【埼玉県】の登山コースガイド

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岩場やクサリ場などがあって、中級以上の技術と経験が必要
43件
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検索結果43件中  1-20件
  • 鴨沢から雲取山へ

    鴨沢から雲取山へ

    鴨沢バス停横のY字路から山側の舗道を進み、学校跡の裏手に回り込んで舗装路がカーブする所から山道に入ります。しばらく行って再び小袖林道に出た所が小袖乗越で、ここには丹波山村営登山者用駐車場があります。林道を北に進み、左に所畑への林道が分かれた先で左手の登山道に入ります。 かつて民家や畑があった所を過ぎた後、しばらくは尾根の中腹を絡むように進みます。杉の植林帯の中を緩やかに登っていくと、登山道から左上に数m上がった所に水場があります。杉木立の中の水場は見落としやすいかも知れません。道は次第に山腹から稜線に出てきます。平坦な鞍部に出た先の広場が堂所と呼ばれる所です。この先は登り尾根の稜線の左右を縫うように進み、やがてマムシ岩と呼ばれる石灰岩の露岩に出ます。しばらく急登が続き、七ッ石小屋への分岐を過ぎた先で片倉谷源頭の木橋を渡ります。ここからは緩やかな登りがブナ坂まで続きます。 ブナ坂は七ッ石山山頂から北西に下った鞍部にある開けた平坦地です。ここから石尾根に切り開かれた防火帯の道を小さな起伏を越えながら北西に進むと、次第に左手の眺望も開けてきます。五十人平のヘリポートに飛び出すと、すぐ右上に奥多摩小屋跡(2019年3月末に閉鎖)が見えてきます。小屋跡から左に5分ほど下った所に水場があります。小屋跡を過ぎて草付の急斜面をヨモギノ頭に登り、小雲取山の南斜面を登り切れば雲取山山頂の勇姿が目に飛び込んできます。山頂直下には避難小屋とトイレが設置されています。1等三角点の置かれた雲取山山頂からは南西に展望が開け、奥多摩の山々はもちろん、大菩薩、奥秩父主脈の山々、富士山から南アルプスなどが遠望できます。 帰りは、往路をブナ坂まで戻り七ッ石山に登ります。急坂をひと登りで山頂に立って振り返ると、たどってきた石尾根縦走路の先に雲取山が望めます。東に下り七ッ石神社の下で七ッ石小屋への道を右に分けた後、再び七ッ石小屋からの道を右から合わせます。この先のY字路は右の巻き道を進み、千本ツツジの十字路を右に折れて、赤指尾根を下ります。長い下りを終えて峰の集落に出た後、峰谷バス停に着きます。(峰谷からのバス便は少ないので、注意してください。)
    鴨沢バス停横のY字路から山側の舗道を進み、学校跡の裏手に回り込んで舗装路がカーブする所から山道に入ります。しばらく行って再び小袖林道に出た所が小袖乗越で、ここには丹波山村営登山者用駐車場があります。林道を北に進み、左に所畑への林道が分かれた先で左手の登山道に入ります。 かつて民家や畑があった所を過ぎた後、しばらくは尾根の中腹を絡むように進みます。杉の植林帯の中を緩やかに登っていくと、登山道から左上に数m上がった所に水場があります。杉木立の中の水場は見落としやすいかも知れません。道は次第に山腹から稜線に出てきます。平坦な鞍部に出た先の広場が堂所と呼ばれる所です。この先は登り尾根の稜線の左右を縫うように進み、やがてマムシ岩と呼ばれる石灰岩の露岩に出ます。しばらく急登が続き、七ッ石小屋への分岐を過ぎた先で片倉谷源頭の木橋を渡ります。ここからは緩やかな登りがブナ坂まで続きます。 ブナ坂は七ッ石山山頂から北西に下った鞍部にある開けた平坦地です。ここから石尾根に切り開かれた防火帯の道を小さな起伏を越えながら北西に進むと、次第に左手の眺望も開けてきます。五十人平のヘリポートに飛び出すと、すぐ右上に奥多摩小屋跡(2019年3月末に閉鎖)が見えてきます。小屋跡から左に5分ほど下った所に水場があります。小屋跡を過ぎて草付の急斜面をヨモギノ頭に登り、小雲取山の南斜面を登り切れば雲取山山頂の勇姿が目に飛び込んできます。山頂直下には避難小屋とトイレが設置されています。1等三角点の置かれた雲取山山頂からは南西に展望が開け、奥多摩の山々はもちろん、大菩薩、奥秩父主脈の山々、富士山から南アルプスなどが遠望できます。 帰りは、往路をブナ坂まで戻り七ッ石山に登ります。急坂をひと登りで山頂に立って振り返ると、たどってきた石尾根縦走路の先に雲取山が望めます。東に下り七ッ石神社の下で七ッ石小屋への道を右に分けた後、再び七ッ石小屋からの道を右から合わせます。この先のY字路は右の巻き道を進み、千本ツツジの十字路を右に折れて、赤指尾根を下ります。長い下りを終えて峰の集落に出た後、峰谷バス停に着きます。(峰谷からのバス便は少ないので、注意してください。)
  • 三条の湯から雲取山へ

    三条の湯から雲取山へ

    奥多摩駅発丹波行きのバスをお祭で下車、バス停先のY字路を右折して後山林道に入ります。ここから林道終点まで延々10kmの道のりになります。舗装された林道はやがて未舗装のダートとなり、しばらくは薄暗い植林帯を進んで片倉谷橋を渡ります(この先は一般車通行止め)。 黒滝橋で右岸に渡った後、再び右岸に戻って塩沢橋を渡ります。次第に周囲は広葉樹林となって明るく開け、後山川の流れも近くなります。新緑や紅葉の頃には渓谷美が素晴らしい所です。林道終点から山道に入って青岩橋を渡り、三条沢左岸沿いに広葉樹林内の道を進みます。三条沢にかかる三条ノ大滝を左下に見て、兆子ノ滝の滝音を聞きながら緩やかに登っていくと、やがて三条の湯が見えてきます。この湯は沸かし湯ですが、この山域では貴重な湯宿で、立ち寄り入浴もできます。小屋の下には幕営地も設けられています。 三条の湯を後に急坂を登って三条沢を渡り、水無尾根に取り付きます。この先は桟道が多く、冬季には凍結して歩きにくくなり、軽アイゼンが必要な時もあります(下降時の事故も起きています)。尾根末端を回り込むように登って行くと、青岩鍾乳洞への道(現在通行止め)が右に分岐しています。このあたりはブナ、ミズナラ、カツラなどの広葉樹が美しいところです。尾根の東面を巻き気味に登っていくと、石灰岩の露岩が目につくようになります。水無尾根とはいえ、高度1600m付近で横切る沢で水を得られることもあります。木の間越しに雲取山や石尾根上部の稜線が見え始めると、明るく開けたカラマツ林となります。平坦な尾根道に出た所が三条ダルミと呼ばれる鞍部で、西にのびる道は奥秩父主脈の縦走路です。ここは南面が開けて雁ヶ腹摺山の右手に富士山が望めます。 東に進むと、左に雲取山西面の巻き道が分岐しています。右の尾根通しの道を急登していくと、ひょっこりと雲取山山頂の南端に飛びだします。避難小屋を回り込んで、北に登り詰めた所が雲取山山頂です。1等三角点や展望盤が設置された山頂で、ゆっくり休みましょう。南から西には、富士山、大菩薩、南アルプスのほぼ全山が並び、奥秩父主脈や和名倉山の大パノラマが広がります。 山頂を後にして避難小屋の前を左に進み、石尾根の縦走路を下ってブナ坂から鴨沢バス停に向かいます(山頂から鴨沢までの道については鴨沢から雲取山へ(コースガイド)をご参照ください)。
    奥多摩駅発丹波行きのバスをお祭で下車、バス停先のY字路を右折して後山林道に入ります。ここから林道終点まで延々10kmの道のりになります。舗装された林道はやがて未舗装のダートとなり、しばらくは薄暗い植林帯を進んで片倉谷橋を渡ります(この先は一般車通行止め)。 黒滝橋で右岸に渡った後、再び右岸に戻って塩沢橋を渡ります。次第に周囲は広葉樹林となって明るく開け、後山川の流れも近くなります。新緑や紅葉の頃には渓谷美が素晴らしい所です。林道終点から山道に入って青岩橋を渡り、三条沢左岸沿いに広葉樹林内の道を進みます。三条沢にかかる三条ノ大滝を左下に見て、兆子ノ滝の滝音を聞きながら緩やかに登っていくと、やがて三条の湯が見えてきます。この湯は沸かし湯ですが、この山域では貴重な湯宿で、立ち寄り入浴もできます。小屋の下には幕営地も設けられています。 三条の湯を後に急坂を登って三条沢を渡り、水無尾根に取り付きます。この先は桟道が多く、冬季には凍結して歩きにくくなり、軽アイゼンが必要な時もあります(下降時の事故も起きています)。尾根末端を回り込むように登って行くと、青岩鍾乳洞への道(現在通行止め)が右に分岐しています。このあたりはブナ、ミズナラ、カツラなどの広葉樹が美しいところです。尾根の東面を巻き気味に登っていくと、石灰岩の露岩が目につくようになります。水無尾根とはいえ、高度1600m付近で横切る沢で水を得られることもあります。木の間越しに雲取山や石尾根上部の稜線が見え始めると、明るく開けたカラマツ林となります。平坦な尾根道に出た所が三条ダルミと呼ばれる鞍部で、西にのびる道は奥秩父主脈の縦走路です。ここは南面が開けて雁ヶ腹摺山の右手に富士山が望めます。 東に進むと、左に雲取山西面の巻き道が分岐しています。右の尾根通しの道を急登していくと、ひょっこりと雲取山山頂の南端に飛びだします。避難小屋を回り込んで、北に登り詰めた所が雲取山山頂です。1等三角点や展望盤が設置された山頂で、ゆっくり休みましょう。南から西には、富士山、大菩薩、南アルプスのほぼ全山が並び、奥秩父主脈や和名倉山の大パノラマが広がります。 山頂を後にして避難小屋の前を左に進み、石尾根の縦走路を下ってブナ坂から鴨沢バス停に向かいます(山頂から鴨沢までの道については鴨沢から雲取山へ(コースガイド)をご参照ください)。
  • 唐松谷から雲取山へ

