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岩場やクサリ場などがあって、中級以上の技術と経験が必要
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検索結果343件中  301-320件
  • 金剛山から紀見峠へ

    金剛山から紀見峠へ

    起点となるちはや園地には、大きな広場や東屋があり、休憩や食事場所に適しています。園内にある「ちはや星と自然のミュージアム」では、さまざまな観察会が催されているほか「金剛山キャンプ場」では、バンガローやテント泊も可能です。 少し歩けば念仏坂、伏見道への分岐にもなる伏見峠。さらに進んで天ヶ滝道への分岐をやり過ごし、歩きやすい尾根を進むと、まもなく府下の山岳会が安全登山を祈念するために建立した地蔵祠に到着します。目の前の急な木の階段を下りると、すぐにロープウェイ前バス停に向かう道と久留野道への分岐、久留野峠に到着です。この先、急登の階段を一気に登り、再び尾根に出てササの草原を行けば、中葛城山の標識はすぐそこ。茂った木に眺望は遮られますが、息を整えるにはありがたい山頂です。しばらくは快適な尾根歩きが続きますが、高谷山を巻くとすぐに南に進路が変わり、丸太の階段が出現します。この階段を下りればすぐに千早峠です。ここにはベンチもあり、「天誅組行軍」の説明看板があるので、往時に思いを馳せながらゆっくり休むのも一興です。ここから池の川谷林道経由で府道705号線に出るルートもありますので、体力や天候に応じて、エスケープするのも良いでしょう。歩を進めること40分程で大阪50山の一つ「神福山」への標識が現れます。神福山経由でダイトレルートに戻っても10分もかかりません。神福山山頂は広く笹尾神社の小さな祠が祀られています。木々の間からの眺望を楽しみながら進んで行くと、行者杉に着きます。行者杉にはお堂と屋根のついた休憩所があり、少し広めの平地には、椅子にできる丸太が数個転がっています。春には山桜が疲れを癒やしてくれます。千早赤阪村と五條側への分岐にもなっていますが、どちらに行くにしてもバスの本数が少ないので、事前に時間を確認してください。さらに西進し、杉尾峠を過ぎると「タンボ山」の標識があります。山頂へは100mほど西にあるベンチ近くの赤テープが目印ですが、登る人は少なそうです。 次に目指すのは、小さな祠がある西ノ行者。南海高野線天見駅への分岐を通り過ぎ、行く手に立ちはだかる長い階段を下りきって道なりに進むと、「山ノ神」の看板が出てきます。北側の広めの登山道を行けば、国道371号と交わる紀見峠に出ます。ここにはきれいなトイレがありますが、手洗い用の水が出ないので注意してください。南側の細い道を取ると、すぐに小さな祠が見えます。南海高野線紀見峠駅へはこの道の方が近道ですが、民家の間を通るので配慮が必要です。続けて岩湧山を目指す場合は、北側の広い道を取りましょう。
    起点となるちはや園地には、大きな広場や東屋があり、休憩や食事場所に適しています。園内にある「ちはや星と自然のミュージアム」では、さまざまな観察会が催されているほか「金剛山キャンプ場」では、バンガローやテント泊も可能です。 少し歩けば念仏坂、伏見道への分岐にもなる伏見峠。さらに進んで天ヶ滝道への分岐をやり過ごし、歩きやすい尾根を進むと、まもなく府下の山岳会が安全登山を祈念するために建立した地蔵祠に到着します。目の前の急な木の階段を下りると、すぐにロープウェイ前バス停に向かう道と久留野道への分岐、久留野峠に到着です。この先、急登の階段を一気に登り、再び尾根に出てササの草原を行けば、中葛城山の標識はすぐそこ。茂った木に眺望は遮られますが、息を整えるにはありがたい山頂です。しばらくは快適な尾根歩きが続きますが、高谷山を巻くとすぐに南に進路が変わり、丸太の階段が出現します。この階段を下りればすぐに千早峠です。ここにはベンチもあり、「天誅組行軍」の説明看板があるので、往時に思いを馳せながらゆっくり休むのも一興です。ここから池の川谷林道経由で府道705号線に出るルートもありますので、体力や天候に応じて、エスケープするのも良いでしょう。歩を進めること40分程で大阪50山の一つ「神福山」への標識が現れます。神福山経由でダイトレルートに戻っても10分もかかりません。神福山山頂は広く笹尾神社の小さな祠が祀られています。木々の間からの眺望を楽しみながら進んで行くと、行者杉に着きます。行者杉にはお堂と屋根のついた休憩所があり、少し広めの平地には、椅子にできる丸太が数個転がっています。春には山桜が疲れを癒やしてくれます。千早赤阪村と五條側への分岐にもなっていますが、どちらに行くにしてもバスの本数が少ないので、事前に時間を確認してください。さらに西進し、杉尾峠を過ぎると「タンボ山」の標識があります。山頂へは100mほど西にあるベンチ近くの赤テープが目印ですが、登る人は少なそうです。 次に目指すのは、小さな祠がある西ノ行者。南海高野線天見駅への分岐を通り過ぎ、行く手に立ちはだかる長い階段を下りきって道なりに進むと、「山ノ神」の看板が出てきます。北側の広めの登山道を行けば、国道371号と交わる紀見峠に出ます。ここにはきれいなトイレがありますが、手洗い用の水が出ないので注意してください。南側の細い道を取ると、すぐに小さな祠が見えます。南海高野線紀見峠駅へはこの道の方が近道ですが、民家の間を通るので配慮が必要です。続けて岩湧山を目指す場合は、北側の広い道を取りましょう。
  • 二上山駅から雄岳・雌岳を経て、当麻寺駅へ

    二上山駅から雄岳・雌岳を経て、当麻寺駅へ

    近鉄・二上山駅から登山口の上ノ池横登山口へ向かいます。途中には、見事な枝垂れ桜で華やぐ専称寺があり、花季には立ち寄ってみるのも良いでしょう。 登山口のフェンスをくぐると二つの池の畔の静かな登山道を進みます。川のせせらぎも楽しんだら案内板を左に進み急傾斜の階段を登れば6合目の展望スポット、奈良盆地の中に若草山を探してみましょう。二上山神社口の分岐から急傾斜のカーブを登ると細い鉄階段はコース上の良いアクセント、やがて大津皇女の墓、葛城二上神社、葛城第二十六経塚の先には木立の中の広場が雄岳山頂(517m)です。 雄岳からの階段状の登山道からは、春には山肌に咲く桜が愛でられます。鞍部の馬ノ背にはベンチとトイレがあり一息ついたら急階段を登って雌岳(474m)へ。日時計がある山頂広場はこのエリア随一の展望スポット、遠く大峰山まで見渡すことができ、ハイカー恰好の憩いの場として賑わっています。 雌岳から南の登山道を下るとダイヤモンドドレールと交差する岩屋峠です。少し下ると奈良時代に造られた石窟寺院・岩屋があり、石窟中央部の三重の石塔などが圧倒されるスケールに悠久の歴史を感じます。 岩屋峠からは水場のある植林道を下り祐泉寺から舗装路を進み当麻寺へ。弥勒仏、本堂、東塔、西塔、当麻曼荼羅厨子などの国宝指定物がある静かな古刹を詣でて近鉄・当麻寺駅へと向かいます。 【當麻寺に伝わる中将姫(ちゅうじょうひめ)の伝説】 天平時代(8世紀)、藤原南家の藤原豊成の娘・中将姫は美貌と才能に恵まれるが故に、父の後妻に妬まれ命を狙われ続けますが、極楽浄土へ召されることのみ祈り写経や読経を続けました。16才の時、二上山に沈む夕陽に阿弥陀如来を感得した姫は、現世の浄土を求めて都を離れ、観音さまに導かれるように西方浄土の入り口とされていた當麻寺にて出家し尼(法如)となりました。仏行に励んで、徳によって仏の助力を得て、極楽浄土の光景を蓮糸を染めて一晩で織りあげました。これが国宝・當麻曼荼羅と伝えられています。その輝きに心を救われた法如は、人々に現世浄土の教えを説き続け、29才の春、阿弥陀如来を始めとする二十五菩薩が来迎され不思議にもその身のまま極楽浄土へ旅立たれたとされています。
    近鉄・二上山駅から登山口の上ノ池横登山口へ向かいます。途中には、見事な枝垂れ桜で華やぐ専称寺があり、花季には立ち寄ってみるのも良いでしょう。 登山口のフェンスをくぐると二つの池の畔の静かな登山道を進みます。川のせせらぎも楽しんだら案内板を左に進み急傾斜の階段を登れば6合目の展望スポット、奈良盆地の中に若草山を探してみましょう。二上山神社口の分岐から急傾斜のカーブを登ると細い鉄階段はコース上の良いアクセント、やがて大津皇女の墓、葛城二上神社、葛城第二十六経塚の先には木立の中の広場が雄岳山頂(517m)です。 雄岳からの階段状の登山道からは、春には山肌に咲く桜が愛でられます。鞍部の馬ノ背にはベンチとトイレがあり一息ついたら急階段を登って雌岳(474m)へ。日時計がある山頂広場はこのエリア随一の展望スポット、遠く大峰山まで見渡すことができ、ハイカー恰好の憩いの場として賑わっています。 雌岳から南の登山道を下るとダイヤモンドドレールと交差する岩屋峠です。少し下ると奈良時代に造られた石窟寺院・岩屋があり、石窟中央部の三重の石塔などが圧倒されるスケールに悠久の歴史を感じます。 岩屋峠からは水場のある植林道を下り祐泉寺から舗装路を進み当麻寺へ。弥勒仏、本堂、東塔、西塔、当麻曼荼羅厨子などの国宝指定物がある静かな古刹を詣でて近鉄・当麻寺駅へと向かいます。 【當麻寺に伝わる中将姫(ちゅうじょうひめ)の伝説】 天平時代(8世紀)、藤原南家の藤原豊成の娘・中将姫は美貌と才能に恵まれるが故に、父の後妻に妬まれ命を狙われ続けますが、極楽浄土へ召されることのみ祈り写経や読経を続けました。16才の時、二上山に沈む夕陽に阿弥陀如来を感得した姫は、現世の浄土を求めて都を離れ、観音さまに導かれるように西方浄土の入り口とされていた當麻寺にて出家し尼(法如)となりました。仏行に励んで、徳によって仏の助力を得て、極楽浄土の光景を蓮糸を染めて一晩で織りあげました。これが国宝・當麻曼荼羅と伝えられています。その輝きに心を救われた法如は、人々に現世浄土の教えを説き続け、29才の春、阿弥陀如来を始めとする二十五菩薩が来迎され不思議にもその身のまま極楽浄土へ旅立たれたとされています。
  • 千早本道から金剛山山頂を経て文殊尾を下る

