【北海道】の登山コースガイド
北海道
検索結果48件中
21-40件
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千走コースから茂津多・真駒内コースへ
- 日帰り
- 7時間40分
- 14km
千走コースから茂津多・真駒内コースへ
- 日帰り
- 7時間40分
- 14km
寿都からニセコバス原歌・栄浜行き乗車。賀老通りで下車。ここから賀老高原キャンプ場(旧賀老登山口)まで15km、千走登山口までは20kmなのでタクシーかレンタカー利用が賢明です。千走登山口に水場・トイレはないので、キャンプ場を利用しましょう。 千走登山口から小沢を渡り登山道に入ると、すぐ急な登りとなります。ダケカンバの疎林を進むと小1時間で四合目(休み台:)に着きます。 次第に急斜面となり、ハイマツのつづら折りを上りきると五合目に。斜面は緩くなり、正面に真駒内コースの尾根が広がり、右へトラバース。1ピッチでお花畑入口(六合目:)へ。このお花畑は7月まで雪渓が残るので要注意です。手前の二俣は左へ。お花畑の上部で、左手真駒内ルートと合流します(八合目)。 この先は尾根に出て、岩場を通過。広い溶岩台地には高山植物に囲まれた小沼があり、まもなく旧賀老コースと合流し狩場山山頂へ。道南最高峰にふさわしい眺望です。賀老コースは廃道です。下り茂津多コースは山頂から西へ、前山までは展望の良い尾根道を進みます。前山からは溶岩台地を約2.5km。なだらかな下りが続きます。 小沼、続いて1000m台地を過ぎると急な丸太階段です。視界のきかないダケカンバ林を進むと突然、水場広場へ出ます。あとはブナ原生林の緩急斜面を下り、尾根が広がるとまもなく舗装道路に出た所が茂津多登山口です。ここにはトイレがあります。約2kmで国道229号、茂津多トンネル横に。須築バス停までは南へさらに20分です。 真駒内コースへは、八合目の分岐を直進。残雪期は要注意です。緩急斜面をP6.3、P5.3と通過し、馬場川分岐(五合目)、標高990mに着きます。分岐からはダケカンバから次第にブナ林に変わる尾根道を下ります。P2.3を過ぎた標高500m付近で旧道と分れて左へ。起伏多い尾根道を下りほどなく吊り橋へ。渡ると山小屋(無人)に着きます。水、トイレもあります。寿都からニセコバス原歌・栄浜行き乗車。賀老通りで下車。ここから賀老高原キャンプ場(旧賀老登山口)まで15km、千走登山口までは20kmなのでタクシーかレンタカー利用が賢明です。千走登山口に水場・トイレはないので、キャンプ場を利用しましょう。 千走登山口から小沢を渡り登山道に入ると、すぐ急な登りとなります。ダケカンバの疎林を進むと小1時間で四合目(休み台:)に着きます。 次第に急斜面となり、ハイマツのつづら折りを上りきると五合目に。斜面は緩くなり、正面に真駒内コースの尾根が広がり、右へトラバース。1ピッチでお花畑入口(六合目:)へ。このお花畑は7月まで雪渓が残るので要注意です。手前の二俣は左へ。お花畑の上部で、左手真駒内ルートと合流します(八合目)。 この先は尾根に出て、岩場を通過。広い溶岩台地には高山植物に囲まれた小沼があり、まもなく旧賀老コースと合流し狩場山山頂へ。道南最高峰にふさわしい眺望です。賀老コースは廃道です。下り茂津多コースは山頂から西へ、前山までは展望の良い尾根道を進みます。前山からは溶岩台地を約2.5km。なだらかな下りが続きます。 小沼、続いて1000m台地を過ぎると急な丸太階段です。視界のきかないダケカンバ林を進むと突然、水場広場へ出ます。あとはブナ原生林の緩急斜面を下り、尾根が広がるとまもなく舗装道路に出た所が茂津多登山口です。ここにはトイレがあります。約2kmで国道229号、茂津多トンネル横に。須築バス停までは南へさらに20分です。 真駒内コースへは、八合目の分岐を直進。残雪期は要注意です。緩急斜面をP6.3、P5.3と通過し、馬場川分岐(五合目)、標高990mに着きます。分岐からはダケカンバから次第にブナ林に変わる尾根道を下ります。P2.3を過ぎた標高500m付近で旧道と分れて左へ。起伏多い尾根道を下りほどなく吊り橋へ。渡ると山小屋(無人)に着きます。水、トイレもあります。 -
左俣川登山口から遊楽部岳へ
- 日帰り
- 9時間15分
- 17.6km
左俣川登山口から遊楽部岳へ
- 日帰り
- 9時間15分
- 17.6km
北檜山から函館バス「大成学校」行に乗車し、左股で下車。国道229号から道道42号八雲北檜山線を約11km南下し、「遊楽部岳登山口」の看板から右手へ。太櫓川(左俣川)左岸沿いの林道へ入り、500mほどで登山口です。右手に古い看板と2・3台の駐車スペースがあるだけで他は何もないので、タクシーかレンタカーが便利です。。 登山道へは右手(北東方向)へブルドーザーで押した作業道を使います。作業道や林務歩道が交差しますが、直進すると約500mで造林地(国有林内)に入り、あとはわかりやすい一本道です。 造林地のヤセ尾根を過ぎると一合目。造林地を出て、小尾根を越えると二合目。その先は緩急斜面のブナ原生林を進みます。右手に奥尻を見て三合目。676m標高点から緩やかな下りとなり、金ヶ沢支流を右手下に見ながら進みます。コルから徐々に傾斜を増しますが、四合目からは更なる長丁場が続きます。登り切ると標高915mの五合目に着き、展望が開けます。 五合目先600mのコルが旧水場入口ですが、右手臼別川への苅分道はササに覆われ使えません。ここから先は再び登りとなり、南東向きを変えへて急斜面を越すと六合目です。しばらく下りが続いた後、本格的な登りに変わり、七合目からはさらに急登となります。角度はさらに増しロープ場へ。登り切った先50mほどのピークが臼別頭(八合目)です。眺望は山頂より優れ、日本海と太平洋(噴火湾)を眼下におさめることができます。急斜面を下り、左手が「クマの遊び場」と呼ばれるコルへ。ヒグマに注意しながらコルを過ぎると、緩やかな登り下りとなります。九合目を越えると最後の急登です。這うように登ると白水岳分岐ですが、ルートは廃道になってしまいました。分岐から約50mで1277mの遊楽部岳新山頂です。ヒグマに壊されていた山頂標識は2022年に再設置されました。山頂稜線を東へ600mで、一等三角点の旧山頂広場に出ます。北檜山から函館バス「大成学校」行に乗車し、左股で下車。国道229号から道道42号八雲北檜山線を約11km南下し、「遊楽部岳登山口」の看板から右手へ。太櫓川(左俣川)左岸沿いの林道へ入り、500mほどで登山口です。右手に古い看板と2・3台の駐車スペースがあるだけで他は何もないので、タクシーかレンタカーが便利です。。 登山道へは右手(北東方向)へブルドーザーで押した作業道を使います。作業道や林務歩道が交差しますが、直進すると約500mで造林地(国有林内)に入り、あとはわかりやすい一本道です。 造林地のヤセ尾根を過ぎると一合目。造林地を出て、小尾根を越えると二合目。その先は緩急斜面のブナ原生林を進みます。右手に奥尻を見て三合目。676m標高点から緩やかな下りとなり、金ヶ沢支流を右手下に見ながら進みます。コルから徐々に傾斜を増しますが、四合目からは更なる長丁場が続きます。登り切ると標高915mの五合目に着き、展望が開けます。 五合目先600mのコルが旧水場入口ですが、右手臼別川への苅分道はササに覆われ使えません。ここから先は再び登りとなり、南東向きを変えへて急斜面を越すと六合目です。しばらく下りが続いた後、本格的な登りに変わり、七合目からはさらに急登となります。角度はさらに増しロープ場へ。登り切った先50mほどのピークが臼別頭(八合目)です。眺望は山頂より優れ、日本海と太平洋(噴火湾)を眼下におさめることができます。急斜面を下り、左手が「クマの遊び場」と呼ばれるコルへ。ヒグマに注意しながらコルを過ぎると、緩やかな登り下りとなります。九合目を越えると最後の急登です。這うように登ると白水岳分岐ですが、ルートは廃道になってしまいました。分岐から約50mで1277mの遊楽部岳新山頂です。ヒグマに壊されていた山頂標識は2022年に再設置されました。山頂稜線を東へ600mで、一等三角点の旧山頂広場に出ます。 -
南暑寒荘から雨竜沼湿原・暑寒別岳へ
- 日帰り
- 12時間30分
- 25.6km
南暑寒荘から雨竜沼湿原・暑寒別岳へ
- 日帰り
- 12時間30分
- 25.6km
JR滝川駅または雨竜市街からタクシーで南暑寒荘へ。水場、トイレはありますが寝具はありません。キャンプ場が併設されています。管理棟で入山届、整備協力金(500円)を払いスタートです。ペンケペタン川左岸沿いに砂利道を進みます。ほどなく立派な第1吊橋を渡ると本格的な登山道となります。1ピッチで白竜ノ滝分岐へ、左右どちらも後で合流しますが、右へ行くと白竜ノ滝が見られます。第2吊橋を通過すると、剣竜坂と呼ばれる急登です。標高差150mを登り切ると左から沢が近づき、岸辺を進む。右(北)へ折れ再び登りとなりますが、まもなく視界が開け、雨竜沼湿原入口に到着です。木道となり湿原へ入ると、すぐ展望テラスがあります。木道は一方通行で、左へ。沼や高山植物を見ながら進むと、30分ほどで周回路と分れて左へ。階段状の登りを越えると展望台に着きます。振り返ると雨竜沼が一望できます。 展望台から先は、緩やかなササ原が続きます。標高1000m付近からハイマツが見られるようになり、尾根に出ると本格的な登りとなります。傾斜が緩くなると、7月初まで残る雪渓へ出ます。注意深くルートファインディングしながらやせ尾根に進むと、間もなく南暑寒別岳に到着です。 南暑寒別岳山頂からは西へ、標高差200mを一気に下ります。後はササに覆われた道を緩やかに登り下りが続き、最低コルへ。分岐右は沼へ。左へ進むとしだいにヤセ尾根となり、登り下りを繰り返しながら本格的な登りに変わります。 右手東斜面の切れ落ちた先に、目鏡沼が見られるようになり、続いて左手から崩壊が迫ります。補助ロープのある最後の急登、標高差約200mを登ると暑寒別岳山頂に到着です。 南暑寒別岳から本峰間は、ネマガリダケが覆い道も荒れているため2024年は通行止になりました。登山の際は事前に雨竜町役場に確認を。ヒグマにも要注意です。JR滝川駅または雨竜市街からタクシーで南暑寒荘へ。水場、トイレはありますが寝具はありません。キャンプ場が併設されています。管理棟で入山届、整備協力金(500円)を払いスタートです。ペンケペタン川左岸沿いに砂利道を進みます。ほどなく立派な第1吊橋を渡ると本格的な登山道となります。1ピッチで白竜ノ滝分岐へ、左右どちらも後で合流しますが、右へ行くと白竜ノ滝が見られます。第2吊橋を通過すると、剣竜坂と呼ばれる急登です。標高差150mを登り切ると左から沢が近づき、岸辺を進む。右(北)へ折れ再び登りとなりますが、まもなく視界が開け、雨竜沼湿原入口に到着です。木道となり湿原へ入ると、すぐ展望テラスがあります。木道は一方通行で、左へ。沼や高山植物を見ながら進むと、30分ほどで周回路と分れて左へ。階段状の登りを越えると展望台に着きます。振り返ると雨竜沼が一望できます。 展望台から先は、緩やかなササ原が続きます。標高1000m付近からハイマツが見られるようになり、尾根に出ると本格的な登りとなります。傾斜が緩くなると、7月初まで残る雪渓へ出ます。注意深くルートファインディングしながらやせ尾根に進むと、間もなく南暑寒別岳に到着です。 南暑寒別岳山頂からは西へ、標高差200mを一気に下ります。後はササに覆われた道を緩やかに登り下りが続き、最低コルへ。分岐右は沼へ。左へ進むとしだいにヤセ尾根となり、登り下りを繰り返しながら本格的な登りに変わります。 右手東斜面の切れ落ちた先に、目鏡沼が見られるようになり、続いて左手から崩壊が迫ります。補助ロープのある最後の急登、標高差約200mを登ると暑寒別岳山頂に到着です。 南暑寒別岳から本峰間は、ネマガリダケが覆い道も荒れているため2024年は通行止になりました。登山の際は事前に雨竜町役場に確認を。ヒグマにも要注意です。 -
