【富山県】の登山コースガイド
富山県
検索結果44件中
1-20件
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八方尾根から唐松岳、五竜岳へ
- 1泊2日
- 13時間20分
- 16.5km
八方尾根から唐松岳、五竜岳へ
- 1泊2日
- 13時間20分
- 16.5km
いずれの登山道もよく整備されています。特に八方尾根の道は歩きやすく、唐松岳のみを往復するなら登山入門コースとしても適しています。 八方バス停からゴンドラの八方駅までは市街地を歩きます。角ごとに「ゴンドラ」の標識があるので迷う心配はないでしょう。ゴンドラとリフトを乗り継げば、労せずに八方池山荘に到着します。山荘から八方池に登る道はよく整備されています。途中で2度、ふた手に分かれますが、すぐに合流するので、どちらを歩いても構いません。白馬三山を映す八方池の眺めは、本コースの目玉のひとつです。 八方池をあとにダケカンバの林を抜けると扇雪渓に至ります。例年、8月まで雪が残っています。涼しい上に広く、休憩に適しています。あたりの高木が減り丸山ケルンを過ぎると視界が開け、不帰ノ嶮の岩壁が姿を表します。ここまで登ると稜線は近くです。尾根通しに延びる道をたどれば唐松岳頂上山荘へ。そして道なりにわずかに登れば唐松岳山頂に到着します。展望はバツグンです。白馬三山をはじめ、北アルプス一帯を広く見渡せます。景色を楽しんだら、往路を唐松岳頂上山荘に戻りましょう。山荘前から眺める夕景も格別です。 唐松岳頂上山荘をあとにして稜線を南に向かうと、すぐに「牛首」と呼ばれる地点に差し掛かります。クサリの架かる岩場なので慎重に足を進めましょう。ペンキ印を頼りにガレ場を下って岩峰を右から巻き、岩場を抜けると大黒岳との鞍部に至ります。大黒岳は西側を巻きます。樹林とハイマツを抜けて登ると白岳との分岐に至ります。ここで遠見尾根を左に分けてわずかに下れば五竜山荘に到着します。山荘から五竜岳を往復します。登りだしは砂礫のゆるやかな道ですが、進むにつれて傾斜が増し、上部に至ってガレ場となります。ペンキ印を確認し、コースを外れず、また落石を起こさないよう慎重に登りましょう。クサリ場を越えると五竜岳山頂。こちらも展望がすばらしいです。 五竜山荘から往路を白岳の分岐まで戻り、右に進んで遠見尾根に入ります。わずかに下るとクサリ場です。残雪のある時は特に注意しましょう。西遠見山に至ると足元の危うさは無くなります。振り返ると、池の向こうに岩峰を連ねた五竜岳が望めます。このあとも大遠見山、中遠見山、小遠見山と、小さい峰を越えながら下って行きます。道はよく整備されていますので、気をつけて進めば問題ないでしょう。地蔵ノ頭に至るとゴールは近くです。高山植物園を抜ければアルプス平駅に到着します。いずれの登山道もよく整備されています。特に八方尾根の道は歩きやすく、唐松岳のみを往復するなら登山入門コースとしても適しています。 八方バス停からゴンドラの八方駅までは市街地を歩きます。角ごとに「ゴンドラ」の標識があるので迷う心配はないでしょう。ゴンドラとリフトを乗り継げば、労せずに八方池山荘に到着します。山荘から八方池に登る道はよく整備されています。途中で2度、ふた手に分かれますが、すぐに合流するので、どちらを歩いても構いません。白馬三山を映す八方池の眺めは、本コースの目玉のひとつです。 八方池をあとにダケカンバの林を抜けると扇雪渓に至ります。例年、8月まで雪が残っています。涼しい上に広く、休憩に適しています。あたりの高木が減り丸山ケルンを過ぎると視界が開け、不帰ノ嶮の岩壁が姿を表します。ここまで登ると稜線は近くです。尾根通しに延びる道をたどれば唐松岳頂上山荘へ。そして道なりにわずかに登れば唐松岳山頂に到着します。展望はバツグンです。白馬三山をはじめ、北アルプス一帯を広く見渡せます。景色を楽しんだら、往路を唐松岳頂上山荘に戻りましょう。山荘前から眺める夕景も格別です。 唐松岳頂上山荘をあとにして稜線を南に向かうと、すぐに「牛首」と呼ばれる地点に差し掛かります。クサリの架かる岩場なので慎重に足を進めましょう。ペンキ印を頼りにガレ場を下って岩峰を右から巻き、岩場を抜けると大黒岳との鞍部に至ります。大黒岳は西側を巻きます。樹林とハイマツを抜けて登ると白岳との分岐に至ります。ここで遠見尾根を左に分けてわずかに下れば五竜山荘に到着します。山荘から五竜岳を往復します。登りだしは砂礫のゆるやかな道ですが、進むにつれて傾斜が増し、上部に至ってガレ場となります。ペンキ印を確認し、コースを外れず、また落石を起こさないよう慎重に登りましょう。クサリ場を越えると五竜岳山頂。こちらも展望がすばらしいです。 五竜山荘から往路を白岳の分岐まで戻り、右に進んで遠見尾根に入ります。わずかに下るとクサリ場です。残雪のある時は特に注意しましょう。西遠見山に至ると足元の危うさは無くなります。振り返ると、池の向こうに岩峰を連ねた五竜岳が望めます。このあとも大遠見山、中遠見山、小遠見山と、小さい峰を越えながら下って行きます。道はよく整備されていますので、気をつけて進めば問題ないでしょう。地蔵ノ頭に至るとゴールは近くです。高山植物園を抜ければアルプス平駅に到着します。 -
八方尾根から祖母谷温泉へ
- 2泊3日
- 13時間40分
- 17.7km
八方尾根から祖母谷温泉へ
- 2泊3日
- 13時間40分
- 17.7km
本コースは健脚向きです。下りが続くものの、道程は非常に長く、踏破にはかなりの体力が必要となります。唐松岳頂上山荘を早立ちすること、途中の餓鬼山避難小屋利用を考慮し、必要な装備を持って入山することをおすすめします。八方池山荘から唐松岳頂上山荘までは八方尾根から唐松岳、五竜岳へ(コースガイド)を参照。 唐松岳頂上山荘を出発。すぐ下に位置するキャンプ場を抜け、唐松岳南側の斜面を横切る道に入ります。周辺はガレ場で、随所にクサリが架かります。残雪時は特に注意しましょう。これを抜けると足元の危うさは無くなり、樹林帯に入ります。この先「馬鹿下り」と呼ばれる急坂を下ります。しばらく我慢が続きます。尾根の下部に至ると視界が開け、平坦になります。木道を道なりに進むと、沢に下りる枝道との分岐に出ます。沢までは往復約15分で水を補給できます。分岐からわずかに進むと大黒銅山跡に出ますが、赤茶けた石が小山を作っているくらいで、往時を思わせるものはほとんどありません。 銅山跡から餓鬼山への道はヤセ尾根に延びますが、かなりきつい傾斜です。途中に旧道がありますが、ほとんどヤブに没しているので迷う心配はないでしょう。要所に架かるロープやハシゴを頼りに登ると、ようやく餓鬼山に到着します。山頂は灌木に囲まれているものの、唐松岳をはじめ周囲の山を望むことができます。登り同様のヤセ尾根をロープ、ハシゴを頼りに下る。針葉樹林に入ってしばらくゆくと餓鬼山避難小屋に至ります。整備されていますが、近くに水場はありません。 避難小屋からゆるやかに下ると餓鬼ノ田圃です。地名の由来となった湿地は左手にあります。さらに進むと南越峠へ。このあたりにはブナが多く美しい風景が広がります。ロープを頼りに稜線を右に逸れ、「四十八曲り」と呼ばれる急坂を下って南越沢に向かいます。滑りやすいので注意して下さい。坂の途中に水場の標識がありますが、涸れていることもしばしばなので、水は南越沢で汲むようにしましょう。苔むした道を慎重に下れば南越沢に至ります。 南越沢出合からしばらくは沢床を歩きます。ペンキ印を見落とさないように注意して下さい。山腹の道に取着き、ロープを頼りに高巻いていきます。これを過ぎると、眼下に堰堤が見えてきます。林道に合流し、鉄橋を渡ると、ようやく祖母谷温泉小屋に到着です。ロングコースを歩いたあとの湯は格別です。あとは林道を下り、黒部峡谷鉄道の欅平駅へ。本コースは健脚向きです。下りが続くものの、道程は非常に長く、踏破にはかなりの体力が必要となります。唐松岳頂上山荘を早立ちすること、途中の餓鬼山避難小屋利用を考慮し、必要な装備を持って入山することをおすすめします。八方池山荘から唐松岳頂上山荘までは八方尾根から唐松岳、五竜岳へ(コースガイド)を参照。 唐松岳頂上山荘を出発。すぐ下に位置するキャンプ場を抜け、唐松岳南側の斜面を横切る道に入ります。周辺はガレ場で、随所にクサリが架かります。残雪時は特に注意しましょう。これを抜けると足元の危うさは無くなり、樹林帯に入ります。この先「馬鹿下り」と呼ばれる急坂を下ります。しばらく我慢が続きます。尾根の下部に至ると視界が開け、平坦になります。木道を道なりに進むと、沢に下りる枝道との分岐に出ます。沢までは往復約15分で水を補給できます。分岐からわずかに進むと大黒銅山跡に出ますが、赤茶けた石が小山を作っているくらいで、往時を思わせるものはほとんどありません。 銅山跡から餓鬼山への道はヤセ尾根に延びますが、かなりきつい傾斜です。途中に旧道がありますが、ほとんどヤブに没しているので迷う心配はないでしょう。要所に架かるロープやハシゴを頼りに登ると、ようやく餓鬼山に到着します。山頂は灌木に囲まれているものの、唐松岳をはじめ周囲の山を望むことができます。登り同様のヤセ尾根をロープ、ハシゴを頼りに下る。針葉樹林に入ってしばらくゆくと餓鬼山避難小屋に至ります。整備されていますが、近くに水場はありません。 避難小屋からゆるやかに下ると餓鬼ノ田圃です。地名の由来となった湿地は左手にあります。さらに進むと南越峠へ。このあたりにはブナが多く美しい風景が広がります。ロープを頼りに稜線を右に逸れ、「四十八曲り」と呼ばれる急坂を下って南越沢に向かいます。滑りやすいので注意して下さい。坂の途中に水場の標識がありますが、涸れていることもしばしばなので、水は南越沢で汲むようにしましょう。苔むした道を慎重に下れば南越沢に至ります。 南越沢出合からしばらくは沢床を歩きます。ペンキ印を見落とさないように注意して下さい。山腹の道に取着き、ロープを頼りに高巻いていきます。これを過ぎると、眼下に堰堤が見えてきます。林道に合流し、鉄橋を渡ると、ようやく祖母谷温泉小屋に到着です。ロングコースを歩いたあとの湯は格別です。あとは林道を下り、黒部峡谷鉄道の欅平駅へ。 -
