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検索結果1117件中
781-800件
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杉谷から高見山へ
- 日帰り
- 3時間55分
- 6.9km
杉谷から高見山へ
- 日帰り
- 3時間55分
- 6.9km
登山コースはよく整備され、冬の霧氷シーズンには臨時バスも運行され、ちょっとしたラッシュを見せます。春から初夏にかけてはアセビ、ツツジ、コアジサイなどの花が楽しめ、紅葉は10月中旬から11月上旬でブナ、ヒメシャラの黄葉が見事です。 高見登山口でバスを下車、道標を見て石段を登り山裾に取り付きます。杉、檜林に入り、撞木松を過ぎしばらく登ると尾根上の平坦なところに出て古市跡に着きます。旧伊勢南街道の古市跡で、昔は紀州、大和、伊勢からの商人が集まり、米や塩、魚などの市が立ったといわれるところです。沓掛場を過ぎ、その先雲母曲という坂道を登っていくと広い道に出て程なく小峠に着きます。小峠には林道が横切っていて、道脇にある石地蔵が旅人の安全を守っています。ここで旧街道と分かれて高見山への急登となります。 鳥居をくぐり木立を頼りに登ること20分で尾根に達し、杉谷平野分岐で左から平野道が合流します。再び急坂で、左側に続いていた植林も徐々になくなり自然林に変わると、高度も上がり、神武天皇が大和に入る際に立ち止まって大和を眺めたと伝えられる国見岩や、藤原鎌足が三度唱えると揺れだしたという揺岩を道脇に見送ります。ブナとスズタケの茂る尾根伝いの緩やかな登りを行くと、右に少しそれた所に笛吹岩があり、岩頭からは明神平へと延びる山稜が眺められます。 笛吹岩からわずかで高見山の頂に立ちます。眺めは雄大で北に宇陀、曽爾の山々、南に大峰、台高の諸峰がずらりと並び、東では三峰の山容が展開します。高角神社の小祠の背後には2等三角点の標石と、曽爾側の展望を示した指示盤があります。山頂直下には避難小屋を兼ねた展望台があり、悪天時には有り難い存在です。 高見山から杉谷平野分岐までは、尾根伝いの道を引き返し、平野への道標に従います。植林帯の山腹を下って行くとトタン葺きの植林小屋跡を見て枝谷を渡ります。逆コースを取った場合の最後の水場です。清流沿いの道は初夏にはコアジサイの淡青紫色の小花が楽しめます。 しばらく進むと樹齢700年と伝わる高見杉が大きく枝葉を広げており、避難小屋が開放されています。その先で左からの枝谷を渡り、大谷の流れを外れて山腹を絡む平たん路を行くと尾根に出ます。 植林の中に続く整備された道を下って行くと、平野川に架かる舟ノ浦橋に出て、左に行けば下平野バス停に着きます。登山コースはよく整備され、冬の霧氷シーズンには臨時バスも運行され、ちょっとしたラッシュを見せます。春から初夏にかけてはアセビ、ツツジ、コアジサイなどの花が楽しめ、紅葉は10月中旬から11月上旬でブナ、ヒメシャラの黄葉が見事です。 高見登山口でバスを下車、道標を見て石段を登り山裾に取り付きます。杉、檜林に入り、撞木松を過ぎしばらく登ると尾根上の平坦なところに出て古市跡に着きます。旧伊勢南街道の古市跡で、昔は紀州、大和、伊勢からの商人が集まり、米や塩、魚などの市が立ったといわれるところです。沓掛場を過ぎ、その先雲母曲という坂道を登っていくと広い道に出て程なく小峠に着きます。小峠には林道が横切っていて、道脇にある石地蔵が旅人の安全を守っています。ここで旧街道と分かれて高見山への急登となります。 鳥居をくぐり木立を頼りに登ること20分で尾根に達し、杉谷平野分岐で左から平野道が合流します。再び急坂で、左側に続いていた植林も徐々になくなり自然林に変わると、高度も上がり、神武天皇が大和に入る際に立ち止まって大和を眺めたと伝えられる国見岩や、藤原鎌足が三度唱えると揺れだしたという揺岩を道脇に見送ります。ブナとスズタケの茂る尾根伝いの緩やかな登りを行くと、右に少しそれた所に笛吹岩があり、岩頭からは明神平へと延びる山稜が眺められます。 笛吹岩からわずかで高見山の頂に立ちます。眺めは雄大で北に宇陀、曽爾の山々、南に大峰、台高の諸峰がずらりと並び、東では三峰の山容が展開します。高角神社の小祠の背後には2等三角点の標石と、曽爾側の展望を示した指示盤があります。山頂直下には避難小屋を兼ねた展望台があり、悪天時には有り難い存在です。 高見山から杉谷平野分岐までは、尾根伝いの道を引き返し、平野への道標に従います。植林帯の山腹を下って行くとトタン葺きの植林小屋跡を見て枝谷を渡ります。逆コースを取った場合の最後の水場です。清流沿いの道は初夏にはコアジサイの淡青紫色の小花が楽しめます。 しばらく進むと樹齢700年と伝わる高見杉が大きく枝葉を広げており、避難小屋が開放されています。その先で左からの枝谷を渡り、大谷の流れを外れて山腹を絡む平たん路を行くと尾根に出ます。 植林の中に続く整備された道を下って行くと、平野川に架かる舟ノ浦橋に出て、左に行けば下平野バス停に着きます。 -
杉谷から高見山をへて明神平へ
- 1泊2日
- 8時間35分
- 19.7km
杉谷から高見山をへて明神平へ
- 1泊2日
- 8時間35分
- 19.7km
高見山から南の明神平へと向かう縦走路は台高山脈の中でもササ原が多くなだらかで、女性的な山容の山となっています。かつては大和と伊勢を結んだ道の名残を示す伊勢辻、源義経伝説のある馬駈場、2等三角点の国見山へと縦走し、大又へと下るコースは素晴らしい展望風景と四季の花が目を楽しませてくれます。 高見登山口から高見山までは杉谷から高見山へ(コースガイド)を参照してください。高見山から南へ向かい、樹林の中、ジグザグの急斜面を一気に駆け下り高見峠(大峠)に出ます。この峠は旧伊勢南街道の最大の難所で、大管の人たちの杖を止めたところとしても知られています。 雲ヶ瀬山へは、峠にある道標を見て小道に入ります。クマザサが茂る中テープを目印に進むと、カラマツの植林がまばらに現れ、道はやがて雲ヶ瀬山に向かう登りにさしかかり、振り返ると高見山の山容が大きく垣間見られます。雲ヶ瀬山のピークは樹林に囲まれ展望は得られません。ここから南タワ、ハッピノタワと起伏を越えて、背丈ほどのササヤブを分けて登行するとハンシ山の頂ですが、ここも檜植林に囲まれ展望はありません。 右寄りに尾根上を進み地蔵谷頭を過ぎると、左手三重県側はアカマツと雑木の自然林に変わり、南へ樹林の中を登り直すと伊勢辻に到着し、大又方面からの道が出合います。辻を左へ進めばわずかで伊勢辻山山頂です。 広い眺めを楽しみながら下ると、赤ゾレ山との鞍部に出ます。赤ゾレ山は登らず南側の裾を伝いますが、時間が許せば山頂からのワイドな展望を楽しむのも良いでしょう。馬駈ヶ辻に出ると、左に木梶山への小道が分岐します。正面に国見山を望みながらスズタケの茂みを分け、バイケイソウの群落を足元に見て登ると国見山の山頂に着きます。 国見山から少し下ったところにウシロ嵓があり、岩頭からは薊岳と背後に大峰のスカイラインが遠望できます。あとは水無山の隆起を越えれば泊まり場、明神平はすぐそこです。 翌日は明神谷沿いに大又へと下ります。道は急ですがよく踏まれていて迷うことはありません。小さな谷を何本か過ぎると明神滝が見えます。その先、道は谷沿いとなり、やがて鉄橋を渡るとほどなく林道終点(登山口)で、あとはのんびり林道を歩いて大又バス停に向かいます。高見山から南の明神平へと向かう縦走路は台高山脈の中でもササ原が多くなだらかで、女性的な山容の山となっています。かつては大和と伊勢を結んだ道の名残を示す伊勢辻、源義経伝説のある馬駈場、2等三角点の国見山へと縦走し、大又へと下るコースは素晴らしい展望風景と四季の花が目を楽しませてくれます。 高見登山口から高見山までは杉谷から高見山へ(コースガイド)を参照してください。高見山から南へ向かい、樹林の中、ジグザグの急斜面を一気に駆け下り高見峠(大峠)に出ます。この峠は旧伊勢南街道の最大の難所で、大管の人たちの杖を止めたところとしても知られています。 雲ヶ瀬山へは、峠にある道標を見て小道に入ります。クマザサが茂る中テープを目印に進むと、カラマツの植林がまばらに現れ、道はやがて雲ヶ瀬山に向かう登りにさしかかり、振り返ると高見山の山容が大きく垣間見られます。雲ヶ瀬山のピークは樹林に囲まれ展望は得られません。ここから南タワ、ハッピノタワと起伏を越えて、背丈ほどのササヤブを分けて登行するとハンシ山の頂ですが、ここも檜植林に囲まれ展望はありません。 右寄りに尾根上を進み地蔵谷頭を過ぎると、左手三重県側はアカマツと雑木の自然林に変わり、南へ樹林の中を登り直すと伊勢辻に到着し、大又方面からの道が出合います。辻を左へ進めばわずかで伊勢辻山山頂です。 広い眺めを楽しみながら下ると、赤ゾレ山との鞍部に出ます。赤ゾレ山は登らず南側の裾を伝いますが、時間が許せば山頂からのワイドな展望を楽しむのも良いでしょう。馬駈ヶ辻に出ると、左に木梶山への小道が分岐します。正面に国見山を望みながらスズタケの茂みを分け、バイケイソウの群落を足元に見て登ると国見山の山頂に着きます。 国見山から少し下ったところにウシロ嵓があり、岩頭からは薊岳と背後に大峰のスカイラインが遠望できます。あとは水無山の隆起を越えれば泊まり場、明神平はすぐそこです。 翌日は明神谷沿いに大又へと下ります。道は急ですがよく踏まれていて迷うことはありません。小さな谷を何本か過ぎると明神滝が見えます。その先、道は谷沿いとなり、やがて鉄橋を渡るとほどなく林道終点(登山口)で、あとはのんびり林道を歩いて大又バス停に向かいます。 -
柏木から白鬚岳・柏原辻へ
- 日帰り
- 8時間50分
- 14.2km
柏木から白鬚岳・柏原辻へ
- 日帰り
- 8時間50分
- 14.2km
小白髭から続く急峻な尾根は岩稜が混じり、登り応えのある山で、春にはシャクナゲやツツジの類が沿道を彩ります。 上多古口バス停のすぐ先、柏木付近で吉野川に架かる橋を渡り、右折して林道を行けば、最初に出合う沢が東谷です。車はこの東谷出合付近に駐車できます。東谷の右岸に沿う林道を進み、終点で谷を渡り細い山道を登ります。カツラの巨木の脇を過ぎ、正面に滝を見て山腹を登っていきます。植林の中に続く道を汗して登ると稜線に出て、神ノ谷分岐に着きます。稜線を右に取って小白髭への坂道を登り、雑木林の尾根は鞍部から露岩が混じる急坂となり、大岩を左に巻いて尾根に出るとすぐ先が小白鬚で、明るい展望が開けます。 小白鬚から白髭岳へは4つの隆起を越えます。上下が激しい岩稜、ヤセ尾根を伝い、3つ目のピークに出ると大台ヶ原と大峰の山々の展望が開けます。4つ目のピークに立てば、アルペン的な風貌の白鬚岳が眼前に迫ります。ひと息ついて、一旦下って登り返すと白鬚岳の山頂に到着です。2等三角点の標石と並んで、今西錦司氏の1500回登頂記念碑があります。 ここから南に柏原辻を経てショウジ山へと縦走を開始します。左に中奥へのコースを見送り、ブナ、ヒメシャラの美しい尾根筋を下って、登り返したピークが1222m峰で一際目立つ檜の巨樹があります。花期ならシャクナゲやアケボノツツジが沿道を彩り目を楽しませてくれます。次の1168m峰から標高差にして80mほども下った鞍部が柏原辻で、岩稜となっています。明るい尾根筋を辻から20分程の登りで、切原に着きます。明るく開けた頂で、足を伸ばして憩うには良いところです。 尾根は三角点から緩やかにカーブしながら西に向きを変えます。周囲は自然林から杉、檜の植林帯へと変わり、眺望のない尾根筋を西へとたどり984mのショウジ山に着きます。ショウジ山へは林業用のモノレールが登ってきており、下山はこのモノレールに沿って下り、神ノ谷林道へと降り立ちます。あとは林道を歩いて東谷出合まで向かいます。途中、谷の対岸に西ノ宮が鎮座しているのが見えます。東谷出合からは、往路と同じ道を柏木まで戻ります。