箸別コースから暑寒沢コースへ
- 日帰り
- 8時間45分
- 16.7km
箸別コースから暑寒沢コースへ
- 日帰り
- 8時間45分
- 16.7km
増毛市街からバスはないので、タクシーで登山口へ。約16km、30分弱で箸別避難小屋に着きます。トイレはありますが水はありません。標高480mの登山口から山頂まで、標高100mごとに合目標柱が設定されています。 一合目〜三合目は傾斜が緩く、距離間隔が長いため時間も必要です。四合目付近から傾斜を増しますが、振り返ると時折視界が開けてきます。五合目までダケカンバとネマガリダケが続き、六合目付近でダケカンバが低くなり笹原となり展望も開けます。 七合目で突然お花畑に出て、頂上が眼前に広がります。マシケゲンゲなど固有種も見られます。高山植物帯が続き、九合目を過ぎると間もなく、右手から暑寒沢コースと合流です。山頂台地を南へ20分ほどで暑寒別岳山頂に着きます。 下りは山頂台地を北へ戻り、箸別コースと分れて左手へ。九合目付近は高山植物帯の急な下りが続き、緩くなると扇風岩(八合目)に着きます。 扇風岩から展望の良い尾根を下ると、ほどなく滝見台へ。すぐ先が七合目です。1075.8m三角点を過ぎると、ダケカンバ帯の急な下りとなります。五合目には、わずかな水場もあります。 四合目からはしだいに緩傾斜となり、展望のある佐上台を経て、なだらかなつつじヶ丘の先で尾根が広がります。一合目で西へ向きを変え、ポンショカンベツの谷に落ち込みます。標高差約200mを下ると、暑寒荘です。水場もトイレもあり、キャンプ場も併設されています。 縦走は逆コースも可能ですが、ベース標高差180mとアップダウンのため、登り箸別コースの方が負担は少なく済みます。どちらのコースもヒグマには要注意です。増毛市街からバスはないので、タクシーで登山口へ。約16km、30分弱で箸別避難小屋に着きます。トイレはありますが水はありません。標高480mの登山口から山頂まで、標高100mごとに合目標柱が設定されています。 一合目〜三合目は傾斜が緩く、距離間隔が長いため時間も必要です。四合目付近から傾斜を増しますが、振り返ると時折視界が開けてきます。五合目までダケカンバとネマガリダケが続き、六合目付近でダケカンバが低くなり笹原となり展望も開けます。 七合目で突然お花畑に出て、頂上が眼前に広がります。マシケゲンゲなど固有種も見られます。高山植物帯が続き、九合目を過ぎると間もなく、右手から暑寒沢コースと合流です。山頂台地を南へ20分ほどで暑寒別岳山頂に着きます。 下りは山頂台地を北へ戻り、箸別コースと分れて左手へ。九合目付近は高山植物帯の急な下りが続き、緩くなると扇風岩(八合目)に着きます。 扇風岩から展望の良い尾根を下ると、ほどなく滝見台へ。すぐ先が七合目です。1075.8m三角点を過ぎると、ダケカンバ帯の急な下りとなります。五合目には、わずかな水場もあります。 四合目からはしだいに緩傾斜となり、展望のある佐上台を経て、なだらかなつつじヶ丘の先で尾根が広がります。一合目で西へ向きを変え、ポンショカンベツの谷に落ち込みます。標高差約200mを下ると、暑寒荘です。水場もトイレもあり、キャンプ場も併設されています。 縦走は逆コースも可能ですが、ベース標高差180mとアップダウンのため、登り箸別コースの方が負担は少なく済みます。どちらのコースもヒグマには要注意です。 -
豊平峡から札幌岳・豊滝へ
- 日帰り
- 6時間5分
- 10.6km
豊平峡から札幌岳・豊滝へ
- 日帰り
- 6時間5分
- 10.6km
札幌駅前からじょうてつバス豊平峡温泉行きに乗車したら終点で下車し、約2㎞進んだ分岐地点で豊平峡ダム方面から左手林道へ。林道が大きく右折、冷水沢川を渡る手前の右手上が冷水登山口です。 冷水沢川沿いの道は、2度ほど徒渉を経て台風高原と呼ばれた倒木地帯を通過すると、標高約670mで林道と交差します。 林道を横切り樹林滞に入ると、次第に冷水沢川沿いの歩道となり、右岸から左岸に渡ると斜度を増しますが、まもなく冷水小屋に到着します。宿泊は予約が必要です。小屋前の冷たい水は煮沸してから飲用しましょう。 小屋からは尾根に取り付き、急斜面を登ります。標高1050mを過ぎ、右へトラバースして広い尾根に出ると傾斜も緩くなり、ハイマツが現れると札幌岳山頂はもうすぐです。山頂からの眺望はよく、札幌市街、石狩湾と背後に暑寒別岳など増毛山地を望みます。 山頂から東へ急な岩場を下ります。時折クマザサに覆われてヤブ漕ぎとなります。傾斜が緩み平坦になる所で、空沼岳への縦走路と分かれて左斜面に落ち込みます。分岐には小さな標識があるだけなので、十分な注意が必要です。 標高差300mを一気に下り、傾斜が緩くなると、尾根から右手・東側に旧道と分かれて沢に向かい、盤の沢川沿いに下ると、まもなく林道終点に出ます。この先は盤の沢川に沿って左岸の林道を下ります。途中で林道が交差するので注意しましょう。542m標高点付近から沢を少し離れて樹林帯となりますが、標高500m付近で盤の沢川を左岸から右岸に渡ると、約30分で豊滝登山口です。登山口は鉄製の林道ゲートで遮断され、近くに登山ポストと数台分の駐車スペースがあります。 豊滝コースは登山者も少なく、途中に指導標も少ないのでルートファインディングは慎重に。ヒグマにも注意が必要です。札幌駅前からじょうてつバス豊平峡温泉行きに乗車したら終点で下車し、約2㎞進んだ分岐地点で豊平峡ダム方面から左手林道へ。林道が大きく右折、冷水沢川を渡る手前の右手上が冷水登山口です。 冷水沢川沿いの道は、2度ほど徒渉を経て台風高原と呼ばれた倒木地帯を通過すると、標高約670mで林道と交差します。 林道を横切り樹林滞に入ると、次第に冷水沢川沿いの歩道となり、右岸から左岸に渡ると斜度を増しますが、まもなく冷水小屋に到着します。宿泊は予約が必要です。小屋前の冷たい水は煮沸してから飲用しましょう。 小屋からは尾根に取り付き、急斜面を登ります。標高1050mを過ぎ、右へトラバースして広い尾根に出ると傾斜も緩くなり、ハイマツが現れると札幌岳山頂はもうすぐです。山頂からの眺望はよく、札幌市街、石狩湾と背後に暑寒別岳など増毛山地を望みます。 山頂から東へ急な岩場を下ります。時折クマザサに覆われてヤブ漕ぎとなります。傾斜が緩み平坦になる所で、空沼岳への縦走路と分かれて左斜面に落ち込みます。分岐には小さな標識があるだけなので、十分な注意が必要です。 標高差300mを一気に下り、傾斜が緩くなると、尾根から右手・東側に旧道と分かれて沢に向かい、盤の沢川沿いに下ると、まもなく林道終点に出ます。この先は盤の沢川に沿って左岸の林道を下ります。途中で林道が交差するので注意しましょう。542m標高点付近から沢を少し離れて樹林帯となりますが、標高500m付近で盤の沢川を左岸から右岸に渡ると、約30分で豊滝登山口です。登山口は鉄製の林道ゲートで遮断され、近くに登山ポストと数台分の駐車スペースがあります。 豊滝コースは登山者も少なく、途中に指導標も少ないのでルートファインディングは慎重に。ヒグマにも注意が必要です。 -
空沼登山口から空沼岳・札幌岳へ
- 日帰り
- 11時間15分
- 22.7km
空沼登山口から空沼岳・札幌岳へ
- 日帰り
- 11時間15分
- 22.7km
地下鉄真駒内駅から中央バスで空沼登山口行きに乗車、終点で下車します。夏期の土・日・祝以外は空沼二股が終点となり、約2kmが加わります。 空沼登山口バス停から採石場の横を通り、真駒内川に沿って広い道を進みます。林道は2014年の豪雨で一部損壊しましたが、約1.5km先まで四輪駆動車なら入ることができます。しかし、駐車場はありません。 入山ポスト小屋の先で林道と別れ、木道橋を渡って登山道へ。すぐ尾根に取り付き、林の一本道を進みます。1時間ほどで万計沢川の右岸に近づき、しだいに斜度もきつくなります。右岸から左岸へ万計沢川を渡って、ほどなく小さな滝に出ます。小滝の上が万計沼で、空沼小屋・万計山荘があります。 登山道は万計沼の北を回って、再び森の中に入ります。途中、緩急な繰り返しを経てしばらく進むと、ダケカンバに囲まれた真簾沼に到着します。標高約1000mの沼畔は夏でも涼しく、爽快です。沼の南側で、南左手の急登へ。振り返ると空沼が見えてきます。 ゆるやかな下り登りが続いた後、大きくうねった下りとなり、林の中の急登を経て稜線に出ます。右は札幌岳へ。空沼岳へは左へ向かい、まもなくハイマツに囲まれた空沼岳山頂に到着します。頂上からは、眼下に札幌市街と石狩湾。その向こうに増毛山地。西に札幌近郊の山々と羊蹄山が続きます。山頂南東方への道は廃道です。 空沼岳から札幌岳への縦走路は、標高1000m前後のハイマツ帯を行きます。1174m標高点の真簾沼分岐を過ぎると尾根は広がり、クマザサの繁茂で行く手を阻まれたり、歩道が不明瞭な所も多くなります。1197m標高点付近はルート方向が急変するので、特に要注意です。縦走路に左手より山の東出尾根が迫ると間もなく、クマザサを抜け、突然ヒョウタン沼に。ここは縦走路のちょうど中間です。ヒョウタン沼から先もダケカンバやハイマツの混生する尾根道で、時折クマザサで不明瞭となりますが、狭薄山方向の確認でルートファインディングを確実に。豊滝分岐まで来ると、歩道は明瞭となります。ここまで来れば札幌岳は目の前です。札幌岳からは北西へ、冷水小屋を経て、冷水登山口から豊平峡温泉へ(豊平峡から札幌岳・豊滝へ(コースガイド)参照)。地下鉄真駒内駅から中央バスで空沼登山口行きに乗車、終点で下車します。夏期の土・日・祝以外は空沼二股が終点となり、約2kmが加わります。 空沼登山口バス停から採石場の横を通り、真駒内川に沿って広い道を進みます。林道は2014年の豪雨で一部損壊しましたが、約1.5km先まで四輪駆動車なら入ることができます。しかし、駐車場はありません。 入山ポスト小屋の先で林道と別れ、木道橋を渡って登山道へ。すぐ尾根に取り付き、林の一本道を進みます。1時間ほどで万計沢川の右岸に近づき、しだいに斜度もきつくなります。右岸から左岸へ万計沢川を渡って、ほどなく小さな滝に出ます。小滝の上が万計沼で、空沼小屋・万計山荘があります。 登山道は万計沼の北を回って、再び森の中に入ります。途中、緩急な繰り返しを経てしばらく進むと、ダケカンバに囲まれた真簾沼に到着します。標高約1000mの沼畔は夏でも涼しく、爽快です。沼の南側で、南左手の急登へ。振り返ると空沼が見えてきます。 ゆるやかな下り登りが続いた後、大きくうねった下りとなり、林の中の急登を経て稜線に出ます。右は札幌岳へ。空沼岳へは左へ向かい、まもなくハイマツに囲まれた空沼岳山頂に到着します。頂上からは、眼下に札幌市街と石狩湾。その向こうに増毛山地。西に札幌近郊の山々と羊蹄山が続きます。山頂南東方への道は廃道です。 空沼岳から札幌岳への縦走路は、標高1000m前後のハイマツ帯を行きます。1174m標高点の真簾沼分岐を過ぎると尾根は広がり、クマザサの繁茂で行く手を阻まれたり、歩道が不明瞭な所も多くなります。1197m標高点付近はルート方向が急変するので、特に要注意です。縦走路に左手より山の東出尾根が迫ると間もなく、クマザサを抜け、突然ヒョウタン沼に。ここは縦走路のちょうど中間です。ヒョウタン沼から先もダケカンバやハイマツの混生する尾根道で、時折クマザサで不明瞭となりますが、狭薄山方向の確認でルートファインディングを確実に。豊滝分岐まで来ると、歩道は明瞭となります。ここまで来れば札幌岳は目の前です。札幌岳からは北西へ、冷水小屋を経て、冷水登山口から豊平峡温泉へ(豊平峡から札幌岳・豊滝へ(コースガイド)参照)。 -
薄別から無意根山・豊羽元山へ
- 日帰り
- 7時間30分
- 16.9km
薄別から無意根山・豊羽元山へ
- 日帰り
- 7時間30分
- 16.9km
