【1泊2日】の登山コースガイド
1泊2日
検索結果150件中
61-80件
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扇沢から蓮華岳へ
- 1泊2日
- 10時間0分
- 12.5km
扇沢から蓮華岳へ
- 1泊2日
- 10時間0分
- 12.5km
道は全般によく整備されています。コマクサの花と雪渓歩き、両方を楽しむなら7月下旬が最適でしょう。 扇沢から針ノ木峠までは扇沢から針ノ木岳へ(コースガイド)を参照。 標識を確認し、針ノ木小屋の建つ針ノ木峠を出発。出だしは急坂ですが、ペースを崩さず登りましょう。標高が上がると視界が開け、背後に針ノ木岳とスバリ岳の端正な姿が現れます。 蓮華岳の肩というべき2754m峰に至ると坂はゆるやかになります。あたりは一面、白い砂礫の原。ここから山頂までは北アルプスでも有数のコマクサ群落地です。花期はピンクの宝石を散りばめたような美しさです。見頃は7月中旬から下旬になります。たおやかな稜線を道なりにゆけば、祠の建つ蓮華岳山頂に到着します。どっしりした山容に似つかわしく、山頂は広々しています。高山とは思えないほど、ゆったりした雰囲気のなかで展望を楽しめます。 帰路は往路を戻ります。道は全般によく整備されています。コマクサの花と雪渓歩き、両方を楽しむなら7月下旬が最適でしょう。 扇沢から針ノ木峠までは扇沢から針ノ木岳へ(コースガイド)を参照。 標識を確認し、針ノ木小屋の建つ針ノ木峠を出発。出だしは急坂ですが、ペースを崩さず登りましょう。標高が上がると視界が開け、背後に針ノ木岳とスバリ岳の端正な姿が現れます。 蓮華岳の肩というべき2754m峰に至ると坂はゆるやかになります。あたりは一面、白い砂礫の原。ここから山頂までは北アルプスでも有数のコマクサ群落地です。花期はピンクの宝石を散りばめたような美しさです。見頃は7月中旬から下旬になります。たおやかな稜線を道なりにゆけば、祠の建つ蓮華岳山頂に到着します。どっしりした山容に似つかわしく、山頂は広々しています。高山とは思えないほど、ゆったりした雰囲気のなかで展望を楽しめます。 帰路は往路を戻ります。 -
七倉ダムから船窪小屋、七倉岳へ
- 1泊2日
- 10時間35分
- 8.8km
七倉ダムから船窪小屋、七倉岳へ
- 1泊2日
- 10時間35分
- 8.8km
七倉ダムと船窪小屋を結ぶ尾根道は船窪新道と呼ばれます。道はよく整備されていますが、登山口から尾根の上部まで急坂が続きます。登りはペースの維持、下りは木の根などで足を滑らせないように注意しましょう。 船窪新道の入口は少々わかりにくいので注意しましょう。七倉山荘から車止めのゲートのある七倉橋を渡り、トンネルに入る直前で右折します。七倉沢右岸の道をわずかに進んだ先が登山口です。 標識を目印に登山道に入り、左手の尾根に取付くと、すぐに急登が始まります。樹林の中で展望はありません。ペースを守って標高を稼ぎましょう。ところどころで枝道を見ますが、いずれも電力会社の巡視路です。標識が立つので迷う心配はないでしょう。つづら折りの道をたどり、急坂を越えると「唐沢ノゾキ」と呼ばれる小広い場所に出ます。少人数なら休憩できます。 再び歩きだすと、またすぐに急登です。露岩や木の根が道にからみ、かなり歩きづらい道です。しばらく進むと「鼻突八丁」と呼ばれる急坂に差し掛かります。連続するハシゴを頼りにこれを越えて行くと、あたりを覆っていた高木が減り、急登はひと段落します。「天狗ノ庭」に至ると視界が開け、眼下の高瀬ダムを挟んで左手に餓鬼岳から燕岳、右手に烏帽子岳から野口五郎岳に続く山並みが一望です。ここから先は快適に進めます。眺めのいい、ゆるやかな尾根道をたどれば船窪小屋に到着。砂礫の白とハイマツの緑があいまって、周辺は庭園のような美しさです。 小屋をあとにゆるやかに登っていくと、ほどなく分岐に出ます。右に進んで道なりに登れば、七倉岳山頂に至ります。ぐるりと開けてどこもいい景色ですが、特に針ノ木岳のどっしりした姿は印象的です。展望を楽しんだら往路を戻ります。船窪小屋はクラシックな雰囲気です。囲炉裏とランプを現役で使っているのは、北アルプスでここ一軒だけ。また料理はすべて手作りでおいしい食事が頂けます。船窪小屋に泊まることを目的に登ってくる登山者も多くいます。七倉ダムと船窪小屋を結ぶ尾根道は船窪新道と呼ばれます。道はよく整備されていますが、登山口から尾根の上部まで急坂が続きます。登りはペースの維持、下りは木の根などで足を滑らせないように注意しましょう。 船窪新道の入口は少々わかりにくいので注意しましょう。七倉山荘から車止めのゲートのある七倉橋を渡り、トンネルに入る直前で右折します。七倉沢右岸の道をわずかに進んだ先が登山口です。 標識を目印に登山道に入り、左手の尾根に取付くと、すぐに急登が始まります。樹林の中で展望はありません。ペースを守って標高を稼ぎましょう。ところどころで枝道を見ますが、いずれも電力会社の巡視路です。標識が立つので迷う心配はないでしょう。つづら折りの道をたどり、急坂を越えると「唐沢ノゾキ」と呼ばれる小広い場所に出ます。少人数なら休憩できます。 再び歩きだすと、またすぐに急登です。露岩や木の根が道にからみ、かなり歩きづらい道です。しばらく進むと「鼻突八丁」と呼ばれる急坂に差し掛かります。連続するハシゴを頼りにこれを越えて行くと、あたりを覆っていた高木が減り、急登はひと段落します。「天狗ノ庭」に至ると視界が開け、眼下の高瀬ダムを挟んで左手に餓鬼岳から燕岳、右手に烏帽子岳から野口五郎岳に続く山並みが一望です。ここから先は快適に進めます。眺めのいい、ゆるやかな尾根道をたどれば船窪小屋に到着。砂礫の白とハイマツの緑があいまって、周辺は庭園のような美しさです。 小屋をあとにゆるやかに登っていくと、ほどなく分岐に出ます。右に進んで道なりに登れば、七倉岳山頂に至ります。ぐるりと開けてどこもいい景色ですが、特に針ノ木岳のどっしりした姿は印象的です。展望を楽しんだら往路を戻ります。船窪小屋はクラシックな雰囲気です。囲炉裏とランプを現役で使っているのは、北アルプスでここ一軒だけ。また料理はすべて手作りでおいしい食事が頂けます。船窪小屋に泊まることを目的に登ってくる登山者も多くいます。 -
高瀬ダムから烏帽子岳へ
- 1泊2日
- 10時間30分
- 10.9km
高瀬ダムから烏帽子岳へ
- 1泊2日
- 10時間30分
- 10.9km
ブナ立尾根は北アルプス三大急登に数えられますが、よく整備されているので、ペースを守れば、歩きやすい道と言えるでしょう。また稜線では多種の花が見られます。とくにコマクサとイワギキョウの群落は見応えがあります。見頃は7月下旬です。 まずは登山口へ。高瀬ダムをあとに不動沢トンネルを抜け、不動沢吊橋を渡ります。右手奥に不動滝を見ながら進み、キャンプ場(2024年テント使用不可、2025年は要確認)を過ぎて濁沢を渡ると登山口に至ります。登山口手前は、大雨のあとなどは道が変わることがあります。テープ印などを確認して進みましょう。 いよいよブナ立尾根の登りにかかります。出だしから急登です。つづら折りにしばらく進むと、道にかぶさるように張り出した「権太落シ」と呼ばれる大岩を見ます。大岩を過ぎるとあたりは針葉樹林となり、さらに進むといったん樹林が切れ、崩壊地に出ます。ロープに沿ってこれを迂回すると、坂がゆるやかになり「三角点」に至ります。展望はありませんが、小広くて休憩に適しています。ここまでで稜線への道程の約三分の二にあたります。 残り三分の一も急坂。今しばらくは辛抱です。「タヌキ岩」と呼ばれる大岩を過ぎると、「オオカンバ」の標識が立つ開けた場所に出ます。文字通りダケカンバの巨木が立っています。大岩を抱くように根を張り、四方に太い枝を伸ばす姿には、威厳すら感じます。ひとがんばりで稜線に出ると分岐です。左に進めばほどなく烏帽子小屋に到着します。小屋の周囲はお花畑になっています。西側が開けていて、コマクサやイワギキョウ群落の向こうに赤牛岳の姿がよく見えます。 烏帽子小屋から烏帽子岳に向かう道はいい雰囲気です。白い砂礫、濃い緑のハイマツが対比をなし、オブジェのような奇岩がまるで庭園のようなアクセントを加えています。コマクサ群落が多く花期はさらに魅力的になり、稜線歩きを存分に楽しめます。 前烏帽子岳までくると、巨岩を束ねたような烏帽子岳の山頂部が姿を現わします。烏帽子岳は、ここから見る姿が一番立派でしょう。前烏帽子岳から道なりに下り、岩峰基部の分岐を左に進むと、やがて岩場に。クサリが架かりますが、傾斜がきついので、足元に気をつけて。また、一本のクサリを二人で掴むことのないように。岩場を慎重に抜けると烏帽子岳山頂です。展望バツグンで、隣の南沢岳をはじめ北アルプス北部の山々を見渡せます。 帰路は往路に同じですが、余裕があれば「烏帽子田圃」と呼ばれる湿原に寄るのも一案です。岩峰基部の分岐を左に進み、わずかに行くと、池塘の点在する烏帽子田圃です。訪れる登山者は少なく、静かな山の雰囲気を味わえます。分岐~烏帽子田圃は往復約30分。ブナ立尾根は北アルプス三大急登に数えられますが、よく整備されているので、ペースを守れば、歩きやすい道と言えるでしょう。また稜線では多種の花が見られます。とくにコマクサとイワギキョウの群落は見応えがあります。見頃は7月下旬です。 まずは登山口へ。高瀬ダムをあとに不動沢トンネルを抜け、不動沢吊橋を渡ります。右手奥に不動滝を見ながら進み、キャンプ場(2024年テント使用不可、2025年は要確認)を過ぎて濁沢を渡ると登山口に至ります。登山口手前は、大雨のあとなどは道が変わることがあります。テープ印などを確認して進みましょう。 いよいよブナ立尾根の登りにかかります。出だしから急登です。つづら折りにしばらく進むと、道にかぶさるように張り出した「権太落シ」と呼ばれる大岩を見ます。大岩を過ぎるとあたりは針葉樹林となり、さらに進むといったん樹林が切れ、崩壊地に出ます。ロープに沿ってこれを迂回すると、坂がゆるやかになり「三角点」に至ります。展望はありませんが、小広くて休憩に適しています。ここまでで稜線への道程の約三分の二にあたります。 残り三分の一も急坂。今しばらくは辛抱です。「タヌキ岩」と呼ばれる大岩を過ぎると、「オオカンバ」の標識が立つ開けた場所に出ます。文字通りダケカンバの巨木が立っています。大岩を抱くように根を張り、四方に太い枝を伸ばす姿には、威厳すら感じます。ひとがんばりで稜線に出ると分岐です。左に進めばほどなく烏帽子小屋に到着します。小屋の周囲はお花畑になっています。西側が開けていて、コマクサやイワギキョウ群落の向こうに赤牛岳の姿がよく見えます。 烏帽子小屋から烏帽子岳に向かう道はいい雰囲気です。白い砂礫、濃い緑のハイマツが対比をなし、オブジェのような奇岩がまるで庭園のようなアクセントを加えています。コマクサ群落が多く花期はさらに魅力的になり、稜線歩きを存分に楽しめます。 前烏帽子岳までくると、巨岩を束ねたような烏帽子岳の山頂部が姿を現わします。烏帽子岳は、ここから見る姿が一番立派でしょう。前烏帽子岳から道なりに下り、岩峰基部の分岐を左に進むと、やがて岩場に。クサリが架かりますが、傾斜がきついので、足元に気をつけて。また、一本のクサリを二人で掴むことのないように。岩場を慎重に抜けると烏帽子岳山頂です。展望バツグンで、隣の南沢岳をはじめ北アルプス北部の山々を見渡せます。 帰路は往路に同じですが、余裕があれば「烏帽子田圃」と呼ばれる湿原に寄るのも一案です。岩峰基部の分岐を左に進み、わずかに行くと、池塘の点在する烏帽子田圃です。訪れる登山者は少なく、静かな山の雰囲気を味わえます。分岐~烏帽子田圃は往復約30分。 -
黒部ダムから欅平へ
- 1泊2日
- 13時間0分
- 25.3km
黒部ダムから欅平へ
- 1泊2日
- 13時間0分
- 25.3km
