日本全国の登山コースガイド
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検索結果1117件中
521-540件
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扇沢から蓮華岳へ
- 1泊2日
- 10時間0分
- 12.5km
扇沢から蓮華岳へ
- 1泊2日
- 10時間0分
- 12.5km
道は全般によく整備されています。コマクサの花と雪渓歩き、両方を楽しむなら7月下旬が最適でしょう。 扇沢から針ノ木峠までは扇沢から針ノ木岳へ(コースガイド)を参照。 標識を確認し、針ノ木小屋の建つ針ノ木峠を出発。出だしは急坂ですが、ペースを崩さず登りましょう。標高が上がると視界が開け、背後に針ノ木岳とスバリ岳の端正な姿が現れます。 蓮華岳の肩というべき2754m峰に至ると坂はゆるやかになります。あたりは一面、白い砂礫の原。ここから山頂までは北アルプスでも有数のコマクサ群落地です。花期はピンクの宝石を散りばめたような美しさです。見頃は7月中旬から下旬になります。たおやかな稜線を道なりにゆけば、祠の建つ蓮華岳山頂に到着します。どっしりした山容に似つかわしく、山頂は広々しています。高山とは思えないほど、ゆったりした雰囲気のなかで展望を楽しめます。 帰路は往路を戻ります。道は全般によく整備されています。コマクサの花と雪渓歩き、両方を楽しむなら7月下旬が最適でしょう。 扇沢から針ノ木峠までは扇沢から針ノ木岳へ(コースガイド)を参照。 標識を確認し、針ノ木小屋の建つ針ノ木峠を出発。出だしは急坂ですが、ペースを崩さず登りましょう。標高が上がると視界が開け、背後に針ノ木岳とスバリ岳の端正な姿が現れます。 蓮華岳の肩というべき2754m峰に至ると坂はゆるやかになります。あたりは一面、白い砂礫の原。ここから山頂までは北アルプスでも有数のコマクサ群落地です。花期はピンクの宝石を散りばめたような美しさです。見頃は7月中旬から下旬になります。たおやかな稜線を道なりにゆけば、祠の建つ蓮華岳山頂に到着します。どっしりした山容に似つかわしく、山頂は広々しています。高山とは思えないほど、ゆったりした雰囲気のなかで展望を楽しめます。 帰路は往路を戻ります。 -
扇沢から、種池山荘、針ノ木岳を縦走
- 2泊3日
- 15時間0分
- 19.8km
扇沢から、種池山荘、針ノ木岳を縦走
- 2泊3日
- 15時間0分
- 19.8km
道は全般によく整備されています。アップダウンも比較的少なく歩きやすいですが、スバリ岳から針ノ木岳までは岩稜なので注意。 扇沢から種池山荘までは扇沢から爺ヶ岳へ(コースガイド)を参照。 種池山荘をあとに、キャンプ場を見送って下ります。棒小屋乗越を経てしだいにきつくなる坂を越えると、立山、剱岳を間近に望む岩小屋沢岳に至ります。ついで道なりに下れば新越山荘の建つ新越乗越です。 鳴沢岳に向かうと坂は再びきつくなります。「落石注意」の標識が付くヤセた稜線なので注意。岩場を越えると鳴沢岳山頂へ。ここで行程の半分程です。小さく上下しながら進むと赤沢岳に至ります。 スバリ岳の登りに差し掛かると岩稜の道となります。ペンキ印をたどって進むとスバリ岳山頂。山頂からの下りだしは、ざらついて滑りやすいので注意して下さい。マヤクボノコルから針ノ木岳に至る最後の登りも同様です。ペンキ印を確認し、落石を起こさぬよう細心の注意を。針ノ木岳から扇沢までは扇沢から針ノ木岳へ(コースガイド)を参照。道は全般によく整備されています。アップダウンも比較的少なく歩きやすいですが、スバリ岳から針ノ木岳までは岩稜なので注意。 扇沢から種池山荘までは扇沢から爺ヶ岳へ(コースガイド)を参照。 種池山荘をあとに、キャンプ場を見送って下ります。棒小屋乗越を経てしだいにきつくなる坂を越えると、立山、剱岳を間近に望む岩小屋沢岳に至ります。ついで道なりに下れば新越山荘の建つ新越乗越です。 鳴沢岳に向かうと坂は再びきつくなります。「落石注意」の標識が付くヤセた稜線なので注意。岩場を越えると鳴沢岳山頂へ。ここで行程の半分程です。小さく上下しながら進むと赤沢岳に至ります。 スバリ岳の登りに差し掛かると岩稜の道となります。ペンキ印をたどって進むとスバリ岳山頂。山頂からの下りだしは、ざらついて滑りやすいので注意して下さい。マヤクボノコルから針ノ木岳に至る最後の登りも同様です。ペンキ印を確認し、落石を起こさぬよう細心の注意を。針ノ木岳から扇沢までは扇沢から針ノ木岳へ(コースガイド)を参照。 -
七倉ダムから船窪小屋、七倉岳へ
- 1泊2日
- 10時間35分
- 8.8km
七倉ダムから船窪小屋、七倉岳へ
- 1泊2日
- 10時間35分
- 8.8km
七倉ダムと船窪小屋を結ぶ尾根道は船窪新道と呼ばれます。道はよく整備されていますが、登山口から尾根の上部まで急坂が続きます。登りはペースの維持、下りは木の根などで足を滑らせないように注意しましょう。 船窪新道の入口は少々わかりにくいので注意しましょう。七倉山荘から車止めのゲートのある七倉橋を渡り、トンネルに入る直前で右折します。七倉沢右岸の道をわずかに進んだ先が登山口です。 標識を目印に登山道に入り、左手の尾根に取付くと、すぐに急登が始まります。樹林の中で展望はありません。ペースを守って標高を稼ぎましょう。ところどころで枝道を見ますが、いずれも電力会社の巡視路です。標識が立つので迷う心配はないでしょう。つづら折りの道をたどり、急坂を越えると「唐沢ノゾキ」と呼ばれる小広い場所に出ます。少人数なら休憩できます。 再び歩きだすと、またすぐに急登です。露岩や木の根が道にからみ、かなり歩きづらい道です。しばらく進むと「鼻突八丁」と呼ばれる急坂に差し掛かります。連続するハシゴを頼りにこれを越えて行くと、あたりを覆っていた高木が減り、急登はひと段落します。「天狗ノ庭」に至ると視界が開け、眼下の高瀬ダムを挟んで左手に餓鬼岳から燕岳、右手に烏帽子岳から野口五郎岳に続く山並みが一望です。ここから先は快適に進めます。眺めのいい、ゆるやかな尾根道をたどれば船窪小屋に到着。砂礫の白とハイマツの緑があいまって、周辺は庭園のような美しさです。 小屋をあとにゆるやかに登っていくと、ほどなく分岐に出ます。右に進んで道なりに登れば、七倉岳山頂に至ります。ぐるりと開けてどこもいい景色ですが、特に針ノ木岳のどっしりした姿は印象的です。展望を楽しんだら往路を戻ります。船窪小屋はクラシックな雰囲気です。囲炉裏とランプを現役で使っているのは、北アルプスでここ一軒だけ。また料理はすべて手作りでおいしい食事が頂けます。船窪小屋に泊まることを目的に登ってくる登山者も多くいます。七倉ダムと船窪小屋を結ぶ尾根道は船窪新道と呼ばれます。道はよく整備されていますが、登山口から尾根の上部まで急坂が続きます。登りはペースの維持、下りは木の根などで足を滑らせないように注意しましょう。 船窪新道の入口は少々わかりにくいので注意しましょう。七倉山荘から車止めのゲートのある七倉橋を渡り、トンネルに入る直前で右折します。七倉沢右岸の道をわずかに進んだ先が登山口です。 標識を目印に登山道に入り、左手の尾根に取付くと、すぐに急登が始まります。樹林の中で展望はありません。ペースを守って標高を稼ぎましょう。ところどころで枝道を見ますが、いずれも電力会社の巡視路です。標識が立つので迷う心配はないでしょう。つづら折りの道をたどり、急坂を越えると「唐沢ノゾキ」と呼ばれる小広い場所に出ます。少人数なら休憩できます。 再び歩きだすと、またすぐに急登です。露岩や木の根が道にからみ、かなり歩きづらい道です。しばらく進むと「鼻突八丁」と呼ばれる急坂に差し掛かります。連続するハシゴを頼りにこれを越えて行くと、あたりを覆っていた高木が減り、急登はひと段落します。「天狗ノ庭」に至ると視界が開け、眼下の高瀬ダムを挟んで左手に餓鬼岳から燕岳、右手に烏帽子岳から野口五郎岳に続く山並みが一望です。ここから先は快適に進めます。眺めのいい、ゆるやかな尾根道をたどれば船窪小屋に到着。砂礫の白とハイマツの緑があいまって、周辺は庭園のような美しさです。 小屋をあとにゆるやかに登っていくと、ほどなく分岐に出ます。右に進んで道なりに登れば、七倉岳山頂に至ります。ぐるりと開けてどこもいい景色ですが、特に針ノ木岳のどっしりした姿は印象的です。展望を楽しんだら往路を戻ります。船窪小屋はクラシックな雰囲気です。囲炉裏とランプを現役で使っているのは、北アルプスでここ一軒だけ。また料理はすべて手作りでおいしい食事が頂けます。船窪小屋に泊まることを目的に登ってくる登山者も多くいます。 -
扇沢から蓮華岳、船窪小屋へ縦走
- 2泊3日
- 14時間35分
- 14.5km
扇沢から蓮華岳、船窪小屋へ縦走
- 2泊3日
- 14時間35分
- 14.5km
