【中部】の登山コースガイド
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弥平四郎口から三国岳へ(鏡山コース)
- 1泊2日
- 12時間40分
- 18.7km
弥平四郎口から三国岳へ(鏡山コース)
- 1泊2日
- 12時間40分
- 18.7km
四ッ沢コースは、弥平四郎集落端の橋を渡ってすぐに左折します。車は砂防ダムまで入れますが、狭い簡易舗装の車道は手入れされておらず、駐車スペースも2台程度しかありません。 登山口から杉林を抜け、小沢を何度か渡って四ッ沢を遡ります。三重滝沢が合流する所で、飛び石を伝って左側の本流に入りますが、踏み跡が判然しないので注意が必要です。対岸に渡り廊下状の右岸を進むと登山道が出てきます。 尾根に取り付いてさえしまえば、迷うことのない良い登山道になります。988m峰を東から巻いて、ブナに包まれた広場のような笹畑で弥生コースを合せます。 広くしっかりした登山道を進むと、「水場」の標識があります。登山道に近くて良い水場です。ここが最後の水場になります。 七森峰手前で県境尾根に出て、さらにブナ林を味わいながら登り、最後の急登で一汗かけば、綺麗に刈り払われた広い山頂に到着します。鏡山山頂は大日岳から飯豊山にかけての雄大な眺望が広がる一級の展望地です。 この先の登山道もしっかり手入れされており、さほど気にならない起伏を越えて行きます。 弥平四郎集落は川入集落と同じく木地の里であり、以前は七森や中ノ越などから県境尾根を越えて、大日岳から伸びる峰々で熊狩を行っていました。今も登山道脇にはクマがキタゴヨウの皮を剥いでかじったり、昆虫を探して倒木をあさった跡が散見される野性味あふれるコースです。 上ノ越で祓川から登ってくる登山道を合わせ、巻岩山や疣岩山を経て三国岳に向かいます。下山は往路を戻ります。 弥生集落から鏡山に登る場合、かつては林道終点から標高差僅か180mで笹畑まで登れましたが、林道が荒れてしまい、現在は弥平四郎から登るのが一般的になってしまいました。また、2022年8月の豪雨被害により徒歩含め通行禁止となっています。 弥生コースは弥平四郎集落に向かう途中から左折し、久良谷川沿いの車道を遡ります。弥生集落は地図から外れているので、予め国土地理院地形図等で確認をしておいて下さい。 人家を過ぎ沢沿いの車道を1.7km進んだ所に広い駐車場があり、ここで車両通行止めとなります。 林道終点から正面の尾根に取り付きますが、左の沢に入る踏み跡もあるので注意をしてください。快適なブナに包まれた登山道を登れば、笹畑で四ッ沢コースと合流します。四ッ沢コースは、弥平四郎集落端の橋を渡ってすぐに左折します。車は砂防ダムまで入れますが、狭い簡易舗装の車道は手入れされておらず、駐車スペースも2台程度しかありません。 登山口から杉林を抜け、小沢を何度か渡って四ッ沢を遡ります。三重滝沢が合流する所で、飛び石を伝って左側の本流に入りますが、踏み跡が判然しないので注意が必要です。対岸に渡り廊下状の右岸を進むと登山道が出てきます。 尾根に取り付いてさえしまえば、迷うことのない良い登山道になります。988m峰を東から巻いて、ブナに包まれた広場のような笹畑で弥生コースを合せます。 広くしっかりした登山道を進むと、「水場」の標識があります。登山道に近くて良い水場です。ここが最後の水場になります。 七森峰手前で県境尾根に出て、さらにブナ林を味わいながら登り、最後の急登で一汗かけば、綺麗に刈り払われた広い山頂に到着します。鏡山山頂は大日岳から飯豊山にかけての雄大な眺望が広がる一級の展望地です。 この先の登山道もしっかり手入れされており、さほど気にならない起伏を越えて行きます。 弥平四郎集落は川入集落と同じく木地の里であり、以前は七森や中ノ越などから県境尾根を越えて、大日岳から伸びる峰々で熊狩を行っていました。今も登山道脇にはクマがキタゴヨウの皮を剥いでかじったり、昆虫を探して倒木をあさった跡が散見される野性味あふれるコースです。 上ノ越で祓川から登ってくる登山道を合わせ、巻岩山や疣岩山を経て三国岳に向かいます。下山は往路を戻ります。 弥生集落から鏡山に登る場合、かつては林道終点から標高差僅か180mで笹畑まで登れましたが、林道が荒れてしまい、現在は弥平四郎から登るのが一般的になってしまいました。また、2022年8月の豪雨被害により徒歩含め通行禁止となっています。 弥生コースは弥平四郎集落に向かう途中から左折し、久良谷川沿いの車道を遡ります。弥生集落は地図から外れているので、予め国土地理院地形図等で確認をしておいて下さい。 人家を過ぎ沢沿いの車道を1.7km進んだ所に広い駐車場があり、ここで車両通行止めとなります。 林道終点から正面の尾根に取り付きますが、左の沢に入る踏み跡もあるので注意をしてください。快適なブナに包まれた登山道を登れば、笹畑で四ッ沢コースと合流します。 -
飯豊トンネルから地蔵山をへて三国小屋へ
- 1泊2日
- 10時間5分
- 11.9km
飯豊トンネルから地蔵山をへて三国小屋へ
- 1泊2日
- 10時間5分
- 11.9km
飯豊トンネル脇から地蔵山までのコースを紹介します。トンネル脇には広い残土置き場がありますが、ここは駐車場ではなく、登山届箱のあるわずか数台のスペースに車を停めます。道路向い側の小沢が登山道入口です。 尾根道が斜面を絡むようになると、川入切合です。標高差にしてわずか200m足らず、峠ですが川入側の踏み跡は消えています。 コース一番の登りを終えると、五段山で大日杉からの登山道を合わせます。飯豊連峰では標柱の殆どがクマに齧られていますが、ここの標柱に至っては根本から食いちぎられてしまいました。 下りきった鞍部から北に踏み跡を下ると、崩壊地に水が滲み出ていますが、目印になる道標はありません。登りに差し掛かると、船窪状の細長い池があり、その先は深く掘れこんでいます。 ほぼ登りきった池塘に「牛ヶ岩山」の標識があります。展望はありませんが坪庭のように綺麗です。この先はしばらく池塘が点在します。下りきった鞍部にある池塘がオ豊ノ池です。 御前山は大した起伏でもないので、足元の標識に気づかなければ、知らずに通過してしまいます。最後はわずかに登って地蔵山になりますが、山頂には小さな池と小さな地蔵尊があるだけです。 以前は一段下った標柱のある広場が川入口登山道との合流点でした。血ノ池は旧道と共に藪に覆われています。広場からそのまま西に下ると、川入から登ってきた登山道と合流し、三国岳へと道は続きます。下山は往路を戻ります。 このコースには、さらに2本の登山道が繋がっています。五段山コースは比較的新しく拓かれた登山道であり、大日杉小屋を起点として白川源頭を周回できるのが魅力です。 小屋前の広場から南に進み、すぐに左手の川原に下ります。吊橋は放置されているので、膝下まで水に浸かって川を渡ります。道脇の清水を過ぎて、沢に下る直前、小屋の水源地から尾根に取り付きます。杉林を抜けてナラとブナが混在する山道を登って行くと、コブ山を過ぎた所に樹間から三国岳や飯豊山が見えます。ミズナラが根を張っている岩を過ぎ、一汗流せば傾斜が緩くなって五段山に到着します。 谷地平は以前素晴らしいブナ林でしたが、今は池と湿原が広がっているだけです。広河原からの西沢林道は閉鎖されており、五枚沢からの林道は通行止めになることが多く、飯豊トンネル北側からの林道もチェーンが張られており、登山口までのアクセスはよくありません。 登山口には役目を終えたような鉄製の登山届施設と道標が立っています。登山口からわずか数分で県境尾根となり、月夜岳まで登ってしまえば、ゆったりとブナ林の中を下って川入切合に到着します。飯豊トンネル脇から地蔵山までのコースを紹介します。トンネル脇には広い残土置き場がありますが、ここは駐車場ではなく、登山届箱のあるわずか数台のスペースに車を停めます。道路向い側の小沢が登山道入口です。 尾根道が斜面を絡むようになると、川入切合です。標高差にしてわずか200m足らず、峠ですが川入側の踏み跡は消えています。 コース一番の登りを終えると、五段山で大日杉からの登山道を合わせます。飯豊連峰では標柱の殆どがクマに齧られていますが、ここの標柱に至っては根本から食いちぎられてしまいました。 下りきった鞍部から北に踏み跡を下ると、崩壊地に水が滲み出ていますが、目印になる道標はありません。登りに差し掛かると、船窪状の細長い池があり、その先は深く掘れこんでいます。 ほぼ登りきった池塘に「牛ヶ岩山」の標識があります。展望はありませんが坪庭のように綺麗です。この先はしばらく池塘が点在します。下りきった鞍部にある池塘がオ豊ノ池です。 御前山は大した起伏でもないので、足元の標識に気づかなければ、知らずに通過してしまいます。最後はわずかに登って地蔵山になりますが、山頂には小さな池と小さな地蔵尊があるだけです。 以前は一段下った標柱のある広場が川入口登山道との合流点でした。血ノ池は旧道と共に藪に覆われています。広場からそのまま西に下ると、川入から登ってきた登山道と合流し、三国岳へと道は続きます。下山は往路を戻ります。 このコースには、さらに2本の登山道が繋がっています。五段山コースは比較的新しく拓かれた登山道であり、大日杉小屋を起点として白川源頭を周回できるのが魅力です。 小屋前の広場から南に進み、すぐに左手の川原に下ります。吊橋は放置されているので、膝下まで水に浸かって川を渡ります。道脇の清水を過ぎて、沢に下る直前、小屋の水源地から尾根に取り付きます。杉林を抜けてナラとブナが混在する山道を登って行くと、コブ山を過ぎた所に樹間から三国岳や飯豊山が見えます。ミズナラが根を張っている岩を過ぎ、一汗流せば傾斜が緩くなって五段山に到着します。 谷地平は以前素晴らしいブナ林でしたが、今は池と湿原が広がっているだけです。広河原からの西沢林道は閉鎖されており、五枚沢からの林道は通行止めになることが多く、飯豊トンネル北側からの林道もチェーンが張られており、登山口までのアクセスはよくありません。 登山口には役目を終えたような鉄製の登山届施設と道標が立っています。登山口からわずか数分で県境尾根となり、月夜岳まで登ってしまえば、ゆったりとブナ林の中を下って川入切合に到着します。 -
実川口から大日岳・飯豊山へ
- 2泊3日
- 20時間20分
- 22.8km
実川口から大日岳・飯豊山へ
- 2泊3日
- 20時間20分
- 22.8km
