの、富士山など眺めることができます。 小金沢山から牛奥ノ雁ヶ腹摺山まで、緩く起伏した尾根が続きます。主に林の中を歩きますが、所々にさわやかなササ原が点在します。ササ原には鹿道が多いので、入り込まないよう注意してください。牛奥ノ雁ヶ腹摺山の山頂からは、富士山を中心に据えた風景が楽しめます。 下山路は山頂から南西に広がるササ原にあります。上部はササが被っていますが、下るに従って道は明瞭になってきます。途中、道端には樹齢を重ねた巨樹も見られるので探してみるのも良いでしょう。伐採跡に出て視界が開け、日川林道に出たら右へ数十m進むと登山道の続きがあります。再度林道に降りて、林道をしばらくたどります。標高1470m付近、林道が西から東へ大きく向きを変えるところで、また登山道に入ります。分岐を見落とさないよう注意してください。もう一度林道を横断すれば、すぐすずらん昆虫館前バス停に着きます。バスに乗車して、甲斐大和駅へ戻ります。 -
湯ノ沢峠から大谷ヶ丸へ
- 日帰り
- 4時間25分
- 10.4km
湯ノ沢峠から大谷ヶ丸へ
- 日帰り
- 4時間25分
- 10.4km
湯ノ沢峠は、大菩薩主稜線を二分する大きく落ち込んだ峠で、ここから南側は南大菩薩と呼ばれています。緩い起伏が続く中に広葉樹林と草原が交互に現れ、穏やかで優しい雰囲気のエリアです。 甲斐大和駅から事前に予約しておいたタクシーで湯ノ沢峠へ向かいます。焼山沢真木林道の終点でタクシーを下車、広場の奥から山道へ入り、1~2分も歩けば湯ノ沢峠に着きます。 峠から尾根に沿って南へ向かいます。周囲は林床にササが生える広葉樹林ですが、20mほど標高を上げると最初の草原が広がり、春から秋にかけて、様々な草花を見ることができます。草原が荒らされないように獣避けの柵が張られているので、出入の際に開けた扉は必ず閉じておきましょう。草原の先に盛り上がって見える山は大蔵高丸です。この山の山頂も草原になっています。ルート中の最高地点で、周囲の見晴らしがとても良いところです。 大蔵高丸から先は、穏やかに起伏した尾根が続きます。広葉樹林の中に様々な草地が次々と繰り返し現れ、変化を楽しめます。ハマイバ丸は広葉樹に囲まれた山頂で、越えてから少し下った所にハマイバと呼ばれる岩塊の散在した荒地があります。その後、背丈を越えるササヤブ、灌木帯、また草原と通過していくうちに、巨大なタケノコのように地面から突き出た天下石と呼ばれる大岩が現れます。天下石を過ぎたら、一気に100m近く標高を下げて米背負峠(米背負のタル)に着きます。この峠からは、やまと天目山温泉方面へ下る道が分岐しています。峠へ下った分を取り戻すように登り返すと、滝子山方面の分岐を過ぎて大谷ヶ丸の山頂です。 大谷ヶ丸から滝子山へ縦走を続けることもできますが、田野方面へ下山します。大谷ヶ丸からの下りは、やや傾斜が急で滑りやすく、足元に気をつけてください。さらにこの先、落ち葉の堆積で踏み跡が薄いところもあるので道迷いにも注意です。 曲り沢峠で笹子駅方面の道を左へ分け、オッ立を右へ巻きます。再び尾根に戻ると、すぐ田野方面の分岐点があるので右へ曲り、田野集落までのびる尾根上をたどります。尾根末端近くでコンクリート壁と手すりに挟まれた細い道には入らないように。正しい道は左へ曲がっています。やがて、舗装路のT字路に降り立ちます。正面の道を進み、錬成館を左に見て景徳院の境内を抜けて県道に出ます。道路を横断した先の駐車場に景徳院入口バス停がありますが、甲斐大和駅まで歩いても30分ほどです。湯ノ沢峠は、大菩薩主稜線を二分する大きく落ち込んだ峠で、ここから南側は南大菩薩と呼ばれています。緩い起伏が続く中に広葉樹林と草原が交互に現れ、穏やかで優しい雰囲気のエリアです。 甲斐大和駅から事前に予約しておいたタクシーで湯ノ沢峠へ向かいます。焼山沢真木林道の終点でタクシーを下車、広場の奥から山道へ入り、1~2分も歩けば湯ノ沢峠に着きます。 峠から尾根に沿って南へ向かいます。周囲は林床にササが生える広葉樹林ですが、20mほど標高を上げると最初の草原が広がり、春から秋にかけて、様々な草花を見ることができます。草原が荒らされないように獣避けの柵が張られているので、出入の際に開けた扉は必ず閉じておきましょう。草原の先に盛り上がって見える山は大蔵高丸です。この山の山頂も草原になっています。ルート中の最高地点で、周囲の見晴らしがとても良いところです。 大蔵高丸から先は、穏やかに起伏した尾根が続きます。広葉樹林の中に様々な草地が次々と繰り返し現れ、変化を楽しめます。ハマイバ丸は広葉樹に囲まれた山頂で、越えてから少し下った所にハマイバと呼ばれる岩塊の散在した荒地があります。その後、背丈を越えるササヤブ、灌木帯、また草原と通過していくうちに、巨大なタケノコのように地面から突き出た天下石と呼ばれる大岩が現れます。天下石を過ぎたら、一気に100m近く標高を下げて米背負峠(米背負のタル)に着きます。この峠からは、やまと天目山温泉方面へ下る道が分岐しています。峠へ下った分を取り戻すように登り返すと、滝子山方面の分岐を過ぎて大谷ヶ丸の山頂です。 大谷ヶ丸から滝子山へ縦走を続けることもできますが、田野方面へ下山します。大谷ヶ丸からの下りは、やや傾斜が急で滑りやすく、足元に気をつけてください。さらにこの先、落ち葉の堆積で踏み跡が薄いところもあるので道迷いにも注意です。 曲り沢峠で笹子駅方面の道を左へ分け、オッ立を右へ巻きます。再び尾根に戻ると、すぐ田野方面の分岐点があるので右へ曲り、田野集落までのびる尾根上をたどります。尾根末端近くでコンクリート壁と手すりに挟まれた細い道には入らないように。正しい道は左へ曲がっています。やがて、舗装路のT字路に降り立ちます。正面の道を進み、錬成館を左に見て景徳院の境内を抜けて県道に出ます。道路を横断した先の駐車場に景徳院入口バス停がありますが、甲斐大和駅まで歩いても30分ほどです。 -
笹子駅から滝子山へ
- 日帰り
- 6時間10分
- 14.7km
笹子駅から滝子山へ
- 日帰り
- 6時間10分
- 14.7km
滝子山は、大菩薩主稜線の南端にあり、周囲に高い山がないのでとても視界が良く、特に富士山の展望に優れた人気の山です。 笹子駅から国道20号に沿って大月方面へ進みます。20分ほど歩いた吉久保入口バス停で、国道を離れて集落へと向かいます。集落内の分岐を道標に従って抜け、中央自動車道の陸橋を渡ったら、しばらく道なりに進みます。道証地蔵の分岐には、その名のとおり地蔵が置かれ、ここから山道へ入ります。 すぐ沢に降りて橋で対岸に渡り、対岸の山腹を横に巻きながら植林帯を登っていきます。いつしか遠くなっていた沢音が大きくなってきたら、再び沢を渡ります。右手の沢筋にモチガ滝を見て、少し登ったところに分岐があります。右は沢沿いを滝子山へ向かう道ですが、道が悪いので左の迂回路へ進みましょう。15分ほど登ると、曲り沢峠から滝子山方面へほぼ水平に巻く道に出ます。右が滝子山方面です。左側に土がむきだしになった崩壊地を見てすぐ、先ほど分かれた沢沿いを登ってきた道と合流します。 沢の流れがだいぶ細くなる頃、尾根に上がると、すぐ大谷ヶ丸方面の作業道が分岐します。尾根上は防火帯になっていて、広く樹木が伐採されています。途中、後ろを振り返れば、大谷ヶ丸が望めます。その大谷ヶ丸からの道を左から合わせると、まもなく道端に祠を見ます。鎮西ヶ池です。祠の脇には小さな池があり、水が湧き出しています。ここから山頂まではあと少し。三角点峰との分岐を過ぎて、ひと登りで滝子山の頂上です。 滝子山の山頂は展望に恵まれ、西側の一部を除き、ほぼ360度見渡たすことができます。特に南側正面に見える富士山の眺めに誰もが目をひかれることでしょう。 下山は初狩駅方面に下ります。登ってきた道を引き返し、鎮西ヶ池への道を見送り三角点峰を越えます。この先、檜平まではツツジ類の木が多く、開花時期の6月上旬は道端が彩り豊かになります。檜平の手前で道が男坂と女坂に道が分かれますが、また合流します。檜平は南側に視界が開け、富士山はここが見納めとなります。 檜平からしばらく下った頃、道が分かれます。尾根通しの立河原方面は歩きにくい箇所があります。左へ折れて藤沢方面へ向かいましょう。まもなく水の流れる谷に下りて、以後この谷沿いに進みます。谷を抜けて林道に出て、舗装路へ変わり、藤沢集落を過ぎて国道20号を渡れば、まもなく初狩駅に到着します。滝子山は、大菩薩主稜線の南端にあり、周囲に高い山がないのでとても視界が良く、特に富士山の展望に優れた人気の山です。 笹子駅から国道20号に沿って大月方面へ進みます。20分ほど歩いた吉久保入口バス停で、国道を離れて集落へと向かいます。