下ノ廊下が通行可能となるのは例年9月下旬からですが、必ず事前に確認して下さい。また道中、電力会社の巡視路が多数交差します。標識のない箇所もあるので方角を確認して進みましょう。 電気バスを終点の黒部ダムで下車。地中の降車場でダム展望台に向かう人たちと分かれ「内蔵助谷」の標識を目印に外に出ます。車道を下り、ひとつ目のカーブを曲がったところで右手の枝道を進みます。ついで「旧日電歩道」の標識を目印に左手の登山道へ。ここまではダムの施設内。こういうところは、かえって迷いやすいので注意しましょう。 つづら折りの急坂を川床まで下り、橋で右岸から左岸へ渡ります。振り返ると黒部ダムの外観が一望です。やがて道は険しくなり、手すり代わりの針金が架かる絶壁の道(水平道、または旧日電歩道と呼ばれる)となりますので注意して進みましょう。小さな沢を越えると内蔵助谷出合、さらに進むと別山谷出合に至ります。このあたりから残雪を多く見ると思います。ロープを頼りに下ると別山谷へ。付近はけっこう広く、休憩に最適です。 ここからが本日のハイライト。水平道をたどれば、白竜峡を過ぎたのち、いったん普通の登山道となって下ノ廊下の名所である十字峡に至ります。吊橋からよく見えます。さらに足を進めると半月峡、S字峡を経て東谷に至ります。吊橋で右岸に渡り、車道を進むと仙人谷ダムへ。この先しばらくは施設内を歩きます。標識を確認しながら足を進めましょう。まず堰堤を左岸に渡り、仙人温泉小屋への道を左に分けて階段を下ります。扉を開けてダム坑内に入り、「旧日電歩道」の標識を拾いながら進み外に出ます。あとは普通の登山道です。急坂を登り、池ノ平方面(廃道)との分岐を右に進んで下れば、ようやく阿曽原温泉小屋に到着。徒歩でしか行けない山の湯は格別です。 キャンプ場から「欅平」の標識を目印に下り、沢を2本渡り、急坂をひとしきり登ると、また水平道に出ます。このあたりは木々に覆われ展望はありませんが、ところどころ林が切れ、国内最難登攀ルートのひとつとして知られる奥鐘山の岩壁が見え隠れします。しばらく進むと滝の落ちる折尾谷出合へ。ここは素晴らしい眺めが広がります。のち「大太鼓」と呼ばれる地点を過ぎると志合谷に至ります。ここでトンネルを抜けますが、中は真っ暗なのでライトが必要です。最後につづら折りの急坂を下れば、黒部峡谷鉄道欅平駅に到着します。下ノ廊下が通行可能となるのは例年9月下旬からですが、必ず事前に確認して下さい。また道中、電力会社の巡視路が多数交差します。標識のない箇所もあるので方角を確認して進みましょう。 電気バスを終点の黒部ダムで下車。地中の降車場でダム展望台に向かう人たちと分かれ「内蔵助谷」の標識を目印に外に出ます。車道を下り、ひとつ目のカーブを曲がったところで右手の枝道を進みます。ついで「旧日電歩道」の標識を目印に左手の登山道へ。ここまではダムの施設内。こういうところは、かえって迷いやすいので注意しましょう。 つづら折りの急坂を川床まで下り、橋で右岸から左岸へ渡ります。振り返ると黒部ダムの外観が一望です。やがて道は険しくなり、手すり代わりの針金が架かる絶壁の道(水平道、または旧日電歩道と呼ばれる)となりますので注意して進みましょう。小さな沢を越えると内蔵助谷出合、さらに進むと別山谷出合に至ります。このあたりから残雪を多く見ると思います。ロープを頼りに下ると別山谷へ。付近はけっこう広く、休憩に最適です。 ここからが本日のハイライト。水平道をたどれば、白竜峡を過ぎたのち、いったん普通の登山道となって下ノ廊下の名所である十字峡に至ります。吊橋からよく見えます。さらに足を進めると半月峡、S字峡を経て東谷に至ります。吊橋で右岸に渡り、車道を進むと仙人谷ダムへ。この先しばらくは施設内を歩きます。標識を確認しながら足を進めましょう。まず堰堤を左岸に渡り、仙人温泉小屋への道を左に分けて階段を下ります。扉を開けてダム坑内に入り、「旧日電歩道」の標識を拾いながら進み外に出ます。あとは普通の登山道です。急坂を登り、池ノ平方面(廃道)との分岐を右に進んで下れば、ようやく阿曽原温泉小屋に到着。徒歩でしか行けない山の湯は格別です。 キャンプ場から「欅平」の標識を目印に下り、沢を2本渡り、急坂をひとしきり登ると、また水平道に出ます。このあたりは木々に覆われ展望はありませんが、ところどころ林が切れ、国内最難登攀ルートのひとつとして知られる奥鐘山の岩壁が見え隠れします。しばらく進むと滝の落ちる折尾谷出合へ。ここは素晴らしい眺めが広がります。のち「大太鼓」と呼ばれる地点を過ぎると志合谷に至ります。ここでトンネルを抜けますが、中は真っ暗なのでライトが必要です。最後につづら折りの急坂を下れば、黒部峡谷鉄道欅平駅に到着します。 -
早月尾根から剱岳へ
- 1泊2日
- 16時間0分
- 15.6km
早月尾根から剱岳へ
- 1泊2日
- 16時間0分
- 15.6km
馬場島からの剱岳は山頂までの標高差が約2200mと長大な尾根を登って行きます。 登り口には「試練と憧れ」の碑があり、馬場島からいきなりの急登で始まります。標高1000mの松尾平で一度平坦になり緩やかに松尾奥ノ平へと続きます。この先は風の通らない尾根の急登となるが、200m毎に標識があるので便利です。途中木のベンチもあります。展望はほとんどないものの立山杉の巨木があり森林浴が楽しめます。 松尾奥ノ平を過ぎると木や根をつかみながら本格的な急登が始まり、標高1500mまで登ると展望が開けてきます。標高1800mの急登を登りきると視界が開け、赤谷山の大きな山容が見えます。2000m付近を過ぎると尾根上に池塘が現われ、傾斜が緩い尾根をたどると剱岳早月小屋に到着。コース中唯一の小屋です。 小屋を後に針葉樹林帯の急登を進みます。途中やせ尾根があり木や岩を乗り越え、標高2600mを過ぎると滑りやすいガレ場の急登となり早月尾根の核心部に入ります。ここまで来ると小窓尾根や剱尾根などの鋭くとがった荒々しい岩壁がすぐそばに見えます。ここから先はもろい岩場が続くので落石に注意です。ペンキ印を見落とさないように気を付けましょう。滑りやすいエボシ岩を通過して、2800mの標識のある小広場を過ぎるとやがてシシ頭に出ます。7月中は池ノ谷側に雪が残ることがあるので要注意。池ノ谷側のバンドに沿う鎖をたどり、続いて現れる岩峰がカニのハサミで一番の難所です。池ノ谷側に付けられた鎖に沿って通過するが、壁に打ち付けられたボルトを通ります。 一度稜線に出てから長い鎖が付けられた池ノ谷側のガレ場の斜面へ移り、さらに鎖のある岩場を登って細い岩綾となった稜線に出ます。やがて別山尾根との分岐を過ぎ、剱岳神社が見え剱岳山頂に到着です。山頂からの展望は、富山湾に富士山、後立山連峰、北アルプスを一望できます。 復路は往路を馬場島の登山口まで引き返します。馬場島からの剱岳は山頂までの標高差が約2200mと長大な尾根を登って行きます。 登り口には「試練と憧れ」の碑があり、馬場島からいきなりの急登で始まります。標高1000mの松尾平で一度平坦になり緩やかに松尾奥ノ平へと続きます。この先は風の通らない尾根の急登となるが、200m毎に標識があるので便利です。途中木のベンチもあります。展望はほとんどないものの立山杉の巨木があり森林浴が楽しめます。 松尾奥ノ平を過ぎると木や根をつかみながら本格的な急登が始まり、標高1500mまで登ると展望が開けてきます。標高1800mの急登を登りきると視界が開け、赤谷山の大きな山容が見えます。2000m付近を過ぎると尾根上に池塘が現われ、傾斜が緩い尾根をたどると剱岳早月小屋に到着。コース中唯一の小屋です。 小屋を後に針葉樹林帯の急登を進みます。途中やせ尾根があり木や岩を乗り越え、標高2600mを過ぎると滑りやすいガレ場の急登となり早月尾根の核心部に入ります。ここまで来ると小窓尾根や剱尾根などの鋭くとがった荒々しい岩壁がすぐそばに見えます。ここから先はもろい岩場が続くので落石に注意です。ペンキ印を見落とさないように気を付けましょう。滑りやすいエボシ岩を通過して、2800mの標識のある小広場を過ぎるとやがてシシ頭に出ます。7月中は池ノ谷側に雪が残ることがあるので要注意。池ノ谷側のバンドに沿う鎖をたどり、続いて現れる岩峰がカニのハサミで一番の難所です。池ノ谷側に付けられた鎖に沿って通過するが、壁に打ち付けられたボルトを通ります。 一度稜線に出てから長い鎖が付けられた池ノ谷側のガレ場の斜面へ移り、さらに鎖のある岩場を登って細い岩綾となった稜線に出ます。やがて別山尾根との分岐を過ぎ、剱岳神社が見え剱岳山頂に到着です。山頂からの展望は、富山湾に富士山、後立山連峰、北アルプスを一望できます。 復路は往路を馬場島の登山口まで引き返します。 -
別山尾根から剱岳へ
- 1泊2日
- 14時間50分
- 16.3km
別山尾根から剱岳へ
- 1泊2日
- 14時間50分
- 16.3km
初日は室堂ターミナルを出発し、みくりが池温泉、雷鳥沢キャンプ場方面へ向かいます。地獄谷経由は火山ガスにより通行止めです。雷鳥沢キャンプ場からは浄土沢の橋を渡り、左手下流に進み、大日岳方面への分岐から剱御前小舎までは登りが続きます。剱御前小舎まで登ると正面に剱岳が姿を見せます。3000m級の山々のパノラマと富山湾、遠くには能登半まで一望できます。ここで景色を眺めながら休憩する際は体を冷やさないように気を付けましょう。 剱御前小舎からは緩やかに下り、剱沢の色とりどりなテントや赤い屋根の剱澤小屋を目指します。シーズン中には山岳警備隊派出所や、診療所があり常駐しています。 2日目、剱澤小屋を早朝発、剣山荘の灯りを目指して歩きます。剣山荘から本格的な登りが始まり、一服剱までは軽い登り、武蔵のコル・前剱までは足場の悪いガレ場が続くので落石、転倒に注意。前剱手前には直径7〜8mの大岩があり、鎖場を抜けると前剱に到着。前剱からは剱岳が圧巻の迫力で正面に見えます。 この先は鎖場が多く、要所には指導票やペンキ印があり、コースのアップダウンが激しく、登りと下りが分離された一方通行となります。右側には平蔵谷がありスパッと切れ落ちた門と呼ばれる所に出ます。ここが剱岳の最初の洗礼です。足元を確認しながらしっかりと鎖をつかみましょう。小さなアップダウンを繰り返して平蔵のコルに到着。ここには昔、小屋がありかつては佐伯平蔵が剱岳を登る人たちを見守っていました。その平蔵の名前は今でも谷やコルに残されています。現在は老朽化したトイレがあるのみです。 ここから先が剱岳登山で有名なカニのタテバイで一番の難所。垂直に近い斜度で17m登り、6mのトラバースがありもっとも緊張する場所です。落石に注意し10分ほどで稜線に出ます。ここは下りのカニのヨコバイへの分岐で、混雑していることが多いので譲り合いましょう。気を抜かず5分ほど進むと平坦地にでます。早月尾根との合流があり山頂稜線へと向かい、剱岳神社が見え、いざ山頂へ!!剱岳山頂は360度の展望。遠く富士山や日本海が眺められます。 下山の最難関はカニのヨコバイです。下りは落石を起こす可能性が高いので注意。カニのヨコバイはその名の通り、手足をカニのように順送りにして進んでいきます。10mの鎖場をすぎ、腕力を使う垂直5mを下るとハシゴとなります。ハシゴを下り15mの鎖場を越えると平蔵のコルに到着。さらに前剱・一服剱を越え下り剣山荘に着くと急斜面からの開放感でようやくひと息。 剱御前の中腹を横切って別山乗越へと穏やかに登る。この後は、雷鳥沢へ新室堂乗越をへて室堂ターミナルへ到着です。雷鳥沢周辺には日帰り入浴可能な温泉があり、疲れを流すのもおすすめです。初日は室堂ターミナルを出発し、みくりが池温泉、雷鳥沢キャンプ場方面へ向かいます。地獄谷経由は火山ガスにより通行止めです。雷鳥沢キャンプ場からは浄土沢の橋を渡り、左手下流に進み、大日岳方面への分岐から剱御前小舎までは登りが続きます。剱御前小舎まで登ると正面に剱岳が姿を見せます。3000m級の山々のパノラマと富山湾、遠くには能登半まで一望できます。ここで景色を眺めながら休憩する際は体を冷やさないように気を付けましょう。 剱御前小舎からは緩やかに下り、剱沢の色とりどりなテントや赤い屋根の剱澤小屋を目指します。シーズン中には山岳警備隊派出所や、診療所があり常駐しています。 2日目、剱澤小屋を早朝発、剣山荘の灯りを目指して歩きます。