【中級者向け】の登山コースガイド
中級者向け
検索結果603件中
41-60件
-
中沼から焼石岳・三合目登山口へ
- 日帰り
- 6時間25分
- 12.6km
中沼から焼石岳・三合目登山口へ
- 日帰り
- 6時間25分
- 12.6km
焼石岳の名前の由来は、薬師岳からの転訛、もしくは山頂一帯に焼けたような黒い岩が積み重なっている様子からついたと言う2つの説があります。 中沼登山口からカラマツ林を過ぎ、ブナ林の急な階段を登って、沢音が聞こえてきたら中沼に着きます。沼越しに横岳から獅子ヶ鼻岳に続く美しいスカイラインが望め、沼の西側の湿原にはリュウキンカやトウゲブキが群生しています。小沢の中の道を登っていくと、ミツガシワが咲く上沼に着きます。再び足場が悪い沢道と、湿原の木道を交互に通過して、つぶ沼分岐にでます。この分岐は残雪でコースが不明確になる時があるので注意してください。この先、トウゲブキやヒオウギアヤメが咲く小湿原と小沢を幾度か越え、登りの傾斜が緩くなるとベンチが置かれた銀明水の水場に着きます。50m先の右手の高台に銀明水避難小屋が建っています。 銀明水から上部に続く道は、雪田草原の中の急な登りに変わりますが、7月初旬まで広大な雪渓が残りますので、ガイドロープに沿って登りましょう。傾斜が緩み、ミネザクラやミヤマナラなどの低木帯をたどると、姥石平分岐に着きます。姥石平は分岐から東焼石岳まで続く広大な草原地帯で、6月初旬にはハクサンイチゲのお花畑が広がります。泉水沼を過ぎ、横岳の鞍部から急坂を登りきれば、岩手山、早池峰山、鳥海山、栗駒山など360度の大展望が広がる、焼石岳に着きます。 展望を楽しんだら山頂から北側へ続く東成瀬コースを下ります。途中の露岩帯は足場に注意して進み、焼石神社から少し下った九合目の変則十字路を左折します。ここから焼石沼までハクサンフウロ・トウゲブキ・タカネナデシコ・クガイソウなどの花々が咲き乱れるお花畑の道です。昔、短角牛の放牧地だった焼石沼周辺はミヤマキンポウゲの大群生地です。長命水の水場を過ぎ、ブナ林を下ると、三界山が大きく望める柳瀞に着きます。さらにブナ林の中を緩く下り、胆沢川を渡渉した先の平坦地が与治兵衛です。ここは県境の尾根を切り崩して西側の醍醐の水田まで水を引こうとした先人の名にちなんだ地名です。この先2箇所の渡渉がありますが、増水時は渡渉に苦労します。緩く登って着いた五合目釈迦ざんげのピークは、土地のマタギたちの集合地と言われ、焼石岳や三界山の稜線が一望できます。このピークを南に巻く道もあります。ブナの茂る大森山南斜面を進んで四合目大森沢を過ぎると県境尾根に出ます。すずこやの森コースを左に分けて、10分下れば東成瀬三合目登山口に着きます。焼石岳の名前の由来は、薬師岳からの転訛、もしくは山頂一帯に焼けたような黒い岩が積み重なっている様子からついたと言う2つの説があります。 中沼登山口からカラマツ林を過ぎ、ブナ林の急な階段を登って、沢音が聞こえてきたら中沼に着きます。沼越しに横岳から獅子ヶ鼻岳に続く美しいスカイラインが望め、沼の西側の湿原にはリュウキンカやトウゲブキが群生しています。小沢の中の道を登っていくと、ミツガシワが咲く上沼に着きます。再び足場が悪い沢道と、湿原の木道を交互に通過して、つぶ沼分岐にでます。この分岐は残雪でコースが不明確になる時があるので注意してください。この先、トウゲブキやヒオウギアヤメが咲く小湿原と小沢を幾度か越え、登りの傾斜が緩くなるとベンチが置かれた銀明水の水場に着きます。50m先の右手の高台に銀明水避難小屋が建っています。 銀明水から上部に続く道は、雪田草原の中の急な登りに変わりますが、7月初旬まで広大な雪渓が残りますので、ガイドロープに沿って登りましょう。傾斜が緩み、ミネザクラやミヤマナラなどの低木帯をたどると、姥石平分岐に着きます。姥石平は分岐から東焼石岳まで続く広大な草原地帯で、6月初旬にはハクサンイチゲのお花畑が広がります。泉水沼を過ぎ、横岳の鞍部から急坂を登りきれば、岩手山、早池峰山、鳥海山、栗駒山など360度の大展望が広がる、焼石岳に着きます。 展望を楽しんだら山頂から北側へ続く東成瀬コースを下ります。途中の露岩帯は足場に注意して進み、焼石神社から少し下った九合目の変則十字路を左折します。ここから焼石沼までハクサンフウロ・トウゲブキ・タカネナデシコ・クガイソウなどの花々が咲き乱れるお花畑の道です。昔、短角牛の放牧地だった焼石沼周辺はミヤマキンポウゲの大群生地です。長命水の水場を過ぎ、ブナ林を下ると、三界山が大きく望める柳瀞に着きます。さらにブナ林の中を緩く下り、胆沢川を渡渉した先の平坦地が与治兵衛です。ここは県境の尾根を切り崩して西側の醍醐の水田まで水を引こうとした先人の名にちなんだ地名です。この先2箇所の渡渉がありますが、増水時は渡渉に苦労します。緩く登って着いた五合目釈迦ざんげのピークは、土地のマタギたちの集合地と言われ、焼石岳や三界山の稜線が一望できます。このピークを南に巻く道もあります。ブナの茂る大森山南斜面を進んで四合目大森沢を過ぎると県境尾根に出ます。すずこやの森コースを左に分けて、10分下れば東成瀬三合目登山口に着きます。 -
夏油温泉から牛形山へ
- 日帰り
- 7時間5分
- 10.3km
夏油温泉から牛形山へ
- 日帰り
- 7時間5分
- 10.3km
秘湯・夏油温泉の西側にそびえる牛形山は、経塚山、駒ヶ岳とともに夏油三山の一座で、山名の由来は残雪が牛の形に見える、牛が伏した姿に見えるなど2つの説があります。 登山口は夏油温泉入口の駐車場北側にあります。温泉の建物を見下ろしながら山腹を横切り、作業道に出て左折、石灰華ドーム遊歩道の入口から右に分岐する道を登り、合流する林道を横切った場所が牛形山への道です。 ブナの原生林の斜面を登って尾根に出ると、尾根を忠実にたどらず、左右の斜面を巻きながら登って行きます。「牛形山五」の標識から標高差150mの急登が続きます。牛形山山頂から北東に伸びる尾根に出ると、梢越しに白っ子森や鷲ヶ森山が見えてきます。この付近からブナの背丈が低くなり、牛形山北側の足場の悪い急な草付き斜面を横切っていきます。ここに残雪がある場合は滑落の危険性が高いので、無理だと思ったら引き返した方がよいでしょう。1箇所脆い岩質の急な岩場があるので、固定ロープを頼りに慎重に登ってください。 水場を経て進むとダケカンバの森になり、丸子峠への縦走コースが分岐する八合目に着きます。分岐を左折すると小さな湿原に出て、その先はロープが張られた粘土質の滑りやすい急坂が、山頂北側の稜線まで続きます。登りきると眺望が一気に広がり、灌木と露岩帯の稜線を10分ほど進むと牛形山山頂に着きます。ミヤマナラやミネカエデの低灌木に囲まれた山頂からは、眼下に赤い屋根の夏油温泉や入畑ダム、夏油三山の駒ヶ岳や経塚山、そして焼石岳や南本内岳など焼石連峰の山々が一望できます。 静かな山頂で展望を楽しんだら、八合目の分岐まで戻り左折して、稜線を丸子峠まで縦走し、夏油温泉に下る周回コースに入ります。このコースは刈払いが不定期なので、北上市商業観光課に問い合わせてから歩く事をお勧めします。 最初は傾斜した湿原の中を登り、灌木が茂る稜線に出ます。白っ子森の山頂には2体の雄坊地蔵が祀られ、白っ子森東斜面のお花畑が広がる急な草付きにはロープが延々と張られています。鷲ヶ森山まで低木帯の道を登り返すと、キャラボクの巨木が登山道に張り出しています。鷲ヶ森山頂は西側に15mほど入った場所で北側の展望が開けます。ブナ林を下り、鞍部から標高差50m登った地点が丸子峠で、右折して夏油温泉へ下ります。ブナの巨木林の中を下り、県道に出て、車道を西へ850m歩けば夏油温泉に戻れます。秘湯・夏油温泉の西側にそびえる牛形山は、経塚山、駒ヶ岳とともに夏油三山の一座で、山名の由来は残雪が牛の形に見える、牛が伏した姿に見えるなど2つの説があります。 登山口は夏油温泉入口の駐車場北側にあります。温泉の建物を見下ろしながら山腹を横切り、作業道に出て左折、石灰華ドーム遊歩道の入口から右に分岐する道を登り、合流する林道を横切った場所が牛形山への道です。 ブナの原生林の斜面を登って尾根に出ると、尾根を忠実にたどらず、左右の斜面を巻きながら登って行きます。「牛形山五」の標識から標高差150mの急登が続きます。牛形山山頂から北東に伸びる尾根に出ると、梢越しに白っ子森や鷲ヶ森山が見えてきます。この付近からブナの背丈が低くなり、牛形山北側の足場の悪い急な草付き斜面を横切っていきます。ここに残雪がある場合は滑落の危険性が高いので、無理だと思ったら引き返した方がよいでしょう。1箇所脆い岩質の急な岩場があるので、固定ロープを頼りに慎重に登ってください。 水場を経て進むとダケカンバの森になり、丸子峠への縦走コースが分岐する八合目に着きます。分岐を左折すると小さな湿原に出て、その先はロープが張られた粘土質の滑りやすい急坂が、山頂北側の稜線まで続きます。登りきると眺望が一気に広がり、灌木と露岩帯の稜線を10分ほど進むと牛形山山頂に着きます。ミヤマナラやミネカエデの低灌木に囲まれた山頂からは、眼下に赤い屋根の夏油温泉や入畑ダム、夏油三山の駒ヶ岳や経塚山、そして焼石岳や南本内岳など焼石連峰の山々が一望できます。 静かな山頂で展望を楽しんだら、八合目の分岐まで戻り左折して、稜線を丸子峠まで縦走し、夏油温泉に下る周回コースに入ります。このコースは刈払いが不定期なので、北上市商業観光課に問い合わせてから歩く事をお勧めします。 最初は傾斜した湿原の中を登り、灌木が茂る稜線に出ます。白っ子森の山頂には2体の雄坊地蔵が祀られ、白っ子森東斜面のお花畑が広がる急な草付きにはロープが延々と張られています。鷲ヶ森山まで低木帯の道を登り返すと、キャラボクの巨木が登山道に張り出しています。鷲ヶ森山頂は西側に15mほど入った場所で北側の展望が開けます。ブナ林を下り、鞍部から標高差50m登った地点が丸子峠で、右折して夏油温泉へ下ります。ブナの巨木林の中を下り、県道に出て、車道を西へ850m歩けば夏油温泉に戻れます。 -
門馬から早池峰山へ
- 日帰り
- 9時間30分
- 22km
門馬から早池峰山へ
- 日帰り
- 9時間30分
- 22km
