【中部】の登山コースガイド
中部
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321-340件
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寸又峡温泉から沢口山周遊
- 日帰り
- 5時間5分
- 7.9km
寸又峡温泉から沢口山周遊
- 日帰り
- 5時間5分
- 7.9km
寸又峡温泉バス停の先にある茶屋の裏を行くと、沢口山の日向山コース登山口になります。稜線部は所々右側が切り立った岩場の縁で、また急登箇所があるので注意が必要です。2箇所ある展望所、イワカガミの群生、そして太い針葉樹の森を楽しみます。 富士見平の先にある鹿のヌタ場には、周囲6.5mもあるミズナラの大木が、あたかも沢口山の主のように根を張っています(2019年ナラ枯れに遭い、枝が落ちてしまいました)。沢口山山頂では朝日岳や南アルプス南部の大展望が待っています。 山頂からルートに注意し右折して富士見平に戻り、猿並平コースを下ると長島ダム方向の展望が、さらに下ると左に寸又川を囲む深南部の山々を望む素晴らしい展望箇所があります。以降尾根を忠実に下り、送電鉄塔の先標高700m付近で尾根を離れて折り返し水平道を行くと、寸又峡の温泉街の中程に出ます。寸又峡温泉バス停の先にある茶屋の裏を行くと、沢口山の日向山コース登山口になります。稜線部は所々右側が切り立った岩場の縁で、また急登箇所があるので注意が必要です。2箇所ある展望所、イワカガミの群生、そして太い針葉樹の森を楽しみます。 富士見平の先にある鹿のヌタ場には、周囲6.5mもあるミズナラの大木が、あたかも沢口山の主のように根を張っています(2019年ナラ枯れに遭い、枝が落ちてしまいました)。沢口山山頂では朝日岳や南アルプス南部の大展望が待っています。 山頂からルートに注意し右折して富士見平に戻り、猿並平コースを下ると長島ダム方向の展望が、さらに下ると左に寸又川を囲む深南部の山々を望む素晴らしい展望箇所があります。以降尾根を忠実に下り、送電鉄塔の先標高700m付近で尾根を離れて折り返し水平道を行くと、寸又峡の温泉街の中程に出ます。 -
国境高原スノーパークから乗鞍岳
- 日帰り
- 2時間0分
国境高原スノーパークから乗鞍岳
- 日帰り
- 2時間0分
高島トレイルの出発点ともなっている国境高原スノーパークから登るコースを紹介する。頂上は灌木の中だが、頂上から在原側の稜線上には、関西電力の電波塔等が並ぶ。ここへは作業道も通じ、一帯は草原状で福井側の展望も良い。なお、作業道は関係者以外通行禁止である。 国境高原スノーパークへは高島市コミュニティバスか車で行く。車の場合、冬は駐車場が開くが、夏場は鎖が張られて、その前はバス回転場となるため、駐車スペースは無い。 スキー場入口にある高島トレイル案内板から西に約50m入ると、右手に大谷ゲレンデに通じる広い道がついている。ここからゲレンデに入り、大谷第一コースの最上部まで登る。この最上部にあるリフト終点前広場の北端に全く目立たない登山道入口がある。ここから小尾根にとりついて10分程歩くと、右手に鉄塔の見える出合に出る。 ここから標高789m付近の稜線までは実に気持ちのよい広葉樹林である。上部は見事なブナ林も形成する。急坂もあるが、この広葉樹林は必見だ。鞍部を経て、坂を登り、しばらく進みY字路で左の薄い踏み跡の方へ登っていく。この先灌木で歩きづらく、ほぼ水平で、どこが頂上か分かりにくいが、しばらく進むと、建物の横に標識が立つ。拍子抜けの頂上だが、これより南に、草原状の伸びやかな稜線があり奥琵琶湖の眺望が良い。高島トレイルの出発点ともなっている国境高原スノーパークから登るコースを紹介する。頂上は灌木の中だが、頂上から在原側の稜線上には、関西電力の電波塔等が並ぶ。ここへは作業道も通じ、一帯は草原状で福井側の展望も良い。なお、作業道は関係者以外通行禁止である。 国境高原スノーパークへは高島市コミュニティバスか車で行く。車の場合、冬は駐車場が開くが、夏場は鎖が張られて、その前はバス回転場となるため、駐車スペースは無い。 スキー場入口にある高島トレイル案内板から西に約50m入ると、右手に大谷ゲレンデに通じる広い道がついている。ここからゲレンデに入り、大谷第一コースの最上部まで登る。この最上部にあるリフト終点前広場の北端に全く目立たない登山道入口がある。ここから小尾根にとりついて10分程歩くと、右手に鉄塔の見える出合に出る。 ここから標高789m付近の稜線までは実に気持ちのよい広葉樹林である。上部は見事なブナ林も形成する。急坂もあるが、この広葉樹林は必見だ。鞍部を経て、坂を登り、しばらく進みY字路で左の薄い踏み跡の方へ登っていく。この先灌木で歩きづらく、ほぼ水平で、どこが頂上か分かりにくいが、しばらく進むと、建物の横に標識が立つ。拍子抜けの頂上だが、これより南に、草原状の伸びやかな稜線があり奥琵琶湖の眺望が良い。 -
駒ヶ岳から桜谷山へ
- 6時間40分
駒ヶ岳から桜谷山へ
- 6時間40分
山と高原地図「京都北山」の最北部に位置する、江若国境尾根の駒ヶ岳から桜谷山へ縦走するコースを紹介する。このコースは高島トレイルに指定されているので、登山道は整備されており、京都北山の中ではおそらく最も広く美しいブナ林が見られる。 麻生川上流の木地山バス停よりスタートする。自家用車の人はバス停前のスペースに駐車したい。登山口に標識はないがバス停の真ん前に架かる小さな橋を渡り、畑地を通って焼尾谷に入る。焼尾西谷出合を過ぎると駒ヶ岳西尾根へ上がる尾根道の分岐がある。 焼尾東谷に沿って登り、大きな桂の木があるオユキ谷出合を過ぎる。しばらく進んで、標識に導かれて焼尾東谷へ右から入ってくる支流を登る。地図上ではルートが逆U字に曲がるところだ。道は沢からやがて右の尾根に取り付く。百里ヶ岳が麻生川対岸に見え、登り詰めたところが駒ヶ岳南尾根だ。周りは美しいブナ純林のゆるやかな尾根が続いている。寄り道になるが、時間と体力に余裕があれば、南に20分ほど歩くと美しい駒ヶ池が稜線の脇の凹地にあるのが見られる。 ブナ林が続く駒ヶ岳南尾根を北へ進み駒ヶ岳をめざす。かつて木地山と若狭の河内を結んだ峠越えの駒ヶ越を過ぎ、駒ヶ岳に着く。山頂からの展望は良い。北東を見ると武奈ヶ嶽や三重嶽など、野坂山地の山々が見える。さらに南に目をやると琵琶湖が広がり、その向こうに金糞岳や伊吹山、そして鈴鹿の峰々の連なりが見渡せる。 西に向かって縦走を続けよう。20分ほどで674mピークを経て木地山へ下る尾根の分岐に出る。時間または体力的に余裕がない人はここから下山する選択肢がある。少し行くと縦走路の南側に平行して走る林道が出てくるが、それは木地山へ下る林道なので入らないように。 ゆるやかな与助谷山を越えて、池ノ河内越に出る。かつて、ここは木地山と若狭の池ノ河内を結んだ古くからの峠道だが、今はその頃の面影はなく自然に帰りつつある状態で、それがどこであるのかも判然としない。765mピークを越えると広い窪地があり、そこはヌタ場となっている。その先は二重山稜になっているので、積雪期などはルートがわかり難いと思われる。今回の最高地点桜谷山からの展望は素晴らしい。歩いてきた駒ヶ岳からの稜線とその向こうに野坂山地の山々、朽木の池蔵谷峰や白倉岳、その向こうに比良山地の山々が見渡せる。 桜谷山からの下りでは、迷いやすいところがある。山頂からなだらかな北西尾根が続き、そちらへ入り込みやすい。ところが、登山道は木地山峠へ南西の急斜面の山腹を下ることになり、踏み跡もはっきりしない。南西の尾根にうまく乗ることができた後は、迷うことはなくお地蔵様がある木地山峠に着くことができるだろう。 木地山峠は、木地山と上根来を結ぶ古い峠道だ。峠から麻生川源流の大谷の道を下って行くが、急な谷の斜面をへつるように付けられた道なので気をつけて下ろう。木地山バス停まで、林道に出たらもうひとがんばりだ。山と高原地図「京都北山」の最北部に位置する、江若国境尾根の駒ヶ岳から桜谷山へ縦走するコースを紹介する。このコースは高島トレイルに指定されているので、登山道は整備されており、京都北山の中ではおそらく最も広く美しいブナ林が見られる。 麻生川上流の木地山バス停よりスタートする。自家用車の人はバス停前のスペースに駐車したい。登山口に標識はないがバス停の真ん前に架かる小さな橋を渡り、畑地を通って焼尾谷に入る。焼尾西谷出合を過ぎると駒ヶ岳西尾根へ上がる尾根道の分岐がある。 焼尾東谷に沿って登り、大きな桂の木があるオユキ谷出合を過ぎる。しばらく進んで、標識に導かれて焼尾東谷へ右から入ってくる支流を登る。地図上ではルートが逆U字に曲がるところだ。道は沢からやがて右の尾根に取り付く。百里ヶ岳が麻生川対岸に見え、登り詰めたところが駒ヶ岳南尾根だ。周りは美しいブナ純林のゆるやかな尾根が続いている。寄り道になるが、時間と体力に余裕があれば、南に20分ほど歩くと美しい駒ヶ池が稜線の脇の凹地にあるのが見られる。 ブナ林が続く駒ヶ岳南尾根を北へ進み駒ヶ岳をめざす。かつて木地山と若狭の河内を結んだ峠越えの駒ヶ越を過ぎ、駒ヶ岳に着く。山頂からの展望は良い。北東を見ると武奈ヶ嶽や三重嶽など、野坂山地の山々が見える。さらに南に目をやると琵琶湖が広がり、その向こうに金糞岳や伊吹山、そして鈴鹿の峰々の連なりが見渡せる。 西に向かって縦走を続けよう。20分ほどで674mピークを経て木地山へ下る尾根の分岐に出る。時間または体力的に余裕がない人はここから下山する選択肢がある。少し行くと縦走路の南側に平行して走る林道が出てくるが、それは木地山へ下る林道なので入らないように。 ゆるやかな与助谷山を越えて、池ノ河内越に出る。かつて、ここは木地山と若狭の池ノ河内を結んだ古くからの峠道だが、今はその頃の面影はなく自然に帰りつつある状態で、それがどこであるのかも判然としない。765mピークを越えると広い窪地があり、そこはヌタ場となっている。その先は二重山稜になっているので、積雪期などはルートがわかり難いと思われる。今回の最高地点桜谷山からの展望は素晴らしい。歩いてきた駒ヶ岳からの稜線とその向こうに野坂山地の山々、朽木の池蔵谷峰や白倉岳、その向こうに比良山地の山々が見渡せる。 桜谷山からの下りでは、迷いやすいところがある。山頂からなだらかな北西尾根が続き、そちらへ入り込みやすい。ところが、登山道は木地山峠へ南西の急斜面の山腹を下ることになり、踏み跡もはっきりしない。南西の尾根にうまく乗ることができた後は、迷うことはなくお地蔵様がある木地山峠に着くことができるだろう。 木地山峠は、木地山と上根来を結ぶ古い峠道だ。峠から麻生川源流の大谷の道を下って行くが、急な谷の斜面をへつるように付けられた道なので気をつけて下ろう。木地山バス停まで、林道に出たらもうひとがんばりだ。 -
百里ヶ岳
- 6時間40分
百里ヶ岳
- 6時間40分
