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検索結果1117件中
981-1000件
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トムラウシ短縮コース登山口からトムラウシ山
- 日帰り
- 11時間50分
- 17.2km
トムラウシ短縮コース登山口からトムラウシ山
- 日帰り
- 11時間50分
- 17.2km
長い林道の奥に位置するトムラウシ温泉から、さらに林道を進みトムラウシ短縮コース登山口に至ります。トムラウシ温泉から歩き始めるのと比べて標高300m以上も高くから出発できるので、今では多くの登山者がこちらを利用し、元の登山道を歩く人は稀です。登山口の駐車場は広く、立派なバイオトイレが設置されています。 トムラウシ温泉からの登山道と合流するまでは緩やかな道のりです。合流後は急登と平坦な箇所を何度か繰り返しカムイ天上に到着。木々の間から目指すトムラウシ山山頂が遠くに見えます。カムイ天上からコマドリ沢までは、かつてカムイサンケナイ川沿いの登山道が使われていましたが、増水などの危険があり遭難事故も起きたため、尾根上に笹の刈り分け道が新設されました。この新道は開削数年のうちにひどいぬかるみ状態になり、通行に苦労する箇所でした。近年、木道の設置などが進みかなり歩きやすくなっています。木々の間から時折トムラウシ山を眺め尾根を進み、カムイサンケナイ川まで急な斜面を下り、少し上流に進むとコマドリ沢分岐です。 コマドリ沢の登りは7月中は雪渓歩きで、さほど斜度はありません。コマドリ沢から離れると大きな岩が積み重なる岩塊斜面が現れます。その下部を横切ったのち、右側の縁を伝いぐんぐん登っていきます。コース中一番の急登です。登っているうちに高木がなくなり高山植物が増えてきます。岩の間からナキウサギの声がよく聞こえる所でもあります。登り切って平坦な場所が前トム平。トムラウシ山がだいぶ近く見えるようになってきます。 前トム平からひと登り、右手にニペソツ山を望みながら岩場を通過し、トムラウシ公園に向けて下りとなります。この下り斜面から見るトムラウシ山は雄大の一言。初夏には大きな雪田を纏い、秋には紅葉が山肌を染めます。トムラウシ公園からの登り返しは7月上旬くらいまでは雪で埋まっており、雪が解けるとお花畑になっていきます。その後トラバースで南沼野営指定地に出ます。水場と携帯トイレ用ブースがあるので、多くの登山者が休憩を取るところです。 山頂への最後の登りは大きな岩を踏みながら30分ほど。長い道のりの果てにたどり着いたトムラウシ山山頂からは、旭岳を盟主とする表大雪北部の山々、武利岳を擁する北大雪、音更山から石狩岳へと繋がる東大雪、オプタテシケ山がよく目立つ十勝連峰と、大雪山系の山の全てを望むことができます。帰りは往路を戻ります。長い林道の奥に位置するトムラウシ温泉から、さらに林道を進みトムラウシ短縮コース登山口に至ります。トムラウシ温泉から歩き始めるのと比べて標高300m以上も高くから出発できるので、今では多くの登山者がこちらを利用し、元の登山道を歩く人は稀です。登山口の駐車場は広く、立派なバイオトイレが設置されています。 トムラウシ温泉からの登山道と合流するまでは緩やかな道のりです。合流後は急登と平坦な箇所を何度か繰り返しカムイ天上に到着。木々の間から目指すトムラウシ山山頂が遠くに見えます。カムイ天上からコマドリ沢までは、かつてカムイサンケナイ川沿いの登山道が使われていましたが、増水などの危険があり遭難事故も起きたため、尾根上に笹の刈り分け道が新設されました。この新道は開削数年のうちにひどいぬかるみ状態になり、通行に苦労する箇所でした。近年、木道の設置などが進みかなり歩きやすくなっています。木々の間から時折トムラウシ山を眺め尾根を進み、カムイサンケナイ川まで急な斜面を下り、少し上流に進むとコマドリ沢分岐です。 コマドリ沢の登りは7月中は雪渓歩きで、さほど斜度はありません。コマドリ沢から離れると大きな岩が積み重なる岩塊斜面が現れます。その下部を横切ったのち、右側の縁を伝いぐんぐん登っていきます。コース中一番の急登です。登っているうちに高木がなくなり高山植物が増えてきます。岩の間からナキウサギの声がよく聞こえる所でもあります。登り切って平坦な場所が前トム平。トムラウシ山がだいぶ近く見えるようになってきます。 前トム平からひと登り、右手にニペソツ山を望みながら岩場を通過し、トムラウシ公園に向けて下りとなります。この下り斜面から見るトムラウシ山は雄大の一言。初夏には大きな雪田を纏い、秋には紅葉が山肌を染めます。トムラウシ公園からの登り返しは7月上旬くらいまでは雪で埋まっており、雪が解けるとお花畑になっていきます。その後トラバースで南沼野営指定地に出ます。水場と携帯トイレ用ブースがあるので、多くの登山者が休憩を取るところです。 山頂への最後の登りは大きな岩を踏みながら30分ほど。長い道のりの果てにたどり着いたトムラウシ山山頂からは、旭岳を盟主とする表大雪北部の山々、武利岳を擁する北大雪、音更山から石狩岳へと繋がる東大雪、オプタテシケ山がよく目立つ十勝連峰と、大雪山系の山の全てを望むことができます。帰りは往路を戻ります。 -
石狩岳(シュナイダーコース)
- 日帰り
- 9時間50分
- 9.6km
石狩岳(シュナイダーコース)
- 日帰り
- 9時間50分
- 9.6km
シュナイダーコース登山口から北向きの支流に沿って進んでいきます。一度渡渉があり、すぐに尾根に取付きます。取付きの手前にコース開削25周年の看板が置かれています。元々石狩岳までは音更山を経る長い道のりでしたが、このコースのおかげで直接往復できるようになりました。 取付きを終えるとしばらく馬の背状の尾根が続きます。標高1300mあたりから登山道が斜度を増し、稜線上の分岐まで標高差500mほどを登ります。かくれんぼ岩が現れると急登も半ば。大きな一枚岩をロープを使って攀じ登ります。稜線上の分岐に至ると、進行方向に石狩岳が迎えてくれます。山頂までは小一時間ほどの登りです。 大雪山系はどの山頂も展望が良いのですが、中でも石狩岳は群を抜いています。トムラウシ山を中心に北、表大雪・十勝連峰と山並みが続き、一目では入り切らないほどです。なお最高点は標識の置かれている山頂ではなく、南の1967mピーク。片道5分ほどで、大雪山系では珍しい細尾根歩きを楽しめます。帰りは往路を戻ります。シュナイダーコース登山口から北向きの支流に沿って進んでいきます。一度渡渉があり、すぐに尾根に取付きます。取付きの手前にコース開削25周年の看板が置かれています。元々石狩岳までは音更山を経る長い道のりでしたが、このコースのおかげで直接往復できるようになりました。 取付きを終えるとしばらく馬の背状の尾根が続きます。標高1300mあたりから登山道が斜度を増し、稜線上の分岐まで標高差500mほどを登ります。かくれんぼ岩が現れると急登も半ば。大きな一枚岩をロープを使って攀じ登ります。稜線上の分岐に至ると、進行方向に石狩岳が迎えてくれます。山頂までは小一時間ほどの登りです。 大雪山系はどの山頂も展望が良いのですが、中でも石狩岳は群を抜いています。トムラウシ山を中心に北、表大雪・十勝連峰と山並みが続き、一目では入り切らないほどです。なお最高点は標識の置かれている山頂ではなく、南の1967mピーク。片道5分ほどで、大雪山系では珍しい細尾根歩きを楽しめます。帰りは往路を戻ります。 -
ニペソツ山(幌加温泉コース)
- 日帰り
- 14時間0分
- 22.5km
ニペソツ山(幌加温泉コース)
- 日帰り
- 14時間0分
- 22.5km
廃道状態だった幌加温泉コースですが2016年の台風被害で十六の沢コースが使えなくなり、代替コースとして整備が行われました。 登山口は幌加温泉手前の林道ゲート。ゲート開放時は注意書きに従い進むと一番奥に駐車場があり、2kmの歩行を短縮できます。ぬかるんだ道を進み三条沼を経てシャクナゲ尾根への急登に取り付きます。尾根は徐々に狭くなり、標高点1662mのピークに立つと、前天狗・天狗岳・ニペソツ山が連なって見えます。 登り切って岩がちな道を進むと前天狗です。天狗平の先にはニペソツ山の三角錐が聳えており、天狗岳を越えた下り始めあたりが絶好の展望所です。大雪山系でこれだけ山岳的な荒々しさを見せる山は他にありません。ここから大きく下って登り返し。岩の斜面に取り付き右から回り込むようにニペソツ山山頂に立てば、全方向に展望が広がります。横長の山容が特徴のウペペサンケ山、南北へ連なる長大な大雪の山々も見事。天狗岳・前天狗の尾根も岩のツノを生やしたような異容を示しています。帰りは往路を戻ります。廃道状態だった幌加温泉コースですが2016年の台風被害で十六の沢コースが使えなくなり、代替コースとして整備が行われました。 登山口は幌加温泉手前の林道ゲート。ゲート開放時は注意書きに従い進むと一番奥に駐車場があり、2kmの歩行を短縮できます。ぬかるんだ道を進み三条沼を経てシャクナゲ尾根への急登に取り付きます。尾根は徐々に狭くなり、標高点1662mのピークに立つと、前天狗・天狗岳・ニペソツ山が連なって見えます。 登り切って岩がちな道を進むと前天狗です。天狗平の先にはニペソツ山の三角錐が聳えており、天狗岳を越えた下り始めあたりが絶好の展望所です。大雪山系でこれだけ山岳的な荒々しさを見せる山は他にありません。ここから大きく下って登り返し。岩の斜面に取り付き右から回り込むようにニペソツ山山頂に立てば、全方向に展望が広がります。横長の山容が特徴のウペペサンケ山、南北へ連なる長大な大雪の山々も見事。天狗岳・前天狗の尾根も岩のツノを生やしたような異容を示しています。帰りは往路を戻ります。 -
望岳台から十勝岳、美瑛岳
- 日帰り
- 10時間0分
- 15.3km
望岳台から十勝岳、美瑛岳
- 日帰り
- 10時間0分
- 15.3km
観光地として賑わいを見せる望岳台が登山口となります。十勝連峰の山々が眼前に広がり、十勝岳は正面奥にちょこんと山頂を乗せ、美瑛岳はやや左手に尖った山容を見せています。十勝岳避難小屋までの道はいく度にもわたる火山活動によって形作られたもので、ザラザラした火山礫を踏んでいきます。 十勝岳避難小屋からは荒々しい岩の尾根をひたすら登り、スリバチ火口とグラウンド火口の狭間に出ます。この付近には噴煙を上げる火口が複数あり火山の活動を感じられます。植物も全くありません。左右に火口を見ながら正面の十勝岳に向かって進み、最後の急登に取り付き標高差250mほどを登ります。 十勝連峰最高峰の十勝岳山頂からは連なる山々がよく見えます。南西には富良野岳、北東には美瑛岳がそれぞれ主役を張り、その他の山々を従えています。山頂から美瑛岳に進むルートは見つけにくいのですが、美瑛岳に向かってやや右手に下りると黄色いペンキが見つかります。 最低鞍部までは火山灰・火山礫の上の踏み跡を進みます。視界不良時には迷いやすいので等間隔で打たれた杭をたどります。最低鞍部から美瑛岳に取りつくと、徐々に植物が現れ茶色い山肌に緑の面積が増えていきます。登り初めはイワブクロの大群落。標高を上げるとチングルマのお花畑。ともに7月にはお花畑を、9月には紅葉の絨毯を見せてくれます。足元のチングルマから遥か下ってウラジロナナカマド・ダケカンバまで色彩に富んだ斜面を見下ろせる紅葉は一見の価値ありです。山頂までの間にも高山植物が多く見られ、荒涼とした十勝岳との対比を感じられます。登山道が北向きから西向きに方角を変えると、岩を露出させた美瑛岳山頂が見えてきます。 美瑛岳も展望の良い山です。切れ落ちた火口壁の向こうに堂々たる十勝岳。振り返ると緩やかな尾根の先に三角錐のオプタテシケ山。背後には大雪山系の山々が広がっています。 