国道230号(定山渓国道)の薄別バス停が登山口です。小川(宝来沢)沿いに林道を2時間弱で宝来小屋(入林届け)に到着します。事前に石狩森林管理署に依頼すると第2ゲートまで入車が可能で、1時間ほど短縮できます。 宝来小屋(ポスト)から林道と分かれて、右手登山道へ。電光坂と呼ばれますが、それほど急でない坂を登ります。樹林帯を進むと、次第に視界が広がるようになり、小1時間で湿地帯となって大蛇ヶ原に。ミズバショウなど湿原植物が見事ですが、足元、そして初夏には蚊やブユの来襲に要注意です。 大蛇ヶ原を過ぎ西寄りに進むと、わずかな登りで無意根尻小屋へ。中には冷たくおいしい水が引かれています。 小屋から南西へ。小沢を渡り、急登をハシゴで登ります。登り切ると右手旧道と分かれ、左手へ廃道のような凹地状を進みます。標識テープや踏跡を慎重に進むと、再びハシゴの続く急登に出ます。これを登り切ると標高1200mの尾根に。手前が切り落ちた山頂が迫ります。ハイマツが出て来ると元山コースと合流です。あとは尾根状のゆるやかな登りを45分ほどで遭難碑のある最高点1464mへ。さらに250mで三角点のある無意根山旧山頂に到着です。 下りは北へ、山頂部の稜線を分岐まで戻り、左手元山コースへ。ヤセ尾根からは右手に赤い屋根の無意根尻小屋を、左手に青い大沼が時折顔を見せます。長尾山へと続く尾根を離れて左手へペーペナイ川方面へ。ダケカンバなどの疎林を下ると、突然東右手より小沢が現れます。 ここからは左緩斜面のトラバースが続きます。ほどなく休憩広場と呼ばれる「千尺高地」手前に着きますが、草木の繁茂で眺望はありません。ここから先、時々急な斜面や小ピークを経て、標高900m付近でごく緩い歩道となり、844m標高点手前でミズバショウの湿地帯へ出ます。ここからはダケカンバやトドマツの樹林帯の広い尾根を進み、多少のアップダウンはあるものの、緩やかな斜面となります。 元山登山口にあった無意根山荘は解体されて久しく、更地の駐車スペースも雑草が繁茂しています。元山コースに水場はありません。国道230号(定山渓国道)の薄別バス停が登山口です。小川(宝来沢)沿いに林道を2時間弱で宝来小屋(入林届け)に到着します。事前に石狩森林管理署に依頼すると第2ゲートまで入車が可能で、1時間ほど短縮できます。 宝来小屋(ポスト)から林道と分かれて、右手登山道へ。電光坂と呼ばれますが、それほど急でない坂を登ります。樹林帯を進むと、次第に視界が広がるようになり、小1時間で湿地帯となって大蛇ヶ原に。ミズバショウなど湿原植物が見事ですが、足元、そして初夏には蚊やブユの来襲に要注意です。 大蛇ヶ原を過ぎ西寄りに進むと、わずかな登りで無意根尻小屋へ。中には冷たくおいしい水が引かれています。 小屋から南西へ。小沢を渡り、急登をハシゴで登ります。登り切ると右手旧道と分かれ、左手へ廃道のような凹地状を進みます。標識テープや踏跡を慎重に進むと、再びハシゴの続く急登に出ます。これを登り切ると標高1200mの尾根に。手前が切り落ちた山頂が迫ります。ハイマツが出て来ると元山コースと合流です。あとは尾根状のゆるやかな登りを45分ほどで遭難碑のある最高点1464mへ。さらに250mで三角点のある無意根山旧山頂に到着です。 下りは北へ、山頂部の稜線を分岐まで戻り、左手元山コースへ。ヤセ尾根からは右手に赤い屋根の無意根尻小屋を、左手に青い大沼が時折顔を見せます。長尾山へと続く尾根を離れて左手へペーペナイ川方面へ。ダケカンバなどの疎林を下ると、突然東右手より小沢が現れます。 ここからは左緩斜面のトラバースが続きます。ほどなく休憩広場と呼ばれる「千尺高地」手前に着きますが、草木の繁茂で眺望はありません。ここから先、時々急な斜面や小ピークを経て、標高900m付近でごく緩い歩道となり、844m標高点手前でミズバショウの湿地帯へ出ます。ここからはダケカンバやトドマツの樹林帯の広い尾根を進み、多少のアップダウンはあるものの、緩やかな斜面となります。 元山登山口にあった無意根山荘は解体されて久しく、更地の駐車スペースも雑草が繁茂しています。元山コースに水場はありません。 -
キロロリゾートから余市岳へ
- 日帰り
- 5時間35分
- 16.2km
キロロリゾートから余市岳へ
- 日帰り
- 5時間35分
- 16.2km
小樽から車で国道393号を30km。赤井川村のキロロリゾートへ向かい、終点のキロロリゾート下車。登山道へは、ホテル右手の林道から入ります。入口ゲートに登山届があり、3.9kmは林道歩きとなります。登山口には水・トイレもないので、ホテルで準備を整えます。 真の登山口は、スキー場の朝里第1リフトです。スキー場を離れて小沢の右岸を10分も進むと崖崩れの跡に出ます。この岩礫地の先で徒渉すると、道はしっかりしてきます。1014m標高点を過ぎると本格的な登りとなります。 右手に余市岳を望みつつ、標高差200mを登り切ると広い尾根に出ます。間もなく見晴台でゴンドラの道と、続いて白井川コースと合流します。白井川コースはほとんどササに覆われた廃道で見落としがちです。 あとは標高差250m、最後の登りです。ハイマツ回廊の尾根は地形図に現れないアップダウンもあり、思いの外時間がかかります。傾斜が緩くなって、山頂高原のお花畑に出て、まもなく余市岳山頂に着きます。 夏期キロロゴンドラが運航されていれば、縦走も楽しめます。来た道を戻り、1239m標高点で白井川コースと、見晴台でキロロ余市川コースと別れ、北北東へササに覆われた広い台地を進みます。1500m等高線沿いに北へ向かい、「山頂から3km」の標識を見て西へ向きを変え、ほどなく展望小屋に着くと、ゴンドラ山頂駅は目前です。あとはゴンドラでスタート地点のキロロリゾートまで下れます。 逆ルートも可能で、登りが楽な分だけ時間も短縮できます。ゴンドラの運航日・時刻を事前に確認しましょう。 白井川コースは残雪期のみ利用可能ですが、高度なルートファインディングも要求され、ヒグマの活動も活発なため、経験豊富なリーダーの同行が必要です。小樽から車で国道393号を30km。赤井川村のキロロリゾートへ向かい、終点のキロロリゾート下車。登山道へは、ホテル右手の林道から入ります。入口ゲートに登山届があり、3.9kmは林道歩きとなります。登山口には水・トイレもないので、ホテルで準備を整えます。 真の登山口は、スキー場の朝里第1リフトです。スキー場を離れて小沢の右岸を10分も進むと崖崩れの跡に出ます。この岩礫地の先で徒渉すると、道はしっかりしてきます。1014m標高点を過ぎると本格的な登りとなります。 右手に余市岳を望みつつ、標高差200mを登り切ると広い尾根に出ます。間もなく見晴台でゴンドラの道と、続いて白井川コースと合流します。白井川コースはほとんどササに覆われた廃道で見落としがちです。 あとは標高差250m、最後の登りです。ハイマツ回廊の尾根は地形図に現れないアップダウンもあり、思いの外時間がかかります。傾斜が緩くなって、山頂高原のお花畑に出て、まもなく余市岳山頂に着きます。 夏期キロロゴンドラが運航されていれば、縦走も楽しめます。来た道を戻り、1239m標高点で白井川コースと、見晴台でキロロ余市川コースと別れ、北北東へササに覆われた広い台地を進みます。1500m等高線沿いに北へ向かい、「山頂から3km」の標識を見て西へ向きを変え、ほどなく展望小屋に着くと、ゴンドラ山頂駅は目前です。あとはゴンドラでスタート地点のキロロリゾートまで下れます。 逆ルートも可能で、登りが楽な分だけ時間も短縮できます。ゴンドラの運航日・時刻を事前に確認しましょう。 白井川コースは残雪期のみ利用可能ですが、高度なルートファインディングも要求され、ヒグマの活動も活発なため、経験豊富なリーダーの同行が必要です。 -
七合目ヒュッテから樽前山・風不死岳・支笏湖へ
- 日帰り
- 5時間45分
- 8.3km
七合目ヒュッテから樽前山・風不死岳・支笏湖へ
- 日帰り
- 5時間45分
- 8.3km
樽前山は1667年以降20回もの噴火記録がある活火山なので注意が必要です。火山情報を事前に確認して下さい。 中央バスが新千歳空港から支笏湖まで運行しています。ベースとなる支笏湖温泉またはモラップキャンプ場から七合目登山口まで、それぞれ12km・8kmほどあるのでタクシーかレンタカー利用が現実的です。支笏湖畔から七合目まで車で約30分。標高670mの七合目ヒュッテまで入ることができます。ヒュッテは非常時以外使用不可です。駐車場とトイレがあります。 七合目からはガイドロープのある明瞭な歩道を南進します。幅広い歩道は次第に狭まります。1014m標高点を過ぎると本格的な登りとなり、ルートは崩れやすい砂礫地に変わるので足元に注意が必要です。七合目から約50分ほどで外輪山へ出て、東へ回り込んで東山(最高点)へ。途中、振り返ると眼下の勇払原野と支笏湖が見事です。ドーム周辺は入山禁止ですが、外輪山大回りは可能です。東山~西山はガレて道が不明瞭なので要注意です。 東山から北西へ外輪山を約1時間、西山への周遊道と分れて北へ。ヒュッテ分岐や932m峰への分岐をを過ぎると鞍部となります。ルートを慎重に確認して進みましょう。 ここから963m標高点など3つの岩峰を越えて、風不死岳山頂です。眺望は広く、眼下の支笏湖がすばらしい絵画のような風景です。 北尾根コースの下りは一本道ですが、谷頭浸食が進み、八合目までロープ場が続きます。足場には要注意です。七合目過ぎの807m標高点は見晴台です。これから先は樹林帯の一本道ですが、ヒグマには注意して下さい。六・五・四合目と次第に傾斜が緩みます。二合目で旧林道に出ると、湖岸は目前です。北尾根登山口には数台の駐車スペースと登山ポストがあるのみで、トイレ・水場はありません。 なお、ヒュッテから932m峰付近へ歩道があり、短絡路やエスケープルートとして利用できます。樽前山は1667年以降20回もの噴火記録がある活火山なので注意が必要です。火山情報を事前に確認して下さい。 中央バスが新千歳空港から支笏湖まで運行しています。ベースとなる支笏湖温泉またはモラップキャンプ場から七合目登山口まで、それぞれ12km・8kmほどあるのでタクシーかレンタカー利用が現実的です。支笏湖畔から七合目まで車で約30分。標高670mの七合目ヒュッテまで入ることができます。ヒュッテは非常時以外使用不可です。駐車場とトイレがあります。 七合目からはガイドロープのある明瞭な歩道を南進します。幅広い歩道は次第に狭まります。1014m標高点を過ぎると本格的な登りとなり、ルートは崩れやすい砂礫地に変わるので足元に注意が必要です。七合目から約50分ほどで外輪山へ出て、東へ回り込んで東山(最高点)へ。途中、振り返ると眼下の勇払原野と支笏湖が見事です。ドーム周辺は入山禁止ですが、外輪山大回りは可能です。東山~西山はガレて道が不明瞭なので要注意です。 東山から北西へ外輪山を約1時間、西山への周遊道と分れて北へ。ヒュッテ分岐や932m峰への分岐をを過ぎると鞍部となります。ルートを慎重に確認して進みましょう。 ここから963m標高点など3つの岩峰を越えて、風不死岳山頂です。眺望は広く、眼下の支笏湖がすばらしい絵画のような風景です。 北尾根コースの下りは一本道ですが、谷頭浸食が進み、八合目までロープ場が続きます。足場には要注意です。七合目過ぎの807m標高点は見晴台です。これから先は樹林帯の一本道ですが、ヒグマには注意して下さい。六・五・四合目と次第に傾斜が緩みます。二合目で旧林道に出ると、湖岸は目前です。北尾根登山口には数台の駐車スペースと登山ポストがあるのみで、トイレ・水場はありません。 なお、ヒュッテから932m峰付近へ歩道があり、短絡路やエスケープルートとして利用できます。 -
姿見の池から旭岳
- 日帰り
- 7時間30分
- 11.3km
姿見の池から旭岳
- 日帰り
- 7時間30分
- 11.3km