    唐松谷から雲取山へ

    鍾乳洞バス停(土・休日は東日原まで)から歩き始め、小川谷橋を渡って左の日原林道に入ります。八丁橋を渡った先で天祖山登山口を右に見てゲートを越えた後も延々と林道歩きが続きます。 八丁橋から1時間20分ほどで唐松谷林道入口に着きます。日原林道を離れて左手の山道を下り、日原川にかかる吊橋を渡った所が唐松谷の出合です。吊橋から20分ほどで右手に富田新道が分岐します。唐松谷左岸の山腹を巻く道は、滝場の露岩を縫うように進んだり、桟橋を渡ったりしながら2kmほど続きます。源流の様相となった唐松谷を右岸に渡った後は沢筋を離れて斜面を南西方向に登るようになります。カラマツ林の中の道を登り詰めて七ッ石山北西の鞍部に出た所がブナ坂で、鴨沢コースと石尾根縦走路が交差する十字路になっています。右折して石尾根の防火帯を雲取山に向かいます。(ブナ坂から雲取山、雲取山から鴨沢バス停への下山については鴨沢から雲取山へ(コースガイド)を参照してください。)
    鍾乳洞バス停(土・休日は東日原まで)から歩き始め、小川谷橋を渡って左の日原林道に入ります。八丁橋を渡った先で天祖山登山口を右に見てゲートを越えた後も延々と林道歩きが続きます。 八丁橋から1時間20分ほどで唐松谷林道入口に着きます。日原林道を離れて左手の山道を下り、日原川にかかる吊橋を渡った所が唐松谷の出合です。吊橋から20分ほどで右手に富田新道が分岐します。唐松谷左岸の山腹を巻く道は、滝場の露岩を縫うように進んだり、桟橋を渡ったりしながら2kmほど続きます。源流の様相となった唐松谷を右岸に渡った後は沢筋を離れて斜面を南西方向に登るようになります。カラマツ林の中の道を登り詰めて七ッ石山北西の鞍部に出た所がブナ坂で、鴨沢コースと石尾根縦走路が交差する十字路になっています。右折して石尾根の防火帯を雲取山に向かいます。(ブナ坂から雲取山、雲取山から鴨沢バス停への下山については鴨沢から雲取山へ(コースガイド)を参照してください。)
  • 富田新道から雲取山へ

    富田新道から雲取山へ

    鍾乳洞バス停から歩き始め、唐松谷出合の先で唐松谷林道と分かれて右に進みます(唐松谷林道入口までは唐松谷から雲取山へ(コースガイド)を参照してください)。ここから小雲取山までの尾根道は富田新道と呼ばれます。昭和20~30年代に雲取山荘の小屋主として名を馳せた富田治三郎氏の発案で拓かれたコースで、沢沿いの唐松谷林道に比べて路肩崩壊のリスクが少ない尾根伝いのコースです。 ブナ林内の急坂をジグザグに登って1400mを超えるあたりで野陣尾根に乗ると、サワラノ平と呼ばれる平坦地に出ます。この先は傾斜が緩やかになり、樹相もダケカンバやコメツガ等が目立つようになります。木の間越しに北の長沢山方面、南に石尾根の山々が望まれ、木々の幹にはニホンジカの角研ぎ痕やツキノワグマの爪痕も見られるでしょう。権衛ノ頭を越えると林相はカラマツ林となり、唐松ノ大クビレを経て小雲取山直下の三差路に出ます。石尾根縦走路の巻き道に合流して急坂を小雲取山へと登れば雲取山山頂は目前です。(鴨沢バス停への下山については鴨沢から雲取山へ(コースガイド)を参照してください。)
    鍾乳洞バス停から歩き始め、唐松谷出合の先で唐松谷林道と分かれて右に進みます(唐松谷林道入口までは唐松谷から雲取山へ(コースガイド)を参照してください)。ここから小雲取山までの尾根道は富田新道と呼ばれます。昭和20~30年代に雲取山荘の小屋主として名を馳せた富田治三郎氏の発案で拓かれたコースで、沢沿いの唐松谷林道に比べて路肩崩壊のリスクが少ない尾根伝いのコースです。 ブナ林内の急坂をジグザグに登って1400mを超えるあたりで野陣尾根に乗ると、サワラノ平と呼ばれる平坦地に出ます。この先は傾斜が緩やかになり、樹相もダケカンバやコメツガ等が目立つようになります。木の間越しに北の長沢山方面、南に石尾根の山々が望まれ、木々の幹にはニホンジカの角研ぎ痕やツキノワグマの爪痕も見られるでしょう。権衛ノ頭を越えると林相はカラマツ林となり、唐松ノ大クビレを経て小雲取山直下の三差路に出ます。石尾根縦走路の巻き道に合流して急坂を小雲取山へと登れば雲取山山頂は目前です。(鴨沢バス停への下山については鴨沢から雲取山へ(コースガイド)を参照してください。)
  • 棒ノ折山から岩茸石山へ

    棒ノ折山から岩茸石山へ

    飯能駅からバスに乗り、棒ノ折山北麓のさわらびの湯バス停まで入ります。バス停から車道を歩いて有間ダムを南岸に渡ります。 名栗湖右岸の舗道を500mほど進み、白谷橋を渡った所が登山道入口です。ここから棒ノ折山山頂までは関東ふれあいの道「水源の道」となります。左に白谷沢を見下ろしながら鬱蒼とした杉林の中の山道を進むと、次第に白谷沢に近づき、左に藤懸ノ滝への道が分岐します。 この先は植林帯を抜け、明るく開けた沢の中を登るようになります。この先は小さなゴルジュと滝が連続し、クサリ場も現れます。降雨後で岩が濡れている時などは足元をよく確かめて通過しましょう。ゴルジュ帯の最後の白孔雀ノ滝を過ぎて左岸の雑木林に入り、丸太の階段を登って行くと舗装された林道が交差します。林道脇にはベンチがあります。 ここからは沢筋を離れ、白谷沢右岸の尾根の急登となります。登りが緩やかになって滝ノ平尾根に飛びだすと、左手に岩茸石と呼ばれる大岩が聳えています。ベンチがあるのでひと休みできます。滝ノ平尾根を登り詰めて権次入峠に出ると、左に黒山への道が分岐します。 権次入峠から西北西に500mほどの尾根歩きで、広々とした棒ノ折山山頂に出ます。北面の視界が開け、奥武蔵・秩父の山々が見渡せ、空気が澄んだ日には東に東京スカイツリー、北には奥日光や上州の山並みも望めます。 権次入峠まで戻り、白谷沢コースへの道と分かれて右に進みます。南南東へ緩やかに鞍部まで下り、登り返して黒山に着きます。山頂は雑木に囲まれて展望はききません。山頂から左は小沢峠への道、右は目指す岩茸石山への道が分岐します。 棒ノ折山から岩茸石山までの道は、関東ふれあいの道「山草の道」で、早春には多種のスミレが目を楽しませてくれます。アセビや雑木に囲まれた尾根道を、小さなアップダウンを繰り返しながら進みます。名坂峠の前後で東の上成木と西の大丹波を結ぶ峠道がややずれて交差しています。そのすぐ先の急坂をひと頑張りで岩茸石山に登り着きます。岩茸石山からは、南面を除いて180度の眺望が得られます。北には、たどってきた黒山、棒ノ折山や奥武蔵の山並みが望めます。 下山は名坂峠まで戻り、西の大丹波側に下ります。尾根から沢沿いに変わり、滑りやすい箇所を慎重にぐんぐん下ると、ようやく八桑バス停です。八桑からはバスで川井駅に出られます。
    飯能駅からバスに乗り、棒ノ折山北麓のさわらびの湯バス停まで入ります。バス停から車道を歩いて有間ダムを南岸に渡ります。 名栗湖右岸の舗道を500mほど進み、白谷橋を渡った所が登山道入口です。ここから棒ノ折山山頂までは関東ふれあいの道「水源の道」となります。左に白谷沢を見下ろしながら鬱蒼とした杉林の中の山道を進むと、次第に白谷沢に近づき、左に藤懸ノ滝への道が分岐します。 この先は植林帯を抜け、明るく開けた沢の中を登るようになります。この先は小さなゴルジュと滝が連続し、クサリ場も現れます。降雨後で岩が濡れている時などは足元をよく確かめて通過しましょう。ゴルジュ帯の最後の白孔雀ノ滝を過ぎて左岸の雑木林に入り、丸太の階段を登って行くと舗装された林道が交差します。林道脇にはベンチがあります。 ここからは沢筋を離れ、白谷沢右岸の尾根の急登となります。登りが緩やかになって滝ノ平尾根に飛びだすと、左手に岩茸石と呼ばれる大岩が聳えています。ベンチがあるのでひと休みできます。滝ノ平尾根を登り詰めて権次入峠に出ると、左に黒山への道が分岐します。 権次入峠から西北西に500mほどの尾根歩きで、広々とした棒ノ折山山頂に出ます。北面の視界が開け、奥武蔵・秩父の山々が見渡せ、空気が澄んだ日には東に東京スカイツリー、北には奥日光や上州の山並みも望めます。 権次入峠まで戻り、白谷沢コースへの道と分かれて右に進みます。南南東へ緩やかに鞍部まで下り、登り返して黒山に着きます。山頂は雑木に囲まれて展望はききません。山頂から左は小沢峠への道、右は目指す岩茸石山への道が分岐します。 棒ノ折山から岩茸石山までの道は、関東ふれあいの道「山草の道」で、早春には多種のスミレが目を楽しませてくれます。アセビや雑木に囲まれた尾根道を、小さなアップダウンを繰り返しながら進みます。名坂峠の前後で東の上成木と西の大丹波を結ぶ峠道がややずれて交差しています。そのすぐ先の急坂をひと頑張りで岩茸石山に登り着きます。岩茸石山からは、南面を除いて180度の眺望が得られます。北には、たどってきた黒山、棒ノ折山や奥武蔵の山並みが望めます。 下山は名坂峠まで戻り、西の大丹波側に下ります。尾根から沢沿いに変わり、滑りやすい箇所を慎重にぐんぐん下ると、ようやく八桑バス停です。八桑からはバスで川井駅に出られます。
  • 清東橋から蕎麦粒山へ