美瑛岳から下っていくとハイマツやミヤマハンノキなどが背丈よりも高くなり、このコースで初めて木陰を感じられます。美瑛岳の最後の火山活動は1万年前に遡るため、植生の回復が進んできているのです。ここから一気に標高を下げるとポンピ沢に出合います。ここで大休憩を取るのも良いでしょう。 雲ノ平に向けて緩やかに登り返して、深く抉れた涸れ沢に出ます。7月上旬まで雪で埋まっていて高度差なく渡れますが、雪解け後はハシゴとロープを利用することになります。この周辺はウコンウツギとエゾコザクラが登山道を彩ります。 雲ノ平に至ると遠くに登山口の望岳台が見えます。十勝岳避難小屋の直下で登りのコースと合流し、再び火山礫を踏んで下ります。観光地として賑わいを見せる望岳台が登山口となります。十勝連峰の山々が眼前に広がり、十勝岳は正面奥にちょこんと山頂を乗せ、美瑛岳はやや左手に尖った山容を見せています。十勝岳避難小屋までの道はいく度にもわたる火山活動によって形作られたもので、ザラザラした火山礫を踏んでいきます。 十勝岳避難小屋からは荒々しい岩の尾根をひたすら登り、スリバチ火口とグラウンド火口の狭間に出ます。この付近には噴煙を上げる火口が複数あり火山の活動を感じられます。植物も全くありません。左右に火口を見ながら正面の十勝岳に向かって進み、最後の急登に取り付き標高差250mほどを登ります。 十勝連峰最高峰の十勝岳山頂からは連なる山々がよく見えます。南西には富良野岳、北東には美瑛岳がそれぞれ主役を張り、その他の山々を従えています。山頂から美瑛岳に進むルートは見つけにくいのですが、美瑛岳に向かってやや右手に下りると黄色いペンキが見つかります。 最低鞍部までは火山灰・火山礫の上の踏み跡を進みます。視界不良時には迷いやすいので等間隔で打たれた杭をたどります。最低鞍部から美瑛岳に取りつくと、徐々に植物が現れ茶色い山肌に緑の面積が増えていきます。登り初めはイワブクロの大群落。標高を上げるとチングルマのお花畑。ともに7月にはお花畑を、9月には紅葉の絨毯を見せてくれます。足元のチングルマから遥か下ってウラジロナナカマド・ダケカンバまで色彩に富んだ斜面を見下ろせる紅葉は一見の価値ありです。山頂までの間にも高山植物が多く見られ、荒涼とした十勝岳との対比を感じられます。登山道が北向きから西向きに方角を変えると、岩を露出させた美瑛岳山頂が見えてきます。 美瑛岳も展望の良い山です。切れ落ちた火口壁の向こうに堂々たる十勝岳。振り返ると緩やかな尾根の先に三角錐のオプタテシケ山。背後には大雪山系の山々が広がっています。 美瑛岳から下っていくとハイマツやミヤマハンノキなどが背丈よりも高くなり、このコースで初めて木陰を感じられます。美瑛岳の最後の火山活動は1万年前に遡るため、植生の回復が進んできているのです。ここから一気に標高を下げるとポンピ沢に出合います。ここで大休憩を取るのも良いでしょう。 雲ノ平に向けて緩やかに登り返して、深く抉れた涸れ沢に出ます。7月上旬まで雪で埋まっていて高度差なく渡れますが、雪解け後はハシゴとロープを利用することになります。この周辺はウコンウツギとエゾコザクラが登山道を彩ります。 雲ノ平に至ると遠くに登山口の望岳台が見えます。十勝岳避難小屋の直下で登りのコースと合流し、再び火山礫を踏んで下ります。 -
十勝岳温泉から富良野岳、三峰山、上富良野岳
- 日帰り
- 8時間30分
- 11.2km
十勝岳温泉から富良野岳、三峰山、上富良野岳
- 日帰り
- 8時間30分
- 11.2km
十勝岳温泉からスタートします。登山道はヌッカクシ富良野川を右手に見下ろし安政火口に向かって始まります。川の水が涸れたあたりで対岸に渡り、化物岩の斜面に取りつき、ハイマツと岩のトラバースとなります。ここの岩場はナキウサギの声がよく聞こえてくるところです。尾根を乗越すと今まで隠れていた富良野岳が突然現れます。岩が積み重なる涸れ沢に上ホロ分岐があり、富良野岳と上富良野岳への道が分かれます。 ぬかるみやすい緩やかな下りは三峰山沢に続き、沢を渡ると三峰山の山腹に出ます。ここには階段がつけられており、もう一つ小さな沢を越えると富良野岳に向けて長いトラバースとなります。ハイマツとナナカマドが目立ちますが、ところどころでウコンウツギが群落を作り7月初旬には斜面を黄色に染めます。トラバースを終えると主稜線へやや急な登りが待っています。ハイマツの斜面を登り終えると富良野岳分岐です。この分岐は平らで広く景色も良いので多くの登山者が休憩するところです。 富良野岳へはここから往復します。ここまでもチングルマなどの高山植物が多く見られますが、本番はここから。土留め階段の斜面にはコマクサをはじめ多種の花が点在し、稜線に出ると斜面は一面のお花畑となります。チングルマ・エゾコザクラといったお馴染みの花から、大雪山系では珍しいコイワカガミも見られます。特にハクサンイチゲとチングルマは白い大群落を作り、その中に黄色いチシマキンバイソウが色を添えます。山頂直下にはこれも珍しいエゾルリソウがわずかに見られます。 富良野岳山頂は一等三角点が置かれるだけあり、素晴らしい展望が広がります。芦別岳・夕張岳が間近に迫り、見下ろすと原始ヶ原の湿原、十勝連峰は主峰十勝岳を中心に美瑛富士まで見え、遠く旭岳やニペソツ山まで望めます。 富良野岳分岐まで戻り三峰山に向かいます。名前通り3つの小ピークが連なり、小規模ではあるものの高山植物の群落が点在します。3つ目のピークを越え、緩い登りの先に上富良野岳があります。元は稜線上の名もない突端でしたが、上富良野町開基百年記念で命名され、地形図にもその名が記されるようになりました。地形図では漢字、山頂標識はひらがなでの表記となっています。 安政火口を右手に見ながら化物岩に向けて下っていきます。左手には富良野岳から三峰山が連なり、先ほど歩いた三峰山の3つの峰がはっきり見えます。尾根を外れると長い階段が始まり一気に100mほど標高を下げます。階段が終わり平坦になると徐々に岩が増え、登りに分かれた上ホロ分岐に出るので、十勝岳温泉へと下ります。十勝岳温泉からスタートします。登山道はヌッカクシ富良野川を右手に見下ろし安政火口に向かって始まります。川の水が涸れたあたりで対岸に渡り、化物岩の斜面に取りつき、ハイマツと岩のトラバースとなります。ここの岩場はナキウサギの声がよく聞こえてくるところです。尾根を乗越すと今まで隠れていた富良野岳が突然現れます。岩が積み重なる涸れ沢に上ホロ分岐があり、富良野岳と上富良野岳への道が分かれます。 ぬかるみやすい緩やかな下りは三峰山沢に続き、沢を渡ると三峰山の山腹に出ます。ここには階段がつけられており、もう一つ小さな沢を越えると富良野岳に向けて長いトラバースとなります。ハイマツとナナカマドが目立ちますが、ところどころでウコンウツギが群落を作り7月初旬には斜面を黄色に染めます。トラバースを終えると主稜線へやや急な登りが待っています。ハイマツの斜面を登り終えると富良野岳分岐です。この分岐は平らで広く景色も良いので多くの登山者が休憩するところです。 富良野岳へはここから往復します。ここまでもチングルマなどの高山植物が多く見られますが、本番はここから。土留め階段の斜面にはコマクサをはじめ多種の花が点在し、稜線に出ると斜面は一面のお花畑となります。チングルマ・エゾコザクラといったお馴染みの花から、大雪山系では珍しいコイワカガミも見られます。特にハクサンイチゲとチングルマは白い大群落を作り、その中に黄色いチシマキンバイソウが色を添えます。山頂直下にはこれも珍しいエゾルリソウがわずかに見られます。 富良野岳山頂は一等三角点が置かれるだけあり、素晴らしい展望が広がります。芦別岳・夕張岳が間近に迫り、見下ろすと原始ヶ原の湿原、十勝連峰は主峰十勝岳を中心に美瑛富士まで見え、遠く旭岳やニペソツ山まで望めます。 富良野岳分岐まで戻り三峰山に向かいます。名前通り3つの小ピークが連なり、小規模ではあるものの高山植物の群落が点在します。3つ目のピークを越え、緩い登りの先に上富良野岳があります。元は稜線上の名もない突端でしたが、上富良野町開基百年記念で命名され、地形図にもその名が記されるようになりました。地形図では漢字、山頂標識はひらがなでの表記となっています。 安政火口を右手に見ながら化物岩に向けて下っていきます。左手には富良野岳から三峰山が連なり、先ほど歩いた三峰山の3つの峰がはっきり見えます。尾根を外れると長い階段が始まり一気に100mほど標高を下げます。階段が終わり平坦になると徐々に岩が増え、登りに分かれた上ホロ分岐に出るので、十勝岳温泉へと下ります。 -
旭岳からトムラウシ山、十勝岳へ縦走
- 4泊5日
- 38時間50分
- 59.8km
旭岳からトムラウシ山、十勝岳へ縦走
- 4泊5日
- 38時間50分
- 59.8km
ともにアクセスの良い旭岳温泉から十勝岳温泉を目指します。避難小屋で2泊、野営指定地で2泊の行程です。後半の十勝連峰は8月以降水の入手がどんどん難しくなる山域です。9月に入ると水場が完全に涸れるため、2日分以上の水を持ち歩く必要があります。 1日目:姿見駅〜旭岳〜忠別岳避難小屋 (姿見駅から旭岳を経て間宮岳分岐までは姿見の池から旭岳(コースガイド)を参照)間宮岳分岐から御鉢平に沿って北海岳まで進みます。展望を楽しみながらの緩やかな登り下り。岩の積み重なる白雲岳の姿が正面に見えます。北海岳から白雲岳分岐まではほぼ平坦で、(白雲岳分岐から白雲岳避難小屋までは銀泉台から赤岳、白雲岳、緑岳(コースガイド)を参照)白雲岳避難小屋で今日の行程の概ね半分くらい。小屋前のベンチでトムラウシを眺めながら休憩するのも良いでしょう。小屋から緩やかに下り高根ヶ原へ。平らでどこまでも続く尾根はこれぞ大雪山というべきもの。左手に高原温泉の池沼群を見下ろします。平ヶ岳を乗り越えるとコマクサの大群落が待っています。さらに一つピークを越えると忠別沼。木道が敷かれ休憩にちょうど良い場所です。車輪状に咲く紫のタカネシオガマを見ながら忠別岳へ。忠別川源流部の方に深く切れ落ちていて展望の良い山頂です。トムラウシ山もかなり大きく見えるようになってきました。山頂から下る登山道は両側をチングルマが埋め尽くします。 忠別岳から五色岳にかけての登山道はハイマツに触れながらの歩行ですが、ゆっくり進めば問題ありません。鞍部の分岐で左に折れ忠別岳避難小屋へ。小屋前の雪渓は大きく9月まで取水可能です。 2日目:忠別岳避難小屋〜南沼野営指定地〜トムラウシ山 分岐まで戻りハイマツの中を五色岳まで登ります。五色岳から見るトムラウシ山は一段と大きく、旭岳方向を見返すと昨日歩いてきたルートがよくわかります。ここから化雲岳方面は平坦な道が続き前半はハイマツの中を、後半はお花畑を歩きます。トムラウシ山に向かうように進むとホソバウルップソウも現れ、化雲岳付近ではチングルマの大群落も待っています。化雲岳には寄らずに進むこともできますが、時間に余裕があれば山頂に立つ大岩「化雲のヘソ」を見ていきましょう。切れ落ちた崖から見る表大雪の山も見事です。 化雲岳からトムラウシ山を正面に進み、木道上でヒサゴ小屋に向かう道を分け直進。一度下って登り返せば巨岩の間を縫う木道が天沼まで続き、左手下方には陽光を反射するヒサゴ沼が見えてきます。 トムラウシ山に近づくにつれ大きな岩が増えてきます。天沼周辺は岩と池とチングルマが作り出す「日本庭園」。その先には岩塊斜面が広がるロックガーデン。一度見えなくなったトムラウシ山はここを登り切ると北沼を携えた姿で再登場します。北沼分岐から巻道を使い南沼野営指定地へ。テントを張ってから身軽に山頂を往復します。(トムラウシ山山頂まではトムラウシ短縮コース登山口からトムラウシ山(コースガイド)参照) 南沼野営指定地は広く、ロープで囲われたテントサイトが複数あります。携帯トイレブースも2つあります。