百里四方見渡せることから百里ヶ岳と名付けられた。展望と山頂一帯のブナ林は見事。小入谷バス停から進み針畑川にかかる橋を渡り、標識に従って畑の脇から山道を登る。マイカー利用の人は、駐車スペースがある小入谷越まで、車道を通って車で行ける。小入谷越が百里新道の登山口となる。広葉樹の明るい森が続く、ほどよい勾配の気持ちよい尾根道だ。シチグレ峠の200mほど手前には展望が開けるところがあり、天気が良けれ南谷を挟んで百里ヶ岳がそびえる姿が望める。シチグレ峠で一旦下った後は登りが続く。県境尾根に出たら右に曲がる。左に行けば、鞍馬街道の根来坂峠へ至る。しばらく杉林が続くが、ブナ林の急登を登りきると山頂だ。山頂からは、若狭湾や奥琵琶湖の展望が良い。数年前まで木が生え混んで見渡せなかったが、地元山岳会の努力により元の展望が得られるようになった。下山は県境尾根を北進し、木地山峠を目指す。ブナの純林からミズナラやカエデの広葉樹、そして杉の植林地に入る。やがて、お地蔵様が祭られている木地山峠に着く。昔はこの峠を越えて、若狭側の上根来と朽木側の木地山の往来があった。峠からは右手の大谷に踏み跡を注意してたどる。沢を何度か渡り、やがて林道に合流。木地山の集落には、木地山バス停がある。百里四方見渡せることから百里ヶ岳と名付けられた。展望と山頂一帯のブナ林は見事。小入谷バス停から進み針畑川にかかる橋を渡り、標識に従って畑の脇から山道を登る。マイカー利用の人は、駐車スペースがある小入谷越まで、車道を通って車で行ける。小入谷越が百里新道の登山口となる。広葉樹の明るい森が続く、ほどよい勾配の気持ちよい尾根道だ。シチグレ峠の200mほど手前には展望が開けるところがあり、天気が良けれ南谷を挟んで百里ヶ岳がそびえる姿が望める。シチグレ峠で一旦下った後は登りが続く。県境尾根に出たら右に曲がる。左に行けば、鞍馬街道の根来坂峠へ至る。しばらく杉林が続くが、ブナ林の急登を登りきると山頂だ。山頂からは、若狭湾や奥琵琶湖の展望が良い。数年前まで木が生え混んで見渡せなかったが、地元山岳会の努力により元の展望が得られるようになった。下山は県境尾根を北進し、木地山峠を目指す。ブナの純林からミズナラやカエデの広葉樹、そして杉の植林地に入る。やがて、お地蔵様が祭られている木地山峠に着く。昔はこの峠を越えて、若狭側の上根来と朽木側の木地山の往来があった。峠からは右手の大谷に踏み跡を注意してたどる。沢を何度か渡り、やがて林道に合流。木地山の集落には、木地山バス停がある。 -
八ヶ峰
- 4時間30分
八ヶ峰
- 4時間30分
八ヶ峰は、山頂より八つの国(能登、越前、近江、丹波、丹後、山城、若狭、加賀)が見渡せる展望の良さからその名が付いた。福井側の染ヶ谷から登り若丹国境尾根を縦走するコースを紹介する。登山口の八ヶ峰家族旅行村までバスの便がないので、マイカーかタクシーを使う。 木工実習館左横の林道の終点から登山道が始まる。杉林の尾根道は、やがて自然林となる。途中、林道を横断する箇所がある。登山口より50分ぐらいで、作業小屋やベンチがあるところに出る。このあたりより尾根はゆるやかになる。国境稜線に出てからは西に進路を取る。ひとつピークを越えて約30分で山頂に達する。山頂からの展望は素晴らしく、若狭湾や青葉山が良く見える。国境稜線を引き返して五波峠まで縦走する。ここは森林浴の森日本百選に選定されている森でブナ、カエデ、ミズナラなどの落葉広葉樹が美しい。ゆるやかな6つのピークを越えて峠を目指す。五波峠は昔の若狭街道のひとつである雲ヶ畑街道だが、今ではおおい町と南丹市美山町を結ぶ車道「遊車道ビレッジライン」が通っている。峠付近は広く駐車スペースがあるので、複数で登山に来た場合は車をここに回しておけば便利だ。徒歩の場合、旅行村あるいは南丹市美山町田歌まで、どちらも約6km、1時間半の車道歩きとなる。八ヶ峰は、山頂より八つの国(能登、越前、近江、丹波、丹後、山城、若狭、加賀)が見渡せる展望の良さからその名が付いた。福井側の染ヶ谷から登り若丹国境尾根を縦走するコースを紹介する。登山口の八ヶ峰家族旅行村までバスの便がないので、マイカーかタクシーを使う。 木工実習館左横の林道の終点から登山道が始まる。杉林の尾根道は、やがて自然林となる。途中、林道を横断する箇所がある。登山口より50分ぐらいで、作業小屋やベンチがあるところに出る。このあたりより尾根はゆるやかになる。国境稜線に出てからは西に進路を取る。ひとつピークを越えて約30分で山頂に達する。山頂からの展望は素晴らしく、若狭湾や青葉山が良く見える。国境稜線を引き返して五波峠まで縦走する。ここは森林浴の森日本百選に選定されている森でブナ、カエデ、ミズナラなどの落葉広葉樹が美しい。ゆるやかな6つのピークを越えて峠を目指す。五波峠は昔の若狭街道のひとつである雲ヶ畑街道だが、今ではおおい町と南丹市美山町を結ぶ車道「遊車道ビレッジライン」が通っている。峠付近は広く駐車スペースがあるので、複数で登山に来た場合は車をここに回しておけば便利だ。徒歩の場合、旅行村あるいは南丹市美山町田歌まで、どちらも約6km、1時間半の車道歩きとなる。 -
障子ヶ岳から以東岳を繋ぐ周回コース
- 2泊3日
- 21時間35分
- 35.8km
障子ヶ岳から以東岳を繋ぐ周回コース
- 2泊3日
- 21時間35分
- 35.8km
大井沢口の南俣沢出合から林道を30分ほど行くと障子ヶ岳登山口があります。出合吹沢を渡ると急な登りが始まります。水場を過ぎ鞍部からひと登りすると稜線上に出て、紫ナデから障子ヶ岳山頂まで見晴らしの良い尾根歩きが続きます。1300m前後の尾根ですが、季節風をまともに受ける地形のため、低いながら主稜線さながらの景観が広がります。雪崩により削り取られた迫力ある岩壁を眺めながら山頂を目指します。障子ヶ岳山頂からは出合川の深い谷とどっしりとした以東岳を望めます。急なヤセ尾根を下りアップダウンを繰り返すと粟畑に達し、天狗角力取山避難小屋はもうすぐです。 天狗が相撲を取ったという天狗角力取場を過ぎ縦走路から右にそれると、天狗角力取山です。ここから一気に標高差約650mを下ります。出合川渡渉点近くの左岸には湧き水があります。膝丈ほどの渡渉になりますが、増水時は渡ることができないので、時期や天候を判断しなくてはなりません。渡渉後、尾根道に取り付くまでは不明瞭ですが、テープを頼りに探します。樹林帯の急坂を登ると明光山です。灌木帯に変わり徐々に展望が開けてきます。奇峰・エズラ峰と小さな滝が連続するオツボ沢の美しい景色を眺めながらササ原の中を高度を上げ、草原に出ればオツボ峰はもうすぐです。 明光山からオツボ峰にかけては、昔大井沢の狩人たちが切り拓いた道です。近年は廃道状態になっていましたが西川山岳会の有志が中心となり数年かけて復活させました。通行に際しては自己責任となります。 一等三角点のある以東岳からの下りは、裸地化と浸食が激しく、視界不良時にはルートを見失わないように注意します。中先峰を過ぎ登り返すとまもなく狐穴避難小屋に着きます。かつて水の湧く草原の中に狐の住み穴があったそうです。 小屋前の木道を通り、高松峰分岐に向かいます。振り返ると、狐穴避難小屋と以東岳が額縁に入るような景色を眺められます。砂礫と岩、ハイマツの気持ちの良い尾根を緩やかに下っていきます。高松峰からコバラメキまでは、岩場や足場の悪い急斜面でロープが設置してある箇所があります。テラス状の大岩を乗り越えると、灌木帯になり、ブナ林の中を登り返すと二ッ石山です。湯沢峰、ウツノシマ峰を過ぎ、やや急な坂を登り切ると天狗角力取山分岐に着きます。粟畑からは尾根筋を下り、その後竜ヶ岳の北側を巻くように進むと焼峰に至ります。最後は緩やかなカラマツ林を抜けて一段下って進んでいくと南俣沢出合に到着です。 二ッ石山を通るルートには二つの特徴があります。ひとつ目は景観の良さです。登山道の南東側は切れ落ちているため見通しがよく、特にオバラメキ付近では迫力ある岩壁を眺めることができます。二つ目は、比較的風が弱いことです。主稜線上で爆風が吹き付ける時など、エスケープルートして利用できます。大井沢口の南俣沢出合から林道を30分ほど行くと障子ヶ岳登山口があります。出合吹沢を渡ると急な登りが始まります。水場を過ぎ鞍部からひと登りすると稜線上に出て、紫ナデから障子ヶ岳山頂まで見晴らしの良い尾根歩きが続きます。1300m前後の尾根ですが、季節風をまともに受ける地形のため、低いながら主稜線さながらの景観が広がります。雪崩により削り取られた迫力ある岩壁を眺めながら山頂を目指します。障子ヶ岳山頂からは出合川の深い谷とどっしりとした以東岳を望めます。急なヤセ尾根を下りアップダウンを繰り返すと粟畑に達し、天狗角力取山避難小屋はもうすぐです。 天狗が相撲を取ったという天狗角力取場を過ぎ縦走路から右にそれると、天狗角力取山です。ここから一気に標高差約650mを下ります。出合川渡渉点近くの左岸には湧き水があります。膝丈ほどの渡渉になりますが、増水時は渡ることができないので、時期や天候を判断しなくてはなりません。渡渉後、尾根道に取り付くまでは不明瞭ですが、テープを頼りに探します。樹林帯の急坂を登ると明光山です。灌木帯に変わり徐々に展望が開けてきます。奇峰・エズラ峰と小さな滝が連続するオツボ沢の美しい景色を眺めながらササ原の中を高度を上げ、草原に出ればオツボ峰はもうすぐです。 明光山からオツボ峰にかけては、昔大井沢の狩人たちが切り拓いた道です。近年は廃道状態になっていましたが西川山岳会の有志が中心となり数年かけて復活させました。通行に際しては自己責任となります。 一等三角点のある以東岳からの下りは、裸地化と浸食が激しく、視界不良時にはルートを見失わないように注意します。中先峰を過ぎ登り返すとまもなく狐穴避難小屋に着きます。かつて水の湧く草原の中に狐の住み穴があったそうです。 小屋前の木道を通り、高松峰分岐に向かいます。振り返ると、狐穴避難小屋と以東岳が額縁に入るような景色を眺められます。砂礫と岩、ハイマツの気持ちの良い尾根を緩やかに下っていきます。高松峰からコバラメキまでは、岩場や足場の悪い急斜面でロープが設置してある箇所があります。テラス状の大岩を乗り越えると、灌木帯になり、ブナ林の中を登り返すと二ッ石山です。湯沢峰、ウツノシマ峰を過ぎ、やや急な坂を登り切ると天狗角力取山分岐に着きます。粟畑からは尾根筋を下り、その後竜ヶ岳の北側を巻くように進むと焼峰に至ります。最後は緩やかなカラマツ林を抜けて一段下って進んでいくと南俣沢出合に到着です。 二ッ石山を通るルートには二つの特徴があります。ひとつ目は景観の良さです。登山道の南東側は切れ落ちているため見通しがよく、特にオバラメキ付近では迫力ある岩壁を眺めることができます。二つ目は、比較的風が弱いことです。主稜線上で爆風が吹き付ける時など、エスケープルートして利用できます。 -
三面登山口から相模山へ
- 3泊4日
- 24時間25分
- 35.9km
三面登山口から相模山へ
- 3泊4日
- 24時間25分
- 35.9km