扇沢から爺ヶ岳へ
- 1泊2日
- 8時間45分
- 13.7km
扇沢から爺ヶ岳へ
- 1泊2日
- 8時間45分
- 13.7km
扇沢と種池を結ぶ柏原新道は、穏やかで歩きやすいうえ、大変よく整備されている初心者にも安心なコースです。往路復路、どちらの利用にも適しています。 まずは登山口へ。近年、登山口を見つけられず迷う方がいると聞きますが、登山口は扇沢のバスターミナルから車道(バスで来た道)を15分ほど下った鉄橋のたもとにあります。柏原新道入口には大きな標識がありますので確認して入山して下さい。マイカーの場合、登山口付近にある駐車場を利用しますが、ハイシーズンは満車のことが多いです。山麓の大町市街に駐車して、バスまたはタクシーで扇沢に向かうことも検討しましょう。 標識を確認して登山道に入り、堰堤を過ぎると、「モミジ坂」と呼ばれる急坂に差し掛かります。しばらくは辛抱。樹林の中をつづら折りに登り、八ヶ岳が見えるという「八ツ見ベンチ」を過ぎると、小さなケルンが建つ地点に至って坂は緩やかになり、稜線の種池山荘が視界に入ってきます。 道は爺ヶ岳南尾根の西側山腹に沿って伸びています。おおむね樹林の中を行きますが、ところどころで針ノ木岳、蓮華岳の姿が見えます。途中の「石ベンチ」は休憩に適しています。アザミ沢と呼ばれる涸れ沢を過ぎると、もう一本涸れ沢に出合います。落石が起きやすいので注意して、すばやく通過して下さい。ひとがんばりで「富士見坂」、ついで「鉄砲坂」と呼ばれる短い急坂を越えると、種池山荘の建つ稜線に出る。付近はコバイケイソウやチングルマの大群落地です。花期(7月下旬)、稜線一帯は白く彩られます。 種池山荘の前で岩小屋沢岳への道を分け、右に進んで爺ヶ岳に向かいます。道中はどこも好展望。目の前の爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳はもちろん、立山連峰や剱岳など、北アルプスの主な山を見渡せる抜群のビューポイントです。 広がるハイマツの間を抜けてゆるやかな坂を登ると、爺ヶ岳南峰に至ります。ここも好展望で、となりの爺ヶ岳中峰もよく見えます。南峰から中峰へも稜線通しに進みます。爺ヶ岳は3つの峰に分かれていますが、山頂に立てるのは南峰と中峰のみです。実質的に爺ヶ岳中峰が山頂と言えます。 帰路は往路を戻ります。爺ヶ岳から冷池山荘、鹿島槍ヶ岳へ向かう道については扇沢から鹿島槍ヶ岳へ(コースガイド)を参照。なお南峰、中峰山頂直下には巻き道があります。山頂を踏まず冷池山荘へ向かう場合は、こちらを歩いてもよいでしょう。扇沢と種池を結ぶ柏原新道は、穏やかで歩きやすいうえ、大変よく整備されている初心者にも安心なコースです。往路復路、どちらの利用にも適しています。 まずは登山口へ。近年、登山口を見つけられず迷う方がいると聞きますが、登山口は扇沢のバスターミナルから車道(バスで来た道)を15分ほど下った鉄橋のたもとにあります。柏原新道入口には大きな標識がありますので確認して入山して下さい。マイカーの場合、登山口付近にある駐車場を利用しますが、ハイシーズンは満車のことが多いです。山麓の大町市街に駐車して、バスまたはタクシーで扇沢に向かうことも検討しましょう。 標識を確認して登山道に入り、堰堤を過ぎると、「モミジ坂」と呼ばれる急坂に差し掛かります。しばらくは辛抱。樹林の中をつづら折りに登り、八ヶ岳が見えるという「八ツ見ベンチ」を過ぎると、小さなケルンが建つ地点に至って坂は緩やかになり、稜線の種池山荘が視界に入ってきます。 道は爺ヶ岳南尾根の西側山腹に沿って伸びています。おおむね樹林の中を行きますが、ところどころで針ノ木岳、蓮華岳の姿が見えます。途中の「石ベンチ」は休憩に適しています。アザミ沢と呼ばれる涸れ沢を過ぎると、もう一本涸れ沢に出合います。落石が起きやすいので注意して、すばやく通過して下さい。ひとがんばりで「富士見坂」、ついで「鉄砲坂」と呼ばれる短い急坂を越えると、種池山荘の建つ稜線に出る。付近はコバイケイソウやチングルマの大群落地です。花期(7月下旬)、稜線一帯は白く彩られます。 種池山荘の前で岩小屋沢岳への道を分け、右に進んで爺ヶ岳に向かいます。道中はどこも好展望。目の前の爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳はもちろん、立山連峰や剱岳など、北アルプスの主な山を見渡せる抜群のビューポイントです。 広がるハイマツの間を抜けてゆるやかな坂を登ると、爺ヶ岳南峰に至ります。ここも好展望で、となりの爺ヶ岳中峰もよく見えます。南峰から中峰へも稜線通しに進みます。爺ヶ岳は3つの峰に分かれていますが、山頂に立てるのは南峰と中峰のみです。実質的に爺ヶ岳中峰が山頂と言えます。 帰路は往路を戻ります。爺ヶ岳から冷池山荘、鹿島槍ヶ岳へ向かう道については扇沢から鹿島槍ヶ岳へ(コースガイド)を参照。なお南峰、中峰山頂直下には巻き道があります。山頂を踏まず冷池山荘へ向かう場合は、こちらを歩いてもよいでしょう。 -
扇沢から鹿島槍ヶ岳へ
- 2泊3日
- 16時間35分
- 23.6km
扇沢から鹿島槍ヶ岳へ
- 2泊3日
- 16時間35分
- 23.6km
鹿島槍ヶ岳に登る一番人気のコースです。最短は赤岩尾根を登る道ですが、歩きやすさ、眺めのよさで本コースに軍配があがるでしょう。道中、種池山荘、冷池山荘、2軒の小屋があるので、いざという時に安心です。また、ゆったりした日程を立てることも可能となります。 扇沢から爺ヶ岳中峰までは扇沢から爺ヶ岳へ(コースガイド)を参照。 爺ヶ岳中峰からペンキ印に導かれて稜線沿いに下り、北峰を巻いて進んでゆくと、石の標識が建つ冷乗越に至ります。ここで赤岩尾根の道を右に分け、稜線沿いにわずかに登ると冷池山荘に到着です。山荘の横には名前の由来となった冷池があります。山荘をあとにし、キャンプ場を過ぎて、稜線に沿って登ります。付近はお花畑。大きな単一群落こそありませんが、多種の花が見られます。ミヤマキンポウゲ、シナノキンバイなど、黄色の花が多く咲き誇ります。見頃は7月中旬から下旬です。 登るにつれて視界が開け、やがて布引山に至ります。標識がなければ過ぎてしまうような小さい峰ですが、ここは眺めがすばらしいです。鹿島槍ヶ岳の南峰、北峰が突き上げるように並ぶ姿を眼前にできます。また見渡せば、一帯の地形に特徴があることに気づくでしょう。東の長野県側は絶壁を成し、西の富山県側にはなだらかな斜面が続きます。非対称山稜と呼ばれる地形です。 ハイマツなどの緑は徐々に少なくなります。傾斜を増した砂礫の道を登れば、鹿島槍ヶ岳南峰に到着です。山頂は意外に広く、大人数でも休憩できます。となりの北峰をはじめ、北アルプス一帯を見渡して過ごせます。 ここから先は気が抜けません。北峰に至る吊尾根は要注意です。特に下りだしは急坂で滑りやすく危険です。スリップすると自分がケガをするだけでなく、落石を起こして他の登山者にも危険を及ぼしてしまいます。慎重に砂礫の道を下り鞍部に至ると、分岐に出ます。左は八峰キレットを経て五竜岳に向かう道。右が北峰を往復する道です。標識を目印にひと登りすれば、北峰山頂に着きます。こちらも南峰同様、好展望が広がります。とくに尖った南峰の向こうに後立山の峰が続く景色は印象的です。 帰路は往路を戻ります。滑りやすいので、北峰山頂からの下りだしは注意しましょう。 赤岩尾根を下山する場合、赤岩尾根から鹿島槍ヶ岳へ(コースガイド)を参照。鹿島槍ヶ岳に登る一番人気のコースです。最短は赤岩尾根を登る道ですが、歩きやすさ、眺めのよさで本コースに軍配があがるでしょう。道中、種池山荘、冷池山荘、2軒の小屋があるので、いざという時に安心です。また、ゆったりした日程を立てることも可能となります。 扇沢から爺ヶ岳中峰までは扇沢から爺ヶ岳へ(コースガイド)を参照。 爺ヶ岳中峰からペンキ印に導かれて稜線沿いに下り、北峰を巻いて進んでゆくと、石の標識が建つ冷乗越に至ります。ここで赤岩尾根の道を右に分け、稜線沿いにわずかに登ると冷池山荘に到着です。山荘の横には名前の由来となった冷池があります。山荘をあとにし、キャンプ場を過ぎて、稜線に沿って登ります。付近はお花畑。大きな単一群落こそありませんが、多種の花が見られます。ミヤマキンポウゲ、シナノキンバイなど、黄色の花が多く咲き誇ります。見頃は7月中旬から下旬です。 登るにつれて視界が開け、やがて布引山に至ります。標識がなければ過ぎてしまうような小さい峰ですが、ここは眺めがすばらしいです。鹿島槍ヶ岳の南峰、北峰が突き上げるように並ぶ姿を眼前にできます。また見渡せば、一帯の地形に特徴があることに気づくでしょう。東の長野県側は絶壁を成し、西の富山県側にはなだらかな斜面が続きます。非対称山稜と呼ばれる地形です。 ハイマツなどの緑は徐々に少なくなります。傾斜を増した砂礫の道を登れば、鹿島槍ヶ岳南峰に到着です。山頂は意外に広く、大人数でも休憩できます。となりの北峰をはじめ、北アルプス一帯を見渡して過ごせます。 ここから先は気が抜けません。北峰に至る吊尾根は要注意です。特に下りだしは急坂で滑りやすく危険です。スリップすると自分がケガをするだけでなく、落石を起こして他の登山者にも危険を及ぼしてしまいます。慎重に砂礫の道を下り鞍部に至ると、分岐に出ます。左は八峰キレットを経て五竜岳に向かう道。右が北峰を往復する道です。標識を目印にひと登りすれば、北峰山頂に着きます。こちらも南峰同様、好展望が広がります。とくに尖った南峰の向こうに後立山の峰が続く景色は印象的です。 帰路は往路を戻ります。滑りやすいので、北峰山頂からの下りだしは注意しましょう。 赤岩尾根を下山する場合、赤岩尾根から鹿島槍ヶ岳へ(コースガイド)を参照。 -
五竜岳から鹿島槍ヶ岳へ