    清東橋から蕎麦粒山へ

    JR青梅線の川井駅前の坂を下って青梅街道に出ます。大丹波川にかかる橋を渡って信号のある交差点を直進すれば、すぐ先が川井駅バス停です。ここからバスに乗り、終点の清東橋バス停で下車します。バス停脇には休憩舎とトイレがあります。(上日向止まりのバスなら清東橋まで1kmほど歩きます。)しばらく車道歩きが続き、百軒茶屋、奥茶屋を過ぎた先で林道は左岸沿いに変わり、大丹波ヘリポートを通過すると左手に山道が分岐しています。 道標に従って山道に入り、大丹波川の流れに沿って進みます。渓流沿いの道は所々が露岩も出ていますが、コースを外さなければ特に危険はないでしょう。やがて左から曲ヶ谷沢が合流します。さらに本流沿いに進んで獅子口小屋跡の平坦地に出ると、左に横ヶ谷平を経て川苔山への道が分岐しています。ここには水場もあります。 ここから左に折れて南東に進み、尾根道を辿って川苔山から北に伸びる稜線上の横ヶ谷平という鞍部に出ます。稜線を北西に向かって緩やかに下って行くと、踊平と呼ばれる鞍部に出ます。真下を林道のトンネルが通っています。 踊平から北に進むと、すぐに左に巻き道が分岐していますが、ここは直進して尾根道を日向沢ノ峰に向かいます。登り着いたピークの先はY字路となり、右に棒ノ折山への道が分かれます。さらに北に進むと、すぐに有間山方面への道が右に分岐します。主稜線を進んで桂谷ノ峰を通り、急坂をぐいぐいと登って行くと、ぽっかりと開けた防火帯に飛びだします。ここが蕎麦粒山で、登り切った山頂には大きな岩が散在しています。これらの岩は火打石(燧石)とも呼ばれる珪石で、蕎麦粒山には火打石山という別名があります。蕎麦粒山という山名は遠くから見た山容が三角形のピラミッド状であることに由来し、同名の山は各地にあるようです。山頂は雑木に囲まれて展望には恵まれませんが、露岩に腰を下ろしてゆっくり休憩しましょう。 山頂からは稜線伝いに西北西の方角に下ります。仙元峠(峠と名がつく小ピーク)は南側を巻いて平坦な縦走路を進みます。1449mピークから南に延びる棒杭尾根の分岐を過ぎて30分ほどで一杯水の水場に着き、さらに5分ほどで右手に一杯水避難小屋が見えてきます。 小屋直下の十字路を左に折れて南に進み、ヨコスズ尾根を東日原へと下ります(ヨコスズ尾根コースについては東日原から天目山(三ツドッケ)へ(コースガイド)を参照してください)。
    JR青梅線の川井駅前の坂を下って青梅街道に出ます。大丹波川にかかる橋を渡って信号のある交差点を直進すれば、すぐ先が川井駅バス停です。ここからバスに乗り、終点の清東橋バス停で下車します。バス停脇には休憩舎とトイレがあります。(上日向止まりのバスなら清東橋まで1kmほど歩きます。)しばらく車道歩きが続き、百軒茶屋、奥茶屋を過ぎた先で林道は左岸沿いに変わり、大丹波ヘリポートを通過すると左手に山道が分岐しています。 道標に従って山道に入り、大丹波川の流れに沿って進みます。渓流沿いの道は所々が露岩も出ていますが、コースを外さなければ特に危険はないでしょう。やがて左から曲ヶ谷沢が合流します。さらに本流沿いに進んで獅子口小屋跡の平坦地に出ると、左に横ヶ谷平を経て川苔山への道が分岐しています。ここには水場もあります。 ここから左に折れて南東に進み、尾根道を辿って川苔山から北に伸びる稜線上の横ヶ谷平という鞍部に出ます。稜線を北西に向かって緩やかに下って行くと、踊平と呼ばれる鞍部に出ます。真下を林道のトンネルが通っています。 踊平から北に進むと、すぐに左に巻き道が分岐していますが、ここは直進して尾根道を日向沢ノ峰に向かいます。登り着いたピークの先はY字路となり、右に棒ノ折山への道が分かれます。さらに北に進むと、すぐに有間山方面への道が右に分岐します。主稜線を進んで桂谷ノ峰を通り、急坂をぐいぐいと登って行くと、ぽっかりと開けた防火帯に飛びだします。ここが蕎麦粒山で、登り切った山頂には大きな岩が散在しています。これらの岩は火打石(燧石)とも呼ばれる珪石で、蕎麦粒山には火打石山という別名があります。蕎麦粒山という山名は遠くから見た山容が三角形のピラミッド状であることに由来し、同名の山は各地にあるようです。山頂は雑木に囲まれて展望には恵まれませんが、露岩に腰を下ろしてゆっくり休憩しましょう。 山頂からは稜線伝いに西北西の方角に下ります。仙元峠(峠と名がつく小ピーク)は南側を巻いて平坦な縦走路を進みます。1449mピークから南に延びる棒杭尾根の分岐を過ぎて30分ほどで一杯水の水場に着き、さらに5分ほどで右手に一杯水避難小屋が見えてきます。 小屋直下の十字路を左に折れて南に進み、ヨコスズ尾根を東日原へと下ります(ヨコスズ尾根コースについては東日原から天目山(三ツドッケ)へ(コースガイド)を参照してください)。
  • 東日原から天目山(三ツドッケ)へ

    東日原から天目山(三ツドッケ)へ

    奥多摩駅から日原方面に向かうバスを東日原バス停で下車します(土曜・休日には東日原が終点となります)。バス停から東に少し戻ってY字路を左に進み、道標に従って舗装路から山道に入ります。しばらくは杉や檜の植林帯につけられたジグザグ道の急登が続きますが、やがて右手に金網を張り巡らしたフェンスが見えてきます。ヨコスズ尾根に乗ると傾斜は次第に緩やかになり、滝入ノ峰を右から巻くようにして進みます。この山域一帯は野生のニホンザルの生息地で、大きな群を見かけることもあります。右手がガレた急傾斜となった箇所では滑落事故も起きているので、とくに積雪のある時期などは慎重に通過しましょう。 やがてヨコスズ尾根の稜線を行くようになると、樹相はブナ、ミズナラやカエデの広葉樹林に変わり、石灰岩の露岩が点在する緩やかな尾根道となります。新緑や紅葉の季節などはとくに美しく気分爽快な所です。都県境尾根(長沢背稜)が同高度となってひょっこりと一杯水避難小屋前の十字路に飛びだします。小屋から右に5分ほど行ったところには一杯水と呼ばれる水場があります。倉沢塩地谷の源頭に当たる所ですが、水量は乏しく渇水期には涸れることもあります。本コースではほかに水場もないので、出発前に余裕を持って準備しておきましょう。避難小屋にはトイレがあり、小屋前の広場にはテーブルとベンチも置かれています。 避難小屋裏手の雑木林の中の小道をたどれば25分ほどで天目山山頂に登り着きます。天目山は東京側の呼称で、埼玉側では三ツドッケと呼ばれています。「三ツドッケ」とは三つの「トッケ」という意味ですが、「トッケ」は尖った山頂を表しているようです。同じ山域の西方には芋ノ木ドッケ(芋木のトッケ)というピークがあります。御坂山塊の三ツ峠の「トウゲ」も「トッケ」と同義だといわれています。 山頂直下の小岩峰からは南面に展望が開け、日原川南岸の石尾根の山々、その奥には奥多摩三山(大岳山・御前山・三頭山)を見渡すことができます。 山頂から西、大栗山手前で縦走路から左手に少し入ったところにこのエリア随一の好展望が得られるハナド岩があります。とくに晩秋には眼下の小川谷一帯の広葉樹が紅・黄葉して針葉樹の緑を彩り、時間があればぜひ立ち寄りたいところです。ただし、足元が切れ落ちているので転・滑落には十分注意してください。 天目山から一杯水避難小屋に戻り、往路のヨコスズ尾根を起点の東日原バス停へと下ります。
    奥多摩駅から日原方面に向かうバスを東日原バス停で下車します(土曜・休日には東日原が終点となります)。バス停から東に少し戻ってY字路を左に進み、道標に従って舗装路から山道に入ります。しばらくは杉や檜の植林帯につけられたジグザグ道の急登が続きますが、やがて右手に金網を張り巡らしたフェンスが見えてきます。ヨコスズ尾根に乗ると傾斜は次第に緩やかになり、滝入ノ峰を右から巻くようにして進みます。この山域一帯は野生のニホンザルの生息地で、大きな群を見かけることもあります。右手がガレた急傾斜となった箇所では滑落事故も起きているので、とくに積雪のある時期などは慎重に通過しましょう。 やがてヨコスズ尾根の稜線を行くようになると、樹相はブナ、ミズナラやカエデの広葉樹林に変わり、石灰岩の露岩が点在する緩やかな尾根道となります。新緑や紅葉の季節などはとくに美しく気分爽快な所です。都県境尾根(長沢背稜)が同高度となってひょっこりと一杯水避難小屋前の十字路に飛びだします。小屋から右に5分ほど行ったところには一杯水と呼ばれる水場があります。倉沢塩地谷の源頭に当たる所ですが、水量は乏しく渇水期には涸れることもあります。本コースではほかに水場もないので、出発前に余裕を持って準備しておきましょう。避難小屋にはトイレがあり、小屋前の広場にはテーブルとベンチも置かれています。 避難小屋裏手の雑木林の中の小道をたどれば25分ほどで天目山山頂に登り着きます。天目山は東京側の呼称で、埼玉側では三ツドッケと呼ばれています。「三ツドッケ」とは三つの「トッケ」という意味ですが、「トッケ」は尖った山頂を表しているようです。同じ山域の西方には芋ノ木ドッケ(芋木のトッケ)というピークがあります。御坂山塊の三ツ峠の「トウゲ」も「トッケ」と同義だといわれています。 山頂直下の小岩峰からは南面に展望が開け、日原川南岸の石尾根の山々、その奥には奥多摩三山(大岳山・御前山・三頭山)を見渡すことができます。 山頂から西、大栗山手前で縦走路から左手に少し入ったところにこのエリア随一の好展望が得られるハナド岩があります。とくに晩秋には眼下の小川谷一帯の広葉樹が紅・黄葉して針葉樹の緑を彩り、時間があればぜひ立ち寄りたいところです。ただし、足元が切れ落ちているので転・滑落には十分注意してください。 天目山から一杯水避難小屋に戻り、往路のヨコスズ尾根を起点の東日原バス停へと下ります。
  • 大弛峠から甲武信ヶ岳へ