観光客で賑わう大雪山旭岳ロープウェイ姿見駅から遊歩道を歩いて姿見の池に到着します。いく筋も噴煙を上げる旭岳は大雪山系で最も若い火山の一つで今も活動を続けています。 姿見の池から先は登山道となります。植生はほとんど見られず、火山特有の荒々しさを感じながら登っていきます。右手遥か遠くに見えるトムラウシ山は、初めのうちは頭を出すだけですが、登るにつれてその姿がどんどんあらわになります。忠別川源流部を挟んで見るトムラウシ山は大雪山の雄大さを感じさせてくれます。9合目を越えニセ金庫岩・金庫岩のあたりで登山道がS字を描くと最後の登り。広い旭岳山頂に到着します。北海道最高峰、一等三角点の置かれた山頂は草木一本たりとも無く、景色を遮るものはありません。間近に表大雪北部が迫り、高根ヶ原からトムラウシ山にかけては伸びやかな台地状の尾根が続き、その一列後ろに東大雪の山、十勝連峰は遠くへと連なっていきます。条件が良ければ、道南を除く北海道の著名な山のほとんどを見られるので、じっくりと山座同定するのも良いでしょう。 景色を堪能したら裏旭野営指定地に向けて下ります。7月中は雪が残る急坂ですが、雪が無くなってからの方がざらざらと滑りやすいので一層の注意が必要です。裏旭野営指定地は旭岳・後旭岳・熊ヶ岳に囲まれた鞍部に位置します。どれも標高2200mを超え、順に北海道で1位・4位・5位の高峰です。熊ヶ岳の斜面を登り、間宮岳分岐に至ると、そこは御鉢平の縁。巨大な火口跡である御鉢平の対面には黒岳が、左右には北鎮岳・白雲岳が鎮座し、雄大な景色を見せてくれます。それぞれ北海道2位と3位の高峰なので、ここまでで標高ベスト5が出揃ったことになります。広く平らな地形なのであまり高度感がありませんが、確かに北海道の屋根とも呼ばれる高所の上を歩いているのです。分岐を左に進み間宮岳を越え、御鉢平の縁を下ります。この辺りの高山植物は広いお花畑を作るわけではありませんが、種類は豊富で見飽きることはありません。 中岳分岐を左に折れて中岳温泉へ。眼下に広がる平坦地が裾合平です。広大なグラウンドのような開けた場所で、チングルマを始めとする高山植物が群生します。7月には花が、9月には紅葉が一面を染め上げるので、遠くからでもその色がよくわかります。沢に向けて急坂を下ったら岸壁に挟まれた谷底に中岳温泉があります。石で囲った湯船があるだけの簡素な温泉ですが、湯が湧き出るのを間近に見ながら足湯が楽しめます。中岳温泉から沢沿いに進むと先ほど見下ろした裾合平に出ます。裾合分岐まではお花畑や紅葉を楽しむ散歩道。分岐からは旭岳の裾野を巻くように姿見駅に向かい、最高峰を巡る一周の完成となります。観光客で賑わう大雪山旭岳ロープウェイ姿見駅から遊歩道を歩いて姿見の池に到着します。いく筋も噴煙を上げる旭岳は大雪山系で最も若い火山の一つで今も活動を続けています。 姿見の池から先は登山道となります。植生はほとんど見られず、火山特有の荒々しさを感じながら登っていきます。右手遥か遠くに見えるトムラウシ山は、初めのうちは頭を出すだけですが、登るにつれてその姿がどんどんあらわになります。忠別川源流部を挟んで見るトムラウシ山は大雪山の雄大さを感じさせてくれます。9合目を越えニセ金庫岩・金庫岩のあたりで登山道がS字を描くと最後の登り。広い旭岳山頂に到着します。北海道最高峰、一等三角点の置かれた山頂は草木一本たりとも無く、景色を遮るものはありません。間近に表大雪北部が迫り、高根ヶ原からトムラウシ山にかけては伸びやかな台地状の尾根が続き、その一列後ろに東大雪の山、十勝連峰は遠くへと連なっていきます。条件が良ければ、道南を除く北海道の著名な山のほとんどを見られるので、じっくりと山座同定するのも良いでしょう。 景色を堪能したら裏旭野営指定地に向けて下ります。7月中は雪が残る急坂ですが、雪が無くなってからの方がざらざらと滑りやすいので一層の注意が必要です。裏旭野営指定地は旭岳・後旭岳・熊ヶ岳に囲まれた鞍部に位置します。どれも標高2200mを超え、順に北海道で1位・4位・5位の高峰です。熊ヶ岳の斜面を登り、間宮岳分岐に至ると、そこは御鉢平の縁。巨大な火口跡である御鉢平の対面には黒岳が、左右には北鎮岳・白雲岳が鎮座し、雄大な景色を見せてくれます。それぞれ北海道2位と3位の高峰なので、ここまでで標高ベスト5が出揃ったことになります。広く平らな地形なのであまり高度感がありませんが、確かに北海道の屋根とも呼ばれる高所の上を歩いているのです。分岐を左に進み間宮岳を越え、御鉢平の縁を下ります。この辺りの高山植物は広いお花畑を作るわけではありませんが、種類は豊富で見飽きることはありません。 中岳分岐を左に折れて中岳温泉へ。眼下に広がる平坦地が裾合平です。広大なグラウンドのような開けた場所で、チングルマを始めとする高山植物が群生します。7月には花が、9月には紅葉が一面を染め上げるので、遠くからでもその色がよくわかります。沢に向けて急坂を下ったら岸壁に挟まれた谷底に中岳温泉があります。石で囲った湯船があるだけの簡素な温泉ですが、湯が湧き出るのを間近に見ながら足湯が楽しめます。中岳温泉から沢沿いに進むと先ほど見下ろした裾合平に出ます。裾合分岐まではお花畑や紅葉を楽しむ散歩道。分岐からは旭岳の裾野を巻くように姿見駅に向かい、最高峰を巡る一周の完成となります。 -
層雲峡から黒岳、旭岳
- 日帰り
- 8時間15分
- 12.4km
層雲峡から黒岳、旭岳
- 日帰り
- 8時間15分
- 12.4km
層雲峡温泉からロープウェイとリフトを乗り継ぎ、七合目登山口から出発します。九十九折の道を進み、進行方向に「招き岩」が現れ、それを見下ろす高さまで登れば黒岳山頂はすぐそこ。わずか1時間強の登りで雄大な高山帯の只中に立つことができます。 黒岳石室まで緩やかに下り、十字路を直進すると山上とは思えないような広くて平らなお花畑が現れます。雲の平です。短い岩塊斜面を登ると御鉢平展望台。御鉢平は過去の噴火でできた直径約2kmの巨大な凹地で、表大雪らしい景色を作り出しています。ここから御鉢平の縁を半周します。 北鎮分岐手前の急坂は8月まで雪が残り、このコース唯一の難所といえます。北海道第二の高峰である北鎮岳は展望が良く寄り道する価値は十分あります。中岳分岐まで下り、ほぼ同じだけ登り返すと間宮岳。わずか先の間宮岳分岐からは御鉢平越しに黒岳、反対方向にトムラウシ山が眺められます。ここから旭岳を経由して姿見駅までは姿見の池から旭岳(コースガイド)を参照して下さい。層雲峡温泉からロープウェイとリフトを乗り継ぎ、七合目登山口から出発します。九十九折の道を進み、進行方向に「招き岩」が現れ、それを見下ろす高さまで登れば黒岳山頂はすぐそこ。わずか1時間強の登りで雄大な高山帯の只中に立つことができます。 黒岳石室まで緩やかに下り、十字路を直進すると山上とは思えないような広くて平らなお花畑が現れます。雲の平です。短い岩塊斜面を登ると御鉢平展望台。御鉢平は過去の噴火でできた直径約2kmの巨大な凹地で、表大雪らしい景色を作り出しています。ここから御鉢平の縁を半周します。 北鎮分岐手前の急坂は8月まで雪が残り、このコース唯一の難所といえます。北海道第二の高峰である北鎮岳は展望が良く寄り道する価値は十分あります。中岳分岐まで下り、ほぼ同じだけ登り返すと間宮岳。わずか先の間宮岳分岐からは御鉢平越しに黒岳、反対方向にトムラウシ山が眺められます。ここから旭岳を経由して姿見駅までは姿見の池から旭岳(コースガイド)を参照して下さい。 -
銀泉台から赤岳、白雲岳、緑岳
- 日帰り
- 8時間40分
- 13.3km
銀泉台から赤岳、白雲岳、緑岳
- 日帰り
- 8時間40分
- 13.3km
銀泉台からスタートします。標高はすでに1500m近くのため歩き始めてすぐに高山帯に出ます。 林の中をわずかに登ると最初の見どころ、見晴台です。紅葉の時期には斜面を染めるダケカンバの黄色とナナカマドの赤がお互いを引き立て合います。岩がちな急坂・第三雪渓のナナカマドは大雪山を代表する紅葉の一つです。山頂部は平坦でそこに飛び出た岩峰が赤岳です。表大雪の山々が間近に眺められます。 小泉分岐、白雲岳分岐と直進し、徐々に急になる斜面を登ると白雲岳です。北海道三番目の高峰からは旭岳方向の迫力ある景色を望めます。白雲岳分岐に引き返し、白雲岳避難小屋に向かいます。赤に塗られた白雲岳避難小屋と背後に広がる高根ヶ原、遠くに鎮座するトムラウシ山。この伸びやかさは、最も大雪山らしい景色と言えるかもしれません。小屋を過ぎて板垣新道経由で緑岳山頂へ。高原温泉の池沼群を眺めながら岩場を下ります。大雪高原温泉へと下り、早めに下山できたら登山口の温泉に入るのも良いでしょう。銀泉台からスタートします。標高はすでに1500m近くのため歩き始めてすぐに高山帯に出ます。 林の中をわずかに登ると最初の見どころ、見晴台です。紅葉の時期には斜面を染めるダケカンバの黄色とナナカマドの赤がお互いを引き立て合います。岩がちな急坂・第三雪渓のナナカマドは大雪山を代表する紅葉の一つです。山頂部は平坦でそこに飛び出た岩峰が赤岳です。表大雪の山々が間近に眺められます。 小泉分岐、白雲岳分岐と直進し、徐々に急になる斜面を登ると白雲岳です。北海道三番目の高峰からは旭岳方向の迫力ある景色を望めます。白雲岳分岐に引き返し、白雲岳避難小屋に向かいます。赤に塗られた白雲岳避難小屋と背後に広がる高根ヶ原、遠くに鎮座するトムラウシ山。この伸びやかさは、最も大雪山らしい景色と言えるかもしれません。小屋を過ぎて板垣新道経由で緑岳山頂へ。高原温泉の池沼群を眺めながら岩場を下ります。大雪高原温泉へと下り、早めに下山できたら登山口の温泉に入るのも良いでしょう。 -
トムラウシ短縮コース登山口からトムラウシ山
- 日帰り
- 11時間50分
- 17.2km
トムラウシ短縮コース登山口からトムラウシ山
- 日帰り
- 11時間50分
- 17.2km
長い林道の奥に位置するトムラウシ温泉から、さらに林道を進みトムラウシ短縮コース登山口に至ります。トムラウシ温泉から歩き始めるのと比べて標高300m以上も高くから出発できるので、今では多くの登山者がこちらを利用し、元の登山道を歩く人は稀です。登山口の駐車場は広く、立派なバイオトイレが設置されています。 トムラウシ温泉からの登山道と合流するまでは緩やかな道のりです。合流後は急登と平坦な箇所を何度か繰り返しカムイ天上に到着。木々の間から目指すトムラウシ山山頂が遠くに見えます。カムイ天上からコマドリ沢までは、かつてカムイサンケナイ川沿いの登山道が使われていましたが、増水などの危険があり遭難事故も起きたため、尾根上に笹の刈り分け道が新設されました。この新道は開削数年のうちにひどいぬかるみ状態になり、通行に苦労する箇所でした。近年、木道の設置などが進みかなり歩きやすくなっています。木々の間から時折トムラウシ山を眺め尾根を進み、カムイサンケナイ川まで急な斜面を下り、少し上流に進むとコマドリ沢分岐です。 コマドリ沢の登りは7月中は雪渓歩きで、さほど斜度はありません。コマドリ沢から離れると大きな岩が積み重なる岩塊斜面が現れます。その下部を横切ったのち、右側の縁を伝いぐんぐん登っていきます。コース中一番の急登です。登っているうちに高木がなくなり高山植物が増えてきます。岩の間からナキウサギの声がよく聞こえる所でもあります。登り切って平坦な場所が前トム平。トムラウシ山がだいぶ近く見えるようになってきます。 前トム平からひと登り、右手にニペソツ山を望みながら岩場を通過し、トムラウシ公園に向けて下りとなります。この下り斜面から見るトムラウシ山は雄大の一言。初夏には大きな雪田を纏い、秋には紅葉が山肌を染めます。トムラウシ公園からの登り返しは7月上旬くらいまでは雪で埋まっており、雪が解けるとお花畑になっていきます。その後トラバースで南沼野営指定地に出ます。水場と携帯トイレ用ブースがあるので、多くの登山者が休憩を取るところです。 山頂への最後の登りは大きな岩を踏みながら30分ほど。長い道のりの果てにたどり着いたトムラウシ山山頂からは、旭岳を盟主とする表大雪北部の山々、武利岳を擁する北大雪、音更山から石狩岳へと繋がる東大雪、オプタテシケ山がよく目立つ十勝連峰と、大雪山系の山の全てを望むことができます。帰りは往路を戻ります。長い林道の奥に位置するトムラウシ温泉から、さらに林道を進みトムラウシ短縮コース登山口に至ります。トムラウシ温泉から歩き始めるのと比べて標高300m以上も高くから出発できるので、今では多くの登山者がこちらを利用し、元の登山道を歩く人は稀です。