    千早本道から金剛山山頂を経て文殊尾を下る

    千早本道は、登山道起点の辻堂から山上の金剛山転法輪寺に至るまでに13の石仏があり、一三仏信仰の対象となっています。登山道へは、金剛山登山口バス停から少し下った交差点を右折するのが一般的ですが、千早本道の起点となる辻堂は、そこを左折して坂を約7〜8分下った千早交差点にあります。 時間に余裕があれば、金剛登山口バス停の先にある長い石段を上り、楠木正成ゆかりの千早城跡を巡って歴史に思いを馳せながら千早本道に合流するのもよいでしょう。 全般に階段や手すりの整備された歩きやすい道ですので、石仏や合目表示を高さの目安に、息が上がらないようゆっくりしたペースで登るのがバテないコツです。五合目の、のろし台跡にはトイレやベンチがあるので、木陰で汗をぬぐい、ゆっくりと休みましょう。 その後、緩やかな傾斜地や階段が続きますが、夏はヤマボウシ、新緑と紅葉には美しいブナの樹など自然に癒されながら、高度を上げます。八合目の分岐は、景観の優れた新道(右)にとるほうがよいでしょう。北側(左)の道は寒くなると凍結の恐れがあるので注意が必要です。 金剛山山上には食堂や売店、トイレのほか、登山回数を記録する金剛錬成会の押印所や登拝回数掲示板が設けられています。広い山頂広場では、六甲の山並みや遠く淡路島などが一望できます。また、ライブカメラが一定時間ごとに撮影する静止画はホームページに掲載されています。疲れた体を休めたら、転法輪寺と最高峰の葛木岳(立入禁止)を神域とする葛木神社に立ち寄って心も休めましょう。 帰路は、葛木神社へ参った急坂を戻り、突き当たりを左に取ります。ほどなく「楠木正成も智略を授かり、入学や進学、勝利への道等にご利益がある」とされる岩屋文殊のある三叉路があり、文殊尾はその先を下ります。登山道はよく踏まれており、ブナ林の木漏れ日が気持ち良い広い尾根の稜線です。ところどころ木の根が出ているので、足を引っかけないように注意しましょう。大きなベンチがある広い分岐を左へ進むと、杉やヒノキの植林帯を縫う階段。右の尾根道に進むとその先にも分岐があり、左は百ヶ辻を経てロープウェイ前バス停に着きますが、右に進むとバス停より少し離れた馬場谷方面に下り、初心者には不向きです。 冬でも手軽に登れますが、凍結する箇所があるのでチェーンスパイクやアイゼンをお忘れなく。
    千早本道は、登山道起点の辻堂から山上の金剛山転法輪寺に至るまでに13の石仏があり、一三仏信仰の対象となっています。登山道へは、金剛山登山口バス停から少し下った交差点を右折するのが一般的ですが、千早本道の起点となる辻堂は、そこを左折して坂を約7〜8分下った千早交差点にあります。 時間に余裕があれば、金剛登山口バス停の先にある長い石段を上り、楠木正成ゆかりの千早城跡を巡って歴史に思いを馳せながら千早本道に合流するのもよいでしょう。 全般に階段や手すりの整備された歩きやすい道ですので、石仏や合目表示を高さの目安に、息が上がらないようゆっくりしたペースで登るのがバテないコツです。五合目の、のろし台跡にはトイレやベンチがあるので、木陰で汗をぬぐい、ゆっくりと休みましょう。 その後、緩やかな傾斜地や階段が続きますが、夏はヤマボウシ、新緑と紅葉には美しいブナの樹など自然に癒されながら、高度を上げます。八合目の分岐は、景観の優れた新道(右)にとるほうがよいでしょう。北側(左)の道は寒くなると凍結の恐れがあるので注意が必要です。 金剛山山上には食堂や売店、トイレのほか、登山回数を記録する金剛錬成会の押印所や登拝回数掲示板が設けられています。広い山頂広場では、六甲の山並みや遠く淡路島などが一望できます。また、ライブカメラが一定時間ごとに撮影する静止画はホームページに掲載されています。疲れた体を休めたら、転法輪寺と最高峰の葛木岳(立入禁止)を神域とする葛木神社に立ち寄って心も休めましょう。 帰路は、葛木神社へ参った急坂を戻り、突き当たりを左に取ります。ほどなく「楠木正成も智略を授かり、入学や進学、勝利への道等にご利益がある」とされる岩屋文殊のある三叉路があり、文殊尾はその先を下ります。登山道はよく踏まれており、ブナ林の木漏れ日が気持ち良い広い尾根の稜線です。ところどころ木の根が出ているので、足を引っかけないように注意しましょう。大きなベンチがある広い分岐を左へ進むと、杉やヒノキの植林帯を縫う階段。右の尾根道に進むとその先にも分岐があり、左は百ヶ辻を経てロープウェイ前バス停に着きますが、右に進むとバス停より少し離れた馬場谷方面に下り、初心者には不向きです。 冬でも手軽に登れますが、凍結する箇所があるのでチェーンスパイクやアイゼンをお忘れなく。
  • 天ヶ滝道から伏見峠を経て金剛山へ

    天ヶ滝道から伏見峠を経て金剛山へ

    五條方面から金剛山に登る場合、最もよく歩かれているのが、天ヶ滝道から伏見峠を経由するコースです。天ヶ滝道はほとんどが尾根道で、標識もよく整備されています。JR北宇智駅または奈良交通住川バス停から、金剛の山並みを仰ぎ見ながら里の道路を1時間余り進んでいくと、10台余り停められる駐車場のある登山口にやってきます。傾斜が緩やかなため、あまり意識しませんが、北宇智駅から約200m登っており、標高は370mです。 登山口からは傾斜が少しきつい階段や道が続きますが、しばらく進むと傾斜は緩くなります。スギやヒノキの植林帯の中を徐々に標高を上げていくと、ベンチが設置された天ヶ滝への分岐にさしかかります。分岐には「0.1Km 天ヶ滝(行き止り)」の標識があり、細い道を5分ほど下れば、天ヶ滝に到着します。天ヶ滝は落差約17mで滝壺は小さいですが、2段になっているところが特徴です。時間に余裕があれば、寄り道してもいいでしょう。 天ヶ滝への分岐を出発後、尾根をはずれて山腹をトラバースして進み、やがて右側に木々の間から少しだけ視界が開けるところがあります。ここからは音羽三山や高見山が遠望できるとともに、奈良盆地南部が俯瞰できます。天ヶ滝道で唯一、眺望を楽しめる場所で、登山の疲れを癒してくれます。 さらに進むと、登山道の踊り場とも言える平坦な中ノ平に到着します。ここにはベンチがあり、登山口とダイヤモンドトレールとが交わる地点のほぼ中間に位置するため、休憩にちょうどいい場所です。 中ノ平から延々と続く植林帯をひたすら登っていくと、右斜面下の方に水場が見えます。この水場が新欽明水で、約5mの階段を下ると湧水を引いた水が流れ出ていて、コップが備えてあります。冷水で喉を潤したり、顔を洗ったりしてひと息つきましょう。新欽明水から山腹をトラバースして進むと、上の方が明るくなり稜線が見えてきます。ダイヤモンドトレールに合流したら、伏見峠を経てほどなくちはや園地、その後起伏のない山上をゆっくり散策しながら約40分~50分で山頂広場に到着です。 下りは縦横無尽にあるルートを選べます。ダイヤモンドトレールを伏見峠方面に進み、天ヶ滝道と谷を挟んで並行している石寺跡道は、中級者以上におすすめです。尚、大辯財天から南下する道は荒れている箇所がありわかりにくいので、遠回りでも県道261号(西佐味中之線)まで出るのが無難です。
    五條方面から金剛山に登る場合、最もよく歩かれているのが、天ヶ滝道から伏見峠を経由するコースです。天ヶ滝道はほとんどが尾根道で、標識もよく整備されています。JR北宇智駅または奈良交通住川バス停から、金剛の山並みを仰ぎ見ながら里の道路を1時間余り進んでいくと、10台余り停められる駐車場のある登山口にやってきます。傾斜が緩やかなため、あまり意識しませんが、北宇智駅から約200m登っており、標高は370mです。 登山口からは傾斜が少しきつい階段や道が続きますが、しばらく進むと傾斜は緩くなります。スギやヒノキの植林帯の中を徐々に標高を上げていくと、ベンチが設置された天ヶ滝への分岐にさしかかります。分岐には「0.1Km 天ヶ滝(行き止り)」の標識があり、細い道を5分ほど下れば、天ヶ滝に到着します。天ヶ滝は落差約17mで滝壺は小さいですが、2段になっているところが特徴です。時間に余裕があれば、寄り道してもいいでしょう。 天ヶ滝への分岐を出発後、尾根をはずれて山腹をトラバースして進み、やがて右側に木々の間から少しだけ視界が開けるところがあります。ここからは音羽三山や高見山が遠望できるとともに、奈良盆地南部が俯瞰できます。天ヶ滝道で唯一、眺望を楽しめる場所で、登山の疲れを癒してくれます。 さらに進むと、登山道の踊り場とも言える平坦な中ノ平に到着します。ここにはベンチがあり、登山口とダイヤモンドトレールとが交わる地点のほぼ中間に位置するため、休憩にちょうどいい場所です。 中ノ平から延々と続く植林帯をひたすら登っていくと、右斜面下の方に水場が見えます。この水場が新欽明水で、約5mの階段を下ると湧水を引いた水が流れ出ていて、コップが備えてあります。冷水で喉を潤したり、顔を洗ったりしてひと息つきましょう。新欽明水から山腹をトラバースして進むと、上の方が明るくなり稜線が見えてきます。ダイヤモンドトレールに合流したら、伏見峠を経てほどなくちはや園地、その後起伏のない山上をゆっくり散策しながら約40分~50分で山頂広場に到着です。 下りは縦横無尽にあるルートを選べます。ダイヤモンドトレールを伏見峠方面に進み、天ヶ滝道と谷を挟んで並行している石寺跡道は、中級者以上におすすめです。尚、大辯財天から南下する道は荒れている箇所がありわかりにくいので、遠回りでも県道261号(西佐味中之線)まで出るのが無難です。
  • くしがきの里と南葛城山を巡る