針ノ木峠と船窪小屋の間には蓮華岳、北葛岳、七倉岳が峰を連ねます。いずれも好展望の頂を持った山々です。北葛乗越と七倉乗越付近は、滑りやすいので注意しましょう。 扇沢から蓮華岳山頂までは扇沢から蓮華岳へ(コースガイド)を参照。 山頂に建つ祠をあとに、白い砂礫を踏んで下ります。上部はいいのですが、下るにつれて道は険しくなり、北葛乗越手前に至るとクサリ場が連続する急坂となります。「蓮華の大下り」と名が付くだけに、かなりきつい傾斜です。慎重に足を進めましょう。鞍部に至ると足元の危うさは無くなります。登り返すと北葛岳山頂です。眺めがよく、七倉岳が間近に見えます。北葛岳山頂から下りだすと、道は再び険しくなります。要所にワイヤーが架かりますが、気の抜けない岩稜の道であることに変わりありません。七倉岳に向かう道も同様です。乗越を過ぎるとヤセ尾根の登りに差し掛かり、これを慎重に超えると七倉岳山頂です。 七倉岳から七倉山荘までは七倉ダムから船窪小屋、七倉岳へ(コースガイド)を参照。針ノ木峠と船窪小屋の間には蓮華岳、北葛岳、七倉岳が峰を連ねます。いずれも好展望の頂を持った山々です。北葛乗越と七倉乗越付近は、滑りやすいので注意しましょう。 扇沢から蓮華岳山頂までは扇沢から蓮華岳へ(コースガイド)を参照。 山頂に建つ祠をあとに、白い砂礫を踏んで下ります。上部はいいのですが、下るにつれて道は険しくなり、北葛乗越手前に至るとクサリ場が連続する急坂となります。「蓮華の大下り」と名が付くだけに、かなりきつい傾斜です。慎重に足を進めましょう。鞍部に至ると足元の危うさは無くなります。登り返すと北葛岳山頂です。眺めがよく、七倉岳が間近に見えます。北葛岳山頂から下りだすと、道は再び険しくなります。要所にワイヤーが架かりますが、気の抜けない岩稜の道であることに変わりありません。七倉岳に向かう道も同様です。乗越を過ぎるとヤセ尾根の登りに差し掛かり、これを慎重に超えると七倉岳山頂です。 七倉岳から七倉山荘までは七倉ダムから船窪小屋、七倉岳へ(コースガイド)を参照。 -
船窪小屋から黒部湖へ
- 2泊3日
- 17時間0分
- 19km
船窪小屋から黒部湖へ
- 2泊3日
- 17時間0分
- 19km
一般登山道とはまったく異なる道です。整備されてはいますが、一部ルートファインディングが必須で、渡渉箇所も多数存在します。 船窪小屋を出発してゆるやかに登り、最初の分岐を左へ。キャンプ場を見送ると、白い山肌が見える船窪乗越に至ります。ここで標識を目印に稜線を離れ、右手の尾根道へ。かなりの傾斜です。船窪岳を巻くように進んだのち、一直線に谷へと下ります。 針ノ木谷の出合で右岸に渡渉します。一度左岸に戻り、再び右岸に渡ったところで流れを離れ、ガレ場を経て山側の登山道に入ります。テープ印を見落とさないように注意して下さい。しばらくは山腹の道を進みますが、下流側では河原を歩くところもあります。南沢出合に至って橋で左岸に渡ると、道は広く穏やかになります。これをたどれば平ノ渡場です。船で対岸の平に向かいますが、便数が少ないので確認を。平ノ小屋からは湖岸に沿って黒部ダムへ。逆コースを取る場合、南沢出合から南沢に決して入り込むことがないように。また船窪乗越への取付地点を見逃さないよう注意して下さい。一般登山道とはまったく異なる道です。整備されてはいますが、一部ルートファインディングが必須で、渡渉箇所も多数存在します。 船窪小屋を出発してゆるやかに登り、最初の分岐を左へ。キャンプ場を見送ると、白い山肌が見える船窪乗越に至ります。ここで標識を目印に稜線を離れ、右手の尾根道へ。かなりの傾斜です。船窪岳を巻くように進んだのち、一直線に谷へと下ります。 針ノ木谷の出合で右岸に渡渉します。一度左岸に戻り、再び右岸に渡ったところで流れを離れ、ガレ場を経て山側の登山道に入ります。テープ印を見落とさないように注意して下さい。しばらくは山腹の道を進みますが、下流側では河原を歩くところもあります。南沢出合に至って橋で左岸に渡ると、道は広く穏やかになります。これをたどれば平ノ渡場です。船で対岸の平に向かいますが、便数が少ないので確認を。平ノ小屋からは湖岸に沿って黒部ダムへ。逆コースを取る場合、南沢出合から南沢に決して入り込むことがないように。また船窪乗越への取付地点を見逃さないよう注意して下さい。 -
高瀬ダムから烏帽子岳へ
- 1泊2日
- 10時間30分
- 10.9km
高瀬ダムから烏帽子岳へ
- 1泊2日
- 10時間30分
- 10.9km
ブナ立尾根は北アルプス三大急登に数えられますが、よく整備されているので、ペースを守れば、歩きやすい道と言えるでしょう。また稜線では多種の花が見られます。とくにコマクサとイワギキョウの群落は見応えがあります。見頃は7月下旬です。 まずは登山口へ。高瀬ダムをあとに不動沢トンネルを抜け、不動沢吊橋を渡ります。右手奥に不動滝を見ながら進み、キャンプ場(2024年テント使用不可、2025年は要確認)を過ぎて濁沢を渡ると登山口に至ります。登山口手前は、大雨のあとなどは道が変わることがあります。テープ印などを確認して進みましょう。 いよいよブナ立尾根の登りにかかります。出だしから急登です。つづら折りにしばらく進むと、道にかぶさるように張り出した「権太落シ」と呼ばれる大岩を見ます。大岩を過ぎるとあたりは針葉樹林となり、さらに進むといったん樹林が切れ、崩壊地に出ます。ロープに沿ってこれを迂回すると、坂がゆるやかになり「三角点」に至ります。展望はありませんが、小広くて休憩に適しています。ここまでで稜線への道程の約三分の二にあたります。 残り三分の一も急坂。今しばらくは辛抱です。「タヌキ岩」と呼ばれる大岩を過ぎると、「オオカンバ」の標識が立つ開けた場所に出ます。文字通りダケカンバの巨木が立っています。大岩を抱くように根を張り、四方に太い枝を伸ばす姿には、威厳すら感じます。ひとがんばりで稜線に出ると分岐です。左に進めばほどなく烏帽子小屋に到着します。小屋の周囲はお花畑になっています。西側が開けていて、コマクサやイワギキョウ群落の向こうに赤牛岳の姿がよく見えます。 烏帽子小屋から烏帽子岳に向かう道はいい雰囲気です。白い砂礫、濃い緑のハイマツが対比をなし、オブジェのような奇岩がまるで庭園のようなアクセントを加えています。コマクサ群落が多く花期はさらに魅力的になり、稜線歩きを存分に楽しめます。 前烏帽子岳までくると、巨岩を束ねたような烏帽子岳の山頂部が姿を現わします。烏帽子岳は、ここから見る姿が一番立派でしょう。前烏帽子岳から道なりに下り、岩峰基部の分岐を左に進むと、やがて岩場に。クサリが架かりますが、傾斜がきついので、足元に気をつけて。また、一本のクサリを二人で掴むことのないように。岩場を慎重に抜けると烏帽子岳山頂です。展望バツグンで、隣の南沢岳をはじめ北アルプス北部の山々を見渡せます。 帰路は往路に同じですが、余裕があれば「烏帽子田圃」と呼ばれる湿原に寄るのも一案です。岩峰基部の分岐を左に進み、わずかに行くと、池塘の点在する烏帽子田圃です。訪れる登山者は少なく、静かな山の雰囲気を味わえます。分岐~烏帽子田圃は往復約30分。ブナ立尾根は北アルプス三大急登に数えられますが、よく整備されているので、ペースを守れば、歩きやすい道と言えるでしょう。また稜線では多種の花が見られます。とくにコマクサとイワギキョウの群落は見応えがあります。見頃は7月下旬です。 まずは登山口へ。高瀬ダムをあとに不動沢トンネルを抜け、不動沢吊橋を渡ります。右手奥に不動滝を見ながら進み、キャンプ場(2024年テント使用不可、2025年は要確認)を過ぎて濁沢を渡ると登山口に至ります。登山口手前は、大雨のあとなどは道が変わることがあります。テープ印などを確認して進みましょう。 いよいよブナ立尾根の登りにかかります。出だしから急登です。つづら折りにしばらく進むと、道にかぶさるように張り出した「権太落シ」と呼ばれる大岩を見ます。大岩を過ぎるとあたりは針葉樹林となり、さらに進むといったん樹林が切れ、崩壊地に出ます。ロープに沿ってこれを迂回すると、坂がゆるやかになり「三角点」に至ります。展望はありませんが、小広くて休憩に適しています。ここまでで稜線への道程の約三分の二にあたります。 残り三分の一も急坂。今しばらくは辛抱です。「タヌキ岩」と呼ばれる大岩を過ぎると、「オオカンバ」の標識が立つ開けた場所に出ます。文字通りダケカンバの巨木が立っています。大岩を抱くように根を張り、四方に太い枝を伸ばす姿には、威厳すら感じます。ひとがんばりで稜線に出ると分岐です。左に進めばほどなく烏帽子小屋に到着します。小屋の周囲はお花畑になっています。西側が開けていて、コマクサやイワギキョウ群落の向こうに赤牛岳の姿がよく見えます。 烏帽子小屋から烏帽子岳に向かう道はいい雰囲気です。白い砂礫、濃い緑のハイマツが対比をなし、オブジェのような奇岩がまるで庭園のようなアクセントを加えています。コマクサ群落が多く花期はさらに魅力的になり、稜線歩きを存分に楽しめます。 前烏帽子岳までくると、巨岩を束ねたような烏帽子岳の山頂部が姿を現わします。烏帽子岳は、ここから見る姿が一番立派でしょう。前烏帽子岳から道なりに下り、岩峰基部の分岐を左に進むと、やがて岩場に。クサリが架かりますが、傾斜がきついので、足元に気をつけて。また、一本のクサリを二人で掴むことのないように。岩場を慎重に抜けると烏帽子岳山頂です。展望バツグンで、隣の南沢岳をはじめ北アルプス北部の山々を見渡せます。 帰路は往路に同じですが、余裕があれば「烏帽子田圃」と呼ばれる湿原に寄るのも一案です。岩峰基部の分岐を左に進み、わずかに行くと、池塘の点在する烏帽子田圃です。訪れる登山者は少なく、静かな山の雰囲気を味わえます。分岐~烏帽子田圃は往復約30分。 -
烏帽子小屋から野口五郎岳へ
- 2泊3日
- 17時間55分
- 26.8km
烏帽子小屋から野口五郎岳へ
- 2泊3日
- 17時間55分
- 26.8km