湯ノ島小屋は林道から左手のブナ林の中にあり、裏に小沢が流れ、静寂に包まれた通年無人の避難小屋です。 林道終点の取水ダム脇を直進してアシ沢に降り立ち、飛び石で渡り対岸の尾根末端から這い上がりますが、増水した場合は渡れません。また釣り人の踏み跡に迷い込まないでください。アシ沢の渡渉箇所はこれまで何度か変更されています。過去の資料に惑わされないよう注意が必要です。 対岸にある河岸段丘のブナ林から、尾根伝いに高度を稼いで行きます。月心清水は分岐からほぼ水平に東に進んだ小沢です。水場分岐に小さな石仏があります。水場から急斜面を登ると、目の前に櫛ヶ峰が聳えています。数カ所にロープが設置されていますが、古くなっているので注意しましょう。 一服平の広場には大江勝広記念碑が設置されています。鏡山から飯豊山に至る展望を望み、登高意欲が湧き上がります。 尾根は急傾斜と緩傾斜を繰り返して登って行きますが、道傍には玉葱のように幾重にも皮で覆われたタマネギ岩があります。 主尾根直下の急斜面はお花畑になっており、古い針金も残っています。櫛ガ峰北の鞍部は「早川ノ突キ上ゲ」と呼ばれています。 風化した花崗岩の登山道が高山の雰囲気が漂わせます。遠望すると、複数の山頂を持ち雪崩に磨かれた烏帽子山が印象的です。 鞍部を牛ヶ首と呼んでいます。御西岳方面から大日岳を望んだ時、山頂から連なるオンベマツ尾根を牛に見立てたのでしょう。 東側に絡んで急な草の斜面を越えます。主尾根は庇のように東面に被さっており、両手を使って岩を登ると、足元の登山道に穴が空いており、千尋の谷の上を歩いている気分になります。惣十郎清水は残雪がなくなると使えなくなります。 大日岳の山頂の標柱から僅かに東に進んだ場所からは、雄大な主稜線を見下ろすことができます。 西大日岳方向の踏み跡は現在藪が密生しており、雪田周辺の草原はクマ達の遊び場になっています。 湖面に映る大日岳の姿で写真集を飾った文平ノ池に下る付近は、裸地化が進んでいます。登り返しの途中、残雪によりコースが変わる二つの道付近は、チングルマなどの咲くお花畑です。 御西小屋で振り返ると、牛首山を従えた荘厳な大日岳が聳えています。ここからは、連峰随一の牧歌的なお花畑を辿り、飯豊山に向かいましょう。下山は往路を湯ノ島小屋まで引き返します。湯ノ島小屋は林道から左手のブナ林の中にあり、裏に小沢が流れ、静寂に包まれた通年無人の避難小屋です。 林道終点の取水ダム脇を直進してアシ沢に降り立ち、飛び石で渡り対岸の尾根末端から這い上がりますが、増水した場合は渡れません。また釣り人の踏み跡に迷い込まないでください。アシ沢の渡渉箇所はこれまで何度か変更されています。過去の資料に惑わされないよう注意が必要です。 対岸にある河岸段丘のブナ林から、尾根伝いに高度を稼いで行きます。月心清水は分岐からほぼ水平に東に進んだ小沢です。水場分岐に小さな石仏があります。水場から急斜面を登ると、目の前に櫛ヶ峰が聳えています。数カ所にロープが設置されていますが、古くなっているので注意しましょう。 一服平の広場には大江勝広記念碑が設置されています。鏡山から飯豊山に至る展望を望み、登高意欲が湧き上がります。 尾根は急傾斜と緩傾斜を繰り返して登って行きますが、道傍には玉葱のように幾重にも皮で覆われたタマネギ岩があります。 主尾根直下の急斜面はお花畑になっており、古い針金も残っています。櫛ガ峰北の鞍部は「早川ノ突キ上ゲ」と呼ばれています。 風化した花崗岩の登山道が高山の雰囲気が漂わせます。遠望すると、複数の山頂を持ち雪崩に磨かれた烏帽子山が印象的です。 鞍部を牛ヶ首と呼んでいます。御西岳方面から大日岳を望んだ時、山頂から連なるオンベマツ尾根を牛に見立てたのでしょう。 東側に絡んで急な草の斜面を越えます。主尾根は庇のように東面に被さっており、両手を使って岩を登ると、足元の登山道に穴が空いており、千尋の谷の上を歩いている気分になります。惣十郎清水は残雪がなくなると使えなくなります。 大日岳の山頂の標柱から僅かに東に進んだ場所からは、雄大な主稜線を見下ろすことができます。 西大日岳方向の踏み跡は現在藪が密生しており、雪田周辺の草原はクマ達の遊び場になっています。 湖面に映る大日岳の姿で写真集を飾った文平ノ池に下る付近は、裸地化が進んでいます。登り返しの途中、残雪によりコースが変わる二つの道付近は、チングルマなどの咲くお花畑です。 御西小屋で振り返ると、牛首山を従えた荘厳な大日岳が聳えています。ここからは、連峰随一の牧歌的なお花畑を辿り、飯豊山に向かいましょう。下山は往路を湯ノ島小屋まで引き返します。 -
長者原口から大グラ尾根をへて飯豊山へ
- 1泊2日
- 18時間35分
- 20.3km
長者原口から大グラ尾根をへて飯豊山へ
- 1泊2日
- 18時間35分
- 20.3km
登山口の天狗平からブナ林の砂利道を歩き、温身平で石転ビ沢コースを分けます。林道終点の砂防ダム手前から登山道に入りますが、終点からも上がることができます。 落合手前に足場の悪い所があり慎重に下ります。桧山沢の吊橋は毎秋踏み板を繋ぐワイヤーを取り外し春に架橋されます。期間外はスノーブリッジを渡るか渡渉を余儀なくされます。 吊橋から休場ノ峰までは920mを一気に登り詰めます。途中の池ノ平を過ぎた所に長坂清水があります。右手の小沢に降りた所に湧いていますが、涸れることもあります。 コメツガが出てきても急登は続きます。飯豊連峰の針葉樹は痩せ尾根にキタゴヨウが連なっているのですが、大グラ尾根上部にだけはコメツガが生育しています。これは日本海から吹きつける季節風を、主稜が遮っているからだと言われています。 休場ノ峰に立つとそれまでと一変し、展望が広がり、目の前には累々と峰々が聳えています。切歯尾根の別称がある大グラ尾根の本領発揮です。 千本峰の道標は樹林の中にあります。千本峰から下る所は岩場になっており、短いですが後ろ向きの三点支持が必要です。1499m峰は西側から巻いて宝珠山の登りに取り掛かります。 宝珠山の肩に道標が倒れています。この付近から高山植物が姿を見せます。山頂は東側を通過します。初夏は残雪が道を覆うので滑落事故も発生しています。足元が切れた岩場もあり、雪が消えて伸びた草が曲がった灌木を隠して滑りやすくなっています。この尾根は体力だけでなく技術的にも上級コースなのです。 1830m峰山頂の岩稜は居心地が良く、飯豊山から北股岳に至る主稜の展望は疲れを忘れさせてくれます。 さらに幾つか峰を越えて、御前坂に取り付きます。下山の場合、1870m付近で右折せずに、そのままガレ場を下ったり、1830mで左折する所を真っ直ぐ大岩沢に下ってしまう登山者がいます。一人が間違うと踏み跡ができて次々に迷い込んでしまうので十分な注意が必要です。 1890m付近まで登ると乾性のお花畑になります。登山道から斜め上に枝道が幾つも出ているように見えますが、これは周氷河地形によく見られる構造土です。迷い込まないでください。 人の声が聞こえるようになればまもなく飯豊山頂です。早朝から歩き始めて相当に疲れているはずです。それでも大グラ尾根に挑む健脚者です。本山小屋泊も良いですが、御西小屋まで足を伸ばす登山者も少なくありません。ただし山小屋にはあまり遅くならないうちに着くようにしましょう。 下山は往路を戻ります。登山口の天狗平からブナ林の砂利道を歩き、温身平で石転ビ沢コースを分けます。林道終点の砂防ダム手前から登山道に入りますが、終点からも上がることができます。 落合手前に足場の悪い所があり慎重に下ります。桧山沢の吊橋は毎秋踏み板を繋ぐワイヤーを取り外し春に架橋されます。期間外はスノーブリッジを渡るか渡渉を余儀なくされます。 吊橋から休場ノ峰までは920mを一気に登り詰めます。途中の池ノ平を過ぎた所に長坂清水があります。右手の小沢に降りた所に湧いていますが、涸れることもあります。 コメツガが出てきても急登は続きます。飯豊連峰の針葉樹は痩せ尾根にキタゴヨウが連なっているのですが、大グラ尾根上部にだけはコメツガが生育しています。これは日本海から吹きつける季節風を、主稜が遮っているからだと言われています。 休場ノ峰に立つとそれまでと一変し、展望が広がり、目の前には累々と峰々が聳えています。切歯尾根の別称がある大グラ尾根の本領発揮です。 千本峰の道標は樹林の中にあります。千本峰から下る所は岩場になっており、短いですが後ろ向きの三点支持が必要です。1499m峰は西側から巻いて宝珠山の登りに取り掛かります。 宝珠山の肩に道標が倒れています。この付近から高山植物が姿を見せます。山頂は東側を通過します。初夏は残雪が道を覆うので滑落事故も発生しています。足元が切れた岩場もあり、雪が消えて伸びた草が曲がった灌木を隠して滑りやすくなっています。この尾根は体力だけでなく技術的にも上級コースなのです。 1830m峰山頂の岩稜は居心地が良く、飯豊山から北股岳に至る主稜の展望は疲れを忘れさせてくれます。 さらに幾つか峰を越えて、御前坂に取り付きます。下山の場合、1870m付近で右折せずに、そのままガレ場を下ったり、1830mで左折する所を真っ直ぐ大岩沢に下ってしまう登山者がいます。一人が間違うと踏み跡ができて次々に迷い込んでしまうので十分な注意が必要です。 1890m付近まで登ると乾性のお花畑になります。登山道から斜め上に枝道が幾つも出ているように見えますが、これは周氷河地形によく見られる構造土です。迷い込まないでください。 人の声が聞こえるようになればまもなく飯豊山頂です。早朝から歩き始めて相当に疲れているはずです。それでも大グラ尾根に挑む健脚者です。本山小屋泊も良いですが、御西小屋まで足を伸ばす登山者も少なくありません。ただし山小屋にはあまり遅くならないうちに着くようにしましょう。 下山は往路を戻ります。 -
長者原口から石転ビ沢をへて北股岳へ
- 1泊2日
- 14時間40分
- 17.1km
長者原口から石転ビ沢をへて北股岳へ
- 1泊2日
- 14時間40分
- 17.1km
天狗平から林道を進み、温身平の十字路で右折すると、目的地の梅花皮小屋と北股岳が遠望できます。 梶川出合直前は高巻きになっています。川沿いは落石のリスクがあります。雪渓の状態が悪い時はルート選定に苦慮します。 石転ビノ出合は梅花皮沢が門内沢と石転ビ沢に分かれる広々とした場所です。門内沢の奥に門内小屋、石転ビ沢の先には梅花皮小屋が望めます。 雪渓が安定していれば合流点の下流を横断して右岸の水場で休みます。雪渓が不安定になったら門内沢の雪渓を横断して石転ビ沢に入り、石転ビ沢を渡渉します。門内沢が露出したら渡渉して石転ビ沢に入ります。中途半端な状態の時は、ルート判断に苦慮する場所です。 右岸から入る小沢の先で、切り立った雪渓に上がるのに苦労することもあります。 ホン石転ビ沢対岸にある枝沢合流点の上流は落石が少ない所です。この先は傾斜がきつくなり落石も頻繁になるのでアイゼンを装着し、ヘルメットを被って出発します。 盛夏になると北股沢出合に清水が露出します。この清水も落石の確率が低い所です。ここから傾斜がきつくなります。誤って北股沢や北股岳に向かって登ってしまい遭難する事例が後を絶ちません。 黒滝から上部は漏斗状に雪渓が広がっており、上部で発生した落石はここに集中。北股沢出合に落下します。 黒滝から上は雪渓の状態でルートが変わります。雪渓が安定している時は直接中ノ島に向かいます。登山道に上がってから落石を起こさないように十分注意することが必要です。 雪渓が薄くなれば左岸沿いに登って小尾根の踏み跡を登り、大岩の上で小沢を横切り中ノ島の登山道に上がります。 中ノ島でも油断はできません。中ノ島上部の登山道には落石が開けた直径30cmほどの穴が点在していることもあります。 最上部で小沢を横断しますが、コース上の最大傾斜箇所であり、滑落事故が多発しています。アイゼンを再装着しピッケルを構えて慎重に通過します。 踏み跡を直上すると、突然梅花皮小屋が現れます。最後の残雪を踏みしめれば梅花皮小屋です。 