【中級者向け】の登山コースガイド
中級者向け
検索結果603件中
101-120件
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海路山
- 日帰り
- 4時間20分
- 9.8km
海路山
- 日帰り
- 4時間20分
- 9.8km
JR尾鷲駅をスタートし、まずは土井竹林へ。素掘りのトンネルを抜けた先に、林業家「土井家」が、薩摩から移植したという孟宗竹の見事な竹林が広がっています。土井竹林入口に戻り、尾鷲トレイル道の支尾根に取り付きます。テープを目印に、植林帯の道を登って行きます。急斜面を一気に登ると、やがて眼下に尾鷲湾が開けてきます。なおもヤセ尾根の疎林帯を登ると、尾鷲トレイル道に突き当たります。右は便石山方面、ここでは尾鷲トレイル道を左にとって、次の分岐を右折し海路山山頂へ。海路山山頂をあとに、先ほどの分岐まで戻ったのち、尾鷲トレイル道を直進し、海路山展望台へと向かいます。左に山腹を絡むと、小さく切り開かれた海路山展望台に到着します。尾鷲湾に浮かぶ佐波留島、尾鷲市街を取り囲む天狗倉山、八鬼山の山々、そして熊野灘までの大パノラマが開けています。 帰路は、尾鷲トレイル道を北にとって、何枚田分岐を右へ、尾鷲駅へと戻ります。JR尾鷲駅をスタートし、まずは土井竹林へ。素掘りのトンネルを抜けた先に、林業家「土井家」が、薩摩から移植したという孟宗竹の見事な竹林が広がっています。土井竹林入口に戻り、尾鷲トレイル道の支尾根に取り付きます。テープを目印に、植林帯の道を登って行きます。急斜面を一気に登ると、やがて眼下に尾鷲湾が開けてきます。なおもヤセ尾根の疎林帯を登ると、尾鷲トレイル道に突き当たります。右は便石山方面、ここでは尾鷲トレイル道を左にとって、次の分岐を右折し海路山山頂へ。海路山山頂をあとに、先ほどの分岐まで戻ったのち、尾鷲トレイル道を直進し、海路山展望台へと向かいます。左に山腹を絡むと、小さく切り開かれた海路山展望台に到着します。尾鷲湾に浮かぶ佐波留島、尾鷲市街を取り囲む天狗倉山、八鬼山の山々、そして熊野灘までの大パノラマが開けています。 帰路は、尾鷲トレイル道を北にとって、何枚田分岐を右へ、尾鷲駅へと戻ります。 -
木谷登山口から地獄谷を経て一向平へ
- 日帰り
- 7時間20分
- 13km
木谷登山口から地獄谷を経て一向平へ
- 日帰り
- 7時間20分
- 13km
鍵掛峠から鏡ヶ成方向に車道を少し進み、車道が大きく右に曲がる手前の左側の路肩が広くなったところに木谷登山口があります。山道に入り、少し進むとベンチがあり、その先は涸れ沢沿いに緩やかに登っていきます。しばらく進むと沢沿いから右の巻道に入るが、5分ほどで沢沿いに戻り、そのすぐ先が、左から文殊越の道が合流する道標のある分岐です。ここを右に折れ、心地よいブナの原生林を進み、最後、15分ほどの急登で鳥越峠に到着。(峠は十字路になっているが、左方向の大山縦走路への道、右方向の烏ヶ山への道は、ともに崩落が進み危険な状態なので立ち入らないように)地獄谷へは登ってきた道の反対側に進みます。 最初、ロープの設置された急な下りを行くことになるが、滑りやすいので十分注意です。その後は山腹のトラバース道となる。ところどころ倒木で道が隠れているところがあるが、踏み跡はしっかりあるのでよく見て進みます。トラバース道が終わった後は、地獄谷方向へ急な下りとなるが、石や枯れ木が重なった歩きにくい道であり、滑らないように注意しましょう。最後に水の流れる一枚岩を慎重に下り、駒鳥避難小屋に至ります。道は小屋の地獄谷側についており、ここから河原まではわずかな下りだが、かなり荒れています。はしごやロープが設置されているが、要注意です。河原に降り立ったところの少し先にわずかな踏み跡があり、右方向(下流)に向かいます。河原は狭くなったり、広くなったりするが、歩きやすいところを選び、下ります。 沢を渡る場合は、最初から割り切って靴のまま水の中を歩くほうが早くて安全です。右岸に夫婦滝を見、烏谷を過ぎるあたりからは、両岸からの土石の崩落が多くあり、毎年のように地形の変化がみられます。(過去には、土石の崩落により長さが数十メートルもある堰止湖ができ、通過が困難となったこともある)7号堰堤から先は何箇所か残置ロープを使って下るところがあるが、ロープが傷んでいる場合もあるので、慎重に行動しましょう。2段になった堰堤を過ぎると6号堰堤に至り、堰堤手前の左岸に目印のテープがあるので、これに従って河原を離れ登っていけば、10分ほどで大休口です。 ※大休口~三本杉上バス停の様子は三本杉から大休峠を経て船上山へ(コースガイド)を参照して下さい。鍵掛峠から鏡ヶ成方向に車道を少し進み、車道が大きく右に曲がる手前の左側の路肩が広くなったところに木谷登山口があります。山道に入り、少し進むとベンチがあり、その先は涸れ沢沿いに緩やかに登っていきます。しばらく進むと沢沿いから右の巻道に入るが、5分ほどで沢沿いに戻り、そのすぐ先が、左から文殊越の道が合流する道標のある分岐です。ここを右に折れ、心地よいブナの原生林を進み、最後、15分ほどの急登で鳥越峠に到着。(峠は十字路になっているが、左方向の大山縦走路への道、右方向の烏ヶ山への道は、ともに崩落が進み危険な状態なので立ち入らないように)地獄谷へは登ってきた道の反対側に進みます。 最初、ロープの設置された急な下りを行くことになるが、滑りやすいので十分注意です。その後は山腹のトラバース道となる。ところどころ倒木で道が隠れているところがあるが、踏み跡はしっかりあるのでよく見て進みます。トラバース道が終わった後は、地獄谷方向へ急な下りとなるが、石や枯れ木が重なった歩きにくい道であり、滑らないように注意しましょう。最後に水の流れる一枚岩を慎重に下り、駒鳥避難小屋に至ります。道は小屋の地獄谷側についており、ここから河原まではわずかな下りだが、かなり荒れています。はしごやロープが設置されているが、要注意です。河原に降り立ったところの少し先にわずかな踏み跡があり、右方向(下流)に向かいます。河原は狭くなったり、広くなったりするが、歩きやすいところを選び、下ります。 沢を渡る場合は、最初から割り切って靴のまま水の中を歩くほうが早くて安全です。右岸に夫婦滝を見、烏谷を過ぎるあたりからは、両岸からの土石の崩落が多くあり、毎年のように地形の変化がみられます。(過去には、土石の崩落により長さが数十メートルもある堰止湖ができ、通過が困難となったこともある)7号堰堤から先は何箇所か残置ロープを使って下るところがあるが、ロープが傷んでいる場合もあるので、慎重に行動しましょう。2段になった堰堤を過ぎると6号堰堤に至り、堰堤手前の左岸に目印のテープがあるので、これに従って河原を離れ登っていけば、10分ほどで大休口です。 ※大休口~三本杉上バス停の様子は三本杉から大休峠を経て船上山へ(コースガイド)を参照して下さい。 -
北の原から三瓶山へ
- 日帰り
- 5時間15分
- 10.1km
北の原から三瓶山へ
- 日帰り
- 5時間15分
- 10.1km
三瓶自然館サヒメル駐車場から南(山側)にわずかに登ると三瓶山登山道姫逃池登山口の大きな道標があります。ここを右(西方向)へ進み、しばらく行くと西の原(中国自然歩道)の標識があり、山道に入っていきます。最初、少し登りがあるが、その後はほぼ平坦な道にです。40~50分進んだところで西の原への分岐を左(東方向)に進み、沢の中の道を扇沢方向へ進みます。扇沢は十字路になっており、右(南方向)へ進み、886mの小ピークを過ぎ、さらに登ると子三瓶山に到着です。(子三瓶山の頂上は縦走路からはずれ西に少し行ったところにある)東方向には噴火口跡の大きな窪地を見ることができ、ここからはこの窪地のふちを巡るコースを行くことになります。 子三瓶山からの下りは急で、少しガレたところもあるので注意しましょう。風越で室の内へ下る道を分け、登り返すと孫三瓶山です。孫三瓶山から東方向に下り、樹林の中を進み、少し登ると大平山に到着です。大平山の頂上は平らで広く、テーブル・ベンチもあります。ここまで歩いてきた子三瓶山、孫三瓶山、これから行く女三瓶山、男三瓶山のすべてが見渡せる場所です。 大平山から少し下り、室の内への分岐を過ぎ、ジグザグの道を登り返すと女三瓶山に到着。展望台から室の内を望むことができます。(電波塔のある女三瓶山の頂上は縦走路からはずれわずかに登ったところにある) 女三瓶山から鞍部に下り、兜山の小ピークを越えるが、登り下りとも岩っぽいところがあります。ユートピアの標識を過ぎ、やせ尾根を進むと男三瓶山頂上台地の一画に出ます。三瓶山頂避難小屋を右に見て進むと、三瓶山域の最高峰、男三瓶山山頂です。頂上は広く、草原上で気持がちいい。空気が澄んでいれば、遠く四国の山々、日本海に浮かぶ隠岐の島も望むことができます。 北の原への下山路(姫逃コース)は頂上標柱の北側の展望台の手前にあります。ここからは最初、樹林の中の急坂を下るが、標高800mあたりからなだらかになり、歩きやすくなります。中国自然歩道を横切り、再度、傾斜がきつくなったところを下ると、三瓶山登山道姫逃池登山口に到着です。三瓶自然館サヒメル駐車場から南(山側)にわずかに登ると三瓶山登山道姫逃池登山口の大きな道標があります。ここを右(西方向)へ進み、しばらく行くと西の原(中国自然歩道)の標識があり、山道に入っていきます。最初、少し登りがあるが、その後はほぼ平坦な道にです。40~50分進んだところで西の原への分岐を左(東方向)に進み、沢の中の道を扇沢方向へ進みます。扇沢は十字路になっており、右(南方向)へ進み、886mの小ピークを過ぎ、さらに登ると子三瓶山に到着です。(子三瓶山の頂上は縦走路からはずれ西に少し行ったところにある)東方向には噴火口跡の大きな窪地を見ることができ、ここからはこの窪地のふちを巡るコースを行くことになります。 子三瓶山からの下りは急で、少しガレたところもあるので注意しましょう。風越で室の内へ下る道を分け、登り返すと孫三瓶山です。孫三瓶山から東方向に下り、樹林の中を進み、少し登ると大平山に到着です。大平山の頂上は平らで広く、テーブル・ベンチもあります。ここまで歩いてきた子三瓶山、孫三瓶山、これから行く女三瓶山、男三瓶山のすべてが見渡せる場所です。 大平山から少し下り、室の内への分岐を過ぎ、ジグザグの道を登り返すと女三瓶山に到着。展望台から室の内を望むことができます。(電波塔のある女三瓶山の頂上は縦走路からはずれわずかに登ったところにある) 女三瓶山から鞍部に下り、兜山の小ピークを越えるが、登り下りとも岩っぽいところがあります。ユートピアの標識を過ぎ、やせ尾根を進むと男三瓶山頂上台地の一画に出ます。三瓶山頂避難小屋を右に見て進むと、三瓶山域の最高峰、男三瓶山山頂です。頂上は広く、草原上で気持がちいい。空気が澄んでいれば、遠く四国の山々、日本海に浮かぶ隠岐の島も望むことができます。 北の原への下山路(姫逃コース)は頂上標柱の北側の展望台の手前にあります。ここからは最初、樹林の中の急坂を下るが、標高800mあたりからなだらかになり、歩きやすくなります。中国自然歩道を横切り、再度、傾斜がきつくなったところを下ると、三瓶山登山道姫逃池登山口に到着です。 -
ヤクスギランドから大和杉へ
- 日帰り
- 6時間0分
- 5.8km
ヤクスギランドから大和杉へ
- 日帰り
- 6時間0分
- 5.8km