- 3泊4日
- 20時間50分
- 23.3km
五竜岳から鹿島槍ヶ岳へ
- 3泊4日
- 20時間50分
- 23.3km
五竜岳から鹿島槍ヶ岳まではすべて岩稜です。要所にハシゴやクサリ、桟道が架かりますが、気の抜けない箇所が連続する難所です。しかも全般にアップダウンがきついため、初心者、体力に自信のない方にはおすすめできません。また本コースを歩くのに手袋は必携です(できれば滑り止めの付いたものを)。冷たいハシゴや岩を始終つかんでいると、夏でも手がかじかんでしまいます。 アルプス平駅(遠見尾根)から五竜岳までは八方尾根から唐松岳、五竜岳へ(コースガイド)を参照。 五竜岳山頂からガレ場の急坂を下り、G4と呼ばれる岩峰に向かいます。スリップすると自身がケガをするばかりか、他の登山者にも危険を及ぼしてしまうので注意が必要なところです。またペース配分にも気をつけましょう。狭く険しい岩稜では、好きなところに腰を下ろすというわけにはいきません。バテない程度のスピードで行きましょう。 G4を過ぎ、G5のやせ尾根を抜け、比較的穏やかになった道をたどると、G7を経て北尾根ノ頭に至ります。このあたりには、ところどころ腰を下ろせる場所があります。さらに下って行くと口ノ沢のコル。ここは五竜岳、鹿島槍ヶ岳間の最低鞍部で、五竜岳から400m下ったことになります。 コルからの登り返しも急坂です。「三段登り」と呼ばれる坂に差し掛かると、再びハシゴやクサリの連続する岩稜に入ります。垂直に近いアップダウンを繰り返してこれを抜けると、ようやくキレット小屋が見えてきます。 小屋をあとにすると、すぐにハシゴの架かる絶壁です。ここから鹿島槍ヶ岳北峰までは八峰キレットと呼ばれる急な岩稜です。上部に至ると傾斜はやや緩みますが、随所にガレ場があるので注意しましょう。北峰を見上げながら登って行くと、ようやく道が平らになり、基部に至って分岐に出ます。左に進んでひと登りすれば、鹿島槍ヶ岳北峰に到着です。展望は素晴らしく、南峰はもちろん、北アルプス一帯を広く見渡せます。また平家の落人伝説が残るカクネ里の谷を見下ろせます。 北峰、南峰の間は吊尾根と呼ばれます。北峰までと比べれば歩きやすいのですが、気を抜かないように。両山頂ともに、直下は急坂で滑りやすいです。また、ちょうど疲れが出るころでもあります。 鹿島槍ヶ岳南峰から爺ヶ岳へは扇沢から鹿島槍ヶ岳へ(コースガイド)、爺ヶ岳から扇沢までは扇沢から爺ヶ岳へ(コースガイド)を参照。五竜岳から鹿島槍ヶ岳まではすべて岩稜です。要所にハシゴやクサリ、桟道が架かりますが、気の抜けない箇所が連続する難所です。しかも全般にアップダウンがきついため、初心者、体力に自信のない方にはおすすめできません。また本コースを歩くのに手袋は必携です(できれば滑り止めの付いたものを)。冷たいハシゴや岩を始終つかんでいると、夏でも手がかじかんでしまいます。 アルプス平駅(遠見尾根)から五竜岳までは八方尾根から唐松岳、五竜岳へ(コースガイド)を参照。 五竜岳山頂からガレ場の急坂を下り、G4と呼ばれる岩峰に向かいます。スリップすると自身がケガをするばかりか、他の登山者にも危険を及ぼしてしまうので注意が必要なところです。またペース配分にも気をつけましょう。狭く険しい岩稜では、好きなところに腰を下ろすというわけにはいきません。バテない程度のスピードで行きましょう。 G4を過ぎ、G5のやせ尾根を抜け、比較的穏やかになった道をたどると、G7を経て北尾根ノ頭に至ります。このあたりには、ところどころ腰を下ろせる場所があります。さらに下って行くと口ノ沢のコル。ここは五竜岳、鹿島槍ヶ岳間の最低鞍部で、五竜岳から400m下ったことになります。 コルからの登り返しも急坂です。「三段登り」と呼ばれる坂に差し掛かると、再びハシゴやクサリの連続する岩稜に入ります。垂直に近いアップダウンを繰り返してこれを抜けると、ようやくキレット小屋が見えてきます。 小屋をあとにすると、すぐにハシゴの架かる絶壁です。ここから鹿島槍ヶ岳北峰までは八峰キレットと呼ばれる急な岩稜です。上部に至ると傾斜はやや緩みますが、随所にガレ場があるので注意しましょう。北峰を見上げながら登って行くと、ようやく道が平らになり、基部に至って分岐に出ます。左に進んでひと登りすれば、鹿島槍ヶ岳北峰に到着です。展望は素晴らしく、南峰はもちろん、北アルプス一帯を広く見渡せます。また平家の落人伝説が残るカクネ里の谷を見下ろせます。 北峰、南峰の間は吊尾根と呼ばれます。北峰までと比べれば歩きやすいのですが、気を抜かないように。両山頂ともに、直下は急坂で滑りやすいです。また、ちょうど疲れが出るころでもあります。 鹿島槍ヶ岳南峰から爺ヶ岳へは扇沢から鹿島槍ヶ岳へ(コースガイド)、爺ヶ岳から扇沢までは扇沢から爺ヶ岳へ(コースガイド)を参照。 -
赤岩尾根から鹿島槍ヶ岳へ
- 1泊2日
- 15時間30分
- 18.9km
赤岩尾根から鹿島槍ヶ岳へ
- 1泊2日
- 15時間30分
- 18.9km
赤岩尾根は別名は「長ザク尾根」と呼ばれます。全般にきつく、ハシゴや木段の架かる急な箇所が多数存在します。また稜線直下にはクサリの架かる岩場があります。初夏、雪が残っている時は要注意です。また、実質的な登山口となる大谷原に向かうバスがないため、JR信濃大町駅からタクシー利用となります。下山路として利用する場合、携帯電話を持っていない方は冷池山荘でタクシーの予約を忘れずに。マイカーの場合、大谷原の駐車場を利用します。 一般車にとっては林道終点となる大谷原から歩き始めます。大冷橋を渡って左折し、ゲートの脇を抜けて静かな林道をたどります。途中、枝道をいくつか見ますが、標識を確認して進めば迷う心配はないでしょう。あたりはブナなどの広葉樹林で、新緑や紅葉の時期は美しい風景の中を進みます。林道終点に至って堰堤に設けられたトンネルをくぐり、北俣本谷の流れを左岸から右岸へ渡ります。トンネルを抜けると「西俣出合」の標識が立つ登山口です。 登山道に入るとすぐに急登が始まります。つづら折りの坂道はかなりきついですが、滑りやすいところにはハシゴ段、やせた箇所にはロープが架かるので心強いです。ペースを守って登れば問題ないでしょう。しばらく樹林の中で展望はありませんが、高千穂平に至ると大きく視界が開けます。目の前にそびえる鹿島槍ヶ岳や爺ヶ岳はもちろん、遠く妙高、戸隠、志賀高原、浅間山などが望まれます。小広いので、休憩にちょうどいい場所です。 高千穂平を過ぎると、急登はひと段落します。稜線を目指してダケカンバの林を抜けていくと、背丈の高い木々が徐々に減り、ハイマツがそれに取って代わります。やがて樹林が切れ、赤い礫を踏んで歩くようになると稜線はもうすぐです。クサリの架かる岩場を慎重に抜けると石の標識が建つ冷乗越に出ますが、ここは残雪期に通る際は特に注意が必要です。右に進んでわずかに登ると、今日の宿泊地、冷池山荘に到着します。鹿島槍ヶ岳を往復するなら、山荘に余分な荷物を置いて行くといいでしょう。鹿島槍ヶ岳への道については扇沢から鹿島槍ヶ岳へ(コースガイド)を参照。 赤岩尾根を下山する前に、冷池山荘でタクシーの予約をする場合は、待ち合わせの時間に余裕をもたせること。道中は一歩の段差が大きい所が多いので要注意です。あわてて下って事故を起こすようなことの無いように。赤岩尾根は別名は「長ザク尾根」と呼ばれます。全般にきつく、ハシゴや木段の架かる急な箇所が多数存在します。また稜線直下にはクサリの架かる岩場があります。初夏、雪が残っている時は要注意です。また、実質的な登山口となる大谷原に向かうバスがないため、JR信濃大町駅からタクシー利用となります。下山路として利用する場合、携帯電話を持っていない方は冷池山荘でタクシーの予約を忘れずに。マイカーの場合、大谷原の駐車場を利用します。 一般車にとっては林道終点となる大谷原から歩き始めます。大冷橋を渡って左折し、ゲートの脇を抜けて静かな林道をたどります。途中、枝道をいくつか見ますが、標識を確認して進めば迷う心配はないでしょう。あたりはブナなどの広葉樹林で、新緑や紅葉の時期は美しい風景の中を進みます。林道終点に至って堰堤に設けられたトンネルをくぐり、北俣本谷の流れを左岸から右岸へ渡ります。トンネルを抜けると「西俣出合」の標識が立つ登山口です。 登山道に入るとすぐに急登が始まります。つづら折りの坂道はかなりきついですが、滑りやすいところにはハシゴ段、やせた箇所にはロープが架かるので心強いです。ペースを守って登れば問題ないでしょう。しばらく樹林の中で展望はありませんが、高千穂平に至ると大きく視界が開けます。目の前にそびえる鹿島槍ヶ岳や爺ヶ岳はもちろん、遠く妙高、戸隠、志賀高原、浅間山などが望まれます。小広いので、休憩にちょうどいい場所です。 高千穂平を過ぎると、急登はひと段落します。稜線を目指してダケカンバの林を抜けていくと、背丈の高い木々が徐々に減り、ハイマツがそれに取って代わります。やがて樹林が切れ、赤い礫を踏んで歩くようになると稜線はもうすぐです。クサリの架かる岩場を慎重に抜けると石の標識が建つ冷乗越に出ますが、ここは残雪期に通る際は特に注意が必要です。右に進んでわずかに登ると、今日の宿泊地、冷池山荘に到着します。鹿島槍ヶ岳を往復するなら、山荘に余分な荷物を置いて行くといいでしょう。鹿島槍ヶ岳への道については扇沢から鹿島槍ヶ岳へ(コースガイド)を参照。 赤岩尾根を下山する前に、冷池山荘でタクシーの予約をする場合は、待ち合わせの時間に余裕をもたせること。道中は一歩の段差が大きい所が多いので要注意です。あわてて下って事故を起こすようなことの無いように。 -
扇沢から針ノ木岳へ
- 1泊2日
- 9時間40分
- 11.1km
扇沢から針ノ木岳へ
- 1泊2日
- 9時間40分
- 11.1km