高瀬ダムから烏帽子小屋までは高瀬ダムから烏帽子岳へ(コースガイド)を参照。 烏帽子小屋をあとにキャンプ場を抜けて下り、鞍部から三ッ岳に続く稜線を登り返します。広々して気分がいい道です。名前の通り、三ッ岳は三つの頂を並べていますが、登ることはできず、直下で山頂を巻いて進みます。わずかに進むと分岐です。右は「三ッ岳西峰」と呼ばれる小さい峰を経由する道、左は花の多い稜線伝いの巻き道です。ほどなく合流するので、どちらを歩いても構いません。白砂とハイマツが綾をなすなだらかな稜線をたどると、やがて野口五郎岳のどっしりした姿が目に入ります。ここから先は、展望を楽しみながらの稜線漫歩です。左手に槍ヶ岳と穂高連峰、右手に赤牛岳と水晶岳を眺めながら行けば、やがて野口五郎小屋に至ります。 野口五郎小屋から山頂へ向かうと、ほどなく巨岩の積み重なる場所に差し掛かります。岩場のような険しさはありません。これを過ぎてわずかに登れば、開けた野口五郎岳山頂に到着します。眺めが素晴らしく、爽快です。野口五郎岳〜高瀬ダムは高瀬ダムから湯俣温泉を経て野口五郎岳へ(コースガイド)を参照。高瀬ダムから烏帽子小屋までは高瀬ダムから烏帽子岳へ(コースガイド)を参照。 烏帽子小屋をあとにキャンプ場を抜けて下り、鞍部から三ッ岳に続く稜線を登り返します。広々して気分がいい道です。名前の通り、三ッ岳は三つの頂を並べていますが、登ることはできず、直下で山頂を巻いて進みます。わずかに進むと分岐です。右は「三ッ岳西峰」と呼ばれる小さい峰を経由する道、左は花の多い稜線伝いの巻き道です。ほどなく合流するので、どちらを歩いても構いません。白砂とハイマツが綾をなすなだらかな稜線をたどると、やがて野口五郎岳のどっしりした姿が目に入ります。ここから先は、展望を楽しみながらの稜線漫歩です。左手に槍ヶ岳と穂高連峰、右手に赤牛岳と水晶岳を眺めながら行けば、やがて野口五郎小屋に至ります。 野口五郎小屋から山頂へ向かうと、ほどなく巨岩の積み重なる場所に差し掛かります。岩場のような険しさはありません。これを過ぎてわずかに登れば、開けた野口五郎岳山頂に到着します。眺めが素晴らしく、爽快です。野口五郎岳〜高瀬ダムは高瀬ダムから湯俣温泉を経て野口五郎岳へ(コースガイド)を参照。 -
高瀬ダムから湯俣温泉を経て野口五郎岳へ
- 2泊3日
- 19時間35分
- 34km
高瀬ダムから湯俣温泉を経て野口五郎岳へ
- 2泊3日
- 19時間35分
- 34km
高瀬ダムから、東側の湖岸に沿って延びる長い林道をたどります。ダム湖を過ぎると登山道となり、名無避難小屋を経て、湯俣へ。谷の左岸には湯股温泉晴嵐荘があります。ここでは風呂に入れます。 晴嵐荘から標識を確認して竹村新道に入るとすぐに急坂です。つづら折りに登って行くと「展望台」と呼ばれる場所に出て視界が開けます。眼下の湯俣谷と硫黄岳、槍ヶ岳が一望です。これを過ぎると急坂ながら道が広くなり、歩きやすくなります。針葉樹林のなかを登っていくと、湯俣岳に至ります。小さい峰で、標識がなければ過ぎてしまうくらいです。湯俣岳を下り、鞍部から南真砂岳に登り返します。この区間は坂が急なことに加え、足元が滑りやすいので注意。道は整備されており、要所にロープが架かりますが、慎重に足を進めましょう。南真砂岳に至ると展望が開け、槍ヶ岳などを見渡せるようになります。のち大きく崩壊した所を慎重に巻くと坂はゆるやかになり、真砂分岐に至ります。これを右に進み、ついで巻き道を左に分け、稜線伝いにひと登りすると野口五郎岳に到着です。高瀬ダムから、東側の湖岸に沿って延びる長い林道をたどります。ダム湖を過ぎると登山道となり、名無避難小屋を経て、湯俣へ。谷の左岸には湯股温泉晴嵐荘があります。ここでは風呂に入れます。 晴嵐荘から標識を確認して竹村新道に入るとすぐに急坂です。つづら折りに登って行くと「展望台」と呼ばれる場所に出て視界が開けます。眼下の湯俣谷と硫黄岳、槍ヶ岳が一望です。これを過ぎると急坂ながら道が広くなり、歩きやすくなります。針葉樹林のなかを登っていくと、湯俣岳に至ります。小さい峰で、標識がなければ過ぎてしまうくらいです。湯俣岳を下り、鞍部から南真砂岳に登り返します。この区間は坂が急なことに加え、足元が滑りやすいので注意。道は整備されており、要所にロープが架かりますが、慎重に足を進めましょう。南真砂岳に至ると展望が開け、槍ヶ岳などを見渡せるようになります。のち大きく崩壊した所を慎重に巻くと坂はゆるやかになり、真砂分岐に至ります。これを右に進み、ついで巻き道を左に分け、稜線伝いにひと登りすると野口五郎岳に到着です。 -
船窪小屋から烏帽子岳を経て高瀬ダムへ
- 2泊3日
- 17時間55分
- 17.8km
船窪小屋から烏帽子岳を経て高瀬ダムへ
- 2泊3日
- 17時間55分
- 17.8km
七倉山荘から船窪小屋までは七倉ダムから船窪小屋、七倉岳へ(コースガイド)を参照。 船窪小屋からわずかに登り、最初の分岐を左へ。不動沢側の崩壊地を巻くように下り、船窪乗越で針ノ木谷への道を右に分けます。船窪岳への道は短いながらかなりの傾斜です。ハシゴとワイヤーを頼りに登ると山頂ですが、標識がなければ過ぎてしまうようなところです。次の船窪岳第2ピークまでの道も険しく、気の抜けない岩場の急坂が続きます。本コース一番の難所です。 第2ピークを過ぎ、小さな峰をひとつ越えてクサリ場を抜けると、足元の危うさは無くなります。不動岳に近づくと、これまで辺りを覆っていた針葉樹林を抜け出ます。眺めのよい稜線をたどると、南北に細く伸びた不動岳山頂に至ります。白砂とハイマツの緑がコントラストを成し、日本庭園を思わせます。また眺めがよく、剱岳や立山など周囲の山々を見渡せます。崩壊の進む稜線に沿って南沢岳を越え、池塘の点在する烏帽子田圃を抜けると、烏帽子岳下で分岐に出ます。分岐から烏帽子岳、高瀬ダムまでは高瀬ダムから烏帽子岳へ(コースガイド)を参照。七倉山荘から船窪小屋までは七倉ダムから船窪小屋、七倉岳へ(コースガイド)を参照。 船窪小屋からわずかに登り、最初の分岐を左へ。不動沢側の崩壊地を巻くように下り、船窪乗越で針ノ木谷への道を右に分けます。船窪岳への道は短いながらかなりの傾斜です。ハシゴとワイヤーを頼りに登ると山頂ですが、標識がなければ過ぎてしまうようなところです。次の船窪岳第2ピークまでの道も険しく、気の抜けない岩場の急坂が続きます。本コース一番の難所です。 第2ピークを過ぎ、小さな峰をひとつ越えてクサリ場を抜けると、足元の危うさは無くなります。不動岳に近づくと、これまで辺りを覆っていた針葉樹林を抜け出ます。眺めのよい稜線をたどると、南北に細く伸びた不動岳山頂に至ります。白砂とハイマツの緑がコントラストを成し、日本庭園を思わせます。また眺めがよく、剱岳や立山など周囲の山々を見渡せます。崩壊の進む稜線に沿って南沢岳を越え、池塘の点在する烏帽子田圃を抜けると、烏帽子岳下で分岐に出ます。分岐から烏帽子岳、高瀬ダムまでは高瀬ダムから烏帽子岳へ(コースガイド)を参照。 -
野口五郎岳から水晶岳へ
- 3泊4日
- 21時間0分
- 25.3km
野口五郎岳から水晶岳へ
- 3泊4日
- 21時間0分
- 25.3km
湯俣から野口五郎岳までは高瀬ダムから湯俣温泉を経て野口五郎岳へ(コースガイド)を参照。 野口五郎岳から下り、砂礫の道をたどって進みます。野口五郎小屋からの巻き道を合せたのち、真砂岳の西側斜面を横切ると分岐です。ここで湯俣に下る竹村新道を分けて直進し、稜線に沿って足を進めると東沢乗越に至ります。あたりは広々としており、休憩に適しています。ここまで足元の心配はほとんどありません。 乗越から登り返してしばらく行くと、次第に傾斜は急になります。赤くざらつく砂礫の道を登り切ると水晶小屋です。小屋の裏は分岐となっており、左は岩苔乗越、鷲羽岳方面へ。水晶岳へは右に進みます。歩き出しはゆるやかですが、水晶岳に近づくにつれ坂が急になり、岩稜の登りとなるので慎重に足を進めましょう。ペンキ印を拾うように登れば、岩塊の重なる狭い水晶岳山頂に出ます。展望は素晴らしく、北アルプス一帯をぐるりと見渡せます。とくに南側は印象的です。はるかに岩峰を連ねる穂高と槍ヶ岳が一望できます。また山頂からは赤牛岳への道が延びています。湯俣から野口五郎岳までは高瀬ダムから湯俣温泉を経て野口五郎岳へ(コースガイド)を参照。 野口五郎岳から下り、砂礫の道をたどって進みます。野口五郎小屋からの巻き道を合せたのち、真砂岳の西側斜面を横切ると分岐です。ここで湯俣に下る竹村新道を分けて直進し、稜線に沿って足を進めると東沢乗越に至ります。あたりは広々としており、休憩に適しています。ここまで足元の心配はほとんどありません。 乗越から登り返してしばらく行くと、次第に傾斜は急になります。赤くざらつく砂礫の道を登り切ると水晶小屋です。小屋の裏は分岐となっており、左は岩苔乗越、鷲羽岳方面へ。水晶岳へは右に進みます。歩き出しはゆるやかですが、水晶岳に近づくにつれ坂が急になり、岩稜の登りとなるので慎重に足を進めましょう。ペンキ印を拾うように登れば、岩塊の重なる狭い水晶岳山頂に出ます。展望は素晴らしく、北アルプス一帯をぐるりと見渡せます。とくに南側は印象的です。はるかに岩峰を連ねる穂高と槍ヶ岳が一望できます。また山頂からは赤牛岳への道が延びています。 -
白沢登山口から餓鬼岳、唐沢岳へ
- 2泊3日
- 17時間50分
- 18.4km
白沢登山口から餓鬼岳、唐沢岳へ
- 2泊3日
- 17時間50分
- 18.4km