集落内の分岐を道標に従って抜け、中央自動車道の陸橋を渡ったら、しばらく道なりに進みます。道証地蔵の分岐には、その名のとおり地蔵が置かれ、ここから山道へ入ります。 すぐ沢に降りて橋で対岸に渡り、対岸の山腹を横に巻きながら植林帯を登っていきます。いつしか遠くなっていた沢音が大きくなってきたら、再び沢を渡ります。右手の沢筋にモチガ滝を見て、少し登ったところに分岐があります。右は沢沿いを滝子山へ向かう道ですが、道が悪いので左の迂回路へ進みましょう。15分ほど登ると、曲り沢峠から滝子山方面へほぼ水平に巻く道に出ます。右が滝子山方面です。左側に土がむきだしになった崩壊地を見てすぐ、先ほど分かれた沢沿いを登ってきた道と合流します。 沢の流れがだいぶ細くなる頃、尾根に上がると、すぐ大谷ヶ丸方面の作業道が分岐します。尾根上は防火帯になっていて、広く樹木が伐採されています。途中、後ろを振り返れば、大谷ヶ丸が望めます。その大谷ヶ丸からの道を左から合わせると、まもなく道端に祠を見ます。鎮西ヶ池です。祠の脇には小さな池があり、水が湧き出しています。ここから山頂まではあと少し。三角点峰との分岐を過ぎて、ひと登りで滝子山の頂上です。 滝子山の山頂は展望に恵まれ、西側の一部を除き、ほぼ360度見渡たすことができます。特に南側正面に見える富士山の眺めに誰もが目をひかれることでしょう。 下山は初狩駅方面に下ります。登ってきた道を引き返し、鎮西ヶ池への道を見送り三角点峰を越えます。この先、檜平まではツツジ類の木が多く、開花時期の6月上旬は道端が彩り豊かになります。檜平の手前で道が男坂と女坂に道が分かれますが、また合流します。檜平は南側に視界が開け、富士山はここが見納めとなります。 檜平からしばらく下った頃、道が分かれます。尾根通しの立河原方面は歩きにくい箇所があります。左へ折れて藤沢方面へ向かいましょう。まもなく水の流れる谷に下りて、以後この谷沿いに進みます。谷を抜けて林道に出て、舗装路へ変わり、藤沢集落を過ぎて国道20号を渡れば、まもなく初狩駅に到着します。 -
落合から鶏冠山へ
- 日帰り
- 3時間40分
- 8.6km
落合から鶏冠山へ
- 日帰り
- 3時間40分
- 8.6km
鶏冠山は以前は交通が不便な山でしたが、冬期を除く土曜、休日にはバスが使えるようになり、訪れやすくなりました。 塩山駅から落合行きの甲州市民バスに乗車します。落合の鶏冠山登山口にバス停はありませんが、自由乗降区間なので運転手に告げれば降ろしてくれるでしょう。柳沢川を渡り、数軒の集落をぬけて山道へ入ります。 尾根沿いを巻きながら登り、傾斜が緩く歩きやすい道です。しばらく登ると鶏冠山と横手山峠の分岐となり、鶏冠山方面へ入ります。黒川山北面を横切る道は、荒れた感じのある自然林を通過しますが、緑のコケで覆われた美しく心安らぐ所もあります。 鶏冠山西側の分岐に来たら、鶏冠山を往復しましょう。わずかの間ですが、岩場があるので慎重に行動を。1つピークを越えた先で、突然足元が切れ落ちた断崖の上に出ます。鶏冠山山頂です。右手の高みに鶏冠神社の祠が設置されています。南側に高く大きく大菩薩嶺が見えます。 続いて見晴台にも寄ってみましょう。鶏冠山西側の分岐まで戻り、柳沢峠方面へ進むと、1~2分歩いたところに見晴台分岐があります。北側の尾根に登り、数分歩くと見晴台です。ちょっとした岩塊の盛り上がりで、南アルプスや奥秩父、多摩川源流域の山々が間近に見られます。見晴台へ行く途中で、黒川山山頂に寄ることもできます。 見晴台分岐に戻り柳沢峠方面へ向かいます。緩い下りが横手山峠まで続き、その後平坦な道を歩くうちに泉水横手山林道に出ます。林道を左に数十m進んだところからまた山道に入ります。ここへ来てまた登りになりますが、長くは続かず、まもなく六本木峠に着きます。 六本木峠では、丸川峠へ続く道が分岐しています。鶏冠山から丸川峠を経て大菩薩嶺へとつなぐルートもとれますが、ここでは柳沢峠へ下山します。道は梅ノ木尾根分岐から先は、東京都水道局の「水源地ふれあいのみち」になっています。梅ノ木尾根分岐からブナ坂方面へ1分ほど行った所に、多摩川源流域を望む展望台があるので、寄ってみるのも良いでしょう。遊歩道の道端には名称プレートが付けられた木もあります。 柳沢峠から塩山行きのバスに乗車しますが、午後には1便だけなので、乗り遅れないよう下山時間には注意しましょう。鶏冠山は以前は交通が不便な山でしたが、冬期を除く土曜、休日にはバスが使えるようになり、訪れやすくなりました。 塩山駅から落合行きの甲州市民バスに乗車します。落合の鶏冠山登山口にバス停はありませんが、自由乗降区間なので運転手に告げれば降ろしてくれるでしょう。柳沢川を渡り、数軒の集落をぬけて山道へ入ります。 尾根沿いを巻きながら登り、傾斜が緩く歩きやすい道です。しばらく登ると鶏冠山と横手山峠の分岐となり、鶏冠山方面へ入ります。黒川山北面を横切る道は、荒れた感じのある自然林を通過しますが、緑のコケで覆われた美しく心安らぐ所もあります。 鶏冠山西側の分岐に来たら、鶏冠山を往復しましょう。わずかの間ですが、岩場があるので慎重に行動を。1つピークを越えた先で、突然足元が切れ落ちた断崖の上に出ます。鶏冠山山頂です。右手の高みに鶏冠神社の祠が設置されています。南側に高く大きく大菩薩嶺が見えます。 続いて見晴台にも寄ってみましょう。鶏冠山西側の分岐まで戻り、柳沢峠方面へ進むと、1~2分歩いたところに見晴台分岐があります。北側の尾根に登り、数分歩くと見晴台です。ちょっとした岩塊の盛り上がりで、南アルプスや奥秩父、多摩川源流域の山々が間近に見られます。見晴台へ行く途中で、黒川山山頂に寄ることもできます。 見晴台分岐に戻り柳沢峠方面へ向かいます。緩い下りが横手山峠まで続き、その後平坦な道を歩くうちに泉水横手山林道に出ます。林道を左に数十m進んだところからまた山道に入ります。ここへ来てまた登りになりますが、長くは続かず、まもなく六本木峠に着きます。 六本木峠では、丸川峠へ続く道が分岐しています。鶏冠山から丸川峠を経て大菩薩嶺へとつなぐルートもとれますが、ここでは柳沢峠へ下山します。道は梅ノ木尾根分岐から先は、東京都水道局の「水源地ふれあいのみち」になっています。梅ノ木尾根分岐からブナ坂方面へ1分ほど行った所に、多摩川源流域を望む展望台があるので、寄ってみるのも良いでしょう。遊歩道の道端には名称プレートが付けられた木もあります。 柳沢峠から塩山行きのバスに乗車しますが、午後には1便だけなので、乗り遅れないよう下山時間には注意しましょう。 -
丹波大菩薩道
- 日帰り
- 5時間30分
- 14.1km
丹波大菩薩道
- 日帰り
- 5時間30分
- 14.1km
甲斐大和駅から栄和交通の上日川峠行きバスに乗車し、終点で下車します。上日川峠から福ちゃん荘の前を通り、大菩薩峠へ登ります。峠に建つ介山荘の北側から、東へ丹波・小菅大菩薩道が分岐します。峠の西側に比べて人通りは少なくなり、落ち着いて静かな山歩きが楽しめます。林の中を歩くうち、周囲の樹木が伐採されて急に明るく開けた場所に出たらフルコンバに到着です。ここで小菅大菩薩道が右へ分岐します。丹波方面へ進み、再び同じような伐採地に着いたらノーメダワです。その後追分まで目立った登り下りはなく、楽に歩けるでしょう。ただし、途中で数箇所小菅村方面(右)へ仕事道が分岐しているので、入らないよう注意してください。 追分で尾根を北側に乗っ越し、沢の源流部へ降ります。流れを数回渡り返した後に沢を離れ、沢音が聞こえなくなる頃、藤タワに着きます。正面に高尾天平が立ち塞がりますが、数分登れば道は平らになります。越ダワへ下り、車道を北へ向かえば丹波小学校バス停に着きます。丹波山温泉のめこい湯まで、わずかな距離です。甲斐大和駅から栄和交通の上日川峠行きバスに乗車し、終点で下車します。上日川峠から福ちゃん荘の前を通り、大菩薩峠へ登ります。峠に建つ介山荘の北側から、東へ丹波・小菅大菩薩道が分岐します。峠の西側に比べて人通りは少なくなり、落ち着いて静かな山歩きが楽しめます。林の中を歩くうち、周囲の樹木が伐採されて急に明るく開けた場所に出たらフルコンバに到着です。ここで小菅大菩薩道が右へ分岐します。丹波方面へ進み、再び同じような伐採地に着いたらノーメダワです。その後追分まで目立った登り下りはなく、楽に歩けるでしょう。ただし、途中で数箇所小菅村方面(右)へ仕事道が分岐しているので、入らないよう注意してください。 追分で尾根を北側に乗っ越し、沢の源流部へ降ります。流れを数回渡り返した後に沢を離れ、沢音が聞こえなくなる頃、藤タワに着きます。正面に高尾天平が立ち塞がりますが、数分登れば道は平らになります。越ダワへ下り、車道を北へ向かえば丹波小学校バス停に着きます。丹波山温泉のめこい湯まで、わずかな距離です。 -