剣山荘から本格的な登りが始まり、一服剱までは軽い登り、武蔵のコル・前剱までは足場の悪いガレ場が続くので落石、転倒に注意。前剱手前には直径7〜8mの大岩があり、鎖場を抜けると前剱に到着。前剱からは剱岳が圧巻の迫力で正面に見えます。 この先は鎖場が多く、要所には指導票やペンキ印があり、コースのアップダウンが激しく、登りと下りが分離された一方通行となります。右側には平蔵谷がありスパッと切れ落ちた門と呼ばれる所に出ます。ここが剱岳の最初の洗礼です。足元を確認しながらしっかりと鎖をつかみましょう。小さなアップダウンを繰り返して平蔵のコルに到着。ここには昔、小屋がありかつては佐伯平蔵が剱岳を登る人たちを見守っていました。その平蔵の名前は今でも谷やコルに残されています。現在は老朽化したトイレがあるのみです。 ここから先が剱岳登山で有名なカニのタテバイで一番の難所。垂直に近い斜度で17m登り、6mのトラバースがありもっとも緊張する場所です。落石に注意し10分ほどで稜線に出ます。ここは下りのカニのヨコバイへの分岐で、混雑していることが多いので譲り合いましょう。気を抜かず5分ほど進むと平坦地にでます。早月尾根との合流があり山頂稜線へと向かい、剱岳神社が見え、いざ山頂へ!!剱岳山頂は360度の展望。遠く富士山や日本海が眺められます。 下山の最難関はカニのヨコバイです。下りは落石を起こす可能性が高いので注意。カニのヨコバイはその名の通り、手足をカニのように順送りにして進んでいきます。10mの鎖場をすぎ、腕力を使う垂直5mを下るとハシゴとなります。ハシゴを下り15mの鎖場を越えると平蔵のコルに到着。さらに前剱・一服剱を越え下り剣山荘に着くと急斜面からの開放感でようやくひと息。 剱御前の中腹を横切って別山乗越へと穏やかに登る。この後は、雷鳥沢へ新室堂乗越をへて室堂ターミナルへ到着です。雷鳥沢周辺には日帰り入浴可能な温泉があり、疲れを流すのもおすすめです。 -
立山三山縦走
- 1泊2日
- 9時間10分
- 11.1km
立山三山縦走
- 1泊2日
- 9時間10分
- 11.1km
大勢の観光客でにぎわう室堂ターミナル広場から出発します。室堂山荘前の分岐で室堂山展望台方面へ右折。高山植物のお花畑の石畳の坂道を登っていくと、やがて浄土山への分岐に。浄土山方面へ左折しそこからは、岩がゴロつく急斜面を登ると立山三山の一峰、浄土山の山頂にたどり着きます。浄土山は軍事慰霊碑のある北峰と富山大学の研究施設がある南峰の双耳峰です。 立山カルデラが一望できる稜線をたどり、一ノ越へ下ります。一ノ越からはガレ場の急登が続き主峰雄山へ。雄山山頂には、「雄山神社峰本社」があります。 さらに稜線沿いに岩稜帯を進むとまもなく最高峰、大汝山に至ります。山頂からは後立山連峰や富山平野・富山湾、遠くは能登半島まで一望できます。更に、先ほど登頂した立山の主峰雄山の両脇、左に富士山・右に白山、三霊峰全てを望むことが出来ます。大汝山山頂直下には大汝休憩所があり、バイオトイレを完備しています。 大汝山から平坦な稜線を15分ほど進むと富士ノ折立です。 そこから一気に下ります。低くなだらかな砂状の山、真砂岳へ。東側には2018年氷河に認定された「内蔵助雪渓」が見えます。 真砂岳山頂手前の鞍部には室堂方面に下る大走り分岐があります。大走りは稜線からのエスケープルートとなっていますが、雷鳥沢付近で登山道が不明瞭な所があり、濃霧時は要注意です。かつて立山信仰に詣でた修験道の行者達に山駆けの下山道として使用されていたようです。 真砂岳山頂からさらに進むと分岐があり右折すると立山の稜線小屋では最高所2800mに位置する内蔵助山荘があります。今夜はここに宿を取ります。 2日目、真砂岳の稜線を緩やかに下り、鞍部からはガレたもろい岩場を登って立山三山の一峰、別山山頂に辿り着きます。山頂には祠があり、かつて帝釈天が祭られていたと伝えられ、近くには雪解け水でできた硯ヶ池があります。眺望も素晴らしく、北方面には剱岳の優美な姿が望めます。 立山三山の登頂を果たし、更に続く稜線を緩やかに下り約20分、剱御前小舎に着きます。小屋の前は分岐になっており、稜線を直進すると大日岳方面へ、右折すると剱岳方面、そして左折すると室堂方面、雷鳥坂へと至ります。 トイレ休憩を済ませ、雷鳥坂の急勾配を一気に下ります。浄土沢に架かる木橋を渡り雷鳥沢キャンプ場へ、そこからは石畳の階段をのぼり室堂へと向かいます、途中、雷鳥沢ヒュッテ、雷鳥荘、みくりが池温泉などの日帰り入浴が可能な温泉があります。温泉で疲れを癒し、ミクリガ池のほとりを進みほどなく室堂ターミナルに到着です。大勢の観光客でにぎわう室堂ターミナル広場から出発します。室堂山荘前の分岐で室堂山展望台方面へ右折。高山植物のお花畑の石畳の坂道を登っていくと、やがて浄土山への分岐に。浄土山方面へ左折しそこからは、岩がゴロつく急斜面を登ると立山三山の一峰、浄土山の山頂にたどり着きます。浄土山は軍事慰霊碑のある北峰と富山大学の研究施設がある南峰の双耳峰です。 立山カルデラが一望できる稜線をたどり、一ノ越へ下ります。一ノ越からはガレ場の急登が続き主峰雄山へ。雄山山頂には、「雄山神社峰本社」があります。 さらに稜線沿いに岩稜帯を進むとまもなく最高峰、大汝山に至ります。山頂からは後立山連峰や富山平野・富山湾、遠くは能登半島まで一望できます。更に、先ほど登頂した立山の主峰雄山の両脇、左に富士山・右に白山、三霊峰全てを望むことが出来ます。大汝山山頂直下には大汝休憩所があり、バイオトイレを完備しています。 大汝山から平坦な稜線を15分ほど進むと富士ノ折立です。 そこから一気に下ります。低くなだらかな砂状の山、真砂岳へ。東側には2018年氷河に認定された「内蔵助雪渓」が見えます。 真砂岳山頂手前の鞍部には室堂方面に下る大走り分岐があります。大走りは稜線からのエスケープルートとなっていますが、雷鳥沢付近で登山道が不明瞭な所があり、濃霧時は要注意です。かつて立山信仰に詣でた修験道の行者達に山駆けの下山道として使用されていたようです。 真砂岳山頂からさらに進むと分岐があり右折すると立山の稜線小屋では最高所2800mに位置する内蔵助山荘があります。今夜はここに宿を取ります。 2日目、真砂岳の稜線を緩やかに下り、鞍部からはガレたもろい岩場を登って立山三山の一峰、別山山頂に辿り着きます。山頂には祠があり、かつて帝釈天が祭られていたと伝えられ、近くには雪解け水でできた硯ヶ池があります。眺望も素晴らしく、北方面には剱岳の優美な姿が望めます。 立山三山の登頂を果たし、更に続く稜線を緩やかに下り約20分、剱御前小舎に着きます。小屋の前は分岐になっており、稜線を直進すると大日岳方面へ、右折すると剱岳方面、そして左折すると室堂方面、雷鳥坂へと至ります。 トイレ休憩を済ませ、雷鳥坂の急勾配を一気に下ります。浄土沢に架かる木橋を渡り雷鳥沢キャンプ場へ、そこからは石畳の階段をのぼり室堂へと向かいます、途中、雷鳥沢ヒュッテ、雷鳥荘、みくりが池温泉などの日帰り入浴が可能な温泉があります。温泉で疲れを癒し、ミクリガ池のほとりを進みほどなく室堂ターミナルに到着です。 -
立山旧道・立山信仰ルート
- 1泊2日
- 12時間15分
- 17.2km
立山旧道・立山信仰ルート
- 1泊2日
- 12時間15分
- 17.2km
かつての立山信仰登拝・六禅定の面影を、立山駅から室堂平までに整備された『歩くアルペンルート』たどり、立山が歩んできた歴史や文化にふれてみましょう。 観光客であふれる立山駅の裏に『左立山道』と書かれた石道標がひっそり立っています。かつての禅定道(旧道)への入口です。 いきなり樹林帯の急登が始まります。途中、材木石と呼ばれる奇岩が見られます。材木石は柱状節理を持った火山溶岩で、それが立ち並ぶ様子が、まるで材木が転がっている様に見えたことから、この辺は材木坂と呼ばれています。約2時間登ると急登は終わり美女平へ至ります。美女平には駅があり、ケーブルカーと高原バスの乗り換え地となっています。駅の横にはこの地名の由来になった立山杉『美女杉』がたっています。伝説によれば、かつて立山が女人禁制だった頃、その掟を破り入山した尼さんが、この地で 神の怒りにふれ杉の木に変えられたと伝わります。 あたり一帯は原生林、立山杉の巨木やブナの森を登って行くと、樹々の間から落差日本一の称名滝がみえる滝見台へ至ります。大滝のゴーゴーたる音が、称名念仏に聞こえたと伝えられています。 更に進むと樹々の背は低くなってきます。やがて原生林は、雄大な高原が広がる景色へと変わってきます。まもなく弥陀ヶ原です。信仰上『ガキ田』と呼ばれる大小の池塘が点在します。眺望も素晴らしく大日連山や薬師岳、富山平野や富山湾など絶景が広がります。 気持ちの良い高原の風を感じながら木道を進みます。やがて平らな高原に深い谷一ノ谷が現れます。一旦 深い谷へ下ります。道は険しく転倒滑落に注意しゆっくり進みましょう。そして核心部、約70mの断崖の岩峰獅子ヶ鼻岩にでます。岩峰には、鎖があり、鎖を頼りによじ登ります。立山修験の一大行場であり、立山六禅定の最難関「鎖禅定」が行われていました。当時の雰囲気を色濃くとどめ、役行者窟、弘法窟には石像や石仏が残っています。獅子が鼻岩の頂上から弥陀ヶ原高原の素晴らしい眺望があります。 道は再び平坦となり緊張感からとかれ足取りも軽くなります。オオシラビソの森の坂道を抜け、視界がひらけると見上げていた大日連山が目と鼻の先に感じます。まもなく天狗平へ至ります。天狗平からは立山連峰の大パノラマの眺望があります。道は石畳となり、山々の眺めを楽しみながら水平道を進みます。立山登山口 室堂平まではもう一息、室堂ターミナル横へ向かう長い木の階段を登りきると室堂平へ至ります。室堂平には、信仰当時から残る日本最古の山小屋『室堂小屋』(※国の重要文化財)や、開山伝説の『玉殿の岩屋』などがあり、立山曼荼羅の空間にふれることが出来ます。 是非、立山信仰の面影を辿り立山へ登ってみては如何でしょうか。かつての立山信仰登拝・六禅定の面影を、立山駅から室堂平までに整備された『歩くアルペンルート』たどり、立山が歩んできた歴史や文化にふれてみましょう。 観光客であふれる立山駅の裏に『左立山道』と書かれた石道標がひっそり立っています。かつての禅定道(旧道)への入口です。 いきなり樹林帯の急登が始まります。途中、材木石と呼ばれる奇岩が見られます。材木石は柱状節理を持った火山溶岩で、それが立ち並ぶ様子が、まるで材木が転がっている様に見えたことから、この辺は材木坂と呼ばれています。約2時間登ると急登は終わり美女平へ至ります。美女平には駅があり、ケーブルカーと高原バスの乗り換え地となっています。駅の横にはこの地名の由来になった立山杉『美女杉』がたっています。伝説によれば、かつて立山が女人禁制だった頃、その掟を破り入山した尼さんが、この地で 神の怒りにふれ杉の木に変えられたと伝わります。 あたり一帯は原生林、立山杉の巨木やブナの森を登って行くと、樹々の間から落差日本一の称名滝がみえる滝見台へ至ります。大滝のゴーゴーたる音が、称名念仏に聞こえたと伝えられています。 更に進むと樹々の背は低くなってきます。やがて原生林は、雄大な高原が広がる景色へと変わってきます。まもなく弥陀ヶ原です。信仰上『ガキ田』と呼ばれる大小の池塘が点在します。眺望も素晴らしく大日連山や薬師岳、富山平野や富山湾など絶景が広がります。 気持ちの良い高原の風を感じながら木道を進みます。やがて平らな高原に深い谷一ノ谷が現れます。一旦 深い谷へ下ります。道は険しく転倒滑落に注意しゆっくり進みましょう。そして核心部、約70mの断崖の岩峰獅子ヶ鼻岩にでます。岩峰には、鎖があり、鎖を頼りによじ登ります。立山修験の一大行場であり、立山六禅定の最難関「鎖禅定」が行われていました。当時の雰囲気を色濃くとどめ、役行者窟、弘法窟には石像や石仏が残っています。獅子が鼻岩の頂上から弥陀ヶ原高原の素晴らしい眺望があります。 道は再び平坦となり緊張感からとかれ足取りも軽くなります。オオシラビソの森の坂道を抜け、視界がひらけると見上げていた大日連山が目と鼻の先に感じます。まもなく天狗平へ至ります。天狗平からは立山連峰の大パノラマの眺望があります。道は石畳となり、山々の眺めを楽しみながら水平道を進みます。立山登山口 室堂平まではもう一息、室堂ターミナル横へ向かう長い木の階段を登りきると室堂平へ至ります。室堂平には、信仰当時から残る日本最古の山小屋『室堂小屋』(※国の重要文化財)や、開山伝説の『玉殿の岩屋』などがあり、立山曼荼羅の空間にふれることが出来ます。 是非、立山信仰の面影を辿り立山へ登ってみては如何でしょうか。 -