全般に道はよく整備されています。しかし以前と異なり、登山口から最終水場までの区間では、沢床を歩く箇所が多くなりました。渡渉を繰り返しますので、テープ印、ペンキ印を確認しながら進みましょう。視界の悪い時は要注意です。 標識を確認して白沢登山口を出発。林道を歩いたのち、左へ進んで登山道に入ります。道は沢筋に延びており、右岸左岸を縫うように進むと紅葉ノ滝、ついで魚止ノ滝に至ります。水音が心地よい場所です。しばらくすると最終水場に出ます。餓鬼岳小屋周辺に水場はありません。休憩を兼ねて汲んでおきましょう。ここまで道はよく整備されていますが、クサリや桟道が架かるところがあるので注意しましょう。 最終水場をあとにすると、ざらざら滑りやすい急坂となります。しだいに足元はよくなりますが、坂が急なことは変わりません。これを越えると大凪山ですが、標識がなければ通り過ぎてしまうくらいです。さらに登ってゆくと「百曲り」と呼ばれる急坂に差し掛かります。またしばらくは我慢です。このあたりはダケカンバやナナカマドが多く、秋は美しい景色が広がります。つづら折りの急坂を越えると、ようやく餓鬼岳小屋に到着します。わずかに登れば好展望の餓鬼岳山頂です。「剣吊り」と呼ばれる岩峰の向こうに燕岳と槍ヶ岳、唐沢岳の横には針ノ木岳、蓮華岳などが望めます。 餓鬼岳山頂から唐沢岳に向かいます。稜線伝いに下ったのち、針葉樹林を抜けてわずかに登り返すと、コマクサの群落地に出て視界が開けます。枝道がありますが、これは展望台を往復する道です。見送って進むと、唐沢岳の姿が視界に入ります。この先しばらくは急坂を下るので足元に注意です。下り終えて樹林の道を登り返すと「餓鬼のコブ」と呼ばれる峰に至ります。頂上部はかなり広く、休憩に適しています。 餓鬼のコブから先もかなり急坂です。鞍部を過ぎてしばらくはゆるやかな登りですが、小さく上下したのち、坂は再びきつくなります。岩場を通過する際は慎重に。しばらくのち岩峰を巻き、コマクサ群落のある砂地の急坂を越えると、ようやく唐沢岳に到着します。岩峰の頂といった趣で、高度感があります。展望はすばらしく、野口五郎岳から鹿島槍ヶ岳に続く後立山の山並みを一望できます。しかも、訪れる人が少ないため静かな時間を楽しめます。 帰路は往路を戻ります。以前は餓鬼岳山頂部を迂回する道を利用できましたが、植生回復のため通行禁止です。山頂経由で餓鬼岳小屋に戻りましょう。全般に道はよく整備されています。しかし以前と異なり、登山口から最終水場までの区間では、沢床を歩く箇所が多くなりました。渡渉を繰り返しますので、テープ印、ペンキ印を確認しながら進みましょう。視界の悪い時は要注意です。 標識を確認して白沢登山口を出発。林道を歩いたのち、左へ進んで登山道に入ります。道は沢筋に延びており、右岸左岸を縫うように進むと紅葉ノ滝、ついで魚止ノ滝に至ります。水音が心地よい場所です。しばらくすると最終水場に出ます。餓鬼岳小屋周辺に水場はありません。休憩を兼ねて汲んでおきましょう。ここまで道はよく整備されていますが、クサリや桟道が架かるところがあるので注意しましょう。 最終水場をあとにすると、ざらざら滑りやすい急坂となります。しだいに足元はよくなりますが、坂が急なことは変わりません。これを越えると大凪山ですが、標識がなければ通り過ぎてしまうくらいです。さらに登ってゆくと「百曲り」と呼ばれる急坂に差し掛かります。またしばらくは我慢です。このあたりはダケカンバやナナカマドが多く、秋は美しい景色が広がります。つづら折りの急坂を越えると、ようやく餓鬼岳小屋に到着します。わずかに登れば好展望の餓鬼岳山頂です。「剣吊り」と呼ばれる岩峰の向こうに燕岳と槍ヶ岳、唐沢岳の横には針ノ木岳、蓮華岳などが望めます。 餓鬼岳山頂から唐沢岳に向かいます。稜線伝いに下ったのち、針葉樹林を抜けてわずかに登り返すと、コマクサの群落地に出て視界が開けます。枝道がありますが、これは展望台を往復する道です。見送って進むと、唐沢岳の姿が視界に入ります。この先しばらくは急坂を下るので足元に注意です。下り終えて樹林の道を登り返すと「餓鬼のコブ」と呼ばれる峰に至ります。頂上部はかなり広く、休憩に適しています。 餓鬼のコブから先もかなり急坂です。鞍部を過ぎてしばらくはゆるやかな登りですが、小さく上下したのち、坂は再びきつくなります。岩場を通過する際は慎重に。しばらくのち岩峰を巻き、コマクサ群落のある砂地の急坂を越えると、ようやく唐沢岳に到着します。岩峰の頂といった趣で、高度感があります。展望はすばらしく、野口五郎岳から鹿島槍ヶ岳に続く後立山の山並みを一望できます。しかも、訪れる人が少ないため静かな時間を楽しめます。 帰路は往路を戻ります。以前は餓鬼岳山頂部を迂回する道を利用できましたが、植生回復のため通行禁止です。山頂経由で餓鬼岳小屋に戻りましょう。 -
黒部ダムから欅平へ
- 1泊2日
- 13時間0分
- 25.3km
黒部ダムから欅平へ
- 1泊2日
- 13時間0分
- 25.3km
下ノ廊下が通行可能となるのは例年9月下旬からですが、必ず事前に確認して下さい。また道中、電力会社の巡視路が多数交差します。標識のない箇所もあるので方角を確認して進みましょう。 電気バスを終点の黒部ダムで下車。地中の降車場でダム展望台に向かう人たちと分かれ「内蔵助谷」の標識を目印に外に出ます。車道を下り、ひとつ目のカーブを曲がったところで右手の枝道を進みます。ついで「旧日電歩道」の標識を目印に左手の登山道へ。ここまではダムの施設内。こういうところは、かえって迷いやすいので注意しましょう。 つづら折りの急坂を川床まで下り、橋で右岸から左岸へ渡ります。振り返ると黒部ダムの外観が一望です。やがて道は険しくなり、手すり代わりの針金が架かる絶壁の道(水平道、または旧日電歩道と呼ばれる)となりますので注意して進みましょう。小さな沢を越えると内蔵助谷出合、さらに進むと別山谷出合に至ります。このあたりから残雪を多く見ると思います。ロープを頼りに下ると別山谷へ。付近はけっこう広く、休憩に最適です。 ここからが本日のハイライト。水平道をたどれば、白竜峡を過ぎたのち、いったん普通の登山道となって下ノ廊下の名所である十字峡に至ります。吊橋からよく見えます。さらに足を進めると半月峡、S字峡を経て東谷に至ります。吊橋で右岸に渡り、車道を進むと仙人谷ダムへ。この先しばらくは施設内を歩きます。標識を確認しながら足を進めましょう。まず堰堤を左岸に渡り、仙人温泉小屋への道を左に分けて階段を下ります。扉を開けてダム坑内に入り、「旧日電歩道」の標識を拾いながら進み外に出ます。あとは普通の登山道です。急坂を登り、池ノ平方面(廃道)との分岐を右に進んで下れば、ようやく阿曽原温泉小屋に到着。徒歩でしか行けない山の湯は格別です。 キャンプ場から「欅平」の標識を目印に下り、沢を2本渡り、急坂をひとしきり登ると、また水平道に出ます。このあたりは木々に覆われ展望はありませんが、ところどころ林が切れ、国内最難登攀ルートのひとつとして知られる奥鐘山の岩壁が見え隠れします。しばらく進むと滝の落ちる折尾谷出合へ。ここは素晴らしい眺めが広がります。のち「大太鼓」と呼ばれる地点を過ぎると志合谷に至ります。ここでトンネルを抜けますが、中は真っ暗なのでライトが必要です。最後につづら折りの急坂を下れば、黒部峡谷鉄道欅平駅に到着します。下ノ廊下が通行可能となるのは例年9月下旬からですが、必ず事前に確認して下さい。また道中、電力会社の巡視路が多数交差します。標識のない箇所もあるので方角を確認して進みましょう。 電気バスを終点の黒部ダムで下車。地中の降車場でダム展望台に向かう人たちと分かれ「内蔵助谷」の標識を目印に外に出ます。車道を下り、ひとつ目のカーブを曲がったところで右手の枝道を進みます。ついで「旧日電歩道」の標識を目印に左手の登山道へ。ここまではダムの施設内。こういうところは、かえって迷いやすいので注意しましょう。 つづら折りの急坂を川床まで下り、橋で右岸から左岸へ渡ります。振り返ると黒部ダムの外観が一望です。やがて道は険しくなり、手すり代わりの針金が架かる絶壁の道(水平道、または旧日電歩道と呼ばれる)となりますので注意して進みましょう。小さな沢を越えると内蔵助谷出合、さらに進むと別山谷出合に至ります。このあたりから残雪を多く見ると思います。ロープを頼りに下ると別山谷へ。付近はけっこう広く、休憩に最適です。 ここからが本日のハイライト。水平道をたどれば、白竜峡を過ぎたのち、いったん普通の登山道となって下ノ廊下の名所である十字峡に至ります。吊橋からよく見えます。さらに足を進めると半月峡、S字峡を経て東谷に至ります。吊橋で右岸に渡り、車道を進むと仙人谷ダムへ。この先しばらくは施設内を歩きます。標識を確認しながら足を進めましょう。まず堰堤を左岸に渡り、仙人温泉小屋への道を左に分けて階段を下ります。扉を開けてダム坑内に入り、「旧日電歩道」の標識を拾いながら進み外に出ます。あとは普通の登山道です。急坂を登り、池ノ平方面(廃道)との分岐を右に進んで下れば、ようやく阿曽原温泉小屋に到着。徒歩でしか行けない山の湯は格別です。 キャンプ場から「欅平」の標識を目印に下り、沢を2本渡り、急坂をひとしきり登ると、また水平道に出ます。このあたりは木々に覆われ展望はありませんが、ところどころ林が切れ、国内最難登攀ルートのひとつとして知られる奥鐘山の岩壁が見え隠れします。しばらく進むと滝の落ちる折尾谷出合へ。ここは素晴らしい眺めが広がります。のち「大太鼓」と呼ばれる地点を過ぎると志合谷に至ります。ここでトンネルを抜けますが、中は真っ暗なのでライトが必要です。最後につづら折りの急坂を下れば、黒部峡谷鉄道欅平駅に到着します。 -
早月尾根から剱岳へ
- 1泊2日
- 16時間0分
- 15.6km
早月尾根から剱岳へ
- 1泊2日
- 16時間0分
- 15.6km