朝日スーパー林道から奥三面ダムを過ぎ、さらに舗装された道路を8キロほど進むと林道終点の駐車場と三面登山口に到着します。かつての里の暮らしを感じられるわらび畑を抜けると平らなブナ原生林へと入っていきます。平四郎沢までは、2022年の豪雨で被災した箇所にロープが設置されています。 平四郎沢にはかつては名物の一本吊り橋が架けられていましたが、現在は一旦沢まで下り渡渉した後登り返します。崖のような斜面をロープを頼りに登り下りする難所です。荒天時には通行不可になりますので注意が必要です。永久橋の深沢橋を渡ると三面避難小屋に着きます。豊富な水を利用できる快適な避難小屋です。 翌早朝、暗いうちに出発し主稜線を目指します。永久橋で三面川本流を渡り足場の悪い斜面を通過すると、あとはひたすらヤセ尾根の急な登りが続きます。フトデ峰まで来ると楽になり、道陸神峰避難小屋に着きます。屋根だけある簡易シェルターのような小屋ですが土間と囲炉裏があり、野性的な一夜を過ごすにはよいでしょう。 道陸神峰からは、はるか彼方の主稜線まで脈々と伸びる尾根が見通せます。ブナ林の中の「仙野平」「鶴の一声」を過ぎ「中山峰」「沼倉峰」と灌木帯になっていきます。残雪のある時期以外では水場は期待できない「大上戸泊場」を過ぎ、蟻の戸渡りのような岩場を超えると大上戸山山頂です。存在感溢れる相模山と近づいてくる主稜線の眺めは格別です。 相模山は、「サ神」と称する山の神、水の神の領域で、かつての三面山人衆にとって狩猟禁断の山とされ、山頂が見えれば笠を脱いで拝礼し、熊やカモシカがその領域へ逃げれば狩りを断念したそうです。右手に西朝日岳、左手には以東岳へと伸びる主稜線を、眼下には三面川と岩井又沢の源流域に広がるブナ樹海を見渡せます。 相模山を超えると善六池があります。遅くまで雪渓が残り、高山植物が豊富な場所で、どっしりとした以東岳がその水面の背景に映えます。南側のガッコ沢には秋でも雪渓が残っていることがあります。気持ちの良い草原地帯を登り上げると北寒江山に着き、狐穴避難小屋はもう目の前です。山上のオアシスで疲れを癒しましょう。 下山は、往路を戻ります。アップダウンを繰り返しながら高度を下げていきますが、道陸神峰から三面避難小屋までは特に慎重に下りましょう。登山口までは3時間ほどですが、平四郎沢の渡渉などもあり、最後まで気を抜くことができない山行となります。 2022年8月3日の豪雨災害により、登山口までの道路は現在も通行止めが続いています。開通の目途は立っていない状況ですが、村上市では毎年登山道の刈り払いと整備をしています。今から約40年前に奥三面ダム建設に伴い消滅した三面集落の人々の、生活の糧の場であった領域であり、奥山に入る重要な尾根道である三大峰の一つである本コースを残したい、守りたいという思いを感じずにはいられません。朝日スーパー林道から奥三面ダムを過ぎ、さらに舗装された道路を8キロほど進むと林道終点の駐車場と三面登山口に到着します。かつての里の暮らしを感じられるわらび畑を抜けると平らなブナ原生林へと入っていきます。平四郎沢までは、2022年の豪雨で被災した箇所にロープが設置されています。 平四郎沢にはかつては名物の一本吊り橋が架けられていましたが、現在は一旦沢まで下り渡渉した後登り返します。崖のような斜面をロープを頼りに登り下りする難所です。荒天時には通行不可になりますので注意が必要です。永久橋の深沢橋を渡ると三面避難小屋に着きます。豊富な水を利用できる快適な避難小屋です。 翌早朝、暗いうちに出発し主稜線を目指します。永久橋で三面川本流を渡り足場の悪い斜面を通過すると、あとはひたすらヤセ尾根の急な登りが続きます。フトデ峰まで来ると楽になり、道陸神峰避難小屋に着きます。屋根だけある簡易シェルターのような小屋ですが土間と囲炉裏があり、野性的な一夜を過ごすにはよいでしょう。 道陸神峰からは、はるか彼方の主稜線まで脈々と伸びる尾根が見通せます。ブナ林の中の「仙野平」「鶴の一声」を過ぎ「中山峰」「沼倉峰」と灌木帯になっていきます。残雪のある時期以外では水場は期待できない「大上戸泊場」を過ぎ、蟻の戸渡りのような岩場を超えると大上戸山山頂です。存在感溢れる相模山と近づいてくる主稜線の眺めは格別です。 相模山は、「サ神」と称する山の神、水の神の領域で、かつての三面山人衆にとって狩猟禁断の山とされ、山頂が見えれば笠を脱いで拝礼し、熊やカモシカがその領域へ逃げれば狩りを断念したそうです。右手に西朝日岳、左手には以東岳へと伸びる主稜線を、眼下には三面川と岩井又沢の源流域に広がるブナ樹海を見渡せます。 相模山を超えると善六池があります。遅くまで雪渓が残り、高山植物が豊富な場所で、どっしりとした以東岳がその水面の背景に映えます。南側のガッコ沢には秋でも雪渓が残っていることがあります。気持ちの良い草原地帯を登り上げると北寒江山に着き、狐穴避難小屋はもう目の前です。山上のオアシスで疲れを癒しましょう。 下山は、往路を戻ります。アップダウンを繰り返しながら高度を下げていきますが、道陸神峰から三面避難小屋までは特に慎重に下りましょう。登山口までは3時間ほどですが、平四郎沢の渡渉などもあり、最後まで気を抜くことができない山行となります。 2022年8月3日の豪雨災害により、登山口までの道路は現在も通行止めが続いています。開通の目途は立っていない状況ですが、村上市では毎年登山道の刈り払いと整備をしています。今から約40年前に奥三面ダム建設に伴い消滅した三面集落の人々の、生活の糧の場であった領域であり、奥山に入る重要な尾根道である三大峰の一つである本コースを残したい、守りたいという思いを感じずにはいられません。 -
以東岳から大朝日岳への主稜線大縦走
- 2泊3日
- 18時間35分
- 32km
以東岳から大朝日岳への主稜線大縦走
- 2泊3日
- 18時間35分
- 32km
大鳥集落から泡滝ダム登山口までは約10㎞の林道なので、マイカーかタクシー、夏期運行バスを利用しての入山します。駐車場と仮設トイレが設置してある登山口から大鳥川沿いに進み、ジミヤチ水場を過ぎると間もなく冷水沢吊橋に着きます。次の七ツ滝沢吊橋を渡ると少しずつ高度を上げていき、水が湧き流れている斜面を何度も横切る七曲りをジグザグと登り上げると大鳥池に到着です。水が豊富で清潔感ある大鳥避難小屋(タキタロウ山荘)に宿泊し、管理人から大鳥池に住む怪魚・タキタロウ伝説の話を聞くのも一興です。 大鳥池の堰き止め口を渡り湖畔を少し行くと直登コースとの分岐です。直登コースへは、やや足場の不安定な湖畔を通過した後東沢を渡るので、荒天時には通行困難な場合もあります。ここでは分岐からオツボ峰コースを辿ります。ブナ林の急な登りを終えると灌木帯に入り、展望が良くなります。振り返ると、眼下には熊の毛皮を広げたような形の大鳥池が見えます。三角峰あたりから草原地帯になり、ヒメサユリなどの高山植物が楽しめます。オツボ峰まではヒナウスユキソウやハクサンイチゲ、晩夏にはタカネマツムシソウがたくさん咲きます。明光山方面との分岐を過ぎ、大きな花崗岩が直立しているような箇所もある尾根を進むと、一等三角点のある以東岳山頂に着きます。以東岳からは脈々と続く主稜線の先に大朝日岳の尖がりが見えます。以東岳はガスがかかりやすい山なので、このような景色が眺められたら幸運を噛みしめましょう。直登コースを5分ほど下ると以東岳避難小屋があるので休憩等で利用できます。 以東岳からはザレた崩落斜面を下っていくので、視界不良時は登山道を外れないように細心の注意を払って進みます。いくつかの峰を超えると狐穴避難小屋に到着します。水が豊富な山上のオアシスで休憩してから三方境に向かいます。三方境は、視界不良時には天狗方面の分岐で方向を間違わないように注意します。北寒江山、寒江山、南寒江山、さらにもう一つ峰を超えると竜門山避難小屋です。この区間は風を遮る場所がなく、強風にさらされて歩行困難になることがあります。一方寒江山周辺は花の山で、6月のヒナウスユキソウ、8月のタカネマムシソウの群生が見事です。また特別保護区域の岩井又沢源流域を扇状に眺めることができるのも魅力です。 竜門山、西朝日岳、中岳を超えると大朝日岳に至ります。大朝日岳山頂からは、大縦走の下山口を多様に選択することができます。ここでは比較的足場がよい古寺山を経由して古寺案内センターへと下るルートを選びます。(日暮沢登山口から大朝日岳へ(コースガイド)、古寺案内センターから大朝日岳へ(コースガイド)を参照) その他、大鳥集落の宿に前泊して送迎車で入山する方法もあります。1泊目は以東岳避難小屋か狐穴避難小屋、2泊目に大朝日岳山頂避難小屋を利用すれば、祝瓶山方面や長井葉山方面へ大縦走することも可能です。大鳥集落から泡滝ダム登山口までは約10㎞の林道なので、マイカーかタクシー、夏期運行バスを利用しての入山します。駐車場と仮設トイレが設置してある登山口から大鳥川沿いに進み、ジミヤチ水場を過ぎると間もなく冷水沢吊橋に着きます。次の七ツ滝沢吊橋を渡ると少しずつ高度を上げていき、水が湧き流れている斜面を何度も横切る七曲りをジグザグと登り上げると大鳥池に到着です。水が豊富で清潔感ある大鳥避難小屋(タキタロウ山荘)に宿泊し、管理人から大鳥池に住む怪魚・タキタロウ伝説の話を聞くのも一興です。 大鳥池の堰き止め口を渡り湖畔を少し行くと直登コースとの分岐です。直登コースへは、やや足場の不安定な湖畔を通過した後東沢を渡るので、荒天時には通行困難な場合もあります。ここでは分岐からオツボ峰コースを辿ります。ブナ林の急な登りを終えると灌木帯に入り、展望が良くなります。振り返ると、眼下には熊の毛皮を広げたような形の大鳥池が見えます。三角峰あたりから草原地帯になり、ヒメサユリなどの高山植物が楽しめます。オツボ峰まではヒナウスユキソウやハクサンイチゲ、晩夏にはタカネマツムシソウがたくさん咲きます。明光山方面との分岐を過ぎ、大きな花崗岩が直立しているような箇所もある尾根を進むと、一等三角点のある以東岳山頂に着きます。以東岳からは脈々と続く主稜線の先に大朝日岳の尖がりが見えます。以東岳はガスがかかりやすい山なので、このような景色が眺められたら幸運を噛みしめましょう。直登コースを5分ほど下ると以東岳避難小屋があるので休憩等で利用できます。 以東岳からはザレた崩落斜面を下っていくので、視界不良時は登山道を外れないように細心の注意を払って進みます。いくつかの峰を超えると狐穴避難小屋に到着します。水が豊富な山上のオアシスで休憩してから三方境に向かいます。三方境は、視界不良時には天狗方面の分岐で方向を間違わないように注意します。北寒江山、寒江山、南寒江山、さらにもう一つ峰を超えると竜門山避難小屋です。この区間は風を遮る場所がなく、強風にさらされて歩行困難になることがあります。一方寒江山周辺は花の山で、6月のヒナウスユキソウ、8月のタカネマムシソウの群生が見事です。また特別保護区域の岩井又沢源流域を扇状に眺めることができるのも魅力です。 竜門山、西朝日岳、中岳を超えると大朝日岳に至ります。大朝日岳山頂からは、大縦走の下山口を多様に選択することができます。ここでは比較的足場がよい古寺山を経由して古寺案内センターへと下るルートを選びます。(日暮沢登山口から大朝日岳へ(コースガイド)、古寺案内センターから大朝日岳へ(コースガイド)を参照) その他、大鳥集落の宿に前泊して送迎車で入山する方法もあります。1泊目は以東岳避難小屋か狐穴避難小屋、2泊目に大朝日岳山頂避難小屋を利用すれば、祝瓶山方面や長井葉山方面へ大縦走することも可能です。 -