梅花皮小屋付近は十文字鞍部と言われ、飯豊連峰で最も多彩な高山植物が咲き乱れ、水も豊富です。石転ビ沢を見下ろしながら、北股岳まで登りましょう。山頂には杁差岳から飯豊山まで、飯豊連峰の大展望が待っています。 帰路は同じ道を下山します。天狗平から林道を進み、温身平の十字路で右折すると、目的地の梅花皮小屋と北股岳が遠望できます。 梶川出合直前は高巻きになっています。川沿いは落石のリスクがあります。雪渓の状態が悪い時はルート選定に苦慮します。 石転ビノ出合は梅花皮沢が門内沢と石転ビ沢に分かれる広々とした場所です。門内沢の奥に門内小屋、石転ビ沢の先には梅花皮小屋が望めます。 雪渓が安定していれば合流点の下流を横断して右岸の水場で休みます。雪渓が不安定になったら門内沢の雪渓を横断して石転ビ沢に入り、石転ビ沢を渡渉します。門内沢が露出したら渡渉して石転ビ沢に入ります。中途半端な状態の時は、ルート判断に苦慮する場所です。 右岸から入る小沢の先で、切り立った雪渓に上がるのに苦労することもあります。 ホン石転ビ沢対岸にある枝沢合流点の上流は落石が少ない所です。この先は傾斜がきつくなり落石も頻繁になるのでアイゼンを装着し、ヘルメットを被って出発します。 盛夏になると北股沢出合に清水が露出します。この清水も落石の確率が低い所です。ここから傾斜がきつくなります。誤って北股沢や北股岳に向かって登ってしまい遭難する事例が後を絶ちません。 黒滝から上部は漏斗状に雪渓が広がっており、上部で発生した落石はここに集中。北股沢出合に落下します。 黒滝から上は雪渓の状態でルートが変わります。雪渓が安定している時は直接中ノ島に向かいます。登山道に上がってから落石を起こさないように十分注意することが必要です。 雪渓が薄くなれば左岸沿いに登って小尾根の踏み跡を登り、大岩の上で小沢を横切り中ノ島の登山道に上がります。 中ノ島でも油断はできません。中ノ島上部の登山道には落石が開けた直径30cmほどの穴が点在していることもあります。 最上部で小沢を横断しますが、コース上の最大傾斜箇所であり、滑落事故が多発しています。アイゼンを再装着しピッケルを構えて慎重に通過します。 踏み跡を直上すると、突然梅花皮小屋が現れます。最後の残雪を踏みしめれば梅花皮小屋です。 梅花皮小屋付近は十文字鞍部と言われ、飯豊連峰で最も多彩な高山植物が咲き乱れ、水も豊富です。石転ビ沢を見下ろしながら、北股岳まで登りましょう。山頂には杁差岳から飯豊山まで、飯豊連峰の大展望が待っています。 帰路は同じ道を下山します。 -
長者原口から梶川尾根をへて門内岳へ
- 1泊2日
- 13時間20分
- 13.4km
長者原口から梶川尾根をへて門内岳へ
- 1泊2日
- 13時間20分
- 13.4km
天狗平をスタートし、湯沢の橋を渡った所が梶川尾根の登山口です。いきなり両手を使った松尾根の急登が始まります。 湯沢峰で飯豊山から北股岳に連なる主稜と対面します。滝見場の標柱から南にわずか進むと、樹間から勇壮な梅花皮滝を見下ろし、眼前には石転ビ沢大雪渓がそびえています。 下山時は五郎清水の広場で登山道と水場道を確認して下さい。水場は2箇所あります。岩を越える奥の水場は、岩の亀裂から水が吹き出しています。体力に合せて水場を選んでください。 ダケカンバの間から眺める石転ビ沢は絵画のようです。振り返ると朝日連峰が励ましてくれます。 梶川峰で急登から開放され、なだらかな山稜は、本格的な高山植物のお花畑となっていきます。 標高1750mから1800mにかけて、土のうや椰子ネットの登山道保全施設が多数設置されています。足元の白いロープから踏み出さないように歩きましょう。 扇ノ地紙の広場から北に下っているのは廃道、正面の一段高い分岐は頂稜の縦走路です。南に伸びている道を進みます。 門内小屋周辺は二重山稜になっており、船窪の底に小さな池があります。門内小屋は残雪の縮小によって水場が変わって行きます。小屋の管理人が立てる小さな旗に従いましょう。残雪がなくなる頃に姿を現す門内清水は、最低鞍部から東側の主稜を越えて左に下った所にあります。 小屋の裏が祠のある門内岳です。ギルダ原に聳える北股岳を満喫したら扇ノ地紙に戻り、日本海と前衛山塊である二王子岳を見下ろしながら北に向かいます。地神北峰からは飯豊連峰北端の杁差岳に連なる主稜を見下ろします。下りたくなくなる雄大な眺めです。 丸森尾根最上部の登山道は、尾根の南側を通っているために、梶川尾根が邪魔をして全体として展望は良くありません。ガレ場のような石原に続いて、浸食が進んだ登山道が現れます。 丸森峰で高山帯が終わり、灌木帯の中に突入します。山麓から仰いだ時に、この灌木帯が丸く盛り上がっているので丸森峰の名があります。登山道が掘れ枝を掴んで下る所も少なくありません。 ブナが出てくると夫婦清水に到着します。水場は登山道からわずかに南に進んだ小沢です。 丸森尾根の問題箇所は、765m峰からの岩稜です。部分的には後ろ向きになって三点支持をしながら下ることになります。鎖やロープは設置していないので、慎重に下ってください。 最後は天狗平の登山届出箱の脇に降り立ちます。ちょうど天狗平ロッジの入口、飯豊山荘の正面です。天狗平をスタートし、湯沢の橋を渡った所が梶川尾根の登山口です。いきなり両手を使った松尾根の急登が始まります。 湯沢峰で飯豊山から北股岳に連なる主稜と対面します。滝見場の標柱から南にわずか進むと、樹間から勇壮な梅花皮滝を見下ろし、眼前には石転ビ沢大雪渓がそびえています。 下山時は五郎清水の広場で登山道と水場道を確認して下さい。水場は2箇所あります。岩を越える奥の水場は、岩の亀裂から水が吹き出しています。体力に合せて水場を選んでください。 ダケカンバの間から眺める石転ビ沢は絵画のようです。振り返ると朝日連峰が励ましてくれます。 梶川峰で急登から開放され、なだらかな山稜は、本格的な高山植物のお花畑となっていきます。 標高1750mから1800mにかけて、土のうや椰子ネットの登山道保全施設が多数設置されています。足元の白いロープから踏み出さないように歩きましょう。 扇ノ地紙の広場から北に下っているのは廃道、正面の一段高い分岐は頂稜の縦走路です。南に伸びている道を進みます。 門内小屋周辺は二重山稜になっており、船窪の底に小さな池があります。門内小屋は残雪の縮小によって水場が変わって行きます。小屋の管理人が立てる小さな旗に従いましょう。残雪がなくなる頃に姿を現す門内清水は、最低鞍部から東側の主稜を越えて左に下った所にあります。 小屋の裏が祠のある門内岳です。ギルダ原に聳える北股岳を満喫したら扇ノ地紙に戻り、日本海と前衛山塊である二王子岳を見下ろしながら北に向かいます。地神北峰からは飯豊連峰北端の杁差岳に連なる主稜を見下ろします。下りたくなくなる雄大な眺めです。 丸森尾根最上部の登山道は、尾根の南側を通っているために、梶川尾根が邪魔をして全体として展望は良くありません。ガレ場のような石原に続いて、浸食が進んだ登山道が現れます。 丸森峰で高山帯が終わり、灌木帯の中に突入します。山麓から仰いだ時に、この灌木帯が丸く盛り上がっているので丸森峰の名があります。登山道が掘れ枝を掴んで下る所も少なくありません。 ブナが出てくると夫婦清水に到着します。水場は登山道からわずかに南に進んだ小沢です。 丸森尾根の問題箇所は、765m峰からの岩稜です。部分的には後ろ向きになって三点支持をしながら下ることになります。鎖やロープは設置していないので、慎重に下ってください。 最後は天狗平の登山届出箱の脇に降り立ちます。ちょうど天狗平ロッジの入口、飯豊山荘の正面です。 -
大石口から権内尾根をへて朳差岳へ
- 1泊2日
- 15時間15分
- 22.2km
大石口から権内尾根をへて朳差岳へ
- 1泊2日
- 15時間15分
- 22.2km
東屋のある彫刻公園のゲートから林道歩きになります。飯豊山の林道では夏になるとイヨシロオビアブが発生するので留意してください。 林道終点から先は水場がありません。東俣第一橋を渡り、尾根に取り付き月夜平のブナ林からキタゴヨウの尾根を登ります。そのまま直登する踏み跡がありましたが、今は藪化して道標も設置されています。再度沢近くに降りて、第二橋を渡ると本格的な登りになります。 780m地点のブナの木に「水」と彫られていますが、沢に下っても水を得られたことはありません。 カモスノ頭で大石ダムから続く主尾根に出て、ここからは幾つもの起伏を越えながら進むことになります。 権内ノ峰に登ると行く手に前朳差岳が広がり、元気をくれます。千本峰の山頂から西へ下る刈払道がありますが、雨量観測施設に行く道です。 何度登ってもうんざりするのが前朳差岳です。標高差454mは仕方がないとしても、山頂まで何度も騙されてしまいます。前朳差岳から朳差岳が姿を現し、付近は高山帯の気分が漂います。長者平は池塘が点在する雲上の楽園です。道を外れた踏み跡の先に開拓期の名案内人で千代吉沢に名前を留める高橋千代吉碑があります。長者平から朳差岳の間は、頂稜を辿るように変わっています。 朳差岳の山頂には祠が設置されており、遮るもののない素晴らしい展望が広がっています。朳差小屋は山頂のすぐ下にあり、水場は残雪がなくなるとかなり降ることになります。 下山は往路と同じ道を戻ります。東屋のある彫刻公園のゲートから林道歩きになります。飯豊山の林道では夏になるとイヨシロオビアブが発生するので留意してください。 林道終点から先は水場がありません。東俣第一橋を渡り、尾根に取り付き月夜平のブナ林からキタゴヨウの尾根を登ります。そのまま直登する踏み跡がありましたが、今は藪化して道標も設置されています。再度沢近くに降りて、第二橋を渡ると本格的な登りになります。 780m地点のブナの木に「水」と彫られていますが、沢に下っても水を得られたことはありません。 カモスノ頭で大石ダムから続く主尾根に出て、ここからは幾つもの起伏を越えながら進むことになります。 権内ノ峰に登ると行く手に前朳差岳が広がり、元気をくれます。千本峰の山頂から西へ下る刈払道がありますが、雨量観測施設に行く道です。 何度登ってもうんざりするのが前朳差岳です。標高差454mは仕方がないとしても、山頂まで何度も騙されてしまいます。前朳差岳から朳差岳が姿を現し、付近は高山帯の気分が漂います。長者平は池塘が点在する雲上の楽園です。道を外れた踏み跡の先に開拓期の名案内人で千代吉沢に名前を留める高橋千代吉碑があります。長者平から朳差岳の間は、頂稜を辿るように変わっています。 朳差岳の山頂には祠が設置されており、遮るもののない素晴らしい展望が広がっています。朳差小屋は山頂のすぐ下にあり、水場は残雪がなくなるとかなり降ることになります。 下山は往路と同じ道を戻ります。 -
胎内口から大石山・朳差岳へ
- 1泊2日
- 14時間20分
- 18.1km
胎内口から大石山・朳差岳へ
- 1泊2日
- 14時間20分
- 18.1km