馬場島からの剱岳は山頂までの標高差が約2200mと長大な尾根を登って行きます。 登り口には「試練と憧れ」の碑があり、馬場島からいきなりの急登で始まります。標高1000mの松尾平で一度平坦になり緩やかに松尾奥ノ平へと続きます。この先は風の通らない尾根の急登となるが、200m毎に標識があるので便利です。途中木のベンチもあります。展望はほとんどないものの立山杉の巨木があり森林浴が楽しめます。 松尾奥ノ平を過ぎると木や根をつかみながら本格的な急登が始まり、標高1500mまで登ると展望が開けてきます。標高1800mの急登を登りきると視界が開け、赤谷山の大きな山容が見えます。2000m付近を過ぎると尾根上に池塘が現われ、傾斜が緩い尾根をたどると剱岳早月小屋に到着。コース中唯一の小屋です。 小屋を後に針葉樹林帯の急登を進みます。途中やせ尾根があり木や岩を乗り越え、標高2600mを過ぎると滑りやすいガレ場の急登となり早月尾根の核心部に入ります。ここまで来ると小窓尾根や剱尾根などの鋭くとがった荒々しい岩壁がすぐそばに見えます。ここから先はもろい岩場が続くので落石に注意です。ペンキ印を見落とさないように気を付けましょう。滑りやすいエボシ岩を通過して、2800mの標識のある小広場を過ぎるとやがてシシ頭に出ます。7月中は池ノ谷側に雪が残ることがあるので要注意。池ノ谷側のバンドに沿う鎖をたどり、続いて現れる岩峰がカニのハサミで一番の難所です。池ノ谷側に付けられた鎖に沿って通過するが、壁に打ち付けられたボルトを通ります。 一度稜線に出てから長い鎖が付けられた池ノ谷側のガレ場の斜面へ移り、さらに鎖のある岩場を登って細い岩綾となった稜線に出ます。やがて別山尾根との分岐を過ぎ、剱岳神社が見え剱岳山頂に到着です。山頂からの展望は、富山湾に富士山、後立山連峰、北アルプスを一望できます。 復路は往路を馬場島の登山口まで引き返します。馬場島からの剱岳は山頂までの標高差が約2200mと長大な尾根を登って行きます。 登り口には「試練と憧れ」の碑があり、馬場島からいきなりの急登で始まります。標高1000mの松尾平で一度平坦になり緩やかに松尾奥ノ平へと続きます。この先は風の通らない尾根の急登となるが、200m毎に標識があるので便利です。途中木のベンチもあります。展望はほとんどないものの立山杉の巨木があり森林浴が楽しめます。 松尾奥ノ平を過ぎると木や根をつかみながら本格的な急登が始まり、標高1500mまで登ると展望が開けてきます。標高1800mの急登を登りきると視界が開け、赤谷山の大きな山容が見えます。2000m付近を過ぎると尾根上に池塘が現われ、傾斜が緩い尾根をたどると剱岳早月小屋に到着。コース中唯一の小屋です。 小屋を後に針葉樹林帯の急登を進みます。途中やせ尾根があり木や岩を乗り越え、標高2600mを過ぎると滑りやすいガレ場の急登となり早月尾根の核心部に入ります。ここまで来ると小窓尾根や剱尾根などの鋭くとがった荒々しい岩壁がすぐそばに見えます。ここから先はもろい岩場が続くので落石に注意です。ペンキ印を見落とさないように気を付けましょう。滑りやすいエボシ岩を通過して、2800mの標識のある小広場を過ぎるとやがてシシ頭に出ます。7月中は池ノ谷側に雪が残ることがあるので要注意。池ノ谷側のバンドに沿う鎖をたどり、続いて現れる岩峰がカニのハサミで一番の難所です。池ノ谷側に付けられた鎖に沿って通過するが、壁に打ち付けられたボルトを通ります。 一度稜線に出てから長い鎖が付けられた池ノ谷側のガレ場の斜面へ移り、さらに鎖のある岩場を登って細い岩綾となった稜線に出ます。やがて別山尾根との分岐を過ぎ、剱岳神社が見え剱岳山頂に到着です。山頂からの展望は、富山湾に富士山、後立山連峰、北アルプスを一望できます。 復路は往路を馬場島の登山口まで引き返します。 -
別山尾根から剱岳へ
- 1泊2日
- 14時間50分
- 16.3km
別山尾根から剱岳へ
- 1泊2日
- 14時間50分
- 16.3km
初日は室堂ターミナルを出発し、みくりが池温泉、雷鳥沢キャンプ場方面へ向かいます。地獄谷経由は火山ガスにより通行止めです。雷鳥沢キャンプ場からは浄土沢の橋を渡り、左手下流に進み、大日岳方面への分岐から剱御前小舎までは登りが続きます。剱御前小舎まで登ると正面に剱岳が姿を見せます。3000m級の山々のパノラマと富山湾、遠くには能登半まで一望できます。ここで景色を眺めながら休憩する際は体を冷やさないように気を付けましょう。 剱御前小舎からは緩やかに下り、剱沢の色とりどりなテントや赤い屋根の剱澤小屋を目指します。シーズン中には山岳警備隊派出所や、診療所があり常駐しています。 2日目、剱澤小屋を早朝発、剣山荘の灯りを目指して歩きます。剣山荘から本格的な登りが始まり、一服剱までは軽い登り、武蔵のコル・前剱までは足場の悪いガレ場が続くので落石、転倒に注意。前剱手前には直径7〜8mの大岩があり、鎖場を抜けると前剱に到着。前剱からは剱岳が圧巻の迫力で正面に見えます。 この先は鎖場が多く、要所には指導票やペンキ印があり、コースのアップダウンが激しく、登りと下りが分離された一方通行となります。右側には平蔵谷がありスパッと切れ落ちた門と呼ばれる所に出ます。ここが剱岳の最初の洗礼です。足元を確認しながらしっかりと鎖をつかみましょう。小さなアップダウンを繰り返して平蔵のコルに到着。ここには昔、小屋がありかつては佐伯平蔵が剱岳を登る人たちを見守っていました。その平蔵の名前は今でも谷やコルに残されています。現在は老朽化したトイレがあるのみです。 ここから先が剱岳登山で有名なカニのタテバイで一番の難所。垂直に近い斜度で17m登り、6mのトラバースがありもっとも緊張する場所です。落石に注意し10分ほどで稜線に出ます。ここは下りのカニのヨコバイへの分岐で、混雑していることが多いので譲り合いましょう。気を抜かず5分ほど進むと平坦地にでます。早月尾根との合流があり山頂稜線へと向かい、剱岳神社が見え、いざ山頂へ!!剱岳山頂は360度の展望。遠く富士山や日本海が眺められます。 下山の最難関はカニのヨコバイです。下りは落石を起こす可能性が高いので注意。カニのヨコバイはその名の通り、手足をカニのように順送りにして進んでいきます。10mの鎖場をすぎ、腕力を使う垂直5mを下るとハシゴとなります。ハシゴを下り15mの鎖場を越えると平蔵のコルに到着。さらに前剱・一服剱を越え下り剣山荘に着くと急斜面からの開放感でようやくひと息。 剱御前の中腹を横切って別山乗越へと穏やかに登る。この後は、雷鳥沢へ新室堂乗越をへて室堂ターミナルへ到着です。雷鳥沢周辺には日帰り入浴可能な温泉があり、疲れを流すのもおすすめです。初日は室堂ターミナルを出発し、みくりが池温泉、雷鳥沢キャンプ場方面へ向かいます。地獄谷経由は火山ガスにより通行止めです。雷鳥沢キャンプ場からは浄土沢の橋を渡り、左手下流に進み、大日岳方面への分岐から剱御前小舎までは登りが続きます。剱御前小舎まで登ると正面に剱岳が姿を見せます。3000m級の山々のパノラマと富山湾、遠くには能登半まで一望できます。ここで景色を眺めながら休憩する際は体を冷やさないように気を付けましょう。 剱御前小舎からは緩やかに下り、剱沢の色とりどりなテントや赤い屋根の剱澤小屋を目指します。シーズン中には山岳警備隊派出所や、診療所があり常駐しています。 2日目、剱澤小屋を早朝発、剣山荘の灯りを目指して歩きます。剣山荘から本格的な登りが始まり、一服剱までは軽い登り、武蔵のコル・前剱までは足場の悪いガレ場が続くので落石、転倒に注意。前剱手前には直径7〜8mの大岩があり、鎖場を抜けると前剱に到着。前剱からは剱岳が圧巻の迫力で正面に見えます。 この先は鎖場が多く、要所には指導票やペンキ印があり、コースのアップダウンが激しく、登りと下りが分離された一方通行となります。右側には平蔵谷がありスパッと切れ落ちた門と呼ばれる所に出ます。ここが剱岳の最初の洗礼です。足元を確認しながらしっかりと鎖をつかみましょう。小さなアップダウンを繰り返して平蔵のコルに到着。ここには昔、小屋がありかつては佐伯平蔵が剱岳を登る人たちを見守っていました。その平蔵の名前は今でも谷やコルに残されています。現在は老朽化したトイレがあるのみです。 ここから先が剱岳登山で有名なカニのタテバイで一番の難所。垂直に近い斜度で17m登り、6mのトラバースがありもっとも緊張する場所です。落石に注意し10分ほどで稜線に出ます。ここは下りのカニのヨコバイへの分岐で、混雑していることが多いので譲り合いましょう。気を抜かず5分ほど進むと平坦地にでます。早月尾根との合流があり山頂稜線へと向かい、剱岳神社が見え、いざ山頂へ!!剱岳山頂は360度の展望。遠く富士山や日本海が眺められます。 下山の最難関はカニのヨコバイです。下りは落石を起こす可能性が高いので注意。カニのヨコバイはその名の通り、手足をカニのように順送りにして進んでいきます。10mの鎖場をすぎ、腕力を使う垂直5mを下るとハシゴとなります。ハシゴを下り15mの鎖場を越えると平蔵のコルに到着。さらに前剱・一服剱を越え下り剣山荘に着くと急斜面からの開放感でようやくひと息。 剱御前の中腹を横切って別山乗越へと穏やかに登る。この後は、雷鳥沢へ新室堂乗越をへて室堂ターミナルへ到着です。雷鳥沢周辺には日帰り入浴可能な温泉があり、疲れを流すのもおすすめです。 -
裏剱 仙人新道・水平歩道
- 3泊4日
- 21時間0分
- 29.1km
裏剱 仙人新道・水平歩道
- 3泊4日
- 21時間0分
- 29.1km
室堂ターミナルを出発し、雷鳥沢・雷鳥坂をへて、剱御前小舎へ進みます。そこから剱沢を下ります。剱澤小屋を越えまもまなく日本三大雪渓のひとつにも数えらる大雪渓に出ます。アイゼンを装着しゆっくり下ります。雪渓上のクレパスやシュルンド等には注意して歩きましょう。特にスノーブリッジや氷化し薄雪部分には十分に注意してください。 長次郎出合周辺で左岸へ渡り、ペンキを頼りに真砂沢ロッジへ下ります。滝や激流のへの転落に注意しましょう。真砂沢ロッジを過ぎまもなく、ハシゴ谷乗越・内蔵助平方面への分岐に至ります。さらに本流を下ります。細かなアップダウンを繰り返しハシゴや鎖場を通過して進むと、広い河原に出ます。増水時は要注意です。程なく、二岐吊橋へ至ります。大きな近藤岩を眺め一息入れましょう。 いよいよ仙人新道の急な登りが始まります。長い登りですが慌てずゆっくり登りましょう。木々の視界が開けると、氷河に認定された三ノ窓雪渓が望めます。急坂を上りきると仙人峠の分岐です。右の仙人池方面へ進みます。左に行けば池の平です。分岐後、木道を進むと程なく赤い屋根の仙人池ヒュッテへ着きます。ヒュッテ横には「仙人池」が横たわり、秘境の絶景を楽しむ事が出来るでしょう。特に紅葉シーズンがお勧めです。 翌朝 仙人谷へ下ります。急な下りのため滑落に注意しましょう。右手奥に湯煙が見えてくると仙人温泉も近いです。仙人温泉小屋(休業中、2025年は要確認)を過ぎ雲切新道へ進みます。一旦登り尾根を越えます。そこから雲切新道の長い急下りが始まります。 多数のロープやハシゴをへて仙人谷ダムへ至ります。