    大弛峠から甲武信ヶ岳へ

    登山の起点となる大弛峠へは塩山駅北口から季節運行の乗合タクシーが運行されています。峠には駐車場とトイレがあります。大弛小屋は東側の林の中にあり、予約により宿泊・幕営も可能です(有料)。 国師ヶ岳へは、峠の小屋横の水場から登山道を登って行きます。10分ほどで、夢の庭園への道が分かれ、やがて尾根通しの道と合流。しばらくの急登で前国師、さらに少し下って三繋平に着きます。縦走路を外れて右に進むと、奥秩父最高峰の北奥千丈岳に至ります。分岐から往復30分足らずの道のりです。三繋平から直進して、樹林帯を抜けた所が国師ヶ岳山頂です。 国師ヶ岳から頂稜をなだらかに下ると、10分ほどで天狗尾根を分けます。縦走路は左へ直角に曲がって急下降し、三つほどコブを越えると最低鞍部の国師のタルに着きます。 タルから小さなコブを越えて緩やかに登り、1峰過ぎてようやく東梓。コメツガやシャクナゲ越しに国師ヶ岳が見えますが、展望はあまり良くないところです。東梓から大木のコメツガの樹林帯を下ってシダの茂る鞍部を過ぎ、ひとコブ越えると尾根が広く穏やかになります。右手の梢越しに両門ノ頭の岩壁が見えます。 両門ノ頭は山梨県側が絶壁をなし、本コース中最も展望が良いところ。足元の東沢の谷筋が1本1本はっきり見えます。再び樹林帯の中を進み登り詰めると富士見です。名前通りにはいかず、展望はありません。ここは北に向って五郎山に至る長大な支稜の分岐峰です。正確には富士見は、この支稜が起こす最初のピークで、この分岐峰より20m高いのです。 ここから縦走路は直角に右折します。枝尾根に踏み込まないようロープが張ってあります。雨水で溝状になった縦走路を下ると、枯木立の中に入り、立ちはだかるように水師が見えます。水師へは一直線の登りとなり、やがて右に尾根筋を外れて巻くように登ると水師に着きます。ここも展望はありません。 水師からシラベの中を下ると、右手にガレ場が現れ、甲武信ヶ岳と木賊山が目前に迫ります。まもなく千曲川源流コースの分岐です。この分岐から縦走路は格段に良く踏まれており、まもなく幅広いガレ状の尾根筋の急登となります。見上げると甲武信ヶ岳山頂の標柱が見えます。もうひと踏ん張りで頂上に着きます。甲武信小屋へは急坂を15分で下れますが、右側がガレているので要注意。 下りは戸渡尾根をたどって西沢渓谷入口へ向かいます。
    登山の起点となる大弛峠へは塩山駅北口から季節運行の乗合タクシーが運行されています。峠には駐車場とトイレがあります。大弛小屋は東側の林の中にあり、予約により宿泊・幕営も可能です(有料)。 国師ヶ岳へは、峠の小屋横の水場から登山道を登って行きます。10分ほどで、夢の庭園への道が分かれ、やがて尾根通しの道と合流。しばらくの急登で前国師、さらに少し下って三繋平に着きます。縦走路を外れて右に進むと、奥秩父最高峰の北奥千丈岳に至ります。分岐から往復30分足らずの道のりです。三繋平から直進して、樹林帯を抜けた所が国師ヶ岳山頂です。 国師ヶ岳から頂稜をなだらかに下ると、10分ほどで天狗尾根を分けます。縦走路は左へ直角に曲がって急下降し、三つほどコブを越えると最低鞍部の国師のタルに着きます。 タルから小さなコブを越えて緩やかに登り、1峰過ぎてようやく東梓。コメツガやシャクナゲ越しに国師ヶ岳が見えますが、展望はあまり良くないところです。東梓から大木のコメツガの樹林帯を下ってシダの茂る鞍部を過ぎ、ひとコブ越えると尾根が広く穏やかになります。右手の梢越しに両門ノ頭の岩壁が見えます。 両門ノ頭は山梨県側が絶壁をなし、本コース中最も展望が良いところ。足元の東沢の谷筋が1本1本はっきり見えます。再び樹林帯の中を進み登り詰めると富士見です。名前通りにはいかず、展望はありません。ここは北に向って五郎山に至る長大な支稜の分岐峰です。正確には富士見は、この支稜が起こす最初のピークで、この分岐峰より20m高いのです。 ここから縦走路は直角に右折します。枝尾根に踏み込まないようロープが張ってあります。雨水で溝状になった縦走路を下ると、枯木立の中に入り、立ちはだかるように水師が見えます。水師へは一直線の登りとなり、やがて右に尾根筋を外れて巻くように登ると水師に着きます。ここも展望はありません。 水師からシラベの中を下ると、右手にガレ場が現れ、甲武信ヶ岳と木賊山が目前に迫ります。まもなく千曲川源流コースの分岐です。この分岐から縦走路は格段に良く踏まれており、まもなく幅広いガレ状の尾根筋の急登となります。見上げると甲武信ヶ岳山頂の標柱が見えます。もうひと踏ん張りで頂上に着きます。甲武信小屋へは急坂を15分で下れますが、右側がガレているので要注意。 下りは戸渡尾根をたどって西沢渓谷入口へ向かいます。
  • 千曲川から甲武信ヶ岳・十文字峠へ

    千曲川から甲武信ヶ岳・十文字峠へ

    近年、河川の水源を訪ねる山旅が人気を呼んでいます。千曲川を遡って甲武信ヶ岳に登るコースは、まさにうってつけであり、甲武信ヶ岳への最短路でもあります。ここでは、千曲川源流をたどって甲武信ヶ岳に登り、十文字峠に向かって毛木平に戻る周回コースを紹介します。毛木平を早立ちすれば日帰りも可能ですが道中の山小屋に1泊してゆったりと歩くのがおすすめです。 毛木平までタクシー利用が一般的です。駐車場は広く、トイレがあります。ゲートを抜けてしばらく行き、左に十文字峠の道と分かれて沢沿いに進みます。大山祇神社を過ぎると、道は山腹を巻くように右側に大きくカーブします。振り返ると大山の岩峰が見えます。ザレた沢を横切り、本流の沢べりに下ると、このコース唯一の滝であるナメ滝に至ります。 左岸を高巻き、ガレ場の再生林を過ぎると、ぐっと水量が減った本流を何回も渡り返すようになります。木橋はしっかりしており、いかにも源流の雰囲気が漂っています。やがて左から枝沢が合流し、苔むした坂道になって、信濃川水源地標に着きます。そこは小広く切り開かれており、近くに水飲み場もあります。 水源地標から樹林帯の中を急登して主脈縦走路に出ます。東に進んでガレ場を急登すると、甲武信ヶ岳山頂に着きます。甲武信小屋に下って1泊し、翌日巻き道を通って三宝山に向かうのがおすすめです。日帰りの場合は、山頂から北へ三宝山に向かうと、ひと下りで小屋からの巻き道と一緒になります。 三宝山との鞍部に出て登り返して行くと、三宝石への枝道があります。三宝石は奥秩父主脈の眺めがすばらしいので、時間があれば寄っていきましょう。すぐに三宝山の平らな山頂に着きます。木立に囲まれ展望は得られないのが残念。鞍部に下ると、尻岩という丸みを帯びた二つの大岩があります。 三宝山を下ると、前方に武信白岩山の岩峰が見えます。クサリ場を過ぎると、その山頂直下に着きます。危険防止のロープが張られています。長野県側を巻き、大山の岩頭に登り着きます。あまり広くないものの、展望の良い山頂です。 大山のクサリ場を急下降して十文字峠に近づくと、シャクナゲが群生しており、近くに十文字小屋があります。 峠から十文字山を巻いて下り、八丁坂ノ頭から急坂になります。五里観音を過ぎると千曲川東沢を渡り、登りに通った林道に出て毛木平に戻ります。
    近年、河川の水源を訪ねる山旅が人気を呼んでいます。千曲川を遡って甲武信ヶ岳に登るコースは、まさにうってつけであり、甲武信ヶ岳への最短路でもあります。ここでは、千曲川源流をたどって甲武信ヶ岳に登り、十文字峠に向かって毛木平に戻る周回コースを紹介します。毛木平を早立ちすれば日帰りも可能ですが道中の山小屋に1泊してゆったりと歩くのがおすすめです。 毛木平までタクシー利用が一般的です。駐車場は広く、トイレがあります。ゲートを抜けてしばらく行き、左に十文字峠の道と分かれて沢沿いに進みます。大山祇神社を過ぎると、道は山腹を巻くように右側に大きくカーブします。振り返ると大山の岩峰が見えます。ザレた沢を横切り、本流の沢べりに下ると、このコース唯一の滝であるナメ滝に至ります。 左岸を高巻き、ガレ場の再生林を過ぎると、ぐっと水量が減った本流を何回も渡り返すようになります。木橋はしっかりしており、いかにも源流の雰囲気が漂っています。やがて左から枝沢が合流し、苔むした坂道になって、信濃川水源地標に着きます。そこは小広く切り開かれており、近くに水飲み場もあります。 水源地標から樹林帯の中を急登して主脈縦走路に出ます。東に進んでガレ場を急登すると、甲武信ヶ岳山頂に着きます。甲武信小屋に下って1泊し、翌日巻き道を通って三宝山に向かうのがおすすめです。日帰りの場合は、山頂から北へ三宝山に向かうと、ひと下りで小屋からの巻き道と一緒になります。 三宝山との鞍部に出て登り返して行くと、三宝石への枝道があります。三宝石は奥秩父主脈の眺めがすばらしいので、時間があれば寄っていきましょう。すぐに三宝山の平らな山頂に着きます。木立に囲まれ展望は得られないのが残念。鞍部に下ると、尻岩という丸みを帯びた二つの大岩があります。 三宝山を下ると、前方に武信白岩山の岩峰が見えます。クサリ場を過ぎると、その山頂直下に着きます。危険防止のロープが張られています。長野県側を巻き、大山の岩頭に登り着きます。あまり広くないものの、展望の良い山頂です。 大山のクサリ場を急下降して十文字峠に近づくと、シャクナゲが群生しており、近くに十文字小屋があります。 峠から十文字山を巻いて下り、八丁坂ノ頭から急坂になります。五里観音を過ぎると千曲川東沢を渡り、登りに通った林道に出て毛木平に戻ります。
  • 雁坂峠から甲武信ヶ岳・戸渡尾根へ

    雁坂峠から甲武信ヶ岳・戸渡尾根へ

    本コースは、数ある甲武信ヶ岳の登路のうち最も交通の便が良く、効率的に歩くことができると人気です。 西沢渓谷行のバスで道の駅みとみで下車。国道を少し戻って久渡沢に出て車道を行くと、鶏冠山大橋の下をくぐって雁坂トンネル料金所の東側に出ます。タクシーはここまで入れます。 登山コースは林道終点まで進みます。なおこの林道は私設につき一般車両は乗り入れ禁止。終点の沓切沢橋を渡って、従来の峠道に取り付きます。急坂を登ってなだらかに下るとナメラ沢の標識。やがてクッキリ沢を渡ると、すぐ久渡沢本流の川原に出ます。しばらく川原を歩いて、右岸の山道に入ります。沢筋を離れて樹林帯を登ると、やがて峠直下の急登になります。カヤトの斜面をジグザグに登り切ると、開けた雁坂峠に着きます。この峠は、日本三大峠のひとつに数えられています。 縦走路を北西に進み、草原から樹林に入れば雁坂嶺。小広く穏やかな山頂です。雁坂嶺からゆるやかな樹林帯を下ったあと、東破風山への急登にさしかかります。その頂上から岩だらけの尾根道を少し下り、登り返せば破風山(西破風山)。 破風山の頂稜にはシャクナゲが群生しています。山頂を過ぎた先、尾根が急に落ち込む地点に来ると、視界が開けて、木賊山・甲武信ヶ岳・三宝山・金峰山が一望できます。露岩が重なり合った尾根を下り切ると、避難小屋が建っている笹平。水場は南斜面を下ること20分のヌク沢源頭にあります。 笹平から木賊山へは長い登りで、賽ノ河原でひと息ついて、いくらか平らになった先で道が分かれます。左は木賊山を越える尾根通しの道、右は巻き道。甲武信ヶ岳にはその日のうちに往復するのも良いし、翌日でもかまわないでしょう。 甲武信小屋に宿泊した翌日、木賊山を越えて下山にかかります。すぐ鶏冠尾根への入口がありますが危険防止のため進入禁止の標識があります。さらに少し下ると、戸渡尾根分岐。戸渡尾根に入って山腹の左手を巻き気味に下ると、次第に尾根道らしくなります。しばらくはシラベやコメツガが密生して歩きにくい道が続きます。まもなく鶏冠尾根が一望できるようになると、道は樹林帯を急下降します。あたりはシャクナゲの群生地。やがて新道分岐です。右は徳ちゃん新道、左はヌク沢を渡る近丸新道です。近年は前者を通る人が多いようです。これを下りきると、西沢山荘の脇に出ます。 そこからは、西沢渓谷の遊歩道歩き。西沢渓谷入口バス停から山梨市駅または塩山駅行バスの便があるので、利用するとよいでしょう。
    本コースは、数ある甲武信ヶ岳の登路のうち最も交通の便が良く、効率的に歩くことができると人気です。 西沢渓谷行のバスで道の駅みとみで下車。国道を少し戻って久渡沢に出て車道を行くと、鶏冠山大橋の下をくぐって雁坂トンネル料金所の東側に出ます。タクシーはここまで入れます。 登山コースは林道終点まで進みます。なおこの林道は私設につき一般車両は乗り入れ禁止。終点の沓切沢橋を渡って、従来の峠道に取り付きます。急坂を登ってなだらかに下るとナメラ沢の標識。やがてクッキリ沢を渡ると、すぐ久渡沢本流の川原に出ます。しばらく川原を歩いて、右岸の山道に入ります。沢筋を離れて樹林帯を登ると、やがて峠直下の急登になります。カヤトの斜面をジグザグに登り切ると、開けた雁坂峠に着きます。この峠は、日本三大峠のひとつに数えられています。 縦走路を北西に進み、草原から樹林に入れば雁坂嶺。小広く穏やかな山頂です。雁坂嶺からゆるやかな樹林帯を下ったあと、東破風山への急登にさしかかります。その頂上から岩だらけの尾根道を少し下り、登り返せば破風山(西破風山)。 破風山の頂稜にはシャクナゲが群生しています。山頂を過ぎた先、尾根が急に落ち込む地点に来ると、視界が開けて、木賊山・甲武信ヶ岳・三宝山・金峰山が一望できます。露岩が重なり合った尾根を下り切ると、避難小屋が建っている笹平。水場は南斜面を下ること20分のヌク沢源頭にあります。 笹平から木賊山へは長い登りで、賽ノ河原でひと息ついて、いくらか平らになった先で道が分かれます。左は木賊山を越える尾根通しの道、右は巻き道。甲武信ヶ岳にはその日のうちに往復するのも良いし、翌日でもかまわないでしょう。 甲武信小屋に宿泊した翌日、木賊山を越えて下山にかかります。すぐ鶏冠尾根への入口がありますが危険防止のため進入禁止の標識があります。さらに少し下ると、戸渡尾根分岐。戸渡尾根に入って山腹の左手を巻き気味に下ると、次第に尾根道らしくなります。しばらくはシラベやコメツガが密生して歩きにくい道が続きます。まもなく鶏冠尾根が一望できるようになると、道は樹林帯を急下降します。あたりはシャクナゲの群生地。やがて新道分岐です。右は徳ちゃん新道、左はヌク沢を渡る近丸新道です。近年は前者を通る人が多いようです。これを下りきると、西沢山荘の脇に出ます。 そこからは、西沢渓谷の遊歩道歩き。西沢渓谷入口バス停から山梨市駅または塩山駅行バスの便があるので、利用するとよいでしょう。
  • 大山、天丸山、帳付山