奥胎内ヒュッテ前に一般車両通行止めのゲートがあり、季節限定で登山口まで乗り合いタクシーが運行されています。 足ノ松沢を渡った広場が登山口です。ブナ林の御用平からいきなり急登になりますが長くは続きません。ロープのある岩場も問題はなく、姫子ノ峰に出ます。腰を下ろしてこれから登る大石山や地神山、頼母木小屋を仰いで汗を拭きます。 鞍部の岩場は足元が切れているので慎重に通過します。ひと汗かくと滝見場で眼下の足ノ松沢に滝を遠望し、すぐ上に英三ノ峰の標柱があります。大石山方面の展望が開けてきます。 ヒドノ峰付近の登山道は舟窪の底に戻されています。水場は分岐から北側に標高差49m下ります。遠いのでお勧めはしません。 水場分岐から木の根が剥き出しのブナ林となり、途中に腰を降ろせる広場があります。 樹林帯から抜け出しイチジ峰で大石山と地神山を見上げます。頼母木川を挟んだ胎内尾根の一ノ峰と二ッ峰は独特の形から、帽子になぞらえて恵比寿峰・大黒峰と呼称されていました。 西ノ峰まで来れば高山帯の様相になり、鉾立峰や二王子岳を眺めながら主稜線の分岐に到着します。 頼母木小屋方面に縦走をする場合でも、分岐に荷物を置いて朳差岳まで往復してくる登山者が珍しくありません。 分岐から飯豊連峰北端の朳差岳に向かいましょう。独立峰のような鉾立峰の急斜面を登って下り、やっと朳差岳の基部に着きます。愚痴を言いたくなりますが、朳差岳を遠望した時、不動明王が携えている鉾のようなこの峰なしでは物足りません。 急坂をほぼ登りきった登山道の傍らに、飯豊連峰を紹介した藤島玄翁の記念碑があります。北飯豊には宗教登山の歴史を感じさせる南飯豊と違う、懐かしさがあります。 朳差小屋は山頂を背景にして、ハクサンイチゲやニッコウキスゲの咲き競う中に建っており、お花畑は種類を替えながら季節を教えてくれます。小屋から朳差岳山頂までは僅かの距離です。小屋は通年無人ですが、清潔な2階建てです。昔ながらのトイレも含めてボランティアの登山者が手入れをしています。 地神山へ高まっていく山並みの脇に飯豊山が顔を覗かせています。朳差小屋と御西小屋からの眺めは、筆者が大好きな光景です。 水場は、小屋とトイレの間から南東に下ります。融雪水がなくなると標高差78m下った小沢の水溜りを利用します。水溜りの底から水が湧いているので、筆者はそのまま飲用しています。 下山は同じ道を引き返します。奥胎内ヒュッテ前に一般車両通行止めのゲートがあり、季節限定で登山口まで乗り合いタクシーが運行されています。 足ノ松沢を渡った広場が登山口です。ブナ林の御用平からいきなり急登になりますが長くは続きません。ロープのある岩場も問題はなく、姫子ノ峰に出ます。腰を下ろしてこれから登る大石山や地神山、頼母木小屋を仰いで汗を拭きます。 鞍部の岩場は足元が切れているので慎重に通過します。ひと汗かくと滝見場で眼下の足ノ松沢に滝を遠望し、すぐ上に英三ノ峰の標柱があります。大石山方面の展望が開けてきます。 ヒドノ峰付近の登山道は舟窪の底に戻されています。水場は分岐から北側に標高差49m下ります。遠いのでお勧めはしません。 水場分岐から木の根が剥き出しのブナ林となり、途中に腰を降ろせる広場があります。 樹林帯から抜け出しイチジ峰で大石山と地神山を見上げます。頼母木川を挟んだ胎内尾根の一ノ峰と二ッ峰は独特の形から、帽子になぞらえて恵比寿峰・大黒峰と呼称されていました。 西ノ峰まで来れば高山帯の様相になり、鉾立峰や二王子岳を眺めながら主稜線の分岐に到着します。 頼母木小屋方面に縦走をする場合でも、分岐に荷物を置いて朳差岳まで往復してくる登山者が珍しくありません。 分岐から飯豊連峰北端の朳差岳に向かいましょう。独立峰のような鉾立峰の急斜面を登って下り、やっと朳差岳の基部に着きます。愚痴を言いたくなりますが、朳差岳を遠望した時、不動明王が携えている鉾のようなこの峰なしでは物足りません。 急坂をほぼ登りきった登山道の傍らに、飯豊連峰を紹介した藤島玄翁の記念碑があります。北飯豊には宗教登山の歴史を感じさせる南飯豊と違う、懐かしさがあります。 朳差小屋は山頂を背景にして、ハクサンイチゲやニッコウキスゲの咲き競う中に建っており、お花畑は種類を替えながら季節を教えてくれます。小屋から朳差岳山頂までは僅かの距離です。小屋は通年無人ですが、清潔な2階建てです。昔ながらのトイレも含めてボランティアの登山者が手入れをしています。 地神山へ高まっていく山並みの脇に飯豊山が顔を覗かせています。朳差小屋と御西小屋からの眺めは、筆者が大好きな光景です。 水場は、小屋とトイレの間から南東に下ります。融雪水がなくなると標高差78m下った小沢の水溜りを利用します。水溜りの底から水が湧いているので、筆者はそのまま飲用しています。 下山は同じ道を引き返します。 -
二王子神社から二王子岳へ
- 日帰り
- 6時間40分
- 10.4km
二王子神社から二王子岳へ
- 日帰り
- 6時間40分
- 10.4km
広い駐車場から巨杉が聳える二王子神社の境内に入ると、立派な社殿に圧倒されます。広場には炊事場やここが最終地になるトイレが整備されています。 炊事場脇で登山届を投函し沢沿いにスギの木立を進みます。登りにさし掛かると、スギの木に一合目と表示されています。 沢音の聞こえる涸れ沢沿いに登ると二つに割れた神子石があります。女人禁制だった頃の記念碑的存在です。そのすぐ上の登山道沿いの水場が二合目です。 尾根上に出ると道は二手に分かれます。左の道は大きなスギに囲まれた小さな祠を経て登山道に合流する参拝路です。 合流点が三合目です。近くにある一王子小屋は通年無人の避難小屋であり、2階は物置になっています。2分ほど北東に進むと良い水場もあります。 四合目の標識は細いブナに取り付けられています。二王子岳のブナはどれも細く二次林と思われます。 五合目・定高山の三角点には電柱のようなパンザが立っています。このパンザに加えて、冬には長い竹竿があちこちに立てられます。広い尾根は山スキーに適しており、視界のない冬山の目印になっています。 六合目から高木がなくなり、七合目で両手を使う油コボシを通過しますが、名前ほどのことはありません。 八合目の標識を過ぎると、高山植物の咲くお花畑になり、登山道沿いの美味しい清水が嬉しいです。 三王子神社は登山道北側に派生する道の先に見える祠のことです。傾斜は緩くなり高山的な雰囲気も漂って琵琶沼に着きます。 ひと登りで、立派な土台の上に二王子神社奥ノ院の祠があり、隣には雨量観測施設が建っています。 分岐からいったん下って灌木の中を登った二本木山々頂まで登山道が伸びていますが、山頂からの展望はそれほど良くはありません。 分岐に戻り、なだらかな道を進めばカマボコ型の二王子小屋になります。小屋の後ろが、鳥居のような青春の鐘のある二王子岳山頂です。 山頂から眺める飯豊連峰の大展望は、遅くまで残雪を配した荒々しい東斜面を眺める倉手山とは対照的に、たおやかに横たわっています。青春の鐘の脇には展望図も配されているので、遠望する峰々を指呼するのも楽しいと思います。 下山は往路と同じ道をたどります。広い駐車場から巨杉が聳える二王子神社の境内に入ると、立派な社殿に圧倒されます。広場には炊事場やここが最終地になるトイレが整備されています。 炊事場脇で登山届を投函し沢沿いにスギの木立を進みます。登りにさし掛かると、スギの木に一合目と表示されています。 沢音の聞こえる涸れ沢沿いに登ると二つに割れた神子石があります。女人禁制だった頃の記念碑的存在です。そのすぐ上の登山道沿いの水場が二合目です。 尾根上に出ると道は二手に分かれます。左の道は大きなスギに囲まれた小さな祠を経て登山道に合流する参拝路です。 合流点が三合目です。近くにある一王子小屋は通年無人の避難小屋であり、2階は物置になっています。2分ほど北東に進むと良い水場もあります。 四合目の標識は細いブナに取り付けられています。二王子岳のブナはどれも細く二次林と思われます。 五合目・定高山の三角点には電柱のようなパンザが立っています。このパンザに加えて、冬には長い竹竿があちこちに立てられます。広い尾根は山スキーに適しており、視界のない冬山の目印になっています。 六合目から高木がなくなり、七合目で両手を使う油コボシを通過しますが、名前ほどのことはありません。 八合目の標識を過ぎると、高山植物の咲くお花畑になり、登山道沿いの美味しい清水が嬉しいです。 三王子神社は登山道北側に派生する道の先に見える祠のことです。傾斜は緩くなり高山的な雰囲気も漂って琵琶沼に着きます。 ひと登りで、立派な土台の上に二王子神社奥ノ院の祠があり、隣には雨量観測施設が建っています。 分岐からいったん下って灌木の中を登った二本木山々頂まで登山道が伸びていますが、山頂からの展望はそれほど良くはありません。 分岐に戻り、なだらかな道を進めばカマボコ型の二王子小屋になります。小屋の後ろが、鳥居のような青春の鐘のある二王子岳山頂です。 山頂から眺める飯豊連峰の大展望は、遅くまで残雪を配した荒々しい東斜面を眺める倉手山とは対照的に、たおやかに横たわっています。青春の鐘の脇には展望図も配されているので、遠望する峰々を指呼するのも楽しいと思います。 下山は往路と同じ道をたどります。 -
三国岳・飯豊山・大日岳・北股岳・朳差岳をつなぐ
- 3泊4日
- 31時間40分
- 45.1km
三国岳・飯豊山・大日岳・北股岳・朳差岳をつなぐ
- 3泊4日
- 31時間40分
- 45.1km
ほぼ南北に伸びる飯豊連峰の主稜線は、東北地方屈指の縦走路です。この主稜線上のピークを繋ぐ“飯豊全山縦走”に挑戦する登山者が最近増えているようですが、ここでは歴史ある南端の登山口川入から北端の登山口大石ダムまで、3泊4日で辿るコースを紹介します。重装備を担いで4日間歩き通す体力と、岩場や残雪に対する歩行技術、読図力などが必要になってくる経験者向けの行程です。 1日目。川入地区の御沢野営場から出発。杉の大木が並ぶ御沢小屋跡からは、名前通りの長坂を辛抱強く登っていきます。地蔵山分岐手前にある地蔵水場は、急坂を登ってきた登山者へのありがたいご褒美。池塘がある湿地帯を通ると、連峰一の岩稜帯剣ヶ峰が待ち構えていますが、慎重に登っていけば難しくはないでしょう。岩場を越え5分ほどで三国小屋に到着します。飯豊本山や大日岳の展望が見られ、これからの登山に胸躍らされます。 三国小屋から七森の間にも岩稜帯があり注意が必要です。この先の御秘所も含め、岩稜帯では取り付く前に必ずストックを収納することが原則です。種蒔山を通り、お花畑を眺めながら下っていくと、切合小屋に到着します。1泊目は出発時間や体調に合わせて三国小屋か切合小屋を選びましょう。 2日目。切合小屋を出発し、残雪とその消え際から生えてくる高山植物を楽しみながら窪地状斜面を登り詰めると、草履塚のピークに出ます。綺麗なおべべを着せてもらった姥権現まで下り、両側が切れ落ちた高度感ある御秘所を越え、急登の御前坂を登り詰めると本山小屋が現れてきます。ここから飯豊山は20分弱で到着です。 山頂からは吾妻連峰、蔵王連峰、朝日連峰など、360度の展望を堪能できます。周辺では固有種のイイデリンドウがたくさん咲いており、マルバコゴメグサやタカネツメクサ、イワウメなども見られます。 飯豊山から駒形山に下りる途中で左に曲がらず、そのまま下に続いている構造土を登山道と間違えて迷い込んでいる登山者が多いので注意してください。 草月平はニッコウキスゲやタカネマツムシソウなどを楽しめるお花畑です。池塘の点在する草原を通り抜けると御西小屋に到着。