雪渓をたどるコースの性格上、時期によって道程が大きく異なります。雪の状況は、事前に針ノ木小屋に確認して下さい。雪上歩行に不慣れな方には、軽アイゼンとポールの携行をおすすめします。特に下りでその効果を実感できるでしょう。 登山口は少々わかりづらく、扇沢のバスターミナルを正面に見て、左手に回り込むように進み、車止めのゲート手前で車道を左に逸れて針ノ木自然遊歩道に入ります。ここが実質的な登山口です。歩道は車道と交差するように延びています。頻繁に車道を横切り、一部は車道を歩くので、標識を確認しながら足を進めましょう。広場のような地点を過ぎると、いわゆる登山道となります。 ブナ林を抜けて沢を渡り、ついで「湧水」の標識が立つ小さな瀬を渡ってしばらくいくと大沢小屋(休業中、2025年は要確認)に至ります。谷の左岸に延びる道をたどり、雪渓末端に至って雪の登りにかかります。取付地点は残雪の状況によって変わります。旗などの目印を見落とさないように注意して下さい。残雪というのは意外に固く、滑りやすいものです。足元に不安を感じたら、迷わずアイゼンを着けましょう。 雪上に道と呼べるものはありませんが、紅ガラや旗で大まかなラインが示してあります。導かれてしばらく登ると傾斜が増し、両側の岸壁が狭まってきます。ここが「ノド」と呼ばれる地点です。ノドを過ぎると雪渓上部に出ます。例年ならば、このあたりで雪渓を離れ、右岸に延びる登山道をたどることになります。右手にマヤクボ沢を見送ったのち、つづら折りの砂地の道を登ります。ひとがんばりすると針ノ木小屋の建つ針ノ木峠に到着します。ここから針ノ木岳を往復しましょう。 標識を確認してから登ります。はじめは露岩の急坂ですが、キャンプ場を過ぎてしばらくすると、坂はゆるやかになります。付近はチングルマの群落地です。岩の斜面を横切るように進んだのち、稜線伝いにひと登りすると、針ノ木岳山頂に到着します。何といっても眺めがすばらしいです。針ノ木岳は北アルプスのほぼ中央に位置するので、文字通り北アルプス一帯を見渡す大展望が得られます。特に黒部湖を従えた立山連峰は圧巻です。 帰路は往路を戻ります。雪渓の下りは細心の注意を払いましょう。なお雪のない時期は、全般で登山道を歩きます。雪がないと言っても、ノドの付近はクサリの架かる岩場なので気をつけて下さい。また数箇所の渡渉があります。雪渓をたどるコースの性格上、時期によって道程が大きく異なります。雪の状況は、事前に針ノ木小屋に確認して下さい。雪上歩行に不慣れな方には、軽アイゼンとポールの携行をおすすめします。特に下りでその効果を実感できるでしょう。 登山口は少々わかりづらく、扇沢のバスターミナルを正面に見て、左手に回り込むように進み、車止めのゲート手前で車道を左に逸れて針ノ木自然遊歩道に入ります。ここが実質的な登山口です。歩道は車道と交差するように延びています。頻繁に車道を横切り、一部は車道を歩くので、標識を確認しながら足を進めましょう。広場のような地点を過ぎると、いわゆる登山道となります。 ブナ林を抜けて沢を渡り、ついで「湧水」の標識が立つ小さな瀬を渡ってしばらくいくと大沢小屋(休業中、2025年は要確認)に至ります。谷の左岸に延びる道をたどり、雪渓末端に至って雪の登りにかかります。取付地点は残雪の状況によって変わります。旗などの目印を見落とさないように注意して下さい。残雪というのは意外に固く、滑りやすいものです。足元に不安を感じたら、迷わずアイゼンを着けましょう。 雪上に道と呼べるものはありませんが、紅ガラや旗で大まかなラインが示してあります。導かれてしばらく登ると傾斜が増し、両側の岸壁が狭まってきます。ここが「ノド」と呼ばれる地点です。ノドを過ぎると雪渓上部に出ます。例年ならば、このあたりで雪渓を離れ、右岸に延びる登山道をたどることになります。右手にマヤクボ沢を見送ったのち、つづら折りの砂地の道を登ります。ひとがんばりすると針ノ木小屋の建つ針ノ木峠に到着します。ここから針ノ木岳を往復しましょう。 標識を確認してから登ります。はじめは露岩の急坂ですが、キャンプ場を過ぎてしばらくすると、坂はゆるやかになります。付近はチングルマの群落地です。岩の斜面を横切るように進んだのち、稜線伝いにひと登りすると、針ノ木岳山頂に到着します。何といっても眺めがすばらしいです。針ノ木岳は北アルプスのほぼ中央に位置するので、文字通り北アルプス一帯を見渡す大展望が得られます。特に黒部湖を従えた立山連峰は圧巻です。 帰路は往路を戻ります。雪渓の下りは細心の注意を払いましょう。なお雪のない時期は、全般で登山道を歩きます。雪がないと言っても、ノドの付近はクサリの架かる岩場なので気をつけて下さい。また数箇所の渡渉があります。 -
扇沢から蓮華岳へ
- 1泊2日
- 10時間0分
- 12.5km
扇沢から蓮華岳へ
- 1泊2日
- 10時間0分
- 12.5km
道は全般によく整備されています。コマクサの花と雪渓歩き、両方を楽しむなら7月下旬が最適でしょう。 扇沢から針ノ木峠までは扇沢から針ノ木岳へ(コースガイド)を参照。 標識を確認し、針ノ木小屋の建つ針ノ木峠を出発。出だしは急坂ですが、ペースを崩さず登りましょう。標高が上がると視界が開け、背後に針ノ木岳とスバリ岳の端正な姿が現れます。 蓮華岳の肩というべき2754m峰に至ると坂はゆるやかになります。あたりは一面、白い砂礫の原。ここから山頂までは北アルプスでも有数のコマクサ群落地です。花期はピンクの宝石を散りばめたような美しさです。見頃は7月中旬から下旬になります。たおやかな稜線を道なりにゆけば、祠の建つ蓮華岳山頂に到着します。どっしりした山容に似つかわしく、山頂は広々しています。高山とは思えないほど、ゆったりした雰囲気のなかで展望を楽しめます。 帰路は往路を戻ります。道は全般によく整備されています。コマクサの花と雪渓歩き、両方を楽しむなら7月下旬が最適でしょう。 扇沢から針ノ木峠までは扇沢から針ノ木岳へ(コースガイド)を参照。 標識を確認し、針ノ木小屋の建つ針ノ木峠を出発。出だしは急坂ですが、ペースを崩さず登りましょう。標高が上がると視界が開け、背後に針ノ木岳とスバリ岳の端正な姿が現れます。 蓮華岳の肩というべき2754m峰に至ると坂はゆるやかになります。あたりは一面、白い砂礫の原。ここから山頂までは北アルプスでも有数のコマクサ群落地です。花期はピンクの宝石を散りばめたような美しさです。見頃は7月中旬から下旬になります。たおやかな稜線を道なりにゆけば、祠の建つ蓮華岳山頂に到着します。どっしりした山容に似つかわしく、山頂は広々しています。高山とは思えないほど、ゆったりした雰囲気のなかで展望を楽しめます。 帰路は往路を戻ります。 -
扇沢から、種池山荘、針ノ木岳を縦走
- 2泊3日
- 15時間0分
- 19.8km
扇沢から、種池山荘、針ノ木岳を縦走
- 2泊3日
- 15時間0分
- 19.8km
道は全般によく整備されています。アップダウンも比較的少なく歩きやすいですが、スバリ岳から針ノ木岳までは岩稜なので注意。 扇沢から種池山荘までは扇沢から爺ヶ岳へ(コースガイド)を参照。 種池山荘をあとに、キャンプ場を見送って下ります。棒小屋乗越を経てしだいにきつくなる坂を越えると、立山、剱岳を間近に望む岩小屋沢岳に至ります。ついで道なりに下れば新越山荘の建つ新越乗越です。 鳴沢岳に向かうと坂は再びきつくなります。「落石注意」の標識が付くヤセた稜線なので注意。岩場を越えると鳴沢岳山頂へ。ここで行程の半分程です。小さく上下しながら進むと赤沢岳に至ります。 スバリ岳の登りに差し掛かると岩稜の道となります。ペンキ印をたどって進むとスバリ岳山頂。山頂からの下りだしは、ざらついて滑りやすいので注意して下さい。マヤクボノコルから針ノ木岳に至る最後の登りも同様です。ペンキ印を確認し、落石を起こさぬよう細心の注意を。針ノ木岳から扇沢までは扇沢から針ノ木岳へ(コースガイド)を参照。道は全般によく整備されています。アップダウンも比較的少なく歩きやすいですが、スバリ岳から針ノ木岳までは岩稜なので注意。 扇沢から種池山荘までは扇沢から爺ヶ岳へ(コースガイド)を参照。 種池山荘をあとに、キャンプ場を見送って下ります。棒小屋乗越を経てしだいにきつくなる坂を越えると、立山、剱岳を間近に望む岩小屋沢岳に至ります。ついで道なりに下れば新越山荘の建つ新越乗越です。 鳴沢岳に向かうと坂は再びきつくなります。「落石注意」の標識が付くヤセた稜線なので注意。岩場を越えると鳴沢岳山頂へ。ここで行程の半分程です。小さく上下しながら進むと赤沢岳に至ります。 スバリ岳の登りに差し掛かると岩稜の道となります。ペンキ印をたどって進むとスバリ岳山頂。山頂からの下りだしは、ざらついて滑りやすいので注意して下さい。マヤクボノコルから針ノ木岳に至る最後の登りも同様です。ペンキ印を確認し、落石を起こさぬよう細心の注意を。針ノ木岳から扇沢までは扇沢から針ノ木岳へ(コースガイド)を参照。 -
七倉ダムから船窪小屋、七倉岳へ
- 1泊2日
- 10時間35分
- 8.8km
七倉ダムから船窪小屋、七倉岳へ
- 1泊2日
- 10時間35分
- 8.8km