早池峰山の小田越コースは、登山者が集中して週末には山頂まで行列が続きます。それに対して北面の門馬コースは盛岡から宮古行きの急行バスが運行され、交通の便が良いにもかかわらず登山者が少なくて、静かな山旅が楽しめます。 国道106号の門馬トンネルから500m東進し、右手の閉伊川にかかる橋を渡って林道を4.5km進むと、10台の駐車スペースがある握沢登山口に着きます。登山口のゲートをくぐり、広い作業道を300mほど進んで左折し登山道に入ります。少し登ると握沢右岸に伸びる古い森林軌道跡の平坦な道が続きます。支沢の落ち込む箇所すべてに鉄製の橋が架けられていますが、一部橋が崩壊して高巻きする箇所もあります。木洩れ日が差し込む沢沿いにはミズナラ・カツラ・ヒノキアスナロの巨木林が続き、早池峰山北面の自然度の高さを感じさせてくれます。 やがて丸太橋を左岸に渡り、神額に早池峰神社と掲げられた鳥居が建つ五合目・垢離取場に着きます。ここから本格的な登りが始まり、六合目の平津戸コース分岐を通過します。平津戸コースは自治体の整備が行われず危険なため通行禁止になりました。そこから鬱蒼としたヒノキアスナロとコメツガの原生林に入り、七合目を過ぎるとさらに傾斜が増します。そしてコメツガの純林を越えれば、石仏が祀られた八合目です。九合目の水場は盛夏に涸れることもあるので期待しない方が良いでしょう。ハイマツ帯まで標高を上げると、右手に累々と黒い岩場を見せる山頂部が見えてきて、主稜線の門馬分岐に着けば早池峰山山頂は目前です。 なお場所は分かりにくいのですが、山頂の西側に開慶水と呼ばれる水が溜まった小さな池(穴)があります。この穴の水はどんなに暑くても涸れることなく、また大雨が降っても溢れることがないそうです。しかし穴の中に手を入れたり、水を飲んだりするとすぐに水は涸れてしまうので、その時は修験者に頼んで祈願してもらえば、立ちどころに水が湧きだすため、別名「早地(はやち)の泉」と呼ばれ、それが早池峰山の山名の由来になったとされています。山頂の展望を楽しんだら往路を戻ります。深い森の逍遥を楽しめるコースなので、もっと多くの人に利用されても良いと感じます。早池峰山の小田越コースは、登山者が集中して週末には山頂まで行列が続きます。それに対して北面の門馬コースは盛岡から宮古行きの急行バスが運行され、交通の便が良いにもかかわらず登山者が少なくて、静かな山旅が楽しめます。 国道106号の門馬トンネルから500m東進し、右手の閉伊川にかかる橋を渡って林道を4.5km進むと、10台の駐車スペースがある握沢登山口に着きます。登山口のゲートをくぐり、広い作業道を300mほど進んで左折し登山道に入ります。少し登ると握沢右岸に伸びる古い森林軌道跡の平坦な道が続きます。支沢の落ち込む箇所すべてに鉄製の橋が架けられていますが、一部橋が崩壊して高巻きする箇所もあります。木洩れ日が差し込む沢沿いにはミズナラ・カツラ・ヒノキアスナロの巨木林が続き、早池峰山北面の自然度の高さを感じさせてくれます。 やがて丸太橋を左岸に渡り、神額に早池峰神社と掲げられた鳥居が建つ五合目・垢離取場に着きます。ここから本格的な登りが始まり、六合目の平津戸コース分岐を通過します。平津戸コースは自治体の整備が行われず危険なため通行禁止になりました。そこから鬱蒼としたヒノキアスナロとコメツガの原生林に入り、七合目を過ぎるとさらに傾斜が増します。そしてコメツガの純林を越えれば、石仏が祀られた八合目です。九合目の水場は盛夏に涸れることもあるので期待しない方が良いでしょう。ハイマツ帯まで標高を上げると、右手に累々と黒い岩場を見せる山頂部が見えてきて、主稜線の門馬分岐に着けば早池峰山山頂は目前です。 なお場所は分かりにくいのですが、山頂の西側に開慶水と呼ばれる水が溜まった小さな池(穴)があります。この穴の水はどんなに暑くても涸れることなく、また大雨が降っても溢れることがないそうです。しかし穴の中に手を入れたり、水を飲んだりするとすぐに水は涸れてしまうので、その時は修験者に頼んで祈願してもらえば、立ちどころに水が湧きだすため、別名「早地(はやち)の泉」と呼ばれ、それが早池峰山の山名の由来になったとされています。山頂の展望を楽しんだら往路を戻ります。深い森の逍遥を楽しめるコースなので、もっと多くの人に利用されても良いと感じます。 -
馬留から薬師岳へ
- 日帰り
- 7時間40分
- 10.8km
馬留から薬師岳へ
- 日帰り
- 7時間40分
- 10.8km
優美な三角形の山容を持つ薬師岳は早池峰山と基盤岩が異なる花崗岩質の山です。山頂から見る早池峰山の迫力ある姿は圧巻で、オサバグサの開花期には、小田越から多くの登山者が登っています。しかし山行の充実度では、民話の故郷として有名な遠野市の馬留から又一の滝を経由して周回するコースが勝ります。 登山口まではマイカー利用が賢明です。上附馬牛大出から大野平の開拓地を過ぎて、林道を500m走行すると馬留登山口に着きます。又一の滝までは遊歩道が整備され、滝川沿いに30分で着きます。又一の滝は上部がナメ状で落差数十m。滝の下には石碑や祠が祀られています。滝の左岸を少し登ると、帰路に使う横通りコースが右に分かれます。薬師岳の直登ルートは分岐を直進して、滝川の左岸をたどり、すぐに右岸に渡渉します。そこから10分ほど急坂を登るとブナの原生林に入ります。標高1400m付近からダケカンバが現れ、やがてコメツガが矮生化した森に変わります。ハイマツ帯に出ると展望が一気に広がり、遠野盆地や薬師岳から西へ続く小白森、白森山のなだらかな稜線が一望できます。ガイドロープに導かれて大岩とハイマツの間を縫うように登り薬師岳山頂に到着します。 岩峰状の山頂からの展望は素晴らしく、正面に早池峰山が大きくそびえ、右手に剣ヶ峰、左手には中岳から鶏頭山に伸びる主稜線の大パノラマが広がります。 眺望を楽しんだら、西へ頂稜をたどり小田越に下ります。岩場にビッシリと張り付いたコケモモやイワヒゲの花が見事です。早池峰山を正面に眺めながらハイマツ帯を下ると、すぐにコメツガやオオシラビソの森に入ります。そこから花崗岩の岩塊とハシゴ場を下りますが、岩穴の奥にはヒカリゴケが怪しく光り、林床には6月下旬にオサバグサが咲き誇ります。傾斜が緩くなり、木道が現れると小田越は間近です。小田越から車道を150mほど東側に下り、右に分岐する横通りに入ります。この登山道は小田越山荘を過ぎ、薬師堂を経て又一の滝まで薬師岳の東側を大きく半周します。途中で右に分岐する薬師岳への登山道は整備されておらず通行禁止です。横通りはコメツガの巨木林をトラバースしていきます。小田越山荘から距離約2.5km進み、薬師岳から東に伸びる尾根を越えます。薬師堂は尾根の頂点から南に200m下った地点に建っています。そこからブナとミズナラの森を1時間10分下って又一の滝に着き、馬留登山口まで往路を戻ります。優美な三角形の山容を持つ薬師岳は早池峰山と基盤岩が異なる花崗岩質の山です。山頂から見る早池峰山の迫力ある姿は圧巻で、オサバグサの開花期には、小田越から多くの登山者が登っています。しかし山行の充実度では、民話の故郷として有名な遠野市の馬留から又一の滝を経由して周回するコースが勝ります。 登山口まではマイカー利用が賢明です。上附馬牛大出から大野平の開拓地を過ぎて、林道を500m走行すると馬留登山口に着きます。又一の滝までは遊歩道が整備され、滝川沿いに30分で着きます。又一の滝は上部がナメ状で落差数十m。滝の下には石碑や祠が祀られています。滝の左岸を少し登ると、帰路に使う横通りコースが右に分かれます。薬師岳の直登ルートは分岐を直進して、滝川の左岸をたどり、すぐに右岸に渡渉します。そこから10分ほど急坂を登るとブナの原生林に入ります。標高1400m付近からダケカンバが現れ、やがてコメツガが矮生化した森に変わります。ハイマツ帯に出ると展望が一気に広がり、遠野盆地や薬師岳から西へ続く小白森、白森山のなだらかな稜線が一望できます。ガイドロープに導かれて大岩とハイマツの間を縫うように登り薬師岳山頂に到着します。 岩峰状の山頂からの展望は素晴らしく、正面に早池峰山が大きくそびえ、右手に剣ヶ峰、左手には中岳から鶏頭山に伸びる主稜線の大パノラマが広がります。 眺望を楽しんだら、西へ頂稜をたどり小田越に下ります。岩場にビッシリと張り付いたコケモモやイワヒゲの花が見事です。早池峰山を正面に眺めながらハイマツ帯を下ると、すぐにコメツガやオオシラビソの森に入ります。そこから花崗岩の岩塊とハシゴ場を下りますが、岩穴の奥にはヒカリゴケが怪しく光り、林床には6月下旬にオサバグサが咲き誇ります。傾斜が緩くなり、木道が現れると小田越は間近です。小田越から車道を150mほど東側に下り、右に分岐する横通りに入ります。この登山道は小田越山荘を過ぎ、薬師堂を経て又一の滝まで薬師岳の東側を大きく半周します。途中で右に分岐する薬師岳への登山道は整備されておらず通行禁止です。横通りはコメツガの巨木林をトラバースしていきます。小田越山荘から距離約2.5km進み、薬師岳から東に伸びる尾根を越えます。薬師堂は尾根の頂点から南に200m下った地点に建っています。そこからブナとミズナラの森を1時間10分下って又一の滝に着き、馬留登山口まで往路を戻ります。 -
茶臼岳から南月山、黒尾谷山へ
- 日帰り
- 4時間25分
- 8.3km
茶臼岳から南月山、黒尾谷山へ
- 日帰り
- 4時間25分
- 8.3km
ロープウェイの山麓駅から山頂駅へ登ると、アルペン的な山容の朝日岳、雄大な広がりをもつ那須高原を眺望できます。山頂の駅舎を出ると火山礫の広い斜面の道で、正面にめざす茶臼岳が仰がれ、少し登ると左へ牛ヶ首への道を分けます。柔らかな砂礫道を登ると、やがて八間石という巨岩帯で道は傾斜を増しますが、まもなく広い道となって頂上の一角に着きます。峰の茶屋跡からの道を合わせると、那須岳神社の社のある頂上が間近、茶臼岳山頂からは那須連山が一望できるほか、磐梯・吾妻連峰や日光連山、筑波山も遠望できます。 下山は峰の茶屋跡の道に進みます。先ほどの分岐まで戻り、標識に従って火山礫の道を下り、噴煙の音が聞こえてくると硫黄鉱山跡の標識が現れ、右に避難小屋が見えます。小屋を背にして南の牛ヶ首へ。この道は茶臼岳の西側を巻く火山礫のコースで見晴らしがよく、眼下に紅葉の名所の姥ヶ平が広がります。どんどん進むと茶臼岳で最も噴煙の大きい無間地獄前を通り、姥ヶ平の分岐を見送ったら牛ヶ首へひと登りです。 牛ヶ首は恰好の休憩場所。ひと休みしたら無間地獄を背にして日の出平へ向かいます。矮小木の多い急坂道を登ると、広い日の出平へ到着。一帯では初夏にミネザクラの花が咲きます。この先は南月山まで笹の中の道で、右手に沼原を見下ろし、火山礫とハイマツの尾根を進むと好望所の南月山です。噴煙立ち昇る茶臼岳を手にとるようにして、遠くには男鹿山塊や高原山、日光連山の峰々も連なります。 頂上で憩ったら黒尾谷岳へ。笹の多い急坂を下りますが、夏はドウダンツツジの花が多く、秋は紅葉の美しい樹林帯が広がります。鞍部から登り返すと黒尾谷岳。頂上は矮小木が茂っていますが、すぐ西側の岩に登ると、南月山や茶臼岳が望めます。下山はモミの木台までブナやミズナラ、モミなどの樹林帯を一気に下ります。下山口のモミの木台へ下ると、最寄りの一軒茶屋バス停まで6.7kmの車道歩きになるので、下山口に車を配車するとよいでしょう。ロープウェイの山麓駅から山頂駅へ登ると、アルペン的な山容の朝日岳、雄大な広がりをもつ那須高原を眺望できます。山頂の駅舎を出ると火山礫の広い斜面の道で、正面にめざす茶臼岳が仰がれ、少し登ると左へ牛ヶ首への道を分けます。柔らかな砂礫道を登ると、やがて八間石という巨岩帯で道は傾斜を増しますが、まもなく広い道となって頂上の一角に着きます。峰の茶屋跡からの道を合わせると、那須岳神社の社のある頂上が間近、茶臼岳山頂からは那須連山が一望できるほか、磐梯・吾妻連峰や日光連山、筑波山も遠望できます。 下山は峰の茶屋跡の道に進みます。先ほどの分岐まで戻り、標識に従って火山礫の道を下り、噴煙の音が聞こえてくると硫黄鉱山跡の標識が現れ、右に避難小屋が見えます。小屋を背にして南の牛ヶ首へ。この道は茶臼岳の西側を巻く火山礫のコースで見晴らしがよく、眼下に紅葉の名所の姥ヶ平が広がります。どんどん進むと茶臼岳で最も噴煙の大きい無間地獄前を通り、姥ヶ平の分岐を見送ったら牛ヶ首へひと登りです。 牛ヶ首は恰好の休憩場所。ひと休みしたら無間地獄を背にして日の出平へ向かいます。矮小木の多い急坂道を登ると、広い日の出平へ到着。一帯では初夏にミネザクラの花が咲きます。この先は南月山まで笹の中の道で、右手に沼原を見下ろし、火山礫とハイマツの尾根を進むと好望所の南月山です。噴煙立ち昇る茶臼岳を手にとるようにして、遠くには男鹿山塊や高原山、日光連山の峰々も連なります。 頂上で憩ったら黒尾谷岳へ。笹の多い急坂を下りますが、夏はドウダンツツジの花が多く、秋は紅葉の美しい樹林帯が広がります。鞍部から登り返すと黒尾谷岳。頂上は矮小木が茂っていますが、すぐ西側の岩に登ると、南月山や茶臼岳が望めます。下山はモミの木台までブナやミズナラ、モミなどの樹林帯を一気に下ります。下山口のモミの木台へ下ると、最寄りの一軒茶屋バス停まで6.7kmの車道歩きになるので、下山口に車を配車するとよいでしょう。 -