黒部ダムをスタートし、下ノ廊下をへて欅平へ
- 1泊2日
- 13時間15分
- 25.3km
黒部ダムをスタートし、下ノ廊下をへて欅平へ
- 1泊2日
- 13時間15分
- 25.3km
“黒部の太陽”の舞台、黒部ダムからスタートします。黒部ダムは堰堤の高さと長さが日本一位で、黒部峡谷の深さを感じられます。 黒部ダム駅の階段を下り登山者専用「カレ谷出口」を出るとダム下部に出ます。ここから先は旧日電歩道を歩きます。旧日電歩道は戦前から続く水力発電の調査の為の目的で作られた道です。車道を下り、橋を渡ります。対岸に渡ると峡谷を流れる黒部川に沿って歩きます。そのまま進み内蔵助谷出合に着きます。ここは水量豊で、丸木橋があります。雨天後は注意です。間も無くするとV字峡の壁面を通る細い道があるのが見えてきます。ここからは先は気が抜けないポイントが続きます。断崖絶壁の岩壁をコの字型にくり抜いた登山道にはワイヤーロープや丸木の足場、木のハシゴが設置されています。山側からの落石もあるので注意です。 水平歩道を白滝峡へ向かいます。途中、ナメ滝、別山岩屋を通ります。岩肌を流れるナメ滝は緊張の糸を緩めてくれます。新越沢合流点近くには水が滝のように流れる所があるので要注意です。 この辺りからは段々と高度を上げていき高度感のある肩幅ほどの道が幾度となく続きます。川を渡る箇所があり増水時は注意してください。ロープがかかった壁を登ると黒部別山谷です。この先も肩幅ほどの細く高度のある道が続きます。ほどなくすると白竜峡に到着します。白滝峡を過ぎると今までの緊張の連続が終わり、歩きやすい道を十字峡へと向かいます。十字峡広場近くには下に降りる道があるが岩場は滑りやすいの注意です。 吊り橋を渡り、半月峡をへてS字峡です。途中、黒四発電所の建物が対岸に見えると東谷吊橋は直ぐそばです。スリル満点の吊橋を渡りきると暗闇のトンネルがあるのでヘッドライトを点けて進みます。トンネルを抜け仙人谷ダムまでは車道を歩きます。再びダムを渡り案内板の指示に従ってトンネルを抜けます。 人見平からは樹林帯の急坂です。権現峠を越えるとようやく阿曽原温泉小屋到着です。10分ほど下った場所に温泉があり男女交代で時間が決まっています。天然温泉は1日の疲れを癒してくれます。小屋を出発し阿曽原谷の川を渡り、急坂を高く巻いて登り水平歩道に合流。この先は単調な道を進み折尾ノ大滝に到着。そのまま進むと折尾谷の明るいトンネルに着くが、早い時期は残雪もあるので注意。さらに進むと大太鼓展望台です。奥鐘山の西壁が見え遠く欅平駅まで望めます。谷側に進むと志合谷でヘッドランプが必要な暗いトンネルを進みます。長さは150mで中には水が流れているので足回りの防水対策が必要です。トンネルを出て坂を登りきると水平歩道に戻ります。この後、岩をくり抜いたトンネルをくぐり、送電線の鉄塔が見えるとコースも終わりです。最後にシジミ坂と呼ばれる急坂を下ってようやく欅平に到着です。“黒部の太陽”の舞台、黒部ダムからスタートします。黒部ダムは堰堤の高さと長さが日本一位で、黒部峡谷の深さを感じられます。 黒部ダム駅の階段を下り登山者専用「カレ谷出口」を出るとダム下部に出ます。ここから先は旧日電歩道を歩きます。旧日電歩道は戦前から続く水力発電の調査の為の目的で作られた道です。車道を下り、橋を渡ります。対岸に渡ると峡谷を流れる黒部川に沿って歩きます。そのまま進み内蔵助谷出合に着きます。ここは水量豊で、丸木橋があります。雨天後は注意です。間も無くするとV字峡の壁面を通る細い道があるのが見えてきます。ここからは先は気が抜けないポイントが続きます。断崖絶壁の岩壁をコの字型にくり抜いた登山道にはワイヤーロープや丸木の足場、木のハシゴが設置されています。山側からの落石もあるので注意です。 水平歩道を白滝峡へ向かいます。途中、ナメ滝、別山岩屋を通ります。岩肌を流れるナメ滝は緊張の糸を緩めてくれます。新越沢合流点近くには水が滝のように流れる所があるので要注意です。 この辺りからは段々と高度を上げていき高度感のある肩幅ほどの道が幾度となく続きます。川を渡る箇所があり増水時は注意してください。ロープがかかった壁を登ると黒部別山谷です。この先も肩幅ほどの細く高度のある道が続きます。ほどなくすると白竜峡に到着します。白滝峡を過ぎると今までの緊張の連続が終わり、歩きやすい道を十字峡へと向かいます。十字峡広場近くには下に降りる道があるが岩場は滑りやすいの注意です。 吊り橋を渡り、半月峡をへてS字峡です。途中、黒四発電所の建物が対岸に見えると東谷吊橋は直ぐそばです。スリル満点の吊橋を渡りきると暗闇のトンネルがあるのでヘッドライトを点けて進みます。トンネルを抜け仙人谷ダムまでは車道を歩きます。再びダムを渡り案内板の指示に従ってトンネルを抜けます。 人見平からは樹林帯の急坂です。権現峠を越えるとようやく阿曽原温泉小屋到着です。10分ほど下った場所に温泉があり男女交代で時間が決まっています。天然温泉は1日の疲れを癒してくれます。小屋を出発し阿曽原谷の川を渡り、急坂を高く巻いて登り水平歩道に合流。この先は単調な道を進み折尾ノ大滝に到着。そのまま進むと折尾谷の明るいトンネルに着くが、早い時期は残雪もあるので注意。さらに進むと大太鼓展望台です。奥鐘山の西壁が見え遠く欅平駅まで望めます。谷側に進むと志合谷でヘッドランプが必要な暗いトンネルを進みます。長さは150mで中には水が流れているので足回りの防水対策が必要です。トンネルを出て坂を登りきると水平歩道に戻ります。この後、岩をくり抜いたトンネルをくぐり、送電線の鉄塔が見えるとコースも終わりです。最後にシジミ坂と呼ばれる急坂を下ってようやく欅平に到着です。 -
有峰口・折立から薬師岳へ
- 1泊2日
- 15時間51分
- 20km
有峰口・折立から薬師岳へ
- 1泊2日
- 15時間51分
- 20km
登山口は折立、キャンプ場のみで、宿泊施設は有峰まで行かないとありません。ミズナラの巨木の脇から登山道が始まります。入り口すぐに十三重の塔(愛知大慰霊碑)があります。安全登山を祈願し足を進めましょう。太郎坂はブナ・シラカバの樹林帯で急登。木の幹や根は滑りやすいので注意しましょう。やがて針葉樹林に変わると、「大好き薬師岳」と書かれたアラレちゃんの看板が現れます。この辺りから勾配が緩くなり三角点に到着。三角点にはベンチがあり富山平野・有峰湖が見えます。五光岩ベンチまでは草原と針葉樹が交互に現れ、いつしか広大な草原の登りと変わります。途中にはコバイケイソウ・イワイチョウ・ニッコウキスゲの群生地があります。ベンチまでたどり着くと、遠くに薬師岳、立山連峰に剱岳も見えます。ここからは歩きやすい石畳・木道が続きます。歩道脇にはイワカガミ・チングルマなどのお花畑があり、緩やかなアップダウンをへて太郎平小屋に着きます。太郎平小屋にはシーズン中は山岳警備隊が常駐しています。 太郎平小屋からキャンプ場・水場・トイレのある薬師峠へ下り、ここからは樹林帯の急な登りが始まります。樹林帯が終わると遅くまで残る小雪渓があります。雪渓の残るガレ場、沢道のスリップには注意。薬師平までには大きなケルンがあります。薬師平からは登りが続きます。ここからは展望の良い道が続き、稜線の反対側に回り込むとまもなくで薬師岳山荘に着きます。薬師岳山荘からの展望は抜群で、黒部源流方面には見事な圏谷群が望めます。雄大な眺めを楽しみながら、つづら折りのガレ斜面を登ります。やがて東南綾分岐にでます。ケルンと石が積まれた避難小屋があるが、小屋は使えません。さらに稜線を進むと薬師如来が祀られた祠のある薬師岳山頂に着きます。祠には銅剣など数々の修験の宝具が見られます。山頂からは水晶岳や赤牛岳、山裾に沿って流れる黒部川が見えます。 帰路は往路をたどります。薬師岳は山岳信仰の対象であり、阿弥陀浄土としての立山(雄山)に対し、薬師岳はその名の通り薬師如来の浄土として信仰を集めていたそうです。明徳元(1390)年麓の有峰村の職人ミザの松が薬師如来に導かれて登頂、開山したと伝えられています。以来、有峰村との関係は深く、有峰ダム完成により水没したかつての有峰集落の住民らは、毎年旧暦6月5日に15歳から60歳までの男性は総出で登拝していたそうです。登山口は折立、キャンプ場のみで、宿泊施設は有峰まで行かないとありません。ミズナラの巨木の脇から登山道が始まります。入り口すぐに十三重の塔(愛知大慰霊碑)があります。安全登山を祈願し足を進めましょう。太郎坂はブナ・シラカバの樹林帯で急登。木の幹や根は滑りやすいので注意しましょう。やがて針葉樹林に変わると、「大好き薬師岳」と書かれたアラレちゃんの看板が現れます。この辺りから勾配が緩くなり三角点に到着。三角点にはベンチがあり富山平野・有峰湖が見えます。五光岩ベンチまでは草原と針葉樹が交互に現れ、いつしか広大な草原の登りと変わります。途中にはコバイケイソウ・イワイチョウ・ニッコウキスゲの群生地があります。ベンチまでたどり着くと、遠くに薬師岳、立山連峰に剱岳も見えます。ここからは歩きやすい石畳・木道が続きます。歩道脇にはイワカガミ・チングルマなどのお花畑があり、緩やかなアップダウンをへて太郎平小屋に着きます。太郎平小屋にはシーズン中は山岳警備隊が常駐しています。 太郎平小屋からキャンプ場・水場・トイレのある薬師峠へ下り、ここからは樹林帯の急な登りが始まります。樹林帯が終わると遅くまで残る小雪渓があります。雪渓の残るガレ場、沢道のスリップには注意。薬師平までには大きなケルンがあります。薬師平からは登りが続きます。ここからは展望の良い道が続き、稜線の反対側に回り込むとまもなくで薬師岳山荘に着きます。薬師岳山荘からの展望は抜群で、黒部源流方面には見事な圏谷群が望めます。雄大な眺めを楽しみながら、つづら折りのガレ斜面を登ります。やがて東南綾分岐にでます。ケルンと石が積まれた避難小屋があるが、小屋は使えません。さらに稜線を進むと薬師如来が祀られた祠のある薬師岳山頂に着きます。祠には銅剣など数々の修験の宝具が見られます。山頂からは水晶岳や赤牛岳、山裾に沿って流れる黒部川が見えます。 帰路は往路をたどります。薬師岳は山岳信仰の対象であり、阿弥陀浄土としての立山(雄山)に対し、薬師岳はその名の通り薬師如来の浄土として信仰を集めていたそうです。明徳元(1390)年麓の有峰村の職人ミザの松が薬師如来に導かれて登頂、開山したと伝えられています。以来、有峰村との関係は深く、有峰ダム完成により水没したかつての有峰集落の住民らは、毎年旧暦6月5日に15歳から60歳までの男性は総出で登拝していたそうです。 -
室堂から奥大日岳へ
- 1泊2日
- 11時間5分
- 15.1km
室堂から奥大日岳へ
- 1泊2日
- 11時間5分
- 15.1km