小白髭から続く急峻な尾根は岩稜が混じり、登り応えのある山で、春にはシャクナゲやツツジの類が沿道を彩ります。 上多古口バス停のすぐ先、柏木付近で吉野川に架かる橋を渡り、右折して林道を行けば、最初に出合う沢が東谷です。車はこの東谷出合付近に駐車できます。東谷の右岸に沿う林道を進み、終点で谷を渡り細い山道を登ります。カツラの巨木の脇を過ぎ、正面に滝を見て山腹を登っていきます。植林の中に続く道を汗して登ると稜線に出て、神ノ谷分岐に着きます。稜線を右に取って小白髭への坂道を登り、雑木林の尾根は鞍部から露岩が混じる急坂となり、大岩を左に巻いて尾根に出るとすぐ先が小白鬚で、明るい展望が開けます。 小白鬚から白髭岳へは4つの隆起を越えます。上下が激しい岩稜、ヤセ尾根を伝い、3つ目のピークに出ると大台ヶ原と大峰の山々の展望が開けます。4つ目のピークに立てば、アルペン的な風貌の白鬚岳が眼前に迫ります。ひと息ついて、一旦下って登り返すと白鬚岳の山頂に到着です。2等三角点の標石と並んで、今西錦司氏の1500回登頂記念碑があります。 ここから南に柏原辻を経てショウジ山へと縦走を開始します。左に中奥へのコースを見送り、ブナ、ヒメシャラの美しい尾根筋を下って、登り返したピークが1222m峰で一際目立つ檜の巨樹があります。花期ならシャクナゲやアケボノツツジが沿道を彩り目を楽しませてくれます。次の1168m峰から標高差にして80mほども下った鞍部が柏原辻で、岩稜となっています。明るい尾根筋を辻から20分程の登りで、切原に着きます。明るく開けた頂で、足を伸ばして憩うには良いところです。 尾根は三角点から緩やかにカーブしながら西に向きを変えます。周囲は自然林から杉、檜の植林帯へと変わり、眺望のない尾根筋を西へとたどり984mのショウジ山に着きます。ショウジ山へは林業用のモノレールが登ってきており、下山はこのモノレールに沿って下り、神ノ谷林道へと降り立ちます。あとは林道を歩いて東谷出合まで向かいます。途中、谷の対岸に西ノ宮が鎮座しているのが見えます。東谷出合からは、往路と同じ道を柏木まで戻ります。 -
奥香肌峡から迷岳へ
- 日帰り
- 5時間50分
- 9.7km
奥香肌峡から迷岳へ
- 日帰り
- 5時間50分
- 9.7km
迷岳への登路は南北と東から、いくつかのルートがありますが、京阪神からはアプローチが遠く、マイカー利用でも前夜発のプランとなります。本ガイドでは北側、奥香肌峡(唐谷川)からのコースを紹介します。 京阪神からなら、1日目はスメールで宿泊になります。2日目、早朝出発。スメールを出て唐谷川に向かい、唐谷林道終点まで行きます。4WD車であれば途中まで入れます。林道終点から山道に入ると二ノ滝が足元に落ちています。二ノ滝は15m、15m、12m滝と続く連瀑帯で、総称して二ノ滝と呼んでいます。 谷はこの先二俣となり、左の谷を大きく絡み終えると本谷には地形図に記載のある三ノ滝二段50mが美しくかかっています。その先で倒壊した小屋が岩場にあり、唐谷分岐に着きます。本谷を飛び石で左岸に渡り杉林の支尾根に取り付いて急斜面を汗して登り切ると、飯盛山からの尾根上北肩のコルに達します。このあたりから迷岳にかけてはブナ林が美しい尾根で、陽春にはヤマツツジやシロヤシオが沿道を彩り、秋には紅葉・黄葉に染まる気持ちの良い尾根歩きが楽しめます。迷岳の直下は急勾配の登りとなって、ひと頑張りすれば、2等三角点の標石が埋まる迷岳の頂を踏みます。展望はわずかに北方のみですが、高見山と三峰山方面が木の間越しに眺められます。また、周辺にはシロヤシオが多く、自然いっぱいの景観が楽しめます。 山頂での憩いを満喫したら、下山は来た道を北肩のコルまで戻り、飯盛山へと向かう尾根筋を登って行きます。尾根筋にはシャクナゲが多く、花の季節には周囲が美しく飾られます。尾根を登り切ると930mの飯盛山山頂に着きます。北東の視界が開け奥香肌湖が眼下に眺められます。ここからは岩稜帯となり、急勾配を木の根や岩角をつかんでの下降が続くので、転落には十分気をつけて一歩一歩確実に足場を固めて下ってください。鞍部に降り立ち40mほど登り返したピークが飯盛山北峰で、麓のスメールから見上げる山容は均整の取れたピラミッド形で登行欲をそそります。 飯盛山北峰からの下りも、気の抜けない岩稜帯の急傾斜がしばらく続き、下り切った鞍部が本尾根分岐です。スメールには右に折れて杉、檜の植林帯の急斜をジグザグに下って行くと、唐谷沿いの山道に出合い、左へ取り唐谷橋に出てスメールに着きザックを降ろします。迷岳への登路は南北と東から、いくつかのルートがありますが、京阪神からはアプローチが遠く、マイカー利用でも前夜発のプランとなります。本ガイドでは北側、奥香肌峡(唐谷川)からのコースを紹介します。 京阪神からなら、1日目はスメールで宿泊になります。2日目、早朝出発。スメールを出て唐谷川に向かい、唐谷林道終点まで行きます。4WD車であれば途中まで入れます。林道終点から山道に入ると二ノ滝が足元に落ちています。二ノ滝は15m、15m、12m滝と続く連瀑帯で、総称して二ノ滝と呼んでいます。 谷はこの先二俣となり、左の谷を大きく絡み終えると本谷には地形図に記載のある三ノ滝二段50mが美しくかかっています。その先で倒壊した小屋が岩場にあり、唐谷分岐に着きます。本谷を飛び石で左岸に渡り杉林の支尾根に取り付いて急斜面を汗して登り切ると、飯盛山からの尾根上北肩のコルに達します。このあたりから迷岳にかけてはブナ林が美しい尾根で、陽春にはヤマツツジやシロヤシオが沿道を彩り、秋には紅葉・黄葉に染まる気持ちの良い尾根歩きが楽しめます。迷岳の直下は急勾配の登りとなって、ひと頑張りすれば、2等三角点の標石が埋まる迷岳の頂を踏みます。展望はわずかに北方のみですが、高見山と三峰山方面が木の間越しに眺められます。また、周辺にはシロヤシオが多く、自然いっぱいの景観が楽しめます。 山頂での憩いを満喫したら、下山は来た道を北肩のコルまで戻り、飯盛山へと向かう尾根筋を登って行きます。尾根筋にはシャクナゲが多く、花の季節には周囲が美しく飾られます。尾根を登り切ると930mの飯盛山山頂に着きます。北東の視界が開け奥香肌湖が眼下に眺められます。ここからは岩稜帯となり、急勾配を木の根や岩角をつかんでの下降が続くので、転落には十分気をつけて一歩一歩確実に足場を固めて下ってください。鞍部に降り立ち40mほど登り返したピークが飯盛山北峰で、麓のスメールから見上げる山容は均整の取れたピラミッド形で登行欲をそそります。 飯盛山北峰からの下りも、気の抜けない岩稜帯の急傾斜がしばらく続き、下り切った鞍部が本尾根分岐です。スメールには右に折れて杉、檜の植林帯の急斜をジグザグに下って行くと、唐谷沿いの山道に出合い、左へ取り唐谷橋に出てスメールに着きザックを降ろします。 -
カラスキ谷から古ヶ丸山・白倉山へ
- 日帰り
- 8時間45分
- 11.3km
カラスキ谷から古ヶ丸山・白倉山へ
- 日帰り
- 8時間45分
- 11.3km
「からすき谷公園」の看板が古ヶ丸山への登山口です。登山口から20分ほどで尾根に出て、植林帯の中の急坂を登り切れば三角点標石のある柁山に着きます。山頂は樹林に囲まれていて眺望はありません。 尾根上は自然林が多くなり、清治山までは軽い登りで25分ほど。清治山を過ぎるとブナ、ミズナラ、ヒメシャラなどの落葉樹が美しく、シャクナゲの群生が見られ、5月の開花期には花のトンネルになります。 尾根道を行くと目指す古ヶ丸山がきりりとした山容で望まれ、坂を上がると奥芋口に着きます。道標があり、北にレンガ滝経由のコースが分岐しますが、こちらは不明瞭な箇所もあり要注意です。 ひと息入れたらブナの巨木が点在する尾根を進み、岩が露出した急坂をひと頑張りすれば古ヶ丸山の山頂に達します。3等三角点の標石が埋まる頂からは、北側から西にかけての展望が開け、峰続きの白倉山と池木屋山を中心とする台高山脈の諸峰が居並び、遠くには高見山が鋭鋒となって霞んでいます。 白倉山へは北に向かって尾根を下るが、踏み跡程度の道で、一つのピークを越えます。ヒメシャラの純林を抜けると始まる大熊おとしの岩場は本コースでの最大の難所で、ロープを頼りに慎重によじ登っていきます。う回路もあるので無理をしないように。岩場を登り切ると、振り返り見る古ヶ丸山が実に美しい山容を見せてくれます。 その先、緩やかな尾根をたどるとわずかで1236mの白倉山の山頂に着きます。周囲の樹林が成長して好展望とは言い難いものの、秋であれば紅葉が美しく枝越しに台高山脈の連なりが眺められます。静けさもまた格別の山を堪能したら、下山は往路を引き返し、犁谷公園まで戻ります。「からすき谷公園」の看板が古ヶ丸山への登山口です。登山口から20分ほどで尾根に出て、植林帯の中の急坂を登り切れば三角点標石のある柁山に着きます。山頂は樹林に囲まれていて眺望はありません。 尾根上は自然林が多くなり、清治山までは軽い登りで25分ほど。清治山を過ぎるとブナ、ミズナラ、ヒメシャラなどの落葉樹が美しく、シャクナゲの群生が見られ、5月の開花期には花のトンネルになります。 尾根道を行くと目指す古ヶ丸山がきりりとした山容で望まれ、坂を上がると奥芋口に着きます。道標があり、北にレンガ滝経由のコースが分岐しますが、こちらは不明瞭な箇所もあり要注意です。 ひと息入れたらブナの巨木が点在する尾根を進み、岩が露出した急坂をひと頑張りすれば古ヶ丸山の山頂に達します。3等三角点の標石が埋まる頂からは、北側から西にかけての展望が開け、峰続きの白倉山と池木屋山を中心とする台高山脈の諸峰が居並び、遠くには高見山が鋭鋒となって霞んでいます。 白倉山へは北に向かって尾根を下るが、踏み跡程度の道で、一つのピークを越えます。ヒメシャラの純林を抜けると始まる大熊おとしの岩場は本コースでの最大の難所で、ロープを頼りに慎重によじ登っていきます。う回路もあるので無理をしないように。岩場を登り切ると、振り返り見る古ヶ丸山が実に美しい山容を見せてくれます。 その先、緩やかな尾根をたどるとわずかで1236mの白倉山の山頂に着きます。周囲の樹林が成長して好展望とは言い難いものの、秋であれば紅葉が美しく枝越しに台高山脈の連なりが眺められます。静けさもまた格別の山を堪能したら、下山は往路を引き返し、犁谷公園まで戻ります。 -
不動滝から三峰山へ
- 日帰り
- 4時間0分
- 8km
不動滝から三峰山へ
- 日帰り
- 4時間0分
- 8km