沼原から白笹山、南月山、日の出平周回
- 日帰り
- 5時間5分
- 9.4km
沼原から白笹山、南月山、日の出平周回
- 日帰り
- 5時間5分
- 9.4km
出発点となる沼原までは車利用で、タクシーの場合は東北本線の黒磯駅から利用できます。沼原湿原の入口となる沼原には大きな駐車場と、北隅にはトイレがあります。白笹山へはトイレの右側、道路の突き当たりが登山口です。石がゴロゴロする樹林帯の道の周辺では5月にシロヤシオの花が楽しめます。やがて涸れ沢を越えると傾斜を増して、白笹山への本格的な登りになります。南東へ向かう道をひとしきり登ると、道は左へカーブして、白笹山の西側から北側の道へ取り付きます。樹間から流石山や大倉山の稜線が遠望でき、沼原池も俯瞰できます。茶臼岳も望めるようになると白笹山の頂上に着きますが、展望はありません。 頂上で休憩した後は南月山へ。コメツガの古木やハイマツ混じりの急坂を下ると鞍部で、南月山へ緩やかな登り返しです。右手に黒尾谷岳を見下ろし、再度コメツガの古木が目立つようになり、やがて南月山の頂上に飛び出て、眼前へ茶臼岳が大きく望めます。振り返ると丸い山容の白笹山を眼下に、その後方に大佐飛山方面の山々が遠望できます。2等三角点の南月山には南月山神社が祀られています。その先は火山礫の道を日の出平へ向かって北上しますが、稜線の道は森林限界を超えた道。眼前に噴煙立ち昇る茶臼岳は実に豪快で、日の出平に近づくにつれ、圧巻な山容を展開してくれます。 日の出平は平らなところでベンチがあり、茶臼岳の火山監視施設が設置されています。また一帯は5月下旬から6月上旬にかけてミネザクラの花が咲き競い合います。日の出平からは稜線と分かれて左側の道へ入り、沼原へ下ります。しばらく平坦な道が続きますが、やがて地図の1775mの標高点の場所を過ぎると方角を北西へと変え、尾根をトラバースぎみに下ると小さな畏敬池を見ます。池畔でひと息入れたら、後は樹林帯の急坂道をひたすら下るのみ。辺りの林がダケカンバからブナ林へと変わると、沼原と姥ヶ平を結ぶ登山道、日の出平登山口です。分岐を左へとって10分ほど歩くと沼原駐車場と沼原湿原への分岐。ここは高山植物が楽しめる沼原湿原へ向かいます。分岐からさらに10分ほど歩くと沼原湿原の一角に着きます。湿原の中を遊歩道が巡るので、湿原植物の観察が楽しみです。湿原から駐車場までは少しの登り返しです。 帰路には乙女の滝を訪ねるとよいでしょう。出発点となる沼原までは車利用で、タクシーの場合は東北本線の黒磯駅から利用できます。沼原湿原の入口となる沼原には大きな駐車場と、北隅にはトイレがあります。白笹山へはトイレの右側、道路の突き当たりが登山口です。石がゴロゴロする樹林帯の道の周辺では5月にシロヤシオの花が楽しめます。やがて涸れ沢を越えると傾斜を増して、白笹山への本格的な登りになります。南東へ向かう道をひとしきり登ると、道は左へカーブして、白笹山の西側から北側の道へ取り付きます。樹間から流石山や大倉山の稜線が遠望でき、沼原池も俯瞰できます。茶臼岳も望めるようになると白笹山の頂上に着きますが、展望はありません。 頂上で休憩した後は南月山へ。コメツガの古木やハイマツ混じりの急坂を下ると鞍部で、南月山へ緩やかな登り返しです。右手に黒尾谷岳を見下ろし、再度コメツガの古木が目立つようになり、やがて南月山の頂上に飛び出て、眼前へ茶臼岳が大きく望めます。振り返ると丸い山容の白笹山を眼下に、その後方に大佐飛山方面の山々が遠望できます。2等三角点の南月山には南月山神社が祀られています。その先は火山礫の道を日の出平へ向かって北上しますが、稜線の道は森林限界を超えた道。眼前に噴煙立ち昇る茶臼岳は実に豪快で、日の出平に近づくにつれ、圧巻な山容を展開してくれます。 日の出平は平らなところでベンチがあり、茶臼岳の火山監視施設が設置されています。また一帯は5月下旬から6月上旬にかけてミネザクラの花が咲き競い合います。日の出平からは稜線と分かれて左側の道へ入り、沼原へ下ります。しばらく平坦な道が続きますが、やがて地図の1775mの標高点の場所を過ぎると方角を北西へと変え、尾根をトラバースぎみに下ると小さな畏敬池を見ます。池畔でひと息入れたら、後は樹林帯の急坂道をひたすら下るのみ。辺りの林がダケカンバからブナ林へと変わると、沼原と姥ヶ平を結ぶ登山道、日の出平登山口です。分岐を左へとって10分ほど歩くと沼原駐車場と沼原湿原への分岐。ここは高山植物が楽しめる沼原湿原へ向かいます。分岐からさらに10分ほど歩くと沼原湿原の一角に着きます。湿原の中を遊歩道が巡るので、湿原植物の観察が楽しみです。湿原から駐車場までは少しの登り返しです。 帰路には乙女の滝を訪ねるとよいでしょう。 -
ロープウェイ山麓駅から朝日岳、三本槍岳へ
- 日帰り
- 5時間30分
- 11km
ロープウェイ山麓駅から朝日岳、三本槍岳へ
- 日帰り
- 5時間30分
- 11km
ロープウェイ山麓駅から歩き始め、車道を少し登ると左手に現れる階段の登山道を登ります。クマザサや樹林の中の道を進むと、峠の茶屋の下の車道に出ます。峠の茶屋前を通り過ぎると那須岳登山指導所があり、山の神が祀られた鳥居をくぐると、その先は本格的な登山道になります。整備された道を登って行くと、やがて樹林帯を抜けて森林限界となります。左には茶臼岳の岩峰が、右手には朝日岳の荒々しい岩山がそびえて、高山の趣に満ちてきます。火山礫がゴロゴロする道をさらに登っていくと、初夏から初秋まではツツジ類やリンドウなどの花が楽しめます。やがてお椀型のたわんだ地形の上に、峰の茶屋跡避難小屋が見えてきて、ひと頑張りで峠に出ます。 峰の茶屋跡は那須岳縦走の十字路的存在。南は牛ヶ首・茶臼岳への道、西側は三斗小屋温泉への道、北側には目指す朝日岳~三本槍岳の道が分岐しています。展望もよく、隠居倉から熊見曽根への稜線、流石山から大倉山へ至る稜線が眺望でき、近くの朝日岳も鋭い岩峰を誇示しています。 峰の茶屋跡から剣が峰の東側を巻くようにして朝日岳へ向かうと、やがて手すり用の鎖が設置された岩稜を越えて、鎖の岩場をトラバースします。最後に急なザレ場を直登しますが、ここでは落石に注意が必要です。また一帯では、残雪期には滑落にも注意してください。まもなく朝日岳の分岐の平坦地。ここから朝日岳までは一投足です。 朝日岳で大展望を楽しんだら三本槍岳へ向かいます。小ピークを越えて登り返すと「熊見曽根」と表示された石の道標があります。隠居倉への道を分けて右手の緩やかな1900m峰を越え、ハイマツやクマザサの道を下ると、木道の敷かれた清水平に下ります。清水平で休憩した後は三本槍岳へ。矮小木とハイマツ混じりの平らな道を進むと、北温泉分岐。眼前の緩やかなピークを左に巻きながら下り、鞍部から低木の茂る最後の急坂を登れば、三本槍岳の頂上です。 1等三角点のある山頂は遮る木々はなく、那須連山が一望のもと。すっくとした山容の旭岳が目を捕らえ、大倉山から三倉山へ至る下野・会津の国境尾根が大きくうねる山並みの眺望は、飽きることがありません。天気に恵まれると会津磐梯山や吾妻連峰、飯豊連峰も望まれるでしょう。帰路は往路を戻ります。ロープウェイ山麓駅から歩き始め、車道を少し登ると左手に現れる階段の登山道を登ります。クマザサや樹林の中の道を進むと、峠の茶屋の下の車道に出ます。峠の茶屋前を通り過ぎると那須岳登山指導所があり、山の神が祀られた鳥居をくぐると、その先は本格的な登山道になります。整備された道を登って行くと、やがて樹林帯を抜けて森林限界となります。左には茶臼岳の岩峰が、右手には朝日岳の荒々しい岩山がそびえて、高山の趣に満ちてきます。火山礫がゴロゴロする道をさらに登っていくと、初夏から初秋まではツツジ類やリンドウなどの花が楽しめます。やがてお椀型のたわんだ地形の上に、峰の茶屋跡避難小屋が見えてきて、ひと頑張りで峠に出ます。 峰の茶屋跡は那須岳縦走の十字路的存在。南は牛ヶ首・茶臼岳への道、西側は三斗小屋温泉への道、北側には目指す朝日岳~三本槍岳の道が分岐しています。展望もよく、隠居倉から熊見曽根への稜線、流石山から大倉山へ至る稜線が眺望でき、近くの朝日岳も鋭い岩峰を誇示しています。 峰の茶屋跡から剣が峰の東側を巻くようにして朝日岳へ向かうと、やがて手すり用の鎖が設置された岩稜を越えて、鎖の岩場をトラバースします。最後に急なザレ場を直登しますが、ここでは落石に注意が必要です。また一帯では、残雪期には滑落にも注意してください。まもなく朝日岳の分岐の平坦地。ここから朝日岳までは一投足です。 朝日岳で大展望を楽しんだら三本槍岳へ向かいます。小ピークを越えて登り返すと「熊見曽根」と表示された石の道標があります。隠居倉への道を分けて右手の緩やかな1900m峰を越え、ハイマツやクマザサの道を下ると、木道の敷かれた清水平に下ります。清水平で休憩した後は三本槍岳へ。矮小木とハイマツ混じりの平らな道を進むと、北温泉分岐。眼前の緩やかなピークを左に巻きながら下り、鞍部から低木の茂る最後の急坂を登れば、三本槍岳の頂上です。 1等三角点のある山頂は遮る木々はなく、那須連山が一望のもと。すっくとした山容の旭岳が目を捕らえ、大倉山から三倉山へ至る下野・会津の国境尾根が大きくうねる山並みの眺望は、飽きることがありません。天気に恵まれると会津磐梯山や吾妻連峰、飯豊連峰も望まれるでしょう。帰路は往路を戻ります。 -
三斗小屋温泉から三本槍岳、大峠周回
- 1泊2日
- 9時間15分
- 17.8km
三斗小屋温泉から三本槍岳、大峠周回
- 1泊2日
- 9時間15分
- 17.8km