ここは最高峰大日岳に向かう分岐点であり、日没や日の出のときに小屋から眺める牛首山を伴った大日岳の姿は圧倒的に荘厳です。 小屋の軒先に荷物を置かせてもらい、サブザックで大日岳をピストンします。チングルマの咲く道を下り、右下に文平ノ池を見ます。その後はぐいぐいと高度を上げて山頂に至ります。大日岳は主稜から少し離れた最高峰であり、飯豊連峰を鳥瞰しているような素晴らしい眺めです。 御西小屋に戻り荷物を整理して梅花皮小屋へと向かいます。1時間ほどで天狗ノ庭に辿り着きます。ここは登山者の踏圧と幕営により、表土が剥ぎ取られて裸地化し、池塘の点在する広大な湿原が失われた場所です。この荒廃を回復するため登山道を頂稜に移して踏圧を回避し、2007年からボランティアによる植生回復作業が幾度となく実施されています。 天狗ノ庭から烏帽子岳の間は、東側の急な斜面に夏まで雪庇の名残の雪渓が次々と現れます。登山道が残雪で遮断されてルートが分からなくなることもあります。残雪を巻く際、ストックだけで通過する登山者をよく見かけますが、この区間は石転ビ沢と同様に重大な滑落事故が多いのです。筆者は必ずピッケルを持参し、ルート工作や滑落に備えています。 ここより梅花皮岳にかけては、雪庇崩壊で削られた斜面にハクサンコザクラやミヤマダイモンジソウなどのお花畑が広がっています。何が見られるかはその時期のお楽しみです。 梅花皮岳の先は東面が崩れているので足元に注意をします。この区間ではクロユリやハクセンナズナなどの珍しい花に遭えるかもしれません。20分ほど下ると鞍部に建つ梅花皮小屋に到着します。水場も優れ、水洗トイレの評判も良い快適な小屋です。2泊目は状況によって御西小屋か梅花皮小屋泊かを選択します。 3日目。梅花皮小屋を出発し急坂を登り終えると、連峰北部の最高峰北股岳山頂です。振り返ると南には今まで辿ってきた稜線が続いており、北に見える杁差岳もだいぶ近くになってきました。 北股岳からは快適な稜線歩き。ギルダ原には乾性のお花畑が広がります。門内小屋を過ぎ、梶川尾根と合流する場所が扇ノ地紙です。地名は、扇を開いたような雪形が残ることに由来します。この先の地神山と読み方は同じですが、漢字が違う所が面白いですね。 北峰の次は頼母木山。ここから小国町の民宿奥川入の先まで伸びる長大な西俣尾根には、かつて登山道がありました。今でも残雪期にはよく登られています。イイデリンドウはこの辺りが北限となっています。頼母木山から下りていくと頼母木小屋に到着します。ここは管理棟のすぐ脇に水場があり、楽に水をいつでも利用できることがとてもありがたいです。 小屋からなだらかな山稜を辿っていき、大石山分岐へ。この一帯は6月初旬には一面のハクサンイチゲの花畑になります。ここから朳差岳をピストンして足ノ松尾根を降りる人が多いですが、全山縦走の場合はやはり大石ダムまで下ることが満足感を高めてくれるようです。 登り返して独立峰のように起立している鉾立峰で一休み。急坂を下って更に登り返し、左手に藤島玄のレリーフを見つけたら程なく朳差小屋に到着です。朳差小屋は水場まで10分ほど下りていかなければならず少し不便。しかし、頼母木小屋同様、小屋から日本海に沈む夕日を直接見られることは大きな魅力で、静かな雰囲気を味わいたい人に人気がある場所でもあります。3泊目は頼母木小屋か朳差小屋を選択します。 4日目。朳差岳では歩いてきた飯豊稜線の最後の展望を楽しみましょう。ここから権内尾根を下山します。池塘帯の美しい長者平を通り終えると、あとはあまり足場の良くない急坂を慎重に下っていくことになります。東に大境山、北に光兎山、西に日本海の海岸線と、今までとはがらりと違った展望が得られます。東俣川まで下り、吊橋を二つ超えると林道終点に辿り着きます。あとは1時間程で東俣彫刻公園のゲートにゴールします。ほぼ南北に伸びる飯豊連峰の主稜線は、東北地方屈指の縦走路です。この主稜線上のピークを繋ぐ“飯豊全山縦走”に挑戦する登山者が最近増えているようですが、ここでは歴史ある南端の登山口川入から北端の登山口大石ダムまで、3泊4日で辿るコースを紹介します。重装備を担いで4日間歩き通す体力と、岩場や残雪に対する歩行技術、読図力などが必要になってくる経験者向けの行程です。 1日目。川入地区の御沢野営場から出発。杉の大木が並ぶ御沢小屋跡からは、名前通りの長坂を辛抱強く登っていきます。地蔵山分岐手前にある地蔵水場は、急坂を登ってきた登山者へのありがたいご褒美。池塘がある湿地帯を通ると、連峰一の岩稜帯剣ヶ峰が待ち構えていますが、慎重に登っていけば難しくはないでしょう。岩場を越え5分ほどで三国小屋に到着します。飯豊本山や大日岳の展望が見られ、これからの登山に胸躍らされます。 三国小屋から七森の間にも岩稜帯があり注意が必要です。この先の御秘所も含め、岩稜帯では取り付く前に必ずストックを収納することが原則です。種蒔山を通り、お花畑を眺めながら下っていくと、切合小屋に到着します。1泊目は出発時間や体調に合わせて三国小屋か切合小屋を選びましょう。 2日目。切合小屋を出発し、残雪とその消え際から生えてくる高山植物を楽しみながら窪地状斜面を登り詰めると、草履塚のピークに出ます。綺麗なおべべを着せてもらった姥権現まで下り、両側が切れ落ちた高度感ある御秘所を越え、急登の御前坂を登り詰めると本山小屋が現れてきます。ここから飯豊山は20分弱で到着です。 山頂からは吾妻連峰、蔵王連峰、朝日連峰など、360度の展望を堪能できます。周辺では固有種のイイデリンドウがたくさん咲いており、マルバコゴメグサやタカネツメクサ、イワウメなども見られます。 飯豊山から駒形山に下りる途中で左に曲がらず、そのまま下に続いている構造土を登山道と間違えて迷い込んでいる登山者が多いので注意してください。 草月平はニッコウキスゲやタカネマツムシソウなどを楽しめるお花畑です。池塘の点在する草原を通り抜けると御西小屋に到着。ここは最高峰大日岳に向かう分岐点であり、日没や日の出のときに小屋から眺める牛首山を伴った大日岳の姿は圧倒的に荘厳です。 小屋の軒先に荷物を置かせてもらい、サブザックで大日岳をピストンします。チングルマの咲く道を下り、右下に文平ノ池を見ます。その後はぐいぐいと高度を上げて山頂に至ります。大日岳は主稜から少し離れた最高峰であり、飯豊連峰を鳥瞰しているような素晴らしい眺めです。 御西小屋に戻り荷物を整理して梅花皮小屋へと向かいます。1時間ほどで天狗ノ庭に辿り着きます。ここは登山者の踏圧と幕営により、表土が剥ぎ取られて裸地化し、池塘の点在する広大な湿原が失われた場所です。この荒廃を回復するため登山道を頂稜に移して踏圧を回避し、2007年からボランティアによる植生回復作業が幾度となく実施されています。 天狗ノ庭から烏帽子岳の間は、東側の急な斜面に夏まで雪庇の名残の雪渓が次々と現れます。登山道が残雪で遮断されてルートが分からなくなることもあります。残雪を巻く際、ストックだけで通過する登山者をよく見かけますが、この区間は石転ビ沢と同様に重大な滑落事故が多いのです。筆者は必ずピッケルを持参し、ルート工作や滑落に備えています。 ここより梅花皮岳にかけては、雪庇崩壊で削られた斜面にハクサンコザクラやミヤマダイモンジソウなどのお花畑が広がっています。何が見られるかはその時期のお楽しみです。 梅花皮岳の先は東面が崩れているので足元に注意をします。この区間ではクロユリやハクセンナズナなどの珍しい花に遭えるかもしれません。20分ほど下ると鞍部に建つ梅花皮小屋に到着します。水場も優れ、水洗トイレの評判も良い快適な小屋です。2泊目は状況によって御西小屋か梅花皮小屋泊かを選択します。 3日目。梅花皮小屋を出発し急坂を登り終えると、連峰北部の最高峰北股岳山頂です。振り返ると南には今まで辿ってきた稜線が続いており、北に見える杁差岳もだいぶ近くになってきました。 北股岳からは快適な稜線歩き。ギルダ原には乾性のお花畑が広がります。門内小屋を過ぎ、梶川尾根と合流する場所が扇ノ地紙です。地名は、扇を開いたような雪形が残ることに由来します。この先の地神山と読み方は同じですが、漢字が違う所が面白いですね。 北峰の次は頼母木山。ここから小国町の民宿奥川入の先まで伸びる長大な西俣尾根には、かつて登山道がありました。今でも残雪期にはよく登られています。イイデリンドウはこの辺りが北限となっています。頼母木山から下りていくと頼母木小屋に到着します。ここは管理棟のすぐ脇に水場があり、楽に水をいつでも利用できることがとてもありがたいです。 小屋からなだらかな山稜を辿っていき、大石山分岐へ。この一帯は6月初旬には一面のハクサンイチゲの花畑になります。ここから朳差岳をピストンして足ノ松尾根を降りる人が多いですが、全山縦走の場合はやはり大石ダムまで下ることが満足感を高めてくれるようです。 登り返して独立峰のように起立している鉾立峰で一休み。急坂を下って更に登り返し、左手に藤島玄のレリーフを見つけたら程なく朳差小屋に到着です。朳差小屋は水場まで10分ほど下りていかなければならず少し不便。しかし、頼母木小屋同様、小屋から日本海に沈む夕日を直接見られることは大きな魅力で、静かな雰囲気を味わいたい人に人気がある場所でもあります。3泊目は頼母木小屋か朳差小屋を選択します。 4日目。朳差岳では歩いてきた飯豊稜線の最後の展望を楽しみましょう。ここから権内尾根を下山します。池塘帯の美しい長者平を通り終えると、あとはあまり足場の良くない急坂を慎重に下っていくことになります。東に大境山、北に光兎山、西に日本海の海岸線と、今までとはがらりと違った展望が得られます。東俣川まで下り、吊橋を二つ超えると林道終点に辿り着きます。あとは1時間程で東俣彫刻公園のゲートにゴールします。 -
周回コース
- 日帰り
- 1時間40分
- 2.8km
周回コース
- 日帰り
- 1時間40分
- 2.8km
中ノ沢尾根コースは、ゲートの反対側にある山の神コースから入ります。分岐に出たら右手の尾根を忠実に詰め、要害山から登ってくる登山道を合わせます。緩急を繰り返して高度を上げ日本海が見える展望地まで登れば、主稜線は間もなくです。最後は直登しても良いし、南側を巻いて縦走路の鞍部に出ることもできます。 縦走路を南に進み、登りに差し差し掛かると、タカツムリ城跡の空堀です。ロープが設置されている坂を登りきれば、平坦な登山道は気持ちの良いブナの林に包まれます。櫛形山山頂は、眺望図が描かれた看板のある一級の飯豊連峰展望です。 そのまま広々とした主尾根を進み、下り始める所で分岐となり、大沢尾根コースに入ります。登り返しのない単調な尾根を降ると、登山道は、ブナ林から雑木林、マツ林、杉林と替わって来ます。標高260mの分岐は直接ゲート脇に降るショートカットコースです。左に折れて林道に出ると登山口です。林道を僅かに下るとゲートに戻ります。また関沢森林公園を起点として、要害山に登り大沢尾根コースを下り、山の神コースを越えて戻るのも良いでしょう。以前にはなかった小道を時折見かけるので、留意してください。中ノ沢尾根コースは、ゲートの反対側にある山の神コースから入ります。分岐に出たら右手の尾根を忠実に詰め、要害山から登ってくる登山道を合わせます。緩急を繰り返して高度を上げ日本海が見える展望地まで登れば、主稜線は間もなくです。最後は直登しても良いし、南側を巻いて縦走路の鞍部に出ることもできます。 縦走路を南に進み、登りに差し差し掛かると、タカツムリ城跡の空堀です。ロープが設置されている坂を登りきれば、平坦な登山道は気持ちの良いブナの林に包まれます。櫛形山山頂は、眺望図が描かれた看板のある一級の飯豊連峰展望です。 そのまま広々とした主尾根を進み、下り始める所で分岐となり、大沢尾根コースに入ります。登り返しのない単調な尾根を降ると、登山道は、ブナ林から雑木林、マツ林、杉林と替わって来ます。標高260mの分岐は直接ゲート脇に降るショートカットコースです。左に折れて林道に出ると登山口です。林道を僅かに下るとゲートに戻ります。また関沢森林公園を起点として、要害山に登り大沢尾根コースを下り、山の神コースを越えて戻るのも良いでしょう。以前にはなかった小道を時折見かけるので、留意してください。 -