三峰山地の主峰、三峰山(三畝山)は北面に高原台地を持つ顕著なピークで、この山の魅力は冬の霧氷です。室生火山群の展望と、雪煙をあげる台高北部の山々を仰げば雪山気分が満喫できます。また、ツツジが尾根道を彩る春から初夏にかけてと、八丁平のススキが銀波に揺れる秋も素晴らしい景色が楽しめます。山慣れた人には、北に続く岳ノ洞や、高見山、修験業山への縦走コースが変化に富み面白いです。登路は三重県、奈良県側から数本ありますが、霧氷シーズン以外は交通の便が悪く、車利用でないと日帰りはできません。 みつえ青少年旅行村でタクシーを下車。車道を戻り、大タイ谷分岐で右折して不動滝への道標に従います。橋を渡り10分も行くと道は左岸に移り、不動谷コースを選び林道を直進。橋の手前で林道を離れ、右岸の山道を参篭所へと向かいます。鳥居をくぐり不動滝前に立ちます。落差は12mで美しい形をしています。 ひと息ついたら滝前の橋を渡って山道に入ります。杉植林の中にジグザグの急登が続き、ひと汗かく頃杣道が分岐します。右に取りさらに登り続けると30分ほどで五本杉に出て、立派な避難小屋が建ち、登り尾のコースが合流します。 その後、登山道を緩やかに登り稜線に出ると三畝峠です。峠からは東へ進みます。八丁平への道を分け、緩やかな尾根を登って、1等三角点の標石が埋まる三峰山の山頂に立ちます。展望は北東方向の眺めが開け、古光山から倶留尊山へと続く山群や尼ヶ岳、大洞山など個性的な山々が望めます。 のんびりと憩うなら、南に少し下った八丁平が良いでしょう。八丁平は広々としたヒメザサの草原で、南方は明るい展望が開け、飯高の山村を眼下に迷岳、古ヶ丸山を正面に、台高の池木屋山、国見山などの秀峰が一望されます。 下山は八丁平から五本杉へと戻り、左の登り尾コースを下ります。変化のない杉・檜の植林帯を下って行くと40分程で林道に出ます。休憩小屋が建っていてそこから右へ曲がる尾根道を下って行くと、大タイ林道に出て、あとは往路をみつえ青少年旅行村に戻ります。三峰山地の主峰、三峰山(三畝山)は北面に高原台地を持つ顕著なピークで、この山の魅力は冬の霧氷です。室生火山群の展望と、雪煙をあげる台高北部の山々を仰げば雪山気分が満喫できます。また、ツツジが尾根道を彩る春から初夏にかけてと、八丁平のススキが銀波に揺れる秋も素晴らしい景色が楽しめます。山慣れた人には、北に続く岳ノ洞や、高見山、修験業山への縦走コースが変化に富み面白いです。登路は三重県、奈良県側から数本ありますが、霧氷シーズン以外は交通の便が悪く、車利用でないと日帰りはできません。 みつえ青少年旅行村でタクシーを下車。車道を戻り、大タイ谷分岐で右折して不動滝への道標に従います。橋を渡り10分も行くと道は左岸に移り、不動谷コースを選び林道を直進。橋の手前で林道を離れ、右岸の山道を参篭所へと向かいます。鳥居をくぐり不動滝前に立ちます。落差は12mで美しい形をしています。 ひと息ついたら滝前の橋を渡って山道に入ります。杉植林の中にジグザグの急登が続き、ひと汗かく頃杣道が分岐します。右に取りさらに登り続けると30分ほどで五本杉に出て、立派な避難小屋が建ち、登り尾のコースが合流します。 その後、登山道を緩やかに登り稜線に出ると三畝峠です。峠からは東へ進みます。八丁平への道を分け、緩やかな尾根を登って、1等三角点の標石が埋まる三峰山の山頂に立ちます。展望は北東方向の眺めが開け、古光山から倶留尊山へと続く山群や尼ヶ岳、大洞山など個性的な山々が望めます。 のんびりと憩うなら、南に少し下った八丁平が良いでしょう。八丁平は広々としたヒメザサの草原で、南方は明るい展望が開け、飯高の山村を眼下に迷岳、古ヶ丸山を正面に、台高の池木屋山、国見山などの秀峰が一望されます。 下山は八丁平から五本杉へと戻り、左の登り尾コースを下ります。変化のない杉・檜の植林帯を下って行くと40分程で林道に出ます。休憩小屋が建っていてそこから右へ曲がる尾根道を下って行くと、大タイ林道に出て、あとは往路をみつえ青少年旅行村に戻ります。 -
中太郎生から倶留尊山へ
- 日帰り
- 3時間55分
- 9.9km
中太郎生から倶留尊山へ
- 日帰り
- 3時間55分
- 9.9km
倶留尊山は日本300名山のひとつに数えられる室生火山群の名峰で、随所に柱状節理や板状節理の壮観な断崖が見られます。 中太郎生でバスを下車。倶留尊山への道標に従い、林道池の平線をたどると、約30分で池の平分岐に着きます。ここは、急崖をなす俱留尊、二本ボソの連なりを眺めるビューポイントです。T字路を右に折れ、200m進んだところで林道を離れ左の山道に入ります。次第に勾配がきつくなり七曲りの急坂を登り切ると、西浦峠に着きます。 倶留尊山へは左を取って登ります。尾根はほどなく雑木の自然林に変わり、道を塞ぐ岩塊を越えると展望が開け、足元に池の平が広がり大洞山や尼ヶ岳の優美な山容が眺められます。三ツ岩は脇道をわずか行った先にあり、すっぱりと切れ落ちた断崖になっています。元に戻り、鞍部へと一旦下って、雑木の茂る急坂の登りを続けます。やがて傾斜もゆるみ番小屋を過ぎれば倶留尊山の山頂に登り着きます。展望は樹木の成長で今ひとつです。 ひと息付いたら二本ボソへ向かいます。露岩の急斜面をフィックスロープを便って鞍部まで下ります。灌木に混じってシャクナゲが見られ花期には沿道を彩ります。鞍部で滝川道が合流し、露岩混じりの道を登り返せば二本ボソの頂に立ちます。絶壁に立つと池の平を眼下に大洞山が間近に迫り、歩いてきた倶留尊山の尖峰を前景に尼ヶ岳の山容が美しく眺められます。 すぐ先の番小屋で入山料を払い、亀山峠へと下って行きますが、露岩帯を過ぎた先からは、樹林が切れ絶景が展開します。ススキの斜面が曽爾高原となって広がり、亀山から見事な山稜を連ねる古光山、岩稜の屏風岩や住塚山、国見山、兜岳、鎧岳といった曽爾の山々の眺めが展開し、遠く高見山、三峰山までもが指呼され、いつまでも眺めていたい衝動に駆られます。 ススキ草原のお亀池を眼下に見て下り切った鞍部が亀山峠で、東海自然歩道が越えています。ここは交通の要といったところで、休日ともなると曽爾高原から登ってくるハイカーで賑わいを見せます。 太郎路への道標に従い、西へ丸太階段の歩道を下りお亀池の湿原を左廻りに歩いて、曽爾高原口に出ます。あとは東海自然歩道をたどり坂道を下って行きます。集落の中を通り、寺の前で右に折れ、青蓮寺川に架かる橋を渡り右折すれば太郎路バス停に着きます。倶留尊山は日本300名山のひとつに数えられる室生火山群の名峰で、随所に柱状節理や板状節理の壮観な断崖が見られます。 中太郎生でバスを下車。倶留尊山への道標に従い、林道池の平線をたどると、約30分で池の平分岐に着きます。ここは、急崖をなす俱留尊、二本ボソの連なりを眺めるビューポイントです。T字路を右に折れ、200m進んだところで林道を離れ左の山道に入ります。次第に勾配がきつくなり七曲りの急坂を登り切ると、西浦峠に着きます。 倶留尊山へは左を取って登ります。尾根はほどなく雑木の自然林に変わり、道を塞ぐ岩塊を越えると展望が開け、足元に池の平が広がり大洞山や尼ヶ岳の優美な山容が眺められます。三ツ岩は脇道をわずか行った先にあり、すっぱりと切れ落ちた断崖になっています。元に戻り、鞍部へと一旦下って、雑木の茂る急坂の登りを続けます。やがて傾斜もゆるみ番小屋を過ぎれば倶留尊山の山頂に登り着きます。展望は樹木の成長で今ひとつです。 ひと息付いたら二本ボソへ向かいます。露岩の急斜面をフィックスロープを便って鞍部まで下ります。灌木に混じってシャクナゲが見られ花期には沿道を彩ります。鞍部で滝川道が合流し、露岩混じりの道を登り返せば二本ボソの頂に立ちます。絶壁に立つと池の平を眼下に大洞山が間近に迫り、歩いてきた倶留尊山の尖峰を前景に尼ヶ岳の山容が美しく眺められます。 すぐ先の番小屋で入山料を払い、亀山峠へと下って行きますが、露岩帯を過ぎた先からは、樹林が切れ絶景が展開します。ススキの斜面が曽爾高原となって広がり、亀山から見事な山稜を連ねる古光山、岩稜の屏風岩や住塚山、国見山、兜岳、鎧岳といった曽爾の山々の眺めが展開し、遠く高見山、三峰山までもが指呼され、いつまでも眺めていたい衝動に駆られます。 ススキ草原のお亀池を眼下に見て下り切った鞍部が亀山峠で、東海自然歩道が越えています。ここは交通の要といったところで、休日ともなると曽爾高原から登ってくるハイカーで賑わいを見せます。 太郎路への道標に従い、西へ丸太階段の歩道を下りお亀池の湿原を左廻りに歩いて、曽爾高原口に出ます。あとは東海自然歩道をたどり坂道を下って行きます。集落の中を通り、寺の前で右に折れ、青蓮寺川に架かる橋を渡り右折すれば太郎路バス停に着きます。 -
三多気から大洞山へ
- 日帰り
- 4時間30分
- 8.5km
三多気から大洞山へ
- 日帰り
- 4時間30分
- 8.5km
「日本のさくら名所100選」に選ばれた三多気の背後にそびえる大洞山は、雄岳、雌岳の2つの頂を持つドーム状の優雅な山容で、峰続きの円錐形の美しい山容を見せる尼ヶ岳とともに室生火山群に属し人気の高い山です。山名は、山の形が大きなほら貝を伏せて置いた形に見えることから名づけられました。登山口までマイカーかタクシー利用となります。 第1駐車場から北に真福院への参道を歩き、桜並木を三多気の集落へと上がっていきます。ここの桜は例年4月中旬頃が見頃です。真福院を右に見て、三多気キャンプ場跡を抜けて登ると林道に出て、すぐ左が大洞山登山口です。 階段道に取り付き杉・檜の植林の中を登行。高度差300mをあえぎ登ると大洞山(雌岳)に着きます。山頂からの眺めは素晴らしく、室生火山群の諸峰がぐるりと見渡せ、目の前の雄岳の右に伊賀富士の別名を持つ尼ヶ岳の秀麗な姿が眺められます。方位盤で山座同定を楽しんだら雄岳に向かいます。 鞍部へと下り、少し登れば雄岳の山頂に出ます。山頂は低い笹とススキの草原です。古くからの信仰の山で、「富士浅間」と刻まれた石碑があります。秋には草ヤブの中にリンドウの花が散見されます。 ここから四ノ峰へ灌木の茂る道を下降して、三ノ峰手前から二ノ峰にかけて一気に駆け下ると東海自然歩道に合流します。尼ヶ岳へはすぐ先の倉骨峠で切り通しの林道を横切り北へ小ピークを越えて行きます。時間に余裕があれば尼ヶ岳まで足を延ばしましょう(倉骨峠から往復1時間30分程)。 下山は大洞山の東面を絡む東海自然歩道を桔梗平へと向かいます。苔むした石畳の敷かれた平担路で、秋には雑木の紅葉・黄葉が美しく、ハガクレツリフネやダイモンジソウなどの草花が散見されます。50分ほども歩くと桔梗平に着きます。桔梗平は四季の花咲く大洞園地の一角で春には桜やツツジの類、秋にはキキョウやリンドウなどの花々が楽しめます。あとは杉林を下り、林道に出て、往路に通った大洞山登山口から三多気キャンプ場跡へと出て、真福院をへて第1駐車場へと戻ります。「日本のさくら名所100選」に選ばれた三多気の背後にそびえる大洞山は、雄岳、雌岳の2つの頂を持つドーム状の優雅な山容で、峰続きの円錐形の美しい山容を見せる尼ヶ岳とともに室生火山群に属し人気の高い山です。山名は、山の形が大きなほら貝を伏せて置いた形に見えることから名づけられました。登山口までマイカーかタクシー利用となります。 第1駐車場から北に真福院への参道を歩き、桜並木を三多気の集落へと上がっていきます。ここの桜は例年4月中旬頃が見頃です。真福院を右に見て、三多気キャンプ場跡を抜けて登ると林道に出て、すぐ左が大洞山登山口です。 階段道に取り付き杉・檜の植林の中を登行。高度差300mをあえぎ登ると大洞山(雌岳)に着きます。山頂からの眺めは素晴らしく、室生火山群の諸峰がぐるりと見渡せ、目の前の雄岳の右に伊賀富士の別名を持つ尼ヶ岳の秀麗な姿が眺められます。方位盤で山座同定を楽しんだら雄岳に向かいます。 鞍部へと下り、少し登れば雄岳の山頂に出ます。山頂は低い笹とススキの草原です。古くからの信仰の山で、「富士浅間」と刻まれた石碑があります。秋には草ヤブの中にリンドウの花が散見されます。 ここから四ノ峰へ灌木の茂る道を下降して、三ノ峰手前から二ノ峰にかけて一気に駆け下ると東海自然歩道に合流します。尼ヶ岳へはすぐ先の倉骨峠で切り通しの林道を横切り北へ小ピークを越えて行きます。時間に余裕があれば尼ヶ岳まで足を延ばしましょう(倉骨峠から往復1時間30分程)。 下山は大洞山の東面を絡む東海自然歩道を桔梗平へと向かいます。苔むした石畳の敷かれた平担路で、秋には雑木の紅葉・黄葉が美しく、ハガクレツリフネやダイモンジソウなどの草花が散見されます。50分ほども歩くと桔梗平に着きます。桔梗平は四季の花咲く大洞園地の一角で春には桜やツツジの類、秋にはキキョウやリンドウなどの花々が楽しめます。あとは杉林を下り、林道に出て、往路に通った大洞山登山口から三多気キャンプ場跡へと出て、真福院をへて第1駐車場へと戻ります。 -
赤目四十八滝散策
- 日帰り
- 3時間0分
- 6.7km
赤目四十八滝散策
- 日帰り
- 3時間0分
- 6.7km