1日目は三斗小屋温泉まで入り、2日目に縦走路を周回するコース。 ロープウェイ山麓駅から峰の茶屋跡避難小屋まではロープウェイ山麓駅から朝日岳、三本槍岳へ(コースガイド)を参照。 峰の茶屋跡避難小屋の北側から標識を見て三斗小屋温泉へ向かいます。最初はガレ場の急坂道で、下り切ると那須岳避難小屋の前へ出て道なりに御沢の橋を渡り、延命水を過ぎると、三斗小屋温泉へ着きます。 三斗小屋温泉の煙草屋旅館の脇から隠居倉へ取り付きます。温泉神社を見て林の中を登ると明るく開けた平坦地で、白い噴煙が立ちのぼる源泉地から三斗小屋温泉へ湯が引かれています。さらに右側の急坂を登り切ると稜線へ飛び出て、茶臼岳がその山容を見せます。その先は隠居倉の山頂まできつい登り。さらに熊見曽根を進み、途中で足場の悪いザレ場を注意して渡り、岩の多い緩やかな稜線になって熊見曽根東端のピークに着きます。朝日岳の分岐を見送り、左手の緩やかな1900m峰を越えて清水平へ下ります。ここは湿原で木道歩きが続きます。さらに北温泉分岐を見送り、眼前のピークを左に巻いて、鞍部から最後の急坂を登り返すと三本槍岳の頂上。山頂からは360度のパノラマが楽しめます。 三本槍岳からは大峠へ。北面の旭岳方面への縦走路に入ると10分ほどで大峠への分岐があり、左へ折れます。地形図にある1826m峰からは鏡ヶ沼を俯瞰することができ、湖面の色合いの美しさが印象的です。ここは会津と下野とを分ける旧国境の稜線で、矮小木とハイマツやクマザサが茂っています。7~8月は随所で花畑が展開されて、あたかも天上の楽園の趣です。 大峠へ下ると石仏や地蔵が迎えてくれます。会津落合と流石山、三斗小屋温泉方面からの道の十字路で、三斗小屋温泉へは左のクマザサの中に入って行きます。歩きにくいジグザグの道を下り、平坦な道になると峠沢右岸に出ます。飛石伝いに渡り、ブナ林の中を進めば中ノ沢へ一気に下ります。さらに赤岩沢が続きますが、3つの沢には橋がないので、大雨後の増水時は要注意です。赤岩沢からはきつい登りとなって、やがて緩やかな登りになると三斗小屋温泉宿の分岐が現れ、左に折れると三斗小屋温泉です。1日目は三斗小屋温泉まで入り、2日目に縦走路を周回するコース。 ロープウェイ山麓駅から峰の茶屋跡避難小屋まではロープウェイ山麓駅から朝日岳、三本槍岳へ(コースガイド)を参照。 峰の茶屋跡避難小屋の北側から標識を見て三斗小屋温泉へ向かいます。最初はガレ場の急坂道で、下り切ると那須岳避難小屋の前へ出て道なりに御沢の橋を渡り、延命水を過ぎると、三斗小屋温泉へ着きます。 三斗小屋温泉の煙草屋旅館の脇から隠居倉へ取り付きます。温泉神社を見て林の中を登ると明るく開けた平坦地で、白い噴煙が立ちのぼる源泉地から三斗小屋温泉へ湯が引かれています。さらに右側の急坂を登り切ると稜線へ飛び出て、茶臼岳がその山容を見せます。その先は隠居倉の山頂まできつい登り。さらに熊見曽根を進み、途中で足場の悪いザレ場を注意して渡り、岩の多い緩やかな稜線になって熊見曽根東端のピークに着きます。朝日岳の分岐を見送り、左手の緩やかな1900m峰を越えて清水平へ下ります。ここは湿原で木道歩きが続きます。さらに北温泉分岐を見送り、眼前のピークを左に巻いて、鞍部から最後の急坂を登り返すと三本槍岳の頂上。山頂からは360度のパノラマが楽しめます。 三本槍岳からは大峠へ。北面の旭岳方面への縦走路に入ると10分ほどで大峠への分岐があり、左へ折れます。地形図にある1826m峰からは鏡ヶ沼を俯瞰することができ、湖面の色合いの美しさが印象的です。ここは会津と下野とを分ける旧国境の稜線で、矮小木とハイマツやクマザサが茂っています。7~8月は随所で花畑が展開されて、あたかも天上の楽園の趣です。 大峠へ下ると石仏や地蔵が迎えてくれます。会津落合と流石山、三斗小屋温泉方面からの道の十字路で、三斗小屋温泉へは左のクマザサの中に入って行きます。歩きにくいジグザグの道を下り、平坦な道になると峠沢右岸に出ます。飛石伝いに渡り、ブナ林の中を進めば中ノ沢へ一気に下ります。さらに赤岩沢が続きますが、3つの沢には橋がないので、大雨後の増水時は要注意です。赤岩沢からはきつい登りとなって、やがて緩やかな登りになると三斗小屋温泉宿の分岐が現れ、左に折れると三斗小屋温泉です。 -
北温泉から三本槍岳へ
- 日帰り
- 6時間20分
- 12km
北温泉から三本槍岳へ
- 日帰り
- 6時間20分
- 12km
かつてはマウントジーンズスキー場のゴンドラを利用して三本槍岳へ登れましたが、2023年にスキー場が閉鎖しました。そのため北温泉から登るコースを紹介します。 北温泉の手前の駐車場が出発。滝見台があり、優美な駒止の滝を眺めて、北温泉へ下っていきます。温泉の古風な建物や大露天風呂の手前に、「清水平4.5km・茶臼岳7.0km」の標識があり、そこを下って、余笹川に架かる橋を渡り、林間を登っていきます。急坂が続き、やがて緩やかな登りになると、林道が出合います。登山道をどんどん登るとブナ林となり、一帯は5月中旬から下旬にかけて、白い清楚なゴヨウツツジ(シロヤシオ)の花が楽しめます。さらに登っていくと、旧スキー場の分岐です。広くて、一息を入れるのによい所。 左へ折れて、清水平へ向かいます。ここからは中の大倉尾根になります。緩やかで歩きやすいブナの道が続き、背の高い笹道も少しあるが、やがて樹林が低くなって、左へ朝日岳の鋭鋒が現れます。整備された道をどんどん登っていきます。一帯の秋はナナカマドやサラサドウダンなどの紅葉がとても美しい所です。 右手へ赤面山も見えるようになり、ジグザグに登ると赤面山分岐に着きます。さらに登っていくと森林限界となり、ハイマツも現れるようになり、高山の雰囲気が漂います。やがて岩や石がゴロゴロする道となり、「スダレ山」という標識を見て、ひと登りするとハイマツ帯の平坦な道となって、三本槍岳と朝日岳の縦走路の分岐へ着きます。 そこを右折して、岩のゴロゴロする道を少し下っていくと、前方へ三本槍岳が姿を現します。やがて緩やかな鞍部の道となり、ここから標高差約80mの最後の登りを頑張ると、三本槍岳の頂上です。広い山頂に一等三角点があり、360度の大展望が楽しめます。 帰路は往路を戻ります。 なおバス利用の場合は、北湯入口バス停から北温泉へ向かって歩き始めます。帰路は北温泉の駐車場の手前に、白戸川バス停を示す標識があり、そこを下っていくとよいでしょう。かつてはマウントジーンズスキー場のゴンドラを利用して三本槍岳へ登れましたが、2023年にスキー場が閉鎖しました。そのため北温泉から登るコースを紹介します。 北温泉の手前の駐車場が出発。滝見台があり、優美な駒止の滝を眺めて、北温泉へ下っていきます。温泉の古風な建物や大露天風呂の手前に、「清水平4.5km・茶臼岳7.0km」の標識があり、そこを下って、余笹川に架かる橋を渡り、林間を登っていきます。急坂が続き、やがて緩やかな登りになると、林道が出合います。登山道をどんどん登るとブナ林となり、一帯は5月中旬から下旬にかけて、白い清楚なゴヨウツツジ(シロヤシオ)の花が楽しめます。さらに登っていくと、旧スキー場の分岐です。広くて、一息を入れるのによい所。 左へ折れて、清水平へ向かいます。ここからは中の大倉尾根になります。緩やかで歩きやすいブナの道が続き、背の高い笹道も少しあるが、やがて樹林が低くなって、左へ朝日岳の鋭鋒が現れます。整備された道をどんどん登っていきます。一帯の秋はナナカマドやサラサドウダンなどの紅葉がとても美しい所です。 右手へ赤面山も見えるようになり、ジグザグに登ると赤面山分岐に着きます。さらに登っていくと森林限界となり、ハイマツも現れるようになり、高山の雰囲気が漂います。やがて岩や石がゴロゴロする道となり、「スダレ山」という標識を見て、ひと登りするとハイマツ帯の平坦な道となって、三本槍岳と朝日岳の縦走路の分岐へ着きます。 そこを右折して、岩のゴロゴロする道を少し下っていくと、前方へ三本槍岳が姿を現します。やがて緩やかな鞍部の道となり、ここから標高差約80mの最後の登りを頑張ると、三本槍岳の頂上です。広い山頂に一等三角点があり、360度の大展望が楽しめます。 帰路は往路を戻ります。 なおバス利用の場合は、北湯入口バス停から北温泉へ向かって歩き始めます。帰路は北温泉の駐車場の手前に、白戸川バス停を示す標識があり、そこを下っていくとよいでしょう。 -
赤面山堀川登山口から赤面山へ
- 日帰り
- 4時間30分
- 8.5km
赤面山堀川登山口から赤面山へ
- 日帰り
- 4時間30分
- 8.5km
赤面山へ行くには、タクシーか車利用です。タクシーならば東北新幹線の新白河駅から利用できます。 旧白河高原スキー場の跡地から登るコースは、跡地が立入禁止となったため県道那須甲子線の堀川橋からの登山になります。 赤面山堀川登山口には登山標識はありませんが、堀川橋の南側に林道跡があり、ここが登山口です。駐車場はありませんが、路肩に3~4台の駐車可能です。 林道跡はすぐに小沢を渡り、しばらくは路面のえぐられた道を歩きますが、危険な道はありません。カラマツや自然林の道を緩やかに登っていくと、やがて左手に鉄梯子が現れます。ここに赤面山を示す標識があります。ここは「国立那須甲子青少年自然の家」の分岐にもなっています。 鉄梯子を登り、急な斜面をジグザグに登っていきます。樹木に囲まれて展望のよくない道だが、頑張って登りましょう。 やがて「中間点」を示す標識が現れ、ひと息を入れたら、さらに上を目指します。辺りはブナやミズナラの林で、4~6月は美しい新緑が楽しめます。 しばらくすると旧スキー場分岐で、左手は旧白河高原スキー場の跡地。分岐からは、さらにブナやシャクナゲの茂る道を登ると、サラサドウダンの道が続き、前方が開けてきて、茶臼岳に朝日岳が望めます。 さらに山頂が近くなると、大石が転がる道になりますが、どんどん登っていきます。夏にはイワカガミ、アキノキリンソウやオヤマリンドウ、シラネニンジンなどの花々が迎えてくれるでしょう。やがて点々とハイマツが現れ、頂上の一角の稜線へ着きます。 稜線を左へ折れると赤面山の頂上です。眺望が実に雄大。南西の方向には那須岳の核心部の茶臼岳や朝日岳が、北西には須立山から鋭峰の旭岳などが高々と偉容を誇っています。360度の展望にふさわしく、円い山岳展望盤があるので、山岳同定を楽しむとよいでしょう。下山は同じ道を戻ります。赤面山へ行くには、タクシーか車利用です。タクシーならば東北新幹線の新白河駅から利用できます。 旧白河高原スキー場の跡地から登るコースは、跡地が立入禁止となったため県道那須甲子線の堀川橋からの登山になります。 赤面山堀川登山口には登山標識はありませんが、堀川橋の南側に林道跡があり、ここが登山口です。駐車場はありませんが、路肩に3~4台の駐車可能です。 林道跡はすぐに小沢を渡り、しばらくは路面のえぐられた道を歩きますが、危険な道はありません。カラマツや自然林の道を緩やかに登っていくと、やがて左手に鉄梯子が現れます。ここに赤面山を示す標識があります。ここは「国立那須甲子青少年自然の家」の分岐にもなっています。 鉄梯子を登り、急な斜面をジグザグに登っていきます。樹木に囲まれて展望のよくない道だが、頑張って登りましょう。 やがて「中間点」を示す標識が現れ、ひと息を入れたら、さらに上を目指します。辺りはブナやミズナラの林で、4~6月は美しい新緑が楽しめます。 しばらくすると旧スキー場分岐で、左手は旧白河高原スキー場の跡地。分岐からは、さらにブナやシャクナゲの茂る道を登ると、サラサドウダンの道が続き、前方が開けてきて、茶臼岳に朝日岳が望めます。 さらに山頂が近くなると、大石が転がる道になりますが、どんどん登っていきます。夏にはイワカガミ、アキノキリンソウやオヤマリンドウ、シラネニンジンなどの花々が迎えてくれるでしょう。やがて点々とハイマツが現れ、頂上の一角の稜線へ着きます。 稜線を左へ折れると赤面山の頂上です。眺望が実に雄大。南西の方向には那須岳の核心部の茶臼岳や朝日岳が、北西には須立山から鋭峰の旭岳などが高々と偉容を誇っています。360度の展望にふさわしく、円い山岳展望盤があるので、山岳同定を楽しむとよいでしょう。下山は同じ道を戻ります。 -
大峠林道から大峠、大倉山、三倉山へ
- 日帰り
- 7時間35分
- 13.3km
大峠林道から大峠、大倉山、三倉山へ
- 日帰り
- 7時間35分
- 13.3km