    大山、天丸山、帳付山

    天丸橋から荒れ気味の天丸沢沿いをたどり、ナメ滝を巻きアルミの梯子の先で左手の尾根に取付きます。つづら折りの急斜面を越え岩場を登りきれば、展望の良い大山に到着です。引き返して南進し天丸橋下降点に乗り上げ右折、樹林の中の倉門山を通過して天丸山分岐から天丸山へ向かいます。天丸山は大きな岩峰で基部からロープが設置されていますが傾斜がきつく、登りよりも下りの難易度が高いので細心の注意が必要です。引き返して帳付山へ向かい、馬道のコルから尾根を西に進むと樹林が濃くなります。展望の良い岩稜帯を進んでいきますが、南面側へ固定ロープの下りが難易度が高いです。木の根がはびこる急登を経て帳付山に到着です。山頂からは北面の展望が開けます。下山は来た道を戻ります。馬道のコルからの峠道は昔の主要交易路でした。明瞭な馬道を下り展望の良い社壇乗越から車道歩きで天丸橋へ戻ります。
    天丸橋から荒れ気味の天丸沢沿いをたどり、ナメ滝を巻きアルミの梯子の先で左手の尾根に取付きます。つづら折りの急斜面を越え岩場を登りきれば、展望の良い大山に到着です。引き返して南進し天丸橋下降点に乗り上げ右折、樹林の中の倉門山を通過して天丸山分岐から天丸山へ向かいます。天丸山は大きな岩峰で基部からロープが設置されていますが傾斜がきつく、登りよりも下りの難易度が高いので細心の注意が必要です。引き返して帳付山へ向かい、馬道のコルから尾根を西に進むと樹林が濃くなります。展望の良い岩稜帯を進んでいきますが、南面側へ固定ロープの下りが難易度が高いです。木の根がはびこる急登を経て帳付山に到着です。山頂からは北面の展望が開けます。下山は来た道を戻ります。馬道のコルからの峠道は昔の主要交易路でした。明瞭な馬道を下り展望の良い社壇乗越から車道歩きで天丸橋へ戻ります。
  • 天覧山・多峯主山から巾着田へ

    天覧山・多峯主山から巾着田へ

    高麗駅の改札を出て大通りを南に進み、突き当りを右折して山道に入ります。尾根通しに進んで丁字路を左折し、岩場を登ると明るく開けた多峯主山山頂に着きます。西には三角錐の武甲山が見え、南には奥多摩の山々が眺められます。好天なら奥多摩の山並みの向こうに富士山も望めます。東にはこれから行く天覧山がすぐ近くに見えます。山頂には経文を書いた一万二千個もの石を埋めた経塚があり、石経供養塔が立てられています。 山頂のすぐ南に黒田直邦の墓があります。黒田直邦は江戸時代の飯能の領主で、後に沼田3万石の大名になりましたが、後継ぎの直純が遺言により直邦の遺骸をこの地に葬りました。墓地は二段に分かれ、上段の大石を据えた所が本墓で、下段に大きな墓碑と彰徳碑や灯籠が立てられ、厳かな雰囲気が漂っています。 石段を下ると、昔は雨乞い祈願をしたという雨乞池があります。天覧山へは歩きやすい下り道で、途中に常盤御前伝説に因む「よし竹」や「見返り坂」があります。 平らな場所まで下って湿地帯を通り、左折して木段を上がると天覧山の頂上です。昔は愛宕山と呼ばれていましたが、徳川5代将軍綱吉の病気平癒を祈願して十六羅漢を寄進したことから羅漢山の名がつき、その後、1883(明治16)年に明治天皇が登られたのを記念して天覧山と改称されました。頂上の見晴らしは素晴らしく、奥多摩・富士山や丹沢までひと目で見渡せます。東南には飯能市街が眼下に広がり、好天なら東京スカイツリーを見ることもできます。 展望を楽しんだら高麗峠に向かいます。東屋まで戻り道標に従って雑木林の道を下りながら進むと車道に出ます。左折して西武線の高架をくぐり、交差点を跨いで奥武蔵自然歩道に入ります。なだらかな丘陵を進むと高麗峠です。道標に注意して進むと下りになり、集落が現れます。民家の間を進み、高麗川に架かるドレミファ橋を渡れば巾着田に着きます。 巾着田は高麗川の蛇行により造られた直径約500mの園地で、春は桜と菜の花、秋は曼珠沙華とコスモスの共演が見事です。特に秋の「曼珠沙華まつり」の期間中は、多くの観光客が訪れます。 巾着田から北に向かい、車道に出て左折し鹿台橋を渡ります。橋の西詰を左折して旧道に入ると「水天の碑」があります。県道の角にある日高市指定史跡「台の高札場跡」を過ぎれば高麗駅はもうすぐです。
    高麗駅の改札を出て大通りを南に進み、突き当りを右折して山道に入ります。尾根通しに進んで丁字路を左折し、岩場を登ると明るく開けた多峯主山山頂に着きます。西には三角錐の武甲山が見え、南には奥多摩の山々が眺められます。好天なら奥多摩の山並みの向こうに富士山も望めます。東にはこれから行く天覧山がすぐ近くに見えます。山頂には経文を書いた一万二千個もの石を埋めた経塚があり、石経供養塔が立てられています。 山頂のすぐ南に黒田直邦の墓があります。黒田直邦は江戸時代の飯能の領主で、後に沼田3万石の大名になりましたが、後継ぎの直純が遺言により直邦の遺骸をこの地に葬りました。墓地は二段に分かれ、上段の大石を据えた所が本墓で、下段に大きな墓碑と彰徳碑や灯籠が立てられ、厳かな雰囲気が漂っています。 石段を下ると、昔は雨乞い祈願をしたという雨乞池があります。天覧山へは歩きやすい下り道で、途中に常盤御前伝説に因む「よし竹」や「見返り坂」があります。 平らな場所まで下って湿地帯を通り、左折して木段を上がると天覧山の頂上です。昔は愛宕山と呼ばれていましたが、徳川5代将軍綱吉の病気平癒を祈願して十六羅漢を寄進したことから羅漢山の名がつき、その後、1883(明治16)年に明治天皇が登られたのを記念して天覧山と改称されました。頂上の見晴らしは素晴らしく、奥多摩・富士山や丹沢までひと目で見渡せます。東南には飯能市街が眼下に広がり、好天なら東京スカイツリーを見ることもできます。 展望を楽しんだら高麗峠に向かいます。東屋まで戻り道標に従って雑木林の道を下りながら進むと車道に出ます。左折して西武線の高架をくぐり、交差点を跨いで奥武蔵自然歩道に入ります。なだらかな丘陵を進むと高麗峠です。道標に注意して進むと下りになり、集落が現れます。民家の間を進み、高麗川に架かるドレミファ橋を渡れば巾着田に着きます。 巾着田は高麗川の蛇行により造られた直径約500mの園地で、春は桜と菜の花、秋は曼珠沙華とコスモスの共演が見事です。特に秋の「曼珠沙華まつり」の期間中は、多くの観光客が訪れます。 巾着田から北に向かい、車道に出て左折し鹿台橋を渡ります。橋の西詰を左折して旧道に入ると「水天の碑」があります。県道の角にある日高市指定史跡「台の高札場跡」を過ぎれば高麗駅はもうすぐです。
  • 日和田山から物見山へ