小菅大菩薩道
- 日帰り
- 4時間45分
- 13.5km
小菅大菩薩道
- 日帰り
- 4時間45分
- 13.5km
上日川峠からフルコンバまでは丹波大菩薩道(コースガイド)を参照してください。フルコンバで丹波大菩薩道を左に見送り、小菅川の流れる谷へと降りていきます。山腹を緩く巻きながら下る、とても歩きやすい道です。 だいぶ降りた頃、日向沢登山口方面が右後方鋭角に分岐します。その後1回谷を横切り、2回目の谷が赤沢です。水流を渡り対岸を下流へ向かうとすぐ林道に出ます。大菩薩峠登山口です。林道を小菅村へ行く途中には白糸の滝があるので、時間があれば寄るのも良いでしょう。 小菅村集落内に入ったら、橋立上から村営バス、または大菩薩峠東口(橋立下)から、いったん小菅の湯へ向かいます。小菅の湯からは、奥多摩駅、上野原駅、大月駅行きバスが運行されています。上日川峠からフルコンバまでは丹波大菩薩道(コースガイド)を参照してください。フルコンバで丹波大菩薩道を左に見送り、小菅川の流れる谷へと降りていきます。山腹を緩く巻きながら下る、とても歩きやすい道です。 だいぶ降りた頃、日向沢登山口方面が右後方鋭角に分岐します。その後1回谷を横切り、2回目の谷が赤沢です。水流を渡り対岸を下流へ向かうとすぐ林道に出ます。大菩薩峠登山口です。林道を小菅村へ行く途中には白糸の滝があるので、時間があれば寄るのも良いでしょう。 小菅村集落内に入ったら、橋立上から村営バス、または大菩薩峠東口(橋立下)から、いったん小菅の湯へ向かいます。小菅の湯からは、奥多摩駅、上野原駅、大月駅行きバスが運行されています。 -
牛ノ寝通り
- 日帰り
- 5時間50分
- 14.4km
牛ノ寝通り
- 日帰り
- 5時間50分
- 14.4km
ここで紹介するコースは、現在の小菅大菩薩道ができる前に小菅村と甲州を結ぶ街道でした。道の状態は良く、落ち着いて往時を偲びながら歩くことができます。行動時間が長いので、小屋泊まりで計画するのも良いでしょう。また、入山ルートを小屋平から石丸峠に変えれば、行程を短縮できます。 甲斐大和駅から栄和交通の上日川峠行きバスに乗車し、終点で下車します。ロッヂ長兵衛の右脇から舗装された車道を歩き始めます。すぐ歩道が左へ分岐して、福ちゃん荘まで歩道と車道が並行しています。福ちゃん荘で唐松尾根コースを見送り、大菩薩峠を目指します。幅広い平坦な道は勝縁荘を過ぎてから登りとなりますが、傾斜は緩く、歩きやすくなっています。 大菩薩峠では、北側に大菩薩嶺へと続く見晴しの良い明るく開けた尾根がのびています。それとは対照的に、これから向かう南側の石丸峠方面は、暗くて展望もない針葉樹を主とした自然林に覆われています。多少道が悪くなり、道端に散らばる岩くずや張り出した根など少し歩きにくい登り坂となりますが、長くは続きません。熊沢山を越えると一気に視界が開けて、石丸峠から小金沢山へと続くササ原の広がる稜線を見下ろしながら石丸峠へ下りていきます。 石丸峠で上日川峠方面へ下る道を分け、小金沢山方面へ5分ほど歩くとまた分岐があります。ここで小金沢山方面の道からはずれて牛ノ寝通りへと入ります。少し下ったところに長峰方面の分岐があります。この分岐から先もしばらく下りが続きますが、榧ノ尾山を過ぎる頃には緩やかな登り下りを繰り返すようになります。特に狩場山の西側の峰は牛ノ寝と呼ばれ、広く平らな地形が続き、広葉樹の巨木が目立ちます。 棚倉小屋跡(大ダワ)まで来ると、周囲の樹木が伐採されて広場のようになっており、牛ノ寝通り縦走はひと区切りとなります。尾根は大マテイ山から松姫峠へと続きますが、ここでは小菅の湯へ下山しましょう。下山の途中で、まず右へ山沢川経由で小菅の湯方面、モロクボ平で左へ川久保方面、少し下ってから左へ田元方面の道が分岐するので各分岐点に注意してください。 小菅の湯からは奥多摩駅のほか、大月駅、上野原駅に接続するバス路線があります。 逆コースの場合、小菅の湯発は道が分かりにくいので、役場前バス停から川久保経由でモロクボ平へ向かうことをおすすめします。ここで紹介するコースは、現在の小菅大菩薩道ができる前に小菅村と甲州を結ぶ街道でした。道の状態は良く、落ち着いて往時を偲びながら歩くことができます。行動時間が長いので、小屋泊まりで計画するのも良いでしょう。また、入山ルートを小屋平から石丸峠に変えれば、行程を短縮できます。 甲斐大和駅から栄和交通の上日川峠行きバスに乗車し、終点で下車します。ロッヂ長兵衛の右脇から舗装された車道を歩き始めます。すぐ歩道が左へ分岐して、福ちゃん荘まで歩道と車道が並行しています。福ちゃん荘で唐松尾根コースを見送り、大菩薩峠を目指します。幅広い平坦な道は勝縁荘を過ぎてから登りとなりますが、傾斜は緩く、歩きやすくなっています。 大菩薩峠では、北側に大菩薩嶺へと続く見晴しの良い明るく開けた尾根がのびています。それとは対照的に、これから向かう南側の石丸峠方面は、暗くて展望もない針葉樹を主とした自然林に覆われています。多少道が悪くなり、道端に散らばる岩くずや張り出した根など少し歩きにくい登り坂となりますが、長くは続きません。熊沢山を越えると一気に視界が開けて、石丸峠から小金沢山へと続くササ原の広がる稜線を見下ろしながら石丸峠へ下りていきます。 石丸峠で上日川峠方面へ下る道を分け、小金沢山方面へ5分ほど歩くとまた分岐があります。ここで小金沢山方面の道からはずれて牛ノ寝通りへと入ります。少し下ったところに長峰方面の分岐があります。この分岐から先もしばらく下りが続きますが、榧ノ尾山を過ぎる頃には緩やかな登り下りを繰り返すようになります。特に狩場山の西側の峰は牛ノ寝と呼ばれ、広く平らな地形が続き、広葉樹の巨木が目立ちます。 棚倉小屋跡(大ダワ)まで来ると、周囲の樹木が伐採されて広場のようになっており、牛ノ寝通り縦走はひと区切りとなります。尾根は大マテイ山から松姫峠へと続きますが、ここでは小菅の湯へ下山しましょう。下山の途中で、まず右へ山沢川経由で小菅の湯方面、モロクボ平で左へ川久保方面、少し下ってから左へ田元方面の道が分岐するので各分岐点に注意してください。 小菅の湯からは奥多摩駅のほか、大月駅、上野原駅に接続するバス路線があります。 逆コースの場合、小菅の湯発は道が分かりにくいので、役場前バス停から川久保経由でモロクボ平へ向かうことをおすすめします。 -
奈良倉山から鶴寝山へ
- 日帰り
- 4時間0分
- 10km
奈良倉山から鶴寝山へ
- 日帰り
- 4時間0分
- 10km
奈良倉山と鶴寝山は、大菩薩主稜線から派生する牛ノ寝通りを延長したところにあります。どちらも富士山の展望が魅力的です。鶴寝山から先は、広葉樹の自然林に覆われた緩やかに起伏する広い尾根が続き、樹齢を重ねた巨樹も散在します。新緑や紅葉の頃には、豊かな自然を味わう山歩きが楽しめます。 上野原駅から、鶴峠または小菅の湯行きのバスに乗車して、鶴峠で下車します。バス停前に奈良倉山登山口があります。登山道は途中で何回か作業道と交差するので、入らないよう注意してください。奈良倉山の直下50mまで登ると松姫峠方面の分岐があります。奈良倉山に登ってから松姫峠へ向かう際、いったんこの分岐に戻ると、10分ほど遠回りになりますが林道を通らずに行くことができます。奈良倉山の山頂は木が茂っていますが、南西方向は木が伐採され、富士山などの山々を眺めることができます。 展望を楽しんだら鶴寝山へ向かいます。奈良倉山山頂から北西方向へ下ると、林道経由で松姫峠へ行けます。まもなく北側に並行する山道と接するので、そこから山道へ入るのも良いでしょう。山道を歩けば、林道より自然を身近に感じながら歩けます。 松姫峠でいったん車道に出ますが、登山道はトイレの先に続いています。広葉樹に覆われた林の中を歩くうちに、ニリンソウコースの分岐に着きます。この分岐を右に数分行った凹状地形の所では、4月下旬から5月上旬にかけてニリンソウが群生して開花します。この分岐を左へ進み、十数分登ると鶴寝山です。山頂は木に覆われていますが、南側が一部伐採され、富士山を望むことができます。 さらに尾根を西へ進みましょう。すぐ先で道が「巨樹のみち」と「日向みち」に分かれます。「巨樹のみち」は尾根上を通り、ミズナラなどの巨樹が間近に見られます。「日向みち」は尾根の南側を巻くので、起伏が緩くなっています。いずれも山沢入りのヌタで合流します。 山沢入りのヌタから小菅の湯へ下山します。