公共交通の便が悪いコースで、マイカーでも周回は困難です。帰りをタクシー利用にするか、各登山口と下山口に配車するとよいでしょう。観音山雨量観測所から林道を歩き、林道終点から砂利や石畳道の広い道を進みます。やがて鏡ヶ沼西側分岐を見送り、ダケカンバやブナ林を歩き、急な坂道を詰めると会津と下野国境の大峠で、石仏群が迎えてくれます。大峠からは右手の流石山を目指します。低いササを分けて登る斜面は、7月になるとニッコウキウゲの花畑です(※近年シカの食害により数を減らしている)。登るにつれて眺望が広がり、後方に三本槍岳から茶臼岳へ至る峰々が横一列に並ぶ風景は実に豪快です。急坂道が緩くなると大峠山の一角。流石山の西の峰へかけて、標高差の少ない稜線漫歩が始まります。やがて三角点のある流石山に着き、前方には1800m級の峰々の稜線が大きくうねります。足元には下郷町の里の風景が点描され、会津磐梯山をはじめ、尾瀬の燧ヶ岳も遠望できます。 道はところどころササが深くなり、腰まで潜ることもありますが、道形は明瞭です。しばらくヤセ尾根が続くと南斜面を巻くようになり、地形図の1792m峰を経てさらに進むと池塘のキスゲ沼が現れ、さらに2~3分歩くと池塘の五葉の泉に出ます。さらにササの斜面を登り、傾斜が緩くなると1885mの大倉山です。日光連山や南会津の山々を望むことができて、眼前には三角錐の三倉山がそびえています。この先、三角点峰を越えて三倉山を目指す道はなかなかハードです。三倉山頂上は周辺の最高峰で、那須五岳と旭岳が横一列に並び、すばらしい光景が広がります。三倉山から唐沢山を越えて下郷町の音金へ下りますが、厳しい急坂が続く尾根道です。標高約1120m地点からは沢沿いの道となり、やがて荒れた林道へ出ます。林道を下り切ると稲荷神社の脇、音金登山口へ到着。音金上坪バス停は2~3分先です。公共交通の便が悪いコースで、マイカーでも周回は困難です。帰りをタクシー利用にするか、各登山口と下山口に配車するとよいでしょう。観音山雨量観測所から林道を歩き、林道終点から砂利や石畳道の広い道を進みます。やがて鏡ヶ沼西側分岐を見送り、ダケカンバやブナ林を歩き、急な坂道を詰めると会津と下野国境の大峠で、石仏群が迎えてくれます。大峠からは右手の流石山を目指します。低いササを分けて登る斜面は、7月になるとニッコウキウゲの花畑です(※近年シカの食害により数を減らしている)。登るにつれて眺望が広がり、後方に三本槍岳から茶臼岳へ至る峰々が横一列に並ぶ風景は実に豪快です。急坂道が緩くなると大峠山の一角。流石山の西の峰へかけて、標高差の少ない稜線漫歩が始まります。やがて三角点のある流石山に着き、前方には1800m級の峰々の稜線が大きくうねります。足元には下郷町の里の風景が点描され、会津磐梯山をはじめ、尾瀬の燧ヶ岳も遠望できます。 道はところどころササが深くなり、腰まで潜ることもありますが、道形は明瞭です。しばらくヤセ尾根が続くと南斜面を巻くようになり、地形図の1792m峰を経てさらに進むと池塘のキスゲ沼が現れ、さらに2~3分歩くと池塘の五葉の泉に出ます。さらにササの斜面を登り、傾斜が緩くなると1885mの大倉山です。日光連山や南会津の山々を望むことができて、眼前には三角錐の三倉山がそびえています。この先、三角点峰を越えて三倉山を目指す道はなかなかハードです。三倉山頂上は周辺の最高峰で、那須五岳と旭岳が横一列に並び、すばらしい光景が広がります。三倉山から唐沢山を越えて下郷町の音金へ下りますが、厳しい急坂が続く尾根道です。標高約1120m地点からは沢沿いの道となり、やがて荒れた林道へ出ます。林道を下り切ると稲荷神社の脇、音金登山口へ到着。音金上坪バス停は2~3分先です。 -
甲子温泉から甲子山、大白森山へ
- 日帰り
- 6時間30分
- 9.9km
甲子温泉から甲子山、大白森山へ
- 日帰り
- 6時間30分
- 9.9km
東北新幹線の新白河駅から新甲子行きのバスに乗り。終点下車。その先は甲子温泉まで渓谷沿いの車道を歩きます。甲子温泉に宿泊する場合は、新白河駅から宿の送迎車が利用できます。詳しくは甲子温泉大黒屋に問い合わせてみましょう。 ここでは駐車ができる甲子温泉を出発地とします。甲子温泉の宿の前から右下に別棟の大浴場を見下ろして進みます。阿武隈川本流の出合の橋を渡って沢沿いに少し登ると、鬱蒼とした林の中へ登山道が登って行き、「四十八曲り」というジグザグ道をひたすら登って高度を稼ぎます。初夏は新緑の瑞々しさ、秋は紅葉の美しさが堪能できるでしょう。やがて道が緩やかになり、猿ヶ鼻の標識を見ます。さらに登ると甲子峠分岐。一帯はブナ林で、秋は黄一色に彩られます。 甲子峠分岐からは甲子山を往復します。石の多い道をひと登りすると林が途切れて、甲子山の山頂に登り着きます。眼前には旭岳が迫って見えて、実に豪快です。左側には三本槍岳へ続く大きな稜線が続き、奥那須の山の深さが感じられるでしょう。甲子山から甲子峠分岐まで下って戻り、左の大白森山へ向かいます。ブナの林相の美しい緩やかなトラバースから鞍部を経てガレ場を登り、もうひとつの小ピークを越えると甲子峠の車道に降り立ちます。左へ向かう林道は車の通行はできませんが、歩いて行くと国道289号へ出合います。 甲子峠から大白森山へ向かいます。最初は緩やかな道ですが、やがて溝状のえぐられた道になり、とても歩きにくく、ロープを張った岩場もあります。何度も岩角につかまりながらしばらく登ると、傾斜が弱まり、シャクナゲやアカミノイヌツゲの小灌木が目立つようになります。稜線のT字路にぶつかり、右手へ3分ほど行くと大白森山の頂上です。頂上は展望が開けて、小白森山やピラミダルな山容をした二岐山も望まれ、背後には旭岳が大きくそびえて、三本槍岳の姿も遠望できます。帰路は往路を戻ります。ロープを張った岩場の下りは特に注意が必要です。東北新幹線の新白河駅から新甲子行きのバスに乗り。終点下車。その先は甲子温泉まで渓谷沿いの車道を歩きます。甲子温泉に宿泊する場合は、新白河駅から宿の送迎車が利用できます。詳しくは甲子温泉大黒屋に問い合わせてみましょう。 ここでは駐車ができる甲子温泉を出発地とします。甲子温泉の宿の前から右下に別棟の大浴場を見下ろして進みます。阿武隈川本流の出合の橋を渡って沢沿いに少し登ると、鬱蒼とした林の中へ登山道が登って行き、「四十八曲り」というジグザグ道をひたすら登って高度を稼ぎます。初夏は新緑の瑞々しさ、秋は紅葉の美しさが堪能できるでしょう。やがて道が緩やかになり、猿ヶ鼻の標識を見ます。さらに登ると甲子峠分岐。一帯はブナ林で、秋は黄一色に彩られます。 甲子峠分岐からは甲子山を往復します。石の多い道をひと登りすると林が途切れて、甲子山の山頂に登り着きます。眼前には旭岳が迫って見えて、実に豪快です。左側には三本槍岳へ続く大きな稜線が続き、奥那須の山の深さが感じられるでしょう。甲子山から甲子峠分岐まで下って戻り、左の大白森山へ向かいます。ブナの林相の美しい緩やかなトラバースから鞍部を経てガレ場を登り、もうひとつの小ピークを越えると甲子峠の車道に降り立ちます。左へ向かう林道は車の通行はできませんが、歩いて行くと国道289号へ出合います。 甲子峠から大白森山へ向かいます。最初は緩やかな道ですが、やがて溝状のえぐられた道になり、とても歩きにくく、ロープを張った岩場もあります。何度も岩角につかまりながらしばらく登ると、傾斜が弱まり、シャクナゲやアカミノイヌツゲの小灌木が目立つようになります。稜線のT字路にぶつかり、右手へ3分ほど行くと大白森山の頂上です。頂上は展望が開けて、小白森山やピラミダルな山容をした二岐山も望まれ、背後には旭岳が大きくそびえて、三本槍岳の姿も遠望できます。帰路は往路を戻ります。ロープを張った岩場の下りは特に注意が必要です。 -
二岐温泉から二岐山周回
- 日帰り
- 5時間10分
- 10.2km
二岐温泉から二岐山周回
- 日帰り
- 5時間10分
- 10.2km
三角点のある男岳が西岳、女岳が東岳とも呼ばれる二岐山。コースを南から登っても北から登っても、所要時間はほぼ同じです。二岐温泉までの詳しいアプローチは二岐温泉から小白森山、大白森山へ(コースガイド)を参照してください。 二岐バス停から南側へ向かって二俣川を渡り、小白森山の登山口を過ぎて二俣川沿いの林道を1時間ほど歩くと、鍋が祭神という珍しい御鍋神社の入口へ着きます。境内には大釜を逆さに吊った社殿があります。 神社の先の御鍋神社登山口からすぐに八丁坂の急登になり、山道の周囲はブナやミズナラ、アスナロの大木が鬱蒼と茂り深山の趣です。岩がゴロゴロする場所にはテープやペンキの目印があり、どんどん登ると後方に旭岳が見え隠れします。やがて傾斜が緩やかになって平坦な道になります。特徴のある鎌房山の下岳、上岳を左手に眺めながら進むと、高原状の切り開きのブナ平。前方へ男岳がこんもりして見えます。湿地帯を右に急カーブして緩やかな道を進みます。じめじめした道が続きますが、やがてクマザサの多い急坂から再びブナ林となり、さらに登るとダケカンバやシャクナゲなどの矮小木が茂り、二岐山(男岳)の頂上が間近に迫ります。 2等三角点のある山頂からの眺望はすばらしく、指呼の間に小白森山と大白森山が聳え、那須の山々が連なり、遠くに磐梯山や飯豊山なども眺められます。 山頂からは北側の女岳へ向かいましょう。鞍部まで下って登り返すと女岳の頂きに出ますが、見晴らしはよくありません。少し行くと小祠が祀られた眺望のよい場所に出ます。その先は転がりそうな地獄坂の急坂の連続。固定ロープにつかまりながら下りましょう。どこまでもブナ林が続く山道の周辺の景色は見事です。やがて道が緩くなって鳥居をくぐり、風力発電登山口に出ます。二岐山林道を右へ行くと2kmほど先で二岐温泉へ通じるバス道に合流し、右折してバス停へ戻ります。 二岐山の花の時期は初夏から夏。マイヅルソウ、ハクサンシャクナゲ、サラサドウダン、ギンリョウソウ、ゴゼンタチバナ、アカモノ、ヤマグルマなどの花が楽しめます。 なお、二岐山の山開きは5月下旬(年によっては6月上旬)です。三角点のある男岳が西岳、女岳が東岳とも呼ばれる二岐山。コースを南から登っても北から登っても、所要時間はほぼ同じです。二岐温泉までの詳しいアプローチは二岐温泉から小白森山、大白森山へ(コースガイド)を参照してください。 二岐バス停から南側へ向かって二俣川を渡り、小白森山の登山口を過ぎて二俣川沿いの林道を1時間ほど歩くと、鍋が祭神という珍しい御鍋神社の入口へ着きます。境内には大釜を逆さに吊った社殿があります。 神社の先の御鍋神社登山口からすぐに八丁坂の急登になり、山道の周囲はブナやミズナラ、アスナロの大木が鬱蒼と茂り深山の趣です。岩がゴロゴロする場所にはテープやペンキの目印があり、どんどん登ると後方に旭岳が見え隠れします。やがて傾斜が緩やかになって平坦な道になります。特徴のある鎌房山の下岳、上岳を左手に眺めながら進むと、高原状の切り開きのブナ平。前方へ男岳がこんもりして見えます。湿地帯を右に急カーブして緩やかな道を進みます。じめじめした道が続きますが、やがてクマザサの多い急坂から再びブナ林となり、さらに登るとダケカンバやシャクナゲなどの矮小木が茂り、二岐山(男岳)の頂上が間近に迫ります。 2等三角点のある山頂からの眺望はすばらしく、指呼の間に小白森山と大白森山が聳え、那須の山々が連なり、遠くに磐梯山や飯豊山なども眺められます。 山頂からは北側の女岳へ向かいましょう。鞍部まで下って登り返すと女岳の頂きに出ますが、見晴らしはよくありません。少し行くと小祠が祀られた眺望のよい場所に出ます。その先は転がりそうな地獄坂の急坂の連続。固定ロープにつかまりながら下りましょう。どこまでもブナ林が続く山道の周辺の景色は見事です。やがて道が緩くなって鳥居をくぐり、風力発電登山口に出ます。二岐山林道を右へ行くと2kmほど先で二岐温泉へ通じるバス道に合流し、右折してバス停へ戻ります。 二岐山の花の時期は初夏から夏。マイヅルソウ、ハクサンシャクナゲ、サラサドウダン、ギンリョウソウ、ゴゼンタチバナ、アカモノ、ヤマグルマなどの花が楽しめます。 なお、二岐山の山開きは5月下旬(年によっては6月上旬)です。 -