大和杉のルートは、ヤクスギランドを経由して花之江河登山道を登るルートです。ヤクスギランドへは、安房から県道である屋久島公園安房線をタクシーやレンタカーを利用すると約35分ほどで着きます。また安房からはバスも出ています。駐車場は第1、第2駐車場があり十分なスペースがあります。大和杉まではトイレがないためヤクスギランドの入口、森泉のトイレを利用してから出発します。朝8時より早い場合は森泉の表玄関は閉まっていますが側面の扉からトイレに入ることができます。念のため携帯トイレも用意することを推奨します。使用済み携帯トイレはヤクスギランド入口に回収ボックスがあります。 花之江河登山道へはヤクスギランド内80分コースの林泉橋、荒川橋、太忠分れ、苔の橋を渡って三根杉の手前にある花之江河登山道入口から登って行きます。 ヤクスギランドを離れると道が不明瞭で本格的な登山道になります。念のためにGPS機器を持って行くと安心です。また5月~9月まではヤマビルが多数出るので注意が必要です。一度、標高約1160mまで登り1130m付近まで下ると石英脈の白い石が落ちています。屋久島は花崗岩の島だということが思い出されます。 そしてここからは尾根沿いに登って行きます。大和杉までの尾根はモミ、ツガ、杉の巨木が立ち並ぶ森で、屋久島の原生の姿を感じる事ができます。屋久島の標高1000mから1600m付近の森では、杉、モミ、ツガ、ヒメシャラ、ヤマグルマ、ハリギリが淘汰されながらお互いに間隔が広がり巨木の森を構成しています。また地面の近くにはハイノキ、サクラツツジ、ヤクシマシャクナゲが育ち、5~6月は白やピンクの花が咲き森の雰囲気が華やぎます。 尾根を標高1300m付近まで登り、大和杉への道標から50mほど下ると窪地に大和杉があります。屋久杉は台風の影響をうけ樹高が25m前後のものが多いですが、窪地に育つ大和杉は風の影響を受けにくかったため樹高が34.9mと高く、まっすぐに立つ姿が美しい杉です。また胸高周囲10.2mと存在感のある太さで推定樹齢3000~4000年と言われています。 帰りは大和杉の道標まで戻り右に歩いていきます。左に行くとビャクシン沢を徒渉し花之江河に行くルートです。大和杉からヤクスギランドの下りは落ち葉や木の根が滑りやすいので注意が必要です。花之江河登山道入口に到着したら、仏陀歩道とふれあいの道を通って森泉の売店まで戻ります。大和杉のルートは、ヤクスギランドを経由して花之江河登山道を登るルートです。ヤクスギランドへは、安房から県道である屋久島公園安房線をタクシーやレンタカーを利用すると約35分ほどで着きます。また安房からはバスも出ています。駐車場は第1、第2駐車場があり十分なスペースがあります。大和杉まではトイレがないためヤクスギランドの入口、森泉のトイレを利用してから出発します。朝8時より早い場合は森泉の表玄関は閉まっていますが側面の扉からトイレに入ることができます。念のため携帯トイレも用意することを推奨します。使用済み携帯トイレはヤクスギランド入口に回収ボックスがあります。 花之江河登山道へはヤクスギランド内80分コースの林泉橋、荒川橋、太忠分れ、苔の橋を渡って三根杉の手前にある花之江河登山道入口から登って行きます。 ヤクスギランドを離れると道が不明瞭で本格的な登山道になります。念のためにGPS機器を持って行くと安心です。また5月~9月まではヤマビルが多数出るので注意が必要です。一度、標高約1160mまで登り1130m付近まで下ると石英脈の白い石が落ちています。屋久島は花崗岩の島だということが思い出されます。 そしてここからは尾根沿いに登って行きます。大和杉までの尾根はモミ、ツガ、杉の巨木が立ち並ぶ森で、屋久島の原生の姿を感じる事ができます。屋久島の標高1000mから1600m付近の森では、杉、モミ、ツガ、ヒメシャラ、ヤマグルマ、ハリギリが淘汰されながらお互いに間隔が広がり巨木の森を構成しています。また地面の近くにはハイノキ、サクラツツジ、ヤクシマシャクナゲが育ち、5~6月は白やピンクの花が咲き森の雰囲気が華やぎます。 尾根を標高1300m付近まで登り、大和杉への道標から50mほど下ると窪地に大和杉があります。屋久杉は台風の影響をうけ樹高が25m前後のものが多いですが、窪地に育つ大和杉は風の影響を受けにくかったため樹高が34.9mと高く、まっすぐに立つ姿が美しい杉です。また胸高周囲10.2mと存在感のある太さで推定樹齢3000~4000年と言われています。 帰りは大和杉の道標まで戻り右に歩いていきます。左に行くとビャクシン沢を徒渉し花之江河に行くルートです。大和杉からヤクスギランドの下りは落ち葉や木の根が滑りやすいので注意が必要です。花之江河登山道入口に到着したら、仏陀歩道とふれあいの道を通って森泉の売店まで戻ります。 -
ヤクスギランドから太忠岳へ
- 日帰り
- 6時間0分
- 6.2km
ヤクスギランドから太忠岳へ
- 日帰り
- 6時間0分
- 6.2km
太忠岳は、安房集落の岳参りの山で、山頂に特徴的な花崗岩の柱、天柱石がそそりたっています。 太忠岳の登山口はヤクスギランドです。休憩を除いて往復6時間ほどかかるルートなので余裕をもってタクシーやレンタカーで登山口にむかいましょう。安房から車で約35分ほどかかります。 ヤクスギランド入口(森泉)〜蛇紋杉まではヤクスギランド周遊(コースガイド)を参照して下さい。太忠岳ルートはトイレがないので携帯トイレを持っていくと安心です。蛇紋杉(倒木)から尾根を乗り越えるまでは小花山とよばれる杉の天然林と苔が美しい森が続きます。小花山は霧が出ると迷いやすい谷なので注意が必要です。尾根を乗り越えて下り、少し登り尾根に戻ると天文の森に入ります。天文の森の看板のあたりでヤクスギランド入口から太忠岳山頂までの約半分の行程になります。天文の森は天文年間に伐採された後に育った天然林で、杉林が美しい所です。 天文の森の看板から5分ほど歩くと樹齢約2000年のシャカ杉に着きます。シャカ杉の水場は汲みやすいです。シャカ杉を過ぎ、苔むした森を過ぎると急な尾根歩きになり、モミやツガの巨木が育つ森が続きます。急登を登りきると標高約1390m付近に大きな岩屋(岩が屋根状になっている)が現れます。風もあたらないので、雨の時にお昼ご飯を食べるのに最適な場所です。岩屋を過ぎると尾根を外れて、山の斜面を大きく左へ横断するように登っていきます。1470m付近まで登ると石塚山との分岐につきます。太忠岳山頂へは右の尾根を伝っていきます。尾根筋は木の根が滑りやすく、ロープ場もあるため注意が必要です。また11月~3月は積雪や凍結していることもあるので十分な装備が必要になります。石塚山との分岐から山頂までは、ヤクシマシャクナゲもあるので5月下旬~6月上旬はピンク色の花が美しいです。 尾根をつたい幾つかロープ場を過ぎ、山頂手前で尾根を右に下ると天柱石が突然目の前に現れます。約40mの岩は迫力があります。下りきると天柱石の右に平らな露岩が広がっています。露岩の上に登るには約5mのロープを伝って登ります。ロープを登り岩場を右に少しトラバースすると露岩の上に登りやすいです。 太忠岳山頂からは愛子岳や種子島が一望でき展望が素晴らしいです。晴れた日は露岩でお昼を食べるのがおすすめです。 帰りは同じ道を戻ります。シャカ杉近くまでは急な下りが続くので時間に余裕を持って下り始めてください。太忠岳は、安房集落の岳参りの山で、山頂に特徴的な花崗岩の柱、天柱石がそそりたっています。 太忠岳の登山口はヤクスギランドです。休憩を除いて往復6時間ほどかかるルートなので余裕をもってタクシーやレンタカーで登山口にむかいましょう。安房から車で約35分ほどかかります。 ヤクスギランド入口(森泉)〜蛇紋杉まではヤクスギランド周遊(コースガイド)を参照して下さい。太忠岳ルートはトイレがないので携帯トイレを持っていくと安心です。蛇紋杉(倒木)から尾根を乗り越えるまでは小花山とよばれる杉の天然林と苔が美しい森が続きます。小花山は霧が出ると迷いやすい谷なので注意が必要です。尾根を乗り越えて下り、少し登り尾根に戻ると天文の森に入ります。天文の森の看板のあたりでヤクスギランド入口から太忠岳山頂までの約半分の行程になります。天文の森は天文年間に伐採された後に育った天然林で、杉林が美しい所です。 天文の森の看板から5分ほど歩くと樹齢約2000年のシャカ杉に着きます。シャカ杉の水場は汲みやすいです。シャカ杉を過ぎ、苔むした森を過ぎると急な尾根歩きになり、モミやツガの巨木が育つ森が続きます。急登を登りきると標高約1390m付近に大きな岩屋(岩が屋根状になっている)が現れます。風もあたらないので、雨の時にお昼ご飯を食べるのに最適な場所です。岩屋を過ぎると尾根を外れて、山の斜面を大きく左へ横断するように登っていきます。1470m付近まで登ると石塚山との分岐につきます。太忠岳山頂へは右の尾根を伝っていきます。尾根筋は木の根が滑りやすく、ロープ場もあるため注意が必要です。また11月~3月は積雪や凍結していることもあるので十分な装備が必要になります。石塚山との分岐から山頂までは、ヤクシマシャクナゲもあるので5月下旬~6月上旬はピンク色の花が美しいです。 尾根をつたい幾つかロープ場を過ぎ、山頂手前で尾根を右に下ると天柱石が突然目の前に現れます。約40mの岩は迫力があります。下りきると天柱石の右に平らな露岩が広がっています。露岩の上に登るには約5mのロープを伝って登ります。ロープを登り岩場を右に少しトラバースすると露岩の上に登りやすいです。 太忠岳山頂からは愛子岳や種子島が一望でき展望が素晴らしいです。晴れた日は露岩でお昼を食べるのがおすすめです。 帰りは同じ道を戻ります。シャカ杉近くまでは急な下りが続くので時間に余裕を持って下り始めてください。 -
荒川登山口から縄文杉へ
- 日帰り
- 9時間0分
- 19.5km
荒川登山口から縄文杉へ
- 日帰り
- 9時間0分
- 19.5km
荒川登山口までは安房・屋久杉自然館よりシャトルバスを利用します。(タクシーでも可・冬期12月~2月はマイカーも可)荒川登山口にはトイレ、休憩所が完備されています。 荒川口の引き込み線から、安房~小杉谷~大株歩道入口へ続く安房森林鉄道。現在は木材運搬用としては使われてはいませんが、トイレのメンテナンス用として活動を続けてます。登山道と共用しているのでトロッコが来た際は安全な所でよけます。 歩き始めてすぐ左へ荒川にかかる50mの鉄橋を渡ると暗いトンネルを抜けます。安房川の本流を右に見ながら20分で左へ大きく迂回し太忠川にかかる鉄橋を渡りますが、この橋は手すりが無いので風が強い時や凍結している時は十分注意して渡ります。小さな沢にかかる橋を3つ渡ると鉄道の分岐があり、ここを右に曲がり小杉谷橋を渡ると小杉谷集落跡地に到着、ここに休憩舎があります。左は石塚集落跡に至りますが現在は廃道となっています。安房川本流を左に見ながら歩くと30分程で楠川分れ、5分でバイオトイレ、さらに数分歩くと三代杉に到着します。三代杉は一代目は倒木、二代目は切株、三代目も切株の上に発芽した杉で、三代目は高さ38mあり台風が数多くやってくる屋久島でこれだけの高木は貴重です。一代目は1500年前に倒れた屋久杉で、未だに腐らずに残っていることに驚かされます。 乱沢を渡り鉄道が大きく右に迂回する所で斜面の近道を登ると再び鉄道に出ます。5分程の近道なので斜面を歩きたくない方はそのまま鉄道を歩いてもよいです。ここから45分程歩くと仁王杉(阿形)、そのすぐ先の左には仁王杉(吽形・倒木)があります。ここまで来ると鉄道終点まであと少し。さらに15分程歩くと大株歩道入口に到着します。大杉谷の橋を渡るとトイレがあります。この先は高塚小屋まではトイレがありません。 大株歩道を歩き始め30分で翁杉。2010年9月に倒れてしまいました。さらに5分進むとウィルソン株に到着。樹齢3000年とも言われる切株で、切株内部にも入れて右側から切り口を眺めるとハート型に見える人気スポットです。 ウィルソン株からがこのコース中もっとも急登が続く場所です。50分程歩くと大王杉、さらに2分で夫婦杉に到着です。ここまで来ると縄文杉まであとひと息。小さな登り下りを繰り返すと標高1330m付近の縄文杉に到着です。胸高周囲16.4m、推定樹齢7200年とも言われる巨木です。 帰路は荒川登山口まで同じ道を引き返します。荒川登山口までは安房・屋久杉自然館よりシャトルバスを利用します。(タクシーでも可・冬期12月~2月はマイカーも可)荒川登山口にはトイレ、休憩所が完備されています。 荒川口の引き込み線から、安房~小杉谷~大株歩道入口へ続く安房森林鉄道。現在は木材運搬用としては使われてはいませんが、トイレのメンテナンス用として活動を続けてます。登山道と共用しているのでトロッコが来た際は安全な所でよけます。 歩き始めてすぐ左へ荒川にかかる50mの鉄橋を渡ると暗いトンネルを抜けます。安房川の本流を右に見ながら20分で左へ大きく迂回し太忠川にかかる鉄橋を渡りますが、この橋は手すりが無いので風が強い時や凍結している時は十分注意して渡ります。小さな沢にかかる橋を3つ渡ると鉄道の分岐があり、ここを右に曲がり小杉谷橋を渡ると小杉谷集落跡地に到着、ここに休憩舎があります。左は石塚集落跡に至りますが現在は廃道となっています。安房川本流を左に見ながら歩くと30分程で楠川分れ、5分でバイオトイレ、さらに数分歩くと三代杉に到着します。三代杉は一代目は倒木、二代目は切株、三代目も切株の上に発芽した杉で、三代目は高さ38mあり台風が数多くやってくる屋久島でこれだけの高木は貴重です。一代目は1500年前に倒れた屋久杉で、未だに腐らずに残っていることに驚かされます。 乱沢を渡り鉄道が大きく右に迂回する所で斜面の近道を登ると再び鉄道に出ます。5分程の近道なので斜面を歩きたくない方はそのまま鉄道を歩いてもよいです。ここから45分程歩くと仁王杉(阿形)、そのすぐ先の左には仁王杉(吽形・倒木)があります。ここまで来ると鉄道終点まであと少し。さらに15分程歩くと大株歩道入口に到着します。大杉谷の橋を渡るとトイレがあります。この先は高塚小屋まではトイレがありません。 大株歩道を歩き始め30分で翁杉。2010年9月に倒れてしまいました。さらに5分進むとウィルソン株に到着。樹齢3000年とも言われる切株で、切株内部にも入れて右側から切り口を眺めるとハート型に見える人気スポットです。 ウィルソン株からがこのコース中もっとも急登が続く場所です。50分程歩くと大王杉、さらに2分で夫婦杉に到着です。ここまで来ると縄文杉まであとひと息。小さな登り下りを繰り返すと標高1330m付近の縄文杉に到着です。胸高周囲16.4m、推定樹齢7200年とも言われる巨木です。 帰路は荒川登山口まで同じ道を引き返します。 -