七倉ダムと船窪小屋を結ぶ尾根道は船窪新道と呼ばれます。道はよく整備されていますが、登山口から尾根の上部まで急坂が続きます。登りはペースの維持、下りは木の根などで足を滑らせないように注意しましょう。 船窪新道の入口は少々わかりにくいので注意しましょう。七倉山荘から車止めのゲートのある七倉橋を渡り、トンネルに入る直前で右折します。七倉沢右岸の道をわずかに進んだ先が登山口です。 標識を目印に登山道に入り、左手の尾根に取付くと、すぐに急登が始まります。樹林の中で展望はありません。ペースを守って標高を稼ぎましょう。ところどころで枝道を見ますが、いずれも電力会社の巡視路です。標識が立つので迷う心配はないでしょう。つづら折りの道をたどり、急坂を越えると「唐沢ノゾキ」と呼ばれる小広い場所に出ます。少人数なら休憩できます。 再び歩きだすと、またすぐに急登です。露岩や木の根が道にからみ、かなり歩きづらい道です。しばらく進むと「鼻突八丁」と呼ばれる急坂に差し掛かります。連続するハシゴを頼りにこれを越えて行くと、あたりを覆っていた高木が減り、急登はひと段落します。「天狗ノ庭」に至ると視界が開け、眼下の高瀬ダムを挟んで左手に餓鬼岳から燕岳、右手に烏帽子岳から野口五郎岳に続く山並みが一望です。ここから先は快適に進めます。眺めのいい、ゆるやかな尾根道をたどれば船窪小屋に到着。砂礫の白とハイマツの緑があいまって、周辺は庭園のような美しさです。 小屋をあとにゆるやかに登っていくと、ほどなく分岐に出ます。右に進んで道なりに登れば、七倉岳山頂に至ります。ぐるりと開けてどこもいい景色ですが、特に針ノ木岳のどっしりした姿は印象的です。展望を楽しんだら往路を戻ります。船窪小屋はクラシックな雰囲気です。囲炉裏とランプを現役で使っているのは、北アルプスでここ一軒だけ。また料理はすべて手作りでおいしい食事が頂けます。船窪小屋に泊まることを目的に登ってくる登山者も多くいます。七倉ダムと船窪小屋を結ぶ尾根道は船窪新道と呼ばれます。道はよく整備されていますが、登山口から尾根の上部まで急坂が続きます。登りはペースの維持、下りは木の根などで足を滑らせないように注意しましょう。 船窪新道の入口は少々わかりにくいので注意しましょう。七倉山荘から車止めのゲートのある七倉橋を渡り、トンネルに入る直前で右折します。七倉沢右岸の道をわずかに進んだ先が登山口です。 標識を目印に登山道に入り、左手の尾根に取付くと、すぐに急登が始まります。樹林の中で展望はありません。ペースを守って標高を稼ぎましょう。ところどころで枝道を見ますが、いずれも電力会社の巡視路です。標識が立つので迷う心配はないでしょう。つづら折りの道をたどり、急坂を越えると「唐沢ノゾキ」と呼ばれる小広い場所に出ます。少人数なら休憩できます。 再び歩きだすと、またすぐに急登です。露岩や木の根が道にからみ、かなり歩きづらい道です。しばらく進むと「鼻突八丁」と呼ばれる急坂に差し掛かります。連続するハシゴを頼りにこれを越えて行くと、あたりを覆っていた高木が減り、急登はひと段落します。「天狗ノ庭」に至ると視界が開け、眼下の高瀬ダムを挟んで左手に餓鬼岳から燕岳、右手に烏帽子岳から野口五郎岳に続く山並みが一望です。ここから先は快適に進めます。眺めのいい、ゆるやかな尾根道をたどれば船窪小屋に到着。砂礫の白とハイマツの緑があいまって、周辺は庭園のような美しさです。 小屋をあとにゆるやかに登っていくと、ほどなく分岐に出ます。右に進んで道なりに登れば、七倉岳山頂に至ります。ぐるりと開けてどこもいい景色ですが、特に針ノ木岳のどっしりした姿は印象的です。展望を楽しんだら往路を戻ります。船窪小屋はクラシックな雰囲気です。囲炉裏とランプを現役で使っているのは、北アルプスでここ一軒だけ。また料理はすべて手作りでおいしい食事が頂けます。船窪小屋に泊まることを目的に登ってくる登山者も多くいます。 -
扇沢から蓮華岳、船窪小屋へ縦走
- 2泊3日
- 14時間35分
- 14.5km
扇沢から蓮華岳、船窪小屋へ縦走
- 2泊3日
- 14時間35分
- 14.5km
針ノ木峠と船窪小屋の間には蓮華岳、北葛岳、七倉岳が峰を連ねます。いずれも好展望の頂を持った山々です。北葛乗越と七倉乗越付近は、滑りやすいので注意しましょう。 扇沢から蓮華岳山頂までは扇沢から蓮華岳へ(コースガイド)を参照。 山頂に建つ祠をあとに、白い砂礫を踏んで下ります。上部はいいのですが、下るにつれて道は険しくなり、北葛乗越手前に至るとクサリ場が連続する急坂となります。「蓮華の大下り」と名が付くだけに、かなりきつい傾斜です。慎重に足を進めましょう。鞍部に至ると足元の危うさは無くなります。登り返すと北葛岳山頂です。眺めがよく、七倉岳が間近に見えます。北葛岳山頂から下りだすと、道は再び険しくなります。要所にワイヤーが架かりますが、気の抜けない岩稜の道であることに変わりありません。七倉岳に向かう道も同様です。乗越を過ぎるとヤセ尾根の登りに差し掛かり、これを慎重に超えると七倉岳山頂です。 七倉岳から七倉山荘までは七倉ダムから船窪小屋、七倉岳へ(コースガイド)を参照。針ノ木峠と船窪小屋の間には蓮華岳、北葛岳、七倉岳が峰を連ねます。いずれも好展望の頂を持った山々です。北葛乗越と七倉乗越付近は、滑りやすいので注意しましょう。 扇沢から蓮華岳山頂までは扇沢から蓮華岳へ(コースガイド)を参照。 山頂に建つ祠をあとに、白い砂礫を踏んで下ります。上部はいいのですが、下るにつれて道は険しくなり、北葛乗越手前に至るとクサリ場が連続する急坂となります。「蓮華の大下り」と名が付くだけに、かなりきつい傾斜です。慎重に足を進めましょう。鞍部に至ると足元の危うさは無くなります。登り返すと北葛岳山頂です。眺めがよく、七倉岳が間近に見えます。北葛岳山頂から下りだすと、道は再び険しくなります。要所にワイヤーが架かりますが、気の抜けない岩稜の道であることに変わりありません。七倉岳に向かう道も同様です。乗越を過ぎるとヤセ尾根の登りに差し掛かり、これを慎重に超えると七倉岳山頂です。 七倉岳から七倉山荘までは七倉ダムから船窪小屋、七倉岳へ(コースガイド)を参照。 -
高瀬ダムから烏帽子岳へ
- 1泊2日
- 10時間30分
- 10.9km
高瀬ダムから烏帽子岳へ
- 1泊2日
- 10時間30分
- 10.9km
ブナ立尾根は北アルプス三大急登に数えられますが、よく整備されているので、ペースを守れば、歩きやすい道と言えるでしょう。また稜線では多種の花が見られます。とくにコマクサとイワギキョウの群落は見応えがあります。見頃は7月下旬です。 まずは登山口へ。高瀬ダムをあとに不動沢トンネルを抜け、不動沢吊橋を渡ります。右手奥に不動滝を見ながら進み、キャンプ場(2024年テント使用不可、2025年は要確認)を過ぎて濁沢を渡ると登山口に至ります。登山口手前は、大雨のあとなどは道が変わることがあります。テープ印などを確認して進みましょう。 いよいよブナ立尾根の登りにかかります。出だしから急登です。つづら折りにしばらく進むと、道にかぶさるように張り出した「権太落シ」と呼ばれる大岩を見ます。大岩を過ぎるとあたりは針葉樹林となり、さらに進むといったん樹林が切れ、崩壊地に出ます。ロープに沿ってこれを迂回すると、坂がゆるやかになり「三角点」に至ります。展望はありませんが、小広くて休憩に適しています。ここまでで稜線への道程の約三分の二にあたります。 残り三分の一も急坂。今しばらくは辛抱です。「タヌキ岩」と呼ばれる大岩を過ぎると、「オオカンバ」の標識が立つ開けた場所に出ます。文字通りダケカンバの巨木が立っています。大岩を抱くように根を張り、四方に太い枝を伸ばす姿には、威厳すら感じます。ひとがんばりで稜線に出ると分岐です。左に進めばほどなく烏帽子小屋に到着します。小屋の周囲はお花畑になっています。西側が開けていて、コマクサやイワギキョウ群落の向こうに赤牛岳の姿がよく見えます。 烏帽子小屋から烏帽子岳に向かう道はいい雰囲気です。白い砂礫、濃い緑のハイマツが対比をなし、オブジェのような奇岩がまるで庭園のようなアクセントを加えています。コマクサ群落が多く花期はさらに魅力的になり、稜線歩きを存分に楽しめます。 前烏帽子岳までくると、巨岩を束ねたような烏帽子岳の山頂部が姿を現わします。烏帽子岳は、ここから見る姿が一番立派でしょう。前烏帽子岳から道なりに下り、岩峰基部の分岐を左に進むと、やがて岩場に。クサリが架かりますが、傾斜がきついので、足元に気をつけて。また、一本のクサリを二人で掴むことのないように。岩場を慎重に抜けると烏帽子岳山頂です。展望バツグンで、隣の南沢岳をはじめ北アルプス北部の山々を見渡せます。 帰路は往路に同じですが、余裕があれば「烏帽子田圃」と呼ばれる湿原に寄るのも一案です。岩峰基部の分岐を左に進み、わずかに行くと、池塘の点在する烏帽子田圃です。訪れる登山者は少なく、静かな山の雰囲気を味わえます。分岐~烏帽子田圃は往復約30分。ブナ立尾根は北アルプス三大急登に数えられますが、よく整備されているので、ペースを守れば、歩きやすい道と言えるでしょう。また稜線では多種の花が見られます。とくにコマクサとイワギキョウの群落は見応えがあります。見頃は7月下旬です。 まずは登山口へ。高瀬ダムをあとに不動沢トンネルを抜け、不動沢吊橋を渡ります。右手奥に不動滝を見ながら進み、キャンプ場(2024年テント使用不可、2025年は要確認)を過ぎて濁沢を渡ると登山口に至ります。登山口手前は、大雨のあとなどは道が変わることがあります。テープ印などを確認して進みましょう。 いよいよブナ立尾根の登りにかかります。出だしから急登です。つづら折りにしばらく進むと、道にかぶさるように張り出した「権太落シ」と呼ばれる大岩を見ます。大岩を過ぎるとあたりは針葉樹林となり、さらに進むといったん樹林が切れ、崩壊地に出ます。ロープに沿ってこれを迂回すると、坂がゆるやかになり「三角点」に至ります。展望はありませんが、小広くて休憩に適しています。ここまでで稜線への道程の約三分の二にあたります。 残り三分の一も急坂。今しばらくは辛抱です。「タヌキ岩」と呼ばれる大岩を過ぎると、「オオカンバ」の標識が立つ開けた場所に出ます。文字通りダケカンバの巨木が立っています。大岩を抱くように根を張り、四方に太い枝を伸ばす姿には、威厳すら感じます。ひとがんばりで稜線に出ると分岐です。左に進めばほどなく烏帽子小屋に到着します。小屋の周囲はお花畑になっています。西側が開けていて、コマクサやイワギキョウ群落の向こうに赤牛岳の姿がよく見えます。 烏帽子小屋から烏帽子岳に向かう道はいい雰囲気です。白い砂礫、濃い緑のハイマツが対比をなし、オブジェのような奇岩がまるで庭園のようなアクセントを加えています。コマクサ群落が多く花期はさらに魅力的になり、稜線歩きを存分に楽しめます。 前烏帽子岳までくると、巨岩を束ねたような烏帽子岳の山頂部が姿を現わします。烏帽子岳は、ここから見る姿が一番立派でしょう。前烏帽子岳から道なりに下り、岩峰基部の分岐を左に進むと、やがて岩場に。クサリが架かりますが、傾斜がきついので、足元に気をつけて。また、一本のクサリを二人で掴むことのないように。岩場を慎重に抜けると烏帽子岳山頂です。展望バツグンで、隣の南沢岳をはじめ北アルプス北部の山々を見渡せます。 帰路は往路に同じですが、余裕があれば「烏帽子田圃」と呼ばれる湿原に寄るのも一案です。岩峰基部の分岐を左に進み、わずかに行くと、池塘の点在する烏帽子田圃です。訪れる登山者は少なく、静かな山の雰囲気を味わえます。分岐~烏帽子田圃は往復約30分。 -