    くしがきの里と南葛城山を巡る

    JR笠田駅前からかつらぎ町デマンド型乗合タクシー(平日のみ運行、事前要予約)に乗って、東谷へ向かいます。本数が少ないので、できれば朝一番の便に乗りましょう。秋になると東谷停留所周辺は「四郷串柿の里」の風景が眺められます。堀越観音への道を歩くと、斜面沿いに串柿を干す台がずらりと並び、串柿が秋の山肌を美しい朱色に染めます。 一面の串柿を眺めながら堀越観音へ向かっておよそ1時間弱歩くと、南葛城山登山口に出ます。堀越観音のすぐ近くに公衆トイレがあり、その脇の階段を上ると燈明岳展望台があります。往復しても1時間ほどですので、足を延ばしてみるのもいいでしょう。 堀越観音から30分ほど歩くと、蔵王峠に着きます。蔵王峠からは舗装路を離れ南葛城山へ取り付きます。ここから桃ノ木ダオまでの登山道は、モトクロスバイクが時折走り抜けていくので注意が必要です。野谷ノ峰まで登ると、抜ける風が心地よい林の尾根に出ます。ここで休憩するのもいいでしょう。息を整えた後は、桃ノ木ダオまでゆっくりと歩きます。桃ノ木ダオでは4方向へ分岐していますが、目の前に広がる南葛城山を目指します。ここまでくると山頂までは30分ほど。山頂には展望こそありませんが、切り開かれた広場があり、広大な笹原に杉の大木がそびえる様子はとてもさわやかです。 下山は、バス便の多い滝畑ダムに向かう場合、ノゾキ平までの関電道に歩きにくい箇所もありますが、そこからは林間歩道分岐、中ノ茶屋橋、どちらに向かっても植林地に囲まれた登山道です。滝畑ダムまで時間に差はありませんが、林間歩道分岐までの道はやや急坂で階段が多く、中ノ茶屋橋に下った場合、そこから滝畑ダムまでは舗装路となります。 串柿の里へ戻る場合、往路を辿ってもいいのですが、読図ができる方なら、野谷ノ峰から笹藪の中を尾根沿いに下山してもいいでしょう。往路のような騒々しさのない静寂な尾根道は、ところどころ不明瞭になりますが、基本的に同じ磁方位(南西約230度:偏角含む)の尾根に沿って歩きます。ピークを巻く所もありますが、方位を確認しながら進めば、道そのものが危険というわけではありません。蔵王峠から先は来た道を辿ります。 帰りの便まで時間があるようでしたら、道の駅「くしがきの里」まで歩くのもおすすめです。東谷から40分ほどの上広口停留所まで下ると、目の前にあります。乗合タクシーの時刻を確認し、かつらぎの里の農産物や特産品をおみやげとして購入したり、休憩を取ったりするのもいいでしょう。
    JR笠田駅前からかつらぎ町デマンド型乗合タクシー(平日のみ運行、事前要予約)に乗って、東谷へ向かいます。本数が少ないので、できれば朝一番の便に乗りましょう。秋になると東谷停留所周辺は「四郷串柿の里」の風景が眺められます。堀越観音への道を歩くと、斜面沿いに串柿を干す台がずらりと並び、串柿が秋の山肌を美しい朱色に染めます。 一面の串柿を眺めながら堀越観音へ向かっておよそ1時間弱歩くと、南葛城山登山口に出ます。堀越観音のすぐ近くに公衆トイレがあり、その脇の階段を上ると燈明岳展望台があります。往復しても1時間ほどですので、足を延ばしてみるのもいいでしょう。 堀越観音から30分ほど歩くと、蔵王峠に着きます。蔵王峠からは舗装路を離れ南葛城山へ取り付きます。ここから桃ノ木ダオまでの登山道は、モトクロスバイクが時折走り抜けていくので注意が必要です。野谷ノ峰まで登ると、抜ける風が心地よい林の尾根に出ます。ここで休憩するのもいいでしょう。息を整えた後は、桃ノ木ダオまでゆっくりと歩きます。桃ノ木ダオでは4方向へ分岐していますが、目の前に広がる南葛城山を目指します。ここまでくると山頂までは30分ほど。山頂には展望こそありませんが、切り開かれた広場があり、広大な笹原に杉の大木がそびえる様子はとてもさわやかです。 下山は、バス便の多い滝畑ダムに向かう場合、ノゾキ平までの関電道に歩きにくい箇所もありますが、そこからは林間歩道分岐、中ノ茶屋橋、どちらに向かっても植林地に囲まれた登山道です。滝畑ダムまで時間に差はありませんが、林間歩道分岐までの道はやや急坂で階段が多く、中ノ茶屋橋に下った場合、そこから滝畑ダムまでは舗装路となります。 串柿の里へ戻る場合、往路を辿ってもいいのですが、読図ができる方なら、野谷ノ峰から笹藪の中を尾根沿いに下山してもいいでしょう。往路のような騒々しさのない静寂な尾根道は、ところどころ不明瞭になりますが、基本的に同じ磁方位(南西約230度:偏角含む)の尾根に沿って歩きます。ピークを巻く所もありますが、方位を確認しながら進めば、道そのものが危険というわけではありません。蔵王峠から先は来た道を辿ります。 帰りの便まで時間があるようでしたら、道の駅「くしがきの里」まで歩くのもおすすめです。東谷から40分ほどの上広口停留所まで下ると、目の前にあります。乗合タクシーの時刻を確認し、かつらぎの里の農産物や特産品をおみやげとして購入したり、休憩を取ったりするのもいいでしょう。
  • 槇尾山から和泉葛城山へ

    槇尾山から和泉葛城山へ

    槇尾山は西国四番札所・施福寺を中心に、モミジや桜の多い自然林の宝庫として有名です。南の三国山までは三番札所粉河寺を結ぶ巡礼古道で、桧原越とも称される植生と樹相が豊かな長い尾根道です。十五丁石地蔵や千本杉峠を経て、航空路監視レーダーや電波塔がある三国山に到着します。三角点は合流してきた林道の裏手にありますが、展望はありません。 車道を進み、昔の遍路の賑わいを茶所跡の石碑にしのぶ七越峠、経塚山への分岐を経て鍋谷峠へと至ります。 大石ヶ峰周辺はヤブや枝道に注意しながら樹林帯を進みます。岩雄山への難ルートを分け、和泉葛城山1等三角点に到達します。近くで南北からの林道と紀泉高原スカイラインが合流し、ライダーやマイカーで賑わい、一気に開放的になります。 和泉葛城山山頂の一角には巨石造りの葛城神社と龍王神社が背中合わせに鎮座しています。西側へ進むと円筒形の展望台、大阪平野や淡路島が近くに眺められ、目を転じれば大峰山まで遠望できます。 山頂の北側斜面にはブナの天然林が広がります。このブナ林は本州の南限に近く、龍王社の社寺林として伐採を禁じられ、都市近郊にも関わらず近代まで奇跡的に残っていたという理由で、1923(大正12)年に国指定天然記念物に指定されました。秋には見事に黄葉する貴重な木々を回廊で巡ります。
    槇尾山は西国四番札所・施福寺を中心に、モミジや桜の多い自然林の宝庫として有名です。南の三国山までは三番札所粉河寺を結ぶ巡礼古道で、桧原越とも称される植生と樹相が豊かな長い尾根道です。十五丁石地蔵や千本杉峠を経て、航空路監視レーダーや電波塔がある三国山に到着します。三角点は合流してきた林道の裏手にありますが、展望はありません。 車道を進み、昔の遍路の賑わいを茶所跡の石碑にしのぶ七越峠、経塚山への分岐を経て鍋谷峠へと至ります。 大石ヶ峰周辺はヤブや枝道に注意しながら樹林帯を進みます。岩雄山への難ルートを分け、和泉葛城山1等三角点に到達します。近くで南北からの林道と紀泉高原スカイラインが合流し、ライダーやマイカーで賑わい、一気に開放的になります。 和泉葛城山山頂の一角には巨石造りの葛城神社と龍王神社が背中合わせに鎮座しています。西側へ進むと円筒形の展望台、大阪平野や淡路島が近くに眺められ、目を転じれば大峰山まで遠望できます。 山頂の北側斜面にはブナの天然林が広がります。このブナ林は本州の南限に近く、龍王社の社寺林として伐採を禁じられ、都市近郊にも関わらず近代まで奇跡的に残っていたという理由で、1923(大正12)年に国指定天然記念物に指定されました。秋には見事に黄葉する貴重な木々を回廊で巡ります。
  • 犬鳴山温泉から犬鳴山(天狗岳)へ

    犬鳴山温泉から犬鳴山(天狗岳)へ

    犬鳴山は不動谷渓谷の両岸に広がる七宝瀧寺の山号であり、犬鳴山という山頂はなく、渓谷を囲むように山々が鎮座しています。 古くは犬鳴山を含む金剛・和泉山系全体を「葛城」と呼び、その中でも犬鳴山は西の行場、東の行場を持つ葛城二十八宿修験道の根本道場です。JRと南海線から路線バスで犬鳴山バス停で下車、温泉街を抜けてすぐに不動谷渓谷を進みます。涼しげな遊歩道を大黒天岩や義犬の墓に足を止めながら、40分ほどで七宝瀧寺へ。不動明王像の横から登山道に入ります。樹林帯のつづら折りの急坂は踏み跡が明瞭で、童子を確認しながら分岐点まで登ればひと息つきます。右に折れて鳥居のある奥の院、ほどなくして経塚権現山に至ります。周囲に小ピークが連なる林の中、最後はロープの張られた急坂を登りつめると、天狗像が鎮座する天狗岳に到着します。山頂は展望は望めないものの、古来からの修験者に思いをはせてみるのも一興です。
    犬鳴山は不動谷渓谷の両岸に広がる七宝瀧寺の山号であり、犬鳴山という山頂はなく、渓谷を囲むように山々が鎮座しています。 古くは犬鳴山を含む金剛・和泉山系全体を「葛城」と呼び、その中でも犬鳴山は西の行場、東の行場を持つ葛城二十八宿修験道の根本道場です。JRと南海線から路線バスで犬鳴山バス停で下車、温泉街を抜けてすぐに不動谷渓谷を進みます。涼しげな遊歩道を大黒天岩や義犬の墓に足を止めながら、40分ほどで七宝瀧寺へ。不動明王像の横から登山道に入ります。樹林帯のつづら折りの急坂は踏み跡が明瞭で、童子を確認しながら分岐点まで登ればひと息つきます。右に折れて鳥居のある奥の院、ほどなくして経塚権現山に至ります。周囲に小ピークが連なる林の中、最後はロープの張られた急坂を登りつめると、天狗像が鎮座する天狗岳に到着します。山頂は展望は望めないものの、古来からの修験者に思いをはせてみるのも一興です。
  • 七宝瀧寺から五本松へ

    七宝瀧寺から五本松へ

    高城山へは七宝瀧寺・本堂手前の舗装路を左に上がって犬鳴林道を右に進み、古津喜谷分岐から沢沿いの登山道に入ります。樹林帯を登るに従い大木地区からの林道に絡みながら再び樹林帯に入り、表行場と五本松への登山道交差地点からすぐの高城山に至ります。 高城山から並行する犬鳴東手川林道を見下ろす位置で樹林帯を東へ進み、五本松に至ります。近くには売店や展望台(有料)があり、紀ノ川越しの紀州富士・竜門山の存在は秀逸です。下りは近畿自然歩道、犬鳴隧道を経て、七宝瀧寺へは約30分です。
    高城山へは七宝瀧寺・本堂手前の舗装路を左に上がって犬鳴林道を右に進み、古津喜谷分岐から沢沿いの登山道に入ります。樹林帯を登るに従い大木地区からの林道に絡みながら再び樹林帯に入り、表行場と五本松への登山道交差地点からすぐの高城山に至ります。 高城山から並行する犬鳴東手川林道を見下ろす位置で樹林帯を東へ進み、五本松に至ります。近くには売店や展望台(有料)があり、紀ノ川越しの紀州富士・竜門山の存在は秀逸です。下りは近畿自然歩道、犬鳴隧道を経て、七宝瀧寺へは約30分です。
  • 紀伊駅から展望広場を経て六十谷駅へ