赤目四十八滝は室生火山群の中でも大きな滝を数多く擁する渓谷として知られ、中でも不動滝、千手滝、布曳滝、荷担滝、琵琶滝を「赤目五瀑」と呼び、自然が造り出す渓谷美が絶妙です。 赤目滝バス停近くの延寿院には古木のシダレ桜があり花期には境内を彩ります。また入口には世界のサンショウウオを集めた日本サンショウウオセンターがあります。 ゲートで入山料を払い、生きた化石ともいわれるサンショウウオを観賞したら滝道に入ります。まずは行者滝、伶人の滝とも言う霊蛇滝、赤目五瀑の一番目の不動滝15m、続いて乙女滝がナメとなってかかります。屏風岩を仰ぎ巨岩が累積する八畳岩を過ぎると千手滝が現れます。記念切手にもなった名瀑で、落差は10m。滝前には千手茶屋があり、ひと息入れるのも良いでしょう。続いて布曳滝が優雅にかかります。これも五瀑のひとつです。次に竜ヶ壺、斧ヶ淵とあって急階段を上下して行くと美しい陰陽滝20mが現れます。釜ヶ淵をみて赤い橋を左岸に渡ると百畳岩に出ます。さらに姉妹滝、柿窪滝、横淵の深潭に流水を落とす笄滝と続き、右岸の岩壁から雫となって落ちる雨降滝を仰ぎ、骸骨滝を見送ると荷担滝6mがかかります。その名のように荷を背で振り分けた形で、千手滝とともに記念切手にお目見えしました。 続いて雛段滝、琴滝とあって、赤目五瀑中最終の滝、琵琶滝10mがかかります。その姿が和楽器の琵琶に似ているのでこの名があります。ここからしばらくは変化のない谷筋が続き、巌窟滝7mが左手に現れます。渓谷最後の滝で、一般のハイカーはこの滝で引き返します。 巌窟滝の上で道は右岸に転じ、落合に抜けるハイキングコースに入ります。しばらく行くと道は再び左岸に移り、先ほどまでの打って変わった杉植林の中、渓流沿いの道を進みます。杉林を抜けると出合茶屋バス停のある林道に出ます。林道を右へ300m程行くと、立派な案内板が立っています。落合へは左の枝道を取ります。杉林の中、整備された登りが続き、小笹峠に出ます。さらにその先にある小さな峠を越え樹林帯の中を下ります。道は小さな流れを渡り、やがて山腹を絡んで展望台に出ます。眼下に紅葉谷の算盤ルンゼや香落渓が望めます。 展望台からは急坂がしばらく続き、道が緩やかになり、落合バス停に下り着きます。バス待ちの時間を利用して、右へ15分程も歩けば小太郎岩の景観を楽しめます。赤目四十八滝は室生火山群の中でも大きな滝を数多く擁する渓谷として知られ、中でも不動滝、千手滝、布曳滝、荷担滝、琵琶滝を「赤目五瀑」と呼び、自然が造り出す渓谷美が絶妙です。 赤目滝バス停近くの延寿院には古木のシダレ桜があり花期には境内を彩ります。また入口には世界のサンショウウオを集めた日本サンショウウオセンターがあります。 ゲートで入山料を払い、生きた化石ともいわれるサンショウウオを観賞したら滝道に入ります。まずは行者滝、伶人の滝とも言う霊蛇滝、赤目五瀑の一番目の不動滝15m、続いて乙女滝がナメとなってかかります。屏風岩を仰ぎ巨岩が累積する八畳岩を過ぎると千手滝が現れます。記念切手にもなった名瀑で、落差は10m。滝前には千手茶屋があり、ひと息入れるのも良いでしょう。続いて布曳滝が優雅にかかります。これも五瀑のひとつです。次に竜ヶ壺、斧ヶ淵とあって急階段を上下して行くと美しい陰陽滝20mが現れます。釜ヶ淵をみて赤い橋を左岸に渡ると百畳岩に出ます。さらに姉妹滝、柿窪滝、横淵の深潭に流水を落とす笄滝と続き、右岸の岩壁から雫となって落ちる雨降滝を仰ぎ、骸骨滝を見送ると荷担滝6mがかかります。その名のように荷を背で振り分けた形で、千手滝とともに記念切手にお目見えしました。 続いて雛段滝、琴滝とあって、赤目五瀑中最終の滝、琵琶滝10mがかかります。その姿が和楽器の琵琶に似ているのでこの名があります。ここからしばらくは変化のない谷筋が続き、巌窟滝7mが左手に現れます。渓谷最後の滝で、一般のハイカーはこの滝で引き返します。 巌窟滝の上で道は右岸に転じ、落合に抜けるハイキングコースに入ります。しばらく行くと道は再び左岸に移り、先ほどまでの打って変わった杉植林の中、渓流沿いの道を進みます。杉林を抜けると出合茶屋バス停のある林道に出ます。林道を右へ300m程行くと、立派な案内板が立っています。落合へは左の枝道を取ります。杉林の中、整備された登りが続き、小笹峠に出ます。さらにその先にある小さな峠を越え樹林帯の中を下ります。道は小さな流れを渡り、やがて山腹を絡んで展望台に出ます。眼下に紅葉谷の算盤ルンゼや香落渓が望めます。 展望台からは急坂がしばらく続き、道が緩やかになり、落合バス停に下り着きます。バス待ちの時間を利用して、右へ15分程も歩けば小太郎岩の景観を楽しめます。 -
天神尾根から谷川岳へ
- 日帰り
- 4時間20分
- 6.5km
天神尾根から谷川岳へ
- 日帰り
- 4時間20分
- 6.5km
ロープウェイ「谷川岳ヨッホ」を利用するこのコースは、数ある谷川岳に登るコースの中で、最も登りやすく、登山者も多いコースです。下山に西黒尾根を選ぶこともできますが、西黒尾根は日本有数の急坂で、初心者は歩かない方がよいでしょう。残雪がある6月上旬から、紅葉の10月下旬までが登山シーズンです。 谷川岳ヨッホは、上から見下ろす木々の眺めが四季に応じて楽しめます。ロープウェイ天神平駅舎から出ると、初夏まで残雪があり、夏は花の多い天神平です。天神峠への登山リフトは展望がよいですが、リフト乗り場の横を通り抜けて、そのまま山頂に向かいましょう。斜面を巻きながら登り、木道などで整備された登山道をしばらく歩いていくと、天神峠からの登山道に合流します。美しいブナの森で、正面には谷川岳が美しくそびえています。 少し登って、熊穴沢避難小屋を過ぎると、尾根に入り、だんだん勾配が急になります。振り返ると、天神平のロープウェイの駅舎も見え、その奥には赤城山や武尊山などの展望が開けています。岩場にはクサリも設置されている箇所もあります。谷川岳山頂部を構成する岩石は蛇紋岩と呼ばれる岩。珍しい植物が多いことで知られていますが、濡れるとヌルヌルして滑りやすいので厄介です。登山道脇にはオオイワカガミやナエバキスミレなどの花も咲きます。やがて休憩によい、天狗の留まり場と呼ばれる岩場に出ます。木はどんどん低くなり、正面にはチシマザサに覆われた谷川岳の山頂が見えます。 山頂まではチシマザサを見ながらの急坂が続きます。7月上旬までは雪の急斜面を直登することになりますが、雪がとけると、木の階段を延々と登ります。この急坂を登りきると、谷川岳肩ノ小屋に到着します。有料ですがトイレもあり、飲料なども購入もできます。さらに笹原を少し登ると、双耳峰である谷川岳の手前の山頂のトマノ耳です。奥のピークのオキノ耳を目指し、一度下りまた登り返します。この鞍部は高山植物が多いので、植生保護のため、登山道から外れないようにしましょう。山頂からの展望はすばらしく、越後三山、苗場山、旭岳、遠く浅間山も見えます。 下山はロープウェイの時間を気にしながら、往路を下ります。ロープウェイ「谷川岳ヨッホ」を利用するこのコースは、数ある谷川岳に登るコースの中で、最も登りやすく、登山者も多いコースです。下山に西黒尾根を選ぶこともできますが、西黒尾根は日本有数の急坂で、初心者は歩かない方がよいでしょう。残雪がある6月上旬から、紅葉の10月下旬までが登山シーズンです。 谷川岳ヨッホは、上から見下ろす木々の眺めが四季に応じて楽しめます。ロープウェイ天神平駅舎から出ると、初夏まで残雪があり、夏は花の多い天神平です。天神峠への登山リフトは展望がよいですが、リフト乗り場の横を通り抜けて、そのまま山頂に向かいましょう。斜面を巻きながら登り、木道などで整備された登山道をしばらく歩いていくと、天神峠からの登山道に合流します。美しいブナの森で、正面には谷川岳が美しくそびえています。 少し登って、熊穴沢避難小屋を過ぎると、尾根に入り、だんだん勾配が急になります。振り返ると、天神平のロープウェイの駅舎も見え、その奥には赤城山や武尊山などの展望が開けています。岩場にはクサリも設置されている箇所もあります。谷川岳山頂部を構成する岩石は蛇紋岩と呼ばれる岩。珍しい植物が多いことで知られていますが、濡れるとヌルヌルして滑りやすいので厄介です。登山道脇にはオオイワカガミやナエバキスミレなどの花も咲きます。やがて休憩によい、天狗の留まり場と呼ばれる岩場に出ます。木はどんどん低くなり、正面にはチシマザサに覆われた谷川岳の山頂が見えます。 山頂まではチシマザサを見ながらの急坂が続きます。7月上旬までは雪の急斜面を直登することになりますが、雪がとけると、木の階段を延々と登ります。この急坂を登りきると、谷川岳肩ノ小屋に到着します。有料ですがトイレもあり、飲料なども購入もできます。さらに笹原を少し登ると、双耳峰である谷川岳の手前の山頂のトマノ耳です。奥のピークのオキノ耳を目指し、一度下りまた登り返します。この鞍部は高山植物が多いので、植生保護のため、登山道から外れないようにしましょう。山頂からの展望はすばらしく、越後三山、苗場山、旭岳、遠く浅間山も見えます。 下山はロープウェイの時間を気にしながら、往路を下ります。 -
谷川岳から平標山へ
- 2泊3日
- 12時間15分
- 20.3km
谷川岳から平標山へ
- 2泊3日
- 12時間15分
- 20.3km
谷川岳と平標山を結ぶコースは、本州の脊梁山脈をなす谷川連峰の主脈をまっすぐ東西に踏み越える、上信越国境の山を代表する縦走路です。登山者は少なく、自然を強く感じることができます。その分、山慣れした登山者向きです。 コース途中にいくつか避難小屋があり、1泊2日の日程で歩くことが一般的ですが、寝袋とマット、食料などで荷物が重くなります。この場合水場がある大障子避難小屋を利用することが多く、週末には混雑することが多いようです。縦走路の起点になる谷川岳と、平標山に営業小屋があるのでこのふたつの山小屋を利用し、軽い装備で歩ける日程を紹介します。それでも縦走日のコースタイムが10時間を超え、トータルの登高差も大きく、エスケープルートもきつい、全体としてハードなコースです。そのぶん完歩の喜びは大きいでしょう。7月上旬から10月下旬までが適期です。 1日目は谷川岳肩ノ小屋まで。天神尾根から谷川岳へ(コースガイド)参照。 2日目はできるだけ早く谷川岳肩ノ小屋を出発し、小屋から西に向かう尾根を下ります。中ゴー尾根への分岐を過ぎると足場の悪い岩場が連続します。岩尾根を直登し、ザレたコースを巻くこの部分は、霧が出るとコースがわかりにくいので注意してください。初心者はここで時間がかかることもあります。オジカ沢ノ頭から少し下ったオジカ沢ノ頭避難小屋からアップダウンを繰り返すと大障子避難小屋です。水場は小屋横から下ります。 アップダウンを繰り返しながら大障子ノ頭の岩場を越え、万太郎山にとりつくと、勾配は急にきつくなります。吾策新道への分岐を過ぎると、万太郎山です。吾策新道はエスケープルートとして使うと、足場が悪く長くきついことを覚悟しておく必要があります。 万太郎山からしばらく尾根を歩きますが、やがて大きく下ります。毛渡乗越が最低鞍部。ここから川古温泉に下る道は、渡渉があり悪天時は歩けません。毛渡乗越からエビス大黒ノ頭を越え、仙ノ倉山へいたる長い登りは、かなりこたえます。展望のすばらしい仙ノ倉山山頂からまた大きく下り、鞍部からは平標山へは木道と木の階段の登りが続き、登山道脇には6月初旬ハクサンイチゲなどの高山植物が咲き乱れます。振り返ると谷川岳から歩いてきた山々、正面には苗場山などが見えます。山頂から南の広い尾根を下ると、平標山ノ家に到着します。 3日目は、尾根から外れ、樹林の中を下り林道を下り、平標登山口バス停に出ます。元橋から平標山へ(コースガイド)参照。谷川岳と平標山を結ぶコースは、本州の脊梁山脈をなす谷川連峰の主脈をまっすぐ東西に踏み越える、上信越国境の山を代表する縦走路です。登山者は少なく、自然を強く感じることができます。その分、山慣れした登山者向きです。 コース途中にいくつか避難小屋があり、1泊2日の日程で歩くことが一般的ですが、寝袋とマット、食料などで荷物が重くなります。この場合水場がある大障子避難小屋を利用することが多く、週末には混雑することが多いようです。縦走路の起点になる谷川岳と、平標山に営業小屋があるのでこのふたつの山小屋を利用し、軽い装備で歩ける日程を紹介します。それでも縦走日のコースタイムが10時間を超え、トータルの登高差も大きく、エスケープルートもきつい、全体としてハードなコースです。そのぶん完歩の喜びは大きいでしょう。7月上旬から10月下旬までが適期です。 1日目は谷川岳肩ノ小屋まで。天神尾根から谷川岳へ(コースガイド)参照。 2日目はできるだけ早く谷川岳肩ノ小屋を出発し、小屋から西に向かう尾根を下ります。中ゴー尾根への分岐を過ぎると足場の悪い岩場が連続します。岩尾根を直登し、ザレたコースを巻くこの部分は、霧が出るとコースがわかりにくいので注意してください。初心者はここで時間がかかることもあります。オジカ沢ノ頭から少し下ったオジカ沢ノ頭避難小屋からアップダウンを繰り返すと大障子避難小屋です。水場は小屋横から下ります。 アップダウンを繰り返しながら大障子ノ頭の岩場を越え、万太郎山にとりつくと、勾配は急にきつくなります。吾策新道への分岐を過ぎると、万太郎山です。吾策新道はエスケープルートとして使うと、足場が悪く長くきついことを覚悟しておく必要があります。 万太郎山からしばらく尾根を歩きますが、やがて大きく下ります。毛渡乗越が最低鞍部。ここから川古温泉に下る道は、渡渉があり悪天時は歩けません。毛渡乗越からエビス大黒ノ頭を越え、仙ノ倉山へいたる長い登りは、かなりこたえます。展望のすばらしい仙ノ倉山山頂からまた大きく下り、鞍部からは平標山へは木道と木の階段の登りが続き、登山道脇には6月初旬ハクサンイチゲなどの高山植物が咲き乱れます。振り返ると谷川岳から歩いてきた山々、正面には苗場山などが見えます。山頂から南の広い尾根を下ると、平標山ノ家に到着します。 3日目は、尾根から外れ、樹林の中を下り林道を下り、平標登山口バス停に出ます。元橋から平標山へ(コースガイド)参照。 -