小瀬田から愛子岳へ
- 日帰り
- 8時間55分
- 12.4km
小瀬田から愛子岳へ
- 日帰り
- 8時間55分
- 12.4km
標高差約1200mの急登を登る足の筋力を必要とするコースです。早めのスタートで余裕をもった計画をたてましょう。 小瀬田バス停でバスを降り、県道を渡って、愛子岳登山口入口の看板から小瀬田林道を45分ほど歩いて行くと、杉林を右へ入る分かれ道があり、愛子岳歩道入口の看板があります。しっかりとした看板のため分かりやすいです。車も登山口までは入る事ができ、5台ほど駐車できます。 登山道に入るとはじめは緩やかな傾斜が続き、大きなタブノキやスダジイが残っています。標高200mごとに植生案内板があり、歩いた目安になります。赤い肌のヒメシャラをながめつつ登ると、標高600mぐらいから天然の杉が現れます。標高950m付近までは急登が続きますが、主稜線に入ると傾斜が緩やかになり広い尾根になってきます。標高900m付近には切り株「しるべの木」があります。屋久杉の切り株で、ハイノキなどが着生しています。 その後、湿度を感じる苔むした森を歩いていくと、標高約980m地点に水場の小さな看板があります。登山道から外れて40mほど下ると水場があります。水量が少ない水場で涸れている日が多いので、水は多めに準備しましょう。 水場を過ぎしばらく歩くとだんだん樹木が小さくなっていき、愛子岳山頂の岩肌が正面に見えてきます。標高約1050m付近までくると再び急登のはじまりです。ロープ場が所々出てきますのでストックはしまった方が登りやすいです。岩場のロープ場で雨天時は滑りやすく、また強風時はさえぎるものがないので注意が必要です。登山道が分かりにくいので、道沿いのピンクテープをしっかり確認しながら山頂を目指してください。また冬期の山頂部は岩の表面が凍結している可能性があるので十分な注意と装備が必要になります。 愛子岳山頂につくと祠があり一品法寿大権現が祀られています。現在も岳参りという、山の神をお参りに来る行事が行われています。愛子岳の山頂からは、宮之浦岳、永田岳、黒味岳などの奥岳をはじめ太忠岳、石塚山も見ることができます。また海岸の方向も展望が開けているので登山口がある小瀬田集落や遠くは種子島も望む事ができます。山頂は平坦になっているので穏やかな日には昼食をとるのに気持ちのよい場所です。 下りは同じ道を引き返します。木の根や粘土質の土があるためスリップには十分気を付けて下さい。標高差約1200mの急登を登る足の筋力を必要とするコースです。早めのスタートで余裕をもった計画をたてましょう。 小瀬田バス停でバスを降り、県道を渡って、愛子岳登山口入口の看板から小瀬田林道を45分ほど歩いて行くと、杉林を右へ入る分かれ道があり、愛子岳歩道入口の看板があります。しっかりとした看板のため分かりやすいです。車も登山口までは入る事ができ、5台ほど駐車できます。 登山道に入るとはじめは緩やかな傾斜が続き、大きなタブノキやスダジイが残っています。標高200mごとに植生案内板があり、歩いた目安になります。赤い肌のヒメシャラをながめつつ登ると、標高600mぐらいから天然の杉が現れます。標高950m付近までは急登が続きますが、主稜線に入ると傾斜が緩やかになり広い尾根になってきます。標高900m付近には切り株「しるべの木」があります。屋久杉の切り株で、ハイノキなどが着生しています。 その後、湿度を感じる苔むした森を歩いていくと、標高約980m地点に水場の小さな看板があります。登山道から外れて40mほど下ると水場があります。水量が少ない水場で涸れている日が多いので、水は多めに準備しましょう。 水場を過ぎしばらく歩くとだんだん樹木が小さくなっていき、愛子岳山頂の岩肌が正面に見えてきます。標高約1050m付近までくると再び急登のはじまりです。ロープ場が所々出てきますのでストックはしまった方が登りやすいです。岩場のロープ場で雨天時は滑りやすく、また強風時はさえぎるものがないので注意が必要です。登山道が分かりにくいので、道沿いのピンクテープをしっかり確認しながら山頂を目指してください。また冬期の山頂部は岩の表面が凍結している可能性があるので十分な注意と装備が必要になります。 愛子岳山頂につくと祠があり一品法寿大権現が祀られています。現在も岳参りという、山の神をお参りに来る行事が行われています。愛子岳の山頂からは、宮之浦岳、永田岳、黒味岳などの奥岳をはじめ太忠岳、石塚山も見ることができます。また海岸の方向も展望が開けているので登山口がある小瀬田集落や遠くは種子島も望む事ができます。山頂は平坦になっているので穏やかな日には昼食をとるのに気持ちのよい場所です。 下りは同じ道を引き返します。木の根や粘土質の土があるためスリップには十分気を付けて下さい。 -
益救参道で龍神杉・雷神杉・風神杉へ
- 日帰り
- 7時間15分
- 9km
益救参道で龍神杉・雷神杉・風神杉へ
- 日帰り
- 7時間15分
- 9km
宮之浦集落内から白谷雲水峡方向に向かい、屋久島総合自然公園を経由して神之川林道(未舗装)に入ります。この林道を車で約30分程進むとチェーンが張られているゲートがあり道路脇には龍神杉までの看板があります。このゲートの手前に車4台ほど停めるスペースがあるので、ここから歩き始めます。ここまでは路線バスはないので、レンタカーかタクシーを利用しましょう。もし宮之浦集落から歩くとゲートまで2時間はかかり、一日で龍神杉まで往復する事ができず非常に危険なのでやめましょう。 駐車場からやや斜度のある林道を登り始めます。舗装されている所もありますが、人があまり通らないため、足元が濡れている時は滑りやすいので注意しながら歩きます。約30分程歩くと林道が終わり歩道入口になります。ここからの登山道は「益救参道」という名がついており、古くは岳参りの道として利用されていましたが、一時期の岳参りの衰退と共に荒廃してしまいました。その参道が新たに登山道として整備され2007年に解放されました。この登山道に入ると今までの林道とは全く雰囲気が変わり、何か別の世界に紛れ込んでしまった様な気持ちになります。周りは人口の杉林だけではなく、亜熱帯性のシダであるヘゴや屋久島では珍しいカヤノキを見ることもできます。20分程歩くと龍神水と刻まれた岩が現れ、美味しい水が流れています。ここからしばらくは水場がないので、しっかり水を補給していきましょう。 龍神水から石段を登り続けるとトロッコ道合流点にでます。現在は利用されていないトロッコ道をしばらく歩くと龍神杉まで残り2kmの看板。この看板が再び始まる急な石段の目印です。ここから急な石段を登り続けると渡渉点が現れ、同じ川を2回渡渉します。特に1回目は普段の水位でも渡渉が多少困難な場所なので増水時は無理に渡らず引き返しましょう。2回目の渡渉が龍神杉まで残り800m地点。水場もここが最後になります。ここからさらに急坂を登り切るとついに龍神杉に到着です。足元が木道になっており、周回路になっています。右側から周り始めると右側に大きな切株、さらに進むと左に龍神杉が現れます。龍神杉の前には展望デッキや看板がありますのでゆっくりと龍神杉と向き合う事ができます。ここからさらに進むと右側に大きな空洞がある風神杉、左側に大きなコブのある雷神杉がありますが、こちらの2本には看板がありません。 復路は同じ道を引き返します。宮之浦集落内から白谷雲水峡方向に向かい、屋久島総合自然公園を経由して神之川林道(未舗装)に入ります。この林道を車で約30分程進むとチェーンが張られているゲートがあり道路脇には龍神杉までの看板があります。このゲートの手前に車4台ほど停めるスペースがあるので、ここから歩き始めます。ここまでは路線バスはないので、レンタカーかタクシーを利用しましょう。もし宮之浦集落から歩くとゲートまで2時間はかかり、一日で龍神杉まで往復する事ができず非常に危険なのでやめましょう。 駐車場からやや斜度のある林道を登り始めます。舗装されている所もありますが、人があまり通らないため、足元が濡れている時は滑りやすいので注意しながら歩きます。約30分程歩くと林道が終わり歩道入口になります。ここからの登山道は「益救参道」という名がついており、古くは岳参りの道として利用されていましたが、一時期の岳参りの衰退と共に荒廃してしまいました。その参道が新たに登山道として整備され2007年に解放されました。この登山道に入ると今までの林道とは全く雰囲気が変わり、何か別の世界に紛れ込んでしまった様な気持ちになります。周りは人口の杉林だけではなく、亜熱帯性のシダであるヘゴや屋久島では珍しいカヤノキを見ることもできます。20分程歩くと龍神水と刻まれた岩が現れ、美味しい水が流れています。ここからしばらくは水場がないので、しっかり水を補給していきましょう。 龍神水から石段を登り続けるとトロッコ道合流点にでます。現在は利用されていないトロッコ道をしばらく歩くと龍神杉まで残り2kmの看板。この看板が再び始まる急な石段の目印です。ここから急な石段を登り続けると渡渉点が現れ、同じ川を2回渡渉します。特に1回目は普段の水位でも渡渉が多少困難な場所なので増水時は無理に渡らず引き返しましょう。2回目の渡渉が龍神杉まで残り800m地点。水場もここが最後になります。ここからさらに急坂を登り切るとついに龍神杉に到着です。足元が木道になっており、周回路になっています。右側から周り始めると右側に大きな切株、さらに進むと左に龍神杉が現れます。龍神杉の前には展望デッキや看板がありますのでゆっくりと龍神杉と向き合う事ができます。ここからさらに進むと右側に大きな空洞がある風神杉、左側に大きなコブのある雷神杉がありますが、こちらの2本には看板がありません。 復路は同じ道を引き返します。 -
尾之間温泉から蛇之口滝へ
- 日帰り
- 4時間40分
- 6.7km
尾之間温泉から蛇之口滝へ
- 日帰り
- 4時間40分
- 6.7km
蛇之口滝は、尾之間歩道の途中にある落差約30mの滝です。標高が低い地域なので11月~5月頃が涼しく登りやすいルートです。5月~9月はヤマビルが出るためヒル除けの準備をお勧めします。また途中にトイレがないので、携帯トイレをご準備ください。 蛇之口滝へは、尾之間温泉入口バス停から歩き始めるか、レンタカーの場合は尾之間Aコープの駐車場に駐車します。登山口近くの尾之間温泉駐車場には止めないでください。歩道入口は尾之間温泉の右手にあります。 尾之間歩道入口から歩き始め30分ほどは、シュロなどの熱帯植物が茂りかつて植物園だった名残を残すなだらかな登山道を歩いていきます。道が不明瞭な場所もあるので道標のピンクテープを参考にしてください。また粘土質の赤土で雨の日は滑りやすく注意が必要です。しばらく歩くとアオモジやウラジロが茂る崩壊地を過ぎ、標高約260m付近から右への急登を登り越えると鈴川を左に見ながら歩く登山道になります。苔むした小さな沢を渡りながらさらに歩いて行くと、標高350m付近に炭焼き釜の跡があらわれます。1960年頃までは盛んに炭焼きが行われており、細い木が多い場所はその後育った森でヤクシマオナガカエデやカラスザンショウなど落葉樹も多く見られます。 さらに進むと標高420m付近で、平成27年7月の大雨で崩壊した沢に到着します。崩壊した岩の上を歩き対岸に渡ります。雨天時は徒渉ができなくなるので注意が必要です。しばらく歩き標高約440m付近に蛇之口滝分岐があります。東屋があるので雨天時の休憩に便利な場所です。まっすぐ登ると淀川登山口へと続いていきます。左は蛇之口滝に向かう道です。 分岐からしばらく歩くと鈴川右俣の渡渉点が出てきます。この渡渉点も増水時は渡れなくなります。また雨が降り判断が難しい場合は、過去、帰路に渡れなくなったケースがあるので、無理をしない方が良いでしょう。 さらに沢沿いを歩いて森を抜けると蛇之口滝が突然目の前に現れます。その名前の由来には、滝を正面にみて左下の岩が蛇の頭に見えると言った説や、二筋に流れる水の流れが蛇の牙に見えるなどと言った説があります。 帰路は往路を引き返し、尾之間歩道入口まで戻ります。