    紀伊駅から展望広場を経て六十谷駅へ

    JR紀伊駅前の通りに出て、西側(和歌山寄り)にある右斜めに入る路地を進み、最初の三叉路を右折。道なりに進み、阪和道のトンネル先にあるスロープを上がって、さらにトンネルをくぐると、ようやく登山口のフェンスが現れます。最初は薄暗い竹藪の急登で、晴れた日でも不安になりますが、すぐに開けた場所に出るので頑張りましょう。その後は傾斜も緩みますが、苔むした岩や覆いかぶさるシダ、細く切れ落ちた箇所などが現れるので、滑らないように注意が必要です。木立の隙間から時折望む景観に思いを馳せながら30分ほど歩くと、山側(左)に三角点入り口を示す札があります。中級者以上の方なら3分ほどで辿れますが、初心者には不向きですので立ち入らないようにしましょう。ほどなく高圧線をくぐる辺りで振り返ると、田園や紀の川が眼下に広がり、登ってきた高さが実感できます。その後、落合方面の分岐、四ツ池道へショートカットする分岐を過ぎると、四ツ池道との三差路に着きます。 そこからは10分ほどで六角堂、指呼の間で展望広場に到着です。展望広場は広く、ウバメガシの木陰が心地よいウッドデッキやベンチなどがありますので、ゆったりとした時を過ごしましょう。地蔵山へは、その先にある雲山峰と井関峠の分岐を左に向かい、さらに現れる分岐の藪をかき分けながら進むと数分で着きますが、展望はなく、中級者向き。帰りは三差路まで戻り、役ノ行者堂方面に向かいます。 ほどなく現れる分岐は六十谷方面に直進し、5〜6分ほどで景観の良い鉄塔のある休憩所に出ます。 そこからしばらくは、温帯に茂る自然林の豊かさを感じられる、木漏れ日や吹き抜ける風が心地よい快適な空間が続きます。さらに45分ほどで、四ツ池コースと鉄塔コースの分岐に出ます。四ツ池コースは道が不安定で初心者には向きませんので、分岐を右にとって鉄塔コースを進みます。次の鉄塔をやりすごしてから15分ほどの分岐は、左の方が初心者向きです。平らになった樹林帯から細い谷筋の道に入ると7~8分ほどで下山しますが、ここからは自然災害の爪痕が残る、ところどころロープの張られた荒れた道となります。最後に、谷の左側にある土のうの階段を下りますが、ゆっくりと歩けば心配のない道なので、慎重に下りましょう。 千手川に出て護岸壁に沿って歩き、橋を渡ります。橋から下流方面に向かうと、約20~25分でJR六十谷駅です。付近に、10台ほどの駐車スペースあり。タクシー利用の際は、千手川大関橋先の駐車場と伝えて下さい。(南海アーバン交通☎073-461-9020)。
    JR紀伊駅前の通りに出て、西側(和歌山寄り)にある右斜めに入る路地を進み、最初の三叉路を右折。道なりに進み、阪和道のトンネル先にあるスロープを上がって、さらにトンネルをくぐると、ようやく登山口のフェンスが現れます。最初は薄暗い竹藪の急登で、晴れた日でも不安になりますが、すぐに開けた場所に出るので頑張りましょう。その後は傾斜も緩みますが、苔むした岩や覆いかぶさるシダ、細く切れ落ちた箇所などが現れるので、滑らないように注意が必要です。木立の隙間から時折望む景観に思いを馳せながら30分ほど歩くと、山側(左)に三角点入り口を示す札があります。中級者以上の方なら3分ほどで辿れますが、初心者には不向きですので立ち入らないようにしましょう。ほどなく高圧線をくぐる辺りで振り返ると、田園や紀の川が眼下に広がり、登ってきた高さが実感できます。その後、落合方面の分岐、四ツ池道へショートカットする分岐を過ぎると、四ツ池道との三差路に着きます。 そこからは10分ほどで六角堂、指呼の間で展望広場に到着です。展望広場は広く、ウバメガシの木陰が心地よいウッドデッキやベンチなどがありますので、ゆったりとした時を過ごしましょう。地蔵山へは、その先にある雲山峰と井関峠の分岐を左に向かい、さらに現れる分岐の藪をかき分けながら進むと数分で着きますが、展望はなく、中級者向き。帰りは三差路まで戻り、役ノ行者堂方面に向かいます。 ほどなく現れる分岐は六十谷方面に直進し、5〜6分ほどで景観の良い鉄塔のある休憩所に出ます。 そこからしばらくは、温帯に茂る自然林の豊かさを感じられる、木漏れ日や吹き抜ける風が心地よい快適な空間が続きます。さらに45分ほどで、四ツ池コースと鉄塔コースの分岐に出ます。四ツ池コースは道が不安定で初心者には向きませんので、分岐を右にとって鉄塔コースを進みます。次の鉄塔をやりすごしてから15分ほどの分岐は、左の方が初心者向きです。平らになった樹林帯から細い谷筋の道に入ると7~8分ほどで下山しますが、ここからは自然災害の爪痕が残る、ところどころロープの張られた荒れた道となります。最後に、谷の左側にある土のうの階段を下りますが、ゆっくりと歩けば心配のない道なので、慎重に下りましょう。 千手川に出て護岸壁に沿って歩き、橋を渡ります。橋から下流方面に向かうと、約20~25分でJR六十谷駅です。付近に、10台ほどの駐車スペースあり。タクシー利用の際は、千手川大関橋先の駐車場と伝えて下さい。(南海アーバン交通☎073-461-9020)。
  • 鳴滝不動から岩神山へ

    鳴滝不動から岩神山へ

    南海和歌山市駅、JR和歌山駅から和歌山バスの鳴滝団地バス停で下車し、役の小角開創と伝わる鳴滝不動に向かいます。静寂に包まれた厳かな境内で心落ち着かせたのち一旦南下。すぐ左に現れる坂を北上し、鳴滝不動の広い境内を対岸に見ながらしばらく林道を歩きます。20分ほど進むと林道が分岐しますので山側に進路を取り、いよいよ岩神山に取付きます。道沿いに高度を上げ、分岐を山側に取って30分ほど進むと道も細くなり、トラロープのある急登にさしかかります。ただ、ここを登り切れば岩神山はすぐそこ。10分ほどで絶景を眼前にします。 岩神山は六十谷から和泉山脈を見上げた中腹にあり、往時の葛城修験道の行所であった歴史を偲ばせます。なお、小さなお堂に観音様が祀られている岩神観音は、山頂から10分ほどのところにあります。
    南海和歌山市駅、JR和歌山駅から和歌山バスの鳴滝団地バス停で下車し、役の小角開創と伝わる鳴滝不動に向かいます。静寂に包まれた厳かな境内で心落ち着かせたのち一旦南下。すぐ左に現れる坂を北上し、鳴滝不動の広い境内を対岸に見ながらしばらく林道を歩きます。20分ほど進むと林道が分岐しますので山側に進路を取り、いよいよ岩神山に取付きます。道沿いに高度を上げ、分岐を山側に取って30分ほど進むと道も細くなり、トラロープのある急登にさしかかります。ただ、ここを登り切れば岩神山はすぐそこ。10分ほどで絶景を眼前にします。 岩神山は六十谷から和泉山脈を見上げた中腹にあり、往時の葛城修験道の行所であった歴史を偲ばせます。なお、小さなお堂に観音様が祀られている岩神観音は、山頂から10分ほどのところにあります。
  • 道の駅みさき「夢灯台」から飯盛山往復

    道の駅みさき「夢灯台」から飯盛山往復

    道の駅みさきへは、車はもちろんのこと、南海本線淡輪駅からコミュニティバスが出ています。(1日5便、岬町HPを参照。帰路はみさき公園駅行きになります) 道の駅からは、進入路脇にある稲荷山登山口を横目に国道26号バイパスの高架をくぐり、舗装路沿いに進んだ切れ目が登山口です。南に伸びる尾根はしばらくすると急坂となり、トラロープに沿ってザレた坂を滑らないよう登り切ると、ほっこりとしたピークに出ます。大阪湾方面の眺望に気も緩みますが、すぐ隣にもう一つのピークがあるので、汗を拭ったら続く急坂を伝い、目と鼻の先にある隣のピークに移りましょう。二つ目のピークで、紀泉アルプスの山並みと山麓に広がる集落に生活の温もりを感じながら一息つきます。 さて、ピークから樹林帯を進み30分もすると提灯講山からの登山道と合流するので、一旦北上して山頂を踏むのも良いでしょう。提灯講山から引き返して南下し、途中大曲山を経由して飯盛山到着です。十分に景色を堪能した後は、来た道を戻ります。
    道の駅みさきへは、車はもちろんのこと、南海本線淡輪駅からコミュニティバスが出ています。(1日5便、岬町HPを参照。帰路はみさき公園駅行きになります) 道の駅からは、進入路脇にある稲荷山登山口を横目に国道26号バイパスの高架をくぐり、舗装路沿いに進んだ切れ目が登山口です。南に伸びる尾根はしばらくすると急坂となり、トラロープに沿ってザレた坂を滑らないよう登り切ると、ほっこりとしたピークに出ます。大阪湾方面の眺望に気も緩みますが、すぐ隣にもう一つのピークがあるので、汗を拭ったら続く急坂を伝い、目と鼻の先にある隣のピークに移りましょう。二つ目のピークで、紀泉アルプスの山並みと山麓に広がる集落に生活の温もりを感じながら一息つきます。 さて、ピークから樹林帯を進み30分もすると提灯講山からの登山道と合流するので、一旦北上して山頂を踏むのも良いでしょう。提灯講山から引き返して南下し、途中大曲山を経由して飯盛山到着です。十分に景色を堪能した後は、来た道を戻ります。
  • 秋田駒ヶ岳八合目から最高峰の男女岳へ