分岐から10分あまり下って谷を横切るところには、見事なトチノキの巨樹があります。下部はワサビ田の脇を通り、舗装路へ出て山沢の集落に入ったら、右へ少し登ったところに小菅の湯があります。小菅の湯からは、奥多摩駅、大月駅、上野原駅に接続するバス路線があります。 なお、時間に余裕があれば、山沢入りのヌタからさらに西へ進み、棚倉小屋跡経由で小菅の湯へ降りることもできます。ただ、大マテイ山周辺は、踏み跡が薄く乱れているので注意してください。奈良倉山と鶴寝山は、大菩薩主稜線から派生する牛ノ寝通りを延長したところにあります。どちらも富士山の展望が魅力的です。鶴寝山から先は、広葉樹の自然林に覆われた緩やかに起伏する広い尾根が続き、樹齢を重ねた巨樹も散在します。新緑や紅葉の頃には、豊かな自然を味わう山歩きが楽しめます。 上野原駅から、鶴峠または小菅の湯行きのバスに乗車して、鶴峠で下車します。バス停前に奈良倉山登山口があります。登山道は途中で何回か作業道と交差するので、入らないよう注意してください。奈良倉山の直下50mまで登ると松姫峠方面の分岐があります。奈良倉山に登ってから松姫峠へ向かう際、いったんこの分岐に戻ると、10分ほど遠回りになりますが林道を通らずに行くことができます。奈良倉山の山頂は木が茂っていますが、南西方向は木が伐採され、富士山などの山々を眺めることができます。 展望を楽しんだら鶴寝山へ向かいます。奈良倉山山頂から北西方向へ下ると、林道経由で松姫峠へ行けます。まもなく北側に並行する山道と接するので、そこから山道へ入るのも良いでしょう。山道を歩けば、林道より自然を身近に感じながら歩けます。 松姫峠でいったん車道に出ますが、登山道はトイレの先に続いています。広葉樹に覆われた林の中を歩くうちに、ニリンソウコースの分岐に着きます。この分岐を右に数分行った凹状地形の所では、4月下旬から5月上旬にかけてニリンソウが群生して開花します。この分岐を左へ進み、十数分登ると鶴寝山です。山頂は木に覆われていますが、南側が一部伐採され、富士山を望むことができます。 さらに尾根を西へ進みましょう。すぐ先で道が「巨樹のみち」と「日向みち」に分かれます。「巨樹のみち」は尾根上を通り、ミズナラなどの巨樹が間近に見られます。「日向みち」は尾根の南側を巻くので、起伏が緩くなっています。いずれも山沢入りのヌタで合流します。 山沢入りのヌタから小菅の湯へ下山します。分岐から10分あまり下って谷を横切るところには、見事なトチノキの巨樹があります。下部はワサビ田の脇を通り、舗装路へ出て山沢の集落に入ったら、右へ少し登ったところに小菅の湯があります。小菅の湯からは、奥多摩駅、大月駅、上野原駅に接続するバス路線があります。 なお、時間に余裕があれば、山沢入りのヌタからさらに西へ進み、棚倉小屋跡経由で小菅の湯へ降りることもできます。ただ、大マテイ山周辺は、踏み跡が薄く乱れているので注意してください。 -
大峠から雁ヶ腹摺山へ
- 日帰り
- 4時間10分
- 6.2km
大峠から雁ヶ腹摺山へ
- 日帰り
- 4時間10分
- 6.2km
雁ヶ腹摺山は、大菩薩嶺から滝子山まで連なる主稜線上には無く、東側に外れた位置にあります。しかし標高は主稜線並みに高く、その山頂から望む富士山は印象深いもので、旧五百円札のデザインに使われたこともありました。秀麗富嶽12景の一座に選定されています。 アプローチは、真木小金沢林道の大峠からが一般的です。バスは峠から遥か手前の山麓が終点なので、大月駅からタクシーで向かうと良いでしょう。下山後の車道歩きを避けるなら、帰りも予約しておきます。マイカーで行く場合は、細くてカーブの多い峠道が長く続くので、走行に注意してください。 大峠には、雁ヶ腹摺山と黒岳の登山口があります。雁ヶ腹摺山方面は東側になります。道路脇の階段を登ると、道は南へ向きを変え、すぐ水場を通り過ぎます。登り始めて10分ほど進んだ頃に、凹状地形を横切りますが、この辺りは斜面が崩れ易くなっています。迂回路がある場合は従ってください。吹切尾根に登り着くと、道は北へ向きを変え、次第に傾斜を強めていきます。やがて正面が開けて辺りが草原に変わったら、その最上部が頂上です。雁ヶ腹摺山の山頂部は、大部分が樹木に覆われていますが、南側だけは開けていて、その先に富士山が望めます。 登頂に満足したら、往路を戻りますが、体力に余裕があるなら姥子山まで足を延ばすのも良いでしょう。ただし、姥子山山頂の標高は大峠よりも低いので、帰りは雁ヶ腹摺山をもう一度登り返さなければならないことに留意してください。しかし、山頂の周囲に岩壁を巡らす姥子山からの展望は、雁ヶ腹摺山よりも開けて、富士山を始め、丹沢から奥多摩方面にまで広がります。この景色を見れば、雁ヶ腹摺山と共に登頂した苦労も報われることでしょう。姥子山も、秀麗富嶽12景の一座です。 姥子山へ向かうなら、山頂直下の草原の中で分岐する道を、左へ進みます。標高を下げるに従い、周囲の樹林は針葉樹から広葉樹へと移り変わっていきます。秋には黄葉がとても美しい所です。1箇所、苔生す巨岩帯を通過する部分は、道を間違え易いので、注意してください。周囲が平坦になり、林床が笹原に変わったら、白樺平と呼ばれるところで、道が分岐します。姥子山方面へ進み、林道を横切ってから二つ目の峰が姥子山東峰です。展望を存分に楽しんだら、往路を戻ります。雁ヶ腹摺山は、大菩薩嶺から滝子山まで連なる主稜線上には無く、東側に外れた位置にあります。しかし標高は主稜線並みに高く、その山頂から望む富士山は印象深いもので、旧五百円札のデザインに使われたこともありました。秀麗富嶽12景の一座に選定されています。 アプローチは、真木小金沢林道の大峠からが一般的です。バスは峠から遥か手前の山麓が終点なので、大月駅からタクシーで向かうと良いでしょう。下山後の車道歩きを避けるなら、帰りも予約しておきます。マイカーで行く場合は、細くてカーブの多い峠道が長く続くので、走行に注意してください。 大峠には、雁ヶ腹摺山と黒岳の登山口があります。雁ヶ腹摺山方面は東側になります。道路脇の階段を登ると、道は南へ向きを変え、すぐ水場を通り過ぎます。登り始めて10分ほど進んだ頃に、凹状地形を横切りますが、この辺りは斜面が崩れ易くなっています。迂回路がある場合は従ってください。吹切尾根に登り着くと、道は北へ向きを変え、次第に傾斜を強めていきます。やがて正面が開けて辺りが草原に変わったら、その最上部が頂上です。雁ヶ腹摺山の山頂部は、大部分が樹木に覆われていますが、南側だけは開けていて、その先に富士山が望めます。 登頂に満足したら、往路を戻りますが、体力に余裕があるなら姥子山まで足を延ばすのも良いでしょう。ただし、姥子山山頂の標高は大峠よりも低いので、帰りは雁ヶ腹摺山をもう一度登り返さなければならないことに留意してください。しかし、山頂の周囲に岩壁を巡らす姥子山からの展望は、雁ヶ腹摺山よりも開けて、富士山を始め、丹沢から奥多摩方面にまで広がります。この景色を見れば、雁ヶ腹摺山と共に登頂した苦労も報われることでしょう。姥子山も、秀麗富嶽12景の一座です。 姥子山へ向かうなら、山頂直下の草原の中で分岐する道を、左へ進みます。標高を下げるに従い、周囲の樹林は針葉樹から広葉樹へと移り変わっていきます。秋には黄葉がとても美しい所です。1箇所、苔生す巨岩帯を通過する部分は、道を間違え易いので、注意してください。周囲が平坦になり、林床が笹原に変わったら、白樺平と呼ばれるところで、道が分岐します。姥子山方面へ進み、林道を横切ってから二つ目の峰が姥子山東峰です。展望を存分に楽しんだら、往路を戻ります。 -
笹子峠から笹子雁ヶ腹摺山へ
- 日帰り
- 4時間45分
- 8km
笹子峠から笹子雁ヶ腹摺山へ
- 日帰り
- 4時間45分
- 8km