登山口の駐車場は広く、立派なバイオトイレが設置されています。 トムラウシ温泉からの登山道と合流するまでは緩やかな道のりです。合流後は急登と平坦な箇所を何度か繰り返しカムイ天上に到着。木々の間から目指すトムラウシ山山頂が遠くに見えます。カムイ天上からコマドリ沢までは、かつてカムイサンケナイ川沿いの登山道が使われていましたが、増水などの危険があり遭難事故も起きたため、尾根上に笹の刈り分け道が新設されました。この新道は開削数年のうちにひどいぬかるみ状態になり、通行に苦労する箇所でした。近年、木道の設置などが進みかなり歩きやすくなっています。木々の間から時折トムラウシ山を眺め尾根を進み、カムイサンケナイ川まで急な斜面を下り、少し上流に進むとコマドリ沢分岐です。 コマドリ沢の登りは7月中は雪渓歩きで、さほど斜度はありません。コマドリ沢から離れると大きな岩が積み重なる岩塊斜面が現れます。その下部を横切ったのち、右側の縁を伝いぐんぐん登っていきます。コース中一番の急登です。登っているうちに高木がなくなり高山植物が増えてきます。岩の間からナキウサギの声がよく聞こえる所でもあります。登り切って平坦な場所が前トム平。トムラウシ山がだいぶ近く見えるようになってきます。 前トム平からひと登り、右手にニペソツ山を望みながら岩場を通過し、トムラウシ公園に向けて下りとなります。この下り斜面から見るトムラウシ山は雄大の一言。初夏には大きな雪田を纏い、秋には紅葉が山肌を染めます。トムラウシ公園からの登り返しは7月上旬くらいまでは雪で埋まっており、雪が解けるとお花畑になっていきます。その後トラバースで南沼野営指定地に出ます。水場と携帯トイレ用ブースがあるので、多くの登山者が休憩を取るところです。 山頂への最後の登りは大きな岩を踏みながら30分ほど。長い道のりの果てにたどり着いたトムラウシ山山頂からは、旭岳を盟主とする表大雪北部の山々、武利岳を擁する北大雪、音更山から石狩岳へと繋がる東大雪、オプタテシケ山がよく目立つ十勝連峰と、大雪山系の山の全てを望むことができます。帰りは往路を戻ります。 -
石狩岳(シュナイダーコース)
- 日帰り
- 9時間50分
- 9.6km
石狩岳(シュナイダーコース)
- 日帰り
- 9時間50分
- 9.6km
シュナイダーコース登山口から北向きの支流に沿って進んでいきます。一度渡渉があり、すぐに尾根に取付きます。取付きの手前にコース開削25周年の看板が置かれています。元々石狩岳までは音更山を経る長い道のりでしたが、このコースのおかげで直接往復できるようになりました。 取付きを終えるとしばらく馬の背状の尾根が続きます。標高1300mあたりから登山道が斜度を増し、稜線上の分岐まで標高差500mほどを登ります。かくれんぼ岩が現れると急登も半ば。大きな一枚岩をロープを使って攀じ登ります。稜線上の分岐に至ると、進行方向に石狩岳が迎えてくれます。山頂までは小一時間ほどの登りです。 大雪山系はどの山頂も展望が良いのですが、中でも石狩岳は群を抜いています。トムラウシ山を中心に北、表大雪・十勝連峰と山並みが続き、一目では入り切らないほどです。なお最高点は標識の置かれている山頂ではなく、南の1967mピーク。片道5分ほどで、大雪山系では珍しい細尾根歩きを楽しめます。帰りは往路を戻ります。シュナイダーコース登山口から北向きの支流に沿って進んでいきます。一度渡渉があり、すぐに尾根に取付きます。取付きの手前にコース開削25周年の看板が置かれています。元々石狩岳までは音更山を経る長い道のりでしたが、このコースのおかげで直接往復できるようになりました。 取付きを終えるとしばらく馬の背状の尾根が続きます。標高1300mあたりから登山道が斜度を増し、稜線上の分岐まで標高差500mほどを登ります。かくれんぼ岩が現れると急登も半ば。大きな一枚岩をロープを使って攀じ登ります。稜線上の分岐に至ると、進行方向に石狩岳が迎えてくれます。山頂までは小一時間ほどの登りです。 大雪山系はどの山頂も展望が良いのですが、中でも石狩岳は群を抜いています。トムラウシ山を中心に北、表大雪・十勝連峰と山並みが続き、一目では入り切らないほどです。なお最高点は標識の置かれている山頂ではなく、南の1967mピーク。片道5分ほどで、大雪山系では珍しい細尾根歩きを楽しめます。帰りは往路を戻ります。 -
ニペソツ山(幌加温泉コース)
- 日帰り
- 14時間0分
- 22.5km
ニペソツ山(幌加温泉コース)
- 日帰り
- 14時間0分
- 22.5km
廃道状態だった幌加温泉コースですが2016年の台風被害で十六の沢コースが使えなくなり、代替コースとして整備が行われました。 登山口は幌加温泉手前の林道ゲート。ゲート開放時は注意書きに従い進むと一番奥に駐車場があり、2kmの歩行を短縮できます。ぬかるんだ道を進み三条沼を経てシャクナゲ尾根への急登に取り付きます。尾根は徐々に狭くなり、標高点1662mのピークに立つと、前天狗・天狗岳・ニペソツ山が連なって見えます。 登り切って岩がちな道を進むと前天狗です。天狗平の先にはニペソツ山の三角錐が聳えており、天狗岳を越えた下り始めあたりが絶好の展望所です。大雪山系でこれだけ山岳的な荒々しさを見せる山は他にありません。ここから大きく下って登り返し。岩の斜面に取り付き右から回り込むようにニペソツ山山頂に立てば、全方向に展望が広がります。横長の山容が特徴のウペペサンケ山、南北へ連なる長大な大雪の山々も見事。天狗岳・前天狗の尾根も岩のツノを生やしたような異容を示しています。帰りは往路を戻ります。廃道状態だった幌加温泉コースですが2016年の台風被害で十六の沢コースが使えなくなり、代替コースとして整備が行われました。 登山口は幌加温泉手前の林道ゲート。ゲート開放時は注意書きに従い進むと一番奥に駐車場があり、2kmの歩行を短縮できます。ぬかるんだ道を進み三条沼を経てシャクナゲ尾根への急登に取り付きます。尾根は徐々に狭くなり、標高点1662mのピークに立つと、前天狗・天狗岳・ニペソツ山が連なって見えます。 登り切って岩がちな道を進むと前天狗です。天狗平の先にはニペソツ山の三角錐が聳えており、天狗岳を越えた下り始めあたりが絶好の展望所です。大雪山系でこれだけ山岳的な荒々しさを見せる山は他にありません。ここから大きく下って登り返し。岩の斜面に取り付き右から回り込むようにニペソツ山山頂に立てば、全方向に展望が広がります。横長の山容が特徴のウペペサンケ山、南北へ連なる長大な大雪の山々も見事。天狗岳・前天狗の尾根も岩のツノを生やしたような異容を示しています。帰りは往路を戻ります。 -
望岳台から十勝岳、美瑛岳
- 日帰り
- 10時間0分
- 15.3km
望岳台から十勝岳、美瑛岳
- 日帰り
- 10時間0分
- 15.3km
観光地として賑わいを見せる望岳台が登山口となります。十勝連峰の山々が眼前に広がり、十勝岳は正面奥にちょこんと山頂を乗せ、美瑛岳はやや左手に尖った山容を見せています。十勝岳避難小屋までの道はいく度にもわたる火山活動によって形作られたもので、ザラザラした火山礫を踏んでいきます。 十勝岳避難小屋からは荒々しい岩の尾根をひたすら登り、スリバチ火口とグラウンド火口の狭間に出ます。この付近には噴煙を上げる火口が複数あり火山の活動を感じられます。植物も全くありません。左右に火口を見ながら正面の十勝岳に向かって進み、最後の急登に取り付き標高差250mほどを登ります。 十勝連峰最高峰の十勝岳山頂からは連なる山々がよく見えます。南西には富良野岳、北東には美瑛岳がそれぞれ主役を張り、その他の山々を従えています。山頂から美瑛岳に進むルートは見つけにくいのですが、美瑛岳に向かってやや右手に下りると黄色いペンキが見つかります。 最低鞍部までは火山灰・火山礫の上の踏み跡を進みます。視界不良時には迷いやすいので等間隔で打たれた杭をたどります。最低鞍部から美瑛岳に取りつくと、徐々に植物が現れ茶色い山肌に緑の面積が増えていきます。登り初めはイワブクロの大群落。標高を上げるとチングルマのお花畑。ともに7月にはお花畑を、9月には紅葉の絨毯を見せてくれます。足元のチングルマから遥か下ってウラジロナナカマド・ダケカンバまで色彩に富んだ斜面を見下ろせる紅葉は一見の価値ありです。山頂までの間にも高山植物が多く見られ、荒涼とした十勝岳との対比を感じられます。登山道が北向きから西向きに方角を変えると、岩を露出させた美瑛岳山頂が見えてきます。 美瑛岳も展望の良い山です。切れ落ちた火口壁の向こうに堂々たる十勝岳。振り返ると緩やかな尾根の先に三角錐のオプタテシケ山。背後には大雪山系の山々が広がっています。 美瑛岳から下っていくとハイマツやミヤマハンノキなどが背丈よりも高くなり、このコースで初めて木陰を感じられます。美瑛岳の最後の火山活動は1万年前に遡るため、植生の回復が進んできているのです。ここから一気に標高を下げるとポンピ沢に出合います。ここで大休憩を取るのも良いでしょう。 雲ノ平に向けて緩やかに登り返して、深く抉れた涸れ沢に出ます。7月上旬まで雪で埋まっていて高度差なく渡れますが、雪解け後はハシゴとロープを利用することになります。この周辺はウコンウツギとエゾコザクラが登山道を彩ります。 雲ノ平に至ると遠くに登山口の望岳台が見えます。十勝岳避難小屋の直下で登りのコースと合流し、再び火山礫を踏んで下ります。観光地として賑わいを見せる望岳台が登山口となります。十勝連峰の山々が眼前に広がり、十勝岳は正面奥にちょこんと山頂を乗せ、美瑛岳はやや左手に尖った山容を見せています。十勝岳避難小屋までの道はいく度にもわたる火山活動によって形作られたもので、ザラザラした火山礫を踏んでいきます。 十勝岳避難小屋からは荒々しい岩の尾根をひたすら登り、スリバチ火口とグラウンド火口の狭間に出ます。この付近には噴煙を上げる火口が複数あり火山の活動を感じられます。植物も全くありません。左右に火口を見ながら正面の十勝岳に向かって進み、最後の急登に取り付き標高差250mほどを登ります。 十勝連峰最高峰の十勝岳山頂からは連なる山々がよく見えます。南西には富良野岳、北東には美瑛岳がそれぞれ主役を張り、その他の山々を従えています。山頂から美瑛岳に進むルートは見つけにくいのですが、美瑛岳に向かってやや右手に下りると黄色いペンキが見つかります。 最低鞍部までは火山灰・火山礫の上の踏み跡を進みます。視界不良時には迷いやすいので等間隔で打たれた杭をたどります。最低鞍部から美瑛岳に取りつくと、徐々に植物が現れ茶色い山肌に緑の面積が増えていきます。登り初めはイワブクロの大群落。標高を上げるとチングルマのお花畑。ともに7月にはお花畑を、9月には紅葉の絨毯を見せてくれます。足元のチングルマから遥か下ってウラジロナナカマド・ダケカンバまで色彩に富んだ斜面を見下ろせる紅葉は一見の価値ありです。山頂までの間にも高山植物が多く見られ、荒涼とした十勝岳との対比を感じられます。登山道が北向きから西向きに方角を変えると、岩を露出させた美瑛岳山頂が見えてきます。 美瑛岳も展望の良い山です。切れ落ちた火口壁の向こうに堂々たる十勝岳。振り返ると緩やかな尾根の先に三角錐のオプタテシケ山。背後には大雪山系の山々が広がっています。 美瑛岳から下っていくとハイマツやミヤマハンノキなどが背丈よりも高くなり、このコースで初めて木陰を感じられます。美瑛岳の最後の火山活動は1万年前に遡るため、植生の回復が進んできているのです。ここから一気に標高を下げるとポンピ沢に出合います。ここで大休憩を取るのも良いでしょう。 雲ノ平に向けて緩やかに登り返して、深く抉れた涸れ沢に出ます。7月上旬まで雪で埋まっていて高度差なく渡れますが、雪解け後はハシゴとロープを利用することになります。この周辺はウコンウツギとエゾコザクラが登山道を彩ります。 雲ノ平に至ると遠くに登山口の望岳台が見えます。十勝岳避難小屋の直下で登りのコースと合流し、再び火山礫を踏んで下ります。 -
十勝岳温泉から富良野岳、三峰山、上富良野岳
- 日帰り