    秋田駒ヶ岳八合目から最高峰の男女岳へ

    駒ヶ岳八合目まで登山シーズン中は車両規制があり、シャトルバスが運行されます。運行日、時間を確認して利用しましょう。八合目小屋のホワイトボードで花の情報などを確認し、トイレを済ませて歩き始めます。 水場の右の案内板の前が登山口です。すぐに焼森への分岐、少し登って浄土平への分岐ですがいずれも直進します。段差の続く右側が切れ落ちた細い道を、山を巻くように登ると田沢湖の見える広場、片倉岳展望台です。なおも男女岳を巻くように溶岩の露出した道を進み、木道になると阿弥陀池に出ます。左は男女岳、右は馬の背に挟まれた池で夏は木道の両側に様々な高山植物が咲き乱れます。池を回るように木道がありますが、ここは反時計回りに進みます。回り込むと木のベンチ、避難小屋、トイレがあります。 一休みしたら目の前にある本峰男女岳を目指しましょう。丸石が敷き詰められた道を行くと間もなく階段になります。段差が大きなところもありますのでゆっくり行きましょう。ひと登りで広場になった男女岳山頂です。男岳、馬の背、横岳、焼森はもちろん、岩手山や乳頭山、森吉山、田沢湖など全方位の展望が広がります。 阿弥陀池へ戻って木道を反時計回りに進み、男岳と馬の背の鞍部に登ります。ここは十字路交差点、直進して急斜面を下ればムーミン谷、左は馬の背、ここは右の男岳へ。溶岩の露出した段差の登りが続きます。左側が切れ落ちている箇所もあり、つまずき転倒注意です。高度感が増し尾根が平らになると間もなく鳥居と祠のある男岳頂上です。眼下に金十郎長嶺やムーミン谷、遠く鳥海山や岩手山、和賀山塊など眺望抜群です。 足元に注意し馬の背の鞍部に戻ります。馬の背は両側が切れ落ちた高度感のある足場の悪い狭い尾根で、大きな岩をよじ登る箇所もあり注意が必要です。道が平たんになると阿弥陀池からの道と合流し、間もなく灌木に囲まれた木のベンチがある横岳です。ここは三差路、左折して焼森へ下ります。右は国見温泉への道です。灌木を抜けると夏はコマクサの群落が現れる火山砂礫地帯に出てすぐにケルンのある焼森です。左に男女岳、左後方を振り返ると男岳や馬の背、阿弥陀池避難小屋が見上げる高さになっています。前方には笊森山や乳頭山へ続くたおやかな山なみ、そして遠く岩手山や八幡平、森吉山などを見渡す広々とした景色が広がっています。 砂礫の斜面を下ると三差路で、右は笊森山へ続く縦走路。ここは左折で八合目を目指します。焼森を少し巻くように進んで足場の悪い階段状の急な道を下り、小沢を渡って登り返します。尾根に続く灌木帯の中の狭い道を下って行くと駒ヶ岳八合目に出ます。
    駒ヶ岳八合目まで登山シーズン中は車両規制があり、シャトルバスが運行されます。運行日、時間を確認して利用しましょう。八合目小屋のホワイトボードで花の情報などを確認し、トイレを済ませて歩き始めます。 水場の右の案内板の前が登山口です。すぐに焼森への分岐、少し登って浄土平への分岐ですがいずれも直進します。段差の続く右側が切れ落ちた細い道を、山を巻くように登ると田沢湖の見える広場、片倉岳展望台です。なおも男女岳を巻くように溶岩の露出した道を進み、木道になると阿弥陀池に出ます。左は男女岳、右は馬の背に挟まれた池で夏は木道の両側に様々な高山植物が咲き乱れます。池を回るように木道がありますが、ここは反時計回りに進みます。回り込むと木のベンチ、避難小屋、トイレがあります。 一休みしたら目の前にある本峰男女岳を目指しましょう。丸石が敷き詰められた道を行くと間もなく階段になります。段差が大きなところもありますのでゆっくり行きましょう。ひと登りで広場になった男女岳山頂です。男岳、馬の背、横岳、焼森はもちろん、岩手山や乳頭山、森吉山、田沢湖など全方位の展望が広がります。 阿弥陀池へ戻って木道を反時計回りに進み、男岳と馬の背の鞍部に登ります。ここは十字路交差点、直進して急斜面を下ればムーミン谷、左は馬の背、ここは右の男岳へ。溶岩の露出した段差の登りが続きます。左側が切れ落ちている箇所もあり、つまずき転倒注意です。高度感が増し尾根が平らになると間もなく鳥居と祠のある男岳頂上です。眼下に金十郎長嶺やムーミン谷、遠く鳥海山や岩手山、和賀山塊など眺望抜群です。 足元に注意し馬の背の鞍部に戻ります。馬の背は両側が切れ落ちた高度感のある足場の悪い狭い尾根で、大きな岩をよじ登る箇所もあり注意が必要です。道が平たんになると阿弥陀池からの道と合流し、間もなく灌木に囲まれた木のベンチがある横岳です。ここは三差路、左折して焼森へ下ります。右は国見温泉への道です。灌木を抜けると夏はコマクサの群落が現れる火山砂礫地帯に出てすぐにケルンのある焼森です。左に男女岳、左後方を振り返ると男岳や馬の背、阿弥陀池避難小屋が見上げる高さになっています。前方には笊森山や乳頭山へ続くたおやかな山なみ、そして遠く岩手山や八幡平、森吉山などを見渡す広々とした景色が広がっています。 砂礫の斜面を下ると三差路で、右は笊森山へ続く縦走路。ここは左折で八合目を目指します。焼森を少し巻くように進んで足場の悪い階段状の急な道を下り、小沢を渡って登り返します。尾根に続く灌木帯の中の狭い道を下って行くと駒ヶ岳八合目に出ます。
  • 阿仁ゴンドラを利用して森吉山山頂へ

    阿仁ゴンドラを利用して森吉山山頂へ

    標高540mの山麓駅から阿仁ゴンドラを利用して標高1160mの山頂駅へ。およそ20分の空中散歩を楽しみます。山麓駅には観光センター、山頂駅にはビジターセンターが併設されていますので、森吉山の情報を得てから出発することをおすすめします。 登山道は山頂駅を出たところから始まっています。斜面をわずかに登ると道が分岐しています。直登すると展望所ですが、ここは下山時に寄ることにして、右の木道を進みます。わずかに樹林帯を進むと木道から階段状の道になりますが、上空が開けているので気持ちよく歩けるはずです。また、この辺りは紅葉が美しいエリアでもあります。アオモリトドマツの林を抜けると、森吉山の山頂部分が見えてきます。1本道の木道を進んでいくと道が3本に分岐点する地点に出ます。左に登ったところが石森です。直進するのは石森の巻道で石森分岐の北端に出ます。ここは右の木道を進みます。すぐに石森分岐です。ここから阿仁避難小屋に向かいます。 歩きやすい木道が続きます。右に小さな池塘が現れるとロケーションが開けてきます。しばらく進むと左側に大きな鐘が吊るされています。熊避け用なので軽く叩いて先に進みましょう。この先にトイレが併設された阿仁避難小屋が建っています。 阿仁避難小屋から明るく開けた木道を進みます。左に見えている丘のような山が森吉山です。足下に注意しながらガレ気味の道を登ります。途中、稚児平といわれるところにベンチが置かれています。ここを過ぎれば15分ほどで森吉山山頂(向岳)です。 森吉山の山頂は岩が転がる台地。明るく展望に恵まれています。展望盤で眺めを確認したら気に入った場所で休憩しましょう。 下山は往路を石森分岐まで戻りそのまま直進します。小さな池塘を過ぎたところに建つのが森吉神社。立派な社殿の横には避難小屋が建っています。森吉山が全望できるスポットなので、しばらく眺めを堪能して往路を戻ります。石森分岐の手前に右に登る木道があります。ここに入って大小の石が積まれ、森吉神社や森吉山が眺められる石森へ。進行方向を少し下ればゴンドラ山頂駅に向かう道が分岐しています。ここを右へ。道なりに進み、左へ下る手前を直進して展望所に寄ってみましょう。斜面を下ればゴンドラ山頂駅です。
    標高540mの山麓駅から阿仁ゴンドラを利用して標高1160mの山頂駅へ。およそ20分の空中散歩を楽しみます。山麓駅には観光センター、山頂駅にはビジターセンターが併設されていますので、森吉山の情報を得てから出発することをおすすめします。 登山道は山頂駅を出たところから始まっています。斜面をわずかに登ると道が分岐しています。直登すると展望所ですが、ここは下山時に寄ることにして、右の木道を進みます。わずかに樹林帯を進むと木道から階段状の道になりますが、上空が開けているので気持ちよく歩けるはずです。また、この辺りは紅葉が美しいエリアでもあります。アオモリトドマツの林を抜けると、森吉山の山頂部分が見えてきます。1本道の木道を進んでいくと道が3本に分岐点する地点に出ます。左に登ったところが石森です。直進するのは石森の巻道で石森分岐の北端に出ます。ここは右の木道を進みます。すぐに石森分岐です。ここから阿仁避難小屋に向かいます。 歩きやすい木道が続きます。右に小さな池塘が現れるとロケーションが開けてきます。しばらく進むと左側に大きな鐘が吊るされています。熊避け用なので軽く叩いて先に進みましょう。この先にトイレが併設された阿仁避難小屋が建っています。 阿仁避難小屋から明るく開けた木道を進みます。左に見えている丘のような山が森吉山です。足下に注意しながらガレ気味の道を登ります。途中、稚児平といわれるところにベンチが置かれています。ここを過ぎれば15分ほどで森吉山山頂(向岳)です。 森吉山の山頂は岩が転がる台地。明るく展望に恵まれています。展望盤で眺めを確認したら気に入った場所で休憩しましょう。 下山は往路を石森分岐まで戻りそのまま直進します。小さな池塘を過ぎたところに建つのが森吉神社。立派な社殿の横には避難小屋が建っています。森吉山が全望できるスポットなので、しばらく眺めを堪能して往路を戻ります。石森分岐の手前に右に登る木道があります。ここに入って大小の石が積まれ、森吉神社や森吉山が眺められる石森へ。進行方向を少し下ればゴンドラ山頂駅に向かう道が分岐しています。ここを右へ。道なりに進み、左へ下る手前を直進して展望所に寄ってみましょう。斜面を下ればゴンドラ山頂駅です。
  • 一本杉登山口から姫神山へ