縄文の里から鷲ヶ巣山へ
- 日帰り
- 7時間5分
- 10.9km
縄文の里から鷲ヶ巣山へ
- 日帰り
- 7時間5分
- 10.9km
縄文の里、朝日奥三面歴史交流館の駐車場の一角が登山者用の駐車スペースになっています。朝日スーパー林道入口手前から右の林道へ、ゲートを抜けて歩き始めると15分ほどで登山口があります。杉林の中を進み、沢を渡って九十九折りに登ると尾根に出ます。 避難小屋までは急坂の連続ですが、美しいブナの林とユキツバキの群生が随所に見られます。やや平らで一息入れたくなる場所までくると、避難小屋はもうすぐです。雨宿り程度は可能かと思われる小屋の前には水場があります。林床から染み出るような水です。 ここからはさらに急な登りとなります。ロープが何箇所にも設置されていますが、劣化が目立つものもありますので注意が必要です。やや緩やかな尾根道に出れば、三角点のある前ノ岳はもうすぐです。 前ノ岳から少し下り始めると前方の視界が開け、中ノ岳と山頂が見えます。まだまだ先は長いと感じるでしょう。高度をぐっと落としてから中ノ岳へと登り返していきます。この区間でもユキツバキの群生を見ることができます。さらに急な斜面を登って登山道との分岐から少しだけ進むと石祠のある中ノ岳に到着です。素晴らしい展望を楽しめます。中でも眼下に見下ろす三面ダムの静かな湖面が神秘的で美しいです。 中ノ岳からもう一段登り上げると大日如来尊があり、一時ほっとする平らな尾根歩きになりますが、すぐに再び高度を下げ、いよいよ最後の登りへと入っていきます。ピークかと思わせるような急な「だまかし坂」を登り終えるともうひと頑張りです。根っこをまたぎ岩の間を縫うようにしてさらに登ると、鷲ヶ巣山山頂部に到着です。 最初に鷲ヶ巣神社の石祠が現れ、次に大岩が、その先に二等三角点の広場があります。ご神体になりそうな大岩の上に乗ると、古くから行われていた鷲ヶ巣権現と十二の仏を拝んだ御山駆けを成就した気分に浸れます。山頂からの展望は、日本海と村上市街地や飯豊連峰はもちろんのこと、朝日連峰は祝瓶山から以東岳まですべて見渡せます。 復路もまた長く厳しい道のりが待っています。焦らずにいきましょう。このコースの全体的な注意点として、やや藪っぽいと感じる箇所があることと、設置してあるロープに劣化が見られることです。それだけに、体力と気力、正確な判断力なども問われるコースと言えそうです。縄文の里、朝日奥三面歴史交流館の駐車場の一角が登山者用の駐車スペースになっています。朝日スーパー林道入口手前から右の林道へ、ゲートを抜けて歩き始めると15分ほどで登山口があります。杉林の中を進み、沢を渡って九十九折りに登ると尾根に出ます。 避難小屋までは急坂の連続ですが、美しいブナの林とユキツバキの群生が随所に見られます。やや平らで一息入れたくなる場所までくると、避難小屋はもうすぐです。雨宿り程度は可能かと思われる小屋の前には水場があります。林床から染み出るような水です。 ここからはさらに急な登りとなります。ロープが何箇所にも設置されていますが、劣化が目立つものもありますので注意が必要です。やや緩やかな尾根道に出れば、三角点のある前ノ岳はもうすぐです。 前ノ岳から少し下り始めると前方の視界が開け、中ノ岳と山頂が見えます。まだまだ先は長いと感じるでしょう。高度をぐっと落としてから中ノ岳へと登り返していきます。この区間でもユキツバキの群生を見ることができます。さらに急な斜面を登って登山道との分岐から少しだけ進むと石祠のある中ノ岳に到着です。素晴らしい展望を楽しめます。中でも眼下に見下ろす三面ダムの静かな湖面が神秘的で美しいです。 中ノ岳からもう一段登り上げると大日如来尊があり、一時ほっとする平らな尾根歩きになりますが、すぐに再び高度を下げ、いよいよ最後の登りへと入っていきます。ピークかと思わせるような急な「だまかし坂」を登り終えるともうひと頑張りです。根っこをまたぎ岩の間を縫うようにしてさらに登ると、鷲ヶ巣山山頂部に到着です。 最初に鷲ヶ巣神社の石祠が現れ、次に大岩が、その先に二等三角点の広場があります。ご神体になりそうな大岩の上に乗ると、古くから行われていた鷲ヶ巣権現と十二の仏を拝んだ御山駆けを成就した気分に浸れます。山頂からの展望は、日本海と村上市街地や飯豊連峰はもちろんのこと、朝日連峰は祝瓶山から以東岳まですべて見渡せます。 復路もまた長く厳しい道のりが待っています。焦らずにいきましょう。このコースの全体的な注意点として、やや藪っぽいと感じる箇所があることと、設置してあるロープに劣化が見られることです。それだけに、体力と気力、正確な判断力なども問われるコースと言えそうです。 -
中束登山口から光兎山へ
- 日帰り
- 6時間30分
- 10.4km
中束登山口から光兎山へ
- 日帰り
- 6時間30分
- 10.4km
関川村の県道273号で宮前の光兎山神社を過ぎ、間もなく案内板が現れたら林道に入ります。舗装された道をしばらく進むと駐車スペースのある中束登山口に着きます。杉林からアカマツやカラマツの林になり徐々に広葉樹の林へと変わっていきますが、道幅はとても広く遊歩道のようで明るく開放的です。緩やかに登っていくと千刈コースとの分岐に出て、太いブナの木が両側に点在する尾根を登っていくと虚空藏峰に着きます。江戸時代の元号が刻まれた御神燈と虚空藏菩薩碑があります。 三角点を過ぎ、気持ちの良いブナ林の中を登り下りすると観音峰に着きます。お社の背後には山頂を望めることができる広場です。ここでゆっくり過ごして戻る楽しみ方もいいかもしれません。観音峰からはこれまでとは一転して険しさが増し、登山道らしくなっていきます。急な坂を下ると水場分岐に出ます。登山道から2分ほど下ると、水量豊富な水が湧いています。水場を後にして、南側が切れ落ちている尾根を進み急な坂を登りきると雷峰に到着します。眼前にそそり立つ山頂を眺めることができますが、まだもうひと踏ん張りです。一旦下り、登り返すと姥石という大岩があります。戦後間もなくまでは女人禁制の山で、信仰を感じることのできる場所です。ヨ平戻の頭まで登ると、全層雪崩によって形成される迫力ある岩場の地形を眺めることができ、高度感あるヤセ尾根が山頂へと延びています。雪の多さによって端麗な三角形が形成されていることを感じるこができます。またしても一旦下り、岩と根っこで足場がよくない鞍部を過ぎると、このコースのハイライト、最後の急坂へと入っていきます。ロープが設置してある箇所や段差が大きい箇所をいくつか超えます。この辺りは6月にはヒメサユリが咲きます。ヒメサユリに癒しと励ましを受けながら登り切ると、光兎山の山頂です。 光兎山神社のお社が建つ広い山頂で、飯豊連峰や朝日連峰、鷲ヶ巣山などをぐるりと展望することができます。景色を堪能したら復路を戻ります。山頂からのヤセ尾根の急な下りは慎重に下りましょう。関川村の県道273号で宮前の光兎山神社を過ぎ、間もなく案内板が現れたら林道に入ります。舗装された道をしばらく進むと駐車スペースのある中束登山口に着きます。杉林からアカマツやカラマツの林になり徐々に広葉樹の林へと変わっていきますが、道幅はとても広く遊歩道のようで明るく開放的です。緩やかに登っていくと千刈コースとの分岐に出て、太いブナの木が両側に点在する尾根を登っていくと虚空藏峰に着きます。江戸時代の元号が刻まれた御神燈と虚空藏菩薩碑があります。 三角点を過ぎ、気持ちの良いブナ林の中を登り下りすると観音峰に着きます。お社の背後には山頂を望めることができる広場です。ここでゆっくり過ごして戻る楽しみ方もいいかもしれません。観音峰からはこれまでとは一転して険しさが増し、登山道らしくなっていきます。急な坂を下ると水場分岐に出ます。登山道から2分ほど下ると、水量豊富な水が湧いています。水場を後にして、南側が切れ落ちている尾根を進み急な坂を登りきると雷峰に到着します。眼前にそそり立つ山頂を眺めることができますが、まだもうひと踏ん張りです。一旦下り、登り返すと姥石という大岩があります。戦後間もなくまでは女人禁制の山で、信仰を感じることのできる場所です。ヨ平戻の頭まで登ると、全層雪崩によって形成される迫力ある岩場の地形を眺めることができ、高度感あるヤセ尾根が山頂へと延びています。雪の多さによって端麗な三角形が形成されていることを感じるこができます。またしても一旦下り、岩と根っこで足場がよくない鞍部を過ぎると、このコースのハイライト、最後の急坂へと入っていきます。ロープが設置してある箇所や段差が大きい箇所をいくつか超えます。この辺りは6月にはヒメサユリが咲きます。ヒメサユリに癒しと励ましを受けながら登り切ると、光兎山の山頂です。 光兎山神社のお社が建つ広い山頂で、飯豊連峰や朝日連峰、鷲ヶ巣山などをぐるりと展望することができます。景色を堪能したら復路を戻ります。山頂からのヤセ尾根の急な下りは慎重に下りましょう。 -
鴨沢から雲取山へ
- 1泊2日
- 8時間55分
- 22.5km
鴨沢から雲取山へ
- 1泊2日
- 8時間55分
- 22.5km
鴨沢バス停からスタート。すぐ上に廃校となった学校跡地があります。この裏手の道を登りきったカーブより山道に入ります。樹林を抜けると舗装された小袖林道に出ます。右側は丹波山村営登山者駐車場になっていて、ここまでマイカーで来ることも出来ます。すぐ先で左へ所畑と杉奈久保への2本の林道を分けます。直進してまもなく左上へ登山道が始まります。 ここから登山道は尾根の東側を緩やかに登っていきます。かつての耕作地や廃屋を過ぎると、やがて展望の効かない杉の植林帯に入ります。しばらく辿ると水場を通過しますが、うっかりすると通り過ぎてしまうほど目立たない所です。やがて尾根上に出て小広く明るくなった所が堂所と呼ばれる地点です。アセビの木が目立つ所です。ここからは尾根の直下を左右に巻き、再び尾根上に出た所が、マムシ岩と呼ばれる石灰岩の露出した地点です。ここより急な登りが始まります。片倉谷源頭の橋を渡ると登りも一段落し、緩やかに七ッ石山の南斜面を巻いてブナ坂に至ります。カラマツ林の広々した尾根上です。なお七ッ石小屋経由の場合は橋の手前分岐から右(東)へと登っていきます。 ブナ坂から縦走路を左(北西)へ向かい、防火帯の尾根を登り下りすると中央にヘリポートがある広々した五十人平に着きます。そのすぐ先が奥多摩小屋跡です。天候が良ければ富士山、大菩薩の眺めが素晴らしいでしょう。幕営指定地からは除外されています。小雲取山の急登を終えると、右に野陣尾根の富田新道が分岐しています。小雲取山から平坦な尾根上をたどると行く手に雲取山の山頂が見えてきます。避難小屋の赤い屋根が目印です。鞍部に至ると右手に雲取山の東を巻いて雲取山荘に至る道が分岐します。