谷川岳から蓬峠を経て朝日岳へ(馬蹄型縦走)
- 1泊2日
- 14時間40分
- 22.7km
谷川岳から蓬峠を経て朝日岳へ(馬蹄型縦走)
- 1泊2日
- 14時間40分
- 22.7km
谷川連峰の稜線は、谷川岳から大きく北側に迂回し、湯檜曽川の源流部となっています。多くのピークを乗り越える馬蹄型縦走はハードな登山です。歩行時間は長くなりますが、寝具や食事がある蓬ヒュッテに1泊するため荷物が軽くなるコースを紹介します。 1日目の谷川岳山頂までは天神尾根から谷川岳へ(コースガイド)を参照。ロープウェイ「谷川岳ヨッホ」を利用し天神平へ上がり、天神尾根を登ります。谷川岳オキノ耳からは、濡れると滑りやすい岩場が続き、右を見下すと一ノ倉沢まで落ちていく落差の大きい断崖を見下すことができます。少し登り返して広い笹原になると、一ノ倉岳の山頂に到着。山頂からは今から歩く馬蹄型縦走の縦走路がぐるりと見渡せます。一度下ってまた登ると茂倉岳に到着します。茂倉岳からは花の多い尾根道を下りますが、一部ロープが張ってある岩場もあります。笹平は初夏に高山植物の花も多い場所です。急坂を登り返し、武能岳の山頂に到着。ずっと稜線上のチシマザサの海を抜けていきます。右から上がってくる新道が合流してすぐに、蓬峠に建つ蓬ヒュッテに到着。水場は土樽方面に10分下ります。この縦走露は夏は暑く、大量の水が必要です。 2日目。緩やかなアップダウンを繰り返しながら登ると七ッ小屋山に登頂。正面には秀峰大源太山、清水峠、湯檜曽川の渓谷の奥には、これから歩く長い稜線と朝日岳、笠ヶ岳などが見えます。さらに尾根を進み、急坂を下ると清水峠です。三角形の大きな建物はJRの監視小屋で入ることはできません。その先の小屋が白崩避難小屋です。 ジャンクションピークまでは長い登りです。途中、崩壊地もあるので、足場に注意しながら登ります。樹木がだんだん低くなると、朝日岳から伸びる尾根上のジャングションピークです。ここからは笹原と湿原をたおやかに続き、宝川温泉からの道と合流すると、谷川岳の展望がよい朝日岳山頂はすぐです。山頂には、ホソバヒナウスユキソウなどの花が多いです。 ここからは長い下りとなります。滑りやすい岩場を下り、大烏帽子岳など、大小いくつものの小ピークを巻きながら下ると笠ヶ岳避難小屋です。少し登って笠ヶ岳の山頂。一度大きく下り白毛門に向かって登り返します。 白毛門の山頂からは、とにかくただ大きく下ることになります。始めは目もくらむような岩場の急坂ですが、松ノ木沢ノ頭からは樹林帯の長い下りとなります。木の根が階段状になって歩きにくい箇所があります。だんだん沢音が近くなり、ハナゲノ沢を橋で渡り、少し歩くと登山口の土合橋駐車場に到着します。ここから土合駅まではあと少しです。谷川連峰の稜線は、谷川岳から大きく北側に迂回し、湯檜曽川の源流部となっています。多くのピークを乗り越える馬蹄型縦走はハードな登山です。歩行時間は長くなりますが、寝具や食事がある蓬ヒュッテに1泊するため荷物が軽くなるコースを紹介します。 1日目の谷川岳山頂までは天神尾根から谷川岳へ(コースガイド)を参照。ロープウェイ「谷川岳ヨッホ」を利用し天神平へ上がり、天神尾根を登ります。谷川岳オキノ耳からは、濡れると滑りやすい岩場が続き、右を見下すと一ノ倉沢まで落ちていく落差の大きい断崖を見下すことができます。少し登り返して広い笹原になると、一ノ倉岳の山頂に到着。山頂からは今から歩く馬蹄型縦走の縦走路がぐるりと見渡せます。一度下ってまた登ると茂倉岳に到着します。茂倉岳からは花の多い尾根道を下りますが、一部ロープが張ってある岩場もあります。笹平は初夏に高山植物の花も多い場所です。急坂を登り返し、武能岳の山頂に到着。ずっと稜線上のチシマザサの海を抜けていきます。右から上がってくる新道が合流してすぐに、蓬峠に建つ蓬ヒュッテに到着。水場は土樽方面に10分下ります。この縦走露は夏は暑く、大量の水が必要です。 2日目。緩やかなアップダウンを繰り返しながら登ると七ッ小屋山に登頂。正面には秀峰大源太山、清水峠、湯檜曽川の渓谷の奥には、これから歩く長い稜線と朝日岳、笠ヶ岳などが見えます。さらに尾根を進み、急坂を下ると清水峠です。三角形の大きな建物はJRの監視小屋で入ることはできません。その先の小屋が白崩避難小屋です。 ジャンクションピークまでは長い登りです。途中、崩壊地もあるので、足場に注意しながら登ります。樹木がだんだん低くなると、朝日岳から伸びる尾根上のジャングションピークです。ここからは笹原と湿原をたおやかに続き、宝川温泉からの道と合流すると、谷川岳の展望がよい朝日岳山頂はすぐです。山頂には、ホソバヒナウスユキソウなどの花が多いです。 ここからは長い下りとなります。滑りやすい岩場を下り、大烏帽子岳など、大小いくつものの小ピークを巻きながら下ると笠ヶ岳避難小屋です。少し登って笠ヶ岳の山頂。一度大きく下り白毛門に向かって登り返します。 白毛門の山頂からは、とにかくただ大きく下ることになります。始めは目もくらむような岩場の急坂ですが、松ノ木沢ノ頭からは樹林帯の長い下りとなります。木の根が階段状になって歩きにくい箇所があります。だんだん沢音が近くなり、ハナゲノ沢を橋で渡り、少し歩くと登山口の土合橋駐車場に到着します。ここから土合駅まではあと少しです。 -
土樽から蓬峠~土合
- 1泊2日
- 8時間45分
- 16.5km
土樽から蓬峠~土合
- 1泊2日
- 8時間45分
- 16.5km
土樽から歩いても、土合から歩いても、体力的にはあまり変わりはないですが、蓬峠ヒュッテに宿泊する場合は、行きに水場がある土樽から登るとよいでしょう。コース上にはピークはありませんが、山歩きの楽しみは十分味わえます。余裕があれば展望のよい武能岳を往復してもいいでしょう。日本海と太平洋をへだてる峠を越える、いかにも上信越国境の山らしい、山歩きが楽しめます。健脚ならば日帰りも可能です。 1日目。無人駅のJR上越線土樽駅を出て右に向かい、しばらくは車道を蓬沢方面に歩いていきます。いくつか分岐がありますが、道標に従って、正面に蓬峠方面を見ながら歩いていくことになります。やがて、車が5台程度停めることができる林道の終点を通り、蓬新道の山道に入ります。沢沿いの山道で、何度も沢を渡るので、増水時には特に注意が必要です。東俣沢出合は岩を跳ぶように渡渉します。右岸を離れ、ジグザグに急斜面を切りながら、ただ蓬峠まで登っていきます。 中の休場で休憩したら、なだらかな登りとジグザグの急登を繰り返しながら登ります。周囲の木々が低くなって、背が高いチシマザサの笹原になってくると水場です。蓬峠はもう少し。蓬峠の蓬ヒュッテは2015年に改築され、2017年にはバイオトイレができました。食事も提供され、寝具もある営業小屋で、宿泊には予約が必要です。 2日目。蓬峠ヒュッテから南に尾根をたどると、すぐに武能岳へ通じる尾根から離れる分岐に出ます。分岐は左に行くと、赤城山を正面に、左には朝日岳を見ながら展望のよい山道をどんどん下ります。尾根上には、緊急時のみ使用できる小さな白樺避難小屋があります。小屋を過ぎると、背があまり高くないブナの森になり、急坂をどんどん下っていきます。やがて勾配は緩まり、増水時の渡渉に注意が必要な武能沢を渡って、岩場のトラバースを通り抜けます。芝倉沢を渡る際は大岩がごろごろした河原なのでルートに注意して歩きましょう。湯檜曽川を下に見ながら右岸をゆっくりと下り、ブナやトチノキの巨木の森を歩きます。JR見張小屋の脇を通り、さらにブナの巨木の林を抜けて、鉄の階段を下ると林道に出るので、しばらく歩くと土合橋です。最後に車道を下ると、下りホームが「日本一のモグラ駅」として知られるJR上越線土合駅に到着します。土樽から歩いても、土合から歩いても、体力的にはあまり変わりはないですが、蓬峠ヒュッテに宿泊する場合は、行きに水場がある土樽から登るとよいでしょう。コース上にはピークはありませんが、山歩きの楽しみは十分味わえます。余裕があれば展望のよい武能岳を往復してもいいでしょう。日本海と太平洋をへだてる峠を越える、いかにも上信越国境の山らしい、山歩きが楽しめます。健脚ならば日帰りも可能です。 1日目。無人駅のJR上越線土樽駅を出て右に向かい、しばらくは車道を蓬沢方面に歩いていきます。いくつか分岐がありますが、道標に従って、正面に蓬峠方面を見ながら歩いていくことになります。やがて、車が5台程度停めることができる林道の終点を通り、蓬新道の山道に入ります。沢沿いの山道で、何度も沢を渡るので、増水時には特に注意が必要です。東俣沢出合は岩を跳ぶように渡渉します。右岸を離れ、ジグザグに急斜面を切りながら、ただ蓬峠まで登っていきます。 中の休場で休憩したら、なだらかな登りとジグザグの急登を繰り返しながら登ります。周囲の木々が低くなって、背が高いチシマザサの笹原になってくると水場です。蓬峠はもう少し。蓬峠の蓬ヒュッテは2015年に改築され、2017年にはバイオトイレができました。食事も提供され、寝具もある営業小屋で、宿泊には予約が必要です。 2日目。蓬峠ヒュッテから南に尾根をたどると、すぐに武能岳へ通じる尾根から離れる分岐に出ます。分岐は左に行くと、赤城山を正面に、左には朝日岳を見ながら展望のよい山道をどんどん下ります。尾根上には、緊急時のみ使用できる小さな白樺避難小屋があります。小屋を過ぎると、背があまり高くないブナの森になり、急坂をどんどん下っていきます。やがて勾配は緩まり、増水時の渡渉に注意が必要な武能沢を渡って、岩場のトラバースを通り抜けます。芝倉沢を渡る際は大岩がごろごろした河原なのでルートに注意して歩きましょう。湯檜曽川を下に見ながら右岸をゆっくりと下り、ブナやトチノキの巨木の森を歩きます。JR見張小屋の脇を通り、さらにブナの巨木の林を抜けて、鉄の階段を下ると林道に出るので、しばらく歩くと土合橋です。最後に車道を下ると、下りホームが「日本一のモグラ駅」として知られるJR上越線土合駅に到着します。 -
大峰山と吾妻耶山
- 日帰り
- 4時間0分
- 9.1km
大峰山と吾妻耶山
- 日帰り
- 4時間0分
- 9.1km