    日和田山から物見山へ

    朝鮮様式の魔除け「将軍標」をシンボルとする高麗駅で下車して線路を渡ると台の交差点。そこから「台の高札場跡」を右折して道なりに進むと鹿台橋に出ます。橋を渡った高麗本郷の交差点が、曼珠沙華で有名な巾着田の入口です。時間があれば、あわせて高麗神社や聖天院などの高麗王若光ゆかりの地を訪ねてみるのも良いでしょう。 交差点を左折して進むと日和田山登山道となり、金刀比羅神社の石造りの大鳥居に迎えられます。すぐに道は二分し、男坂と女坂に分かれます。女坂は緩やかな道ですが、男坂は急な岩場があるので、雨天の際には控えましょう。岩場の上部には金刀比羅神社があり、巾着田が一望できる良い展望台となっています。まさに巾着のように流れる高麗川の遠望を楽しんだ後、ひと登りすれば宝篋印塔の建立された日和田山山頂です。日高市の市街地が一望できる山頂で休憩したら、次の高指山に向かいます。 高指山の山名標柱に立ち寄った後、程なくして明るく開けた雰囲気の良い山上集落、駒高集落に着きます。そして路傍の道標に従って山道に入ると、やがて1等三角点のある物見山です。ベンチなどもありますが、周辺の木々が伸びて眺望はまったくありません。山頂から続く尾根をさらに下ると、すぐにヤセオネ峠の分岐へ出ます。ここからは宿谷の滝へ向かうこともできますが、さらに植林の中の整備された道を進みます。 やがて林道の切通しを越えて緩やかに登っていくと小さなお堂が見えてきます。このお堂の石仏は「権現堂の岩舟地蔵」で、一般的には北向地蔵として知られています。また、この地蔵尊から鎌北湖方面に下っていくと、かつてこの旧権現堂村を開発した織部氏の名が、路傍の「開祖織部手植松」の碑に残されています。北向地蔵からエビガ坂方面に足をのばすこともできますが、ここはユガテ集落に続く山道を歩きます。やがて古い道標のある辻に出て、この分岐を土山集落へと向かえば明るく開けた民家の脇に出ます。 土山集落の愛宕地蔵から下っていき、中野集落から来た道を合わせて進んでいくと小さな「将軍標」が現れます。毛呂山町と日高市の境界です。さらに下ると道路脇に五常の滝があり、五條に流れ落ちる美しい滝の傍らには滝不動尊も祀られているのですが、現在は私有地となっており見学する場合は受付で拝観料を支払う必要があります。そして清流沿いに歩いて行けば、程なく国道299号とぶつかり武蔵横手駅に着きます。
    朝鮮様式の魔除け「将軍標」をシンボルとする高麗駅で下車して線路を渡ると台の交差点。そこから「台の高札場跡」を右折して道なりに進むと鹿台橋に出ます。橋を渡った高麗本郷の交差点が、曼珠沙華で有名な巾着田の入口です。時間があれば、あわせて高麗神社や聖天院などの高麗王若光ゆかりの地を訪ねてみるのも良いでしょう。 交差点を左折して進むと日和田山登山道となり、金刀比羅神社の石造りの大鳥居に迎えられます。すぐに道は二分し、男坂と女坂に分かれます。女坂は緩やかな道ですが、男坂は急な岩場があるので、雨天の際には控えましょう。岩場の上部には金刀比羅神社があり、巾着田が一望できる良い展望台となっています。まさに巾着のように流れる高麗川の遠望を楽しんだ後、ひと登りすれば宝篋印塔の建立された日和田山山頂です。日高市の市街地が一望できる山頂で休憩したら、次の高指山に向かいます。 高指山の山名標柱に立ち寄った後、程なくして明るく開けた雰囲気の良い山上集落、駒高集落に着きます。そして路傍の道標に従って山道に入ると、やがて1等三角点のある物見山です。ベンチなどもありますが、周辺の木々が伸びて眺望はまったくありません。山頂から続く尾根をさらに下ると、すぐにヤセオネ峠の分岐へ出ます。ここからは宿谷の滝へ向かうこともできますが、さらに植林の中の整備された道を進みます。 やがて林道の切通しを越えて緩やかに登っていくと小さなお堂が見えてきます。このお堂の石仏は「権現堂の岩舟地蔵」で、一般的には北向地蔵として知られています。また、この地蔵尊から鎌北湖方面に下っていくと、かつてこの旧権現堂村を開発した織部氏の名が、路傍の「開祖織部手植松」の碑に残されています。北向地蔵からエビガ坂方面に足をのばすこともできますが、ここはユガテ集落に続く山道を歩きます。やがて古い道標のある辻に出て、この分岐を土山集落へと向かえば明るく開けた民家の脇に出ます。 土山集落の愛宕地蔵から下っていき、中野集落から来た道を合わせて進んでいくと小さな「将軍標」が現れます。毛呂山町と日高市の境界です。さらに下ると道路脇に五常の滝があり、五條に流れ落ちる美しい滝の傍らには滝不動尊も祀られているのですが、現在は私有地となっており見学する場合は受付で拝観料を支払う必要があります。そして清流沿いに歩いて行けば、程なく国道299号とぶつかり武蔵横手駅に着きます。
  • 吾野から顔振峠・越上山へ

    吾野から顔振峠・越上山へ

    吾野駅横の階段を下り車道へ出ます。右へ10分ほどで旧宿場の吾野宿を抜け吾野橋を渡り左に向かいます。すぐに国道299号吾野トンネル付近の交差点を横切り借宿神社で高山不動方面への道と分かれ、右の梅沢沿いの緩い車道を登って行きます。車道が急にカーブするあたりで右の登山道に入ります。登山道と作業道が並行していてどちらも歩けます。西川材の杉や檜の植林帯が続きます。木立の中を一気に登り車道を横切れば風影集落の民家が点在する斜面に出ます。このあたりは、その昔、源義経が奥州落ちの折、顔を振り振り眺望したという伝説が残り、格別素晴らしい展望です。 左から丹沢連峰、大岳山の右奥に富士山、さらに川苔山から大持山、武川岳、そして右端に武甲山の山並みを楽しめます。顔振峠はすぐで、茶屋裏手の旧峠上には馬頭観音や供養塔などが寂しくたたずみ、昔の面影を残しています。右手尾根を少し登れば見晴台(雨乞塚)があります。 峠からは奥武蔵グリーンラインを東に進みます。道標に従い、左へ山腹を巻く参道を歩くと阿寺諏訪神社です。秋には紅葉が社殿に彩りを添えます。 広場左手の崖地脇から左に巻きぎみに行くと越上山分岐で、右手金毘羅様周辺はイワウチワが群生し美事です。越上山へは直前に岩稜があり、注意して歩きます。静寂に包まれた山頂は樹木が伸び、展望がないのが少々残念です。分岐まで戻り、東に派生する尾根の右側をからむ道を進み、車道の切通しに出ます。三差路の車道から尾根を登り、左に一本杉峠分岐、十二曲りの切通し、五六峠、茶之岳山を経由する小さなアップダウンの尾根道を歩き続けます。 ようやくエビガ坂の峠分岐に出てひと安心です。右に道標に従ってユガテに着きます。パッと開けた山上集落は、一年を通じて桃源郷の雰囲気をかもし出していて、いつ訪れても楽しめます。 ユガテからは尾根道をたどり東吾野駅へ向かいます。地元の地域振興で整備された「飛脚道」を行きます。橋本山の先で右折し、国指定重文の福徳寺阿弥陀堂のある里に出ます。そして左に車道を行くとすぐに東吾野駅です。
    吾野駅横の階段を下り車道へ出ます。右へ10分ほどで旧宿場の吾野宿を抜け吾野橋を渡り左に向かいます。すぐに国道299号吾野トンネル付近の交差点を横切り借宿神社で高山不動方面への道と分かれ、右の梅沢沿いの緩い車道を登って行きます。車道が急にカーブするあたりで右の登山道に入ります。登山道と作業道が並行していてどちらも歩けます。西川材の杉や檜の植林帯が続きます。木立の中を一気に登り車道を横切れば風影集落の民家が点在する斜面に出ます。このあたりは、その昔、源義経が奥州落ちの折、顔を振り振り眺望したという伝説が残り、格別素晴らしい展望です。 左から丹沢連峰、大岳山の右奥に富士山、さらに川苔山から大持山、武川岳、そして右端に武甲山の山並みを楽しめます。顔振峠はすぐで、茶屋裏手の旧峠上には馬頭観音や供養塔などが寂しくたたずみ、昔の面影を残しています。右手尾根を少し登れば見晴台(雨乞塚)があります。 峠からは奥武蔵グリーンラインを東に進みます。道標に従い、左へ山腹を巻く参道を歩くと阿寺諏訪神社です。秋には紅葉が社殿に彩りを添えます。 広場左手の崖地脇から左に巻きぎみに行くと越上山分岐で、右手金毘羅様周辺はイワウチワが群生し美事です。越上山へは直前に岩稜があり、注意して歩きます。静寂に包まれた山頂は樹木が伸び、展望がないのが少々残念です。分岐まで戻り、東に派生する尾根の右側をからむ道を進み、車道の切通しに出ます。三差路の車道から尾根を登り、左に一本杉峠分岐、十二曲りの切通し、五六峠、茶之岳山を経由する小さなアップダウンの尾根道を歩き続けます。 ようやくエビガ坂の峠分岐に出てひと安心です。右に道標に従ってユガテに着きます。パッと開けた山上集落は、一年を通じて桃源郷の雰囲気をかもし出していて、いつ訪れても楽しめます。 ユガテからは尾根道をたどり東吾野駅へ向かいます。地元の地域振興で整備された「飛脚道」を行きます。橋本山の先で右折し、国指定重文の福徳寺阿弥陀堂のある里に出ます。そして左に車道を行くとすぐに東吾野駅です。
  • 伊豆ヶ岳から子ノ権現・竹寺へ

    伊豆ヶ岳から子ノ権現・竹寺へ

    正丸駅前の右手の急な階段を下ってガードをくぐり、なだらかな舗装道路を登っていきます。春には大蔵山の集落に咲く花々が目を楽しませてくれます。安産地蔵尊を右手に見たら馬頭観音のある正丸峠分岐に着き、ここから左の山道へ入っていきます。 沢沿いに進み実谷の分岐から右へと登って長岩(亀岩)を目指します。長岩からさらに登り、正丸峠から続く尾根道とぶつかったら右に折れて長岩峠へと出ます。ここからは尾根道と登山道が並走しているので、どちらを進んでもクサリ場のある男坂の手前に出ます(岩場の男坂は中央付近で落石の危険が大きいので要注意)。この分岐を右へ。女坂を進み、崩落して通行止めとなっている箇所があるので左に迂回路をとると、大きな岩の脇から頂上付近の広場に着きます。伊豆ヶ岳の頂上付近からは奥武蔵の山々の展望が楽しめ、4月頃にはミツバツツジが見頃となります。 山伏峠への道を右手に分け南の急斜面を下り、登り返すと東屋のある静かな古御岳です。再び滑りやすい急坂を注意して下り、開けた高畑山に着きますが、雑木林に囲まれ展望はありません。 しばらく進むと送電鉄塔の建つ尾根上に出ます。植林が伐採され、伊豆ヶ岳山稜一番の大展望です。南西方向には3つの峰から構成された蕨山が良く見えます。 高畑山、中ノ沢ノ頭を通り小さな登降を繰り返して、林道に出ると天目指峠です。林道を横切りさらにアップダウンを繰り返すと、小さな祠がある愛宕山に出ます。少し下ると分岐となるので、ここを左へ向かいます。ほどなくすると千年以上の歴史を持ち、足腰の神様として信仰を集める天台宗の子ノ権現天龍寺に着きます。眺望の良い経ヶ峰や阿字山へも立ち寄ってみてください。日が短い季節や時間が遅くなってしまった時は、芳延参道を下り吾野駅へ出ると良いでしょう。 竹寺へは来た道に戻ってまっすぐ進み、穴沢峠の分岐を左に折れます。豆口峠を経て本殿の裏から厄除けで知られた茅の輪をくぐり、竹のすれる音だけの静かな竹寺の境内へ入っていきます。牛頭天王の本殿裏に戻り、植林の山道を歩いて急な八幡坂を下り馬頭尊脇から車道に出れば、小殿バス停はすぐ近くです。
    正丸駅前の右手の急な階段を下ってガードをくぐり、なだらかな舗装道路を登っていきます。春には大蔵山の集落に咲く花々が目を楽しませてくれます。安産地蔵尊を右手に見たら馬頭観音のある正丸峠分岐に着き、ここから左の山道へ入っていきます。 沢沿いに進み実谷の分岐から右へと登って長岩(亀岩)を目指します。長岩からさらに登り、正丸峠から続く尾根道とぶつかったら右に折れて長岩峠へと出ます。ここからは尾根道と登山道が並走しているので、どちらを進んでもクサリ場のある男坂の手前に出ます(岩場の男坂は中央付近で落石の危険が大きいので要注意)。この分岐を右へ。女坂を進み、崩落して通行止めとなっている箇所があるので左に迂回路をとると、大きな岩の脇から頂上付近の広場に着きます。伊豆ヶ岳の頂上付近からは奥武蔵の山々の展望が楽しめ、4月頃にはミツバツツジが見頃となります。 山伏峠への道を右手に分け南の急斜面を下り、登り返すと東屋のある静かな古御岳です。再び滑りやすい急坂を注意して下り、開けた高畑山に着きますが、雑木林に囲まれ展望はありません。 しばらく進むと送電鉄塔の建つ尾根上に出ます。植林が伐採され、伊豆ヶ岳山稜一番の大展望です。南西方向には3つの峰から構成された蕨山が良く見えます。 高畑山、中ノ沢ノ頭を通り小さな登降を繰り返して、林道に出ると天目指峠です。林道を横切りさらにアップダウンを繰り返すと、小さな祠がある愛宕山に出ます。少し下ると分岐となるので、ここを左へ向かいます。ほどなくすると千年以上の歴史を持ち、足腰の神様として信仰を集める天台宗の子ノ権現天龍寺に着きます。眺望の良い経ヶ峰や阿字山へも立ち寄ってみてください。日が短い季節や時間が遅くなってしまった時は、芳延参道を下り吾野駅へ出ると良いでしょう。 竹寺へは来た道に戻ってまっすぐ進み、穴沢峠の分岐を左に折れます。豆口峠を経て本殿の裏から厄除けで知られた茅の輪をくぐり、竹のすれる音だけの静かな竹寺の境内へ入っていきます。牛頭天王の本殿裏に戻り、植林の山道を歩いて急な八幡坂を下り馬頭尊脇から車道に出れば、小殿バス停はすぐ近くです。
  • 白谷沢から棒ノ折山へ