- 8時間30分
- 11.2km
十勝岳温泉から富良野岳、三峰山、上富良野岳
- 日帰り
- 8時間30分
- 11.2km
十勝岳温泉からスタートします。登山道はヌッカクシ富良野川を右手に見下ろし安政火口に向かって始まります。川の水が涸れたあたりで対岸に渡り、化物岩の斜面に取りつき、ハイマツと岩のトラバースとなります。ここの岩場はナキウサギの声がよく聞こえてくるところです。尾根を乗越すと今まで隠れていた富良野岳が突然現れます。岩が積み重なる涸れ沢に上ホロ分岐があり、富良野岳と上富良野岳への道が分かれます。 ぬかるみやすい緩やかな下りは三峰山沢に続き、沢を渡ると三峰山の山腹に出ます。ここには階段がつけられており、もう一つ小さな沢を越えると富良野岳に向けて長いトラバースとなります。ハイマツとナナカマドが目立ちますが、ところどころでウコンウツギが群落を作り7月初旬には斜面を黄色に染めます。トラバースを終えると主稜線へやや急な登りが待っています。ハイマツの斜面を登り終えると富良野岳分岐です。この分岐は平らで広く景色も良いので多くの登山者が休憩するところです。 富良野岳へはここから往復します。ここまでもチングルマなどの高山植物が多く見られますが、本番はここから。土留め階段の斜面にはコマクサをはじめ多種の花が点在し、稜線に出ると斜面は一面のお花畑となります。チングルマ・エゾコザクラといったお馴染みの花から、大雪山系では珍しいコイワカガミも見られます。特にハクサンイチゲとチングルマは白い大群落を作り、その中に黄色いチシマキンバイソウが色を添えます。山頂直下にはこれも珍しいエゾルリソウがわずかに見られます。 富良野岳山頂は一等三角点が置かれるだけあり、素晴らしい展望が広がります。芦別岳・夕張岳が間近に迫り、見下ろすと原始ヶ原の湿原、十勝連峰は主峰十勝岳を中心に美瑛富士まで見え、遠く旭岳やニペソツ山まで望めます。 富良野岳分岐まで戻り三峰山に向かいます。名前通り3つの小ピークが連なり、小規模ではあるものの高山植物の群落が点在します。3つ目のピークを越え、緩い登りの先に上富良野岳があります。元は稜線上の名もない突端でしたが、上富良野町開基百年記念で命名され、地形図にもその名が記されるようになりました。地形図では漢字、山頂標識はひらがなでの表記となっています。 安政火口を右手に見ながら化物岩に向けて下っていきます。左手には富良野岳から三峰山が連なり、先ほど歩いた三峰山の3つの峰がはっきり見えます。尾根を外れると長い階段が始まり一気に100mほど標高を下げます。階段が終わり平坦になると徐々に岩が増え、登りに分かれた上ホロ分岐に出るので、十勝岳温泉へと下ります。十勝岳温泉からスタートします。登山道はヌッカクシ富良野川を右手に見下ろし安政火口に向かって始まります。川の水が涸れたあたりで対岸に渡り、化物岩の斜面に取りつき、ハイマツと岩のトラバースとなります。ここの岩場はナキウサギの声がよく聞こえてくるところです。尾根を乗越すと今まで隠れていた富良野岳が突然現れます。岩が積み重なる涸れ沢に上ホロ分岐があり、富良野岳と上富良野岳への道が分かれます。 ぬかるみやすい緩やかな下りは三峰山沢に続き、沢を渡ると三峰山の山腹に出ます。ここには階段がつけられており、もう一つ小さな沢を越えると富良野岳に向けて長いトラバースとなります。ハイマツとナナカマドが目立ちますが、ところどころでウコンウツギが群落を作り7月初旬には斜面を黄色に染めます。トラバースを終えると主稜線へやや急な登りが待っています。ハイマツの斜面を登り終えると富良野岳分岐です。この分岐は平らで広く景色も良いので多くの登山者が休憩するところです。 富良野岳へはここから往復します。ここまでもチングルマなどの高山植物が多く見られますが、本番はここから。土留め階段の斜面にはコマクサをはじめ多種の花が点在し、稜線に出ると斜面は一面のお花畑となります。チングルマ・エゾコザクラといったお馴染みの花から、大雪山系では珍しいコイワカガミも見られます。特にハクサンイチゲとチングルマは白い大群落を作り、その中に黄色いチシマキンバイソウが色を添えます。山頂直下にはこれも珍しいエゾルリソウがわずかに見られます。 富良野岳山頂は一等三角点が置かれるだけあり、素晴らしい展望が広がります。芦別岳・夕張岳が間近に迫り、見下ろすと原始ヶ原の湿原、十勝連峰は主峰十勝岳を中心に美瑛富士まで見え、遠く旭岳やニペソツ山まで望めます。 富良野岳分岐まで戻り三峰山に向かいます。名前通り3つの小ピークが連なり、小規模ではあるものの高山植物の群落が点在します。3つ目のピークを越え、緩い登りの先に上富良野岳があります。元は稜線上の名もない突端でしたが、上富良野町開基百年記念で命名され、地形図にもその名が記されるようになりました。地形図では漢字、山頂標識はひらがなでの表記となっています。 安政火口を右手に見ながら化物岩に向けて下っていきます。左手には富良野岳から三峰山が連なり、先ほど歩いた三峰山の3つの峰がはっきり見えます。尾根を外れると長い階段が始まり一気に100mほど標高を下げます。階段が終わり平坦になると徐々に岩が増え、登りに分かれた上ホロ分岐に出るので、十勝岳温泉へと下ります。 -
旭岳からトムラウシ山、十勝岳へ縦走
- 4泊5日
- 38時間50分
- 59.8km
旭岳からトムラウシ山、十勝岳へ縦走
- 4泊5日
- 38時間50分
- 59.8km
ともにアクセスの良い旭岳温泉から十勝岳温泉を目指します。避難小屋で2泊、野営指定地で2泊の行程です。後半の十勝連峰は8月以降水の入手がどんどん難しくなる山域です。9月に入ると水場が完全に涸れるため、2日分以上の水を持ち歩く必要があります。 1日目:姿見駅〜旭岳〜忠別岳避難小屋 (姿見駅から旭岳を経て間宮岳分岐までは姿見の池から旭岳(コースガイド)を参照)間宮岳分岐から御鉢平に沿って北海岳まで進みます。展望を楽しみながらの緩やかな登り下り。岩の積み重なる白雲岳の姿が正面に見えます。北海岳から白雲岳分岐まではほぼ平坦で、(白雲岳分岐から白雲岳避難小屋までは銀泉台から赤岳、白雲岳、緑岳(コースガイド)を参照)白雲岳避難小屋で今日の行程の概ね半分くらい。小屋前のベンチでトムラウシを眺めながら休憩するのも良いでしょう。小屋から緩やかに下り高根ヶ原へ。平らでどこまでも続く尾根はこれぞ大雪山というべきもの。左手に高原温泉の池沼群を見下ろします。平ヶ岳を乗り越えるとコマクサの大群落が待っています。さらに一つピークを越えると忠別沼。木道が敷かれ休憩にちょうど良い場所です。車輪状に咲く紫のタカネシオガマを見ながら忠別岳へ。忠別川源流部の方に深く切れ落ちていて展望の良い山頂です。トムラウシ山もかなり大きく見えるようになってきました。山頂から下る登山道は両側をチングルマが埋め尽くします。 忠別岳から五色岳にかけての登山道はハイマツに触れながらの歩行ですが、ゆっくり進めば問題ありません。鞍部の分岐で左に折れ忠別岳避難小屋へ。小屋前の雪渓は大きく9月まで取水可能です。 2日目:忠別岳避難小屋〜南沼野営指定地〜トムラウシ山 分岐まで戻りハイマツの中を五色岳まで登ります。五色岳から見るトムラウシ山は一段と大きく、旭岳方向を見返すと昨日歩いてきたルートがよくわかります。ここから化雲岳方面は平坦な道が続き前半はハイマツの中を、後半はお花畑を歩きます。トムラウシ山に向かうように進むとホソバウルップソウも現れ、化雲岳付近ではチングルマの大群落も待っています。化雲岳には寄らずに進むこともできますが、時間に余裕があれば山頂に立つ大岩「化雲のヘソ」を見ていきましょう。切れ落ちた崖から見る表大雪の山も見事です。 化雲岳からトムラウシ山を正面に進み、木道上でヒサゴ小屋に向かう道を分け直進。一度下って登り返せば巨岩の間を縫う木道が天沼まで続き、左手下方には陽光を反射するヒサゴ沼が見えてきます。 トムラウシ山に近づくにつれ大きな岩が増えてきます。天沼周辺は岩と池とチングルマが作り出す「日本庭園」。その先には岩塊斜面が広がるロックガーデン。一度見えなくなったトムラウシ山はここを登り切ると北沼を携えた姿で再登場します。北沼分岐から巻道を使い南沼野営指定地へ。テントを張ってから身軽に山頂を往復します。(トムラウシ山山頂まではトムラウシ短縮コース登山口からトムラウシ山(コースガイド)参照) 南沼野営指定地は広く、ロープで囲われたテントサイトが複数あります。携帯トイレブースも2つあります。大きな雪田が残るので9月でも取水できることが多いです。 3日目:南沼野営指定地〜双子池野営指定地 大雪山縦走のハイライトとも言える、原始的な奥深さを感じられる区間。登山道整備も最小限で、ハイマツや灌木・ササが登山道を覆い、手でかき分けながら歩くことになります。 南沼野営指定地はその名に反して南沼に面していません。出発して数分歩き、急坂に出るとようやく残雪をたたえた綺麗な沼を見ることができます。ここから三川台を越えツリガネ山までは三川台を頂点にユウトムラウシ川の源流部をU字に回りこむ形です。登山道はほぼ平坦で、源流部に点在する池沼を眺めながら歩けます。 三川台から最低コルに向かって下ります。いよいよヤブの濃い区間が始まります。登り下りが続きますが標高差はさほどないので距離を稼げ、ひとピーク越えるごとにオプタテシケ山が大きく見えてきます。コスマヌプリを越え1668mピークに立てば残る行程はわずか。ぬかるみの続く鞍部を抜け登り返すと双子池野営指定地です。 指定地はロープなどで区画されているわけではなく、登山道もテント場もはっきりしません。7月初旬には一面雪で覆われていることもあり、その後も雪解け水にさらされるので基本的にぬかるみやすい場所です。水は野営指定地東端の雪解け水が流れる沢から取ります。8月中には取れなくなることが多いでしょう。 4日目:双子池野営指定地〜十勝岳〜上ホロカメットク山避難小屋 野営指定地からオプタテシケ山に向かってやや左の方に登り小沢を跨ぐとようやく登山道がはっきりしてきます。7月上旬、雪渓が広く残っている時は、さらにわかりにくくなります。 オプタテシケ山までの標高差600mの登りは常に展望が良く、進む先も振り返る背後もよく見えます。オプタテシケ山に立つとここから南へ連なる火山がよく見えます。標高差はさほどではないもののピークごとに登り下りが連続します。オプタテシケ山からベベツ岳・石垣山と進み、美瑛富士の端正な姿を正面に見るとその麓に美瑛富士避難小屋が見えます。小屋への分岐を二つ横目に過ぎ、美瑛富士の裾野をぐるりと巻き、美瑛富士と美瑛岳の鞍部に出ます。十字路になっていて縦走路は左です。ここから美瑛岳へは見えている感じから想像する以上に時間がかかる登りです。山頂近くで分岐に出ます。美瑛岳まではわずかなので往復しても良いでしょう。 (美瑛岳から十勝岳までは望岳台から十勝岳、美瑛岳(コースガイド)を参照) 十勝岳は日帰り登山者で賑わう山です。正面に十勝連峰南端の富良野岳が大きく見え、いよいよ縦走も終わりが見えてきますが、静かに感慨に耽るという感じではありません。ここからは下り基調で上ホロカメットク山避難小屋へ。稜線の右手が切れ落ち美瑛・富良野の街並みがはっきり見えます。避難小屋は上ホロカメットク山の麓、稜線からわずか左側にあります。少し先の雪田から取水しますが、ここも8月には涸れるところです。 5日目:上ホロカメットク山避難小屋〜十勝岳温泉 小屋から上ホロカメットク山を巻く道と山頂に向かう道が分かれます。巻道も意外と登るので山頂を経由して行きましょう。急登を終えると広く平らな山頂です。わずかに下れば上富良野岳に出ます。(上富良野岳から富良野岳を経て十勝岳温泉までは十勝岳温泉から富良野岳、三峰山、上富良野岳(コースガイド)参照) 十勝岳温泉からは上富良野町の町営バスで上富良野駅まで行けます。便数が少ないので時間に注意しましょう。温泉宿で日帰り入浴をしつつ時間調整することもできます。ともにアクセスの良い旭岳温泉から十勝岳温泉を目指します。避難小屋で2泊、野営指定地で2泊の行程です。後半の十勝連峰は8月以降水の入手がどんどん難しくなる山域です。