室堂ターミナルを屋上に上がり、名水百選の「玉殿の湧水」を汲んで出発です。室堂ターミナルの屋上からは大日連峰の美しい稜線が展望できます。 雷鳥沢キャンプ場へと下ります。地獄谷方面は火山ガスのため通行止めです。雷鳥沢キャンプ場から浄土沢の橋を渡り、下流に進むと大日方面の分岐があります。大日方面へ進み室堂乗越、カガミ谷乗越と緩やかに登って行きます。眼下には七曲道路、ラムサール条約登録の「立山弥陀ヶ原・大日平」の湿地帯が広がっています。弥陀ヶ原と大日平の間には、約150m以上も切れ込んだ渓谷、称名廊下が見えます。遠くには能登半島や白山も見え、美しい景色を眺めながら奥大日岳へと向かいます。紅葉シーズンにはナナカマドやダケカンバ、チングルマなどが紅葉し山全体が色付きます。 カガミ谷乗越を越え稜線に出ると池塘が現れます。池塘を過ぎると奥大日岳の山頂に到着です。一際尖った大迫力の剱岳が間近に展 望できます。 中大日岳までは稜線上を北面側、南面側と景色を変え進みます。下りは滑りやすい岩場がありハシゴ・鎖場があります。落石にも注意です。下りきり緩やかに登ると七福園です。雲上の日本庭園かと思わせる景色が広がっています。 七福園を過ぎ進むと大きな岩がある中大日岳に到着です。大日岳方面へ下ると赤い屋根の大日小屋が見えてきます。大日小屋から大日岳までは約20分です。緩やかに登ると大日岳に到着です。大日岳からは剱岳、立山連峰、北アルプスに日本海と360°のパノラマが広がります。大日三山は立山の前衛峰として信仰の対象であり、その山並みは大日如来が横になった姿と言われています。 大日小屋からは急な下りが続きます。ここからは標高差1500mの下りが始まります。鏡岩を過ぎると水場があります。小さな沢を横切りながら下ります。急な下りが終わると木道が続きます。木道は滑りやすいので注意しましょう。池塘、ワタスゲ畑を過ぎると大日平山荘に到着です。 大日平山荘からは木道を進みます。木道が終わると両側切れ落ちた細尾根の急斜面が始まります。ハシゴ、ロープがあり、牛首からは岩場のスリップ、木の根、崩壊と注意を要する箇所が多くあります。気を抜かずに進みましょう。やがて猿ガ馬場を過ぎ樹林帯の急斜面を下り、滝の音が遠くから聞こえ始めれば、もうひと頑張り。樹林帯をそのまま進むと車道に出ます。左に行くと日本一の落差(350m)を誇る称名滝です。右に行くと称名滝バス停に出ます。室堂ターミナルを屋上に上がり、名水百選の「玉殿の湧水」を汲んで出発です。室堂ターミナルの屋上からは大日連峰の美しい稜線が展望できます。 雷鳥沢キャンプ場へと下ります。地獄谷方面は火山ガスのため通行止めです。雷鳥沢キャンプ場から浄土沢の橋を渡り、下流に進むと大日方面の分岐があります。大日方面へ進み室堂乗越、カガミ谷乗越と緩やかに登って行きます。眼下には七曲道路、ラムサール条約登録の「立山弥陀ヶ原・大日平」の湿地帯が広がっています。弥陀ヶ原と大日平の間には、約150m以上も切れ込んだ渓谷、称名廊下が見えます。遠くには能登半島や白山も見え、美しい景色を眺めながら奥大日岳へと向かいます。紅葉シーズンにはナナカマドやダケカンバ、チングルマなどが紅葉し山全体が色付きます。 カガミ谷乗越を越え稜線に出ると池塘が現れます。池塘を過ぎると奥大日岳の山頂に到着です。一際尖った大迫力の剱岳が間近に展 望できます。 中大日岳までは稜線上を北面側、南面側と景色を変え進みます。下りは滑りやすい岩場がありハシゴ・鎖場があります。落石にも注意です。下りきり緩やかに登ると七福園です。雲上の日本庭園かと思わせる景色が広がっています。 七福園を過ぎ進むと大きな岩がある中大日岳に到着です。大日岳方面へ下ると赤い屋根の大日小屋が見えてきます。大日小屋から大日岳までは約20分です。緩やかに登ると大日岳に到着です。大日岳からは剱岳、立山連峰、北アルプスに日本海と360°のパノラマが広がります。大日三山は立山の前衛峰として信仰の対象であり、その山並みは大日如来が横になった姿と言われています。 大日小屋からは急な下りが続きます。ここからは標高差1500mの下りが始まります。鏡岩を過ぎると水場があります。小さな沢を横切りながら下ります。急な下りが終わると木道が続きます。木道は滑りやすいので注意しましょう。池塘、ワタスゲ畑を過ぎると大日平山荘に到着です。 大日平山荘からは木道を進みます。木道が終わると両側切れ落ちた細尾根の急斜面が始まります。ハシゴ、ロープがあり、牛首からは岩場のスリップ、木の根、崩壊と注意を要する箇所が多くあります。気を抜かずに進みましょう。やがて猿ガ馬場を過ぎ樹林帯の急斜面を下り、滝の音が遠くから聞こえ始めれば、もうひと頑張り。樹林帯をそのまま進むと車道に出ます。左に行くと日本一の落差(350m)を誇る称名滝です。右に行くと称名滝バス停に出ます。 -
馬場島から猫又山・赤谷山一周
- 1泊2日
- 18時間20分
- 19.2km
馬場島から猫又山・赤谷山一周
- 1泊2日
- 18時間20分
- 19.2km
馬場島荘横を通り、ゲートを過ぎると左手側に登山道が始まります。赤ペンキ矢印の書かれた岩があるが草が伸びると全く見えないので注意です。河原から樹林帯に入るとすぐ足場の悪い急登が始まります。木にロープがかけられた急斜面を登り高度を上げて行きます。木の根が道や岩に張りだしているので足元に注意しましょう。標高 約1200m付近まで登るとブナ・ダケカンバ・立山杉の間からはときおり、大日岳・奥大日岳が展望できます。この辺りには直径2mを超える立山杉があります。風の通る場所をみつけ小休止。まだまだ続く急斜面を木の根、岩を掴みながらグングン登って行きます。 急登が終わり大猫平の手前でようやく展望が開け、剱岳、早月尾根を見ることができます。大猫平は湿原で池塘があり周辺には遅くまで残る残雪もあります。雪解けの場所からはニッコウキスゲ・チングルマ・イワイチョウなどが咲き天上の庭園です。 大猫平から稜線までは急斜面でヤブをかき分け進みます。すると赤い口紅の石仏が突如現れます。大猫山の山頂の標識はなく石仏を過ぎた辺りが大猫山の山頂です。石仏周辺からは鋸の刃の様な北方稜線、なだらかに山頂まで伸びる早月尾根と剱岳の全容が見え、鹿島槍ヶ岳や五竜岳の展望がよく、草原の奥には釜谷山・猫又山・赤谷山が正面に見えます。 東芦見尾根は小さなアップダウンを繰り返し足場の狭い岩の横を通り進みます。途中、ハクサンフウロ、タテヤマリンドウ、ミヤマトリカブト、ハクサンコザクラなどの高山植物が色鮮やかに咲いています。三角点を過ぎ分岐を猫又方面に進むと猫又山に到着です。山頂には石仏があり安全登山を見守ってくれています。展望はよく三角に天を衝く剱岳、白馬岳から朝日岳に続く稜線、後立山連峰が展望できます。 ブナクラ峠への分岐まで戻り赤谷山方面へ進みます。ゴロゴロ岩の急斜面を赤ペンキを頼りに下ります。少しすると深いヤブ漕ぎが始まります。道迷い・足元スリップに注意です。ブナクラ乗越には石仏があり赤谷山への急斜面が始まります。刈り上げたササの中の登山道を登って行くと、小ピークに到着します。そのまま草原地帯を歩くと池塘を目にします。この周辺は遅くまで残雪があり、雪渓の急斜面のトラバースや沢越えがあるので気が抜けません。稜線を登り詰めると、赤谷山山頂に到着します。北方稜線伝いのダイナミックな剱岳が出迎えてくれます。 下山は ブナクラ乗越まで戻りブナクラ谷へ。沢沿いの下りが始りすぐ急斜面の岩場に出ます。スリップ、転倒に注意です。また、途中3箇所の渡渉箇所が有り、道迷いに注意です。沢沿いを下りきると工事車両の道に出ます。ゲートを通り馬場島荘へ到着です。馬場島荘横を通り、ゲートを過ぎると左手側に登山道が始まります。赤ペンキ矢印の書かれた岩があるが草が伸びると全く見えないので注意です。河原から樹林帯に入るとすぐ足場の悪い急登が始まります。木にロープがかけられた急斜面を登り高度を上げて行きます。木の根が道や岩に張りだしているので足元に注意しましょう。標高 約1200m付近まで登るとブナ・ダケカンバ・立山杉の間からはときおり、大日岳・奥大日岳が展望できます。この辺りには直径2mを超える立山杉があります。風の通る場所をみつけ小休止。まだまだ続く急斜面を木の根、岩を掴みながらグングン登って行きます。 急登が終わり大猫平の手前でようやく展望が開け、剱岳、早月尾根を見ることができます。大猫平は湿原で池塘があり周辺には遅くまで残る残雪もあります。雪解けの場所からはニッコウキスゲ・チングルマ・イワイチョウなどが咲き天上の庭園です。 大猫平から稜線までは急斜面でヤブをかき分け進みます。すると赤い口紅の石仏が突如現れます。大猫山の山頂の標識はなく石仏を過ぎた辺りが大猫山の山頂です。石仏周辺からは鋸の刃の様な北方稜線、なだらかに山頂まで伸びる早月尾根と剱岳の全容が見え、鹿島槍ヶ岳や五竜岳の展望がよく、草原の奥には釜谷山・猫又山・赤谷山が正面に見えます。 東芦見尾根は小さなアップダウンを繰り返し足場の狭い岩の横を通り進みます。途中、ハクサンフウロ、タテヤマリンドウ、ミヤマトリカブト、ハクサンコザクラなどの高山植物が色鮮やかに咲いています。三角点を過ぎ分岐を猫又方面に進むと猫又山に到着です。山頂には石仏があり安全登山を見守ってくれています。展望はよく三角に天を衝く剱岳、白馬岳から朝日岳に続く稜線、後立山連峰が展望できます。 ブナクラ峠への分岐まで戻り赤谷山方面へ進みます。ゴロゴロ岩の急斜面を赤ペンキを頼りに下ります。少しすると深いヤブ漕ぎが始まります。道迷い・足元スリップに注意です。ブナクラ乗越には石仏があり赤谷山への急斜面が始まります。刈り上げたササの中の登山道を登って行くと、小ピークに到着します。そのまま草原地帯を歩くと池塘を目にします。この周辺は遅くまで残雪があり、雪渓の急斜面のトラバースや沢越えがあるので気が抜けません。稜線を登り詰めると、赤谷山山頂に到着します。北方稜線伝いのダイナミックな剱岳が出迎えてくれます。 下山は ブナクラ乗越まで戻りブナクラ谷へ。沢沿いの下りが始りすぐ急斜面の岩場に出ます。スリップ、転倒に注意です。また、途中3箇所の渡渉箇所が有り、道迷いに注意です。沢沿いを下りきると工事車両の道に出ます。ゲートを通り馬場島荘へ到着です。 -
上高地から霞沢岳へ
- 1泊2日
- 13時間50分
- 23km
上高地から霞沢岳へ
- 1泊2日
- 13時間50分
- 23km
霞沢岳は上高地の真南に静かに座し、焼岳からは梓川を挟んでほぼ正面に見える山です。日本200名山にも数えられ、近年訪れる登山者が増えています。直接山頂に至る登山道はなく、徳本峠からほぼ稜線に沿った道のやや長い往復となります。 上高地バスターミナルからテントで賑やかな小梨平を抜けて明神を目指します。明神分岐をすぎると、ほどなく徳本峠への分岐点である白沢出合です。 ここからはぐっと人の少ない静かな道が続きます。しばらくは幅のゆったりとした道が樹林帯にのびてゆきますが、途中から幅が狭くなります。しっかりとした橋で沢を横切る付近から登山道らしくなります。歴史ある道ならではの歩きやすい道です。 水場で水分を補給して、最後の沢を横切ります。大きなジグザグを数回。徳本峠小屋手前の分岐を左に向かいます。まもなくポッカリ開けた徳本峠です。徳本峠小屋は由緒ある小屋で、旧館は文化財指定されています。なお、定員が少ないので早めに予約を。 二日目は長い行程になります。足に自信がなければ、徳本峠小屋連泊を予定してください。小屋からすぐの展望台を抜けてわずかに行けば、徳本峠手前で分岐した道と合流します。ここからはジグザグと樹林帯を登ります。登り切ってなだらかになると、南東側の展望が開けます。この付近がジャンクションピークです。 展望を楽しみひと息入れたら緩やかに下り、小さな沼の横を通過。再び登り返し、小さなP2ピークを越えます。その先のふたつの小ピークには樹の幹に赤ペンキでP3、P4と記されていますが、かすれています。P4からゆったり下ると、左手斜面が崩落しているのが見えます。鞍部付近では登山道が梓川側に付け替えられ安全策がとられています。その先の登りは急ながら、明るいお花畑です。 ここから道はだいぶ険しさを増します。トラバース気味の斜面を越えると、一直線の急な登りです。足元に気をつけて丁寧に一歩一歩登りましょう。登り切るとK1ピークです。周囲に背の高い樹木はなく、大展望が広がります。ここからいったん下りK2ピークへ。さらにもう一度下って登り返し、シナノキンバイが咲くお花畑を抜ければ霞沢岳の山頂に飛び出します。 下山は往路をたどります。K2ピークやK1ピークから上高地や六百山に向かう踏み跡がありますが、霧などの視界のきかない際には、入らないように注意。その日のうちに下山であれば、徳本峠小屋手前の分岐を左に折れて上高地バスターミナルに向かいます。霞沢岳は上高地の真南に静かに座し、焼岳からは梓川を挟んでほぼ正面に見える山です。