蛇之口滝は、尾之間歩道の途中にある落差約30mの滝です。標高が低い地域なので11月~5月頃が涼しく登りやすいルートです。5月~9月はヤマビルが出るためヒル除けの準備をお勧めします。また途中にトイレがないので、携帯トイレをご準備ください。 蛇之口滝へは、尾之間温泉入口バス停から歩き始めるか、レンタカーの場合は尾之間Aコープの駐車場に駐車します。登山口近くの尾之間温泉駐車場には止めないでください。歩道入口は尾之間温泉の右手にあります。 尾之間歩道入口から歩き始め30分ほどは、シュロなどの熱帯植物が茂りかつて植物園だった名残を残すなだらかな登山道を歩いていきます。道が不明瞭な場所もあるので道標のピンクテープを参考にしてください。また粘土質の赤土で雨の日は滑りやすく注意が必要です。しばらく歩くとアオモジやウラジロが茂る崩壊地を過ぎ、標高約260m付近から右への急登を登り越えると鈴川を左に見ながら歩く登山道になります。苔むした小さな沢を渡りながらさらに歩いて行くと、標高350m付近に炭焼き釜の跡があらわれます。1960年頃までは盛んに炭焼きが行われており、細い木が多い場所はその後育った森でヤクシマオナガカエデやカラスザンショウなど落葉樹も多く見られます。 さらに進むと標高420m付近で、平成27年7月の大雨で崩壊した沢に到着します。崩壊した岩の上を歩き対岸に渡ります。雨天時は徒渉ができなくなるので注意が必要です。しばらく歩き標高約440m付近に蛇之口滝分岐があります。東屋があるので雨天時の休憩に便利な場所です。まっすぐ登ると淀川登山口へと続いていきます。左は蛇之口滝に向かう道です。 分岐からしばらく歩くと鈴川右俣の渡渉点が出てきます。この渡渉点も増水時は渡れなくなります。また雨が降り判断が難しい場合は、過去、帰路に渡れなくなったケースがあるので、無理をしない方が良いでしょう。 さらに沢沿いを歩いて森を抜けると蛇之口滝が突然目の前に現れます。その名前の由来には、滝を正面にみて左下の岩が蛇の頭に見えると言った説や、二筋に流れる水の流れが蛇の牙に見えるなどと言った説があります。 帰路は往路を引き返し、尾之間歩道入口まで戻ります。 -
千尋滝展望台から本富岳へ
- 日帰り
- 6時間20分
- 5.2km
千尋滝展望台から本富岳へ
- 日帰り
- 6時間20分
- 5.2km
本富岳の登山道は過去には正面からの登山道がありましたが、上部の崩壊により廃道になりました。現在は万代杉、モッチョム太郎の巨木を通る登山道になっています。 本富岳への登山道は千尋滝展望台へ向かう所から始まります。車を駐車場に駐車する人は売店奥の駐車スペースに車を停めましょう。もしスペースがない時は売店に勤務してる人に駐車場所を聞いてみて下さい。 登山前、もしくは登山後に千尋滝をぜひご覧ください。屋久島が大きな岩(花崗岩)の島である事が実感できる素晴らしい滝です。 登山道へ入るとすぐに急斜面が始まります。5分程で支流を渡りますが、この水は飲むことができます。しばらく水場がなく急斜面が続きますのでしっかりボトルに水を補給しておきましょう。もともとこの登山道は「尾之間歩道」の上部に連絡する「原歩道」だったのですが、「原歩道」は現在は廃道となってます。本富岳への分れからは荒廃しているので間違って踏み込まないように注意して下さい。 この急斜面を登ると小さな尾根を越えて、苔に覆われた美しい沢に出ます。周りにはヒメシャラも多く、ひと休みするにはよい所です。ここから急斜面を10分程登ると巨大な万代杉に到着、樹齢3000年とも言われる巨木です。万代杉の右側を巻いて尾根上をしばらくたどり、尾根から外れて右の谷に入って支流を渡ります。ここからモッチョム太郎まではすぐですが、登山道から10m下方にあるため、見逃しやすいですので注意して下さい。江戸時代の試し切りの跡がくっきり残っていて、伐採の歴史を感じる事ができます。 ここからさらに登り続けると本富岳の主稜線に達します。この主稜線にそって、しばらく歩くと最高到達点である神山展望台に達します。ここからは本富岳山頂や麦生、原集落が一望できます。 この先は岩稜の尾根をロープを伝って登ったり、下ったりの連続です。周りの植生もヤクザザが目立ち始め、アカマツも出てきます。足場に気を付けて歩いていくと本富岳山頂に至ります。山頂からは太平洋、尾之間集落、屋久島南部の海岸線がきれいに見渡せます。山頂から尾之間集落側にロープがあり、その下には祠もあるのでお参りをしてから下山しましょう。 復路は同じ道を千尋滝展望台まで引き返します。本富岳の登山道は過去には正面からの登山道がありましたが、上部の崩壊により廃道になりました。現在は万代杉、モッチョム太郎の巨木を通る登山道になっています。 本富岳への登山道は千尋滝展望台へ向かう所から始まります。車を駐車場に駐車する人は売店奥の駐車スペースに車を停めましょう。もしスペースがない時は売店に勤務してる人に駐車場所を聞いてみて下さい。 登山前、もしくは登山後に千尋滝をぜひご覧ください。屋久島が大きな岩(花崗岩)の島である事が実感できる素晴らしい滝です。 登山道へ入るとすぐに急斜面が始まります。5分程で支流を渡りますが、この水は飲むことができます。しばらく水場がなく急斜面が続きますのでしっかりボトルに水を補給しておきましょう。もともとこの登山道は「尾之間歩道」の上部に連絡する「原歩道」だったのですが、「原歩道」は現在は廃道となってます。本富岳への分れからは荒廃しているので間違って踏み込まないように注意して下さい。 この急斜面を登ると小さな尾根を越えて、苔に覆われた美しい沢に出ます。周りにはヒメシャラも多く、ひと休みするにはよい所です。ここから急斜面を10分程登ると巨大な万代杉に到着、樹齢3000年とも言われる巨木です。万代杉の右側を巻いて尾根上をしばらくたどり、尾根から外れて右の谷に入って支流を渡ります。ここからモッチョム太郎まではすぐですが、登山道から10m下方にあるため、見逃しやすいですので注意して下さい。江戸時代の試し切りの跡がくっきり残っていて、伐採の歴史を感じる事ができます。 ここからさらに登り続けると本富岳の主稜線に達します。この主稜線にそって、しばらく歩くと最高到達点である神山展望台に達します。ここからは本富岳山頂や麦生、原集落が一望できます。 この先は岩稜の尾根をロープを伝って登ったり、下ったりの連続です。周りの植生もヤクザザが目立ち始め、アカマツも出てきます。足場に気を付けて歩いていくと本富岳山頂に至ります。山頂からは太平洋、尾之間集落、屋久島南部の海岸線がきれいに見渡せます。山頂から尾之間集落側にロープがあり、その下には祠もあるのでお参りをしてから下山しましょう。 復路は同じ道を千尋滝展望台まで引き返します。 -
西南尾根〜霊仙山往復
- 日帰り
- 4時間45分
西南尾根〜霊仙山往復
- 日帰り
- 4時間45分
霊仙山は他の鈴鹿北部の御池岳、藤原岳などと同様石灰岩地質の山で、ゆったりとのびやかな山稜が広がっている。現在はシカ害で笹はほとんど見られないが、草地の広い山稜には池が点在し、ところどころに石灰岩地特有の白くごつごつとしたカレンフェルトが見られる。その広大な山上には三角点峰、最高点峰、経塚山の三つのピークがあり、のびやかな山稜からの雄大な眺望と、花の多さが魅力の山である。 登山道として榑ヶ畑道、谷山谷道(現在通行禁止)、柏原道、梓河内道、西南尾根の5つのコースがあげられるが、よく歩かれているコースは榑ヶ畑道、柏原道、西南尾根の3コースで、ここではこの山の魅力をもっとも楽しめるコースとして西南尾根をとりあげる。 西南尾根は、廃村となった今畑集落跡から尾根を登るにつれ草地の山稜が広がり、眼下には近江平野と琵琶湖の展望、そして早春にはフクジュソウの花と、日本アルプスを思わせる山稜歩きが楽しめる、鈴鹿の山でもトップクラスにあげられる登山コースといえる。 このコースの取り付き点は芹川源流部の最奥の落合集落で、路線バスは走っていないのでマイカーでの登山となる。落合から芹川の左岸側の斜面にあった今畑集落跡へと登る道がある。今畑は現在お寺と蔵が残されており、春はそこここにフクジュソウが咲き乱れている。この集落跡から西南尾根の基部となる笹峠までは、ブナの大樹もあるよく踏まれた峠道が続いており、五月の連休ころならヤマシャクヤクの花も見られる。 笹峠はひろやかな伐採後の植林地で踏み跡が少しわかりにくい。正面に高くのび上がる西南尾根の急斜面に取り付くと、滑りやすいあやふやな道の急登が続く。しかし登るにつれ、琵琶湖の眺望と幾重にも重なり連なる鈴鹿の山並みがぐんぐんと広がる登りとなり、やがて近江展望台に着く。 ここからは石灰岩特有のごつごつとしたカレンフェルトの突き出す歩きにくい道となるが、ゆるやかな草地と灌木帯の、晴れていれば爽快な尾根が続いていく。春は花の多い楽しい道で、とくにフクジュソウの群落は見応えがある。ただ天気の悪い日は草地だけに風当たりが強く、ゆるやかに広がる尾根なので、注意が必要だ。 南霊岳を過ぎると左に浅くゆるやかな草地の谷をはさんで、霊仙山の頂上が目の前に見えている。この谷間には小さな池が三つ点在しており、声も聞こえてくるほどの距離で、そのまま頂上稜線と並行しながら進んでいくと、霊仙山最高点ピークに着く。ここは人も少なくて落ち着く頂上で、伊吹山を正面に見て、天気が良ければ御嶽、乗鞍から笠、穂高、槍などの北アルプス南部の山々や白山まで望む、贅沢な眺望が楽しめるピークである。この最高点ピークから広い斜面をいったん少し下るとT字路となり、左へと登れば三角点ピークの霊仙山頂上に出る。ここからも無類の展望が広がっている。 目の前の経塚山から右が柏原道、左に進めば榑ヶ畑道で、春、秋の登山シーズンは多くの登山者が行き交うが、ここでは往路の西南尾根を引き返す。霊仙山は他の鈴鹿北部の御池岳、藤原岳などと同様石灰岩地質の山で、ゆったりとのびやかな山稜が広がっている。現在はシカ害で笹はほとんど見られないが、草地の広い山稜には池が点在し、ところどころに石灰岩地特有の白くごつごつとしたカレンフェルトが見られる。その広大な山上には三角点峰、最高点峰、経塚山の三つのピークがあり、のびやかな山稜からの雄大な眺望と、花の多さが魅力の山である。 登山道として榑ヶ畑道、谷山谷道(現在通行禁止)、柏原道、梓河内道、西南尾根の5つのコースがあげられるが、よく歩かれているコースは榑ヶ畑道、柏原道、西南尾根の3コースで、ここではこの山の魅力をもっとも楽しめるコースとして西南尾根をとりあげる。 西南尾根は、廃村となった今畑集落跡から尾根を登るにつれ草地の山稜が広がり、眼下には近江平野と琵琶湖の展望、そして早春にはフクジュソウの花と、日本アルプスを思わせる山稜歩きが楽しめる、鈴鹿の山でもトップクラスにあげられる登山コースといえる。 このコースの取り付き点は芹川源流部の最奥の落合集落で、路線バスは走っていないのでマイカーでの登山となる。落合から芹川の左岸側の斜面にあった今畑集落跡へと登る道がある。今畑は現在お寺と蔵が残されており、春はそこここにフクジュソウが咲き乱れている。この集落跡から西南尾根の基部となる笹峠までは、ブナの大樹もあるよく踏まれた峠道が続いており、五月の連休ころならヤマシャクヤクの花も見られる。 笹峠はひろやかな伐採後の植林地で踏み跡が少しわかりにくい。正面に高くのび上がる西南尾根の急斜面に取り付くと、滑りやすいあやふやな道の急登が続く。しかし登るにつれ、琵琶湖の眺望と幾重にも重なり連なる鈴鹿の山並みがぐんぐんと広がる登りとなり、やがて近江展望台に着く。 ここからは石灰岩特有のごつごつとしたカレンフェルトの突き出す歩きにくい道となるが、ゆるやかな草地と灌木帯の、晴れていれば爽快な尾根が続いていく。春は花の多い楽しい道で、とくにフクジュソウの群落は見応えがある。ただ天気の悪い日は草地だけに風当たりが強く、ゆるやかに広がる尾根なので、注意が必要だ。 南霊岳を過ぎると左に浅くゆるやかな草地の谷をはさんで、霊仙山の頂上が目の前に見えている。この谷間には小さな池が三つ点在しており、声も聞こえてくるほどの距離で、そのまま頂上稜線と並行しながら進んでいくと、霊仙山最高点ピークに着く。ここは人も少なくて落ち着く頂上で、伊吹山を正面に見て、天気が良ければ御嶽、乗鞍から笠、穂高、槍などの北アルプス南部の山々や白山まで望む、贅沢な眺望が楽しめるピークである。この最高点ピークから広い斜面をいったん少し下るとT字路となり、左へと登れば三角点ピークの霊仙山頂上に出る。ここからも無類の展望が広がっている。 目の前の経塚山から右が柏原道、左に進めば榑ヶ畑道で、春、秋の登山シーズンは多くの登山者が行き交うが、ここでは往路の西南尾根を引き返す。 -
烏帽子岳〜三国岳
- 5時間35分
烏帽子岳〜三国岳
- 5時間35分