大きな雪田が残るので9月でも取水できることが多いです。 3日目:南沼野営指定地〜双子池野営指定地 大雪山縦走のハイライトとも言える、原始的な奥深さを感じられる区間。登山道整備も最小限で、ハイマツや灌木・ササが登山道を覆い、手でかき分けながら歩くことになります。 南沼野営指定地はその名に反して南沼に面していません。出発して数分歩き、急坂に出るとようやく残雪をたたえた綺麗な沼を見ることができます。ここから三川台を越えツリガネ山までは三川台を頂点にユウトムラウシ川の源流部をU字に回りこむ形です。登山道はほぼ平坦で、源流部に点在する池沼を眺めながら歩けます。 三川台から最低コルに向かって下ります。いよいよヤブの濃い区間が始まります。登り下りが続きますが標高差はさほどないので距離を稼げ、ひとピーク越えるごとにオプタテシケ山が大きく見えてきます。コスマヌプリを越え1668mピークに立てば残る行程はわずか。ぬかるみの続く鞍部を抜け登り返すと双子池野営指定地です。 指定地はロープなどで区画されているわけではなく、登山道もテント場もはっきりしません。7月初旬には一面雪で覆われていることもあり、その後も雪解け水にさらされるので基本的にぬかるみやすい場所です。水は野営指定地東端の雪解け水が流れる沢から取ります。8月中には取れなくなることが多いでしょう。 4日目:双子池野営指定地〜十勝岳〜上ホロカメットク山避難小屋 野営指定地からオプタテシケ山に向かってやや左の方に登り小沢を跨ぐとようやく登山道がはっきりしてきます。7月上旬、雪渓が広く残っている時は、さらにわかりにくくなります。 オプタテシケ山までの標高差600mの登りは常に展望が良く、進む先も振り返る背後もよく見えます。オプタテシケ山に立つとここから南へ連なる火山がよく見えます。標高差はさほどではないもののピークごとに登り下りが連続します。オプタテシケ山からベベツ岳・石垣山と進み、美瑛富士の端正な姿を正面に見るとその麓に美瑛富士避難小屋が見えます。小屋への分岐を二つ横目に過ぎ、美瑛富士の裾野をぐるりと巻き、美瑛富士と美瑛岳の鞍部に出ます。十字路になっていて縦走路は左です。ここから美瑛岳へは見えている感じから想像する以上に時間がかかる登りです。山頂近くで分岐に出ます。美瑛岳まではわずかなので往復しても良いでしょう。 (美瑛岳から十勝岳までは望岳台から十勝岳、美瑛岳(コースガイド)を参照) 十勝岳は日帰り登山者で賑わう山です。正面に十勝連峰南端の富良野岳が大きく見え、いよいよ縦走も終わりが見えてきますが、静かに感慨に耽るという感じではありません。ここからは下り基調で上ホロカメットク山避難小屋へ。稜線の右手が切れ落ち美瑛・富良野の街並みがはっきり見えます。避難小屋は上ホロカメットク山の麓、稜線からわずか左側にあります。少し先の雪田から取水しますが、ここも8月には涸れるところです。 5日目:上ホロカメットク山避難小屋〜十勝岳温泉 小屋から上ホロカメットク山を巻く道と山頂に向かう道が分かれます。巻道も意外と登るので山頂を経由して行きましょう。急登を終えると広く平らな山頂です。わずかに下れば上富良野岳に出ます。(上富良野岳から富良野岳を経て十勝岳温泉までは十勝岳温泉から富良野岳、三峰山、上富良野岳(コースガイド)参照) 十勝岳温泉からは上富良野町の町営バスで上富良野駅まで行けます。便数が少ないので時間に注意しましょう。温泉宿で日帰り入浴をしつつ時間調整することもできます。ともにアクセスの良い旭岳温泉から十勝岳温泉を目指します。避難小屋で2泊、野営指定地で2泊の行程です。後半の十勝連峰は8月以降水の入手がどんどん難しくなる山域です。9月に入ると水場が完全に涸れるため、2日分以上の水を持ち歩く必要があります。 1日目:姿見駅〜旭岳〜忠別岳避難小屋 (姿見駅から旭岳を経て間宮岳分岐までは姿見の池から旭岳(コースガイド)を参照)間宮岳分岐から御鉢平に沿って北海岳まで進みます。展望を楽しみながらの緩やかな登り下り。岩の積み重なる白雲岳の姿が正面に見えます。北海岳から白雲岳分岐まではほぼ平坦で、(白雲岳分岐から白雲岳避難小屋までは銀泉台から赤岳、白雲岳、緑岳(コースガイド)を参照)白雲岳避難小屋で今日の行程の概ね半分くらい。小屋前のベンチでトムラウシを眺めながら休憩するのも良いでしょう。小屋から緩やかに下り高根ヶ原へ。平らでどこまでも続く尾根はこれぞ大雪山というべきもの。左手に高原温泉の池沼群を見下ろします。平ヶ岳を乗り越えるとコマクサの大群落が待っています。さらに一つピークを越えると忠別沼。木道が敷かれ休憩にちょうど良い場所です。車輪状に咲く紫のタカネシオガマを見ながら忠別岳へ。忠別川源流部の方に深く切れ落ちていて展望の良い山頂です。トムラウシ山もかなり大きく見えるようになってきました。山頂から下る登山道は両側をチングルマが埋め尽くします。 忠別岳から五色岳にかけての登山道はハイマツに触れながらの歩行ですが、ゆっくり進めば問題ありません。鞍部の分岐で左に折れ忠別岳避難小屋へ。小屋前の雪渓は大きく9月まで取水可能です。 2日目:忠別岳避難小屋〜南沼野営指定地〜トムラウシ山 分岐まで戻りハイマツの中を五色岳まで登ります。五色岳から見るトムラウシ山は一段と大きく、旭岳方向を見返すと昨日歩いてきたルートがよくわかります。ここから化雲岳方面は平坦な道が続き前半はハイマツの中を、後半はお花畑を歩きます。トムラウシ山に向かうように進むとホソバウルップソウも現れ、化雲岳付近ではチングルマの大群落も待っています。化雲岳には寄らずに進むこともできますが、時間に余裕があれば山頂に立つ大岩「化雲のヘソ」を見ていきましょう。切れ落ちた崖から見る表大雪の山も見事です。 化雲岳からトムラウシ山を正面に進み、木道上でヒサゴ小屋に向かう道を分け直進。一度下って登り返せば巨岩の間を縫う木道が天沼まで続き、左手下方には陽光を反射するヒサゴ沼が見えてきます。 トムラウシ山に近づくにつれ大きな岩が増えてきます。天沼周辺は岩と池とチングルマが作り出す「日本庭園」。その先には岩塊斜面が広がるロックガーデン。一度見えなくなったトムラウシ山はここを登り切ると北沼を携えた姿で再登場します。北沼分岐から巻道を使い南沼野営指定地へ。テントを張ってから身軽に山頂を往復します。(トムラウシ山山頂まではトムラウシ短縮コース登山口からトムラウシ山(コースガイド)参照) 南沼野営指定地は広く、ロープで囲われたテントサイトが複数あります。携帯トイレブースも2つあります。大きな雪田が残るので9月でも取水できることが多いです。 3日目:南沼野営指定地〜双子池野営指定地 大雪山縦走のハイライトとも言える、原始的な奥深さを感じられる区間。登山道整備も最小限で、ハイマツや灌木・ササが登山道を覆い、手でかき分けながら歩くことになります。 南沼野営指定地はその名に反して南沼に面していません。出発して数分歩き、急坂に出るとようやく残雪をたたえた綺麗な沼を見ることができます。ここから三川台を越えツリガネ山までは三川台を頂点にユウトムラウシ川の源流部をU字に回りこむ形です。登山道はほぼ平坦で、源流部に点在する池沼を眺めながら歩けます。 三川台から最低コルに向かって下ります。いよいよヤブの濃い区間が始まります。登り下りが続きますが標高差はさほどないので距離を稼げ、ひとピーク越えるごとにオプタテシケ山が大きく見えてきます。コスマヌプリを越え1668mピークに立てば残る行程はわずか。ぬかるみの続く鞍部を抜け登り返すと双子池野営指定地です。 指定地はロープなどで区画されているわけではなく、登山道もテント場もはっきりしません。7月初旬には一面雪で覆われていることもあり、その後も雪解け水にさらされるので基本的にぬかるみやすい場所です。水は野営指定地東端の雪解け水が流れる沢から取ります。8月中には取れなくなることが多いでしょう。 4日目:双子池野営指定地〜十勝岳〜上ホロカメットク山避難小屋 野営指定地からオプタテシケ山に向かってやや左の方に登り小沢を跨ぐとようやく登山道がはっきりしてきます。7月上旬、雪渓が広く残っている時は、さらにわかりにくくなります。 オプタテシケ山までの標高差600mの登りは常に展望が良く、進む先も振り返る背後もよく見えます。オプタテシケ山に立つとここから南へ連なる火山がよく見えます。標高差はさほどではないもののピークごとに登り下りが連続します。オプタテシケ山からベベツ岳・石垣山と進み、美瑛富士の端正な姿を正面に見るとその麓に美瑛富士避難小屋が見えます。小屋への分岐を二つ横目に過ぎ、美瑛富士の裾野をぐるりと巻き、美瑛富士と美瑛岳の鞍部に出ます。十字路になっていて縦走路は左です。ここから美瑛岳へは見えている感じから想像する以上に時間がかかる登りです。山頂近くで分岐に出ます。美瑛岳まではわずかなので往復しても良いでしょう。 (美瑛岳から十勝岳までは望岳台から十勝岳、美瑛岳(コースガイド)を参照) 十勝岳は日帰り登山者で賑わう山です。正面に十勝連峰南端の富良野岳が大きく見え、いよいよ縦走も終わりが見えてきますが、静かに感慨に耽るという感じではありません。ここからは下り基調で上ホロカメットク山避難小屋へ。稜線の右手が切れ落ち美瑛・富良野の街並みがはっきり見えます。避難小屋は上ホロカメットク山の麓、稜線からわずか左側にあります。少し先の雪田から取水しますが、ここも8月には涸れるところです。 5日目:上ホロカメットク山避難小屋〜十勝岳温泉 小屋から上ホロカメットク山を巻く道と山頂に向かう道が分かれます。巻道も意外と登るので山頂を経由して行きましょう。急登を終えると広く平らな山頂です。わずかに下れば上富良野岳に出ます。(上富良野岳から富良野岳を経て十勝岳温泉までは十勝岳温泉から富良野岳、三峰山、上富良野岳(コースガイド)参照) 十勝岳温泉からは上富良野町の町営バスで上富良野駅まで行けます。便数が少ないので時間に注意しましょう。温泉宿で日帰り入浴をしつつ時間調整することもできます。 -
音更山から石狩岳、化雲岳を経て天人峡温泉へ縦走
- 3泊4日
- 31時間10分
- 45.8km
音更山から石狩岳、化雲岳を経て天人峡温泉へ縦走
- 3泊4日
- 31時間10分
- 45.8km