    白谷沢から棒ノ折山へ

    ノーラ名栗・さわらびの湯バス停から名栗湖に向かい、ダムの堰堤を渡り湖畔を10分ほどで白谷橋、橋を渡った先が登山口です。 「関東ふれあいの道」として整備された登山道は高度を上げながらしばらく植林の中を進み、やがて急斜面を横切るように露岩を超えると白谷沢が合わさります。そこは「藤懸ノ滝」の落ち口。沢を渡り返しながら渓谷を抜けて行く本コースの核心部に入ります。春には芽吹きの緑と岩のコントラスト、秋には紅葉も加わり連続して変化する渓谷美に目を奪われます。一方、沢筋を行くため滑りやすいので、雨天の増水時には特に注意が必要です。 両岸の岩壁が切り立った渓谷・ゴルジュを抜けると右奥に三段の連続した滝が落ちています。険しい地形ですがここは左手の階段状の岩場を登ります。そして、徐々に見えてくるのが「天狗ノ滝」です。ふたつ目のゴルジュの先には、この沢最大の「白孔雀ノ滝」が飛沫を上げて落ちています。登山道から滝の全容を見ることはできませんが、振り返れば、抜け出たばかりのゴルジュの全く異なる景観に思わず足が止まります。クサリのある岩場を登りきると、水量も少なくなり沢沿いの道はまもなく終わります。林道に出てベンチでひと休みです。 林道跨いで急坂を登り切ると道は一変し、なだらかに山腹を巻いて滝ノ平尾根上の十字路にある岩茸石へ出ます。正面の南東に下る道は、湯基入の名栗温泉を経て名栗川橋バス停へと至る道です。 そそり立つ大岩・岩茸石を背に木段混じりの急坂を登りきると、都県境界の道をあわせて権次入峠の小平地に立ちます。 この先は幅広の尾根道となります。多くの登山者が訪れる人気の山の宿命でしょうか、土が削られてしまい滑りやすくなっている箇所もあります。山頂へ最後のひと登りです。奥多摩側のルートと道を合わせ、棒ノ折山の広い山頂に着きます。ベンチや東屋、展望図板があり、多くの登山者で賑わいます。とくに北方の大持山や武甲山、伊豆ヶ岳などの山々、冬季には榛名山、赤城山、日光連山が望めますが、年々展望が悪くなっています。 下山は岩茸石まで戻り、大岩を左から回り込んで滝ノ平尾根を下ります。途中で林道を3回横切りますが、標識もあり迷うことはありません。地上に露出した木の根が多く滑りやすいため注意して下りましょう。里に降り、民家の脇を抜けて左に坂道を登るとノーラ名栗・さわらびの湯バス停に出ます。バスの待ち時間にさわらびの湯で汗を流すのも良いでしょう。
    ノーラ名栗・さわらびの湯バス停から名栗湖に向かい、ダムの堰堤を渡り湖畔を10分ほどで白谷橋、橋を渡った先が登山口です。 「関東ふれあいの道」として整備された登山道は高度を上げながらしばらく植林の中を進み、やがて急斜面を横切るように露岩を超えると白谷沢が合わさります。そこは「藤懸ノ滝」の落ち口。沢を渡り返しながら渓谷を抜けて行く本コースの核心部に入ります。春には芽吹きの緑と岩のコントラスト、秋には紅葉も加わり連続して変化する渓谷美に目を奪われます。一方、沢筋を行くため滑りやすいので、雨天の増水時には特に注意が必要です。 両岸の岩壁が切り立った渓谷・ゴルジュを抜けると右奥に三段の連続した滝が落ちています。険しい地形ですがここは左手の階段状の岩場を登ります。そして、徐々に見えてくるのが「天狗ノ滝」です。ふたつ目のゴルジュの先には、この沢最大の「白孔雀ノ滝」が飛沫を上げて落ちています。登山道から滝の全容を見ることはできませんが、振り返れば、抜け出たばかりのゴルジュの全く異なる景観に思わず足が止まります。クサリのある岩場を登りきると、水量も少なくなり沢沿いの道はまもなく終わります。林道に出てベンチでひと休みです。 林道跨いで急坂を登り切ると道は一変し、なだらかに山腹を巻いて滝ノ平尾根上の十字路にある岩茸石へ出ます。正面の南東に下る道は、湯基入の名栗温泉を経て名栗川橋バス停へと至る道です。 そそり立つ大岩・岩茸石を背に木段混じりの急坂を登りきると、都県境界の道をあわせて権次入峠の小平地に立ちます。 この先は幅広の尾根道となります。多くの登山者が訪れる人気の山の宿命でしょうか、土が削られてしまい滑りやすくなっている箇所もあります。山頂へ最後のひと登りです。奥多摩側のルートと道を合わせ、棒ノ折山の広い山頂に着きます。ベンチや東屋、展望図板があり、多くの登山者で賑わいます。とくに北方の大持山や武甲山、伊豆ヶ岳などの山々、冬季には榛名山、赤城山、日光連山が望めますが、年々展望が悪くなっています。 下山は岩茸石まで戻り、大岩を左から回り込んで滝ノ平尾根を下ります。途中で林道を3回横切りますが、標識もあり迷うことはありません。地上に露出した木の根が多く滑りやすいため注意して下りましょう。里に降り、民家の脇を抜けて左に坂道を登るとノーラ名栗・さわらびの湯バス停に出ます。バスの待ち時間にさわらびの湯で汗を流すのも良いでしょう。
  • 名郷から蕨山へ

    名郷から蕨山へ

    3つの峰から構成された山の総称を蕨山、橋小屋ノ頭からタタラノ頭までの山稜を総称として有間山と呼んでいます。 飯能駅北口より名郷または湯の沢行きのバスに乗り、名郷バス停で下車します。飯能方面に少し戻り、入間川の清流にかかる蕨入橋を渡り、林道終点で右手のワラビ入の架け橋を進めば蕨山への登山口となります。 登山口から急登の連続です。標高700m付近から露岩となり、西、東側は切れ落ちているので慎重に登りましょう。二度目の岩場を過ぎると、まもなく平坦地にパッと飛び出し、まるで森林公園の一角に躍り出たかのようです。 登り切った地点が蕨山1033mの第2峰で、左側へ片道5分ほど進むと蕨山第3峰の展望台です。かつては360度の展望が楽しめたのですが、樹木が伸びて展望は期待できません。 蕨山第2峰付近に戻り、西側に向かい、ベンチのある左手小さな突起が蕨山の最高点である標高1044mの蕨山第1峰です。 しばらくは平坦で雑木林に包まれた明るい道を、森林浴を味わいながらのんびり歩行します。すぐに、橋小屋ノ頭への標高差160mの急坂が待ち受けています。橋小屋ノ頭は有間山の一角で、時間と体力に余裕があれば有間山稜の最高峰タタラノ頭へ片道30分、ぜひとも往復してみたいものです。コナラ、ミズナラなどの自然林に守られ眺望は全くありませんが、登山者とほとんど行き会わない静寂に満ちた山稜漫歩となるでしょう。 橋小屋ノ頭からは北へ向かい、ヤシンタイノ頭と滝ノ入頭といった2つの大きなコブを乗り越えます。西側は蕎麦粒山や天目山(三ツドッケ)のある都県境尾根の展望が楽しめます。 ザレ状の急降下を注意してゆっくり歩いて行くと鳥首峠へ着きます。鳥首峠は山伏峠、妻坂峠とともに秩父へ抜ける三大峠のひとつとなっていますが、秩父側となるかつての浦山集落は日本の三大秘境にも数えられていました。 峠でひと休みしてから山道を下り、白岩の廃集落と石炭プラント跡を過ぎると長い車道歩きとなって、ようやく名郷バス停に着きます。
    3つの峰から構成された山の総称を蕨山、橋小屋ノ頭からタタラノ頭までの山稜を総称として有間山と呼んでいます。 飯能駅北口より名郷または湯の沢行きのバスに乗り、名郷バス停で下車します。飯能方面に少し戻り、入間川の清流にかかる蕨入橋を渡り、林道終点で右手のワラビ入の架け橋を進めば蕨山への登山口となります。 登山口から急登の連続です。標高700m付近から露岩となり、西、東側は切れ落ちているので慎重に登りましょう。二度目の岩場を過ぎると、まもなく平坦地にパッと飛び出し、まるで森林公園の一角に躍り出たかのようです。 登り切った地点が蕨山1033mの第2峰で、左側へ片道5分ほど進むと蕨山第3峰の展望台です。かつては360度の展望が楽しめたのですが、樹木が伸びて展望は期待できません。 蕨山第2峰付近に戻り、西側に向かい、ベンチのある左手小さな突起が蕨山の最高点である標高1044mの蕨山第1峰です。 しばらくは平坦で雑木林に包まれた明るい道を、森林浴を味わいながらのんびり歩行します。すぐに、橋小屋ノ頭への標高差160mの急坂が待ち受けています。橋小屋ノ頭は有間山の一角で、時間と体力に余裕があれば有間山稜の最高峰タタラノ頭へ片道30分、ぜひとも往復してみたいものです。コナラ、ミズナラなどの自然林に守られ眺望は全くありませんが、登山者とほとんど行き会わない静寂に満ちた山稜漫歩となるでしょう。 橋小屋ノ頭からは北へ向かい、ヤシンタイノ頭と滝ノ入頭といった2つの大きなコブを乗り越えます。西側は蕎麦粒山や天目山(三ツドッケ)のある都県境尾根の展望が楽しめます。 ザレ状の急降下を注意してゆっくり歩いて行くと鳥首峠へ着きます。鳥首峠は山伏峠、妻坂峠とともに秩父へ抜ける三大峠のひとつとなっていますが、秩父側となるかつての浦山集落は日本の三大秘境にも数えられていました。 峠でひと休みしてから山道を下り、白岩の廃集落と石炭プラント跡を過ぎると長い車道歩きとなって、ようやく名郷バス停に着きます。
  • 武川岳から二子山へ