縦走コース
- 日帰り
- 7時間10分
- 14.4km
縦走コース
- 日帰り
- 7時間10分
- 14.4km
主稜線はほぼ南北に伸びています。鎌倉時代の女傑板額御前が活躍した北端の白鳥山までは、空堀など歴史を感じさせてくれる宮ノ入コースが良いでしょう。なお山頂手前で合流する白鳥コースは荒れているので避けましょう。 全体に標高が低いので樹林帯が殆どですが、所々に展望地やベンチがあります。途中に水場やトイレはないので注意してください。 コース上に道標があるものの、所々で地図にない踏み跡道を分けるので注意が必要です。 また法印瀑コースを合せてから南の縦走路には、数箇所主稜線伝いの道と巻道の両方に道があって戸惑うこともありますが、ピークを越えた所で合流しています。 南端は大勢の登山者で賑わう大峰山を踏み、山城跡の願文山から桜公園登山口に降るのが理想的だと思います。桜公園の上端に出ると幾つも道があって戸惑いますが、東側へ下れば駐車場に出ます。主稜線はほぼ南北に伸びています。鎌倉時代の女傑板額御前が活躍した北端の白鳥山までは、空堀など歴史を感じさせてくれる宮ノ入コースが良いでしょう。なお山頂手前で合流する白鳥コースは荒れているので避けましょう。 全体に標高が低いので樹林帯が殆どですが、所々に展望地やベンチがあります。途中に水場やトイレはないので注意してください。 コース上に道標があるものの、所々で地図にない踏み跡道を分けるので注意が必要です。 また法印瀑コースを合せてから南の縦走路には、数箇所主稜線伝いの道と巻道の両方に道があって戸惑うこともありますが、ピークを越えた所で合流しています。 南端は大勢の登山者で賑わう大峰山を踏み、山城跡の願文山から桜公園登山口に降るのが理想的だと思います。桜公園の上端に出ると幾つも道があって戸惑いますが、東側へ下れば駐車場に出ます。 -
鴨沢から雲取山へ
- 日帰り
- 9時間30分
- 23.2km
鴨沢から雲取山へ
- 日帰り
- 9時間30分
- 23.2km
鴨沢バス停横のY字路から山側の舗道を進み、学校跡の裏手に回り込んで舗装路がカーブする所から山道に入ります。しばらく行って再び小袖林道に出た所が小袖乗越で、ここには丹波山村営登山者用駐車場があります。林道を北に進み、左に所畑への林道が分かれた先で左手の登山道に入ります。 かつて民家や畑があった所を過ぎた後、しばらくは尾根の中腹を絡むように進みます。杉の植林帯の中を緩やかに登っていくと、登山道から左上に数m上がった所に水場があります。杉木立の中の水場は見落としやすいかも知れません。道は次第に山腹から稜線に出てきます。平坦な鞍部に出た先の広場が堂所と呼ばれる所です。この先は登り尾根の稜線の左右を縫うように進み、やがてマムシ岩と呼ばれる石灰岩の露岩に出ます。しばらく急登が続き、七ッ石小屋への分岐を過ぎた先で片倉谷源頭の木橋を渡ります。ここからは緩やかな登りがブナ坂まで続きます。 ブナ坂は七ッ石山山頂から北西に下った鞍部にある開けた平坦地です。ここから石尾根に切り開かれた防火帯の道を小さな起伏を越えながら北西に進むと、次第に左手の眺望も開けてきます。五十人平のヘリポートに飛び出すと、すぐ右上に奥多摩小屋跡(2019年3月末に閉鎖)が見えてきます。小屋跡から左に5分ほど下った所に水場があります。小屋跡を過ぎて草付の急斜面をヨモギノ頭に登り、小雲取山の南斜面を登り切れば雲取山山頂の勇姿が目に飛び込んできます。山頂直下には避難小屋とトイレが設置されています。1等三角点の置かれた雲取山山頂からは南西に展望が開け、奥多摩の山々はもちろん、大菩薩、奥秩父主脈の山々、富士山から南アルプスなどが遠望できます。 帰りは、往路をブナ坂まで戻り七ッ石山に登ります。急坂をひと登りで山頂に立って振り返ると、たどってきた石尾根縦走路の先に雲取山が望めます。東に下り七ッ石神社の下で七ッ石小屋への道を右に分けた後、再び七ッ石小屋からの道を右から合わせます。この先のY字路は右の巻き道を進み、千本ツツジの十字路を右に折れて、赤指尾根を下ります。長い下りを終えて峰の集落に出た後、峰谷バス停に着きます。(峰谷からのバス便は少ないので、注意してください。)鴨沢バス停横のY字路から山側の舗道を進み、学校跡の裏手に回り込んで舗装路がカーブする所から山道に入ります。しばらく行って再び小袖林道に出た所が小袖乗越で、ここには丹波山村営登山者用駐車場があります。林道を北に進み、左に所畑への林道が分かれた先で左手の登山道に入ります。 かつて民家や畑があった所を過ぎた後、しばらくは尾根の中腹を絡むように進みます。杉の植林帯の中を緩やかに登っていくと、登山道から左上に数m上がった所に水場があります。杉木立の中の水場は見落としやすいかも知れません。道は次第に山腹から稜線に出てきます。平坦な鞍部に出た先の広場が堂所と呼ばれる所です。この先は登り尾根の稜線の左右を縫うように進み、やがてマムシ岩と呼ばれる石灰岩の露岩に出ます。しばらく急登が続き、七ッ石小屋への分岐を過ぎた先で片倉谷源頭の木橋を渡ります。ここからは緩やかな登りがブナ坂まで続きます。 ブナ坂は七ッ石山山頂から北西に下った鞍部にある開けた平坦地です。ここから石尾根に切り開かれた防火帯の道を小さな起伏を越えながら北西に進むと、次第に左手の眺望も開けてきます。五十人平のヘリポートに飛び出すと、すぐ右上に奥多摩小屋跡(2019年3月末に閉鎖)が見えてきます。小屋跡から左に5分ほど下った所に水場があります。小屋跡を過ぎて草付の急斜面をヨモギノ頭に登り、小雲取山の南斜面を登り切れば雲取山山頂の勇姿が目に飛び込んできます。山頂直下には避難小屋とトイレが設置されています。1等三角点の置かれた雲取山山頂からは南西に展望が開け、奥多摩の山々はもちろん、大菩薩、奥秩父主脈の山々、富士山から南アルプスなどが遠望できます。 帰りは、往路をブナ坂まで戻り七ッ石山に登ります。急坂をひと登りで山頂に立って振り返ると、たどってきた石尾根縦走路の先に雲取山が望めます。東に下り七ッ石神社の下で七ッ石小屋への道を右に分けた後、再び七ッ石小屋からの道を右から合わせます。この先のY字路は右の巻き道を進み、千本ツツジの十字路を右に折れて、赤指尾根を下ります。長い下りを終えて峰の集落に出た後、峰谷バス停に着きます。(峰谷からのバス便は少ないので、注意してください。) -
三条の湯から雲取山へ
- 1泊2日
- 10時間10分
- 25.5km
三条の湯から雲取山へ
- 1泊2日
- 10時間10分
- 25.5km
奥多摩駅発丹波行きのバスをお祭で下車、バス停先のY字路を右折して後山林道に入ります。ここから林道終点まで延々10kmの道のりになります。舗装された林道はやがて未舗装のダートとなり、しばらくは薄暗い植林帯を進んで片倉谷橋を渡ります(この先は一般車通行止め)。 黒滝橋で右岸に渡った後、再び右岸に戻って塩沢橋を渡ります。次第に周囲は広葉樹林となって明るく開け、後山川の流れも近くなります。新緑や紅葉の頃には渓谷美が素晴らしい所です。林道終点から山道に入って青岩橋を渡り、三条沢左岸沿いに広葉樹林内の道を進みます。三条沢にかかる三条ノ大滝を左下に見て、兆子ノ滝の滝音を聞きながら緩やかに登っていくと、やがて三条の湯が見えてきます。この湯は沸かし湯ですが、この山域では貴重な湯宿で、立ち寄り入浴もできます。小屋の下には幕営地も設けられています。 三条の湯を後に急坂を登って三条沢を渡り、水無尾根に取り付きます。この先は桟道が多く、冬季には凍結して歩きにくくなり、軽アイゼンが必要な時もあります(下降時の事故も起きています)。尾根末端を回り込むように登って行くと、青岩鍾乳洞への道(現在通行止め)が右に分岐しています。このあたりはブナ、ミズナラ、カツラなどの広葉樹が美しいところです。尾根の東面を巻き気味に登っていくと、石灰岩の露岩が目につくようになります。水無尾根とはいえ、高度1600m付近で横切る沢で水を得られることもあります。木の間越しに雲取山や石尾根上部の稜線が見え始めると、明るく開けたカラマツ林となります。平坦な尾根道に出た所が三条ダルミと呼ばれる鞍部で、西にのびる道は奥秩父主脈の縦走路です。ここは南面が開けて雁ヶ腹摺山の右手に富士山が望めます。 東に進むと、左に雲取山西面の巻き道が分岐しています。右の尾根通しの道を急登していくと、ひょっこりと雲取山山頂の南端に飛びだします。避難小屋を回り込んで、北に登り詰めた所が雲取山山頂です。1等三角点や展望盤が設置された山頂で、ゆっくり休みましょう。南から西には、富士山、大菩薩、南アルプスのほぼ全山が並び、奥秩父主脈や和名倉山の大パノラマが広がります。 山頂を後にして避難小屋の前を左に進み、石尾根の縦走路を下ってブナ坂から鴨沢バス停に向かいます(山頂から鴨沢までの道については鴨沢から雲取山へ(コースガイド)をご参照ください)。奥多摩駅発丹波行きのバスをお祭で下車、バス停先のY字路を右折して後山林道に入ります。ここから林道終点まで延々10kmの道のりになります。舗装された林道はやがて未舗装のダートとなり、しばらくは薄暗い植林帯を進んで片倉谷橋を渡ります(この先は一般車通行止め)。 黒滝橋で右岸に渡った後、再び右岸に戻って塩沢橋を渡ります。次第に周囲は広葉樹林となって明るく開け、後山川の流れも近くなります。新緑や紅葉の頃には渓谷美が素晴らしい所です。林道終点から山道に入って青岩橋を渡り、三条沢左岸沿いに広葉樹林内の道を進みます。三条沢にかかる三条ノ大滝を左下に見て、兆子ノ滝の滝音を聞きながら緩やかに登っていくと、やがて三条の湯が見えてきます。この湯は沸かし湯ですが、この山域では貴重な湯宿で、立ち寄り入浴もできます。小屋の下には幕営地も設けられています。 三条の湯を後に急坂を登って三条沢を渡り、水無尾根に取り付きます。この先は桟道が多く、冬季には凍結して歩きにくくなり、軽アイゼンが必要な時もあります(下降時の事故も起きています)。尾根末端を回り込むように登って行くと、青岩鍾乳洞への道(現在通行止め)が右に分岐しています。このあたりはブナ、ミズナラ、カツラなどの広葉樹が美しいところです。尾根の東面を巻き気味に登っていくと、石灰岩の露岩が目につくようになります。水無尾根とはいえ、高度1600m付近で横切る沢で水を得られることもあります。木の間越しに雲取山や石尾根上部の稜線が見え始めると、明るく開けたカラマツ林となります。平坦な尾根道に出た所が三条ダルミと呼ばれる鞍部で、西にのびる道は奥秩父主脈の縦走路です。ここは南面が開けて雁ヶ腹摺山の右手に富士山が望めます。 東に進むと、左に雲取山西面の巻き道が分岐しています。右の尾根通しの道を急登していくと、ひょっこりと雲取山山頂の南端に飛びだします。避難小屋を回り込んで、北に登り詰めた所が雲取山山頂です。1等三角点や展望盤が設置された山頂で、ゆっくり休みましょう。南から西には、富士山、大菩薩、南アルプスのほぼ全山が並び、奥秩父主脈や和名倉山の大パノラマが広がります。 山頂を後にして避難小屋の前を左に進み、石尾根の縦走路を下ってブナ坂から鴨沢バス停に向かいます(山頂から鴨沢までの道については鴨沢から雲取山へ(コースガイド)をご参照ください)。 -