笹子峠から大鹿峠の間は直線距離で4kmほどですが、休むまもなく登り下りを繰り返し、加えてクサリが設置された急斜面もあり、小粒ながらピリリと辛いコースです。また、山以外にも笹子峠や景徳院など歴史に思いをはせる見所があります。 甲斐大和駅からタクシーで笹子峠へ向かいます。タクシーは駅前に常駐していないので、予約をしておくと良いでしょう。笹子峠へ向かう途中、清水橋から笹子峠まで車道と並行して昔の甲州街道を通る歩道「甲州街道峠道」もあります。時間に余裕があれば、こちらを歩くのも興味深いところです。 笹子峠で笹子隧道を見て、70mほど戻ると甲州街道峠道が車道と交差しているので、ここから峠へ登ります。途中、笹子峠天神社があり、ここで道が二分します。右は最低鞍部を経由しますが、鞍部からの登り始めが急傾斜の悪路です。左の道はそれを迂回できます。 峠から15分ほど歩くと、尾根道と巻き道が分かれますが、送電線鉄塔の手前で合流します。通過時間にそれほど差はないので、どちらを通るかはお好みで。笹子雁ヶ腹摺山の山頂は落葉樹に覆われていますが、合間から富士山を望むことはできます。 大鹿峠へ向けて縦走を始めると、いきなり急斜面の下りで100mほど高度を落とします。その後、小さな峰を3つ越え、4つ目が笹子雁ヶ腹摺山と同じ高さの米沢山です。手前の急斜面にはクサリが設置されていますが、登りでは支点が確認できないので、グイグイ引っ張ることは避け、自分の手足で支点をとらえて確実に登りましょう。米沢山から先も、登下降を繰り返しながらさらに高度を上げていき、お坊山に到着します。山頂からは甲府盆地を眺めることができます。 お坊山からほぼ平坦な道を東へ数分進むと、大鹿峠へのびる尾根が北へ派生します。尾根上の道は不明瞭なので、いったん南東側の鞍部に降り、北へ分岐する道へ入ります。この道もいつしか尾根上をたどるようになり、大鹿峠に降り立ちます。 大鹿峠から北へ向かう道は、左に尾根道、右に巻き道の2本ありますが、尾根道へ入ります。ステップが設置された急坂を数分登ると、景徳院方面の道が左へ分岐します。田野集落まで降りたら、民家の庭先を抜けて舗装路を右へ進み、景徳院の脇から県道に出ます。景徳院入口バス停は道路を横断した先の駐車場にありますが、甲斐大和駅まで歩いても30分位で着きます。笹子峠から大鹿峠の間は直線距離で4kmほどですが、休むまもなく登り下りを繰り返し、加えてクサリが設置された急斜面もあり、小粒ながらピリリと辛いコースです。また、山以外にも笹子峠や景徳院など歴史に思いをはせる見所があります。 甲斐大和駅からタクシーで笹子峠へ向かいます。タクシーは駅前に常駐していないので、予約をしておくと良いでしょう。笹子峠へ向かう途中、清水橋から笹子峠まで車道と並行して昔の甲州街道を通る歩道「甲州街道峠道」もあります。時間に余裕があれば、こちらを歩くのも興味深いところです。 笹子峠で笹子隧道を見て、70mほど戻ると甲州街道峠道が車道と交差しているので、ここから峠へ登ります。途中、笹子峠天神社があり、ここで道が二分します。右は最低鞍部を経由しますが、鞍部からの登り始めが急傾斜の悪路です。左の道はそれを迂回できます。 峠から15分ほど歩くと、尾根道と巻き道が分かれますが、送電線鉄塔の手前で合流します。通過時間にそれほど差はないので、どちらを通るかはお好みで。笹子雁ヶ腹摺山の山頂は落葉樹に覆われていますが、合間から富士山を望むことはできます。 大鹿峠へ向けて縦走を始めると、いきなり急斜面の下りで100mほど高度を落とします。その後、小さな峰を3つ越え、4つ目が笹子雁ヶ腹摺山と同じ高さの米沢山です。手前の急斜面にはクサリが設置されていますが、登りでは支点が確認できないので、グイグイ引っ張ることは避け、自分の手足で支点をとらえて確実に登りましょう。米沢山から先も、登下降を繰り返しながらさらに高度を上げていき、お坊山に到着します。山頂からは甲府盆地を眺めることができます。 お坊山からほぼ平坦な道を東へ数分進むと、大鹿峠へのびる尾根が北へ派生します。尾根上の道は不明瞭なので、いったん南東側の鞍部に降り、北へ分岐する道へ入ります。この道もいつしか尾根上をたどるようになり、大鹿峠に降り立ちます。 大鹿峠から北へ向かう道は、左に尾根道、右に巻き道の2本ありますが、尾根道へ入ります。ステップが設置された急坂を数分登ると、景徳院方面の道が左へ分岐します。田野集落まで降りたら、民家の庭先を抜けて舗装路を右へ進み、景徳院の脇から県道に出ます。景徳院入口バス停は道路を横断した先の駐車場にありますが、甲斐大和駅まで歩いても30分位で着きます。 -
釈迦堂から蜂城山へ
- 日帰り
- 3時間20分
- 7km
釈迦堂から蜂城山へ
- 日帰り
- 3時間20分
- 7km
蜂城山は、桃の産地である笛吹市一宮町にあります。麓一帯にモモ畑が広がり、開花の時期(4月上旬)、一面桃色に染まる光景は見事です。また、秋には空気も澄み、木々の葉が落ちれば、雪をまとい始めた南アルプスの山並みをすっきりと見ることができます。 蜂城山の登山口へ行くには、勝沼ぶどう郷駅からタクシーか、甲州市民バスで釈迦堂入口まで乗車してから徒歩、などの交通手段があります。また、中央自動車道の釈迦堂パーキングエリアには高速バス停留所があるので、ここから案内しましょう。 釈迦堂パーキングエリアを出て、釈迦堂遺跡博物館の前から高速道路の側道を西へ向かいます。県道に突き当たったら左へ曲り、250mあまり先で右にカーブする手前で左折します。この角には「桃李成蹊」と書かれた大きく目立つ石碑があり、目印になります。その後、道なりに進めば登山口に着きます。 登山口周辺は扇状地の高台で、一帯を展望することができます。山道へ入ると細かく左右に曲がりながら高度を上げていきます。途中で1つ鳥居をくぐり、2つ目の鳥居が見えたら蜂城山山頂です。山頂には神社があり木に囲まれています。鳥居の建つ方向だけ視界があり、奥秩父の山並みを眺めることができます。 続いて神領山へ登りましょう。神社の裏から下り、いったん尾根に乗りますが、すぐ右へそれて鞍部に降り立ちます。西へ山宮神社、東へ茶臼山に至る道は、いずれも廃道状態です。正面の斜面を登り、大久保山分岐から左へ1分も行けば神領山の山頂です。ルート中の最高点ですが、アカマツなどの木が茂り展望は得られません。 次は大久保山を目指します。先ほどの大久保山分岐まで戻り、西へのびる尾根上をたどります。正面に薄暗い檜林が見えてきたら右へ尾根をはずし、北西方向の尾根へ乗り換えます。やや急な斜面を下り、鞍部から5分ほど登り返すと大久保山手前の平らな峰に着きます。山宮神社方面の分岐があります。続いて数十m下ってから盛り上がった所に大久保山の三角点があります。このすぐ下に那賀都神社があります。ここにはかつて幹回り5m近いアカマツの巨木があったのですが、今は切り株が残るのみとなりました。 山頂から窪んだ道を下るうちに、大文字焼きの現場に着きます。獣避けの柵がありますが、ここからは甲府盆地と南アルプスの展望が圧巻です。ぜひ寄ってみましょう。大文字焼きからさらに数分下ると舗装路に出ます。最初のT字路を右へ曲り、道なりに進むと県道に出ます。右へ行けば釈迦堂パーキングエリアに戻れます。蜂城山は、桃の産地である笛吹市一宮町にあります。麓一帯にモモ畑が広がり、開花の時期(4月上旬)、一面桃色に染まる光景は見事です。また、秋には空気も澄み、木々の葉が落ちれば、雪をまとい始めた南アルプスの山並みをすっきりと見ることができます。 蜂城山の登山口へ行くには、勝沼ぶどう郷駅からタクシーか、甲州市民バスで釈迦堂入口まで乗車してから徒歩、などの交通手段があります。また、中央自動車道の釈迦堂パーキングエリアには高速バス停留所があるので、ここから案内しましょう。 釈迦堂パーキングエリアを出て、釈迦堂遺跡博物館の前から高速道路の側道を西へ向かいます。県道に突き当たったら左へ曲り、250mあまり先で右にカーブする手前で左折します。この角には「桃李成蹊」と書かれた大きく目立つ石碑があり、目印になります。その後、道なりに進めば登山口に着きます。 登山口周辺は扇状地の高台で、一帯を展望することができます。山道へ入ると細かく左右に曲がりながら高度を上げていきます。途中で1つ鳥居をくぐり、2つ目の鳥居が見えたら蜂城山山頂です。山頂には神社があり木に囲まれています。鳥居の建つ方向だけ視界があり、奥秩父の山並みを眺めることができます。 続いて神領山へ登りましょう。神社の裏から下り、いったん尾根に乗りますが、すぐ右へそれて鞍部に降り立ちます。西へ山宮神社、東へ茶臼山に至る道は、いずれも廃道状態です。正面の斜面を登り、大久保山分岐から左へ1分も行けば神領山の山頂です。ルート中の最高点ですが、アカマツなどの木が茂り展望は得られません。 次は大久保山を目指します。先ほどの大久保山分岐まで戻り、西へのびる尾根上をたどります。正面に薄暗い檜林が見えてきたら右へ尾根をはずし、北西方向の尾根へ乗り換えます。やや急な斜面を下り、鞍部から5分ほど登り返すと大久保山手前の平らな峰に着きます。山宮神社方面の分岐があります。続いて数十m下ってから盛り上がった所に大久保山の三角点があります。このすぐ下に那賀都神社があります。ここにはかつて幹回り5m近いアカマツの巨木があったのですが、今は切り株が残るのみとなりました。 山頂から窪んだ道を下るうちに、大文字焼きの現場に着きます。獣避けの柵がありますが、ここからは甲府盆地と南アルプスの展望が圧巻です。ぜひ寄ってみましょう。大文字焼きからさらに数分下ると舗装路に出ます。最初のT字路を右へ曲り、道なりに進むと県道に出ます。右へ行けば釈迦堂パーキングエリアに戻れます。 -