広がる展望を楽しみながらまっすぐ尾根上の急登をたどり、登りきると避難小屋と簡易トイレのある雲取山山頂の一角です。山梨百名山の標柱がありますが、三角点は北へやや進んだ所にあります。東は奥多摩の山々と関東平野、南には富士山、西には奥秩父の山々と南アルプスを望むことができます。 山頂から北へ針葉樹林の中を下ると20分程で雲取山荘に降り立ちます。翌日は再び山頂を経て、往路を鴨沢バス停へ下ります。鴨沢バス停からスタート。すぐ上に廃校となった学校跡地があります。この裏手の道を登りきったカーブより山道に入ります。樹林を抜けると舗装された小袖林道に出ます。右側は丹波山村営登山者駐車場になっていて、ここまでマイカーで来ることも出来ます。すぐ先で左へ所畑と杉奈久保への2本の林道を分けます。直進してまもなく左上へ登山道が始まります。 ここから登山道は尾根の東側を緩やかに登っていきます。かつての耕作地や廃屋を過ぎると、やがて展望の効かない杉の植林帯に入ります。しばらく辿ると水場を通過しますが、うっかりすると通り過ぎてしまうほど目立たない所です。やがて尾根上に出て小広く明るくなった所が堂所と呼ばれる地点です。アセビの木が目立つ所です。ここからは尾根の直下を左右に巻き、再び尾根上に出た所が、マムシ岩と呼ばれる石灰岩の露出した地点です。ここより急な登りが始まります。片倉谷源頭の橋を渡ると登りも一段落し、緩やかに七ッ石山の南斜面を巻いてブナ坂に至ります。カラマツ林の広々した尾根上です。なお七ッ石小屋経由の場合は橋の手前分岐から右(東)へと登っていきます。 ブナ坂から縦走路を左(北西)へ向かい、防火帯の尾根を登り下りすると中央にヘリポートがある広々した五十人平に着きます。そのすぐ先が奥多摩小屋跡です。天候が良ければ富士山、大菩薩の眺めが素晴らしいでしょう。幕営指定地からは除外されています。小雲取山の急登を終えると、右に野陣尾根の富田新道が分岐しています。小雲取山から平坦な尾根上をたどると行く手に雲取山の山頂が見えてきます。避難小屋の赤い屋根が目印です。鞍部に至ると右手に雲取山の東を巻いて雲取山荘に至る道が分岐します。広がる展望を楽しみながらまっすぐ尾根上の急登をたどり、登りきると避難小屋と簡易トイレのある雲取山山頂の一角です。山梨百名山の標柱がありますが、三角点は北へやや進んだ所にあります。東は奥多摩の山々と関東平野、南には富士山、西には奥秩父の山々と南アルプスを望むことができます。 山頂から北へ針葉樹林の中を下ると20分程で雲取山荘に降り立ちます。翌日は再び山頂を経て、往路を鴨沢バス停へ下ります。 -
三峯神社から雲取山へ
- 1泊2日
- 9時間0分
- 21km
三峯神社から雲取山へ
- 1泊2日
- 9時間0分
- 21km
西武秩父駅からバスを利用して三峯神社へ。バス終点の三峰山頂駐車場から階段を上がるとビジターセンター前に出ます。右折してすぐ先から登山道に入ることができます。一方、左折して坂を上がった所には、博物館とその先に三峯神社があります。雲取山方面は食堂・土産物屋前から南へたどり、山道に入ると、鳥居のある登山口です。さらに進んで左手に白い鳥居の妙法ヶ岳分岐を分けます。再び妙法ヶ岳の分岐を分け、窯跡の残る炭焼平に着きます。なおも登った地蔵峠には赤い前掛けが似合うお地蔵様が立っています。霧藻ヶ峰を越えると休憩所があり、和名倉山など北西の展望が素晴らしい休憩ポイントです。 ここを下りきったお清平から、本コース中、最もきつい前白岩ヘの登りが始まります。所々に露岩があり、スリップに気をつけましょう。見返り地蔵を越え、やっとの思いで登りついた前白岩の肩は、展望も良くほっとひと息。さらにひと踏ん張りで前白岩を越え、わずかに下ると現在は使われていない白岩小屋(廃屋)です。すぐ上で展望のない白岩山に出ますが、昔はこのピークと次の芋ノ木ドッケをあわせて白岩山と呼んでいました。この白岩山と、妙法ヶ岳、雲取山の三山を総して「三峰」といわれています。 白岩山から下ると左手に都県境尾根(長沢背稜)への道を分け、芋ノ木ドッケの北西面を巻く道になります。この付近はツガの原生林が素晴らしく、原始からの息吹が漂うような雰囲気です。やがて芋ノ木ドッケ山頂からの道と合流し下りきったところが大ダワです。ここから雲取山荘まで、雲取ヒュッテ(閉鎖中)経由の男坂と東側のやや巻き道である女坂に分かれますが、緩やかな女坂へ。登り切ると雲取山荘です。 雲取山荘から原生林の中を30分ほどの急登で、雲取山山頂です。天気が良ければ南に富士山の絶景が広がります。 下りは南東方向へ広い石尾根を降ります。防火帯の草原を小雲取山、奥多摩小屋跡、ブナ坂と進み、七ッ石小屋下を経て鴨沢バス停への長い道を下ります。(下りコースの詳細は鴨沢から雲取山へ(コースガイド)を参照してください)西武秩父駅からバスを利用して三峯神社へ。バス終点の三峰山頂駐車場から階段を上がるとビジターセンター前に出ます。右折してすぐ先から登山道に入ることができます。一方、左折して坂を上がった所には、博物館とその先に三峯神社があります。雲取山方面は食堂・土産物屋前から南へたどり、山道に入ると、鳥居のある登山口です。さらに進んで左手に白い鳥居の妙法ヶ岳分岐を分けます。再び妙法ヶ岳の分岐を分け、窯跡の残る炭焼平に着きます。なおも登った地蔵峠には赤い前掛けが似合うお地蔵様が立っています。霧藻ヶ峰を越えると休憩所があり、和名倉山など北西の展望が素晴らしい休憩ポイントです。 ここを下りきったお清平から、本コース中、最もきつい前白岩ヘの登りが始まります。所々に露岩があり、スリップに気をつけましょう。見返り地蔵を越え、やっとの思いで登りついた前白岩の肩は、展望も良くほっとひと息。さらにひと踏ん張りで前白岩を越え、わずかに下ると現在は使われていない白岩小屋(廃屋)です。すぐ上で展望のない白岩山に出ますが、昔はこのピークと次の芋ノ木ドッケをあわせて白岩山と呼んでいました。この白岩山と、妙法ヶ岳、雲取山の三山を総して「三峰」といわれています。 白岩山から下ると左手に都県境尾根(長沢背稜)への道を分け、芋ノ木ドッケの北西面を巻く道になります。この付近はツガの原生林が素晴らしく、原始からの息吹が漂うような雰囲気です。やがて芋ノ木ドッケ山頂からの道と合流し下りきったところが大ダワです。ここから雲取山荘まで、雲取ヒュッテ(閉鎖中)経由の男坂と東側のやや巻き道である女坂に分かれますが、緩やかな女坂へ。登り切ると雲取山荘です。 雲取山荘から原生林の中を30分ほどの急登で、雲取山山頂です。天気が良ければ南に富士山の絶景が広がります。 下りは南東方向へ広い石尾根を降ります。防火帯の草原を小雲取山、奥多摩小屋跡、ブナ坂と進み、七ッ石小屋下を経て鴨沢バス停への長い道を下ります。(下りコースの詳細は鴨沢から雲取山へ(コースガイド)を参照してください) -
三条の湯から雲取山へ
- 1泊2日
- 10時間10分
- 25.5km
三条の湯から雲取山へ
- 1泊2日
- 10時間10分
- 25.5km
JR奥多摩駅から丹波山村役場行きのバスに乗りお祭バス停で下車。そのまま丹波方面へ進むと、すぐに後山林道の分岐になります。入ってしばらくは樹林下の道で展望もありませんが、やがて広葉樹の自然林になると後山川の渓谷を楽しむ眺めになります。新緑、紅葉時期は特に素晴らしい眺めです。 長い林道歩きを終えると、林道終点から登山道に入ります。小さな橋で青岩谷を渡り、よく整備された道を緩やかに登っていきます。「やまなしの森林百選」にも選ばれた見事な広葉樹林が続きます。やがて対岸高みに見える立派な建物が三条の湯です。三条の湯は鹿の湯ともいわれ、その昔、傷ついた鹿がこの鉱泉に浸かっているのを猟師が見つけたことが開湯のきっかけと伝えられます。沸かし湯ですが山小屋で入浴できるのはありがたく、長い林道歩きの疲れも癒されることでしょう。 2日目は、小屋の前より谷沿い急斜面の道を進み、三条沢を渡り水無尾根の登りが始まります。三条の湯を樹間から見下ろす急な登りは、冬場にはアイスバーンとなりアイゼンが欲しくなる箇所です。特に下降時は要注意です。 少し先で青岩鍾乳洞への道を右に分けると傾斜はゆるくなり、所々石炭岩の露岩が混じる広葉樹林の尾根を巻きながら登っていきます。三条の湯から1時間ほどで見晴らしの良い尾根上に出ます。西に飛龍山がよく見えます。この先で尾根を離れ斜面を東に向かうと「迂回路」の表示があり、北へジグザグの登りとなります。土砂崩壊を避けて造られた新しい道です。尾根上に出て南側に下ると露岩の尾根から斜面の道になり、やがてカラマツ林の平坦な道になります。ほどなく三条ダルミに出ます。三条ダルミで左(西)に向かっている道は、奥秩父主脈縦走路を飛龍山方面に行く道で、雲取山へは東の尾根上を登ります。 尾根を山頂へと登り始めると、すぐ左手に雲取山荘への西面の巻き道が分岐します。やがて道は急登となり、息を弾ませながら、ひとがんばりで避難小屋のある雲取山山頂の一角に飛び出します。山梨百名山の標柱がありますが、三角点のある山頂は、少し北へ登った所にあります。 下山は、石尾根からブナ坂を経て、鴨沢バス停に下ります。(下りコースの詳細は鴨沢から雲取山へ(コースガイド)を参照してください)JR奥多摩駅から丹波山村役場行きのバスに乗りお祭バス停で下車。そのまま丹波方面へ進むと、すぐに後山林道の分岐になります。入ってしばらくは樹林下の道で展望もありませんが、やがて広葉樹の自然林になると後山川の渓谷を楽しむ眺めになります。新緑、紅葉時期は特に素晴らしい眺めです。 長い林道歩きを終えると、林道終点から登山道に入ります。小さな橋で青岩谷を渡り、よく整備された道を緩やかに登っていきます。「やまなしの森林百選」にも選ばれた見事な広葉樹林が続きます。やがて対岸高みに見える立派な建物が三条の湯です。三条の湯は鹿の湯ともいわれ、その昔、傷ついた鹿がこの鉱泉に浸かっているのを猟師が見つけたことが開湯のきっかけと伝えられます。沸かし湯ですが山小屋で入浴できるのはありがたく、長い林道歩きの疲れも癒されることでしょう。 2日目は、小屋の前より谷沿い急斜面の道を進み、三条沢を渡り水無尾根の登りが始まります。三条の湯を樹間から見下ろす急な登りは、冬場にはアイスバーンとなりアイゼンが欲しくなる箇所です。特に下降時は要注意です。 少し先で青岩鍾乳洞への道を右に分けると傾斜はゆるくなり、所々石炭岩の露岩が混じる広葉樹林の尾根を巻きながら登っていきます。三条の湯から1時間ほどで見晴らしの良い尾根上に出ます。西に飛龍山がよく見えます。この先で尾根を離れ斜面を東に向かうと「迂回路」の表示があり、北へジグザグの登りとなります。土砂崩壊を避けて造られた新しい道です。尾根上に出て南側に下ると露岩の尾根から斜面の道になり、やがてカラマツ林の平坦な道になります。ほどなく三条ダルミに出ます。三条ダルミで左(西)に向かっている道は、奥秩父主脈縦走路を飛龍山方面に行く道で、雲取山へは東の尾根上を登ります。 尾根を山頂へと登り始めると、すぐ左手に雲取山荘への西面の巻き道が分岐します。やがて道は急登となり、息を弾ませながら、ひとがんばりで避難小屋のある雲取山山頂の一角に飛び出します。山梨百名山の標柱がありますが、三角点のある山頂は、少し北へ登った所にあります。 下山は、石尾根からブナ坂を経て、鴨沢バス停に下ります。(下りコースの詳細は鴨沢から雲取山へ(コースガイド)を参照してください) -