唐松谷から雲取山へ
- 日帰り
- 10時間50分
- 25.2km
唐松谷から雲取山へ
- 日帰り
- 10時間50分
- 25.2km
鍾乳洞バス停(土・休日は東日原まで)から歩き始め、小川谷橋を渡って左の日原林道に入ります。八丁橋を渡った先で天祖山登山口を右に見てゲートを越えた後も延々と林道歩きが続きます。 八丁橋から1時間20分ほどで唐松谷林道入口に着きます。日原林道を離れて左手の山道を下り、日原川にかかる吊橋を渡った所が唐松谷の出合です。吊橋から20分ほどで右手に富田新道が分岐します。唐松谷左岸の山腹を巻く道は、滝場の露岩を縫うように進んだり、桟橋を渡ったりしながら2kmほど続きます。源流の様相となった唐松谷を右岸に渡った後は沢筋を離れて斜面を南西方向に登るようになります。カラマツ林の中の道を登り詰めて七ッ石山北西の鞍部に出た所がブナ坂で、鴨沢コースと石尾根縦走路が交差する十字路になっています。右折して石尾根の防火帯を雲取山に向かいます。(ブナ坂から雲取山、雲取山から鴨沢バス停への下山については鴨沢から雲取山へ(コースガイド)を参照してください。)鍾乳洞バス停(土・休日は東日原まで)から歩き始め、小川谷橋を渡って左の日原林道に入ります。八丁橋を渡った先で天祖山登山口を右に見てゲートを越えた後も延々と林道歩きが続きます。 八丁橋から1時間20分ほどで唐松谷林道入口に着きます。日原林道を離れて左手の山道を下り、日原川にかかる吊橋を渡った所が唐松谷の出合です。吊橋から20分ほどで右手に富田新道が分岐します。唐松谷左岸の山腹を巻く道は、滝場の露岩を縫うように進んだり、桟橋を渡ったりしながら2kmほど続きます。源流の様相となった唐松谷を右岸に渡った後は沢筋を離れて斜面を南西方向に登るようになります。カラマツ林の中の道を登り詰めて七ッ石山北西の鞍部に出た所がブナ坂で、鴨沢コースと石尾根縦走路が交差する十字路になっています。右折して石尾根の防火帯を雲取山に向かいます。(ブナ坂から雲取山、雲取山から鴨沢バス停への下山については鴨沢から雲取山へ(コースガイド)を参照してください。) -
富田新道から雲取山へ
- 日帰り
- 10時間10分
- 22.8km
富田新道から雲取山へ
- 日帰り
- 10時間10分
- 22.8km
鍾乳洞バス停から歩き始め、唐松谷出合の先で唐松谷林道と分かれて右に進みます(唐松谷林道入口までは唐松谷から雲取山へ(コースガイド)を参照してください)。ここから小雲取山までの尾根道は富田新道と呼ばれます。昭和20~30年代に雲取山荘の小屋主として名を馳せた富田治三郎氏の発案で拓かれたコースで、沢沿いの唐松谷林道に比べて路肩崩壊のリスクが少ない尾根伝いのコースです。 ブナ林内の急坂をジグザグに登って1400mを超えるあたりで野陣尾根に乗ると、サワラノ平と呼ばれる平坦地に出ます。この先は傾斜が緩やかになり、樹相もダケカンバやコメツガ等が目立つようになります。木の間越しに北の長沢山方面、南に石尾根の山々が望まれ、木々の幹にはニホンジカの角研ぎ痕やツキノワグマの爪痕も見られるでしょう。権衛ノ頭を越えると林相はカラマツ林となり、唐松ノ大クビレを経て小雲取山直下の三差路に出ます。石尾根縦走路の巻き道に合流して急坂を小雲取山へと登れば雲取山山頂は目前です。(鴨沢バス停への下山については鴨沢から雲取山へ(コースガイド)を参照してください。)鍾乳洞バス停から歩き始め、唐松谷出合の先で唐松谷林道と分かれて右に進みます(唐松谷林道入口までは唐松谷から雲取山へ(コースガイド)を参照してください)。ここから小雲取山までの尾根道は富田新道と呼ばれます。昭和20~30年代に雲取山荘の小屋主として名を馳せた富田治三郎氏の発案で拓かれたコースで、沢沿いの唐松谷林道に比べて路肩崩壊のリスクが少ない尾根伝いのコースです。 ブナ林内の急坂をジグザグに登って1400mを超えるあたりで野陣尾根に乗ると、サワラノ平と呼ばれる平坦地に出ます。この先は傾斜が緩やかになり、樹相もダケカンバやコメツガ等が目立つようになります。木の間越しに北の長沢山方面、南に石尾根の山々が望まれ、木々の幹にはニホンジカの角研ぎ痕やツキノワグマの爪痕も見られるでしょう。権衛ノ頭を越えると林相はカラマツ林となり、唐松ノ大クビレを経て小雲取山直下の三差路に出ます。石尾根縦走路の巻き道に合流して急坂を小雲取山へと登れば雲取山山頂は目前です。(鴨沢バス停への下山については鴨沢から雲取山へ(コースガイド)を参照してください。) -
奥多摩湖から三頭山へ
- 日帰り
- 5時間15分
- 8.7km
奥多摩湖から三頭山へ
- 日帰り
- 5時間15分
- 8.7km
奥多摩駅から丹波または小菅方面行きのバスに乗り小河内神社バス停で下車します。峰谷行きのバスなら峰谷橋で降りて峰谷橋を渡りトンネルをくぐって小河内神社まで歩きます。バス停下の奥多摩湖に浮かぶ麦山の浮き橋(かつての「ドラム缶橋」。渇水時等に取り外されることあり)を渡り、湖岸の細道を左に大きく迂回して奥多摩周遊道路に出ます。 周遊道路を西に900mほど進むと、左手に三頭山への登山口が見えてきます。山腹を絡むように登っていくと、やがて尾根上に出て眼下に先ほどの浮き橋や峰谷橋が見下ろせます。イヨ山を越え、少し下ってから登り返しとなって1時間ほどでヌカザス山に着きます。この先はアップダウンを繰り返しながらオツネノ泣坂と呼ばれる急坂に出ます。滑りやすい急坂には道沿いにロープも張られています。休猟区標識のある入小沢ノ峰を過ぎ、鶴峠への道を右に分けて大岩の間を通り抜けると、道は尾根の左側を巻くように進んで、鞘口峠方面からの縦走路にひょっこりと飛びだします。ここが御堂峠の十字路で、道標が完備しているので迷うことはないでしょう。左は三頭山中央峰、展望台への道で、右に折れて木枠の階段を登れば三頭山西峰に出られます。 西峰からは南北に展望が開け、南には道志山塊を前衛に富士山がそびえ、北には奥多摩湖を隔てて石尾根の山並みが広がります。 下山は展望台ピークからまっすぐ東にのびる尾根を鞘口峠へと下って都民の森に出るのが最短コースですが、ここでは西峰からムシカリ峠経由のコースを行きます。西峰から南へ笹尾根を500mほど下るとムシカリ峠の三差路に着きます。峠のすぐ南には三頭山避難小屋が建てられています。 三差路を左に折れて三頭沢沿いに下る道は、檜原都民の森の「ブナの路」として整備された散策路にもなっています。峠から少し下ると右手に水場があります。 右から大沢山経由の道が合流した先には三頭大滝があり、そばに大滝休憩小屋とトイレがあります。滝見橋からは大滝の勇姿を間近に眺められます。「大滝の路」と名づけられた散策路を緩やかに進み、ケヤキの巨樹の間を通り抜けて20分ほど行くと、都民の森の森林館に出ます。ここから「出会いの路」を下れば都民の森バス停です。奥多摩駅から丹波または小菅方面行きのバスに乗り小河内神社バス停で下車します。峰谷行きのバスなら峰谷橋で降りて峰谷橋を渡りトンネルをくぐって小河内神社まで歩きます。バス停下の奥多摩湖に浮かぶ麦山の浮き橋(かつての「ドラム缶橋」。渇水時等に取り外されることあり)を渡り、湖岸の細道を左に大きく迂回して奥多摩周遊道路に出ます。 周遊道路を西に900mほど進むと、左手に三頭山への登山口が見えてきます。山腹を絡むように登っていくと、やがて尾根上に出て眼下に先ほどの浮き橋や峰谷橋が見下ろせます。イヨ山を越え、少し下ってから登り返しとなって1時間ほどでヌカザス山に着きます。この先はアップダウンを繰り返しながらオツネノ泣坂と呼ばれる急坂に出ます。滑りやすい急坂には道沿いにロープも張られています。休猟区標識のある入小沢ノ峰を過ぎ、鶴峠への道を右に分けて大岩の間を通り抜けると、道は尾根の左側を巻くように進んで、鞘口峠方面からの縦走路にひょっこりと飛びだします。ここが御堂峠の十字路で、道標が完備しているので迷うことはないでしょう。左は三頭山中央峰、展望台への道で、右に折れて木枠の階段を登れば三頭山西峰に出られます。 西峰からは南北に展望が開け、南には道志山塊を前衛に富士山がそびえ、北には奥多摩湖を隔てて石尾根の山並みが広がります。 下山は展望台ピークからまっすぐ東にのびる尾根を鞘口峠へと下って都民の森に出るのが最短コースですが、ここでは西峰からムシカリ峠経由のコースを行きます。西峰から南へ笹尾根を500mほど下るとムシカリ峠の三差路に着きます。峠のすぐ南には三頭山避難小屋が建てられています。 三差路を左に折れて三頭沢沿いに下る道は、檜原都民の森の「ブナの路」として整備された散策路にもなっています。峠から少し下ると右手に水場があります。 右から大沢山経由の道が合流した先には三頭大滝があり、そばに大滝休憩小屋とトイレがあります。滝見橋からは大滝の勇姿を間近に眺められます。「大滝の路」と名づけられた散策路を緩やかに進み、ケヤキの巨樹の間を通り抜けて20分ほど行くと、都民の森の森林館に出ます。ここから「出会いの路」を下れば都民の森バス停です。 -
鹿倉山から奥多摩湖へ
- 日帰り
- 4時間55分
- 10.7km
鹿倉山から奥多摩湖へ
- 日帰り
- 4時間55分
- 10.7km