谷川エリアに数ある山の中でもトップレベルの名低山。幻想的な沼や美しい森、山や森、沼の景観が楽しめるすばらしいコースです。登山ルートも数多くあり、ハードなものから気軽なコースまで、さまざまな登り方ができます。春4月下旬のスミレの花のころから登山シーズンが始まり、カエデやカラマツが色づく10月中旬の紅葉シーズンまで、山歩きが楽しめます。暖かい時期はヤマビルが出ます。マイカーの利用が中心です。公共交通を利用する場合は、行きにJR上越新幹線上毛高原駅からタクシーを利用し、帰りJRは上越線の上牧駅まで歩くこともできます。 大峰沼登山口の駐車場からスタート。最初はコンクリート舗装された緩い勾配の登りです。途中、左に古沼に行く道があるので、時間に余裕があれば往復するとよいでしょう。特に初夏にはモリアオガエルの汚れたような白い卵塊が見られます。分岐に戻り、しばらく歩くと、大峰沼に到着します。ベンチやテーブルもあり休憩するにはもってこいの場所で、使われていないキャンプ場の建物が残っています。以前は沼を一周できたのですが、近年山崩れがあって大峰沼の北東側は通行禁止になっています。 大峰沼から森に入ってゆくと、すぐに上牧駅に下る分岐があり、その先にもすぐ吾妻耶山と大峰山の分岐があるので、ここは左の大峰山に向かい、林の中のジグザグ道を登ります。尾根が近づいてくると分岐があり、どちらをいっても尾根に出るので、右側に進むとすぐに尾根に出ます。尾根の道は広く、北にたどるとコンクリート製の展望台に出ますが、高く伸びた木々にさえぎられ展望はありません。大峰山の地味な山頂は展望台のすぐ先です。 大峰山から少し下り、アップダウンを繰り返して最後に下ると、赤谷越峠と呼ばれる場所に出て、今度は少しずつ急な登りになっていきます。急坂を登り、仏岩の分岐を右に行き、また出てきた分岐を左に少し登ると吾妻耶山の山頂です。木々に囲まれていますが、北側の少し開けた場所からは、谷川連峰の眺めや、苗場山、深い谷川、水上の町などが眺められます。 下山は同じ道を少し戻り、最初の分岐を今度は左に行くと、スキー場のゲレンデが見えます。さらにシダが美しい林を抜けて下ると、スキー場のゲレンデに出ます。ゲレンデを抜けた林にも登山道はありますが、そのままゲレンデを下ってもいいでしょう。やがてゲレンデの上部を歩くようになり、スキー場施設の横を通り、林道のような広い道で深い林に入り、石造りの鳥居を過ぎます。ここまでしっかり道標を見ながら歩きましょう。大峰山への分岐、上牧駅への分岐を過ぎると大峰沼に戻るので、後は駐車場まで戻ります。谷川エリアに数ある山の中でもトップレベルの名低山。幻想的な沼や美しい森、山や森、沼の景観が楽しめるすばらしいコースです。登山ルートも数多くあり、ハードなものから気軽なコースまで、さまざまな登り方ができます。春4月下旬のスミレの花のころから登山シーズンが始まり、カエデやカラマツが色づく10月中旬の紅葉シーズンまで、山歩きが楽しめます。暖かい時期はヤマビルが出ます。マイカーの利用が中心です。公共交通を利用する場合は、行きにJR上越新幹線上毛高原駅からタクシーを利用し、帰りJRは上越線の上牧駅まで歩くこともできます。 大峰沼登山口の駐車場からスタート。最初はコンクリート舗装された緩い勾配の登りです。途中、左に古沼に行く道があるので、時間に余裕があれば往復するとよいでしょう。特に初夏にはモリアオガエルの汚れたような白い卵塊が見られます。分岐に戻り、しばらく歩くと、大峰沼に到着します。ベンチやテーブルもあり休憩するにはもってこいの場所で、使われていないキャンプ場の建物が残っています。以前は沼を一周できたのですが、近年山崩れがあって大峰沼の北東側は通行禁止になっています。 大峰沼から森に入ってゆくと、すぐに上牧駅に下る分岐があり、その先にもすぐ吾妻耶山と大峰山の分岐があるので、ここは左の大峰山に向かい、林の中のジグザグ道を登ります。尾根が近づいてくると分岐があり、どちらをいっても尾根に出るので、右側に進むとすぐに尾根に出ます。尾根の道は広く、北にたどるとコンクリート製の展望台に出ますが、高く伸びた木々にさえぎられ展望はありません。大峰山の地味な山頂は展望台のすぐ先です。 大峰山から少し下り、アップダウンを繰り返して最後に下ると、赤谷越峠と呼ばれる場所に出て、今度は少しずつ急な登りになっていきます。急坂を登り、仏岩の分岐を右に行き、また出てきた分岐を左に少し登ると吾妻耶山の山頂です。木々に囲まれていますが、北側の少し開けた場所からは、谷川連峰の眺めや、苗場山、深い谷川、水上の町などが眺められます。 下山は同じ道を少し戻り、最初の分岐を今度は左に行くと、スキー場のゲレンデが見えます。さらにシダが美しい林を抜けて下ると、スキー場のゲレンデに出ます。ゲレンデを抜けた林にも登山道はありますが、そのままゲレンデを下ってもいいでしょう。やがてゲレンデの上部を歩くようになり、スキー場施設の横を通り、林道のような広い道で深い林に入り、石造りの鳥居を過ぎます。ここまでしっかり道標を見ながら歩きましょう。大峰山への分岐、上牧駅への分岐を過ぎると大峰沼に戻るので、後は駐車場まで戻ります。 -
大峰から清津峡へ
- 日帰り
- 4時間25分
- 9.1km
大峰から清津峡へ
- 日帰り
- 4時間25分
- 9.1km
大峰は、JR上越新幹線越後湯沢駅すぐの裏山。駅近くから出発している湯沢高原ロープウェイを利用でき、下山後にはバスで越後湯沢に戻れます。湯沢高原からの展望はすばらしく、観光地ではない自然度の高い清津峡の眺めは感動的です。また、生えそろったブナの純林と、ブナの巨木の「ブナ姫」は一見の価値があるでしょう。5月下旬から10月下旬のブナの黄葉までがシーズンです。大峰はみなかみ町の大峰山に名前が似ていますが、別の山です。 越後湯沢駅近くの湯沢高原ロープウェイに乗り、山頂駅で下車し左に向かい、観光客が多い湯沢高原スキー場の急勾配の車道を登ります。レストランの建物を横に見てさらに行くと、舗装路と別れ、登山道は右にスキー場のゲレンデをリフトに沿って登っていきます。踏み跡程度の歩きにくい急勾配で、特に勾配が急な箇所はジグザグに登ります。そのまま車道を登っていっても、それほど時間差はありません。 やがて尾根に出て、車道もある広い大峰の肩に到着。左手に展望台があり、上がると谷川岳から平標山まで谷川連峰の展望が広がります。展望台から先ほどの分岐に戻り、しばらく尾根上の林道を歩きます。あまり登高差がない、カーブの多い道が続きます。やがて、湯沢高原から直接登ってくる道と合流し、少し下ると栄太郎峠です。 道標に従って、林道から離れ左に下り始めます。きれいに生えそろう、明るいブナ林です。しばらく下ると小沢に入ります。足元はぬかるんで歩きにくくなります。沢を渡ってしばらく行くと、ブナ姫と名付けられたブナの巨木があります。小尾根を歩いたり、沢を何回も渡ったりを繰り返します。この下りは長く続きます。雨の日、初心者は登山道上に張り出た木の根が濡れて滑りやすいので注意が必要です。下りきると清津峡に到着します。 分岐を左に行き、清津川に沿ってゆるやかに登ります。ブナ、トチノキが多く、美しい森を形成しています。美しい流れとは少し離れる場所を歩くこともありますが、ずっと川の流れの音を聞きながら歩く心地よい登山道です。時々見えるエメラルドグリーンの水は、白い河原の石に映えて、宝石のように美しく光っています。 緩やかにアップダウンを繰り返しながら広い遊歩道を登っていきます。大峰の源水と呼ばれる水場を通り、暗い杉の植林地を抜けると、舗装路に出るので、道標に導かれて左に行くと八木沢口バス停に到着します。大峰は、JR上越新幹線越後湯沢駅すぐの裏山。駅近くから出発している湯沢高原ロープウェイを利用でき、下山後にはバスで越後湯沢に戻れます。湯沢高原からの展望はすばらしく、観光地ではない自然度の高い清津峡の眺めは感動的です。また、生えそろったブナの純林と、ブナの巨木の「ブナ姫」は一見の価値があるでしょう。5月下旬から10月下旬のブナの黄葉までがシーズンです。大峰はみなかみ町の大峰山に名前が似ていますが、別の山です。 越後湯沢駅近くの湯沢高原ロープウェイに乗り、山頂駅で下車し左に向かい、観光客が多い湯沢高原スキー場の急勾配の車道を登ります。レストランの建物を横に見てさらに行くと、舗装路と別れ、登山道は右にスキー場のゲレンデをリフトに沿って登っていきます。踏み跡程度の歩きにくい急勾配で、特に勾配が急な箇所はジグザグに登ります。そのまま車道を登っていっても、それほど時間差はありません。 やがて尾根に出て、車道もある広い大峰の肩に到着。左手に展望台があり、上がると谷川岳から平標山まで谷川連峰の展望が広がります。展望台から先ほどの分岐に戻り、しばらく尾根上の林道を歩きます。あまり登高差がない、カーブの多い道が続きます。やがて、湯沢高原から直接登ってくる道と合流し、少し下ると栄太郎峠です。 道標に従って、林道から離れ左に下り始めます。きれいに生えそろう、明るいブナ林です。しばらく下ると小沢に入ります。足元はぬかるんで歩きにくくなります。沢を渡ってしばらく行くと、ブナ姫と名付けられたブナの巨木があります。小尾根を歩いたり、沢を何回も渡ったりを繰り返します。この下りは長く続きます。雨の日、初心者は登山道上に張り出た木の根が濡れて滑りやすいので注意が必要です。下りきると清津峡に到着します。 分岐を左に行き、清津川に沿ってゆるやかに登ります。ブナ、トチノキが多く、美しい森を形成しています。美しい流れとは少し離れる場所を歩くこともありますが、ずっと川の流れの音を聞きながら歩く心地よい登山道です。時々見えるエメラルドグリーンの水は、白い河原の石に映えて、宝石のように美しく光っています。 緩やかにアップダウンを繰り返しながら広い遊歩道を登っていきます。大峰の源水と呼ばれる水場を通り、暗い杉の植林地を抜けると、舗装路に出るので、道標に導かれて左に行くと八木沢口バス停に到着します。 -
大源太キャニオンから大源太山へ
- 日帰り
- 6時間40分
- 11.8km
大源太キャニオンから大源太山へ
- 日帰り
- 6時間40分
- 11.8km
「上越のマッターホルン」の異名を持つ大源太山。山は四方が切り立った鋭角のピラミッド型で、まさに「上越のマッターホルン」の名にふさわしく、上信越国境の山随一の美しい山容を誇っています。遠くからでもその姿はよく目立ちますが、上信越国境の山々に囲まれており、その全容を見ることは難しいのが残念です。この山の美しさを見るためには登ってみるのが一番です。 登山道は急勾配で登高差も大きく、日帰り登山としては少々きつい山ですが、山頂に立つとその疲れも吹き飛びます。夏の登山道には、白い小さな壷状の花を咲かせるアカモノがたくさん咲きます。アカモノは花もかわいいですが、晩夏になると真っ赤な果実が熟し、とてもきれいです。また、秋の紅葉のころも美しい山です。大源太山を抜け、七ッ小屋山にも登り、謙信ゆかりの道を通る周遊コースを取ることもできますが、標高差もあり、歩行時間も長く、ハードコースに慣れていなければ往路を戻りましょう。 マイカーの利用が多く、公共交通機関を使ったアプローチは不便です。越後湯沢駅からタクシー利用か、大源太キャニオン行きのバスに乗り、旭原バス停から歩き出します。 大源太キャニオン方面から分かれ、右手に入った林道終点にある駐車場が登山口です。なだらかな登山道をしばらく歩き、橋を渡り、分岐を左に向かうと北沢に出ます。沢を渡渉しますが、増水時には渡れません。沢を渡ると、後はとにかく登っていくことになります。登りはじめはヒトツバカエデやウリハダカエデが混じるブナの巨木の美しい森です。ヒトツバカエデはいわゆるカエデのような深い切れ込みがなく、大きいハート形の葉で、秋になると美しい黄色に黄葉します。しばらく登って尾根に出ると、少し勾配は緩やかになり、正面には大源太山が大きく見えます。やがて登山道脇の木は低くなり、足元にアカモノという高山植物が登山道を飾る岩尾根を登っていきます。左右が大きく切れ落ち、はるか下まで見下ろす、ダイナミックなコースで、正面には、ピラミッド型で形のよい大源太山が迫ってきます。 