大雪山を縦走する場合、入山と下山の際の交通が最大の問題となります。このコースの場合、行きは層雲峡発でタクシーを使い、帰りは天人峡温泉泊でバス停まで送迎してもらい旭川に出るのが現実的でしょうか。3日目のヒサゴ沼以外避難小屋はなく野営指定地でのテント泊。いずれも9月でも水が取れます。登山道の大部分でササやハイマツに覆われ、特に2日目はヤブが濃い道を通ります。 1日目:ユニ石狩岳登山口〜ブヨ沼野営指定地 ユニ石狩岳登山口から十石峠を目指します。最初は作業道跡の広い道を緩やかに、やがて道が細く急登となり、あたりに岩が目立ち始めます。展望の良い広場に出ると十石峠です。峠の反対側に下る道は廃道となりましたが、かつては名前の通り十勝側と石狩側からの登山道が出合う場所でした。 目的地のブヨ沼は峠の分岐を左に進みますが、初日は行程が短く時間に余裕があるのでユニ石狩岳を往復するのも良いでしょう。十石峠からはハイマツの尾根歩きです。いくつかピークを踏んでやや下ると、ブヨ沼を過ぎた鞍部にブヨ沼野営指定地があります。水場は看板に従って沢を下った先です。 2日目:ブヨ沼野営指定地〜大沼野営指定地 長い1日となるので早立ちします。まずは音更山まで。一つピークを越え吊り尾根を渡ると早速急登が待っています。標高差200mを一気に稼ぎ、チシマツガザクラが目立つ広い山頂部に出ます。奥の高まりが音更山山頂です。ここから石狩岳を経てニペの耳まで東大雪の主脈を歩くことになります。右手には表大雪がずっと見えている展望の縦走です。音更山からの岩場の下りは道が分かりづらく、ペンキや道標などもほとんどありません。視界が悪い時は要注意です。(シュナイダーコース分岐から石狩岳までは石狩岳(シュナイダーコース)(コースガイド)参照) 東大雪は静かな山が多く、その中でも石狩岳から沼ノ原までは特に人の少ない区間です。石狩岳からニペの耳に連なる稜線は細く、左右にうねるように続きます。大雪山では他にない山並みです。尾根の右手側、斜面が落ちていく先は石狩川の源流部。その向こうに大沼の水面が目立つ沼ノ原。五色岳まで続く広く緩やかな尾根とトムラウシ山も見えています。川上岳・ニペの耳とピークは踏まずわずかに巻きます。一度見えなくなったニペソツ山が再び現れたあたりで下りに入ります。一旦登り返して岩の目立つピークに立ち、展望が良いのもここで終わり。すぐにダケカンバが現れ笹が目立ち出します。滑りやすい急坂下りの始まりです。鞍部付近は「根曲り廊下」と呼ばれ、ササが密生して歩きにくいことで有名です。たまに刈り払いが行われ、直後は歩きやすくなりますが、数年で元通りとなってしまいます。 急な登り返しを終え小さな湿原に出ると石狩岳分岐です。標識は置かれているものの文字が読めなくなっており、示す方向もよくわかりません。細い青棒が立てられているのでそれに従い、緩やかに下っていくと今度は大きな湿原、沼ノ原に出ます。分岐で木道に乗り左手に進みます。池溏越しにトムラウシ山を見ているとすぐに大沼に到着。沼のほとりが大沼野営指定地入口です。増水時はテントを張れなくなることもあるので要注意。 3日目:大沼野営指定地〜ヒサゴ沼避難小屋 歩行時間的には3日目に天人峡まで下りてしまうこともできますが、ヒサゴ沼はぜひ一度泊まりたい場所です。 大沼から木道を歩き、わずかに下ると9月でも水量の豊富な五色の水場です。泥の急登を越え、尾根を乗越し沢に出ます。ここから沢沿いに標高を上げていきます。左右を木々に挟まれた狭い流れの場所と、広く雪渓が残る伸びやかな場所を繰り返します。雪渓が消えたところから順にお花畑となり、やがて流れが途絶え、最後のお花畑を過ぎると、ササとハイマツの登山道となります。途中から木道歩きとなりますが、かなりの区間で木道が壊れていて、そこにササが被さり足元が見えなくなっているので危険極まりない状態です。緩やかに登っていくとやがてトムラウシ山が見えてきます。ホソバウルップソウが咲く湿地を過ぎると五色岳に到着です。(五色岳から化雲岳を越えてヒサゴ沼分岐までは旭岳からトムラウシ山、十勝岳へ縦走 2日目(コースガイド)参照) ヒサゴ沼分岐から左手の木道に進み、遅くまで雪渓の残る斜面に出ます。進む方向を示してくれるものはないので、視界不良時は要注意。雪がなくなった後は敷設された階段が壊れかけているのでこちらも注意が必要です。晴れていれば眼下にヒサゴ沼、そのほとりに三角屋根の避難小屋、正面にトムラウシ山が見えます。沼まで下りて分岐を左に進めばヒサゴ沼避難小屋です。水は7月なら小屋のそば、8月なら分岐のあたり、9月になるとヒサゴ沼西端の大きな雪渓尻と、季節が進むごとに少しずつ小屋から離れていきます。人気のある避難小屋ですが管理人はいません。利用者同士譲り合って使いましょう。野営指定地はぬかるみやすいので場所選びは慎重に。 4日目:ヒサゴ沼避難小屋〜天人峡温泉 東西に長いヒサゴ沼の東側にはニペソツ山が見えていて、そこから射す朝陽が沼西端の雪渓を赤く染めます。風があたりにくい地形なので、水面が鏡のようになり朝焼けの山が映ることもあります。 化雲岳まで昨日のルートを登り返します。小化雲岳までは高山植物を左右に見ながら歩きやすい道が続きます。「小さい」という意味のアイヌ語を冠する通り小さなポン沼からは表大雪がきれいに見えます。小化雲岳の山頂からそれるように登山道は第二公園に向かって下ります。第二公園は地図上に表記があるものの、実際には標識もなく公園と呼べるような場所もありません。ハイマツの根が張り出し段差が多く、水が少ない時でも歩きにくい場所ですが、雨の後は一面に水が流れその中を歩かざるをえません。ハイマツの根も段差も流れの下で見えなくなるので危ない場所です。 沢状の登山道が終わるとやがて木道が現れ第一公園に着きます。湿原の向こうに旭岳・白雲岳が見え景色も良い場所です。 第一公園から急斜面を下り滝見台までは深い森の中の尾根歩き。滝見台にはベンチが置かれ、いよいよ人里が近付いてきました。ここから見える羽衣の滝は北海道最大の落差270mを誇ります。天人峡温泉に向けて急な坂を九十九折りに下り、化雲岳登山口で舗装路に出ます。左に進むと公共駐車場があり、橋を渡れば温泉宿です。大雪山を縦走する場合、入山と下山の際の交通が最大の問題となります。このコースの場合、行きは層雲峡発でタクシーを使い、帰りは天人峡温泉泊でバス停まで送迎してもらい旭川に出るのが現実的でしょうか。3日目のヒサゴ沼以外避難小屋はなく野営指定地でのテント泊。いずれも9月でも水が取れます。登山道の大部分でササやハイマツに覆われ、特に2日目はヤブが濃い道を通ります。 1日目:ユニ石狩岳登山口〜ブヨ沼野営指定地 ユニ石狩岳登山口から十石峠を目指します。最初は作業道跡の広い道を緩やかに、やがて道が細く急登となり、あたりに岩が目立ち始めます。展望の良い広場に出ると十石峠です。峠の反対側に下る道は廃道となりましたが、かつては名前の通り十勝側と石狩側からの登山道が出合う場所でした。 目的地のブヨ沼は峠の分岐を左に進みますが、初日は行程が短く時間に余裕があるのでユニ石狩岳を往復するのも良いでしょう。十石峠からはハイマツの尾根歩きです。いくつかピークを踏んでやや下ると、ブヨ沼を過ぎた鞍部にブヨ沼野営指定地があります。水場は看板に従って沢を下った先です。 2日目:ブヨ沼野営指定地〜大沼野営指定地 長い1日となるので早立ちします。まずは音更山まで。一つピークを越え吊り尾根を渡ると早速急登が待っています。標高差200mを一気に稼ぎ、チシマツガザクラが目立つ広い山頂部に出ます。奥の高まりが音更山山頂です。ここから石狩岳を経てニペの耳まで東大雪の主脈を歩くことになります。右手には表大雪がずっと見えている展望の縦走です。音更山からの岩場の下りは道が分かりづらく、ペンキや道標などもほとんどありません。視界が悪い時は要注意です。(シュナイダーコース分岐から石狩岳までは石狩岳(シュナイダーコース)(コースガイド)参照) 東大雪は静かな山が多く、その中でも石狩岳から沼ノ原までは特に人の少ない区間です。石狩岳からニペの耳に連なる稜線は細く、左右にうねるように続きます。大雪山では他にない山並みです。尾根の右手側、斜面が落ちていく先は石狩川の源流部。その向こうに大沼の水面が目立つ沼ノ原。五色岳まで続く広く緩やかな尾根とトムラウシ山も見えています。川上岳・ニペの耳とピークは踏まずわずかに巻きます。一度見えなくなったニペソツ山が再び現れたあたりで下りに入ります。一旦登り返して岩の目立つピークに立ち、展望が良いのもここで終わり。すぐにダケカンバが現れ笹が目立ち出します。滑りやすい急坂下りの始まりです。鞍部付近は「根曲り廊下」と呼ばれ、ササが密生して歩きにくいことで有名です。たまに刈り払いが行われ、直後は歩きやすくなりますが、数年で元通りとなってしまいます。 急な登り返しを終え小さな湿原に出ると石狩岳分岐です。標識は置かれているものの文字が読めなくなっており、示す方向もよくわかりません。細い青棒が立てられているのでそれに従い、緩やかに下っていくと今度は大きな湿原、沼ノ原に出ます。分岐で木道に乗り左手に進みます。池溏越しにトムラウシ山を見ているとすぐに大沼に到着。沼のほとりが大沼野営指定地入口です。増水時はテントを張れなくなることもあるので要注意。 3日目:大沼野営指定地〜ヒサゴ沼避難小屋 歩行時間的には3日目に天人峡まで下りてしまうこともできますが、ヒサゴ沼はぜひ一度泊まりたい場所です。 大沼から木道を歩き、わずかに下ると9月でも水量の豊富な五色の水場です。泥の急登を越え、尾根を乗越し沢に出ます。ここから沢沿いに標高を上げていきます。左右を木々に挟まれた狭い流れの場所と、広く雪渓が残る伸びやかな場所を繰り返します。雪渓が消えたところから順にお花畑となり、やがて流れが途絶え、最後のお花畑を過ぎると、ササとハイマツの登山道となります。途中から木道歩きとなりますが、かなりの区間で木道が壊れていて、そこにササが被さり足元が見えなくなっているので危険極まりない状態です。緩やかに登っていくとやがてトムラウシ山が見えてきます。ホソバウルップソウが咲く湿地を過ぎると五色岳に到着です。(五色岳から化雲岳を越えてヒサゴ沼分岐までは旭岳からトムラウシ山、十勝岳へ縦走 2日目(コースガイド)参照) ヒサゴ沼分岐から左手の木道に進み、遅くまで雪渓の残る斜面に出ます。進む方向を示してくれるものはないので、視界不良時は要注意。雪がなくなった後は敷設された階段が壊れかけているのでこちらも注意が必要です。晴れていれば眼下にヒサゴ沼、そのほとりに三角屋根の避難小屋、正面にトムラウシ山が見えます。沼まで下りて分岐を左に進めばヒサゴ沼避難小屋です。水は7月なら小屋のそば、8月なら分岐のあたり、9月になるとヒサゴ沼西端の大きな雪渓尻と、季節が進むごとに少しずつ小屋から離れていきます。人気のある避難小屋ですが管理人はいません。利用者同士譲り合って使いましょう。野営指定地はぬかるみやすいので場所選びは慎重に。 4日目:ヒサゴ沼避難小屋〜天人峡温泉 東西に長いヒサゴ沼の東側にはニペソツ山が見えていて、そこから射す朝陽が沼西端の雪渓を赤く染めます。風があたりにくい地形なので、水面が鏡のようになり朝焼けの山が映ることもあります。 化雲岳まで昨日のルートを登り返します。小化雲岳までは高山植物を左右に見ながら歩きやすい道が続きます。「小さい」という意味のアイヌ語を冠する通り小さなポン沼からは表大雪がきれいに見えます。小化雲岳の山頂からそれるように登山道は第二公園に向かって下ります。第二公園は地図上に表記があるものの、実際には標識もなく公園と呼べるような場所もありません。ハイマツの根が張り出し段差が多く、水が少ない時でも歩きにくい場所ですが、雨の後は一面に水が流れその中を歩かざるをえません。ハイマツの根も段差も流れの下で見えなくなるので危ない場所です。 沢状の登山道が終わるとやがて木道が現れ第一公園に着きます。湿原の向こうに旭岳・白雲岳が見え景色も良い場所です。 第一公園から急斜面を下り滝見台までは深い森の中の尾根歩き。滝見台にはベンチが置かれ、いよいよ人里が近付いてきました。ここから見える羽衣の滝は北海道最大の落差270mを誇ります。天人峡温泉に向けて急な坂を九十九折りに下り、化雲岳登山口で舗装路に出ます。左に進むと公共駐車場があり、橋を渡れば温泉宿です。 -
天塩岳
- 日帰り
- 6時間55分
- 13.7km
天塩岳
- 日帰り
- 6時間55分
- 13.7km