    一本杉登山口から姫神山へ

    北上川を挟んで岩手山の東方に美しい三角の形で静かに佇んでいるのが姫神山。どこから見てもそのピラミダルな山容は女性らしく秀麗で、昔話で岩手山が愛したこともうなずけます。登ってみると急な坂道が続く侮れない山ですが、四季を通して登山者が訪れ、冬でも多くの人がスノーハイクを楽しむ人気の山です。 一本杉コースが定番のコースで、地元ではマイカーを一本杉登山口駐車場に置き、山頂を往復する日帰り登山が楽しまれています。ここではその一本杉登山口から登り、こわ坂コースを下って一本杉登山口に戻る周回コースを紹介します。 好摩駅か渋民駅からタクシーで約20〜30分、一本杉登山口に着きます。姫神山登山コース案内図の看板とトイレの間から野芝の緩い斜面を登ります。振り返ると岩手山と安比高原へ続く山なみが見えます。樹林帯に入りスギの展示林を右手に見ながら進むと右側に樹齢250年とも言われるに大きな杉が立っています。湧水もありますが、飲用には適していません。少し行くとざんげ坂となり、急な階段状の登りになります。階段が終わると五合目の広場に着きます。 ここからやや傾斜は緩みますが六合目、七合目の道標とともに徐々に急になっていきます。八合目は平らで大岩と「下ルニハ右へ」と刻まれた古い石柱のある休憩ポイント。また道は急になり、山頂まで500m、300mの看板を過ぎダケカンバの樹林帯を抜けて岩場に出ると一気に展望が開けます。土場コース、岩場コースの分岐を直進し岩場コースへ。累々と重なる花崗岩の大岩を乗り越え、城内コース分岐を直進すると思いのほか広い姫神山山頂です。江戸時代、岩手山、早池峰山とともに「南部三霊山」と呼ばれた姫神山の頂上からは、その岩手山、早池峰山が望め、360度の展望が広がります。 下山は北へ、こわ坂コースを下ります。急な滑りやすい道には要所にロープや階段が整備されています。ブナ、ミズナラなどの森の中を下り「山頂まで980m」の看板を過ぎると徐々に傾斜が緩みます。カラマツの林から伐採地に出ると間もなくこわ坂登山口に出ます。ここから舗装された車道を歩き、一本杉登山口へ戻ります。登山口駐車場からは好摩駅、または渋民駅へタクシーを利用します。
    北上川を挟んで岩手山の東方に美しい三角の形で静かに佇んでいるのが姫神山。どこから見てもそのピラミダルな山容は女性らしく秀麗で、昔話で岩手山が愛したこともうなずけます。登ってみると急な坂道が続く侮れない山ですが、四季を通して登山者が訪れ、冬でも多くの人がスノーハイクを楽しむ人気の山です。 一本杉コースが定番のコースで、地元ではマイカーを一本杉登山口駐車場に置き、山頂を往復する日帰り登山が楽しまれています。ここではその一本杉登山口から登り、こわ坂コースを下って一本杉登山口に戻る周回コースを紹介します。 好摩駅か渋民駅からタクシーで約20〜30分、一本杉登山口に着きます。姫神山登山コース案内図の看板とトイレの間から野芝の緩い斜面を登ります。振り返ると岩手山と安比高原へ続く山なみが見えます。樹林帯に入りスギの展示林を右手に見ながら進むと右側に樹齢250年とも言われるに大きな杉が立っています。湧水もありますが、飲用には適していません。少し行くとざんげ坂となり、急な階段状の登りになります。階段が終わると五合目の広場に着きます。 ここからやや傾斜は緩みますが六合目、七合目の道標とともに徐々に急になっていきます。八合目は平らで大岩と「下ルニハ右へ」と刻まれた古い石柱のある休憩ポイント。また道は急になり、山頂まで500m、300mの看板を過ぎダケカンバの樹林帯を抜けて岩場に出ると一気に展望が開けます。土場コース、岩場コースの分岐を直進し岩場コースへ。累々と重なる花崗岩の大岩を乗り越え、城内コース分岐を直進すると思いのほか広い姫神山山頂です。江戸時代、岩手山、早池峰山とともに「南部三霊山」と呼ばれた姫神山の頂上からは、その岩手山、早池峰山が望め、360度の展望が広がります。 下山は北へ、こわ坂コースを下ります。急な滑りやすい道には要所にロープや階段が整備されています。ブナ、ミズナラなどの森の中を下り「山頂まで980m」の看板を過ぎると徐々に傾斜が緩みます。カラマツの林から伐採地に出ると間もなくこわ坂登山口に出ます。ここから舗装された車道を歩き、一本杉登山口へ戻ります。登山口駐車場からは好摩駅、または渋民駅へタクシーを利用します。
  • 白鷹山高原放牧場から白鷹山へ

    白鷹山高原放牧場から白鷹山へ

    国道348号の境小滝トンネル出入口付近から旧道に入り、放牧場への案内標識に従って4kmほど林道を進むと白鷹山高原放牧場口の駐車場に着きます。牧場は使われなくなっているようですが、駐車場には簡素なトイレがあります。20mほど先に白鷹山遊歩道入口があり、広く緩やかな明るい道が林内へと伸びています。 ユキツバキの群生地を眺めながら進むと最初の分岐に着きます。分岐を右に登ると送電鉄塔の下が展望台になっていて、白鷹丘陵の山々と湖沼群を眺めることができます。 その後すぐに大平口への分岐に着きます。山頂方面へはここからは尾根ルートと巻き道ルートに分かれますが、行きは尾根ルートを進みます。表参道口と合流したら急な石段を直登し、白鷹山山頂に到着です。山頂部には虚空藏堂と休憩所、バイオトイレがあり広場になっています。 お堂の裏手から階段状の下り道があり白鷹山レーダー雨雪量観測所へと続きます。中山口からの分岐を過ぎ広く平らな尾根道を進み、管理車道に合流したら車道を通って観測所まで登ります。観測所の西側にパラグライダーの離陸する開けた斜面があり、特に右側の斜面からは月山から以東岳、大朝日岳、御影森山まで展望することができます。 観測所から白鷹山山頂までは来た道を戻ります。山頂から表参道口分岐までの石段は幅が狭く滑りやすいのでゆっくり慎重に下りましょう。ここからの復路は巻き道ルートを通ってみましょう。途中には、展望が開け蔵王連峰と山形市街地を眺められる絶好のポイントがあります。大平口への分岐を過ぎ送電鉄下展望台への分岐からは左の尾根ルートに入ります。祠のあるピークを過ぎて下っていくと電波塔が建つ登山口に出ます。ここからは牧場(跡地)内の道路を道なりに下って駐車場へと戻ります。開けた草地の向こうの蔵王連峰と吾妻連峰を眺めながら下ることができるコースです。
    国道348号の境小滝トンネル出入口付近から旧道に入り、放牧場への案内標識に従って4kmほど林道を進むと白鷹山高原放牧場口の駐車場に着きます。牧場は使われなくなっているようですが、駐車場には簡素なトイレがあります。20mほど先に白鷹山遊歩道入口があり、広く緩やかな明るい道が林内へと伸びています。 ユキツバキの群生地を眺めながら進むと最初の分岐に着きます。分岐を右に登ると送電鉄塔の下が展望台になっていて、白鷹丘陵の山々と湖沼群を眺めることができます。 その後すぐに大平口への分岐に着きます。山頂方面へはここからは尾根ルートと巻き道ルートに分かれますが、行きは尾根ルートを進みます。表参道口と合流したら急な石段を直登し、白鷹山山頂に到着です。山頂部には虚空藏堂と休憩所、バイオトイレがあり広場になっています。 お堂の裏手から階段状の下り道があり白鷹山レーダー雨雪量観測所へと続きます。中山口からの分岐を過ぎ広く平らな尾根道を進み、管理車道に合流したら車道を通って観測所まで登ります。観測所の西側にパラグライダーの離陸する開けた斜面があり、特に右側の斜面からは月山から以東岳、大朝日岳、御影森山まで展望することができます。 観測所から白鷹山山頂までは来た道を戻ります。山頂から表参道口分岐までの石段は幅が狭く滑りやすいのでゆっくり慎重に下りましょう。ここからの復路は巻き道ルートを通ってみましょう。途中には、展望が開け蔵王連峰と山形市街地を眺められる絶好のポイントがあります。大平口への分岐を過ぎ送電鉄下展望台への分岐からは左の尾根ルートに入ります。祠のあるピークを過ぎて下っていくと電波塔が建つ登山口に出ます。ここからは牧場(跡地)内の道路を道なりに下って駐車場へと戻ります。開けた草地の向こうの蔵王連峰と吾妻連峰を眺めながら下ることができるコースです。
  • 長七郎山から地蔵岳周遊

    長七郎山から地蔵岳周遊

    地蔵岳は山頂からの展望もよく、短時間で登れ、赤城山のなかでも人気の山です。地蔵岳に登頂するだけならば、八丁峠から往復するのが簡単です。それではちょっと物足りなく感じるなら、小沼を挟んで反対側にある長七郎山も合わせて登ると楽しいでしょう。ふたつの山と山上湖を結ぶ、変化の大きい山歩きが楽しめます。実は長七郎山はシロヤシオとトウゴクミツバツツジ、アカヤシオを同時に見ることができる日本有数のツツジの山でもあるのです。 スミレが咲きツツジの花が満開の春、新緑が美しくコメツツジやメギが咲く初夏、紅葉の秋、冬の霧氷の頃まで四季を通じて登山が楽しめます。それほど危険な場所もなく、初心者でもコースを選べば楽しめます。マイカーの場合は小沼スタートでもいいでしょう。 赤城公園ビジターセンターから歩きはじめ、まずは鳥居峠を目指します。春には、鳥居峠周辺にはアカヤシオの花が咲いています。 鳥居峠から斜面をトラバース気味に緩やかに登ります。小沼からの登山道と合流し、少し登っていくと、尾根の少し開けた場所に出て、左の分岐に入っていきます。ミズナラなどの林の中を少し登ると、展望がなく地味な山頂の小地蔵岳に到着します。分岐に戻りさらに進むと、左側は急斜面で、木々の間から赤城山の広がる裾野を見渡す気持ちのよい尾根道です。この林を抜けると、突然展望が広がり、地蔵岳をはじめ周囲の展望がある長七郎山の山頂に出ます。 長七郎山の山頂から、登ってきたのとは反対側の少し急なザレた山道を下っていくと、春にはシロヤシオやトウゴクミツバツツジの花が咲いています。少し広い場所に出て、右に緩やかに下り、小沼の湖畔に出ます。ここもシロヤシオの木が多い場所です。小沼は左に回ったほうが早いですが、右回りは長くても、湖畔を歩くよい雰囲気です。小沼から離れて少し登ると、車道に出ます。 しばらく歩くと八丁峠です。車道から外れ、少し行った場所から地蔵岳への山道に入っていきます。地蔵岳への登山者は多く、登山道はよく整備され、木製の階段が続きます。登り始めは林の中ですが、だんだん草原状になり、振り返ると小沼がはるか下に見えるでしょう。大きく右にトラバースするようになり、やがて山頂部に出ます。山頂は広く、花も多い草地になっており、展望もよいです。残念なのは山頂部の裏側にテレビ塔などの大きな人工物があることです。山頂からはいくつか下山ルートがあり、北側に降りるコースもあります。ここは、もと来た道を戻ります。八丁峠手前から左に行き、林の中をどんどん下ります。左側に明るいスキー場の草地が現れ、別荘地を抜けると車道に出て、赤城大洞バス停があります。車道を右に少し行くと、赤城公園ビジターセンターに到着します。
    地蔵岳は山頂からの展望もよく、短時間で登れ、赤城山のなかでも人気の山です。地蔵岳に登頂するだけならば、八丁峠から往復するのが簡単です。それではちょっと物足りなく感じるなら、小沼を挟んで反対側にある長七郎山も合わせて登ると楽しいでしょう。ふたつの山と山上湖を結ぶ、変化の大きい山歩きが楽しめます。実は長七郎山はシロヤシオとトウゴクミツバツツジ、アカヤシオを同時に見ることができる日本有数のツツジの山でもあるのです。 スミレが咲きツツジの花が満開の春、新緑が美しくコメツツジやメギが咲く初夏、紅葉の秋、冬の霧氷の頃まで四季を通じて登山が楽しめます。それほど危険な場所もなく、初心者でもコースを選べば楽しめます。マイカーの場合は小沼スタートでもいいでしょう。 赤城公園ビジターセンターから歩きはじめ、まずは鳥居峠を目指します。春には、鳥居峠周辺にはアカヤシオの花が咲いています。 鳥居峠から斜面をトラバース気味に緩やかに登ります。小沼からの登山道と合流し、少し登っていくと、尾根の少し開けた場所に出て、左の分岐に入っていきます。ミズナラなどの林の中を少し登ると、展望がなく地味な山頂の小地蔵岳に到着します。分岐に戻りさらに進むと、左側は急斜面で、木々の間から赤城山の広がる裾野を見渡す気持ちのよい尾根道です。この林を抜けると、突然展望が広がり、地蔵岳をはじめ周囲の展望がある長七郎山の山頂に出ます。 長七郎山の山頂から、登ってきたのとは反対側の少し急なザレた山道を下っていくと、春にはシロヤシオやトウゴクミツバツツジの花が咲いています。少し広い場所に出て、右に緩やかに下り、小沼の湖畔に出ます。ここもシロヤシオの木が多い場所です。小沼は左に回ったほうが早いですが、右回りは長くても、湖畔を歩くよい雰囲気です。小沼から離れて少し登ると、車道に出ます。 しばらく歩くと八丁峠です。車道から外れ、少し行った場所から地蔵岳への山道に入っていきます。地蔵岳への登山者は多く、登山道はよく整備され、木製の階段が続きます。登り始めは林の中ですが、だんだん草原状になり、振り返ると小沼がはるか下に見えるでしょう。大きく右にトラバースするようになり、やがて山頂部に出ます。山頂は広く、花も多い草地になっており、展望もよいです。残念なのは山頂部の裏側にテレビ塔などの大きな人工物があることです。山頂からはいくつか下山ルートがあり、北側に降りるコースもあります。ここは、もと来た道を戻ります。八丁峠手前から左に行き、林の中をどんどん下ります。左側に明るいスキー場の草地が現れ、別荘地を抜けると車道に出て、赤城大洞バス停があります。車道を右に少し行くと、赤城公園ビジターセンターに到着します。
  • 鈴ヶ岳