立沢から達沢山へ
- 日帰り
- 3時間35分
- 8.3km
立沢から達沢山へ
- 日帰り
- 3時間35分
- 8.3km
達沢山は、山梨百名山の一座です。山の南斜面は檜の植林帯で、以前は木の背が低く、富士山、南アルプスなどの山々を眺めることができましたが、現在は木が育ち、ほとんど展望はありません。 富士山駅から甲府駅行きのバスに乗車して(逆方向も可)、立沢バス停で下車します。道路を横断して、逆方向のバス停の裏から下の林道へ降り、林道伝いに山へ向かいます。達沢橋を渡った先の砕石場周辺は道がわかりにくいですが、案内図に従ってください。標高1100mあたりで林道は終わり、以後山道が続きます。檜の植林帯を登り、尾根に出たら左へ約10分で達沢山山頂に着きます。下山は立沢バス停まで往路を戻ります。 山頂からの展望が失われつつある現在、この山の魅力は周辺の山々、カヤノキビラノ頭、神領山、旭山などとつないで歩くことにあるように思いますが、いずれのルートも地図を読み自力で進路を見出す技術が要求されます。達沢山は、山梨百名山の一座です。山の南斜面は檜の植林帯で、以前は木の背が低く、富士山、南アルプスなどの山々を眺めることができましたが、現在は木が育ち、ほとんど展望はありません。 富士山駅から甲府駅行きのバスに乗車して(逆方向も可)、立沢バス停で下車します。道路を横断して、逆方向のバス停の裏から下の林道へ降り、林道伝いに山へ向かいます。達沢橋を渡った先の砕石場周辺は道がわかりにくいですが、案内図に従ってください。標高1100mあたりで林道は終わり、以後山道が続きます。檜の植林帯を登り、尾根に出たら左へ約10分で達沢山山頂に着きます。下山は立沢バス停まで往路を戻ります。 山頂からの展望が失われつつある現在、この山の魅力は周辺の山々、カヤノキビラノ頭、神領山、旭山などとつないで歩くことにあるように思いますが、いずれのルートも地図を読み自力で進路を見出す技術が要求されます。 -
役内から神室山へ
- 日帰り
- 7時間15分
- 11.7km
役内から神室山へ
- 日帰り
- 7時間15分
- 11.7km
役内川流域の集落では神室山を「作の神」として信仰しています。三十三尋の滝は「水垢離場」で、御田の神の池塘は雨乞いの聖地です。池塘に石を投げ込み、神を怒らせて雨を降らせることを祈りました。また池塘に生えるカヤツリグサの成長の具合を見て稲の作柄を祈ったと言われています。山頂北側の御宝前には鏑山大神が祀られ、古来より山岳信仰の霊場として栄えていました。 役内集落から大役内林道に入り、鳥居の建つ西ノ又林道入口を右折して約2km進むと、駐車場のあるパノラマコース登山口に着きます。登りに使う西ノ又コースは直進し林道をさらに奥に進みます。30分ほどで登山道に変わり、すぐに吊橋を渡ります。右岸沿いに沢筋を歩くと、再び吊橋を渡ります。ここからしばらく左岸の山腹を進みますが、足場の細い箇所が多いので滑落注意です。 やがて対岸の支沢にかかる三十三尋の滝が現れます。西ノ又沢を飛び石伝いに右岸に渡り、左の斜面を登ると不動明王の石仏が祀られた最後の水場に出ます。 ここから胸突八丁と呼ばれるブナ林の急登が標高差400m余り続きます。やがて傾斜が緩くなるとクマのひるね坂で、少し登ると石祠がある御田の神に着きます。御田の神の湿原にはイワイチョウ・イワカガミ・ニッコウキスゲなどの高山植物が咲いています。沢の源頭の草原を登って行くと、日本有数のキヌガサソウの群生地があります。窓くぐりと言われる灌木のトンネルを抜ければ、神室山がようやく姿を現します。役内沢側が切れ落ちたヤセ尾根を登り、主稜線の西ノ又コース分岐は左折。小さな岩場を通過し、登り返すと全方位に展望が開けた神室山山頂です。南に小又山、火打岳へと続く主稜線が一望でき、東に虎毛山や高松岳、北西に鳥海山が望めます。西側に100mほど下ると避難小屋があります。 帰路は西ノ又コース分岐まで戻り、そこから前神室山まで縦走し、パノラマコースを下ります。栗駒国定公園のレリーフが岩場に埋め込まれた通称レリーフピークを過ぎ、1325mの八幡神ピークで有屋へ下る道を左に見送り、鞍部を過ぎて急坂を登り返すと水晶森への道が左に分岐します。直進して緩く登れば前神室山山頂に着きます。山頂からはミニ縦走してきた稜線と、神室山が一望できます。 前神室山からは北への眺望の広がる稜線を下ります。第三、第二、第一の各ピークには登り返しがあり、なかなか標高が下がって行きません。深いブナの森からしだいに支尾根の急坂を下るようになり、いっぷく平を過ぎるとスギ林に入ります。小沢を渡ればようやく登山口に戻れます。役内川流域の集落では神室山を「作の神」として信仰しています。三十三尋の滝は「水垢離場」で、御田の神の池塘は雨乞いの聖地です。池塘に石を投げ込み、神を怒らせて雨を降らせることを祈りました。また池塘に生えるカヤツリグサの成長の具合を見て稲の作柄を祈ったと言われています。山頂北側の御宝前には鏑山大神が祀られ、古来より山岳信仰の霊場として栄えていました。 役内集落から大役内林道に入り、鳥居の建つ西ノ又林道入口を右折して約2km進むと、駐車場のあるパノラマコース登山口に着きます。登りに使う西ノ又コースは直進し林道をさらに奥に進みます。30分ほどで登山道に変わり、すぐに吊橋を渡ります。右岸沿いに沢筋を歩くと、再び吊橋を渡ります。ここからしばらく左岸の山腹を進みますが、足場の細い箇所が多いので滑落注意です。 やがて対岸の支沢にかかる三十三尋の滝が現れます。西ノ又沢を飛び石伝いに右岸に渡り、左の斜面を登ると不動明王の石仏が祀られた最後の水場に出ます。 ここから胸突八丁と呼ばれるブナ林の急登が標高差400m余り続きます。やがて傾斜が緩くなるとクマのひるね坂で、少し登ると石祠がある御田の神に着きます。御田の神の湿原にはイワイチョウ・イワカガミ・ニッコウキスゲなどの高山植物が咲いています。沢の源頭の草原を登って行くと、日本有数のキヌガサソウの群生地があります。窓くぐりと言われる灌木のトンネルを抜ければ、神室山がようやく姿を現します。役内沢側が切れ落ちたヤセ尾根を登り、主稜線の西ノ又コース分岐は左折。小さな岩場を通過し、登り返すと全方位に展望が開けた神室山山頂です。南に小又山、火打岳へと続く主稜線が一望でき、東に虎毛山や高松岳、北西に鳥海山が望めます。西側に100mほど下ると避難小屋があります。 帰路は西ノ又コース分岐まで戻り、そこから前神室山まで縦走し、パノラマコースを下ります。栗駒国定公園のレリーフが岩場に埋め込まれた通称レリーフピークを過ぎ、1325mの八幡神ピークで有屋へ下る道を左に見送り、鞍部を過ぎて急坂を登り返すと水晶森への道が左に分岐します。直進して緩く登れば前神室山山頂に着きます。山頂からはミニ縦走してきた稜線と、神室山が一望できます。 前神室山からは北への眺望の広がる稜線を下ります。第三、第二、第一の各ピークには登り返しがあり、なかなか標高が下がって行きません。深いブナの森からしだいに支尾根の急坂を下るようになり、いっぷく平を過ぎるとスギ林に入ります。小沢を渡ればようやく登山口に戻れます。 -
薬師原から八森山へ
- 日帰り
- 7時間0分
- 9.9km
薬師原から八森山へ
- 日帰り
- 7時間0分
- 9.9km