烏帽子岳は炭焼きが盛んだった名残で、多くの踏み跡があったようだが、今はかなり整理された。時山からの鉄塔の巡視路、細野からの道、篠立から狗留孫岳を経由する道の3コースとなっている。三国岳は時山の阿蘇谷道と滋賀県側からの百々女鬼谷道、鞍掛峠からの県境尾根の道などがある。 鉄塔の巡視路は、時山集落の背後から烏帽子岳に向けて伸び上がる、急峻な尾根にある。時山バンガロー村から登り始めるが、要所に中部電力の巡視路の札と道標があり、これに従って桧の植林地の急斜面の道を登って行く。 ジグザグを繰り返す道はふたつ目の鉄塔を過ぎて傾斜が少しゆるくなり、いったん伐採地の明るい尾根に出てから、常緑樹の中に入る。このあたりで道が分かれるが、左の道に入り急な尾根を登って行く。暗い常緑の林は登るにつれて次第に落葉樹が増えて明るくなり、雰囲気も変わってくる。 尾根は緩急があるものの急な登りが多く、シャクナゲが出てくるようになると、稜線も近くなりさらに急登が続く。やがて道は分かれるがどちらも稜線に出る道で、烏帽子岳へは左をとり、少し登ると三国岳と烏帽子岳を結ぶ稜線に出る。 左に進むと何度かアップダウンがあり、途中に小さな岩の出たところからは霊仙などの大きな眺望が開ける。15分ほどで烏帽子岳頂上に着くが、頂上直下で右から狗留孫岳からの尾根道が合流している。烏帽子岳頂上は樹林に囲まれ展望はまったくきかない。東へ5分ほどのところに三角点ピークがあるが、ここもほとんど眺望はない。 三国岳までは直線的なゴツゴツとした細い尾根が続いている。稜線上のコルにある鉄塔まではほぼ下りで、道はしっかりとしているが、鉄塔を過ぎると踏み跡はあやふやとなるが、尾根はわかりやすい。三国岳に近づいたところでヌタ場があり、この先、急な登りとなる。尾根の右端の岩場に沿って細々とした踏み跡をたどると、県境尾根に出る。逆コースの場合は少し分かりにくい下りとなるだろう。 県境尾根に出てから左に5分ほど登ると三国岳の頂上に着く。三国岳は二つの頂上からなり、この少し先に最高点ピークがある。どちらの頂上も展望はそう良くない。 県境尾根を北に進む。急な歩きにくい下りがしばらく続き、下りきったところから815mピークの右斜面の山腹道となり、稜線に戻ったところで、左の滋賀県側からの道が合流している。阿蘇谷のコルはこの先で、コルから右に阿蘇谷へと下る。 浅い谷の流れに沿って下って行くと、広々としたダイラに出る。雑木林に包まれた美しい谷間が開けている。谷は狭い谷と変わり流れに沿って下って行く。しばらく下ると尾根をマド状のコルで乗り越してワサビ田跡を過ぎると、再び右から本流と出合う。谷を渡ったところに炭焼き窯跡があり、もう少し下ったところからしっかりとした広い道となり、時山の集落に出る。阿蘇谷道は近年の大雨で荒れているので注意したい。烏帽子岳は炭焼きが盛んだった名残で、多くの踏み跡があったようだが、今はかなり整理された。時山からの鉄塔の巡視路、細野からの道、篠立から狗留孫岳を経由する道の3コースとなっている。三国岳は時山の阿蘇谷道と滋賀県側からの百々女鬼谷道、鞍掛峠からの県境尾根の道などがある。 鉄塔の巡視路は、時山集落の背後から烏帽子岳に向けて伸び上がる、急峻な尾根にある。時山バンガロー村から登り始めるが、要所に中部電力の巡視路の札と道標があり、これに従って桧の植林地の急斜面の道を登って行く。 ジグザグを繰り返す道はふたつ目の鉄塔を過ぎて傾斜が少しゆるくなり、いったん伐採地の明るい尾根に出てから、常緑樹の中に入る。このあたりで道が分かれるが、左の道に入り急な尾根を登って行く。暗い常緑の林は登るにつれて次第に落葉樹が増えて明るくなり、雰囲気も変わってくる。 尾根は緩急があるものの急な登りが多く、シャクナゲが出てくるようになると、稜線も近くなりさらに急登が続く。やがて道は分かれるがどちらも稜線に出る道で、烏帽子岳へは左をとり、少し登ると三国岳と烏帽子岳を結ぶ稜線に出る。 左に進むと何度かアップダウンがあり、途中に小さな岩の出たところからは霊仙などの大きな眺望が開ける。15分ほどで烏帽子岳頂上に着くが、頂上直下で右から狗留孫岳からの尾根道が合流している。烏帽子岳頂上は樹林に囲まれ展望はまったくきかない。東へ5分ほどのところに三角点ピークがあるが、ここもほとんど眺望はない。 三国岳までは直線的なゴツゴツとした細い尾根が続いている。稜線上のコルにある鉄塔まではほぼ下りで、道はしっかりとしているが、鉄塔を過ぎると踏み跡はあやふやとなるが、尾根はわかりやすい。三国岳に近づいたところでヌタ場があり、この先、急な登りとなる。尾根の右端の岩場に沿って細々とした踏み跡をたどると、県境尾根に出る。逆コースの場合は少し分かりにくい下りとなるだろう。 県境尾根に出てから左に5分ほど登ると三国岳の頂上に着く。三国岳は二つの頂上からなり、この少し先に最高点ピークがある。どちらの頂上も展望はそう良くない。 県境尾根を北に進む。急な歩きにくい下りがしばらく続き、下りきったところから815mピークの右斜面の山腹道となり、稜線に戻ったところで、左の滋賀県側からの道が合流している。阿蘇谷のコルはこの先で、コルから右に阿蘇谷へと下る。 浅い谷の流れに沿って下って行くと、広々としたダイラに出る。雑木林に包まれた美しい谷間が開けている。谷は狭い谷と変わり流れに沿って下って行く。しばらく下ると尾根をマド状のコルで乗り越してワサビ田跡を過ぎると、再び右から本流と出合う。谷を渡ったところに炭焼き窯跡があり、もう少し下ったところからしっかりとした広い道となり、時山の集落に出る。阿蘇谷道は近年の大雨で荒れているので注意したい。 -
聖宝寺道〜藤原岳〜大貝戸道
- 5時間35分
聖宝寺道〜藤原岳〜大貝戸道
- 5時間35分
藤原岳は南北にいくつかのピークを連ねた山々の総称で、一番南の展望丘ピークが頂上とされている。いくつかある一般的な登山道の中で、花の豊富な聖宝寺道を登りのコースとし、道がよく歩きやすい大貝戸道を下山路にしているが、歩きやすい大貝戸道の往復コースをすすめたい。他のコースには木和田尾、孫太尾根、滋賀県側の茶屋川からの治田峠道や西尾根などがある。ここに紹介する大貝戸道が最もよく登られているコースであるが、近年、花のコースとして孫太尾根道もよく登られている。 西藤原駅から集落の中を進み、鳴谷神社から登って聖宝寺に出る。右から寺の裏手の林道に出て谷と出合ったところから、聖宝寺登山道が始まる。取り付きの斜面は急で、常緑の林の中のジグザグ登りが続く。二合目と三合目の間で谷を渡るところがあるが、道が流されてわかりにくくなっているので注意したい。ここからもしばらく暗い杉林の中を切り返す道で、このあたりは暖かい時期にはヒルが多い。 五合目の標識を過ぎると雑木林の中に入り、雰囲気はがらりと明るくなる。はっきりとした尾根道となり六合目まで登ると、可憐な花々が顔をのぞかせ始める。ひと息入れるには丁度いい場所だ。厳しかった傾斜も和らぎ、花を楽しみながらの登りとなるが、近年シカの食害によって見られる花もすっかり減ってしまった。右側の浅い溝状の谷に近づき、やがてごろごろと石の転がる浅い谷に道は続き、早春には周りの雑木林に光りがあふれる。 やがて左の植林地の斜面を登るようになり、左からきた大貝戸道と合流する。ここが八合目でまだ頂上までは結構長い登りが続くが、春はここからがフクジュソウなど多くの花が見られる楽しいところだ。雑木林の急な道は頂上台地に近づくと背の低い灌木帯となり、藤原山荘に出る。左の展望丘頂上を往復しよう。 広大な斜面が広がる稜線をいったん下って登り返すと、頂上に着く。ここはカレンフェルトの突き出た狭いピークだが、360度の大展望が開け、登りの苦しさも忘れさせてくれる。 藤原山荘に戻り往路を八合目まで下るが、時間があれば天狗岩ピークまで往復してみよう。アップダウンがあるが、晴れていれば広やかな稜線は気持ちがいいところだ。また、天狗岩ピークからの切れ込んだ茶屋川斜面の眺望は圧巻で、とくに秋の紅葉が素晴らしい。ただ、稜線は大きな樹林がないだけに吹きっさらしで広い尾根なので、悪天候の時は注意したい。 八合目から右の大貝戸道に入る。この道は聖宝寺道より歩きやすい道で、六合目まで杉林の植林帯の中を大きくジグザグを繰り返しながら下って行く。六合目あたりからは広葉樹林となりしっかりとした広い道が続くが、四合目から下は歩きにくい急な下りとなる。 神武神社へ下ったところに駐車場とトイレのある休憩所がある。ここから民家の間を抜けると西藤原駅に戻る。藤原岳は南北にいくつかのピークを連ねた山々の総称で、一番南の展望丘ピークが頂上とされている。いくつかある一般的な登山道の中で、花の豊富な聖宝寺道を登りのコースとし、道がよく歩きやすい大貝戸道を下山路にしているが、歩きやすい大貝戸道の往復コースをすすめたい。他のコースには木和田尾、孫太尾根、滋賀県側の茶屋川からの治田峠道や西尾根などがある。ここに紹介する大貝戸道が最もよく登られているコースであるが、近年、花のコースとして孫太尾根道もよく登られている。 西藤原駅から集落の中を進み、鳴谷神社から登って聖宝寺に出る。右から寺の裏手の林道に出て谷と出合ったところから、聖宝寺登山道が始まる。取り付きの斜面は急で、常緑の林の中のジグザグ登りが続く。二合目と三合目の間で谷を渡るところがあるが、道が流されてわかりにくくなっているので注意したい。ここからもしばらく暗い杉林の中を切り返す道で、このあたりは暖かい時期にはヒルが多い。 五合目の標識を過ぎると雑木林の中に入り、雰囲気はがらりと明るくなる。はっきりとした尾根道となり六合目まで登ると、可憐な花々が顔をのぞかせ始める。ひと息入れるには丁度いい場所だ。厳しかった傾斜も和らぎ、花を楽しみながらの登りとなるが、近年シカの食害によって見られる花もすっかり減ってしまった。右側の浅い溝状の谷に近づき、やがてごろごろと石の転がる浅い谷に道は続き、早春には周りの雑木林に光りがあふれる。 やがて左の植林地の斜面を登るようになり、左からきた大貝戸道と合流する。ここが八合目でまだ頂上までは結構長い登りが続くが、春はここからがフクジュソウなど多くの花が見られる楽しいところだ。雑木林の急な道は頂上台地に近づくと背の低い灌木帯となり、藤原山荘に出る。左の展望丘頂上を往復しよう。 広大な斜面が広がる稜線をいったん下って登り返すと、頂上に着く。ここはカレンフェルトの突き出た狭いピークだが、360度の大展望が開け、登りの苦しさも忘れさせてくれる。 藤原山荘に戻り往路を八合目まで下るが、時間があれば天狗岩ピークまで往復してみよう。アップダウンがあるが、晴れていれば広やかな稜線は気持ちがいいところだ。また、天狗岩ピークからの切れ込んだ茶屋川斜面の眺望は圧巻で、とくに秋の紅葉が素晴らしい。ただ、稜線は大きな樹林がないだけに吹きっさらしで広い尾根なので、悪天候の時は注意したい。 八合目から右の大貝戸道に入る。この道は聖宝寺道より歩きやすい道で、六合目まで杉林の植林帯の中を大きくジグザグを繰り返しながら下って行く。六合目あたりからは広葉樹林となりしっかりとした広い道が続くが、四合目から下は歩きにくい急な下りとなる。 神武神社へ下ったところに駐車場とトイレのある休憩所がある。ここから民家の間を抜けると西藤原駅に戻る。 -
遠足尾根〜竜ヶ岳〜宇賀渓本谷道
- 5時間35分
遠足尾根〜竜ヶ岳〜宇賀渓本谷道
- 5時間35分