    武川岳から二子山へ

    飯能駅北口からバスに乗り名郷バス停下車。鳥首峠方面に向かって5分ほど歩くと西山荘笑美亭があり、ここを右に折れて登り始めます。舗装道路を20分程でコンクリートの階段が見えてきます。「天狗岩・武川岳」標識のあるところが武川岳への登山口です。 しっかりした山道に変わり、一度林道を横切り植林帯の暗い道を抜けると、あたり一面石灰岩の奇岩、露岩の景勝地となります。再び現われた急坂の岩場が奇勝天狗岩の登りです。男坂、女坂に分かれますが、いずれも確実に安全とはいえないルートなので、細心の注意を払いながら登って下さい。 天狗岩を過ぎると苦しい急坂は終わり、緩やかな自然林に包まれた道となって前武川岳に出ます。ベンチもありひと息入れたら武川岳本峰へはあとひとふんばりです。 武川岳は広く平らな山頂で、休憩に最適です。武川岳から北へ二子山への縦走路に向かい、自然林の明るく美しい山稜を過ぎると、蔦岩山からザレ状の滑りやすい小さな登り下りの連続となります。慎重に歩きましょう。右側に林道が急接近してきて縦走路と併走し、やがて細くなった山稜の一部分崩壊と、生川からの林道が山稜を切り通し、500mの区間のみ山稜をのがれて林道を歩きます。 再び縦走路に這いあがると本コース一番の大展望が得られる焼山です。焼山からすぐの下降も急坂の状況は良くないので、ロープをしっかり握って慎重に下りましょう。 まもなく縦走路最後の登りとなる二子山が高く大きく待ち構えています。そろそろ疲労が蓄積してきますが、二子山からの下降が控えているのでスタミナを残して登ります。手前が3等三角点のある二子山雄岳で、山頂手前の岩からの眺望を楽しんだ後、10分の登降で次峰が雌岳となります。雌岳からの下山は兵ノ沢コースを選びますが、下り始めてすぐに急坂が待ちうけていて、250mにわたって太く丈夫なロープが張られています。一人ずつゆっくり通過しましょう。 爽やかな水音が聞こえてくると兵ノ沢の水流と出合い、流れが太くなればようやく芦ヶ久保駅です。
    飯能駅北口からバスに乗り名郷バス停下車。鳥首峠方面に向かって5分ほど歩くと西山荘笑美亭があり、ここを右に折れて登り始めます。舗装道路を20分程でコンクリートの階段が見えてきます。「天狗岩・武川岳」標識のあるところが武川岳への登山口です。 しっかりした山道に変わり、一度林道を横切り植林帯の暗い道を抜けると、あたり一面石灰岩の奇岩、露岩の景勝地となります。再び現われた急坂の岩場が奇勝天狗岩の登りです。男坂、女坂に分かれますが、いずれも確実に安全とはいえないルートなので、細心の注意を払いながら登って下さい。 天狗岩を過ぎると苦しい急坂は終わり、緩やかな自然林に包まれた道となって前武川岳に出ます。ベンチもありひと息入れたら武川岳本峰へはあとひとふんばりです。 武川岳は広く平らな山頂で、休憩に最適です。武川岳から北へ二子山への縦走路に向かい、自然林の明るく美しい山稜を過ぎると、蔦岩山からザレ状の滑りやすい小さな登り下りの連続となります。慎重に歩きましょう。右側に林道が急接近してきて縦走路と併走し、やがて細くなった山稜の一部分崩壊と、生川からの林道が山稜を切り通し、500mの区間のみ山稜をのがれて林道を歩きます。 再び縦走路に這いあがると本コース一番の大展望が得られる焼山です。焼山からすぐの下降も急坂の状況は良くないので、ロープをしっかり握って慎重に下りましょう。 まもなく縦走路最後の登りとなる二子山が高く大きく待ち構えています。そろそろ疲労が蓄積してきますが、二子山からの下降が控えているのでスタミナを残して登ります。手前が3等三角点のある二子山雄岳で、山頂手前の岩からの眺望を楽しんだ後、10分の登降で次峰が雌岳となります。雌岳からの下山は兵ノ沢コースを選びますが、下り始めてすぐに急坂が待ちうけていて、250mにわたって太く丈夫なロープが張られています。一人ずつゆっくり通過しましょう。 爽やかな水音が聞こえてくると兵ノ沢の水流と出合い、流れが太くなればようやく芦ヶ久保駅です。
  • 芦ヶ久保から丸山へ

    芦ヶ久保から丸山へ

    丸山は、付近一帯の高篠山と呼ばれる山稜の主峰であり、またの名を大丸とも呼ばれています。山頂からは空気の澄んだ晴天の日には北アルプスの槍ヶ岳が望見できた記録も残されています。 芦ヶ久保駅を下車して国道299号を右折、赤谷集落から左手に国道と分かれる車道に入ります。ここが大野峠経由丸山への登山口です。 登り始めてすぐ、豊かな森林の中の静寂な道となります。大野峠道は古くより越生町との交易があったため、馬頭尊もたたずむ歩きやすい道です。大野峠には立派な東屋があり、急な階段状の道を登ると10分で眺望の良い草原の広場に出ます。そして大野峠から約1kmにわたりキイチゴの群落が続きます。 丸山の頂上は豪快な展望塔が建ち、埼玉県指定名勝となった展望が楽しめます。山頂周辺で昼食休憩をとりたいところですが、あとひと頑張りで県民の森。森林学習展示館のある中央広場まで行けば水道、トイレ、休憩舎があり絶好の休憩ポイントです。 県民の森から秩父四番札所金昌寺へのルート(四番通り)は、建物が邪魔をしてわかりづらく、道標をよく確認しながら進みます。車道に出た所から金昌寺への道は2本ありますが、左手は「多少危し」の説明板があり、現在は通行止めとなっているので右手の道に入ります。 しばらくは水平な尾根道となり、やがて緩やかな下降路が続きます。クヌギ、コナラ、ミズナラ等の広葉樹で彩られた心地良い道です。西へ北へと分かれる分岐が沢山ありますが、分岐には必ず道標が設置されているので、ひたすら金昌寺へと向かいます。 車道から山道に取りついて約2時間、急な下りがない反面、金昌寺への道は実に長く感じられます。やがてパッと開けて赤い大きな屋根が見えてくると、石仏の谷に導かれて秩父四番札所金昌寺にたどり着きます。
    丸山は、付近一帯の高篠山と呼ばれる山稜の主峰であり、またの名を大丸とも呼ばれています。山頂からは空気の澄んだ晴天の日には北アルプスの槍ヶ岳が望見できた記録も残されています。 芦ヶ久保駅を下車して国道299号を右折、赤谷集落から左手に国道と分かれる車道に入ります。ここが大野峠経由丸山への登山口です。 登り始めてすぐ、豊かな森林の中の静寂な道となります。大野峠道は古くより越生町との交易があったため、馬頭尊もたたずむ歩きやすい道です。大野峠には立派な東屋があり、急な階段状の道を登ると10分で眺望の良い草原の広場に出ます。そして大野峠から約1kmにわたりキイチゴの群落が続きます。 丸山の頂上は豪快な展望塔が建ち、埼玉県指定名勝となった展望が楽しめます。山頂周辺で昼食休憩をとりたいところですが、あとひと頑張りで県民の森。森林学習展示館のある中央広場まで行けば水道、トイレ、休憩舎があり絶好の休憩ポイントです。 県民の森から秩父四番札所金昌寺へのルート(四番通り)は、建物が邪魔をしてわかりづらく、道標をよく確認しながら進みます。車道に出た所から金昌寺への道は2本ありますが、左手は「多少危し」の説明板があり、現在は通行止めとなっているので右手の道に入ります。 しばらくは水平な尾根道となり、やがて緩やかな下降路が続きます。クヌギ、コナラ、ミズナラ等の広葉樹で彩られた心地良い道です。西へ北へと分かれる分岐が沢山ありますが、分岐には必ず道標が設置されているので、ひたすら金昌寺へと向かいます。 車道から山道に取りついて約2時間、急な下りがない反面、金昌寺への道は実に長く感じられます。やがてパッと開けて赤い大きな屋根が見えてくると、石仏の谷に導かれて秩父四番札所金昌寺にたどり着きます。
  • 横瀬から武甲山へ

    横瀬から武甲山へ

    横瀬駅から線路沿いに、武甲山を仰ぎながら歩きます。線路下をくぐり、ダンプの行き交う石灰岩採掘工場前に出ます。生川沿いに進むと左手に別荘地があり、奥の森の中、一丁目石標のある表参道、一の鳥居に着きます。ここが武甲山の出発点です。 生川源流沿いに遡って歩いて行くと、やがて十五丁目の登山口に着きます。少し行くと不動滝で、水の補給ができます。植林の中を登り大杉の広場に出ます。ここから徐々にきつい登りとなり足元に石灰岩が現れ、時々涸れる水場を過ぎると最後の五十一丁目の石標が出てきます。左に行くと武甲山肩の十字路、右手に武甲山御嶽神社の社殿です。社殿裏をひと登りで大展望の武甲山山頂です。下りは肩の十字路まで戻り、橋立口へと下ります。カラマツ林を下り、すぐに長者屋敷ノ頭に着きます。静かな尾根道からジグザグの急降を経て橋立川に降り立ちます。橋立鍾乳洞を経て1時間ほどで浦山口駅に到着です。
    横瀬駅から線路沿いに、武甲山を仰ぎながら歩きます。線路下をくぐり、ダンプの行き交う石灰岩採掘工場前に出ます。生川沿いに進むと左手に別荘地があり、奥の森の中、一丁目石標のある表参道、一の鳥居に着きます。ここが武甲山の出発点です。 生川源流沿いに遡って歩いて行くと、やがて十五丁目の登山口に着きます。少し行くと不動滝で、水の補給ができます。植林の中を登り大杉の広場に出ます。ここから徐々にきつい登りとなり足元に石灰岩が現れ、時々涸れる水場を過ぎると最後の五十一丁目の石標が出てきます。左に行くと武甲山肩の十字路、右手に武甲山御嶽神社の社殿です。社殿裏をひと登りで大展望の武甲山山頂です。下りは肩の十字路まで戻り、橋立口へと下ります。カラマツ林を下り、すぐに長者屋敷ノ頭に着きます。静かな尾根道からジグザグの急降を経て橋立川に降り立ちます。橋立鍾乳洞を経て1時間ほどで浦山口駅に到着です。