雲取山から甲武信ヶ岳へ
- 3泊4日
- 26時間35分
- 49.2km
雲取山から甲武信ヶ岳へ
- 3泊4日
- 26時間35分
- 49.2km
1日目は鴨沢から雲取山まで、詳細は鴨沢から雲取山へ(コースガイド)を参照してください。 2日目は雲取山から笠取小屋へ。雲取山山頂から急坂を南西に下りきった三条ダルミで、三条の湯からの道を合わせます。右手尾根上の主脈縦走路を行くと、広々とした草原の狼平に着きます。尾根上を緩やかに登り、所々木製の桟道を踏んで三ッ山を巻くと、北天のタル。ここから飛龍山の東面を巻き小祠のある飛竜権現に着きます。飛龍山山頂へは右手斜面のやや不明瞭な踏み跡を往復します。 飛竜権現から直進するとすぐ左手に好展望の禿岩があるのでぜひ立ち寄りましょう。原生林の中を下り、岩清水を過ぎると大常木山との鞍部の大ダルで、ここから大常木山と竜喰山の南面を巻いて将監峠に着きます。すぐ下に将監小屋があります。山ノ神土で道が3本に分かれます。右は和名倉山、左は南面の巻き道ですが、尾根通しに行く中央の道を登り、展望のない唐松尾山に着きます。やがて水干と笠取山への分岐に出て、尾根に上がり、狭い笠取山山頂を踏んで、急坂を下ります。この先カラマツの植林と展望の開ける気持ちの良い道を歩けば、こぢんまりした笠取小屋に到着です。 3日目は笠取小屋から雁峠分岐まで登り返し、草原の道から林の中を下って雁峠へ。このあたりは、7月にはレンゲツツジが美しい所です。燕山から古礼山を過ぎるまでは、原生林の尾根の概ね北側を巻き気味に歩きます。雁坂小屋への道を分けて鞍部より少し登り返すと日本三大峠の1つ、展望の良い雁坂峠です。さらに雁坂嶺から縞枯れの樹林を過ぎ、再び急坂を登りきると破風山。風化した花崗岩塊とツガの灌木が相まって、日本庭園とも呼べる所です。急坂を下りきると、鞍部に破風山避難小屋が建っています。ここから最後の辛い登りを上りきった分岐から木賊山北面の巻き道を進むと、15分ほどでようやく甲武信小屋です。 4日目の最終日は、小屋から甲武信ヶ岳を往復します。晴れていれば富士山、南アルプスの眺めが素晴らしい山頂です。展望を満喫したら、木賊山を経て戸渡尾根を下ります。次第にツガの原生林帯の下りになります。1869m峰肩の分岐をまっすぐ南の徳ちゃん新道へ。道はシャクナゲのトンネルとなり6月の開花期には素晴らしいところです。急斜面の道を下り、周囲がカラマツ林になると新道入口に降り立ち、広い道を30分で西沢渓谷入口バス停です。1日目は鴨沢から雲取山まで、詳細は鴨沢から雲取山へ(コースガイド)を参照してください。 2日目は雲取山から笠取小屋へ。雲取山山頂から急坂を南西に下りきった三条ダルミで、三条の湯からの道を合わせます。右手尾根上の主脈縦走路を行くと、広々とした草原の狼平に着きます。尾根上を緩やかに登り、所々木製の桟道を踏んで三ッ山を巻くと、北天のタル。ここから飛龍山の東面を巻き小祠のある飛竜権現に着きます。飛龍山山頂へは右手斜面のやや不明瞭な踏み跡を往復します。 飛竜権現から直進するとすぐ左手に好展望の禿岩があるのでぜひ立ち寄りましょう。原生林の中を下り、岩清水を過ぎると大常木山との鞍部の大ダルで、ここから大常木山と竜喰山の南面を巻いて将監峠に着きます。すぐ下に将監小屋があります。山ノ神土で道が3本に分かれます。右は和名倉山、左は南面の巻き道ですが、尾根通しに行く中央の道を登り、展望のない唐松尾山に着きます。やがて水干と笠取山への分岐に出て、尾根に上がり、狭い笠取山山頂を踏んで、急坂を下ります。この先カラマツの植林と展望の開ける気持ちの良い道を歩けば、こぢんまりした笠取小屋に到着です。 3日目は笠取小屋から雁峠分岐まで登り返し、草原の道から林の中を下って雁峠へ。このあたりは、7月にはレンゲツツジが美しい所です。燕山から古礼山を過ぎるまでは、原生林の尾根の概ね北側を巻き気味に歩きます。雁坂小屋への道を分けて鞍部より少し登り返すと日本三大峠の1つ、展望の良い雁坂峠です。さらに雁坂嶺から縞枯れの樹林を過ぎ、再び急坂を登りきると破風山。風化した花崗岩塊とツガの灌木が相まって、日本庭園とも呼べる所です。急坂を下りきると、鞍部に破風山避難小屋が建っています。ここから最後の辛い登りを上りきった分岐から木賊山北面の巻き道を進むと、15分ほどでようやく甲武信小屋です。 4日目の最終日は、小屋から甲武信ヶ岳を往復します。晴れていれば富士山、南アルプスの眺めが素晴らしい山頂です。展望を満喫したら、木賊山を経て戸渡尾根を下ります。次第にツガの原生林帯の下りになります。1869m峰肩の分岐をまっすぐ南の徳ちゃん新道へ。道はシャクナゲのトンネルとなり6月の開花期には素晴らしいところです。急斜面の道を下り、周囲がカラマツ林になると新道入口に降り立ち、広い道を30分で西沢渓谷入口バス停です。 -
作場平から笠取山へ
- 日帰り
- 4時間45分
- 9.4km
作場平から笠取山へ
- 日帰り
- 4時間45分
- 9.4km
山頂直下に多摩川の水源である水干(水神社)を持つ笠取山は、多摩川流域の最奥に位置します。一帯は東京都水道局水源林事務所によって管理され、自然状態も良く、山道も整備され歩きやすいエリアです。JR塩山駅からタクシーで、登山口の作場平に入るのが良いでしょう。駐車場、トイレも完備されています。 緩やかな本谷沿いの道を登って本谷橋を渡り、ひと登りでヤブ沢との一休坂分岐。右へ登って行き、ミズナラの大木のある一休十文字(一休坂)に出ます。「天然林の中の長い歩道」とされる中段林道が交差します。ここからは、ミズナラなどの広葉樹林帯の登りが続きます。春の新緑、秋の紅葉の季節は森林美が見事です。沢沿いの道になり、急な登りを頑張れば笠取小屋前の広場に出ます。南に大菩薩嶺の眺めが良く、休憩ポイントです。 ヤブ沢峠からの道を合わせ、北へカラマツ林の中、笠取山を目指します。防火帯の草原になり、雁峠分岐のすぐ上のピークが多摩川、富士川、荒川の分水嶺です。正面にとがった笠取山のピークが目立ってきます。「笠取山西」と記された分岐から水干への道を進むと、カラマツ林の中の平坦な道を約10分で水干に着きます。多摩川の最初の一滴がスタートする所で、すぐ上の急斜面には水神社の祠があります。水干から登り7~8分で水干尾根分岐点に着きます。 笠取山へはいったん唐松尾山への道に入り、すぐに左に折れて、東側を回り込むように登ります。登り切ると露岩のあるピークに飛び出します。ここから西へ、シャクナゲの多い尾根上の道をたどると笠取山の山頂です。標高点のある山頂と、すぐ西に山梨百名山の標識のある山頂があります。西の山頂からは大菩薩嶺や国師ヶ岳、黒金山、南アルプスの山々が見えます。 山頂から急斜面を降りきると、笠取山西の分岐点です。往路と同じ道を笠取小屋までたどり、やや広い道をヤブ沢峠に向かいます。峠から東への道を下ると次第に沢沿いの道になり、水源林にふさわしい小さな流れを何度か渡ると一休坂分岐に達します。ここからは往路と同じ道を作場平へ下ります。山頂直下に多摩川の水源である水干(水神社)を持つ笠取山は、多摩川流域の最奥に位置します。一帯は東京都水道局水源林事務所によって管理され、自然状態も良く、山道も整備され歩きやすいエリアです。JR塩山駅からタクシーで、登山口の作場平に入るのが良いでしょう。駐車場、トイレも完備されています。 緩やかな本谷沿いの道を登って本谷橋を渡り、ひと登りでヤブ沢との一休坂分岐。右へ登って行き、ミズナラの大木のある一休十文字(一休坂)に出ます。「天然林の中の長い歩道」とされる中段林道が交差します。ここからは、ミズナラなどの広葉樹林帯の登りが続きます。春の新緑、秋の紅葉の季節は森林美が見事です。沢沿いの道になり、急な登りを頑張れば笠取小屋前の広場に出ます。南に大菩薩嶺の眺めが良く、休憩ポイントです。 ヤブ沢峠からの道を合わせ、北へカラマツ林の中、笠取山を目指します。防火帯の草原になり、雁峠分岐のすぐ上のピークが多摩川、富士川、荒川の分水嶺です。正面にとがった笠取山のピークが目立ってきます。「笠取山西」と記された分岐から水干への道を進むと、カラマツ林の中の平坦な道を約10分で水干に着きます。多摩川の最初の一滴がスタートする所で、すぐ上の急斜面には水神社の祠があります。水干から登り7~8分で水干尾根分岐点に着きます。 笠取山へはいったん唐松尾山への道に入り、すぐに左に折れて、東側を回り込むように登ります。登り切ると露岩のあるピークに飛び出します。ここから西へ、シャクナゲの多い尾根上の道をたどると笠取山の山頂です。標高点のある山頂と、すぐ西に山梨百名山の標識のある山頂があります。西の山頂からは大菩薩嶺や国師ヶ岳、黒金山、南アルプスの山々が見えます。 山頂から急斜面を降りきると、笠取山西の分岐点です。往路と同じ道を笠取小屋までたどり、やや広い道をヤブ沢峠に向かいます。峠から東への道を下ると次第に沢沿いの道になり、水源林にふさわしい小さな流れを何度か渡ると一休坂分岐に達します。ここからは往路と同じ道を作場平へ下ります。 -
一ノ瀬高原から唐松尾山へ
- 日帰り
- 6時間20分
- 13.7km
一ノ瀬高原から唐松尾山へ
- 日帰り
- 6時間20分
- 13.7km