二岐温泉から小白森山、大白森山へ
- 日帰り
- 7時間25分
- 12.1km
二岐温泉から小白森山、大白森山へ
- 日帰り
- 7時間25分
- 12.1km
二岐温泉へ行くには、東北本線の須賀川駅から福島交通バスが二岐温泉まで1日2往復しています。ほかにも、東北新幹線の新白河駅東口から「湯ったりヤーコン号」が1日1往復。ヤーコン号については、天栄村観光協会(役場産業課内)へ問い合わせるといいでしょう。 このコースは往復7時間25分と長丁場。体力や時間に自信や余裕がない場合は、小白森山往復だけでも十分楽しめます。また、大白森山から甲子峠を越えて甲子温泉泊まりの日程にすると、さらに思い出深い山行になるでしょう。 スタート地点の二岐バス停から南へ車道を行くと二俣橋に出ます。さらに進み、T字路を右に曲がったところが小白森山への登山口。車が数台駐車でき、大きな周辺案内図があります。標識を見て、左手の杉林の中を登っていきます。やがてカラマツ林になり、ジグザグに登ると、樹間越しに二岐山の山容が望めるようになります。するとまもなく稜線です。クマザサの茂る尾根道を南へ進むと、ブナの巨木が目立つ樹林帯になり、樹間からは右手に二岐山が、下方には二岐温泉の湯宿が望めます。初夏にはシャクナゲの花が彩り、ネマガリダケが収穫できる快適な尾根道です。秋は紅葉が美しく、ナナカマドの赤い実が彩ってくれます。 しばらく進むと「蟻の戸渡」と呼ばれるヤセ尾根に出ます。東側が大きく崩壊していますが、注意をすれば、とくに危険な箇所ではありません。蟻の戸渡りから先は、ブナ林が続く上り道。小白森山までの高低差約250m。頑張りどころです。やがて着く小白森山の頂からは大白森山や旭岳、三本槍岳が望まれます。展望を楽しんだら急坂を下り、一杯山へ登り返します。小さな突起の頂きで、目指す大白森山が盛り上がって見え、振り返ると二岐山が大きく見えます。 さらに登り返すと二杯山。ブナの林から灌木へと緩やかな登り道を進むと、甲子峠への分岐に着き、すぐ先に大白森山の頂上が待っています。ここは阿武隈川と阿賀野川の分水嶺の山とあって、すこぶる展望に恵まれ、眼前には旭岳、遠くには三本槍岳も望まれます。 北側へ目をやれば二岐山、遠くには磐梯山や吾妻連峰、飯豊山も遠望できるでしょう。なお小白森山~二杯山間はササの刈り払いから数年経つと、ササが深くて道がわかりにくい場合があるので注意してください。 大白森山から甲子温泉への道は甲子温泉から甲子山、大白森山へ(コースガイド)を参照してください。二岐温泉へ行くには、東北本線の須賀川駅から福島交通バスが二岐温泉まで1日2往復しています。ほかにも、東北新幹線の新白河駅東口から「湯ったりヤーコン号」が1日1往復。ヤーコン号については、天栄村観光協会(役場産業課内)へ問い合わせるといいでしょう。 このコースは往復7時間25分と長丁場。体力や時間に自信や余裕がない場合は、小白森山往復だけでも十分楽しめます。また、大白森山から甲子峠を越えて甲子温泉泊まりの日程にすると、さらに思い出深い山行になるでしょう。 スタート地点の二岐バス停から南へ車道を行くと二俣橋に出ます。さらに進み、T字路を右に曲がったところが小白森山への登山口。車が数台駐車でき、大きな周辺案内図があります。標識を見て、左手の杉林の中を登っていきます。やがてカラマツ林になり、ジグザグに登ると、樹間越しに二岐山の山容が望めるようになります。するとまもなく稜線です。クマザサの茂る尾根道を南へ進むと、ブナの巨木が目立つ樹林帯になり、樹間からは右手に二岐山が、下方には二岐温泉の湯宿が望めます。初夏にはシャクナゲの花が彩り、ネマガリダケが収穫できる快適な尾根道です。秋は紅葉が美しく、ナナカマドの赤い実が彩ってくれます。 しばらく進むと「蟻の戸渡」と呼ばれるヤセ尾根に出ます。東側が大きく崩壊していますが、注意をすれば、とくに危険な箇所ではありません。蟻の戸渡りから先は、ブナ林が続く上り道。小白森山までの高低差約250m。頑張りどころです。やがて着く小白森山の頂からは大白森山や旭岳、三本槍岳が望まれます。展望を楽しんだら急坂を下り、一杯山へ登り返します。小さな突起の頂きで、目指す大白森山が盛り上がって見え、振り返ると二岐山が大きく見えます。 さらに登り返すと二杯山。ブナの林から灌木へと緩やかな登り道を進むと、甲子峠への分岐に着き、すぐ先に大白森山の頂上が待っています。ここは阿武隈川と阿賀野川の分水嶺の山とあって、すこぶる展望に恵まれ、眼前には旭岳、遠くには三本槍岳も望まれます。 北側へ目をやれば二岐山、遠くには磐梯山や吾妻連峰、飯豊山も遠望できるでしょう。なお小白森山~二杯山間はササの刈り払いから数年経つと、ササが深くて道がわかりにくい場合があるので注意してください。 大白森山から甲子温泉への道は甲子温泉から甲子山、大白森山へ(コースガイド)を参照してください。 -
大間々台から釈迦ヶ岳、大入道へ
- 日帰り
- 5時間50分
- 12km
大間々台から釈迦ヶ岳、大入道へ
- 日帰り
- 5時間50分
- 12km
大間々台の駐車場の左手からスタートし、石段を登って砂利道を行きます。すぐにミツモチへの道を左に分けると、やがて右手に登山届けポストのある登山道が現れます。ミツモチへ直進する道を見送って、右の見晴コースへ入ります。しばらく樹林の中の緩い登りが続いた後、明るい尾根歩きになります。石ころの多い道をどんどん登ると眼前に釈迦ヶ岳が望まれ、ケルンが積まれる賽の河原に似た八海山神社跡に着きます。以前は八海山神社の小社が祀られていましたが、2018年に倒壊しました。 笹の道を分けて急坂を詰めると、剣ヶ峰一帯かつ矢板市の最高所1590m峰に出ます。さらに下り、小ピークを登り返して下ると剣ヶ峰直下の分岐。左の釈迦ヶ岳に至る稜線へ向かいます。那須塩原市と塩谷町を分ける境界尾根ですが、北側は広葉樹林で薄暗く、南側はクマザサが広がる明るい場所です。境界尾根をどんどん進むと、前方へ樹間から釈迦ヶ岳の大きな山容が望め、山深さが感じられます。コースは明瞭で、一度尾根筋を北側から巻き込むと、いよいよ釈迦ヶ岳の急登となります。一部に岩場があり、ロープが張られています。右から鶏頂山方面の道を合わせると、釈迦ヶ岳の頂上は一投足。 1等三角点のある釈迦ヶ岳は展望が雄大です。日光連山や那須・南会津の山々が眺望でき、関東平野も広がります。頂上には高原山神社と大きな釈迦如来像が祀られています。大展望を楽しんだら剣ヶ峰直下の分岐まで戻り、左の剣ヶ峰へ登ります。ここから大入道へ向かう道はなだらかで、初夏はシロヤシオの花道となります。登り返して着く大入道は、見晴らしはありませんが、春はカタクリの花が咲きます。大入道からは急降下して、涸れ沢を2つ登り返すと、まもなく平らな小間々台。ここから大間々台までは遊歩道の登りになりますが、初夏はヤマツツジやトウゴクミツバツツジ、レンゲツツジの花が目を楽しませてくれます。 なお、大間々台の南側にミツモチ(1248m)があり、やしおコースと青空コースで一周するのもいいでしょう。春~初夏はアカヤシオやヤマツツジ、シロヤシオなどの花々が迎えてくれます。大間々台の駐車場の左手からスタートし、石段を登って砂利道を行きます。すぐにミツモチへの道を左に分けると、やがて右手に登山届けポストのある登山道が現れます。ミツモチへ直進する道を見送って、右の見晴コースへ入ります。しばらく樹林の中の緩い登りが続いた後、明るい尾根歩きになります。石ころの多い道をどんどん登ると眼前に釈迦ヶ岳が望まれ、ケルンが積まれる賽の河原に似た八海山神社跡に着きます。以前は八海山神社の小社が祀られていましたが、2018年に倒壊しました。 笹の道を分けて急坂を詰めると、剣ヶ峰一帯かつ矢板市の最高所1590m峰に出ます。さらに下り、小ピークを登り返して下ると剣ヶ峰直下の分岐。左の釈迦ヶ岳に至る稜線へ向かいます。那須塩原市と塩谷町を分ける境界尾根ですが、北側は広葉樹林で薄暗く、南側はクマザサが広がる明るい場所です。境界尾根をどんどん進むと、前方へ樹間から釈迦ヶ岳の大きな山容が望め、山深さが感じられます。コースは明瞭で、一度尾根筋を北側から巻き込むと、いよいよ釈迦ヶ岳の急登となります。一部に岩場があり、ロープが張られています。右から鶏頂山方面の道を合わせると、釈迦ヶ岳の頂上は一投足。 1等三角点のある釈迦ヶ岳は展望が雄大です。日光連山や那須・南会津の山々が眺望でき、関東平野も広がります。頂上には高原山神社と大きな釈迦如来像が祀られています。大展望を楽しんだら剣ヶ峰直下の分岐まで戻り、左の剣ヶ峰へ登ります。ここから大入道へ向かう道はなだらかで、初夏はシロヤシオの花道となります。登り返して着く大入道は、見晴らしはありませんが、春はカタクリの花が咲きます。大入道からは急降下して、涸れ沢を2つ登り返すと、まもなく平らな小間々台。ここから大間々台までは遊歩道の登りになりますが、初夏はヤマツツジやトウゴクミツバツツジ、レンゲツツジの花が目を楽しませてくれます。 なお、大間々台の南側にミツモチ(1248m)があり、やしおコースと青空コースで一周するのもいいでしょう。春~初夏はアカヤシオやヤマツツジ、シロヤシオなどの花々が迎えてくれます。 -
西平岳から釈迦ヶ岳、前山へ
- 日帰り
- 5時間0分
- 7km
西平岳から釈迦ヶ岳、前山へ
- 日帰り
- 5時間0分
- 7km