天塩岳ヒュッテから旧道コースに入るとダケカンバの並木道が始まります。天塩川の源流に向って沢沿いに進み、右岸・左岸と何度か橋を渡ると新道コースとの分岐、旧道は直進です。ここを含めて全ての分岐にはわかりやすい標識が立てられています。 徐々に道が細くなり登山道らしくなってきます。再び右岸へ渡りしばらくすると前天塩コースが旧道コースから分かれます。旧道コースは6月中の雪渓が残る時期によく使われますが、登山道としてはあまり整備されていないため雪が消えた後は上級者向けです。 前天塩岳の山腹を横切りながら徐々に標高を上げます。右手の木々の間から対岸に見えるのは下りに歩く新道コースの尾根です。登山道は斜度を増していき最終的にほぼ直登になります。ハイマツが現れると視界が開け巻道との分岐です。右手に進むとピークを迂回することができますが、標高差70mほどしか変わらないので余裕があれば前天塩岳を目指すのがおすすめです。 前天塩岳までは岩が積み重なる急登ですが、前後左右に展望が広がるためさほど苦にはならないはず。山頂が近くなるとコマクサの出迎えを受け、さらに気持ちを高めてくれます。ただこれらは人為的に植えられたもので、関係機関による除去の取り組みがなされているところです。前天塩岳山頂からはこれから向かう天塩岳・西天塩岳と連なる稜線が間近に見えます。 天塩岳までは標高差200mほどを下ります。途中、右手から巻道が合流しすぐに鞍部。ここからは下った分をそのまま登り返すことになります。最後の急登を終えると廃道となった滝上コースとの分岐に出て、天塩岳はすぐ目の前です。天塩岳山頂からは全方位に展望が楽しめます。北西方向は西天塩岳と前天塩岳に包まれるように天塩川の源流部を見下ろせます。南を向くと、左から北大雪・東大雪・表大雪・十勝連峰と遠く近くに重なる山並みが大雪山系の雄大さを感じさせてくれます。 下山は新道コース。西天塩岳・円山に続く笹原の稜線に登山道の筋が緩やかに続きます。その先には三角屋根が特徴的な天塩岳避難小屋があります。ここに荷物を置き西天塩岳を目指しましょう。30分ほどで往復できます。西天塩岳の山頂からは前天塩岳と天塩岳が双子のように仲良く並ぶ姿を眺められます。岩塊斜面ではナキウサギの鳴き声が響き、運が良ければ姿を見ることもできます。 避難小屋から円山を経て標高1317mピークまでは展望の尾根歩きです。この辺りには珍しいエゾゴゼンタチバナが見られます。ダケカンバの大木が目立つようになると連絡道分岐です。連絡道を天塩川に向かって下り、再び旧道コースに出るとゴールは間近です。天塩岳ヒュッテから旧道コースに入るとダケカンバの並木道が始まります。天塩川の源流に向って沢沿いに進み、右岸・左岸と何度か橋を渡ると新道コースとの分岐、旧道は直進です。ここを含めて全ての分岐にはわかりやすい標識が立てられています。 徐々に道が細くなり登山道らしくなってきます。再び右岸へ渡りしばらくすると前天塩コースが旧道コースから分かれます。旧道コースは6月中の雪渓が残る時期によく使われますが、登山道としてはあまり整備されていないため雪が消えた後は上級者向けです。 前天塩岳の山腹を横切りながら徐々に標高を上げます。右手の木々の間から対岸に見えるのは下りに歩く新道コースの尾根です。登山道は斜度を増していき最終的にほぼ直登になります。ハイマツが現れると視界が開け巻道との分岐です。右手に進むとピークを迂回することができますが、標高差70mほどしか変わらないので余裕があれば前天塩岳を目指すのがおすすめです。 前天塩岳までは岩が積み重なる急登ですが、前後左右に展望が広がるためさほど苦にはならないはず。山頂が近くなるとコマクサの出迎えを受け、さらに気持ちを高めてくれます。ただこれらは人為的に植えられたもので、関係機関による除去の取り組みがなされているところです。前天塩岳山頂からはこれから向かう天塩岳・西天塩岳と連なる稜線が間近に見えます。 天塩岳までは標高差200mほどを下ります。途中、右手から巻道が合流しすぐに鞍部。ここからは下った分をそのまま登り返すことになります。最後の急登を終えると廃道となった滝上コースとの分岐に出て、天塩岳はすぐ目の前です。天塩岳山頂からは全方位に展望が楽しめます。北西方向は西天塩岳と前天塩岳に包まれるように天塩川の源流部を見下ろせます。南を向くと、左から北大雪・東大雪・表大雪・十勝連峰と遠く近くに重なる山並みが大雪山系の雄大さを感じさせてくれます。 下山は新道コース。西天塩岳・円山に続く笹原の稜線に登山道の筋が緩やかに続きます。その先には三角屋根が特徴的な天塩岳避難小屋があります。ここに荷物を置き西天塩岳を目指しましょう。30分ほどで往復できます。西天塩岳の山頂からは前天塩岳と天塩岳が双子のように仲良く並ぶ姿を眺められます。岩塊斜面ではナキウサギの鳴き声が響き、運が良ければ姿を見ることもできます。 避難小屋から円山を経て標高1317mピークまでは展望の尾根歩きです。この辺りには珍しいエゾゴゼンタチバナが見られます。ダケカンバの大木が目立つようになると連絡道分岐です。連絡道を天塩川に向かって下り、再び旧道コースに出るとゴールは間近です。 -
芦別岳(新道コース)
- 日帰り
- 8時間10分
- 11.7km
芦別岳(新道コース)
- 日帰り
- 8時間10分
- 11.7km
芦別岳新道コースの登山口は国道237号沿いの山部集落から約3km、北海道としては珍しく人里に近い登山口となります。登山口の標高はわずか330mと低く、標高1726.1mの山頂まではその差1400mほどを登らなければなりません。これもまた北海道の山では屈指の数字です。 鹿による農作物被害防止のゲートをくぐり、長い登りが始まります。最初の急登を終えるとしばらくは穏やかな尾根歩きです。ここではまだ木漏れ日を浴びて森林浴を楽しむ余裕がありますが、「呻吟坂 序曲」なるいわくありげな標識を過ぎると雰囲気は一変、斜度が増します。急登を進むと今度は「呻吟坂 負けるな」の標識。まるで登山者の心境を見透かすかのようです。まだ続く急登の途中、見晴台に到着。笹を刈った間から山部集落と十勝連峰が見えます。さらに小1時間登って鶯谷に出ます。ユーフレ小屋への登山道を分ける地点であり、ちょっとした広場になっていて休憩には良い場所です。標高的にはようやく半分を越えたところ。 ここから尾根が細くなり、右手に切れ落ちた谷と向かいの夫婦岩が見えてきます。登山道の左右にダケカンバが立ち並び、疲れを癒してくれるようです。徐々に傾斜が緩くなり広いピークに出るとそこが半面山です。東方向に展望が利き十勝連峰が良く見えます。半面山を越えると、展望が開けます。芦別岳の山頂も見え、いよいよ本格的な登りが始まります。一度緩く下り、鞍部で熊の沼を横目に過ぎ、侵食の激しい登山道を九十九折に登ると雲峰山です。山頂標識はありませんが、ハイマツに囲まれたピークは芦別岳山頂部を望む絶好の展望台となっています。ここでもわずかに下り、最後の登りは標高差200mほど。高山植物が咲く草地の斜面に取り付き、急坂を登り切ると岩の露出する細長い芦別岳山頂に到着です。 ここからの展望は見事で、とても2000mに満たない山とは思えません。北に延びる稜線は富良野西岳まで続き、富良野盆地を挟んで間近に十勝連峰、その左後ろに旭岳も見えます。南東方向遠く、左右に続く山並みは日高山脈、南には夕張岳が存在感を示しています。北西には緑の絨毯の中に線を引く旧道コース登山道が目を惹きます。旧道コースを下ると、切れ落ちた岩壁からなる芦別岳の特徴的な山容が望めますが、かなり長い道のりとなるので足に自信のある方以外は新道コースを往復するのが無難です。芦別岳新道コースの登山口は国道237号沿いの山部集落から約3km、北海道としては珍しく人里に近い登山口となります。登山口の標高はわずか330mと低く、標高1726.1mの山頂まではその差1400mほどを登らなければなりません。これもまた北海道の山では屈指の数字です。 鹿による農作物被害防止のゲートをくぐり、長い登りが始まります。最初の急登を終えるとしばらくは穏やかな尾根歩きです。ここではまだ木漏れ日を浴びて森林浴を楽しむ余裕がありますが、「呻吟坂 序曲」なるいわくありげな標識を過ぎると雰囲気は一変、斜度が増します。急登を進むと今度は「呻吟坂 負けるな」の標識。まるで登山者の心境を見透かすかのようです。まだ続く急登の途中、見晴台に到着。笹を刈った間から山部集落と十勝連峰が見えます。さらに小1時間登って鶯谷に出ます。ユーフレ小屋への登山道を分ける地点であり、ちょっとした広場になっていて休憩には良い場所です。標高的にはようやく半分を越えたところ。 ここから尾根が細くなり、右手に切れ落ちた谷と向かいの夫婦岩が見えてきます。登山道の左右にダケカンバが立ち並び、疲れを癒してくれるようです。徐々に傾斜が緩くなり広いピークに出るとそこが半面山です。東方向に展望が利き十勝連峰が良く見えます。半面山を越えると、展望が開けます。芦別岳の山頂も見え、いよいよ本格的な登りが始まります。一度緩く下り、鞍部で熊の沼を横目に過ぎ、侵食の激しい登山道を九十九折に登ると雲峰山です。山頂標識はありませんが、ハイマツに囲まれたピークは芦別岳山頂部を望む絶好の展望台となっています。ここでもわずかに下り、最後の登りは標高差200mほど。高山植物が咲く草地の斜面に取り付き、急坂を登り切ると岩の露出する細長い芦別岳山頂に到着です。 ここからの展望は見事で、とても2000mに満たない山とは思えません。北に延びる稜線は富良野西岳まで続き、富良野盆地を挟んで間近に十勝連峰、その左後ろに旭岳も見えます。南東方向遠く、左右に続く山並みは日高山脈、南には夕張岳が存在感を示しています。北西には緑の絨毯の中に線を引く旧道コース登山道が目を惹きます。旧道コースを下ると、切れ落ちた岩壁からなる芦別岳の特徴的な山容が望めますが、かなり長い道のりとなるので足に自信のある方以外は新道コースを往復するのが無難です。 -
夕張岳(冷水コース)
- 日帰り
- 8時間5分
- 12.8km
夕張岳(冷水コース)
- 日帰り
- 8時間5分
- 12.8km
道幅の狭い林道をゲートまで走り、登山口からスタートします。駐車スペースは狭いので早めに到着するのが良いでしょう。 夕張岳ヒュッテまで続く林道を進むとすぐに冷水コース分岐です。右に折れて進んでいくと登山道らしくなります。沢の音が聞こえる涼しげな林を緩やかに徐々に斜度を増しながら進みます。冷水の沢・前岳の沢と水場を二つ過ぎると傾斜が緩くなり、夕張岳ヒュッテから尾根筋を通ってきた馬の背コースと合流します。 再びやや急な登りとなりますが、登り終えるとそこはシラネアオイの大群落、石原平です。僅かに登って望岳台に至ると景色が開けます。休憩にちょうど良い場所です。望岳台の名の通り、目の前に滝ノ沢岳、背後に芦別岳が見えます。ここまで距離では半分しか歩いていないものの、標高差はすでに3分の2を登り終えています。 前岳を回り込むようにトラバースすると今まで隠れていた夕張岳が見えてきます。前岳湿原からガマ岩、ひょうたん池、1400m湿原と次々と見どころが現れます。ひょうたん池の先は高木がなくなり、いよいよ高山植物が登場します。小石がザラザラとした蛇紋岩崩壊地ではユウパリコザクラが見られます。すっきりと展望も開け、このあたりから見る夕張岳はコース中最も存在感があります。1400m湿原から始まる木道はシロウマアサツキやイワイチョウの群落の中を緩やかに歩きます。 釣鐘岩と熊ヶ峰の間に向かって急な坂をひと登りすると吹き通しです。6月下旬にはユウバリソウがそこここに咲き並びます。ここも蛇紋岩からなる場所で、周りと比べて明らかに植生が異なるのが見てとれます。蛇紋岩は植物の生育に適さない厳しい環境をつくるため、そこで生きられるよう植物が変化し固有種が多くなるのだそうです。ユウパリコザクラもユウバリソウも夕張岳の蛇紋岩地でしか見られない固有種です。山頂まで最後の登りに取り掛かる前にその姿をじっくり眺めていきましょう。 金山コース分岐を過ぎると最後の急登が待っています。登り終えて山頂かと思えば、夕張岳山頂神社のお宮が建つ小凹地。本当の山頂はお宮の後ろに見えています。夕張岳山頂はあまり広くないものの360度の展望が得られます。夕張山地の芦別岳はもちろん、十勝岳を中心に十勝連峰、一列後ろに旭岳、ニペソツ山からウペペサンケ山と大雪山系もよく見えます。方角を変えると幌尻岳を盟主とする北日高の山々、太平洋と接して樽前山・恵庭岳など、札幌周辺の低山を眺められるのが新鮮です。運が良ければ羊蹄山も見えるでしょう。帰りは往路を戻ります。道幅の狭い林道をゲートまで走り、登山口からスタートします。駐車スペースは狭いので早めに到着するのが良いでしょう。 