JR塩山駅からタクシーに乗車するか、マイカーを利用して三ノ瀬まで向かいます。駐車は、三ノ瀬の民宿「みはらし」を利用できます(有料)。この民宿のやや下(東)が登山口です。広い朝日谷沿いの道を40分ほどで牛王院下です。ここで将監峠への道を分け尾根上をたどります。登るにつれて、東に飛龍山、南には大菩薩嶺とそのすぐ右に富士山、遠く西には南アルプスが見えてきます。傾斜が緩くなると、ほどなく奥秩父主脈の稜線上である牛王院平で、防火帯の草原が刈り払われています。 山ノ神土は、ここから10分足らず、日当たりの良い笹原の分岐点です。道は三方向に分かれ、右は和名倉山へ左は南面を巻く水源巡視路です。ここでは中央の道、カラマツ林を北西に登っていきます。ガレ場を通過し、しばらく歩くと、西御殿岩への分岐(往復40分)です。展望の良い場所なので、時間に余裕があれば往復するとよいでしょう。ここを過ぎるとシャクナゲが多くなります。急な登りで尾根上の針葉樹林帯に出ると、唐松尾山山頂はすぐです。 山の大きさの割に山頂は狭く、樹木にプレートがあるだけです。この山頂から尾根上を北に数分歩くと眺めの良い露岩のピークに出ることができます。狭い頂ですが、そこまで往復しても良いでしょう。北に両神山、西に国師ヶ岳が見えます。よく見ると谷を隔てた北西の尾根上に雁坂小屋を見ることもできるでしょう。 黒槐山方向へは、頂上からほんの少し戻り、南西へ急下降します。針葉樹に覆われた原生林の尾根道は、山深い昔ながらの奥秩父の雰囲気を色濃くとどめています。露岩のあるピークを北寄りに巻く所が迷いやすい場所です。テープの印を良く見て下るようにしましょう。その先は小ピークをいくつか越えると尾根が広くなり、ピークの北側を進む箇所に出ます。向かって左(南西)の高見が黒槐ノ頭。西側へ下ると見通しの良いササ原に出ます。ここから緩やかに下り笠取山への分岐を経て、すぐに水干尾根分岐点に着きます。 南東へ下り、小沢を渡ると水源巡視路に出て、さらに東へとたどるとベンチのある平らな黒えんじゅ分岐点に着きます。ここから豊かな広葉樹林の中を南へ、馬止を経て中島川橋を渡る林道まで歩きやすい登山道が続きます。舗装林道を左(北)に進み20分ほどで三ノ瀬に戻ります。JR塩山駅からタクシーに乗車するか、マイカーを利用して三ノ瀬まで向かいます。駐車は、三ノ瀬の民宿「みはらし」を利用できます(有料)。この民宿のやや下(東)が登山口です。広い朝日谷沿いの道を40分ほどで牛王院下です。ここで将監峠への道を分け尾根上をたどります。登るにつれて、東に飛龍山、南には大菩薩嶺とそのすぐ右に富士山、遠く西には南アルプスが見えてきます。傾斜が緩くなると、ほどなく奥秩父主脈の稜線上である牛王院平で、防火帯の草原が刈り払われています。 山ノ神土は、ここから10分足らず、日当たりの良い笹原の分岐点です。道は三方向に分かれ、右は和名倉山へ左は南面を巻く水源巡視路です。ここでは中央の道、カラマツ林を北西に登っていきます。ガレ場を通過し、しばらく歩くと、西御殿岩への分岐(往復40分)です。展望の良い場所なので、時間に余裕があれば往復するとよいでしょう。ここを過ぎるとシャクナゲが多くなります。急な登りで尾根上の針葉樹林帯に出ると、唐松尾山山頂はすぐです。 山の大きさの割に山頂は狭く、樹木にプレートがあるだけです。この山頂から尾根上を北に数分歩くと眺めの良い露岩のピークに出ることができます。狭い頂ですが、そこまで往復しても良いでしょう。北に両神山、西に国師ヶ岳が見えます。よく見ると谷を隔てた北西の尾根上に雁坂小屋を見ることもできるでしょう。 黒槐山方向へは、頂上からほんの少し戻り、南西へ急下降します。針葉樹に覆われた原生林の尾根道は、山深い昔ながらの奥秩父の雰囲気を色濃くとどめています。露岩のあるピークを北寄りに巻く所が迷いやすい場所です。テープの印を良く見て下るようにしましょう。その先は小ピークをいくつか越えると尾根が広くなり、ピークの北側を進む箇所に出ます。向かって左(南西)の高見が黒槐ノ頭。西側へ下ると見通しの良いササ原に出ます。ここから緩やかに下り笠取山への分岐を経て、すぐに水干尾根分岐点に着きます。 南東へ下り、小沢を渡ると水源巡視路に出て、さらに東へとたどるとベンチのある平らな黒えんじゅ分岐点に着きます。ここから豊かな広葉樹林の中を南へ、馬止を経て中島川橋を渡る林道まで歩きやすい登山道が続きます。舗装林道を左(北)に進み20分ほどで三ノ瀬に戻ります。 -
三窪高原から倉掛山へ
- 日帰り
- 5時間25分
- 11.9km
三窪高原から倉掛山へ
- 日帰り
- 5時間25分
- 11.9km
起点となる柳沢峠へのアクセスは、JR塩山駅よりタクシーまたはバスを使います。峠には駐車場もあるので、往復の行程ならマイカーでのアクセスも便利です。 駐車場から竹森林道を少し登り、道標に従って山道に入ります。登りきると柳沢ノ頭で、尾根通しに進むとやがて三窪高原中央の分岐点に着きます。レンゲツツジの群落が広く分布しているので、6月中旬の花咲くシーズンには、ここからハンゼノ頭あたりまで多くの人で賑わいます。ハンゼノ頭は富士山をはじめとした周辺の展望が素晴らしい所です。 ハンゼノ頭を越え、電波塔を経て尾根上をたどると、防火帯(森林火災の延焼拡大を防ぐために設けられた帯状の地域)の急な下りとなります。周辺にはソーラーパネルが多く設置されており、フェンスに沿って歩き、林道と合わさると、やがて板橋峠です。標識はなく、バイク進入禁止の案内板のフェンスを通り進みます。倉掛山へは、北へ防火帯沿いの山道を登っていきます。登りきると無線中継施設があり、すぐに広い防火帯と林道が分岐します。さらに防火帯沿いの山道を登り、見晴らしの良い尾根歩きが続きます。倉掛山頂上は、西側に三角点があるだけで少しわかりづらいのですが、山頂周辺では天候が良ければ富士山や笠取山などが見られるなど見晴らしは良いです。 倉掛山山頂から北へ下り、しばらくすると防火帯はいったん終わります。尾根通しでも行くことができますが(道はやや不明瞭)、右へスズタケの中を下るとすぐに林道に出ます。広葉樹やカラマツ林が広がり、新緑や紅葉の季節は気持ちがよいところです。ほどなくして白沢峠に着きます。 白沢峠には、荷台から木が突き出ていて印象的な廃トラックがあり、目印になります。白沢峠からは道標が「円川」、「天科」を示す西へ下ります。やや狭く、荒れ気味の道を下り、ほどなく小沢を渡ると、林道の終点に着きます。谷沿いの林道をたどり白沢橋で国道に出ます。 白沢橋より塩山の方へ10分ほど国道を下ると、JR山梨市駅行のバスが停車する芹沢入口バス停に着きます。この周辺は、JR山梨市駅行、JR塩山駅行のバスともに自由乗降区間です。あらかじめ運行日・時刻表を確認しておくとよいでしょう。起点となる柳沢峠へのアクセスは、JR塩山駅よりタクシーまたはバスを使います。峠には駐車場もあるので、往復の行程ならマイカーでのアクセスも便利です。 駐車場から竹森林道を少し登り、道標に従って山道に入ります。登りきると柳沢ノ頭で、尾根通しに進むとやがて三窪高原中央の分岐点に着きます。レンゲツツジの群落が広く分布しているので、6月中旬の花咲くシーズンには、ここからハンゼノ頭あたりまで多くの人で賑わいます。ハンゼノ頭は富士山をはじめとした周辺の展望が素晴らしい所です。 ハンゼノ頭を越え、電波塔を経て尾根上をたどると、防火帯(森林火災の延焼拡大を防ぐために設けられた帯状の地域)の急な下りとなります。周辺にはソーラーパネルが多く設置されており、フェンスに沿って歩き、林道と合わさると、やがて板橋峠です。標識はなく、バイク進入禁止の案内板のフェンスを通り進みます。倉掛山へは、北へ防火帯沿いの山道を登っていきます。登りきると無線中継施設があり、すぐに広い防火帯と林道が分岐します。さらに防火帯沿いの山道を登り、見晴らしの良い尾根歩きが続きます。倉掛山頂上は、西側に三角点があるだけで少しわかりづらいのですが、山頂周辺では天候が良ければ富士山や笠取山などが見られるなど見晴らしは良いです。 倉掛山山頂から北へ下り、しばらくすると防火帯はいったん終わります。尾根通しでも行くことができますが(道はやや不明瞭)、右へスズタケの中を下るとすぐに林道に出ます。広葉樹やカラマツ林が広がり、新緑や紅葉の季節は気持ちがよいところです。ほどなくして白沢峠に着きます。 白沢峠には、荷台から木が突き出ていて印象的な廃トラックがあり、目印になります。白沢峠からは道標が「円川」、「天科」を示す西へ下ります。やや狭く、荒れ気味の道を下り、ほどなく小沢を渡ると、林道の終点に着きます。谷沿いの林道をたどり白沢橋で国道に出ます。 白沢橋より塩山の方へ10分ほど国道を下ると、JR山梨市駅行のバスが停車する芹沢入口バス停に着きます。この周辺は、JR山梨市駅行、JR塩山駅行のバスともに自由乗降区間です。あらかじめ運行日・時刻表を確認しておくとよいでしょう。 -
三条の湯から飛龍山へ
- 1泊2日
- 11時間0分
- 23.7km
三条の湯から飛龍山へ
- 1泊2日
- 11時間0分
- 23.7km
お祭バス停から登山起点となる三条の湯までは、三条の湯から雲取山へ(コースガイド)を参照してください。 山のいで湯に一泊したら、翌日は早朝の出発としましょう。道標に従い小屋の裏手からジグザグの急登が始まります。登りが緩やかになり南へ進むと中ノ尾根を越えます。このあたりから北天のタルまで、山腹の緩い登りが続き、流れのある沢を2つ渡ります。丈の低いササに覆われた道になると南側の展望が次第に開け、北天のタルです。ここからの縦走路は、すべて主脈南面を巻き、飛龍山、笠取山方面への道を進みます。立派な桟道があり、約20分で山頂への近道(急なジグザグの登りで、踏み跡程度)が分岐します。さらに約20分で石の祠がある飛竜権現に着きます。道標があり、踏み跡に従い北へ登ります。足元がやや不明瞭な箇所があるので注意。山頂までの道はシャクナゲが多く、例年6月上旬に見頃となります。すぐに尾根上の道になり、次第に北から東向きに進みます。尾根を外れないように登ると、途中1箇所山頂と見誤る平地がありますが、さらに進んで三角点と山梨百名山の標識がある飛龍山山頂に着きます。南面のみ少し開けています。下山は、飛竜権現まで来た道を戻ります。飛竜権現から笠取山方面に3~4分ほど進むと左手に、禿岩という展望の良い岩場があり往復するのもよいでしょう。 権現から丹波へは南へ下ります。標識のない前飛龍のピークを越えるとすぐに、露岩の分岐に着きます。右は岩岳尾根の道であまり整備されていません。本コースは左のミサカ尾根をとります。最初は急下降ですが、次第になだらかな歩きやすい尾根道になります。熊倉山を過ぎると樹林の様子も変わり、小広いサオラ峠に着きます。峠からは南へ直接丹波へ下る道もありますが、本コースでは歩きやすい丹波天平への道を進みましょう。 広い尾根上の緩い登り下りが続きます。鹿の昼寝場所のような草原を左に見て、やや進むと丹波天平の分岐点です。ここから南へ下ります。途中1箇所、ザレた急斜面の下りがあるので慎重に。暗い杉林の中を忠実に下り、集落に近づきフェンスのゲートを通過すると学校の敷地内に出ます。左へ下って青梅街道に出ます。右へ5分ほどで丹波山村役場バス停に着きます。左へ5分で「のめこい湯」へ行くこともできます。お祭バス停から登山起点となる三条の湯までは、三条の湯から雲取山へ(コースガイド)を参照してください。 山のいで湯に一泊したら、翌日は早朝の出発としましょう。道標に従い小屋の裏手からジグザグの急登が始まります。登りが緩やかになり南へ進むと中ノ尾根を越えます。このあたりから北天のタルまで、山腹の緩い登りが続き、流れのある沢を2つ渡ります。丈の低いササに覆われた道になると南側の展望が次第に開け、北天のタルです。ここからの縦走路は、すべて主脈南面を巻き、飛龍山、笠取山方面への道を進みます。立派な桟道があり、約20分で山頂への近道(急なジグザグの登りで、踏み跡程度)が分岐します。さらに約20分で石の祠がある飛竜権現に着きます。道標があり、踏み跡に従い北へ登ります。足元がやや不明瞭な箇所があるので注意。山頂までの道はシャクナゲが多く、例年6月上旬に見頃となります。すぐに尾根上の道になり、次第に北から東向きに進みます。尾根を外れないように登ると、途中1箇所山頂と見誤る平地がありますが、さらに進んで三角点と山梨百名山の標識がある飛龍山山頂に着きます。南面のみ少し開けています。下山は、飛竜権現まで来た道を戻ります。飛竜権現から笠取山方面に3~4分ほど進むと左手に、禿岩という展望の良い岩場があり往復するのもよいでしょう。 権現から丹波へは南へ下ります。標識のない前飛龍のピークを越えるとすぐに、露岩の分岐に着きます。右は岩岳尾根の道であまり整備されていません。本コースは左のミサカ尾根をとります。最初は急下降ですが、次第になだらかな歩きやすい尾根道になります。熊倉山を過ぎると樹林の様子も変わり、小広いサオラ峠に着きます。峠からは南へ直接丹波へ下る道もありますが、本コースでは歩きやすい丹波天平への道を進みましょう。 広い尾根上の緩い登り下りが続きます。鹿の昼寝場所のような草原を左に見て、やや進むと丹波天平の分岐点です。ここから南へ下ります。途中1箇所、ザレた急斜面の下りがあるので慎重に。暗い杉林の中を忠実に下り、集落に近づきフェンスのゲートを通過すると学校の敷地内に出ます。左へ下って青梅街道に出ます。右へ5分ほどで丹波山村役場バス停に着きます。左へ5分で「のめこい湯」へ行くこともできます。 -