関電人見平宿舎を通過し、阿曽原峠の急斜面を登り進みます。まもなく登山道は水平となりその後下り始めると阿曽原温泉小屋も近いです。かつてのダム建設時、トンネル掘削の際、高温の岩盤に行き当たり工事が難航したポイントです。小説「高熱隧道」で有名です。今でも湯が湧き阿曽原温泉小屋にはその湯を引いた露天風呂があり、登山の疲れを癒してくれます。 そこからは水平に伸びる、水平歩道が始まります。鋭く切り立った黒部峡谷の断崖絶壁に『コ』の字型にくり抜き作られた道を進みます。狭い個所では幅70㎝程度しかないので、慎重に歩きましょう。途中、トンネルが3本あります。志合谷トンネルは150mと長くヘッドライトが必要です。トンネルを越えると、およそ2時間少々で欅平へとたどり着くことが出来ます。室堂ターミナルを出発し、雷鳥沢・雷鳥坂をへて、剱御前小舎へ進みます。そこから剱沢を下ります。剱澤小屋を越えまもまなく日本三大雪渓のひとつにも数えらる大雪渓に出ます。アイゼンを装着しゆっくり下ります。雪渓上のクレパスやシュルンド等には注意して歩きましょう。特にスノーブリッジや氷化し薄雪部分には十分に注意してください。 長次郎出合周辺で左岸へ渡り、ペンキを頼りに真砂沢ロッジへ下ります。滝や激流のへの転落に注意しましょう。真砂沢ロッジを過ぎまもなく、ハシゴ谷乗越・内蔵助平方面への分岐に至ります。さらに本流を下ります。細かなアップダウンを繰り返しハシゴや鎖場を通過して進むと、広い河原に出ます。増水時は要注意です。程なく、二岐吊橋へ至ります。大きな近藤岩を眺め一息入れましょう。 いよいよ仙人新道の急な登りが始まります。長い登りですが慌てずゆっくり登りましょう。木々の視界が開けると、氷河に認定された三ノ窓雪渓が望めます。急坂を上りきると仙人峠の分岐です。右の仙人池方面へ進みます。左に行けば池の平です。分岐後、木道を進むと程なく赤い屋根の仙人池ヒュッテへ着きます。ヒュッテ横には「仙人池」が横たわり、秘境の絶景を楽しむ事が出来るでしょう。特に紅葉シーズンがお勧めです。 翌朝 仙人谷へ下ります。急な下りのため滑落に注意しましょう。右手奥に湯煙が見えてくると仙人温泉も近いです。仙人温泉小屋(休業中、2025年は要確認)を過ぎ雲切新道へ進みます。一旦登り尾根を越えます。そこから雲切新道の長い急下りが始まります。 多数のロープやハシゴをへて仙人谷ダムへ至ります。関電人見平宿舎を通過し、阿曽原峠の急斜面を登り進みます。まもなく登山道は水平となりその後下り始めると阿曽原温泉小屋も近いです。かつてのダム建設時、トンネル掘削の際、高温の岩盤に行き当たり工事が難航したポイントです。小説「高熱隧道」で有名です。今でも湯が湧き阿曽原温泉小屋にはその湯を引いた露天風呂があり、登山の疲れを癒してくれます。 そこからは水平に伸びる、水平歩道が始まります。鋭く切り立った黒部峡谷の断崖絶壁に『コ』の字型にくり抜き作られた道を進みます。狭い個所では幅70㎝程度しかないので、慎重に歩きましょう。途中、トンネルが3本あります。志合谷トンネルは150mと長くヘッドライトが必要です。トンネルを越えると、およそ2時間少々で欅平へとたどり着くことが出来ます。 -
室堂から立山主峰、雄山へ
- 日帰り
- 3時間50分
- 4.91km
室堂から立山主峰、雄山へ
- 日帰り
- 3時間50分
- 4.91km
立山黒部アルペンルートの中心地、室堂ターミナルから出発します。室堂ターミナル広場には『玉殿の湧水』があるので、水分補給し石畳の登山路を一ノ越に向け歩き始めます。室堂平周辺は高山植物の宝庫で、チングルマ・イワイチョウ・ミヤマキンバイ・シナノキンバイ等の華麗な花々が目を楽しませてくれます。更に運が良ければ、特別天然記念物ライチョウに会うことも出来ます。 江戸中期1726年に建てられた日本最古の山小屋で国の重要文化財『立山室堂』の横を通り、更に石畳の登山路を進みます。途中、夏場も残る雪渓を数本わたり、つづら折りの石畳の階段を進んでいくと、祓堂に到着です。祓堂は、かつての立山信仰で下界と神域との境界とされていました。神の聖域を汚さぬため周囲に流れる祓川で身を清め、白袈裟や白足袋などの装束に着替え、その先に進んで行ったそうです。 程なく標高2700mの一ノ越へ至ります。一ノ越には一の越山荘がありバイオトイレを完備しています。 室堂平から続いた石畳の道はここで終わり、一ノ越からは大小の岩石が混在するガレ場の急登になります。浮石や落石などには十分注意が必要です。雄山山頂までは、一ノ越・二ノ越・三ノ越・四ノ越・五ノ越に区切られ、それぞれに小さな祠があります。かつては神様の御神体になぞられており、一ノ越は『足首』二ノ越は『膝』・三ノ越は『腰』・四ノ越は『肩』・五ノ越は『喉』そして山頂は『頭』にあたり、烏瑟に喩えられていました。 三ノ越近くの巨岩には、皇太子裕仁親王(後の昭和天皇)が御製された“立山の空にそびゆる雄々しさにならえとぞ思ふ御代の姿も”の碑文が刻まれています。三ノ越は広く開けた緩斜面で、休憩ポイントに最適です。眺めも良く槍ヶ岳や穂高連峰・水晶岳・笠ヶ岳・黒部五郎岳・薬師岳等、北アルプスや・白山、更に天気が良ければ遠くに富士山も望めます。 一休みし、山頂へ向け四ノ越の急登を進みます。この辺りは標高が高く空気も薄くなります。呼吸を整えながら登り四ノ越の祠を過ぎると山頂は間近です。 鳥居をくぐると五ノ越の祠があります。最後の岩場を登ると、標高3003m雄山山頂に到着。山頂には『雄山神社 峰本社』があり夏山シーズン中は、参拝料を納めると宮司よる御祈祷が受けられます。 山頂西側の斜面には2012年氷河に認定された御前沢雪渓を見ることが出来ます。 下山は来た道を戻ります。一ノ越までは、スリップ・転倒・滑落に注意しながら下りましょう。その先は雪渓を越え石畳の道を下れば出発した室堂ターミナルへ辿り着きます。立山黒部アルペンルートの中心地、室堂ターミナルから出発します。室堂ターミナル広場には『玉殿の湧水』があるので、水分補給し石畳の登山路を一ノ越に向け歩き始めます。室堂平周辺は高山植物の宝庫で、チングルマ・イワイチョウ・ミヤマキンバイ・シナノキンバイ等の華麗な花々が目を楽しませてくれます。更に運が良ければ、特別天然記念物ライチョウに会うことも出来ます。 江戸中期1726年に建てられた日本最古の山小屋で国の重要文化財『立山室堂』の横を通り、更に石畳の登山路を進みます。途中、夏場も残る雪渓を数本わたり、つづら折りの石畳の階段を進んでいくと、祓堂に到着です。祓堂は、かつての立山信仰で下界と神域との境界とされていました。神の聖域を汚さぬため周囲に流れる祓川で身を清め、白袈裟や白足袋などの装束に着替え、その先に進んで行ったそうです。 程なく標高2700mの一ノ越へ至ります。一ノ越には一の越山荘がありバイオトイレを完備しています。 室堂平から続いた石畳の道はここで終わり、一ノ越からは大小の岩石が混在するガレ場の急登になります。浮石や落石などには十分注意が必要です。雄山山頂までは、一ノ越・二ノ越・三ノ越・四ノ越・五ノ越に区切られ、それぞれに小さな祠があります。かつては神様の御神体になぞられており、一ノ越は『足首』二ノ越は『膝』・三ノ越は『腰』・四ノ越は『肩』・五ノ越は『喉』そして山頂は『頭』にあたり、烏瑟に喩えられていました。 三ノ越近くの巨岩には、皇太子裕仁親王(後の昭和天皇)が御製された“立山の空にそびゆる雄々しさにならえとぞ思ふ御代の姿も”の碑文が刻まれています。三ノ越は広く開けた緩斜面で、休憩ポイントに最適です。眺めも良く槍ヶ岳や穂高連峰・水晶岳・笠ヶ岳・黒部五郎岳・薬師岳等、北アルプスや・白山、更に天気が良ければ遠くに富士山も望めます。 一休みし、山頂へ向け四ノ越の急登を進みます。この辺りは標高が高く空気も薄くなります。呼吸を整えながら登り四ノ越の祠を過ぎると山頂は間近です。 鳥居をくぐると五ノ越の祠があります。最後の岩場を登ると、標高3003m雄山山頂に到着。山頂には『雄山神社 峰本社』があり夏山シーズン中は、参拝料を納めると宮司よる御祈祷が受けられます。 山頂西側の斜面には2012年氷河に認定された御前沢雪渓を見ることが出来ます。 下山は来た道を戻ります。一ノ越までは、スリップ・転倒・滑落に注意しながら下りましょう。その先は雪渓を越え石畳の道を下れば出発した室堂ターミナルへ辿り着きます。 -
立山三山縦走
- 1泊2日
- 9時間10分
- 11.1km
立山三山縦走
- 1泊2日
- 9時間10分
- 11.1km