夕張岳ヒュッテまで続く林道を進むとすぐに冷水コース分岐です。右に折れて進んでいくと登山道らしくなります。沢の音が聞こえる涼しげな林を緩やかに徐々に斜度を増しながら進みます。冷水の沢・前岳の沢と水場を二つ過ぎると傾斜が緩くなり、夕張岳ヒュッテから尾根筋を通ってきた馬の背コースと合流します。 再びやや急な登りとなりますが、登り終えるとそこはシラネアオイの大群落、石原平です。僅かに登って望岳台に至ると景色が開けます。休憩にちょうど良い場所です。望岳台の名の通り、目の前に滝ノ沢岳、背後に芦別岳が見えます。ここまで距離では半分しか歩いていないものの、標高差はすでに3分の2を登り終えています。 前岳を回り込むようにトラバースすると今まで隠れていた夕張岳が見えてきます。前岳湿原からガマ岩、ひょうたん池、1400m湿原と次々と見どころが現れます。ひょうたん池の先は高木がなくなり、いよいよ高山植物が登場します。小石がザラザラとした蛇紋岩崩壊地ではユウパリコザクラが見られます。すっきりと展望も開け、このあたりから見る夕張岳はコース中最も存在感があります。1400m湿原から始まる木道はシロウマアサツキやイワイチョウの群落の中を緩やかに歩きます。 釣鐘岩と熊ヶ峰の間に向かって急な坂をひと登りすると吹き通しです。6月下旬にはユウバリソウがそこここに咲き並びます。ここも蛇紋岩からなる場所で、周りと比べて明らかに植生が異なるのが見てとれます。蛇紋岩は植物の生育に適さない厳しい環境をつくるため、そこで生きられるよう植物が変化し固有種が多くなるのだそうです。ユウパリコザクラもユウバリソウも夕張岳の蛇紋岩地でしか見られない固有種です。山頂まで最後の登りに取り掛かる前にその姿をじっくり眺めていきましょう。 金山コース分岐を過ぎると最後の急登が待っています。登り終えて山頂かと思えば、夕張岳山頂神社のお宮が建つ小凹地。本当の山頂はお宮の後ろに見えています。夕張岳山頂はあまり広くないものの360度の展望が得られます。夕張山地の芦別岳はもちろん、十勝岳を中心に十勝連峰、一列後ろに旭岳、ニペソツ山からウペペサンケ山と大雪山系もよく見えます。方角を変えると幌尻岳を盟主とする北日高の山々、太平洋と接して樽前山・恵庭岳など、札幌周辺の低山を眺められるのが新鮮です。運が良ければ羊蹄山も見えるでしょう。帰りは往路を戻ります。 -
平取から幌尻岳へ(振内コース)
- 2泊3日
- 16時間10分
- 70.8km
平取から幌尻岳へ(振内コース)
- 2泊3日
- 16時間10分
- 70.8km
幌尻岳は標高2052mの日高山脈襟裳十勝国立公園の最高峰です。北カール、東カール、七ッ沼カールを抱え、アイヌ語で大きい山「ポロ・シリ」を意味します。 1日目は平取町とよぬか山荘より専用シャトルバス(要予約、7/1〜9/30の期間、1日3便)を利用し林道第2ゲートへ向かいます。ゲートからは北海道電力の取水施設まで約7.5kmの林道歩きです。取水施設から幌尻山荘までは額平川の沢沿いに十数回渡渉を繰り返しながら進みます。しっかりとした沢登り用の装備を整えましょう。なお沢の増水時には渡渉が困難になり非常に危険です。時に引き返す勇気を持ちましょう。左岸に五ノ沢の落ち込みが見えてきたら、幌尻山荘は近いです。幌尻山荘は夏期のみ管理人が滞在する予約制の山小屋です。 2日目は山荘から幌尻岳山頂を目指します。いきなり急斜面のジグザグ登りが続きます。飽きるほどのターンを繰り返すことになりますが、1497mからは展望も開けて、ヌカビラ岳から北戸蔦別岳の山々が見えてきます。しばらく稜線を進むと命の水の案内があります。踏み跡を少し下ると命の水が湧き出しているので水を補給します。 稜線を進むとハイマツ帯に植生も変わり、登り切ると北カール越しに幌尻岳の山が眼前に広がります。北カールにはヒグマがいることがあるので注意しましょう。エゾウサギギク、ツガザクラ類、エゾヒメクワガタなど高山植物が咲く登山道を進み、新冠コース分岐と合流し山頂を目指します。幌尻岳山頂は礫地となっており、遮るもののない360度の大展望を満喫することが出来ます。日高山脈主峰からは遠くに大雪山、十勝岳などを望むことが出来ます。 帰りは往路を下り幌尻山荘に戻ります。なお幌尻岳山頂より戸蔦別岳を経由し1881mから六ノ沢に下り幌尻山荘に周回するコースもありますが、不明瞭な道、ヒグマも多いので経験者向きのコースです。幌尻岳は標高2052mの日高山脈襟裳十勝国立公園の最高峰です。北カール、東カール、七ッ沼カールを抱え、アイヌ語で大きい山「ポロ・シリ」を意味します。 1日目は平取町とよぬか山荘より専用シャトルバス(要予約、7/1〜9/30の期間、1日3便)を利用し林道第2ゲートへ向かいます。ゲートからは北海道電力の取水施設まで約7.5kmの林道歩きです。取水施設から幌尻山荘までは額平川の沢沿いに十数回渡渉を繰り返しながら進みます。しっかりとした沢登り用の装備を整えましょう。なお沢の増水時には渡渉が困難になり非常に危険です。時に引き返す勇気を持ちましょう。左岸に五ノ沢の落ち込みが見えてきたら、幌尻山荘は近いです。幌尻山荘は夏期のみ管理人が滞在する予約制の山小屋です。 2日目は山荘から幌尻岳山頂を目指します。いきなり急斜面のジグザグ登りが続きます。飽きるほどのターンを繰り返すことになりますが、1497mからは展望も開けて、ヌカビラ岳から北戸蔦別岳の山々が見えてきます。しばらく稜線を進むと命の水の案内があります。踏み跡を少し下ると命の水が湧き出しているので水を補給します。 稜線を進むとハイマツ帯に植生も変わり、登り切ると北カール越しに幌尻岳の山が眼前に広がります。北カールにはヒグマがいることがあるので注意しましょう。エゾウサギギク、ツガザクラ類、エゾヒメクワガタなど高山植物が咲く登山道を進み、新冠コース分岐と合流し山頂を目指します。幌尻岳山頂は礫地となっており、遮るもののない360度の大展望を満喫することが出来ます。日高山脈主峰からは遠くに大雪山、十勝岳などを望むことが出来ます。 帰りは往路を下り幌尻山荘に戻ります。なお幌尻岳山頂より戸蔦別岳を経由し1881mから六ノ沢に下り幌尻山荘に周回するコースもありますが、不明瞭な道、ヒグマも多いので経験者向きのコースです。 -
幌尻岳(新冠コース)
- 2泊3日
- 16時間30分
- 40.1km
幌尻岳(新冠コース)
- 2泊3日
- 16時間30分
- 40.1km
林道ゲートからイドンナップ山荘まで約40km、イドンナップ山荘からは19kmの林道を歩きます。長い林道を歩き、奥新冠ダムを通過すると新冠ポロシリ山荘に到着します。 2日目は山荘から出発し川沿いの登山道を進みます。標高960mの渡渉は川幅5m程度で岩上を歩いて越えられますが、増水時は渡渉できません。樹林帯の登山道を標高を上げていきます。1620mの水場は湧き水が出ていますが、早い時期は沢が雪渓で埋まっているのでトラバース時の滑落には注意してください。また上部登山道からの落石もあるので、休憩は早めに済ませ登山道を進んでいきます。 次第に樹林帯が開け高山植物が咲くお花畑になります。振り返れば登ってきた沢筋から幌尻湖が見えます。岩場を通過しハイマツの道を登ると大岩が現れ、やがて新冠コース分岐にて振内方面からの道と合流します。北カールを見ながら登ると幌尻岳の山頂です。 帰路はお花畑付近の岩場と水場の滑落に注意しながら新冠ポロシリ山荘に戻り、ゆっくり疲れを取りましょう。林道ゲートからイドンナップ山荘まで約40km、イドンナップ山荘からは19kmの林道を歩きます。長い林道を歩き、奥新冠ダムを通過すると新冠ポロシリ山荘に到着します。 2日目は山荘から出発し川沿いの登山道を進みます。標高960mの渡渉は川幅5m程度で岩上を歩いて越えられますが、増水時は渡渉できません。樹林帯の登山道を標高を上げていきます。1620mの水場は湧き水が出ていますが、早い時期は沢が雪渓で埋まっているのでトラバース時の滑落には注意してください。また上部登山道からの落石もあるので、休憩は早めに済ませ登山道を進んでいきます。 次第に樹林帯が開け高山植物が咲くお花畑になります。振り返れば登ってきた沢筋から幌尻湖が見えます。岩場を通過しハイマツの道を登ると大岩が現れ、やがて新冠コース分岐にて振内方面からの道と合流します。北カールを見ながら登ると幌尻岳の山頂です。 帰路はお花畑付近の岩場と水場の滑落に注意しながら新冠ポロシリ山荘に戻り、ゆっくり疲れを取りましょう。 -
幌尻岳(チロロ林道コース)
- 2泊3日
- 18時間40分
- 24.3km
幌尻岳(チロロ林道コース)
- 2泊3日
- 18時間40分
- 24.3km
チロロ林道終点のゲートから出発します。二岐沢沿いの林道を歩き北海道電力の取水ダムへ。そこから川沿いの登山道を進み二ノ沢を登っていきます。沢から尾根の登山道を登ると標高1390mでトッタの泉に着きます。岩の隙間から湧き水が出ています。そのまま樹林帯の登山道を進み、ハイマツが出てくるとカンラン岩の稜線になり、視界が開けてヌカビラ岳の山頂に到着です。雄大な北カールを抱いた幌尻岳が見えます。景色を後にして稜線を進み、北戸蔦別岳手前のコルでテント泊します。 2日目は北戸蔦別岳を経由して稜線を進みます。左手に戸蔦別川A,Bカールを見ながら高山植物咲く登山道を進み戸蔦別岳山頂へ。山頂からの七ッ沼カールを抱く幌尻岳の姿は雄大です。ハイマツの中の登山道を進みます。七ッ沼カールに降りる際は幌尻岳側の道は急で危険なので戸蔦別岳側の道が歩きやすいです。稜線を進み幌尻岳の肩に登り切ります。縦走路を進むと幌尻岳の山頂です。同ルートをテントまで戻りゆっくり体を休めましょう。チロロ林道終点のゲートから出発します。二岐沢沿いの林道を歩き北海道電力の取水ダムへ。そこから川沿いの登山道を進み二ノ沢を登っていきます。沢から尾根の登山道を登ると標高1390mでトッタの泉に着きます。岩の隙間から湧き水が出ています。そのまま樹林帯の登山道を進み、ハイマツが出てくるとカンラン岩の稜線になり、視界が開けてヌカビラ岳の山頂に到着です。雄大な北カールを抱いた幌尻岳が見えます。景色を後にして稜線を進み、北戸蔦別岳手前のコルでテント泊します。 2日目は北戸蔦別岳を経由して稜線を進みます。左手に戸蔦別川A,Bカールを見ながら高山植物咲く登山道を進み戸蔦別岳山頂へ。山頂からの七ッ沼カールを抱く幌尻岳の姿は雄大です。ハイマツの中の登山道を進みます。七ッ沼カールに降りる際は幌尻岳側の道は急で危険なので戸蔦別岳側の道が歩きやすいです。稜線を進み幌尻岳の肩に登り切ります。縦走路を進むと幌尻岳の山頂です。同ルートをテントまで戻りゆっくり体を休めましょう。 -
カムイエクウチカウシ山
- 2泊3日
- 15時間50分
- 29.2km
カムイエクウチカウシ山
- 2泊3日
- 15時間50分
- 29.2km
カムイエクウチカウシ山は日高山脈中心部に鎮座し、標高1979mの第二の高峰です。アイヌ語で「熊が転げる山」の意味でカールを抱く山頂からは急峻な姿が魅力的です。 道道静内札内川線終点の幌尻ゲートより出発します。七ノ沢出合から沢装備に変えて渡渉を繰り返しながら進みます。八ノ沢出合にてこの日はビバークします。 2日目は八ノ沢を登っていきます。標高1000mの三股は8月上旬まで雪渓で覆われているので通過は細心の注意をします。高巻きやへつりを繰り返し標高をあげます。八ノ沢カール手前でお花畑に入ります。慰霊碑のあるカール中心から左手稜線の最低コルまで登山道を進みます。岩稜とハイマツの稜線を登るとカムイエクウチカウシ山山頂で日高山脈の荒々しい山並みが見渡せます。帰路は滑落、道迷いに注意して八ノ沢のテント場に戻ります。カムイエクウチカウシ山は日高山脈中心部に鎮座し、標高1979mの第二の高峰です。アイヌ語で「熊が転げる山」の意味でカールを抱く山頂からは急峻な姿が魅力的です。 道道静内札内川線終点の幌尻ゲートより出発します。七ノ沢出合から沢装備に変えて渡渉を繰り返しながら進みます。八ノ沢出合にてこの日はビバークします。 2日目は八ノ沢を登っていきます。標高1000mの三股は8月上旬まで雪渓で覆われているので通過は細心の注意をします。高巻きやへつりを繰り返し標高をあげます。八ノ沢カール手前でお花畑に入ります。慰霊碑のあるカール中心から左手稜線の最低コルまで登山道を進みます。岩稜とハイマツの稜線を登るとカムイエクウチカウシ山山頂で日高山脈の荒々しい山並みが見渡せます。帰路は滑落、道迷いに注意して八ノ沢のテント場に戻ります。 -