西平岳登山口では、西平岳を示す標識を見て登り始めます。低いササを分けて行き、ミズナラなどの雑木林を抜けると、左側に釈迦ヶ岳開拓の牧場の広がりが見えてきます。その後も林の中の道で、登るたびに傾斜が増してきます。 木々の風情を見ながらどんどん高みを目指し、道が一度緩やかになると、標高1500m辺りで石仏を見ます。さらに登行を続けて明るいササの中を行きますが、夏ならばコバキボウシやシモツケソウ、ドウダンツツジなどの花々が迎えてくれます。道は再度急坂となり、ササがうるさく感じられる道となります。ひたすら頑張って登り続けると、やがて西平岳の南側の肩に飛び出てホッとしますが、本当の山頂はもう少し先です。 腰まで潜るササを分けて行くと、地図の示す1712mの西平岳山頂に着くものの、ササの中であり、休憩には適しません。この先、さらに2~3分北方に向かうと、山頂西面のガレ場に出ます。ここは野沢の谷を挟んで鶏頂山と対峙する場所で、目指す中岳や釈迦ヶ岳も望まれます。 前方にある高原山神社の小社を見て釈迦ヶ岳へ向かいます。またササの中の道となり、しばらく傾斜の緩い道を下りぎみに進むと中岳への登り返し。岩屑と木の根の道は急坂ですが、ほどなく頂上に着きます。ここにも小社が祀られています。 中岳からの下りは岩混じりの道で、所々にロープが張られていて、注意して進みます。下り切ると、またもササが深くなり、それが釈迦ヶ岳頂上付近まで続きます。やがて前山からの道の分岐までくると、あとは釈迦ヶ岳の頂上まで一投足です。 下山は前山経由で西平岳登山口へ周回します。釈迦ヶ岳から、先ほどの前山分岐まで戻り、塩谷コースへ入ります。ササの道から樹林帯になり、トリドの池が現れ、前山に着きます。一帯はアカヤシオの多い所。前山からは守子神社へ下る道を見送り、右へ尾根を急降下すると、やがて釈迦ヶ岳林道へ下り立ちます。後は林道を右へ向かうと西平岳登山口はもうすぐです。西平岳登山口では、西平岳を示す標識を見て登り始めます。低いササを分けて行き、ミズナラなどの雑木林を抜けると、左側に釈迦ヶ岳開拓の牧場の広がりが見えてきます。その後も林の中の道で、登るたびに傾斜が増してきます。 木々の風情を見ながらどんどん高みを目指し、道が一度緩やかになると、標高1500m辺りで石仏を見ます。さらに登行を続けて明るいササの中を行きますが、夏ならばコバキボウシやシモツケソウ、ドウダンツツジなどの花々が迎えてくれます。道は再度急坂となり、ササがうるさく感じられる道となります。ひたすら頑張って登り続けると、やがて西平岳の南側の肩に飛び出てホッとしますが、本当の山頂はもう少し先です。 腰まで潜るササを分けて行くと、地図の示す1712mの西平岳山頂に着くものの、ササの中であり、休憩には適しません。この先、さらに2~3分北方に向かうと、山頂西面のガレ場に出ます。ここは野沢の谷を挟んで鶏頂山と対峙する場所で、目指す中岳や釈迦ヶ岳も望まれます。 前方にある高原山神社の小社を見て釈迦ヶ岳へ向かいます。またササの中の道となり、しばらく傾斜の緩い道を下りぎみに進むと中岳への登り返し。岩屑と木の根の道は急坂ですが、ほどなく頂上に着きます。ここにも小社が祀られています。 中岳からの下りは岩混じりの道で、所々にロープが張られていて、注意して進みます。下り切ると、またもササが深くなり、それが釈迦ヶ岳頂上付近まで続きます。やがて前山からの道の分岐までくると、あとは釈迦ヶ岳の頂上まで一投足です。 下山は前山経由で西平岳登山口へ周回します。釈迦ヶ岳から、先ほどの前山分岐まで戻り、塩谷コースへ入ります。ササの道から樹林帯になり、トリドの池が現れ、前山に着きます。一帯はアカヤシオの多い所。前山からは守子神社へ下る道を見送り、右へ尾根を急降下すると、やがて釈迦ヶ岳林道へ下り立ちます。後は林道を右へ向かうと西平岳登山口はもうすぐです。 -
藤原登山口から鶏頂山、釈迦ヶ岳へ
- 日帰り
- 4時間50分
- 9.8km
藤原登山口から鶏頂山、釈迦ヶ岳へ
- 日帰り
- 4時間50分
- 9.8km
日塩もみじラインから登るこのコースは、バスの便がないのでマイカーかタクシー利用になります。藤原登山口には20台ほど停められる駐車場があり、ここから登山開始です。赤い鳥居の先に登山カード入れがあり、カラマツ林をしばらく登って行くとスキー場跡のトップへ着きます。その先は下り気味で、大沼から流れてくる小沢を渡りますが、雪解けの時期は登山道が水びたしになる場合もあります。さらに登り返すと弁天沼。小池が静かにたたずみ、石祠や吊鐘などがあって信仰の山の風情があります。初夏には一帯でレンゲツツジの花が咲き、秋には美しい紅葉が見られます。弁天沼で釈迦ヶ岳へ向かう道を左に見送り、右の林間を行きます。道沿いに石像や石塔が数多く現れ、水場を示す標識を見送り、ひと汗かくと稜線のT字路へ飛び出ます。前方は深く切れ落ちた爆裂火口跡で、左手に釈迦ヶ岳がどっしりと構えているのが見られます。 T字路からは鶏頂山を往復しましょう。しばらく樹林の中の急登が続きますが、道はしっかりと踏まれています。登り着いた鶏頂山の頂には、鶏頂山神社のほかアンテナ反射板が立ち、日光連山や関東平野の広がりが眺望できます。山頂から先ほどのT字路まで戻り、釈迦ヶ岳を目指します。稜線上に付けられた道は、右側の火口壁が切れ落ちているので、とくに残雪期には注意しましょう。一度鞍部へ下ると弁天沼分岐です。クマザサとダケカンバの道をさらに登ると、祠のある御岳山へ着きます。その先は明神岳からの道が合わさる塩原コース分岐で、さらに鞍部へ下ると、最後に釈迦ヶ岳への急坂が待っています。このコース中、最も苦しい登りが続きますが、高みに行くにつれ深山の趣が濃くなり、初夏にはヤシオツツジが迎えてくれます。やがて八方ヶ原方面の分岐に出ると、釈迦ヶ岳山頂はもうすぐです。1等三角点の釈迦ヶ岳の山頂は展望を遮るものがなく、日光連山や那須会津の山々が一望でき、はるか南には広大な関東平野が展開されます。 下山は同じ道をとりますが、御岳山の先の鞍部の弁天沼分岐からは、稜線と別れて弁天沼へ下り、弁天沼からは登ってきた道を下ります。時間があれば大沼を訪れるとよいでしょう。沼の周りは新緑と紅葉が美しく、水面に影鶏頂が見られることもあります。 釈迦ヶ岳から西平岳へ、または大間々台へ縦走して下るコースは、アプローチが長いことを念頭において計画を。グループであれば、各登山口に車を配車しておくとよいでしょう。日塩もみじラインから登るこのコースは、バスの便がないのでマイカーかタクシー利用になります。藤原登山口には20台ほど停められる駐車場があり、ここから登山開始です。赤い鳥居の先に登山カード入れがあり、カラマツ林をしばらく登って行くとスキー場跡のトップへ着きます。その先は下り気味で、大沼から流れてくる小沢を渡りますが、雪解けの時期は登山道が水びたしになる場合もあります。さらに登り返すと弁天沼。小池が静かにたたずみ、石祠や吊鐘などがあって信仰の山の風情があります。初夏には一帯でレンゲツツジの花が咲き、秋には美しい紅葉が見られます。弁天沼で釈迦ヶ岳へ向かう道を左に見送り、右の林間を行きます。道沿いに石像や石塔が数多く現れ、水場を示す標識を見送り、ひと汗かくと稜線のT字路へ飛び出ます。前方は深く切れ落ちた爆裂火口跡で、左手に釈迦ヶ岳がどっしりと構えているのが見られます。 T字路からは鶏頂山を往復しましょう。しばらく樹林の中の急登が続きますが、道はしっかりと踏まれています。登り着いた鶏頂山の頂には、鶏頂山神社のほかアンテナ反射板が立ち、日光連山や関東平野の広がりが眺望できます。山頂から先ほどのT字路まで戻り、釈迦ヶ岳を目指します。稜線上に付けられた道は、右側の火口壁が切れ落ちているので、とくに残雪期には注意しましょう。一度鞍部へ下ると弁天沼分岐です。クマザサとダケカンバの道をさらに登ると、祠のある御岳山へ着きます。その先は明神岳からの道が合わさる塩原コース分岐で、さらに鞍部へ下ると、最後に釈迦ヶ岳への急坂が待っています。このコース中、最も苦しい登りが続きますが、高みに行くにつれ深山の趣が濃くなり、初夏にはヤシオツツジが迎えてくれます。やがて八方ヶ原方面の分岐に出ると、釈迦ヶ岳山頂はもうすぐです。1等三角点の釈迦ヶ岳の山頂は展望を遮るものがなく、日光連山や那須会津の山々が一望でき、はるか南には広大な関東平野が展開されます。 下山は同じ道をとりますが、御岳山の先の鞍部の弁天沼分岐からは、稜線と別れて弁天沼へ下り、弁天沼からは登ってきた道を下ります。時間があれば大沼を訪れるとよいでしょう。沼の周りは新緑と紅葉が美しく、水面に影鶏頂が見られることもあります。 釈迦ヶ岳から西平岳へ、または大間々台へ縦走して下るコースは、アプローチが長いことを念頭において計画を。グループであれば、各登山口に車を配車しておくとよいでしょう。 -
元湯温泉口から日留賀岳へ
- 日帰り
- 8時間35分
- 18km
元湯温泉口から日留賀岳へ
- 日帰り
- 8時間35分
- 18km
日留賀岳は元湯温泉口バス停から往復約8時間30分を要します。車を利用して小山氏宅まで行くと、1時間余り短縮できます。バス利用の場合、登山口は元湯温泉口バス停。近くに日留賀岳登山口の標識があります。ここから車道をくねり、要害集落を経て木の葉化石園からの車道を迎え、高原野菜畑が広がる道を行くと、右手に日留賀岳入口の標識が現れて、小山氏宅前へ導かれます。白戸集落の最奥にある一軒家で、登山者のために小山氏が提供している駐車場があり、数台駐車できます。駐車する場合は声をかけてください。 小山氏宅の東側から裏山へ登るように行き、竹や杉林の中を10分ほど登ると、小さな尾根上の分岐へ出ます。標識に従って左へ。まもなく「日留賀嶽神社改築寄進碑」と刻まれた石碑を見て、どんどん登ると送電線鉄塔が現れ、すぐ先でシラン沢林道と合流。しばらくは林道歩きで林道終点広場から山道になります。登山道は比津羅山を巻くように付けられていて、ササと雑木林の中の道は、やがて標高1020mの小鞍部に出ます。この先はカラマツ林の中の緩い道。標高1100m付近からミズナラやブナ林の中の急坂道を登るようになり、延々と標高1400m付近まで続きます。日留賀岳の登山で最も苦しい登りですが、一帯は秋の紅葉が美しいところです。尾根道が緩くなって、コメツガやアスナロなどの大木が鬱蒼と茂る樹林帯から再度尾根道になると、日留賀嶽神社の鳥居が現れます。日留賀岳の山深さが感じられる場所で、樹々の間から前方へ黒木に覆われた山頂あたりが見え隠れします。 尾根道をさらに進みます。道は尾根の北側斜面を巻きぎみに付けられていて、一帯は夏になるとレンゲショウマの花が点々と咲き、登山の疲れを癒してくれるでしょう。やがてシャクナゲが現れ、小さな石碑を見ると山頂直下の最後の急登です。この斜面は夏になると花畑になり、ハクサンフウロやトモエシオガマ、リンドウ、イワテトウキ、シラネニンジン、アキノキリンソウなどの花々が咲き乱れます。 日留賀岳の山頂には社殿が祀られていて、周囲を遮る高木はなく、近くに男鹿山塊の山々が横たわり、そして高原山や日光連山が遠望できます。下りは往路を戻りますが、長丁場なので、急がずに下りましょう。日留賀岳は元湯温泉口バス停から往復約8時間30分を要します。車を利用して小山氏宅まで行くと、1時間余り短縮できます。バス利用の場合、登山口は元湯温泉口バス停。近くに日留賀岳登山口の標識があります。ここから車道をくねり、要害集落を経て木の葉化石園からの車道を迎え、高原野菜畑が広がる道を行くと、右手に日留賀岳入口の標識が現れて、小山氏宅前へ導かれます。白戸集落の最奥にある一軒家で、登山者のために小山氏が提供している駐車場があり、数台駐車できます。駐車する場合は声をかけてください。 小山氏宅の東側から裏山へ登るように行き、竹や杉林の中を10分ほど登ると、小さな尾根上の分岐へ出ます。標識に従って左へ。まもなく「日留賀嶽神社改築寄進碑」と刻まれた石碑を見て、どんどん登ると送電線鉄塔が現れ、すぐ先でシラン沢林道と合流。しばらくは林道歩きで林道終点広場から山道になります。登山道は比津羅山を巻くように付けられていて、ササと雑木林の中の道は、やがて標高1020mの小鞍部に出ます。この先はカラマツ林の中の緩い道。標高1100m付近からミズナラやブナ林の中の急坂道を登るようになり、延々と標高1400m付近まで続きます。日留賀岳の登山で最も苦しい登りですが、一帯は秋の紅葉が美しいところです。尾根道が緩くなって、コメツガやアスナロなどの大木が鬱蒼と茂る樹林帯から再度尾根道になると、日留賀嶽神社の鳥居が現れます。日留賀岳の山深さが感じられる場所で、樹々の間から前方へ黒木に覆われた山頂あたりが見え隠れします。 尾根道をさらに進みます。道は尾根の北側斜面を巻きぎみに付けられていて、一帯は夏になるとレンゲショウマの花が点々と咲き、登山の疲れを癒してくれるでしょう。やがてシャクナゲが現れ、小さな石碑を見ると山頂直下の最後の急登です。この斜面は夏になると花畑になり、ハクサンフウロやトモエシオガマ、リンドウ、イワテトウキ、シラネニンジン、アキノキリンソウなどの花々が咲き乱れます。 日留賀岳の山頂には社殿が祀られていて、周囲を遮る高木はなく、近くに男鹿山塊の山々が横たわり、そして高原山や日光連山が遠望できます。下りは往路を戻りますが、長丁場なので、急がずに下りましょう。 -