9月に入ると水場が完全に涸れるため、2日分以上の水を持ち歩く必要があります。 1日目:姿見駅〜旭岳〜忠別岳避難小屋 (姿見駅から旭岳を経て間宮岳分岐までは姿見の池から旭岳(コースガイド)を参照)間宮岳分岐から御鉢平に沿って北海岳まで進みます。展望を楽しみながらの緩やかな登り下り。岩の積み重なる白雲岳の姿が正面に見えます。北海岳から白雲岳分岐まではほぼ平坦で、(白雲岳分岐から白雲岳避難小屋までは銀泉台から赤岳、白雲岳、緑岳(コースガイド)を参照)白雲岳避難小屋で今日の行程の概ね半分くらい。小屋前のベンチでトムラウシを眺めながら休憩するのも良いでしょう。小屋から緩やかに下り高根ヶ原へ。平らでどこまでも続く尾根はこれぞ大雪山というべきもの。左手に高原温泉の池沼群を見下ろします。平ヶ岳を乗り越えるとコマクサの大群落が待っています。さらに一つピークを越えると忠別沼。木道が敷かれ休憩にちょうど良い場所です。車輪状に咲く紫のタカネシオガマを見ながら忠別岳へ。忠別川源流部の方に深く切れ落ちていて展望の良い山頂です。トムラウシ山もかなり大きく見えるようになってきました。山頂から下る登山道は両側をチングルマが埋め尽くします。 忠別岳から五色岳にかけての登山道はハイマツに触れながらの歩行ですが、ゆっくり進めば問題ありません。鞍部の分岐で左に折れ忠別岳避難小屋へ。小屋前の雪渓は大きく9月まで取水可能です。 2日目:忠別岳避難小屋〜南沼野営指定地〜トムラウシ山 分岐まで戻りハイマツの中を五色岳まで登ります。五色岳から見るトムラウシ山は一段と大きく、旭岳方向を見返すと昨日歩いてきたルートがよくわかります。ここから化雲岳方面は平坦な道が続き前半はハイマツの中を、後半はお花畑を歩きます。トムラウシ山に向かうように進むとホソバウルップソウも現れ、化雲岳付近ではチングルマの大群落も待っています。化雲岳には寄らずに進むこともできますが、時間に余裕があれば山頂に立つ大岩「化雲のヘソ」を見ていきましょう。切れ落ちた崖から見る表大雪の山も見事です。 化雲岳からトムラウシ山を正面に進み、木道上でヒサゴ小屋に向かう道を分け直進。一度下って登り返せば巨岩の間を縫う木道が天沼まで続き、左手下方には陽光を反射するヒサゴ沼が見えてきます。 トムラウシ山に近づくにつれ大きな岩が増えてきます。天沼周辺は岩と池とチングルマが作り出す「日本庭園」。その先には岩塊斜面が広がるロックガーデン。一度見えなくなったトムラウシ山はここを登り切ると北沼を携えた姿で再登場します。北沼分岐から巻道を使い南沼野営指定地へ。テントを張ってから身軽に山頂を往復します。(トムラウシ山山頂まではトムラウシ短縮コース登山口からトムラウシ山(コースガイド)参照) 南沼野営指定地は広く、ロープで囲われたテントサイトが複数あります。携帯トイレブースも2つあります。大きな雪田が残るので9月でも取水できることが多いです。 3日目:南沼野営指定地〜双子池野営指定地 大雪山縦走のハイライトとも言える、原始的な奥深さを感じられる区間。登山道整備も最小限で、ハイマツや灌木・ササが登山道を覆い、手でかき分けながら歩くことになります。 南沼野営指定地はその名に反して南沼に面していません。出発して数分歩き、急坂に出るとようやく残雪をたたえた綺麗な沼を見ることができます。ここから三川台を越えツリガネ山までは三川台を頂点にユウトムラウシ川の源流部をU字に回りこむ形です。登山道はほぼ平坦で、源流部に点在する池沼を眺めながら歩けます。 三川台から最低コルに向かって下ります。いよいよヤブの濃い区間が始まります。登り下りが続きますが標高差はさほどないので距離を稼げ、ひとピーク越えるごとにオプタテシケ山が大きく見えてきます。コスマヌプリを越え1668mピークに立てば残る行程はわずか。ぬかるみの続く鞍部を抜け登り返すと双子池野営指定地です。 指定地はロープなどで区画されているわけではなく、登山道もテント場もはっきりしません。7月初旬には一面雪で覆われていることもあり、その後も雪解け水にさらされるので基本的にぬかるみやすい場所です。水は野営指定地東端の雪解け水が流れる沢から取ります。8月中には取れなくなることが多いでしょう。 4日目:双子池野営指定地〜十勝岳〜上ホロカメットク山避難小屋 野営指定地からオプタテシケ山に向かってやや左の方に登り小沢を跨ぐとようやく登山道がはっきりしてきます。7月上旬、雪渓が広く残っている時は、さらにわかりにくくなります。 オプタテシケ山までの標高差600mの登りは常に展望が良く、進む先も振り返る背後もよく見えます。オプタテシケ山に立つとここから南へ連なる火山がよく見えます。標高差はさほどではないもののピークごとに登り下りが連続します。オプタテシケ山からベベツ岳・石垣山と進み、美瑛富士の端正な姿を正面に見るとその麓に美瑛富士避難小屋が見えます。小屋への分岐を二つ横目に過ぎ、美瑛富士の裾野をぐるりと巻き、美瑛富士と美瑛岳の鞍部に出ます。十字路になっていて縦走路は左です。ここから美瑛岳へは見えている感じから想像する以上に時間がかかる登りです。山頂近くで分岐に出ます。美瑛岳まではわずかなので往復しても良いでしょう。 (美瑛岳から十勝岳までは望岳台から十勝岳、美瑛岳(コースガイド)を参照) 十勝岳は日帰り登山者で賑わう山です。正面に十勝連峰南端の富良野岳が大きく見え、いよいよ縦走も終わりが見えてきますが、静かに感慨に耽るという感じではありません。ここからは下り基調で上ホロカメットク山避難小屋へ。稜線の右手が切れ落ち美瑛・富良野の街並みがはっきり見えます。避難小屋は上ホロカメットク山の麓、稜線からわずか左側にあります。少し先の雪田から取水しますが、ここも8月には涸れるところです。 5日目:上ホロカメットク山避難小屋〜十勝岳温泉 小屋から上ホロカメットク山を巻く道と山頂に向かう道が分かれます。巻道も意外と登るので山頂を経由して行きましょう。急登を終えると広く平らな山頂です。わずかに下れば上富良野岳に出ます。(上富良野岳から富良野岳を経て十勝岳温泉までは十勝岳温泉から富良野岳、三峰山、上富良野岳(コースガイド)参照) 十勝岳温泉からは上富良野町の町営バスで上富良野駅まで行けます。便数が少ないので時間に注意しましょう。温泉宿で日帰り入浴をしつつ時間調整することもできます。 -
音更山から石狩岳、化雲岳を経て天人峡温泉へ縦走
- 3泊4日
- 31時間10分
- 45.8km
音更山から石狩岳、化雲岳を経て天人峡温泉へ縦走
- 3泊4日
- 31時間10分
- 45.8km
大雪山を縦走する場合、入山と下山の際の交通が最大の問題となります。このコースの場合、行きは層雲峡発でタクシーを使い、帰りは天人峡温泉泊でバス停まで送迎してもらい旭川に出るのが現実的でしょうか。3日目のヒサゴ沼以外避難小屋はなく野営指定地でのテント泊。いずれも9月でも水が取れます。登山道の大部分でササやハイマツに覆われ、特に2日目はヤブが濃い道を通ります。 1日目:ユニ石狩岳登山口〜ブヨ沼野営指定地 ユニ石狩岳登山口から十石峠を目指します。最初は作業道跡の広い道を緩やかに、やがて道が細く急登となり、あたりに岩が目立ち始めます。展望の良い広場に出ると十石峠です。峠の反対側に下る道は廃道となりましたが、かつては名前の通り十勝側と石狩側からの登山道が出合う場所でした。 目的地のブヨ沼は峠の分岐を左に進みますが、初日は行程が短く時間に余裕があるのでユニ石狩岳を往復するのも良いでしょう。十石峠からはハイマツの尾根歩きです。いくつかピークを踏んでやや下ると、ブヨ沼を過ぎた鞍部にブヨ沼野営指定地があります。水場は看板に従って沢を下った先です。 2日目:ブヨ沼野営指定地〜大沼野営指定地 長い1日となるので早立ちします。まずは音更山まで。一つピークを越え吊り尾根を渡ると早速急登が待っています。標高差200mを一気に稼ぎ、チシマツガザクラが目立つ広い山頂部に出ます。奥の高まりが音更山山頂です。ここから石狩岳を経てニペの耳まで東大雪の主脈を歩くことになります。右手には表大雪がずっと見えている展望の縦走です。音更山からの岩場の下りは道が分かりづらく、ペンキや道標などもほとんどありません。視界が悪い時は要注意です。(シュナイダーコース分岐から石狩岳までは石狩岳(シュナイダーコース)(コースガイド)参照) 東大雪は静かな山が多く、その中でも石狩岳から沼ノ原までは特に人の少ない区間です。石狩岳からニペの耳に連なる稜線は細く、左右にうねるように続きます。大雪山では他にない山並みです。尾根の右手側、斜面が落ちていく先は石狩川の源流部。その向こうに大沼の水面が目立つ沼ノ原。五色岳まで続く広く緩やかな尾根とトムラウシ山も見えています。川上岳・ニペの耳とピークは踏まずわずかに巻きます。一度見えなくなったニペソツ山が再び現れたあたりで下りに入ります。一旦登り返して岩の目立つピークに立ち、展望が良いのもここで終わり。すぐにダケカンバが現れ笹が目立ち出します。滑りやすい急坂下りの始まりです。鞍部付近は「根曲り廊下」と呼ばれ、ササが密生して歩きにくいことで有名です。たまに刈り払いが行われ、直後は歩きやすくなりますが、数年で元通りとなってしまいます。 急な登り返しを終え小さな湿原に出ると石狩岳分岐です。標識は置かれているものの文字が読めなくなっており、示す方向もよくわかりません。細い青棒が立てられているのでそれに従い、緩やかに下っていくと今度は大きな湿原、沼ノ原に出ます。分岐で木道に乗り左手に進みます。池溏越しにトムラウシ山を見ているとすぐに大沼に到着。沼のほとりが大沼野営指定地入口です。増水時はテントを張れなくなることもあるので要注意。 3日目:大沼野営指定地〜ヒサゴ沼避難小屋 歩行時間的には3日目に天人峡まで下りてしまうこともできますが、ヒサゴ沼はぜひ一度泊まりたい場所です。 大沼から木道を歩き、わずかに下ると9月でも水量の豊富な五色の水場です。泥の急登を越え、尾根を乗越し沢に出ます。ここから沢沿いに標高を上げていきます。左右を木々に挟まれた狭い流れの場所と、広く雪渓が残る伸びやかな場所を繰り返します。雪渓が消えたところから順にお花畑となり、やがて流れが途絶え、最後のお花畑を過ぎると、ササとハイマツの登山道となります。途中から木道歩きとなりますが、かなりの区間で木道が壊れていて、そこにササが被さり足元が見えなくなっているので危険極まりない状態です。緩やかに登っていくとやがてトムラウシ山が見えてきます。ホソバウルップソウが咲く湿地を過ぎると五色岳に到着です。(五色岳から化雲岳を越えてヒサゴ沼分岐までは旭岳からトムラウシ山、十勝岳へ縦走 2日目(コースガイド)参照) ヒサゴ沼分岐から左手の木道に進み、遅くまで雪渓の残る斜面に出ます。進む方向を示してくれるものはないので、視界不良時は要注意。雪がなくなった後は敷設された階段が壊れかけているのでこちらも注意が必要です。晴れていれば眼下にヒサゴ沼、そのほとりに三角屋根の避難小屋、正面にトムラウシ山が見えます。沼まで下りて分岐を左に進めばヒサゴ沼避難小屋です。水は7月なら小屋のそば、8月なら分岐のあたり、9月になるとヒサゴ沼西端の大きな雪渓尻と、季節が進むごとに少しずつ小屋から離れていきます。人気のある避難小屋ですが管理人はいません。利用者同士譲り合って使いましょう。野営指定地はぬかるみやすいので場所選びは慎重に。 4日目:ヒサゴ沼避難小屋〜天人峡温泉 東西に長いヒサゴ沼の東側にはニペソツ山が見えていて、そこから射す朝陽が沼西端の雪渓を赤く染めます。風があたりにくい地形なので、水面が鏡のようになり朝焼けの山が映ることもあります。 化雲岳まで昨日のルートを登り返します。小化雲岳までは高山植物を左右に見ながら歩きやすい道が続きます。「小さい」という意味のアイヌ語を冠する通り小さなポン沼からは表大雪がきれいに見えます。小化雲岳の山頂からそれるように登山道は第二公園に向かって下ります。第二公園は地図上に表記があるものの、実際には標識もなく公園と呼べるような場所もありません。