ペテガリ岳
- 2泊3日
- 19時間20分
- 31.7km
ペテガリ岳
- 2泊3日
- 19時間20分
- 31.7km
ペテガリ岳は日高山脈中南部に位置する標高1736mの山です。アイヌ語で「回遊する川」を意味するペテガリ川の水源に由来します。厳冬期は人を寄せ付けず、かつては遥かなる山と呼ばれていました。 1日目は神威山荘手前の林道分岐先に駐車し登山スタートです。事前に北海道森林管理局ホームページで林道の開通状況を確認しましょう。 ニシュオマナイ川は増水時渡渉困難になるので天候の急変に要注意。沢沿いの道なので沢靴を推奨します。踏み跡どおりに尾根を越えると開けた林道に合流し、林道をペテガリ山荘へ進みます。翌日に備えてゆっくり休みましょう。 2日目は沢沿いの道から尾根道を進みます。アップダウンを繰り返し最後の標高差500mの急登を登り切るとペテガリ岳山頂で日高山脈中部の大展望が味わえます。帰路は往路を戻ります。 3日目は、往路を尾根越えして下山します。ペテガリ岳は日高山脈中南部に位置する標高1736mの山です。アイヌ語で「回遊する川」を意味するペテガリ川の水源に由来します。厳冬期は人を寄せ付けず、かつては遥かなる山と呼ばれていました。 1日目は神威山荘手前の林道分岐先に駐車し登山スタートです。事前に北海道森林管理局ホームページで林道の開通状況を確認しましょう。 ニシュオマナイ川は増水時渡渉困難になるので天候の急変に要注意。沢沿いの道なので沢靴を推奨します。踏み跡どおりに尾根を越えると開けた林道に合流し、林道をペテガリ山荘へ進みます。翌日に備えてゆっくり休みましょう。 2日目は沢沿いの道から尾根道を進みます。アップダウンを繰り返し最後の標高差500mの急登を登り切るとペテガリ岳山頂で日高山脈中部の大展望が味わえます。帰路は往路を戻ります。 3日目は、往路を尾根越えして下山します。 -
神威岳
- 日帰り
- 9時間40分
- 10.6km
神威岳
- 日帰り
- 9時間40分
- 10.6km
神威岳は日高山脈南部に位置する標高1,600mの山です。アイヌ語で神の山を意味する「カムイ・ヌプリ」が由来します。ソエマツ岳、ピリカヌプリと合わせて南日高三山と呼ばれていますが、夏道登山道があるのは神威岳のみです。 神威山荘より沢靴にて出発します。すぐにニシュオマナイ川を渡渉し、しばらくは林道跡を進みます。林道終点から沢沿いの踏み跡をたどり、渡渉を繰り返し進みます。増水時は渡渉困難で過去に事故もあるので天候には注意が必要です。中ノ岳の沢にも入らないように慎重に進んでいきましょう。 標高710m地点を越えたら登山靴に履き替え、急登の登山道を一気に標高を上げていきます。次第にハイマツ帯に様相が変わり、登山道を進んでいくと神威岳山頂です。帰りは往路を戻ります。神威岳は日高山脈南部に位置する標高1,600mの山です。アイヌ語で神の山を意味する「カムイ・ヌプリ」が由来します。ソエマツ岳、ピリカヌプリと合わせて南日高三山と呼ばれていますが、夏道登山道があるのは神威岳のみです。 神威山荘より沢靴にて出発します。すぐにニシュオマナイ川を渡渉し、しばらくは林道跡を進みます。林道終点から沢沿いの踏み跡をたどり、渡渉を繰り返し進みます。増水時は渡渉困難で過去に事故もあるので天候には注意が必要です。中ノ岳の沢にも入らないように慎重に進んでいきましょう。 標高710m地点を越えたら登山靴に履き替え、急登の登山道を一気に標高を上げていきます。次第にハイマツ帯に様相が変わり、登山道を進んでいくと神威岳山頂です。帰りは往路を戻ります。 -
馬返し登山口から岩手山へ
- 日帰り
- 8時間20分
- 11.4km
馬返し登山口から岩手山へ
- 日帰り
- 8時間20分
- 11.4km
名峰岩手山の表口と言える代表的なコースで、馬返し登山口(柳沢コース)には100台以上駐車可能な無料の大きな駐車場が三つ、トイレが二つ、鬼又清水という水場、キャンプ場があります。 駐車場から少し上がった広場の案内板から登山道に入ります。ミズナラなどの森に道が続き、やがて大きな一本ブナの立つ0.5合目に着きます。ここで道は二つに分かれ、どちらも一合目で合流します。左は展望のある細い道、右は森の中の広い道です。一合目広場を過ぎると展望の広がる二合目。また森に入り2.5合目。ここから新道と旧道に分かれ七合目で合流します。新道は樹林の道、旧道は展望の道です。三合目、四合目、五合目に100mほどの連絡路があり行き来できます。四合目まで新道を行き、四合目から旧道に出て花と展望を楽しみながら登るのがお勧めです。ただし、足場の悪い岩場、砂礫の崩壊地、割れた大岩などがありますので、よく周囲を観察し白いペンキ印に従い、ルートを外れないようにしましょう。特に視界不良時は要注意です。鉾立(七合目)で道は平坦になり間もなく八合目避難小屋に着きます。小屋前の広場にはベンチ、御成清水の水場、トイレがあり多くの登山者が休憩しています。 小屋から九合目不動平を経て、外輪山へ向かいます。砂礫の道になり途中二又に分かれますが、登りやすい右を行きましょう。外輪に立つと景色が一変、荒々しい火口と火口丘の向こうに山頂の薬師岳が見えます。ここは左へ時計回りに山頂薬師岳を目指します。焼走りへの分岐を直進すると間もなく山頂(薬師岳)です。岩手県最高峰からは360度のパノラマが広がっています。 下りは外輪を焼走りコースの道標まで戻り右へ折れます。砂礫帯を下るとトイレのある平笠不動避難小屋です。ここから斜面を巻くように樹林帯へ。三十六童子の祠を過ぎると道はやや緩やかになり、やがて上坊コースとの分岐のツルハシ分れに着きます。ここを直進するとわずかで、7月には大コマクサ群落となる砂礫帯に出ます。このコマクサ群落はその数、株の大きさが日本一とも言われ一見の価値があります。コマクサ群落を過ぎると第1噴出口跡を経て、最後の休憩地に最適な第2噴出口跡。第2噴出口跡からは江戸時代中期に流れ出たと言われれる熔岩流が眼下に扇状になって見えます。熔岩流の端に沿って下り、やがて緩やかになると焼走り登山口に出ます。広い駐車場、トイレがあります。日帰り温泉焼走りの湯もあり、登山の疲れを癒すのも良いでしょう。名峰岩手山の表口と言える代表的なコースで、馬返し登山口(柳沢コース)には100台以上駐車可能な無料の大きな駐車場が三つ、トイレが二つ、鬼又清水という水場、キャンプ場があります。 駐車場から少し上がった広場の案内板から登山道に入ります。ミズナラなどの森に道が続き、やがて大きな一本ブナの立つ0.5合目に着きます。ここで道は二つに分かれ、どちらも一合目で合流します。左は展望のある細い道、右は森の中の広い道です。一合目広場を過ぎると展望の広がる二合目。また森に入り2.5合目。ここから新道と旧道に分かれ七合目で合流します。新道は樹林の道、旧道は展望の道です。三合目、四合目、五合目に100mほどの連絡路があり行き来できます。四合目まで新道を行き、四合目から旧道に出て花と展望を楽しみながら登るのがお勧めです。ただし、足場の悪い岩場、砂礫の崩壊地、割れた大岩などがありますので、よく周囲を観察し白いペンキ印に従い、ルートを外れないようにしましょう。特に視界不良時は要注意です。鉾立(七合目)で道は平坦になり間もなく八合目避難小屋に着きます。小屋前の広場にはベンチ、御成清水の水場、トイレがあり多くの登山者が休憩しています。 小屋から九合目不動平を経て、外輪山へ向かいます。砂礫の道になり途中二又に分かれますが、登りやすい右を行きましょう。外輪に立つと景色が一変、荒々しい火口と火口丘の向こうに山頂の薬師岳が見えます。ここは左へ時計回りに山頂薬師岳を目指します。焼走りへの分岐を直進すると間もなく山頂(薬師岳)です。岩手県最高峰からは360度のパノラマが広がっています。 下りは外輪を焼走りコースの道標まで戻り右へ折れます。砂礫帯を下るとトイレのある平笠不動避難小屋です。ここから斜面を巻くように樹林帯へ。三十六童子の祠を過ぎると道はやや緩やかになり、やがて上坊コースとの分岐のツルハシ分れに着きます。ここを直進するとわずかで、7月には大コマクサ群落となる砂礫帯に出ます。このコマクサ群落はその数、株の大きさが日本一とも言われ一見の価値があります。コマクサ群落を過ぎると第1噴出口跡を経て、最後の休憩地に最適な第2噴出口跡。第2噴出口跡からは江戸時代中期に流れ出たと言われれる熔岩流が眼下に扇状になって見えます。熔岩流の端に沿って下り、やがて緩やかになると焼走り登山口に出ます。広い駐車場、トイレがあります。日帰り温泉焼走りの湯もあり、登山の疲れを癒すのも良いでしょう。 -
網張スキー場から岩手山へ
- 1泊2日
- 9時間55分
- 16.4km
網張スキー場から岩手山へ
- 1泊2日
- 9時間55分
- 16.4km
網張温泉へはJR盛岡駅からマイカーかタクシー利用が良いでしょう。休暇村網張温泉のすぐ隣が網張スキー場リフト乗り場です。無料の広い駐車場もあります。 リフトを三基乗り継いで約40分、標高1300mの第3リフト降場から歩き始めます。階段状の道を登ると稜線に出ます。右手に網張温泉の源泉を見下ろす展望地を過ぎると間もなく三ツ石山への分岐です。ここを右へ進むとわずかでまた分岐。ここは犬倉山を巻いて左へ進みます。木道を下ると小さな広場があり、左へわずかに下ると水場、犬倉清水があります。広場からは樹林の中のなだらかに道が続き、樹林を抜けて尾根に上がると姥倉山分岐です。展望が開け、東に鬼ヶ城から岩手山へ続く稜線が見え、登山意欲がかき立てられます。左に八幡平の山々を見て、噴気の上がる黒倉山分岐は右へ巻き道を進み、黒倉山からの道と合流すると切通分岐です。ここはまっすぐ鬼ヶ城コースへ進みます。左手の枝越しに荒々しい屏風尾根を見ながら登っていくと、やがて灌木帯を抜けて鬼ヶ城に入って行きます。ダイナミックな景色が広がる、起伏と変化に富んだ岩場が続きます。アップダウンが激しく、滑落転落注意の箇所も随所にあり、通過に時間がかかりますので余裕を持って歩きましょう。やがて岩手山の山頂部が大きく迫り、右からの御神坂コースと出会い、左下に見える不動平に下ると瀟洒な造りの不動平避難小屋があります。ここに宿泊するのも良いのですが、ここでは八合目避難小屋へ。水場があり、夜は一晩中LED照明が灯ります。約100人泊まることができ、夏のシーズン中は管理人が常駐するので登山者には安心の快適な小屋です。 二日目は早朝に出発し、不動平から山頂を目指します。外輪に出たら火口へ下り、岩手山神社奥宮を通って反対側の外輪へ登り返し左へ折れて頂上へ。岩手県最高峰の頂からご来光を拝みましょう。山頂(薬師岳)を踏んだら反時計回りに不動平へ戻り、鬼ヶ城コースへ登り返して分岐から御神坂コースへ。古くはお山掛けに使われた急坂で、笠締、わらじ脱ぎ場など信仰登山の名残りを感じさせる箇所があります。標高1200m付近の大滝展望地からは、雪解けの水が流れる大滝が見られます。林道に出たら、案内看板に従うと御神坂登山口に出ます。タクシーを利用しましょう。網張温泉へはJR盛岡駅からマイカーかタクシー利用が良いでしょう。