烏帽子小屋から野口五郎岳へ
- 2泊3日
- 17時間55分
- 26.8km
烏帽子小屋から野口五郎岳へ
- 2泊3日
- 17時間55分
- 26.8km
高瀬ダムから烏帽子小屋までは高瀬ダムから烏帽子岳へ(コースガイド)を参照。 烏帽子小屋をあとにキャンプ場を抜けて下り、鞍部から三ッ岳に続く稜線を登り返します。広々して気分がいい道です。名前の通り、三ッ岳は三つの頂を並べていますが、登ることはできず、直下で山頂を巻いて進みます。わずかに進むと分岐です。右は「三ッ岳西峰」と呼ばれる小さい峰を経由する道、左は花の多い稜線伝いの巻き道です。ほどなく合流するので、どちらを歩いても構いません。白砂とハイマツが綾をなすなだらかな稜線をたどると、やがて野口五郎岳のどっしりした姿が目に入ります。ここから先は、展望を楽しみながらの稜線漫歩です。左手に槍ヶ岳と穂高連峰、右手に赤牛岳と水晶岳を眺めながら行けば、やがて野口五郎小屋に至ります。 野口五郎小屋から山頂へ向かうと、ほどなく巨岩の積み重なる場所に差し掛かります。岩場のような険しさはありません。これを過ぎてわずかに登れば、開けた野口五郎岳山頂に到着します。眺めが素晴らしく、爽快です。野口五郎岳〜高瀬ダムは高瀬ダムから湯俣温泉を経て野口五郎岳へ(コースガイド)を参照。高瀬ダムから烏帽子小屋までは高瀬ダムから烏帽子岳へ(コースガイド)を参照。 烏帽子小屋をあとにキャンプ場を抜けて下り、鞍部から三ッ岳に続く稜線を登り返します。広々して気分がいい道です。名前の通り、三ッ岳は三つの頂を並べていますが、登ることはできず、直下で山頂を巻いて進みます。わずかに進むと分岐です。右は「三ッ岳西峰」と呼ばれる小さい峰を経由する道、左は花の多い稜線伝いの巻き道です。ほどなく合流するので、どちらを歩いても構いません。白砂とハイマツが綾をなすなだらかな稜線をたどると、やがて野口五郎岳のどっしりした姿が目に入ります。ここから先は、展望を楽しみながらの稜線漫歩です。左手に槍ヶ岳と穂高連峰、右手に赤牛岳と水晶岳を眺めながら行けば、やがて野口五郎小屋に至ります。 野口五郎小屋から山頂へ向かうと、ほどなく巨岩の積み重なる場所に差し掛かります。岩場のような険しさはありません。これを過ぎてわずかに登れば、開けた野口五郎岳山頂に到着します。眺めが素晴らしく、爽快です。野口五郎岳〜高瀬ダムは高瀬ダムから湯俣温泉を経て野口五郎岳へ(コースガイド)を参照。 -
高瀬ダムから湯俣温泉を経て野口五郎岳へ
- 2泊3日
- 19時間35分
- 34km
高瀬ダムから湯俣温泉を経て野口五郎岳へ
- 2泊3日
- 19時間35分
- 34km
高瀬ダムから、東側の湖岸に沿って延びる長い林道をたどります。ダム湖を過ぎると登山道となり、名無避難小屋を経て、湯俣へ。谷の左岸には湯股温泉晴嵐荘があります。ここでは風呂に入れます。 晴嵐荘から標識を確認して竹村新道に入るとすぐに急坂です。つづら折りに登って行くと「展望台」と呼ばれる場所に出て視界が開けます。眼下の湯俣谷と硫黄岳、槍ヶ岳が一望です。これを過ぎると急坂ながら道が広くなり、歩きやすくなります。針葉樹林のなかを登っていくと、湯俣岳に至ります。小さい峰で、標識がなければ過ぎてしまうくらいです。湯俣岳を下り、鞍部から南真砂岳に登り返します。この区間は坂が急なことに加え、足元が滑りやすいので注意。道は整備されており、要所にロープが架かりますが、慎重に足を進めましょう。南真砂岳に至ると展望が開け、槍ヶ岳などを見渡せるようになります。のち大きく崩壊した所を慎重に巻くと坂はゆるやかになり、真砂分岐に至ります。これを右に進み、ついで巻き道を左に分け、稜線伝いにひと登りすると野口五郎岳に到着です。高瀬ダムから、東側の湖岸に沿って延びる長い林道をたどります。ダム湖を過ぎると登山道となり、名無避難小屋を経て、湯俣へ。谷の左岸には湯股温泉晴嵐荘があります。ここでは風呂に入れます。 晴嵐荘から標識を確認して竹村新道に入るとすぐに急坂です。つづら折りに登って行くと「展望台」と呼ばれる場所に出て視界が開けます。眼下の湯俣谷と硫黄岳、槍ヶ岳が一望です。これを過ぎると急坂ながら道が広くなり、歩きやすくなります。針葉樹林のなかを登っていくと、湯俣岳に至ります。小さい峰で、標識がなければ過ぎてしまうくらいです。湯俣岳を下り、鞍部から南真砂岳に登り返します。この区間は坂が急なことに加え、足元が滑りやすいので注意。道は整備されており、要所にロープが架かりますが、慎重に足を進めましょう。南真砂岳に至ると展望が開け、槍ヶ岳などを見渡せるようになります。のち大きく崩壊した所を慎重に巻くと坂はゆるやかになり、真砂分岐に至ります。これを右に進み、ついで巻き道を左に分け、稜線伝いにひと登りすると野口五郎岳に到着です。 -
船窪小屋から烏帽子岳を経て高瀬ダムへ
- 2泊3日
- 17時間55分
- 17.8km
船窪小屋から烏帽子岳を経て高瀬ダムへ
- 2泊3日
- 17時間55分
- 17.8km
七倉山荘から船窪小屋までは七倉ダムから船窪小屋、七倉岳へ(コースガイド)を参照。 船窪小屋からわずかに登り、最初の分岐を左へ。不動沢側の崩壊地を巻くように下り、船窪乗越で針ノ木谷への道を右に分けます。船窪岳への道は短いながらかなりの傾斜です。ハシゴとワイヤーを頼りに登ると山頂ですが、標識がなければ過ぎてしまうようなところです。次の船窪岳第2ピークまでの道も険しく、気の抜けない岩場の急坂が続きます。本コース一番の難所です。 第2ピークを過ぎ、小さな峰をひとつ越えてクサリ場を抜けると、足元の危うさは無くなります。不動岳に近づくと、これまで辺りを覆っていた針葉樹林を抜け出ます。眺めのよい稜線をたどると、南北に細く伸びた不動岳山頂に至ります。白砂とハイマツの緑がコントラストを成し、日本庭園を思わせます。また眺めがよく、剱岳や立山など周囲の山々を見渡せます。崩壊の進む稜線に沿って南沢岳を越え、池塘の点在する烏帽子田圃を抜けると、烏帽子岳下で分岐に出ます。分岐から烏帽子岳、高瀬ダムまでは高瀬ダムから烏帽子岳へ(コースガイド)を参照。七倉山荘から船窪小屋までは七倉ダムから船窪小屋、七倉岳へ(コースガイド)を参照。 船窪小屋からわずかに登り、最初の分岐を左へ。不動沢側の崩壊地を巻くように下り、船窪乗越で針ノ木谷への道を右に分けます。船窪岳への道は短いながらかなりの傾斜です。ハシゴとワイヤーを頼りに登ると山頂ですが、標識がなければ過ぎてしまうようなところです。次の船窪岳第2ピークまでの道も険しく、気の抜けない岩場の急坂が続きます。本コース一番の難所です。 第2ピークを過ぎ、小さな峰をひとつ越えてクサリ場を抜けると、足元の危うさは無くなります。不動岳に近づくと、これまで辺りを覆っていた針葉樹林を抜け出ます。眺めのよい稜線をたどると、南北に細く伸びた不動岳山頂に至ります。白砂とハイマツの緑がコントラストを成し、日本庭園を思わせます。また眺めがよく、剱岳や立山など周囲の山々を見渡せます。崩壊の進む稜線に沿って南沢岳を越え、池塘の点在する烏帽子田圃を抜けると、烏帽子岳下で分岐に出ます。分岐から烏帽子岳、高瀬ダムまでは高瀬ダムから烏帽子岳へ(コースガイド)を参照。 -
野口五郎岳から水晶岳へ
- 3泊4日
- 21時間0分
- 25.3km
野口五郎岳から水晶岳へ
- 3泊4日
- 21時間0分
- 25.3km
湯俣から野口五郎岳までは高瀬ダムから湯俣温泉を経て野口五郎岳へ(コースガイド)を参照。 野口五郎岳から下り、砂礫の道をたどって進みます。野口五郎小屋からの巻き道を合せたのち、真砂岳の西側斜面を横切ると分岐です。ここで湯俣に下る竹村新道を分けて直進し、稜線に沿って足を進めると東沢乗越に至ります。あたりは広々としており、休憩に適しています。ここまで足元の心配はほとんどありません。 乗越から登り返してしばらく行くと、次第に傾斜は急になります。赤くざらつく砂礫の道を登り切ると水晶小屋です。小屋の裏は分岐となっており、左は岩苔乗越、鷲羽岳方面へ。水晶岳へは右に進みます。歩き出しはゆるやかですが、水晶岳に近づくにつれ坂が急になり、岩稜の登りとなるので慎重に足を進めましょう。ペンキ印を拾うように登れば、岩塊の重なる狭い水晶岳山頂に出ます。展望は素晴らしく、北アルプス一帯をぐるりと見渡せます。とくに南側は印象的です。はるかに岩峰を連ねる穂高と槍ヶ岳が一望できます。また山頂からは赤牛岳への道が延びています。湯俣から野口五郎岳までは高瀬ダムから湯俣温泉を経て野口五郎岳へ(コースガイド)を参照。 野口五郎岳から下り、砂礫の道をたどって進みます。野口五郎小屋からの巻き道を合せたのち、真砂岳の西側斜面を横切ると分岐です。ここで湯俣に下る竹村新道を分けて直進し、稜線に沿って足を進めると東沢乗越に至ります。あたりは広々としており、休憩に適しています。ここまで足元の心配はほとんどありません。 乗越から登り返してしばらく行くと、次第に傾斜は急になります。赤くざらつく砂礫の道を登り切ると水晶小屋です。小屋の裏は分岐となっており、左は岩苔乗越、鷲羽岳方面へ。水晶岳へは右に進みます。歩き出しはゆるやかですが、水晶岳に近づくにつれ坂が急になり、岩稜の登りとなるので慎重に足を進めましょう。ペンキ印を拾うように登れば、岩塊の重なる狭い水晶岳山頂に出ます。展望は素晴らしく、北アルプス一帯をぐるりと見渡せます。とくに南側は印象的です。はるかに岩峰を連ねる穂高と槍ヶ岳が一望できます。また山頂からは赤牛岳への道が延びています。 -