神室連峰の南部主稜線縦走路は槍ヶ先からさらに烏帽子山、一杯森、杢蔵山へ続きますが、一杯森分岐から直進する支脈上に、丸く大きな山容で聳えているのが八森山です。 八森山はかつて山岳信仰の対象となっていた山で、日照りや長雨のときに、村人がこぞって八森山に参拝し、雨乞いや日和乞いを祈ったと伝えられています。西峰西側直下のキャラボクに囲まれて建つ石塔がかつての信仰の痕跡として残っています。 最上町の薬師原から刃場川の奥へ伸びる林道に入り、三叉路になったところに駐車スペースがあります。直進して荒れた林道を進むと、右手に目立たない登山口の標識が立っています。 小沢を飛び石で渡り、スギ林を右手方向に回り込めば、顕著な尾根にでます。地元の小学生が書いた可愛い合目表示に励まされながら登ると、まもなくブナ林に入ります。この先も急登の連続なのでゆっくり登って行きましょう。やがてさらに急な登りを経て新庄市と最上町の市町境尾根に出ます。尾根の直下は6月初旬までとても急な雪渓が残りますので、滑落に注意が必要です。 市町境尾根の西斜面は直下までブナが伐採され、チシマザサが繁茂しています。残されたブナの梢越しに杢蔵山が垣間見え、東側は切れ落ちて、東荒倉沢源頭部の草付きのスラブが一望できます。 ひと登りで三叉路に出ます。ここが地形図上の八森山山頂ですが、西へ展望の良い頂稜をたどって、宗教上の山頂である西峰を目指します。山頂標識と地元小学生の登山記念プレートが賑やかな西峰山頂は展望に優れ、月山や鳥海山が一望できます。 先の三叉路まで戻り、稜線を北上して槍ヶ先を目指します。この稜線は年によってササ藪が繁茂していることがあります。展望の素晴らしい広い稜線を進むと、一杯森分岐に着きます。ここを直進し、刃場川源頭部へスッパリと切れ落ちたヤセ尾根を通過します。ここは滑落の危険があるので慎重に通過しましょう。 烏帽子山の登りから辿ってきた稜線を振り返ると、険しいヤセ尾根の風景に「あんなところを歩いてきたのか。」と驚かされます。烏帽子山を下り、二重山稜のところを通過して、エチゴキジムシロやシラネアオイの花に励まされながら槍ヶ先へ急坂を登ります。 槍ヶ先から親倉見登山口への下りは有屋から神室山~火打岳を縦走して親倉見へ(コースガイド)を参照ください。なお677m峰の下の親倉見分岐を右折して薬師原に出るルートは通行禁止になりました。薬師原登山口へ戻る場合、親倉見登山口から車道を迂回してください。神室連峰の南部主稜線縦走路は槍ヶ先からさらに烏帽子山、一杯森、杢蔵山へ続きますが、一杯森分岐から直進する支脈上に、丸く大きな山容で聳えているのが八森山です。 八森山はかつて山岳信仰の対象となっていた山で、日照りや長雨のときに、村人がこぞって八森山に参拝し、雨乞いや日和乞いを祈ったと伝えられています。西峰西側直下のキャラボクに囲まれて建つ石塔がかつての信仰の痕跡として残っています。 最上町の薬師原から刃場川の奥へ伸びる林道に入り、三叉路になったところに駐車スペースがあります。直進して荒れた林道を進むと、右手に目立たない登山口の標識が立っています。 小沢を飛び石で渡り、スギ林を右手方向に回り込めば、顕著な尾根にでます。地元の小学生が書いた可愛い合目表示に励まされながら登ると、まもなくブナ林に入ります。この先も急登の連続なのでゆっくり登って行きましょう。やがてさらに急な登りを経て新庄市と最上町の市町境尾根に出ます。尾根の直下は6月初旬までとても急な雪渓が残りますので、滑落に注意が必要です。 市町境尾根の西斜面は直下までブナが伐採され、チシマザサが繁茂しています。残されたブナの梢越しに杢蔵山が垣間見え、東側は切れ落ちて、東荒倉沢源頭部の草付きのスラブが一望できます。 ひと登りで三叉路に出ます。ここが地形図上の八森山山頂ですが、西へ展望の良い頂稜をたどって、宗教上の山頂である西峰を目指します。山頂標識と地元小学生の登山記念プレートが賑やかな西峰山頂は展望に優れ、月山や鳥海山が一望できます。 先の三叉路まで戻り、稜線を北上して槍ヶ先を目指します。この稜線は年によってササ藪が繁茂していることがあります。展望の素晴らしい広い稜線を進むと、一杯森分岐に着きます。ここを直進し、刃場川源頭部へスッパリと切れ落ちたヤセ尾根を通過します。ここは滑落の危険があるので慎重に通過しましょう。 烏帽子山の登りから辿ってきた稜線を振り返ると、険しいヤセ尾根の風景に「あんなところを歩いてきたのか。」と驚かされます。烏帽子山を下り、二重山稜のところを通過して、エチゴキジムシロやシラネアオイの花に励まされながら槍ヶ先へ急坂を登ります。 槍ヶ先から親倉見登山口への下りは有屋から神室山~火打岳を縦走して親倉見へ(コースガイド)を参照ください。なお677m峰の下の親倉見分岐を右折して薬師原に出るルートは通行禁止になりました。薬師原登山口へ戻る場合、親倉見登山口から車道を迂回してください。 -
泥湯から高松岳へ
- 日帰り
- 6時間35分
- 13km
泥湯から高松岳へ
- 日帰り
- 6時間35分
- 13km
高松岳の山名は山麓の高松郷に由来すると言われています。泥湯から高松岳に直接登る登山道はなく、一般的に小安岳から時計回りで泥湯三山を周回するコースが歩かれています。 泥湯温泉奥山旅館は2016年7月に火災で全焼しましたが、2019年の春に宿泊棟が再建され、かつての湯宿が復活しました。 泥湯温泉の駐車場から、秋ノ宮方面へ車道を歩くと、すぐ左手に高松岳登山口があります。高松川の堰堤を右下に見ながら急斜面を横切る箇所は、土が崩れ、足場が悪いので滑落に注意してください。スギ林を過ぎ、ブナの茂る道を登っていくと、もうもうと湯けむりが立ち昇る新湯跡に着きます。その先傾斜が増し、小尾根を登ると、しだいに尾根から離れて、ブナの原生林の中、延々と山腹を巻く道になります。この一帯は残雪があるとルートファインディングが非常に難しいところです。 やがて小安岳の西斜面を巻くようになり、崩壊地の急な斜面を登り水場に着きます。そこから少し登れば稜線上の小安岳分岐に出て、左へ10分で高松岳や山伏岳、栗駒山、焼石連峰の展望が素晴らしい小安岳山頂です。 分岐に戻り、直進してアップダウンの少ない稜線を進みます。右手に高松岳の量感ある山容が見え隠れしています。石神分岐は右へ。ここから西へ向きを変えて展望の良い稜線上にある2つの小ピークを越えると、まもなく木造2階建の避難小屋が建つ高松岳最高地点に着きます。この避難小屋は水場がないのが難点です。ここから南へ灌木帯の中を10分歩いた場所が山頂標識と石碑がある高松岳山頂で、南側が切れ落ち、虎毛山、栗駒山、神室連峰、鳥海山、月山など雄大な眺めが広がります。 再び避難小屋まで戻り、西へ伸びる広い尾根をたどって山伏岳を目指します。鞍部までの道は掘れてぬかるみになっている事もあります。夏場に高山植物の咲く1261mピークを越え、1時間ほどで山伏岳に着きます。南側眼下に険しい山容の屏風岳が見えます。 泥湯へは北東へ伸びる広い尾根を下ります。展望が開けた穏やかな傾斜の灌木帯の道は、やがてブナ林に入って行きます。秋にはナラタケなどキノコの収穫も期待できます。やがてカラマツ・スギの植林地を通り抜け、再びブナ林の道になると、泥湯から秋ノ宮に通じる、県道・こまち湯ったりロードまでは僅かな距離です。県道に出て右に少し行くと、川原毛地獄の荒涼とした白い火山地形が広がります。ここから2km県道を歩けば泥湯温泉に戻れます。なお高松岳の登山道は刈り払いが隔年で実施されるため、ヤブがかぶって歩き難いことがあります。高松岳の山名は山麓の高松郷に由来すると言われています。泥湯から高松岳に直接登る登山道はなく、一般的に小安岳から時計回りで泥湯三山を周回するコースが歩かれています。 泥湯温泉奥山旅館は2016年7月に火災で全焼しましたが、2019年の春に宿泊棟が再建され、かつての湯宿が復活しました。 泥湯温泉の駐車場から、秋ノ宮方面へ車道を歩くと、すぐ左手に高松岳登山口があります。高松川の堰堤を右下に見ながら急斜面を横切る箇所は、土が崩れ、足場が悪いので滑落に注意してください。スギ林を過ぎ、ブナの茂る道を登っていくと、もうもうと湯けむりが立ち昇る新湯跡に着きます。その先傾斜が増し、小尾根を登ると、しだいに尾根から離れて、ブナの原生林の中、延々と山腹を巻く道になります。この一帯は残雪があるとルートファインディングが非常に難しいところです。 やがて小安岳の西斜面を巻くようになり、崩壊地の急な斜面を登り水場に着きます。そこから少し登れば稜線上の小安岳分岐に出て、左へ10分で高松岳や山伏岳、栗駒山、焼石連峰の展望が素晴らしい小安岳山頂です。 分岐に戻り、直進してアップダウンの少ない稜線を進みます。右手に高松岳の量感ある山容が見え隠れしています。石神分岐は右へ。ここから西へ向きを変えて展望の良い稜線上にある2つの小ピークを越えると、まもなく木造2階建の避難小屋が建つ高松岳最高地点に着きます。この避難小屋は水場がないのが難点です。ここから南へ灌木帯の中を10分歩いた場所が山頂標識と石碑がある高松岳山頂で、南側が切れ落ち、虎毛山、栗駒山、神室連峰、鳥海山、月山など雄大な眺めが広がります。 再び避難小屋まで戻り、西へ伸びる広い尾根をたどって山伏岳を目指します。鞍部までの道は掘れてぬかるみになっている事もあります。夏場に高山植物の咲く1261mピークを越え、1時間ほどで山伏岳に着きます。南側眼下に険しい山容の屏風岳が見えます。 泥湯へは北東へ伸びる広い尾根を下ります。展望が開けた穏やかな傾斜の灌木帯の道は、やがてブナ林に入って行きます。秋にはナラタケなどキノコの収穫も期待できます。やがてカラマツ・スギの植林地を通り抜け、再びブナ林の道になると、泥湯から秋ノ宮に通じる、県道・こまち湯ったりロードまでは僅かな距離です。県道に出て右に少し行くと、川原毛地獄の荒涼とした白い火山地形が広がります。ここから2km県道を歩けば泥湯温泉に戻れます。なお高松岳の登山道は刈り払いが隔年で実施されるため、ヤブがかぶって歩き難いことがあります。 -