砂防新道から御前峰・観光新道下山
- 1泊2日
- 8時間50分
- 13.1km
砂防新道から御前峰・観光新道下山
- 1泊2日
- 8時間50分
- 13.1km
起点となる別当出合へのバスは、時期や曜日によって運行されない日もあり、またマイカーの場合は7~10月中旬の週末を中心に交通規制が行われ、市ノ瀬でシャトルバスに乗り換えとなるので、事前によく確認しておきましょう。 別当出合休憩舎から吊橋を渡って行くと、登り専用の急な石段があり、転倒しないよう注意が必要です。中飯場、別当覗を経て、樹木がまばらになり別山方面を眺めるようになると、甚之助避難小屋です。前後の広場にもベンチがあり登山者で賑わいます。 小屋からは花も多くなり、南竜道分岐に着きます。ここからはエコーライン(P10)経由も魅力的ですが、初めての人はそのまま登るのがよいでしょう。最短で水も得られ、十二曲り一帯のお花畑は見所の一つです。延命水で喉を潤せば、まもなく別山などの眺めが良い黒ボコ岩で観光新道に合流します。弥陀ヶ原からは、御前峰を仰ぎながら木道を進み、五葉坂をひとふんばりで室堂に着きます。 翌朝、日の出の1時間ほど前に白山比咩神社祈祷殿の太鼓が鳴らされます。防寒着とヘッドランプを付けた登山者が列をなして御前峰を目指します。山頂には奥宮の社が鎮座し、神職の万歳で日の出を迎えます。北アルプス連峰や乗鞍岳・御嶽山をはじめ、遠く八ヶ岳や南アルプス連峰までの大展望が楽しめます。 山頂からは、お池めぐりコースで室堂に戻るのがおすすめ。夏場は自然解説員のガイドも行われます。神秘的な水の色の翠ヶ池や秋まで雪が残る伝説の千蛇ヶ池など、火口湖や火山地形、高山植物を満喫できます。千蛇ヶ池分岐から室堂へは、通称「近道」と西の巻き道があります。 下山は、五葉坂を下り、黒ボコ岩から観光新道に入ります。この道は、832(天長9)年には開かれていたとされる三禅定道の一つ、越前禅定道の一部です。景観に優れ、下山に使われることが多い道ですが、ガレ場や急坂があり、悪天候のときは避けるのが賢明です。 蛇塚を過ぎたあたりからお花畑が広がり、タカネマツムシソウやハクサンシャジンなどが混生する馬のたてがみ・真砂坂一帯は、この道ならではの美観です。殿ヶ池避難小屋を過ぎたやせ尾根の岩場に咲くハクサンオミナエシやツガザクラも砂防新道では見ない花です。別当坂分岐から急な沢状の道となり、落石や転倒に注意しながら下ります。ブナ林を抜けると別当出合に着きます。 また、中級者向けですが、別当坂分岐から禅定道をたどって市ノ瀬に下山すれば、信仰の道をより実感できることでしょう。起点となる別当出合へのバスは、時期や曜日によって運行されない日もあり、またマイカーの場合は7~10月中旬の週末を中心に交通規制が行われ、市ノ瀬でシャトルバスに乗り換えとなるので、事前によく確認しておきましょう。 別当出合休憩舎から吊橋を渡って行くと、登り専用の急な石段があり、転倒しないよう注意が必要です。中飯場、別当覗を経て、樹木がまばらになり別山方面を眺めるようになると、甚之助避難小屋です。前後の広場にもベンチがあり登山者で賑わいます。 小屋からは花も多くなり、南竜道分岐に着きます。ここからはエコーライン(P10)経由も魅力的ですが、初めての人はそのまま登るのがよいでしょう。最短で水も得られ、十二曲り一帯のお花畑は見所の一つです。延命水で喉を潤せば、まもなく別山などの眺めが良い黒ボコ岩で観光新道に合流します。弥陀ヶ原からは、御前峰を仰ぎながら木道を進み、五葉坂をひとふんばりで室堂に着きます。 翌朝、日の出の1時間ほど前に白山比咩神社祈祷殿の太鼓が鳴らされます。防寒着とヘッドランプを付けた登山者が列をなして御前峰を目指します。山頂には奥宮の社が鎮座し、神職の万歳で日の出を迎えます。北アルプス連峰や乗鞍岳・御嶽山をはじめ、遠く八ヶ岳や南アルプス連峰までの大展望が楽しめます。 山頂からは、お池めぐりコースで室堂に戻るのがおすすめ。夏場は自然解説員のガイドも行われます。神秘的な水の色の翠ヶ池や秋まで雪が残る伝説の千蛇ヶ池など、火口湖や火山地形、高山植物を満喫できます。千蛇ヶ池分岐から室堂へは、通称「近道」と西の巻き道があります。 下山は、五葉坂を下り、黒ボコ岩から観光新道に入ります。この道は、832(天長9)年には開かれていたとされる三禅定道の一つ、越前禅定道の一部です。景観に優れ、下山に使われることが多い道ですが、ガレ場や急坂があり、悪天候のときは避けるのが賢明です。 蛇塚を過ぎたあたりからお花畑が広がり、タカネマツムシソウやハクサンシャジンなどが混生する馬のたてがみ・真砂坂一帯は、この道ならではの美観です。殿ヶ池避難小屋を過ぎたやせ尾根の岩場に咲くハクサンオミナエシやツガザクラも砂防新道では見ない花です。別当坂分岐から急な沢状の道となり、落石や転倒に注意しながら下ります。ブナ林を抜けると別当出合に着きます。 また、中級者向けですが、別当坂分岐から禅定道をたどって市ノ瀬に下山すれば、信仰の道をより実感できることでしょう。 -
南竜ヶ馬場から別山・市ノ瀬道へ
- 1泊2日
- 9時間20分
- 16.8km
南竜ヶ馬場から別山・市ノ瀬道へ
- 1泊2日
- 9時間20分
- 16.8km
このコースは様々なお花畑が次々と出現し、別山まで白山や北アルプスなどを眺めながら、チブリ尾根に入ってからは別山や白山を振り返りながらの下り道です。白山でも有数のブナ林があり、市ノ瀬からブナ林を訪ねたり別山まで日帰りする人も多い道です。 別当出合から南竜ヶ馬場までは砂防新道から御前峰・観光新道下山(コースガイド)を参照してください。南竜山荘から、川にかかる橋を渡った所で道標に従い右へ行くか、キャンプ場を通過して最奥のケビンのところから右へ下って行きます。すぐにイワイチョウやハクサンコザクラの咲く湿原の木道歩きとなり、やがて赤谷への下りで例年7月中旬ころまでは急な雪渓が道を隠していて滑落注意です。赤谷では水が得られ、油坂の登りに控えて休憩したいところです。油坂は浮石のある所や、残雪期は途中から急な雪渓歩きがあり要注意となります。 油坂の頭はニッコウキスゲ・ハクサンフウロ・カライトソウなどのお花畑で、これから行く御舎利山への尾根が見え、振り返ると御前峰がどっしりと山裾を広げています。少し行くと六兵衛室跡で、石積みと天池があり、雪解け後はシナノキンバイやハクサンイチゲなどのお花畑となっています。ガレが谷底まで続く場所を足元に注意しながら登って行くと小さな池塘があり、尾根の東側を歩くようになると再びお花畑が現れ、やがて道標のある御舎利山分岐に着きます。ここから別山までは約10分なので、天気がよければ行ってみましょう。石積みで囲まれた別山神社の祠があり、山頂は360度の展望台で南方には石徹白道の山々などが連なっています。 御舎利山分岐まで戻り、緩やかに登るとすぐに御舎利山の山頂で、背の低いハイマツ・コケモモ・ガンコウランなど高山帯の植生です。白山を眺めながら背の低いハイマツ林のジグザグの道を下り、あまり背の高くないダケカンバやオオシラビソの林を行くと、やがて下方にチブリ尾根避難小屋が見えるようになります。避難小屋は尾根筋の高みにあり、白山や別山の眺めが素晴らしい所です。 しばらく行くと背の低いササ原の中にササユリ・ニッコウキスゲ・ハクサンシャジンなどのお花畑があり、尾根を巻いて下って行くとダケカンバやオオシラビソの高木林から、やがてブナ林へと植生が変化していきます。白山でも有数のブナ林で数箇所に水が流れ、カツラやトチノキの大木が続くようになるとやがて猿壁登山口です。ドロノキなどの林下の道を行き、最後は車道歩きで市ノ瀬に着きます。このコースは様々なお花畑が次々と出現し、別山まで白山や北アルプスなどを眺めながら、チブリ尾根に入ってからは別山や白山を振り返りながらの下り道です。白山でも有数のブナ林があり、市ノ瀬からブナ林を訪ねたり別山まで日帰りする人も多い道です。 別当出合から南竜ヶ馬場までは砂防新道から御前峰・観光新道下山(コースガイド)を参照してください。南竜山荘から、川にかかる橋を渡った所で道標に従い右へ行くか、キャンプ場を通過して最奥のケビンのところから右へ下って行きます。すぐにイワイチョウやハクサンコザクラの咲く湿原の木道歩きとなり、やがて赤谷への下りで例年7月中旬ころまでは急な雪渓が道を隠していて滑落注意です。赤谷では水が得られ、油坂の登りに控えて休憩したいところです。油坂は浮石のある所や、残雪期は途中から急な雪渓歩きがあり要注意となります。 油坂の頭はニッコウキスゲ・ハクサンフウロ・カライトソウなどのお花畑で、これから行く御舎利山への尾根が見え、振り返ると御前峰がどっしりと山裾を広げています。少し行くと六兵衛室跡で、石積みと天池があり、雪解け後はシナノキンバイやハクサンイチゲなどのお花畑となっています。ガレが谷底まで続く場所を足元に注意しながら登って行くと小さな池塘があり、尾根の東側を歩くようになると再びお花畑が現れ、やがて道標のある御舎利山分岐に着きます。ここから別山までは約10分なので、天気がよければ行ってみましょう。石積みで囲まれた別山神社の祠があり、山頂は360度の展望台で南方には石徹白道の山々などが連なっています。 御舎利山分岐まで戻り、緩やかに登るとすぐに御舎利山の山頂で、背の低いハイマツ・コケモモ・ガンコウランなど高山帯の植生です。白山を眺めながら背の低いハイマツ林のジグザグの道を下り、あまり背の高くないダケカンバやオオシラビソの林を行くと、やがて下方にチブリ尾根避難小屋が見えるようになります。避難小屋は尾根筋の高みにあり、白山や別山の眺めが素晴らしい所です。 しばらく行くと背の低いササ原の中にササユリ・ニッコウキスゲ・ハクサンシャジンなどのお花畑があり、尾根を巻いて下って行くとダケカンバやオオシラビソの高木林から、やがてブナ林へと植生が変化していきます。白山でも有数のブナ林で数箇所に水が流れ、カツラやトチノキの大木が続くようになるとやがて猿壁登山口です。ドロノキなどの林下の道を行き、最後は車道歩きで市ノ瀬に着きます。