早月尾根から剱岳へ
- 1泊2日
- 16時間0分
- 15.6km
早月尾根から剱岳へ
- 1泊2日
- 16時間0分
- 15.6km
馬場島からの剱岳は山頂までの標高差が約2200mと長大な尾根を登って行きます。 登り口には「試練と憧れ」の碑があり、馬場島からいきなりの急登で始まります。標高1000mの松尾平で一度平坦になり緩やかに松尾奥ノ平へと続きます。この先は風の通らない尾根の急登となるが、200m毎に標識があるので便利です。途中木のベンチもあります。展望はほとんどないものの立山杉の巨木があり森林浴が楽しめます。 松尾奥ノ平を過ぎると木や根をつかみながら本格的な急登が始まり、標高1500mまで登ると展望が開けてきます。標高1800mの急登を登りきると視界が開け、赤谷山の大きな山容が見えます。2000m付近を過ぎると尾根上に池塘が現われ、傾斜が緩い尾根をたどると剱岳早月小屋に到着。コース中唯一の小屋です。 小屋を後に針葉樹林帯の急登を進みます。途中やせ尾根があり木や岩を乗り越え、標高2600mを過ぎると滑りやすいガレ場の急登となり早月尾根の核心部に入ります。ここまで来ると小窓尾根や剱尾根などの鋭くとがった荒々しい岩壁がすぐそばに見えます。ここから先はもろい岩場が続くので落石に注意です。ペンキ印を見落とさないように気を付けましょう。滑りやすいエボシ岩を通過して、2800mの標識のある小広場を過ぎるとやがてシシ頭に出ます。7月中は池ノ谷側に雪が残ることがあるので要注意。池ノ谷側のバンドに沿う鎖をたどり、続いて現れる岩峰がカニのハサミで一番の難所です。池ノ谷側に付けられた鎖に沿って通過するが、壁に打ち付けられたボルトを通ります。 一度稜線に出てから長い鎖が付けられた池ノ谷側のガレ場の斜面へ移り、さらに鎖のある岩場を登って細い岩綾となった稜線に出ます。やがて別山尾根との分岐を過ぎ、剱岳神社が見え剱岳山頂に到着です。山頂からの展望は、富山湾に富士山、後立山連峰、北アルプスを一望できます。 復路は往路を馬場島の登山口まで引き返します。馬場島からの剱岳は山頂までの標高差が約2200mと長大な尾根を登って行きます。 登り口には「試練と憧れ」の碑があり、馬場島からいきなりの急登で始まります。標高1000mの松尾平で一度平坦になり緩やかに松尾奥ノ平へと続きます。この先は風の通らない尾根の急登となるが、200m毎に標識があるので便利です。途中木のベンチもあります。展望はほとんどないものの立山杉の巨木があり森林浴が楽しめます。 松尾奥ノ平を過ぎると木や根をつかみながら本格的な急登が始まり、標高1500mまで登ると展望が開けてきます。標高1800mの急登を登りきると視界が開け、赤谷山の大きな山容が見えます。2000m付近を過ぎると尾根上に池塘が現われ、傾斜が緩い尾根をたどると剱岳早月小屋に到着。コース中唯一の小屋です。 小屋を後に針葉樹林帯の急登を進みます。途中やせ尾根があり木や岩を乗り越え、標高2600mを過ぎると滑りやすいガレ場の急登となり早月尾根の核心部に入ります。ここまで来ると小窓尾根や剱尾根などの鋭くとがった荒々しい岩壁がすぐそばに見えます。ここから先はもろい岩場が続くので落石に注意です。ペンキ印を見落とさないように気を付けましょう。滑りやすいエボシ岩を通過して、2800mの標識のある小広場を過ぎるとやがてシシ頭に出ます。7月中は池ノ谷側に雪が残ることがあるので要注意。池ノ谷側のバンドに沿う鎖をたどり、続いて現れる岩峰がカニのハサミで一番の難所です。池ノ谷側に付けられた鎖に沿って通過するが、壁に打ち付けられたボルトを通ります。 一度稜線に出てから長い鎖が付けられた池ノ谷側のガレ場の斜面へ移り、さらに鎖のある岩場を登って細い岩綾となった稜線に出ます。やがて別山尾根との分岐を過ぎ、剱岳神社が見え剱岳山頂に到着です。山頂からの展望は、富山湾に富士山、後立山連峰、北アルプスを一望できます。 復路は往路を馬場島の登山口まで引き返します。 -
別山尾根から剱岳へ
- 1泊2日
- 14時間50分
- 16.3km
別山尾根から剱岳へ
- 1泊2日
- 14時間50分
- 16.3km
初日は室堂ターミナルを出発し、みくりが池温泉、雷鳥沢キャンプ場方面へ向かいます。地獄谷経由は火山ガスにより通行止めです。雷鳥沢キャンプ場からは浄土沢の橋を渡り、左手下流に進み、大日岳方面への分岐から剱御前小舎までは登りが続きます。剱御前小舎まで登ると正面に剱岳が姿を見せます。3000m級の山々のパノラマと富山湾、遠くには能登半まで一望できます。ここで景色を眺めながら休憩する際は体を冷やさないように気を付けましょう。 剱御前小舎からは緩やかに下り、剱沢の色とりどりなテントや赤い屋根の剱澤小屋を目指します。シーズン中には山岳警備隊派出所や、診療所があり常駐しています。 2日目、剱澤小屋を早朝発、剣山荘の灯りを目指して歩きます。剣山荘から本格的な登りが始まり、一服剱までは軽い登り、武蔵のコル・前剱までは足場の悪いガレ場が続くので落石、転倒に注意。前剱手前には直径7〜8mの大岩があり、鎖場を抜けると前剱に到着。前剱からは剱岳が圧巻の迫力で正面に見えます。 この先は鎖場が多く、要所には指導票やペンキ印があり、コースのアップダウンが激しく、登りと下りが分離された一方通行となります。右側には平蔵谷がありスパッと切れ落ちた門と呼ばれる所に出ます。ここが剱岳の最初の洗礼です。足元を確認しながらしっかりと鎖をつかみましょう。小さなアップダウンを繰り返して平蔵のコルに到着。ここには昔、小屋がありかつては佐伯平蔵が剱岳を登る人たちを見守っていました。その平蔵の名前は今でも谷やコルに残されています。現在は老朽化したトイレがあるのみです。 ここから先が剱岳登山で有名なカニのタテバイで一番の難所。垂直に近い斜度で17m登り、6mのトラバースがありもっとも緊張する場所です。落石に注意し10分ほどで稜線に出ます。ここは下りのカニのヨコバイへの分岐で、混雑していることが多いので譲り合いましょう。気を抜かず5分ほど進むと平坦地にでます。早月尾根との合流があり山頂稜線へと向かい、剱岳神社が見え、いざ山頂へ!!剱岳山頂は360度の展望。遠く富士山や日本海が眺められます。 下山の最難関はカニのヨコバイです。下りは落石を起こす可能性が高いので注意。カニのヨコバイはその名の通り、手足をカニのように順送りにして進んでいきます。10mの鎖場をすぎ、腕力を使う垂直5mを下るとハシゴとなります。ハシゴを下り15mの鎖場を越えると平蔵のコルに到着。さらに前剱・一服剱を越え下り剣山荘に着くと急斜面からの開放感でようやくひと息。 剱御前の中腹を横切って別山乗越へと穏やかに登る。この後は、雷鳥沢へ新室堂乗越をへて室堂ターミナルへ到着です。雷鳥沢周辺には日帰り入浴可能な温泉があり、疲れを流すのもおすすめです。初日は室堂ターミナルを出発し、みくりが池温泉、雷鳥沢キャンプ場方面へ向かいます。地獄谷経由は火山ガスにより通行止めです。雷鳥沢キャンプ場からは浄土沢の橋を渡り、左手下流に進み、大日岳方面への分岐から剱御前小舎までは登りが続きます。剱御前小舎まで登ると正面に剱岳が姿を見せます。3000m級の山々のパノラマと富山湾、遠くには能登半まで一望できます。ここで景色を眺めながら休憩する際は体を冷やさないように気を付けましょう。 剱御前小舎からは緩やかに下り、剱沢の色とりどりなテントや赤い屋根の剱澤小屋を目指します。シーズン中には山岳警備隊派出所や、診療所があり常駐しています。 2日目、剱澤小屋を早朝発、剣山荘の灯りを目指して歩きます。剣山荘から本格的な登りが始まり、一服剱までは軽い登り、武蔵のコル・前剱までは足場の悪いガレ場が続くので落石、転倒に注意。前剱手前には直径7〜8mの大岩があり、鎖場を抜けると前剱に到着。前剱からは剱岳が圧巻の迫力で正面に見えます。 この先は鎖場が多く、要所には指導票やペンキ印があり、コースのアップダウンが激しく、登りと下りが分離された一方通行となります。右側には平蔵谷がありスパッと切れ落ちた門と呼ばれる所に出ます。ここが剱岳の最初の洗礼です。足元を確認しながらしっかりと鎖をつかみましょう。小さなアップダウンを繰り返して平蔵のコルに到着。ここには昔、小屋がありかつては佐伯平蔵が剱岳を登る人たちを見守っていました。その平蔵の名前は今でも谷やコルに残されています。現在は老朽化したトイレがあるのみです。 ここから先が剱岳登山で有名なカニのタテバイで一番の難所。垂直に近い斜度で17m登り、6mのトラバースがありもっとも緊張する場所です。落石に注意し10分ほどで稜線に出ます。ここは下りのカニのヨコバイへの分岐で、混雑していることが多いので譲り合いましょう。気を抜かず5分ほど進むと平坦地にでます。早月尾根との合流があり山頂稜線へと向かい、剱岳神社が見え、いざ山頂へ!!剱岳山頂は360度の展望。遠く富士山や日本海が眺められます。 下山の最難関はカニのヨコバイです。下りは落石を起こす可能性が高いので注意。カニのヨコバイはその名の通り、手足をカニのように順送りにして進んでいきます。10mの鎖場をすぎ、腕力を使う垂直5mを下るとハシゴとなります。ハシゴを下り15mの鎖場を越えると平蔵のコルに到着。さらに前剱・一服剱を越え下り剣山荘に着くと急斜面からの開放感でようやくひと息。 剱御前の中腹を横切って別山乗越へと穏やかに登る。この後は、雷鳥沢へ新室堂乗越をへて室堂ターミナルへ到着です。雷鳥沢周辺には日帰り入浴可能な温泉があり、疲れを流すのもおすすめです。 -
室堂から立山主峰、雄山へ
- 日帰り
- 3時間50分
- 4.91km
室堂から立山主峰、雄山へ
- 日帰り
- 3時間50分
- 4.91km