竜ヶ岳の魅力は延びやかなササ尾根からの大きな展望が挙げられるが、宇賀渓の渓谷美も見どころのひとつであろう。コースとして取り上げるのは、長大な尾根をゆったりと延ばした遠足尾根と、宇賀渓本谷へと下る中道登山道で、眺望が開けた雄大な尾根道と滝や淵が連なる谷道という、変化に富んだボリューム感いっぱいの楽しいコースである。また宇賀渓からは他にも表登山道、金山尾根道があり、組み合わせを変えることもできる。また、古くからメインコースとなっていた裏道登山道(ホタガ谷道)は、出水のため道が荒れてしまい、通行禁止となっている。誤って立ち入らないようにしてほしい。 店が何軒か並ぶ中を抜けて橋を渡ると林道となり、左の河原がキャンプ場となっている。約20分で遠足尾根へと取り付く登山口に着く。登山道は杉の植林地の急な斜面をジグザグに登って行き、やがて明るい落葉広葉樹林の中となって遠足尾根に出る。 遠足尾根には掘れこんだ昔の道が残っている。しばらく登ると周囲はササや低灌木となって眺望が開け、金山尾根からのび上がる竜ヶ岳が見えてくる。反対側には鉱山で削られた藤原岳の大きな姿が見えている。広々としたササ尾根の遠足尾根は、開放感にあふれて気持ちがいい道だ。 ゆったりとしたアップダウンを過ぎて裏道登山道、金山尾根道が続けて左から合流して1042mピークを越えると、県境稜線へと出る。右を行けば樹林の道が続く鈴鹿山脈の縦走路で、静ヶ岳、銚子岳からさらに藤原岳へと至る。左の道はササ原の中を竜ヶ岳の丸みを帯びた巨体へとのび上がっている。ここから見る端正な姿の竜ヶ岳は、ビロードのようなササの緑に包まれ、春はシロヤシオが点在する。 真っすぐに延びた道の頂点が竜ヶ岳頂上で、山頂は360度遮るものもなく、西側の伊勢の平野の先には海が光る、雄大な展望が広がっている。 下山は石榑峠からの表道と竜ヶ岳頂上からヨコ谷へと下る中道がある。石榑峠から竜ヶ岳まで往復する人は多いが、峠から下の三重県側から登る表道は歩く人も少なく荒れているので注意したい。 中道を下るとササ原の斜面から樹林の尾根道となる。春にはシロヤシオが多い道だ。やがて右に谷へと下る急な道となるが、この手前で左に不明瞭な蛇谷へ入る道が分かれるので、間違って入らないように注意したい。ぐんぐん下って行くと谷に下り宇賀渓本谷に着く。右に美しい滝を落とす長尾滝がある。時間があれば見ておきたい。 宇賀渓本谷はツバメ滝などがかかる美しい流れが続いているが、道は流れから離れて山腹にある。蛇谷の雄壮な五階滝を横切り魚止滝の下で鉄製の橋を二度渡ると、ホタガ出合に出て、林道を歩いてノルディスクヒュゲサークルズウガケイのある場所に戻る。竜ヶ岳の魅力は延びやかなササ尾根からの大きな展望が挙げられるが、宇賀渓の渓谷美も見どころのひとつであろう。コースとして取り上げるのは、長大な尾根をゆったりと延ばした遠足尾根と、宇賀渓本谷へと下る中道登山道で、眺望が開けた雄大な尾根道と滝や淵が連なる谷道という、変化に富んだボリューム感いっぱいの楽しいコースである。また宇賀渓からは他にも表登山道、金山尾根道があり、組み合わせを変えることもできる。また、古くからメインコースとなっていた裏道登山道(ホタガ谷道)は、出水のため道が荒れてしまい、通行禁止となっている。誤って立ち入らないようにしてほしい。 店が何軒か並ぶ中を抜けて橋を渡ると林道となり、左の河原がキャンプ場となっている。約20分で遠足尾根へと取り付く登山口に着く。登山道は杉の植林地の急な斜面をジグザグに登って行き、やがて明るい落葉広葉樹林の中となって遠足尾根に出る。 遠足尾根には掘れこんだ昔の道が残っている。しばらく登ると周囲はササや低灌木となって眺望が開け、金山尾根からのび上がる竜ヶ岳が見えてくる。反対側には鉱山で削られた藤原岳の大きな姿が見えている。広々としたササ尾根の遠足尾根は、開放感にあふれて気持ちがいい道だ。 ゆったりとしたアップダウンを過ぎて裏道登山道、金山尾根道が続けて左から合流して1042mピークを越えると、県境稜線へと出る。右を行けば樹林の道が続く鈴鹿山脈の縦走路で、静ヶ岳、銚子岳からさらに藤原岳へと至る。左の道はササ原の中を竜ヶ岳の丸みを帯びた巨体へとのび上がっている。ここから見る端正な姿の竜ヶ岳は、ビロードのようなササの緑に包まれ、春はシロヤシオが点在する。 真っすぐに延びた道の頂点が竜ヶ岳頂上で、山頂は360度遮るものもなく、西側の伊勢の平野の先には海が光る、雄大な展望が広がっている。 下山は石榑峠からの表道と竜ヶ岳頂上からヨコ谷へと下る中道がある。石榑峠から竜ヶ岳まで往復する人は多いが、峠から下の三重県側から登る表道は歩く人も少なく荒れているので注意したい。 中道を下るとササ原の斜面から樹林の尾根道となる。春にはシロヤシオが多い道だ。やがて右に谷へと下る急な道となるが、この手前で左に不明瞭な蛇谷へ入る道が分かれるので、間違って入らないように注意したい。ぐんぐん下って行くと谷に下り宇賀渓本谷に着く。右に美しい滝を落とす長尾滝がある。時間があれば見ておきたい。 宇賀渓本谷はツバメ滝などがかかる美しい流れが続いているが、道は流れから離れて山腹にある。蛇谷の雄壮な五階滝を横切り魚止滝の下で鉄製の橋を二度渡ると、ホタガ出合に出て、林道を歩いてノルディスクヒュゲサークルズウガケイのある場所に戻る。 -
藤川谷道〜日本コバ〜政所道
- 4時間5分
藤川谷道〜日本コバ〜政所道
- 4時間5分
日本コバにはこの2コース以外にも踏み跡程度の道があるが、比較的しっかりとした道はこの2コースしかない。よく歩かれているのは藤川谷道だが、登山者が比較的多い割には道はそんなによくないので、踏み跡をよく確認して歩いてほしい。下山コースの政所道も藤川谷道と分岐する付近や、政所へと延びる尾根へと分かれるあたりが少しわかりにくい。登山者も少なく静かなコースとなっている。車の場合は道の駅「奥永源寺渓流の里」の向かい側に駐車場がある。 国道421号から御池川の君ヶ畑への道に入ると、藤川谷に架かる橋の少し手前に日本コバの小さな道標があり、藤川谷登山道が始まっている。植林帯の中を進む道で、春日社の社を過ぎ流れを渡る。左岸の道に変わると伐採地の明るい斜面となり、支流を横切ったところでまた植林の中に入って、左谷の山腹道が続く。 ここまでところどころで道が崩れてあまりしっかりとした道ではないが、そんなに危険を感じるところはない。道は谷沿いに続いているのだが、ほとんど流れから少し離れたところにあり、岩屋までの間では本流を渡るのは3回だけだ。 3回目に流れを渡ったところで谷は狭くなり、傾斜を強めて行く。道は斜面を登ると左谷の山腹道となり、右から白い石灰岩の露岩と出合ったところで、その岩混じりの急な斜面を登って行く。少し登ったところの左に、岩の前が開けて台地状となっている。ここが奇人の窟と呼ばれる洞窟のような岩屋で、入口は狭いが中は8畳ほどの空間が開けている。切り立った途中にあるこの岩屋の前からは、県境の山々の眺望が開けている。 露岩はこの上で終わり、樹林の中を登ると政所道との分岐に出合う。もう愛知川と犬上川を分ける稜線のすぐ下で、日本コバへの道はこの稜線には上がらず、左に山腹をトラバースしながらまた、藤川谷へ下りて行く。谷はもう源流状の細い流れで、道は湿地の広がる雑木林の中を横断している。方々から流れが集まりゆるやかに広がる源流は雑木林が美しく、日本コバの頂上までこんな樹林帯の登りが続いていく。 頂上は大きな松が数本立ち、今登ってきた奥深い源流がうそのような、里山のような風情をしている。刈り開かれ南北に眺望が開けているが、愛知川の流れが光り、緑の河辺林の続く平野の大きな眺めに眼を奪われる。 往路を政所道分岐まで戻り、政所道に入る。山腹の道をたどるとすぐ尾根上に出るのだが、このあたりがわかりにくい。尾根に出れば道があり、この稜線を政所へと延びる尾根の分岐のピークまで進み、右に下る。ここには深く掘り込まれた道が続いており、やがて左山の山腹道を行くようになる。今はあまり歩かれてはいないが、かなり昔から使われていた道のようだ。大部分は植林地だが自然林も多く、大きな樅の木が残る気持ちのいい道だ。 道を忠実にたどると最後は右に急な斜面を下るようになる。植林地を大きなジグザグを切ると集落のすぐ上で、廃屋となった家の間を抜けると政所に出る。日本コバにはこの2コース以外にも踏み跡程度の道があるが、比較的しっかりとした道はこの2コースしかない。よく歩かれているのは藤川谷道だが、登山者が比較的多い割には道はそんなによくないので、踏み跡をよく確認して歩いてほしい。下山コースの政所道も藤川谷道と分岐する付近や、政所へと延びる尾根へと分かれるあたりが少しわかりにくい。登山者も少なく静かなコースとなっている。車の場合は道の駅「奥永源寺渓流の里」の向かい側に駐車場がある。 国道421号から御池川の君ヶ畑への道に入ると、藤川谷に架かる橋の少し手前に日本コバの小さな道標があり、藤川谷登山道が始まっている。植林帯の中を進む道で、春日社の社を過ぎ流れを渡る。左岸の道に変わると伐採地の明るい斜面となり、支流を横切ったところでまた植林の中に入って、左谷の山腹道が続く。 ここまでところどころで道が崩れてあまりしっかりとした道ではないが、そんなに危険を感じるところはない。道は谷沿いに続いているのだが、ほとんど流れから少し離れたところにあり、岩屋までの間では本流を渡るのは3回だけだ。 3回目に流れを渡ったところで谷は狭くなり、傾斜を強めて行く。道は斜面を登ると左谷の山腹道となり、右から白い石灰岩の露岩と出合ったところで、その岩混じりの急な斜面を登って行く。少し登ったところの左に、岩の前が開けて台地状となっている。ここが奇人の窟と呼ばれる洞窟のような岩屋で、入口は狭いが中は8畳ほどの空間が開けている。切り立った途中にあるこの岩屋の前からは、県境の山々の眺望が開けている。 露岩はこの上で終わり、樹林の中を登ると政所道との分岐に出合う。もう愛知川と犬上川を分ける稜線のすぐ下で、日本コバへの道はこの稜線には上がらず、左に山腹をトラバースしながらまた、藤川谷へ下りて行く。谷はもう源流状の細い流れで、道は湿地の広がる雑木林の中を横断している。方々から流れが集まりゆるやかに広がる源流は雑木林が美しく、日本コバの頂上までこんな樹林帯の登りが続いていく。 頂上は大きな松が数本立ち、今登ってきた奥深い源流がうそのような、里山のような風情をしている。刈り開かれ南北に眺望が開けているが、愛知川の流れが光り、緑の河辺林の続く平野の大きな眺めに眼を奪われる。 往路を政所道分岐まで戻り、政所道に入る。山腹の道をたどるとすぐ尾根上に出るのだが、このあたりがわかりにくい。尾根に出れば道があり、この稜線を政所へと延びる尾根の分岐のピークまで進み、右に下る。ここには深く掘り込まれた道が続いており、やがて左山の山腹道を行くようになる。今はあまり歩かれてはいないが、かなり昔から使われていた道のようだ。大部分は植林地だが自然林も多く、大きな樅の木が残る気持ちのいい道だ。 道を忠実にたどると最後は右に急な斜面を下るようになる。植林地を大きなジグザグを切ると集落のすぐ上で、廃屋となった家の間を抜けると政所に出る。 -
庵座谷中尾根〜釈迦ヶ岳〜ハト峰峠
- 5時間0分
庵座谷中尾根〜釈迦ヶ岳〜ハト峰峠
- 5時間0分
朝明渓谷はキャンパーやハイカーで賑わい、鈴鹿有数の登山基地となっている。釈迦ヶ岳へ登る庵座谷道、松尾尾根道を始めとして、美しい渓谷美を見せる愛知川源流へと越えるいくつもの峠道、そして国見岳、御在所岳へのコースと、放射状に峠道や登山道が広がっている。 その朝明から釈迦ヶ岳へのメインコースとなっていたのが庵座谷道だが、過去の集中豪雨で道が荒れて歩きにくくなったため、現在はその庵座谷左岸の中尾根に道が拓かれている。 庵座谷へは朝明渓谷有料駐車場からテント村へ入るか、少し下流の朝明テント村入口から車道を登るふたつの道がある。テント村入口に右に尾根へと取り付く中尾根登山口があり、新しい道標も立てられている。 最初は暗い常緑樹林の中にジグザグを繰り返す。急斜面にしっかりと刻まれた登りやすい道で、やがて尾根上に登り着く。左へと登る尾根道は雑木林に包まれ、展望もほとんどきかない緑の中の坦々とした登りが続く。庵座谷道のような変化はないが登りやすい道だ。 鳴滝コバに登り着くと片側の木が伐り開かれて、国見岳や御在所岳の山々が眺められるようになる。そして鳴滝の名前の通り、ここに出て初めて庵座谷の流れの音が響いてくる。ひと息入れるのにはいいところだ。 尾根は右へと振りしばらく進むと木を組んだ階段状の急な登りとなる。889.1mのピークに出て少し下りとなったところで、左に庵座谷道へと下りる道が分かれている。再び急登となり前方に岩場が見えると、道は左の山腹を巻きながら進むようになる。左に大蔭のガレが覗くようになり県境の山々が開ける。 ここから樹林の中の急な斜面をひたすら登る辛い道となる。この急登を登りきったところが釈迦白毫と呼ばれるところで、松尾尾根と合流する主尾根である。左へと登ると左側が切れ落ちる大蔭のガレ場で、やがて庵座谷道との合流点となる釈迦ヶ岳最高点の松尾尾根の頭に出る。さらに尾根を進むと県境稜線に出て県境尾根道と合流する。右に数分で釈迦ヶ岳の頂上だ。 頂上は三重県側が開けているが、滋賀県側は樹林にふさがれている。頂上の高度感もあまりなく狭く窮屈な感じがするので、ゆっくりと休憩するのなら松尾尾根の頭のほうがいいだろう。下山コースは松尾尾根コースがあるが、単調な尾根なので、ここでは距離は少し長くなるが県境尾根の道を南に歩いて、ハト峰峠から下るコースをとる。 県境尾根はゆったりとした下りが続く。すぐ前には猫岳の三角のピークがあり、国見、御在所などの県境尾根のピークが連なりがかすんでいる。背後にはさっき登った釈迦の緑の斜面と大蔭のガレの斜面が見え、ダイナミックなスケールの大きい風景が開けている。 猫岳に登るとまたササの道の長い下りとなり、ところどころで左の三重県側が大きく切れ込んで開けるが、右の滋賀県側は美しい雑木林が続いている。ハト峰峠の明るく開けたガレ場に着くと、左の朝明への道を下る。峠の少し手前にも朝明に下る林道の道があり、どちらを下ってもいいが、林道の方が歩きやすい。