    鈴ヶ岳

    赤城山で3番目に高い鈴ヶ岳は、赤城山の西側にある外輪山のひとつ。独特なドーム型の山容が美しく、深山的な雰囲気を持つ山です。鈴ヶ岳を構成する岩質は、赤城山の多くの部分をなす岩に比べると硬いため、長い年月をかけて雨などによって山の周囲を削られ、硬い部分だけが残り、山頂の周辺は断崖絶壁に囲まれた、ドーム型の山容になりました。登山ルートは展望に恵まれ、岩場の登り下り、雑木林の尾根歩き、明るいカラマツ林や、緑と紅葉の美しい落葉広葉樹林歩きなど、山歩きのさまざまな魅力を味わえます。 ほぼ一年中登れますが、この山に登るのは、5月末〜6月中旬がおすすめです。 登山口の白樺牧場から見晴山までの大地をレンゲツツジとヤマツツジが埋め尽くす絶景が見られるからです。ヤマツツジとレンゲツツジは有毒で牛が食べないために、牧場ではツツジの純林になりやすいのです。また、秋の紅葉もよいでしょう。 白樺牧場の脇にある、鈴ヶ岳登山口から登り始めます。白樺牧場を右に見ながらしばらく登ると尾根に出ます。ここからはダケカンバやヤマザクラが生える、明るい尾根歩きとなります。この尾根には踏み跡がいくつか分かれますが、また途中で合流するので、尾根を忠実にたどっていきましょう。小さなアップダウンを繰り返しながら、姥子峠、鍬柄峠と進んで行くと、急坂も出てきて、展望もだんだんとひらけてきます。右に黒檜山、大沼が、振り返ると地蔵岳が大きく見えます。岩場を登ると、南アルプス、富士山などの展望もあるでしょう。左に下る踏み跡には入らず、正面の尾根をたどると鍬柄山で、展望は最高潮に達します。 鍬柄山から急坂を下ると、ドーム型の山容の鈴ヶ岳が木々の間から見えてきます。下りきった、林の中に開けた草地の大ダオ(タルミ)からは急坂を登ることになります。急できついため、手を使わないと登りにくい岩場も数箇所現れます。登山道脇にはアカヤシオ、シロヤシオ、ヤマツツジなどのツツジが多く生えています。ぐんぐんと高度を稼ぎ、最後の岩場を登ると鈴ヶ岳に到着です。 山頂には、赤城神社の大きな石碑があります。明るい広場になっている周囲には、背があまり高くないものの木が生えていて、それほど展望がよいとは言えませんが、山頂のはずれに一部開けた場所があり、今度は今まで見えなかった、谷川岳や苗場山など北側の山々の展望がわずかにあります。 山頂からは、また岩場を下り、往路を鈴ヶ岳登山口に戻ります。体力と時間があれば、 大ダオから出張峠、大沼を回ってもよいでしょう。また、レンゲツツジやヤマツツジが咲く頃ならば白樺牧場を抜けて、見晴山に登るのも楽しいでしょう。
    赤城山で3番目に高い鈴ヶ岳は、赤城山の西側にある外輪山のひとつ。独特なドーム型の山容が美しく、深山的な雰囲気を持つ山です。鈴ヶ岳を構成する岩質は、赤城山の多くの部分をなす岩に比べると硬いため、長い年月をかけて雨などによって山の周囲を削られ、硬い部分だけが残り、山頂の周辺は断崖絶壁に囲まれた、ドーム型の山容になりました。登山ルートは展望に恵まれ、岩場の登り下り、雑木林の尾根歩き、明るいカラマツ林や、緑と紅葉の美しい落葉広葉樹林歩きなど、山歩きのさまざまな魅力を味わえます。 ほぼ一年中登れますが、この山に登るのは、5月末〜6月中旬がおすすめです。 登山口の白樺牧場から見晴山までの大地をレンゲツツジとヤマツツジが埋め尽くす絶景が見られるからです。ヤマツツジとレンゲツツジは有毒で牛が食べないために、牧場ではツツジの純林になりやすいのです。また、秋の紅葉もよいでしょう。 白樺牧場の脇にある、鈴ヶ岳登山口から登り始めます。白樺牧場を右に見ながらしばらく登ると尾根に出ます。ここからはダケカンバやヤマザクラが生える、明るい尾根歩きとなります。この尾根には踏み跡がいくつか分かれますが、また途中で合流するので、尾根を忠実にたどっていきましょう。小さなアップダウンを繰り返しながら、姥子峠、鍬柄峠と進んで行くと、急坂も出てきて、展望もだんだんとひらけてきます。右に黒檜山、大沼が、振り返ると地蔵岳が大きく見えます。岩場を登ると、南アルプス、富士山などの展望もあるでしょう。左に下る踏み跡には入らず、正面の尾根をたどると鍬柄山で、展望は最高潮に達します。 鍬柄山から急坂を下ると、ドーム型の山容の鈴ヶ岳が木々の間から見えてきます。下りきった、林の中に開けた草地の大ダオ(タルミ)からは急坂を登ることになります。急できついため、手を使わないと登りにくい岩場も数箇所現れます。登山道脇にはアカヤシオ、シロヤシオ、ヤマツツジなどのツツジが多く生えています。ぐんぐんと高度を稼ぎ、最後の岩場を登ると鈴ヶ岳に到着です。 山頂には、赤城神社の大きな石碑があります。明るい広場になっている周囲には、背があまり高くないものの木が生えていて、それほど展望がよいとは言えませんが、山頂のはずれに一部開けた場所があり、今度は今まで見えなかった、谷川岳や苗場山など北側の山々の展望がわずかにあります。 山頂からは、また岩場を下り、往路を鈴ヶ岳登山口に戻ります。体力と時間があれば、 大ダオから出張峠、大沼を回ってもよいでしょう。また、レンゲツツジやヤマツツジが咲く頃ならば白樺牧場を抜けて、見晴山に登るのも楽しいでしょう。
  • 掃部ヶ岳

    掃部ヶ岳

    榛名山で最も標高が高い掃部ヶ岳は、円錐形の榛名富士や周囲が切り立った独特な形をした山容の烏帽子ヶ岳や相馬山ほど目立った特徴はありませんが、榛名湖畔にすっくとそびえる美しい山です。登山の対象としては意外と地味な山で、途中の硯岩と山頂以外は林の中を歩くため展望はありません。しかし、登山途中のミズナラやカラマツの林は美しく、趣があります。掃部ヶ岳だけだと簡単すぎると思われる場合は、足を伸ばして杖ノ神峠まで回る周遊コースを選ぶこともできます。 榛名湖畔にはいくつか駐車場があるので、県営駐車場か、県道沿いの小さな駐車場を利用します。榛名湖畔周遊道路との分岐から少し北に入ったあたりに道標があり、ここが登山口になります。始めは舗装路ですが、すぐに山道になります。ゆるやかな歩きやすい登り道です。途中の木々にはプレートがかけられ、木の名前を知ることができます。大きく右にカーブしながら登り、尾根に出ると硯岩の分岐です。分岐を右に行き、展望がよい硯岩を往復しましょう(往復10分)。分岐から急峻な坂道を登ると硯岩の上の展望台に到着します。突然、榛名湖がはるか下に見え、美しい円錐形の榛名富士を正面に、多くの榛名の山々の展望も広がります。足元は激しく切れ落ち、恐ろしいほどの高度感です。展望を楽しんだら、先ほど登ってきた急坂を下り、林の中の分岐に戻ります。 硯岩の分岐からは、右手には林の向こうに民家が見ながら緩やかに登りますが、次第に勾配は急になります。林床にはササが地面一帯に生えるミズナラ林をどんどん登っていきます。木の階段などで整備してありますが、ところどころ土が流出して歩きにくい場所もあります。とにかく同じような明るい林の中の斜面を登り続け、高度を稼いでいきます。細い尾根に出ると、榛名湖の別の登山口から登ってくる、もうひとつの登山道と合流します。尾根の急坂を登れば、途中左側に榛名湖や相馬山など榛名山の山々も見えてきます。ササの間の細い登山道をさらにもうひと登りすれば、掃部ヶ岳の山頂に到着します。山頂の北側には木が生えていて展望はありませんが、南西方面は大きく開け、天気がよければ南アルプスや富士山、関東北部の山々、関東平野など、はるか遠くまで見渡すことができる絶景が広がります。 下山は、山頂からしばらくは同じ尾根道を下ります。途中の分岐まで、登りと同じ道を下ります。分岐からは、尾根をそのまま下ります。勾配が急で、濡れると滑りやすい柔らかな土の道で、ミズナラの林の下草にササが茂った尾根が続きます。やがて、勾配が緩やかになると、遊歩道になっている巻き道にぶつかるので、左に行くと駐車場に戻ります。
    榛名山で最も標高が高い掃部ヶ岳は、円錐形の榛名富士や周囲が切り立った独特な形をした山容の烏帽子ヶ岳や相馬山ほど目立った特徴はありませんが、榛名湖畔にすっくとそびえる美しい山です。登山の対象としては意外と地味な山で、途中の硯岩と山頂以外は林の中を歩くため展望はありません。しかし、登山途中のミズナラやカラマツの林は美しく、趣があります。掃部ヶ岳だけだと簡単すぎると思われる場合は、足を伸ばして杖ノ神峠まで回る周遊コースを選ぶこともできます。 榛名湖畔にはいくつか駐車場があるので、県営駐車場か、県道沿いの小さな駐車場を利用します。榛名湖畔周遊道路との分岐から少し北に入ったあたりに道標があり、ここが登山口になります。始めは舗装路ですが、すぐに山道になります。ゆるやかな歩きやすい登り道です。途中の木々にはプレートがかけられ、木の名前を知ることができます。大きく右にカーブしながら登り、尾根に出ると硯岩の分岐です。分岐を右に行き、展望がよい硯岩を往復しましょう(往復10分)。分岐から急峻な坂道を登ると硯岩の上の展望台に到着します。突然、榛名湖がはるか下に見え、美しい円錐形の榛名富士を正面に、多くの榛名の山々の展望も広がります。足元は激しく切れ落ち、恐ろしいほどの高度感です。展望を楽しんだら、先ほど登ってきた急坂を下り、林の中の分岐に戻ります。 硯岩の分岐からは、右手には林の向こうに民家が見ながら緩やかに登りますが、次第に勾配は急になります。林床にはササが地面一帯に生えるミズナラ林をどんどん登っていきます。木の階段などで整備してありますが、ところどころ土が流出して歩きにくい場所もあります。とにかく同じような明るい林の中の斜面を登り続け、高度を稼いでいきます。細い尾根に出ると、榛名湖の別の登山口から登ってくる、もうひとつの登山道と合流します。尾根の急坂を登れば、途中左側に榛名湖や相馬山など榛名山の山々も見えてきます。ササの間の細い登山道をさらにもうひと登りすれば、掃部ヶ岳の山頂に到着します。山頂の北側には木が生えていて展望はありませんが、南西方面は大きく開け、天気がよければ南アルプスや富士山、関東北部の山々、関東平野など、はるか遠くまで見渡すことができる絶景が広がります。 下山は、山頂からしばらくは同じ尾根道を下ります。途中の分岐まで、登りと同じ道を下ります。分岐からは、尾根をそのまま下ります。勾配が急で、濡れると滑りやすい柔らかな土の道で、ミズナラの林の下草にササが茂った尾根が続きます。やがて、勾配が緩やかになると、遊歩道になっている巻き道にぶつかるので、左に行くと駐車場に戻ります。
  • 相馬山から天目山へ