大勢の観光客でにぎわう室堂ターミナル広場から出発します。室堂山荘前の分岐で室堂山展望台方面へ右折。高山植物のお花畑の石畳の坂道を登っていくと、やがて浄土山への分岐に。浄土山方面へ左折しそこからは、岩がゴロつく急斜面を登ると立山三山の一峰、浄土山の山頂にたどり着きます。浄土山は軍事慰霊碑のある北峰と富山大学の研究施設がある南峰の双耳峰です。 立山カルデラが一望できる稜線をたどり、一ノ越へ下ります。一ノ越からはガレ場の急登が続き主峰雄山へ。雄山山頂には、「雄山神社峰本社」があります。 さらに稜線沿いに岩稜帯を進むとまもなく最高峰、大汝山に至ります。山頂からは後立山連峰や富山平野・富山湾、遠くは能登半島まで一望できます。更に、先ほど登頂した立山の主峰雄山の両脇、左に富士山・右に白山、三霊峰全てを望むことが出来ます。大汝山山頂直下には大汝休憩所があり、バイオトイレを完備しています。 大汝山から平坦な稜線を15分ほど進むと富士ノ折立です。 そこから一気に下ります。低くなだらかな砂状の山、真砂岳へ。東側には2018年氷河に認定された「内蔵助雪渓」が見えます。 真砂岳山頂手前の鞍部には室堂方面に下る大走り分岐があります。大走りは稜線からのエスケープルートとなっていますが、雷鳥沢付近で登山道が不明瞭な所があり、濃霧時は要注意です。かつて立山信仰に詣でた修験道の行者達に山駆けの下山道として使用されていたようです。 真砂岳山頂からさらに進むと分岐があり右折すると立山の稜線小屋では最高所2800mに位置する内蔵助山荘があります。今夜はここに宿を取ります。 2日目、真砂岳の稜線を緩やかに下り、鞍部からはガレたもろい岩場を登って立山三山の一峰、別山山頂に辿り着きます。山頂には祠があり、かつて帝釈天が祭られていたと伝えられ、近くには雪解け水でできた硯ヶ池があります。眺望も素晴らしく、北方面には剱岳の優美な姿が望めます。 立山三山の登頂を果たし、更に続く稜線を緩やかに下り約20分、剱御前小舎に着きます。小屋の前は分岐になっており、稜線を直進すると大日岳方面へ、右折すると剱岳方面、そして左折すると室堂方面、雷鳥坂へと至ります。 トイレ休憩を済ませ、雷鳥坂の急勾配を一気に下ります。浄土沢に架かる木橋を渡り雷鳥沢キャンプ場へ、そこからは石畳の階段をのぼり室堂へと向かいます、途中、雷鳥沢ヒュッテ、雷鳥荘、みくりが池温泉などの日帰り入浴が可能な温泉があります。温泉で疲れを癒し、ミクリガ池のほとりを進みほどなく室堂ターミナルに到着です。大勢の観光客でにぎわう室堂ターミナル広場から出発します。室堂山荘前の分岐で室堂山展望台方面へ右折。高山植物のお花畑の石畳の坂道を登っていくと、やがて浄土山への分岐に。浄土山方面へ左折しそこからは、岩がゴロつく急斜面を登ると立山三山の一峰、浄土山の山頂にたどり着きます。浄土山は軍事慰霊碑のある北峰と富山大学の研究施設がある南峰の双耳峰です。 立山カルデラが一望できる稜線をたどり、一ノ越へ下ります。一ノ越からはガレ場の急登が続き主峰雄山へ。雄山山頂には、「雄山神社峰本社」があります。 さらに稜線沿いに岩稜帯を進むとまもなく最高峰、大汝山に至ります。山頂からは後立山連峰や富山平野・富山湾、遠くは能登半島まで一望できます。更に、先ほど登頂した立山の主峰雄山の両脇、左に富士山・右に白山、三霊峰全てを望むことが出来ます。大汝山山頂直下には大汝休憩所があり、バイオトイレを完備しています。 大汝山から平坦な稜線を15分ほど進むと富士ノ折立です。 そこから一気に下ります。低くなだらかな砂状の山、真砂岳へ。東側には2018年氷河に認定された「内蔵助雪渓」が見えます。 真砂岳山頂手前の鞍部には室堂方面に下る大走り分岐があります。大走りは稜線からのエスケープルートとなっていますが、雷鳥沢付近で登山道が不明瞭な所があり、濃霧時は要注意です。かつて立山信仰に詣でた修験道の行者達に山駆けの下山道として使用されていたようです。 真砂岳山頂からさらに進むと分岐があり右折すると立山の稜線小屋では最高所2800mに位置する内蔵助山荘があります。今夜はここに宿を取ります。 2日目、真砂岳の稜線を緩やかに下り、鞍部からはガレたもろい岩場を登って立山三山の一峰、別山山頂に辿り着きます。山頂には祠があり、かつて帝釈天が祭られていたと伝えられ、近くには雪解け水でできた硯ヶ池があります。眺望も素晴らしく、北方面には剱岳の優美な姿が望めます。 立山三山の登頂を果たし、更に続く稜線を緩やかに下り約20分、剱御前小舎に着きます。小屋の前は分岐になっており、稜線を直進すると大日岳方面へ、右折すると剱岳方面、そして左折すると室堂方面、雷鳥坂へと至ります。 トイレ休憩を済ませ、雷鳥坂の急勾配を一気に下ります。浄土沢に架かる木橋を渡り雷鳥沢キャンプ場へ、そこからは石畳の階段をのぼり室堂へと向かいます、途中、雷鳥沢ヒュッテ、雷鳥荘、みくりが池温泉などの日帰り入浴が可能な温泉があります。温泉で疲れを癒し、ミクリガ池のほとりを進みほどなく室堂ターミナルに到着です。 -
立山旧道・立山信仰ルート
- 1泊2日
- 12時間15分
- 17.2km
立山旧道・立山信仰ルート
- 1泊2日
- 12時間15分
- 17.2km
かつての立山信仰登拝・六禅定の面影を、立山駅から室堂平までに整備された『歩くアルペンルート』たどり、立山が歩んできた歴史や文化にふれてみましょう。 観光客であふれる立山駅の裏に『左立山道』と書かれた石道標がひっそり立っています。かつての禅定道(旧道)への入口です。 いきなり樹林帯の急登が始まります。途中、材木石と呼ばれる奇岩が見られます。材木石は柱状節理を持った火山溶岩で、それが立ち並ぶ様子が、まるで材木が転がっている様に見えたことから、この辺は材木坂と呼ばれています。約2時間登ると急登は終わり美女平へ至ります。美女平には駅があり、ケーブルカーと高原バスの乗り換え地となっています。駅の横にはこの地名の由来になった立山杉『美女杉』がたっています。伝説によれば、かつて立山が女人禁制だった頃、その掟を破り入山した尼さんが、この地で 神の怒りにふれ杉の木に変えられたと伝わります。 あたり一帯は原生林、立山杉の巨木やブナの森を登って行くと、樹々の間から落差日本一の称名滝がみえる滝見台へ至ります。大滝のゴーゴーたる音が、称名念仏に聞こえたと伝えられています。 更に進むと樹々の背は低くなってきます。やがて原生林は、雄大な高原が広がる景色へと変わってきます。まもなく弥陀ヶ原です。信仰上『ガキ田』と呼ばれる大小の池塘が点在します。眺望も素晴らしく大日連山や薬師岳、富山平野や富山湾など絶景が広がります。 気持ちの良い高原の風を感じながら木道を進みます。やがて平らな高原に深い谷一ノ谷が現れます。一旦 深い谷へ下ります。道は険しく転倒滑落に注意しゆっくり進みましょう。そして核心部、約70mの断崖の岩峰獅子ヶ鼻岩にでます。岩峰には、鎖があり、鎖を頼りによじ登ります。立山修験の一大行場であり、立山六禅定の最難関「鎖禅定」が行われていました。当時の雰囲気を色濃くとどめ、役行者窟、弘法窟には石像や石仏が残っています。獅子が鼻岩の頂上から弥陀ヶ原高原の素晴らしい眺望があります。 道は再び平坦となり緊張感からとかれ足取りも軽くなります。オオシラビソの森の坂道を抜け、視界がひらけると見上げていた大日連山が目と鼻の先に感じます。まもなく天狗平へ至ります。天狗平からは立山連峰の大パノラマの眺望があります。道は石畳となり、山々の眺めを楽しみながら水平道を進みます。立山登山口 室堂平まではもう一息、室堂ターミナル横へ向かう長い木の階段を登りきると室堂平へ至ります。室堂平には、信仰当時から残る日本最古の山小屋『室堂小屋』(※国の重要文化財)や、開山伝説の『玉殿の岩屋』などがあり、立山曼荼羅の空間にふれることが出来ます。 是非、立山信仰の面影を辿り立山へ登ってみては如何でしょうか。かつての立山信仰登拝・六禅定の面影を、立山駅から室堂平までに整備された『歩くアルペンルート』たどり、立山が歩んできた歴史や文化にふれてみましょう。 観光客であふれる立山駅の裏に『左立山道』と書かれた石道標がひっそり立っています。かつての禅定道(旧道)への入口です。 いきなり樹林帯の急登が始まります。途中、材木石と呼ばれる奇岩が見られます。材木石は柱状節理を持った火山溶岩で、それが立ち並ぶ様子が、まるで材木が転がっている様に見えたことから、この辺は材木坂と呼ばれています。約2時間登ると急登は終わり美女平へ至ります。美女平には駅があり、ケーブルカーと高原バスの乗り換え地となっています。駅の横にはこの地名の由来になった立山杉『美女杉』がたっています。伝説によれば、かつて立山が女人禁制だった頃、その掟を破り入山した尼さんが、この地で 神の怒りにふれ杉の木に変えられたと伝わります。 あたり一帯は原生林、立山杉の巨木やブナの森を登って行くと、樹々の間から落差日本一の称名滝がみえる滝見台へ至ります。大滝のゴーゴーたる音が、称名念仏に聞こえたと伝えられています。 更に進むと樹々の背は低くなってきます。やがて原生林は、雄大な高原が広がる景色へと変わってきます。まもなく弥陀ヶ原です。信仰上『ガキ田』と呼ばれる大小の池塘が点在します。眺望も素晴らしく大日連山や薬師岳、富山平野や富山湾など絶景が広がります。 気持ちの良い高原の風を感じながら木道を進みます。やがて平らな高原に深い谷一ノ谷が現れます。一旦 深い谷へ下ります。道は険しく転倒滑落に注意しゆっくり進みましょう。そして核心部、約70mの断崖の岩峰獅子ヶ鼻岩にでます。岩峰には、鎖があり、鎖を頼りによじ登ります。立山修験の一大行場であり、立山六禅定の最難関「鎖禅定」が行われていました。当時の雰囲気を色濃くとどめ、役行者窟、弘法窟には石像や石仏が残っています。獅子が鼻岩の頂上から弥陀ヶ原高原の素晴らしい眺望があります。 道は再び平坦となり緊張感からとかれ足取りも軽くなります。オオシラビソの森の坂道を抜け、視界がひらけると見上げていた大日連山が目と鼻の先に感じます。まもなく天狗平へ至ります。天狗平からは立山連峰の大パノラマの眺望があります。道は石畳となり、山々の眺めを楽しみながら水平道を進みます。立山登山口 室堂平まではもう一息、室堂ターミナル横へ向かう長い木の階段を登りきると室堂平へ至ります。室堂平には、信仰当時から残る日本最古の山小屋『室堂小屋』(※国の重要文化財)や、開山伝説の『玉殿の岩屋』などがあり、立山曼荼羅の空間にふれることが出来ます。 是非、立山信仰の面影を辿り立山へ登ってみては如何でしょうか。 -
黒部ダムをスタートし、下ノ廊下をへて欅平へ
- 1泊2日
- 13時間15分
- 25.3km
黒部ダムをスタートし、下ノ廊下をへて欅平へ
- 1泊2日
- 13時間15分
- 25.3km