朝明渓谷はキャンパーやハイカーで賑わい、鈴鹿有数の登山基地となっている。釈迦ヶ岳へ登る庵座谷道、松尾尾根道を始めとして、美しい渓谷美を見せる愛知川源流へと越えるいくつもの峠道、そして国見岳、御在所岳へのコースと、放射状に峠道や登山道が広がっている。 その朝明から釈迦ヶ岳へのメインコースとなっていたのが庵座谷道だが、過去の集中豪雨で道が荒れて歩きにくくなったため、現在はその庵座谷左岸の中尾根に道が拓かれている。 庵座谷へは朝明渓谷有料駐車場からテント村へ入るか、少し下流の朝明テント村入口から車道を登るふたつの道がある。テント村入口に右に尾根へと取り付く中尾根登山口があり、新しい道標も立てられている。 最初は暗い常緑樹林の中にジグザグを繰り返す。急斜面にしっかりと刻まれた登りやすい道で、やがて尾根上に登り着く。左へと登る尾根道は雑木林に包まれ、展望もほとんどきかない緑の中の坦々とした登りが続く。庵座谷道のような変化はないが登りやすい道だ。 鳴滝コバに登り着くと片側の木が伐り開かれて、国見岳や御在所岳の山々が眺められるようになる。そして鳴滝の名前の通り、ここに出て初めて庵座谷の流れの音が響いてくる。ひと息入れるのにはいいところだ。 尾根は右へと振りしばらく進むと木を組んだ階段状の急な登りとなる。889.1mのピークに出て少し下りとなったところで、左に庵座谷道へと下りる道が分かれている。再び急登となり前方に岩場が見えると、道は左の山腹を巻きながら進むようになる。左に大蔭のガレが覗くようになり県境の山々が開ける。 ここから樹林の中の急な斜面をひたすら登る辛い道となる。この急登を登りきったところが釈迦白毫と呼ばれるところで、松尾尾根と合流する主尾根である。左へと登ると左側が切れ落ちる大蔭のガレ場で、やがて庵座谷道との合流点となる釈迦ヶ岳最高点の松尾尾根の頭に出る。さらに尾根を進むと県境稜線に出て県境尾根道と合流する。右に数分で釈迦ヶ岳の頂上だ。 頂上は三重県側が開けているが、滋賀県側は樹林にふさがれている。頂上の高度感もあまりなく狭く窮屈な感じがするので、ゆっくりと休憩するのなら松尾尾根の頭のほうがいいだろう。下山コースは松尾尾根コースがあるが、単調な尾根なので、ここでは距離は少し長くなるが県境尾根の道を南に歩いて、ハト峰峠から下るコースをとる。 県境尾根はゆったりとした下りが続く。すぐ前には猫岳の三角のピークがあり、国見、御在所などの県境尾根のピークが連なりがかすんでいる。背後にはさっき登った釈迦の緑の斜面と大蔭のガレの斜面が見え、ダイナミックなスケールの大きい風景が開けている。 猫岳に登るとまたササの道の長い下りとなり、ところどころで左の三重県側が大きく切れ込んで開けるが、右の滋賀県側は美しい雑木林が続いている。ハト峰峠の明るく開けたガレ場に着くと、左の朝明への道を下る。峠の少し手前にも朝明に下る林道の道があり、どちらを下ってもいいが、林道の方が歩きやすい。 -
国見尾根〜国見岳〜裏道
- 5時間0分
国見尾根〜国見岳〜裏道
- 5時間0分
国見岳へは湯の山温泉か朝明渓谷が起点となるが、ここでは藤内小屋をベースにして、変化に富んだ岩尾根の国見尾根を登り、御在所山、国見岳へのポピュラーなコースである裏道を下る。 藤内小屋から尾根道と岳不動道があり、岳不動道が国見尾根上に登り着いたところで合流している。この国見尾根はゆるぎ岩や天狗岩など変化にとんだ景観と、その岩場から眺める展望が素晴らしく、鈴鹿の魅力を最もよく伝えるコースといえるだろう。下山路となる裏道は険しい道の多い御在所周辺の中では、危険なところのない平易な道で、一番親しまれているコースとなっている。川鹿橋からロープウエイ湯の山温泉駅の下で三滝川北谷へと下る。蒼滝茶屋からスカイラインを過ぎると、流れの上高くに通る山腹道のところどころには、鉄製の桟道が渡されている。 北谷は2008年の豪雨以降様相がすっかり変わり、荒れてしまっている。常緑樹林の中にしっかりと踏まれた道も付け替えられている箇所が多くなったが、御在所岳や国見岳へ登る人、藤内壁に登るクライマーなど多くの登山者が行き交う、鈴鹿の中心となるルートであることは変わっていない。 藤内小屋の周辺も巨岩がごろごろと転がる荒れ果てた谷になっており、裏道、国見尾根、岳不動道、腰越峠道などの道が分岐合流する交差点となっていたのだが、様相もすっかり変化しているので注意したい。 国見岳へのコースも岳不動から国見尾根へと登る道が崩壊して通行止めとなっており、小屋から北谷を渡って国見尾根を登って行く。道はしっかりと踏まれ、登って行くと花崗岩の岩の間から展望も開ける快適な道である。 大岩が積み重なるピークまで登ると、目の前には岩の壁が広がる藤内壁を見る、素晴らしい眺望の展望台となっている。ここが通行止めとなった岳不動からの道が合流するところである。 国見尾根はここからゆるぎ岩、天狗岩などの奇岩怪石が突き出す変化に富んだ尾根が続いている。これらの岩からは展望が開け絶好の休憩場所をつくってくれている楽しい道である。 やがて県境稜線に合流し右に少し登ると、左に道が分かれているが、ここにも石門と呼ばれている奇岩を見ることができる。この分岐から少し歩くと岩の重なる国見岳の頂上に着く。眺望の開けた静かな頂上だ。 県境稜線を南に向かう。先ほど登ってきた国見尾根の分岐を過ぎるとガレの展望の良い斜面があり、さらに下ると国見峠に出る。ここで県境稜線と分かれて左へと裏道を下る。樹林に包まれた道だったが、豪雨以来道も付け替えられている。荒れて岩が転がる流れに沿って下って行くと藤内小屋に着き、往路を戻る。国見岳へは湯の山温泉か朝明渓谷が起点となるが、ここでは藤内小屋をベースにして、変化に富んだ岩尾根の国見尾根を登り、御在所山、国見岳へのポピュラーなコースである裏道を下る。 藤内小屋から尾根道と岳不動道があり、岳不動道が国見尾根上に登り着いたところで合流している。この国見尾根はゆるぎ岩や天狗岩など変化にとんだ景観と、その岩場から眺める展望が素晴らしく、鈴鹿の魅力を最もよく伝えるコースといえるだろう。下山路となる裏道は険しい道の多い御在所周辺の中では、危険なところのない平易な道で、一番親しまれているコースとなっている。川鹿橋からロープウエイ湯の山温泉駅の下で三滝川北谷へと下る。蒼滝茶屋からスカイラインを過ぎると、流れの上高くに通る山腹道のところどころには、鉄製の桟道が渡されている。 北谷は2008年の豪雨以降様相がすっかり変わり、荒れてしまっている。常緑樹林の中にしっかりと踏まれた道も付け替えられている箇所が多くなったが、御在所岳や国見岳へ登る人、藤内壁に登るクライマーなど多くの登山者が行き交う、鈴鹿の中心となるルートであることは変わっていない。 藤内小屋の周辺も巨岩がごろごろと転がる荒れ果てた谷になっており、裏道、国見尾根、岳不動道、腰越峠道などの道が分岐合流する交差点となっていたのだが、様相もすっかり変化しているので注意したい。 国見岳へのコースも岳不動から国見尾根へと登る道が崩壊して通行止めとなっており、小屋から北谷を渡って国見尾根を登って行く。道はしっかりと踏まれ、登って行くと花崗岩の岩の間から展望も開ける快適な道である。 大岩が積み重なるピークまで登ると、目の前には岩の壁が広がる藤内壁を見る、素晴らしい眺望の展望台となっている。ここが通行止めとなった岳不動からの道が合流するところである。 国見尾根はここからゆるぎ岩、天狗岩などの奇岩怪石が突き出す変化に富んだ尾根が続いている。これらの岩からは展望が開け絶好の休憩場所をつくってくれている楽しい道である。 やがて県境稜線に合流し右に少し登ると、左に道が分かれているが、ここにも石門と呼ばれている奇岩を見ることができる。この分岐から少し歩くと岩の重なる国見岳の頂上に着く。眺望の開けた静かな頂上だ。 県境稜線を南に向かう。先ほど登ってきた国見尾根の分岐を過ぎるとガレの展望の良い斜面があり、さらに下ると国見峠に出る。ここで県境稜線と分かれて左へと裏道を下る。樹林に包まれた道だったが、豪雨以来道も付け替えられている。荒れて岩が転がる流れに沿って下って行くと藤内小屋に着き、往路を戻る。 -
一ノ谷新道〜御在所岳〜中道
- 6時間0分
一ノ谷新道〜御在所岳〜中道
- 6時間0分
湯の山温泉を基点として、5つの変化に富んだコースが山頂をめざしている。表道、中道、裏道、武平峠道、一ノ谷新道の各コースで、いずれも整備された安心して楽しめるコースだが、裏道を除くと急峻な岩場の多い尾根道なので慎重に行動したい。 ここでは圧倒されるような頂上岩壁を眺めながら一ノ谷新道を登り、展望の広がるスリリングな岩尾根の中道を下るコースを取り上げている。 川鹿橋から温泉街を抜けて車道を登って行くと一ノ谷茶屋があり、ここで車道を離れて一ノ谷沿いに進む。すぐに左に武平峠への道を分け、鈴鹿スカイラインをくぐると中道の取り付きとなる。ここでスカイライン上に出ると一ノ谷山荘があり、この左の尾根から一ノ谷新道の登りが始まる。 一ノ谷新道は花崗岩の風化した白砂が掘れ込まれた急な道が続いている。この急登は緩急はあるものの最後まで続くので、ペース配分を考えて登りたい。とくに登り始めの木の根を掴みながらの急登はつらいが、春はイワカガミの可憐なピンクの花や、アカヤシオ、シロヤシオの華やかな彩りに慰められるし、夏も木陰の多い涼しい道で救われる。 木々の間からは一ノ谷をはさみ、切れ込んで城塞のように連なる岩壁がところどころでのぞいており、その中空を鮮やかなゴンドラが行き交っている。 何箇所かの岩場を巻いて越し、やがて恵比須岩を見下ろすようになるとササの中の急な道となる。山上公園駅直下まで登り左に振るように登って行くと山上公園に出る。公園のアスファルト道を進み、右に階段の道を登ると頂上に着く。頂上にはリフトが上がってきており観光客も多い。ここからは大きな展望が広がっており、滋賀県側の愛知川の谷に突き出るような岩の上からは、樹林の広がりが鮮やかで、心地よい風が吹き抜ける。 山上公園駅まで戻り、左に分かれる国見峠への縦走路を過ごして進んでから、右に下る中道に入る。 中道は最初から急な下りの岩場が続く尾根コースで、伊勢の平野と海を眺めるスケールの大きな展望が魅力だ。また山稜に点在する地蔵岩、負ばれ石の奇岩とキレットなど、次々と出合うストーンアートも楽しい。岩場が続くだけに慎重さが必要で、下り始めの頂上直下の岩壁を巻くところとキレットは、岩場を通過することになるが、道を間違えなければそんなに危険な箇所はない。 キレットを過ぎると少し穏やかな尾根となり、地蔵岩と出合う。石の仏を思わすような岩で、平野の大きな広がりを背景にした眺望が素晴らしい。そしてもう少し下ると、巨大な石のまな板を立てかけたような負ばれ石がある。 この負ばれ石を過ぎると樹林帯に入ってゴンドラをくぐり、暗い常緑樹の道を下って行く。左に裏道からくる道と合流したところで、滑りやすい砂ザレの道となり一ノ谷のスカイラインの登山口に出る。往路を戻り50分ほどで川鹿橋に着く。湯の山温泉を基点として、5つの変化に富んだコースが山頂をめざしている。表道、中道、裏道、武平峠道、一ノ谷新道の各コースで、いずれも整備された安心して楽しめるコースだが、裏道を除くと急峻な岩場の多い尾根道なので慎重に行動したい。 ここでは圧倒されるような頂上岩壁を眺めながら一ノ谷新道を登り、展望の広がるスリリングな岩尾根の中道を下るコースを取り上げている。 川鹿橋から温泉街を抜けて車道を登って行くと一ノ谷茶屋があり、ここで車道を離れて一ノ谷沿いに進む。すぐに左に武平峠への道を分け、鈴鹿スカイラインをくぐると中道の取り付きとなる。ここでスカイライン上に出ると一ノ谷山荘があり、この左の尾根から一ノ谷新道の登りが始まる。 一ノ谷新道は花崗岩の風化した白砂が掘れ込まれた急な道が続いている。この急登は緩急はあるものの最後まで続くので、ペース配分を考えて登りたい。とくに登り始めの木の根を掴みながらの急登はつらいが、春はイワカガミの可憐なピンクの花や、アカヤシオ、シロヤシオの華やかな彩りに慰められるし、夏も木陰の多い涼しい道で救われる。 木々の間からは一ノ谷をはさみ、切れ込んで城塞のように連なる岩壁がところどころでのぞいており、その中空を鮮やかなゴンドラが行き交っている。 何箇所かの岩場を巻いて越し、やがて恵比須岩を見下ろすようになるとササの中の急な道となる。山上公園駅直下まで登り左に振るように登って行くと山上公園に出る。公園のアスファルト道を進み、右に階段の道を登ると頂上に着く。頂上にはリフトが上がってきており観光客も多い。ここからは大きな展望が広がっており、滋賀県側の愛知川の谷に突き出るような岩の上からは、樹林の広がりが鮮やかで、心地よい風が吹き抜ける。 山上公園駅まで戻り、左に分かれる国見峠への縦走路を過ごして進んでから、右に下る中道に入る。 中道は最初から急な下りの岩場が続く尾根コースで、伊勢の平野と海を眺めるスケールの大きな展望が魅力だ。また山稜に点在する地蔵岩、負ばれ石の奇岩とキレットなど、次々と出合うストーンアートも楽しい。岩場が続くだけに慎重さが必要で、下り始めの頂上直下の岩壁を巻くところとキレットは、岩場を通過することになるが、道を間違えなければそんなに危険な箇所はない。 キレットを過ぎると少し穏やかな尾根となり、地蔵岩と出合う。石の仏を思わすような岩で、平野の大きな広がりを背景にした眺望が素晴らしい。そしてもう少し下ると、巨大な石のまな板を立てかけたような負ばれ石がある。 この負ばれ石を過ぎると樹林帯に入ってゴンドラをくぐり、暗い常緑樹の道を下って行く。左に裏道からくる道と合流したところで、滑りやすい砂ザレの道となり一ノ谷のスカイラインの登山口に出る。往路を戻り50分ほどで川鹿橋に着く。 -