立山黒部アルペンルートの中心地、室堂ターミナルから出発します。室堂ターミナル広場には『玉殿の湧水』があるので、水分補給し石畳の登山路を一ノ越に向け歩き始めます。室堂平周辺は高山植物の宝庫で、チングルマ・イワイチョウ・ミヤマキンバイ・シナノキンバイ等の華麗な花々が目を楽しませてくれます。更に運が良ければ、特別天然記念物ライチョウに会うことも出来ます。 江戸中期1726年に建てられた日本最古の山小屋で国の重要文化財『立山室堂』の横を通り、更に石畳の登山路を進みます。途中、夏場も残る雪渓を数本わたり、つづら折りの石畳の階段を進んでいくと、祓堂に到着です。祓堂は、かつての立山信仰で下界と神域との境界とされていました。神の聖域を汚さぬため周囲に流れる祓川で身を清め、白袈裟や白足袋などの装束に着替え、その先に進んで行ったそうです。 程なく標高2700mの一ノ越へ至ります。一ノ越には一の越山荘がありバイオトイレを完備しています。 室堂平から続いた石畳の道はここで終わり、一ノ越からは大小の岩石が混在するガレ場の急登になります。浮石や落石などには十分注意が必要です。雄山山頂までは、一ノ越・二ノ越・三ノ越・四ノ越・五ノ越に区切られ、それぞれに小さな祠があります。かつては神様の御神体になぞられており、一ノ越は『足首』二ノ越は『膝』・三ノ越は『腰』・四ノ越は『肩』・五ノ越は『喉』そして山頂は『頭』にあたり、烏瑟に喩えられていました。 三ノ越近くの巨岩には、皇太子裕仁親王(後の昭和天皇)が御製された“立山の空にそびゆる雄々しさにならえとぞ思ふ御代の姿も”の碑文が刻まれています。三ノ越は広く開けた緩斜面で、休憩ポイントに最適です。眺めも良く槍ヶ岳や穂高連峰・水晶岳・笠ヶ岳・黒部五郎岳・薬師岳等、北アルプスや・白山、更に天気が良ければ遠くに富士山も望めます。 一休みし、山頂へ向け四ノ越の急登を進みます。この辺りは標高が高く空気も薄くなります。呼吸を整えながら登り四ノ越の祠を過ぎると山頂は間近です。 鳥居をくぐると五ノ越の祠があります。最後の岩場を登ると、標高3003m雄山山頂に到着。山頂には『雄山神社 峰本社』があり夏山シーズン中は、参拝料を納めると宮司よる御祈祷が受けられます。 山頂西側の斜面には2012年氷河に認定された御前沢雪渓を見ることが出来ます。 下山は来た道を戻ります。一ノ越までは、スリップ・転倒・滑落に注意しながら下りましょう。その先は雪渓を越え石畳の道を下れば出発した室堂ターミナルへ辿り着きます。立山黒部アルペンルートの中心地、室堂ターミナルから出発します。室堂ターミナル広場には『玉殿の湧水』があるので、水分補給し石畳の登山路を一ノ越に向け歩き始めます。室堂平周辺は高山植物の宝庫で、チングルマ・イワイチョウ・ミヤマキンバイ・シナノキンバイ等の華麗な花々が目を楽しませてくれます。更に運が良ければ、特別天然記念物ライチョウに会うことも出来ます。 江戸中期1726年に建てられた日本最古の山小屋で国の重要文化財『立山室堂』の横を通り、更に石畳の登山路を進みます。途中、夏場も残る雪渓を数本わたり、つづら折りの石畳の階段を進んでいくと、祓堂に到着です。祓堂は、かつての立山信仰で下界と神域との境界とされていました。神の聖域を汚さぬため周囲に流れる祓川で身を清め、白袈裟や白足袋などの装束に着替え、その先に進んで行ったそうです。 程なく標高2700mの一ノ越へ至ります。一ノ越には一の越山荘がありバイオトイレを完備しています。 室堂平から続いた石畳の道はここで終わり、一ノ越からは大小の岩石が混在するガレ場の急登になります。浮石や落石などには十分注意が必要です。雄山山頂までは、一ノ越・二ノ越・三ノ越・四ノ越・五ノ越に区切られ、それぞれに小さな祠があります。かつては神様の御神体になぞられており、一ノ越は『足首』二ノ越は『膝』・三ノ越は『腰』・四ノ越は『肩』・五ノ越は『喉』そして山頂は『頭』にあたり、烏瑟に喩えられていました。 三ノ越近くの巨岩には、皇太子裕仁親王(後の昭和天皇)が御製された“立山の空にそびゆる雄々しさにならえとぞ思ふ御代の姿も”の碑文が刻まれています。三ノ越は広く開けた緩斜面で、休憩ポイントに最適です。眺めも良く槍ヶ岳や穂高連峰・水晶岳・笠ヶ岳・黒部五郎岳・薬師岳等、北アルプスや・白山、更に天気が良ければ遠くに富士山も望めます。 一休みし、山頂へ向け四ノ越の急登を進みます。この辺りは標高が高く空気も薄くなります。呼吸を整えながら登り四ノ越の祠を過ぎると山頂は間近です。 鳥居をくぐると五ノ越の祠があります。最後の岩場を登ると、標高3003m雄山山頂に到着。山頂には『雄山神社 峰本社』があり夏山シーズン中は、参拝料を納めると宮司よる御祈祷が受けられます。 山頂西側の斜面には2012年氷河に認定された御前沢雪渓を見ることが出来ます。 下山は来た道を戻ります。一ノ越までは、スリップ・転倒・滑落に注意しながら下りましょう。その先は雪渓を越え石畳の道を下れば出発した室堂ターミナルへ辿り着きます。 -
立山三山縦走
- 1泊2日
- 9時間10分
- 11.1km
立山三山縦走
- 1泊2日
- 9時間10分
- 11.1km
大勢の観光客でにぎわう室堂ターミナル広場から出発します。室堂山荘前の分岐で室堂山展望台方面へ右折。高山植物のお花畑の石畳の坂道を登っていくと、やがて浄土山への分岐に。浄土山方面へ左折しそこからは、岩がゴロつく急斜面を登ると立山三山の一峰、浄土山の山頂にたどり着きます。浄土山は軍事慰霊碑のある北峰と富山大学の研究施設がある南峰の双耳峰です。 立山カルデラが一望できる稜線をたどり、一ノ越へ下ります。一ノ越からはガレ場の急登が続き主峰雄山へ。雄山山頂には、「雄山神社峰本社」があります。 さらに稜線沿いに岩稜帯を進むとまもなく最高峰、大汝山に至ります。山頂からは後立山連峰や富山平野・富山湾、遠くは能登半島まで一望できます。更に、先ほど登頂した立山の主峰雄山の両脇、左に富士山・右に白山、三霊峰全てを望むことが出来ます。大汝山山頂直下には大汝休憩所があり、バイオトイレを完備しています。 大汝山から平坦な稜線を15分ほど進むと富士ノ折立です。 そこから一気に下ります。低くなだらかな砂状の山、真砂岳へ。東側には2018年氷河に認定された「内蔵助雪渓」が見えます。 真砂岳山頂手前の鞍部には室堂方面に下る大走り分岐があります。大走りは稜線からのエスケープルートとなっていますが、雷鳥沢付近で登山道が不明瞭な所があり、濃霧時は要注意です。かつて立山信仰に詣でた修験道の行者達に山駆けの下山道として使用されていたようです。 真砂岳山頂からさらに進むと分岐があり右折すると立山の稜線小屋では最高所2800mに位置する内蔵助山荘があります。今夜はここに宿を取ります。 2日目、真砂岳の稜線を緩やかに下り、鞍部からはガレたもろい岩場を登って立山三山の一峰、別山山頂に辿り着きます。山頂には祠があり、かつて帝釈天が祭られていたと伝えられ、近くには雪解け水でできた硯ヶ池があります。眺望も素晴らしく、北方面には剱岳の優美な姿が望めます。 立山三山の登頂を果たし、更に続く稜線を緩やかに下り約20分、剱御前小舎に着きます。小屋の前は分岐になっており、稜線を直進すると大日岳方面へ、右折すると剱岳方面、そして左折すると室堂方面、雷鳥坂へと至ります。 トイレ休憩を済ませ、雷鳥坂の急勾配を一気に下ります。浄土沢に架かる木橋を渡り雷鳥沢キャンプ場へ、そこからは石畳の階段をのぼり室堂へと向かいます、途中、雷鳥沢ヒュッテ、雷鳥荘、みくりが池温泉などの日帰り入浴が可能な温泉があります。温泉で疲れを癒し、ミクリガ池のほとりを進みほどなく室堂ターミナルに到着です。大勢の観光客でにぎわう室堂ターミナル広場から出発します。室堂山荘前の分岐で室堂山展望台方面へ右折。高山植物のお花畑の石畳の坂道を登っていくと、やがて浄土山への分岐に。浄土山方面へ左折しそこからは、岩がゴロつく急斜面を登ると立山三山の一峰、浄土山の山頂にたどり着きます。浄土山は軍事慰霊碑のある北峰と富山大学の研究施設がある南峰の双耳峰です。 立山カルデラが一望できる稜線をたどり、一ノ越へ下ります。一ノ越からはガレ場の急登が続き主峰雄山へ。雄山山頂には、「雄山神社峰本社」があります。 さらに稜線沿いに岩稜帯を進むとまもなく最高峰、大汝山に至ります。山頂からは後立山連峰や富山平野・富山湾、遠くは能登半島まで一望できます。更に、先ほど登頂した立山の主峰雄山の両脇、左に富士山・右に白山、三霊峰全てを望むことが出来ます。大汝山山頂直下には大汝休憩所があり、バイオトイレを完備しています。 大汝山から平坦な稜線を15分ほど進むと富士ノ折立です。 そこから一気に下ります。低くなだらかな砂状の山、真砂岳へ。東側には2018年氷河に認定された「内蔵助雪渓」が見えます。 真砂岳山頂手前の鞍部には室堂方面に下る大走り分岐があります。大走りは稜線からのエスケープルートとなっていますが、雷鳥沢付近で登山道が不明瞭な所があり、濃霧時は要注意です。かつて立山信仰に詣でた修験道の行者達に山駆けの下山道として使用されていたようです。 真砂岳山頂からさらに進むと分岐があり右折すると立山の稜線小屋では最高所2800mに位置する内蔵助山荘があります。今夜はここに宿を取ります。 2日目、真砂岳の稜線を緩やかに下り、鞍部からはガレたもろい岩場を登って立山三山の一峰、別山山頂に辿り着きます。山頂には祠があり、かつて帝釈天が祭られていたと伝えられ、近くには雪解け水でできた硯ヶ池があります。眺望も素晴らしく、北方面には剱岳の優美な姿が望めます。 立山三山の登頂を果たし、更に続く稜線を緩やかに下り約20分、剱御前小舎に着きます。小屋の前は分岐になっており、稜線を直進すると大日岳方面へ、右折すると剱岳方面、そして左折すると室堂方面、雷鳥坂へと至ります。 トイレ休憩を済ませ、雷鳥坂の急勾配を一気に下ります。浄土沢に架かる木橋を渡り雷鳥沢キャンプ場へ、そこからは石畳の階段をのぼり室堂へと向かいます、途中、雷鳥沢ヒュッテ、雷鳥荘、みくりが池温泉などの日帰り入浴が可能な温泉があります。温泉で疲れを癒し、ミクリガ池のほとりを進みほどなく室堂ターミナルに到着です。