秋の宮温泉郷から虎毛山へ
- 日帰り
- 6時間5分
- 8.7km
秋の宮温泉郷から虎毛山へ
- 日帰り
- 6時間5分
- 8.7km
虎毛山の名は、幾つかの沢の縦縞模様が、虎の毛並のように見えることに由来しています。この山を特長づけるのは、山頂の南東側に広がる1haほどの、なだらかに傾斜した高層湿原です。湿原に散在する幾つかの池溏に栗駒山の秀麗な姿を映し出していて、「雲上のオアシス」と称されています。 国道108号役内大橋の1.5km北西にある虎毛山登山口の標識に従い、役内川沿いの舗装された林道を2km進むと旧登山口に着きます。この先の赤倉沢林道は2018年8月の集中豪雨で路肩が崩落し、復旧工事が行われています。現在の虎毛山登山口は旧登山口から1.8km上流部に移され、大きな駐車場も整備されました。なお登山口近くにトラの滴と呼ばれる水場があります。右手の枝沢上部が崩落し、堆積した岩石で登山道が寸断された場所は、水際を慎重に通過しましょう。登山口から歩き始めて40分で、赤倉沢の渡渉点に着きます。仮設された橋は2023年7月の豪雨で再び破壊され渡渉が必要です。橋の復旧時期は未定。 ここから主稜線の1234mのピークまで、一気に標高差600mに及ぶ本格的な登りが始まります。ブナとミズナラの混生林の中、要所に木段が設置された九十九折りの急坂を過ぎ、傾斜が緩くなるとヒノキアスナロの原生林が現れます。この先、再びブナの見事な森を登ると、高松岳への縦走コースが分岐する1234mのピークに飛び出します。この縦走路は2018年以降、刈り払いが行われておらず、ヤブが繁茂して通行できない状況です。 右へルートをとり、少し進めば眺望が開け、ドーム型の虎毛山が目の前に現れます。高松岳へ延々と続く稜線も一望できます。小さな鞍部を越し、左に曲がってブナ林から灌木帯の登りに変わります。ここで西側の展望が開け、鳥海山、神室連峰、月山が見えてきます。この一帯の秋の真っ赤な紅葉は見事です。やがて傾斜が徐々に緩み、避難小屋が見えたらまもなく虎毛山山頂です。 小屋の先に広がる高層湿原を散策しましょう。6月中旬から7月上旬にかけてヒナザクラ・ワタスゲ・チングルマなどが咲き誇り、秋にはオレンジ色の草紅葉が見事です。山上の楽園の素晴らしい景観を心ゆくまで楽しんだら往路を戻ります。なお虎毛山山頂避難小屋には水場はありません。虎毛山の名は、幾つかの沢の縦縞模様が、虎の毛並のように見えることに由来しています。この山を特長づけるのは、山頂の南東側に広がる1haほどの、なだらかに傾斜した高層湿原です。湿原に散在する幾つかの池溏に栗駒山の秀麗な姿を映し出していて、「雲上のオアシス」と称されています。 国道108号役内大橋の1.5km北西にある虎毛山登山口の標識に従い、役内川沿いの舗装された林道を2km進むと旧登山口に着きます。この先の赤倉沢林道は2018年8月の集中豪雨で路肩が崩落し、復旧工事が行われています。現在の虎毛山登山口は旧登山口から1.8km上流部に移され、大きな駐車場も整備されました。なお登山口近くにトラの滴と呼ばれる水場があります。右手の枝沢上部が崩落し、堆積した岩石で登山道が寸断された場所は、水際を慎重に通過しましょう。登山口から歩き始めて40分で、赤倉沢の渡渉点に着きます。仮設された橋は2023年7月の豪雨で再び破壊され渡渉が必要です。橋の復旧時期は未定。 ここから主稜線の1234mのピークまで、一気に標高差600mに及ぶ本格的な登りが始まります。ブナとミズナラの混生林の中、要所に木段が設置された九十九折りの急坂を過ぎ、傾斜が緩くなるとヒノキアスナロの原生林が現れます。この先、再びブナの見事な森を登ると、高松岳への縦走コースが分岐する1234mのピークに飛び出します。この縦走路は2018年以降、刈り払いが行われておらず、ヤブが繁茂して通行できない状況です。 右へルートをとり、少し進めば眺望が開け、ドーム型の虎毛山が目の前に現れます。高松岳へ延々と続く稜線も一望できます。小さな鞍部を越し、左に曲がってブナ林から灌木帯の登りに変わります。ここで西側の展望が開け、鳥海山、神室連峰、月山が見えてきます。この一帯の秋の真っ赤な紅葉は見事です。やがて傾斜が徐々に緩み、避難小屋が見えたらまもなく虎毛山山頂です。 小屋の先に広がる高層湿原を散策しましょう。6月中旬から7月上旬にかけてヒナザクラ・ワタスゲ・チングルマなどが咲き誇り、秋にはオレンジ色の草紅葉が見事です。山上の楽園の素晴らしい景観を心ゆくまで楽しんだら往路を戻ります。なお虎毛山山頂避難小屋には水場はありません。 -
新中峰コースから禿岳へ
- 日帰り
- 5時間40分
- 10.4km
新中峰コースから禿岳へ
- 日帰り
- 5時間40分
- 10.4km
禿岳は直径10数kmに及ぶ鬼首カルデラの外輪山の最高峰で、別名は小鏑山と呼ばれています。鬼首温泉郷から望むスラブ状の岩壁を露わにした山容は男性的で、地元では人気の高い山です。 古川高校の山小屋を過ぎ、荒れた林道を登ると新中峰コース登山口に着きます。ここから稜線まで息つく暇もない急登が続きます。見事なブナの原生林を抜け、稜線に近づくと北側の中ノ沢の険しいスラブが眼前に広がります。山頂へ続く稜線は、東側が禿高原まで落差700mも切れ落ち高度感満点です。やがて大きな山名標石が立つ禿岳山頂に着きます。360度の展望を楽しんだら花立峠に下りましょう。山頂から南東へ数分で不動明王像が祀られた南峰に着きます。五合目で道が直角に左に折れ、白い木肌が美しいブナ林に入ります。 花立峠の手前の風衝地は高原の花が咲き競っています。峠から鬼首盆地を眺めながら県道を歩くと、オニコウベスキー場に着きます。禿岳は直径10数kmに及ぶ鬼首カルデラの外輪山の最高峰で、別名は小鏑山と呼ばれています。鬼首温泉郷から望むスラブ状の岩壁を露わにした山容は男性的で、地元では人気の高い山です。 古川高校の山小屋を過ぎ、荒れた林道を登ると新中峰コース登山口に着きます。ここから稜線まで息つく暇もない急登が続きます。見事なブナの原生林を抜け、稜線に近づくと北側の中ノ沢の険しいスラブが眼前に広がります。山頂へ続く稜線は、東側が禿高原まで落差700mも切れ落ち高度感満点です。やがて大きな山名標石が立つ禿岳山頂に着きます。360度の展望を楽しんだら花立峠に下りましょう。山頂から南東へ数分で不動明王像が祀られた南峰に着きます。五合目で道が直角に左に折れ、白い木肌が美しいブナ林に入ります。 花立峠の手前の風衝地は高原の花が咲き競っています。峠から鬼首盆地を眺めながら県道を歩くと、オニコウベスキー場に着きます。 -
大森平から須金岳へ
- 日帰り
- 6時間0分
- 10.7km
大森平から須金岳へ
- 日帰り
- 6時間0分
- 10.7km
須金岳も禿岳と同様に鬼首カルデラの外輪山の一峰で、藩政時代に良質の素金を産出したことが山名の由来です。 大森平から仙北沢林道を1.5km歩くと、右に登山口の標識があります。山腹を横切り、一合目で左折してブナやヒメコマツの混じる尾根を登ります。やがてブナ林の中の急な登りが続き水沢森に着きます。ここから樹高が低くなり、サラサドウダンが群生する尾根を登ると、「須金山頂」の標識がある小湿原の九合目に出ます。この先、猪の倉沢の源頭部の開けた頂稜に出て、荒雄岳を中央火口丘とする鬼首環状盆地の景観が一気に広がります。 1241m峰を越えて寒湯沢コースを上ノ台へ下りましょう。ブナの幽玄な原生林が広がる尾根を下り、ヒノキアスナロが林立するヤセ尾根を過ぎれば寒湯沢登山口です。沢を2回渡渉して林道を歩くと上ノ台に出ます。須金岳も禿岳と同様に鬼首カルデラの外輪山の一峰で、藩政時代に良質の素金を産出したことが山名の由来です。 大森平から仙北沢林道を1.5km歩くと、右に登山口の標識があります。山腹を横切り、一合目で左折してブナやヒメコマツの混じる尾根を登ります。やがてブナ林の中の急な登りが続き水沢森に着きます。ここから樹高が低くなり、サラサドウダンが群生する尾根を登ると、「須金山頂」の標識がある小湿原の九合目に出ます。この先、猪の倉沢の源頭部の開けた頂稜に出て、荒雄岳を中央火口丘とする鬼首環状盆地の景観が一気に広がります。 1241m峰を越えて寒湯沢コースを上ノ台へ下りましょう。ブナの幽玄な原生林が広がる尾根を下り、ヒノキアスナロが林立するヤセ尾根を過ぎれば寒湯沢登山口です。沢を2回渡渉して林道を歩くと上ノ台に出ます。