鎌尾根〜鎌ヶ岳〜カズラ谷道
- 5時間50分
鎌尾根〜鎌ヶ岳〜カズラ谷道
- 5時間50分
湯の山温泉と宮妻峡からいくつものコースがあるが、岩峰が続く鎌尾根は、鎌ヶ岳の魅力を引き出した代表的なコースである。宮妻峡からはバス利用の場合は、バス停終点から距離が長く時間的に無理があるので、マイカー利用のコースとなる。公共交通機関の利用の場合は湯の山起点のコースとなる。湯の山側の登山道としては、武平峠からの県境尾根道、長石尾根、三ツ口谷道、長石谷、馬の背尾根道などがある。 宮妻峡キャンプ場には駐車場が整備されている。宮妻峡に沿った林道を30分ほど歩くと、水沢峠の登り口に着く。この取り付きは中谷の橋を渡って10分たらずのところで、小さな涸れ谷の横に道標があるが、通り過ごしてしまいそうなところなので注意したい。このあたりは崩壊しやすい地質なので、峠道は大きな谷沿いは避けて巧みに造られている。 荒れているところもあるが、しっかりとした峠道が続き、峠への詰めに近くなったところで岩が囲む狭い谷道になって、右からほとんど水のない大滝が落ちているところで、左のガレの斜面に取り付いて本谷を巻いている。そして滑りやすい急斜面にジグザグを切ると、窓状の水沢峠に飛び出す。 北へガレの滑りやすい急な道で始まり、すぐに樹林帯に入る。ヤセ尾根を通過して峠から20分ほどで丸く刈り開かれた水沢岳(宮越山)の頂上に着く。 ここから鎌ヶ岳を眺めながらの縦走となる。最初はなだらかな山稜だが、少し進んだところで大きなガレ場に出合う。ここは樹林帯との境目を下ってからガレを横断して通過すると、ササ尾根となる。自然林の気持ちのいい樹林帯が続くが、前には荒々しい山稜が見えてくる。 広い尾根がやせてくると鎌尾根の岩稜が始まるが、次々と現れる岩峰にはしっかりとした踏み跡がある。鎌ケ岳の頂上まで小岩峰、ヤセ尾根、ガレ場が続くが、難しいところはなく、鎌ヶ岳の尖峰を眺めながら登る、変化があって楽しい道だ。しかし浮き石が多いので、落石やスリップには十分注意をして、慎重に歩きたい。 岳峠手前で右に雲母峰、宮妻峡への道を分けている。頂上直下の岳峠にくると、頭上にかぶさるような頂上岩峰に圧倒される。右のルンゼを登り尾根を左にたどると頂上に着く。祠のある頂上は南北に長く、大きな展望が広がっている。 岳峠に戻り、左にササの歩きにくい斜面を横切って雲母峰への尾根に入る。樹林帯の中のよく踏まれた美しい道で、尾根を岳峠から20分ほど歩くと、右に分かれるカズラ谷道と出合う。宮妻峡へはこのカズラ谷道を下るが、谷の名前が付いているものの尾根道である。深く掘り込まれた道の部分では滑りやすいところもあるが、安定した歩きやすいコースだ。流れの音が響いてくると右に20mほどの大きな滝を見て、カズラ谷の両俣出合いに下りる。 流れに沿って5分ほど下ると林道に出る。ここから宮妻峡キャンプ場の駐車場はすぐだ。湯の山温泉と宮妻峡からいくつものコースがあるが、岩峰が続く鎌尾根は、鎌ヶ岳の魅力を引き出した代表的なコースである。宮妻峡からはバス利用の場合は、バス停終点から距離が長く時間的に無理があるので、マイカー利用のコースとなる。公共交通機関の利用の場合は湯の山起点のコースとなる。湯の山側の登山道としては、武平峠からの県境尾根道、長石尾根、三ツ口谷道、長石谷、馬の背尾根道などがある。 宮妻峡キャンプ場には駐車場が整備されている。宮妻峡に沿った林道を30分ほど歩くと、水沢峠の登り口に着く。この取り付きは中谷の橋を渡って10分たらずのところで、小さな涸れ谷の横に道標があるが、通り過ごしてしまいそうなところなので注意したい。このあたりは崩壊しやすい地質なので、峠道は大きな谷沿いは避けて巧みに造られている。 荒れているところもあるが、しっかりとした峠道が続き、峠への詰めに近くなったところで岩が囲む狭い谷道になって、右からほとんど水のない大滝が落ちているところで、左のガレの斜面に取り付いて本谷を巻いている。そして滑りやすい急斜面にジグザグを切ると、窓状の水沢峠に飛び出す。 北へガレの滑りやすい急な道で始まり、すぐに樹林帯に入る。ヤセ尾根を通過して峠から20分ほどで丸く刈り開かれた水沢岳(宮越山)の頂上に着く。 ここから鎌ヶ岳を眺めながらの縦走となる。最初はなだらかな山稜だが、少し進んだところで大きなガレ場に出合う。ここは樹林帯との境目を下ってからガレを横断して通過すると、ササ尾根となる。自然林の気持ちのいい樹林帯が続くが、前には荒々しい山稜が見えてくる。 広い尾根がやせてくると鎌尾根の岩稜が始まるが、次々と現れる岩峰にはしっかりとした踏み跡がある。鎌ケ岳の頂上まで小岩峰、ヤセ尾根、ガレ場が続くが、難しいところはなく、鎌ヶ岳の尖峰を眺めながら登る、変化があって楽しい道だ。しかし浮き石が多いので、落石やスリップには十分注意をして、慎重に歩きたい。 岳峠手前で右に雲母峰、宮妻峡への道を分けている。頂上直下の岳峠にくると、頭上にかぶさるような頂上岩峰に圧倒される。右のルンゼを登り尾根を左にたどると頂上に着く。祠のある頂上は南北に長く、大きな展望が広がっている。 岳峠に戻り、左にササの歩きにくい斜面を横切って雲母峰への尾根に入る。樹林帯の中のよく踏まれた美しい道で、尾根を岳峠から20分ほど歩くと、右に分かれるカズラ谷道と出合う。宮妻峡へはこのカズラ谷道を下るが、谷の名前が付いているものの尾根道である。深く掘り込まれた道の部分では滑りやすいところもあるが、安定した歩きやすいコースだ。流れの音が響いてくると右に20mほどの大きな滝を見て、カズラ谷の両俣出合いに下りる。 流れに沿って5分ほど下ると林道に出る。ここから宮妻峡キャンプ場の駐車場はすぐだ。 -
クラ谷道〜雨乞岳往復
- 3時間0分
クラ谷道〜雨乞岳往復
- 3時間0分
雨乞岳はふところの深いスケールの大きな山だけに、各コースとも高度差のある長い道のりとなる。武平峠コース、稲ヶ谷コース、フジキリ谷の千種越コース、フジキリ谷から西尾根の大峠コースなどがあるが、これらのコースの中でよく歩かれているのは、武平峠コースとフジキリ谷からの千種越の2コースで、この人気のある両コースを使って日帰りで歩こうとすれば、マイカーなら2台以上で1台を下山口に回送しておくか、公共交通機関ならタクシーを利用しなければならない。2012年版まで紹介していた武平峠コースから杉峠、愛知川源流へと下ってコクイ谷を周回するコースは、近年の豪雨でコクイ谷が荒れて道が不明瞭となっているので、マイカー利用が可能な武平峠からクラ谷を通る往復のコースを紹介しておきたい。 鈴鹿スカイラインには路線バスは走っていないので、武平峠からの道はマイカーのみの登山コースとなる。雨乞岳往復だけなら湯の山温泉から登り始めても往復できないことはないが、かなりハードなコースとなる。 武平峠トンネルの西側、滋賀県側に駐車スペースがあり、峠谷の橋から登り始める。檜の植林帯の中の道で左の斜面は伐採地のカヤトの原となっているが、登るにつれ自然林も増える。沢谷峠までは山腹道で小さな谷をいくつか横断するのでアップダウンが多い。また、道の崩れたところもあって、あまり歩きやすい道ではない。 沢谷峠は知らないうちに越えてしまうような峠で、自然林に包まれた谷を下ってクラ谷分岐に着く。 左へ谷を少し登ってから右へと小さな尾根を越し、山腹を巻きながら下りクラ谷に入る。ところどころで道が崩れているので注意したい。クラ谷は炭焼きの窯跡の多い雑木林の美しい谷だ。谷が次第に広く浅くなり源流状となると、道は右の尾根へと詰める。尾根に上がったところは雨乞岳と七人山とのコルで、左へ雑木林の尾根を登って行く。樹林からササの道と変わり傾斜が強くなる。登るにつれササが低くなり、眺望が開けてくると東雨乞岳の頂上に着く。頂上は丸い広場状で、すぐ目の前にはササの山稜が続いて雨乞本峰が伸び上がっている。 広々としたササ尾根を10分あまりの登りで雨乞岳に着く。頂上からは東側の展望が開けているが、東雨乞岳の方が広くて眺望も優れている。頂上の東北のササの中には山名の由来となった雨乞いの行われた“大峠の澤”があり、カエルの声が聞こえてくる。 山頂からは東、西、北の三方に、ササ原のゆったりと広がる大きな尾根を延ばしている。北に山稜を下り切ったところが杉峠で、この峠は滋賀県側のフジキリ谷と愛知川源流から根の平峠を越えて三重県側へと至る、千種越の道である。時間に余裕があり1泊2日の行程とするなら、フジキリ谷へと下れば途中の2箇所に簡易の避難小屋がある。また愛知川源流へと下れば鉱山跡やコクイ谷出合によいテント場がある。山頂からは他にも西へと尾根をたどって大峠からフジキリ谷へと下るコースや、東雨乞岳とのコルから稲ヶ谷へと下るコースがあるが、いずれも山慣れた人向きのコースとなっている。ここでは武平峠へと往復コースとするので往路を戻る。雨乞岳はふところの深いスケールの大きな山だけに、各コースとも高度差のある長い道のりとなる。武平峠コース、稲ヶ谷コース、フジキリ谷の千種越コース、フジキリ谷から西尾根の大峠コースなどがあるが、これらのコースの中でよく歩かれているのは、武平峠コースとフジキリ谷からの千種越の2コースで、この人気のある両コースを使って日帰りで歩こうとすれば、マイカーなら2台以上で1台を下山口に回送しておくか、公共交通機関ならタクシーを利用しなければならない。2012年版まで紹介していた武平峠コースから杉峠、愛知川源流へと下ってコクイ谷を周回するコースは、近年の豪雨でコクイ谷が荒れて道が不明瞭となっているので、マイカー利用が可能な武平峠からクラ谷を通る往復のコースを紹介しておきたい。 鈴鹿スカイラインには路線バスは走っていないので、武平峠からの道はマイカーのみの登山コースとなる。雨乞岳往復だけなら湯の山温泉から登り始めても往復できないことはないが、かなりハードなコースとなる。 武平峠トンネルの西側、滋賀県側に駐車スペースがあり、峠谷の橋から登り始める。檜の植林帯の中の道で左の斜面は伐採地のカヤトの原となっているが、登るにつれ自然林も増える。沢谷峠までは山腹道で小さな谷をいくつか横断するのでアップダウンが多い。また、道の崩れたところもあって、あまり歩きやすい道ではない。 沢谷峠は知らないうちに越えてしまうような峠で、自然林に包まれた谷を下ってクラ谷分岐に着く。 左へ谷を少し登ってから右へと小さな尾根を越し、山腹を巻きながら下りクラ谷に入る。ところどころで道が崩れているので注意したい。クラ谷は炭焼きの窯跡の多い雑木林の美しい谷だ。谷が次第に広く浅くなり源流状となると、道は右の尾根へと詰める。尾根に上がったところは雨乞岳と七人山とのコルで、左へ雑木林の尾根を登って行く。樹林からササの道と変わり傾斜が強くなる。登るにつれササが低くなり、眺望が開けてくると東雨乞岳の頂上に着く。頂上は丸い広場状で、すぐ目の前にはササの山稜が続いて雨乞本峰が伸び上がっている。 広々としたササ尾根を10分あまりの登りで雨乞岳に着く。頂上からは東側の展望が開けているが、東雨乞岳の方が広くて眺望も優れている。頂上の東北のササの中には山名の由来となった雨乞いの行われた“大峠の澤”があり、カエルの声が聞こえてくる。 山頂からは東、西、北の三方に、ササ原のゆったりと広がる大きな尾根を延ばしている。北に山稜を下り切ったところが杉峠で、この峠は滋賀県側のフジキリ谷と愛知川源流から根の平峠を越えて三重県側へと至る、千種越の道である。時間に余裕があり1泊2日の行程とするなら、フジキリ谷へと下れば途中の2箇所に簡易の避難小屋がある。また愛知川源流へと下れば鉱山跡やコクイ谷出合によいテント場がある。山頂からは他にも西へと尾根をたどって大峠からフジキリ谷へと下るコースや、東雨乞岳とのコルから稲ヶ谷へと下るコースがあるが、いずれも山慣れた人向きのコースとなっている。ここでは武平峠へと往復コースとするので往路を戻る。