奥多摩駅から丹波山村役場行きのバスに乗り、終点手前の丹波小学校バス停で下車します。丹波川の橋を渡って村役場前を通り、高尾の分岐を道標に従って右に進み、100m余り進んだところで道標に従って左折します。水源林公園の標柱のある三差路を道標に従って右に進み、マリコ川の橋を渡ります。 橋の先の舗装路終点からは養魚池のある民家の間を抜けて沢沿いの山道に入ります。道は次第に沢を離れ、ジグザグを繰り返しながら高度を上げて大丹波峠に出ます。大丹波峠からは、峠を越えて小菅村に向かう林道が南へのびています。峠の道標の後ろの小高い丘は古墳といわれています。 大丹波峠からしばらくは東に林道をたどり、道標に従って山道に入ります。尾根の上に出ると再び林道と重なり、広く開けた道を緩やかに登って行くと、再び細い山道になります。伐採地からは南西に雁ヶ腹摺山や大菩薩嶺が望めます。やがて尾根が左折した先から小さなアップダウンを繰り返して、最後に急坂をひと登りで鹿倉山です。山頂付近まで林道がのびています。 3等三角点が置かれた山頂は檜やカラマツに囲まれ、あまり展望はききませんが、大菩薩嶺や遠く国師ヶ岳を望めます。 山頂から東に向かってさらに1178m標高点付近まで林道がのび、登山道と交錯しています。かつては雑木林に囲まれた静かな尾根道をたどる好ましいプロムナードだったルートが、大きく姿を変えてしまったのは残念です。 前方に奥多摩湖が見下ろせるようになり、右手には小菅川を隔てて三頭山が望めます。大寺山に出ると、突然目の前に巨大な白い仏舎利塔が現れます。広く開けた山頂からは前方に御前山の端正な姿が望めます。この先は木の根や露岩で足元の良くない急坂の下降が続きます。 右下に小菅川沿いの車道が見え始め、深山橋たもとの旅館脇を通って車道に出ます。深山橋を渡った先の深山橋バス停から、バスで奥多摩駅に向かいます。奥多摩駅から丹波山村役場行きのバスに乗り、終点手前の丹波小学校バス停で下車します。丹波川の橋を渡って村役場前を通り、高尾の分岐を道標に従って右に進み、100m余り進んだところで道標に従って左折します。水源林公園の標柱のある三差路を道標に従って右に進み、マリコ川の橋を渡ります。 橋の先の舗装路終点からは養魚池のある民家の間を抜けて沢沿いの山道に入ります。道は次第に沢を離れ、ジグザグを繰り返しながら高度を上げて大丹波峠に出ます。大丹波峠からは、峠を越えて小菅村に向かう林道が南へのびています。峠の道標の後ろの小高い丘は古墳といわれています。 大丹波峠からしばらくは東に林道をたどり、道標に従って山道に入ります。尾根の上に出ると再び林道と重なり、広く開けた道を緩やかに登って行くと、再び細い山道になります。伐採地からは南西に雁ヶ腹摺山や大菩薩嶺が望めます。やがて尾根が左折した先から小さなアップダウンを繰り返して、最後に急坂をひと登りで鹿倉山です。山頂付近まで林道がのびています。 3等三角点が置かれた山頂は檜やカラマツに囲まれ、あまり展望はききませんが、大菩薩嶺や遠く国師ヶ岳を望めます。 山頂から東に向かってさらに1178m標高点付近まで林道がのび、登山道と交錯しています。かつては雑木林に囲まれた静かな尾根道をたどる好ましいプロムナードだったルートが、大きく姿を変えてしまったのは残念です。 前方に奥多摩湖が見下ろせるようになり、右手には小菅川を隔てて三頭山が望めます。大寺山に出ると、突然目の前に巨大な白い仏舎利塔が現れます。広く開けた山頂からは前方に御前山の端正な姿が望めます。この先は木の根や露岩で足元の良くない急坂の下降が続きます。 右下に小菅川沿いの車道が見え始め、深山橋たもとの旅館脇を通って車道に出ます。深山橋を渡った先の深山橋バス停から、バスで奥多摩駅に向かいます。 -
仲の平から笹尾根へ
- 日帰り
- 5時間35分
- 13.7km
仲の平から笹尾根へ
- 日帰り
- 5時間35分
- 13.7km
武蔵五日市駅から数馬行きのバスに乗り、仲の平バス停で下車します。バス停から数馬寄りに少し進んだ所に三差路があり、西原峠への道標があります。 道標に従って左の道に入り、兜造りの民家や観音堂を左手に見て進み、民家の脇から山道に入ります。植林帯の道を登って尾根上に出ると、やがて右から数馬バス停からの道が合流します。雑木林の尾根道を登り詰めて笹尾根の稜線に出た所が西原峠で、上野原市郷原への道と笹尾根縦走路が交差する十字路になっています。右に少し登れば槇寄山です。本コースで最も標高の高いピークで、山頂にはベンチ・テーブルが置かれています。 山頂から西原峠に戻って笹尾根縦走路を南東に進み、数馬峠に向かいます。田和峠で田和への道を右に分け、40分ほどで数馬峠(上平峠)に着きます。峠からは北面に三頭山方面が見渡せます。ここで左に数馬への道が分かれています。峠にはベンチが置かれ、西面に展望が開けています。1121m峰を北から巻くように越え、30分ほどで笛吹峠に着きます。右に藤尾バス停、左に笛吹入口バス停への道が分岐します。ここからひと登りで丸山を越えて下った先が小棡峠で、ここからも左に笛吹入口への道が分かれています。あたりの植林帯の林床には背丈の低い笹が密生していて、笹尾根という名の由来となっています。 小さなアップダウンを繰り返して30分ほど進み、土俵岳に登り着きます。山頂からは木の間越しに富士山が望めます。さらに小さなアップダウンを繰り返して1時間ほどで浅間峠に着きます。広く開けた峠には杉の大樹の間に小さな祠が祀られ、東屋も建てられています。 右に下る道は猪丸の新山王橋バス停への道です。左折して北に下ると、しばらく行った先で右にトヤド浅間への細道が分岐しています。坂本沢右岸の尾根を次第に右に絡むように下って行くと、尾根の末端で甲武トンネルに通じる車道に飛び出します。しばらくは車道をたどって信号のある三差路に出ます。右に折れたすぐ先が上川乗バス停で、ここからバスで武蔵五日市駅に向かいます。武蔵五日市駅から数馬行きのバスに乗り、仲の平バス停で下車します。バス停から数馬寄りに少し進んだ所に三差路があり、西原峠への道標があります。 道標に従って左の道に入り、兜造りの民家や観音堂を左手に見て進み、民家の脇から山道に入ります。植林帯の道を登って尾根上に出ると、やがて右から数馬バス停からの道が合流します。雑木林の尾根道を登り詰めて笹尾根の稜線に出た所が西原峠で、上野原市郷原への道と笹尾根縦走路が交差する十字路になっています。右に少し登れば槇寄山です。本コースで最も標高の高いピークで、山頂にはベンチ・テーブルが置かれています。 山頂から西原峠に戻って笹尾根縦走路を南東に進み、数馬峠に向かいます。田和峠で田和への道を右に分け、40分ほどで数馬峠(上平峠)に着きます。峠からは北面に三頭山方面が見渡せます。ここで左に数馬への道が分かれています。峠にはベンチが置かれ、西面に展望が開けています。1121m峰を北から巻くように越え、30分ほどで笛吹峠に着きます。右に藤尾バス停、左に笛吹入口バス停への道が分岐します。ここからひと登りで丸山を越えて下った先が小棡峠で、ここからも左に笛吹入口への道が分かれています。あたりの植林帯の林床には背丈の低い笹が密生していて、笹尾根という名の由来となっています。 小さなアップダウンを繰り返して30分ほど進み、土俵岳に登り着きます。山頂からは木の間越しに富士山が望めます。さらに小さなアップダウンを繰り返して1時間ほどで浅間峠に着きます。広く開けた峠には杉の大樹の間に小さな祠が祀られ、東屋も建てられています。 右に下る道は猪丸の新山王橋バス停への道です。左折して北に下ると、しばらく行った先で右にトヤド浅間への細道が分岐しています。坂本沢右岸の尾根を次第に右に絡むように下って行くと、尾根の末端で甲武トンネルに通じる車道に飛び出します。しばらくは車道をたどって信号のある三差路に出ます。右に折れたすぐ先が上川乗バス停で、ここからバスで武蔵五日市駅に向かいます。 -
大弛峠から金峰山へ
- 日帰り
- 4時間30分
- 8km
大弛峠から金峰山へ
- 日帰り
- 4時間30分
- 8km
金峰山への登路は、大弛峠へ川上牧丘林道が通じてから本コースが最もポピュラーになりました。5時間足らずで往復でき、通常は日帰りのコースです。シーズン中は、塩山駅北口から乗合タクシーが運行されるようになって一層便利になりました。 大弛峠にはトイレがあり、近くにある大弛小屋では宿泊、喫茶休憩ができます。シーズン中、峠は大変混雑します。長野県川上村方面の林道は荒れているため、現在は四輪駆動車等でないと通行できません。 大弛峠からすぐにシラベの樹林帯に入り、急坂となります。6つほどコブを越えると、朝日峠に到着。シラベに囲まれて、木もれ日がさす峠です。 朝日峠から登り返し、小さなコブを越えると樹林が切れて、いっとき展望の良い岩尾根に出ます。眺望も良く下界や林道がよく見えます。しばらく緩やかな尾根を進むと朝日岳に着きます。頂上は狭いものの目指す金峰山が見え、南アルプスが遠望できます。 朝日岳からガレ場を下ると、小広い鞍部に出ます。さらにひとコブ越えるあたりはシラベが密生しています。鉄山との鞍部は平坦で、鉄山は北側を巻いて進みます。金峰山の登りにさしかかると、あたりはハイマツ帯になります。 やがて金峰山の北東の肩に出て、左折してからは稜線歩きになります。霧の時には迷いやすいので要注意。ハイマツが道を飾る砂礫の尾根道を進んでいきます。まもなく賽の河原となります。しばらくして岩がごつごつした尾根となり、巨石の間を縫って登ると、金峰山山頂に着きます。快晴なら甲府盆地をとりまく富士山、南アルプス、八ヶ岳などの眺望が楽しめます。右手に金峰山小屋への道が分かれ、左手に少し下ると五丈石基部の平地に出ます。 五丈石は金峰山のシンボルです。その大きさから、遠くからでもそれとわかります。五丈岩とも言われますが、役小角の山岳信仰に由来する御像石の転訛です。その南側には2基の石灯篭があり、御岳金桜神社を前宮とする奥の院が建っています。ここには修験者の篭堂があったと伝えられています。五丈石の南に、御室小屋跡を経て昇仙峡奥の金桜神社に至る道がありますが、荒れており初心者にはおすすめできません。 帰路は往路を戻りますが、プランによっては各方面に下ってもよいでしょう。金峰山への登路は、大弛峠へ川上牧丘林道が通じてから本コースが最もポピュラーになりました。5時間足らずで往復でき、通常は日帰りのコースです。シーズン中は、塩山駅北口から乗合タクシーが運行されるようになって一層便利になりました。 大弛峠にはトイレがあり、近くにある大弛小屋では宿泊、喫茶休憩ができます。シーズン中、峠は大変混雑します。長野県川上村方面の林道は荒れているため、現在は四輪駆動車等でないと通行できません。 大弛峠からすぐにシラベの樹林帯に入り、急坂となります。6つほどコブを越えると、朝日峠に到着。シラベに囲まれて、木もれ日がさす峠です。 朝日峠から登り返し、小さなコブを越えると樹林が切れて、いっとき展望の良い岩尾根に出ます。眺望も良く下界や林道がよく見えます。しばらく緩やかな尾根を進むと朝日岳に着きます。頂上は狭いものの目指す金峰山が見え、南アルプスが遠望できます。 朝日岳からガレ場を下ると、小広い鞍部に出ます。さらにひとコブ越えるあたりはシラベが密生しています。鉄山との鞍部は平坦で、鉄山は北側を巻いて進みます。金峰山の登りにさしかかると、あたりはハイマツ帯になります。 やがて金峰山の北東の肩に出て、左折してからは稜線歩きになります。霧の時には迷いやすいので要注意。ハイマツが道を飾る砂礫の尾根道を進んでいきます。まもなく賽の河原となります。しばらくして岩がごつごつした尾根となり、巨石の間を縫って登ると、金峰山山頂に着きます。快晴なら甲府盆地をとりまく富士山、南アルプス、八ヶ岳などの眺望が楽しめます。右手に金峰山小屋への道が分かれ、左手に少し下ると五丈石基部の平地に出ます。 五丈石は金峰山のシンボルです。その大きさから、遠くからでもそれとわかります。五丈岩とも言われますが、役小角の山岳信仰に由来する御像石の転訛です。その南側には2基の石灯篭があり、御岳金桜神社を前宮とする奥の院が建っています。ここには修験者の篭堂があったと伝えられています。五丈石の南に、御室小屋跡を経て昇仙峡奥の金桜神社に至る道がありますが、荒れており初心者にはおすすめできません。 帰路は往路を戻りますが、プランによっては各方面に下ってもよいでしょう。