高度感がある岩場を過ぎると、大源太山に到着します。山頂は広くはありませんが、大きく展望が広がり、登頂の喜びも大きいでしょう。蓬峠から七ッ小屋山、清水峠へと繋がる、いかにも上信越国境の山らしいチシマザサに覆われた稜線や、巻機山などの新潟の山々、湯沢方面の谷などの展望が広がります。 往路を駐車場に戻ります。長い岩場を足場に注意しながら下りましょう。また、雨が降ると北沢はすぐに増水します。「上越のマッターホルン」の異名を持つ大源太山。山は四方が切り立った鋭角のピラミッド型で、まさに「上越のマッターホルン」の名にふさわしく、上信越国境の山随一の美しい山容を誇っています。遠くからでもその姿はよく目立ちますが、上信越国境の山々に囲まれており、その全容を見ることは難しいのが残念です。この山の美しさを見るためには登ってみるのが一番です。 登山道は急勾配で登高差も大きく、日帰り登山としては少々きつい山ですが、山頂に立つとその疲れも吹き飛びます。夏の登山道には、白い小さな壷状の花を咲かせるアカモノがたくさん咲きます。アカモノは花もかわいいですが、晩夏になると真っ赤な果実が熟し、とてもきれいです。また、秋の紅葉のころも美しい山です。大源太山を抜け、七ッ小屋山にも登り、謙信ゆかりの道を通る周遊コースを取ることもできますが、標高差もあり、歩行時間も長く、ハードコースに慣れていなければ往路を戻りましょう。 マイカーの利用が多く、公共交通機関を使ったアプローチは不便です。越後湯沢駅からタクシー利用か、大源太キャニオン行きのバスに乗り、旭原バス停から歩き出します。 大源太キャニオン方面から分かれ、右手に入った林道終点にある駐車場が登山口です。なだらかな登山道をしばらく歩き、橋を渡り、分岐を左に向かうと北沢に出ます。沢を渡渉しますが、増水時には渡れません。沢を渡ると、後はとにかく登っていくことになります。登りはじめはヒトツバカエデやウリハダカエデが混じるブナの巨木の美しい森です。ヒトツバカエデはいわゆるカエデのような深い切れ込みがなく、大きいハート形の葉で、秋になると美しい黄色に黄葉します。しばらく登って尾根に出ると、少し勾配は緩やかになり、正面には大源太山が大きく見えます。やがて登山道脇の木は低くなり、足元にアカモノという高山植物が登山道を飾る岩尾根を登っていきます。左右が大きく切れ落ち、はるか下まで見下ろす、ダイナミックなコースで、正面には、ピラミッド型で形のよい大源太山が迫ってきます。 高度感がある岩場を過ぎると、大源太山に到着します。山頂は広くはありませんが、大きく展望が広がり、登頂の喜びも大きいでしょう。蓬峠から七ッ小屋山、清水峠へと繋がる、いかにも上信越国境の山らしいチシマザサに覆われた稜線や、巻機山などの新潟の山々、湯沢方面の谷などの展望が広がります。 往路を駐車場に戻ります。長い岩場を足場に注意しながら下りましょう。また、雨が降ると北沢はすぐに増水します。 -
元橋から平標山へ
- 日帰り
- 5時間50分
- 10.5km
元橋から平標山へ
- 日帰り
- 5時間50分
- 10.5km
元橋から平標山に登る周遊コースは、上信越国境の山の中では交通の便がよく、登山道もよく整備されていますが、登高差は1000m以上ありきつい山です。首都圏から日帰りすることも、営業小屋である平標山ノ家に宿泊することもできます。登山シーズンは、6月上旬の雪どけのころから、雪が降り始める10月下旬まで。6月中旬はアズマシャクナゲなど花が多く、平標山と仙ノ倉山の鞍部には、たくさんのハクサンイチゲやハクサンコザクラが咲き乱れる広大な花畑になります。 元橋にある大型の駐車場から林道を歩き始めます。越後湯沢駅から浅貝行きのバスで来た場合は、平標登山口バス停で下車して、少し戻ると登山道入口があります。 道標に従い登山道に入ります。ブナの森の中、木の階段があり、それほど急ではありませんが、長くきつい登りです。美しい草原を登るようになると、突然巨大な送電線の鉄塔が現れ、周りの山々の展望が広がります。また樹林帯に入りますが、登るにつれて木は低くなり、松手山の山頂に着くころには、草原とチシマザサの笹原だけになり、振り返ると、山頂が台地状になっている苗場山をはじめ、緑濃い上信越国境の山並みが目に入ります。正面には、これから登る平標山がまだまだ遠く、高くそびえています。 しばらくは眺めのよい尾根道で、登山道脇に初夏になるとハクサンイチゲが群落になって咲いているでしょう。さらに長い木の階段を登り、一ノ肩と呼ばれる広場を過ぎると勾配は緩やかになり、小ピークをいくつか越えると、平標山の山頂に到着します。山頂からは谷川岳まで続く稜線をはじめ、360度の展望が広がります。初夏ならば少し仙ノ倉方面に下ってみましょう。ハクサンイチゲやハクサンコザクラのお花畑が待っています。 山頂からは、南に向かう広い尾根にある木の階段を下っていきます。初夏にはアズマシャクナゲが咲き、夏にはキンコウカの花で湿原が黄色く染まる花の多い斜面です。しばらく下ると山小屋の屋根が見え、やがて平標山ノ家に到着します。小屋脇で尾根から離れ、林の中にある平元新道を下ります。登山道にはしっかりと木の階段が整備されていて、この階段が延々と続き、ヒザにつらい下りになるでしょう。下るにつれて、周囲は白い幹が印象的なブナの森に入ります。単調な登山道を長く下っていると水場が現れ、その先はすぐに林道に出ます。しばらくは林道を歩きますが、道標に導かれて林道から離れ、渓流沿いにアップダウンの少ない登山道をしばらく歩くと、再び元橋の駐車場に到着します。元橋から平標山に登る周遊コースは、上信越国境の山の中では交通の便がよく、登山道もよく整備されていますが、登高差は1000m以上ありきつい山です。首都圏から日帰りすることも、営業小屋である平標山ノ家に宿泊することもできます。登山シーズンは、6月上旬の雪どけのころから、雪が降り始める10月下旬まで。6月中旬はアズマシャクナゲなど花が多く、平標山と仙ノ倉山の鞍部には、たくさんのハクサンイチゲやハクサンコザクラが咲き乱れる広大な花畑になります。 元橋にある大型の駐車場から林道を歩き始めます。越後湯沢駅から浅貝行きのバスで来た場合は、平標登山口バス停で下車して、少し戻ると登山道入口があります。 道標に従い登山道に入ります。ブナの森の中、木の階段があり、それほど急ではありませんが、長くきつい登りです。美しい草原を登るようになると、突然巨大な送電線の鉄塔が現れ、周りの山々の展望が広がります。また樹林帯に入りますが、登るにつれて木は低くなり、松手山の山頂に着くころには、草原とチシマザサの笹原だけになり、振り返ると、山頂が台地状になっている苗場山をはじめ、緑濃い上信越国境の山並みが目に入ります。正面には、これから登る平標山がまだまだ遠く、高くそびえています。 しばらくは眺めのよい尾根道で、登山道脇に初夏になるとハクサンイチゲが群落になって咲いているでしょう。さらに長い木の階段を登り、一ノ肩と呼ばれる広場を過ぎると勾配は緩やかになり、小ピークをいくつか越えると、平標山の山頂に到着します。山頂からは谷川岳まで続く稜線をはじめ、360度の展望が広がります。初夏ならば少し仙ノ倉方面に下ってみましょう。ハクサンイチゲやハクサンコザクラのお花畑が待っています。 山頂からは、南に向かう広い尾根にある木の階段を下っていきます。初夏にはアズマシャクナゲが咲き、夏にはキンコウカの花で湿原が黄色く染まる花の多い斜面です。しばらく下ると山小屋の屋根が見え、やがて平標山ノ家に到着します。小屋脇で尾根から離れ、林の中にある平元新道を下ります。登山道にはしっかりと木の階段が整備されていて、この階段が延々と続き、ヒザにつらい下りになるでしょう。下るにつれて、周囲は白い幹が印象的なブナの森に入ります。単調な登山道を長く下っていると水場が現れ、その先はすぐに林道に出ます。しばらくは林道を歩きますが、道標に導かれて林道から離れ、渓流沿いにアップダウンの少ない登山道をしばらく歩くと、再び元橋の駐車場に到着します。 -
ぐんま県境稜線トレイル 三国スキー場跡から白砂山へ
- 日帰り
- 8時間50分
- 8.4km
ぐんま県境稜線トレイル 三国スキー場跡から白砂山へ
- 日帰り
- 8時間50分
- 8.4km
ぐんま県境稜線トレイル新規開通区間は、三坂峠から白砂山まで。何度もアップダウンを繰り返す長いルートで、途中エスケープルートはなく、まだ歩きにくい部分も少しあり、長時間山道を歩く技術と体力とスピードが必要になる、ハードな登山道です。またアプローチや前後泊について、きちんと計画する必要もあります。往復すると10時間以上の超ロングコースで、野反湖に下山した方が早いです。 一日で歩く場合は登山口近くに宿泊して、早朝歩き始めるようにしましょう。マイカー利用の場合、日帰りならば、三国スキー場跡から上ノ倉山までの往復でも十分楽しめます。通しで歩く場合、途中のムジナ平には、群馬県が整備した笹原を切り開いた広場があり、避難小屋があります。ムジナ平の東で少し下った水場は涸れることもあります。 新規開通区間東側の最短アプローチである三国スキー場跡までの公共交通機関はなく、最寄りのバス停から登山口まで歩くと片道1時間20分です。白砂山を越えて西側まで縦走した場合、野反湖に下るのが最短コースです。野反湖まではバスの便がありますが、終バスが早く、また便数が少ないので、行動計画をきっちりする必要があります。 三国スキー場跡地から歩きはじめます。最初は紅葉の美しい湯之谷溪谷の遊歩道です。やがて、沢に出合います。ここに以前あった丸木橋は流され、今は渡渉します。沢を渡ると、かなり急な坂道が続きます。尾根に上がれば少しずつ展望が広がり、ブナの並木道のようです。三坂峠分岐から、いよいよ2018年に開通したばかりの新規開通区間です。登山道はまだあまり踏み固められていないので、ふわふわした感じがします。左右はブナとミズナラの森。何度もアップダウンを繰り返しながら、高度を上げていきます。林の中に一部、苔むした岩や木の根が張り出し、歩きにくい急坂があるので注意して歩きましょう。樹林を抜けて一度笹原に出ますが、再び樹林に入るとセバトノ頭です。少し下ると、水場に降りる分岐があり、さらに歩くと笹原を切り開いた広場があるムジナ平です。ムジナ平からは足場が悪い登山道でジグザクに笹原を登り、大黒ノ頭に至ります。ここからはハイマツも生える亜高山帯の稜線歩きになります。 軽い登りで上ノ倉山に登ると、展望が広がり、目の前に山容が美しい忠次郎山が見えます。展望は広がりますが、まだまだ白砂山は遠くにあります。山頂から一気に下り、また登り返すと忠次郎山です。山頂は樹林に囲まれ展望はありません。何度もアップダウンを繰り返し、細い岩尾根を抜ければ、上ノ間山に到着します。山頂からは、佐武流山、苗場山、浅間山、谷川連峰など、展望は抜群です。また下り、急坂を登って、アップダウンを繰り返し、長い稜線歩きの最後に足場が悪い斜面を登ると、白砂山に到着します。ぐんま県境稜線トレイル新規開通区間は、三坂峠から白砂山まで。何度もアップダウンを繰り返す長いルートで、途中エスケープルートはなく、まだ歩きにくい部分も少しあり、長時間山道を歩く技術と体力とスピードが必要になる、ハードな登山道です。またアプローチや前後泊について、きちんと計画する必要もあります。往復すると10時間以上の超ロングコースで、野反湖に下山した方が早いです。 一日で歩く場合は登山口近くに宿泊して、早朝歩き始めるようにしましょう。マイカー利用の場合、日帰りならば、三国スキー場跡から上ノ倉山までの往復でも十分楽しめます。通しで歩く場合、途中のムジナ平には、群馬県が整備した笹原を切り開いた広場があり、避難小屋があります。ムジナ平の東で少し下った水場は涸れることもあります。 新規開通区間東側の最短アプローチである三国スキー場跡までの公共交通機関はなく、最寄りのバス停から登山口まで歩くと片道1時間20分です。白砂山を越えて西側まで縦走した場合、野反湖に下るのが最短コースです。野反湖まではバスの便がありますが、終バスが早く、また便数が少ないので、行動計画をきっちりする必要があります。 三国スキー場跡地から歩きはじめます。最初は紅葉の美しい湯之谷溪谷の遊歩道です。やがて、沢に出合います。ここに以前あった丸木橋は流され、今は渡渉します。沢を渡ると、かなり急な坂道が続きます。尾根に上がれば少しずつ展望が広がり、ブナの並木道のようです。三坂峠分岐から、いよいよ2018年に開通したばかりの新規開通区間です。登山道はまだあまり踏み固められていないので、ふわふわした感じがします。左右はブナとミズナラの森。何度もアップダウンを繰り返しながら、高度を上げていきます。林の中に一部、苔むした岩や木の根が張り出し、歩きにくい急坂があるので注意して歩きましょう。樹林を抜けて一度笹原に出ますが、再び樹林に入るとセバトノ頭です。少し下ると、水場に降りる分岐があり、さらに歩くと笹原を切り開いた広場があるムジナ平です。ムジナ平からは足場が悪い登山道でジグザクに笹原を登り、大黒ノ頭に至ります。ここからはハイマツも生える亜高山帯の稜線歩きになります。 軽い登りで上ノ倉山に登ると、展望が広がり、目の前に山容が美しい忠次郎山が見えます。展望は広がりますが、まだまだ白砂山は遠くにあります。山頂から一気に下り、また登り返すと忠次郎山です。山頂は樹林に囲まれ展望はありません。何度もアップダウンを繰り返し、細い岩尾根を抜ければ、上ノ間山に到着します。山頂からは、佐武流山、苗場山、浅間山、谷川連峰など、展望は抜群です。また下り、急坂を登って、アップダウンを繰り返し、長い稜線歩きの最後に足場が悪い斜面を登ると、白砂山に到着します。 -