“黒部の太陽”の舞台、黒部ダムからスタートします。黒部ダムは堰堤の高さと長さが日本一位で、黒部峡谷の深さを感じられます。 黒部ダム駅の階段を下り登山者専用「カレ谷出口」を出るとダム下部に出ます。ここから先は旧日電歩道を歩きます。旧日電歩道は戦前から続く水力発電の調査の為の目的で作られた道です。車道を下り、橋を渡ります。対岸に渡ると峡谷を流れる黒部川に沿って歩きます。そのまま進み内蔵助谷出合に着きます。ここは水量豊で、丸木橋があります。雨天後は注意です。間も無くするとV字峡の壁面を通る細い道があるのが見えてきます。ここからは先は気が抜けないポイントが続きます。断崖絶壁の岩壁をコの字型にくり抜いた登山道にはワイヤーロープや丸木の足場、木のハシゴが設置されています。山側からの落石もあるので注意です。 水平歩道を白滝峡へ向かいます。途中、ナメ滝、別山岩屋を通ります。岩肌を流れるナメ滝は緊張の糸を緩めてくれます。新越沢合流点近くには水が滝のように流れる所があるので要注意です。 この辺りからは段々と高度を上げていき高度感のある肩幅ほどの道が幾度となく続きます。川を渡る箇所があり増水時は注意してください。ロープがかかった壁を登ると黒部別山谷です。この先も肩幅ほどの細く高度のある道が続きます。ほどなくすると白竜峡に到着します。白滝峡を過ぎると今までの緊張の連続が終わり、歩きやすい道を十字峡へと向かいます。十字峡広場近くには下に降りる道があるが岩場は滑りやすいの注意です。 吊り橋を渡り、半月峡をへてS字峡です。途中、黒四発電所の建物が対岸に見えると東谷吊橋は直ぐそばです。スリル満点の吊橋を渡りきると暗闇のトンネルがあるのでヘッドライトを点けて進みます。トンネルを抜け仙人谷ダムまでは車道を歩きます。再びダムを渡り案内板の指示に従ってトンネルを抜けます。 人見平からは樹林帯の急坂です。権現峠を越えるとようやく阿曽原温泉小屋到着です。10分ほど下った場所に温泉があり男女交代で時間が決まっています。天然温泉は1日の疲れを癒してくれます。小屋を出発し阿曽原谷の川を渡り、急坂を高く巻いて登り水平歩道に合流。この先は単調な道を進み折尾ノ大滝に到着。そのまま進むと折尾谷の明るいトンネルに着くが、早い時期は残雪もあるので注意。さらに進むと大太鼓展望台です。奥鐘山の西壁が見え遠く欅平駅まで望めます。谷側に進むと志合谷でヘッドランプが必要な暗いトンネルを進みます。長さは150mで中には水が流れているので足回りの防水対策が必要です。トンネルを出て坂を登りきると水平歩道に戻ります。この後、岩をくり抜いたトンネルをくぐり、送電線の鉄塔が見えるとコースも終わりです。最後にシジミ坂と呼ばれる急坂を下ってようやく欅平に到着です。“黒部の太陽”の舞台、黒部ダムからスタートします。黒部ダムは堰堤の高さと長さが日本一位で、黒部峡谷の深さを感じられます。 黒部ダム駅の階段を下り登山者専用「カレ谷出口」を出るとダム下部に出ます。ここから先は旧日電歩道を歩きます。旧日電歩道は戦前から続く水力発電の調査の為の目的で作られた道です。車道を下り、橋を渡ります。対岸に渡ると峡谷を流れる黒部川に沿って歩きます。そのまま進み内蔵助谷出合に着きます。ここは水量豊で、丸木橋があります。雨天後は注意です。間も無くするとV字峡の壁面を通る細い道があるのが見えてきます。ここからは先は気が抜けないポイントが続きます。断崖絶壁の岩壁をコの字型にくり抜いた登山道にはワイヤーロープや丸木の足場、木のハシゴが設置されています。山側からの落石もあるので注意です。 水平歩道を白滝峡へ向かいます。途中、ナメ滝、別山岩屋を通ります。岩肌を流れるナメ滝は緊張の糸を緩めてくれます。新越沢合流点近くには水が滝のように流れる所があるので要注意です。 この辺りからは段々と高度を上げていき高度感のある肩幅ほどの道が幾度となく続きます。川を渡る箇所があり増水時は注意してください。ロープがかかった壁を登ると黒部別山谷です。この先も肩幅ほどの細く高度のある道が続きます。ほどなくすると白竜峡に到着します。白滝峡を過ぎると今までの緊張の連続が終わり、歩きやすい道を十字峡へと向かいます。十字峡広場近くには下に降りる道があるが岩場は滑りやすいの注意です。 吊り橋を渡り、半月峡をへてS字峡です。途中、黒四発電所の建物が対岸に見えると東谷吊橋は直ぐそばです。スリル満点の吊橋を渡りきると暗闇のトンネルがあるのでヘッドライトを点けて進みます。トンネルを抜け仙人谷ダムまでは車道を歩きます。再びダムを渡り案内板の指示に従ってトンネルを抜けます。 人見平からは樹林帯の急坂です。権現峠を越えるとようやく阿曽原温泉小屋到着です。10分ほど下った場所に温泉があり男女交代で時間が決まっています。天然温泉は1日の疲れを癒してくれます。小屋を出発し阿曽原谷の川を渡り、急坂を高く巻いて登り水平歩道に合流。この先は単調な道を進み折尾ノ大滝に到着。そのまま進むと折尾谷の明るいトンネルに着くが、早い時期は残雪もあるので注意。さらに進むと大太鼓展望台です。奥鐘山の西壁が見え遠く欅平駅まで望めます。谷側に進むと志合谷でヘッドランプが必要な暗いトンネルを進みます。長さは150mで中には水が流れているので足回りの防水対策が必要です。トンネルを出て坂を登りきると水平歩道に戻ります。この後、岩をくり抜いたトンネルをくぐり、送電線の鉄塔が見えるとコースも終わりです。最後にシジミ坂と呼ばれる急坂を下ってようやく欅平に到着です。 -
有峰口・折立から薬師岳へ
- 1泊2日
- 15時間51分
- 20km
有峰口・折立から薬師岳へ
- 1泊2日
- 15時間51分
- 20km
登山口は折立、キャンプ場のみで、宿泊施設は有峰まで行かないとありません。ミズナラの巨木の脇から登山道が始まります。入り口すぐに十三重の塔(愛知大慰霊碑)があります。安全登山を祈願し足を進めましょう。太郎坂はブナ・シラカバの樹林帯で急登。木の幹や根は滑りやすいので注意しましょう。やがて針葉樹林に変わると、「大好き薬師岳」と書かれたアラレちゃんの看板が現れます。この辺りから勾配が緩くなり三角点に到着。三角点にはベンチがあり富山平野・有峰湖が見えます。五光岩ベンチまでは草原と針葉樹が交互に現れ、いつしか広大な草原の登りと変わります。途中にはコバイケイソウ・イワイチョウ・ニッコウキスゲの群生地があります。ベンチまでたどり着くと、遠くに薬師岳、立山連峰に剱岳も見えます。ここからは歩きやすい石畳・木道が続きます。歩道脇にはイワカガミ・チングルマなどのお花畑があり、緩やかなアップダウンをへて太郎平小屋に着きます。太郎平小屋にはシーズン中は山岳警備隊が常駐しています。 太郎平小屋からキャンプ場・水場・トイレのある薬師峠へ下り、ここからは樹林帯の急な登りが始まります。樹林帯が終わると遅くまで残る小雪渓があります。雪渓の残るガレ場、沢道のスリップには注意。薬師平までには大きなケルンがあります。薬師平からは登りが続きます。ここからは展望の良い道が続き、稜線の反対側に回り込むとまもなくで薬師岳山荘に着きます。薬師岳山荘からの展望は抜群で、黒部源流方面には見事な圏谷群が望めます。雄大な眺めを楽しみながら、つづら折りのガレ斜面を登ります。やがて東南綾分岐にでます。ケルンと石が積まれた避難小屋があるが、小屋は使えません。さらに稜線を進むと薬師如来が祀られた祠のある薬師岳山頂に着きます。祠には銅剣など数々の修験の宝具が見られます。山頂からは水晶岳や赤牛岳、山裾に沿って流れる黒部川が見えます。 帰路は往路をたどります。薬師岳は山岳信仰の対象であり、阿弥陀浄土としての立山(雄山)に対し、薬師岳はその名の通り薬師如来の浄土として信仰を集めていたそうです。明徳元(1390)年麓の有峰村の職人ミザの松が薬師如来に導かれて登頂、開山したと伝えられています。以来、有峰村との関係は深く、有峰ダム完成により水没したかつての有峰集落の住民らは、毎年旧暦6月5日に15歳から60歳までの男性は総出で登拝していたそうです。登山口は折立、キャンプ場のみで、宿泊施設は有峰まで行かないとありません。ミズナラの巨木の脇から登山道が始まります。入り口すぐに十三重の塔(愛知大慰霊碑)があります。安全登山を祈願し足を進めましょう。太郎坂はブナ・シラカバの樹林帯で急登。木の幹や根は滑りやすいので注意しましょう。やがて針葉樹林に変わると、「大好き薬師岳」と書かれたアラレちゃんの看板が現れます。この辺りから勾配が緩くなり三角点に到着。三角点にはベンチがあり富山平野・有峰湖が見えます。五光岩ベンチまでは草原と針葉樹が交互に現れ、いつしか広大な草原の登りと変わります。途中にはコバイケイソウ・イワイチョウ・ニッコウキスゲの群生地があります。ベンチまでたどり着くと、遠くに薬師岳、立山連峰に剱岳も見えます。ここからは歩きやすい石畳・木道が続きます。歩道脇にはイワカガミ・チングルマなどのお花畑があり、緩やかなアップダウンをへて太郎平小屋に着きます。太郎平小屋にはシーズン中は山岳警備隊が常駐しています。 太郎平小屋からキャンプ場・水場・トイレのある薬師峠へ下り、ここからは樹林帯の急な登りが始まります。樹林帯が終わると遅くまで残る小雪渓があります。雪渓の残るガレ場、沢道のスリップには注意。薬師平までには大きなケルンがあります。薬師平からは登りが続きます。ここからは展望の良い道が続き、稜線の反対側に回り込むとまもなくで薬師岳山荘に着きます。薬師岳山荘からの展望は抜群で、黒部源流方面には見事な圏谷群が望めます。雄大な眺めを楽しみながら、つづら折りのガレ斜面を登ります。やがて東南綾分岐にでます。ケルンと石が積まれた避難小屋があるが、小屋は使えません。さらに稜線を進むと薬師如来が祀られた祠のある薬師岳山頂に着きます。祠には銅剣など数々の修験の宝具が見られます。山頂からは水晶岳や赤牛岳、山裾に沿って流れる黒部川が見えます。 帰路は往路をたどります。薬師岳は山岳信仰の対象であり、阿弥陀浄土としての立山(雄山)に対し、薬師岳はその名の通り薬師如来の浄土として信仰を集めていたそうです。明徳元(1390)年麓の有峰村の職人ミザの松が薬師如来に導かれて登頂、開山したと伝えられています。以来、有峰村との関係は深く、有峰ダム完成により水没したかつての有峰集落の住民らは、毎年旧暦6月5日に15歳から60歳までの男性は総出で登拝していたそうです。