    相馬山から天目山へ

    関越自動車道を北に向かうと、大きく裾野を広げ、その上に多くのピークが林立する榛名山がよく見えます。なかでも鋭く切り立ち一番目立つピークが相馬山です。山麓から見ると登るのが大変そうですが、実際は急峻な岩場はあっても、積雪期以外は一般的な登山が可能な山です。初夏のヤマツツジが咲き乱れる頃は、相馬山が一番美しい季節です。紅葉の頃もいい季節です。 ヤセオネ峠から、新しい大きな赤い鳥居をくぐり、登山道に入ります。周囲は明るいミズナラやリョウブなどの広葉樹の林で、はじめはなだらかに登ります。少し登ると、相馬山分岐に出るので、左に向かいます。ここから山頂近くまでは、急峻な岩場が続き、長い鉄梯子や鎖場が連続する最大の難所で、緊張を強いられます。 岩場を抜けると、勾配も緩やかになります。小さな石の祠がある木に囲まれた山頂のような場所に出ますが、山頂はさらにその奥になります。ここからは明るい尾根歩きになり、相馬山はすぐです。 相馬山の山頂には、山小屋かなと思わせるほどしっかりした建物の黒髪神社があり、その前に小さな広場があります。南面の関東平野の展望はすばらしく、平野部まで標高差は1000m近くあり、高度感があります。振り返ると榛名山のピークも見えます。 山頂から往路を分岐まで戻ります。下りのほうが危険なので注意して歩いてください。分岐からは、木の階段を延々と下ります。しばらく歩くと、広場に出ますが、ここから振り返った相馬山の雄姿は迫力があります。尾根から少し離れて右に下ると、コンクリート製の階段を下ります。また、尾根をしばらく歩いていくと、東屋があり、相馬山の眺めがよい磨墨峠に到着します。少し先には分岐があり、「行人洞」「磨墨岩」へ、それぞれ往復する小道があります。磨墨岩は断崖絶壁に見えますが、多少岩登りの心得があれば、それほど難しくなく登れます。岩の上には烏天狗がまつられ、岩上からの沼の原や榛名富士の展望はすばらしいです。往復10分程度です。分岐に戻り、しばらく下って舗装路を渡り、また長い階段を登ります。七曲峠でまた舗装路を渡り、しばらく登ると、ベンチがあるだけで展望もない地味な天目山です。さらに尾根歩きを続け、また少し登ると、狭く木々に覆われた氷室山の山頂に到着します。氷室山からは、急坂をまっすぐ榛名湖に向かって下る感じがすばらしいですが、すぐに左に曲がって林の中へ降りていきます。榛名神社の分岐から林道を歩き、少し下ったところが天神峠。榛名湖に向かって舗装路を少し下ると榛名湖バス停に到着します。 初夏~夏であれば、そのまま沼ノ原を散策しながら戻ってもいいでしょう。初夏にはレンゲツツジやヤマツツジ、夏にはユウスゲやマツムシソウがたくさん咲いています。
    関越自動車道を北に向かうと、大きく裾野を広げ、その上に多くのピークが林立する榛名山がよく見えます。なかでも鋭く切り立ち一番目立つピークが相馬山です。山麓から見ると登るのが大変そうですが、実際は急峻な岩場はあっても、積雪期以外は一般的な登山が可能な山です。初夏のヤマツツジが咲き乱れる頃は、相馬山が一番美しい季節です。紅葉の頃もいい季節です。 ヤセオネ峠から、新しい大きな赤い鳥居をくぐり、登山道に入ります。周囲は明るいミズナラやリョウブなどの広葉樹の林で、はじめはなだらかに登ります。少し登ると、相馬山分岐に出るので、左に向かいます。ここから山頂近くまでは、急峻な岩場が続き、長い鉄梯子や鎖場が連続する最大の難所で、緊張を強いられます。 岩場を抜けると、勾配も緩やかになります。小さな石の祠がある木に囲まれた山頂のような場所に出ますが、山頂はさらにその奥になります。ここからは明るい尾根歩きになり、相馬山はすぐです。 相馬山の山頂には、山小屋かなと思わせるほどしっかりした建物の黒髪神社があり、その前に小さな広場があります。南面の関東平野の展望はすばらしく、平野部まで標高差は1000m近くあり、高度感があります。振り返ると榛名山のピークも見えます。 山頂から往路を分岐まで戻ります。下りのほうが危険なので注意して歩いてください。分岐からは、木の階段を延々と下ります。しばらく歩くと、広場に出ますが、ここから振り返った相馬山の雄姿は迫力があります。尾根から少し離れて右に下ると、コンクリート製の階段を下ります。また、尾根をしばらく歩いていくと、東屋があり、相馬山の眺めがよい磨墨峠に到着します。少し先には分岐があり、「行人洞」「磨墨岩」へ、それぞれ往復する小道があります。磨墨岩は断崖絶壁に見えますが、多少岩登りの心得があれば、それほど難しくなく登れます。岩の上には烏天狗がまつられ、岩上からの沼の原や榛名富士の展望はすばらしいです。往復10分程度です。分岐に戻り、しばらく下って舗装路を渡り、また長い階段を登ります。七曲峠でまた舗装路を渡り、しばらく登ると、ベンチがあるだけで展望もない地味な天目山です。さらに尾根歩きを続け、また少し登ると、狭く木々に覆われた氷室山の山頂に到着します。氷室山からは、急坂をまっすぐ榛名湖に向かって下る感じがすばらしいですが、すぐに左に曲がって林の中へ降りていきます。榛名神社の分岐から林道を歩き、少し下ったところが天神峠。榛名湖に向かって舗装路を少し下ると榛名湖バス停に到着します。 初夏~夏であれば、そのまま沼ノ原を散策しながら戻ってもいいでしょう。初夏にはレンゲツツジやヤマツツジ、夏にはユウスゲやマツムシソウがたくさん咲いています。
  • 三枚石と方塞山

    三枚石と方塞山

    三枚石登山口となる古峰原湿原脇にある古峰ヶ原峠からスタート。あずま屋の横から斜面を登り始めると、すぐに一ノ鳥居をくぐります。登山道は雨で削られ、歩きにくいですが、やがて石や木の階段で整備されます。二ノ鳥居をくぐると尾根は右に曲がり、緩やかに登っていきます。苔むした大岩が日本庭園のような天狗の庭を抜け、1378mのピークを巻くと、三枚石に到着します。三枚石は古峯神社の奥の院でもあり、神社の建物もあり広場になっています。 三枚石からアップダウンを繰り返しながら少し行くと、ツツジ平と呼ばれるヤマツツジやレンゲツツジの多い平らな場所に出ます。さらにひと登りすると突然視界が広がり、テレビ塔や牧場の柵など人工物が出てくると、ベンチがある方塞山の山頂です。ここから引き返すハイカーがほとんどです。前日光牧場の柵沿いに、このまま木の階段を下っていくと前日光牧場手前で車道に出て、前日光牧場まではあと少しです。古峰原湿原には車道を延々と歩き、途中から史跡・深山巴の宿へ立ち寄り、古峰原湿原横を通りながら避難小屋の古峰ヶ原高原ヒュッテを左に見て、古峰ヶ原峠に戻ります。
    三枚石登山口となる古峰原湿原脇にある古峰ヶ原峠からスタート。あずま屋の横から斜面を登り始めると、すぐに一ノ鳥居をくぐります。登山道は雨で削られ、歩きにくいですが、やがて石や木の階段で整備されます。二ノ鳥居をくぐると尾根は右に曲がり、緩やかに登っていきます。苔むした大岩が日本庭園のような天狗の庭を抜け、1378mのピークを巻くと、三枚石に到着します。三枚石は古峯神社の奥の院でもあり、神社の建物もあり広場になっています。 三枚石からアップダウンを繰り返しながら少し行くと、ツツジ平と呼ばれるヤマツツジやレンゲツツジの多い平らな場所に出ます。さらにひと登りすると突然視界が広がり、テレビ塔や牧場の柵など人工物が出てくると、ベンチがある方塞山の山頂です。ここから引き返すハイカーがほとんどです。前日光牧場の柵沿いに、このまま木の階段を下っていくと前日光牧場手前で車道に出て、前日光牧場まではあと少しです。古峰原湿原には車道を延々と歩き、途中から史跡・深山巴の宿へ立ち寄り、古峰原湿原横を通りながら避難小屋の古峰ヶ原高原ヒュッテを左に見て、古峰ヶ原峠に戻ります。