和田小屋から苗場山(祓川コース)と赤湯温泉
- 2泊3日
- 10時間0分
- 16km
和田小屋から苗場山(祓川コース)と赤湯温泉
- 2泊3日
- 10時間0分
- 16km
和田小屋から歩き始める祓川コースは、首都圏からのアプローチが短く、登高差も比較的少ないために人気があります。日帰り登山も可能ですが、山麓には和田小屋と赤湯温泉、山頂には苗場山頂ヒュッテがあり、宿泊することもできるため、ゆっくり宿泊するコースを紹介します。日本海側気候の影響を強く受ける豪雪地で7月に入っても残雪があります。山小屋は10月下旬に閉まります。アプローチは縦走であればタクシーになります。 1日目、和田小屋の少し手前から歩き始め、和田小屋からはスキー場のゲレンデをまっすぐ登ります。(夏期の土休日には和田小屋から登山リフトが運行。要確認)深いブナの森に入り、木の根が露出したり、木の階段が整備されていたり、岩場だったりで、変化に富んだ登山道を登ります。六合目を越えダケカンバの林に入り、急に視界が開けると、小さな湿原の下ノ芝です。さらに登るとベンチがある中ノ芝、上ノ芝と湿原が続きます。小松原湿原への分岐あたりから、斜面をトラバースするようになり、展望が広がり、勾配が緩やかになります。神楽ヶ峰へは登山道から右に数m登ります。 ここからは正面に苗場山の山頂部を大きく見ながら富士見坂を下ります。途中に雷清水があります。少し下った「お花畑」と呼ばれる鞍部から登り返し、最後に雲尾坂の急坂を登ると山頂湿原に出ます。広々とした木道を道標に従い歩くと、展望のない苗場山山頂に到着。山頂から苗場山頂ヒュッテまで、しばらくぬかるんだ小道です。 2日目、広い山頂湿原の木道を南に向かいます。山頂湿原の端から唐突に、足場が悪く、登山者が少ない厳しいクサリ場の下りになります。さらに草地や笹原を下ると、尾根が細くなりシラビソ廊下に入って行きます。登山道横にはオオシラビソやコメツガが生え、左右は深く切れ落ちた廊下のような細い尾根歩きです。足場の悪い急坂を下り、深穴岩の横を通ると、平坦で美しいブナ林のフクベノ平にでます。桂沢沿いにトチノキの巨木の下を通り下って、サゴイ沢を橋で渡ります。足場の悪い急坂を登り、赤倉山の分岐に出て、ここからまた下ると、今度は清津川を渡る橋があります。橋を渡ってすぐに大石がごろごろある河原を歩くと、ランプの宿の赤湯温泉に到着します。日帰り入浴もできますが、ご飯もおいしい赤湯温泉に一泊しましょう。 3日目、赤湯温泉からすぐの鉄橋を渡ると、いきなり滑りやすく足場の悪い急登です。勾配が緩やかになりしばらく進むと、見返りの松です。アップダウンを繰り返し、到着した鷹ノ巣峠からはまた急な下り。棒沢橋を渡ると、林道に出るので、後は小日橋の先まで、延々と林道を歩きます。和田小屋から歩き始める祓川コースは、首都圏からのアプローチが短く、登高差も比較的少ないために人気があります。日帰り登山も可能ですが、山麓には和田小屋と赤湯温泉、山頂には苗場山頂ヒュッテがあり、宿泊することもできるため、ゆっくり宿泊するコースを紹介します。日本海側気候の影響を強く受ける豪雪地で7月に入っても残雪があります。山小屋は10月下旬に閉まります。アプローチは縦走であればタクシーになります。 1日目、和田小屋の少し手前から歩き始め、和田小屋からはスキー場のゲレンデをまっすぐ登ります。(夏期の土休日には和田小屋から登山リフトが運行。要確認)深いブナの森に入り、木の根が露出したり、木の階段が整備されていたり、岩場だったりで、変化に富んだ登山道を登ります。六合目を越えダケカンバの林に入り、急に視界が開けると、小さな湿原の下ノ芝です。さらに登るとベンチがある中ノ芝、上ノ芝と湿原が続きます。小松原湿原への分岐あたりから、斜面をトラバースするようになり、展望が広がり、勾配が緩やかになります。神楽ヶ峰へは登山道から右に数m登ります。 ここからは正面に苗場山の山頂部を大きく見ながら富士見坂を下ります。途中に雷清水があります。少し下った「お花畑」と呼ばれる鞍部から登り返し、最後に雲尾坂の急坂を登ると山頂湿原に出ます。広々とした木道を道標に従い歩くと、展望のない苗場山山頂に到着。山頂から苗場山頂ヒュッテまで、しばらくぬかるんだ小道です。 2日目、広い山頂湿原の木道を南に向かいます。山頂湿原の端から唐突に、足場が悪く、登山者が少ない厳しいクサリ場の下りになります。さらに草地や笹原を下ると、尾根が細くなりシラビソ廊下に入って行きます。登山道横にはオオシラビソやコメツガが生え、左右は深く切れ落ちた廊下のような細い尾根歩きです。足場の悪い急坂を下り、深穴岩の横を通ると、平坦で美しいブナ林のフクベノ平にでます。桂沢沿いにトチノキの巨木の下を通り下って、サゴイ沢を橋で渡ります。足場の悪い急坂を登り、赤倉山の分岐に出て、ここからまた下ると、今度は清津川を渡る橋があります。橋を渡ってすぐに大石がごろごろある河原を歩くと、ランプの宿の赤湯温泉に到着します。日帰り入浴もできますが、ご飯もおいしい赤湯温泉に一泊しましょう。 3日目、赤湯温泉からすぐの鉄橋を渡ると、いきなり滑りやすく足場の悪い急登です。勾配が緩やかになりしばらく進むと、見返りの松です。アップダウンを繰り返し、到着した鷹ノ巣峠からはまた急な下り。棒沢橋を渡ると、林道に出るので、後は小日橋の先まで、延々と林道を歩きます。 -
小赤沢から苗場山頂へ
- 日帰り
- 6時間10分
- 9.2km
小赤沢から苗場山頂へ
- 日帰り
- 6時間10分
- 9.2km
首都圏方面からだと越後湯沢から津南、秋山郷と経由する必要があり、アプローチには長く時間がかります。マイカー利用が多いですが、公共交通機関を利用する場合は、小赤沢から登山口まで1時間40分ほど登るか、津南からタクシーでアプローチすることになります。 このコースは、山頂湿原歩きが長く展望がよく、ブナの森や針葉樹林など、変化に富んだ趣のあるルートです。秋山郷からの多くの登山者がこのコースを選び、日帰り登山者が多いのも特徴のひとつ。 小赤沢がある秋山郷は、苗場山と鳥甲山に囲まれた、深い谷にある世界有数の豪雪地帯です。新潟県と長野県に分かれており、北側にあるのは新潟県の津南はおいしいお米の産地として知られています。秋山郷の南側は、長野県の栄村。秋山郷には多くの温泉があり、小赤沢には濁った褐色の温泉が湧いています。苗場山の山頂には苗場山頂ヒュッテがあり、山小屋に宿泊すれば、夕焼けの湿原、早朝の朝露に濡れた高山植物などに出合えることでしょう。 小赤沢から長い林道を車で入ると、突然大きな駐車場(三合目)に出ます。駐車場の一番奥にある登山口の右側には水場があります。木の階段が整備された登山道を登り始め、ブナの巨木の森の中を抜けて歩きます。水場のある四合目を超えると、ブナは少なくなり、白い木肌が目立つダケカンバの林になっていきます。五合目あたりは落葉広葉樹林の下のドロドロの道になります。六合目あたりから勾配が急になり、周囲の木の高さはだんだん低くなり、チシマザサの笹薮がどんどん多くなっていきます。七合目からは急坂や鎖場が出てきます。最後の急坂を登ると、山頂湿原のはずれになる八合目の坪場に出ます。 八合目からは、苗場山の山頂湿原と、オオシラビソやコメツガなどの針葉樹の林がモザイク状に混在する美しい場所を歩くようになります。7月上旬までは残雪が多く、霧が出ると道迷いしやすいので、雪の上に設置されたルートを示すポールをよくみて歩きましょう。緩やかに木道を登っていくと平太郎尾根への分岐と別れ、右に回るように歩くと、今度は赤倉山への分岐になります。さらに夏にはチングルマやヒメシャクナゲが咲く湿原と池溏を見ながら木道を緩やかに登って行くと、苗場山頂ヒュッテに到着します。三角点がある苗場山山頂へは、山頂ヒュッテからすぐですが、展望はありません。さらに少し下った湿原に行くと展望が広がります。 帰路は往路を戻ります。首都圏方面からだと越後湯沢から津南、秋山郷と経由する必要があり、アプローチには長く時間がかります。マイカー利用が多いですが、公共交通機関を利用する場合は、小赤沢から登山口まで1時間40分ほど登るか、津南からタクシーでアプローチすることになります。 このコースは、山頂湿原歩きが長く展望がよく、ブナの森や針葉樹林など、変化に富んだ趣のあるルートです。秋山郷からの多くの登山者がこのコースを選び、日帰り登山者が多いのも特徴のひとつ。 小赤沢がある秋山郷は、苗場山と鳥甲山に囲まれた、深い谷にある世界有数の豪雪地帯です。新潟県と長野県に分かれており、北側にあるのは新潟県の津南はおいしいお米の産地として知られています。秋山郷の南側は、長野県の栄村。秋山郷には多くの温泉があり、小赤沢には濁った褐色の温泉が湧いています。苗場山の山頂には苗場山頂ヒュッテがあり、山小屋に宿泊すれば、夕焼けの湿原、早朝の朝露に濡れた高山植物などに出合えることでしょう。 小赤沢から長い林道を車で入ると、突然大きな駐車場(三合目)に出ます。駐車場の一番奥にある登山口の右側には水場があります。木の階段が整備された登山道を登り始め、ブナの巨木の森の中を抜けて歩きます。水場のある四合目を超えると、ブナは少なくなり、白い木肌が目立つダケカンバの林になっていきます。五合目あたりは落葉広葉樹林の下のドロドロの道になります。六合目あたりから勾配が急になり、周囲の木の高さはだんだん低くなり、チシマザサの笹薮がどんどん多くなっていきます。七合目からは急坂や鎖場が出てきます。最後の急坂を登ると、山頂湿原のはずれになる八合目の坪場に出ます。 八合目からは、苗場山の山頂湿原と、オオシラビソやコメツガなどの針葉樹の林がモザイク状に混在する美しい場所を歩くようになります。7月上旬までは残雪が多く、霧が出ると道迷いしやすいので、雪の上に設置されたルートを示すポールをよくみて歩きましょう。緩やかに木道を登っていくと平太郎尾根への分岐と別れ、右に回るように歩くと、今度は赤倉山への分岐になります。さらに夏にはチングルマやヒメシャクナゲが咲く湿原と池溏を見ながら木道を緩やかに登って行くと、苗場山頂ヒュッテに到着します。三角点がある苗場山山頂へは、山頂ヒュッテからすぐですが、展望はありません。さらに少し下った湿原に行くと展望が広がります。 帰路は往路を戻ります。