休暇村網張温泉のすぐ隣が網張スキー場リフト乗り場です。無料の広い駐車場もあります。 リフトを三基乗り継いで約40分、標高1300mの第3リフト降場から歩き始めます。階段状の道を登ると稜線に出ます。右手に網張温泉の源泉を見下ろす展望地を過ぎると間もなく三ツ石山への分岐です。ここを右へ進むとわずかでまた分岐。ここは犬倉山を巻いて左へ進みます。木道を下ると小さな広場があり、左へわずかに下ると水場、犬倉清水があります。広場からは樹林の中のなだらかに道が続き、樹林を抜けて尾根に上がると姥倉山分岐です。展望が開け、東に鬼ヶ城から岩手山へ続く稜線が見え、登山意欲がかき立てられます。左に八幡平の山々を見て、噴気の上がる黒倉山分岐は右へ巻き道を進み、黒倉山からの道と合流すると切通分岐です。ここはまっすぐ鬼ヶ城コースへ進みます。左手の枝越しに荒々しい屏風尾根を見ながら登っていくと、やがて灌木帯を抜けて鬼ヶ城に入って行きます。ダイナミックな景色が広がる、起伏と変化に富んだ岩場が続きます。アップダウンが激しく、滑落転落注意の箇所も随所にあり、通過に時間がかかりますので余裕を持って歩きましょう。やがて岩手山の山頂部が大きく迫り、右からの御神坂コースと出会い、左下に見える不動平に下ると瀟洒な造りの不動平避難小屋があります。ここに宿泊するのも良いのですが、ここでは八合目避難小屋へ。水場があり、夜は一晩中LED照明が灯ります。約100人泊まることができ、夏のシーズン中は管理人が常駐するので登山者には安心の快適な小屋です。 二日目は早朝に出発し、不動平から山頂を目指します。外輪に出たら火口へ下り、岩手山神社奥宮を通って反対側の外輪へ登り返し左へ折れて頂上へ。岩手県最高峰の頂からご来光を拝みましょう。山頂(薬師岳)を踏んだら反時計回りに不動平へ戻り、鬼ヶ城コースへ登り返して分岐から御神坂コースへ。古くはお山掛けに使われた急坂で、笠締、わらじ脱ぎ場など信仰登山の名残りを感じさせる箇所があります。標高1200m付近の大滝展望地からは、雪解けの水が流れる大滝が見られます。林道に出たら、案内看板に従うと御神坂登山口に出ます。タクシーを利用しましょう。 -
七滝登山口から岩手山へ
- 1泊2日
- 9時間50分
- 14.7km
七滝登山口から岩手山へ
- 1泊2日
- 9時間50分
- 14.7km
不動平避難小屋に一泊しゆったりと歩いてみましょう。岩手山の懐の深さが感じられる水と緑と花の道を辿ります。 県民の森の七滝登山口には駐車場があり、5台ほど駐車可能です。路線バスはありますが本数が少なく、タクシー利用が良いでしょう。登山口看板の横から登山道に入ります。ミズナラの森を道標に従い緩やかに登って行くと右手に落差20mほどの七滝があります。焼切沢には七つの滝があると言われ、一番大きなものが七滝です。道は一服峠から湯華採取跡へ、ブナからコメツガなどへ変わる美林の中に続きます。焼切沢上流を渡り返し、黒倉山が大きく迫り、視界が開けると大地獄谷で、それまでの緑豊かな森から一気に鬼ヶ城や屏風尾根の断崖に囲まれたダイナミックな景観の中に入り込みます。急で狭く滑りやすい道を硫黄臭や噴気に注意して登り、大地獄分岐を左折しお花畑へと向かいます。足場の悪い道を進み、沢へ下って登り返すとお花畑のある八ッ目湿原へ出ます。御苗代湖への分岐を直進し、岩手山へ向かって森の中へ入って行きます。段差の続く急斜面を登り切ると森を抜けて平たんになり、木のテーブルとイスが並ぶ広い不動平です。十字分岐があり左は外輪へ、正面は八合目避難小屋へ、右は鬼ヶ城へ続きます。今宵の宿の不動平避難小屋は鬼ヶ城コースへの登り口にあります。この小屋には20人ほどが宿泊でき、トイレはありますが水場はありません。20分ほど先の八合目避難小屋の御成清水で調達しましょう。晴れた夜なら不動平の木のイスに仰向けになり、満天の星空を眺めるのも良いでしょう。 二日目は小屋から十字分岐へ戻り、岩手山外輪を目指します。二又道の右を登り外輪へ出たら反時計回りにお鉢巡りをしましょう。緩やかな砂礫の外輪は最後に急になり登り切ると山頂(薬師岳)です。また反時計回りに外輪を下り、焼走りへの分岐を直進し不動平にもどります。十字分岐から左へ折れ八合目避難小屋を過ぎ、少し行くと鉾立(七合目)です。ここは旧道へは下らず、新道へ祠の左を進みます。すぐ灌木帯になり一合目までゴーロ、ザレ、段差、根張り、階段状の急な道を下って行きます。一合目で道が二又に分かれますが、どちらを選んでも一本ブナの0.5合目で合流します。0.5合目から道は緩やかになり馬返し登山口に着きます。不動平避難小屋に一泊しゆったりと歩いてみましょう。岩手山の懐の深さが感じられる水と緑と花の道を辿ります。 県民の森の七滝登山口には駐車場があり、5台ほど駐車可能です。路線バスはありますが本数が少なく、タクシー利用が良いでしょう。登山口看板の横から登山道に入ります。ミズナラの森を道標に従い緩やかに登って行くと右手に落差20mほどの七滝があります。焼切沢には七つの滝があると言われ、一番大きなものが七滝です。道は一服峠から湯華採取跡へ、ブナからコメツガなどへ変わる美林の中に続きます。焼切沢上流を渡り返し、黒倉山が大きく迫り、視界が開けると大地獄谷で、それまでの緑豊かな森から一気に鬼ヶ城や屏風尾根の断崖に囲まれたダイナミックな景観の中に入り込みます。急で狭く滑りやすい道を硫黄臭や噴気に注意して登り、大地獄分岐を左折しお花畑へと向かいます。足場の悪い道を進み、沢へ下って登り返すとお花畑のある八ッ目湿原へ出ます。御苗代湖への分岐を直進し、岩手山へ向かって森の中へ入って行きます。段差の続く急斜面を登り切ると森を抜けて平たんになり、木のテーブルとイスが並ぶ広い不動平です。十字分岐があり左は外輪へ、正面は八合目避難小屋へ、右は鬼ヶ城へ続きます。今宵の宿の不動平避難小屋は鬼ヶ城コースへの登り口にあります。この小屋には20人ほどが宿泊でき、トイレはありますが水場はありません。20分ほど先の八合目避難小屋の御成清水で調達しましょう。晴れた夜なら不動平の木のイスに仰向けになり、満天の星空を眺めるのも良いでしょう。 二日目は小屋から十字分岐へ戻り、岩手山外輪を目指します。二又道の右を登り外輪へ出たら反時計回りにお鉢巡りをしましょう。緩やかな砂礫の外輪は最後に急になり登り切ると山頂(薬師岳)です。また反時計回りに外輪を下り、焼走りへの分岐を直進し不動平にもどります。十字分岐から左へ折れ八合目避難小屋を過ぎ、少し行くと鉾立(七合目)です。ここは旧道へは下らず、新道へ祠の左を進みます。すぐ灌木帯になり一合目までゴーロ、ザレ、段差、根張り、階段状の急な道を下って行きます。一合目で道が二又に分かれますが、どちらを選んでも一本ブナの0.5合目で合流します。0.5合目から道は緩やかになり馬返し登山口に着きます。 -
安比高原スキー場から八幡平へ
- 日帰り
- 7時間0分
- 13.7km
安比高原スキー場から八幡平へ
- 日帰り
- 7時間0分
- 13.7km
安比リゾートセンターからセントラルゲレンデに出ると左手に安比ゴンドラ乗り場があります。ゴンドラ(運行期間等はお問合せください)に乗って約15分、標高1300mのゴンドラ山頂駅に着きます。散策路山頂パノラマコースの階段を登ると前森山頂上です。広い山頂には展望デッキがあり、岩手山と裏岩手連峰、これから歩く山なみが一望できます。ここから西森山、屋棟岳、大黒森、恵比須森、そして茶臼岳へとアップダウンの尾根歩きが始まります。 散策路は東へ下りゴンドラへ周回しますが、登山道は西へ下って行きます。下り切るとブナの巨木が立つ三本ぶな分岐。ここへは、ゴンドラが運行されていない日はリゾートセンターからやまばとコースを歩いて登って来ることもできます。この分岐を直進し、急な広葉樹の森を登り返すとまた分岐で、右へ折れわずかで西森山です。前森山方面に展望があります。分岐へ戻り右へ折れ、しばらく行くとまた分岐で中のまきばからの道と合流します。左へ進み、オオシラビソの中の道を小さくアップダウンしながら行きます。展望はありません。道が狭くなり灌木の中を行くと分岐になり、左へわずかで屋棟岳。北に少し展望があります。分岐へ戻って左へ進み、時おり岩手山を左に見て登り返すと大黒森です。広い道に出たら右折し、まっすぐな道を登って行くと、やがて恵比須森を経て赤川登山口からの茶臼岳コースとぶつかります。左へ折れしばらく登ると茶臼山荘に出ます。 山荘から約5分で八幡平三大展望所の一つ茶臼岳。岩手山と裏岩手連峰が一望できます。山荘に戻って左へ緩やかに下り黒谷地湿原へ。黒谷地バス停方向へ少し行くと熊ノ泉です。往復して水を補給するのも良いでしょう。掘れた道を緩やかに登って行き、安比岳コースとの分岐を直進しお花畑を巻くと道は平たんになり間もなく右に一段高く源太森です。三大展望地の一つで、オオシラビソに囲まれた湿原や八幡沼、北には八甲田連峰も見えます。登山道へ戻り、木道を進むと広々とした湿原が広がります。八幡沼周回路の分岐を右折し、湿原の中の木道をのんびり歩きましょう。やがて左に避難小屋陵雲荘を見て、道は石畳になり少し登ると展望デッキ。岩手山、オオシラビソの森、八幡沼が一望です。道標に従いガマ沼を左に見て石畳をわずかで八幡平山頂です。 蒸ノ湯への道には進まず、道標に従ってめがね沼、鏡沼を左に見て石畳を下ると八幡平アスピーテラインの岩手秋田県境、八幡平登山口です。安比リゾートセンターからセントラルゲレンデに出ると左手に安比ゴンドラ乗り場があります。ゴンドラ(運行期間等はお問合せください)に乗って約15分、標高1300mのゴンドラ山頂駅に着きます。散策路山頂パノラマコースの階段を登ると前森山頂上です。広い山頂には展望デッキがあり、岩手山と裏岩手連峰、これから歩く山なみが一望できます。ここから西森山、屋棟岳、大黒森、恵比須森、そして茶臼岳へとアップダウンの尾根歩きが始まります。 散策路は東へ下りゴンドラへ周回しますが、登山道は西へ下って行きます。下り切るとブナの巨木が立つ三本ぶな分岐。ここへは、ゴンドラが運行されていない日はリゾートセンターからやまばとコースを歩いて登って来ることもできます。この分岐を直進し、急な広葉樹の森を登り返すとまた分岐で、右へ折れわずかで西森山です。前森山方面に展望があります。分岐へ戻り右へ折れ、しばらく行くとまた分岐で中のまきばからの道と合流します。左へ進み、オオシラビソの中の道を小さくアップダウンしながら行きます。展望はありません。道が狭くなり灌木の中を行くと分岐になり、左へわずかで屋棟岳。北に少し展望があります。分岐へ戻って左へ進み、時おり岩手山を左に見て登り返すと大黒森です。広い道に出たら右折し、まっすぐな道を登って行くと、やがて恵比須森を経て赤川登山口からの茶臼岳コースとぶつかります。左へ折れしばらく登ると茶臼山荘に出ます。 山荘から約5分で八幡平三大展望所の一つ茶臼岳。岩手山と裏岩手連峰が一望できます。山荘に戻って左へ緩やかに下り黒谷地湿原へ。黒谷地バス停方向へ少し行くと熊ノ泉です。往復して水を補給するのも良いでしょう。掘れた道を緩やかに登って行き、安比岳コースとの分岐を直進しお花畑を巻くと道は平たんになり間もなく右に一段高く源太森です。三大展望地の一つで、オオシラビソに囲まれた湿原や八幡沼、北には八甲田連峰も見えます。登山道へ戻り、木道を進むと広々とした湿原が広がります。八幡沼周回路の分岐を右折し、湿原の中の木道をのんびり歩きましょう。やがて左に避難小屋陵雲荘を見て、道は石畳になり少し登ると展望デッキ。岩手山、オオシラビソの森、八幡沼が一望です。道標に従いガマ沼を左に見て石畳をわずかで八幡平山頂です。 蒸ノ湯への道には進まず、道標に従ってめがね沼、鏡沼を左に見て石畳を下ると八幡平アスピーテラインの岩手秋田県境、八幡平登山口です。