日本200名山にも数えられ、近年訪れる登山者が増えています。直接山頂に至る登山道はなく、徳本峠からほぼ稜線に沿った道のやや長い往復となります。 上高地バスターミナルからテントで賑やかな小梨平を抜けて明神を目指します。明神分岐をすぎると、ほどなく徳本峠への分岐点である白沢出合です。 ここからはぐっと人の少ない静かな道が続きます。しばらくは幅のゆったりとした道が樹林帯にのびてゆきますが、途中から幅が狭くなります。しっかりとした橋で沢を横切る付近から登山道らしくなります。歴史ある道ならではの歩きやすい道です。 水場で水分を補給して、最後の沢を横切ります。大きなジグザグを数回。徳本峠小屋手前の分岐を左に向かいます。まもなくポッカリ開けた徳本峠です。徳本峠小屋は由緒ある小屋で、旧館は文化財指定されています。なお、定員が少ないので早めに予約を。 二日目は長い行程になります。足に自信がなければ、徳本峠小屋連泊を予定してください。小屋からすぐの展望台を抜けてわずかに行けば、徳本峠手前で分岐した道と合流します。ここからはジグザグと樹林帯を登ります。登り切ってなだらかになると、南東側の展望が開けます。この付近がジャンクションピークです。 展望を楽しみひと息入れたら緩やかに下り、小さな沼の横を通過。再び登り返し、小さなP2ピークを越えます。その先のふたつの小ピークには樹の幹に赤ペンキでP3、P4と記されていますが、かすれています。P4からゆったり下ると、左手斜面が崩落しているのが見えます。鞍部付近では登山道が梓川側に付け替えられ安全策がとられています。その先の登りは急ながら、明るいお花畑です。 ここから道はだいぶ険しさを増します。トラバース気味の斜面を越えると、一直線の急な登りです。足元に気をつけて丁寧に一歩一歩登りましょう。登り切るとK1ピークです。周囲に背の高い樹木はなく、大展望が広がります。ここからいったん下りK2ピークへ。さらにもう一度下って登り返し、シナノキンバイが咲くお花畑を抜ければ霞沢岳の山頂に飛び出します。 下山は往路をたどります。K2ピークやK1ピークから上高地や六百山に向かう踏み跡がありますが、霧などの視界のきかない際には、入らないように注意。その日のうちに下山であれば、徳本峠小屋手前の分岐を左に折れて上高地バスターミナルに向かいます。 -
島々から徳本峠へ
- 1泊2日
- 10時間20分
- 22.6km
島々から徳本峠へ
- 1泊2日
- 10時間20分
- 22.6km
徳本峠は上高地の南東側に位置する峠で、上高地に車道が通じた昭和8年以前は島々谷をさかのぼりこの峠を越えるのが上高地への登路でした。途中まで森林軌道が走った時代もありました。また、戦国時代の武将、三木秀綱の奥方が飛騨側よりこの峠を越えて島々へ向かう途中で村人に討たれたという悲話の舞台でもあります。 島々から島々谷川に沿って進みます。獣害を防ぐためのゲートを抜けて林道を行きます。林道上も落石多数なのでヘルメットがおすすめです。右岸から左岸に渡り、対岸に島々谷発電所を眺めます。再び右岸に渡ると山ノ神が祀られています。再び左岸に移動すると、しばらくは流れから離れて進みます。眼下に巨大な砂防ダムを見下ろし、ゲートを通過すると林道はゆったりと下り気味になり、再び右岸へと移動します。林道をふさぐ土砂をこえるとまもなく戦国落人悲話と題された看板と折口信夫の石碑が現れます。すぐに道はふた手に分かれますが、「徳本峠上高地方面」の道標に従い橋を渡らずに進めばすぐに二俣。公衆トイレは使用不可。ここからいよいよ登山道となり、島々谷南沢に沿って行きます。この先、老朽化した橋は滑りやすく、鎖のあるトラバースも多数です。 秀綱夫人遭難の慰霊碑を過ぎてまもなく左岸へ渡ります。谷幅が狭くなると右岸へ渡り返します。ここからしばらく右岸をたどると石を積み上げた炭焼窯跡が現れます。白炭を焼いていた窯です。さらに進むと「徳本峠まで7.1キロ」という中間地点で、ベンチがあります。 沢を渡り返しながら進み、谷幅が狭くなったあたりで桟道を行くと、まもなく古い石積みが現れます。「花木の石灰窯跡」で、かつて石灰を運ぶためにここから牛が通れるように道が整備されたとのことです。 しばらく右岸を進み、ワサビ沢の橋、岩魚留橋を渡ると、趣きある岩魚留小屋(休業工事中、2025年は要確認)の正面に出ます。小屋脇の巨大なカツラの木が印象的です。 湿って滑りやすい橋にでて数回流れを渡り返し、本谷を離れてダケカンバの多い森をトラバース気味に進みます。峠沢を越えると力水で、ここが最終水場です。ここからジグザグの登山道を登り返し、ようやく小屋の立つ徳本峠。歴史ある徳本峠小屋は美しいたたずまいですが定員が少ないので、予約制になっています。峠からわずかに霞沢岳方面へ進むと、穂高連峰と明神岳の大展望が開けます。 二日目は上高地へとゆっくり下り、明神分岐を経由して上高地バスターミナルに到着です。徳本峠は上高地の南東側に位置する峠で、上高地に車道が通じた昭和8年以前は島々谷をさかのぼりこの峠を越えるのが上高地への登路でした。途中まで森林軌道が走った時代もありました。また、戦国時代の武将、三木秀綱の奥方が飛騨側よりこの峠を越えて島々へ向かう途中で村人に討たれたという悲話の舞台でもあります。 島々から島々谷川に沿って進みます。獣害を防ぐためのゲートを抜けて林道を行きます。林道上も落石多数なのでヘルメットがおすすめです。右岸から左岸に渡り、対岸に島々谷発電所を眺めます。再び右岸に渡ると山ノ神が祀られています。再び左岸に移動すると、しばらくは流れから離れて進みます。眼下に巨大な砂防ダムを見下ろし、ゲートを通過すると林道はゆったりと下り気味になり、再び右岸へと移動します。林道をふさぐ土砂をこえるとまもなく戦国落人悲話と題された看板と折口信夫の石碑が現れます。すぐに道はふた手に分かれますが、「徳本峠上高地方面」の道標に従い橋を渡らずに進めばすぐに二俣。公衆トイレは使用不可。ここからいよいよ登山道となり、島々谷南沢に沿って行きます。この先、老朽化した橋は滑りやすく、鎖のあるトラバースも多数です。 秀綱夫人遭難の慰霊碑を過ぎてまもなく左岸へ渡ります。谷幅が狭くなると右岸へ渡り返します。ここからしばらく右岸をたどると石を積み上げた炭焼窯跡が現れます。白炭を焼いていた窯です。さらに進むと「徳本峠まで7.1キロ」という中間地点で、ベンチがあります。 沢を渡り返しながら進み、谷幅が狭くなったあたりで桟道を行くと、まもなく古い石積みが現れます。「花木の石灰窯跡」で、かつて石灰を運ぶためにここから牛が通れるように道が整備されたとのことです。 しばらく右岸を進み、ワサビ沢の橋、岩魚留橋を渡ると、趣きある岩魚留小屋(休業工事中、2025年は要確認)の正面に出ます。小屋脇の巨大なカツラの木が印象的です。 湿って滑りやすい橋にでて数回流れを渡り返し、本谷を離れてダケカンバの多い森をトラバース気味に進みます。峠沢を越えると力水で、ここが最終水場です。ここからジグザグの登山道を登り返し、ようやく小屋の立つ徳本峠。歴史ある徳本峠小屋は美しいたたずまいですが定員が少ないので、予約制になっています。峠からわずかに霞沢岳方面へ進むと、穂高連峰と明神岳の大展望が開けます。 二日目は上高地へとゆっくり下り、明神分岐を経由して上高地バスターミナルに到着です。 -
新穂高温泉から西穂高岳へ
- 1泊2日
- 7時間40分
- 13.8km
新穂高温泉から西穂高岳へ
- 1泊2日
- 7時間40分
- 13.8km
奥穂高からジャンダルム、そして天狗のコルや間ノ岳などを経てのびる稜線は、北アルプスの中でもとくに厳しい岩稜として知られ、体力と経験を多く重ねた登山者にのみ許される、危険なコースです。 西穂高岳はその稜線上に位置します。新穂高からはロープウェイが利用でき、西穂独標を経由してこの頂までは一般登山道になっています。ただし、独標から西穂高間は岩稜です。経験や天候によっては独標あるいは丸山までの計画にしましょう。 新穂高ロープウェイ行きバスを下車するとすぐ目の前が新穂高ロープウェイの駅。ロープウェイを乗り継いで西穂高口駅へ。屋上は展望台になっており、観光客で賑やかです。建物から出ると水場、三角点があります。この付近は千石園地と呼ばれ、播隆上人像などもあり観光客も多い所です。これより登山道という看板の場所に立つ建物で登山届を提出し、針葉樹林の中にのびる落ち着いた登山道を進みます。樹林の中を登り、やがて、西穂山荘の前に飛び出します。北アルプス南部では唯一の通年営業の山小屋です。 小屋前広場でひと息入れたら、いよいよ登山道は高山帯に入っていきます。登り始めるとすぐに森林限界となり、周囲にはハイマツが現れます、そして正面には西穂独標が姿を現します。途中にベンチのあるゆったりとした登山道を登ると、2452mの丸山です。穏やかな山頂に西穂丸山の標識が立ちます。 広い尾根は徐々に狭くなり、岩稜歩きとなります。独標直下はとくに急です。ペンキ印をたどり、クサリを登って西穂独標山頂に出ます。独標からは、特徴的なピラミッドピークを筆頭とする小刻みなピークが行く手にズラリと現れます。独標は11峰、ピラミッドピークは8峰、さらにチャンピオンピークは4峰というように、それらのピークには番号がふられています。 上高地や霞沢岳、笠ヶ岳方面などの大展望に囲まれますが、やせた岩稜が続くので、足元には十分注意し、ペンキ印をはずさないように進みましょう。ピラミッドピークを過ぎ、次のピークには飛騨側を巻くようにクサリがつけられています。 西穂高岳山頂直下は急な岩場です。三点支持で確実に登ること。山頂からの眺望を堪能したら、往路を下ります。岩稜の下りは岩と正対するようにしてバランスよく三点支持で。登りよりも一層慎重に安全に下りましょう。奥穂高からジャンダルム、そして天狗のコルや間ノ岳などを経てのびる稜線は、北アルプスの中でもとくに厳しい岩稜として知られ、体力と経験を多く重ねた登山者にのみ許される、危険なコースです。 西穂高岳はその稜線上に位置します。新穂高からはロープウェイが利用でき、西穂独標を経由してこの頂までは一般登山道になっています。ただし、独標から西穂高間は岩稜です。経験や天候によっては独標あるいは丸山までの計画にしましょう。 新穂高ロープウェイ行きバスを下車するとすぐ目の前が新穂高ロープウェイの駅。ロープウェイを乗り継いで西穂高口駅へ。屋上は展望台になっており、観光客で賑やかです。建物から出ると水場、三角点があります。この付近は千石園地と呼ばれ、播隆上人像などもあり観光客も多い所です。これより登山道という看板の場所に立つ建物で登山届を提出し、針葉樹林の中にのびる落ち着いた登山道を進みます。樹林の中を登り、やがて、西穂山荘の前に飛び出します。北アルプス南部では唯一の通年営業の山小屋です。 小屋前広場でひと息入れたら、いよいよ登山道は高山帯に入っていきます。登り始めるとすぐに森林限界となり、周囲にはハイマツが現れます、そして正面には西穂独標が姿を現します。途中にベンチのあるゆったりとした登山道を登ると、2452mの丸山です。穏やかな山頂に西穂丸山の標識が立ちます。 広い尾根は徐々に狭くなり、岩稜歩きとなります。独標直下はとくに急です。ペンキ印をたどり、クサリを登って西穂独標山頂に出ます。独標からは、特徴的なピラミッドピークを筆頭とする小刻みなピークが行く手にズラリと現れます。独標は11峰、ピラミッドピークは8峰、さらにチャンピオンピークは4峰というように、それらのピークには番号がふられています。 上高地や霞沢岳、笠ヶ岳方面などの大展望に囲まれますが、やせた岩稜が続くので、足元には十分注意し、ペンキ印をはずさないように進みましょう。ピラミッドピークを過ぎ、次のピークには飛騨側を巻くようにクサリがつけられています。 西穂高岳山頂直下は急な岩場です。三点支持で確実に登ること。山頂からの眺望を堪能したら、往路を下ります。岩稜の下りは岩と正対するようにしてバランスよく三点支持で。登りよりも一層慎重に安全に下りましょう。 -
新穂高温泉から槍平・槍ヶ岳へ
- 1泊2日
- 17時間0分
- 25.3km
新穂高温泉から槍平・槍ヶ岳へ