ハイマツの根が張り出し段差が多く、水が少ない時でも歩きにくい場所ですが、雨の後は一面に水が流れその中を歩かざるをえません。ハイマツの根も段差も流れの下で見えなくなるので危ない場所です。 沢状の登山道が終わるとやがて木道が現れ第一公園に着きます。湿原の向こうに旭岳・白雲岳が見え景色も良い場所です。 第一公園から急斜面を下り滝見台までは深い森の中の尾根歩き。滝見台にはベンチが置かれ、いよいよ人里が近付いてきました。ここから見える羽衣の滝は北海道最大の落差270mを誇ります。天人峡温泉に向けて急な坂を九十九折りに下り、化雲岳登山口で舗装路に出ます。左に進むと公共駐車場があり、橋を渡れば温泉宿です。大雪山を縦走する場合、入山と下山の際の交通が最大の問題となります。このコースの場合、行きは層雲峡発でタクシーを使い、帰りは天人峡温泉泊でバス停まで送迎してもらい旭川に出るのが現実的でしょうか。3日目のヒサゴ沼以外避難小屋はなく野営指定地でのテント泊。いずれも9月でも水が取れます。登山道の大部分でササやハイマツに覆われ、特に2日目はヤブが濃い道を通ります。 1日目:ユニ石狩岳登山口〜ブヨ沼野営指定地 ユニ石狩岳登山口から十石峠を目指します。最初は作業道跡の広い道を緩やかに、やがて道が細く急登となり、あたりに岩が目立ち始めます。展望の良い広場に出ると十石峠です。峠の反対側に下る道は廃道となりましたが、かつては名前の通り十勝側と石狩側からの登山道が出合う場所でした。 目的地のブヨ沼は峠の分岐を左に進みますが、初日は行程が短く時間に余裕があるのでユニ石狩岳を往復するのも良いでしょう。十石峠からはハイマツの尾根歩きです。いくつかピークを踏んでやや下ると、ブヨ沼を過ぎた鞍部にブヨ沼野営指定地があります。水場は看板に従って沢を下った先です。 2日目:ブヨ沼野営指定地〜大沼野営指定地 長い1日となるので早立ちします。まずは音更山まで。一つピークを越え吊り尾根を渡ると早速急登が待っています。標高差200mを一気に稼ぎ、チシマツガザクラが目立つ広い山頂部に出ます。奥の高まりが音更山山頂です。ここから石狩岳を経てニペの耳まで東大雪の主脈を歩くことになります。右手には表大雪がずっと見えている展望の縦走です。音更山からの岩場の下りは道が分かりづらく、ペンキや道標などもほとんどありません。視界が悪い時は要注意です。(シュナイダーコース分岐から石狩岳までは石狩岳(シュナイダーコース)(コースガイド)参照) 東大雪は静かな山が多く、その中でも石狩岳から沼ノ原までは特に人の少ない区間です。石狩岳からニペの耳に連なる稜線は細く、左右にうねるように続きます。大雪山では他にない山並みです。尾根の右手側、斜面が落ちていく先は石狩川の源流部。その向こうに大沼の水面が目立つ沼ノ原。五色岳まで続く広く緩やかな尾根とトムラウシ山も見えています。川上岳・ニペの耳とピークは踏まずわずかに巻きます。一度見えなくなったニペソツ山が再び現れたあたりで下りに入ります。一旦登り返して岩の目立つピークに立ち、展望が良いのもここで終わり。すぐにダケカンバが現れ笹が目立ち出します。滑りやすい急坂下りの始まりです。鞍部付近は「根曲り廊下」と呼ばれ、ササが密生して歩きにくいことで有名です。たまに刈り払いが行われ、直後は歩きやすくなりますが、数年で元通りとなってしまいます。 急な登り返しを終え小さな湿原に出ると石狩岳分岐です。標識は置かれているものの文字が読めなくなっており、示す方向もよくわかりません。細い青棒が立てられているのでそれに従い、緩やかに下っていくと今度は大きな湿原、沼ノ原に出ます。分岐で木道に乗り左手に進みます。池溏越しにトムラウシ山を見ているとすぐに大沼に到着。沼のほとりが大沼野営指定地入口です。増水時はテントを張れなくなることもあるので要注意。 3日目:大沼野営指定地〜ヒサゴ沼避難小屋 歩行時間的には3日目に天人峡まで下りてしまうこともできますが、ヒサゴ沼はぜひ一度泊まりたい場所です。 大沼から木道を歩き、わずかに下ると9月でも水量の豊富な五色の水場です。泥の急登を越え、尾根を乗越し沢に出ます。ここから沢沿いに標高を上げていきます。左右を木々に挟まれた狭い流れの場所と、広く雪渓が残る伸びやかな場所を繰り返します。雪渓が消えたところから順にお花畑となり、やがて流れが途絶え、最後のお花畑を過ぎると、ササとハイマツの登山道となります。途中から木道歩きとなりますが、かなりの区間で木道が壊れていて、そこにササが被さり足元が見えなくなっているので危険極まりない状態です。緩やかに登っていくとやがてトムラウシ山が見えてきます。ホソバウルップソウが咲く湿地を過ぎると五色岳に到着です。(五色岳から化雲岳を越えてヒサゴ沼分岐までは旭岳からトムラウシ山、十勝岳へ縦走 2日目(コースガイド)参照) ヒサゴ沼分岐から左手の木道に進み、遅くまで雪渓の残る斜面に出ます。進む方向を示してくれるものはないので、視界不良時は要注意。雪がなくなった後は敷設された階段が壊れかけているのでこちらも注意が必要です。晴れていれば眼下にヒサゴ沼、そのほとりに三角屋根の避難小屋、正面にトムラウシ山が見えます。沼まで下りて分岐を左に進めばヒサゴ沼避難小屋です。水は7月なら小屋のそば、8月なら分岐のあたり、9月になるとヒサゴ沼西端の大きな雪渓尻と、季節が進むごとに少しずつ小屋から離れていきます。人気のある避難小屋ですが管理人はいません。利用者同士譲り合って使いましょう。野営指定地はぬかるみやすいので場所選びは慎重に。 4日目:ヒサゴ沼避難小屋〜天人峡温泉 東西に長いヒサゴ沼の東側にはニペソツ山が見えていて、そこから射す朝陽が沼西端の雪渓を赤く染めます。風があたりにくい地形なので、水面が鏡のようになり朝焼けの山が映ることもあります。 化雲岳まで昨日のルートを登り返します。小化雲岳までは高山植物を左右に見ながら歩きやすい道が続きます。「小さい」という意味のアイヌ語を冠する通り小さなポン沼からは表大雪がきれいに見えます。小化雲岳の山頂からそれるように登山道は第二公園に向かって下ります。第二公園は地図上に表記があるものの、実際には標識もなく公園と呼べるような場所もありません。ハイマツの根が張り出し段差が多く、水が少ない時でも歩きにくい場所ですが、雨の後は一面に水が流れその中を歩かざるをえません。ハイマツの根も段差も流れの下で見えなくなるので危ない場所です。 沢状の登山道が終わるとやがて木道が現れ第一公園に着きます。湿原の向こうに旭岳・白雲岳が見え景色も良い場所です。 第一公園から急斜面を下り滝見台までは深い森の中の尾根歩き。滝見台にはベンチが置かれ、いよいよ人里が近付いてきました。ここから見える羽衣の滝は北海道最大の落差270mを誇ります。天人峡温泉に向けて急な坂を九十九折りに下り、化雲岳登山口で舗装路に出ます。左に進むと公共駐車場があり、橋を渡れば温泉宿です。 -
天塩岳
- 日帰り
- 6時間55分
- 13.7km
天塩岳
- 日帰り
- 6時間55分
- 13.7km
天塩岳ヒュッテから旧道コースに入るとダケカンバの並木道が始まります。天塩川の源流に向って沢沿いに進み、右岸・左岸と何度か橋を渡ると新道コースとの分岐、旧道は直進です。ここを含めて全ての分岐にはわかりやすい標識が立てられています。 徐々に道が細くなり登山道らしくなってきます。再び右岸へ渡りしばらくすると前天塩コースが旧道コースから分かれます。旧道コースは6月中の雪渓が残る時期によく使われますが、登山道としてはあまり整備されていないため雪が消えた後は上級者向けです。 前天塩岳の山腹を横切りながら徐々に標高を上げます。右手の木々の間から対岸に見えるのは下りに歩く新道コースの尾根です。登山道は斜度を増していき最終的にほぼ直登になります。ハイマツが現れると視界が開け巻道との分岐です。右手に進むとピークを迂回することができますが、標高差70mほどしか変わらないので余裕があれば前天塩岳を目指すのがおすすめです。 前天塩岳までは岩が積み重なる急登ですが、前後左右に展望が広がるためさほど苦にはならないはず。山頂が近くなるとコマクサの出迎えを受け、さらに気持ちを高めてくれます。ただこれらは人為的に植えられたもので、関係機関による除去の取り組みがなされているところです。前天塩岳山頂からはこれから向かう天塩岳・西天塩岳と連なる稜線が間近に見えます。 天塩岳までは標高差200mほどを下ります。途中、右手から巻道が合流しすぐに鞍部。ここからは下った分をそのまま登り返すことになります。最後の急登を終えると廃道となった滝上コースとの分岐に出て、天塩岳はすぐ目の前です。天塩岳山頂からは全方位に展望が楽しめます。北西方向は西天塩岳と前天塩岳に包まれるように天塩川の源流部を見下ろせます。南を向くと、左から北大雪・東大雪・表大雪・十勝連峰と遠く近くに重なる山並みが大雪山系の雄大さを感じさせてくれます。 下山は新道コース。西天塩岳・円山に続く笹原の稜線に登山道の筋が緩やかに続きます。その先には三角屋根が特徴的な天塩岳避難小屋があります。ここに荷物を置き西天塩岳を目指しましょう。30分ほどで往復できます。西天塩岳の山頂からは前天塩岳と天塩岳が双子のように仲良く並ぶ姿を眺められます。岩塊斜面ではナキウサギの鳴き声が響き、運が良ければ姿を見ることもできます。 避難小屋から円山を経て標高1317mピークまでは展望の尾根歩きです。この辺りには珍しいエゾゴゼンタチバナが見られます。ダケカンバの大木が目立つようになると連絡道分岐です。連絡道を天塩川に向かって下り、再び旧道コースに出るとゴールは間近です。天塩岳ヒュッテから旧道コースに入るとダケカンバの並木道が始まります。天塩川の源流に向って沢沿いに進み、右岸・左岸と何度か橋を渡ると新道コースとの分岐、旧道は直進です。ここを含めて全ての分岐にはわかりやすい標識が立てられています。 徐々に道が細くなり登山道らしくなってきます。再び右岸へ渡りしばらくすると前天塩コースが旧道コースから分かれます。旧道コースは6月中の雪渓が残る時期によく使われますが、登山道としてはあまり整備されていないため雪が消えた後は上級者向けです。 前天塩岳の山腹を横切りながら徐々に標高を上げます。右手の木々の間から対岸に見えるのは下りに歩く新道コースの尾根です。登山道は斜度を増していき最終的にほぼ直登になります。ハイマツが現れると視界が開け巻道との分岐です。右手に進むとピークを迂回することができますが、標高差70mほどしか変わらないので余裕があれば前天塩岳を目指すのがおすすめです。 前天塩岳までは岩が積み重なる急登ですが、前後左右に展望が広がるためさほど苦にはならないはず。山頂が近くなるとコマクサの出迎えを受け、さらに気持ちを高めてくれます。ただこれらは人為的に植えられたもので、関係機関による除去の取り組みがなされているところです。前天塩岳山頂からはこれから向かう天塩岳・西天塩岳と連なる稜線が間近に見えます。 天塩岳までは標高差200mほどを下ります。途中、右手から巻道が合流しすぐに鞍部。ここからは下った分をそのまま登り返すことになります。最後の急登を終えると廃道となった滝上コースとの分岐に出て、天塩岳はすぐ目の前です。天塩岳山頂からは全方位に展望が楽しめます。北西方向は西天塩岳と前天塩岳に包まれるように天塩川の源流部を見下ろせます。南を向くと、左から北大雪・東大雪・表大雪・十勝連峰と遠く近くに重なる山並みが大雪山系の雄大さを感じさせてくれます。 下山は新道コース。西天塩岳・円山に続く笹原の稜線に登山道の筋が緩やかに続きます。その先には三角屋根が特徴的な天塩岳避難小屋があります。ここに荷物を置き西天塩岳を目指しましょう。30分ほどで往復できます。西天塩岳の山頂からは前天塩岳と天塩岳が双子のように仲良く並ぶ姿を眺められます。岩塊斜面ではナキウサギの鳴き声が響き、運が良ければ姿を見ることもできます。 避難小屋から円山を経て標高1317mピークまでは展望の尾根歩きです。この辺りには珍しいエゾゴゼンタチバナが見られます。ダケカンバの大木が目立つようになると連絡道分岐です。連絡道を天塩川に向かって下り、再び旧道コースに出るとゴールは間近です。