浅間山荘からJバンド、黒斑山へ
- 日帰り
- 7時間15分
- 12.3km
浅間山荘からJバンド、黒斑山へ
- 日帰り
- 7時間15分
- 12.3km
登山口の天狗温泉浅間山荘は、チェリーパークラインの浅間橋(バス停浅間登山口)からさらに林道を4㎞進んだ先です。登山口の浅間神社の大きな鳥居の先に、トイレと登山ポストがあります。案内標識にしたがって蛇堀川を右に左にと林道を進むと、やがて登山道らしい山道になります。一ノ鳥居から二ノ鳥居まで不動の滝コースと山側コースの道に分かれるので、登りと下りでコースを変えると良いでしょう。不動の滝コースは火山性の白濁した流れの蛇堀川に沿って、森の中の小道を進みます。やがて不動の滝に出れば二ノ鳥居はすぐです。 ここから長坂と呼ばれる九十九折れの急坂が続きます。浅間山開闢祖・中開霊神の石碑を過ぎると、明るい笹原のカモシカ平と呼ばれている草原に出ますが、ここは名前の通りカモシカによく出逢えます。牙山とトーミの頭の急崖が両側に迫るカラマツ林と笹原の小道がガレ場に変わると、あたりに硫黄のにおいが漂ってきます。蛇堀川源頭のこの付近には硫化水素を含む火山ガスが発生しているので、登山道以外立ち入り禁止の看板があります。ここを通過すれば、バイオトイレ(有料協力金200円)と水場のある火山館はすぐそこです。外にはテーブルやベンチもあり、また小屋内でも休憩できます。 いよいよ反時計回りで湯ノ平高原を過ぎJバンドを登って第一外輪山の黒斑山への縦走コースが始まります。火山館の裏を回り込むように登って行くとすぐに湯ノ平分岐です。帰りは黒斑山から草すべりを下ってくるとここに出ます。オオシラビソやカラマツ、シャクナゲ、クロマメノキなどの森の小道を進んでいくと、少しずつ樹々が小さくなっていくのがわかります。賽ノ河原分岐点では前掛山登山道と分かれ左を進みます。やがてカラマツの枝はハイマツのように大地を這い、大きな火山弾がゴロゴロと転がる地肌剥き出しの荒涼とした風景になります。まさに賽ノ河原です。Jバンドは登るに従い傾斜もきつくなってきますが、ハクサンシャクナゲの花が咲き乱れます。鋸岳稜線直下は滑落と頭上からの落石に要注意です。 Jバンドを登り切るといよいよ黒斑山へと続く第一外輪山の稜線です。上り下りの激しい岩場やザレ場が、仙人岳、白ゾレを経て蛇骨岳まで続きます。蛇骨岳からは断崖上の針葉樹林帯を縫うように進んでいき、やがて標高2404mの黒斑山山頂に飛び出します。草滑り分岐は山頂を通り過ぎトーミの頭手前です。ここから一気に転がり落ちてしまいそうな急斜面が湯ノ平高原まで続いていますが、道は九十九折れで下っていきます。自分が落石を起こすのはもちろんですが、上からの落石にも十分に要注意です。湯ノ平分岐からは朝登ってきた道を下って出発地の浅間山荘へ戻ります。登山口の天狗温泉浅間山荘は、チェリーパークラインの浅間橋(バス停浅間登山口)からさらに林道を4㎞進んだ先です。登山口の浅間神社の大きな鳥居の先に、トイレと登山ポストがあります。案内標識にしたがって蛇堀川を右に左にと林道を進むと、やがて登山道らしい山道になります。一ノ鳥居から二ノ鳥居まで不動の滝コースと山側コースの道に分かれるので、登りと下りでコースを変えると良いでしょう。不動の滝コースは火山性の白濁した流れの蛇堀川に沿って、森の中の小道を進みます。やがて不動の滝に出れば二ノ鳥居はすぐです。 ここから長坂と呼ばれる九十九折れの急坂が続きます。浅間山開闢祖・中開霊神の石碑を過ぎると、明るい笹原のカモシカ平と呼ばれている草原に出ますが、ここは名前の通りカモシカによく出逢えます。牙山とトーミの頭の急崖が両側に迫るカラマツ林と笹原の小道がガレ場に変わると、あたりに硫黄のにおいが漂ってきます。蛇堀川源頭のこの付近には硫化水素を含む火山ガスが発生しているので、登山道以外立ち入り禁止の看板があります。ここを通過すれば、バイオトイレ(有料協力金200円)と水場のある火山館はすぐそこです。外にはテーブルやベンチもあり、また小屋内でも休憩できます。 いよいよ反時計回りで湯ノ平高原を過ぎJバンドを登って第一外輪山の黒斑山への縦走コースが始まります。火山館の裏を回り込むように登って行くとすぐに湯ノ平分岐です。帰りは黒斑山から草すべりを下ってくるとここに出ます。オオシラビソやカラマツ、シャクナゲ、クロマメノキなどの森の小道を進んでいくと、少しずつ樹々が小さくなっていくのがわかります。賽ノ河原分岐点では前掛山登山道と分かれ左を進みます。やがてカラマツの枝はハイマツのように大地を這い、大きな火山弾がゴロゴロと転がる地肌剥き出しの荒涼とした風景になります。まさに賽ノ河原です。Jバンドは登るに従い傾斜もきつくなってきますが、ハクサンシャクナゲの花が咲き乱れます。鋸岳稜線直下は滑落と頭上からの落石に要注意です。 Jバンドを登り切るといよいよ黒斑山へと続く第一外輪山の稜線です。上り下りの激しい岩場やザレ場が、仙人岳、白ゾレを経て蛇骨岳まで続きます。蛇骨岳からは断崖上の針葉樹林帯を縫うように進んでいき、やがて標高2404mの黒斑山山頂に飛び出します。草滑り分岐は山頂を通り過ぎトーミの頭手前です。ここから一気に転がり落ちてしまいそうな急斜面が湯ノ平高原まで続いていますが、道は九十九折れで下っていきます。自分が落石を起こすのはもちろんですが、上からの落石にも十分に要注意です。湯ノ平分岐からは朝登ってきた道を下って出発地の浅間山荘へ戻ります。 -
地蔵峠から湯ノ丸山を経て鹿沢温泉へ
- 日帰り
- 6時間25分
- 9.7km
地蔵峠から湯ノ丸山を経て鹿沢温泉へ
- 日帰り
- 6時間25分
- 9.7km
湯ノ丸山のレンゲツツジの大群落は、満開の頃は見事な眺めで国天然記念物に指定されています。ハイシーズンにはツツジ平近くまでリフト営業があるのでこれを利用することもできます。地蔵峠から歩く場合は第一ゲレンデ内の急坂を30分ほど登るとゲレンデトップです。リフト降り場から右に牧柵に沿って平らな道が続きますが、この辺り一帯がツツジ平です。東屋を過ぎしばらく進むと鐘分岐で、いよいよここから山頂までひたすら急登が始まります。露岩や灌木帯の中の急で細く削られた道は滑りやすいので注意が必要です。斜度が緩やかになって来れば大きな広場のような湯ノ丸山頂の南峰です。360度の絶景をゆっくり楽しんだら、北峰を目指します。緩やかな鞍部を挟んで10分ほどで北峰です。南峰とは対照的に山頂部は大きな岩が積み重なった岩稜で南峰のような広さはありませんが、ここからの360度の展望もまた格別です。さて、ここから角間峠まで滑りやすい急坂の下りが続きます。約50分ほどで東屋のある角間峠です。ここは群馬県側の鹿沢温泉から長野県側の角間温泉へと抜ける峠道でもあったのですが、過去の災害などによって長野県側の道が崩落してしまい今は廃道になったままです。通行止めのロープが張ってあります。角間山と鍋蓋山にはここから往復します。さて角間峠から、角間山の案内標識にしたがって笹薮に覆われた岳樺やレンゲツツジの疎林の道を登って行きます。やがてコメツガの根が剥き出しのガレ場を登り上げると角間山山頂です。ここからの360度のパノラマも見事で、湯ノ丸山や烏帽子岳の向こうには北アルプスの山並みも眺められます。また四阿山も雄大な裾野を広大な嬬恋村のキャベツ畑に広げています。鍋蓋山へは角間山からさらに樹林におおわれた尾根道をいったん鞍部まで下り、さらにその先の緩やかな上りの道を小一時間ほどです。ほぼ中間地点に東屋があり、その近くに古い遭難碑もあります。北側だけが開けた鍋蓋山山頂はあまり展望がいいわけではないですが、登山道の整備がここまでは行われているようです。角間峠までまた来た道を戻ることになりますが、角間山からさらに鍋蓋山を往復する場合2時間くらいみておく必要があります。角間峠から旧鹿沢温泉への案内標識にしたがって下ります。しばらく進むと分岐があり右に折れればコンコン平へと続きます。ここはそのまま旧鹿沢温泉方面へまっすぐ下ります。やがて新しい植林地のなかの作業道に出て道なりに下って行けば、雪山賛歌の碑がある鹿沢温泉紅葉館前の県道に出ます。湯ノ丸山のレンゲツツジの大群落は、満開の頃は見事な眺めで国天然記念物に指定されています。ハイシーズンにはツツジ平近くまでリフト営業があるのでこれを利用することもできます。地蔵峠から歩く場合は第一ゲレンデ内の急坂を30分ほど登るとゲレンデトップです。リフト降り場から右に牧柵に沿って平らな道が続きますが、この辺り一帯がツツジ平です。東屋を過ぎしばらく進むと鐘分岐で、いよいよここから山頂までひたすら急登が始まります。露岩や灌木帯の中の急で細く削られた道は滑りやすいので注意が必要です。斜度が緩やかになって来れば大きな広場のような湯ノ丸山頂の南峰です。360度の絶景をゆっくり楽しんだら、北峰を目指します。緩やかな鞍部を挟んで10分ほどで北峰です。南峰とは対照的に山頂部は大きな岩が積み重なった岩稜で南峰のような広さはありませんが、ここからの360度の展望もまた格別です。さて、ここから角間峠まで滑りやすい急坂の下りが続きます。約50分ほどで東屋のある角間峠です。ここは群馬県側の鹿沢温泉から長野県側の角間温泉へと抜ける峠道でもあったのですが、過去の災害などによって長野県側の道が崩落してしまい今は廃道になったままです。通行止めのロープが張ってあります。角間山と鍋蓋山にはここから往復します。さて角間峠から、角間山の案内標識にしたがって笹薮に覆われた岳樺やレンゲツツジの疎林の道を登って行きます。やがてコメツガの根が剥き出しのガレ場を登り上げると角間山山頂です。ここからの360度のパノラマも見事で、湯ノ丸山や烏帽子岳の向こうには北アルプスの山並みも眺められます。また四阿山も雄大な裾野を広大な嬬恋村のキャベツ畑に広げています。鍋蓋山へは角間山からさらに樹林におおわれた尾根道をいったん鞍部まで下り、さらにその先の緩やかな上りの道を小一時間ほどです。ほぼ中間地点に東屋があり、その近くに古い遭難碑もあります。北側だけが開けた鍋蓋山山頂はあまり展望がいいわけではないですが、登山道の整備がここまでは行われているようです。角間峠までまた来た道を戻ることになりますが、角間山からさらに鍋蓋山を往復する場合2時間くらいみておく必要があります。角間峠から旧鹿沢温泉への案内標識にしたがって下ります。しばらく進むと分岐があり右に折れればコンコン平へと続きます。ここはそのまま旧鹿沢温泉方面へまっすぐ下ります。やがて新しい植林地のなかの作業道に出て道なりに下って行けば、雪山賛歌の碑がある鹿沢温泉紅葉館前の県道に出ます。