- 1泊2日
- 17時間0分
- 25.3km
ここ数年、岐阜県側の北アルプスの玄関口新穂高温泉は大きく変化してきています。以前、新穂高温泉には村営食堂や登山者用の無料公衆浴場がありましたが、いずれもが姿を消してしまいました。 新穂高ロープウェイでバスを降り、ロープウェイ駅前を通る舗装路をそのまま進みます。すぐに登山届ポストがあります。道はやがて蒲田川右俣林道となり、ゲートから先は一般車通行止めとなります。未舗装の林道をわずかに進んで、右手に出てくるショートカットコース(夏道)は山慣れた人向けです。林道コースもショートカットコースも、穂高平小屋前で合流します。小屋の開設時期は短かいので注意が必要です。宿泊はテントのみです。小屋前の広場は休憩にも良い場所です。 しばらくは林道歩きが続きます。やがて、かつて白出小屋のあった白出沢出合に出ます。ここから奥穂高岳に登る道があります。その先でいよいよ林道は終点となり、登山道となります。白出沢を渡り針葉樹の樹林にのびる道を進み、ガレ場となったチビ谷を横断すれば滝谷避難小屋の建つ滝谷出合です。仮橋で渡れますが、増水時や大雨後は渡渉不可です。 対岸に渡ると右の岩壁に藤木九三のレリーフが埋め込まれています。さらに樹林を登って行き、木道が現れると槍平で、槍平小屋はすぐそこ。宿泊には予約をしましょう。小屋の前からは南岳へ登る南岳新道が、またテント場からは奥丸山へ向かう道を分かれます。 飛騨沢に沿った登山道は、まだまだ緩やかな登りです。最終水場を過ぎて枝振りの良いダケカンバを過ぎると、樹木が少なくなってきます。千丈分岐点で西鎌尾根の千丈乗越へ向かう道と分かれますが、ここには槍平小屋の好意で救急箱が設置されています。 ここから槍ヶ岳と大喰岳の間に広がる飛騨沢の谷を大きくジグザグを切りながら高度を稼いで行きます。大展望を満喫しながらも、苦しい登りとなります。 やがて稜線に出ると飛騨乗越。この付近はしばしば強風が吹き上がってきます。槍ヶ岳方面へ向かうとすぐにテント場となり、槍ヶ岳山荘はもうすぐです。槍ヶ岳山荘から槍ヶ岳山頂までは、上高地から槍ヶ岳へ(コースガイド)を参考にしてください。下山は往路をたどります。ここ数年、岐阜県側の北アルプスの玄関口新穂高温泉は大きく変化してきています。以前、新穂高温泉には村営食堂や登山者用の無料公衆浴場がありましたが、いずれもが姿を消してしまいました。 新穂高ロープウェイでバスを降り、ロープウェイ駅前を通る舗装路をそのまま進みます。すぐに登山届ポストがあります。道はやがて蒲田川右俣林道となり、ゲートから先は一般車通行止めとなります。未舗装の林道をわずかに進んで、右手に出てくるショートカットコース(夏道)は山慣れた人向けです。林道コースもショートカットコースも、穂高平小屋前で合流します。小屋の開設時期は短かいので注意が必要です。宿泊はテントのみです。小屋前の広場は休憩にも良い場所です。 しばらくは林道歩きが続きます。やがて、かつて白出小屋のあった白出沢出合に出ます。ここから奥穂高岳に登る道があります。その先でいよいよ林道は終点となり、登山道となります。白出沢を渡り針葉樹の樹林にのびる道を進み、ガレ場となったチビ谷を横断すれば滝谷避難小屋の建つ滝谷出合です。仮橋で渡れますが、増水時や大雨後は渡渉不可です。 対岸に渡ると右の岩壁に藤木九三のレリーフが埋め込まれています。さらに樹林を登って行き、木道が現れると槍平で、槍平小屋はすぐそこ。宿泊には予約をしましょう。小屋の前からは南岳へ登る南岳新道が、またテント場からは奥丸山へ向かう道を分かれます。 飛騨沢に沿った登山道は、まだまだ緩やかな登りです。最終水場を過ぎて枝振りの良いダケカンバを過ぎると、樹木が少なくなってきます。千丈分岐点で西鎌尾根の千丈乗越へ向かう道と分かれますが、ここには槍平小屋の好意で救急箱が設置されています。 ここから槍ヶ岳と大喰岳の間に広がる飛騨沢の谷を大きくジグザグを切りながら高度を稼いで行きます。大展望を満喫しながらも、苦しい登りとなります。 やがて稜線に出ると飛騨乗越。この付近はしばしば強風が吹き上がってきます。槍ヶ岳方面へ向かうとすぐにテント場となり、槍ヶ岳山荘はもうすぐです。槍ヶ岳山荘から槍ヶ岳山頂までは、上高地から槍ヶ岳へ(コースガイド)を参考にしてください。下山は往路をたどります。 -
南岳新道から槍ヶ岳へ
- 1泊2日
- 19時間55分
- 27.2km
南岳新道から槍ヶ岳へ
- 1泊2日
- 19時間55分
- 27.2km
南岳は北側の中岳付近から眺めれば穏やかな山容ですが、南の北穂高岳から見ると大キレットから一気に高度を下げるダイナミックな山です。ここで紹介する南岳新道は、槍平から南岳を結ぶ標高差1000m以上の急峻な道で、急坂連続なので健脚者向けです。 新穂高温泉から槍平小屋までは、新穂高温泉から槍平・槍ヶ岳へ(コースガイド)を参考にしてください。槍平小屋前から南岳新道へはテラスと乾燥室の小屋間を抜けて入って行きます。しばらくは平坦な道を進みますが、やがて南沢沿いの道になりペンキ印を目印にして進みます。水が涸れガレている沢には大きな石にペンキで「南沢」と書かれています。この沢には遅くまで雪渓が残るので、その場合は目印の旗を見失わないように歩きましょう。右側(左岸A)の樹林帯への取付点に注意しながら歩きます。大きな石から約70mほど沢を登るとピンクのテープがある取付点。視界の悪い日など、沢筋を登りすぎないように十分注意です。 樹林帯に入ると南岳西尾根の登りになります。途中、クサリ場や桟道、ハシゴなどが一部老朽化しているので慎重に。ひたすら登りが続きおよそ2500mで森林限界を抜け、ハイマツの尾根を登ります。まもなく2631mの小ピークです。シーズン中は救急箱が置かれています。使用時には槍平小屋に連絡をお忘れなく。 再び登りは続き、2700m付近で狭い稜線上の木道を通過。さらにハシゴで下ります。その先では遅くまで雪渓が残るので要注意。「南岳小屋40分」と書かれた岩から先にも丸太の桟道などがあり、気は抜けません。南岳小屋の横に飛び出してやっとひと息です。近くの獅子鼻展望台や常念平まで足をのばして大キレット越しに北穂高岳の絶景を楽しみましょう。 展望を満喫したら南岳方面へ。のんびりとした山頂を越えてまもなく右手に天狗原方面へ下る道を分けます。ここから中岳方面を目指すと、一箇所岩肌をトラバース気味の場所があるので慎重に。やがて大きな雪渓の横から中岳への登りとなります。水場がありますが残雪の量によっては涸れることもあります。中岳山頂からの下りにはハシゴの場所もあり、落石、浮石に気をつけて歩きましょう。 大喰岳は広い山頂で遅くまで雪渓が残ります。ここから飛騨乗越まで下れば、槍ヶ岳山荘までひとふんばりです。 槍ヶ岳を往復して、飛騨乗越から新穂高温泉へ下山します。南岳は北側の中岳付近から眺めれば穏やかな山容ですが、南の北穂高岳から見ると大キレットから一気に高度を下げるダイナミックな山です。ここで紹介する南岳新道は、槍平から南岳を結ぶ標高差1000m以上の急峻な道で、急坂連続なので健脚者向けです。 新穂高温泉から槍平小屋までは、新穂高温泉から槍平・槍ヶ岳へ(コースガイド)を参考にしてください。槍平小屋前から南岳新道へはテラスと乾燥室の小屋間を抜けて入って行きます。しばらくは平坦な道を進みますが、やがて南沢沿いの道になりペンキ印を目印にして進みます。水が涸れガレている沢には大きな石にペンキで「南沢」と書かれています。この沢には遅くまで雪渓が残るので、その場合は目印の旗を見失わないように歩きましょう。右側(左岸A)の樹林帯への取付点に注意しながら歩きます。大きな石から約70mほど沢を登るとピンクのテープがある取付点。視界の悪い日など、沢筋を登りすぎないように十分注意です。 樹林帯に入ると南岳西尾根の登りになります。途中、クサリ場や桟道、ハシゴなどが一部老朽化しているので慎重に。ひたすら登りが続きおよそ2500mで森林限界を抜け、ハイマツの尾根を登ります。まもなく2631mの小ピークです。シーズン中は救急箱が置かれています。使用時には槍平小屋に連絡をお忘れなく。 再び登りは続き、2700m付近で狭い稜線上の木道を通過。さらにハシゴで下ります。その先では遅くまで雪渓が残るので要注意。「南岳小屋40分」と書かれた岩から先にも丸太の桟道などがあり、気は抜けません。南岳小屋の横に飛び出してやっとひと息です。近くの獅子鼻展望台や常念平まで足をのばして大キレット越しに北穂高岳の絶景を楽しみましょう。 展望を満喫したら南岳方面へ。のんびりとした山頂を越えてまもなく右手に天狗原方面へ下る道を分けます。ここから中岳方面を目指すと、一箇所岩肌をトラバース気味の場所があるので慎重に。やがて大きな雪渓の横から中岳への登りとなります。水場がありますが残雪の量によっては涸れることもあります。中岳山頂からの下りにはハシゴの場所もあり、落石、浮石に気をつけて歩きましょう。 大喰岳は広い山頂で遅くまで雪渓が残ります。ここから飛騨乗越まで下れば、槍ヶ岳山荘までひとふんばりです。 槍ヶ岳を往復して、飛騨乗越から新穂高温泉へ下山します。 -
新穂高温泉から鏡平・笠ヶ岳へ
- 1泊2日
- 17時間5分
- 28.5km
新穂高温泉から鏡平・笠ヶ岳へ
- 1泊2日
- 17時間5分
- 28.5km
笠ヶ岳は見事なまでの笠形で、北アルプスのなかでもかなり目立つ存在です。また、岐阜県の最高峰になります。笠新道は急な登りなので、本書では下りに利用するコースとして紹介します。 新穂高温泉から蒲田川左俣林道を進みます。風穴を過ぎ、中崎橋で右岸に渡り、しばらく行くと左手に笠新道登山口が現れます。さらに10分ほど歩くとブナ林の中にわさび平小屋が現れます。なおも林道を進み、小池新道分岐で小池新道へと入ります。良く整備された登山道です。秩父沢出合は開放的で休憩するのに良い場所。その先の秩父小沢は流れが心地よく、喉を潤したくなります。チボ岩・イタドリヶ原をぬけて徐々に高度を稼ぎます。シシウドヶ原にはベンチがあり、多くの登山者が休憩しています。ここから道は山腹を巻くように進みます。さらに沢に沿って登り、鏡平となります。鏡平山荘はかき氷が名物で居心地の良い山小屋です。 弓折岳へは小屋の前にかかる橋を渡り、尾根道を登ります。途中から山腹をトラバースするように登り、弓折分岐に出ます。 ここで双六小屋方面と分かれます。弓折岳の山頂は登山道から1分ほどの場所。弓折岳からは足元に注意しながら大ノマ乗越まで一気に下ります。ここから大ノマ岳までは長い登りとなり、大ノマ岳山頂をわずかに巻きます。秩父平までは下りになりますが、一部切り立った斜面の上を通過するので、足元には注意です。 秩父平は広々としたカールです。シナノキンバイなどの花も多く咲くお花畑で、視線を上げると不思議な形の秩父岩が並んでいます。カール上部は遅くまで残雪があります。 秩父平からの坂を登り切ると、しばらくはハイマツの中にのびる平坦で快適な道です。抜戸岳山頂への分岐を過ぎるとすぐに笠新道分岐が現れます。抜戸岩の間を抜けて下りきると、最後の登り。テント場からもうひと登りして遅くまで残る雪渓を横断すれば、笠ヶ岳山荘はすぐ。笠ヶ岳山頂は山荘から往復で25分ほどです。 帰路は笠新道を利用します。いったん笠新道分岐まで戻り、稜線を越えます。抜戸岳山頂にも寄っておきましょう。杓子平までは急な下りですが、花も多く咲く杓子平は平坦です。さらに下りが続き、やがて針葉樹の森となってブナ林に変化すれば、ようやく笠新道も終わり近くになります。蒲田川左俣林道の登山口に出たら、新穂高温泉を目指して歩きます。笠ヶ岳は見事なまでの笠形で、北アルプスのなかでもかなり目立つ存在です。また、岐阜県の最高峰になります。笠新道は急な登りなので、本書では下りに利用するコースとして紹介します。 新穂高温泉から蒲田川左俣林道を進みます。風穴を過ぎ、中崎橋で右岸に渡り、しばらく行くと左手に笠新道登山口が現れます。さらに10分ほど歩くとブナ林の中にわさび平小屋が現れます。なおも林道を進み、小池新道分岐で小池新道へと入ります。良く整備された登山道です。秩父沢出合は開放的で休憩するのに良い場所。その先の秩父小沢は流れが心地よく、喉を潤したくなります。チボ岩・イタドリヶ原をぬけて徐々に高度を稼ぎます。シシウドヶ原にはベンチがあり、多くの登山者が休憩しています。ここから道は山腹を巻くように進みます。さらに沢に沿って登り、鏡平となります。鏡平山荘はかき氷が名物で居心地の良い山小屋です。 弓折岳へは小屋の前にかかる橋を渡り、尾根道を登ります。途中から山腹をトラバースするように登り、弓折分岐に出ます。 ここで双六小屋方面と分かれます。弓折岳の山頂は登山道から1分ほどの場所。弓折岳からは足元に注意しながら大ノマ乗越まで一気に下ります。ここから大ノマ岳までは長い登りとなり、大ノマ岳山頂をわずかに巻きます。秩父平までは下りになりますが、一部切り立った斜面の上を通過するので、足元には注意です。 秩父平は広々としたカールです。シナノキンバイなどの花も多く咲くお花畑で、視線を上げると不思議な形の秩父岩が並んでいます。カール上部は遅くまで残雪があります。 秩父平からの坂を登り切ると、しばらくはハイマツの中にのびる平坦で快適な道です。抜戸岳山頂への分岐を過ぎるとすぐに笠新道分岐が現れます。抜戸岩の間を抜けて下りきると、最後の登り。テント場からもうひと登りして遅くまで残る雪渓を横断すれば、笠ヶ岳山荘はすぐ。笠ヶ岳山頂は山荘から往復で25分ほどです。 帰路は笠新道を利用します。いったん笠新道分岐まで戻り、稜線を越えます。抜戸岳山頂にも寄っておきましょう。杓子平までは急な下りですが、花も多く咲く杓子平は平坦です。さらに下りが続き、やがて針葉樹の森となってブナ林に変化すれば、ようやく笠新道も終わり近くになります。蒲田川左俣林道の登山口に出たら、新穂高温泉を目指して歩きます。 -
保井野から堂ヶ森を経て石鎚山頂へ
- 1泊2日
- 7時間45分
- 13.9km
保井野から堂ヶ森を経て石鎚山頂へ
- 1泊2日
- 7時間45分
- 13.9km
石鎚山系の縦走ルートの代表と言えば保井野~堂ヶ森~二ノ森~西ノ冠岳~弥山がまず挙がります。西条市丹原町保井野にある保井野集落はかつて林業や鉱山で賑わった集落ですが今では空き家も目立ちます。登山口はかつての牧場の施設で、登山愛好家や地元の方々の協力もあって10台ほどの駐車場・トイレが整備されています。登山道自体は道標もあり迷うようなことはありません。堂ヶ森には愛大堂ヶ森避難小屋があり、そこを目指して初日の行動を起こします。保井野登山口から牧場跡を牧柵沿いに登り、途中相名峠・青滝山方面への分岐がありますがそちらのルートには入らないように。沢を横切りヒノキ林をぬけ徐々に高度をあげて道がジグザグになると最初の通過ポイントの「空池」に達します。ここから保井野の別れまでが四国の三大急登のひとつです。6月にはシャクナゲが咲き誇り、シャクナゲ尾根とも呼ばれます。1時間ほど進むと梅ヶ市方面からの登山道と合流し、ここからは展望の開けた道となります。登り切ると堂ヶ森の南側の肩となり、巨大な反射板の設置された堂ヶ森の山頂へ10分ほどで往復できます。途中お不動様を横に見、南斜面を二ノ森方面へ数分進み鞍部に下ります。そこからは避難小屋までは目と鼻の先です。道中にある水場は涸れていることもあるので注意して下さい。小屋近くにもありますがこちらも涸れていることがあるので携行する水には余裕を持ちましょう。ここでは10人ほどの収容能力のある愛大堂ヶ森避難小屋に泊まるか、またはその周辺の広場にテントを張ることとなります。小屋の利用には一人当たり1000円ほどの負担が必要です。ここはエコトイレなので使用後は撹拌作業を忘れずに。 翌朝は石鎚へ続く稜線をトレースします。五代の分れを通るのも鞍瀬の頭を越えるのもタイムに差は無く、二ノ森には2時間もすれば到達です。この稜線は東西に延び南北ともに眺めがよく心地よく歩くことができます。西ノ冠岳までに高瀑への分岐がありますがこのルートは熟達者向きとなっています。西冠のコルに立つ錆びた道標を横目に西ノ冠岳南面をトラバースしますが、所々崩れもあり歩行には注意が必要です。面河乗越手前になると石鎚が今まで見たことのないような形となり迫ってきます。面河乗越で面河ルート(裏参道)と合流して三ノ鎖下へとつながります。堂ヶ森から石鎚山までのルートの稜線上では石鎚の成就コース(表参道)や土小屋コースにはない高山植物が目を楽しませてくれます。そのまま石鎚の弥山に登り、その後は土小屋コースをとり土小屋に下山します。石鎚山系の縦走ルートの代表と言えば保井野~堂ヶ森~二ノ森~西ノ冠岳~弥山がまず挙がります。西条市丹原町保井野にある保井野集落はかつて林業や鉱山で賑わった集落ですが今では空き家も目立ちます。登山口はかつての牧場の施設で、登山愛好家や地元の方々の協力もあって10台ほどの駐車場・トイレが整備されています。登山道自体は道標もあり迷うようなことはありません。堂ヶ森には愛大堂ヶ森避難小屋があり、そこを目指して初日の行動を起こします。保井野登山口から牧場跡を牧柵沿いに登り、途中相名峠・青滝山方面への分岐がありますがそちらのルートには入らないように。沢を横切りヒノキ林をぬけ徐々に高度をあげて道がジグザグになると最初の通過ポイントの「空池」に達します。ここから保井野の別れまでが四国の三大急登のひとつです。6月にはシャクナゲが咲き誇り、シャクナゲ尾根とも呼ばれます。1時間ほど進むと梅ヶ市方面からの登山道と合流し、ここからは展望の開けた道となります。登り切ると堂ヶ森の南側の肩となり、巨大な反射板の設置された堂ヶ森の山頂へ10分ほどで往復できます。途中お不動様を横に見、南斜面を二ノ森方面へ数分進み鞍部に下ります。そこからは避難小屋までは目と鼻の先です。道中にある水場は涸れていることもあるので注意して下さい。小屋近くにもありますがこちらも涸れていることがあるので携行する水には余裕を持ちましょう。ここでは10人ほどの収容能力のある愛大堂ヶ森避難小屋に泊まるか、またはその周辺の広場にテントを張ることとなります。小屋の利用には一人当たり1000円ほどの負担が必要です。ここはエコトイレなので使用後は撹拌作業を忘れずに。 翌朝は石鎚へ続く稜線をトレースします。五代の分れを通るのも鞍瀬の頭を越えるのもタイムに差は無く、二ノ森には2時間もすれば到達です。この稜線は東西に延び南北ともに眺めがよく心地よく歩くことができます。西ノ冠岳までに高瀑への分岐がありますがこのルートは熟達者向きとなっています。西冠のコルに立つ錆びた道標を横目に西ノ冠岳南面をトラバースしますが、所々崩れもあり歩行には注意が必要です。面河乗越手前になると石鎚が今まで見たことのないような形となり迫ってきます。面河乗越で面河ルート(裏参道)と合流して三ノ鎖下へとつながります。堂ヶ森から石鎚山までのルートの稜線上では石鎚の成就コース(表参道)や土小屋コースにはない高山植物が目を楽しませてくれます。そのまま石鎚の弥山に登り、その後は土小屋コースをとり土小屋に下山します。 -
面河から石鎚山頂へ(石鎚裏参道)
- 1泊2日
- 9時間10分
- 18.4km
面河から石鎚山頂へ(石鎚裏参道)
- 1泊2日
- 9時間10分
- 18.4km
裏参道となる面河コースは文字通り古くからの登拝路であり石鎚スカイラインが開通するまでは久万・面河からのメインルートとして使われていました。距離があり、体力勝負の急登ありと敬遠されがちなルートですが、石鎚本来の太古からの自然が残されており、登山口に至る面河渓谷は四国で有数の紅葉の名勝地です。 面河バス停から歩き始め、1500万年前の天狗岳火砕流の堆積物が侵食されてできた渓谷は白い河原に変わります。そこが渓泉亭・面河茶屋で登山起点となります。ここから面河渓を遡り、巨大な亀腹岩から鶴ヶ背橋、蓬莱渓、紅葉河原、下熊渕、上熊渕を過ぎると面河登山口に到着します。鳥居をくぐり抜け石段を登り始めるとツガとカエデの森の中を進むジグザグの登りが霧ヶ迫へと続きます。ここが登山道中の最初の水場です。この水場から道が斜面に直登しており倒木もあり近年道迷いがここで多く発生しています。周囲を確認して登りましょう。原生林を尾根沿いに進み、石鎚の南尖峰・幕岩がここから木立の間から見え、石鎚の懐深い場所を歩いていることを実感させられます。面河山近くになるとブナの林立する尾根となり、やがて通年利用できる収容人数10名ほどの愛大石鎚小屋に到着します。バイオトイレもあるので一息入れるのにいい場所です。テントを張ることのできるテラスもあります。この辺りから御来光の滝のルートに下ったり、面河渓谷の最奥部に入ることもできますが、それらは熟達者向けのルートなので安易に入らないように。 石鎚弥山へは西ノ冠岳からの沢筋が何本か続きます。この広大なササの斜面が高知へと流れる仁淀川の源流になります。全長124kmのこの川は近年「仁淀ブルー」の名で有名となり水質は2010年全国一になりました。所々近年の豪雨による崩壊がありロープが所々張られていますが結びや材質に問題があるのでそれに頼って登らないようにして下さい。シコクシラベの林に入ると面河乗越も近くなり合流点手前にはシラベの水場があり、ここから45分も歩けば石鎚弥山に立つことができます。 帰りは往路を戻りますが、石鎚山頂頂上山荘もしくは愛大小屋に泊まり、夜空一面に広がる星を楽しむのもおすすめです。 面河渓は昭和8年に国指定の史跡名勝天然記念物、昭和30年に石鎚国定公園に指定されています。秋の紅葉時期に関門の山岳博物館から虎ヶ滝の遊歩道の散策がオススメです。ここには深く切れた渓谷、紅葉を映えさせる白い河原、清冽な青い水はまさに石鎚を代表する景色があります。裏参道となる面河コースは文字通り古くからの登拝路であり石鎚スカイラインが開通するまでは久万・面河からのメインルートとして使われていました。距離があり、体力勝負の急登ありと敬遠されがちなルートですが、石鎚本来の太古からの自然が残されており、登山口に至る面河渓谷は四国で有数の紅葉の名勝地です。 面河バス停から歩き始め、1500万年前の天狗岳火砕流の堆積物が侵食されてできた渓谷は白い河原に変わります。そこが渓泉亭・面河茶屋で登山起点となります。ここから面河渓を遡り、巨大な亀腹岩から鶴ヶ背橋、蓬莱渓、紅葉河原、下熊渕、上熊渕を過ぎると面河登山口に到着します。鳥居をくぐり抜け石段を登り始めるとツガとカエデの森の中を進むジグザグの登りが霧ヶ迫へと続きます。ここが登山道中の最初の水場です。この水場から道が斜面に直登しており倒木もあり近年道迷いがここで多く発生しています。周囲を確認して登りましょう。原生林を尾根沿いに進み、石鎚の南尖峰・幕岩がここから木立の間から見え、石鎚の懐深い場所を歩いていることを実感させられます。面河山近くになるとブナの林立する尾根となり、やがて通年利用できる収容人数10名ほどの愛大石鎚小屋に到着します。バイオトイレもあるので一息入れるのにいい場所です。テントを張ることのできるテラスもあります。この辺りから御来光の滝のルートに下ったり、面河渓谷の最奥部に入ることもできますが、それらは熟達者向けのルートなので安易に入らないように。 石鎚弥山へは西ノ冠岳からの沢筋が何本か続きます。この広大なササの斜面が高知へと流れる仁淀川の源流になります。全長124kmのこの川は近年「仁淀ブルー」の名で有名となり水質は2010年全国一になりました。所々近年の豪雨による崩壊がありロープが所々張られていますが結びや材質に問題があるのでそれに頼って登らないようにして下さい。シコクシラベの林に入ると面河乗越も近くなり合流点手前にはシラベの水場があり、ここから45分も歩けば石鎚弥山に立つことができます。 帰りは往路を戻りますが、石鎚山頂頂上山荘もしくは愛大小屋に泊まり、夜空一面に広がる星を楽しむのもおすすめです。 面河渓は昭和8年に国指定の史跡名勝天然記念物、昭和30年に石鎚国定公園に指定されています。秋の紅葉時期に関門の山岳博物館から虎ヶ滝の遊歩道の散策がオススメです。ここには深く切れた渓谷、紅葉を映えさせる白い河原、清冽な青い水はまさに石鎚を代表する景色があります。